特許第6130877号(P6130877)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6130877
(24)【登録日】2017年4月21日
(45)【発行日】2017年5月17日
(54)【発明の名称】ロック制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04Q 9/00 20060101AFI20170508BHJP
   E05B 49/00 20060101ALI20170508BHJP
   B60R 25/24 20130101ALI20170508BHJP
【FI】
   H04Q9/00 301B
   E05B49/00 J
   B60R25/24
【請求項の数】10
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2015-121319(P2015-121319)
(22)【出願日】2015年6月16日
(65)【公開番号】特開2016-10158(P2016-10158A)
(43)【公開日】2016年1月18日
【審査請求日】2015年6月16日
(31)【優先権主張番号】103121758
(32)【優先日】2014年6月24日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】513077298
【氏名又は名称】▲れい▼達科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】LEADOT INNOVATION, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】王 鏗又
【審査官】 山岸 登
(56)【参考文献】
【文献】 特開平05−287947(JP,A)
【文献】 特開昭61−071797(JP,A)
【文献】 特開2002−235470(JP,A)
【文献】 特開平07−226979(JP,A)
【文献】 特開2002−295892(JP,A)
【文献】 特開2010−041411(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 25/00−99/00
E05B 1/00−85/28
H03J 9/00− 9/06
H04Q 9/00− 9/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠隔制御装置及びアクセス制御端末を用いるロック制御方法であって、当該方法は:
前記遠隔制御装置が、通信技術を用いて、起動信号を第1チャネルを介して送信するステップと;
前記アクセス制御端末が、第1チャネルを介して前記起動信号を受信した場合に、認証プロセスを起動するステップと;
前記アクセス制御端末が、ローリングコードキーを第2チャネルを介して前記遠隔制御装置に送信するステップと;
ローリングコード発生装置によってローリングコードを生成するように、前記遠隔制御装置が、前記ローリングコードキーをローリングコード発生装置に入力するステップと;
前記遠隔制御装置が、通信技術を用いて、ローリングコードを含む制御信号を第3チャネルを介して前記アクセス制御端末に送信するステップと;
前記アクセス制御端末が、通信技術を用いて、第3チャネルを介して制御信号を受信するステップと;
前記認証プロセスによって前記制御信号及び前記ローリングコードが所定の規則に一致すると検証された場合に、前記アクセス制御端末が、スイッチ及び/又はロックを解除するステップと;を含む、
方法。
【請求項2】
前記ローリングコード発生装置によってローリングコードを生成するように、前記遠隔制御装置が、ローリングコードキーを遠隔制御モジュールのローリングコード発生装置に入力するステップは、
時間及びローリングコードキーに応じてローリングコードを生成するように、前記遠隔制御装置が、ローリングコードキーを前記遠隔制御モジュールのローリングコード発生装置に入力するステップである、
請求項に記載の方法。
【請求項3】
前記アクセス制御端末が、第1チャネルを介して前記起動信号を受信した場合に、認証プロセスを起動するステップは、
前記アクセス制御端末が、第1チャネルを介して前記起動信号を受信した場合に、信号処理ユニットオンにし、且つ信号処理ユニットの認証プロセスを起動するステップである、
請求項に記載の方法。
【請求項4】
遠隔制御モジュール及びアクセス制御端末を用いるロック制御方法であって、当該方法は:
前記遠隔制御モジュールが、通信技術を用いて、起動信号を第1チャネルを介して送信するステップと;
前記アクセス制御端末が、第1チャネルを介して起動信号を受信した場合に、認証プロセスを起動するステップと;
前記アクセス制御端末が、通信技術を用いて、ローリングコードキーを第2チャネルを介して前記遠隔制御モジュールの遠隔制御装置に送信するステップと;
ローリングコード発生装置によってローリングコードを生成するように、前記遠隔制御装置が、前記ローリングコードキーを前記遠隔制御モジュールのローリングコード発生装置に入力するステップと;
前記遠隔制御モジュールの信号送信機が、通信技術を用いて、ローリングコードを含む制御信号を第3チャネルを介して前記アクセス制御端末に送信するステップと;
前記アクセス制御端末が、通信技術を用いて、第3チャネルを介して前記制御信号を受信するステップと;
前記認証プロセスによって前記制御信号及び前記ローリングコードが所定の規則に一致すると検証された場合に、前記アクセス制御端末が、スイッチ及び/又はロックを解除するステップと;を含む、
方法。
【請求項5】
前記遠隔制御モジュールが、通信技術を用いて、前記起動信号を第1チャネルを介して送信するステップは、
