(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の共重合体は、下記式(I)で表される繰り返し単位(A)及び下記式(II)で表される繰り返し単位(B)を含み、繰り返し単位(A)の割合が40〜80モル%であり、繰り返し単位(B)の割合が20〜60モル%である。
また、共重合体中に含まれる、繰り返し単位(A)に対応する単量体(モノマー)(A’)及び繰り返し単位(B)に対応する単量体(B’)の合計が5重量%以下である。
【化3】
(式中、R
1及びR
3は水素原子又はメチル基であり、R
2は環状脂肪族基である。)
【0009】
共重合体中に含まれるモノマー(A’)及び(B’)(例えば、重合せずに残留した原料モノマー等)の合計が5重量%以下であることにより、得られる硬化物の耐熱性が向上する。
本発明の共重合体中に含まれるモノマー(A’)及び(B’)の合計は、好ましくは4重量%以下であり、より好ましくは3重量%以下である。
モノマー(A’)及び(B’)の含有量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定することができ、具体的には、実施例に記載の方法で測定できる。
【0010】
単量体(A’)は下記式(I’)で表すことができ、単量体(B’)は下記式(II’)で表すことができる。
【化4】
(式中、R
1〜R
3は上記と同じである。)
【0011】
式(I)、(II)、(I’)、(II’)において、R
2の環状脂肪族基としては、アダマンチル基もしくは置換したアダマンチル基、ジシクロペンタニル基もしくは置換したジシクロペンタニル基、又はイソボルニル基もしくは置換したイソボルニル基が好ましい。
「置換したアダマンチル基」とは、アダマンチル基の水素原子を水酸基等の置換基で置換したものをいう。「置換したジシクロペンタニル基」、「置換したイソボルニル基」も同様である。
上記の置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基、水酸基、カルボキシル基及びハロゲン等が挙げられる。
【0012】
本発明の共重合体は、繰り返し単位(A)を含むことにより、耐光性及び耐熱性に優れた硬化物を与えることができる。また、繰り返し単位(B)を含むことにより、硬さに優れた硬化物を与えることができる。
【0013】
本発明の共重合体は、繰り返し単位(A)及び(B)の合計に対して、繰り返し単位(A)を40〜80モル%、繰り返し単位(B)を20〜60モル%含む。
繰り返し単位(A)のモル比が40モル%未満であると、得られた硬化物が耐熱性に劣る場合があり、80モル%を超えると、組成物としたときに他の成分との相溶性が悪くなる場合がある。好ましくは、繰り返し単位(A)の割合は45〜75モル%であり、繰り返し単位(B)の割合は25〜55モル%である。
繰り返し単位(A)及び(B)のモル比は、
1H−NMRによって測定することができ、具体的には、実施例に記載の方法で測定できる。
【0014】
本発明の共重合体の重量平均分子量は、好ましくは4,000〜15,000であり、より好ましくは4000〜10,000である。このような範囲であると、溶媒への溶解性、酸無水物等の硬化剤との相溶性、他のエポキシ樹脂との相溶性に優れるため好ましい。
尚、重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法で測定したポリスチレン換算の値である。
【0015】
本発明の共重合体は、式(I’)で表されるモノマー(A’)40〜80モル%、及び下記式(II’)で表されるモノマー(B’)20〜60モル%を共重合することにより製造することができる。
【化5】
(式中、R
1〜R
3は上記と同じである。)
【0016】
モノマー(A’)は、ラジカル重合性を示す(メタ)アクリル基により、エポキシ基を有する(メタ)アクリレート系モノマー(B’)とのラジカル重合反応が可能であり、これによって、1つの分子中にカチオン重合性であるエポキシ基と、アダマンタン等の環状脂肪族構造とを有する共重合体を与えることができる。
尚、共重合体中のカチオン重合性官能基、即ちエポキシ基の反応により、硬化物を与えることができる。
【0017】
モノマー(A’)とモノマー(B’)の共重合反応は、通常、ラジカル重合によって行われる。ラジカル重合開始剤としては、アゾ系開始剤、過酸化物開始剤等を使用することができる。
【0018】
アゾ系開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、1,1’−アゾビス−シクロヘキサンカルボニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸、2,2’−アゾビス−(2−アミジノプロペン)2塩酸塩、2−tert−ブチルアゾ−2−シアノプロパン、2,2’−アゾビス−(2−メチル−プロピオンアミド)2水和物、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロペン]、2,2’−アゾビス(2,2,4−トリメチルペンタン)等が挙げられる。
