特許第6129510号(P6129510)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エシコン・エンド−サージェリィ・インコーポレイテッドの特許一覧

特許6129510超音波変換器に電力を供給するためのクラッチ摺動リングアセンブリを有する外科器具
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6129510
(24)【登録日】2017年4月21日
(45)【発行日】2017年5月17日
(54)【発明の名称】超音波変換器に電力を供給するためのクラッチ摺動リングアセンブリを有する外科器具
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/32 20060101AFI20170508BHJP
【FI】
   A61B17/32 510
【請求項の数】19
【外国語出願】
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2012-223858(P2012-223858)
(22)【出願日】2012年10月9日
(65)【公開番号】特開2013-81777(P2013-81777A)
(43)【公開日】2013年5月9日
【審査請求日】2015年8月14日
(31)【優先権主張番号】13/269,883
(32)【優先日】2011年10月10日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595057890
【氏名又は名称】エシコン・エンド−サージェリィ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Ethicon Endo−Surgery,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル・ジェイ・ミューモー
(72)【発明者】
【氏名】デビッド・エイ・ウィット
【審査官】 中村 一雄
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2011/008672(WO,A2)
【文献】 特開平08−238255(JP,A)
【文献】 特表2011−505226(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)電源と、
(b)前記電源に結合されたコネクタであって、該コネクタの内部に第1のワイヤ及び第2のワイヤを収容している、コネクタと、
(c)前記コネクタに結合された外科器具であって、
i.トリガを含む本体アセンブリと、
ii.前記本体アセンブリから遠位方向に延びる伝達アセンブリであって、導波路と、前記導波路の遠位端におけるブレードと、を含む、伝達アセンブリと、
iii.前記本体アセンブリ内に配置され、前記導波路に結合可能な変換器であって、前記変換器が、
(1)第1の電極と、
(2)第2の電極と、
(3)前記第1の電極及び第2の電極と連通する変換器要素と、を含み、
前記第1の電極、前記第2の電極、及び前記変換器要素が、前記本体アセンブリに対して回転可能である、変換器と、
iv.前記第1のワイヤを前記第1の電極に、及び前記第2のワイヤを前記第2の電極に選択的に電気的に結合するように操作可能な接続部アセンブリと、を含む、外科器具と、を備え
前記接続部アセンブリが、ソレノイド及び延長可能な部材を含み、前記ソレノイドが、前記延長可能な部材を延長して前記第1の電極又は前記第2の電極に接触させるように操作可能であり、前記延長可能な部材が、前記第1のワイヤ又は前記第2のワイヤに電気的に結合されている、外科システム。
【請求項2】
前記トリガが、前記接続部アセンブリを駆動するように操作可能である、請求項1に記載の外科システム。
【請求項3】
前記接続部アセンブリが第1の延長可能な部材及び第2の延長可能な部材を含み、前記ソレノイドが、前記第1の延長可能な部材を延長して前記第1の電極に接触させ、かつ前記第2の延長可能な部材を延長して前記第2の電極に接触させるように操作可能であり、前記第1の延長可能な部材が、前記第1のワイヤに電気的に結合され、前記第2の延長可能な部材が、前記第2のワイヤに電気的に結合されている、請求項に記載の外科システム。
【請求項4】
前記接続部アセンブリが更に方向転換部材を含み、前記方向転換部材は、前記方向転換部材に対して第1の角度にある入口と、前記方向転換部材に対して第2の角度にある出口とを有する通路を含み、前記第1の角度と前記第2の角度とは異なる角度である、請求項に記載の外科システム。
【請求項5】
第2の角度が、前記第1の角度に対して90度である、請求項に記載の外科システム。
【請求項6】
前記第1の延長可能な部材及び前記第2の延長可能な部材が、弾性部材を含む、請求項に記載の外科システム。
【請求項7】
(a)電源と、
(b)前記電源に結合されたコネクタであって、第1のワイヤ及び第2のワイヤを含む、コネクタと、
(c)前記コネクタに結合された外科器具であって、
i.トリガを含む本体アセンブリと、
ii.前記本体アセンブリから遠位方向に延びる伝達アセンブリであって、導波路と、前記導波路の遠位端におけるブレードと、を含む、伝達アセンブリと、
iii.前記本体アセンブリ内に配置され、前記導波路に結合可能な変換器であって、前記変換器が、
(1)第1の電極と、
(2)第2の電極と、
(3)前記第1の電極及び第2の電極と連通する変換器要素と、を含み、
前記第1の電極、前記第2の電極、及び前記変換器要素が、前記本体アセンブリに対して回転可能である、変換器と、
iv.前記第1のワイヤを前記第1の電極に、及び前記第2のワイヤを前記第2の電極に選択的に電気的に結合するように操作可能な接続部アセンブリと、を含む、外科器具と、を備え
前記接続部アセンブリがソレノイド及び回転可能な部材を含み、前記回転可能な部材が第1の接点を含み、前記ソレノイドが、前記回転可能な部材を回転させて前記第1の接点を前記第1の電極又は前記第2の電極に係合させるように操作可能であり、前記第1の接点が、前記第1のワイヤ又は前記第2のワイヤに電気的に結合されている、外科システム。
【請求項8】
前記第1の接点が、前記回転可能な部材の第1の末端部に位置し、前記回転可能な部材が更に、前記回転可能な部材の第2の末端部に位置する第2の接点を含み、前記ソレノイドが、前記回転可能な部材を回転させて、前記第1の接点を前記第1の電極と係合させ、かつ前記第2の接点を前記第2の電極と係合させるように操作可能であり、前記第1の接点が、前記第1のワイヤに電気的に結合され、かつ前記第2の接点が、前記第2のワイヤに電気的に結合されている、請求項に記載の外科システム。
【請求項9】
(a)電源と、
(b)前記電源に結合されたコネクタであって、第1のワイヤ及び第2のワイヤを含む、コネクタと、
(c)前記コネクタに結合された外科器具であって、
i.トリガを含む本体アセンブリと、
ii.前記本体アセンブリから遠位方向に延びる伝達アセンブリであって、導波路と、前記導波路の遠位端におけるブレードと、を含む、伝達アセンブリと、
iii.前記本体アセンブリ内に配置され、前記導波路に結合可能な変換器であって、前記変換器が、
(1)第1の電極と、
(2)第2の電極と、
(3)前記第1の電極及び第2の電極と連通する変換器要素と、を含み、
前記第1の電極、前記第2の電極、及び前記変換器要素が、前記本体アセンブリに対して回転可能である、変換器と、
iv.前記第1のワイヤを前記第1の電極に、及び前記第2のワイヤを前記第2の電極に選択的に電気的に結合するように操作可能な接続部アセンブリと、を含む、外科器具と、を備え
前記接続部アセンブリがソレノイド、フレーム及び接点を含み、前記フレームが末端部プレートを含み、前記接点が、前記ソレノイドの第1の末端部に結合され、前記ソレノイドが、前記第1の電極又は前記第2の電極が前記接点と前記末端部プレートとの間に位置するように、前記接点を延長して前記第1の電極又は前記第2の電極と係合させるように操作可能であり、前記接点が前記第1のワイヤ又は前記第2のワイヤに電気的に結合されている、外科システム。
【請求項10】
前記接続部アセンブリが第1の接点及び第2の接点を含み、前記フレームが第1の末端部プレート及び第2の末端部プレートを含み、前記第1の接点が、前記ソレノイドの第1の末端部に結合され、前記第2の接点が、前記ソレノイドの第2の末端部に結合され、前記ソレノイドが、前記第1の接点を延長して前記第1の電極と係合させ、前記第2の接点を延長して前記第2の電極と係合させるように操作可能であり、前記第1の接点が前記第1のワイヤに電気的に結合され、前記第2の接点が前記第2のワイヤに電気的に結合されている、請求項に記載の外科システム。
【請求項11】
(a)電源と、
(b)前記電源に結合されたコネクタであって、第1のワイヤ及び第2のワイヤを含む、コネクタと、
(c)前記コネクタに結合された外科器具であって、
i.トリガを含む本体アセンブリと、
ii.前記本体アセンブリから遠位方向に延びる伝達アセンブリであって、導波路と、前記導波路の遠位端におけるブレードと、を含む、伝達アセンブリと、
iii.前記本体アセンブリ内に配置され、前記導波路に結合可能な変換器であって、前記変換器が、
(1)第1の電極と、
(2)第2の電極と、
(3)前記第1の電極及び第2の電極と連通する変換器要素と、を含み、
前記第1の電極、前記第2の電極、及び前記変換器要素が、前記本体アセンブリに対して回転可能である、変換器と、
iv.前記第1のワイヤを前記第1の電極に、及び前記第2のワイヤを前記第2の電極に選択的に電気的に結合するように操作可能な接続部アセンブリと、を含む、外科器具と、を備え
前記接続部アセンブリがソレノイド及びフレームを含み、前記フレームが第1の接点及び第2の接点を含み、前記ソレノイドの第1の末端部が、前記フレームに結合され、前記ソレノイドが、前記第1の接点又は前記第2の接点が前記第1の電極又は前記第2の電極と電気的に結合されるように、前記フレームを平行移動するように操作可能であり、前記第1の接点が前記第1のワイヤに電気的に結合され、前記第2の接点が前記第2のワイヤに電気的に結合されている、外科システム。
【請求項12】
前記ソレノイドが、前記第1の接点が前記第1の電極に電気的に結合され、前記第2の接点が前記第2の電極に電気的に結合されるように、前記フレームを平行移動するように操作可能である、請求項11に記載の外科システム。
【請求項13】
前記電源及び前記コネクタが、前記本体アセンブリ内にある、請求項1に記載の外科システム。
【請求項14】
前記電源が発電機を含み、前記発電機が、前記外科器具から分離している、請求項1に記載の外科システム。
【請求項15】
前記変換器は、前記本体アセンブリ内に選択的に挿入可能であり、前記導波路に選択的に結合可能であり、
前記第1のワイヤおよび前記第2のワイヤは、前記変換器の近位端に結合されたケーブル末端部であって、前記ケーブル末端部と前記変換器とが互いに対して回転可能である、ケーブル末端部を備え、
前記接続部アセンブリは、前記ケーブル末端部と前記変換器との間に配置され、前記接続部アセンブリは、前記ケーブル末端部を前記変換器に電気的に結合するように操作可能であり、前記接続部アセンブリは、摺動リング電気的接続部を含む、請求項1〜14の何れか1つに記載の外科システム
【請求項16】
前記ケーブル末端部が加重部分を含む、請求項15に記載の外科システム
【請求項17】
前記ケーブル末端部が上部及び下部を含み、前記加重部分が、前記ケーブル末端部の前記下部内に位置する、請求項16に記載の外科システム
【請求項18】
前記変換器超音波変換器を備える、請求項1〜17の何れか1つに記載の外科システム。
【請求項19】
前記接続部アセンブリと連絡する軸受部材を更に含み、前記接続部アセンブリが、前記超音波変換器に対して回転可能である、請求項18に記載の外科システム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
ある状況において、内視鏡外科器具は、より小さな切開部が手術後の回復時間及び合併症を低減させる傾向にあるために、従来の開腹手術装置よりも好ましい場合がある。結果として、いくつかの内視鏡外科器具は、トカロールのカニューレを通して遠位エンドエフェクタを所望の手術部位に配置するのに好適であり得る。これらの遠位端エフェクタは、多くの方法で組織に係合して、診断又は治療効果を達成することができる(例えば、エンドカッター、把持具、カッター、ステープラー、クリップ適用器具、アクセス装置、薬物/遺伝子治療送達装置、及び超音波、無線周波数、レーザー等を使用するエネルギー送達装置)。内視鏡外科器具は、エンドエフェクタと、臨床医により操作される取っ手部分との間にシャフトを含んでもよい。そのようなシャフトは、所望の深度に挿入され、シャフトの長手方向軸を中心として回転することにより、患者内でのエンドエフェクタの位置決めを容易にすることが可能である。
【0002】
