(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施の形態の例について図面を参照して説明する。
【0016】
図1は、本発明の一実施の形態におけるビデオゲーム処理システム100の構成の例を示すブロック図である。
図1に示すように、ビデオゲーム処理システム100は、ビデオゲーム処理サーバ10と、複数のユーザがそれぞれ使用するユーザ端末21〜2N(Nは任意の整数)とを含む。なお、ビデオゲーム処理システム100の構成はこれに限定されず、単一のユーザ端末を複数のユーザが使用する構成としてもよいし、複数のサーバを備える構成としてもよい。
【0017】
ビデオゲーム処理サーバ10と複数のユーザ端末21〜2Nは、それぞれインターネットなどの通信ネットワーク30に接続されている。なお、図示しないが、複数のユーザ端末21〜2Nは、通信業者によって管理される基地局と無線通信回線によるデータ通信を行うことによって、通信ネットワーク30と接続する。
【0018】
ビデオゲーム処理システム100は、複数のプレイヤが同一の仮想空間(同期された仮想空間または非同期の仮想空間)で遊戯するビデオゲーム(いわゆるオンラインゲーム)の進行を制御するための各種機能を有する。
【0019】
ビデオゲーム処理サーバ10は、ビデオゲーム処理システム100の管理者によって管理され、ユーザ端末21〜2Nに対してビデオゲームに関する情報を提供するための各種の機能を有する。
【0020】
ビデオゲーム処理サーバ10は、WWWサーバなどの情報処理装置によって構成され、各種情報を格納する記憶媒体を備える。なお、ビデオゲーム処理システム100においては、複数のユーザ端末21〜2Nそれぞれにかかる処理負荷を軽減させるといった観点から、ビデオゲームに関する情報はビデオゲーム処理サーバ10が管理することが好ましい。ただし、ビデオゲームに関する情報の一部を複数のユーザ端末21〜2Nそれぞれが管理する構成としてもよい。
【0021】
図2は、ビデオゲーム処理サーバ10の構成の例を示すブロック図である。
図2に示すように、ビデオゲーム処理サーバ10は、制御部11と、通信部12と、検索部13と、判定部14と、更新部15と、ビデオゲーム情報記憶部16とを含む。
【0022】
制御部11は、CPUやROMなどを含み、ビデオゲーム情報記憶部16に記憶された制御プログラムに従ってビデオゲーム処理サーバ10全体の制御を行うための機能を有する。
【0023】
通信部12は、インターネット等の通信ネットワーク30を介して、複数のユーザ端末21〜2Nとの間で通信を行うための機能を有する。
【0024】
検索部13は、ビデオゲーム情報記憶部16に記憶された各種情報の中から、ビデオゲームの進行に応じた情報(例えば、各ユーザ端末におけるビデオゲームの進行状況に応じた情報)を検索するための機能を有する。
【0025】
判定部14は、ビデオゲームの進行に応じて各種判定を行うための機能を有する。本例においては、判定部14は、ビデオゲーム情報記憶部16に記憶された各種判定条件に基づいて、後述するゲーム処理(
図4参照)における各種判定を行う機能を有する。
【0026】
更新部15は、ビデオゲームの進行に応じてビデオゲーム情報記憶部16に記憶された各種情報を更新するための機能を有する。なお、更新処理に用いる情報は、複数のユーザ端末21〜2Nから取得する構成としてもよいし、ビデオゲーム情報記憶部16に予め準備されている構成としてもよい。
【0027】
ビデオゲーム情報記憶部16は、例えばデータベース装置によって構成され、ビデオゲーム処理システム100がその進行を制御するビデオゲームに関する各種情報や、ビデオゲーム用の制御プログラムなどの各種のデータが格納される記憶媒体である。
【0028】
ここで、ビデオゲーム処理システム100にて進行が制御されるビデオゲームの概要について説明する。本例においては、ビデオゲーム処理システム100は、複数のユーザ端末21〜2Nそれぞれにおいて遊戯される、いわゆるオンラインRPG(オンラインロールプレイングゲーム)の進行を制御する。特に、本例におけるビデオゲームは、プレイヤが育てたキャラクタが戦う様子を写真に撮り、その写真の善し悪しで他のプレイヤと争ったり、その写真をトレードし合ったりするため、「バトルブロマイドRPG」とも表現できる。以下、ビデオゲームの特徴について説明する。
