(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記注ぎ口本体(3、103)は、前記基部(2)と一体化成形されたカラー(5)を備え、前記ネックには、前記可撓性容器(50)の予め決定された部分を開口するために適した切断手段(42)が設けられ、かつ前記ネック(22)は、前記切断手段(42)が、前記可撓性容器(50)から最も離れた状態で前記カラー(5)に位置する上端停止位置と、前記切断手段(42)が最大前進した位置にありかつ前記可撓性容器(50)を開口できる下端停止位置間で回転しながら移動できるようにした請求項1〜7のいずれか1項に記載の開閉装置(1、101)。
【背景技術】
【0004】
例えば飲料やジュースなどの液体又は半液体状の食品、及び粉状又は粒状の食品のような流動性の適切な特性を有する固体状の食品を充填するために使用される袋体や小袋などの可撓性材料製容器の開閉装置は周知である。
【0005】
これらの容器は、一般に、少なくとも側面に沿って折り曲げられ、かつシールされた適切な可撓性材料から成る1枚のシート(又は数枚のシート)から得られ、該シートにより、底部と、2枚の対向する側壁が形成され、側壁間には、食品用の内部空間が形成され、かつ対向する側壁の上端には、所望の食品を注入するための注入口が設けられている。
【0006】
より詳細に述べると、上記タイプの可撓性容器用の開閉装置は公知であり、食品の投与用のネックを有する硬質なプラスチック製の注入体と、及びネックの上端に着脱可能に装着された開閉要素、通常はキャップストッパとを備えている。必要に応じて、キャップストッパを回してネックに装着したり、回してネックから外したりするためのねじ込み式栓蓋が用いられる。
【0007】
更に前記注入体は、適切なシール面を有し、これにより前記注入口は、予め食品が充填された可撓性容器の対向部分に、例えば押圧などの公知技術によってシールされ、熱い食品の場合には、前記口部の対向部分を、互いに、かつ予め前記部分間に設けた注入口のシール面に押圧する。
【0008】
しかし、前記タイプの開閉装置を、開いている可撓性容器の注入口に好適に、すなわち液密にシールすることは、現在の技術では困難である。前記注入口は、具体的には、注入体のシール面の端部に近い領域であり、ここでは、注入口の対向部分の壁面は互いに結合され、前記注入体のシール面に結合するために方向を変えられており、更に容器と注入体を形成するためにシールされる材料は、良好な親和性を有している。
【0009】
従って、食品を取り出す際に、空気が容器内に入って、食品の感覚刺激性を劣化させ、またラベルに表示されている保存可能期間が短縮されることがあるように、可撓性容器では、所望の密閉度が得られないことが多い。
【0010】
分解性を考慮し、かつ保存期間を延ばすために、可撓性容器が予め殺菌され、食品が衛生状態(無菌状態)を保持して充填されている場合には、この欠点は、重大である。
【0011】
前述した可撓性容器用開閉装置も公知であり、該装置のネックの下部には、刃又は同等の切断手段が装着され、該ネックは、注入体内で、容器から刃が取り外される位置から、ネックが不可逆的にブロックされ、上述した刃により容器が開口され、容器内の食品が流体的に連通する位置まで移動できる。
【0012】
上記した可撓性容器用の開閉装置は、例えば特許文献1(欧州特許出願第08012211.2号)に記載されている。
【0013】
必要な食品が予め充填された可撓性容器の前記開閉装置は、可撓性容器の壁面の上端を折り曲げることにより形成されたポケットに、その注入体を挿入し、それぞれのシール面で前記対向面及び注入体がシールされるまで、前記ポケットの対向面を結合することにより、このポケット内に部分的に収容させる。
【0014】
これらの開閉装置は、機能面からは満足できるものであるが、前述の開閉装置を可撓性容器の特殊なポケットに好適に収容することは、時として困難であり、かつ労力を要する。
【0015】
より詳細に述べると、前記ポケットが湾曲面を有する特殊な形状であるため、注入体をポケットの下端に達するまで挿入し、かつ注入体を実質的に縦方向に位置させることは時として困難である。
【0016】
特許文献1は、脱離可能なキャップを有する注入体(排出管)及び前記注入体に装着されたフィルム状の基部を備える可撓性容器用のキャップタイプの閉塞体を開示している。フィルム18は、その周縁20が、前記容器の上部にシールされる形状を有している。
【0017】
特許文献2は、脱離可能なキャップを有する注入体(管25)及び平面シート状フィルム状の基部を含むキャップタイプの閉塞体を装着した可撓性容器開示している。
【0018】
特許文献3は、
(a)その上部に内容物を充填し、かつ縦方向に袋体を保持するための
開口しうる部分を有する自己保持型の前記袋体を供給する工程と、
