【課題を解決するための手段】
【0008】
発明の概要
本発明の目的は、少量の体液試料中のマーカーを判定する改良された方法を提供することであり、ここで、当該マーカーの判定に使用される流動試験要素(flow test element)の不適正な使用が回避される。
【0009】
この目的は、請求項1に記載の少量の体液試料中のマーカーを判定する方法により解決される。更に、請求項1に記載の試験流動要素における適正な試験の進行(correct test performance)を判定する方法が提供される。本発明の有利な発達は、従属項に開示されている。
【0010】
光学的判定の過程で、吸光度、蛍光、反射、緩和(remission)及び透過から選択される1つ以上の分光的パラメーターが測定され得る。
【0011】
前記流動試験要素上の1つ以上の機能領域には、2つ以上の機能サブ領域が提供されてもよい。例えば、複数の試験サブ領域が、1つの流動試験要素上に位置してもよい。
【0012】
例えば、適正な試験の進行を判定することにより、液体試料が、その液体試料のために設定されていない流動試験要素に適用されるのを回避する。当該流動試験要素は、体液及び/又は体液の成分のために設計されてもよい。本明細書中で使用されるとき、「成分」という用語は、後から体液に添加される物質とは区別される。添加された物質も、混合物、又は混合された物質等と称されてもよい。体液の場合、そのような物質は、例えば、それが患者から回収された後に体液に添加されてもよく、例えば抗体が添加され得る。対照的に、ここで規定される成分は、体液自体の部分である。全血試料の成分の例は、血清及び血漿である。
【0013】
例えば、もし液体試料が、その液体試料のために設定されていない流動試験要素に適用されると、誤った結果がもたらされ得る。提案される方法は、液体試料中のマーカーの判定が正しく実施されることを保証する。なぜならば、使用者に適正な試験の進行が提供されているか否か、例えば正しい液体が流動試験要素にアプライされたか否か等の情報を与える、適正な試験の進行を判定する工程が存在するからである。
【0014】
好ましくは、試験領域の読み取りによる液体試料中のマーカーの判定は、1つ以上の試験波長を用いた光学的試験により実施される。好ましい態様において、適正な試験の進行を判定する工程は、試験波長と異なる1つ以上の波長を用いた光学的判定により実施される。例えば、蛍光及び/又は吸収は超は、試験波長と異なるものが選択される。
【0015】
本明細書中で使用されるとき、「流体により連結」とは、流体、例えば試料が、本発明の装置の1つの区画又は部分から本質的に障害無く移動することを意味する。そのような特徴は、好ましくは、液体試料の実際の存在から独立している。
【0016】
適正な試験の進行、特に適正な試料の使用を判定する工程は、1回目の判定の後、1回、又は数回、流動試験要素への試料の液体の適用と、マーカーの判定との間の時間に、反復されてもよい。マーカーの判定の後であっても、好ましくは判定の追加工程として、適正な試験の進行の試験が実施されてもよい。当該工程は、適正な試験の進行、特に1つ以上の機能領域における適正な試料の使用を判定する目的で実施されてもよい。
【0017】
適正な試験の進行を判定する工程は、適用された液体の一部が機能領域に到達した後に、当該機能領域の1つで実施されてもよい。この場合、当該1つの機能領域において測定された1つ以上の光学的パラメーターが、当該1つの機能領域に割り当てられた1つ以上の所定の光学的パラメーターと比較される。
【0018】
一般に、本明細書中で使用されるとき、「1つの機能領域において測定」とは、1つの機能領域を特徴付けるためにパラメーターが測定されたことを意味する。当該1つの機能領域の内側の箇所、及び/又は当該1つの機能領域の外側に位置する箇所で、光学的測定が実施される。
【0019】
1つの試験領域又は複数の試験サブ領域が、1つ以上のマーカーの判定のために設定されてもよい。提供される方法により判定され得るマーカーの例は、以下に記載されている。
【0020】