【0029】
本例においては、ビデオゲームは、いわゆる「クエスト」や「ギルド戦」といったビデオゲームの進行に応じて、プレイヤに対して「衣装」や「スキル」といったゲーム内アイテムが提供される。プレイヤは、手に入れたゲーム内アイテムをプレイヤキャラクタに装備させることで、プレイヤキャラクタの見た目を変えたり、プレイヤキャラクタのモーションを変えたりするができる。
【0030】
また、本例におけるビデオゲームでは、プレイヤキャラクタと敵キャラクタ(ノンプレイヤキャラクタまたは他のプレイヤに対応するキャラクタ)との戦闘が動画(例えば、フル3Dのオートアニメ)で表示される。そして、動画の再生中、プレイヤには特定のタイミングでシャッターチャンスが訪れる。プレイヤは、戦闘中のプレイヤキャラクタの姿を映したスナップショット(写真。撮影画像。)を、ゲーム内アイテムの1種(ブロマイド)として取得する。
【0031】
ブロマイドにはその希少価値を示す「レア度」が設定される。レア度は、ブロマイドが示すキャラクタが装備している「衣装」や「スキル」によって変化する。また、特定の評価条件(例えば、カメラ目線や、セクシーショット等)もレア度に影響する。さらに、プレイヤは特定のゲーム内アイテムを使用することで「連射モード」や「スローモード」を利用することができる。
【0032】
プレイヤは、手に入れたブロマイドをプレイヤキャラクタに装備することができる。レア度の高いブロマイドを装備するほど、プレイヤキャラクタがパワーアップする。なお、ブロマイドに設定されるパラメータはレア度に限定されず、例えば攻撃力や防御力などプレイヤキャラクタのパラメータに直接影響するパラメータが設定されていてもよい。また、ブロマイドのパラメータは、同じ撮影画像に対応するブロマイド間で異なることがあってもよい。
【0033】
上述したビデオゲームの進行を制御すべく、本例においては、ビデオゲーム情報記憶部16は、動画関連情報行動情報記憶部16aと、変数値記憶部16bと、プレイヤ情報記憶部16cとを含む(
図2参照)。
【0034】
動画関連情報記憶部16aは、ビデオゲームにおける撮影対象となる動画に関連する情報(動画関連情報)を記憶する記憶媒体である。
【0035】
図3は、動画関連情報記憶部16aにおける動画関連情報の格納状態の例を示す説明図である。
図3に示すように、動画関連情報は、動画情報と、動画情報が示す動画の再生が開始されてからの経過時間である再生経過時間毎の評価基準値を特定可能な情報(評価基準値特定情報)とを含む。なお、動画の場合、再生経過時間毎に対応する画像が存在するため、本例における「評価基準値」を特に「画像評価基準値」と表現してもよい。
【0036】
ここで、動画情報は、動画を一意に識別するための識別番号と、動画の再生条件とを含む。再生条件としては、例えば「プレイヤキャラクタがゲーム内アイテムAを装備していること」や「プレイヤキャラクタのレベルが5以上であること」など、ビデオゲームの進行に関連する内容が設定されることが好ましい。なお、図示しないが、動画情報が、プレイヤの目的に応じた動画を検索する際の検索対象となる情報(例えば、動画の内容を示す文字列情報)と対応付けされていることが好ましい。
【0037】
また、評価基準値特定情報は、評価基準値と、評価基準値に対応する動画の再生経過時間とを含む。評価基準値を再生経過時間に対応付けることにより、画像解析により評価基準値を決定する場合などに比べて処理負担を軽減することができる。本例においては、動画の再生経過時間に「1,2,3」のうち何れかの評価基準値が設定されている。
【0038】
変数値記憶部16bは、時間経過に従い変化する変数値を記憶する記憶媒体である。本例においては、変数値は、ビデオゲーム処理サーバ10が備える乱数発生機能により発生された乱数値を用いる。なお、変数値は、時間経過に従って変化する値であればよい。また、乱数値は、動画再生が開始された後動画再生が終了するまでに少なくとも1回は変化することが好ましいが、動画の再生開始から終了まで変数値が変化しない場合があってもよい。また、乱数値の値の変化は、ランダムであってもよいし、例えば動画の種類やプレイヤのレベル等所定条件に応じてある程度値を限定するなどして一定の規則性を持たせてもよい。なお、乱数を発生させて時間経過に従って変化する変数値を利用する場合、発生する乱数にも制限を設けておくことが好ましい。本例においては、ビデオゲーム処理サーバ10が、所定の時間間隔(例えば、動画を構成する複数の画像の表示間隔)で、「0〜9」の変数値を発生させて、時間と合わせて変数値記憶部16bに記憶する。
