(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記底部は、前記頂部の第2部分に最も近い端部上に、前記物体の一部に接触して前記物体の前記底部からの滑り落ちを防ぐように構成されたストップを備える請求項8に記載の装置。
【背景技術】
【0003】
通信技術は進化し続けている。現在では、ユーザはワイヤレス機器を持ち歩いて他者と通信したり、書籍もしくは雑誌を読んだり、インターネットからダウンロードしたビデオもしくは映画を見たり、スポーツ中継もしくはその他のイベントの中継を見たり、オンラインショッピングをしたり、且つ/又はその他の活動を行い得る。
【0004】
ワイヤレス機器は、便利なことに、消費者が概ねどこへでも持ち運んで使用し得るような大きさに形成されている。例えば、母親は自分のワイヤレス機器を用いて、テレビ電話を介して自分の子どもの担任とのPTA会議に「出席」し得る。別の例として、会社員は、昼食をとりながら、自分のワイヤレス機器でスポーツの優勝決定戦(プレイオフ)を見ることも出来る。さらに別の例として、自分のワイヤレス機器で教科書を読むかもしれない学生が挙げられる。
【0005】
現在のワイヤレス機器によってもたらされている利便性としては、ワイヤレス機器が比較的小型で軽量にし得ること、そして手で、ポケットもしくはハンドバックに入れて、又はケースに入れて容易に持ち運び得ることがある。しかし依然として、この利便性にも短所が存在し得る。ワイヤレス機器を使って、自分の子どもの担任とフェイスタイム(登録商標)で通話する母親は例えば、通常、自分と担任の双方が互いに「向かい合う」ためにはワイヤレス機器を持つか(何かに対して)立て掛けなければならない。昼食を食べながら、ワイヤレス機器でプレイオフを見ている会社員もまた、試合を見ながら同時に食事をするためにワイヤレス機器を持つか立てかけなければならない。ワイヤレス機器で教科書を読む学生もまた、教科書を読みながらノートを取るために、又はそうでなければ教科書を利用して学習するために、ワイヤレス機器を持つか立てかけなければならないだろう。
【0006】
ビデオ会議に出る、食事をしながらプレイオフを見る、(教科書を)読みノートを取って勉強するなどの活動を行いながらワイヤレス機器を持つことはやっかいであり且つ/又は不便となる可能性がある。自分の子どもの担任と「対面する」ようにワイヤレス機器を持つ母親の手は疲れてくるかもしれない。会社員は、プレイオフを見ながら、なおかつ社会的に許容されるような方法で昼食を食べられるように片手でワイヤレス機器を持つことをやっかいであると思うかもしれない。学生は教科書を読むためにワイヤレス機器を持つ事が出来るが、ノートを取るためにワイヤレス機器を手から離して置く必要に迫られるか、又は、ワイヤレス機器を持つことと書くこととを同時に行ううえで、ぎこちない姿勢になるという事態に直面するかもしれない。
【0007】
ワイヤレス機器を持たなくてもよいように、ユーザはワイヤレス機器を物体に立て掛けるかもしれない。しかしながら、ワイヤレス機器を物体に立て掛けることは、そのような物体が利用可能でありそしてその目的に好適である場合に初めて可能となる。昼食を食べている会社員は、もしも会社員がカップを所持していればワイヤレス機器を飲料のカップに立て掛けるかもしれないが、カップが丁度良い大きさでないかもしれないし、立て掛ける角度も好適ではないかもしれないし、或いはワイヤレス機器にとって危険であるかもしれない(例えば、濡れているなど)。そして、ユーザが自分の飲料を少し飲みたいと思う度に、ユーザはワイヤレス機器の位置を(立て掛けた状態から)解除し、ワイヤレス機器を手で持ち、飲料を飲み、次いでワイヤレス機器を再び(立て掛けるように)位置付けなければならないので不便である。
【0008】
ユーザは、自分のワイヤレス機器を物体に立て掛けてそのディスプレイ画面を見る代わりに、ワイヤレス機器を立て掛けるために特別に設計されたスタンドを使用し得る。単に立て掛けるのと同様に、従来のスタンドを使うことにも不利な点がある。第1の不利な点は、ワイヤレス機器は通常、ワイヤレス機器を立て掛けさせてディスプレイ画面を便利に見るためのスタンドを一体的に備えていないことである。ユーザは、典型的には、ワイヤレス機器のアクセサリとして、立て掛け用のスタンドを入手しなければならない。換言すれば、ユーザはスタンドを購入するために更なる出費を強いられる。もしも、ワイヤレス機器を販売した同じ企業からスタンドが入手出来ない場合には、ユーザは別の販売者に赴かねばならないであろうし、そのような別の販売者の所在地はワイヤレス機器の販売者とは別の場所に有るかもしれない。
【0009】
さらに、場合によっては、ユーザは「一般的な」スタンドを使用するのではなく、自分のワイヤレス機器にフィットするように特別に設計されたスタンドを買う必要に迫られるかもしれない。この場合でもまた、もしもワイヤレス機器の販売者から特別に設計されたスタンドが購入可能ではないとしたら、ユーザは自分のワイヤレス機器に特化されたスタンドを販売している誰かを探す必要に迫られるかも知れず、スタンドを購入するためにあちこちを回らなければならないかもしれない。
【0010】
従来のスタンドを使用することについての別の問題は、ユーザは自分のワイヤレス機器と一緒に所有しているスタンドを持って行くことを忘れる可能性があるということである。ワイヤレス機器と共にスタンドを持って行くことを忘れないようにするのは難しいかもしれず、充電などのためにスタンドがワイヤレス機器から切り離されている場合は特にそうである。
【0011】
従来のスタンドを使うことについての不利な点は、スタンドが重かったり、変わった形状をしていたり、且つ/又はサイズが大きい場合に、そのようなワイヤレス機器用のスタンドを「持って行く」ことが難しいであろうということである。会社員にとって、昼食のためにオフィスから出る際にワイヤレス機器をシャツやズボンのポケットに滑り込ませることは簡単かもしれないが、大きくて重たいスタンドをワイヤレス機器と共に、同じポケットに収めるのは難しく思うかもしれない。スタンドをワイヤレス機器とは別々に運ぶ必要があるかもしれず、それにより、スタンドを紛失する、スタンドを運ぶのに好適な何かを持っている必要がある、ユーザがスタンドと一緒にワイヤレス機器を使うことを所望した時にスタンドを容易に見つけられるようにする、そしてユーザがワイヤレス機器を使用し終えた時にスタンドをその入れ物(キャリア、運搬手段)に戻すなどの課題が発生する。
【0012】
従来のワイヤレス機器用スタンドを使うことについての別の不利な点として、スタンドの使用法が複雑かもしれないということがある。従来のスタンドは、ワイヤレス機器を満足な方法でディスプレイするために、回収され、展開され、又は解かれる必要があるかもしれず、ユーザはスタンドの複数の部品を配置する必要があるかもしれない。もしも従来のスタンドが複雑な構成を有する場合には、ユーザが従来のスタンドを構成するのに時間がかかるかもしれない。会社員はプレイオフを見て休憩を楽しむ代わりに、プレイオフの一部を見逃してしまうか、又は少なくとも自分の昼休みの時間の一部をスタンドを構成するために費やしてしまうかもしれない。
【0013】
したがって、ワイヤレス機器のユーザの少なくとも一部によって、ワイヤレス機器のスクリーンを見ている時に各自のワイヤレス機器を持つ必要性からユーザを解放する、従来技術よりも便利な装置且つ/又は方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0014】
本発明は、概して、少なくとも1つの多様な物体を支持且つ/又は展示するための装置、並びに該装置を使用するための方法に関する。本発明は、クレジットカードサイズの装置として具現化されてよく、該クレジットカートサイズの装置は、その閉位置において、財布もしくはハンドバックのクレジットカードスロット又はその他の小さい空間に入れられて便利に運搬されてよい。本発明はまた、クレジットカードサイズよりも小さい又は大きいサイズを有して具体化されてよい。
【0015】
より具体的には、本発明はその頂部(上部)の一部分として、装置の底部(下部)から離れて部分的に持ち上げられるカバーを有する装置を含んでよい。物体が、持ち上げられたカバーと底部との間で支持/展示されてよい。支持/展示された物体は、該装置によって上述のように支持/展示され得るいかなる物体であってよい。特に、該装置は、携帯電話もしくはスマートホン、電子書籍リーダー、ファブレット(携帯電話とタブレットコンピュータの組み合わせ)、タブレットもしくはタブレットコンピュータなどのワイヤレス機器を支持/展示するために使用されてよい。
【0016】
