(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
携帯端末装置を取り囲む環境情報を測定する環境情報測定手段と、前記携帯端末装置を携帯するユーザの生体情報を測定する生体情報測定手段と、の少なくともいずれかの手段をさらに備え、
前記処理開始手段は、さらに、前記環境情報測定手段が測定した環境情報が前記目標情報としての目標環境情報に対応する第8条件と、前記生体情報測定手段が測定した生体情報が前記目標情報としての目標生体情報に対応する第9条件と、を含む条件のいずれを満たした場合にも、前記アプリケーション内の前記処理を開始する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態について例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施の形態に記載されている構成要素は単なる例示であり、本発明の技術範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。なお、本発明における情報処理システムとの文言は、複数の装置が機能を分担する構成、および、1つの装置が全機能を含む構成を含む概念を示している。
【0013】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態としての情報処理システム100について、
図1を用いて説明する。情報処理システム100は、アプリケーションによりサービスを提供するシステムである。
【0014】
図1に示すように、情報処理システム100は、撮像部101と、位置算出部102と、処理開始部103と、を含む。ここで、処理開始部103は、撮像部101が撮像した撮像画像が目標画像に対応することを示す第1条件と、位置算出部102により算出された現在位置情報が目標位置から所定距離D未満である第2条件とのいずれかを満たす場合に、アプリケーション内の処理を開始する。
【0015】
本実施形態によれば、撮像部が撮像した画像によっても位置算出部が算出した現在位置情報によってもアプリケーションの処理を開始することにより、携帯端末装置がアプリケーションにより所定のサービスを提供する機会を広げることができる。
【0016】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る情報処理システムについて説明する。本実施形態に係る情報処理システムの構成は、携帯端末装置に相当する。本携帯端末装置は高機能を備え、撮像部が撮像した撮像画像が目標画像に対応することを示す第1条件を判定し、または、位置算出部により算出された現在位置情報が目標位置から所定距離未満である第2条件を判定し、いずれかを満たす場合に、アプリケーション内の処理を開始する。アプリケーション内の処理として、本実施形態においては、それぞれに条件を満たす目標場所へ携帯端末装置を携帯するユーザを誘導するためのコンテンツ、例えば、ナビゲーション用コンテンツの提供を示す。
【0017】
ユーザが携帯端末装置のカメラから映した、建築物や風景、または、目標場所に関連する写真や画などから、例えば、目標場所への現在位置からのナビゲーションが行なわれる。また、ユーザの携帯端末装置が算出した現在位置が同じ目標場所に近づくと、目標場所への現在位置からのナビゲーションが行なわれる。したがって、ユーザは、現在位置からのナビゲーションによって目標場所へより強く誘導されることになる。本例によれば、既知の目標場所であっても未知の目標場所であっても、携帯端末装置の道先案内で迷わず目標位置に誘導されるので、誘導の機会を広げてユーザを集めることができる。
【0018】
なお、コンテンツは、ナビゲーションなどの誘導用コンテンツに限定されない。すなわち、撮像画像または映像または現在位置に基づいてユーザを誘導するための動線に沿ったシナリオに従って、本実施形態の情報処理システムのクライアントでもあるビジネスオーナーが作成して登録することによって、マーケッティングの強力な武器となる。
【0019】
《スマートフォンの動作》
図2Aおよび
図2Bは、本実施形態に係る携帯端末装置としてのスマートフォン210の動作を示す図である。
【0020】
スマートフォン210には、本実施形態の撮像情報または現在位置情報がコンテンツ提供条件を満たしている場合にサービス提供処理を開始するアプリケーションが、ダウンロードされてインストールされる。そして、本実施形態のアプリケーション(
図2Aでは“BR bonus”)211を起動させる。スマートフォン210では、起動されたアプリケーション“BR bonus”211がバックグラウンドで実行されており(212)、撮像情報または現在位置情報がサービス提供条件を満たしているかを判定している。
【0021】
本実施形態のアプリケーション起動中に、スマートフォン210のカメラで、例えば、スカイツリーを含む風景の画像213を撮像する、あるいは、パンフレットや雑誌214などに掲載されたスカイツリーの写真215などを撮像する。すると、スマートフォン210は、画像213や写真215内のスカイツリーをその特徴量から判定して、アプリケーションの処理を開始する第1の起動情報とする。また、スマートフォン210の現在位置算出部はGPS(Global Positioning System)などを使って現在位置を算出する。そして、スマートフォン210は、現在位置がターゲット場所216であるスマートフォンから、例えば、半径200m範囲217内か否かを判定して、アプリケーションの処理を開始する第2の起動情報とする。
【0022】
上記第1の起動情報または第2の起動情報によりアプリケーションの処理が開始されると、スマートフォン210は、ターゲット場所情報を含む起動情報を、サービスを提供するコンテンツ提供サーバに送信する。コンテンツ提供サーバは、ターゲット場所情報を含む起動情報に対応する場所IDから提供コンテンツを検索して、スマートフォン210に提供する。その結果、スマートフォン210は、現在位置から誘導先であるスカイツリーまでのナビゲーション218を示すビデオコンテンツを実行する。その場合に、ナビゲーションなどの誘導用コンテンツは誘導先であるスカイツリー“●”と現在位置“○”とを含む領域をスマートフォン210に表示可能な寸法で提供して、現在位置からスカイツリーまでのナビゲーションを続ける。したがって、ユーザの位置判断を必要としない現在位置と目標位置とに基づく正確なナビゲーションによる誘導が可能となる。
【0023】
《スマートフォンの機能構成》
図3Aは、本実施形態に係るスマートフォン210の機能構成を示すブロック図である。
【0024】
スマートフォン210は、通信制御部301と、ユーザ登録部302と、アプリケーション取得部303と、アプリケーション実行部304と、撮像部(カメラ)305と、現在位置算出部(GPS)306と、出力部307と、入力部308と、を備える。
【0025】
通信制御部301は、ネットワークを介するコンテンツ提供サーバ330との通信を制御する。ユーザ登録部302は、ユーザ情報を格納し、コンテンツ提供サーバ330に対してユーザの登録を要求する。アプリケーション取得部303は、ユーザが認証され登録されると、コンテンツ提供サーバ330からダウンロードしたアプリケーションを取得する。アプリケーション実行部304は、ダウンロードされた本実施形態のアプリケーションを実行して、ターゲット画像または現在位置に関連付けられたコンテンツを受信再生するよう、スマートフォン210を動作させる。
【0026】
撮像部(カメラ)305は、撮像処理により画像または映像を取得する。本アプリケーションの実行中であれば、撮像した画像または映像をターゲット画像と照合するために、アプリケーションに渡す。現在位置算出部(GPS)306は、スマートフォン210の現在位置を算出する。本アプリケーションの実行中であれば、コンテンツの選択時とナビゲーション中とに現在位置情報をアプリケーションに渡す。出力部307は、表示部と音声出力部とを有する。表示部はアプリケーション起動のメニュー表示などの操作画面、あるいは、撮像時のモニタ、あるいは、コンテンツ再生画面、として使用される。また、音声出力部はスピーカであって、ユーザ指示音声、あるいは、コンテンツ再生音声やナビゲーション音声を出力する。入力部308は、操作部と音声入力部とを有する。操作部はタッチパネルを含み、ユーザの操作指示を入力する。音声入力部は少なくとも1つのマイクであって、ユーザの操作音声を入力する。
