【実施例】
【0045】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
[1]ポリアミド樹脂としてPA11を使用した熱可塑性樹脂組成物の製造及び試験片の作製
(尚、下記実験例1〜18のうち、実験例1は実施例であり、実験例2〜18は参考例である。)
<実
験例1>
(1)混合樹脂の調製
(A)ポリアミド樹脂としてPA11(ナイロン11樹脂、アルケマ株式会社製、品名「Rilsan BMN O」、重量平均分子量18,000、融点190℃)を用い、相容化剤(C)として、無水マレイン酸変性EPR(三井化学株式会社製、品名「タフマー MP0620」、MFR(230℃)=0.3g/10分)を用い、これらのペレットを表1に示す配合となるようにドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社テクノベル製、スクリュー径15mm、L/D=59)に投入し、混練温度210℃、押出速度2.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混合を行い、更に、ペレタイザーを用いて押し出された混合樹脂を裁断して混合樹脂ペレットを作製した。
【0046】
(2)混合工程
次いで、(B)ポリオレフィン樹脂として、ポリプロピレン樹脂(ホモポリマー、日本ポリプロ株式会社製、品名「ノバテック MA1B」、重量平均分子量312,000、融点165℃)を用い、先に得られた混合樹脂ペレットと、表1に示す配合となるようにドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社テクノベル製、スクリュー径15mm、L/D=59)に投入し、混練温度210℃、押出速度2.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混合を行い、更に、ペレタイザーを用いて押し出された熱可塑性樹脂組成物を裁断して実
験例1の熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製した。
その後、得られた実
験例1の熱可塑性樹脂組成物のペレットを、射出成形機(日精樹脂工業株式会社製、40トン射出成形機)のホッパーに投入し、設定温度210℃、金型温度60℃の射出条件で物性測定用試験片を射出成形した。
【0047】
<実
験例2>
(C)相容化剤として、無水マレイン酸変性EBR(三井化学株式会社製、品名「タフマー MH7020」、MFR(230℃)=1.5g/10分)を用い、表1に示す配合となるように各ペレットをドライブレンドしたこと以外は、実
験例1と同様にして実
験例2の熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製した。次いで、実
験例1と同様に射出成形を行い、実
験例2の物性測定用試験片を得た。
【0048】
<実
験例3>
(C)相容化剤として、無水マレイン酸変性SEBS(旭化成ケミカルズ株式会社製、品名「タフテック M1913」、MFR(230℃)=5.0g/10分)を用い、表1に示す配合となるように各ペレットをドライブレンドしたこと以外は、実
験例1と同様にして実
験例3の熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製した。次いで、実
験例1と同様に射出成形を行い、実
験例3の物性測定用試験片を得た。
【0049】
<実
験例4>
(C)相容化剤として、無水マレイン酸変性EOR(ダウケミカル株式会社製、品名「AMPLIFY GR216」、重量平均分子量150,000、無水マレイン酸変性量=0.8wt%)を用い、表1に示す配合となるように各ペレットをドライブレンドしたこと以外は、実
験例1と同様にして実
験例4の熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製した。次いで、実
験例1と同様に射出成形を行い、実
験例4の物性測定用試験片を得た。
【0050】
<実
験例5〜18>
(C)相容化剤として、無水マレイン酸変性EBR(三井化学株式会社製、品名「タフマー MH7020」、MFR(230℃)=1.5g/10分)を用い、表1及び表2に示す配合となるように各ペレットをドライブレンドしたこと以外は、実
験例1と同様にして実
験例5〜18の熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製した。次いで、実
験例1と同様に射出成形を行い、実
験例5〜18の物性測定用試験片を得た。
【0051】
<比較例1>
(C)相容化剤として、無水マレイン酸変性PP(三洋化成工業株式会社製、「ユーメックス 1001」、重量平均分子量40,000、酸価26)を用い、表2に示す配合となるように各ペレットをドライブレンドしたこと以外は、実