【0039】
プレイヤ情報記憶部16cは、プレイヤに関する情報であるプレイヤ情報を記憶する記憶媒体である。本例においては、プレイヤ情報は、プレイヤが所有するゲーム内アイテムを示す所有アイテム情報と、プレイヤキャラクタに関する各種情報(例えば、各種パラメータや、装備アイテムなど)を示すプレイヤキャラクタ情報とを含む。
【0040】
複数のユーザ端末21〜2Nは、それぞれ、ビデオゲームを行うユーザ(プレイヤ)によって管理され、例えば携帯電話端末やPDA(Personal Digital Assistants)、携帯型ゲーム装置などのネットワーク配信型のゲームを行うことが可能な携帯通信端末によって構成される。複数のユーザ端末21〜2Nは、それぞれ、通信ネットワーク30に接続し、ビデオゲーム処理サーバ10との通信を行うことによりビデオゲームを実行するためのハードウェア(例えば、ゲーム画面を表示する表示装置や音声出力装置など)およびソフトウェアを備える。なお、複数のユーザ端末21〜2Nは、ビデオゲーム処理サーバ10を介さずに直接通信を行うこともできる構成とされていてもよい。
【0041】
次に、本例のビデオゲーム処理システム100の動作について説明する。なお、本発明に関係しない動作や処理については、その内容を省略している場合がある。
【0042】
図4は、ビデオゲーム処理システム100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。ゲーム処理では、動画の再生と、撮影操作に対する結果の出力とに関連する処理が行われる。以下、ビデオゲーム処理サーバ10(サーバ10)とユーザ端末21とがゲーム処理を実行する場合を例にして説明する。
【0043】
ゲーム処理は、例えばユーザ端末21において、ユーザ端末21のユーザによる動画の再生要求が受け付けられたことに応じて開始される。
【0044】
ゲーム処理において、先ず、ユーザ端末21は、動画情報の検索条件をサーバ10に送信する(ステップS101)。本例においては、ユーザ端末21は、ユーザ端末21において遊戯されているビデオゲームの進行状況(例えば、プレイヤキャラクタの装備など)に応じた検索条件を特定し、特定した検索条件をサーバ10に送信する。なお、動画情報の検索条件の特定方法はこれ限定されず、例えばユーザによる動作情報の選択を受け付ける構成としてもよい。
【0045】
サーバ10は、動画情報の検索条件を受信すると、受信した検索条件を満たす動画情報を含む動画関連情報を検索する(ステップS102)。本例においては、サーバ10は、動画関連情報記憶部16aを参照して、検索条件を満たす動画情報を含む動画関連情報を検索する。
【0046】
サーバ10は、動画関連情報を検索すると、検索した動画関連情報に含まれる動画情報をユーザ端末21に送信する(ステップS103)。本例においては、サーバ10は、ユーザ端末21に対応するプレイヤ情報を参照して、検索した動画関連情報が含む再生条件が満たされているか否かを判定し、満たされていると判定した場合に、ユーザ端末21に動画情報を送信する。なお、このときサーバ10が、動画関連情報をユーザ端末21に送信する構成としてもよい。
【0047】
ユーザ端末21は、動画情報を受信すると、受信した動画情報を用いて動画の再生を開始する(ステップS104)。本例においては、ユーザ端末21は、動画の再生を開始したことに応じて、ユーザ端末21のユーザによる撮影操作の受け付けを開始する。
【0048】
図5は、動画再生中のゲーム画面の例について説明するための説明図である。
図5に示すように、本例における動画再生中のゲーム画面には、プレイヤキャラクタPCと、フォーカスフレームFと、仮想シャッターボタンSBとが表示される。
【0049】
