【実施例】
【0012】
以下、本発明の一実施形態に係る乗り物用座席1を
図1〜
図7に基づいて説明する。本発明の一実施形態に係る乗り物、例えば自動車用座席1は、乗り物の車体5の側壁7に近接した位置のフレーム21に配設されてなる「縦軸ヒンジ」であるボルト16を中心に座席1の使用位置(
図1及び
図4参照)で左右方向、つまり、室内側IN及び室外側OUTに延在され且つ座席1の格納位置(
図3参照)で前後方向、つまり、前側FR及び後側RRに延在されてなるよう略水平方向に回転自在に軸支してなるベースフレーム18と、該ベースフレーム18上にアーム26、28を介して支持されてなるシートバック3と、該シートバック3に対して前側FRが跳ね上げ可能に支持してなるシートクッション2と、前記シートバック3に昇降自在に支持したヘッドレスト4と、前記シートクッション2の前側FRに配されてなる前後側脚部8、9とより構成されてなる。
図3のボルト16は、宙に浮いているように描かれているが、実際は、
図4に示すように、ストッパブラケット19を介してベースフレーム18に回転自在に軸支されてなるが、ボルト16を中心に座席1が回転したことをわかりやすくするために、示したものである。
【0013】
前記シートバック3は、車体5の側壁7に近接した位置に配設されてなるフレーム21に略垂直に支持されてなる「縦軸ヒンジ」であるボルト16を中心に略水平方向に回転自在に設けられてなる。
【0014】
前記後脚部9は、前記ボルト16の配されている前記ベースフレームの配設位置、即ち、側壁7に近接した側の左右反対側である室内IN側の前記ベースフレーム18の位置に設けられ、乗り物の車体5のフロア6上を移動可能である。より詳細に、前記後脚部9を説明すると、前記フロア6上を回転可能なる円柱状の車輪9fと、該車輪9fを下端部にピン9gにより回転自在に保持し且つ前記ベースフレーム18に上端部を溶接保持することで略垂直上に配されてなる第1レバー9aと、前記シートバック3又は前記シートクッション2、より詳細に説明するとアーム28にブラケット33を介して上端部がピン33aにより上下回転自在に軸支した第2レバー9bと、該第2レバー9bの下端部及び前記第1レバー9aの上下略中間位置にピン9d、9eによりそれぞれ上下回転自在に軸支した第3レバー9cと、該第3レバー9cに固定部10a、10aにより支持され且つ前記フロア6の陥凹部6aにブラケット11a、11aにより支持したストライカ11に係合離脱自在なるラッチ10とより構成されてなる。符号9hは、前記第1レバー9aと第3レバー9cとのピン9dによる連結部に支持されてなるブラケットである。
【0015】
前記前側脚部8は、前記シートクッション2の
図1に示す「使用位置」に車体5のフロア6上に載置可能であり且つ前記シートクッション2の前側FRを跳ね上げた時に、
図6に示すように、そのままの位置を保持しても良いし、前記シートクッション2の「使用位置」の下部LWRとなる位置に折り畳むようにしても良い。前記後側脚部9は、前記フロア6上を常時転動可能な車輪9fが前記シートクッション2の
図3に示す「収納位置」でも前記フロア6上にある。
【0016】
この自動車用座席1は、ワンボックスタイプと呼ばれる荷室と乗員室とが大きな部屋で共通して使用されるタイプの車両に搭載され且つ最も後に配される座席を実施例としているが、その前側に配される座席でも、運転席或いは助手席でも良い。また、自動車の進行方向右側に配した座席を実施例としているが、左右対称の位置に配される座席でも良い。
【0017】
前記側壁7は、鉄板よりなるインナパネルでも、合成樹脂よりなる内装材でも良く、図示しない外板を室内から覆うものを意味する。前記ラッチ10と前記ストライカ11とは、
図6に示す状態の後ラッチ10が反時計方向に回転すれば、自動的に係合する。こうしたラッチ10は周知のため、説明を割愛する。前記ラッチ10と前記ストライカ11との係合を解除するには、ロックオフ装置があるが、これも周知のため、説明を割愛する。
【0018】
図4以下に示す符号8bは、前記前側部材8の両側部である。前記側部8b、8bの上端部は、図示しないピンにより回転自在に軸支されてなる。前記側壁7には、第2ストライカ12が設けられ、前記シートクッション2の前側FRの前記側壁7側に配されたロック13が係合離脱自在に支持されてなる。符号14及び15は、前記側壁7に形成された窓とアームレストである。前記第2ストライカ12は、前記側壁7に断面がL字状のブラケット12aを介して溶接支持されてなる。
【0019】
