特許第6130574号(P6130574)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6130574マーキングスライドガラス及びマーキング包埋カセットにマーキングするマーキング装置及びこの装置を用いたマーキング方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6130574
(24)【登録日】2017年4月21日
(45)【発行日】2017年5月17日
(54)【発明の名称】マーキングスライドガラス及びマーキング包埋カセットにマーキングするマーキング装置及びこの装置を用いたマーキング方法
(51)【国際特許分類】
   B23K 26/00 20140101AFI20170508BHJP
   B23K 26/02 20140101ALI20170508BHJP
   B23K 26/70 20140101ALI20170508BHJP
   C03C 23/00 20060101ALN20170508BHJP
【FI】
   B23K26/00 B
   B23K26/02 A
   B23K26/70
   !C03C23/00 C
【請求項の数】4
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-212440(P2016-212440)
(22)【出願日】2016年10月31日
【審査請求日】2016年10月31日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】392003731
【氏名又は名称】有限会社品川通信計装サービス
(74)【代理人】
【識別番号】110001922
【氏名又は名称】特許業務法人 日峯国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松崎 辰夫
【審査官】 本庄 亮太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特表2014−523343(JP,A)
【文献】 特開2008−026112(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 26/00
B23K 26/02
B23K 26/70
C03C 23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザー光の光源、レーザー発振手段及び制御手段を含むレーザー光照射手段を備えて、レーザー光照射手段からのレーザー光でマーキングスライドガラス及びマーキング包埋カセットにマーキングするマーキング装置において、
装置本体が、2段の箱体形態の上下部階層からなり、レーザー光の光源、レーザー発振手段及び制御手段を含むレーザー光照射手段を備え、上部階層が、箱体内に固定されたレーザー光照射手段を内蔵し、下部階層が、上方に開放された空間部を備え、当該空間部スライドガラスマーキング装置及び包埋カセットマーキング装置を個別に収納し
収納状態で、
スライドガラスマーキング装置が、マーキングスライドガラスを載置するスライドガラス印字ステージ手段を有し、マーキングスライドガラスが水平方向に形成された印字面を有し、スライドガラス印字ステージ手段が、回転可能で、印字面が水平角度で設置され、スライドガラス印字ステージ手段に載置されたマーキングスライドガラスに形成された印字面がレーザー光照射手段からのレーザー光を直角に受光するように配置され、
包埋カセットマーキング装置が、マーキング包埋カセットを載置するカセット印字ステージ手段を有し、マーキング包埋カセットが水平面に対して傾斜方向、直角方向、もしくは傾斜方向及び直角方向に角度を持った印字面を有し、カセット印字ステージ手段が、回転可能で、印字面が水平角度で設置され、マーキング包埋カセット印字ステージ部に載置されたマーキング包埋カセットに形成された印字面がレーザー光照射手段からのレーザー光を直角に受光するように配置され、
マーキングスライドガラスの印字面及びマーキング包埋カセット印字面が基準面から同一の高さに設定され、双方の印字面に、レーザー光照射手段からのレーザー光が走査照射されマーキングが印字されること
を特徴としたマーキングスライドガラス及びマーキング包埋カセットにマーキングするマーキング装置。
【請求項2】
レーザー光の光源、レーザー発振手段及び制御手段を含むレーザー光照射手段を備えて、レーザー光照射手段からのレーザー光でマーキングスライドガラス及びマーキング包埋カセットにマーキングするマーキング装置において、
装置本体が、2段の箱体形態の上下部階層からなり、レーザー光の光源、レーザー発振手段及び制御手段を含むレーザー光照射手段を備え、上部階層が、箱体内に固定されたレーザー光照射手段を内蔵し、下部階層が、上方に開放された空間部を備え、その空間部にスライドガラスマーキング装置及び包埋カセットマーキング装置を個別に収納可能で、マーキング時いずれかを収納し、
スライドガラスマーキング装置が、多数のマーキングスライドガラスを収納するスライドガラス収納手段、マーキングスライドガラスを一枚ごとに切り出す切り出し手段、マーキングスライドガラスを載置するスライドガラス印字ステージ手段、及び傾斜されたマーキングスライドガラス用スロープ部を有してマーキングスライドガラスをスライドガラス印字ステージ手段に滑らせ、セットするスライドガラスセット手段、及び他のマーキングスライドガラス用スロープ部を有して印字されたマーキングスライドガラスをスライドガラス印字ステージ手段から排出する排出手段を有し、マーキングスライドガラスが水平方向に形成された印字面を有し、スライドガラス印字ステージ手段が、少なくともスライドガラス用スロープ部の傾斜角度から水平角度の範囲で回転可能とされ、スライドガラス印字ステージ手段に載置されたマーキングスライドガラスに形成された印字面がレーザー光照射手段からのレーザー光を直角に受光するように配置され、