前記遠隔制御モジュールの遠隔制御装置が、通信技術を用いて、前記起動信号を第1チャネルを介して送信するステップである、
請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記遠隔制御モジュールが、通信技術を用いて、前記起動信号を第1チャネルを介して送信するステップは、
前記遠隔制御モジュールの遠隔制御装置が、通信技術を用いて、第4チャネルを介して遠隔制御モジュールの信号送信機に通知して、前記起動信号を第1チャネルを介して送信するステップである、
請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記ローリングコード発生装置によってローリングコードを生成するように、前記遠隔制御装置が、ローリングコードキーを前記遠隔制御モジュールのローリングコード発生装置に入力するステップは、
前記ローリングコード発生装置によってローリングコードを生成するように、前記遠隔制御装置が、ローリングコードキーを前記遠隔制御装置のローリングコード発生装置に入力するステップと;
前記遠隔制御装置が、前記ローリングコードを第4チャネルを介して信号送信機に送信するステップと;を含む、
請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記ローリングコード発生装置によってローリングコードを生成するように、前記遠隔制御装置が、ローリングコードキーを前記遠隔制御モジュールのローリングコード発生装置入力するステップは、
前記遠隔制御装置が、前記ローリングコードキーを第4チャネルを介して信号送信機に送信するステップと;
該信号送信機のローリングコード発生装置が、前記ローリングコードキーに応じてローリングコードを生成するステップと;を含む、
請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記ローリングコード発生装置によってローリングコードを生成するように、前記遠隔制御装置が、ローリングコードキーを前記遠隔制御モジュールのローリングコード発生装置に入力するステップは、
時間及びローリングコードキーに応じてローリングコードを生成するように、前記遠隔制御装置が、ローリングコードキーを前記遠隔制御モジュールのローリングコード発生装置に入力するステップである、
請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記アクセス制御端末が、第1チャネルを介して起動信号を受信した場合に、認証プロセスを起動するステップは、
前記アクセス制御端末が、第1チャネルを介して起動信号を受信した場合に、信号処理ユニットをオンにし、且つ信号処理ユニットの認証プロセスを起動するステップである、
請求項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、ロック制御方法に関し、より具体的には、ロック装置を制御するために複数のチャネルを使用するロック制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術によれば、ユーザは、遠隔制御装置を操作して、ガレージ用ロック装置等の盗難防止ロック装置をロックする又はロック解除している。ロックを解除する場合には、ユーザは、ロック解除制御信号を遠隔制御装置からロック装置に送信して、回転ドアを開ける等のロック解除操作を行う。従来技術のガレージ用ロック装置は、ソケットによって電力が常に供給されており、ロック解除されたときにドアを開けることができる。従来技術の方法によれば、ロック制御信号/ロック解除制御信号は、単一のチャネルで送信される。
【0003】
上述したロック装置は、安全ではない。遠隔制御装置を操作してロックする又はロック解除するための制御信号を送信する場合に、窃盗犯が、周波数スキャン方法によって用いられている周波数を盗み、その後、盗んだ周波数を使用して、ドアを解錠するための信号を送信することができる。従って、従来技術のロック装置は容易に破られ、この種の犯罪は非常に恒常化している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ロック装置の盗難防止機能を向上させるようなロック制御方法を開発する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態は、ロック制御方法を開示する。このロック制御方法は、遠隔制御装置が、通信技術を用いて、起動信号を第1チャネルを介して送信するステップと;アクセス制御端末が、第1チャネルを介して起動信号を受信した場合に、認証プロセスを起動するステップと;遠隔制御装置が、通信技術を用いて、一組の制御信号を一組の第2チャネルを介してアクセス制御端末に順次送信するステップと;アクセス制御端末が、一組の第2チャネルを介して一組の制御信号を受信するステップと;認証プロセスによって一組の制御信号が所定の規則に一致すると検証された場合に、アクセス制御端末が、スイッチ及び/又はロックを解除するステップと;を含み、第1チャネルは、一組の第2チャネルとは異なる。
【0006】
本発明の別の実施形態は、ロック制御方法を開示する。このロック制御方法は、通信技術を用いて、起動信号を第1チャネルを介して送信するように、遠隔制御装置が、第1チャネル選択器によって時間に応じた第1チャネルを選択するステップと;第1チャネルを介して起動信号を受信するように、アクセス制御端末が、第2チャネル選択器によって時間に応じた第1チャネルを選択するステップと;アクセス制御端末が、第1チャネルを介して起動信号を受信した場合に、認証プロセスを起動するステップと;一組の制御信号を一組の第2チャネルを介してアクセス制御端末に順次送信するように、遠隔制御装置が、第1チャネル選択器によって時間に応じた一組の第2チャネルを選択するステップと;一組の第2チャネルを介して一組の制御信号を順次受信するように、アクセス制御端末が、第2チャネル選択器によって時間に応じた一組の第2チャネルを選択するステップと;認証プロセスによって一組の制御信号が所定の規則に一致すると検証された場合に、アクセス制御端末が、スイッチ及び/又はロックを解除するステップと;を含む。