【0019】
過酸化物開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、メチルエチルケトンパーオキサイド、メチルイソブチルケトンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類;1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類;ジイソブチリルパーオキサイド、ビス−3,5,5−トリメチルヘキサノールパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、m−トルイルベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類;ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、1,3−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキセン等のジアルキルパーオキサイド類;1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ−3,5,5−トリメチル)シクロヘキサン、1,1−ジ−t−ブチルペルオキシシクロヘキサン、2,2−ジ(t−ブチルペルオキシ)ブタン等のパーオキシケタール類;(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカルボネート等が挙げられる。
【0020】
ラジカル重合開始剤の使用量は、モノマー(A’)、モノマー(B’)及びラジカル重合開始剤の合計100質量部に対して、通常、0.01〜50質量部であり、好ましくは0.01〜30質量部である。
上記範囲とすることにより、反応時間及び収率等が良好なものとなり、また目的とする重量平均分子量が得られ、さらに光学特性等の物性を発現できる。
【0021】
モノマー(A’)とモノマー(B’)との共重合反応は、無溶媒でもよいが、必要に応じて溶媒を使用することができる。溶媒は、モノマー(A’)及び(B’)の合計濃度が、通常、0.5質量%以上、好ましくは5質量%以上となる量を使用する。このとき、モノマーが懸濁状態でもよいが、溶解していることが好ましい。
【0022】
溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール等のアルキルアルコール類;メチルセロソルブ、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;エクソンアロマティックナフサNo.2(米国エクソン社製)等の芳香族炭化水素を含有する混合炭化水素類;n−ペンタン、n−ヘキサン等の脂肪族炭化水素類;アイソパーC、アイソパーE、エクソールDSP100/140、エクソールD30(いずれも米国エクソン社製)、IPソルベント1016(出光興産社製)等の脂肪族炭化水素を含有する混合炭化水素類;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸−n−アミル、酢酸イソアミル、酢酸ヘキシル、プロピオン酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル類等が挙げられる。これら溶媒は、単独又は組み合わせて使用することができる。
【0023】
反応温度は、通常、0〜200℃であり、好ましくは20〜150℃である。温度が低すぎる場合、反応速度が低下する場合があり、温度が高すぎる場合、着色が激しくなる場合がある。
反応圧力としては、通常、絶対圧力で0.01〜10MPaであり、好ましくは常圧〜1MPaである。圧力が高すぎる場合、安全上、問題があり特別な装置が必要となり好ましくない。
【0024】
反応時間としては、重合開始剤の種類や量、反応温度等に左右され、一概に決めることはできないが、通常、1分〜24時間であり、好ましくは1〜10時間である。反応の際には、必要に応じ、連鎖移動剤を用いることができる。連鎖移動剤とは、分子量を制御するために用いられるものであり、例えば、ドデシルメルカプタン、ラウリルメルカプタン、チオグリコール酸エステル、メルカプトエタノール、α−メチルスチレンダイマー等が挙げられる。
【0025】