包埋カセットマーキング装置が、多数のマーキング包埋カセットを収納するマーキング包埋カセット収納手段、マーキング包埋カセットを一枚ごとに切り出す切り出し手段、マーキング包埋カセットを載置するカセット印字ステージ手段、及び傾斜されたマーキング包埋カセット用スロープ部を有してマーキング包埋カセットをマーキング包埋カセット印字ステージ部に滑らせ、セットするマーキング包埋カセット手段、及び印字されたマーキング包埋カセットをマーキング包埋カセットセット手段から排出する排出手段を有し、マーキング包埋カセットが水平面に対して傾斜方向、直角方向、もしくは傾斜方向及び直角方向に角度を持った印字面を有し、マーキング包埋カセット印字ステージ手段は、印字面がマーキング包埋カセット用スロープ部の傾斜角度から水平角度まで回転可能とされ、マーキング包埋カセットス印字ステージ部に載置されたマーキング包埋カセットに形成された印字面がレーザー光照射手段からのレーザー光を直角に受光するように配置され、
マーキングスライドガラスの印字面及びマーキング包埋カセット印字面が基準面から同一の高さに設定され、双方の印字面に、レーザー光照射手段からのレーザー光が走査照射されマーキングが印字されること
を特徴としたマーキングガラス及び包埋カセットにマーキングするマーキング装置。
【請求項3】
レーザー光の光源、レーザー発振手段及び制御手段を含むレーザー光照射手段を備えて、レーザー光照射手段からのレーザー光でマーキングスライドガラス及びマーキング包埋カセットにマーキングするものであって、
装置本体が、2段の箱体形態の上下部階層からなり、レーザー光の光源、レーザー発振手段及び制御手段を含むレーザー光照射手段を備え、上部階層が、箱体内に固定されたレーザー光照射手段を内蔵し、下部階層が、上方に開放された空間部を備え、その空間部にスライドガラスマーキング装置及び包埋カセットマーキング装置を個別に収納可能で、マーキング時いずれかを収納するマーキング装置によるマーキング方法において、
収納状態で、
スライドガラスマーキング装置が、マーキングスライドガラスを載置するスライドガラス印字ステージ手段を有し、マーキングスライドガラスが水平方向に形成された印字面を有し、スライドガラス印字ステージ手段を水平角度まで回転させ、スライドガラス印字ステージ手段に載置されたマーキングスライドガラスに形成された印字面をレーザー光照射手段からのレーザー光を直角に受光するように配置し、
包埋カセットマーキング装置が、マーキング包埋カセットを載置するカセット印字ステージ手段を有し、マーキング包埋カセットが水平面に対して傾斜方向、直角方向、もしくは傾斜方向及び直角方向に角度を持った印字面を有し、カセット印字ステージ手段を水平角度に回転設置し、マーキング包埋カセット印字ステージ部に載置されたマーキング包埋カセットに形成された印字面をレーザー光照射手段からのレーザー光を直角に受光するように配置し、
マーキングスライドガラスの印字面及びマーキング包埋カセット印字面を基準面から同一の高さに設定し、双方の印字面に、レーザー光を走査照射してマーキング印字すること
を特徴としたマーキング装置によるマーキングスライドガラス及びマーキング包埋カセットにマーキングするマーキング方法。
【請求項4】
レーザー光の光源、レーザー発振手段及び制御手段を含むレーザー光照射手段を備えて、レーザー光照射手段からのレーザー光でマーキングスライドガラス及びマーキング包埋カセットにマーキングするものであって、
装置本体が2段の箱体形態の上下部階層からなり、レーザー光の光源、レーザー発振手段及び制御手段を含むレーザー光照射手段を備え、上部階層が、箱体内に固定されたレーザー光照射手段を内蔵し、下部階層が、上方に開放された空間部を備え、その空間部にスライドガラスマーキング装置及び包埋カセットマーキング装置を個別に収納可能で、マーキング時いずれかを収納するマーキング装置によるマーキング方法において、
スライドガラスマーキング装置が、多数のマーキングスライドガラスを収納するスライドガラス収納手段、マーキングスライドガラスを一枚ごとに切り出す切り出し手段、マーキングスライドガラスを載置するスライドガラス印字ステージ手段、及び傾斜されたマーキングスライドガラス用スロープ部を有してマーキングスライドガラスをスライドガラス印字ステージ手段に滑らせ、セットするスライドガラスセット手段、及び他のマーキングスライドガラス用スロープ部を有して印字されたスライドガラスをスライドガラス印字ステージ手段から排出する排出手段を有し、マーキングスライドガラスが装置本体の空間部に収納可能とされ、水平方向に形成された印字面を有し、スライドガラス印字ステージ手段がスライドガラス用スロープ部の傾斜角度から水平角度の範囲で回転可能に設置され、スライドガラス印字ステージ手段に載置されたマーキングスライドガラスに形成された印字面をレーザー光照射手段からのレーザー光を直角に受光するように配置し、
包埋カセットマーキング装置が、多数のマーキング包埋カセットを収納するマーキング包埋カセット収納手段、マーキング包埋カセットを一枚ごろに切り出す切り出し手段、マーキング包埋カセットを載置するカセット印字ステージ手段、及び傾斜されたマーキング包埋カセット用スロープ部を有してマーキング包埋カセットをマーキング包埋カセット印字ステージ部に滑らせ、セットするマーキング包埋カセット手段、及び印字されたマーキング包埋カセットをマーキング包埋カセット手段から排出する排出手段を有し、マーキング包埋カセットが水平面に対して傾斜方向、直角方向、もしくは傾斜方向及び直角方向に角度を持った印字面を有し、印字面がマーキングスライドガラス用スロープ部の傾斜角度から水平角度になるまで回転させ、マーキング包埋カセットス印字ステージ部に載置されたマーキング包埋カセットに形成された印字面をレーザー光照射手段からのレーザー光を直角に受光するように配置し、
マーキングスライドガラスの印字面及び包埋カセット印字面を基準面から同一の高さに設定し、双方の印字面に、レーザー光を走査照射してマーキング印字すること
を特徴としたマーキング装置によるマーキングスライドガラス及びマーキング包埋カセットにマーキングするマーキング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マーキングスライドガラス及びマーキング包埋カセットにマーキングするマーキング装置及びこの装置を用いたマーキング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