【0027】
(アプリケーション実行部)
アプリケーション実行部304は、判定情報受信部341と、画像特徴照合部342と、位置判定部343と、起動情報送信部344と、コンテンツ受信部345と、コンテンツ再生部346と、コンテンツ終了通知部347と、を有する。
【0028】
判定情報受信部341は、画像特徴照合部342や位置判定部343がアプリケーションの処理を開始するための判定情報、例えば、ターゲット場所の画像特徴量や位置情報を、所定タイミングでコンテンツ提供サーバ330から受信する。画像特徴照合部342は、撮像部305が撮像した画像または映像の特徴量を、判定情報受信部341が受信したターゲット場所の画像特徴量と照合する。位置判定部343は、現在位置算出部306が算出した現在位置が、判定情報受信部341が受信したターゲット場所から所定距離範囲内かを判定する。起動情報送信部344は、画像特徴照合部342によるターゲット場所との画像特徴量との一致、または、位置判定部343によるターゲット場所への接近を、コンテンツ提供サーバ330に送信する。
【0029】
コンテンツ受信部345は、コンテンツ提供サーバ330からターゲット画像に関連付いたコンテンツを受信する。コンテンツ再生部346は、コンテンツ受信部345が受信したコンテンツを再生して、出力部307に出力する。コンテンツ終了通知部347は、コンテンツ再生部346でのコンテンツの再生が終了したことを、コンテンツ提供サーバ330に通知する。
【0030】
(画像特徴照合部)
図3Bは、本実施形態に係る画像特徴照合部342の機能構成を示すブロック図である。
【0031】
画像特徴照合部342は、画像受信部361と、特徴抽出部362と、ターゲット特徴量取得部363と、特徴量照合部364と、起動情報生成部365と、オプショナルな照合信頼度判定部366と、を有する。
【0032】
画像受信部361は、通信制御部301を介してスマートフォン210が撮像した画像を受信する。特徴抽出部362は、スマートフォン210が撮像した画像の特徴量を抽出する。ターゲット特徴量取得部363は、判定情報受信部341が受信したターゲット画像の特徴量を順次に取得する。特徴量照合部364は、スマートフォン210が撮像した画像の特徴量と、ターゲット画像の特徴量とを照合して、所定範囲内で一致すれば、起動情報生成部365に通知する。起動情報生成部365は、特徴量照合部364からの特徴量の一致通知に基づいて、起動情報送信部344に対してターゲット場所を示す場所IDにより関連するコンテンツの要求を指示する。オプショナルな照合信頼度判定部366は、特徴量照合部364における照合信頼性を判定して、ターゲット画像の照合信頼性の向上のために、ターゲット画像やコンテンツを制作し、判定条件を設定するビジネスオーナーとしてのクライアントにフィードバックする。
【0033】
(位置判定部)
図3Cは、本実施形態に係る位置判定部343の機能構成を示すブロック図である。
【0034】
位置判定部343は、現在位置取得部371と、ターゲット場所取得部372と、起動部373と、起動情報生成部374と、を備える。
【0035】
現在位置取得部371は、現在位置算出部306が算出した現在位置を取得する。ターゲット場所取得部372は、判定情報受信部341が受信したターゲット場所を順次に取得する。起動部373は、現在位置算出部306が算出した現在位置が、ターゲット場所から距離70mの範囲内であるかを判定して、範囲内であれば、起動情報生成部365に通知する。起動情報生成部365は、起動部373からの位置条件成立の通知に基づいて、ターゲット場所に関連付けられたコンテンツを提供するように、ターゲット場所を示す場所IDを含む起動情報を生成して、起動情報送信部344に渡す。
【0036】
《コンテンツ提供処理の手順》
図4は、本実施形態に係る情報処理システム200におけるコンテンツ提供処理の手順を示すシーケンス図である。
【0037】
エンドユーザのスマートフォン210と、コンテンツ提供サーバ330との間で通信を確立して、コンテンツ提供サーバ330あるいは認証サーバ(不図示)によりスマートフォン210およびエンドユーザの認証処理が行なわれる。認証が行なわれると、ステップS401において、スマートフォン210はコンテンツ提供サーバ330から、アプリケーションをダウンロードする。エンドユーザは、本実施形態のサービス提供を受けようとした場合に、ステップS403において、ダウンロードしたアプリケーションを起動する。起動したアプリケーションにおいて、コンテンツ提供サーバ330からスマートフォン210には、ステップS405において、所定のタイミングで判定情報が転送される。本実施形態の判定情報は、誘導先のターゲット画像の特徴量やターゲット場所の位置情報と判定条件である。所定タイミングは、一定時間間隔や現在位置の領域変化のタイミングを含む。それから、スマートフォン210のアプリケーションは、カメラによる撮像や現在位置算出部による現在位置情報の算出をバックグラウンドで待機する。
【0038】
アプリケーションの実行中に、ステップS411において、撮像部(カメラ)305で撮像画像が取得されると、アプリケーションに渡される。アプリケーション実行部304は、ステップS413において、あらかじめステップS405で受信したターゲット画像の特徴量との特徴量マッチングが実行される。所定範囲で特徴量が一致すれば、アプリケーション実行部304は、ステップS415において、ターゲット画像に対応するターゲット場所IDを含む起動情報をコンテンツ提供サーバ330に送信する。コンテンツ提供サーバ330は、ステップS417において、ターゲット画像の示すターゲット場所に対応するコンテンツを検索する。そして、コンテンツ提供サーバ330は、ステップS419において、検索したコンテンツをスマートフォン210に送信する。スマートフォン210は、ステップS421において、受信したコンテンツを再生して、エンドユーザをターゲット場所に誘導する。
【0039】
また、アプリケーションの実行中に、ステップS431において、現在位置算出部306において現在位置が算出されると、アプリケーションに渡される。アプリケーション実行部304は、ステップ433において、あらかじめステップS405で受信したターゲット場所から所定距離範囲内に接近したかの判定が実行される。所定範囲内に接近したと判定すれば、アプリケーション実行部304は、ステップS435において、ターゲット場所を示すターゲット場所IDを含む起動情報をコンテンツ提供サーバ330に送信する。コンテンツ提供サーバ330は、ステップS437において、ターゲット場所に対応するコンテンツを検索する。そして、コンテンツ提供サーバ330は、ステップS439において、検索したコンテンツをスマートフォン210に送信する。スマートフォン210は、ステップS441において、受信したコンテンツを再生して、エンドユーザをターゲット場所に誘導する。
【0040】
なお、
図4には図示しないが、コンテンツ提供サーバ330に関連付けられたコンテンツが無い場合は、外部のプロバイダに対してコンテンツを要求して、提供する。
【0041】
《スマートフォンのハードウェア構成》
図5は、本実施形態に係るスマートフォン210のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0042】
図5で、CPU(Central Processing Unit)510は演算制御用のプロセッサであり、プログラムを実行することで
図3Aのスマートフォン210の機能構成部を実現する。ROM(Read Only Memory)520は、初期データおよびプログラムなどの固定データおよびプログラムを記憶する。通信制御部301は、本実施形態においてはコンテンツ提供サーバ330との通信を制御する。
【0043】