また、共重合反応を滴下操作により行うと、未反応モノマー量を低減できるため好ましい。滴下はどのように行ってもよく、例えば、モノマー(A’)及び(B’)の一方を、上記反応温度に加熱したもう一方の溶液に滴下してもよいし、予め混合したモノマー(A’)及び(B’)の溶液を、上記反応温度に加熱した溶媒中に滴下してもよい。滴下時間は、通常1〜5時間である。
【0026】
さらに、重合反応が進んだ後に開始剤を添加する方法も、未反応モノマー量を低減する方法として有用である。
「重合反応が進んだ後」とは、例えば、反応時間の80%、好ましくは90%が経過した後である。
【0027】
本発明の第1の樹脂組成物は、本発明の共重合体及び硬化剤を含む。
硬化剤としては、酸無水物系、フェノール系及びアミン系等が挙げられる。
【0028】
酸無水物系硬化剤としては、例えば、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、無水ナジック酸、無水グルタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸等が挙げられる。また、酸無水物を用いる場合、その硬化を促進する目的で硬化促進剤を配合してもよい。この硬化促進剤の例としては、3級アミン類、イミダゾール類、有機ホスフィン化合物類又はこれらの塩、オクチル酸亜鉛、オクチル酸スズ等の金属石鹸類が挙げられる。
【0029】
フェノール系硬化剤としては、例えば、フェノール/ノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、トリアジン変性フェノールノボラック樹脂等が挙げられる。
【0030】
アミン系硬化剤としては、例えば、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、m−キシリレンジアミン等の芳香族ジアミン、ジシアンジアミド等が挙げられる。
【0031】
これらの硬化剤は、単独又は組み合わせて使用してもよい。硬化剤の使用量は、樹脂組成物に対して、通常、0.01〜80質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜70質量%である。
【0032】
本発明の第2の樹脂組成物は、本発明の共重合体及びカチオン系重合開始剤を含む。
【0033】
カチオン重合開始剤としては、例えば、p−メトキシベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート等の芳香族ジアゾニウム塩、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート等の芳香族スルホニウム塩、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート等の芳香族ヨードニウム塩、芳香族ヨードシル塩、芳香族スルホキソニウム塩、メタロセン化合物等が挙げられる。
カチオン重合開始剤の使用量は、樹脂組成物に対して、通常、0.01〜15質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜10質量%である。上記範囲とすることにより、良好な重合及び光学特性等の物性を発現できる。
【0034】
本発明の第1の組成物は、本発明の共重合体及び硬化剤を含めばよく、これら成分から実質的になってもよく、これら成分のみからなっていてもよい。
本発明の第2の組成物は、本発明の共重合体及びカチオン系重合開始剤を含めばよく、これら成分から実質的になってもよく、これら成分のみからなっていてもよい。
「実質的になる」とは、これら成分の組成物中の含有量が、例えば90質量%以上である、95質量%以上である、97質量%以上である、98質量%以上である、又は99質量%以上であることをいう。
【0035】
また、本発明の第1及び第2の樹脂組成物(以下、本発明の樹脂組成物)には、機械強度や溶解性、作業性等の最適化のために、公知のエポキシ樹脂等を配合してもよい。
【0036】
混合使用できる公知のエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂(具体的には、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールADジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールGジグリシジルエーテル、テトラメチルビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールヘキサフルオロアセトンジグリシジルエーテル、ビスフェノールCジグリシジルエーテル等);フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート等の脂環式エポキシ樹脂;トリグリシジルイソシアヌレート、ヒダントインエポキシ樹脂等の含窒素複素環エポキシ樹脂;水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂;脂肪族系エポキシ樹脂;低吸水率硬化体タイプの主流であるビフェニル型エポキシ樹脂;ジシクロ環型エポキシ樹脂;ナフタレン型エポキシ樹脂;トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル等の多官能エポキシ樹脂;ビスフェノールAF型エポキシ樹脂等の含フッ素エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは単独又は組み合わせて使用してもよい。