(b)前記自己保持型の前記袋体を
開口しうる部分を開口する工程と、
(c)前記自己保持型の前記袋体に内容物を充填する工程と、
(d)船形のフランジにストッパ付き出口を有する出口ストッパを、前記
開口しうる部分に装着し、
(e)前記出口ストッパの主要部の船形のフランジの側面を、自己保持型の前記
可撓性容器の
開口しうる部分の内側面にシールする工程から成り、
各工程を、(a)、(b)(c)(d)及び(e)の順序で行う、前記出口ストッパを有する自己保持型のパッケージの製造方法を開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
本発明が解決しようとする課題は、前述の公知技術における欠点を解消して、例えば食品や薬品のような流体製品を充填しようとする可撓性容器用開閉装置、及びこれらの流動性製品を充填するための方法を提供にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明によると、前記技術的課題は、注入体とこの該注入体に取外し可能に結合された開閉
要素を備える流動製品の充填用の開閉装置において、前記注入体の予め決められた外形における周囲部の周りに、実質的に平らで、かつ折り曲げられ、かつシールできる基部を備え、この基部の底部は、
通孔を有するか、あるいは開口されて、前記注入体を前記可撓性容器の内容物と流体的に連通できるようになっている前記可撓性容器における予め決められた部分にシールされていることを特徴とする開閉装置により解決される。
【0022】
本明細書では、「流動製品」という語は、液体又は半液体製品、及び粉状又は粒状の食品のような流動性(いわゆる自由流動性を有する固体製品)を意味するものである。これらの製品には、例えば飲料又はジュース、更に生理溶液や種々の薬などの医薬品も含まれる。
【0023】
本発明の開閉装置の一態様では、注入体は、前記流体製品を供給するための予め決められた軸を有するネックを備え、前記基部は、ネックの下部の、あるいはネックの下端の注入体と一体化され、かつ前記注入体のネックと同軸の
通孔を有する。
【0024】
本発明の開閉装置の他の態様では、前記基部は、前記注入体の予め決められた外部下部の周りの基部の折り曲げ、及びシールを容易に行うための少なくとも1本の折り曲げ線を有する。
【0025】
前記基部は、その注入体の周縁部の外部
形状と実質的に等しい
形状を有する第1折り曲げ線と、この第1折り曲げ線により区画される
形状の外部に配置された第2の折り曲げ線を備えている。
【0026】
更に前記基部は、前記第1折り曲げ線で区画される
形状内に位置する第3折り曲げ線を備えている。
【0027】
本発明の好ましい態様では、前記第1折り曲げ線は、前記基部上の注入体の周縁部の直交する突起の外部に近接して設けられている。
【0028】
本発明では、前記基部の折り曲げ線は、公知の種々の手法で設けられ、好ましくは、公知の手法、例えば切り込み形成された弱化線である。
【0029】
本発明の一態様では、前記注入体の周縁部は、予め決められた外部
形状とシール用周縁面を有する平らなフランジを備えている。
【0030】
本発明の他の態様では、前記基部は、ネックの下端で、ネックと一体化されている。
【0031】
本発明の更に他の態様では、前記注入体は、前記基部と一体成形されたカラーを備え、前記ネックには、前記可撓性容器の予め定めた部分を開口するための適した切断手段が設けられ、かつ前記ネックは、前記カラーの内部で、上端停止位置と下端停止位置との間を回転可能に移動可能であり、前記上端停止位置は、前記切断手段が、前記可撓性容器から最も離れた位置であり、前記下端停止位置は、前記切断手段が、最も前進して前記可撓性容器を開口できる位置である。
【0032】
また本発明は、前述のタイプの可撓性容器及び開閉装置を備えるパッケージにも関する。
【0033】
本発明の一態様では、このパッケージは、可撓性容器と前述のタイプの開閉装置とを備え、可撓性容器は、それぞれの側縁の少なくとも一部に沿ってシールされた、互いに対向する第1壁及び第2壁、及び流体製品を収容する前記壁間の空間を有し、開閉装置は、第1壁及び第2壁のそれぞれの上端部の内面を基部でシールされ、基部は折り曲げられ且つ注入体の予め定められた外部
形状の周辺部分をシールされ、第1壁及び第2壁の端部は互いに折り曲げられ、注入体の部分と連結することによって影響されない領域及び基部の残りの部分によって影響される領域で互いにシールされるパッケージが提供される。
【0034】
また本発明は、前述のタイプのパッケージに流体製品を充填する方法にも関する。この方法は、次の工程を備えている。
−互いに対向し、かつ前記第1壁及び第2壁のそれぞれの上端部を除いて、側面がシールされた第1壁及び第2壁を備え、かつ前記第1壁及び第2壁の上端間に形成される口部に沿って開口する可撓性容器を設け、