RAM(Random Access Memory)540は、CPU510が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM540には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する領域が確保されている。コンテンツ提供サーバアドレス541は、コンテンツ提供サーバ330のIPアドレスを記憶する。画像特徴照合テーブル542は、ターゲット画像の特徴量と撮像部305が撮像した画像の特徴量を照合するためのテーブルである。画像照合結果543は、画像特徴量照合テーブル542による照合結果として、撮像部305が撮像した画像がターゲット画像と所定範囲内で一致した場合のフラグを記憶する。現在位置判定テーブル544は、現在位置算出部306が算出した現在位置とターゲット場所との距離が所定範囲内であることを判定するためのテーブルである。位置判定結果545は、現在位置算出部306が算出した現在位置とターゲット場所との距離が所定範囲内になったことを示すフラグを記憶する。起動情報(場所ID)546は、画像照合結果543または位置判定結果545のフラグがONになった場合に生成した、コンテンツ提供サーバ330に送信するターゲット場所IDを含む起動情報を記憶する。受信コンテンツ547は、撮像画像とターゲット画像とが一致した場合、または、現在位置がターゲット場所から所定距離内の場合に、コンテンツ提供サーバ330から受信したコンテンツを記憶する。入出力データ548は、入出力インタフェース560を介して入出力デバイスで入出力されるデータを記憶する。送受信データ549は、通信制御部301を介してコンテンツ提供サーバ330と送受信するデータを記憶する。
【0044】
ストレージ550は、データベースや各種のパラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。判定情報551は、ターゲット画像とその特徴量、および、ターゲット場所とその位置情報をコンテンツ提供サーバ330から受信して保持するデータである。ストレージ550には、以下のプログラムが格納される。スマートフォン制御プログラム552は、本スマートフォンの全体を制御するプログラムである。アプリケーションプログラム553は、ダウンロードされたコンテンツ取得用のアプリケーションである。判定情報受信モジュール554は、アプリケーションプログラム553に含まれ、判定情報551をコンテンツ提供サーバ330から受信するモジュールである。画像特徴照合モジュール555は、ターゲット画像の特徴量と撮像部305が撮像した画像の特徴量を照合するモジュールである。位置判定モジュール556は、現在位置算出部306が算出した現在位置とターゲット場所との距離が所定範囲内になったこと判定するモジュールである。起動情報送信モジュール557は、ターゲット場所IDを含む起動情報をコンテンツ提供サーバ330に送信するモジュールである。コンテンツ受信再生モジュール558は、ターゲット撮像またはターゲット場所に関連付けたコンテンツをコンテンツ提供サーバ330から受信して再生するモジュールである。
【0045】
入出力インタフェース560は、入出力デバイスとのデータ入出力を制御するためのインタフェースを行なう。本実施形態においては、入出力インタフェース560には、表示部と音声出力部とを含む出力部307と、操作部と音声入力部とを含む入力部308と、が接続される。入出力インタフェース560には、さらに、撮像部(カメラ)305と現在位置算出部(GPS)306、などが接続される。
【0046】
なお、
図5のRAM540やストレージ550には、スマートフォン210が有する汎用の機能や他の実現可能な機能に関連するプログラムやデータは図示されていない。
【0047】
《スマートフォンの処理手順》
図6Aは、本実施形態に係るスマートフォン210の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、
図5のCPU510がRAM540を用いて実行し、
図3Aの機能構成部を実現する。
【0048】
スマートフォン210は、ステップS611において、コンテンツ提供サーバ330が提供するサービスへのユーザ登録を要求するか否かを判定する。ユーザ登録を要求する場合、スマートフォン210は、ステップS613において、ユーザ情報をコンテンツ提供サーバ330に送信する。スマートフォン210は、ステップS615において、ユーザ認証および登録が完了して、コンテンツ提供サーバ330から送信される当該サービスのアプリケーションをダウンロードする。そして、スマートフォン210は、ステップS617において、アプリケーションを起動させるアイコンを表示する。
【0049】
ユーザ登録の要求でない場合、スマートフォン210は、ステップS621において、アプリケーションの起動指示か否かを判定する。アプリケーションの起動指示があった場合、スマートフォン210は、ステップS623において、アプリケーションの実行処理を行なう。
【0050】
ユーザ登録の要求でなく、アプリケーションの起動指示でもない場合、スマートフォン210は、ステップS631において、他のアプリケーション選択か否かを判定する。他のアプリケーション選択の場合、スマートフォン210は、ステップS633において、他のアプリケーションを実行する。
【0051】
(アプリケーション実行処理)
図6Bおよび
図6Cは、本実施形態に係るアプリケーション実行処理(S623)の手順を示すフローチャートである。
【0052】
スマートフォン210は、ステップS641において、所定タイミングでコンテンツ提供サーバ330から判定情報551を受信する。スマートフォン210は、ステップS643において、撮像部305から撮像画像を取得したか否かを判定する。撮像画像を取得しなかった場合、スマートフォン210は、ステップS651において、現在位置算出部306から現在位置を取得したか否かを判定する。当該アプリケーションのための撮像画像も現在位置も取得しなかった場は、バックグラウンドで待機する。
【0053】
撮像画像を取得した場合、スマートフォン210は、ステップS645において、あらかじめコンテンツ提供サーバ330から受信した判定情報551の内のターゲット画像の特徴量を取得する。そして、スマートフォン210は、ステップS647において、撮影画像から抽出した特徴量とターゲット画像の特徴量とが所定範囲内で一致するか否かを判定する。一致する場合、
図6CのステップS659に進む。一致しない場合、スマートフォン210は、ステップS649において、保持されている全ターゲット画像の特徴量と照合したかを判定する。全ターゲット画像の特徴量と照合していない場合、スマートフォン210は、ステップS645に戻って、次のターゲット画像の特徴量との照合を続ける。全ターゲット画像の特徴量と照合した場合、スマートフォン210は、ステップS643に戻って、バックグラウンドで撮像画像または現在位置の取得を待機する。
【0054】
一方、現在位置を取得した場合、スマートフォン210は、ステップS653において、あらかじめコンテンツ提供サーバ330から受信した判定情報551の内のターゲット場所の位置情報を取得する。そして、スマートフォン210は、ステップS655において、現在位置がターゲット位置から半径70mの範囲内か否かを判定する。範囲内である場合、
図6CのステップS659に進む。一致しない場合、スマートフォン210は、ステップS657において、保持されている全ターゲット場所との距離判定をしたかを判定する。全ターゲット場所との判定をしていない場合、スマートフォン210は、ステップS653に戻って、次のターゲット場所との距離判定を続ける。全ターゲット場所と判定した場合、スマートフォン210は、ステップS643に戻って、バックグラウンドで撮像画像または現在位置の取得を待機する。
【0055】
図6Cで、スマートフォン210は、ステップS659において、ターゲット場所IDを含む起動情報を生成する。そして、スマートフォン210は、ステップS661において、生成した起動情報をコンテンツ提供サーバ330に送信する。その後、スマートフォン210は、ステップS663において、コンテンツ提供サーバ330からのターゲット場所IDに関連付けられたコンテンツの受信を待つ。コンテンツの受信があれば、スマートフォン210は、ステップS665において、受信したコンテンツを再生してユーザを誘導する。コンテンツの受信が無い場合、スマートフォン210は、ステップS667において、所定時間のタイムアウトをチェックし、タイムアウトでなければコンテンツの受信を待つ。コンテンツの受信が無くタイムアウトすると、スマートフォン210は、ステップS669において、コンテンツ受信エラーをユーザに報知する。
【0056】
スマートフォン210は、ステップS671において、アプリケーションの終了か否かを判定する。アプリケーションの終了でなければ、スマートフォン210は、