プロカルシトニン(PCT)は、敗血症の診断のための周知のバイオマーカーとされている。PCTは、細菌感染の重症度を反映し、特に、感染の進行が、敗血症、重症の敗血症、又は敗血性ショックに至ることをモニタリングするのに使用される。PCTを、全身的な炎症応答の活性の測定、治療の成功の調整、及び予後の推定に使用することができる(Assicot M et al.: Lancet 1993, 341 :515-8; Clec'h C et al: Diagnostic and prognostic value of procalcitonin in patients with septic shock. Crit Care Med 2004;32:1166-9; Lee YJ et al, Yonsei Med J 2004, 45, 29-37; Meisner M Curr Opin Crit Care 2005, 11, 473-480; Wunder C et al. Inflamm Res 2004, 53, 158-163)。敗血症患者におけるPCTレベルの増大は、死亡率と相関する(Oberhoffer M et al. Clin Chem Lab Med 1999;37:363-368)。
【0021】
アドレノメデュリン(ADM)ペプチドは、ヒト褐色細胞腫から分離された52アミノ酸を含む新規血圧降下ペプチドとして1993年に初めて記載された(Kitamura et al. (1993), Bio-chem. Biophys. Res. Commun. 192:553-560)。同年、185アミノ酸を含む前駆ペプチドをコードするcDNA及びこの前駆ペプチドの全アミノ酸配列も記載された(Kitamura et al. (1993), Biochem. Biophys. Res. Commun. 194:720-725)。特にN末端に21アミノ酸のシグナル配列を含む前駆ペプチドは、「プレプロアドレノメデュリン」(プレプロADM)と称される。当該ADMペプチドは、プレプロADMの95〜146アミノ酸を含み、そこでタンパク質開裂が起こることにより形成される。プレプロADMの開裂において形成される幾つかのペプチド断片、特に、生理的に活性のアドレノメデュリン(ADM)ペプチド及び「PAMP」、プレプロADMのシグナルペプチドの21アミノ酸に続いて20アミノ酸(22〜41)を有するペプチドは、詳細に特定されている。機能が不明で体外での高度の安定性を有する他のフラグメントとして、中部プロアドレノメデュリン(MR-proADM) (Struck et al. (2004), Peptides 25(8): 1369-72)があり、これを利用した信頼できる定量法が開発されている(Morgenthaler et al. (2005), Clin. Chem. 51(10):1823-9)。ADMは、効果的な血管拡張剤である。
【0022】
降圧降下は、特に、ADMのC末端部分のペプチド断片と関連していた。一方、ADMのN末端のペプチド配列は、昇圧降下を呈した(Kitamura et al. (2001), Peptides 22, 1713-1718)。
【0023】
エンドセリン(ET)-1は、強力な内皮由来の内在性血管収縮因子である(Yanagisawa M, Kurihara H, Kimura S, Goto, Masaki T, J Hypertens Suppl 1988; 6:S 188-91.)。ET-1は、平滑筋に存在するET(A)及びET(B)を活性化して細胞内のカルシウムの増大を引き起こすことにより血管に対する作用をもたらす(Yanagisawa et al, J Hypertens Suppl 1988;6:S188-91)。成熟エンドセリン-1は、プロエンドセリン-1というより大きな前駆体から生じる。プロエンドセリン1は、文献(Struck J, Morgenthaler NG, Bergmann Peptides. 2005 Dec;26(12):2482-6.)に記載されるように、タンパク質分解により複数の断片にプロセシングされる。これらの断片は、血液循環中でタンパク質分解に供され、当該分解は、断片の種類、並びに当該循環中に存在するプロテアーゼの種類及び濃度/活性に依存して、迅速に又は緩慢に行われる。これらの断片の一例として、C末端プロエンドセリン1(CT-proET-1)が挙げられ、これは、サンドイッチ免疫アッセイにより測定可能である(Papassotiriou J, Morgenthaler NG, Struck J, Alonso C, Bergmann A. Clin Chem. 2006 Jun;52(6): 1144-51.)。
【0024】