【0037】
また本発明の樹脂組成物には、従来から使用されている、例えば、硬化促進剤、劣化防止剤、変性剤、脱泡剤、無機粉末、溶剤、レベリング剤、離型剤、染料、顔料等の公知添加剤を適宜配合してもよい。
【0038】
硬化促進剤としては、例えば、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、トリエチレンジアミン、トリス(2,4,6−ジメチルアミノメチル)フェノール等の3級アミン類;2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類;トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、テトラ−n−ブチルホスホニウム−o,o−ジエチルホスホロジチオエート等のリン化合物;4級アンモニウム塩、有機金属塩類、及びこれらの誘導体等が挙げられる。これら硬化促進剤は、単独又は組み合わせて使用してもよい。
【0039】
硬化促進剤の配合は、上記樹脂組成物100質量部に対して、通常、0.01〜8.0質量部であり、好ましくは0.1〜3.0質量部である。硬化促進剤の含有率を上記範囲とすることにより、充分な硬化促進効果を得られ、また得られる硬化物に変色が見られない。
【0040】
劣化防止剤としては、例えば、フェノール系化合物、アミン系化合物、有機硫黄系化合物、リン系化合物等の公知の劣化防止剤が挙げられる。劣化防止剤を添加すると、硬化物の耐熱性や透明性等の特性を保持することができる。
【0041】
フェノール系化合物としては、イルガノクス1010(Irganox1010、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商標)、イルガノクス1076(Irganox1076、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商標)、イルガノクス1330(Irganox1330、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商標)、イルガノクス3114(Irganox3114、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商標)、イルガノクス3125(Irganox3125、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商標)、イルガノクス3790(Irganox3790、チバ・スペシャルティ・ケ
ミカルズ社製、商標)、BHT、シアノクス1790(Cyanox1790、サイアナミド社、商標)及びスミライザーGA−80(SumilizerGA−80、住友化学社製、商標)等の市販品を挙げることができる。
【0042】
アミン系化合物としては、イルガスタブFS042(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商標)、GENOX EP(クロンプトン社製、商標、化合物名;ジアルキル−N−メチルアミンオキサイド)等、さらにはヒンダードアミン系である旭電化社製のADK STAB LA−52、LA−57、LA−62、LA−63、LA−67、LA−68、LA−77、LA−82、LA−87、LA−94、CSC社製のTinuvin123、144、440、662、Chimassorb2020、119、944、Hoechst社製のHostavin N30、Cytec社製のCyasorb UV−3346、UV−3526、GLC社製のUval299及びClariant社製のSanduvor PR−31等を挙げることができる。
【0043】
有機硫黄系化合物としては、DSTP(ヨシトミ)(吉富社製、商標)、DLTP(ヨシトミ)(吉富社製、商標)、DLTOIB(吉富社製、商標)、DMTP(ヨシトミ)(吉富社製、商標)、Seenox 412S(シプロ化成社製、商標)及びCyanox 1212(サイアナミド社製、商標)等の市販品を挙げることができる。
【0044】