内視鏡外科器具の例には、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Tissue Pad for Use with an Ultrasonic Surgical Instrument」と題された2006年4月13日公開の米国特許公開第2006/0079874号、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Ultrasonic Device for Cutting and Coagulating」と題された2007年8月16日公開の米国特許公開第2007/0191713号、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Ultrasonic Waveguide and Blade」と題された2007年12月6日公開の米国特許公開第2007/0282333号、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Ultrasonic Device for Cutting and Coagulating」と題された2008年8月21日公開の米国特許公開第2008/0200940号、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Rotating Transducer Mount for Ultrasonic Surgical Instruments」と題された2011年1月20日公開の米国特許公開第2011/0015660号、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Electrosurgical Systems and Techniques for Sealing Tissue」と題された2002年12月31日発行の米国特許第6,500,176号、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Surgical Instrument Comprising First and Second Drive Systems Actuatable by a Common Trigger Mechanism」と題された2011年4月14日公開の米国特許公開第2011/0087218号に開示されているものが挙げられる。加えて、そのような外科ツールは、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Cordless Hand−held Ultrasonic Cautery Cutting Device」と題された2009年6月4日公開の米国特許公開第2009/0143797号に開示されているもの等のコードレス変換器を含んでもよい。加えて、外科器具は、「Robotic Surgical Tool with Ultrasound Cauterizing and Cutting Instrument」と題された2004年8月31日発行の米国特許第6,783,524号に開示されているもの等の、ロボット支援による手術環境で使用され、又は使用されるように適合されてもよい。
【0003】
外科器具のためにいくつかのシステム及び方法が作られ、使用されてきたが、本発明の発明者以前に、添付の請求項に述べた発明を作り、又は使用した者はいないと考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0004】
本明細書の末尾には、この技術を具体的に示し、明確にその権利を請求する特許請求の範囲が付属しているが、この技術は下記の特定の実施形態の記載を添付図面と併せ読むことでより深い理解が得られるものと考えられる。図中、同様の参照符合は同様の要素を示す。
図1】外科器具及び発電機を有する例示的な外科システムの斜視図。
図2】カバーの一部分が除去されて、例示的な多部品取っ手アセンブリの内部を示す、例示的な外科器具の部分的側立面図。
図3A】一対の延長可能な部材を使用する、例示的な接続部アセンブリの拡大立面図。
図3B】変換器の電極に電気的に結合する延長可能な部材の延長を示す、図3Aの接続部アセンブリの拡大立面図。
図4図3A及び3Bの接続部アセンブリの例示的な方向転換部材の断面図。
図5A】回転可能な部材を使用する、別の例示的な接続部アセンブリの拡大立面図。
図5B】電極に電気的に結合する回転可能な部材の回転を示す、図5Aの接続部アセンブリの拡大立面図。
図6A】一対の接点を延長するソレノイドを使用する、更なる別の例示的な接続部アセンブリの拡大立面図。
図6B】電極に電気的に結合する接点の延長を示す、図6Aの接続部アセンブリの拡大立面図。
図7A】平行移動可能なフレームを使用する、例示的な、代替的な接続部アセンブリの拡大立面図。
図7B】電極に電気的に結合するフレーム及び接点の平行移動を示す、図7Aの接続部アセンブリの拡大立面図。
図8】リング接点接続部に結合された加重部分を伴うケーブルを有する、例示的な代替的な接続部アセンブリの拡大横断面図。
図9A】選択的に結合可能な部材を有する、更なる別の例示的な、代替的な接続部アセンブリの拡大横断面図。
図9B】分離された結合可能な部材を示す、図9Aの接続部アセンブリの拡大横断面図。
【0005】
各図面は、いかなる意味においても限定的なものではなく、図に必ずしも示されていないものを含め、この技術の異なる実施形態を様々な他の方法で実施し得ることも考えられる。本明細書に組み込まれその一部をなす添付の図面は、本技術のいくつかの態様を示すものであり、説明文とともに本技術の原理を説明する役割を果たすものであるが、本技術は図に示される正確な構成に限定されない点が理解されるべきである。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本技術の所定の実施例に関する以下の記載は、該技術の範囲を限定するために使用されるべきではない。本技術の他の実施例、特徴、態様、実施形態及び利点は、以下の記載から当業者には明らかとなろう。以下の記載は、一例として本技術を実施するうえで考えられる最良の形態の1つである。理解されるであろう通り、本明細書に記載した技術は、何れも本技術から逸脱せずに、その他の異なる、かつ明白な態様も実施できる。したがって、図面及び記載は、例示的な性質のものであり、限定的なものであると見なされるべきではない。
【0007】
I.例示的な超音波外科システムの概観
図1は、外科器具(50)、発電機(20)、及び発電機(20)を外科器具(50)に結合するケーブル(30)を含む、例示的な超音波外科システム(10)を示す。好適な発電機(20)は、GEN 300(Cincinnati,OhioのEthicon Endo−Surgery,Inc.により販売)である。単に例として、発電機(20)は、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Surgical Generator for Ultrasonic and Electrosurgical Devices」と題された2011年4月14日公開の米国特許公開第2011/0087212号の教示に従って構成することができる。外科器具(50)は超音波外科器具を参照して記載されるが、以下に記載する技術は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろうように、エンドカッター、把持具、カッター、ステープラー、クリップ適用器具、アクセス装置、薬物/遺伝子治療送達装置、及び超音波、無線周波数、レーザー等を使用するエネルギー送達装置、及び/又はこれらの任意の組み合わせを含むが、これらに限定されない多様な外科器具と共に使用できることに留意するべきである。また、本実施例は、ケーブル接続による外科器具(50)を参照して記載されるが、外科器具(50)は、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Cordless Hand−held Ultrasonic Cautery Cutting Device」と題された2009年6月4日公開の米国特許公開第2009/0143797号に開示されているもの等のコードレス変換器に適合され得ることを理解するべきである。更に、外科装置(50)はまた、「Robotic Surgical Tool with Ultrasound Cauterizing and Cutting Instrument」と題された2004年8月31日発行の米国特許第6,783,524号に開示されているもの等のロボット支援による手術環境で使用され、又は使用されるように適合されてもよい。
【0008】
本実施例の外科器具(50)は、多部品取っ手アセンブリ(60)、長尺状の伝達アセンブリ(70)及び変換器(100)を含む。伝達アセンブリ(70)は、伝達アセンブリ(70)の近位端において多部品取っ手アセンブリ(60)に結合され、多部品取っ手アセンブリ(60)から遠位方向に延びる。本実施例では、伝達アセンブリ(70)は、内視鏡用途用の細い長尺状の管状アセンブリとして構成されているが、伝達アセンブリ(70)は、代替的に、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Ultrasonic Waveguide and Blade」と題された2007年12月6日公開の米国特許公開第2007/0282333号、及び「Ultrasonic Device for Cutting and Coagulating」と題された2008年8月21日公開の米国特許公開第2008/0200940号に開示されているもの等の短いアセンブリであってもよいことを理解するべきである。本実施例の伝達アセンブリ(70)は、外側シース(72)、内側管状駆動部材(図示せず)、図2にも最良に示される導波路(76)、及び伝達アセンブリ(70)の遠位端上に位置するエンドエフェクタ(80)を含む。本実施例では、エンドエフェクタ(80)は、導波路(76)に結合されたブレード(82)、伝達アセンブリ(70)の近位端にて枢動するように操作可能なクランプアーム(84)、及び、場合により、クランプアーム(84)に結合可能な1つ又は2つ以上のクランプパッド(86)を含む。
【0009】
本実施例の多部品取っ手アセンブリ(60)は、嵌め合わせハウジング部分(62)と、下部(64)とを含む。嵌め合わせハウジング部分(62)は、嵌め合わせハウジング部分(62)の近位端において変換器(100)を受容し、嵌め合わせハウジング部分(62)の遠位端において伝達アセンブリ(70)の近位端を受容するように構成されている。本実施例には、伝達アセンブリ(70)及び変換器(100)を回転させる回転ノブ(66)が示されているが、回転ノブ(66)は単に任意的であることを理解するべきである。嵌め合わせハウジング部分(62)は、図2を参照して、下記において詳細に考察される。図1に示す多部品取っ手アセンブリ(60)の下部(64)は、トリガ(68)を含み、ユーザが片手を使用して把持するように構成されている。下部(64)の単に例示的な1つの構成は、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Rotating Transducer Mount for Ultrasonic Surgical Instruments」と題された2011年1月20日公開の米国特許公開第2011/0015660号の図1に示されている。本開示の図2に示すトグルボタン(69)は、下部(64)の遠位表面上に位置し、発電機(20)を使用して変換器(100)を異なる操作レベルで作動するように操作可能である。例えば、第1のトグルボタン(69)は、変換器(100)を最大のエネルギーレベルで作動させる一方、第2のトグルボタン(69)は、変換器(100)を最小の非ゼロエネルギーレベルで作動させてもよい。勿論、トグルボタン(69)は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろうように、最大及び/又は最小エネルギーレベル以外のエネルギーレベル用に構成されてもよい。
【0010】
多部品取っ手アセンブリ(60)は、2つの異なる部分(62、64)を参照して記載されてきたが、この多部品取っ手アセンブリ(60)は、両方の部分(62、64)を組み合わせた単一アセンブリであってもよいことを理解するべきである。多部品取っ手アセンブリ(60)は、代替的に、(ユーザの手又は足のいずれかにより操作可能な)別個の作動部分、及び別個の嵌め合わせハウジング部分(62)のように、多数の異なる構成要素に分割されてもよい。そのような作動部分は、変換器(100)を作動させるように操作可能であってもよく、嵌め合わせハウジング部分(62)の遠方にあってもよい。多部品取っ手アセンブリ(60)は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろうように、耐久性プラスチック(ポリカーボネート又は液晶ポリマー等)、セラミックス、金属、及び/又は任意の他の好適な材料から構成されてもよい。いくつかの他の形態では、トリガ(68)及び/又はトグルボタン(69)は省略されてもよい。例えば、器具(50)は、ロボットシステムの一部として操作されてもよい。多部品取っ手アセンブリ(60)に関する他の構成は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう。単に例として、外科器具(50)は、米国特許公開第2006/0079874号、同第2007/0191713号、同第2007/0282333号、同第2008/0200940号、同第2011/0015660号、米国特許第6,500,176号、米国特許公開第2011/0087218号及び/又は同第2009/0143797号の教示の少なくともいくつかに従って構成されてもよい。多部品取っ手アセンブリ(60)に関する更なる他の構成は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう。
【0011】