験例1と同様にして比較例1の熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製した。次いで、実
験例1と同様に射出成形を行い、比較例1の物性測定用試験片を得た。
【0052】
<比較例2>
(C)相容化剤として、未変性のEPR(三井化学株式会社製、品名「タフマー P−0680」、MFR(230℃)=0.7g/10分)を用い、表2に示す配合となるように各ペレットをドライブレンドしたこと以外は、実
験例1と同様にして比較例2の熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製した。次いで、実
験例1と同様に射出成形を行い、比較例2の物性測定用試験片を得た。
【0053】
<比較例3>
(C)相容化剤として、未変性のEBR(三井化学株式会社製、品名「タフマー A−1070S」、MFR(230℃)=2.2g/10分)を用い、表2に示す配合となるように各ペレットをドライブレンドしたこと以外は、実
験例1と同様にして比較例3の熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製した。次いで、実
験例1と同様に射出成形を行い、比較例3の物性測定用試験片を得た。
【0054】
<比較例4>
(C)相容化剤として、未変性のSEBS(旭化成ケミカルズ株式会社製、品名「タフテック H1041」、MFR(230℃)=5g/10分)を用い、表2に示す配合となるように各ペレットをドライブレンドしたこと以外は、実
験例1と同様にして比較例4の熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製した。次いで、実
験例1と同様に射出成形を行い、比較例4の物性測定用試験片を得た。
【0055】
<比較例5>
ポリオレフィン樹脂として、ポリプロピレン樹脂(ホモポリマー、日本ポリプロ株式会社製、品名「ノバテック MA1B」、重量平均分子量312,000、融点165℃)を、二軸溶融混練押出機(株式会社テクノベル製、スクリュー径15mm、L/D=59)に投入し、混練温度210℃、押出速度2.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混合を行い、更に、ペレタイザーを用いて押し出された熱可塑性樹脂組成物を裁断して比較例5の熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製した(表2参照)。次いで、実
験例1と同様に射出成形を行い、比較例5の物性測定用試験片を得た。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
[2]熱可塑性樹脂組成物の性能評価(実
験例1〜18及び比較例1〜5)
(1)シャルピー衝撃強度の測定
上記[1]で得られた実
験例1〜18及び比較例1〜5の各物性測定用試験片を用いて、JIS K7111−1に準拠してシャルピー衝撃強度の測定を行った。その結果を表3、
図1(実
験例1〜4及び比較例1〜4)及び
図2(実
験例1〜4及び比較例1〜4)に示す。尚、このシャルピー衝撃強度の測定では、ノッチ(タイプA)を有する試験片を用い、温度23℃において、エッジワイズ試験法による衝撃の測定を行った。
【0059】
(2)曲げ弾性率の測定
上記[1]で得られた実
験例1〜18及び比較例1〜5の各物性測定用試験片を用いて、JIS K7171に準拠して曲げ弾性率の測定を行った。その結果を表3に示す。尚、この曲げ弾性率は、各試験片を支点間距離(L)64mmとした2つの支点(曲率半径5mm)で支持しつつ、支点間中心に配置した作用点(曲率半径5mm)から速度2mm/分にて荷重の負荷を行い測定した。
【0060】
(3)モルフォルジー観察
上記[2](1)でシャルピー衝撃強度の測定に供した実
験例2の物性測定用試験片の破断面を、走査型電子顕微鏡(日本電子株式会社製)により、5000倍に拡大して得られた画像を
図3に示した。
【0061】
【表3】
【0062】
[3]実
験例1〜18の効果
表3によれば、相容化剤として変性ポリプロピレン若しくは未変性エラストマーを用いた比較例1〜4では、曲げ弾性率が1251〜1386MPaであったが、シャルピー衝撃強度が1.4〜4.2kJ/m
2と低い値であった。また、ポリアミド樹脂及び相容化剤を用いなかった比較例5では、曲げ弾性率が1476MPaであったが、シャルピー衝撃強度が2.48kJ/m
2と低い値であった。
これに対して、相容化剤として変性エラストマーを用いた実
験例1〜18では、曲げ弾性率が710〜1241MPaであり、シャルピー衝撃強度が6.4〜86.3kJ/m
2であり、剛性に優れるとともに耐衝撃特性にも優れることが分かった。
【0063】
特に、