−前述の開閉装置を設け、
−前記口部を通して、流体製品で前記開口した可撓性容器を充填し、
−前記第1壁及び第2壁の上端を互いに方向変換して、それらを実質的に水平な面に沿って配置し、
−前記開閉装置の基部を、前記第1壁及び第2壁の端部にシールし、
−前記基部と前記第1壁及び第2壁の前記配置された上端を折り曲げ、前記開閉装置の注入体の予め決められた外部
形状の部分の周囲で折り曲げた基部をシールし、及び/又は前記第1壁及び第2壁の折り曲げた上端を、前記注入体の前記部分との結合により影響されない領域、かつ前記基部の残りの部分により影響される領域において、互いにシールする。
【0035】
本発明の他の態様では、側部が、それぞれの側縁の少なくとも一部に沿ってシールされた、互いに対向する第1壁及び第2壁、及び流体製品を収容する前記壁の間の空間、前記第1壁及び第2壁の上縁間を延び、かつ前記第1壁及び第2壁のそれぞれの上端部で前記第1壁及び第2壁で少なくとも横方向にシールされたガセット部材、及び請求項8記載の開閉装置を備える流体製品用のパッケージであって、
前記開閉装置は、その基部が、前記ガセット部材にシールされ、前記基部は折り曲げられ、かつ前記注入体の予め決められた外部
形状の前記部分の周囲にシールされており、更に前記第1壁及び第2壁の前記端部は、ガセット部材と共に、互いに折り曲げられ、前記注入体の前記部分との結合により影響されない領域、かつ前記基部の残りの部分により影響される領域において、互いにシールされているパッケージが提供される。
【0036】
本発明の他の態様は、前述のタイプのパッケージに流体製品を充填する方法にも関し、この方法は、次のステップを備えている。
−互いに対向し、かつ前記第1壁及び第2壁のそれぞれの上端で終わる、それぞれの端部を除いて、横方向にシールされた第1壁及び第2壁、及び前記第1壁及び第2壁の上縁間で延び、かつ前記第1壁及び第2壁のそれぞれの上端部で、前記第1壁及び第2壁に少なくとも横方向にシールされたガセット部材を備え、かつ前記第1壁及び第2壁の上端間に形成される口部に沿って開口しうる可撓性容器を設け、
−前述のタイプの開閉装置を設け、
−前記口部を通して、流体製品で前記開口した可撓性容器を充填し、
−前記口部の対向端をシールして、前記可撓性容器を密封し、
−前記第1壁及び第2壁の上端の向きを互いに変換して、前記ガセット部材を、実質的に水平な面に沿って配置し、
−前記ガセット部材上に、前記開閉装置の基部をシールし、
−前記基部、及び前記第1壁及び第2壁の前記端部は、前記ガセット部材と共に折り曲げられ、前記開閉装置の注入体の予め決められた外部
形状の部分の周囲の折り曲げた基部をシールするか、及び/又は前記第1壁及び第2壁の折り曲げた上端を、前記注入体の前記部分との結合により影響されない領域と、かつ前記基部の残りの部分により影響される領域において、互いにシールする。
【0037】
本発明の方法では、前記シールは、例えば、熱シールや、熱溶接、超音波溶接、接着剤の使用などの公知の方法により行うことができる。
【0038】
本発明の他の特徴や利点は、添付図面を参照して行う好ましい非限定的な実施例の説明により、更に明らかになると思う。
【発明を実施するための形態】
【0040】
図1から
図4は、本発明の第1態様の可撓性容器用開閉装置を示す。この開閉装置全体は、1で示されている。
【0041】
前記開閉装置1は、主要部材として、平らで折り曲げられる基部2、全体を3で示す注入体、及び縦方向軸X−Xに沿い他の部材と同軸をなすキャップストッパ4を備えている。
【0042】
前記注入体3は、前記基部2と一体化されたカラー5を備え、カラー5内には、例えば食品や薬品などの液体製品の経路となる前記軸X−Xと同軸状のチャンネル8を有し、更に前記注入体3は、前記チャンネル8に回転自在に係合するネック22を備え、ネック22には、下記する可撓性容器の開口用切断手段が設けられている。
【0043】
前記カラー5は、前記基部2から予め決められた距離にあり、予め決められた外部
形状と、縦軸X−X方向の予め決められた厚さを有する平らなフランジ6を有し、フランジ6は、前記カラー5の全周囲に広がっている。より詳細には、フランジ6は、前記カラー5と一体化され、実質的に六角形の周囲形状を有し、かつ更に詳細に後述するように、フランジ6上で対向して配置される付属物6aと、前記基部2のシールのための厚さによって画定され、外周全体に沿った
シール用周縁面7とを有する。
【0044】
前記カラー5は、更に前記フランジ6と一体化され、かつその上に近接して位置する環状
帯9を有する。前記環状
帯9は、円周上に連続的に形成された複数の歯10を有する。その機能については後述する。
【0045】
前記環状