ユーザ端末21は、動画の再生中、撮影操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS105)。ここで、撮影操作を受け付けていないと判定すると(ステップS105のN)、ユーザ端末21は、後述するステップS107の処理に移行する。一方、例えばシャッターボタンSBに対するタッチ操作を受け付けたことにより、撮影操作を受け付けたと判定すると(ステップS105のY)、ユーザ端末21は、撮影操作を受け付けたとき(撮影操作時)の再生経過時間(動画の再生が開始されてからの経過時間)を記憶する(ステップS106)。本例においては、ユーザ端末21は、再生経過時間を所定の記憶領域に記憶する。
【0050】
ユーザ端末21は、撮影操作を受け付けたときの再生経過時間を記憶すると、動画の再生を終了するか否かを判定する(ステップS107)。ここで、所定の動画再生終了条件が満たされていないことにより、動画の再生を終了しないと判定すると(ステップS107のN)、ユーザ端末21は、ステップS105の処理に移行する。一方、例えば動画の再生時間が終了したことにより、動画の再生を終了すると判定すると(ステップS107のY)、ユーザ端末21は、動画の再生中に記憶した再生経過時間をサーバ10に送信する(ステップS108)。なお、ユーザ端末21が、再生可能時間を記憶する毎に、または所定数の再生可能時間を記憶したことに応じて、記憶した再生可能時間をサーバ10に送信する構成としてもよい。また、ユーザ端末21が、再生可能時間を記憶するか否か、または記憶した再生可能時間をサーバ10に送信するか否かの選択操作を受け付ける構成としてもよい。
【0051】
サーバ10は、再生経過時間を受信すると、ユーザ端末21で再生された動画に対する撮影結果を示す情報(撮影結果情報)を作成するための処理(撮影結果情報作成処理)を実行する(ステップS200)。撮影結果情報作成処理については、後で詳しく説明する(
図6参照)。
【0052】
サーバ10は、撮影結果情報作成処理を実行すると、作成した撮影結果情報をユーザ端末21に送信する(ステップS109)。なお、サーバ10が、撮影結果を示すゲーム画面を表示するための画面情報を作成して、作成した画面情報をユーザ端末21に送信する構成としてもよい。
【0053】
ユーザ端末21は、撮影結果情報を受信すると、受信した撮影結果情報を示す撮影結果表示画面を表示する(ステップS110)。本例においては、ユーザ端末は、撮影結果表示画面の表示後(図示せず)、所定の終了操作(例えば、撮影結果表示画面に設けられた仮想ボタンの選択操作)を受け付けたことにより、ここでの処理を終了する。
【0054】
図6は、サーバ10が実行する撮影結果情報作成処理の例を示すフローチャートである。撮影結果情報作成処理では、ユーザ端末21で再生された動画に対して入力された撮影操作の結果を示す情報としての撮影結果情報を作成するための処理が行われる。
【0055】
撮影結果情報作成処理において、先ず、サーバ10は、ユーザ端末21から受信した再生経過時間に対応する画像を撮影画像として特定する(ステップS201)。本例においては、サーバ10は、ユーザ端末21で再生された動画を示す動画情報を参照して、再生経過時間に対応する画像を特定する。なお、受信した再生経過時間が複数ある場合には、サーバ10は、複数の再生経過時間それぞれに対応する画像を撮影画像として特定する。
【0056】
撮影画像を特定すると、サーバ10は、特定した撮影画像の評価基準値を特定する(ステップS202)。本例においては、サーバ10は、ユーザ端末21で再生された動画情報を含む動画関連情報を参照して、受信した再生経過時間に応じた評価基準値を特定する。
【0057】
撮影画像の評価基準値を特定すると、サーバ10は、撮影画像に対応付けする変数値を特定する(ステップS203)。本例においては、サーバ10は、変数値記憶部16bを参照して、撮影操作時の変数値を特定し、撮影画像に対応付けする変数値とする。
【0058】
変数値を特定すると、サーバ10は、特定した評価基準値と変数値とを用いて撮影画像の評価結果を示す評価結果値を導出する(ステップS204)。本例においては、サーバ10は、特定した評価基準値と変数値の積を評価結果値として導出する。
【0059】