本発明の実施形態は、有利なことには、ユーザが物体を手に持つ必要性無しに、スマートホンでビデオを見たり、電子ブックを読んだり、又はタブレットコンピュータを熟視することを可能にする。ユーザの手は、食事したり、書いたり、編物をしたり、且つ/又はその他の活動を行うために自由に使用することができる。さらに、ユーザは、プレイヤーをその手で持つ必要性無しに、ビデオ会議且つ/又はフェイスタイム(登録商標)などのビデオ電話を行えるように、本発明の実施形態を据え付けても良い。本発明を使用することによって、ユーザの両手はノートを取ったり、手でジェスチュアをするために最適に自由とされる。
【0017】
本発明の別の有利な点は、クレジットカードサイズの実施形態などのいくつかの実施形態は、ユーザによってポケット、ハンドバック、又はキャリアに入れてワイヤレス機器と共に容易に運ばれ得る点にあり、ユーザの財布のクレジットカードスロットに入れて運ぶことさえ可能であろう点にある。
【0018】
本発明はまた、アイフォン(登録商標)(iPhone(登録商標))、アイパッド(登録商標)(iPad(登録商標))又はキンドル(Kindle)などのワイヤレス機器の手を使わない支持/展示が、機会があればいつでも素早く且つ楽々とセットアップされ得るような、セットアップの容易さという利点ももたらす。さらに、本発明はユーザ側の簡易な操作によって容易に取り外され得る。いったん閉じられると、本発明は厚みが殆ど無く平坦な形状になるため、ユーザによって小さな空間内に容易に保管及び運搬され、使用に備える。
【0019】
本発明の実施形態は、他の機器との共同作業(複合作業)であってよい。例えば、本発明のある実施形態は、従業員がネックストラップに付けて持ち歩くもしくは着用するような、又は大会や展示会の参加者が展示会でのイベントに入場を許可されるための、パスカードと組み合わされるか又は該パスカードの一部分とされてよい。本発明のある実施形態は、クレジットカード、又はデビットカード、会員カード等のその他のカード等と組み合わされるかその一部分とされてよい。本発明のその他の実施形態は、フラッシュドライブなどの記憶装置、又は電子デバイス用の電池又は充電器などの便利な特徴を含んでよい。
【0020】
本発明の実施形態は、情報、広告、装飾、且つ/又はその他を付されてよい。ある実施形態は、異なる複数の色、異なる複数のテクスチャ(質感、材質感)等の要素を有してよい。ある実施形態において、ユーザは装置を自分の好みに合わせて変更するため、装飾するため、情報を保持する等の目的で、装置の頂部(上部)且つ/又は底部(下部)にマークを付してよい。装置に付されるマークは、いくつかの実施形態において、消去可能又は除去可能にし得る。
【0021】
本明細書における本発明の記載は、本発明の例示的な実施形態を提供するものである。たとえば、上述されたように、本発明はクレジットカードサイズの装置において具現化されてよい。しかしながら、本発明は、上述されたもの以外に、数多くの異なった形態において具現化されてよくそして様々な方法で用いられてよい。したがって、本発明は本文に記載された実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は本開示が充分且つ完全であるように、そして当業者に対して本発明の範囲を十分に伝えるように提供されるものである。
【0022】
より具体的には、本発明のある実施形態は機器用のスタンドとして記載されてよい。該スタンドは、上側を有する略矩形の底部を備える。前記底部は略矩形を有し前記底部の前記上側の短辺に沿って配置されたストッパを除いて略平坦である。前記ストッパは前記底部の前記短辺であって、前記ストッパが該短辺に沿って配置されている前記短辺の長さと略同一の長さを有する。前記ストッパは該ストッパの長さよりも小さい幅を有する。前記ストッパは少なくとも前記底部と頂部との組合せと同じ厚さを有する。前記ストッパと前記底部は一体的に形成されてよい。
【0023】
また、上記段落において最初に記載された実施形態において、前記スタンドの前記底部の前記上側の少なくとも一部において、前記頂部の折り曲げラインの下側にあり且つ該折り曲げラインと略平行な前記底部の前記上側上のラインと前記ストッパとの間に第1の位置決め材料部が配置されている。前記スタンドの前記頂部も略矩形且つ平坦であり、前記ストッパによって覆われていない前記底部の前記上側と略同一の寸法であり、前記頂部が閉位置にある時には前記ストッパに覆われていない前記底部の前記上側の上に配置されている。前記頂部は上側と下側を有している。この装置において、前記頂部及び、前記ストッパを備えた前記底部は、前記頂部が閉位置にあるときに、略平坦な矩形を形成してよく、該矩形はクレジットカードのサイズを有してよい。さらに、この実施形態について、前記頂部の前記下側の少なくとも一部において、前記頂部の前記ストッパに隣接する短辺と、前記頂部の前記上側上の前記折り曲げラインの下側にあり且つ該折り曲げラインと略平行な前記頂部の前記下側上のラインとの間に第2の位置決め材料部が配置されている。第1、第2位置決め材料部は、同じ材質であってよく、全体的に又は部分的に異なる材質であってよい。
【0024】
前の2段落で記載された実施形態において、前記頂部の前記下側は、前記頂部の前記ストッパに隣接する短辺とは反対側の短辺と、前記頂部の前記上側上の前記折り曲げラインの下側にあり且つ該折り曲げラインと略平行な前記頂部の前記下側上のラインとの間で前記底部の前記上側に結合されている。前記折り曲げラインは、前記頂部の結合されていない部分の少なくとも一部が前記底部の上の閉位置から離れて開位置へと選択的に移動可能なように、且つ前記頂部が開位置にある時に前記頂部の結合されていない部分の前記一部が前記折り曲げラインに沿って曲がって前記頂部の前記下側上の第2の位置決め材料部の少なくとも一部を露出するように、前記頂部の2つの短辺の間に該2つの短辺と略平行に前記頂部の前記上側に切り込まれている。代替的な実施形態は、前記装置の前記頂部において、一つ以上の追加の折り曲げラインであって、前記オリジナルの折り曲げラインから幾分離間しており且つ前記オリジナルの折り曲げラインと平行である一つ以上の追加の折り曲げラインを含んでも良い。
【0025】
前の3段落で記載された例示的な機器は、前記機器が、当該機器の一部が前記底部の前記上側の第1の位置決め材料部の一部の上に配置され、該機器の他の部分が開位置にある前記頂部の結合されていない部分の前記下側上の第2の位置決め材料部の一部に立てかけられて、前記底部と開位置にある前記頂部の結合されていない部分との間に配置されてよい。
【0026】
本発明の別の実施形態は、物体を支持するための装置として記載されてよい。物体を支持する以外に、この装置はユニバーサルシリアルバス(USB)フラッシュドライブなどのデータ記憶装置を含んでよい。具体的には、この装置は上側を有する底部と、該装置が閉じているときに前記底部の前記上側の上に置かれる頂部とを有する。前記底部は、前記物体が充電可能である場合に、前記物体にエネルギーを充電するためのプラグ(且つ/又はその他の要素)を備えた充電器を含んでよい。
【0027】
先の段落で最初に記載された装置において、前記頂部の第1部分が前記底部に接続されており、前記頂部の第2部分が前記頂部の第1部分に隣接しており、且つ、前記底部には接続されていない。前記頂部の第2部分は、前記頂部の第2部分を、前記底部の上側上から、前記底部に対して0°より大きく180°より小さい角度を有する選択的に可変な位置へと持ち上げ得るように、前記頂部の第1部分の直近に隣接する可撓性連結部を有する。前記底部は、前記頂部の第2部分に最も近い端部において、ストップ(止め部)を有する。この装置を使用するために、前記物体の一部は前記底部に配置され得て、ストップにより前記底部からの滑り落ちが抑制され、前記物体の他の部分は前記頂部の第2部分が前記底部に対して0°より大きく180°より小さい角度を有する位置にある時に前記頂部の第2部分に立てかけられ得る。
【0028】
前の2段落で記載された装置において、前記可撓性連結部は、前記頂部の結合されていない前記第2部分の上側の、結合された第1部分の近くの切り込み線であってよい。その他の実施形態は、一つ以上の追加の切り込み線(又は前記切り込み線と同じ機能を達成する特徴)を含んでよい。前記刻み込み線は、前記頂部の結合されていない前記第2部分を、第2部分と前記頂部の結合された第1部分の接続部の近傍において曲がることを可能にし得る。別の実施形態において、前記可撓性連結部は、前記頂部の結合されていない第2部分の上側に、前記切り込みラインに隣接し且つ略平行に設けられた第2切り込みラインを含んでも良い。
【0029】