帯9の代わりに、円周上に連続的に一体的に形成された複数の歯10を有するリングとしてもよい。このリングは、適宜のブリッジにより、前記カラー5に嵌合保持されている。
【0046】
前記平らで折り曲げられている基部2は、後述するように可撓性容器にシールされ、第1の部分である中央部2aと、前記注入体3のフランジ6にシールできる周縁部である第2の
周縁部2bとを有する。更に前記基部2におけるフランジ6のシール面の周辺には、前記カラー5内に位置し、前記チャンネ
ル8と同軸をなす通孔11と、必要とする可撓性容器に装着した後に、該基部2の折り曲げを容易にするための折り曲げ線とが設けられている。
【0047】
より詳細に述べると、前記基部2は、実質的に方形であり、前記注入体3のフランジ6の
形状に実質的に対応する全体形状を有する、前記基部2の中央部2aを区画するための前記通孔11の周囲の第1の折り曲げ線12と、それぞれの
シール用周縁面7に沿って、前記フランジ6にシールできる前記基部2の
第2の周縁部2b内の前記第1の折り曲げ線12で区画される
形状の外に位置する第2の折り曲げ線13とを有する。
【0048】
図4に詳細に示すように、第1の折り曲げ線12は、前記基部2上のフランジ6の突出部の外部に近接して設けられ、これにより該突出部は、前記第1の折り曲げ線12により区画されている基部2の中央部2aに位置している。
【0049】
この非限定的な態様では、前記第2の折り曲げ線13は、実質的に基部2の端部に到達するまで、前記第1の折り曲げ線12から、縦方向及び/又は横方向に延びている。
【0050】
また前記基部2は、前記の折り曲げ線12で区画された内部形状を有する基部2の中央部2aに配置された第3の折り曲げ線14を備えている。本態様では、これらの第3の折り曲げ線は、対向する第1の折り曲げ線12間で実質的に横方向に延びている。
【0051】
前記カラー5内のチャンネ
ルに、短い軸部に沿って、内側ねじ28が形成され、後述の通り、前記ネック22に回転係合されるようになっている。更に1対の環状頂部が、より詳細には、上部
環状頂部29aと下部
環状頂部29bが、カラー5の内部に形成されている。前記環状頂部は、前記ネック22の動きに対する上端ストッパとして機能し、かつ後述の通り、前記内側ねじ28の上方においてネック22に形成された対応する
環状頂部29cと相互作用する。
【0052】
より詳細には、前記上端停止位置では、前記ネック22の
環状頂部29cは、前記カラー5の
上部環状頂部29aと下部
環状頂部29bとの間に位置する。更に、前記ネック22の
環状頂部29cは、前記チャンネル8の内壁と好適に相互作用を行い、前記開閉装置1が作用して、一旦可撓性容器が開口すると、前記チャンネル8を通って、液体が漏出するのを防止する。
【0053】
ネック22は、前記軸X−Xと同軸の円筒体30を備え、この円筒体30は、軸断面に沿う外部ねじ32を有する上端部31、軸断面に沿う外側ねじ34を有する下端部33、及び前記上端部31及び下端部33間のねじを有しない中間部
35を有する。
【0054】
前記円筒体30は、前記カラー5のチャンネル8と同軸の液体製品通過のためのチャンネル40を有し、該チャンネル40は、上端部31に沿って軸方向に延び、前記下端部33及び中間部
35は、前記ネック22の下端及び上端部で開口している。
【0055】
前記円筒体30の下端部33の下端には、軸X−Xに対して偏心した、可撓性容器を開くための刃42が設けられ、この刃42は、前記軸X−Xに対して傾斜した切断面に沿って、前記円筒体30を切ることにより得られている。
【0056】
前記ネック22は、前記円筒体30の中間部35にそれと一体的に形成された円筒シェル36を有し、この円筒シェル36の上部には、環状帯部37に沿って、かつそこから突出するように、円周方向に連続する複数の歯38を、下部には、前記開閉装置1が作用して、可撓性容器が初めて開口する際に、前記基部のカラー5の歯10により実質的に結合される内部環状
凹部39を有する。
【0057】
前記キャップストッパ4は、ヘッド45と、外部の刻み状凹凸47と、内部のねじ48を備え、このねじ48は、前記ネック22の上端部31の外部ねじ32とともに、必要に応じて、注入体3のネック22に前記キャップストッパ4をねじ止めし、かつネック22から外すためのねじ結合を構成している。
【0058】
また前記キャップストッパ4は、適宜のブリッジ(図示略)により、環状シェル46に係合され、かつ保持されたリング49で形成された保証帯を有し、このリング49は、前記ネック22の中間部35の円筒シェル36の複数の歯38の間に係合する(実質的に歯車結合に対応する)全体が公知で図示を省略した複数の歯を有する。
【0059】
このようにして、前記キャップストッパ4は、前記注入体3のネック22と、回転自在に一体化されている。
【0060】