本明細書に記載した教示、表現、実施形態、実施例等の任意の1つ又は2つ以上は、本明細書に記載した他の教示、表現、実施形態、実施例等の任意の1つ又は2つ以上と組み合わせ得ることが更に理解される。したがって、以下に記載する教示、表現、実施形態、実施例等は、互いに関して分離して考えるべきではない。本明細書の教示を組み合わせ得る様々な好適な方法が、本願の教示を考慮することで当業者には容易に明らかとなるであろう。こうした修正及び変形は特許請求の範囲内に含まれるものとする。
【0012】
II.超音波外科器具用の例示的な接続部アセンブリ
ある場合に、ケーブル(30)から変換器(100)への電気的接続部を選択的に結合することが有用であり得る。例えば、変換器(100)は、操作中、複数回回転される必要があり得る。そのような場合、ケーブル(30)が変換器(100)に対して固着されていると、ケーブル(30)は不必要に巻き付く場合がある。したがって、選択的に結合可能な電気的結合機構を含んで、ケーブル(30)が絡み付く可能性を低減又は除去することが好ましい場合がある。加えて、外科器具(50)の変換器(100)及び/又はブレード(82)を使用するべき際にのみ、選択的にケーブル(30)を変換器(100)に結合することも好ましい場合がある。そのような選択的結合は、電気的接続部アセンブリ上の摩耗を低減し得る。そのような接続部アセンブリに関する単に例示的な構成を、以下に記載する。
【0013】
A.例示的な多部品取っ手アセンブリ
図2は、カバー(61)の一部分が取り外されていて、ハウジング部分(62)及び下部(64)の一区分内に収容されている内部構成要素を示す、多部品取っ手アセンブリ(60)の部分側面図を示す。上述したように、下部(64)は、枢動可能なトリガ(68)と、所望により一対のトグルボタン(69)とを含む。本実施例のトリガ(68)は、遠位開放位置から近位閉鎖位置へと枢動可能である。トリガアセンブリ(150)は、トリガ(68)に結合され、多部品取っ手アセンブリ(60)内に枢動可能に支持されている。本実施例のトリガアセンブリ(150)は、ピン(図示せず)の周囲を枢動し得る枢動可能な連結アーム(152)、トリガアーム(154)、中間リンク(156)及び作動アーム(158)と、を含む。作動アーム(158)は、作動アーム(158)の遠位端においてトリガヨーク(170)に結合されている。作動アーム(158)は、作動アーム(158)から外方向に延びる1つ又は2つ以上の装着ピン(160)を含み、ピン(160)は、カバー(61)内に形成されている対応する細長いチャネル(162)内に摺動可能に受容されるサイズを有する。したがって、トリガ(68)が開放位置から閉鎖位置へと近位方向に枢動した際、連結アーム(152)及びトリガアーム(154)は、多部品取っ手アセンブリ(60)内で枢動する。トリガアーム(154)に結合した中間リンク(156)は、この枢動運動をトリガアーム(154)から作動アーム(158)に伝達して、ピン(160)を介して作動アーム(158)をチャネル(162)内で近位方向に摺動可能に平行移動する。作動アーム(158)に結合したトリガヨーク(170)も近位方向に平行移動される。
【0014】
本実施例では、トリガヨーク(170)は力制限機構(180)に結合し、力制限力機構(180)は、伝達アセンブリ(70)に結合して内側管状駆動部材(図示せず)を操作することによって、クランプアーム(84)を選択的に枢動させる。伝達アセンブリ(70)、力制限力機構(180)、トリガヨーク(170)及び変換器(100)に関する単に例示的な構成は、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Ultrasonic Surgical Instrument with Modular End Effector」と題された本明細書と同日出願の米国特許出願第[代理人整理番号END7012USNP.0587821]に開示されている。クランプアーム(84)及び関連する特徴は、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Ultrasonic Clamp Coagulator Apparatus Having Improved Clamp Arm Pivot Mount」と題された1999年11月9日発行の米国特許第5,980,510号の教示の少なくともいくつかに従って構成され及び操作可能であり得ることも理解するべきである。空洞(140)は、変換器(100)と伝達アセンブリ(70)とが多部品取っ手アセンブリ(60)内で一緒に結合できるように、変換器(100)(外側ケーシングを有さずに示す)の少なくとも一部分を内部に受容するように構成されている。変換器(100)はケーシング(61)内に永久に閉じ込められてもよく、又は変換器(100)は、ケーシング(61)内の開口を通して空洞(140)から除去可能であってもよい。多部品取っ手アセンブリ(60)に関する更なる他の構成は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう。
【0015】
B.例示的な変換器
更に図2を参照すると、本実施例の変換器(100)(外側ケーシングを有さずに示す)はケーブル(30)を介して発電機(20)と結合可能であるが、変換器(100)は、ケーシング(61)内に収容された電源を有するコードレス変換器であってもよいことを理解するべきである。本実施例では、変換器(100)は、圧電スタックアセンブリ(110)、第1の共振器、即ち後部ベル(end-bell)(120)、及び第2の共振器、即ち前部ベル(130)を含む。本実施例では、変換器(100)により生成される超音波エネルギーは、導波路(76)を介してエンドエフェクタ(80)のブレード(82)に伝達される。導波路(76)は、近位端において、第2の共振器(130)から遠位方向に延びるホーン(図示せず)に結合されている。ホーンは、(伝達アセンブリ(70)の回転が変換器(100)を回転させるように、及び、変換器(100)の回転が伝達アセンブリ(70)を回転させるように)導波路(76)に固定的に結合されてもよく、又はホーンは、(伝達アセンブリ(70)の回転が変換器(100)とは独立するように、導波路(76)に対して自由に回転するように構成されてもよい。
【0016】
本実施例では、圧電スタックアセンブリ(110)は圧電要素(112)を含み、圧電要素(112)は、第1の共振器(120)及び第2の共振器(130)が圧電要素(112)と共に組み立てられた際、第1の共振器(120)と第2の共振器(130)との間で圧迫されて圧電要素(112)のスタックを形成する。圧電要素(112)は、例えば、ジルコン酸チタン酸鉛、メタニオブ酸鉛、チタン酸鉛、及び/又は、例えば任意の好適な圧電性結晶材料等の任意の好適な材料から作られてもよい。圧電スタックアセンブリ(110)は更に電極(114、116)を含み、電極(114、116)は、1つ又は2つ以上の圧電要素(112)を横切って電位差を形成するように構成されている少なくとも1つの陽極(114)及び少なくとも1つの陰極(116)を含む。勿論、複数の電極(114、116)と圧電要素(112)も、一緒に積み重ねることができる。図2に示すように、陽極(114)、陰極(116)及び圧電要素(112)は、それぞれ、第1の共振器(120)のねじ付き部分を受容し得る通路を画定する孔(図示せず)を有して構成されてもよい。図示した実施例では、陽極(114)及び陰極(116)は環状リングであるが、電極は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろうように、直線状突出部、変換器(100)の末端部に結合されたリングコネクタ、及び/又は任意の他の好適な電極若しくは電極の組み合わせを含む、他の電極を使用してもよいことを理解するべきである。単に例示的な1つの超音波変換器(100)は、Cincinnati,OhioのEthicon Endo−Surgery,Inc.により販売されているModel No.HP054である。
【0017】
本実施例の変換器(100)がトグルボタン(69)及び/又はトリガ(68)を介して作動された際、変換器(100)は、超音波振動数(55.5kHz等)における線形振動若しくは動揺(又は他の動揺モード、例えば、捻り若しくは横方向等)の形態の機械的エネルギーを生成するように操作可能である。図示するように、変換器(100)が伝達アセンブリ(70)に結合されている場合、振動は導波路(76)を通ってエンドエフェクタ(80)に伝達される。本実施例では、ブレード(82)は導波路(76)に結合されているため、超音波振動数で振動する。かくして、組織がブレード(82)とクランプアーム(84)との間に固定された際、ブレード(82)の超音波振動が同時に組織を切断し、隣接する組織細胞内のタンパク質を変性させることによって、比較的少量の熱分散による凝固効果を提供することができる。また、ブレード(82)及びクランプアーム(84)を通して電流も提供されて、組織を焼灼する。変換器(100)のいくつかの構成が記載されたが、変換器(100)の更なる他の好適な構成が、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう。
【0018】
C.例示的な、延長可能な接続部アセンブリ
以前に示したように、ある場合に、ケーブル(30)と変換器(100)との間の電気的接続部を選択的に結合及び分離することが有用であり得る。図3A〜4に示すように、単に例示的な1つの接続部アセンブリ(200)は、1つ又は2つ以上の延長可能な部材(230)を含んで、発電機(20)からの電力を変換器(100)に電気的に結合する。本実施例では、接続部アセンブリ(200)は、図4に示すソレノイド(210)、方向転換部材(220)、及び一対の延長可能な部材(230)を含む。図4に示すように、方向転換部材(220)は、内部に形成された一対の弓形通路(222)を有し、延長可能な部材(230)をソレノイド(210)に関連して90度の角度で転送するように構成されている。しかし、0度〜180度の任意の角度を含む、弓形通路(222)の他の転送角度を使用してもよいことを理解するべきである。方向転換部材(220)はまた、延長可能な部材(230)と弓形通路(222)とのいずれの接触も、方向転換部材(220)と延長可能な部材(230)との電気的結合をもたらさないように、非導電性又は絶縁材料を含み得る。例えば、方向転換部材(220)は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろうように、ポリマー若しくはプラスチック部材(ポリエチレン又はPVC等)、セラミック部材、ガラス部材、及び/又は任意の他の非導電性若しくは絶縁部材であってもよい。代替的に、方向転換部材(220)は、絶縁又は非導電性材料で絶縁されている1つ又は2つ以上の弓形通路(222)を有する導電性材料を含んでもよい。方向転換部材(220)は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろうように、ダイオード回路及び/又は他の電気的構成要素を使用することにより、電気的に絶縁されてもよいことを理解するべきである。方向転換部材(220)に関する更なる他の構成は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。
【0019】
本実施例の延長可能な部材(230)は、延長可能な部材(230)が弓形通路(222)により形成される路に従って変形するが、弓形通路(222)内に存在しない際には線形プロファイルに実質的に戻るように、弾性金属ストリップを含む。延長可能な部材(230)は、銅、アルミニウム、金、及び/又は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなる任意の他の導電性材料から形成されてもよい。延長可能な部材(230)は、上述した陽極及び/又は陰極(114、116)と接触し、陽極及び/又は陰極(114、116)と電気的に結合するように構成されている第2の末端部(232)を含む。例えば、第2の末端部(232)には、陽極又は陰極(114、116)に接触する、より大きい表面を提供する平坦プレート(図示せず)が結合していてもよい。代替的に、細いブラシ部材が第2の末端部(232)に結合していてもよい。第2の末端部(232)に関する更なる他の構成は、本明細書の教示を踏まえて当業者に明かとなるであろう。延長可能な部材(230)は、ソレノイド(210)のソレノイド頭部(212)に結合されている第1の末端部も含む。ソレノイド頭部(212)は、ポリマー若しくはプラスチック部材(ポリエチレン又はPVC等)、セラミック部材、ガラス部材、及び/又は任意の他の非導電性若しくは絶縁部材であってもよい。代替的に、他の形態では、ソレノイド頭部(212)は導電性材料を含んでもよいが、ソレノイド頭部(212)と延長可能な部材(230)との間に絶縁又は非導電性材料が設けられてもよい。ソレノイド頭部(212)は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろうように、ダイオード回路及び/又は他の電気的構成要素を使用することにより、電気的に絶縁されてもよいことを理解するべきである。延長可能な部材(230)は、更に、ケーブル(30)及び発電機(20)から延びる陽極ワイヤ及び/又は陰極ワイヤ(218)に電気的に結合されている。本実施例では、ソレノイド(210)は、延長可能な部材(230)が陽極及び/又は陰極(114、116)との電気的接続部から後退されている(図3Aに示す)第1の位置から、延長可能な部材(230)が陽極及び/又は陰極(114、116)との電気的接続部に延長されている(図3Bに示す)第2の位置に可動な、直線駆動されるソレノイドである。かくして、ソレノイド(210)が作動された際、発電機(20)からの電力が、陽極及び陰極(114、116)並びに延長可能な部材(230)を介して変換器(100)に電気的に結合する。
