特許第6130103号(P6130103)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6130103
(24)【登録日】2017年4月21日
(45)【発行日】2017年5月17日
(54)【発明の名称】車両用注意喚起プレート
(51)【国際特許分類】
   E01F 9/529 20160101AFI20170508BHJP
【FI】
   E01F9/529
【請求項の数】7
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-120064(P2012-120064)
(22)【出願日】2012年5月25日
(65)【公開番号】特開2013-245478(P2013-245478A)
(43)【公開日】2013年12月9日
【審査請求日】2015年4月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】591000470
【氏名又は名称】株式会社吾妻商会
(73)【特許権者】
【識別番号】000004385
【氏名又は名称】NOK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101340
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 英一
(72)【発明者】
【氏名】室 吉弘
(72)【発明者】
【氏名】福島 眞一
(72)【発明者】
【氏名】福上 明
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 一美
【審査官】 須永 聡
(56)【参考文献】
【文献】 実開平04−012525(JP,U)
【文献】 特開2003−041529(JP,A)
【文献】 実開昭52−171832(JP,U)
【文献】 特開平09−003842(JP,A)
【文献】 特開2011−038326(JP,A)
【文献】 特開平10−088509(JP,A)
【文献】 特開平09−054878(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01F 9/00−11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性を有する合成樹脂によって所定長さの板状に形成されたプレート本体の上面に、複数の凸条部が前記プレート本体の長さ方向に亘って互いに所定の間隔をおいて突設されており、前記複数の凸条部によって車両通過時に運転者に対して少なくとも2回以上の振動音を感知させ、該プレート本体の下面に、路面に対して固定するための貼り替え可能な固定部材が設けられており、前記凸条部は、断面台形状であり、
前記プレート本体の上面における前記凸条部の間及び前記凸条部の外側に、該プレート本体の長さ方向と直交する方向に沿って凹設された溝が、前記プレート本体の全長に亘って多数並設されていることを特徴とする車両用注意喚起プレート。
【請求項2】
前記凸条部は、前記プレート本体に2本だけ突設されていることを特徴とする請求項1記載の車両用注意喚起プレート。
【請求項3】
前記凸条部は、該凸条部間の距離よりも各凸条部から前記プレート本体の幅方向両端部までの距離の方が短いことを特徴とする請求項2記載の車両用注意喚起プレート。
【請求項4】
前記固定部材は、前記プレート本体の下面に対して設けられる両面粘着テープと、該両面粘着テープにおける前記プレート本体の反対面に対して設けられ、粘着層が前記両面粘着テープと反対側に配置される片面粘着テープとからなることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の車両用注意喚起プレート。
【請求項5】
前記プレート本体及び前記凸条部は、ポリウレタンゴムによって一体に形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の車両用注意喚起プレート。
【請求項6】
前記プレート本体の長さ方向に沿って、複数本の補強用の抗張体が埋設されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の車両用注意喚起プレート。
【請求項7】
前記抗張体は、ステンレス又はアラミド繊維からなることを特徴とする請求項記載の車両用注意喚起プレート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両用注意喚起プレートに関し、詳しくは、車両通過時に振動音を効率良く発生させることができる車両用注意喚起プレートに関する。
【背景技術】
【0002】
道路工事の現場においては、車両を誘導するためにクッションドラムや矢印板を設置する等の対策がなされている。しかし、これらは視覚的なものであり、居眠り運転の車両に対しては効果がないため、従来から、道路工事区間の手前の路面に敷設することによって段差を形成し、車両が通過した際に振動音を発するようにすることにより、運転者に対して前方に道路工事区間があることを気付かせて注意喚起するための車両用注意喚起プレートが用いられている(特許文献1、2)。
【0003】