変性剤としては、例えば、グリコール類、シリコーン類及びアルコール類等の公知の変性剤が挙げられる。シランカップリング剤としては、例えば、シラン系、チタネート系等の公知のシランカップリング剤が挙げられる。脱泡剤としては、例えば、シリコーン系等の公知の脱泡剤が挙げられる。無機粉末としては、用途に応じて粒径が数nm〜10μmのものが使用でき、例えば、ガラス粉末、シリカ粉末、チタニア、酸化亜鉛及びアルミナ等の公知の無機粉末が挙げられる。溶剤としては、樹脂成分が粉末の場合や、コーティングの希釈溶剤として、トルエンやキシレン等の芳香族系溶剤やMEK(メチルエチルケトン)、MIBK(メチルイソブチルケトン)及びシクロヘキサノン等のケトン系溶剤等が使用可能である。
【0045】
本発明の樹脂組成物と、必要に応じて配合されるその他の樹脂又は各種添加剤を混合し、成型する金型(樹脂金型)により又はコーティングにより所望の形状にした後、硬化させることにより硬化物とすることができる。
【0046】
硬化法としては、特に制限はないが、通常、加熱硬化法又は紫外線照射による硬化法が挙げられる。
加熱硬化法としては、硬化温度が、通常、50〜200℃程度、好ましくは100〜180℃である。50℃以上とすることにより硬化不良となることがなく、200℃以下とすることにより着色等を生じることが無くなる。
硬化時間は、使用するエポキシ樹脂、硬化剤、促進剤や開始剤によって異なるが、通常、0.5〜6時間が好ましい。
【0047】
紫外線照射による硬化法としては、通常、光量が500〜5000mJ/cm
2程度、好ましくは1000〜4000mJ/cm
2になるように紫外線を照射する。紫外線照射後に後加熱を行ってもよく、70〜200℃で0.5〜12時間行うことが好ましい。
【0048】
成形方法としては射出成形、ブロー成形、プレス成形等、特に限定されるものではない。
【0049】
本発明の樹脂組成物を硬化して得られた硬化物は、光半導体(LED等)用及び光学用の樹脂(封止剤、接着剤、シール剤)、フラットパネルディスプレイ(有機EL素子等)、光導波路、光通信用レンズ及び光学用フィルム等の光学電子部材、レジスト材料等に好適に用いることができる。
【0050】
即ち、本発明の共重合体は、光半導体素子/集積回路(IC他)、個別半導体(ダイオード、トランジスタ、サーミスタ等)として、LED(LEDランプ、チップLED、受光素子、光半導体用レンズ)、センサー(温度センサー、光センサー、磁気センサー)、受動部品(高周波デバイス、抵抗器、コンデンサ等)、機構部品(コネクター、スイッチ、リレー等)、自動車部品(回路系、制御系、センサー類、ランプシール等)、接着剤(光学部品、光学ディスク、ピックアップレンズ)等に用いられ、表面コーティング用として光学用フィルム、フォトレジスト、ソルダーレジスト及びカラーレジスト等のレジスト材料等に用いられる。
従って、本発明は、エポキシ系共重合体を用いてなる光半導体用封止剤又はシール剤、光学用電子部材、光学用接着剤又はシール剤、レジスト材料をも提供する。
【0051】
光半導体(LED等)用封止剤としての構成は、砲弾型あるいはサーフェスマウント(SMT)型等に素子に適用でき、金属やポリアミド上に形成されたGaN等の半導体と良好に密着し、さらにYAG等の蛍光色素を分散しても使用できる。さらに、砲弾型LEDの表面コート剤、SMT型LEDのレンズ等にも使用可能である。
【0052】
有機EL用に適用する際の構成は、一般的なガラスや透明樹脂等の透光性基板上に、陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極が順次設けられた構成の有機EL素子に適用可能である。有機EL素子の封止材として、金属缶や金属シートあるいはSiN等のコーティングされた樹脂フィルムをEL素子にカバーする際の接着剤、あるいは本発明のエポキシ樹脂にガスバリアー性を付与するために無機フィラー等を分散することで、直接、EL素子を封止することも可能である。表示方式として、現在、主流のボトムエミッション型にも適用可能であるが、今後、光の取出し効率等の点で期待されるトップエミッション型に適用することで、本発明のエポキシ樹脂組成物の透明性や耐熱性の効果を活かせる。
【0053】
光回路に使用する際の構成は、シングルモードやマルチモード用の熱光学スイッチやアレイ導波路型格子、合分波器、波長可変フィルター、あるいは光ファイバーのコア材料やクラッド材料にも適用できる。また、導波路に光を集光するマイクロレンズアレイやMEMS型光スイッチのミラーにも適用できる。また、光電変換素子の色素バインダー等にも適用可能である。
光学用フィルムとして用いる際の構成は、液晶用のフィルム基板、有機EL用フィルム基板等のディスプレイ用として、あるいは光拡散フィルム、反射防止フィルム、蛍光色素等を分散することによる色変換フィルム等に適用可能である。