更に別の例示的な実施形態は、より具体的には、ワイヤレス機器を直立位置に保持するための装置として記載されてよい。この装置は、ベースであって、該ベースの上に一部が該ベースに結合されたフラップを有するベースを備える。前記フラップの前記ベースに結合されていない部分は、前記フラップの結合されていない部分が前記ベースに対して180°より小さく0°より大きい角度を形成するように前記フラップの結合されていない部分を前記フラップの結合された部分回りに回動させて、前記ベースから離れた開位置に選択的に移動可能である。この例示的な装置は、前記フラップの前記ベースへの連結部の近傍において前記フラップに曲げをもたらすための、前記フラップの上部の前記フラップの前記ベースへの前記連結部の近傍に該連結部に平行に設けられた少なくとも1つの切り込みラインを含む。代替的な実施形態は、一つ以上の追加の切り込み線又は類似の機能を達成する特徴を含んでよい。この例示的な機器は、前記ワイヤレス機器の一部を前記ベースに配置し、前記ワイヤレス機器の他部を開位置にある前記フラップに立てかけて前記ワイヤレス機器を直立位置に支持して使用され得る。
【0030】
本発明のその他の特徴及び有利な点が、以下の詳細な記載を精査すること並びに添付の図面及び請求項の範囲を参照することによって、より明確に理解及び認識されるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明が、例示的な実施形態及び代替的な実施形態を参照しつつ、並びに添付された図面を参照しつつ、本文において記載される。しかしながら本発明は、多様な異なった方法で具現化出来るとともに、様々な方法で実行することが出来、そして本文における記載且つ/又は図面における図示に限定されるように解釈されるべきではない。本文に記載され及び図示されている例示的な実施形態は、単に、本発明を実行するための方法の一部である。発明の構成要素(構成部品)且つ/又は作用は、それらの全部又は一部において、本文に記載されたものとは異なる順番で組み立てられ、接続され、構成され、且つ/又は行われてよい。
【0033】
本発明は、一般的に、少なくとも1つの多様な物体を支持且つ/又は展示する(ディスプレイする)ための装置、並びに該装置の使用方法に関する。本発明によって支持され得る物体の種類、サイズ及び重量は、一般的に、使用されている本発明の特定の実施形態のサイズ及び力または支持力に依存し得る。本発明の実施例又は実施形態は本文において、クレジットカードサイズ(約3インチx約2インチx約1/8インチ(約7.62cmx約5.08cmx約0.318cm)として提供される。しかしながら、本発明はクレジットカードサイズの実施形態に限定されない。さらに、本文に記載される本発明の実施例は一般的に、丸みが付けられた隅部を備えた矩形の形状を有している。これについても、本発明は丸みが付けられた隅部を備えた矩形の形状に限定されるものではない。さらに、本発明の実施例は本文において、以下の材料の一つ又はそれより多くの材料で形成されるものとして提供される。材料の例として、例えば、硬質ポリ塩化ビニル(硬質PVC又はRPVC)、軟質ポリ塩化ビニル(軟質PVC)、シリコーンゴム、ポリエステル(PES)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)(サラン)、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、ポリアミド類(PA)(ナイロン類)、アクリロニトリルブダジエンスチレン(ABS)、ポリエチレン/アクリロニトリルブタジエンスチレン(PE/ABS)、ポリカーボネート(PC)、ポリカーボネート/アクリロニトリルブダジエンスチレン(PC/ABS)、ポリウレタン類(PU)、熱可塑性物質、鉄鋼、アルミニウム、ステンレススチール、その他の可塑性又は高分子材料、その他の金属材料、複合材料、エポキシ、樹脂、木材、又はその他の類似の材料が挙げられる。いくつかの実施形態において、本発明は、複数の層を形成するために複数の材料を用いて押し出し形成されてよい。
【0034】
本発明の一実施形態は、本文においては「スタンド」、「装置」、「機器(デバイス)」、「ディスプレイカード」、「ドック」、「ホルダ」、「架台」、「ステーション」、「支持台(サポート)」且つ/又は「トレイ」と呼ばれるであろう。
【0035】
本発明の例示的な実施形態によって展示且つ/又は支持され得る物体(対象物)は、一般的に平坦であるとともに、主に二次元でその厚みが他の寸法に対して比較的小さい物体を含む。そのような物体としては、例えば、とりわけ、アンドロイドフォン、美術作品、物品(アーティクル)、認可証書(免許)、賞状、野球カード、本、カメラ、カード、ケース、携帯電話、陶磁器、証明書、コースター、クラムシェル型パッケージ、コンパクトディスク、デジタルカメラ、デジタルディスプレイ機器、デジタルビデオディスク、デジタル写真ディスプレイ、卒業(修了)証書、ディスク、ディスプレイ、ディスプレイケース、電子スライドショーディスプレイ、電子書籍リーダー、フレーム、全地球位置把握システム(GPSシステム)機器、グリーティングカード、アイパッド(iPad)、アイフォン(iPhone)、アイポッド(登録商標)(iPod(登録商標))、指示書、宝石ケース、免許証、雑誌、記念品、携帯電話、キンドル(Kindle)、鏡、名札、ナビゲーション装置、新聞紙、ノキア製携帯電話、ヌークス(Nooks)、光学ディスク、包装容器(パッケージング)、携帯用小型無線呼出し機(ポケットベル)、パーソナルデジタルアシスタント(個人用の携帯情報機器)、ファブレット、写真、絵画、写真フレーム、携帯型メディアプレーヤー(MPプレイヤー)、絵はがき、レシピ、登録証明書、販売用パッケージング、サムスン製携帯電話、スマートホン、ステンドグラス、スーパーフォン、タブレット、タブレットコンピュータ、タブレットリーダー、タイル、ビデオカメラ、ビニルレコード盤、ワイヤレス装置、及び写真、タイルなどの美術品(芸術作品)等が挙げられる。そのような物体はまた、本文において、装置(デバイス)、又は類似の用語をもって呼ばれるであろう。
【0036】
[
図1]
図1は、本発明に従うスタンド10の第1実施形態を示す。スタンド10は携帯電話などのワイヤレス機器12(シャドー部分として図示)を支持するものとして示されている。
図1に示されているように、スタンド10が携帯電話12などの物体を支持するように構成されている場合、スタンド10はその開位置にあると呼ばれる。スタンド10の構成部品(構成要素)が互いに対して倒伏している(平たく横たえられている)場合、例えば、スタンド10が物体を支持していない時などは、スタンド10はその閉位置にあると呼ばれる。この例示的なスタンド10が閉じている場合、スタンド10はそのサイズ及び、略平坦で薄く、丸みが付けられた隅部を備えた略矩形の形状であるという点において、クレジットカードに類似している。
図3に、閉位置にある、本発明の実施形態80を示す。
【0037】
本文における記載の便宜上、例示的な矩形のスタンド10の長辺がその長さを定義し、短辺がその幅を定義する。同じ用語法が、本文におけるその他の矩形の物体について用いられる。
【0038】
図1の例示的なスタンド10は、概して同じサイズ、形状及び厚みを有する二つの要素によって形成されている。この二つの要素は、底部(下部)14と頂部(上部)16である。スタンド10がその閉位置にあるときに、頂部16の下面は、スタンド10の底部14の上面を覆い、上面に隣接し及び上面と接触している。例示的なスタンド10は二つの要素14及び16を有しているものと言及されているが、これらの要素は一体的に作られてよい。
【0039】
例示的なスタンド10において、底部14と頂部16は同じ材料で形成されている。例えば、底部14と頂部16の各々は一つ以上の層を有して押し出し形成されてよい。いくつかの実施形態において、底部14と頂部16の各々は硬質PVCの一つ以上の層且つ/又は軟質PVCの一つ以上の層を有してよい。シリコンゴムなどの、その他の数多くの異なった材料が単独で又は組み合わされて用いられてよい。いくつかの実施形態において、底部14と頂部16は構造的統合性をもたらすために硬質PVCの層を有してよく、高摩擦外面をもたらすために軟質PVCの第2の層を有してよい。
【0040】
上述されたように、例示的なスタンド10はクレジットカードサイズである。スタンド10は(全体またはその一部が)クレジットカードと同じ材料で作られてよい。クレジットカードはポリ塩化酢酸ビニル(PVCA)で形成されている。本発明のその他の実施形態は、入場許可カード(セキュリティパスカード)、スワイプ(接触式)パスカード、挿入式読み取り機用パスカード、又は近接リーダー用パスカード等のパスカードと同じサイズを有するように形成されてよく、そしてさらにはこのようなパスカードとして機能してもよい。これらの場合において、例示的な実施形態は(全体又はその一部が)パスカードと同じ材料で作られてよい。
【0041】
別の実施形態として、例示的なスタンド10は、ユーザによって書込みが可能な(且つ消去可能又は消去不可能な)材料で形成又は覆われてよい。例えば、ユーザは自分の名前をスタンド10に書いてスタンド10の所有者であることを明らかにしてよい。