特許文献1に記載のものは、上面に車両が通過した際に振動音を発生させる突起物がない板状物であるため、車両が通過した際の振動音が単発になって注意喚起効果が低い。板厚を大きく形成することで振動音を大きくすることはできるが、路面との段差が大きくなって車両通過時の衝撃が大きくなってしまう。現状でも20mmを超えるようになると、特に精密部品積載車両や競争馬積載車両の通過時に問題となる場合がある。
【0004】
一方、特許文献2に記載のものは、プレート本体の上面に長さ方向に亘る4本の大きな凸部と、その中央に小さな凸部を複数設けることで、車両の通過時に振動音を発生させることができるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−41529号公報
【特許文献2】特開平10−88509号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明者が確認したところ、特許文献2に記載のように、プレート本体の上面に長さ方向に亘る多数の凸部を設けても、車両の通過時に期待した程の振動音を発生させることができなかった。これは、多数の凸部によってその上面はほとんど平坦に近くなってしまい、単発な振動音となってしまうためであると考えられる。
【0007】
そこで、本発明は、車両通過時に振動音を効率良く発生させることができる車両用注意喚起プレートを提供することを課題とする。
【0008】
本発明の他の課題は、以下の記載により明らかとなる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題は以下の各発明によって解決される。
【0010】
(請求項1)
弾性を有する合成樹脂によって所定長さの板状に形成されたプレート本体の上面に、複数の凸条部が前記プレート本体の長さ方向に亘って互いに所定の間隔をおいて突設されており、前記複数の凸条部によって車両通過時に運転者に対して少なくとも2回以上の振動音を感知させ、該プレート本体の下面に、路面に対して固定するための貼り替え可能な固定部材が設けられており、前記凸条部は、断面台形状であり、
前記プレート本体の上面における前記凸条部の間及び前記凸条部の外側に、該プレート本体の長さ方向と直交する方向に沿って凹設された溝が、前記プレート本体の全長に亘って多数並設されていることを特徴とする車両用注意喚起プレート。
【0011】
(請求項2)
前記凸条部は、前記プレート本体に2本だけ突設されていることを特徴とする請求項1記載の車両用注意喚起プレート。
【0012】
(請求項3)
前記凸条部は、該凸条部間の距離よりも各凸条部から前記プレート本体の幅方向両端部までの距離の方が短いことを特徴とする請求項2記載の車両用注意喚起プレート。
【0014】
(請求項
前記固定部材は、前記プレート本体の下面に対して設けられる両面粘着テープと、該両面粘着テープにおける前記プレート本体の反対面に対して設けられ、粘着層が前記両面粘着テープと反対側に配置される片面粘着テープとからなることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の車両用注意喚起プレート。
【0016】
(請求項
前記プレート本体及び前記凸条部は、ポリウレタンゴムによって一体に形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の車両用注意喚起プレート。
【0017】
(請求項
前記プレート本体の長さ方向に沿って、複数本の補強用の抗張体が埋設されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の車両用注意喚起プレート。
【0018】
(請求項
前記抗張体は、ステンレス又はアラミド繊維からなることを特徴とする請求項記載の車両用注意喚起プレート。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、車両通過時に振動音を効率良く発生させることができる車両用注意喚起プレートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】第1実施形態に係る車両用注意喚起プレートの部分斜視図
図2】第1実施形態に係る車両用注意喚起プレートの断面図
図3】固定部材を説明する断面図
図4】第2実施形態に係る車両用注意喚起プレートの断面図
図5】第2実施形態に係る車両用注意喚起プレートの部分斜視図
図6】第2実施形態に係る車両用注意喚起プレートの断面図
図7】本発明に係る車両用注意喚起プレートの使用状態の説明図
図8】本発明に係る車両用注意喚起プレートの使用状態の説明図
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0022】
(第1実施形態)
図1は第1実施形態に係る車両用注意喚起プレートの部分斜視図、図2はその断面図である。
【0023】
車両注意喚起プレート1は、プレート本体10の上面10aに複数の凸条部11が突設されていると共に、該プレート本体10の下面10bには、路面に対して固定するための貼り替え可能な固定部材13が設けられている。
【0024】
プレート本体10は、弾性を有する合成樹脂によって平面視矩形状となる所定長さの板状に形成されている。本実施形態では、幅W1が150mm、長さLが1000mm、高さH1が4mmに形成されている。プレート本体10の長さ方向に沿う上面両側部は面取りされて傾斜面12が形成されている。
【0025】