前記下端部33の外側ねじ34と、前記カラー5のチャンネル8の内側ねじ28間のねじ結合により、前記ネック22を、カラー5の下端に回転自在に係合させる。特に、前記ねじ結合は、下端部33の刃42を、開閉装置が作用して、可撓性容器から最大限離れた位置のチャンネル18内に位置する上端停止位置から、前記偏心刃42が、前記基部2の
通孔11を越えて動いて前記可撓性容器に開口を形成し、前記容器の内部空間を中間部35と、より詳細には、ネック22のチャンネル40と流体的に連通させる、前記
内部環状
凹部39が、前記カラー5の歯10と噛合する下端停止位置へ回転させることを可能にする。
【0061】
ネック22の上端部31の外側ねじ32と、下端部33の外側ねじ34は、実質的に逆方向に切るのが有利である。これは、使用者が、開閉装置1が作用する可撓性容器に開口を形成すること、及び続いて単一方向の回転により、前記ネック22からキャップストッパ4を開けることを容易にするので、好都合である。
【0062】
図5〜
図8は、本発明により、開閉装置1を可撓性容器に作用させて、この可撓性容器内に流体製品を充填し、これによりパッケージを形成する方法の主工程を示す。
【0063】
図5に示すように、本発明の方法は、食品用の好適な材料から成る単一の多層(複合層)又は単一層の可撓性シートで成形された袋からなる可撓性容器50を利用する。この
可撓性容器50は、アルミニウムである金属製材料のシート、又は金属と食品用プラスチック材料(これらに限定されない)の複合シートで形成されている。その代わりに、前記
可撓性容器50を、前述の可撓性材料の複数のシートで形成することも可能である。
【0064】
より詳細には、前記
可撓性容器50は、好ましくはガッセトタイプの底部51、実質的に互いに対向し、かつそれぞれの第1側縁52a、53a及び第2側縁52b、53bでシールされた第1壁52及び第2壁53、及び流体食品、液体又は固体(自由流動性)食品を、前記第1壁52及び第2壁53の間に充填するための空間を備えている。
【0065】
第1壁52及び第2壁53間の側面シールは、底部51から、第1側縁52a、53a及びそれぞれの第2側縁52b、53bに沿って広がり、それぞれが第1壁52の
上縁部52d及び第2壁53の上縁部53dで終わる第1壁52の上端部52c、及び対応する第2壁53の上端部53cに達している。
【0066】
第1壁52及び第2壁53間は
横方向にシールされ、
すなわち、第1側縁52a、53a及びそれぞれの第2側縁52b、53bは、袋体の上端に配置され、かつ第1壁52の上縁部52d及び第2壁53の上縁部53d間に広がるガセット部材55にシールされている。
【0067】
前記ガセット部材55は、前記第1壁52及び第2壁53のいずれかの折り曲げられた端部で形成されていることが好ましい。
【0068】
しかし、前記ガセット部材55は、前記第1壁52及び第2壁53を形成する1又は2以上の可撓性シートに結合した別の部材(例えば別の可撓性シート)であっても、又は互いに結合した前記第1壁52及び第2壁53のそれぞれの折り曲げ部から形成されていても良い。
【0069】
本発明方法では、前記可撓性容器50は、第1壁52及び第2壁53の上端部52c、53c間に形成される口部56に沿って開いている。より詳細には、本態様では、この口部は、第2壁53の自由な(シールされていない)上縁部53dと、ガセット部材の自由端55aの間に形成されている。
【0070】
この時点で、前記口部56を通して、バッチャ59により、予め決められた量の流体製品58を、依然として開いている前記可撓性容器50に充填する(
図5)。
【0071】
無菌での充填を行うには、この充填工程の前に、例えば過酸化水素を使用する公知の方法で、前記可撓性容器50を消毒する。
【0072】
充填が完了すると、前記口部56を閉じて、可撓性容器50を密封シールする。このシールは、
図6で矢示するように、前記ガセット部材55の自由端55aを、第2壁53の上縁部53dにシールして、前記口部56を閉じることにより行う。
【0073】
本発明の方法では、この時点で、前記開閉装置1のそれぞれの基部2を、可撓性容器50のガセット部材55にシールする。これは、第1壁52の上端部52cと第2壁53の上端部53cを、互いに方向変換して実質的に完全に前記ガセット部材55を平面上(水平面に沿って)に位置させ、次いで前記基部2を、前記ガセット部材55にシールして実行する(
図7の矢印D)。
【0074】
この態様では、基部2のガセット部材55へのシールは、実質的に楔状の2個の対向する堅牢なブロック60を補助的に使用して行うことが好ましく、このブロック60は、それぞれ第1壁52の上端部52cと第2壁53の上端部53cの僅かに下の前記第1壁52及び第2壁53に近接する箇所に、互いに近づくように配置する(
図7の矢印B及びC)。
【0075】