病理検査にスライドガラスマーキング装置及び包埋カセットマーキング装置が用いられる。マーキングスライドガラス及びマーキング包埋カセットに直接印字することで、検体の取り違え防止が図られ、また病理検査のリスクマネジメントの強化が図られてきた。
【0003】
スライドガラスマーキング装置にあっては、表面にサーマルヘッドを当接する熱転写方式の採用によってマーキングスライドガラスのフロスト部に無機粒子を転写することで任意形状の識別コード、模様あるいは文字をマーキングする。
【0004】
包埋カセットマーキング装置にあっては、マーキング包埋カセットの印字面にレーザー光線を照射し、レーザー光線の影響下にマーキング包埋カセットを形成する樹脂を炭化させ色を変化させることで、印字面に識別コード、模様あるいは文字をマーキングする。
【0005】
特許文献1には、アンチモンと錫の混合物を共沈で生じた後に焼成させて生じた粉末を添加剤として用い、包埋カセットを構成する樹脂にレーザー光線を照射し、エネルギーを吸収させて熱を発生させ、取り巻いている材料に炭化を生じさせることで、取り巻き残りの領域と対照的な黒色あるいは暗色のマーキングを生じさせることが記載されている。
【0006】
特許文献2には、制御用コンピュータに表示データを取り込み、制御用コンピュータからレーザー走査ユニットに制御信号を出力して、熱可塑性樹脂の成形品であるターゲットに表示を刻印することが記載されている。
【0007】
特許文献3には、プラスチックスやゴムの成形固体表面に、樹脂に混在させた無機粒子を表面に塗布し、該表面に高エネルギーパルスレーザーの照射を行うマーキング方法が記載されている。
【0008】
特許文献4には、基礎ポリマー及びレーザー照射時に色彩の変化を示す輻射線感受性添加剤からなるレーザー感受性被膜が形成されることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特許第4493071号公報
【特許文献2】特開2005−177858号公報
【特許文献3】特開平8−174263号公報
【特許文献4】特開2000−44293号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来、上述したようにスライドガラスマーキング装置及び包埋カセットマーキング装置は、レーザーカセットプリンターとして別個の装置として製造され、販売されてきた。スライドガラスマーキング装置には、熱転写方式が採用され、熱転写に適した無機粒子がサーマルヘッドによって暖められ、フロスト部に転写されることで印字される方式が採用されてきた。
【0011】
包埋カセットマーキング装置では、マーキング包埋カセットを構成する樹脂にレーザー光線で当て、樹脂を炭化して色を変化させることで印字する方式が用いられてきた。
【0012】
このように双方のマーキング方法には大きな違いあり、スライドガラスマーキング装置及び包埋カセットマーキング装置は、別個独立の装置として製造されてきた。
【0013】
マーキング包埋カセットを構成する樹脂には十分な熱抵抗があるので、レーザー光を照射したときに樹脂は十分に熱せれ、炭化して変色する。一方、マーキングスライドガラスに、マーキング包埋カセット印字方法を応用することを想定すると、その性質上マーキングスライドガラス上に塗布される樹脂は、極めて薄されるために照射されたレーザー光のエネルギーはガラス材に逃げ、樹脂は炭化されるまで熱せられない。このため、マーキング包埋カセット印字方法をマーキングスライドガラス印字方法に応用することができなかった。
【0014】
樹脂に特殊な顔料粒子を混在させ、顔料粒子がレーザー光を吸収し、顔料周辺の樹脂が炭化すると同時に顔料自体が黒色に発色するレーザーマーキング用顔料が販売されるようになった。
【0015】
本願発明者らは、このマーキング用顔料をマーキングスライドガラス印字方法に応用することで、包埋カセットマーキング方法及びスライドガラスマーキング方法の双方に統一された同質のレーザー光線を採用することのできる技術の開発に努めた。その結果、炭化用樹脂の基礎ポリマーに添加するレーザーマーキング用顔料の添加量を工夫することで、スライドガラスマーキング装置及び包埋カセットマーキング装置の双方に、統一したレーザー光線を当て吸収させることで、マーキングスライドガラス及びマーキング包埋カセットの双方に印字できることを見出した。
【0016】
本発明は、かかる点に鑑み顔料粒子がレーザー光を吸収し、顔料周辺の樹脂が炭化すると同時に顔料自体が黒色に発色するレーザーマーキング用顔料を応用採用し、統一された同質のレーザー光線を照射することで、スライドガラスマーキング装置と包埋カセットマーキング装置とを、双方の機能を持つ1台のレーザー光プリンターとして統合することができ、もって価格の安価なレーザー光プリンター装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、レーザー光の光源、レーザー発振手段及び制御手段を含むレーザー光照射手段を備えて、レーザー光照射手段からのレーザー光でマーキングスライドガラス及びマーキング包埋カセットにマーキングするマーキング装置において、
装置本体が、2段の箱体形態の上下部階層からなり、レーザー光の光源、レーザー発振手段及び制御手段を含むレーザー光照射手段を備え、上部階層が、箱体内に固定されたレーザー光照射手段を内蔵し、下部階層が、上方に開放された空間部を備え、その空間部にスライドガラスマーキング装置及び包埋カセットマーキング装置を個別に収納可能で、マーキングスライドガラスの印字面及びマーキング包埋カセット印字面のいずれかへレーザー光照射するときにいずれかを収納し、
収納状態で、
スライドガラスマーキング装置が、マーキングスライドガラスを載置するスライドガラス印字ステージ手段を有し、マーキングスライドガラスが水平方向に形成された印字面を有し、スライドガラス印字ステージ手段が、回転可能で、印字面が水平角度で設置され、スライドガラス印字ステージ手段に載置されたマーキングスライドガラスに形成された印字面がレーザー光照射手段からのレーザー光を直角に受光するように配置され、