図1及び表3から明らかなように、相容化剤としてのエラストマーを変性させることにより、十分な剛性を保持したまま、耐衝撃性を改善できることが確認できた。
具体的には、相容化剤として未変性EPRを用いた比較例2のシャルピー衝撃強度は2.7kJ/m
2であったのに対して、無水マレイン酸変性EPRを用いた実
験例1のシャルピー衝撃強度は6.5kJ/m
2であり、大幅な耐衝撃特性の改善が確認できた。また、未変性EBRを用いた比較例3のシャルピー衝撃強度は4.2kJ/m
2であったのに対して、無水マレイン酸変性EBRを用いた実
験例2のシャルピー衝撃強度は10.1kJ/m
2であり、大幅な耐衝撃特性の改善が確認できた。更に、未変性SEBSを用いた比較例4のシャルピー衝撃強度は2.8kJ/m
2であったのに対して、無水マレイン酸変性SEBSを用いた実
験例3のシャルピー衝撃強度は7kJ/m
2であり、大幅な耐衝撃特性の改善が確認できた。
【0064】
更に、
図2及び表3から明らかなように、相容化剤として、変性物質のなかでも変性エラストマーを用いることにより、十分な剛性を保持したまま、耐衝撃性を改善できることが確認できた。
具体的には、相容化剤として変性ポリプロピレンを用いた比較例1のシャルピー衝撃強度は1.4kJ/m
2であったのに対して、変性エラストマーを用いた実
験例1〜4のシャルピー衝撃強度は6.5〜10.1kJ/m
2であり、大幅な耐衝撃特性の改善が確認できた。
【0065】
また、
図3の結果から、実
験例2の試験片が海島構造を呈していることが分かる。そして、海相(即ち、母相であるポリプロピレン樹脂)内に、島相(即ち、分散相であるポリアミド樹脂)の大半が平均粒径が約800nmで均一に微分散されていることが確認できたことから、特定の相容化剤を用いたことにより得られたこの構造により、耐衝撃特性及び剛性の両方の特性が効果的に向上されたものと考えることができる。
【0066】
[4]ポリアミド樹脂としてPA11以外の樹脂を使用した熱可塑性樹脂組成物の製造及び試験片の作製
(尚、下記実験例19〜47は全て参考例である。)
<実
験例19>
(1)混合樹脂の調製
(A)ポリアミド樹脂としてPA6(ナイロン6樹脂、宇部興産株式会社製、品名「1010X1」、融点225℃)を用い、相容化剤(C)として、無水マレイン酸変性EBR(三井化学株式会社製、品名「タフマー MH7020」、MFR(230℃)=1.5g/10分)を用い、これらのペレットを表4に示す配合となるようにドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社テクノベル製、スクリュー径15mm、L/D=59)に投入し、混練温度260℃、押出速度2.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混合を行い、更に、ペレタイザーを用いて押し出された混合樹脂を裁断して混合樹脂ペレットを作製した。
【0067】
(2)混合工程
次いで、(B)ポリオレフィン樹脂として、ポリプロピレン樹脂(ホモポリマー、日本ポリプロ株式会社製、品名「ノバテック MA1B」、重量平均分子量312,000、融点165℃)を用い、先に得られた混合樹脂ペレットと、表4に示す配合となるようにドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社テクノベル製、スクリュー径15mm、L/D=59)に投入し、混練温度260℃、押出速度2.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混合を行い、更にペレタイザーを用いて押し出された熱可塑性樹脂組成物を裁断して実
験例19の熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製した。
その後、得られた実
験例19の熱可塑性樹脂組成物のペレットを、射出成形機(日精樹脂工業株式会社製、40トン射出成形機)のホッパーに投入し、設定温度260℃、金型温度60℃の射出条件で物性測定用試験片を射出成形した。
【0068】
<実
験例20〜24>
表4に示すように、下記の各(C)相容化剤を用い、各ペレットを表4に示す配合となるようにドライブレンドしたこと以外は、実
験例19と同様にして実
験例20〜24の熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製した。次いで、実
験例19と同様に射出成形を行い、実
験例20〜24の物性測定用試験片を得た。
(各実
験例において用いた相容化剤(C)の詳細)
実
験例20;無水マレイン酸変性EBR(三井化学株式会社製、品名「タフマー MA8510」、MFR(230℃)=5.0g/10分)
実
験例21;無水マレイン酸変性EBR(三井化学株式会社製、品名「タフマー MH7010」、MFR(230℃)=1.8g/10分)
実