【0007】
本発明のさらなる実施形態は、ロック制御方法を開示する。このロック制御方法は、遠隔制御装置が、通信技術を用いて、起動信号を第1チャネルを介して送信するステップと;アクセス制御端末が、第1チャネルを介して起動信号を受信した場合に、認証プロセスを起動するステップと;アクセス制御端末が、ローリングコードキーを第2チャネルを介して遠隔制御装置に送信するステップと;ローリングコード発生装置によってローリングコードを生成するように、遠隔制御装置が、ローリングコードキーをローリングコード発生装置に入力するステップと;遠隔制御装置が、通信技術を用いて、ローリングコードを含む制御信号を第3チャネルを介してアクセス制御端末に送信するステップと;アクセス制御端末が、通信技術を用いて、第3チャネルを介して制御信号を受信するステップと;認証プロセスによって制御信号及びローリングコードが所定の規則に一致すると検証された場合に、アクセス制御端末が、スイッチ及び/又はロックを解除するステップと;を含む。
【0008】
本発明のさらなる実施形態は、ロック制御方法を開示する。このロック制御方法は、遠隔制御モジュールが、通信技術を用いて、起動信号を第1チャネルを介して送信するステップと;アクセス制御端末が、第1チャネルを介して起動信号を受信した場合に、認証プロセスを起動するステップと;アクセス制御端末が、通信技術を用いて、ローリングコードキーを第2チャネルを介して遠隔制御モジュールの遠隔制御装置に送信するステップと;ローリングコード発生装置によってローリングコードを生成するように、遠隔制御装置が、ローリングコードキーを遠隔制御モジュールのローリングコード発生装置に入力するステップと;遠隔制御モジュールの信号送信機が、通信技術を用いて、ローリングコードを含む制御信号を第3チャネルを介してアクセス制御端末に送信するステップと;アクセス制御端末が、通信技術を用いて、第3チャネルを介して制御信号を受信するステップと;認証プロセスによって制御信号及びローリングコードが所定の規則に一致すると検証された場合に、アクセス制御端末が、スイッチ及び/又はロックを解除するステップと;を含む。
【0009】
本発明のこれらの目的の及び他の目的は、種々の図及び図面に示される好ましい実施形態についての以下の詳細な説明を理解した後に、当業者には明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第1実施形態によるロックシステムを示す図である。
図2図1に示されるロックシステムを制御するロック制御方法のフローチャートである。
図3】本発明の第2実施形態によるロックシステムを示す図である。
図4図3に示されるロックシステムを制御するロック制御方法のフローチャートである。
図5】本発明の第3実施形態によるロックシステムを示す図である。
図6図5に示されるロックシステムを制御するロック制御方法のフローチャートである。
図7】本発明の第4実施形態によるロックシステムを示す図である。
図8図7に示されるロックシステムを制御するロック制御方法のフローチャートである。
図9】本発明の第4実施形態による別のロックシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
第1実施形態
図1には、本発明の第1実施形態によるロックシステム100が示されている。このロックシステム100は、遠隔制御装置102とアクセス制御端末(例えば、ドアの端末)とを含むことができる。遠隔制御装置102は、遠隔制御装置102を制御するためのキー1022を含むことができる。ユーザが、キー1022をトリガーした場合に、遠隔制御装置102は、起動信号1091及び制御信号1092を含む信号を送信することができる。キー1022は、タッチスクリーン上のグラフィックユーザインタフェース(GUI)のあらゆる種類のキー又は機械式ボタンである。遠隔制御装置102は、信号を生成して送信するための信号送信機1024を含むことができる。アクセス制御端末104は、遠隔制御装置102から送信された信号を処理するとともに認証するために使用される認証プロセスを実行するような信号処理ユニット106を含むことができる。信号送信機1024は、単一のチャネル又は複数のチャネルを介して信号を送信することができる。アクセス制御端末104は、家庭や、オフィス、自動車又は他のアプリケーションに設置される盗難防止ロック端末とすることができる。アクセス制御端末104のロックが解除された場合に、家や車のドアや盗難防止装置は、対応してロックを解除する。遠隔制御装置102とアクセス制御端末104との間の通信は、赤外線技術、無線周波数技術、近距離無線通信(NFC)技術、Wi−Fi技術、ジグビー技術、UHF無線技術、インターネット・ネットワーク技術、電子メール技術、ブラウザ対話型インタフェース技術、インスタントメッセージング(IM)技術及び/又は携帯電話のテキストメッセージ技術を用いて構築することができる。
【0012】
図2には、図1に示されるロックシステム100を制御するロック制御方法200のフローチャートが示されている。このロック制御方法200は、以下のステップを含むことができる。
ステップ202:遠隔制御装置102が、起動信号1091を起動チャネル(すなわち、第1チャネル)を介して送信する。