評価結果値を導出すると、サーバ10は、評価結果値に応じて変更すべき撮影画像があるか否かを判定する(ステップS205)。本例においては、サーバ10は、導出された評価結果値が所定の閾値(例えば、15)未満の撮影画像がある場合、この撮影画像を変更すべき撮影画像とする。すなわち、例えば評価値が「3」の再生経過時間に撮影をしたとしても、対応する変数値が「5」以下の場合には、動画再生された画像とは異なる画像を撮影画像とする。なお、撮影画像と変更画像との関係はこれに限定されず、例えばレア度を4段階に分け(凡庸、通常、レア、激レア)、評価値と変数値とにより導出された評価結果値に応じて撮影画像を変更しない場合(通常)と、一部ピンボケにするなどして悪化させる場合(凡庸)と、いわゆる「キラカード」のように規則化した特殊加工を施す場合(レア)と、画像を変化させる場合(激レア)とを設け、各段階に対応する評価結果値を設ける構成とするなど、変数値によって撮影画像を変更する可能性がある構成であればよい。
【0060】
ここで、変更すべき撮影画像がないと判定すると(ステップS205のN)、サーバ10は、後述するステップS207の処理に移行する。一方、変更すべき撮影画像があると判定すると(ステップS205のY)、サーバ10は、変更すべき撮影画像であると判定した撮影画像を他の画像(変更画像)に変更する(ステップS206)。本例においては、サーバ10は、動画関連情報を参照し、動画情報と、再生経過時間と、評価結果値とに基づいて、予め用意された差し替え画像の中から変更画像を選択する。
【0061】
図7は、撮影画像の変更について説明するための説明図である。具体的には、
図7は、
図5に示したゲーム画面を撮影画像とした場合に、その評価結果値に応じて変更された後の画像の例である。すなわち、上述したステップS105の処理において、例えば
図5に示す状態のとき(プレイヤキャラクタPCの目が開いているとき)に撮影操作を受け付けたとする。この場合、導出された評価結果値が閾値以上であれば、
図5に示す画像(すなわち、プレイヤキャラクタPCの目501が開いた様子を示す画像)が撮影画像として特定される。しかし、導出された評価結果値が閾値未満の場合には、
図7に示す画像(すなわち、プレイヤキャラクタPCの目701が閉じた様子を示す画像)が撮影画像として特定される。なお、本例においては、当該画像は、評価結果値の閾値及び再生経過時間と関連付けて動画関連情報記憶部に記憶されている。
【0062】
一部または全部の撮影画像を変更画像に変更すると、サーバ10は、撮影画像または変更画像に対応するゲーム内アイテムを特定する(ステップS207)。本例においては、サーバ10は、撮影画像または変更画像を示し、各種パラメータが設定されるゲーム内アイテムである「ブロマイド」を、撮影画像または変更画像に対応するゲーム内アイテムとして特定する。
【0063】
撮影画像または変更画像に対応するゲーム内アイテムを特定すると、サーバ10は、導出した評価結果値に基づいてゲーム内アイテムのパラメータを導出する(ステップS208)。本例においては、サーバ10は、所定の算術式を用いて、例えば同じ画像を示すゲーム内アイテムであれば画像の評価結果値が高いゲーム内アイテムのパラメータ(例えば、攻撃力)が高くなるようにパラメータを導出する。なお、ゲーム内アイテムのパラメータに関しては、一部のパラメータに対してのみ評価結果値が影響する構成としてもよい。
【0064】
ゲーム内アイテムのパラメータを導出すると、サーバ10は、導出したパラメータを設定したゲーム内アイテムをプレイヤに付与する(ステップS209)。本例においては、サーバ10は、ゲーム内アイテムがプレイヤに付与された状態となるようにプレイヤ情報を更新する。なお、サーバ10が、ブロマイドではなく、撮影画像自体を示す情報をプレイヤ情報に追加する構成としてもよい。なお、プレイヤ情報の更新内容はこれに限定されず、例えば評価結果値に応じた特典をプレイヤに付与する構成としてもよい。プレイヤ情報を更新すると、サーバ10は、ゲーム処理におけるステップS109の処理に移行する。
【0065】