これらのブロック60は、それぞれ実質的に水平な上面61を有し、その上に、第1壁52の上端部52cと第2壁53の上端部53cを保持させ、前記基部2がガセット部材55に作用して(例えば押し付けられ)、基部2のガセット部材55への効率的なシールが、容易に行えるようになる。
【0076】
前記堅牢なブロック60を、前記第1壁52及び第2壁53から離した後(
図8の矢印E)、本発明の方法では、前記基部2を、第1壁52の上端部52cと、第2壁53の上端部53c、及びガセット部材55とともに折り曲げ、折り曲げられた基部2の少なくとも一部を、前記開閉装置1の注入体3のフランジ6の
シール用周縁面7にシールし
(図8の矢印F)、かつ前記フランジ6との結合で影響を受けないガセット部材55の端部領域と、かつ前記基部2の残りの部分により影響を受けるガセット部材55の端部領域で、前記第1壁52及び第2壁53の
上端部52c及び53cは互いにシールし(
図8の矢印G)、
図9に示す本発明のパッケージ70を得る。
【0077】
前記フランジ6の
シール用周縁面7の周囲の基部2の折り曲げは、前記折り曲げ線12、13及び14により容易に行うことができる。より詳細には、
図8a及び
図8bにおいて、セットした基部2(
図8aに概略を示す)を、それをガセット部材55に作用させた後の注入体3の一部(
図7に示した)とともに折り曲げると、直進する
通孔11によって影響されない対向する周辺領域で基部2の中心部2aの一部が僅かに下降し、かつこれらの領域でシールされたガセット部材55の一部が下降する。この下降は、第3の折り曲げ線14(
図8bの矢印H)により容易に起こる。
【0078】
更に、前記基部2を折り曲げると、前記第1壁52の上端部52cを有する基部2の
第2の周縁部2b、前記第2壁53の上端部53c、及びガセット部材55の残りの部分が上昇する。この上昇は、第1の折り曲げ線12及び第2の折り曲げ線13(特に、長手方向に延びる
第2の折り曲げ線13)の少なくとも一部により容易になる。
【0079】
更に、前記折り曲げ線の特定形状のため、一旦折り曲げられると、前記基部2は、その内部
形状が、実質的にフランジ6の外部
形状と相補的であるポケットを形成し、これにより、基部2をフランジ6の
シール用周縁面7にシールすること、及びフランジ6との結合により影響されない、前記ガセット部材55の端部領域と、かつ基部2の残りの部分により影響される、前記ガセット部材55の端部領域での第1壁52及び第2壁53の折り曲げられた上端部52c、53cのシールは、より容易かつ正確に行われる。
【0080】
本発明の
パッケージ70を開ける(第1の開口)ために、使用者は、キャップストッパ4を、予め決められた方向(例えば矢印Hで示された反時計方向)に、袋体である可撓性容器50の前記刃の最大前進位置に対応する、刃42の下端停止位置に達するまで回転させれば十分である。この回転は、刃42を有するネック22、及びそれと回転自在に一体化されたキャップストッパ4を下降させ、前記刃42が基部2の
通孔11を横切ると、この刃は、前記ガセット部材55において、可撓性容器50を開口する。ネック22が上端停止位置から下降すると、カラー5の下部環状頂部29bの下方の
環状頂部29cに通路が形成されて(回転力、及び
上部環状頂部29a、
環状頂部29cの成分材料が十分な弾性を有するため)、円筒シェル36を、その内部の環状凹部39で環状帯9の歯10と結合させることにより、ネック22がカラー5でブロックされる下端停止位置に達するまで下降する。
【0081】
前記基部2の中央部2aの端部領域の充填の間に行われる下降により、基部2の直進した通孔11に位置するガセット部材55の一部は、これらの端部領域と比較して僅かに上昇した位置にあり、十分に緊張し、それによって刃42による可撓性容器50の開口を容易にする。
【0082】
この時点で、キャップストッパ4の同方向回転を続けると、保証帯を構成するリング49は裂け、キャップストッパ4がネック22から外れ、
可撓性容器50内の内容物を取り出せる。
キャップストッパ4が外れた後の前記
開閉装置1の第1開口の最終的結果を
図10に示す。
【0083】
前記
開閉装置1は、
可撓性容器50内の流体製品の所望量を取り出した後に、使用者が、キャップストッパ4をネック22の上端部31にねじ止めすることにより、容易に再度閉じることができることは注目すべきであり、前記キャップストッパ4は、内部環状凹部39で、円筒シェル36を環状帯9の歯10と係合させることにより、その位置に強く保持できる。
【0084】
図11及び
図12は、本発明の可撓性容器用開閉の他の態様を示す。この開閉装置の全体を101で示してある。
【0085】
前述の開閉装置の対応部材と構造的及び/又は機能的に等価である開閉装置101の部材には、100を足した同じ符号を付してある。
【0086】