前記シートクッション2は、上面から見てコの字状をなすパイプよりなる第1フレーム2aと、この第1フレーム2aの後側RRに配される直線状の第2フレーム2bと、前記第1フレーム2a及び前記第2フレーム2b間に架設されてなるS字スプリング2c、2cとよりなる。前記第1フレーム2aの側部には、
図4に示すように、第1バックル31及び第2バックル32が配され、ブラケット34にベルト31a、32aにより連結されてなる。
【0020】
前記シートバック3は、前側FRから後側RRを見て閉ループ状をなすパイプよりなる第1フレーム3aと、この第1フレーム3aの上側UPに配されるヘッドレスト4の図示しないステイを昇降自在且つ適宜の位置で停止させると共にその位置で保持可能なるヘッドレストホルダー4aと、このヘッドレストホルダー4aを前記第1フレーム3aに固持する補強部材4bと、前記第1フレーム3aの左右両サイドに支持された第1、第2アーム3c、3dとよりなる。
【0021】
図4以下の符号16は、前記側壁7に近接した位置のフレーム21に略垂直に配設されて、図示しないナットにより後述するベースフレーム18を介してフレーム21に支持されてなる「縦軸ヒンジ」であるボルトである。このボルト16を中心に、前記ベースフレーム18は、
図4及び
図5に示す「使用位置」で側壁7側つまり左右方向の外側OUT及び左右中央側INである左右方向に略水平に延在されてなる位置から、
図3に示す「格納位置」で前後方向FR、RRに略水平に延在されてなる位置に略水平回転自在なるように軸支してなる。ここで、「略」という語彙を使っているのは、前記ベースフレーム18が多少傾いて支持されていても、また、ボルト16が多少傾いて支持されていても、共に権利範囲にあることを意味している。前記ベースフレーム18は、断面が中空四角状を有し、鉄板よりなる。
【0022】
図4乃至
図7に示す符号19は、前記ベースフレーム18の三方を囲むように断面コの字状に形成されたストッパブラケットであり、前記ボルト16により略水平方向に回転自在に軸支されてなる。ここでいう「略」という語彙の意味も段落0021で説明したものと同じ意味である。そして、このストッパブラケット19の前側FRに設けられたストッパピン20が、自動車用座席1が
図4に示す「使用位置」にある時には、前記ベースフレーム18の前面に係合している。
【0023】
前記シートクッション2の第1フレーム2aは、前記ベースフレーム18にアーム28を介して連結されてなると共に第5ピン29により上下回転自在に軸支されてなり、スプリング25により跳ね上げ方向に常時付勢されてなる。前記シートバック3は、前記ベースフレーム18の車外側OUTの端部18aに前後方向FR、RRに回動を可能なるリクライニング装置17を介して支持されてなる。
【0024】
以上の構成よりなる本発明の実施例の作用を次に説明する。
【0025】
前記ボルト16の配されている前記ベースフレーム18の配設位置側である側壁7に近接した位置とは左右反対側の前記ベースフレーム18の位置に、乗り物のフロア6上を移動可能なる後脚部9を有するため、子供がぶら下がるなど不用意に大きな荷重が座席1に加えられても、座席1とフロア6との間に介在されてなる後脚部9により該荷重を支えられることで、前記ボルト16が曲がることがない、という効果を有する。
【0026】
前記後脚部9は、前記フロア6上を回転可能なる車輪9fと、該車輪9fを下端部に保持し且つ前記ベースフレーム18に上端部を保持した第1レバー9aと、前記シートバック3又は前記シートクッション2に上端部が上下回転自在に軸支した第2レバー9bと、該第2レバー9bの下端部及び前記第1レバー9aの上下略中間位置にそれぞれ上下回転自在に軸支した第3レバー9cと、該第3レバー9cに支持され且つ前記フロア6に支持したストライカ11に係合離脱自在なるラッチ10とより構成されてなるため、前記座席1に加えられた不用意な荷重が、第1レバー9a及び車輪9fを介してフロア6に、第2レバー9b及びラッチ10、ストライカ11を介してフロア6に適宜に分散できることになり、ボルト16が曲がることがない、という効果を有する。
【0027】
乗り物の側壁7に近接した格納位置に配設されてなる「縦軸ヒンジ」であるボルト16を中心にシートバック3と跳ね上げたシートクッション2とが乗り物の側壁7に沿って格納されるので、側壁7の内面の位置は、左右OUT、IN幅寸法が小さくならず、座席1の使用位置での居住性を向上することができる。また、リクライニング装置17によって、シートバック3を適宜の傾斜角度に操作できるので、使用位置での居住性を向上することができる。