プレート本体10を形成する弾性を有する合成樹脂としては、車両による踏み付け力に対する耐性を有するものであれば任意であるが、ポリウレタンゴムを使用することが好ましい。ポリウレタンゴムは、熱可塑性であれば押出成形や射出成形で製作可能であり、また、熱硬化性であれば注型成形で製作可能である。本実施形態では硬度JIS A90前後のポリウレタンゴムを使用したが、硬度については高い方が音や振動の大きさが大きくなり、注意喚起効果が高いため好ましい。
【0026】
凸条部11は、プレート本体10の上面10aに、該プレート本体10の長さ方向に亘って2本だけ互いに所定の間隔をおいて突設されている。すなわち、プレート本体10の上面10aには、これら2本の凸条部11以外に突出する部分はない。従って、2本の凸条部11間及び各凸条部11から傾斜面12までの間は何も突出するものがない平坦面となっている。
【0027】
これにより、車両用注意喚起プレート1の上面を車両が通過する際、2つの凸条部11をタイヤが乗り越える際にそれぞれ明確な振動音を発生するようになり、運転者に対して少なくとも2回の振動音を感知させることができる。すなわち、タイヤが1段目の凸条部11を乗り越えた後に、凸条部11間の平坦部分にタイヤが落ち込み、引き続いて次の凸条部11を乗り越えるようになるため、これら乗り越え時に振動音が大きく発生するようになり、注意喚起効果が高く、且つ、振動音を効率良く発生させることができる。特に、プレート本体10の上面10aには、2本の凸条部11以外に何も突出するものがないために、振動音はより明確に発生するようになる。
【0028】
各凸条部11は、プレート本体10の幅方向中央部よりも幅方向両端寄りに配置されており、凸条部11の幅方向中央の間の距離S1よりも各凸条部11の幅方向中央からプレート本体10の幅方向両端部までの距離S2の方が短い。これにより、凸条部11間に落ち込んだタイヤが2つ目の凸条部11を乗り越える際の振動音がより大きくなり、注意喚起効果がより高くすることができる。
【0029】
本実施形態では、凸条部11の幅W2が7mm、プレート本体10の上面10aからの凸条部11の突出高さH2は8mmに形成されているが、幅W2は7mm〜15mmが好ましい。7mmよりも小さいと強度が不足し、15mmを超えるとタイヤとの接触面積が増し、振動が弱くなる。また、突出高さH2は5mmよりも低いと、車両が通過した際の振動音の発生が明確ではない。また、プレート本体10を含めた全体の高さ(H1+H2)が20mmを超えるようになると、上述したように路面との段差が大きくなってしまうため、凸条部11の突出高さH2は、5mm〜15mmとすることが好ましい。
【0030】
また、上記距離S1は、車両の通過時により効率良く振動音を発生させることができる点で、90mm〜120mmとすることが好ましい。
【0031】
凸条部11は、一般に断面四角形状とされるが、車両による頻繁な踏み付けに対する耐久性を確保する観点から、断面台形状とすることが好ましい。
【0032】
また、凸条部11は、プレート本体10とは別体に形成した後、接着剤によって一体に固定することもできるが、車両による頻繁な踏み付けに対する耐久性を確保する観点から、プレート本体10と同一の合成樹脂(ポリウレタンゴム)によって一体に形成することが好ましい。
【0033】
固定部材13は、プレート本体10の下面10bの全面ではなく、該プレート本体10の長さ方向の両側部から凸条部11の下方にかけてそれぞれ2つに分かれて形成されている。
【0034】
固定部材13は、図3に示すように、プレート本体10の下面10bに対して固定される両面粘着テープ131と、該両面粘着テープ131におけるプレート本体10の反対面に対して固定される片面粘着テープ132とによって構成されている。片面粘着テープ132は、その粘着層が路面に面するように、両面粘着テープ131と反対側に配置されている。路面への敷設前の状態では、この片面粘着テープ132の粘着層には不図示の剥離テープが貼着されている。
【0035】
この固定部材13は、両面粘着テープ131のみでプレート本体10と路面を固定した場合、路面の凹凸に追随できずプレート本体10が路面から離脱してしまう。一方、片面粘着テープ132のみでプレート本体10と路面を固定した場合、路面とは強固に固定できるが、プレート本体10から片面粘着テープ132を剥がす際にプレート本体10の下面10bに多量の粘着剤が残存してしまう。このため、両面粘着テープ131と片面粘着テープ132を貼り合わせることにより、路面と強固に固定できると共に、プレート本体10に粘着剤が多量に残ることもない。
【0036】
両面粘着テープ131としては、布製の基材の両面に、ゴム系粘着剤からなる粘着層が形成された布両面粘着テープを使用することが好ましい。
【0037】
また、片面粘着テープ132としては、ポリエチレンネットからなる基材の片面に、ブチルゴムからなる粘着層が形成されたブチルテープを使用することが好ましい。
【0038】
(第2実施形態)
図4は第2実施形態に係る車両用注意喚起プレートの断面図である。図1図2と同一符号の部位は同一構成の部位であるため説明は省略する。
【0039】
本実施形態に係る車両用注意喚起プレート2では、プレート本体10に複数本の補強用の抗張体14が設けられている。これによってプレート本体10は高い強度を持つことができ、長期に亘る繰り返し使用にも耐えることができる。
【0040】