【0042】
例示的なスタンド10の頂部16は、
図1に示されているように、二つの部分18及び20を有する。これら二つの部分18及び20は、支持部18と取付部20である。その用語が暗示するように、頂部16の支持部18はスタンド10が展示目的で用いられる場合に展示される品物(アイテム)又は物体を支持する。また、その用語が暗示するように、頂部16の取付部20はスタンド10の底部14に取り付けられている。頂部16の取付部20はスタンド10が開位置及び閉位置のいずれにあっても、スタンド10の底部14に取り付けられたままである。
【0043】
頂部16の二つの部分18及び20はヒンジ22によって隔てられている。
図1の実施形態において、ヒンジ22は頂部16の上面の材料における脆弱線又は高可撓性の線である(切り込み線(刻み込み線)又はスコア線、もしくはスコアとも呼ばれる)。ヒンジ22、又はヒンジ22とその周囲の領域は、可撓性及び耐荷重疲労性を有するように構成された材料を用いて作られてよい。例えば、ヒンジ22(且つ/又はヒンジ22の周囲の領域)は軟質PVCで作られてよい。脆弱線22は、略矩形の頂部16の短辺と略平行に延びる。換言すれば、ヒンジ22は例示的なスタンド10の幅と平行に延びる。ヒンジ22はこの実施形態において、スタンド10の長さに沿って約2/5の位置に、スタンド10の長さと直角を成して位置付けられている。ヒンジ22をこのように位置付ける事によって、頂部16の支持部18はヒンジ22によって、頂部16の取付部20よりも小さいものとして画成される。この実施形態において、頂部16の支持部18は頂部16の約40%を占める。特に、頂部16の支持部18の長さは頂部16の取付部20の長さよりも小さい。支持部18と取付部20は同じ幅を有する。その他の実施形態においては上述の構成から変えてもよい。
【0044】
頂部16のヒンジ22は、支持部18が閉位置から、可変である開位置を通って、スタンド10の最大開位置へと動くことを可能とする。支持部18の閉位置は、上述したように、スタンド10の底部14と平行であり底部14の上に配置されている。スタンド10を開位置又は支持位置へと動かすために、ユーザは頂部16の支持部18をスタンド10の底部14から引き離すであろう。ユーザは、頂部16の支持部18を引き上げて底部14から離すことができる任意のやり方で支持部18を引っ張ってよい。例えば、ユーザは、短辺26a、26bのうち何れかにおいて支持部18を掴んで引き上げてよい。別の例として、頂部16の支持部18の(底部14に)取り付けられていない長辺28を親指を使って引っ張り、底部14から引き離してよい。
【0045】
ユーザが支持部18を底部14から引き離すと、支持部18はヒンジ22を軸として又はヒンジ22周りに回動する。ユーザが支持部18を引っ張り続けると、支持部18は、底部14から離れる方向に弧を描いて移動を続ける。
【0046】
より具体的には、ヒンジ22における底部14と支持部18との間の内角度24は、スタンド10の可変開位置を定義するために用いられてよい。スタンド10を開くために、頂部16の支持部18は、底部14に対する角度が0度である支持部18の閉位置から、0度よりも大きい位置へと移動される。スタンド10の開位置の開度が十分となるにつれて支持部18が底部14に対する角度がより大きい位置を通って移動するように、支持部18はヒンジ22を軸として回動する。スタンド10の最大開位置は、支持部18がスタンド10の底部14に対して最大の角度24を成して位置付けられたときに達成される。スタンド10の最大開位置は、ヒンジ22が許容する、スタンド10の底部14から離れて移動する支持部18の移動の量によって定義され得る。上述されたように、角度24はヒンジ22における支持部18と底部14との間の内角度である。
【0047】
図1は、スタンド10の支持部18と底部14との間の角度が約90度の開位置にある例示的なスタンド10を示す。換言すれば、この図面において、頂部16の支持部18は例示的なスタンド10の底部14に対して概ね垂直である。その他の実施形態においては上述の構成から変えてもよい。
【0048】
支持部18がスタンド10の底部14から離れて引き上げられると、底部14の部分30が現れる。この実施形態10において、現れた底部の部分30は頂部16の支持部18と概ね同じサイズ及び形状を有する。
【0049】
上述したように、
図1はワイヤレス機器12(シャドー部分として図示されている)を支持する例示的なスタンド10を示す。詳細には、ワイヤレス機器12は、スタンド10の現れた底部の部分30とスタンド10の頂部16の支持部18との間に寄りかかるように位置付けられている。
【0050】
より詳細には、ワイヤレス機器12は略矩形の形状を有する。(例えば、小説を読む又は映画を見るために)もしもワイヤレス機器12の向きが重要な場合には、ワイヤレス機器12の辺のうち、二つの辺が本文においては頂辺及びそれに対向する(反対側の)底辺と呼ばれ、他の2つの辺は頂辺及び底辺の間に備えられている。もしもワイヤレス機器12が
図1に示されるように横置きモード(ランドスケープモード)で見られる場合には、ワイヤレス機器12の長辺はそれぞれ頂辺及び底辺とされてよい。もしもワイヤレス機器12が
図1に示されるように縦置きモード(ポートレイトモード)で見られる場合には、ワイヤレス機器12の短辺はそれぞれ頂辺及び底辺とされてよい。
【0051】
図1に示されているように、ユーザは、スタンド10を、読書又は映画鑑賞又はその他の活動の目的で縦置きモードのワイヤレス機器12を支持するために使用してよい。そのためには、ユーザは例示的なスタンド10の頂部16の支持部18をスタンド10の底部14から離して引き上げて、スタンド10の底部の部分30を露出させる。スタンド10の支持部18を保持したまま、ユーザはワイヤレス機器12の底辺の一部分を、スタンド10の露出された底部の部分30の上に配置してよい。この例において、ワイヤレス機器12の底辺はスタンド10の露出された底部の部分30を中心として配置されるが、そうである必要は無い。その他の構成が可能である。この例においてはまた、ワイヤレス機器12の底辺はスタンド10の露出された底部の部分30の外側の幅部(ヒンジ22と平行である)に比較的近接して置かれている。例えば、もしもワイヤレス機器12がスタンド10に対してより垂直な位置に置かれることをユーザが所望する場合、他の実施形態においては上述の構成から変えてもよい。
【0052】
ワイヤレス装置12の例示的なスタンド10に対しての配置の続きを以下に説明する。ワイヤレス機器12の底辺をスタンド10の露出された底部の部分30上に配置した後、ユーザはワイヤレス機器12の頂辺をスタンド10の頂部16の支持部18に対して配置し得る。そうするために、ユーザはスタンド10の頂部16の支持部18をスタンド10の底部14から離した状態で保持し続ける。その一方で、ユーザはワイヤレス機器12の頂辺をスタンド10の頂部16の支持部18に向けて弧を描いて移動させる。事実上、タブレットコンピュータ12の頂辺はその底辺を軸として、スタンド10の頂部16の支持部18に向けて回動する。ワイヤレス機器12の頂辺がスタンド10の支持部18と接触したら、ユーザはスタンド10の支持部18及びワイヤレス機器12の双方から手を離してよい。ワイヤレス機器12はスタンド10の頂部16の支持部18に寄りかかるととも支持部18によって支持される。
図1に示された例示的な実施形態においては、スタンド10の露出された底部の部分30と支持部18との間に寄りかかっているワイヤレス機器12の一部分は、これらのワイヤレス機器12、支持部18及び底部の部分30で形成される直角三角形の斜辺を構成する。上述したように、
図1において、露出された底部の部分30と頂部16の支持部18との間の角度は約90度である。
【0053】
図1はまた、ワイヤレス機器12が、例示的なスタンド10の支持部18がワイヤレス機器12の背面中央部に軽く接触するように、スタンド10に対して配置されている状態を示す。多様な要因、とりわけ、スタンド10の支持部18とスタンド10の底部14との間の角度、展示且つ/又は支持される物体の重量、サイズ、形状及びその他の特徴、展示且つ/又は支持される物体の底部の、スタンド10の露出された底部の部分30に対する位置などに基づいて、その他の実施形態においては上述の構成から変えてもよい。
【0054】
ワイヤレス機器12を例示的なスタンド10から取り外すためには、ユーザは単に、ワイヤレス機器12をスタンド10上に配置するプロセスを逆の順序で行ってよい。ユーザは、ワイヤレス機器12がスタンド10の頂部16の支持部18から外れるように、ワイヤレス機器12の頂辺をスタンド10から離して移動させてよい。ユーザは次いで、ワイヤレス機器12を、スタンド10の露出された底部の部分30から離して持ち上げてよい。その結果、スタンド10の頂部16の支持部18は、スタンド10の露出された底部の部分30の上の閉位置へと戻るであろう。この実施形態においては、ワイヤレス機器12を取り外す他のやり方が可能である。その他の実施形態においては、物体の取り外しについて本発明の実施形態と異なってよい。