前記開閉装置101は、主要部材として、縦軸X−Xに沿って、互いに同軸的であり、平らで折り曲げられる基部102、全体が103で示された注入体103、及びキャップストッパ104を備えている。
【0087】
前記注入体103は、前記基部102と一体化し、その上に位置する実質的に円筒状のネック122を備え、ネック122は、流体製品を通すための、前記軸X−Xと同軸のチャンネル140を内部に有している。
【0088】
前記ネック122は、その外方で、前記基部102から予め決められた距離にある、予め決められた外部
形状と、前記縦軸X−Xに沿った予め決められた厚さを有する平らなフランジ106を有し、このフランジ106は、前記ネック122の全周囲に広がっている。
【0089】
より詳細には、前記フランジ106は、前記ネック122と一体成形され、実質的に六角形の周囲形状を有し、かつ更に詳細に後述するように、フランジ
106上で対向して配置される付属物106aと、前記基部102のシールのための厚さによって画定され、外周全体に沿った
シール用周縁面107とを有する。
【0090】
前記ネック
122は、フランジ106の上方に、周縁上に連続する複数の歯138を有し、かつこの歯138の上方に外部ねじ
132を有する。
【0091】
キャップストッパ104は、ヘッド145と、外部に刻み状凹凸147と内部にねじ148を設けた環状シェル146を備え、このねじ148は、前記ネック122の外部ねじ
132とともに、必要に応じて、注入体103のネック122に前記キャップストッパ104をねじ止めし、かつネック122から前記キャップストッパ104を外すためのねじ結合を構成している。
【0092】
前記キャップストッパ104は、好適なブリッジ(図示略)により、環状シェル146に係合され、かつ保持されたリング
149で形成された保証帯を有し、このリング149は、前記ネック122の複数の歯138の間に係合する(実質的に歯車結合に対応する)図示を省略した複数の歯を有する。
【0093】
前記平らで折り曲げ可能な基部102は、後述するように可撓性容器にシールされ、第1の実質的な中央部102aと、前記注入体103のフランジ106にシールできる
第2の周縁部102bを有する。更に前記基部102は、前記ネック122内に前記チャンネル140と同軸的な通孔
111と、それを必要とする可撓性容器に装着した後に、該基部102の折り曲げを容易にするための折り曲げ線を、前記フランジ106のシール面の周囲に有する。
【0094】
より詳細には、前記基部102は、実質的に方形であり、前記通孔111の周囲に前記基部102の中央部102aを区画する第1の折り曲げ線112を有する。前記基部102の中央部102aは、前記注入体103のフランジ106の
形状に実質的に等しい(対応する)全体形状を有する。また、前記基部102は、前記基部102の
第2の周縁部102b内で前記第1の折り曲げ線112により画定される
形状の外に位置する第2の折り曲げ線113を有する。前記基部102は、それぞれの
シール用周縁面107に沿って前記フランジ106にシールできる。
【0095】
第1の折り曲げ線112は、前記基部102上のフランジ106の突出部の外部に、それと近接して形成され、これにより突出部は、前記第1の折り曲げ線112により区画されている基部102の中央部102aに位置している。
【0096】
この非限定的な態様では、前記第2の折り曲げ線113は、実質的に基部2の端部に到達するまで、前記第1の折り曲げ線112から縦方向、及び/又は横方向に延びている。
【0097】
さらに前記基部102は、前記態様の
第1の折り曲げ線112で区画された内部形状を有する基部102の
第2の周縁部102bに配置された第3の折り曲げ線114を備えている。本態様では、これらの第3の折り曲げ線
114は、対向する第1の折り曲げ線112間を実質的に横方向に延びている。
【0098】
図13から
図15は、本発明により、開閉装置101を可撓性容器に作用させて、この可撓性容器内に流体製品を充填し、これにより、パッケージを形成する方法の主工程を示す。
【0099】
図13及び
図14を参照すると、本発明の方法では、食品用の好適な材料から成る単一の多層(複合層)又は単一層の可撓性シートで成形された袋体からなる全体が符号150で示された可撓性容器を利用する。この容器は、限定的ではないが、アルミニウムである金属製材料のシート、又は金属と食品用プラスチック材料の複合シートで形成できる。その代わりに、前記
可撓性容器150を、前述の可撓性材料の複数のシートで形成することも可能である。
【0100】
より詳細には、前記
可撓性容器150は、好ましくはガセットタイプの底部151、実質的に互いに対向し、かつそれぞれの第1側縁152a、153a、及びそれぞれの第2側縁152b、153bでシールされた第1壁152及び第2壁153、及び流体食品、液体又は固体(自由流動性)を前記第1壁152及び第2壁153間に充填するための空間を備えている。