B型ナトリウム利尿ペプチド(BNP)は、心不全の定量マーカーである。B型ナトリウム利尿ペプチド(BNP)及びそのアミノ末端断片であるN末端プロB方ナトリウム利尿ペプチド(NT-proBNP)は、EDにおける診断精度を顕著に増大させ[Januzzi, J.L., Jr., et al., Am J Cardiol, 2005. 95(8): p. 948-54; Maisel, A.S., et al., N Engl J Med, 2002. 347(3): p. 161-7]ることにより、患者の評価及び処置を改善する[Moe, G.W., et al., Circulation, 2007. 115(24): p. 3103-10; 8.Mueller, C, et al., N Engl J Med, 2004. 350(7): p. 647-54.]。循環中の心房性ナトリウム利尿ペプチドの濃度は、BNPの約50〜100倍高い[Pandey, K.N., Peptides, 2005. 26(6): p. 901-32]。故に、ANPの増大に反映される生物学的シグナルは、病態生理学的に、かつ診断的に、BNPのシグナルよりも重要である。しかしながら、APN及びその前駆体の診断的性能については殆ど知られていない[Cowie, M.R., et al., Lancet, 1997. 350(9088): p. 1349-53]。成熟ANPは、循環中で、成熟ペプチドよりも顕著に安定であるためより妥当な解析対象と考えられる前駆N末端プロANP(NT-proANP)に由来する[Vesely, D.L., IUBMB Life, 2002. 53(3): p. 153- Pandey, K.N., Peptides, 2005. 26(6): p. 901-32]。
【0025】
心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)は、ナトリウム利尿ペプチドのメンバーであり、利尿及びナトリウム利尿、並びに動脈の血圧(BP)の低下等の幾つかの生理的パラメーターを制御する。ANPは大半が心臓の心房で生産され、循環中のナトリウム利尿ペプチドの98%を占める(Vesely DL.Life 2002;53:153-159)。ANPは、循環中で成熟ペプチドよりも顕著に安定な前駆プロホルモンの開裂により生じる。前駆ホルモンの中部断片(NT-proANPの53〜90アミノ酸)は、中部プロANP(MR-proANP)といい、従来の免疫アッセイで使用されるプロANPのN又はC末端のエピトープと異なり、エキソプロテアーゼによる分解に比較的耐性である.(Morgenthaler NG et al. Clin Chem 2004;50:234-236; Gerszten RE et al. Am J Physiol Lung Cell Mol Physiol 2008)。
【0026】
ミオグロブリンは、153アミノ酸の単鎖球状タンパク質で、中心部にヘム(鉄含有ポルフィリン)補欠分子族を含有し、その周りがアポタンパク質で覆われている。ミオグロブリンは、筋肉の創傷の高精度のマーカーであり、胸部の疼痛を有する患者の心臓発作における潜在的なマーカーである(M. Weber, M. Rau, K. Madlener, A. Elsaesser, D. Bankovic, V. Mitrovic and C. Hamm (2005) Clinical Biochemistry 38: 1027)。C-MB及び心臓トロポニンT(cTnT)は、ECGと組み合わせて使用され急性心筋梗塞(AMI)を診断する臨床的サインである。心臓トロポニンは、3つのサブユニットT (cTcT)、I(cTcI)及びCからなるタンパク質複合体であり、T及びIは心筋組織にのみ局在しており、診断用マーカーとして使用される(Rottbauer W et al., Eur Heart J 1996; 17:3-8)。
【0027】
アルギニンバソプレシン(AVP)は、バソプレシン、アルギプレシン又は抗利尿ホルモン(ADH)としても知られ、ヒトを含む大半の哺乳類において見出されているホルモンである(Caldwell HK, Young WS III (2006) in Lajtha A, Lim R. Handbook of Neurochemistry and Molecular Neurobiology: Neuro-active Proteins and Peptides (3rd edition ed.). Berlin: Springer, pp. 573-607. ISBN 0-387-30348-0)。バソプレシンはペプチドホルモンである。視床下部で合成され、下垂体後葉の小胞で保存されるプレプロホルモン前駆体から形成される。バソプレシンの放出の低下、又はバソプレシンに対する腎臓の感受性の低下は、高ナトリウム血(血中ナトリウム濃度の増大)、多尿症(過剰な尿生産)、及び多渇症(のどの渇き)を特徴とする、尿崩症を引き起こす。
【0028】