【0055】
[
図2]
図2は、本発明の別の実施形態40を示す。例示的なスタンド40は、横置きモードにあるタブレットコンピュータ42(シャドー部分として図示)を支持するものとして示されている。
図1に関連して記載された例示的なスタンド10と同様に、例示的なスタンド40は、丸みが付けられた隅部を備えた略矩形の形状を有し、略同じサイズ、形状及び厚みを有する二つの要素によって形成されている。その二つの要素は、底部44と頂部46である。ここでもまた、これらの要素は別体である必要はなく、一体的に形成されてよい。スタンド40がその閉位置にあるとき、頂部46はスタンド40の底部44を覆う。
【0056】
例示的なスタンド40の頂部46は、
図2に示すように、二つの部分48及び50を有する。これら二つの部分は、支持部48と取付部50である。頂部46の二つの部分(支持部48及び取付部50)は、頂部46の材料における脆弱線(又は高可撓性の線)51によって画成されたヒンジ52によって分割されている。
【0057】
図2は、例示的なスタンド40の支持部48と底部44との間の角度が約90度の、開位置にある例示的なスタンド40を示す。支持部48がスタンド40の底部44から離れて引き上げられると、底部44の部分60が現れる。この実施例40において、現れた底部の部分60は頂部46の支持部48と略同じサイズ及び形状を有する。
【0058】
[
図3及び
図4]
図3及び
図4は本発明の別の実施形態80を示す。例示的なスタンド80は、その閉位置にある状態が
図3に示されており、その最も開いた状態が
図4に示されている。先に記載した二つの実施形態と同様に、例示的なスタンド80はクレジットカードサイズであり、丸みが付けられた隅部を備えた矩形の形状を有する。それゆえに、スタンド80は使用されていないときに、財布又はハンドバックのスロットに容易に収納される。もちろん、その他の実施形態においては、サイズ、形状、構成などを変えてよい。
【0059】
例示的なスタンド80は、より多くの部品又は要素を有するという点において、前述の実施形態とは異なる。前述の実施形態と同様に、スタンド80は略同じサイズ、形状及び厚みを有する底部84及び頂部85を有する。しかしながらスタンド80は、前述の実施形態とは異なり、スタンド80の頂部85が頂部要素86と止め部(ストップ)87を含む。ストップ87は、「端部(エッジ)」、「棚状の突起(梁部)」、「止め具(ストッパ)」又は「摘まみ部(タブ)」とも呼ばれるであろう。
【0060】
具体的に、ストップ87はスタンド80の「展示端」の近くに位置付けられている。本文において用いられる「展示端」は、スタンド80の短辺であって、その上に、展示される物体(対象物)が、スタンド80を支持している表面に最も近づいて置かれるスタンド80の短辺である。ストップ87は、頂部85の短辺(又は幅)と同じ幅を有するが、頂部85の長辺(又は長さ)の約10%のみの長さを有する。頂部要素86は頂部85の領域の残りの90%を占める。
図4と関連して下記にて説明されるように、この実施形態80においてストップ87は頂部86とは別体の部品(要素)である。その他の実施形態においては上述の構成から変えてもよい。例えば、ある実施形態において、底部、頂部及びストップは一体に形成されてよい。
【0061】
頂部要素86は支持部90、可撓性連結部92及び取付部94を含む。例示的なスタンド80において、頂部要素86は支持部90、可撓性連結部92及び取付部94を含んで一体的に(単一の部品として)形成されている。
【0062】
スタンド80が閉じられているときには、支持部90がストップ87と隣接して配置される、これにより、支持部90が、頂部要素86のうち、頂部85の展示端に最も近い部分となる。有利なことには、ストップ87と支持部90はスナップ嵌合又は摩擦嵌合により係合されてよく、これによって、支持部90がストップ87とのスナップ嵌合又は摩擦嵌合から取り外されない限りは、支持部90は底部84と隣接したまま(「閉状態」)である。
【0063】
支持部90は頂部要素86(及びストップ87)と同じ幅を有するが、頂部要素86の長さの約45%のみの長さを有する。その用語が暗示するように、頂部85の支持部90は、以下において
図4に関連してより具体的に記載されるように、スタンド80が展示目的で用いられる場合に展示される品物(アイテム)又は物体を支持する。スタンド80が閉じられているときに、支持部90はスタンド80の底部84の上方に位置付けられている。スタンド80が開かれると、以下において更に記載されるように、支持部90は底部84から離れて移動される。換言すれば、支持部90は底部84に固定的に取り付けられていない。
【0064】
頂部要素86の支持部90に隣接しているのは、可撓性連結部92である。可撓性連結部92は頂部要素86(並びにストップ87及び支持部90)の幅と同じ幅を有しているが、頂部要素86の長さの約22%のみの長さを有する。頂部要素86の支持部90と同様に、可撓性連結部92はスタンド80の底部84に取り付けられていない。
【0065】
図3の実施形態において、可撓性連結部92は頂部85の材料に形成された、等間隔で配置された4つのスコア線(切り込み線、刻み込み線)93a〜93dを有する領域である。スコア線93a〜93dは、互いに対して及び略矩形の頂部85の短辺に対して略平行に延びる。この4つのスコア線93a〜93dは可撓性連結部92の3つの領域95a〜95cを定義する。各領域は頂部要素86の幅と同じ幅を有するが、各領域は頂部要素86の長さの約7%のみの長さを有する。
【0066】
各スコア線93a〜93dは、頂部要素86がスコア線の近辺において少量(幾分)湾曲することを可能とする。スコア線93a〜93dは、支持部90が閉位置から、変化する開位置を経て、スタンド80の最大開位置へと移動することを可能とする。上述されたように、支持部90の閉位置は、スタンド80の底部84と平行であり底部84の上に配置されている。スタンド80を開位置、即ち支持位置へと動かすために、ユーザは頂部要素86の支持部90をスタンド80の底部84から引き離すであろう。ユーザは、頂部要素86の支持部90をスタンド80の底部84から離して引き上げることのできる任意のやり方で支持部90を引っ張ってよい。ユーザが支持部90をスタンド80の底部84から引き離す方向に引っ張り続けると、各スコア線93a〜93dは、支持部90に最も近いスコア線93aから、幾分か湾曲し始める。スタンド80を開位置へと動かす際に、ユーザは、頂部要素86の支持部90だけでなく、可撓性連結部92の一部又は全体をスタンド80の底部84から引き離してよい。4つのスコア線93a〜93dによる効果が積み重なり、スタンド80の頂部要素86の取付部94と支持部90との間の角度(内角度)が約80度である最大開位置が可能となる。その他の実施形態においては上述の構成から変えてもよい。有利なことには、例示的なスタンド80の支持部90と取付部94との間の角度は、異なる物体、物体の異なる視野角や異なる向き(方位)などに対応するために可変とされてよい。
【0067】
さらにスタンド80について述べると、頂部要素86の可撓性連結部92の隣は取付部94である。取付部94は頂部要素86(並びにストップ87、支持部90及び可撓性連結部92)と同じ幅を有するが、頂部要素86の長さの約33%の長さのみを有する。その用語が暗示するように、頂部要素86の取付部94はスタンド80の底部84に取り付けられている。頂部要素86の取付部94は例示的なスタンド80が開位置及び閉位置のいずれにあっても、スタンド80の底部84に取り付けられたままである。
【0068】
上述されたように、例示的なスタンド80は、少なくとも、より多くの部品又は要素を有するという点において、前述の実施形態10及び40とは異なる。直前の段落で既に提示された要素に加えて、例示的なスタンド80は2層のライナー88及び89を含む。ライナー88は、底部84の内側部分のストップ87によって覆われていない部分の上で該部分に取り付けられている。他方のライナー89は、頂部要素86の下に配置されて頂部要素86に取り付けられている。それゆえに、ライナー88及び89はサイズ及び形状が概ね同じである。加えて、ライナー88及び89は厚みが概ね同じであり、その厚みは比較的薄い。各ライナー88及び89は一体であってもよいし、別体の部品が結合されたものであってもよい。
【0069】