包埋カセットマーキング装置が、マーキング包埋カセットを載置するカセット印字ステージ手段を有し、マーキング包埋カセットが水平面に対して傾斜方向、直角方向、もしくは傾斜方向及び直角方向に角度を持った印字面を有し、カセット印字ステージ手段が、回転可能で、印字面が水平角度で設置され、マーキング包埋カセット印字ステージ部に載置されたマーキング包埋カセットに形成された印字面がレーザー光照射手段からのレーザー光を直角に受光するように配置され、
マーキングスライドガラスの印字面及びマーキング包埋カセット印字面が基準面から同一の高さに設定され、双方の印字面に、レーザー光照射手段からのレーザー光が走査照射されマーキングが印字されること
を特徴としたマーキングスライドガラス及びマーキング包埋カセットにマーキングするマーキング装置を提供する。
【0018】
本発明は、レーザー光の光源、レーザー発振手段及び制御手段を含むレーザー光照射手段を備えて、レーザー光照射手段からのレーザー光でマーキングスライドガラス及びマーキング包埋カセットにマーキングするマーキング装置において、
装置本体が、2段の箱体形態の上下部階層からなり、レーザー光の光源、レーザー発振手段及び制御手段を含むレーザー光照射手段を備え、上部階層が、箱体内に固定されたレーザー光照射手段を内蔵し、下部階層が、上方に開放された空間部を備え、その空間部にスライドガラスマーキング装置及び包埋カセットマーキング装置を個別に収納可能で、マーキング時いずれかを収納し、
スライドガラスマーキング装置が、多数のマーキングスライドガラスを収納するスライドガラス収納手段、マーキングスライドガラスを一枚ごとに切り出す切り出し手段、マーキングスライドガラスを載置するスライドガラス印字ステージ手段、及び傾斜されたマーキングスライドガラス用スロープ部を有してマーキングスライドガラスをスライドガラス印字ステージ手段に滑らせ、セットするスライドガラスセット手段、及び他のマーキングスライドガラス用スロープ部を有して印字されたマーキングスライドガラスをスライドガラス印字ステージ手段から排出する排出手段を有し、マーキングスライドガラスが水平方向に形成された印字面を有し、スライドガラス印字ステージ手段が、少なくともスライドガラス用スロープ部の傾斜角度から水平角度の範囲で回転可能とされ、スライドガラス印字ステージ手段に載置されたマーキングスライドガラスに形成された印字面がレーザー光照射手段からのレーザー光を直角に受光するように配置され、
包埋カセットマーキング装置が、多数のマーキング包埋カセットを収納するマーキング包埋カセット収納手段、マーキング包埋カセットを一枚ごとに切り出す切り出し手段、マーキング包埋カセットを載置するカセット印字ステージ手段、及び傾斜されたマーキング包埋カセット用スロープ部を有してマーキング包埋カセットをマーキング包埋カセット印字ステージ部に滑らせ、セットするマーキング包埋カセット手段、及び印字されたマーキング包埋カセットをマーキング包埋カセットセット手段から排出する排出手段を有し、マーキング包埋カセットが水平面に対して傾斜方向、直角方向、もしくは傾斜方向及び直角方向に角度を持った印字面を有し、マーキング包埋カセット印字ステージ手段は、印字面がマーキング包埋カセット用スロープ部の傾斜角度から水平角度まで回転可能とされ、マーキング包埋カセット印字ステージ部に載置されたマーキング包埋カセットに形成された印字面がレーザー光照射手段からのレーザー光を直角に受光するように配置され、
マーキングスライドガラスの印字面及びマーキング包埋カセット印字面が基準面から同一の高さに設定され、双方の印字面に、レーザー光照射手段からのレーザー光が走査照射されマーキングが印字されること
を特徴としたマーキングガラス及び包埋カセットにマーキングするマーキング装置を提供する。
【0019】
本発明は、レーザー光の光源、レーザー発振手段及び制御手段を含むレーザー光照射手段を備えて、レーザー光照射手段からのレーザー光でマーキングスライドガラス及びマーキング包埋カセットにマーキングするものであって、
装置本体が、2段の箱体形態の上下部階層からなり、レーザー光の光源、レーザー発振手段及び制御手段を含むレーザー光照射手段を備え、上部階層が、箱体内に固定されたレーザー光照射手段を内蔵し、下部階層が、上方に開放された空間部を備え、その空間部にスライドガラスマーキング装置及び包埋カセットマーキング装置を個別に収納可能で、マーキング時いずれかを収納するマーキング装置によるマーキング方法において、
収納状態で、
スライドガラスマーキング装置が、マーキングスライドガラスを載置するスライドガラス印字ステージ手段を有し、マーキングスライドガラスが水平方向に形成された印字面を有し、スライドガラス印字ステージ手段を水平角度まで回転させ、スライドガラス印字ステージ手段に載置されたマーキングスライドガラスに形成された印字面をレーザー光照射手段からのレーザー光を直角に受光するように配置し、
包埋カセットマーキング装置が、マーキング包埋カセットを載置するカセット印字ステージ手段を有し、マーキング包埋カセットが水平面に対して傾斜方向、直角方向、もしくは傾斜方向及び直角方向に角度を持った印字面を有し、カセット印字ステージ手段を水平角度に回転設置し、マーキング包埋カセット印字ステージ部に載置されたマーキング包埋カセットに形成された印字面をレーザー光照射手段からのレーザー光を直角に受光するように配置し、
マーキングスライドガラスの印字面及びマーキング包埋カセット印字面を基準面から同一の高さに設定し、双方の印字面に、レーザー光を走査照射してマーキング印字すること
を特徴としたマーキング装置によるマーキングスライドガラス及びマーキング包埋カセットにマーキングするマーキング方法を提供する。
【0020】
本発明は、レーザー光の光源、レーザー発振手段及び制御手段を含むレーザー光照射手段を備えて、レーザー光照射手段からのレーザー光でマーキングスライドガラス及びマーキング包埋カセットにマーキングするものであって、
装置本体が2段の箱体形態の上下部階層からなり、レーザー光の光源、レーザー発振手段及び制御手段を含むレーザー光照射手段を備え、上部階層が、箱体内に固定されたレーザー光照射手段を内蔵し、下部階層が、上方に開放された空間部を備え、その空間部にスライドガラスマーキング装置及び包埋カセットマーキング装置を個別に収納可能で、マーキング時いずれかを収納するマーキング装置によるマーキング方法において、