【0101】
第1壁152及び第2壁153間の側面シールは、底部151から、第1側縁152a、153a、及びそれぞれの第2側縁152b、153bに沿って広がり、それぞれが第1壁152の上端部152c及び第2壁153の上縁部153dで終わる、第1壁152の上端部152c、及び対応する第2壁153の上端部153cに達している。
【0102】
本発明の方法では、前記可撓性
容器150は、第1壁152及び第2壁153の上端部152c、153c間に形成されている口部156に沿って開いており、それを通して、可撓性容器150に、前述の可撓性容器50に関して既に説明したのと同様に、流体食品が充填される。
【0103】
充填が完了すると、開閉装置101の基部102を、第1壁152と第2壁153の上端部152cと上端部153cに対してシールする。これは、第1壁152の上端部152cと第2壁153の上端部153cを、互いに方向変換させて実質的に完全に、それらを平面上(つまり互いに平らな角を形成する)に位置させ、次いで前記基部102を、上端部152c、153cの内部表面(現時点で見える)に作用させ、かつシールして実行する(
図13及び14の矢印L)。
【0104】
本態様では、基部102の上端部152c、153cへのシールは、実質的に楔状の2個の対向する堅牢なブロック160を補助的に使用して行うことが好ましく、このブロック160は、それぞれ、第1壁152の上端部152cと第2壁153の上端部153cの僅かに下の前記第1壁152及び第2壁153に近接する箇所に、互いに近づくように配置される。
【0105】
これらのブロック160は、それぞれ実質的に水平な上面161を有し、その上に、第1壁152の上端部152cと第2壁153の上端部153cが位置し、かつ保持され、前記基部102が作用して(例えば押し付けられ)、基部102d効率的なシールが容易に行えるようになる。
【0106】
前記堅牢なブロック160を、前記第1壁152及び第2壁153から離した後、本発明の方法では、前記基部102を、第1壁152の上端部152cと第2壁153の上端部153cを折り曲げ(
図15の矢印M)、折り曲げた基部102の少なくとも一部を注入体103のフランジ106の
シール用周縁面107にシールし、かつ前記フランジ106との結合により影響を受けない端部領域、また前記基部102の残りの部分により影響を受ける端部領域において、前述の折り曲げられた第1壁152及び第2壁153の前記上端部152c及び153cを互いにシールし、
図16に示す本発明のパッケージ170を得る工程を実施する。
【0107】
前記フランジ106の
シール用周縁面107の周囲の基部102の折り曲げは、前記装置1の基部2の折り曲げに関して説明したのと同様に、前記
第1の折り曲げ線112、
前記第2の折り曲げ線113及び
前記第3の折り曲げ線114により、容易に行うことができる。更に、前記折り曲げ線の特定形状のため、一旦折り曲げられると、前記基部102は、その内部
形状が、実質的にフランジ106の外部
形状と相補的であるポケットを形成し、これにより、基部102をフランジ106の
シール用周縁面107のフランジ106にシールすること、及びフランジ106との結合により影響されない端部領域と、かつ基部102の残りの部分により影響される端部領域の前記第1壁152及び第2壁153の折り曲げられた上端部152c、153cのシールは、より容易かつ正確に行われる。
【0108】
本発明のパッケージ170を開ける(第1の開口)ためには、使用者は、キャップストッパ104を予め決められた方向に回転させれば十分であり、これにより、保証帯を構成するリング149が裂け、続いてネック122からキャップストッパ104が外れ、
可撓性容器150内の内容物を取り出すころができる。
キャップストッパ104が外れた後の前記パッケージ170の第1開口の最終形態を、
図17に示す。
【0109】
前記パッケージ170は、
可撓性容器150内の流体製品の所望量を取り出した後に、使用者が、キャップストッパ104をネック122にねじ止めすることにより、容易に再度閉じることができる。
【0110】
図18及び
図19は、本発明の開閉装置の基部の多くの可能な態様のうちの幾つかを示している。
【0111】
詳細には、
図18は、前述の基部2に全体的に類似している平らで折り曲げ可能な基部200を示し、実質的に八角形の形状である点で異なっている。
【0112】
図19は、前述の基部2に類似している平らで折り曲げ可能な基部300を示し、第3の折り曲げ線14が存在しないこと、及び第1の折り曲げ線12が前記基部2の場合の六角形でなく実質的に楕円形である点で異なっている。