有利なことには、ライナー88及び89は幾分「粘着性」を有し且つ/又は滑り止め性を有する。ライナー88及び89の粘着性且つ/又は滑り止め性により、スタンド80に支持且つ/又は展示される物体をより良く掴む事が可能となるであろう。ただし、ライナー88及び89はスタンド80の底部84からの支持部90の持ち上げに干渉するほどの粘着性を有してはいない。ライナー88及び89の粘着性が、未使用時にスタンド80が閉じたままとなることを可能としてもよい。
【0070】
ライナー88及び89の他の有利な点は、ライナー88及び89の一方又は双方を装飾し得るということである。例えば、ライナー88及び89の一方又は双方を、スタンドの残りの要素と異なる色としてよく、且つ/又は互いに対して異なる色としてもよい。装飾は、色以外のもの、例えば材質感の模様(テクスチャ)、視覚要素(グラフィック)、写真、記号、表現作品等であってよい。装飾は広告、商標、ロゴ等を含んでよい。装飾はまた、情報を伝達するという点において、スタンド80の飾り付け「以上」のものであってよい。情報の例として、スタンド80の使用法、安全に関する情報、今日の名言、褒め言葉、詩、引用などが挙げられる。本発明のある実施形態において、ライナー88及び89の一方又は双方は、消去可能又は消去不可能なマークがユーザによって付けられるような材料で作られてよい。例えば、推奨はされないものの、ユーザはライナー88且つ/又は89に自分のパスワードを書くかもしれない。
【0071】
図4に、例示的なスタンド80が最も開いた位置で示されている。この位置では、頂部要素86の支持部90はスタンド80の底部84から引き離されている。支持部90が底部84から引き離される時には、可撓性連結部92が、支持部90が回動して底部84から弧を描いて移動することを可能とする。
図4に示されているように、可撓性連結部92の、頂部要素86の支持部90に最も近い部分もまた、底部84から離れて動き得る。
図4に示されたスタンド80の最も開いた位置において、支持部90と取付部84との間に成された内側角は約80度である。
【0072】
図4に示されたスタンド80の開位置では、ライナー88及び89を見ることが出来る。上述されたように、ライナー88はスタンド80の底部84の内部上面に設けられて取り付けられている。ライナー89は頂部要素86の内部下面に設けられて取り付けられている。
【0073】
図4はまた、スタンド80の底部84とストップ87との関係を示している。上述されたように、ストップ87は底部84の上に設けられたスタンド80の「展示端」の上に備えられている。例示的なスタンド80において、ストップ87と底部84は同じ材料を用いて一体的に(1つの部品によって)形成されている。
【0074】
スタンド80が使用されているときに、ストップ87がその名の機能を発揮する。ユーザは支持部90を底部84から引き離すことによってスタンド80を開いてよく、次いで展示且つ/又は支持されるべき物体を裏打ちライナー88の上に、ただしストップ87の内側に置いてよい。換言すれば、ストップ87は、その上に物体の底部の縁又は先端が全体的又は部分的に置かれ得る出っ張り又はリップとして機能する。ストップ87は、物体が静止される場所を与えることによって、スタンド80による物体の支持を補助する。ストップ87は、物体がスタンド80の底部84から滑り落ちることを「ストップ」する。
【0075】
[
図5A及び
図5B]
図5A及び
図5Bはワイヤレス機器102を支持している例示的なスタンド100を示す
図面である。
図5Aは縦置きモードの位置にあるワイヤレス機器102を支持している、開位置にある例示的なスタンド100の側前面斜視図を示す
図面である。
図5Bは横置きモードの位置にあるワイヤレス機器102を支持している、開位置にある例示的なスタンド100の正面図を示す
図面である。
【0076】
図5Aは、スタンド100の底部104の上に載置されたワイヤレス機器102の底部側を示しており、ワイヤレス機器102の残りの部分はその底部側から離れて後方にもたれかかっている。ワイヤレス機器102は、スタンド100の、その開位置のうちの1つにある頂部106によって支持されている。スタンド100の頂部106は、支持部108、可撓性連結部110、及び取付部112を含む。例示的なスタンド100は、
図3及び
図4の実施形態80に関連して前述されたストップ87のようなストップを有してはいない。
図5A及び
図5Bに示された例の両方において、ワイヤレス機器102の底部は、スタンド100の「展示端」に対応する底部104の縁から幾分下がって位置付けられている。これは、底部104において、頂部が取り付けられていない縁である。それゆえに、ワイヤレス機器102の底部の手前において、底部104の小さな領域114を見ることができる。
【0077】
図5A及び
図5Bに示された実施形態100において、スタンド100の、頂部106に取り付けられていない底部104(の部分)は、前述されたようなライナー114がその上に設けられている。ワイヤレス機器102は、ライナー114をスタンド100と共に用いることによって、展示位置により良く保持され得る。
【0078】
[
図6]
図6は、本発明の別の実施形態120を示す。図示されたスタンド120はその閉位置にある。実施形態120は、
図3及び
図4に示された実施形態80と、いくつかの例外を除いて、同様である。実施形態80のように、スタンド120はその底部124に設けられたストッパ122を含む。しかしながら、スタンド120におけるストッパ122は、スタンド80のストッパ87とは異なった構成を有する。ストッパ122は、矩形の箱ではなく「水路(カナル)」のように見える。ストッパ122は「U」字状の断面を有する。カナル形状又はU字状のストッパ122は、スタンド120に用いられる材料の低減、そしてそれによってもたらされるスタンド120の製造コストの低減、加えてスタンド120の全体的な重量の低減という有利な点を有し得る。カナル形状又はU字状のストッパ122は、いくつかの実施形態において、ワイヤレス機器とともに使用されるペン型入力機器(スタイラス)(且つ/又はその他のアイテム)且つ/又はスタンド120に支持されるその他の物体を保持するために使用されてよい。いくつかの実施形態において、ストッパ122は直立した縁部(リップ)を含む(
図7Bも参照のこと)。
【0079】
例示的なスタンド120が前述された実施形態と異なる別の点は、スタンド120が充電器126を含むことである。この実施形態において、充電器126はスタンド120の付加的な要素である。充電器126はスタンド120の底部の下面に(取り外し可能又は取り外し不可能に)固定されてよい。充電器126はスタンド120の底部の長さ及び幅と概ね同じサイズの長さと幅を有する。充電器126は薄く且つ軽量である。その他の実施形態においては上述の構成から変えてもよい。例えば、本発明に従うスタンドとともに、市販されている充電器を用いてよい。そのような市販されている充電器の例として、所在地が郵便番号10011、ニューヨーク州、ニューヨーク市、4番ストリート、西14丁目47番地のトリプルC社によって販売されているパワーカード(登録商標)が挙げられる。類似の充電器を、本発明のその他の実施形態とともに用いてもよい。
【0080】
図6には、充電器126を展示されている物体と接続するために使用し得るプラグ且つ/又はその他のコネクタは示されていない。いくつかの実施形態において、そのようなプラグ且つ/又はコネクタは、不要かもしれない。例えば、本発明に従う例示的なスタンドは、磁気共鳴の原理で作動するワイヤレス式の充電器のような、ワイヤレス式充電器と共に用いられてよい。ワイヤレス式の充電器の例として、所在地がニュージーランド、郵便番号1011、オークランド、フリーマンスベイ、カレッジヒル43、4階であるパワーバイプロキシ社から購入可能なプロキシ−2D共鳴充電パッドが挙げられる。
【0081】
その他の実施形態において、充電器はスタンドの底部(且つ/又はその他の要素)の一部として含まれてよい。換言すれば、これらのその他の実施形態における充電器は、その他のスタンドの底部(且つ/又はスタンドのその他の要素)の中に設けられてよい。
【0082】
本文で用いられているように、「充電器」という用語が用いられている理由は、例示的なスタンドによって支持される物体がそれ自身の電池を有し得ると推定されるためである。一方で、本発明に従う例示的なスタンドは、支持される物体のための電池且つ/又は支持される物体に結合された電池のための追加の又は予備の電池を備えてよい。
【0083】
[
図7A及び
図7B]
図7A及び
図7Bは、最初に
図6に関連して記載された例示的なスタンド120ではあるが、電池充電器126を有さないスタンド120の、頂部121及び底部124の断面の模式図である。
【0084】