例えば、カラーレジストについては、液晶表示向けのカラーフィルタを構成するRGB及びブラックマトリックス等のレジストの主成分もしくは添加剤として適応可能である。
【実施例】
【0054】
以下に本発明の共重合体の実施例を示す。
尚、共重合体中に含まれる(メタ)アクリレートの含量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(東ソー(株)製:HLC−8220GPC)によって、各(メタ)アクリレートの検量線を作成し、IR検出器から検出される各(メタ)アクリレートのピーク面積より算出した。GPCの測定条件は以下の通りである。
【0055】
<GPC測定条件>
カラム:TSKgelG−4000HXL+G−2000HXL
温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン
流速:1ml/min
検出器:RI
【0056】
また、共重合体における、各繰返し単位のモル比(m/n)は、
1H−NMR(日本電子(株)製JNM−ECA500)によって測定した。
1H−NMRの測定条件は以下の通りである。
<
1H−NMR測定条件>
溶媒:重クロロホルム
固形分濃度:10wt%
内部標準物質:テトラメチルシラン
温度:室温
【0057】
[共重合体の製造]
実施例1
還流冷却管、攪拌機、温度計、滴下ロート、窒素導入管を備え付けた500mL丸底フラスコに、トルエン98.7gを入れ30分間窒素バブリングを行い100℃に昇温させた。1−アダマンチルメタクリレート80.0g(50mol%)、グリシジルメタクリレート51.6g(50mol%)、アゾビスイソブチロニトリル6.0gをトルエン98.7gに溶解させた溶液を滴下ロートより2時間かけて滴下し重合反応を開始させた。滴下終了後、5時間反応させて重合反応を終了した。
その後、ヘプタン中に再沈殿させ、下記式で表される1−アダマンチルメタクリレート/グリシジルメタクリレートの共重合体A1(m/n=49/51、Mw:5,000、エポキシ当量375)を得た。得られた共重合体A1中の1−アダマンチルメタクリレートとグリシジルメタクリレートの含量は、合計で1.3wt%であった。
【化6】
【0058】
実施例2
還流冷却管、攪拌機、温度計、滴下ロート、窒素導入管を備え付けた500mL丸底フラスコに、トルエン95.7gを入れ30分間窒素バブリングを行い100℃に昇温させた。1−アダマンチルメタクリレート100.0g(70mol%)、グリシジルメタクリレート27.7g(30mol%)、アゾビスイソブチロニトリル5.3gをトルエン95.7gに溶解させた溶液を滴下ロートより2時間かけて滴下し重合反応を開始させた。滴下終了後、5時間反応させて重合反応を終了した。
その後、ヘプタン中に再沈殿させて下記式で表される1−アダマンチルメタクリレート/グリシジルメタクリレートの共重合体B1(m/n=71/29、Mw:6,300、エポキシ当量677)を得た。得られた共重合体B1中の1−アダマンチルメタクリレートとグリシジルメタクリレートの含量は、合計で1.7wt%であった。
【化7】
【0059】
実施例3
実施例1において、1−アダマンチルメタクリレート80.0gをジシクロペンタニルメタクリレート80.0g(50mol%)とした以外は、実施例1と同様にして下記式で表されるアクリル樹脂C1(m/n=50/50、Mw5,300、エポキシ当量372)を得た。得られた共重合体C1中のジシクロペンタニルメタクリレートとグリシジルメタクリレートの含量は、合計で1.2wt%であった。
【化8】
【0060】
実施例4
還流冷却管、攪拌機、温度計、滴下ロート、窒素導入管を備え付けた1000mL丸底フラスコに、メチルイソブチルケトン98.3gを入れ30分間窒素バブリングを行い100℃に昇温させた。イソボルニルメタクリレート80.0g(50mol%)、グリシジルメタクリレート51.2g(50mol%)、アゾビスイソブチロニトリル5.9gをメチルイソブチルケトン98.3gに溶解させた溶液を滴下ロートより2時間かけて滴下し、重合反応を開始させた。滴下終了後、5時間反応させて重合反応を終了した。
その後、ヘプタン中に再沈殿させ、下記式で表されるイソボルニルメタクリレート/グリシジルメタクリレートの共重合体D1(m/n=49/51、Mw:5,800、エポキシ当量378)を得た。得られた共重合体D1中のイソボルニルメタクリレートとグリシジルメタクリレートの含量は、合計で1.4wt%であった。
【化9】
【0061】
比較例1
還流冷却管、攪拌機、温度計、滴下ロート、窒素導入管を備え付けた500mL丸底フラスコに、トルエン98.9gを入れ30分間窒素バブリングを行い100℃に昇温させた。1−アダマンチルメタクリレート60.0g(35mol%)、グリシジルメタクリレート71.9g(65mol%)、アゾビスイソブチロニトリル6.4gをトルエン98.9gに溶解させた溶液を滴下ロートより2時間かけて滴下し、重合反応を開始させた。滴下終了後、5時間反応させて重合反応を終了した。