験例22;無水マレイン酸変性EBR(三井化学株式会社製、品名「タフマー MH7020」、MFR(230℃)=1.5g/10分)
実
験例23;無水マレイン酸変性EBR(三井化学株式会社製、品名「タフマー MH5040」、MFR(230℃)=1.1g/10分)
実
験例24;無水マレイン酸変性EOR(ダウケミカル株式会社製、品名「AMPLIFY GR216」、重量平均分子量150,000、無水マレイン酸変性量=0.8wt%)
【0069】
<比較例6>
(A)ポリアミド樹脂としてPA6(ナイロン6樹脂、宇部興産株式会社製、品名「1010X1」、融点225℃)と、(B)ポリオレフィン樹脂として、ポリプロピレン樹脂(ホモポリマー、日本ポリプロ株式会社製、品名「ノバテック MA1B」、重量平均分子量312,000、融点165℃)を用いて、表4に示す配合となるようにドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社テクノベル製、スクリュー径15mm、L/D=59)に投入し、混練温度260℃、押出速度2.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混合を行い、更にペレタイザーを用いて押し出された熱可塑性樹脂組成物を裁断して比較例6の熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製した。
その後、得られた比較例6の熱可塑性樹脂組成物のペレットを、射出成形機(日精樹脂工業株式会社製、40トン射出成形機)のホッパーに投入し、設定温度260℃、金型温度60℃の射出条件で物性測定用試験片を射出成形した。
【0070】
<実
験例25>
(1)混合樹脂の調製
(A)ポリアミド樹脂としてPA12(ナイロン12樹脂、アルケマ株式会社製、品名「Rilsan AECN OTL」、融点174〜178℃)を用い、相容化剤(C)として、無水マレイン酸変性EBR(三井化学株式会社製、品名「タフマー MH7020」、MFR(230℃)=1.5g/10分)を用い、これらのペレットを表5に示す配合となるようにドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社テクノベル製、スクリュー径15mm、L/D=59)に投入し、混練温度210℃、押出速度2.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混合を行い、更に、ペレタイザーを用いて押し出された混合樹脂を裁断して混合樹脂ペレットを作製した。
【0071】
(2)混合工程
次いで、(B)ポリオレフィン樹脂として、ポリプロピレン樹脂(ホモポリマー、日本ポリプロ株式会社製、品名「ノバテック MA1B」、重量平均分子量312,000、融点165℃)を用い、先に得られた混合樹脂ペレットと、表5に示す配合となるようにドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社テクノベル製、スクリュー径15mm、L/D=59)に投入し、混練温度210℃、押出速度2.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混合を行い、更にペレタイザーを用いて押し出された熱可塑性樹脂組成物を裁断して実
験例25の熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製した。
その後、得られた実
験例25の熱可塑性樹脂組成物のペレットを、射出成形機(日精樹脂工業株式会社製、40トン射出成形機)のホッパーに投入し、設定温度210℃、金型温度60℃の射出条件で物性測定用試験片を射出成形した。
【0072】
<実
験例26>
表5に示す配合となるように各ペレットをドライブレンドしたこと以外は、実
験例25と同様にして実
験例26の熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製した。次いで、実
験例25と同様に射出成形を行い、実
験例26の物性測定用試験片を得た。
【0073】
<比較例7>
ポリアミド樹脂として、PA12(ナイロン12樹脂、アルケマ株式会社製、品名「Rilsan AECN OTL」、融点174〜178℃)を、二軸溶融混練押出機(株式会社テクノベル製、スクリュー径15mm、L/D=59)に投入し、混練温度210℃、押出速度2.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混合を行い、更に、ペレタイザーを用いて押し出された熱可塑性樹脂組成物を裁断して比較例7の熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製した(表5参照)。次いで、実
験例25と同様に射出成形を行い、比較例7の物性測定用試験片を得た。
【0074】
<実
験例27>
(1)混合樹脂の調製