図7Aに示された頂部121の長さは2.933インチ(約7.450cm)である。頂部121の厚さは0.055インチ(約0.140cm)である。頂部121は、頂部121の底部に接続されていない下面に設けられた1.916インチ(約4.867cm)のライナー128を含む。その他の実施形態は、頂部の長さ及び幅にわたって延びるライナー131を有してよい。頂部121はまた、4つのスコアマーク130a、130b、130c及び130dを含む。これらのマーク(スコアマーク)は各々が0.080インチ(約0.203cm)の幅を有する。これらのマークはその幅である0.080インチ(約0.203cm)よりも幾分長い距離で互いに対して離間して配置されている。この実施形態において、マーク130a、130b、130c及び130dはスタンド120の頂部121の概ね中央に設けられている。
【0085】
図7Bは、底部122の長さがストッパ124を含めて3.350インチ(約8.509cm)であり、ストッパ124を含めずに3.000インチ(約7.62cm)であることを示している。底部122の厚みは、頂部121の厚みと同じく0.055インチ(約0.140cm)である。ストッパ124の壁部の高さは0.150インチ(約0.381cm)である。カナル形状のストッパ122の「U」字の底の厚みは、カナル部が形成されていない底部の厚みと同じ、即ち0.055インチ(約0.140cm)である。底部124は、底部124の、頂部121と結合されていない一部分の上面に設けられたライナー132を含む。
【0086】
[例示的なパスカードの実施形態:
図8]
上述された本発明の実施形態は、一般的に、上述された物体の展示/支持という1つの機能(ただし、電池且つ/又は充電器と共に用いられるものとして記載された実施形態を除く)を持つ独立型装置(スタンドアロン装置)として用いられてよい。しかしながら、本発明の代替的な実施形態は、物体を展示/支持するのみだけではなく、1つ又はそれより多くの付加的な機能を有してよい。
【0087】
図8は、本発明に従うスタンド機能を含み、入場許可カード(パスカード)と共に使用され又はパスカードとして使用される本発明の実施形態の装置140の3つの図を示している。「パスカード」という用語は、本文において、本発明のスタンド機能と組み合わされ得るその他のカード又はバッジをも包含して用いられている。その他のカード又はバッジは、アクセス制御カード、従業員身分証明バッジ、データ、カード、入場許可カードなどを含むがそれらに限定されない。そのようなパスカードはパスカードを使用している人のデータを提供してもよく、又は提供しなくてもよい。
【0088】
パスカードは多くの場合、ネックストラップ又はユーザが便利に着用又は持ち運びできるその他の方法で着用し得るように、一端に開口部を含んでいる。例示的な装置140において、開口部142は装置140の一端の付近に設けられている。開口部142は、装置140が開かれて物体のためのスタンドとして機能し得る端部とは反対側の(対向する)端部の近くを中心として配置されている。開口部142は、その長軸が装置140の端部と略平行である楕円形又は平らにされた円形である。開口部142のこれらの特徴の全て(又は選択された特徴)はその他の実施形態においては異なっていてよい。さらに、代替的な実施形態は、開口を含まなくてよく、又は一つより多くの開口部を含んでもよい。
【0089】
図8は、装置140の頂部144及び底部146を示す実施形態を含む。頂部144
にはパスカード140が関連する事業又は催しの名称がマークされてい
てもよい。装置140の底部146には装置140のユーザに関する情報がマークされてい
てもよい。頂部144及び底部146は、その他の実施形態において、他のやり方で装飾を付されてよく、又はその他のもしくは付加的な情報を有しても良い。代替的に、ユーザは頂部144且つ/又は底部146に情報を追加してもよく、そのような追加された情報は消去可能もしくは除去可能であってよく、そうでなくてもよい。
【0090】
図8はまた、従来のパスカード148と装置140との比較も示している。従来のパスカード148と装置140の双方は、観察者が装置140と装置148のそれぞれの相対的な厚みを比較できるように、略水平な位置で示されている。装置140は従来のパスカード148よりも幾分厚いだけである。装置140は(その全体又は一部が)、パスカードを作るために用いられる従来の材料(又は複数の材料)と同じ材料(又は同じ複数の材料)で作られてよい。
【0091】
有利な点として、装置140のユーザは、単に従来のパスカード148として機能するよりも多くの機能を発揮する装置を有している。装置140は、ユーザの両手が解放された状態で操作することを可能とするような方法で、物体を支持/展示するために用いられてよい。
【0092】
[クレジットカードの実施形態:
図9A及び
図9B]
図9A及び
図9Bは、本発明のある実施形態における、クレジットカードの機能を含む装置150の2つの図をそれぞれ示す。「クレジットカード」という用語は、本文において、本発明のスタンド機能と組み合わされ得るその他の種類の装置も包含して用いられており、その他の種類の装置は、デビットカード、キャッシュカード、医療費用口座カードなどを含むがそれらに限定されない。装置150はクレジットカードと同じ材料で作られてよい。
【0093】
図9Aは従来のクレジットカードの裏面として機能する「下面」又は底部154を見せている実施形態150を示す。底部154は、従来のクレジットカードの裏面に存在し得るような磁気帯(「帯、ストライプ」とも呼ばれる)156を含む。磁気帯156はプラスチックフィルムと磁化された金属の微小粒子の混合物から作られる。磁化された金属の微小粒子によって、クレジットカードにおいて直接データを記憶し且つ変更することが可能となる。典型的には、磁気帯には3つの情報トラックが存在する。従来のクレジットカードの裏面に一般的に含まれるその他の情報は、
図9Aにおいて示されていない。しかしながら、そのようなその他の情報は、装置150などの実施形態に含まれてよい。
【0094】
図9Bは、前述の実施形態10、80、90及び120に関連して上述されたような物体を支持又は展示する目的で使用され得るように開位置にある実施形態150を示している。実施形態150の頂部152の部分153が底部154から引き離されている。もしも部分153がその閉位置に戻されると、観察者は、装置150の頂部152が、クレジットカードの「表面」に典型的に含まれる情報(
図9Bには示されていない)を含むことが分かるであろう。例えば、装置150の頂部152は、ユーザの氏名、クレジットカード番号、有効期限、セキュリティ用のホログラフィなどを含んでよい。
【0095】
本発明はまた、「非接触式クレジットカード」としての機能を含み得る装置(
図9A及び
図9Bには示されていない)において具現化されてよい。この装置は、距離を置いて走査(スキャン)可能な無線ICタグ(RFID)チップを含んでよい。この装置は、クレジットカードの情報をラジオ波を介して読取機と交換し得る。
【0096】
有利な点として、装置150のユーザは、単に従来のクレジットカードとしての機能よりも多くの機能を発揮する装置を有している。装置150は、ユーザの両手が解放された状態で操作することを可能とするような方法で、物体を支持/展示するために用いられてよい。
【0097】
[フラッシュドライブの実施形態:
図10]
本発明は、フラッシュドライブと共に用いられてよく、又はフラッシュドライブを備えてよい。
図10は、本発明のある実施形態の、フラッシュドライブの機能を含む5つの実施例160a〜160eを示す。「フラッシュドライブ」という用語は、本文において、本発明のスタンド機能と組み合わされ得るその他の種類の装置も包含して用いられており、その他の種類の装置は、ジャンプドライブ、USBフラッシュドライブ、即ち汎用シリアルバスドライブなどを含むがそれらに限定されない。フラッシュドライブはユニバーサルシリアルバス(USB)インターフェースが一体化されたフラッシュメモリを含むデータ記憶装置である。フラッシュドライブは、一般的に、取り外し可能且つ書換可能である。
【0098】
実施例160a〜160eの各々は、その底部から見た斜視図として示されている。また、実施例160a〜160eの各々はそれぞれフラッシュドライブ162a〜162eを含んでおり、このうち、実施例160a〜162eのうちの他の例に対して、フラッシュドライブ162a及び162eは開位置にあり、又はフラッシュドライブ162b〜162dは閉位置にある。フラッシュドライブ162a〜162eは開位置で使用される。
【0099】
具体的に、各実施例160a〜160eは、上述された実施形態10、80、90及び120とそれぞれ同様に構成されている。したがって、各実施例160a〜160eは略クレジットカードサイズであり、丸みが付けられた隅部を備えた略矩形の形状を有する。各実施例160a〜160eは二つの短辺を有し、そのうちの一方の短辺は各実施例160a〜160eが使用されるときに基端(ベース)として用いられ、他方の短辺は頂部の端部である。物体のためのスタンドとして用いられるときに、各実施例160a〜160eはその基端部で立てられる。各実施例160a〜160eの頂部の一部分(