プレイヤにゲーム内アイテムを付与すると、サーバ10は、撮影結果として撮影画像または変更画像をユーザ端末21の表示画面に表示させるための情報(撮影結果情報)を作成する(ステップS210)。本例においては、サーバ10は、再生経過時間と、撮影画像と、変更画像と、評価結果値との少なくとも一部が対応付けされた情報を撮影結果情報として作成する。
【0066】
以上に説明したように、上述した実施の形態においては、ビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理装置(例えば、サーバ10またはユーザ端末21)が、動画情報と、該動画情報が示す動画の再生が開始されてからの経過時間である再生経過時間毎の評価基準値を特定可能な評価基準値特定情報とを含む動画関連情報を記憶する動画関連情報記憶部16aと、時間経過に従い変化する変数値を記憶する変数値記憶16bとを備え、動画情報に従い動画を再生し(例えば、ステップS104)、再生(動画再生)した動画の撮影操作を受け付け(例えば、ステップS105)、撮影操作を受け付けたことに応じて再生している動画の画像を撮影し(例えば、ステップS106,S201)、評価基準値特定情報を参照し、撮影したときの動画の再生経過時間に応じた撮影画像の評価基準値を特定し(例えば、ステップS202)、特定した評価基準値と、変数値とを用いて撮影画像の評価結果を示す評価結果値を導出する(例えば、ステップS204)構成としているので、ユーザ(ビデオゲームのプレイヤ)がビデオゲームに飽きてしまうことを防止することができるようになる。
【0067】
すなわち、同条件でビデオゲームを遊戯したとしても出力される結果に変化が生じる可能性を設けているので、既に複数回同一条件でビデオゲームをプレイしているユーザに対しても新たな発見を提供することができるようになる。
【0068】
また、上述した実施の形態においては、ビデオゲーム処理装置(例えば、サーバ10またはユーザ端末21)が、表示装置の表示画面に撮影した撮影画像を表示し(例えば、ステップS110)、評価結果値が所定条件を満たす場合に、撮影画像の代わりに当該撮影画像とは少なくとも一部が異なる変更画像を表示する(例えば、ステップS206,S110)構成としているので、同じ状況でビデオゲームを遊戯した場合(例えば、同じ動画の同じ時間に撮影をした場合)であっても、表示画面に表示されるゲーム結果(例えば、撮影画像)を変更することができるようになる。すなわち、例えば
図5と
図7とに示すように、実際の写真撮影でも生じ得る撮影画像の差異(すなわち、撮影者が撮影を決めたときの画像と撮影装置による撮影結果との差異。例えば、目を開いている被写体を撮影したつもりが撮影結果では被写体が目を閉じている等、瞬間的に生じる差異。)を設けることで、プレイヤに大して違和感を与えることなく変更後の画像(すなわち、動画再生された画像とは異なる画像)を表示することができるようになる。
【0069】
また、上述した実施の形態においては、ビデオゲーム処理装置(例えば、サーバ10またはユーザ端末21)が、撮影画像または変更画像に対応するゲーム内アイテム(例えば、ブロマイド)を特定し(例えば、ステップS207)、特定したゲーム内アイテムを撮影者であるプレイヤに付与する(例えば、ステップS209)構成としているので、各種撮影画像を取得する動機をプレイヤに提供することができるようになる。
【0070】
なお、上述した実施の形態では説明を省略したが、ビデオゲーム処理装置(例えば、サーバ10またはユーザ端末21)が、特定したゲーム内アイテム(例えば、撮影画像または変更画像を示すブロマイド)をプレイヤキャラクタに装備し、プレイヤキャラクタに装備されたゲーム内アイテムに基づいて当該プレイヤキャラクタに関するパラメータを導出する構成としてもよい。すなわち、例えば撮影画像(変更後の画像を含む)に対応する評価基準値をプレイヤキャラクタのパラメータに影響させる構成としてもよい。このような構成とすることにより、各種撮影画像を所得する動機をより強くプレイヤに提供することができるようになる。また、このような構成とする場合、ビデオゲーム処理装置(例えば、サーバ10またはユーザ端末21)が、プレイヤキャラクタに装備された撮影画像を示すゲーム内アイテム(例えば、ブロマイド)に応じて、プレイヤキャラクタに設定される他のゲーム内アイテム(例えば、「衣装」や「スキル」)を決定する構成としてもよい。この場合、例えば撮影画像を示すゲーム内アイテムを示す情報に、動画再生時のプレイヤキャラクタの装備品(特に、プレイヤキャラクタの見た目に影響を与えているゲーム内アイテム)を示す情報(動画再生時装備情報)を対応付けしおく構成としてもよい。