(A)ポリアミド樹脂としてPA610(ナイロン610樹脂、ダイセル・エボニック式会社製、品名「Vestamid Terra HS16」、融点222℃)を用い、相容化剤(C)として、無水マレイン酸変性EBR(三井化学株式会社製、品名「タフマー MH7020」、MFR(230℃)=1.5g/10分)を用い、これらのペレットを表6に示す配合となるようにドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社パーカーコーポレーション製、スクリュー径25mm、L/D=41)に投入し、混練温度235℃、押出速度3.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混合を行い、更に、ペレタイザーを用いて押し出された混合樹脂を裁断して混合樹脂ペレットを作製した。
【0075】
(2)混合工程
次いで、(B)ポリオレフィン樹脂として、ポリプロピレン樹脂(ホモポリマー、日本ポリプロ株式会社製、品名「ノバテック MA1B」、重量平均分子量312,000、融点165℃)を用い、先に得られた混合樹脂ペレットと、表6に示す配合となるようにドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社パーカーコーポレーション製、スクリュー径25mm、L/D=41)に投入し、混練温度235℃、押出速度3.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混合を行い、更にペレタイザーを用いて押し出された熱可塑性樹脂組成物を裁断して実
験例27の熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製した。
その後、得られた実
験例27の熱可塑性樹脂組成物のペレットを、射出成形機(日精樹脂工業株式会社製、40トン射出成形機)のホッパーに投入し、設定温度235℃、金型温度60℃の射出条件で物性測定用試験片を射出成形した。
【0076】
<実
験例28〜32>
表6に示す配合となるように各ペレットをドライブレンドしたこと以外は、実
験例27と同様にして実
験例28〜32の熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製した。次いで、実
験例27と同様に射出成形を行い、実
験例28〜32の物性測定用試験片を得た。
【0077】
<比較例8>
(A)ポリアミド樹脂としてPA610(ナイロン610樹脂、ダイセル・エボニック式会社製、品名「Vestamid Terra HS16」、融点222℃)と、(B)ポリオレフィン樹脂として、ポリプロピレン樹脂(ホモポリマー、日本ポリプロ株式会社製、品名「ノバテック MA1B」、重量平均分子量312,000、融点165℃)を用いて、表6に示す配合となるようにドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社パーカーコーポレーション製、スクリュー径25mm、L/D=41)に投入し、混練温度235℃、押出速度3.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混合を行い、更にペレタイザーを用いて押し出された熱可塑性樹脂組成物を裁断して比較例8の熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製した。
その後、得られた比較例8の熱可塑性樹脂組成物のペレットを、射出成形機(日精樹脂工業株式会社製、40トン射出成形機)のホッパーに投入し、設定温度235℃、金型温度60℃の射出条件で物性測定用試験片を射出成形した。
【0078】
<実
験例33>
(1)混合樹脂の調製
(A)ポリアミド樹脂としてPA1010(ナイロン1010樹脂、ダイセル・エボニック式会社製、品名「Vestamid Terra DS16」、融点206℃)を用い、相容化剤(C)として、無水マレイン酸変性EBR(三井化学株式会社製、品名「タフマー MH7020」、MFR(230℃)=1.5g/10分)を用い、これらのペレットを表7に示す配合となるようにドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社パーカーコーポレーション製、スクリュー径25mm、L/D=41)に投入し、混練温度250℃、押出速度3.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混合を行い、更に、ペレタイザーを用いて押し出された混合樹脂を裁断して混合樹脂ペレットを作製した。
【0079】
(2)混合工程