図10には示されていない)は、(先に、実施形態10、80、90及び120と関連して記載されたように)各実施例160a〜160eの支持部として働くために弧を描いてベースの近傍から離されて移動される。
【0100】
実施例160a〜160eに示された実施形態において、フラッシュドライブ162a〜162eは、実施例160a〜160eそれぞれの基部の略中心部に取り外し可能に嵌め込み可能に形成されている。
図10におけるフラッシュドライブ162a〜162eは全て略矩形であるが、比較的薄い(実施例160a〜160eの厚みよりも幾分薄い)。フラッシュドライブ162a〜162eの矩形の形状を受け入れるために、実施例160a〜160eそれぞれの基部には、フラッシュドライブ162a〜162eよりもわずかに大きいサイズを有する矩形の開口部が形成されている。これらの実施例160a〜160eにおいて、矩形の開口部は実施例160a〜160eの長辺に平行な長辺を有している。フラッシュドライブ162a〜162eは、実施例160a〜160eに嵌め込まれてよく、又は他の方法で実施例160a〜160eの内部に保持されてよい。フラッシュドライブ162a〜162eはユーザの指(もしくは複数の指)、親指(もしくは複数の親指)、又は他の方法による引っ張り動作によってそれぞれが対応する開口部から引き出されてよい。フラッシュドライブ162a〜162eが実施例160a〜160eとそれぞれ接触しないように、フラッシュドライブ162a〜162eはそれぞれ実施例160a〜160eの外へ完全に引き抜かれてよい。
【0101】
代替的な実施例(図示されていないが、実施例160a〜160eと類似点を有する)において、二つの棒状部材がフラッシュドライブのための矩形の開口部の基端において垂直方向に掛けられている。この二つの平行な棒状部材は、空間を介在させて互いに対して上方及び下方に位置付けられている。この二つの平行な棒状部材は、代替的な実施例の短辺に対して略平行である。この二つの平行な棒状部材は、互いに対して(厚み方向に)、フラッシュドライブが矩形の開口部内及び棒状部材の間に入り込めるのに十分に離間している。これらの棒状部材はフラッシュドライブを挿入するためのガイドをもたらしてよい。
【0102】
別の代替的な実施例(図示されていない)は、フラッシュドライブの完全な引き出しを止めるための特徴を含んでよい。この特徴によって、フラッシュドライブがその意図された目的のために使われ得るようにフラッシュドライブの十分な部分が取り出されたときに、フラッシュドライブの引き出しを止めてよい。このように、フラッシュドライブが実施例から完全に分離されることを防止する特徴を用いる事の有利な点として、もしもフラッシュドライブが実施例から分離されるのではなくむしろ依然として取り付けられているならば、ユーザによるフラッシュドライブの紛失又は置き場所を誤ることは発生し難くなることが挙げられる。実施例とフラッシュドライブを組み合わせることによって、フラッシュドライブ単体よりも大きく、より見過ごしにくい物体がもたらされる。
【0103】
フラッシュドライブ162a〜162eの長さを受け入れるために、実施例160a〜160eは、それぞれの頂部の頂部部品(頂部要素)のサイズという点において、実施形態10、80、90及び120と異なる構成を有してよい。頂部部品又は頂部の部分は、実施例160a〜160eの頂部のうち、実施例160a〜160eの底部から、物体を支持又は展示するために支持位置へと「引きはがされる」又は持ち上げられる部分である。実施例160a〜160eの頂部部品は、もしも実施例160a〜160eがクレジットカードサイズであるならば、他の実施形態10、80、90及び120と比べて長さが短くてよい。頂部部品はフラッシュドライブ162a〜162eのそれぞれの長さを収容するようにより小さく形成されている。代替的には、フラッシュドライブ162a〜162eはそれぞれ実施例160a〜160eの基部とは反対側、すなわち、フラッシュドライブ162a〜162eは、上部(基部とは反対側の短辺)に位置付けられてよい。
【0104】
別の代替例として、実施例160a〜160eの実施形態は、フラッシュドライブを収容できる程度の厚みを有して構成されてよいが、その頂部部品は他の実施形態10、80、90及び120と同じ長さを有してよい(又は、もしも代替的な実施形態がクレジットカード以外のサイズを有するように形成されている場合には、他の実施形態10、80、90及び120と同じ割合の長さを有してよい)。実施例160a〜160eの、この代替的な実施形態において、フラッシュドライブのための開口部は実施例160a〜160eのくり貫き部(中抜き部)であってよい。換言すれば、フラッシュドライブが使用されていないときには、フラッシュドライブは代替的な実施例160a〜160eの内部に完全に収容されてよい。
【0105】
さらに別の設計変更として、実施例160a〜160eにおけるフラッシュドライブのための開口部は、フラッシュドライブの一方の表面が見えるようにする一方で、他方の表面を見えないようにしてよい。フラッシュドライブは、この設計が変更された実施例160a〜160eの実施形態の、頂部から見えるよりもむしろ、底部から見えるようにしてよい。頂部は何らの開口部も有さず完結されており、この頂部の支持部は、フラッシュドライブには関係なくいかなるサイズをも有することが可能となる。
【0106】
さらに、
図10において、実施例160a〜160eは本発明の実施形態10、80、90及び120に関して記載された又は可能な特徴を示している。実施例160a〜160eの各々には企業の名前が付されてい
てもよい。換言すれば、実施例160a〜160eはそれぞれが企業の広告宣伝を行ってい
てもよい。このように、有利なことには、実施例160a〜160eは三種の機能をもたらす。すなわち、(1)ユーザにハンズフリーでの操作を可能とする物体用スタンドとしての機能、(2)フラッシュドライブ用の筐体としての機能、及び(3)広告用媒体としての機能である。本発明のその他の実施形態は、本文において記載された一つ又はそれより多くの他の機能及び特徴を、一つ又はそれより多くの方法で組み合わせてよい。
【0107】
[その他]
前述の実施形態は、単一の物体を支持且つ/又は展示するものとして記載されてきた。これらの実施形態は、実施形態のサイズ及び物体のサイズに基づいて、一つより多くの物体を支持且つ/又は展示してもよい。その他の実施形態は単一の物体のみを支持/展示するために限定されてよく、又は一つより多くの物体を支持/展示するために構成されてよい。
【0108】
色、パターン、装飾、テクスチャ等が、本発明のある部分を他の部分と区別するために用いられてよい。例えば、例示的なスタンド10の頂部16は、スタンド10の底部14とは異なった色を有してよい。色の相違は、スタンド10を開く際の補助として働くであろう。例えば、スタンド10が一色のみであると仮定する。スタンド10が相対的に薄いことを考慮すると、もしも頂部が底部から容易に区別しにくいとしたら、スタンド10を開くことは幾分難しいかもしれない。頭部と頂部がそれぞれ異なった色を有することで、ユーザは二色のスタンドの頂部を底部から容易に引っぱることが可能になるであろう。
【0109】
[結論]
本発明の例示的な実施形態は、本発明の原理及びその具体的な適用を説明することによって、様々な実施形態及び様々な変形例を含む本発明を当業者が意図した特定の用途に好適に利用することを可能にするために、選択され上記において記載された。本文に記載の実施例は本発明を限定することを意図していない。例えば、本文における数多くの例は、ワイヤレス機器と共に実施形態を用いることを言及している。それ以外の種類の装置、機器、アイテム、方法且つ/又はシステムと本発明を適切に用い得る。その他の実施形態が、当業者にとって示唆されるであろう。それゆえに、本発明の範囲は下記の請求項の範囲のみによって限定されるものである。
物体を支持するための装置は、底部の上に配置された頂部を含む。頂部の一部分は底部に取り付けられている。頂部の、底部に取り付けられていない非取付部は、頂部の取付部のすぐ隣に位置付けられた1つ又は複数の切り込み線のような可撓性連結部を含む。頂部の非取付部は、底部の上に載置された状態から、底部に対して0度より大きい角度から180度未満の角度を有する選択的に可変な位置へと引き上げられる。底部は、頂部の非接続部に最も近い端部にストップを有してよい。支持される物体は装置の底部上に載置され、開位置にある頂部の非取付部にもたれかけさせられる。ストップによって、物体は底部から滑り落ちることなく保持される。このようにして、物体は支持される。装置はクレジットカードサイズであってよく、充電器且つ/又はデータ記憶装置を含んでよい。