スライドガラスマーキング装置が、多数のマーキングスライドガラスを収納するスライドガラス収納手段、マーキングスライドガラスを一枚ごとに切り出す切り出し手段、マーキングスライドガラスを載置するスライドガラス印字ステージ手段、及び傾斜されたマーキングスライドガラス用スロープ部を有してマーキングスライドガラスをスライドガラス印字ステージ手段に滑らせ、セットするスライドガラスセット手段、及び他のマーキングスライドガラス用スロープ部を有して印字されたスライドガラスをスライドガラス印字ステージ手段から排出する排出手段を有し、マーキングスライドガラスが装置本体の空間部に収納可能とされ、水平方向に形成された印字面を有し、スライドガラス印字ステージ手段がスライドガラス用スロープ部の傾斜角度から水平角度の範囲で回転可能に設置され、スライドガラス印字ステージ手段に載置されたマーキングスライドガラスに形成された印字面をレーザー光照射手段からのレーザー光を直角に受光するように配置し、
包埋カセットマーキング装置が、多数のマーキング包埋カセットを収納するマーキング包埋カセット収納手段、マーキング包埋カセットを一枚ごろに切り出す切り出し手段、マーキング包埋カセットを載置するカセット印字ステージ手段、及び傾斜されたマーキング包埋カセット用スロープ部を有してマーキング包埋カセットをマーキング包埋カセット印字ステージ部に滑らせ、セットするマーキング包埋カセット手段、及び印字されたマーキング包埋カセットをマーキング包埋カセット手段から排出する排出手段を有し、マーキング包埋カセットが水平面に対して傾斜方向、直角方向、もしくは傾斜方向及び直角方向に角度を持った印字面を有し、印字面がマーキングスライドガラス用スロープ部の傾斜角度から水平角度になるまで回転させ、マーキング包埋カセットス印字ステージ部に載置されたマーキング包埋カセットに形成された印字面をレーザー光照射手段からのレーザー光を直角に受光するように配置し、
マーキングスライドガラスの印字面及び包埋カセット印字面を基準面から同一の高さに設定し、双方の印字面に、レーザー光を走査照射してマーキング印字すること
を特徴としたマーキング装置によるマーキングスライドガラス及びマーキング包埋カセットにマーキングするマーキング方法を提供する。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、マーキングスライドガラスとマーキング包埋カセットとでは、その性格から印字面の印字角度に相違があることに基づいて、スライドガラスマーキング装置及び包埋カセットマーキング装置のそれぞれの一部を構成するスライドガラス印字ステージ手段の回転角度を違えて、それぞれに適した回転が可能にされ、マーキングスライドガラスの印字面及び包埋カセット印字面が基準面から同一の高さに設定され、双方の印字面に、レーザー光が走査照射されマーキングが印字される。これによって、同質の低エネルギーのレーザー光線で双方の樹脂を炭化させ色を変化させる方法が採用可能で、スライドガラスマーキング装置と包埋カセットマーキング装置とを、レーザー光プリンターとして統合された装置として機能させることが可能になり、また装置本体を共通化、統合した設計とすることが可能になり、スライドガラスマーキング装置と包埋カセットマーキング装置からなる全体装置を安価にすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の実施例であるマーキングスライドガラス及び包埋カセットにマーキングするマーキング装置100の構成を示す図。
図2】マーキングスライドガラスの構成及び包埋カセットの構成を示す図。
図3】マーキングスライドガラスの印字面及び包埋カセットの印字面の面一状態を示す図。
図4】スライドガラスマーキング装置2の機器構成を示す図。
図5】包埋カセットマーキング装置3の機器構成を示す図。
図6】マーキングスライドガラスの切出し動作を説明する図。
図7】マーキングスライドガラスの印字ステージへの滑り動作を説明する図。
図8】マーキングスライドガラスの印字・排出動作を説明する図。
図9】マーキング包埋カセットの切出し動作を説明する図。
図10】マーキング包埋カセットの印字ステージへの滑り動作を説明する図。
図11】マーキング包埋カセットの印字・排出動作を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
図1は、本発明の実施例であるマーキングスライドガラス及びマーキング包埋カセットにマーキングするマーキング装置100の構成を示す図である。このマーキング装置100は、制御用コンピュータに表示データを取り込み、制御用コンピュータからレーザー走査ユニットに制御信号を出力して、マーキングスライドガラス及び熱可塑性樹脂の成形品であるターゲットに表示を刻印することができる。以下、説明する。
【0025】
図1において、マーキングスライドガラス20(以下、マーキングガラス20という)20及びマーキング包埋カセット30(以下、包埋カセット30という)にマーキングするマーキング装置100(以下、マーキング装置100という)は、装置本体1、スライドガラスマーキング装置2及び包埋カセットマーキング装置3から構成される。マーキング装置100は、レーザー光の光源及びレーザー光照射手段を備えて、レーザー光照射手段からのレーザー光でマーキングガラス及び包埋カセットにマーキングする装置である。
【0026】
装置本体1は、2段の箱体形態の上下階層1A,1Bからなり、レーザー光の光源、レーザー発振手段及び制御手段を含むレーザー光照射手段2を備える。上部階層1Aが、箱体内に固定されたレーザー光照射手段2を内蔵し、下部階層1Bが、上方に開放された空間部3及び底部4を備える。
【0027】
装置本体1は、その空間部3にスライドガラスマーキング装置2及び包埋カセットマーキング装置3を個別に収納可能で、マーキング時、それらのいずれかの装置を収納可能である。各装置のサイズを例示すれば、図に示したような数値となる。
【0028】
装置本体1が、スライドガラスマーキング装置2を収納したときに、マーキング装置100は、スライドガラスレーザーマーカー101となり、包埋カセットマーキング装置3を収納したときに、マーキング装置100は、包埋カセットレーザーマーカー102となる。