図6BのステップS641に戻って、アプリケーションによるサービスを継続する。
【0057】
本実施形態によれば、携帯端末装置であるスマートフォンが画像特徴の照合処理や現在位置に基づく位置判定処理を行なうので、サーバの負担を抑えて携帯端末装置がアプリケーションにより所定のサービスを提供する機会を広げることができる。
【0058】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る情報処理システムについて説明する。本実施形態に係る情報処理システムの構成は、コンテンツ提供サーバと携帯端末装置とを含む。本実施形態に係る情報処理システムは、上記第2実施形態と比べると、コンテンツ提供サーバにおいて、撮像部が撮像した撮像画像が目標画像に対応することを示す第1条件を判定し、または、位置算出部により算出された現在位置情報が目標位置から所定距離未満である第2条件を判定する点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0059】
なお、本実施形態における携帯端末装置としてのスマートフォンにおける動作概要は、
図2Aおよび
図2Bと同様であるので、本実施形態においては図示および説明を省略する。
【0060】
《情報処理システム》
以下
図2A乃至
図4Bを参照して、本実施形態の情報処理装置を含む情報処理システムの構成および動作を説明する。なお、本実施形態においては、画像のマッチング処理や現在位置による処理をコンテンツ提供サーバとしての情報処理装置において実行する構成を説明する。
【0061】
(動作概念)
図7Aは、本実施形態に係る情報処理システム700の動作を示す概念図である。
【0062】
情報処理システム700においては、情報処理装置としてのコンテンツ提供サーバ730に対して、ビジネスオーナーであるクライアントが有するクライアントPC(Personal Computer)720から、エンドユーザが携帯する携帯端末装置としてのスマートフォン210に提供するサービスが登録される。本実施形態においては、コンテンツ提供処理の開始となる起動情報(開始条件)であるターゲット画像またはターゲット場所と、サービスを提供するコンテンツとが登録される。本実施形態の起動情報(開始条件)は、現在位置から撮像した画像、または、紙媒体上に印刷され撮像された画像、または、算出された現在位置である。なお、直接誘導目標を示すターゲット画像やターゲット場所でなくとも、関連情報として登録することで、ユーザを誘引する機会が広がることになる。
【0063】
また、現在位置の取得はGPSなどからの算出に限らない。例えば、現在位置を表わす撮像画像であってもよいし、交通機関の駅などの位置を表わす情報受信、道路上のゲートや信号などの位置を表わす情報受信などであってもよい。直接誘導目標を示す現在位置でなくとも、関連位置として登録することで、ユーザを誘引する機会が広がることになる。
【0064】
アプリケーションの起動中に、エンドユーザが携帯する携帯端末装置としてのスマートフォン210が有する撮像部(カメラ)により、上記起動情報(開始条件)となる、現在位置から見えるターゲット画像あるいは紙媒体上のターゲット画像を撮像する。あるいは、ターゲット場所との関連で上記起動情報(開始条件)となる、現在位置を算出する。アプリケーションによって、撮像画像あるいは現在位置は、スマートフォン210からコンテンツ提供サーバ730に送信される。
【0065】
コンテンツ提供サーバ730において、スマートフォン210が撮像した画像とあらかじめコンテンツと関連付けて格納されたターゲット画像とが照合される。撮影画像とターゲット画像とが所定範囲で一致すれば、格納されたコンテンツがコンテンツ提供サーバ730からスマートフォン210に提供される。また、スマートフォン210が算出した現在位置とあらかじめコンテンツと関連付けて格納されたターゲット場所との距離が計算される。そして、距離が所定未満であれば、格納されたコンテンツがコンテンツ提供サーバ730からスマートフォン210に提供される。かかるコンテンツは、ターゲット画像が示す場所IDとターゲット場所の場所IDとが同じであれば、同じコンテンツが提供される。提供されるコンテンツは、ユーザをビジネス上の目的に誘導するためのマーケッティング動線に沿って制作すると共に、ターゲット画像やターゲット場所についても誘引機会の広がりや誘引力などを勘案して選択し、クライアントにより登録される。
【0066】
なお、携帯端末装置は、スマートフォンに限定されず、タブレットや携帯電話などの他の装置であってもよい。また、本実施形態においては、画像または映像の特徴情報として色情報の特徴量を抽出して、画像または映像の照合を行なう例を示す。しかし、画像または映像の特徴量については、照合処理の負荷が少なく、照合結果の信頼度が高い特徴量を使用すればよく、本実施形態の例に限定されない。また、本実施形態においては、提供されたコンテンツをスマートフォン210で受信して再生する構成として説明するが、コンテンツ実行サーバを別途に設けて、サーバ側でコンテンツを実行してその結果をスマートフォン210に渡す構成であってもよい。また、照合結果の信頼度に基づいてターゲット画像となる登録画像の信頼度のレベルをクライアントPC720に通知する構成を設けてもよい。また、クライアントPC720は、スマートフォンやタブレットなどの携帯端末装置であってもよい。また、コンテンツ提供サーバ730を1つの機器として説明しているが、コンテンツ提供サーバ730が複数のサーバのネットワーク接続により実現されてもよい。例えば、コンテンツ登録サーバやWebサーバなどが別途にあってもよい。
【0067】
(構成)
図7Bは、本実施形態に係る情報処理システム700の構成を示す図である。
【0068】
クライアントであるA社のクライアントPC720は、B社のコンテンツ提供サーバ730である“BR Bonusサーバ”とインターネット740を介して接続し、ターゲット画像とコンテンツをアップロードする(必要であれば、ターゲット場所をアップロードする)。ターゲット画像とコンテンツとは、既存の物を使用してもよいが、A社により撮影して制作した本実施形態に適合したオリジナルを使用するのが望ましい。コンテンツとして、例えば、URLアドレスやナビゲーションシステムを埋め込んで、自動的に移行するようにしてもよい。この場合には、URLアドレス先からのコンテンツやナビゲーションシステムのコンテンツが、外部プロバイダ750から提供されるように構成してもよい。
【0069】
B社のコンテンツ提供サーバ730には、クライアントPC720がアップロードしたターゲット画像やターゲット場所とコンテンツとが関連付けられて登録される。この時に、ターゲット画像から本実施形態に対応する色の特徴量が抽出されて、照合対象および提供コンテンツの検索キーとされる。また、現在位置から所定距離内のターゲット場所が提供コンテンツの検索キーとなる。なお、B社はクライアントPC720がアップロードしたターゲット画像とコンテンツとを登録するのみでなく、B社においてA社のマーケッティング情報に基づいて、ターゲット画像とコンテンツとを制作して、A社に提供してもよい。なお、実際の建築物や風景などであるターゲット画像の特徴量の変化、例えば、方向、季節、時間、天候の違いによる変化、に対応するため、複数の照合情報を準備してもよいし、ターゲット画像を単純化した形状情報や描画と照合するようにしてもよい。
【0070】
エンドユーザのスマートフォン210においては、事前に提供された専用アプリケーションをインストールする。そして、アプリケーションを起動する。アプリケーションの起動中に、スマートフォン210のカメラによりターゲット画像に向けてスマートフォン210をかざして撮像すると、その撮像画像をB社のコンテンツ提供サーバ730に送信する。また、アプリケーションの起動中に、スマートフォン210のカメラにより紙媒体上のターゲット画像を撮像すると、その撮像画像をB社のコンテンツ提供サーバ730に送信する。また、アプリケーションの起動中に、スマートフォン210の現在位置算出部において現在位置を算出すると、その現在位置情報をB社のコンテンツ提供サーバ730に送信する。
【0071】