抗張体14は、ステンレス又はアラミド繊維からなり、プレート本体10の長さ方向に沿って埋設されている。本実施形態では、凸条部11の間に2本、各凸条部11の外側にそれぞれ2本ずつの合計6本の抗張体14が埋設されているが、本数は特に問わない。各抗張体14は、車両の踏み付け荷重が掛かるプレート本体10の上面10aに近接するように配置されることが好ましい。
【0041】
抗張体14の外径は適宜選定できるが、例えばステンレスの場合、φ0.3mm〜φ1.3mmのものを使用することができる。また、アラミド繊維の場合、φ0.2mm〜φ0.65mmのものを使用することができる。アラミド繊維の場合は撚線を使用することが好ましい。
【0042】
(第3実施形態)
図5は第3実施形態に係る車両用注意喚起プレートの部分平面図、図6はその断面図である。図1図2と同一符号の部位は同一構成の部位であるため説明は省略する。
【0043】
本実施形態に係る車両用注意喚起プレート3には、プレート本体10の上面10aに、多数の溝15が凹設されている。
【0044】
溝15は、プレート本体10の上面10aにおける2本の凸条部11の間に配置された溝15aと、各凸条部11の外側にそれぞれ配置された溝15bからなり、これらがプレート本体10の長さ方向と直交する方向(幅方向)に沿って凹設されている。1つの溝15aと各凸条部11の外側の2つの溝15b、15bとは、プレート本体10の幅方向に同一直線状に並んでおり、これら1つの溝15aと2つの溝15b、15bからなる組が、プレート本体10の全長に亘って並設されている。
【0045】
各溝15a、15bは、0.5mm幅程度の細溝であればよく、プレート本体10の長さ方向に亘って例えば20mmピッチで並設されている。
【0046】
このような溝15が設けられることで、本実施形態に係る車両用注意喚起プレート3は、急な雨等によってプレート本体10の上面10aが濡れても、溝15内に水が流入することで、プレート本体10の上面10aが濡れたままとなることを避けることができ、車両等を滑りにくくすることができる。
【0047】
また、一般に使用前又は使用後の車両用注意喚起プレート3は長さ方向に巻回されてコンパクトな円筒状の形態とされ、使用時に展開して路面に敷設されるが、巻き癖がついてしまって路面と密着させることが困難となる場合がある。しかし、本実施形態に係る車両用注意喚起プレート3は、プレート本体10の上面10aに多数並設された溝15によって巻き癖を緩和することができ、路面に敷設した際の形状安定性を向上させることができる。
【0048】
なお、この車両用注意喚起プレート3は、第2実施形態と同様にプレート本体10内に抗張体14を埋設しており、プレート本体10の強度を確保することができるために好ましい態様であるが、第1実施形態と同様に抗張体14はなくてもよい。
【0049】
(車両用注意喚起プレートの他の態様)
以上の車両用注意喚起プレート1、2、3において、凸条部11は2本だけ突設するようにすることで、少なくとも2回の振動音を感知させることができるようにしたが、プレート本体10の上面10aに複数突設される凸条部11の存在によって、車両通過時に運転者に3回以上の振動音を感知させることができるようにしてもよい。
【0050】
(使用状態の説明)
図7は車両用注意喚起プレートの使用状態の説明図である。ここでは第1実施形態に係る車両用注意喚起プレート1を用いているが、他の車両用注意喚起プレート2、3でも同様に使用される。
【0051】
道路工事区間の手前の路面100には、矢印板101等を設置して車線規制することが行われるが、その数百m手前の路面100に車両用注意喚起プレート1を敷設する。符号102はセンターラインである。
【0052】
車両用注意喚起プレート1は幅W1が150mm、長さLが1000mm(図1図2参照)であり、コンパクトに形成されているため、1枚ずつ敷設するよりも、図示するように、複数枚並設する方が車両通過時の振動音が連続する効果を発揮することができて、より注意喚起効果が高くなり好ましい。ここでは車両用注意喚起プレート1の長さ方向に3枚、幅方向に2枚組合せ、合計6枚を1セットとして、路面100の車両の進行方向に沿って間隔をおいて複数セット敷設している。各セット間の距離Aは、1m〜10mとすることができる。
【0053】
このように複数枚を1セットとして敷設することで、破損した場合でも破損した部分だけ路面100から剥がして交換することが可能となり、メンテナンス性が良好となる。また、万が一使用中に路面100から剥離しても、サイズはコンパクトであるため、二次災害になりにくい。
【0054】
図8は、敷設方法を異ならせて、2枚の車両用注意喚起プレート1をその幅方向に並設したものを1セットとし、各セットを千鳥状に配置した態様を示している。
【0055】
このように千鳥状に配置した場合、プレート通過時は片輪のみでの乗り上げになるため、図7に示したように両輪が乗り上げる配置態様よりも音や振動の発生は若干小さくなるが、車輪は左右交互に乗り上げるようになるため、横方向の振動も発生し、居眠り運転等の運転者に効果的に振動を与えて効果的に注意喚起を行うことが可能である。
【符号の説明】
【0056】
1、2、3:車両用注意喚起プレート
10:プレート本体
10a:上面
10b:下面
11:凸条部
12:傾斜面
13:固定部材
131:両面粘着テープ
132:片面粘着テープ
14:抗張体
15、15a、15b:溝
100:路面
101:矢印板
102:センターライン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8