【0029】
スライドガラスマーキング装置2は、マーキングガラスを収納する100枚収納ケース及び印字後にストックするスライドガラスストッカーを備える。
【0030】
包埋カセットマーキング装置3は、包埋カセットを収納する収納ケース及び印字後にストックする包埋カセット整列ユニットを備える。
【0031】
図2は、マーキングガラスを収納する100枚収納ケースに収納されるマーキングガラス20及び包埋カセット整列ユニットに収納される包埋カセット30を示す。マーキングガラス20は、その水平上面の一部に印字用の塗装面20Aを有する。
【0032】
包埋カセット30には、2つのタイプがある。その一つは、45度タイプと呼ばれるもので、印字面30Aが包埋カセット本体に対して45度方向とされた印字面30Aを有し、他の一つは、スクエアタイプと呼ばれるもので、包埋カセット本体に対して直角をなす印字面30Bを有する。45°タイプのもので、印字面30Aに加えて、側面の直角面30Cにも印字する場合がある。包埋カセットが傾斜方向、もしくは傾斜方向及び水平方向から直角に角度を持った印字面を有する。
【0033】
図3は、マーキングガラスの印字面及び包埋カセットの印字面の面一状態を示す図である。
【0034】
装置本体2が、その空間部3にスライドガラスマーキング装置2及び包埋カセットマーキング装置3を個別に収納したときに、いずれの印字面についても印字高さが基準面から一致されることを示す。基準面しては、底面がその一つに挙げられる。
【0035】
図4は、スライドガラスマーキング装置2の機器構成を示す図である。
【0036】
図4において、スライドガラスマーキング装置2は、マーキングガラスを収納する100枚収納ケースA(17)、マーキングガラスを収納する100枚収納ケースB(18)を収納可能とされ、スライドガラスマーキング装置本体21、印字ステージ22、マーキングスライドガラス用スロープ部を形成する切り出しスロープ23、スライドガラス印字ステージ手段から排出する排出手段を形成する排出スロープ24、及び二つのモーターA,B(25,26)から構成され、スライドガラスマーキング装置本体21は、上方端部にマーキングガラス20の配置方向に向いた切出しツメA,B(27,28)を持つ。モーターA(25)は、切出しスロープ23を傾動動作させることができ、モーターB(26)は、印字ステージ22を回転動作させることができる。
【0037】
このように、スライドガラスマーキング装置は、多数のマーキングガラスを収納するマーキングスライドガラス収納手段、マーキングガラスを一枚ごろに切り出す切り出し手段、マーキングガラスを載置するスライドガラス印字ステージ手段、及び傾斜されたマーキングガラス用スロープ部を有してマーキングガラスをスライドガラス印字ステージ手段に滑らせ、セットするスライドガラスセット手段、及び他のマーキングガラス用スロープ部を有して印字されたマーキングガラスをスライドガラス印字ステージ手段から排出する排出手段を有し、マーキングガラスが水平方向に形成された印字面を有し、スライドガラス印字ステージ手段が、少なくともスライドガラス用スロープ部の傾斜角度から水平角度の範囲で回転可能とされて形成され、装置本体の空間部に収納可能とされ、スライドガラス印字ステージ手段に載置されたマーキングガラスに形成された印字面が基準面から同一高さでレーザー光照射手段からのレーザー光を直角に受光するように配置される。スライドガラス印字ステージ手段が、マーキングガラスを上述した回転方向に対して直角方向にも回転させるようにすることができる。これによって、図2における印刷面30Cにおけるマーキングが可能とされる。
【0038】
また、スライドガラスマーキング装置2は、収納状態で、マーキングガラスを載置するスライドガラス印字ステージ手段を有し、マーキングガラスが水平方向に形成された印字面を有し、スライドガラス印字ステージ手段が水平角度まで回転可能とされ、装置本体の空間部に収納可能とされ、スライドガラス印字ステージ手段に載置されたマーキングガラスに形成された印字面がレーザー光照射手段からのレーザー光を直角に受光するように配置される。
【0039】
図5は、包埋カセットマーキング装置3の機器構成を示す図である。
【0040】
図5において、包埋カセットマーキング装置3は、包埋カセットを収納する包埋カセット収納ケース19が収納可能とされ、包埋カセットマーキング装置本体31、印字ステージ32、包埋カセット用スロープ部を形成する切り出しスロープ33、包埋カセット印字ステージ手段から排出する排出手段を形成するプシュソレノイド34A及び排出穴34B、及び二つモーターA,B(35、36)から構成される。
【0041】
スライドガラスマーキング装置本体31は、上方端部に包埋カセット30の配置方向に向いた切出しツメ37を持つ。印字ステージ32は、外端にストッパー38を備える。モーターA(35)は、切出しスロープ33を動作させることができ、モーターB(36)は、印字ステージ32を回転動作させることができる。
【0042】
包埋カセットマーキング装置3は、多数の包埋カセットを収納するマーキング包埋カセット収納手段、マーキング包埋カセットを一枚ごとに切り出す切り出し手段、包埋カセットを載置するカセット印字ステージ手段、及び傾斜されたマーキング包埋カセット用スロープ部を有してマーキング包埋カセットをマーキング包埋カセット印字ステージ部に滑らせ、セットするマーキング包埋カセット手段、及び他のマーキング包埋カセット用スロープ部を有して印字されたマーキング包埋カセットをマーキング包埋カセット手段から排出する排出手段を有し、包埋カセットが傾斜方向、水平方向から直角方向に角度、もしくは傾斜方向および水平方向から直角方向に角度を持った印字面を有し、マーキング包埋カセット印字ステージ手段がカセット用切り出しスロープ部の傾斜角度から水平角度、更に包埋カセットのマーキング面形成角度の範囲で回転可能とされて形成されて、レーザー本体の空間部に収納可能とされ、マーキング包埋カセットス印字ステージ部に載置された包埋カセットに形成された印字面がレーザー光発振手段からのレーザー光を直角に受光するように配置される。
【0043】