ステップ204:アクセス制御端末104が、起動チャネルを介して起動信号1091を受信した場合に、認証プロセスを起動する。
ステップ206:遠隔制御装置102は、一組の制御信号1092を一組の制御チャネル(すなわち、複数の第2チャネル)を介してアクセス制御端末104に順次送信する。
ステップ208:アクセス制御端末104は、一組の制御チャネルを介して一組の制御信号1092を受信する。
ステップ210:認証プロセスは、一組の制御信号1092が、所定の規則に一致しているか否かを検証し、はい(一致する)の場合には、ステップ220に進み、いいえ(一致しない)の場合には、ステップ240に進む。
ステップ220:アクセス制御端末104は、スイッチ及び/又はロックを解除して、終了する。
ステップ240:アクセス制御端末104は、スイッチ及び/又はロックを解除しない。
【0013】
ロック制御方法200によれば、一組の制御チャネルは、起動チャネルとは異なる。例えば、起動チャネルは、433メガヘルツ(MHz)の周波数チャネルであってもよく、一方制御チャネルは、868MHzの周波数チャネルであってもよい。従って、たとえ窃盗犯が、ユーザの家の裏手に身を隠し、周波数スキャン装置を使用して433MHz及び868MHzの2つのチャネルが、この家の領域の周辺で用いられていることを認識した場合であっても、この窃盗犯は、従来技術のロックシステムが単一周波数のチャネルのみを使用しているので、2つのチャネルが同じロックシステムで使用されることを知ることができない。また、一組の制御チャネルは、1つ又は複数の周波数であってもよい。一組の制御チャネルが複数の周波数である場合には、用いられる周波数は、互いに異なっていてもよい。別の例として、一組の制御チャネルが、制御信号A、制御信号B、及び制御信号Cを別々に送信するための3つの制御チャネルを含む場合に、これら3つの制御チャネルの周波数は、433MHz,868MHz,916MHzと別々にすることができ、起動チャネルは、(図1に示した起動信号1091を送信するために)315MHzの周波数を用いてもよい。チャネル及び信号について、次の表に示す。
【0014】
【表1】
【0015】
図1及び図2を参照すると、ステップ202において、遠隔制御装置102は、起動信号1091を315MHzの周波数の起動チャネルを介してアクセス制御端末104に送信し、それによって、アクセス制御端末104は、認証プロセスを起動する。ステップ206において、制御信号A,B,Cは、433MHz,868MHz,916MHzの別々の周波数の制御チャネルを介してアクセス制御端末104に送信される。ステップ210において、信号処理ユニット106は、制御信号A,B,Cが、認証プロセスのルックアップテーブルにおける予め定められた規則等の所定の規則に一致しているか否かを検証することができる。制御信号A,B,Cが正確であると検証された場合に、アクセス制御端末104(例えば、ガレージドア)のスイッチ及び/又はドアのロックが解除される。
【0016】
上述した実施形態によれば、アクセス制御端末104は、制御信号A,B,Cが正確であり、且つ制御信号A,B,Cのチャネル(の周波数)が正確な場合にのみ、ロックを解除することができる。このように、たとえ窃盗犯が、周波数スキャナを使用して、いくつかのチャネルと対応する周波数とを取得した場合であっても、それらのチャネルの正確な順序と送信された制御信号とを知ることは依然として困難である。こうして、ロック制御方法200は、異なる周波数の複数のチャネルを使用して、盗難防止効果をもたらすことができる。
【0017】
第2実施形態
図3には、本発明の第2実施形態によるロックシステム300が示されている。ロックシステム300は、信号送信機3024を有する遠隔制御装置302と、信号処理ユニット306を有するアクセス制御端末304(例えば、ドアの端末)とを含む。信号送信機3024は、第1チャネル選択器3026を含んでおり、信号処理ユニット306は、第2チャネル選択器3062を含む。
【0018】
図4には、図3に示されるロックシステム300を制御するロック制御方法400のフローチャートが示されている。ロック制御方法400は、以下のステップを含むことができる。
ステップ402:通信技術を用いて、起動信号3091を起動チャネルを介して送信するように、遠隔制御装置302は、第1チャネル選択器3026によって時間に応じた起動チャネル(すなわち、第1チャネル)を選択する。
ステップ404:起動チャネルを介して起動信号3091を受信するように、アクセス制御端末304は、第2チャネル選択器3062によって時間に応じた起動チャネルを選択する。
ステップ406:アクセス制御端末304は、起動チャネルを介して起動信号3091を受信した場合に、認証プロセスを起動する。
ステップ408:一組の制御信号3092を一組の制御チャネルを介してアクセス制御端末304に順次を送信するように、遠隔制御装置302は、第1チャネル選択器3026によって時間に応じた一組の制御チャネル(すなわち、一組の第2チャネル)を選択する。
ステップ410:一組の制御チャネルを介して一組の制御信号3092を順次受信するように、アクセス制御端末304は、第2チャネル選択器3062によって時間に応じた一組の制御チャネルを選択する。
ステップ412:認証プロセスが、一組の制御信号3092が所定の規則に一致しているか否かを検証し、はい(一致する)の場合には、ステップ414に進み、いいえ(一致しない)の場合には、ステップ416に進む。
ステップ414:アクセス制御端末304が、スイッチ及び/又はドアのロックを解除して、終了する。
ステップ416:アクセス制御端末304が、スイッチ及び/又はドアをロックされた状態に維持する。
【0019】