【0020】
単に例示的な1つの形態では、接続部アセンブリ(200)は、トリガ(68)が駆動されていない際、図3Aに示す第1の後退位置にあり、トリガ(68)(図1、2に示す)が牽引された際、接続部アセンブリ(200)が図3Bに示す第2の延長位置に延びるように構成されてもよい。そのような作動は、トリガ(68)の位置に基づいてソレノイド(210)に選択的に電力を適用するスイッチ(図示せず)を介して達成されてもよい。したがって、電力は、トリガ(68)を駆動するユーザに応答してソレノイド(210)が作動された際、延長可能な部材(230)が陽極及び陰極(114、116)と結合することによって変換器(100)に選択的に適用され得る。代替的に、ソレノイド(210)は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろうように、トグルボタン(69)(図2に示す)及び/又は任意の他の作動装置によって作動されてもよい。
【0021】
かくして、変換器(100)は、延長可能な部材(230)が延長されていない間、ケーシング(61)及び/又はケーブル(30)に対して自由に回転し得ることにより、延長可能な部材(230)上の摩耗を潜在的に低減し、また、変換器(100)及び/又は伝達アセンブリ(70)が回転された際、ケーブル(30)のもつれを潜在的に回避する。変換器(100)は、延長可能な部材(230)が陽極及び陰極(114、116)に接触しているときでも尚、回転可能であり得る。接続部アセンブリ(200)に関する更なる他の構成は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう。例えば、いくつかの形態では、方向転換部材(220)を省略してもよく、延長可能な部材(230)は単一の二重作用ソレノイドに結合されてもよく、前記ソレノイドは、外方向に延びて、延長可能な部材(230)を陽極及び陰極(114、116)と電気的に結合するように構成されている。代替的に、単一の二重作用ソレノイドに代わって一対のソレノイドを使用してもよい。いくつかの他の形態では、トリガ(68)は、トリガ(68)の駆動が延長可能な部材(230)を延長させるように、延長可能な部材(230)に機械的に結合されてもよい。更なる他の代替物では、ソレノイド(210)に代わってモータを使用して延長可能な部材(230)を延長してもよい。
【0022】
D.例示的な、回転可能な接続部アセンブリ
別の例示的な接続部アセンブリ(300)は、図5A及び5Bに示すように、1つ又は2つ以上の回転可能な部材(330)を含んで、発電機(20)からの電力を変換器(100)に電気的に結合する。本実施例では、接続部アセンブリ(300)は、ソレノイド(310)と、一対の接点(320)を有する回転可能な部材(330)とを含む。図5Aに示すように、回転可能な部材(330)は、反対側の末端部に配置された一対の接点(320)を有する矩形プレートの回転可能な部材を含む。回転可能な部材(330)はまた、接点(320)が回転可能な部材(330)の外側及び他方の接点(320)に対して電気的に絶縁されるように、非導電性又は絶縁材料を含む。例えば、回転可能な部材(330)は、ポリマー若しくはプラスチック部材(ポリエチレン又はPVC等)、セラミック部材、ガラス部材、及び/又は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう任意の他の非導電性若しくは絶縁部材から形成されてもよい。勿論、回転可能な部材(330)は、ダイオード回路及び/又は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう他の電気的構成要素を使用することにより、電気的に絶縁されてもよいことを理解するべきである。代替的に、他の形態では、回転可能な部材(330)は、絶縁又は非導電性材料を有する導電性材料を含んで、接点(320)を互いに対して、及び回転可能な部材(330)に対して絶縁してもよい。単に例として、回転可能な部材(330)はプリント基板(PCB)部分を含んでもよく、前記PCB部分は、陽極接点(320)に結合された第1の導電性トレース(図示せず)と、陰極接点(320)に対応する第2の導電性トレース(図示せず)とを有し、第1の導電性トレースと第2の導電性トレースとは、互いに対して絶縁されている。本実施例の接点(320)は、ブラシ部分を含んで、図5Bに示すように、接点(320)を陽極及び/又は陰極(114、116)と電気的に結合する。接点(320)は、銅、アルミニウム、金、及び/又は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう任意の他の導電性材料から形成されてもよい。勿論、弾性の導電性タブ、プレート接点、誘導構成要素、及び/又は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう任意の他の好適な接点を含む他の接点(320)を使用してもよい。接点(320)は更に、ケーブル(30)から延びる陽極ワイヤ及び/又は陰極ワイヤ(322)に電気的に結合されている。ワイヤ(322)は、互いに対して絶縁され、本実施例では、回転可能な部材(330)のほぼ中間地点(332)付近で導電性トレースに電気的に結合する。ワイヤ(322)から導電性トレースへのかような電気的結合は、直接はんだ付け接続部、摺動リング接続部、及び/又は任意の他の好適な接続部により達成することができる。回転可能な部材(330)及び/又は接点(320)に関する更なる他の構成は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう。
【0023】
本実施例のソレノイド(310)は、回転可能な部材(330)の中間地点(332)にて結合され、ソレノイド(310)は、回転可能な部材(330)を回転させるように操作可能である。例えば、図5Bに示すように、ソレノイド(310)が作動された際、回転可能な部材(330)は90度の角度まで回転してもよく、図5Aに示すように、ソレノイド(310)が非作動の場合、0度の角度に戻り得る。ソレノイド(310)は回転ソレノイドであってもよく、又は1つの代替物では、直動式ソレノイドをラックアンドピニオンギア等のギア(図示せず)と共に使用して、回転可能な部材(330)の回転運動を達成してもよい。代替的に、圧電要素、モータ(例えばステッピング・モータ)、トリガ(68)に対する直接的な機械的結合、及び/又は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう任意の他の好適な装置を使用して回転可能な部材(330)を回転させてもよい。本実施例では、ソレノイド(310)が非作動の場合(図5Aに示す)、回転可能な部材(330)は垂直又は角度0にあり、接点(320)は、陽極又は陰極(114、116)と電気的に結合されていない。ソレノイド(310)が作動されると(図5bに示す)、回転可能な部材(330)は、陽極及び陰極(114、116)に電気的に結合するように90度回転する。かくして、ソレノイド(310)が作動された際、発電機(20)からの電力が陽極及び陰極(114、116)並びに接点(320)を介して変換器(100)に電気的に結合ざれる。
【0024】
単に例示的な1つの形態では、接続部アセンブリ(300)は、トリガ(68)が駆動されていない際、図5Aに示す第1の位置にあり、トリガ(68)(図1、2に示す)が牽引された際、接続部アセンブリ(300)が回転可能な部材(330)を図5B示す第2の位置に回転させるように構成されてもよい。そのような作動は、トリガ(68)の位置に基づいてソレノイド(310)に選択的に電力を適用するスイッチ(図示せず)を介して達成されてもよい。したがって、電力は、トリガ(68)を駆動するユーザに応答してソレノイド(310)が作動された際、接点(320)が陽極及び陰極(114、116)に結合することによって変換器(100)に選択的に適用され得る。代替的に、ソレノイド(310)は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろうように、トグルボタン(69)(図2に示す)及び/又は任意の他の作動装置によって作動されてもよい。
【0025】
かくして、変換器(100)は、回転可能な部材(330)の接点(320)が電気的に結合された位置に回転されていない間、ケーシング(61)及び/又はケーブル(30)に対して自由に回転し得ることにより、接点(320)及び/又は回転可能な部材(330)上の潜在的な摩耗を低減する。接続部アセンブリ(300)はまた、変換器(100)及び/又は伝達アセンブリ(70)が回転された際、ケーブル(30)のもつれを潜在的に回避し得る。変換器(100)は、接点(320)が陽極及び陰極(114、116)に接触している際でも尚、ケーシング(61)及び/又はケーブル(30)に対して回転し得る。勿論、接続部アセンブリ(300)に関する更なる他の構成は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう。
【0026】
E.例示的な、代替的な延長可能な接続部アセンブリ
更なる別の例示的な接続部アセンブリ(400)は、図6A、6Bに示すように、1つ又は2つ以上の接点(420)を含んで発電機(20)からの電力を変換器(100)に電気的に結合する。本実施例では、接続部アセンブリ(400)は、ソレノイド(410)、一対の接点(420)、及びフレーム(430)を含む。本実施例のフレーム(430)は、基部(432)、第1の末端部プレート(434)、及び第2の末端部プレート(436)を含む。第1の末端部プレート及び第2の末端部プレート(434、436)は、図6A、6Bに示すように、基部(432)から垂直に延び、陽極及び陰極(114、116)の末端部を越えて延びるように構成されている。フレーム(430)は、接点(420)及び/又はワイヤ(422)の、基部(432)、第1の末端部プレート(434)、及び/又は第2の末端部プレート(436)とのいずれの接触も、フレーム(430)と接点(420)及び/又はワイヤ(422)との電気的結合をもたらさないように、非導電性又は絶縁材料を含む。例えば、フレーム(430)は、ポリマー若しくはプラスチック部材(ポリエチレン又はPVC等)、セラミック部材、ガラス部材、及び/又は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう任意の他の非導電性若しくは絶縁部材であってもよい。勿論、フレーム(430)は、ダイオード回路及び/又は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう他の電気的構成要素を使用することにより、電気的に絶縁されてもよいことを理解するべきである。フレーム(430)に関する更なる他の構成は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。
【0027】
本実施例では、ソレノイド(410)は、一対の接点(420)の間に配置されている。本実施例の接点(420)は、接点(420)が陽極及び/又は陰極(114、116)と接触した際、陽極及び/又は陰極(114、116)と電気的に結合するように構成された金属プレートを含む。接点(420)は、銅、アルミニウム、金、及び/又は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう任意の他の導電性材料から形成されてもよい。代替的に、細いブラシ部材が接点(420)に結合されて、陽極及び/又は陰極(114、116)に結合してもよい。接点(420)に関する更なる他の構成が、本明細書の教示を踏まえて当業者に明かとなるであろう。接点(420)は、ソレノイド(410)に適用されたいずれの電気も接点(420)に対して絶縁され、また各接点(420)が互いに対して絶縁されるように、ソレノイド(410)の絶縁ソレノイド頭部に結合されている。ソレノイド頭部は、ポリマー若しくはプラスチック部材(ポリエチレン又はPVC等)、セラミック部材、ガラス部材、及び/又は任意の他の非導電性若しくは絶縁部材を含んでもよい。勿論、ソレノイド頭部は、ダイオード回路及び/又は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう他の電気的構成要素を使用することにより、電気的に絶縁されてもよいことを理解するべきである。接点(420)はそれぞれ、更に、ケーブル(30)から延びる陽極及び/又は陰極ワイヤ(422)に電気的に結合されている。
【0028】