B社のコンテンツ提供サーバ730は、受信した撮像画像の特徴量の抽出と、あらかじめ格納したターゲット画像の特徴量との照合、または、受信した現在位置情報がターゲット場所から所定半径範囲内かの判定を行なう。そして、コンテンツ提供サーバ730は、ターゲット画像またはターゲット場所に関連付けられたコンテンツを検索し、スマートフォン210への配信を実行する。エンドユーザのスマートフォン210は、ターゲット画像またはターゲット場所に関連付けられたコンテンツをコンテンツ提供サーバ730から受信して再生し、エンドユーザをマーケッティングの目的に沿って誘引して誘導する。
【0072】
図7Cは、本実施形態に係る情報処理システム700における登録情報を示す図である。なお、トリガ(起動情報)760、コンテンツ770の内容は
図7Cに限定されない。
【0073】
本実施形態においては、トリガ(起動情報)760として、カラー画像情報(ターゲット画像)または位置情報(ターゲット場所)が登録される。また、コンテンツ770として、テキスト、画像、音声、動画、3D表示、ナビゲーション、Webリンク(URL)などが登録される。
【0074】
(コンテンツ登録シーケンス)
図8Aは、本実施形態に係る情報処理システム700におけるコンテンツ登録処理の手順を示すシーケンス図である。
【0075】
ステップS811において、クライアントPC720とコンテンツ提供サーバ730との間で通信を確立する。次に、ステップS813において、コンテンツ提供サーバ730あるいは認証サーバ(不図示)によりクライアントPC720およびクライアントの認証処理が行なわれる。
【0076】
ステップS815において、クライアントPC720は、コンテンツ提供サーバ730に対してコンテンツのアップロードを行ない、コンテンツ提供サーバ730は、コンテンツを登録する。
【0077】
ステップS819において、クライアントPC720は、コンテンツ提供サーバ730に対して起動情報を設定し、コンテンツ提供サーバ730は、起動情報とコンテンツとを、起動情報により検索可能に関連付けて登録する。本実施形態においては、起動情報はターゲット画像またはターゲット場所であり、画像は画像データそのものでなく、色の特徴量により格納される。
【0078】
なお、ステップS815とS819の順番は、逆でであってもよい。
【0079】
(コンテンツ提供シーケンス)
図8Bは、本実施形態に係る情報処理システム700におけるコンテンツ提供処理の手順を示すシーケンス図である。なお、
図8Bにおいては、コンテンツ提供サーバ730において、画像の特徴量を抽出して画像マッチング(照合)を行なう、あるいは、現在位置がターゲット場所から所定距離内かを判定する、シーケンスを示す。
【0080】
ステップS821において、エンドユーザのスマートフォン210と、コンテンツ提供サーバ730との間で通信を確立する。次に、ステップS823において、コンテンツ提供サーバ730あるいは認証サーバ(不図示)によりスマートフォン210およびエンドユーザの認証処理が行なわれる。認証されると、ステップS825において、スマートフォン210はコンテンツ提供サーバ730から、アプリケーションをダウンロードする。
【0081】
エンドユーザは、本実施形態のサービス提供を受けようとした場合に、ステップS831において、ダウンロードしたアプリケーションを起動する。そして、アプリケーションを起動中に、ステップS833において、スマートフォン210のカメラで撮像して、撮像画像をコンテンツ提供サーバ730に送信する。コンテンツ提供サーバ730は、ステップS835において、スマートフォン210から受信した撮像画像の特徴量を抽出して、コンテンツ提供サーバ730にあらかじめ格納されたターゲット画像の特徴量と照合する。撮像画像の特徴量とターゲット画像の特徴量とが所定範囲内で一致すれば、コンテンツ提供サーバ730は、ステップS837において、ターゲット画像が示すターゲット場所に関連付けられたコンテンツを検索する。そして、コンテンツ提供サーバ730は、ステップS839において、検索したコンテンツをスマートフォン210に送信し、スマートフォン210は受信したコンテンツを再生する。
【0082】
また、スマートフォン210は、ステップS841において、GPSなどに基づいて現在位置を算出してコンテンツ提供サーバ730に送信する。コンテンツ提供サーバ730は、ステップS843において、スマートフォン210から受信した現在位置が、コンテンツ提供サーバ730にあらかじめ格納されたターゲット場所から所定距離内かを判定する。所定距離内と判定すれば、コンテンツ提供サーバ730は、ステップS845において、ターゲット場所に関連付けられたコンテンツを検索する。そして、コンテンツ提供サーバ730は、ステップS849において、検索して取得したコンテンツをスマートフォン210に送信し、スマートフォン210は受信したコンテンツを再生してエンドユーザに通知する。なお、
図8Bにおいては、コンテンツがコンテンツ提供サーバ730に無いため、ステップS847において、外部プロバイダ750から提供される例を図示している。
【0083】
《コンテンツ提供サーバの機能構成》
図9は、本実施形態に係る情報処理装置としてのコンテンツ提供サーバ730の機能構成を示すブロック図である。
【0084】
コンテンツ提供サーバ730は、通信制御部901と、登録情報受信部902と、提供コンテンツデータベース903と、ユーザ登録部904と、アプリケーション送信部905と、を備える。コンテンツ提供サーバ730は、さらに、画像特徴照合部906と、位置判定部910と、起動情報生成部911と、コンテンツ取得部907と、コンテンツ送信部908と、コンテンツ受信部909と、を備える。なお、提供コンテンツデータベース903は、コンテンツ提供サーバ730に含まれずに、別途、専用のサーバを外部に設けてもよい。
【0085】
通信制御部901は、コンテンツ提供サーバ730と、エンドユーザのスマートフォン210、ビジネスオーナーのクライアントPC720、または、外部プロバイダ750との通信を制御する。登録情報受信部902は、クライアントを認証する認証部を有し、クライアントPC720から送信されるターゲット画像とターゲット場所とコンテンツとを受信し、提供コンテンツデータベース903に関連付けた登録を指示する。提供コンテンツデータベース903は、クライアントPC720から送信されたターゲット画像とターゲット場所とコンテンツとを関連付けて登録する。また、提供コンテンツデータベース903は、ターゲット画像とターゲット場所とコンテンツとの関連付けをテーブルとして記憶する。そして、ターゲット画像に一致した撮像画像をスマートフォン210から受信する、または、ターゲット場所から所定距離内の現在位置情報をスマートフォン210から受信すると、ターゲット画像またはターゲット場所に関連付けられたコンテンツを検索して、コンテンツ取得部907に渡す。ユーザ登録部904は、エンドユーザを認証する認証部を有し、本情報処理システムのサービスを受けるユーザを登録する。そして、アプリケーション送信部905は、認証されたエンドユーザのスマートフォン210に、アプリケーションを送信する。
【0086】
画像特徴照合部906は、スマートフォン210から受信した撮像画像の特徴量を抽出し、提供コンテンツデータベース903に登録されたターゲット画像の特徴量と照合する。そして、特徴量が所定範囲内で一致すれば、その結果を起動情報生成部911に渡す。位置判定部910は、スマートフォン210から現在位置情報を受信して、提供コンテンツデータベース903に登録されたターゲット場所から所定距離内であるかを判定する。そして、所定距離内であれば、その結果を起動情報生成部911に渡す。起動情報生成部911は、画像特徴照合部906からの特徴量照合結果、または、位置判定部910からの現在位置判定結果、からターゲット場所IDを含む起動情報を生成する。そして、起動情報生成部911は、コンテンツ取得部907に、ターゲット画像またはターゲット場所に関連付けられたコンテンツの取得を指示する。また、起動情報生成部911は、コンテンツ送信部908に対して、コンテンツ取得部907が提供コンテンツデータベース903から取得したコンテンツの送信を指示する。コンテンツ取得部907は、起動情報生成部911からのコンテンツ取得指示に基づいて、提供コンテンツデータベース903からターゲット画像またはターゲット場所に関連付けられたコンテンツを取得する。コンテンツ取得部907は、コンテンツが外部プロバイダ750から提供される場合、コンテンツ受信部909により外部プロバイダ750から受信したコンテンツを取得する。コンテンツ送信部908は、コンテンツ取得部907が取得した、ターゲット画像またはターゲット場所に関連付けられたコンテンツをスマートフォン210に送信する。コンテンツ受信部909は、外部プロバイダ750からコンテンツを受信して、コンテンツ取得部907に渡す。