ロック制御方法400をロック制御方法300と比較すると、ロック制御方法400によれば、起動チャネルは、ロック制御方法300の周波数における一組の制御チャネルとは異なる。つまり、複数の周波数も用いられている。方法400によれば、ステップ402において、起動チャネルの周波数は、起動信号3091を送信するために、第1チャネル選択器3026によって時間に応じてさらに選択され、ステップ404において、起動チャネルの周波数は、起動信号3091を受信するために、第2チャネル選択器3062によって時間に応じて選択される。こうして、たとえ窃盗犯が、周波数スキャナを使用して、用いられるチャネルを見破り且つ知り得た場合であっても、用いられるチャネルは、時間に応じて変化するので、窃盗犯によって判断された見破られたチャネルは、所定の期間経過後に無効になる。同様に、ステップ408において、遠隔制御装置302の第1チャネル選択器3026は、一組の制御信号3092を送信するために、時間に応じた一組の制御チャネルを選択し、ステップ410において、アクセス制御端末304の第2チャネル選択器3062は、一組の制御信号3092を受信するために、一組の同じ制御チャネルを選択する。使用される起動チャネル及び制御チャネル(複数可)は、ユーザがロックシステムを操作するその時間に依存して変更することができる。例えば、ユーザが、午前7:55にオフィス向けて家を出発し、午後8:20に家に帰ってくる場合に、午前中に選択された起動チャネル及び制御チャネル(複数可)は、午後に選択された起動チャネル及び制御チャネルとは周波数及びチャネルの組合せが異なっていてもよい。従って、ロックシステム及びロック制御方法は、より高い盗難防止効果を有することができる。チャネル及び対応する周波数について、次の表のように示される。
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】
こうして、選択された起動チャネル及び制御チャネル(複数可)の周波数が、時間によって異なり、それによって、盗難防止効果が向上される。
【0023】
信号を正確に送受信するように、(遠隔制御装置302の)第1チャネル選択器3026によって選択されたチャネルが、(アクセス制御端末304の)第2チャネル選択器3062によって選択されたチャネルに一致するためには、第1チャネル選択器3026及び第2チャネル選択器3062は、これら2つの選択器のクロックが同期するように相互に同期させる必要がある。遠隔制御装置302及びアクセス制御端末304は、近距離無線通信(NFC)又はBluetooth(登録商標)の方式を介して同期するように互いに感知することができる。遠隔制御装置302及びアクセス制御端末304には、原子時計等の標準時間装置に接続された無線局により送信されるタイムコード信号によって自動的に同期するような無線クロック/時計を埋め込むことができ、それによって、第1及び第2チャネル選択器3026及び3062を、互いに同期させることができる。本発明の実施形態によれば、遠隔制御装置302及びアクセス制御端末304によってそれぞれ測定された時間の間の許容範囲は、起動/制御信号を正確に送信/受信するように、第1及び第2チャネル選択器によって選択されたチャネルを、誤りエラーなしに互いに一致させるような所定値(例えば、プラスマイナス3秒)にすることができる。
【0024】
本発明の別の実施形態によれば、第1及び第2チャネル選択器によって選択されたチャネルは、動作周波数内の無線チャネルに限定されるものではない。選択されたチャネルは、複数の通信技術を用いてもよい。例えば、選択された起動チャネルは、より高いセキュリティのために複数のチャネルを用いるように、第1の期間ではUHF無線チャネルであり、第2の期間ではインスタントメッセージ(IM)によってアクセスされるインターネットチャネルとすることができる。また、本発明の別の実施形態によれば、遠隔制御装置とアクセス制御端末(例えば、ガレージドアの端末)との間でインターネットを介して信号を送信/受信するためのインスタントメッセージを送信/受信するために別のアカウントを使用する場合に、これは、信号を送信/受信するために、異なるチャネル(すなわち、複数のチャネル)を使用しているとみなすことができる。
【0025】
第3実施形態
図5には、本発明の第3実施形態によるロックシステム500が示されている。このロックシステム500は、ローリングコード発生装置5026を含む信号送信機5024を有するような遠隔制御装置502と、信号処理ユニット506を有するようなアクセス制御端末504とを含む。遠隔制御装置502は、起動信号5091を送信し、制御信号5092を送信し、且つローリングコードキー(rolling code key)5099を受信するように構成される。アクセス制御端末504は、起動信号5091を受信し、制御信号5092を受信し、且つローリングコードキー5099を送信するように構成される。ローリングコード発生装置5026は、受信したローリングコードキー5099に応じてローリングコード(rolling code)5094を生成するように構成される。信号処理ユニット506は、遠隔制御装置502から受信した起動信号5091及び制御信号5092を処理して、ローリングコードキー5099を生成するように構成される。図5に示されるように、ローリングコード5094は、制御信号5092によって搬送される。
【0026】
図6には、図5のロックシステム500を制御するロック制御方法600のフローチャートが示されている。このロック制御方法600は、以下のステップを含む。
ステップ602:遠隔制御装置502は、通信技術を用いて、起動信号5091を起動チャネル(第1チャネル)を介して送信する。