このように、包埋カセットマーキング装置3は、収納状態で、包埋カセットを載置するカセット印字ステージ手段を有し、包埋カセットが傾斜方向、水平方向から直角方向に角度、もしくは傾斜方向および水平方向から直角方向に角度を持った印字面を有し、マーキング包埋カセット印字ステージ手段が水平角度、更に包埋カセットのマーキング面形成角度まで回転可能とされて形成されて、装置本体の空間部に収納可能とされ、マーキング包埋カセットス印字ステージ部に載置された包埋カセットに形成された印字面がレーザー光照射手段からのレーザー光を受光するように配置される。
【0044】
同質の低エネルギー、例えば1Wのレーザー光線で色を変化させる方法を採用し、スライドガラスマーキング装置と包埋カセットマーキング装置とを、レーザーカセットプリンターとして一体の装置として機能させる。レーザー光線は、1wでなくてもよいが、数wあれば十分に上述した双方の印字面に印字できる。
【0045】
図6図8は、スライドガラスマーキング装置2の動作を説明する図である。
【0046】
図6は、マーキングガラスの切出し動作を説明する図である。
【0047】
図6において、 ・マーキングガラス20が一枚だけ引っ掛かる高さの切出しツメA,B(25,26)で、一番下の、マーキングガラス一枚のみを切り出す。
【0048】
・切出しツメA(28)は、モーターA(25)によりラックピニオンで動かす。切出しツメB(26)についても同様に動かす。
・マーキングガラス100枚収納ケースA(17)及びマーキングガラス100枚収納ケースB(18)は、左右対称の構成、配置とされる。
【0049】
マーキングガラス20は、2カ所(マーキングガラス100枚収納ケースA、Bの位置)にセットし、中央の切出しスロープへ切り出す。これによって、マーキングガラス100枚収納ケースA(17)及びマーキングガラス100枚収納ケースB(18)からの切り出し29がなされる。なお、マーキングガラス100枚収納ケースは、一方のみの設置であってもよい。
【0050】
図7は、マーキングガラスの印字ステージへの滑り動作を説明する図である。なお、モーターB(36)の位置を作図の都合で変更してある。
【0051】
図5において、(1)上述したように切り出されたマーキングガラス20が、切出しスロープ23上で重力により傾き、滑り出す。
【0052】
(2)滑りによりマーキングガラス20は、印字ステージ22の所定の位置にセットされる。
【0053】
図8は、マーキングガラスの印字・排出動作を説明する図である。
【0054】
図8において、・(1)ガラス受け位置でマーキングガラスを受け、印字ステージ22へマーキングガラス20がセットされた後、モーターB(26)で印字ステージ22を水平に傾けて、(2)印字位置に固定し、マーキングガラスの所定の印字箇所へレーザー光を照射して印字29を行う。
【0055】
印字後、さらにモーターB(26)で印字ステージ22を回転、傾け、(2)排出位置で、排出スロープ24からマーキングガラス20の排出を行う。
【0056】
図9図11は、包埋カセットマーキング装置2の動作を説明する図である。
【0057】
図9は、包埋カセットの切出し動作を説明する図である。
【0058】
図9おいて、 ・包埋カセット30が一枚だけ引っ掛かる高さの切出しツメA、B(37、38)で、一番下の包埋カセット一枚のみを切り出す。
【0059】
・切出しツメB(38)は、モーターA(35)によりラックピニオンで動かす。切出しツメA(37)についても同様に動かす。
・包埋カセット収納ケースA(19A)及びマーキングガラス100枚収納ケースB(19B)は、左右対称の構成、配置とされる。
包埋カセット30は、2カ所(包埋カセット収納ケースA、Bの位置)にセットし、中央の切出しスロープ33へ切り出す。これによって、包埋カセット収納ケースA(19A)及び包埋カセット収納ケースB(19B)からの切り出し39がなされる。なお、包埋カセット収納ケースは、一方のみの設置であってもよい。ここで、切り出しとは、一つ一つが分離可能包埋カセットで形成された、集合された包埋カセット集合体から包埋カセットを一つずつ強制的に分離させることをいう。
【0060】
10は、包埋カセット30の印字ステージ32への滑り動作を説明する図である。
【0061】
10において、切り出された包埋カセット30が重力により傾き、切出しスロープ33の上を滑り、印字ステージ32に載る。
【0062】
・包埋カセット30が印字ステージ32に乗った後、モーターB(36)を駆動させ、印字ステージ32を回動させ、傾ける。これによって、包埋カセット30の位置合わせを行う。位置合わせは、包埋カセット30の印字面39が水平になるようになされる。包埋カセット30の印字面39が包埋カセットの傾斜面に設けられている場合には、その傾斜面が水平な位置になる位置に、そして包埋カセット30の印字面39が包埋カセットの直角面に設けられている場合には、その直角面が水平な位置になる位置に合わせられる。
【0063】
図11は、包埋カセット30上への印字・排出動作を説明する図である。
【0064】
図11において、 ・包埋カセット30の印字面角度の違いにより、モーターB(36)の傾け度合いを調整し、印字を行う。包埋カセット30には、傾斜面が45度タイプのものと、直角のもののスクエアタイプの2種類がある。いずれのタイプにあっても、図に示されるように、印字面40が水平面となうように調整し、また印字高さが基準面から同一になるように設定して、印字する。基準面から印字高さが同一とは、典型的には、底部92(図1)からの高さであり、これはレーザー照射装置の照射口からの距離が同一であることを示す。基準面から印字高さが同一とすることで、レーザー光線の焦点合わせがなされて、同質のレーザー光線を印字面に照射することができる。
【0065】
・印字ステージ32が90度傾いた状態でプッシュソレノイド34Aを駆動させ、ストッパー38を解除し、排出穴34Aから排出する。
【0066】
スライドガラス印字ステージ手段に載置されたマーキングガラス20に形成された印字面が包埋カセット30の印字面と同一高さでレーザー光照射手段からのレーザー光を直角に受光するように配置される。
【0067】