【0087】
なお、画像特徴照合部906および位置判定部910の詳細な構成は、それぞれ
図3Bおよび
図3Cと同様であるので、ここでは重複を避ける。
【0088】
(提供コンテンツデータベース)
図10は、本実施形態に係る提供コンテンツデータベース903の構成を示す図である。提供コンテンツデータベース903は、起動情報とターゲット場所と提供するコンテンツとを関連付ける関連テーブル1010と、各コンテンツを格納するコンテンツ格納部1020とを有する。なお、提供コンテンツデータベース903の構成は
図10に限定されない。
【0089】
関連テーブル1010は、複数の起動情報1011とターゲット場所ID1012とを対応付けて記憶する。そして、関連テーブル1010は、ターゲット場所ID1012に関連付けて提供コンテンツID1013を記憶する。さらに、関連テーブル1010は、複数の起動情報1011とターゲット場所ID1012と提供コンテンツID1013とを関連付けて登録した誘導シナリオ(マーケッティング動線)1014と、これらを関連付けて登録したクライアントID1015と、を記憶する。
【0090】
コンテンツ格納部1020は、コンテンツID1021に対応付けて、コンテンツ1022と外部コンテンツID1023とを記憶する。外部コンテンツID1023が記憶されている場合は、外部プロバイダ750からの提供となる。コンテンツ格納部1020は、さらに、コンテンツの使用言語1024を記憶する。使用言語1024を記憶することにより、誘導するエンドユーザが携帯するスマートフォン210などが使用する言語を判定して、対応する言語のコンテンツを提供できる。
【0091】
《コンテンツ提供サーバのハードウェア構成》
図11は、本実施形態に係るコンテンツ提供サーバ730のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0092】
図11で、CPU1110は演算制御用のプロセッサであり、プログラムを実行することで
図5Aの機能構成部を実現する。ROM1120は、初期データおよびプログラムなどの固定データおよびプログラムを記憶する。通信制御部901は、コンテンツ提供サーバ730と他の装置との通信を制御する。
【0093】
RAM1140は、CPU1110が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM1140には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する領域が確保されている。登録画像特徴量および登録位置情報1141は、クライアントPC720から登録指示されたターゲット画像の特徴量およびターゲット場所を記憶する。登録コンテンツ1142は、クライアントPC720から登録指示されたコンテンツを記憶する。画像特徴照合テーブル1143は、スマートフォン210が撮像した画像の特徴量とターゲット画像の登録画像特徴量とを照合するためのテーブルを記憶する。画像照合結果1144は、撮像画像の特徴量と登録画像特徴量との照合結果を記憶する。照合結果において所定範囲内で一致すれば、画像照合結果1144には提供するコンテンツを検索するための画像IDも記憶される。位置判定テーブル1145は、スマートフォン210が算出した現在位置がターゲット場所から所定距離内かを判定するためのテーブルを記憶する。位置判定結果1146は、現在位置がターゲット場所から所定距離内との判定結果を記憶する。判定結果において所定距離内であれば、位置判定結果1146には提供するコンテンツを検索するための位置IDも記憶される。ターゲット場所ID1147は、画像照合結果1144の画像IDまたは位置判定結果1146の位置IDに対応する、提供コンテンツ1148を検索するための共通のターゲット場所IDを記憶する。提供コンテンツ1148は、ターゲット場所ID1147に関連付けて提供するコンテンツを記憶する。送受信データ1149は、通信制御部901を介して送受信するデータを記憶する。
【0094】
ストレージ1150は、データベースや各種のパラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。提供コンテンツデータベース903は、ターゲット画像またはターゲット場所とコンテンツとを関連付けて登録するデータベースである。ストレージ1150には、以下のプログラムが格納される。コンテンツ提供サーバ制御プログラム1151は、コンテンツ提供サーバ730の全体を制御するプログラムである。コンテンツ登録モジュール1152は、クライアントPC720から登録要求された、ターゲット画像またはターゲット場所とコンテンツとを関連付けて提供コンテンツデータベース903に登録するためのモジュールである。起動情報判定モジュール1153は、スマートフォン210から送信された撮像画像または映像がコンテンツを提供するトリガとなる起動情報であること、あるいは、スマートフォン210から送信された現在位置がコンテンツを提供するトリガとなる起動情報であること、を判定するモジュールである。コンテンツ提供モジュール1154は、スマートフォン210から送信された撮像画像または映像や現在位置情報がコンテンツを提供する起動情報であれば、提供コンテンツデータベース903から検索したコンテンツを提供するモジュールである。
【0095】
なお、
図11のRAM1140やストレージ1150には、各サーバが有する汎用の機能や他の実現可能な機能に関連するプログラムやデータは図示されていない。
【0096】
《コンテンツ提供サーバの処理手順》
図12Aは、本実施形態に係るコンテンツ提供サーバ730の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、
図11のCPU1110がRAM1140を用いて実行し、
図9の機能構成部を実現する。
【0097】
コンテンツ提供サーバ730は、ステップS1211において、クライアントPC720からの起動情報としてターゲット画像やターゲット場所および起動情報に対応するコンテンツの登録要求であるか否かを判定する。起動情報および起動情報に対応するコンテンツの登録要求であれば、コンテンツ提供サーバ730は、ステップS1213において、クライアントを認証し、ステップS1215において、提供コンテンツ登録処理を実行する。
【0098】
起動情報および起動情報に対応するコンテンツの登録要求でなければ、コンテンツ提供サーバ730は、ステップS1221において、スマートフォン210からのユーザの登録要求であるか否かを判定する。ユーザの登録要求である場合、コンテンツ提供サーバ730は、ステップS1223において、ユーザを認証する。そして、コンテンツ提供サーバ730は、ステップS1225において、ユーザが携帯するスマートフォン210に対してアプリケーションを提供する。
【0099】
コンテンツの登録要求でもなく、ユーザの登録要求でもなければ、コンテンツ提供サーバ730は、ステップS1231において、スマートフォン210が実行するアプリケーションに従った起動情報であるカメラによる撮像画像の受信か否か、あるいは、起動情報である現在位置算出部による現在位置情報の受信か否かを判定する。アプリケーションに従った撮像画像や現在位置の受信であれば、コンテンツ提供サーバ730は、ステップS1233において、ユーザを認証する。そして、コンテンツ提供サーバ730は、ステップS1235において、撮像画像または現在位置情報を起動情報とし、登録されたコンテンツを提供するコンテンツ提供処理を実行する。
【0100】
(コンテンツ登録処理)
図12Bは、本実施形態に係るコンテンツ登録処理(S1215)の手順を示すフローチャートである。
【0101】
コンテンツ提供サーバ730は、ステップS1241において、認証されたクライアントに対してクライアントIDを付与する。コンテンツ提供サーバ730は、ステップS1243において、クライアントIDと共にクライアントPC720からコンテンツを取得する。
【0102】