ステップ604:アクセス制御端末504は、起動チャネルを介して起動信号5091を受信した場合に、認証プロセスを起動する。
ステップ606:アクセス制御端末504は、ローリングコードキー5099を第1の制御チャネル(第2チャネル)を介して遠隔制御装置502に送信する。
ステップ608:ローリングコード発生装置5026によってローリングコード5094を生成するように、遠隔制御装置502は、ローリングコードキー5099をローリングコード発生装置5026に入力する。
ステップ610:遠隔制御装置502は、通信技術を用いて、ローリングコード5094を含む制御信号5092を第2の制御チャネル(第3チャネル)を介してアクセス制御端末504に送信する。
ステップ612:アクセス制御端末504は、通信技術を用いて、第2の制御チャネルを介して制御信号5092を受信する。
ステップ614:認証プロセスは、制御信号5092及びローリングコード5094が、所定の規則に一致しているか否かを検証する。はい(一致する)の場合には、ステップ616に進み、いいえ(一致しない)の場合には、ステップ618に進む。
ステップ616:アクセス制御端末504は、制御信号5092及びローリングコード5094が、認証プロセスによって所定の規則に一致すると検証された場合に、スイッチ及び/又はロックを解除して、終了する。
ステップ618:アクセス制御端末504は、制御信号5092及びローリングコード5094が、認証プロセスによって所定の規則に一致しないことが検証された場合に、スイッチ及び/又はロックを解除しない。
【0027】
ロック制御方法500では、起動信号5091を送信するための起動チャネル、ローリングコードキー5099を送信するための第1チャネル、及び制御信号5092を送信するための第2の制御チャネルが、互いに異なっていてもよい。ステップ606及び608において、アクセス制御端末504は、ローリングコードキー5099を遠隔制御装置502のローリングコード発生装置5026に送信して、ローリングコード5094を生成させる。本発明の実施形態によれば、ローリングコード発生装置5026は、ローリングコードキー5099に応じてローリングコード5094を生成するために使用される数学関数及び/又はデコードテーブルを含むことができる。ローリングコード5094は、ロックシステムをクラッキングする(破る)ことの困難性を増大させるために使用される非固定式のシークレットコードである。ローリングコードキー5099は、非固定式シークレットコード(すなわち、ローリングコード5094)を生成するためのシード(seed)パラメータとすることができる。
【0028】
複数のアルゴリズム又は手段を使用して、ローリングコードキー5099に応じてローリングコード5094を生成することができる。それらの方法の一つが、次の表に示されている。
【0029】
【表4】
【0030】
この実施形態によれば、ローリングコード5094は、ローリングコードキー5099を、ローリングコード5094を生成するために使用されるテーブルの空白に埋めることにより生成される。アクセス制御端末504(例えば、ドアの端末)が、ローリングコードキー5099(例えば、上記の表に示される1,3,5)を送信する場合に、認証プロセスは、ローリングコードキー5099に対応する検証コード(例えば、上記の表に示される1,2,3,4,5)を、受信した制御信号を検証するための所定の規則として設定する。こうして、窃盗犯が、周波数スキャナを使用して、ローリングコードキー5099及びローリングコード発生装置5026を用いてローリングコード5094を生成するメカニズムを知ることなく、使用されるチャネルを知り得た場合でも、このロックシステムを破ることは困難である。上に示した表は、ローリングコードキー5099を用いることによりローリングコード5094を生成し且つ検証することを説明するための単なる一例であり、他のアルゴリズム及び手段(例えば、数学関数)を使用して、本発明の別の実施形態によるローリングコードキー5099を用いてローリングコード5094を生成することができる。
【0031】
第4実施形態
図7には、本発明の第4実施形態によるロックシステム700が示されている。ロックシステム700は、遠隔制御モジュール702とアクセス制御端末704とを含む。遠隔制御モジュール702は、起動信号7091を送信し、制御信号7091を送信し、且つローリングコードキー7099を受信するように構成される。遠隔制御モジュール702は、遠隔制御装置7021と信号送信機7024とを含む。遠隔制御装置7021は、起動信号7091を送信し、ローリングコードキー7099を送受信するように構成される。信号送信機7024は、ローリングコード発生装置7026を含む。ローリングコード発生装置7026は、ローリングコードキー7099に応じてローリングコード7094を生成するように構成される。アクセス制御端末704(例えば、ドアの端末)は、信号処理ユニット706を含む。信号処理ユニット706は、アクセス制御端末によって受信された起動信号7091及び制御信号7092を処理し、ローリングコードキー7099を生成するように構成される。図7に示されるように、ローリングコード7094は、制御信号7092で搬送してもよい。
【0032】
図8には、図7に示されるロックシステム700を制御するロック制御方法800のフローチャートが示されている。このロック制御方法800は、以下のステップを含む。
ステップ802:遠隔制御モジュール702は、通信技術を用いて、起動信号7091を起動チャネル(第1チャネル)を介して送信する。
ステップ804:アクセス制御端末704は、起動チャネルを介して起動信号7091を受信した場合に、認証プロセスを起動する。