次いで、(B)ポリオレフィン樹脂として、ポリプロピレン樹脂(ホモポリマー、日本ポリプロ株式会社製、品名「ノバテック MA1B」、重量平均分子量312,000、融点165℃)を用い、先に得られた混合樹脂ペレットと、表7に示す配合となるようにドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社パーカーコーポレーション製、スクリュー径25mm、L/D=41)に投入し、混練温度250℃、押出速度3.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混合を行い、更にペレタイザーを用いて押し出された熱可塑性樹脂組成物を裁断して実
験例33の熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製した。
その後、得られた実
験例33の熱可塑性樹脂組成物のペレットを、射出成形機(日精樹脂工業株式会社製、40トン射出成形機)のホッパーに投入し、設定温度250℃、金型温度60℃の射出条件で物性測定用試験片を射出成形した。
【0080】
<実
験例34〜38>
表7に示す配合となるように各ペレットをドライブレンドしたこと以外は、実
験例33と同様にして実
験例34〜38の熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製した。次いで、実
験例33と同様に射出成形を行い、実
験例34〜38の物性測定用試験片を得た。
【0081】
<比較例9>
(A)ポリアミド樹脂としてPA1010(ナイロン1010樹脂、ダイセル・エボニック式会社製、品名「Vestamid Terra DS16」、融点206℃)と、(B)ポリオレフィン樹脂として、ポリプロピレン樹脂(ホモポリマー、日本ポリプロ株式会社製、品名「ノバテック MA1B」、重量平均分子量312,000、融点165℃)を用いて、表7に示す配合となるようにドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社パーカーコーポレーション製、スクリュー径25mm、L/D=41)に投入し、混練温度250℃、押出速度3.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混合を行い、更にペレタイザーを用いて押し出された熱可塑性樹脂組成物を裁断して比較例9の熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製した。
その後、得られた比較例9の熱可塑性樹脂組成物のペレットを、射出成形機(日精樹脂工業株式会社製、40トン射出成形機)のホッパーに投入し、設定温度250℃、金型温度60℃の射出条件で物性測定用試験片を射出成形した。
【0082】
<実
験例39>
(1)混合樹脂の調製
(A)ポリアミド樹脂としてPAMXD6(ナイロンMXD6樹脂、三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製、品名「レニー 6002」、融点243℃)を用い、相容化剤(C)として、無水マレイン酸変性EBR(三井化学株式会社製、品名「タフマー MH7020」、MFR(230℃)=1.5g/10分)を用い、これらのペレットを表8に示す配合となるようにドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社パーカーコーポレーション製、スクリュー径25mm、L/D=41)に投入し、混練温度265℃、押出速度3.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混合を行い、更に、ペレタイザーを用いて押し出された混合樹脂を裁断して混合樹脂ペレットを作製した。
【0083】
(2)混合工程
次いで、(B)ポリオレフィン樹脂として、ポリプロピレン樹脂(ホモポリマー、日本ポリプロ株式会社製、品名「ノバテック MA1B」、重量平均分子量312,000、融点165℃)を用い、先に得られた混合樹脂ペレットと、表8に示す配合となるようにドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社パーカーコーポレーション製、スクリュー径25mm、L/D=41)に投入し、混練温度265℃、押出速度3.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混合を行い、更にペレタイザーを用いて押し出された熱可塑性樹脂組成物を裁断して実
験例39の熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製した。
その後、得られた実
験例39の熱可塑性樹脂組成物のペレットを、射出成形機(日精樹脂工業株式会社製、40トン射出成形機)のホッパーに投入し、設定温度265℃、金型温度90℃の射出条件で物性測定用試験片を射出成形した。
【0084】
<実
験例40〜44>
表8に示す配合となるように各ペレットをドライブレンドしたこと以外は、実
験例39と同様にして実