【0071】
なお、上述した実施の形態においては、ビデオゲーム処理装置(例えば、サーバ10またはユーザ端末21)が、特定した再生経過時間に対応する変数値を特定する場合を例にして説明したが(例えば、ステップS203)、変数値の特定方法はこれに限定されず、例えばビデオゲーム処理装置が、プレイヤキャラクタに装備されたゲーム内アイテムに対応する動画関連情報を動画関連情報記憶部16aから検索し、検索した動画関連情報に対応付けする変数値の変化規則を決定し、検索した動画関連情報に含まれる動画情報に従って再生される動画の再生時間に応じた変数値を導出し、導出した変数値を所定の記憶領域に登録する構成としてもよい。このような構成とすることにより、例えばビデオゲーム処理装置(例えば、サーバ10またはユーザ端末21)が、動画再生中に変数値を示す画像(例えば、グラフなど)を表示する構成とすることができるようになり、変数値を利用してビデオゲームの内容に多様性を持たせることができるようになる。
【0072】
なお、上述した実施の形態では特に言及していないが、ビデオゲーム処理装置(例えば、サーバ10またはユーザ端末21)が、所定のゲーム内アイテムを消費することを、撮影操作を受け付ける条件とする構成としてもよい。
【0073】
なお、上述した実施の形態では特に言及していないが、ビデオゲーム処理装置(例えば、サーバ10)が、過去に同じ動画を再生したプレイヤの撮影結果情報を特定の記憶領域から検索し、検索した撮影結果情報の一部又は全部を今回作成した撮影結果情報と併せてユーザ端末21に送信する構成としてもよい。
【0074】
なお、上述した実施の形態では特に言及していないが、ビデオゲーム処理装置(例えば、ユーザ端末21)が、再生した動画の再再生要求を受け付けたことに応じて(例えば、撮影結果表示画面の表示後、専用のゲーム内アイテムの使用要求を受け付けたことに応じて)、受信した動画情報を用いた動画の再生を再度開始する構成としてもよい。このような構成とすることにより、動画情報を受信するための通信を行うことなく撮影が可能なビデオゲームを提供することができるようになる。特に、上述した実施の形態では、時間経過に従い変化する変数値を設けているので、受信した動画情報を複数回再生してもその結果に変化を与えることができる。
【0075】
なお、上述した実施の形態では、ビデオゲーム処理装置(例えば、サーバ10)が、動画情報と、再生経過時間と、評価結果値とに基づいて、予め用意された差し替え画像の中から、変更後の画像とする変更画像を選択する場合について説明した。しかし、変更画像の特定方法はこれに限定されず、例えば、ビデオゲーム処理装置が、撮影画像の一部に所定の画像を加えるなどして変更画像を生成する構成としてもよい。この場合、撮影画像の評価結果値に応じて加工方法を決定する構成としてもよい。このような構成とすることにより、動画情報と、再生経過時間と、評価結果値とに応じた変更画像を予め用意する場合と比べて必要な記憶領域を省略することができるようになる。
【0076】
また、上述した実施の形態では、複数のユーザ端末21〜2Nとビデオゲーム処理サーバ10は、自己が備える記憶装置に記憶されている各種制御プログラム(例えば、ビデオゲーム処理プログラム)に従って、上述した各種の処理を実行する。
【0077】
なお、ビデオゲーム処理システム100の構成は上述した構成に限定されず、例えばユーザ端末が実行する処理として説明した処理の一部または全部をサーバ10が実行する構成としてもよいし、サーバ10が実行する処理として説明した処理の一部または全部を複数のユーザ端末21〜2Nの何れか(例えば、ユーザ端末21)が実行する構成としてもよい。また、サーバ10が備える記憶部の一部または全部をユーザ端末21〜2Nが備える構成としてもよい。すなわち、ビデオゲーム処理システム100におけるユーザ端末21とビデオゲーム処理サーバ10のどちらか一方が備える機能の一部または全部を、他の一方が備える構成とされていてもよい。