ステップ806:アクセス制御端末704は、通信技術を用いて、ローリングコードキー7099を第1の制御チャネル(第2チャネル)を介して遠隔制御モジュール702の遠隔制御装置7021に送信する。
ステップ808:ローリングコード発生装置7026によってローリングコード7094を生成するように、遠隔制御装置7021は、ローリングコードキー7099を遠隔制御モジュール702のローリングコード発生装置7026に入力する。
ステップ810:遠隔制御モジュール702の信号送信機7024は、通信技術を用いて、ローリングコード7092を含む制御信号7092を第2の制御チャネル(第3チャネル)を介してアクセス制御端末704に送信する。
ステップ812:アクセス制御端末704は、通信技術を用いて、第2の制御チャネルを介して制御信号7092を受信する。
ステップ814:信号処理ユニット706は、制御信号7092及びこの制御信号7092によって搬送されるローリングコードが、所定の規則に一致しているか否かを検証し、はい(一致する)の場合には、ステップ816に進み、いいえ(一致しない)場合には、ステップ818に進む。
ステップ816:アクセス制御ユニット804は、スイッチ及び/又はロックを解除して、終了する。
ステップ818:アクセス制御ユニット804は、スイッチ及び/又はロックを解除しない。
【0033】
図7及び図8に示される本発明の第4実施形態によれば、図1,3又は5に示される遠隔制御装置が、遠隔制御モジュール702によって置き換えられている。遠隔制御装置7021は、携帯電話であってもよく、信号送信機7024は、自動車に搭載される電子機器やセキュリティ警報装置であってもよい。例えばガレージ用ドアであるアクセス制御端末704を想定すると、ユーザが自宅に到着したときに、ユーザは、遠隔制御装置7021(例えば、携帯電話)を操作して、起動信号7091を、UHSラジオ、Wi−Fi、テキストメッセージ、及び/又はインスタントメッセージツール(例えばSkype(登録商標)、WhatsApp(登録商標))等の通信技術を介してアクセス制御端末704に送信することができる。アクセス制御端末704は、起動信号を受信すると、遠隔制御装置7021(例えば、携帯電話)にローリングコードキー7099を送り返すことができる。例えば、ローリングコードキー7099は、テキストメッセージによって送信された使い捨てパスワード(OTP)であってもよい。遠隔制御装置7021は、ローリングコードキー7099を、ローリングコードキーパス(例えば、ブルートゥースチャネル、NFCチャネル、又はユーザによって手動で入力される)を介して信号送信機7024(例えば、車に設置された信号送信機)に送信することができる。信号送信機7024のローリングコード発生装置7026は、ローリングコードキー7099に応じてローリングコード7094を生成することができる。信号送信機7024は、(搬送波を使用することによって)ローリングコード7094を搬送する制御信号7094を、アクセス制御端末704によって起動される認証プロセスのためにアクセス制御端末704に送信して、制御信号7092及びローリングコード7094が、所定の規則に一致しているか否かを検証することができる。
【0034】
本発明の実施形態によれば、遠隔制御装置7021がスマートフォンである場合に、ユーザは、図7及び図8に示されるロックシステム及びロック制御方法を使用するために、ロックシステムの販売会社によって提供されるモバイルアプリケーション(別名アプリ)をダウンロードすることができる。信号送信機7024は、遠隔制御装置7021と一緒に遠隔制御モジュール702に含められるが、信号送信機7024は、アクセス制御端末704(例えば、ドアの端末)にも設置することができる。例えば、アクセス制御端末704が金庫のドアである場合に、信号送信機7024を、金庫に設置することができる。ユーザが金庫を開こうとすると、このユーザは、遠隔制御装置7021(例えば、スマートフォンや専用遠隔制御装置)によって起動信号7091を送信し、遠隔制御装置7021は、ローリングコードキー7099(例えば、30秒で期限が切れる一組のOTP)を受信することができる。ユーザは、例えば、金庫に設置される信号送信機7024の複数のパッドを介してローリングコードキー7099をキー入力することによって、受信したローリングコードキー7099を信号送信機7024に入力してもよい。ローリングコード7094は、ローリングコード発生装置7026によって生成されており、ローリングコード7094及び制御信号7092が、所定の規則に一致している場合に、アクセス制御端末704のロックシステムを安全に解除する(例えば、金庫を開ける)ために、制御信号7092によって搬送され、信号送信機7024からアクセス制御端末704に送信することができる。ローリングコードキー7099に応じてローリングコード7094を生成するとともに、(例えば、ルックアップテーブルを用いて)ローリングコード7094及び制御信号7092を検証する方法は、上述した第3実施形態によるものと同様に行うことができ、再び繰り返さない。
【0035】