本実施例では、ソレノイド(410)は、接点(420)が陽極及び/又は陰極(接点114、116)との電気的接続部から後退されている(図6Aに示す)第1の位置から、接点(420)が陽極及び/又は陰極(114、116)との電気的接続部に延長されている(図6Bに示す)第2の位置に可動な、直線駆動されるソレノイドである。本実施例では、ソレノイド(410)の末端部が中央部分(412)から延びるように、ソレノイド(410)の中央部分(412)がフレーム(430)に対して固着される。図6A、6Bに示すように、接点(420)がソレノイド(410)の中央部分(412)に対して外方向に延びる際、接点(420)は陽極及び/又は陰極(114、116)を第1の末端部プレート及び/又は第2の末端部プレート(434、436)に対して圧迫する。かくして、陽極及び/又は陰極(114、116)のキャリパーブレーキ型の圧迫が、接点(420)と陽極及び/又は陰極(114、116)との電気的結合を確実にし得る。陽極及び/又は陰極(114、116)が接点(420)並びに第1の末端部プレート及び/又は第2の末端部プレート(434、436)と接触している際、圧迫は変換器(100)の回転を阻止する強い圧迫である必要はないことを理解するべきである。容易に明らかなように、ソレノイド(410)が作動された際、発電機(20)からの電力が陽極及び陰極(114、116)並びに接点(420)を介して変換器(100)に電気的に結合される。勿論、フレーム(430)、接点(420)、及びソレノイド(410)に関する代替的な構成は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう。例えば、ソレノイド(410)は、一方の末端部において取り付けられてもよく、単一の接点(420)を陽極又は陰極(114、116)のいずれかに対して圧迫するように構成されてもよい。第2のソレノイド(410)及び単一の接点(420)を他方の電極(114、116)のために提供してもよい。また更に、ソレノイド(410)は、はさみ式リンク機構の一方の末端部に配置されてもよく、接点(420)は、はさみ式リンク機構の反対側の末端部に結合されている。かくして、ソレノイド(410)がはさみ式リンク機構の第1の末端部に対抗して外方向に延長した際、はさみ式リンク機構の反対側の末端部も拡張して陽極及び/又は陰極(114、116)を第1の末端部プレート及び/又は第2の末端部プレート(434、436)に対して圧迫する。勿論、それらの代替的は、単なる例示である。
【0029】
図示した実施例では、接続部アセンブリ(400)は、トリガ(68)が駆動されていない際、図6Aに示す第1の後退位置にあり、トリガ(68)(図1、2に示す)がユーザにより牽引された際、接続部アセンブリ(400)が図6Bに示す第2の延長位置に延びるように構成されてもよい。そのような作動は、トリガ(68)の位置に基づいてソレノイド(410)に選択的に電力を適用するスイッチ(図示せず)を介して達成されてもよい。したがって、電力は、トリガ(68)を駆動するユーザに応答してソレノイド(410)が作動された際、接点(420)が陽極及び陰極(114、116)に結合することによって変換器(100)に選択的に適用され得る。代替的に、ソレノイド(410)は、トグルボタン(69)(図2に示す)及び/又は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう任意の他の作動装置によって作動されてもよい。
【0030】
かくして、変換器(100)は、接点(420)が陽極又は陰極(114、116)に対して圧迫されていない間、ケーシング(61)及び/又はケーブル(30)に対して自由に回転し得ることにより、接点(420)上の摩耗を潜在的に低減し、また、変換器(100)及び/又は伝達アセンブリ(70)が回転した際、ケーブル(30)のもつれを潜在的に回避する。変換器(100)は、接点(420)が陽極及び陰極(114、116)に接触している際でも尚、ケーシング(61)及び/又はケーブル(30)に対して回転し得る。勿論、接続部アセンブリ(400)に関する更なる他の構成は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう。例えば、接点(420)は、上述した接続部アセンブリ(300)と同様の様式で回転されて電極(114、116)と圧迫接触してもよい。ソレノイド(410)を省略してもよく、接点(420)は、トリガ(68)に直接結合された機械的アセンブリ(例えば、接点(420)間にて推進されるくさび等)を介して外方向に推進されてもよいことを理解するべきである。
【0031】
F.例示的な、平行移動可能な接続部アセンブリ
更なる別の例示的な接続部アセンブリ(500)は、図7A、7Bに示すように、1つ又は2つ以上の接点(520)を含んで、発電機(20)からの電力を変換器(100)に電気的に結合する。本実施例では、接続部アセンブリ(500)は、ソレノイド(510)、一対の接点(520)、及び、ソレノイド(510)に結合されたフレーム(530)を含む。本実施例のフレーム(530)は、基部(532)、第1の接点凹部(534)、及び第2の接点凹部(536)を含む。第1の接点凹部及び第2の接点凹部(534、536)はそれぞれ、図7A、7Bに示すように、基部(532)から垂直に延びてU字形チャネルを形成する一対の壁(538)により画定され、U字形チャネルは、陽極及び/又は陰極(114、116)の末端部を受容するサイズを有する。フレーム(530)は、接点(520)及び/又はワイヤ(522)による基部(532)及び/又は壁(538)との接触が、フレーム(530)と接点(520)及び/又はワイヤ(522)との電気的結合をもたらさないように、非導電性又は絶縁材料を含む。例えば、フレーム(530)は、ポリマー若しくはプラスチック部材(ポリエチレン又はPVC等)、セラミック部材、ガラス部材、及び/又は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう任意の他の非導電性若しくは絶縁部材であってもよい。勿論、フレーム(530)は、ダイオード回路及び/又は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう他の電気的構成要素を使用することにより、電気的に絶縁されてもよいことを理解するべきである。フレーム(530)に関する更なる他の構成は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。
【0032】
本実施例では、接点(520)は、第1の接点凹部及び第2の接点凹部(534、536)内に位置する金属プレートを含み、接点(520)が陽極及び/又は陰極(114、116)と接触した際、陽極及び/又は陰極(114、116)と電気的に結合するように構成されている。接点(520)は、銅、アルミニウム、金、及び/又は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう任意の他の導電性材料から形成されてもよい。代替的に、細いブラシ部材が接点(520)に結合されて、陽極及び/又は陰極(114、116)に結合してもよい。接点(520)に関する更なる他の構成が、本明細書の教示を踏まえて当業者に明かとなるであろう。単に代替的な1つの形態では、フレーム(530)、第1の接点凹部及び第2の接点凹部(534、536)、並びに接点(520)は、陽極及び陰極(114、116)(図2に示す)の湾曲に応じた弓形部材であってもよい。本実施例の接点(520)はそれぞれ、更に、ケーブル(30)から延びる陽極及び/又は陰極ワイヤ(522)に電気的に結合されている。
【0033】
本実施例では、ソレノイド(510)は、第1の接点凹部及び第2の接点凹部(534、536)並びに接点(520)の反対側においてフレーム(530)に結合されている。ソレノイド(510)は、フレーム(530)の接点(520)が陽極及び/又は陰極(114、116)との電気的接続部から後退されている(図7Aに示す)第1の位置から、フレーム(530)の接点(520)が陽極及び/又は陰極(114、116)との電気的接続部に延長されている(図に7B示す)第2の位置7Bに可動な、直線駆動されるソレノイドである。本実施例では、単一のソレノイド(510)は、ソレノイド(510)の末端部が上方に延長してフレーム(530)も上方に平行移動させることが可能であるように、フレーム(530)に対して固着されている。図7A、7Bに示すように、ソレノイド(510)が作動された際、接点(520)が陽極及び/又は陰極(114、116)に電気的に結合するように、フレーム(530)を上方に平行移動する。したがって、ソレノイド(510)が作動された際、発電機(20)からの電力が陽極及び陰極(114、116)及び接点(520)を介して変換器(100)に電気的に結合する。フレーム(530)は、ソレノイド(510)によって側方、又は下方、又は任意の他の好適な方向を含む他の方向にも平行移動され得る(例えば、接点(520)の位置に基づいて)ことを理解するべきである。勿論、フレーム(530)、接点(520)及びソレノイド(510)に関する代替的な構成は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう。例えば、ソレノイド(510)を単一のフレーム(530)及び/又は接点(520)に取り付けて、接点(520)を陽極又は陰極(114、116)のいずれかと電気的に結合してもよい。第2のソレノイド(510)及び単一の接点(520)を他方の電極(114、116)のために提供してもよい。また更に、2つ以上のソレノイド(510)をフレーム(530)に結合してもよく、各ソレノイド(510)は、各接点(520)の下方の、各接点(520)の反対側に存在するように配置されてもよい。勿論、それらの代替的は、単なる例示である。
【0034】
図示した実施例では、接続部アセンブリ(500)は、トリガ(68)が駆動されていない際、図7Aに示す第1の後退位置にあり、トリガ(68)(図1、2に示す)がユーザにより牽引された際、接続部アセンブリ(500)が図7Bに示す第2の延長位置に延びるように構成されてもよい。そのような作動は、トリガ(68)の位置に基づいてソレノイド(510)に選択的に電力を適用するスイッチ(図示せず)を介して達成されてもよい。したがって、電力は、トリガ(68)を駆動するユーザに応答してソレノイド(510)が作動された際、接点(520)が陽極及び陰極(114、116)に結合することによって変換器(100)に選択的に適用され得る。代替的に、ソレノイド(510)は、トグルボタン(69)(図2に示す)及び/又は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう任意の他の作動装置によって作動されてもよい。
【0035】
かくして、変換器(100)は、接点(520)が陽極又は陰極(114、116)に対して圧迫されていない間、ケーシング(61)及び/又はケーブル(30)に対して自由に回転し得ることにより、接点(520)上の摩耗を潜在的に低減し、また、変換器(100)及び/又は伝達アセンブリ(70)が回転した際、ケーブル(30)のもつれを潜在的に回避する。変換器(100)は、接点(520)が陽極及び陰極(114、116)に接触している際でも尚、ケーシング(61)及び/又はケーブル(30)に対して回転し得る。勿論、接続部アセンブリ(500)に関する更なる他の構成は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう。例えば、トリガ(68)は、トリガ(68)の駆動がフレーム(530)を延長してフレーム(530)を電極(114、116)と接触させるように、フレーム(530)と機械的に結合されてもよい。更なる他の代替物では、ソレノイド(510)に代わってモータを使用してフレーム(530)を延長してもよい。
【0036】
前述した接続部アセンブリ(200、300、400、500)の少なくとも一部分は、変換器(100)の外側ケーシング内に収容されてもよいことを理解するべきである。加えて、又は代替物において、接続部アセンブリ(200、300、400、500)の少なくとも一部分が、外科器具(50)の嵌め合わせハウジング部分(62)内に存在し、変換器(100)の外側ケーシングから外部に延びる陽極及び陰極(114、116)に結合するように構成されてもよい。また更に、前述した接続部アセンブリ(200、300、400、500)は、変換器(100)が接続部アセンブリ(200、300、400、500)とぶつからずに嵌め合わせハウジング部分(62)内から除去できるように、放出ボタン(図示せず)に応答して陽極及び陰極(114、116)から離れるように駆動されるように構成されてもよい。加えて、前述した接続部アセンブリ(200、300、400、500)において、トリガ(68)及び/又はトグルボタン(69)に応答したソレノイド又は他の装置の作動が記載されたが、別個のボタンを含んでソレノイド等を作動させてもよいことを理解するべきである。単に説明的な別の実施例として、異なる信号(トリガ(68)が駆動されたことを示す信号等)に応答した発電機(20)からの信号がソレノイド等を作動させてもよい。
【0037】
また、接続部アセンブリ(200、300、400、500)のうちの1つの特徴を、異なる接続部アセンブリ(200、300、400、500)と組み合わせてもよいことを理解するべきである。例えば、フレーム(530)を陽極及び陰極(114、116)に向かって上方に平行移動する接続部アセンブリ(500)を、第2のソレノイド(410)を有する接続部アセンブリ(400)と共に使用して、接点(420)(内部に位置する側壁(538)を代替する)を陽極及び陰極(114、116)に結合してもよい。かくして、一対のソレノイド(510、410)の両方がフレーム(530)を駆動し、接点(420)を陽極及び陰極(114、116)と電気的に結合し得る。加えて、接続部アセンブリ(200)の特徴と接続部アセンブリ(300)の特徴とを組み合わせることにより、回転可能及び延長可能の組み合わせが形成され得る。また更に、接続部アセンブリ(500)を接続部アセンブリ(200)及び/又は接続部アセンブリ(300)と組み合わせて、延長可能な部材(230)及び/又は回転可能な部材(330)を有する平行移動可能なフレームを設けてもよい。また、冗長及び/又は確実性を目的として、複数の接続部アセンブリ(200、300、400、500)を組み合わせてもよい。更なる他の構成が、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。