また、スライドガラスマーキング装置2は、収納状態で、マーキングガラスを載置するスライドガラス印字ステージ手段を有し、マーキングガラスが水平方向に形成された印字面を有し、スライドガラス印字ステージ手段が水平角度まで回転可能とされて形成されて、装置本体の空間部に収納可能とされ、スライドガラス印字ステージ手段に載置されたマーキングガラスに形成された印字面がレーザー光照射手段からのレーザー光を受光するように配置される。 包埋カセットマーキング装置が、包埋カセットを載置するカセット印字ステージ手段を有し、包埋カセットが傾斜方向、水平方向から直角方向に角度、もしくは傾斜方向及び水平方向から直角方向に角度を持った印字面を有し、マーキング包埋カセット印字ステージ手段が水平角度、更に包埋カセットのマーキング面形成角度まで回転可能とされて形成されて、レーザー本体の空間部に収納可能とされ、マーキング包埋カセット印字ステージ部に載置されたマーキング包埋カセットに形成された印字面がレーザー光照射手段からのレーザー光を直角に受光するように配置される。
【0068】
マーキング装置100が、スライドガラスマーキング装置2及びスライドガラスマーキング装置3のいずれかの収納状態で、
スライドガラスマーキング装置が、マーキングガラスを載置するスライドガラス印字ステージ手段を有し、マーキングガラスが水平方向に形成された印字面を有し、スライドガラス印字ステージ手段が、回転可能で、印字面が水平角度で設置され、スライドガラス印字ステージ手段に載置されたマーキングガラスに形成された印字面がレーザー光照射手段からのレーザー光を直角に受光するように配置されること、
包埋カセットマーキング装置が、包埋カセットを載置するカセット印字ステージ手段を有し、包埋カセットが傾斜方向、水平方向から直角方向に角度、もしくは傾斜方向及び水平方向から直角方向に、もしくは双方向の角度をそれぞれ持った印字面を有し、マーキング包埋カセット印字ステージ手段が、回転可能で、印字面が水平角度で設置され、マーキング包埋カセットス印字ステージ部に載置された包埋カセットに形成された印字面がレーザー光照射手段からのレーザー光を直角に受光するように配置されること、
マーキングガラスの印字面及び包埋カセット印地面が底部から同一の高さに設定され、双方の印字面に、レーザー光照射手段からのレーザー光が走査照射されマーキングが印字されることの特徴を持った構成とされる。
【0069】
スライドガラスマーキング装置が、マーキングスライドガラスを載置するスライドガラス印字ステージ手段を有し、マーキングスライドガラスが平面状の印字面を有し、印字面がレーザー光照射手段からのレーザー光を直角に受光するように配置され、
包埋カセットマーキング装置が、マーキング包埋カセットが平面に対して傾斜方向、もしくは傾斜方向及び直角方向に角度を持った印字面を有し、印字面がレーザー光照射手段からのレーザー光を直角に受光するように配置され、双方の印字面に、同質のレーザー光照射手段からのレーザー光が走査照射されマーキングがなされる状態を、本実施例では統合された状態であると呼称する。
【0070】
本例で採用可能なマーキングガラスに言及すれば、次のようである。
【0071】
塗料が、含有量で、三酸化ビスマス98〜99%、三酸化ネオジム0.3〜1.0%からなる酸化金属顔料粒子と、基礎ポリマーとしての樹脂とからなり、酸化金属顔料粒子の塗料に占める添加量が、含有量で、20〜40%とされたことを特徴とするスライドガラスマーキング装置及び包埋カセットマーキング装置併用のマーキング装置に使用されるマーキングスライドガラス。
【0072】
上述のマーキングスライドガラスにおいて、酸化金属顔料粒子の添加量が、含有量で、25〜35%とされたことを特徴とするスライドガラスマーキング装置及び包埋カセットマーキング装置併用のマーキング装置に使用されるマーキングスライドガラス。
【0073】
上述のスライドガラスマーキング装置及び包埋カセットマーキング装置併用のマーキング装置に使用されるマーキングスライドガラスにおいて、1wのレーザー光が照射されたときに、該マーキングスライドガラス上で、酸化金属顔料粒子がレーザー光を吸収し発熱し粒子周辺の樹脂がその熱により炭化変色し、酸化金属顔料粒子が黒化することを特徴とするスライドガラスマーキング装置及び包埋カセットマーキング装置併用のマーキング装置に使用されるマーキングスライドガラス。
【符号の説明】
【0074】
1…装置本体、1A、1B…上下部階層、2…スライドガラスマーキング装置、3…包埋カセットマーキング装置、17、18…スライドガラスを収納する100枚収納ケースA及びマーキングガラスを収納する100枚収納ケースB、19…包埋カセット収納ケース、20…マーキングガラス(マーキングスライドガラス)、21…スライドガラスマーキング装置本体、22…印字ステージ、23…切出しスロープ、24…排出スロープ、25、26…モーターA、B、27、28…切出しツメA、B、30…包埋カセット(マーキング包埋カセット)、31…包埋カセットマーキング装置本体、32…印字ステージ、33…切出しスロープ、34…プシュソレノイド34A、34B…排出穴、35、36モーターA、B、37…切出しツメ、90…レーザー光照射手段、91…空間部、92…底部、100…マーキングガラス及び包埋カセットにマーキングするマーキング装置(マーキング装置)、101…スライドガラスレーザーマーカー、102…包埋カセットレーザーマーカー。
【要約】
【課題】スライドガラスマーキング装置と包埋カセットマーキング装置とを、レーザーカセットプリンターとして一体の装置とする。
【解決手段】スライドガラス印字ステージ手段を水平角度まで回転させ、スライドガラス印字ステージ手段に載置されたスライドガラスに形成された印字面をレーザー光照射手段からのレーザー光を受光するように配置し、マーキング包埋カセット印字ステージ手段が水平角度、更にマーキング包埋カセットのマーキング面形成角度まで回転させ、マーキング包埋カセットス印字ステージ部に載置されたマーキング包埋カセットに形成された印字面をレーザー光照射手段からのレーザー光を直角に受光するように配置し、マーキングスライドガラスの印字面及び包埋カセット印字面を基準面から同一の高さに設定し、双方の印字面に、レーザー光を走査照射してマーキング印字する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11