その後、ヘプタン中に再沈殿させ、下記式で表される1−アダマンチルメタクリレート/グリシジルメタクリレートの共重合体E1(m/n=34/66、Mw:5,200、エポキシ当量264)を得た。得られた共重合体E1中の1−アダマンチルメタクリレートとグリシジルメタクリレートの含量は、合計で1.2wt%であった。
【化10】
【0062】
比較例2
還流冷却管、攪拌機、温度計、滴下ロート、窒素導入管を備え付けた500mL丸底フラスコに、トルエン96.5gを入れ30分間窒素バブリングを行い100℃に昇温させた。1−アダマンチルメタクリレート120.0g(90mol%)、グリシジルメタクリレート8.6g(10mol%)、アゾビスイソブチロニトリル5.0gをトルエン96.5gに溶解させた溶液を滴下ロートより2時間かけて滴下し、重合反応を開始させた。滴下終了後、5時間反応させて重合反応を終了した。その後、ヘプタン中に再沈殿させ下記式で表される1−アダマンチルメタクリレート/グリシジルメタクリレートの共重合体F1(m/n=90/10、Mw:6,100、エポキシ当量2170)を得た。得られた共重合体F1中の1−アダマンチルメタクリレートとグリシジルメタクリレートの含量は、合計で1.9wt%であった。
【化11】
【0063】
[組成物の調製及び評価]
実施例5
実施例1で得られた共重合体A1 30.0gに、硬化剤としてリカシッドMH−700G(新日本理化(株)製)13.0g、及び硬化促進剤としてヒシコーリンPX−4MP(日本化学工業(株)製)0.2gを溶解させ、樹脂組成物を得た。
次いで、2枚の鋼板に、厚み3mmのテトラフルオロエチレン製スペーサ及び厚み1mmのアルミニウム板を、鋼板とスペーサとの間にアルミニウム板が配置されるようにして挟み込み、セルを作製した。上記で得られた組成物を当該セルのスペーサに流し込み、オーブンにて110℃で3時間、さらに150℃で2時間加熱を行い、上記組成物からなる硬化物試験片を得た。この硬化物試験片を230℃の恒温槽に3時間置き、耐熱性試験を行った。耐熱試験前後の試験片を自記分光光度計((株)島津製作所製、商品名:「UV−2450」)を用いてUV測定を行い、波長400nmにおける透過率の変化率を測定した。結果を表1に示す。
【0064】
実施例6
実施例2で得られた共重合体B1 30.0gに、硬化剤としてリカシッドMH−700G(新日本理化(株)製)7.2g、及び硬化促進剤としてヒシコーリンPX−4MP(日本化学工業(株)製)0.2gを溶解させ、樹脂組成物を得た。
この樹脂組成物について、実施例5と同様にして硬化物を作製し、耐熱性試験を行った。結果を表1に示す。
【0065】
実施例7
実施例3で得られた共重合体C1 30.0gに、硬化剤としてリカシッドMH−700G(新日本理化(株)製)13.2g、及び硬化促進剤としてヒシコーリンPX−4MP(日本化学工業(株)製)0.2gを溶解させ、樹脂組成物を得た。
この樹脂組成物について、実施例5と同様にして硬化物を作製し、耐熱性試験を行った。結果を表1に示す。
【0066】
実施例8
実施例4で得られた共重合体D1 30.0gに、硬化剤としてリカシッドMH−700G新日本理化(株)製)12.9g、及び硬化促進剤としてヒシコーリンPX−4MP(日本化学工業(株)製)0.2gを溶解させ、樹脂組成物を得た。
この樹脂組成物について、実施例5と同様にして硬化物を作製し、耐熱性試験を行った。結果を表1に示す。
【0067】
実施例9
実施例1で得られた共重合体A1に対して、1.5wt%分の1−アダマンチルメタクリレート、及び1.5wt%分のグリシジルメタクリレートを加え、両メタクリレートの含量が4.3wt%である共重合体A2とした。
この共重合体A2について、実施例5と同様にして樹脂組成物及び硬化物を作製し、評価した。結果を表1に示す。
【0068】
実施例10
実施例2で得られた共重合体B1に対して、1.5wt%分の1−アダマンチルメタクリレート、及び1.5wt%分のグリシジルメタクリレートを加え、両メタクリレートの含量が4.7wt%である共重合体B2とした。
この共重合体B2について、実施例6と同様にして樹脂組成物及び硬化物を作製し、評価した。結果を表1に示す。
【0069】
実施例11
実施例3で得られた共重合体C1に対して、1.5wt%分のジシクロペンタニルメタクリレート、及び1.5wt%分のグリシジルメタクリレートを加え、両メタクリレートの含量が4.2wt%である共重合体C2とした。
この共重合体C2について、実施例7と同様にして樹脂組成物及び硬化物を作製し、評価した。結果を表1に示す。