験例40〜44の熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製した。次いで、実
験例39と同様に射出成形を行い、実
験例40〜44の物性測定用試験片を得た。
【0085】
<比較例10>
(A)ポリアミド樹脂としてPAMXD6(ナイロンMXD6樹脂、三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製、品名「レニー 6002」、融点243℃)と、(B)ポリオレフィン樹脂として、ポリプロピレン樹脂(ホモポリマー、日本ポリプロ株式会社製、品名「ノバテック MA1B」、重量平均分子量312,000、融点165℃)を用いて、表8に示す配合となるようにドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社パーカーコーポレーション製、スクリュー径25mm、L/D=41)に投入し、混練温度265℃、押出速度3.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混合を行い、更にペレタイザーを用いて押し出された熱可塑性樹脂組成物を裁断して比較例10の熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製した。
その後、得られた比較例10の熱可塑性樹脂組成物のペレットを、射出成形機(日精樹脂工業株式会社製、40トン射出成形機)のホッパーに投入し、設定温度265℃、金型温度90℃の射出条件で物性測定用試験片を射出成形した。
【0086】
<実
験例45>
(1)混合樹脂の調製
(A)ポリアミド樹脂としてPA10T(ナイロン10T樹脂、ダイセル・エボニック式会社製、品名「Vestamid HT Plus M3000」、融点285℃)を用い、相容化剤(C)として、無水マレイン酸変性EBR(三井化学株式会社製、品名「タフマー MH7020」、MFR(230℃)=1.5g/10分)を用い、これらのペレットを表9に示す配合となるようにドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社パーカーコーポレーション製、スクリュー径25mm、L/D=41)に投入し、混練温度310℃、押出速度3.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混合を行い、更に、ペレタイザーを用いて押し出された混合樹脂を裁断して混合樹脂ペレットを作製した。
【0087】
(2)混合工程
次いで、(B)ポリオレフィン樹脂として、ポリプロピレン樹脂(ホモポリマー、日本ポリプロ株式会社製、品名「ノバテック MA1B」、重量平均分子量312,000、融点165℃)を用い、先に得られた混合樹脂ペレットと、表9に示す配合となるようにドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社パーカーコーポレーション製、スクリュー径25mm、L/D=41)に投入し、混練温度310℃、押出速度3.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混合を行い、更にペレタイザーを用いて押し出された熱可塑性樹脂組成物を裁断して実
験例45の熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製した。
その後、得られた実
験例45の熱可塑性樹脂組成物のペレットを、射出成形機(日精樹脂工業株式会社製、40トン射出成形機)のホッパーに投入し、設定温度310℃、金型温度90℃の射出条件で物性測定用試験片を射出成形した。
【0088】
<実
験例46〜47>
表9に示す配合となるように各ペレットをドライブレンドしたこと以外は、実
験例45と同様にして実
験例46〜47の熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製した。次いで、実
験例45と同様に射出成形を行い、実
験例46〜47の物性測定用試験片を得た。
【0089】
<比較例11>
(A)ポリアミド樹脂としてPA10T(ナイロン10T樹脂、ダイセル・エボニック式会社製、品名「Vestamid HT Plus M3000」、融点285℃)と、(B)ポリオレフィン樹脂として、ポリプロピレン樹脂(ホモポリマー、日本ポリプロ株式会社製、品名「ノバテック MA1B」、重量平均分子量312,000、融点165℃)を用いて、表9に示す配合となるようにドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社パーカーコーポレーション製、スクリュー径25mm、L/D=41)に投入し、混練温度310℃、押出速度3.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混合を行い、更にペレタイザーを用いて押し出された熱可塑性樹脂組成物を裁断して比較例11の熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製した。