本明細書中で使用されるとき、「マーカーの判定」等の用語は、試料中のマーカーの存否、及び/又はその量の定量、及び/又はその濃度を検出することを含む。故に、存否は、マーカーの検出可能な存在量、即ち本アッセイの検出限界を考慮して理解されるべきである。
【0029】
「マーカー」は、生理的又は病理的指標となる物質である。それらは、例えば、心臓組織の劣化により循環中に心筋細胞から放出されるタンパク質である心臓系の解析対象、予後の指標となるホルモン、糖尿病の症状をモニタリングするのに用いられるグルコース、及び感染により生じる様々なタンパク質及び毒素である。
【0030】
幾つかの態様において、マーカーは、本発明のアレイ、装置、方法及び使用により検出及び/又は定量されるべき、タンパク質又はペプチドである。12アミノ酸以上、好ましくは15アミノ酸以上の長さの前記タンパク質又はペプチドの断片も含まれる。本発明に係るそのようなタンパク質又はペプチドの具体例として、ミオグロビン、トロポニンT(cTnT)及びI(cTnI)、クレアチンキナーゼMB(CK-MB)、FABP、GDF-15、ST-2、プロカルシトニン(PCT)、C-反応性タンパク質(CRB)、プロアドレノメデュリン及びその断片、例えば中部プロアドレノメデュリン(MR-proADM)、アドレノメデュリン、PAMP、C末端プロアドレノメデュリン(CT-proADM)、プロエンドセリン1及びその断片、例えばC末端プロエンドセリン1(CT-proET-1)、大エンドセリン1、エンドセリン1、NT-プロエンドセリン1、プロANP及びその断片、例えば中部プロ心房性利尿ペプチド(MR-proANP)、N末端プロANP(NT-proANP)、ANP、プロバソプレシン及びその断片、例えばC末端プロアルギニンバソプレシンペプチド(CT-proAVP、「コペプチン」)、バソプレシン、ニューロフィシンII、プロBNP及びN末端プロBNP(NT-proBNP)等の、心臓血管事象の診断及び/又は予後診断に関連するマーカーである。
【0031】
本明細書中に記載されるマーカータンパク質及び/又はペプチドが、当該タンパク質のマーカータンパク質及び/又はペプチドの、12アミノ酸以上、好ましくは15アミノ酸以上の長さの断片が、マーカーとして想定されることを理解されたい。
【0032】
更に、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)及び黄体形成ホルモン(LH)等の妊娠又は排卵に関連するホルモンも、本方法又はその様々な態様において検出され得る。癌等の疾患に対する他の抗原、特に前立腺癌抗原(前立腺血清抗原、PSA)が、本発明を使用して検出され得ることも、本発明の範囲内である。本発明の更なる応用として、肝炎、細菌及び真菌感染、例えば消化管の潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)、バチルス・アントラキス(Bacillus anthracis)、ペディクルス・ヒューマニス(Pediculus humanis)、シフォナプテラ(Siphonaptera)及びグラム陽性細菌、例えばストレプトコッカス・パイオニエス(Streptococcus pyognes)、ストレプトコッカス・ニューモニアエ(Streptococcus pneumoniae)及びストレプトコッカス・ファエカリ(Streptococcus faecalis)等に関連するマーカーの認識が含まれ、これらは全て非限定的な例示である。また、本発明は、薬物の乱用を含む薬物の検出にも有用であり得る。血中グルコースのレベルを判定するもの等の酵素アッセイも、本発明に想定される。当該装置の使用が、これらの特定のマーカー、又は全血に限定されず、例えば上記で示したような他の解析手順に等しく応用可能であることを認識されたい。
【0033】
好ましい態様において、適正な試験の進行を判定する工程は、適用された液体試料が体液であるか若しくは体液の成分であるか、又は試験流動要素が体液若しくは体液の成分中のマーカーを判定するために設定されたものであるかを光学的に判定することにより、適正な試料の使用を判定する工程を含む。
【0034】
好ましい態様において、本発明は、更に、少量の全血試料を適用し、そして当該全血試料が溶血しているか否かを光学的に判定する工程を含む。好ましい態様において、前記光学的判定は、流動試験要素上の興味のある領域内に照射された光の緩和シグナルを測定する工程を含む。測定された緩和シグナルは、血液が溶血したか否かを判定するための参照シグナルと比較され得る。本明細書中で使用されるとき、「全血試料」とは、未処理又は本質的に未処理の血液試料を特定する。