コンテンツ提供サーバ730は、ステップS1245において、クライアントPC720から起動情報としてのターゲット画像およびターゲット場所を取得する。コンテンツ提供サーバ730は、ステップS1247において、取得したターゲット画像の特徴量を抽出する。そして、コンテンツ提供サーバ730は、ステップS1249において、ターゲット画像の特徴量または現在位置情報に対応するターゲット場所IDに関連付けて、コンテンツを登録して、クライアントPC720に登録完了を通知する。
【0103】
(コンテンツ提供処理)
図12Cは、本実施形態に係るコンテンツ提供処理(S1235)の手順を示すフローチャートである。
【0104】
コンテンツ提供サーバ730は、ステップS1261において、起動情報として、ユーザが掲げたスマートフォン210により撮像した画像または映像、または、紙媒体上に印刷された画像をスマートフォン210により撮像した画像、または、スマートフォン210の現在位置算出部が算出した現在位置、を取得する。コンテンツ提供サーバ730は、ステップS1263において、撮像画像を取得した場合は、撮像画像の特徴量を抽出した後、あらかじめ登録されたターゲット画像の特徴量と照合して、所定範囲内で一致するか否かを判定する。また、現在位置を取得した場合は、あらかじめ登録されたターゲット場所からの距離を判定して、所定範囲内であるか否かを判定する。すなわち、いずれかの起動条件を満たしたかを判定する。いずれの起動条件も満たされない場合は、取得した撮像画像や位置情報が起動情報ではないとして、何もせずにリターンする。なお、スマートフォン210に一致しない旨を通知してもよい。
【0105】
いずれかの起動条件を満たす場合、コンテンツ提供サーバ730は、オプショナルなステップS1265において、スマートフォン210などの携帯端末装置から得た言語情報から使用言語を判定する。そして、以降の取得コンテンツ時に判定された使用言語に対応したコンテンツを取得する、あるいは、コンテンツを使用言語に翻訳するよう制御する。
【0106】
コンテンツ提供サーバ730は、ステップS1267において、起動情報であるターゲット画像の特徴量や現在位置情報に対応するターゲット場所IDに関連付けて、コンテンツを提供コンテンツデータベース903から取得する。そして、コンテンツ提供サーバ730は、ステップS1269において、取得したコンテンツをスマートフォン210に提供する。
【0107】
《スマートフォンのアプリケーション実行処理》
図13は、本実施形態に係る携帯端末装置としてのスマートフォン210のアプリケーション実行処理(S623)の手順を示すフローチャートである。
【0108】
アプリケーションが起動された後の任意のタイミングで、スマートフォン210は、ステップS1341において、起動情報として、撮像部(カメラ)により撮像した画像または映像、あるいは、現在位置算出部により算出した現在位置を取得する。スマートフォン210は、ステップS1343において、取得した起動情報をコンテンツ提供サーバ730に送信する。
【0109】
スマートフォン210は、ステップS1345において、起動情報に関連付けられたコンテンツのコンテンツ提供サーバ730からの受信を待つ。その間に、スマートフォン210は、ステップS1347において、コンテンツ提供サーバ730からの起動条件不成立の通知を待つ。コンテンツ提供サーバ730からの起動条件不成立の通知があれば、起動条件を満たさなかったとしてステップS1341において、次の起動情報を待つ。なお、コンテンツ提供サーバ730が起動条件不成立の通知をしない構成であれば、さらにタイムアウトを判定するステップを追加すればよい。
【0110】
コンテンツのコンテンツ提供サーバ730からの受信があれば、スマートフォン210は、ステップS1349において、受信したコンテンツを再生する。次に、スマートフォン210は、ステップS1351において、アプリケーションの終了が指示されたか否かを判定する。アプリケーションの終了が指示されなければ、スマートフォン210は、ステップS1341に戻って、起動情報としての次の起動情報を待つ。アプリケーションの終了が指示されれば、アプリケーションを終了する。
【0111】
本実施形態によれば、情報処理装置であるコンテンツ提供サーバが画像特徴の照合処理や現在位置に基づく位置判定処理を行なうので、高機能を有しない携帯端末装置においても、アプリケーションにより所定のサービスを提供する機会を広げることができる。
【0112】
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係る情報処理システムについて説明する。本実施形態に係る情報処理システムは、上記第2実施形態および第3実施形態と比べると、第1条件または第2条件に加えて、日時算出部により算出された現在日時情報が目標日時に対応する第3条件、のいずれを満たしてもアプリケーションの処理を開始する点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態または第3実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0113】
《スマートフォンの動作》
図14は、本実施形態に係る情報処理システム1400における携帯端末装置としてのスマートフォン210の動作を示す図である。なお、
図14において、
図2Bと同様の構成要素には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
【0114】
スマートフォン210は、第2実施形態や第3実施形態において、
図2Bに示したように、カメラにより撮像した撮像画像213、215がターゲット画像に対応する第1の起動情報、または、現在位置がターゲット場所から所定半径範囲217内である第2の起動情報により、アプリケーションの処理を開始する。本実施形態は、それに加えて、計時部が算出した現在日時がターゲット日時に近付いた第3の起動情報によっても、アプリケーションの処理を開始する。例えば、計時部が算出した現在日時1418である2015年6月14日11時30分が、スカイツリータウンで開催されるショーの開始時間(同日の13時)に近付いたので、現在位置からのナビゲーションを実行する。このナビゲーションの提供を、第1の起動情報あるいは第2の起動情報により提供されるものと同様にすれば、ユーザを誘導するサービスを提供する機会がさらに広がることになる。
【0115】
(提供コンテンツデータベース)
図15は、本実施形態に係る提供コンテンツデータベース1503の構成を示す図である。なお、
図15において、
図10と同様の機能構成には同じ参照番号を付して、説明を省略する。提供コンテンツデータベース1503は、起動情報とターゲット場所と提供するコンテンツとを関連付ける関連テーブル1510と、各コンテンツを格納するコンテンツ格納部1020とを有する。なお、提供コンテンツデータベース1503の構成は
図15に限定されない。
【0116】
関連テーブル1510は、時間内の日時IDも含んだ複数の起動情報1511とターゲット場所ID1012とを対応付けて記憶する。
【0117】
本実施形態によれば、現在日時情報が目標日時に対応する条件をアプリケーションの処理を開始する条件として加えることにより、アプリケーションにより所定のサービスを提供する機会をより広げることができる。
【0118】
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態に係る情報処理システムについて説明する。本実施形態に係る情報処理システムは、上記第2実施形態乃至第4実施形態と比べると、さらに、複数の異なる画像による条件や、複数の異なる場所による条件のいずれかを満たしても、アプリケーションの処理を開始する点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態から第4実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0119】
《スマートフォンの動作》
図16Aおよび
図16Bは、本実施形態に係る情報処理システム1600における携帯端末装置としてのスマートフォン210の動作を示す図である。
【0120】
図16Aにおいては、異なる場所に対する撮像画像や現在位置、あるいは、現在日時のいずれかが、同様のコンテンツを提供するための起動情報となる。
【0121】