【0038】
G.加重ケーブル末端部を有する例示的な摺動リング
ある場合に、ケーブル(30)から変換器(100)への回転可能な電気的接続部を提供することが有用であり得る。例えば、ある場合に、変換器(100)を操作中に複数回、ケーシング(61)に対して回転させる必要があり得る。この場合、ケーブル(30)が変換器(100)に対して固着されていると、ケーブル(30)は不必要に巻き付く場合がある。したがって、ケーブル末端部と変換器(100)との間に回転可能な電気的接続部を含んで、変換器(100)が回転された際のケーブル(30)の絡み付きの可能性を低減又は除去することが好ましい場合がある。換言すれば、ケーブル(30)に対する変換器(100)の回転を可能にする一方で、変換器(100)とケーブル(30)との間の電気的連続性が尚維持されることが望ましい場合がある。
【0039】
そのような回転可能な接続部アセンブリ(600)に関する単に例示的な1つの構成を、図8に示す。図示した実施例では、ケーブル(30)はケーブル末端部(610)に延びる1つ又は2つ以上のワイヤ(612)を含み、ケーブル末端部(610)は、ケーブル(30)、ケーブル末端部(610)、変換器(700)、及び/又はケーシング(61)が互いに対して回転可能なように、変換器(700)に回転可能に結合されている。ケーブル末端部(610)は、以下により詳細に説明される。本実施例の変換器(700)は、上述した変換器(100)の教示の少なくともいくつかに従って構成されてもよい。図示した実施例では、変換器(700)は、外側ケーシング(702)、圧電スタックアセンブリ(710)、第1の共振器、即ち後部ベル(720)、及び第2の共振器、即ち前部ベル(730)を含む。本実施例では、変換器(700)により生成される超音波エネルギーは、導波路(76)(図1及び2に示す)を介してエンドエフェクタ(80)のブレード(82)に伝達される。導波路(76)は、近位端において、第2の共振器(730)から遠位方向に延びるホーン(図示せず)に結合されている。ホーンは、(伝達アセンブリ(70)の回転が変換器(700)を回転させるように、及び変換器(700)の回転が伝達アセンブリ(70)を回転させるように)導波路(76)に固定的に結合されてもよく、又はホーンは、(伝達アセンブリ(70)の回転が変換器(700)とは独立するように、導波路(76)に対して自由)に回転するように構成されてもよい。
【0040】
図示した実施例では、圧電スタックアセンブリ(710)は複数の圧電要素(712)を含み、圧電要素(712)は、第1の共振器(720)及び第2の共振器(730)が圧電要素(712)と共に組み立てられた際、第1の共振器(720)と第2の共振器(730)との間で圧迫されて圧電要素(712)のスタックを形成する。圧電要素(712)は、例えば、ジルコン酸チタン酸鉛、メタニオブ酸鉛、チタン酸鉛、及び/又は、例えば任意の好適な圧電性結晶材料等の任意の好適な材料から作られてもよい。圧電スタックアセンブリ(710)は更に複数の電極(714、716)を含み、電極(114、116)は、1つ又は2つ以上の圧電要素(712)を横切って電位差を形成するように構成されている少なくとも1つの陽極(714)及び少なくとも1つの陰極(716)を含む。図8に示すように、複数の電極(714、716)及び圧電要素(712)は、第1の共振器と第2の共振器(720、730)との間に積み重ねられている。加えて、陽極(714)、陰極(716)及び圧電要素(712)は更に、以下により詳細に記載するように、通路を画定する孔(718)(想像線で示す)を含んで、第1の共振器(720)のねじ付き部分及び/又は第1の摺動リング構造(750)のシャフト(752)を受容する。例えば、シャフト(752)は、孔(718)内に差し込まれる第1の共振器(720)の中空のねじ付き部分と同軸かつ該部分内に挿入可能であってもよい。かくして、孔(718)は、圧電スタックアセンブリ(710)、第1の共振器(720)、及び第2の共振器(730)がシャフト(752)に対して平行移動及び/又は回転することを可能にする。本実施例では、陽極(714)及び陰極(716)は環状リングであるが、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろうように、直線状タブ及び/又は任意の他の好適な電極若しくは電極の組み合わせ等の他の電極を使用してもよいことを理解するべきである。
【0041】
本実施例の変換器(700)がトグルボタン(69)及び/又はトリガ(68)(図2に示す)を介して作動された際、変換器(700)は、超音波振動数(55.5kHz等)における線形振動若しくは動揺(又は捻り若しくは横方向等)の形態の機械的エネルギーを生成するよう作動可能である。したがって、変換器(700)が伝達アセンブリ(70)に結合されている場合、振動は導波路(76)を通ってエンドエフェクタ(80)に伝達される。ブレード(82)は導波路(76)に結合されているため、超音波振動数で振動する。かくして、組織がブレード(82)とクランプアーム(84)との間に固定された際、ブレード(82)の超音波振動が同時に組織を切断し、隣接する組織細胞内のタンパク質を変性させることによって、比較的少量の熱分散による凝固効果を提供することができる。また、ブレード(82)及びクランプアーム(84)通して電流も提供されて、組織を焼灼する。変換器(700)のいくつかの構成が記載されたが、変換器(700)の更なる他の好適な構成が、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう。
【0042】
本実施例の第1の摺動リング構造(750)は、ケーブル(30)に対する圧電スタックアセンブリ(710)、第1の共振器(720)及び第2の共振器(730)の回転を可能にすると共に、ケーブル(30)のワイヤ(612)を、陽極(714)及び陰極(716)に電気的に結合するように構成されている。圧電スタックアセンブリ(710)、第1の共振器(720)及び第2の共振器(730)のかような回転は、図1、2に示す回転ノブ(66)のような回転ノブを使用して、又は任意の他の好適な手段により達成されてもよい。本実施例では、第1の摺動リング構造(750)は、ローラー軸受アセンブリ(図示せず)により支持され、ローラー軸受アセンブリは、ケーシング(610)に対する第1の摺動リング構造(750)の回転を可能にするように構成されている。第1の摺動リング構造(750)は、シャフト(752)(以前に示したような)、1つ又は2つ以上のバー(754)、並びに、陽極及び/又は陰極(714、716)に電気的に結合するように構成されている1つ又は2つ以上のブラシ接点(756)を含む。図示した実施例では、一対のバー(754)はL字形であり、電極(714、716)の互いに反対側に位置しているが、単一の直線状若しくはL字形バー(754)を使用してもよく、又は代替的に3つ、4つ、5つ若しくは6つのバーからなる構成等の複数のバー(754)も使用し得ることを理解するべきである。本実施例のシャフト(752)及びバー(754)は、ブラシ接点(756)がシャフト(752)又はバー(754)に電気的に結合しないように、非導電性又は絶縁材料を含む。ブラシ接点(756)は、陽極及び/又は陰極(714、716)に電気的に結合して、圧電スタックアセンブリ(710)に電力を提供するように構成されている。ブラシ接点(756)は、銅、アルミニウム、金、及び/又は任意の他の好適な導電性材料から形成されてもよい。図示した実施例では、一方のバー(754)は複数の陽極ブラシ接点(756)を含む一方、第2のバー(754)は複数の陰極ブラシ接点(756)を含むが、これは単に任意的であることを理解するべきである。単一のバー(754)を使用する場合、全ブラシ接点(756)がその単一のバー(754)上に含まれ得る。ブラシ接点(756)は場合により、更に、上述した接続部アセンブリ(200、300、400、500)に従って任意に構成され得る。第1の摺動リング構造(750)は更に導電性路(758)を含み、導電性路(758)は、ブラシ接点(756)を、以下により詳細に記載される対応するリング接点(762、764)に電気的に結合する。導電性路(758)は、第1の摺動リング構造(750)に沿って若しくは該構造内に延びるワイヤであってもよく、又は導電性路(758)は、PCBと同様の方法で、第1の摺動リング構造(750)内にエッチングされてもよい。
【0043】
近位シャフト(760)は、シャフト(752)から近位方向に延び、シャフト(752)、近位シャフト(760)及びバー(754)が単一構造を形成するように、バー(754)に固定的に連結されている。勿論、近位シャフト(760)を省略してもよく、シャフト(752)はバー(754)の交差点の近位方向に延びてもよい。近位シャフト(760)の近位端に一対のリング接点(762、764)が存在し、リング接点(762、764)はそれぞれ、対応する導電性路(758)に電気的に結合している。図示した実施例では、陽極リング接点(762)は、陽極(714)に電気的に結合されたブラシ接点(756)に電気的に結合され、陰極リング接点(764)は、陰極(716)に電気的に結合されたブラシ接点(756)に電気的に結合されている。図示した実施例では、陽極リング接点(762)は、陰極リング接点(764)と同軸であり、かつ該接点内に入れ子にされている。リング接点(762、764)は、ワイヤ(612)が対応する導電性路(758)に電気的に結合するように、ケーブル末端部(610)内の相補的なリング接点(614、616)に電気的に結合する。単に例示的な1つの接続は、摺動リング接続である。かくして、ワイヤ(612)と導電性路(758)は、第1の摺動リング構造(750)がケーブル末端部(32)に対して回転した場合でも、電気的に結合したままである。更に、ケーブル末端部(610)は加重部分(620)を含み、加重部分(620)は、加重部分(620)が重力によって実質的に下方に向くようにケーブル末端部(610)を配向させるよう構成されている。本実施例では、加重部分は、実質的にケーブル末端部(610)の下部又は下側に位置する。かくして、第1の摺動リング構造(750)がケーブル末端部(610)に対して回転した場合でも、加重部分(620)が実質的にケーブル(30)をその元の位置に維持することによって、変換器(700)及び/又は外科器具(50)が回転したときのケーブル(30)のもつれの可能性を低減する。摺動リング構造(750)は、代替的に、変換器(700)に対して回転可能な、変換器(700)とケーブル末端部(610)との間に位置する中間ハウジング(図示せず)内に収容されてもよい。摺動リング構造(750)はまた、摺動リング構造(750)が変換器(700)により生成される振動運動の影響を受けないように、変換器(700)の防音構成内に収容されるように設計されてもよい。他の代替物において、第1の摺動リング構造(750)は、変換器(700)が単一に構成されるように、陽極及び/又は陰極(714、716)に固定され、かつ電気的に結合されてもよい。勿論、回転可能な接続部アセンブリ(600)に関する更なる他の構成は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう。
【0044】
H.例示的な、選択的に結合可能な摺動リング
以前の考察は回転可能な接続部アセンブリに関するものであったが、他の場合において、ケーブル(30)から変換器(100)への選択的に結合可能な電気的接続部を設けることが有用であり得る。変換器(100)が操作中に複数回回転される必要がある場合、ケーブル(30)が変換器(100)に対して固着されていると、ケーブル(30)は不必要に巻き付く場合がある。回転可能な電気的接続部の代替として、ケーシング(61)とケーブル末端部とが尚、物理的に結合している間、ケーブル末端部の少なくとも一部を、変換器(100)から選択的に分離することが好ましい場合がある。したがって、選択的に結合可能な電気的接続部をケーブル末端部と変換器(100)との間に含んで、ケーブル(30)内の任意の絡みを選択的に解放することが好ましい場合がある。選択的に結合可能な、かような電気的接続部に関する単に例示的な1つの構成を以下に記載する。
【0045】
図9A、9Bに示すように、ケーブル(30)を変換器(900)に選択的に接続する、代替的な結合可能な接続部アセンブリ(800)を示す。本実施例では、変換器(900)は、変換器(700)の教示に実質的に従って構成されている。図示した実施例では、変換器(900)は、外側ケーシング(902)、圧電スタックアセンブリ(910)、第1の共振器、即ち、後部ベル(920)、及び第2の共振器、即ち前部ベル(930)を含む。本実施例では、変換器(900)により生成される超音波エネルギーは、導波路(76)(図1、2に示す)を介してエンドエフェクタ(80)のブレード(82)に伝達される。導波路(76)は、近位端において、第2の共振器(930)から遠位方向に延びるホーン(図示せず)に結合されている。ホーンは、(伝達アセンブリ(70)の回転が変換器(900)を回転させるように、及び、変換器(900)の回転が伝達アセンブリ(70)を回転させるように)導波路(76)に固定的に結合されてもよく、又はホーンは、(伝達アセンブリ(70)の回転が変換器(900)とは独立するように、導波路(76)に対して自由)に回転するように構成されてもよい。