【0070】
実施例12
実施例4で得られた共重合体D1に対して、1.5wt%分のイソボルニルメタクリレート、及び1.5wt%分のグリシジルメタクリレートを加え、両メタクリレートの含量が4.4wt%である共重合体D2とした。
この共重合体D2について、実施例8と同様にして樹脂組成物及び硬化物を作製し、評価した。結果を表1に示す。
【0071】
比較例3
実施例1で得られた共重合体A1に対して、2.0wt%分の1−アダマンチルメタクリレート、及び2.0wt%分のグリシジルメタクリレートを加え、両メタクリレートの含量が5.3wt%である共重合体A3とした。
この共重合体A3について、実施例5と同様にして樹脂組成物及び硬化物を作製し、評価した。結果を表1に示す。
【0072】
比較例4
実施例2で得られた共重合体B1に対して、2.0wt%分の1−アダマンチルメタクリレート、及び2.0wt%分のグリシジルメタクリレートを加え、両メタクリレートの含量が5.7wt%である共重合体B3とした。
この共重合体B3について、実施例6と同様にして樹脂組成物及び硬化物を作製し、評価した。結果を表1に示す。
【0073】
比較例5
実施例3で得られた共重合体C1に対して、2.0wt%分のジシクロペンタニルメタクリレート2.0wt%、及び2.0wt%分のグリシジルメタクリレートを加え、両メタクリレートの含量が5.2wt%である共重合体C3とした。
この共重合体C3について、実施例7と同様にして樹脂組成物及び硬化物を作製し、評価した。結果を表1に示す。
【0074】
比較例6
実施例4で得られた共重合体D1に対して、2.0wt%分のイソボルニルメタクリレート、及び2.0wt%分のグリシジルメタクリレートを加え、両メタクリレートの含量が5.4wt%である共重合体D3とした。
この共重合体D3について、実施例9と同様にして樹脂組成物及び硬化物を作製し、評価した。結果を表1に示す。
【0075】
比較例7
比較例1で得られた共重合体E1 30.0gに、硬化剤としてリカシッドMH−700G新日本理化(株)製)18.5g、及び硬化促進剤としてヒシコーリンPX−4MP(日本化学工業(株)製)0.2gを溶解させ、樹脂組成物を得た。
この樹脂組成物について実施例5と同様にして硬化物を作製し、評価した。結果を表1に示す。
【0076】
比較例8
比較例2で得られた共重合体F1 30.0gに、硬化剤としてリカシッドMH−700G新日本理化(株)製)2.3g、及び硬化促進剤としてヒシコーリンPX−4MP(日本化学工業(株)製)0.2gを混合したが溶解せず樹脂組成物を得ることができなかった。
【0077】
実施例13
実施例1で得られた共重合体A1 10.0g、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート((株)ダイセル製、商品名:「セロキサイド2021P」)0.5g、カチオン系光重合開始剤として4−イソブチルフェニル(4−メチルフェニル)ヨードニウム=ヘキサフルオロホスファート(BASF社製、商品名:「イルガキュア250」)0.3gをメチルイソブチルケトン20gに溶解させ、樹脂組成物を得た。
【0078】
得られた樹脂組成物をガラス基板上にバーコーターを用いて塗布し、90℃で2分乾燥させた後、高圧水銀灯を用いて1000mJ/cm2の照射量でUV硬化させた。
組成物を硬化させたガラス基板について、230℃の恒温槽で3時間おきに耐熱性試験を行った。耐熱試験前後の試験片について、自記分光光度計((株)島津製作所製、商品名:「UV−2450」)を用いてUV測定を行い、波長400nmにおける透過率の変化率を測定した。結果を表1に示す。
【0079】
比較例9
実施例1で得られた共重合体A1に対して、2.0wt%分の1−アダマンチルメタクリレート、及び2.0wt%分のグリシジルメタクリレートを加え、両メタクリレートの共重合体中の含量を5.3wt%とした(共重合体A3)。
この共重合体A3 10g、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート((株)ダイセル製、商品名:「セロキサイド2021P」)0.5g、カチオン系光重合開始剤として4−イソブチルフェニル(4−メチルフェニル)ヨードニウム=ヘキサフルオロホスファート(BASF社製、商品名:「イルガキュア250」)0.3gをメチルイソブチルケトン20gに溶解させ、樹脂組成物を得た。
この樹脂組成物について、実施例13と同様にして硬化物を作製し、評価した。結果を表1に示す。
【0080】
【表1】
【0081】
実施例5〜12及び比較例3〜6で得られた共重合体について、モノマー量と耐熱性試験結果(変化率)の関係を
図1に示す。
図1から、モノマー量が5%以下であると耐熱性が顕著に向上することが分かる。