図9には、本発明の第4実施形態による別のロックシステム900が示されている。ロックシステム900は、ロックシステム700と同様である。しかしながら、ロックシステム900のユーザがアクセス制御端末704のロックを解除しようとすると、ユーザは、信号送信機7024に、通知信号990を第3の制御チャネル(すなわち、通知チャネル)を介して信号送信機7024に送信させ、起動信号7091をアクセス制御端末704に送信する。遠隔制御装置7099がローリングコードキー7099を受信した場合に、ローリングコード7094は、図7に示されるように信号送信機7024に含める代わりに遠隔制御装置7021に含まれるローリングコード発生装置7026によって生成される。このように、遠隔制御装置7021(例えば、スマートフォン)は、ローリングコード7094を生成し、(例えば、搬送波を使用して)ローリングコード7094を搬送する制御信号7092をアクセス制御端末704に送信するために、ローリングコード7094を信号送信機7024(例えば、自動車に搭載された電子機器)に送信することができ、且つ認証プロセスは、制御信号7092及びこの制御信号7092によって搬送されたローリングコード7094を検証することができる。説明するローリングコード発生装置は、本発明の第4実施形態による遠隔制御モジュールの遠隔制御装置又は信号送信機に統合することができる。説明する起動信号は、本発明の第4実施形態による遠隔制御モジュールの遠隔制御装置又は信号送信機により、アクセス制御端末に送信することができる。
【0036】
結論
本願で説明された実施形態によれば、起動チャネルとこの起動チャネルとは異なる一組の制御チャネル(すなわち、複数のチャネル)を用いて、より高い盗難防止効果を得ることができる。起動チャネル及び一組の制御チャネルは、固定される又は時間によって変化してもよい。ロックシステムをクラッキングする(破る)ことの困難性を増大させるために、非固定式ローリングコードを、制御信号により搬送することができる。第3及び第4実施形態によれば、ローリングコードは、アクセス制御端末から送信されたローリングコードキーに応じてさらに生成することができ、ロックシステムをクラッキングする(破る)ための負担をさらに増大させることができる。
【0037】
ローリングコードキーは、遠隔制御装置又は遠隔制御モジュールがアクセス制御端末と十分に同期している場合に、操作時間によって生成することができる。例えば、次の表を考慮すると、各ローリングコードは、対応するローリングコードキーに応じて生成され、ローリングコードは、生成される時間によって変化する。例えば、午前9:36に生成されたローリングコードは、午後8:14に生成されたローリングコードとは異なる。つまり、ローリングコードは、時間及びローリングコードキーに基づいて生成され、それによって、ロックシステムをクラックする(破る)ことはより困難になる。
【0038】
【表5】
【0039】
【表6】
【0040】
上述した第1〜第4実施形態によれば、起動チャネルを介して起動信号を受信した場合に、認証プロセスを起動するアクセス制御端末は、起動信号を受信した場合に、認証プロセスをオンにする及び起動するようなアクセス制御端末であってもよい。換言すれば、本発明の実施形態によれば、アクセス制御端末の信号処理ユニットに供給する電力は、起動信号を受信する前にオンされないようにすることができ、ロックシステムは、起動信号を受信していない場合に、正確な制御信号を受信してもロックを解除しないようにすることができる。こうして、セキュリティを向上させることができる。
【0041】
図1では、遠隔制御装置102上のキー1022は、ユーザが制御(例えば、タッチする又は押す)して信号を送信するように示されているが、このキー1022は、グラフィックユーザインタフェース(GUI)、音声制御インタフェース、又は他の手段に置き換えてもよい。本発明の実施形態によれば、遠隔制御装置は、とりわけ、ボタン制御装置、音声制御装置、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、及び/又はウエアラブル(wearable)装置であってもよい。遠隔制御装置は、指紋認識装置、声紋認識装置、顔認識装置及び/又は虹彩認識装置等のアイデンティティ認識装置を含んでもよい。通信技術は、赤外線技術、無線周波数技術、近距離通信技術、Wi−Fi技術、ジグビー技術、UHF無線技術、インターネット・ネットワーク技術、電子メール技術、ブラウザ対話インタフェース技術、インスタントメッセージング(IM)技術及び/又は携帯電話のテキストメッセージ技術であってもよい。(マルチチャネルとしても知られている)説明される複数のチャネルは、それぞれ異なる複数の周波数チャネルによって実施されるだけでなく、異なる通信技術のチャネルによっても実施することができる。例えば、UHF無線チャネルを介して起動信号を送信し、テキストメッセージを介してローリングコードキーを受信し、且つ制御信号をNFC経路を介して送信する場合に、複数のチャネルを使用するとみなすことができる。さらに、異なる信号を異なるIPアドレス及び/又は異なるインターネットポートを用いて送信/受信することは、複数のチャネルと通信するとみなすことができる。例えば、第1のポート127.0.0.1:8000及び第2のポート127.0.0.1:8080は、本発明の実施形態による2つの異なるチャネルとみなすことができる。
【0042】
要約すると、本発明の実施形態に従って開示されたロック制御方法は、複数のチャネル及びローリングコードを使用して、盗難防止ロックシステムをクラッキングする(破る)ことの困難性を増大させることができ、用いられる複数のチャネル及びローリングコードは、固定されたままの状態というよりも、時間によって変化するように、時間によって選択されても又は生成されてもよい。ローリングコードは、窃盗犯が偽造ローリングコード発生装置を複製するのを防止するために、ローリングキーに応じて生成してもよい。従って、本発明に従って開示されたロックシステム及びロック制御方法は、ロックシステムのセキュリティを大幅に向上させることができる。
【0043】
当業者は、本発明の教示を認識した状態で、装置及び方法について多くの修正及び変更を行い得ることを容易に気付くだろう。従って、上述した開示は、添付した特許請求の範囲の境界によってのみ限定されるものとして解釈すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9