【0046】
図示した実施例では、圧電スタックアセンブリ(910)は複数の圧電要素(712)を含み、圧電要素(912)は、第1の共振器(920)及び第2の共振器(930)が圧電要素(912)と共に組み立てられた際、第1の共振器(920)と第2の共振器(930)との間で圧迫されて圧電要素(912)のスタックを形成する。圧電要素(912)は、例えば、ジルコン酸チタン酸鉛、メタニオブ酸鉛、チタン酸鉛、及び/又は、例えば、任意の好適な圧電性結晶材料等の任意の好適な材料から作られてもよい。圧電スタックアセンブリ(910)は更に複数の電極(914、916)を含み、電極(114、116)は、1つ又は2つ以上の圧電要素(912)を横切って電位差を形成するよう構成されている少なくとも1つの陽極(914)及び少なくとも1つの陰極(916)を含む。図9A及び9Bに示すように、複数の電極(914、916)及び圧電要素(912)は、第1の共振器と第2の共振器(920、930)との間に積み重ねられている。加えて、陽極(914)、陰極(916)及び圧電要素(912)は更に、以下により詳細に記載するように、通路を画定する孔(918)(想像線で示す)を含んで、第1の共振器(920)のねじ付き部分及び/又は第1の摺動リング構造(950)のシャフト(952)を受容する。例えば、シャフト(952)は、孔(918)内に差し込まれる第1の共振器(920)の中空のねじ付き部分と同軸かつ該部分内に挿入可能であってもよい。かくして、孔(918)は、圧電スタックアセンブリ(910)、第1の共振器(920)、及び第2の共振器(930)がシャフト(952)に対して平行移動及び/又は回転することを可能にする。本実施例では、陽極(914)及び陰極(916)は環状リングであるが、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろうように、直線状タブ及び/又は任意の他の好適な電極若しくは電極の組み合わせ等の他の電極を使用してもよいことを理解するべきである。
【0047】
本実施例の変換器(900)がトグルボタン(69)及び/又はトリガ(68)(図2に示す)を介して作動された際、変換器(900)は、超音波振動数(55.5kHz等)における線形振動若しくは動揺(又は他の動揺モード、例えば、捻り若しくは横方向等)の形態の機械的エネルギーを生成するように操作可能である。したがって、変換器(900)が伝達アセンブリ(70)に結合されている場合、振動は導波路(76)を通ってエンドエフェクタ(80)に伝達される。ブレード(82)は導波路(76)に結合されているため、超音波振動数で振動する。かくして、組織がブレード(82)とクランプアーム(84)との間に固定された際、ブレード(82)の超音波振動が同時に組織を切断し、隣接する組織細胞内のタンパク質を変性させることによって、比較的少量の熱分散による凝固効果を提供することができる。ブレード(82)及びクランプアーム(84)通して電流も提供されて、組織を焼灼する。変換器(900)のいくつかの構成が記載されたが、変換器(900)の更なる他の好適な構成が、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう。
【0048】
本実施例の第1の摺動リング構造(950)は、ケーブル(30)に対する圧電スタックアセンブリ(910)、第1の共振器(920)及び第2の共振器(930)の回転を可能にすると共に、ケーブル(30)のワイヤ(818)を、陽極(914)及び陰極(916)に電気的に結合するように構成されている。圧電スタックアセンブリ(910)、第1の共振器(920)及び第2の共振器(930)のそのような回転は、図1、2に示す回転ノブ(66)のような回転ノブを使用して、又は任意の他の好適な手段により達成されてもよい。第1の摺動リング構造(950)は、シャフト(952)(以前に示したような)、1つ又は2つ以上のバー(954)、並びに、陽極及び/又は陰極(914、916)に電気的に結合するように構成されている1つ又は2つ以上のブラシ接点(956)を含む。図示した実施例では、一対のバー(954)はL字形であり、電極(914、916)の互いに反対側に位置しているが、単一の直線状若しくはL字形バー(954)を使用してもよく、又は代替的に3つ、4つ、5つ若しくは6つのバーからなる構成等の複数のバー(954)も使用し得ることを理解するべきである。本実施例のシャフト(952)及びバー(954)は、ブラシ接点(956)がシャフト(952)又はバー(954)に電気的に結合しないように、非導電性又は絶縁材料を含む。ブラシ接点(956)は、陽極及び/又は陰極(914、916)に電気的に結合して、圧電スタックアセンブリ(910)に電力を提供するよう構成されている。ブラシ接点(956)は、銅、アルミニウム、金、及び/又は任意の他の好適な導電性材料から形成されてもよい。図示した実施例では、一方のバー(954)は複数の陽極ブラシ接点(956)を含む一方、第2のバー(954)は複数の陰極ブラシ接点(956)を含むが、これは単に任意的であることを理解するべきである。単一のバー(954)を使用する場合、全ブラシ接点(956)がその単一のバー(954)上に含まれ得る。ブラシ接点(956)は場合により、更に、上述した接続部アセンブリ(200、300、400、500)に従って構成され得る。第1の摺動リング構造(950)は更に導電性路(958)を含み、導電性路(958)は、ブラシ接点(956)を、以下により詳細に記載される対応する接点(962、964)に電気的に結合し、接点(962、964)は、結合可能な部材(810)に電気的に結合されてもよい。導電性路(958)は、第1の摺動リング構造(950)に沿って若しくは該構造内に延びるワイヤであってもよく、又は導電性路(958)は、PCBと同様の方法で、第1の摺動リング構造(950)内にエッチングされてもよい。
【0049】
近位シャフト(960)は、シャフト(952)から近位方向に延び、シャフト(952)、近位シャフト(960)及びバー(954)が単一構造を形成するように、バー(954)に固定的に連結されている。勿論、近位シャフト(960)を省略してもよく、シャフト(952)はバー(954)の交差点の近位方向に延びてもよい。近位シャフト(960)の近位端に一対の接点(962、964)が存在し、接点(962、964)はそれぞれ、対応する導電性路(958)に電気的に結合している。図示した実施例では、陽極接点(962)は、陽極(914)に電気的に結合されたブラシ接点(956)に電気的に結合され、陰極接点(964)は、陰極(916)に電気的に結合されたブラシ接点(956)に電気的に結合されている。一実施例では、陽極接点(962)は、陰極接点(964)と同軸でありかつ該接点内に入れ子にされた環状接点であり、陰極接点(964)も環状接点である。相補的な環状接点(812、814)は、結合可能な部材(810)上に設けられて、陽極接点及び陰極接点(962、964)に電気的に結合する。代替的に、環状リング接点(962、964、812、814)の代わりに雄コネクタと、相補的な雌コネクタとが使用されてもよい。
【0050】
ある場合に、変換器(900)、ケーシング(61)、及び/又はケーブル(30)の回転が、ワイヤ(818)を互いの周囲に絡ませ得る。したがって、ソレノイド(820)と、結合可能な部材(810)の周りに配置され、かつ近位シャフト(960)に対して平行移動可能な軸受部材(830)とを提供して、陽極接点及び陰極接点(962、964)と、相補的な環状接点(812、814)とを選択的に分離する。軸受部材(830)は、結合可能な部材(810)が近位シャフト(960)から分離された際、結合可能な部材(810)がケーシング(61)に対して回転することを可能にする。ケーブル末端部(840)は、結合可能な部材(810)が近位シャフト(960)に結合されているか否かに係わらず、ケーシング(61)に対する自由な回転が可能であり得ることを理解するべきである。図9Aに示すように、ソレノイド(820)は作動及び延長され、それによって、結合可能な部材(810)が近位シャフト(960)に隣接した際に、陽極接点及び陰極接点(962、964)と相補的な環状接点(812、814)とが電気的に結合する。ソレノイド(820)が、図9Bに示すように非作動となった場合、結合可能な部材(810)は、陽極接点及び陰極接点(962、964)と相補的な環状接点(812、814)とが分離するように近位方向に平行移動される。結合可能な部材(810)は軸受部材(830)内に配置されており、結合可能な部材(810)が軸受部材(830)内で回転する間、ワイヤ(818)がほどけることが可能であり得る。図示した実施例では、接続部アセンブリ(800)は、トリガ(68)が駆動されていない際、図9Bに示す第1の後退位置にあり、トリガ(68)(図1、2に示す)がユーザにより牽引された際、接続部アセンブリ(800)が図9Aに示す第2の位置に移動するように構成されてもよい。そのような作動は、トリガ(68)の位置に基づいてソレノイド(820)に選択的に電力を印加するスイッチ(図示せず)を介して達成されてもよい。したがって、電力は、ユーザがトリガ(68)を駆動した際、陽極接点及び陰極接点(962、964)と相補的な環状接点(812、814)との結合を介して変換器(100)に選択的に適用され得る。代替的に、ソレノイド(820)は、トグルボタン(69)(図2に示す)及び/又は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう任意の他の作動装置によって作動されてもよい。
【0051】
勿論、ソレノイド(820)は、代替的に、ソレノイド(820)が作動されている際、結合可能な部材(810)が分離し、ソレノイド(820)が非作動となった場合、結合可能な部材(810)が近位シャフト(960)に再結合するように構成されてもよい。また更に、近位シャフト(960)は、近位シャフト(960)の周囲に配置されている選択的に電気的に作動されるコイル(図示せず)により、ソレノイドのコアを形成するよう構成されてもよい。したがって、コイルが作動された際、近位シャフト(960)は平行移動して、結合可能な部材(810)と係合するように結合し又は該部材との係合から分離する。更なる他の形態は、ソレノイド(820)を省略してもよく、結合可能な部材(810)は、例えば、クラッチアセンブリを介して、上述したトリガ(68)及び/又はトリガアセンブリ(150)の駆動により機械的に駆動されてもよい。例えば、第2の中間部材(図示せず)が軸受部材(830)をトリガアセンブリ(150)に機械的に連結してもよい。
【0052】
また更なる代替物では、結合可能な部材(810)及び近位シャフト(960)はそれぞれ、結合可能な部材(810)と近位シャフト(960)とが磁気的に結合されるように磁石を含んでもよい。ソレノイド(820)、又はモータ、又はトリガ(68)との直接的な機械的結合は、結合可能な部材(810)と近位シャフト(960)との間のくさびを推進して結合可能な部材(810)と近位シャフト(960)との磁気的結合を分離するように構成されてもよい。いくつかの形態では、磁石を省略してもよく、弾性的に付勢されたバネを使用して結合可能な部材(810)と近位シャフト(960)とを互いに圧迫してもよい。他の形態では、くさびを省略してもよく、加圧嚢体又は第2のソレノイドを、結合可能な部材(810)及び近位シャフト(960)の両方の突縁の間に配置してもよい。したがって、嚢体が膨張され又は第2のソレノイドが作動された際、結合可能な部材(810)及び近位シャフト(960)は外方向に推進されて、結合可能な部材(810)と近位シャフト(960)とを分離させる。いくつかの形態では、近位シャフト(960)のみがケーシング(902)に対して平行移動されるように、結合可能な部材(810)上の突縁がケーシング(902)に取り付けられてもよい。いくつかの他の形態では、近位シャフト(960)上の突縁が、ケーシング(902)に取り付けられてもよい。近位シャフト(960)及び結合可能な部材(810)に関する尚更なる構成は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう。また、変換器(900)の外側ケーシング(902)内の結合可能な接続部アセンブリ(800)が図示されているが、結合可能な接続部アセンブリ(800)は、ケーブル末端部(840)内に配置されてもよく、又は変換器(900)とケーブル末端部(840)との間に配置されてもよいことを理解するべきである。
【0053】