【0035】
他の好ましい態様において、前記測定の工程は、試験領域及び対照領域と流体により連結され、そしてそれらの間に位置する領域を光学的に測定する工程を含む。この場合に調査される領域は試験領域の下流に位置するので、当該光学的測定は、既に試験領域に浸入した液体試料の一部についての情報を提供する。
【0036】
好ましい態様において、流動試験要素を提供する工程は、適用領域及び試験領域の間に位置し、それらと流体により連結された橋領域、並びに試験領域の上流にあってこれと流体により連結された対照領域を有する、流動試験要素を提供する工程を含む。当該橋領域は、適用領域及び試験領域と流体により連結された橋膜(bridge membrane)により適用され得る。当該橋膜の平均の孔の寸法は、8.0μm±2μmであり、血漿又は血清のキャピラリーフローは、2cmを30秒以内、及び/又は4cmを180秒以内で移動し、ここで、当該橋膜中の血清又は血漿のキャピラリーフローは、第一の多孔質膜よりも低く、そして試験領域よりも高い。また、当該試験領域及び対照領域は、1つ以上の膜により実行され得る。好ましくは、当該膜は、多孔質材料により形成され得る。
【0037】
更なる態様において、適正な試験の進行を判定する工程は、適用領域、橋領域、検出領域及び対照領域から選択される機能領域の1つ以上で光学的測定が行われる工程を含む。
【0038】
更なる態様において、適正な試験の進行を判定する工程は、複数の機能領域の外側に位置する流動試験要素の領域を光学的に測定する工程を含む。そのような測定は、機能領域の1つの中での測定の代わりに、又はこれに加えて実施されてもよい。例えば、前記光学的測定は、2つの機能領域の間に位置する流動試験要素の領域において実施されてもよい。機能領域の1つにおける適正な液体に関する光学的測定は、興味のある機能領域の上流及び/又は下流に位置する領域において行われる。
【0039】
好ましい態様において、本方法は、更に、少量の全血試料を適用し、流動試験要素上の興味のある領域への赤血球の浸入を光学的に判定する工程を含む。例えばマーカーが全血試料中に検出される場合、通常、試験領域自体に赤血球が浸入するは避けられるべきである。上記態様により、そのような浸入が起こったか否かをチェックすることができる。適正な試験の進行を判定する工程でそのような浸入が起こったことが示されたとき、当該工程は、そのような状況で取得された測定結果が適正でないことを使用者に伝える。
【0040】
更なる態様において、適正な試験の進行を判定する工程は、異なる時点で複数の光学的測定を実施する工程を含む。当該複数の光学的測定は、流動試験要素上の興味のある単一の又は複数の領域で実施されうる。
【0041】
他の態様において、マーカーを判定する工程は、液体試料中のマーカーの存在を判定し、当該液体試料中のマーカーの濃度を判定する、1つ以上の工程を含む。
【0042】
尚も他の好ましい態様において、適正な試験の進行を判定する工程において、適用された液体試料が、全血試料、血清試料、血漿試料、尿試料、脳脊髄液試料、便試料、唾液試料及びリンパ液試料から選択される、体液又は体液の成分であるか否かを光学的に判定する工程を含む。
【0043】
本発明の他の態様において、流動試験要素において適正な試験の進行を判定する方法が提供され、当該方法は
-複数の機能領域を有する流動試験要素を提供する工程であり、当該複数の機能領域が、少なくとも部分的には流体により連結しており、そして適用領域、及び当該適用領域と流体により連結し、かつ体液及び/又は当該体液中の成分中のマーカーを検出するように設定された試験領域を有する、当該工程;
・少量の液体試料を前記流動試験要素の試料適用領域に適用する工程;
・適正な試験の進行を判定する工程であり、ここで、当該適正な試験の進行を判定する工程が、前記機能領域において1つ以上の光学的パラメーターを測定する工程、及び当該測定された1つ以上の光学的パラメーターと、1つ以上の機能領域に割り当てられた所定の光学的パラメーターとを比較する工程;
を含む当該工程;
を含む。
【0044】
前記適正な試験の進行を判定する工程において、不適正な試験の進行が検出された場合、解析システムの更なる解析が中断されてもよい。例えば、当該解析システムは、液体試料が適用された流動試験要素の更なる使用をブロックする。好ましい態様において、当該解析システムの使用者に、警告シグナルが提示される。当該警告シグナルは、音響信号及び映像信号の1つ以上を含み得る。
【0045】
発明の好ましい態様の説明
以下で、様々な態様を参照した例示を用いて、本発明を更に詳細に記載する。