その後、得られた比較例11の熱可塑性樹脂組成物のペレットを、射出成形機(日精樹脂工業株式会社製、40トン射出成形機)のホッパーに投入し、設定温度310℃、金型温度90℃の射出条件で物性測定用試験片を射出成形した。
【0090】
【表4】
【0091】
【表5】
【0092】
【表6】
【0093】
【表7】
【0094】
【表8】
【0095】
【表9】
【0096】
[5]熱可塑性樹脂組成物の性能評価(実
験例19〜47及び比較例6〜11)
上記[4]で得られた実
験例19〜47及び比較例6〜11の各物性測定用試験片を用いて、上記[2]と同様の方法により、シャルピー衝撃強度の測定、及び曲げ弾性率の測定を行った。その結果を表4〜表9に併記する。
【0097】
[6]実
験例19〜47の効果
表4によれば、ポリアミドとしてPA6を用い、相容化剤を使用しなかった比較例6では、曲げ弾性率が2022MPaであったが、シャルピー衝撃強度が2.3kJ/m
2と低い値であった。
これに対して、ポリアミドとしてPA6を用い、相容化剤として変性エラストマーを用いた実
験例19〜24では、曲げ弾性率が1325〜1467MPaであり、シャルピー衝撃強度が3.9〜16.6kJ/m
2であり、剛性に優れるとともに耐衝撃特性にも優れることが分かった。
【0098】
表5によれば、ポリアミドとしてPA12のみを用い、ポリオレフィン及び相容化剤を使用しなかった比較例7では、曲げ弾性率が1340MPaであったが、シャルピー衝撃強度が2.8kJ/m
2と低い値であった。
これに対して、ポリアミドとしてPA12を用い、相容化剤として変性エラストマーを用いた実
験例25〜26では、曲げ弾性率が1253〜1434MPaであり、シャルピー衝撃強度が7.7〜12.8kJ/m
2であり、剛性に優れるとともに耐衝撃特性にも優れることが分かった。
【0099】
表6によれば、ポリアミドとしてPA610を用い、相容化剤を使用しなかった比較例8では、曲げ弾性率が1730MPaであったが、シャルピー衝撃強度が2.1kJ/m
2と低い値であった。
これに対して、ポリアミドとしてPA610を用い、相容化剤として変性エラストマーを用いた実
験例27〜32では、曲げ弾性率が660〜1390MPaであり、シャルピー衝撃強度が5.4〜40.0kJ/m
2であり、剛性に優れるとともに耐衝撃特性にも優れることが分かった。
【0100】
表7によれば、ポリアミドとしてPA1010を用い、相容化剤を使用しなかった比較例9では、曲げ弾性率が1650MPaであったが、シャルピー衝撃強度が1.1kJ/m
2と低い値であった。
これに対して、ポリアミドとしてPA1010を用い、相容化剤として変性エラストマーを用いた実
験例33〜38では、曲げ弾性率が550〜1350MPaであり、シャルピー衝撃強度が2.1〜40.0kJ/m
2であり、剛性に優れるとともに耐衝撃特性にも優れることが分かった。
【0101】
表8によれば、ポリアミドとしてPAMXD6を用い、相容化剤を使用しなかった比較例10では、曲げ弾性率が2270MPaであったが、シャルピー衝撃強度が1.1kJ/m
2と低い値であった。
これに対して、ポリアミドとしてPAMXD6を用い、相容化剤として変性エラストマーを用いた実
験例39〜44では、曲げ弾性率が820〜2640MPaであり、シャルピー衝撃強度が2.2〜56.0kJ/m
2であり、剛性に優れるとともに耐衝撃特性にも優れることが分かった。
【0102】
表9によれば、ポリアミドとしてPA10Tを用い、相容化剤を使用しなかった比較例11では、曲げ弾性率が1860MPaであったが、シャルピー衝撃強度が1.1kJ/m
2と低い値であった。
これに対して、ポリアミドとしてPA10Tを用い、相容化剤として変性エラストマーを用いた実
験例45〜47では、曲げ弾性率が910〜1620MPaであり、シャルピー衝撃強度が2.1〜5.0kJ/m
2であり、剛性に優れるとともに耐衝撃特性にも優れることが分かった。
【0103】
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述及び図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的及び例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲又は精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料及び実施例を参照したが、本発明をここに掲げる開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。