結合可能な接続部アセンブリ(800)に関する更なる他の構成は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。例えば、単に例示的な1つの代替物では、結合可能な部材(810)及び近位シャフト(960)は、選択的にロックする摺動リングアセンブリを含んでもよい。そのような形態では、ソレノイド(820)は、近位シャフト(960)及び/又は結合可能な部材(810)に1つ又は2つ以上の摩擦パッドを選択的に適用するように操作可能であり、それによって、近位シャフト(960)及び/又は結合可能な部材(810)の互いに対する回転を阻止してもよい。近位シャフト(960)及び/又は結合可能な部材(810)上のそのような制動は、ユーザがトリガ(68)を駆動した際に適用されるが、トリガ(68)がもはや駆動されていない場合には解放され得る。したがって、ソレノイド(820)により提供される制動が適用されない場合、結合可能な部材(810)は、変換器(900)、ケーシング(610)、ケーブル(30)及び/又はケーブル末端部(840)に対して自由に回転し、それによって、ワイヤ(816)を実質的にほぐし及び/又は解くことができる。勿論、ソレノイド(820)は上述した実施例から省略されてもよく、代わりにトリガ(68)から機械的リンク機構が設けられてもよい。
【0054】
例示的な外科器具の所定の構成を記載してきたが、外科器具を構成することができる様々な他の方法が、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう。単に実施例のみにより、本明細書で言及した外科器具は、米国特許第6,500,176号、同第6,783,524号、同第7,416,101号、同第7,738,971号、同第6,783,524号、米国特許公開第2006/0079874号、同第2007/0191713号、同第2007/0282333号、同第2008/0200940号、同第2009/0209990号、同第2009/043797号、同第2010/0069940号及び/又は米国特許仮出願第61/410,603号の教示の少なくともいくつかに従って構成することができる。
【0055】
本明細書に組み込まれると言われるいかなる特許、刊行物、又は他の開示内容も、その全体又は一部において、組み込まれる文献が現行の定義、見解、又は本開示に記載された他の開示内容とあくまで矛盾しない範囲で本明細書に組み込むものであることが認識されるべきである。このように及び必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載されている開示は、参照により本明細書に組み込んだ任意の矛盾する事物に取って代わるものとする。参照により本明細書に組み込まれると言われるが現行の定義、記載、又は本明細書に記載されている他の開示物と矛盾するいずれの事物、又はそれらの部分も、組み込まれた事物と現行の開示事物との間に矛盾が生じない範囲でのみ組み込まれるものとする。
【0056】
本発明の実施形態は、従来の内視鏡及び開腹手術器具、並びにロボット支援手術における応用が可能である。例えば、当業者は、本明細書の様々な教示が、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Robotic Surgical Tool with Ultrasound Cauterizing and Cutting Instrument」と題された2004年8月31日公開の米国特許第6,783,524号の様々な教示と容易に組み合わせ得ることを理解するであろう。
【0057】
本明細書に開示した装置の実施形態は、少なくとも1回の使用後、再使用のために再調整されてもよい。再調整することは、装置を分解する工程、それに続いて特定の部品を洗浄及び交換する工程、並びにその後の再組み立てする工程の任意の組み合わせを含んでよい。特に、本明細書に開示した装置の実施形態は分解されてもよく、また、装置の任意の数の特定の部片又は部品が、任意の組み合わせで選択的に交換されるか、又は取り外されてもよい。特定の部品の洗浄及び/又は交換に際しては、装置の各実施形態は、再調整用の施設において、あるいは外科手術の直前に外科チームによって、その後の使用のために再組み立てすることができる。デバイスの再調整が、分解、洗浄/交換、及び再組立のための様々な技術を利用できることが、当業者には理解されよう。このような技術の使用、及びその結果として得られる再調整された装置は、全て、本出願の範囲内にある。
【0058】
一例に過ぎないが、本明細書で説明した実施形態は、手術前に処理されてもよい。まず、新品又は使用済みの器具が入手され、必要に応じて洗浄されてもよい。器具は次いで、滅菌されてもよい。1つの滅菌法では、プラスチック又はTYVEKバッグ等の、閉鎖かつ密閉された容器に器具を置く。次いで、容器及び器具は、γ放射線、x線、又は高エネルギー電子等、容器を透過し得る放射線場に置かれてもよい。放射線は、器具上及び容器内の細菌を死滅させることができる。次いで、滅菌された器具は、滅菌容器内で保管されてもよい。密封容器は、医療施設で開けられるまで、器具を滅菌状態に保つことができる。装置はまた、限定されるものではないが、ベータ若しくはガンマ放射線、エチレンオキシド、又は水蒸気を含めて、当該技術分野で既知の任意の他の技術を使用して滅菌されてもよい。
【0059】
本発明の様々な実施形態について図示し説明したが、本明細書で説明した方法及びシステムの更なる改作が、当業者による適切な変更により、本発明の範囲を逸脱することなく達成され得る。そうした可能な改変例のいくつかについて述べたが、その他の改変も当業者には明らかであろう。例えば、上で議論した実施例、実施形態、幾何学的図形、材料、寸法、比率、工程等は、例示的なものであり、必須ではない。したがって、本発明の範囲は、以下の「特許請求の範囲」から考慮されるべきであり、本明細書及び図面に示し説明した構造及び操作の細部に限定されると解釈されるものではない。
【0060】
〔実施の態様〕
(1) (a)電源と、
(b)前記電源に結合されたコネクタであって、第1のワイヤ及び第2のワイヤを含む、コネクタと、
(c)前記コネクタに結合された外科器具であって、
i.トリガを含む本体アセンブリと、
ii.前記本体アセンブリから遠位方向に延びる伝達アセンブリであって、導波路と、前記導波路の遠位端におけるブレードと、を含む、伝達アセンブリと、
iii.前記本体アセンブリ内に配置され、前記導波路に結合可能な変換器であって、前記変換器が、
(1)第1の電極と、
(2)第2の電極と、
(3)前記第1の電極及び第2の電極と連通する変換器要素と、を含み、
前記第1の電極、前記第2の電極、及び前記変換器要素が、前記本体アセンブリに対して回転可能である、変換器と、
iv.前記第1のワイヤを前記第1の電極に、及び前記第2のワイヤを前記第2の電極に選択的に電気的に結合するように操作可能な接続部アセンブリと、を含む、外科器具と、を備える外科システム。
(2) 前記トリガが、前記接続部アセンブリを駆動するように操作可能である、実施態様1に記載の外科システム。
(3) 前記接続部アセンブリが、ソレノイド及び延長可能な部材を含み、前記ソレノイドが、前記延長可能な部材を延長して前記第1の電極又は前記第2の電極に接触させるように操作可能であり、前記延長可能な部材が、前記第1のワイヤ又は前記第2のワイヤに電気的に結合されている、実施態様1に記載の外科システム。
(4) 前記接続部アセンブリが第1の延長可能な部材及び第2の延長可能な部材を含み、前記ソレノイドが、前記第1の延長可能な部材を延長して前記第1の電極に接触させ、かつ前記第2の延長可能な部材を延長して前記第2の電極に接触させるように操作可能であり、前記第1の延長可能な部材が、前記第1のワイヤに電気的に結合され、前記第2の延長可能な部材が、前記第2のワイヤに電気的に結合されている、実施態様3に記載の外科システム。
(5) 前記接続部アセンブリが更に方向転換部材を含み、前記方向転換部材は、前記方向転換部材に対して第1の角度にある入口と、前記方向転換部材に対して第2の角度にある出口とを有する通路を含み、前記第1の角度と前記第2の角度とは異なる角度である、実施態様3に記載の外科システム。
(6) 第2の角度が、前記第1の角度に対して90度である、実施態様5に記載の外科システム。
(7) 前記第1の延長可能な部材及び前記第2の延長可能な部材が、弾性部材を含む、実施態様5に記載の外科システム。
(8) 前記接続部アセンブリがソレノイド及び回転可能な部材を含み、前記回転可能な部材が第1の接点を含み、前記ソレノイドが、前記回転可能な部材を回転させて前記第1の接点を前記第1の電極又は前記第2の電極に係合させるように操作可能であり、前記第1の接点が、前記第1のワイヤ又は前記第2のワイヤに電気的に結合されている、実施態様1に記載の外科システム。
(9) 前記第1の接点が、前記回転可能な部材の第1の末端部に位置し、前記回転可能な部材が更に、前記回転可能な部材の第2の末端部に位置する第2の接点を含み、前記ソレノイドが、前記回転可能な部材を回転させて、前記第1の接点を前記第1の電極と係合させ、かつ前記第2の接点を前記第2の電極と係合させるように操作可能であり、前記第1の接点が、前記第1のワイヤに電気的に結合され、かつ前記第2の接点が、前記第2のワイヤに電気的に結合されている、実施態様8に記載の外科システム。
(10) 前記接続部アセンブリがソレノイド、フレーム及び接点を含み、前記フレームが末端部プレートを含み、前記接点が、前記ソレノイドの第1の末端部に結合され、前記ソレノイドが、前記第1の電極又は前記第2の電極が前記接点と前記末端部プレートとの間に位置するように、前記接点を延長して前記第1の電極又は前記第2の電極と係合させるように操作可能であり、前記接点が前記第1のワイヤ又は前記第2のワイヤに電気的に結合されている、実施態様1に記載の外科システム。
【0061】
(11) 前記接続部アセンブリが第1の接点及び第2の接点を含み、前記フレームが第1の末端部プレート及び第2の末端部プレートを含み、前記第1の接点が、前記ソレノイドの第1の末端部に結合され、前記第2の接点が、前記ソレノイドの第2の末端部に結合され、前記ソレノイドが、前記第1の接点を延長して前記第1の電極と係合させ、前記第2の接点を延長して前記第2の電極と係合させるように操作可能であり、前記第1の接点が前記第1のワイヤに電気的に結合され、前記第2の接点が前記第2のワイヤに電気的に結合されている、実施態様10に記載の外科システム。
(12) 前記接続部アセンブリがソレノイド及びフレームを含み、前記フレームが第1の接点及び第2の接点を含み、前記ソレノイドの第1の末端部が、前記フレームに結合され、前記ソレノイドが、前記第1の接点又は前記第2の接点が前記第1の電極又は前記第2の電極と電気的に結合されるように、前記フレームを平行移動するように操作可能であり、前記第1の接点が前記第1のワイヤに電気的に結合され、前記第2の接点が前記第2のワイヤに電気的に結合されている、実施態様1に記載の外科システム。
(13) 前記ソレノイドが、前記第1の接点が前記第1の電極に電気的に結合され、前記第2の接点が前記第2の電極に電気的に結合されるように、前記フレームを平行移動するように操作可能である、実施態様12に記載の外科システム。
(14) 前記電源及び前記コネクタが、前記本体アセンブリ内にある、実施態様1に記載の外科システム。
(15) 前記電源が発電機を含み、前記発電機が、前記外科器具から分離している、実施態様1に記載の外科システム。
(16) (a)トリガを含む本体アセンブリと、
(b)前記本体アセンブリから遠位方向に延びる伝達アセンブリであって、導波路と、前記導波路の遠位端におけるブレードと、を含む、伝達アセンブリと、
(c)前記本体アセンブリ内に選択的に挿入可能であり、前記導波路に選択的に結合可能な変換器であって、前記変換器が、
i.第1の電極と、
ii.第2の電極と、
iii.前記第1の電極及び前記第2の電極と連通する変換器要素と、を含む、変換器と、
(d)前記変換器の近位端に結合されたケーブル末端部であって、前記ケーブル末端部と前記変換器とが互いに対して回転可能である、ケーブル末端部と、
(e)前記ケーブル末端部と前記変換器との間に配置されている接続部アセンブリであって、前記ケーブル末端部を前記変換器に電気的に結合するように操作可能であり、かつ摺動リング電気的接続部を含む、接続部アセンブリと、を備える外科器具。
(17) 前記ケーブル末端部が加重部分を含む、実施態様16に記載の外科器具。
(18) 前記ケーブル末端部が上部及び下部を含み、前記加重部分が、前記ケーブル末端部の前記下部内に位置する、実施態様17に記載の外科器具。
(19) 変換器をケーブルに電気的に結合する接続部アセンブリであって、
(a)ケーブルに結合された超音波変換器であって、1つ又は2つ以上の電気接点を有する、超音波変換器と、
(b)前記変換器の前記1つ又は2つ以上の電気接点に対して相補的な1つ又は2つ以上の電気接点を含む結合可能な部材と、
(c)前記結合可能な部材の前記1つ又は2つ以上の相補的な電気接点が、前記変換器の前記1つ又は2つ以上の電気接点と接触している第1の位置と、前記結合可能な部材の前記1つ又は2つ以上の相補的な電気接点が、前記変換器の前記1つ又は2つ以上の電気接点と接触していない第2の位置との間で、前記結合可能な部材を選択的に駆動するように操作可能な駆動部材であって、前記結合可能な部材が前記第1の位置にある際、前記1つ又は2つ以上の相補的な電気接点が前記1つ又は2つ以上の電気接点と電気的に結合する、駆動部材と、を含み、
前記結合可能な部材が前記第1の位置及び前記第2の位置にある際、前記ケーブルが前記超音波変換器に物理的に結合されている、接続部アセンブリ。
(20) 前記結合可能な部材と連絡し、かつ前記駆動部材に結合されている軸受部材を更に含み、前記結合可能な部材が、前記超音波変換器に対して回転可能である、実施態様19に記載の接続部アセンブリ。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図8
図9A
図9B