スマートフォン210の撮像画像1610は“ビッグサイト”の会場入口である。また、スマートフォン210の撮像画像1612は“ビッグサイト”で開催される展示会を報知するパンフレットや雑誌の掲載ページである。また、スマートフォン210の現在位置が“ビッグサイト”の会場入口から半径200m範囲1611内に入った状態を示す。これら3つのアプリケーションの処理開始条件は、“ビッグサイト”を直接のターゲット場所とする条件である。
【0122】
スマートフォン210の撮像画像1616は“○○株式会社”のビルである。また、スマートフォン210の撮像画像1615は“○○株式会社”の広告パンフレットや雑誌の掲載ページである。また、スマートフォン210の現在位置が“○○株式会社”のビルから半径100m範囲1614内に入った状態を示す。これら3つのアプリケーションの処理開始条件は、“○○株式会社”を直接のターゲット場所とする条件である。しかしながら、本例では、“○○株式会社”が撮像画像1612に示した“ビッグサイト”で開催される展示会に出品していて、そのブースへの訪問を誘導するために、“ビッグサイト”あるいはブースを間接的なターゲット場所として登録することができる。
【0123】
また、さらに、スマートフォン210の現在日時1613が、“ビッグサイト”で開催される展示会の開場時刻、あるいは、“○○株式会社”のブースでの催し物開始時刻、に近付いた場合にも、“ビッグサイト”あるいはブースを間接的なターゲット場所として登録することができる。
【0124】
このように、本実施形態によれば、1つのターゲット場所に誘導するための入口を多様に設定しておくことで、その機会を大幅に広げることができる。
【0125】
図16Bには、
図16Aの7つの入口の条件のいずれかを満たすと、催し物案内の1stコンテンツ1617、会場・ブースのライブ映像の2ndコンテンツ1618、会場・ブースまでのナビゲーションの3rdコンテンツ1619、をシーケンシャルに提供する例を示している。
【0126】
(提供コンテンツデータベース)
図17は、本実施形態に係る提供コンテンツデータベース1703の構成を示す図である。なお、
図17において、
図10と同様の機能構成には同じ参照番号を付して、説明を省略する。提供コンテンツデータベース1703は、起動情報とターゲット場所と提供するコンテンツとを関連付ける関連テーブル1710と、各コンテンツを格納するコンテンツ格納部1020とを有する。なお、提供コンテンツデータベース1703の構成は
図17に限定されない。
【0127】
関連テーブル1710は、異なるターゲット画像も含んだ複数の起動情報1711とターゲット場所ID1012とを対応付けて記憶する。そして、ターゲット場所ID1012に関連付けて、第1提供コンテンツID1713と、第2提供コンテンツID1714と、第3提供コンテンツID1715と、を記憶する。関連テーブル1710は、さらに、異なるターゲット画像も含んだ複数の起動情報1711と、第1乃至第3提供コンテンツID1713〜1715との関連付けにより、ユーザをターゲット場所に誘導する誘導シナリオ1716を記憶する。
【0128】
本実施形態によれば、複数の異なる画像による条件や、複数の異なる場所による条件をアプリケーションの処理を開始する条件としてさらに加えることにより、アプリケーションにより所定のサービスを提供する機会をさらに広げることができる。
【0129】
[第6実施形態]
次に、本発明の第6実施形態に係る情報処理システムについて説明する。本実施形態に係る情報処理システムは、上記第2実施形態乃至第5実施形態と比べると、さらに多くの異なる条件のいずれかを満たしても、アプリケーションの処理を開始する点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態から第5実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0130】
また、本実施形態においては、さらに、アプリケーションの処理開始のトリガが撮像画像、現在位置および現在日時を含む種々の情報、あるいは、その組み合わせの持つ特徴を考慮する。そして、その特徴に合わせて、ユーザの携帯する携帯端末装置に提供するコンテンツの選択や、その提供順序を、各情報やその組み合わせに関連するターゲット場所にユーザを誘導するための動線に沿ったシナリオに従ってあらかじめ選択され登録される。かかる起動情報、選択情報およびコンテンツの組み合わせは、本実施形態の情報処理システムのクライアントでもあるビジネスオーナーが作成して登録することによって、マーケッティングの強力な武器となる。
【0131】
本実施形態においては、携帯端末装置が、方位測定部と、加速度測定部と、速度算出部と、照度測定部と、の少なくとも1つを備える。そして、方位測定部が測定した方位情報と、加速度測定部が測定した速度情報と、速度算出部が算出した速度情報と、照度測定部が測定した照度情報と、を含む条件のいずれかを満たす場合に、アプリケーション内の処理を開始する。また、携帯端末装置が、携帯端末装置を取り囲む環境情報を測定する環境情報測定部と、携帯端末装置を携帯するユーザの生体情報を測定する生体情報測定部と、の少なくともいずれかを備える。そして、環境情報測定部が測定した環境情報と、生体情報測定部が測定した生体情報と、を含む条件のいずれかを満たす場合に、アプリケーション内の処理を開始する。
【0132】
(提供コンテンツデータベース)
図18は、本実施形態に係る提供コンテンツデータベース1803の構成を示す図である。
図18には、起動情報と提供する提供コンテンツとを関連付ける関連テーブルのみが図示され、各コンテンツを格納するコンテンツ格納部は省略されている。
【0133】
提供コンテンツデータベース1803の関連テーブルは、起動情報1811に関連付けて、提供コンテンツ1812と、誘導シナリオ(マーケッティング動線)1813と、かかる情報を関連付けて登録したクライアントを示すクライアントID1814と、対応言語1815と、を記憶する。対応言語1815は、提供コンテンツ1812が対応できるスマートフォン210の使用言語を示している。
【0134】
(登録情報)
図19は、本実施形態に係る情報処理システムにおける登録情報を示す図である。なお、トリガ(起動情報)、コンテンツ、の内容は
図19に限定されない。
【0135】
本実施形態においては、トリガ(起動情報)1960として、スマートフォンなどの携帯端末装置が取得できる、カラー画像情報、位置情報、日時情報、音声情報、方位情報、加速度情報、速度情報、照度情報、環境情報、生体情報、のいずれか1つまたはその組み合わせが登録される。なお、環境情報は気温や湿度などの情報を含み、生体情報は体温や血圧などを含む。環境情報の取得には温度計や湿度計などが組み込まれる。また、生体情報の取得には温度計や湿度計などが組み込まれ、ウェアラブルな携帯端末装置が好適である。
【0136】
1stコンテンツ1970、2ndコンテンツ1980または3rdコンテンツ1990などとして、テキスト、画像、音声、動画、3D表示、ナビゲーション、Webリンク(URL)などから選択されて、誘導シナリオに基づいて選択され順序付けられて登録される。
【0137】
本実施形態によれば、さらに多くの異なる条件のいずれかを満たしてもアプリケーションの処理を開始することにより、携帯端末装置がアプリケーションにより所定のサービスを提供する機会を、さらに一層、広げることができる。
【0138】
[第7実施形態]
次に、本発明の第7実施形態に係る情報処理システムについて説明する。本実施形態に係る情報処理システムは、上記第2実施形態乃至第6実施形態と比べると、アプリケーションにおける開始条件や提供コンテンツなどを含む誘導シナリオを評価して学習する点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態から第6実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0139】
(提供コンテンツデータベース)
図20は、本実施形態に係る提供コンテンツデータベース2003の構成を示す図である。
図20において、
図18と同様の構成要素には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
【0140】
提供コンテンツデータベース2003は、起動情報や提供コンテンツを誘導シナリオに従って選択して組み合わせた場合の誘導結果を蓄積することによって、より誘導効果を高める選択あるいは組み合わせを提案する構成を有する。そのために、各誘導シナリオ1813に対応付けて、誘導シナリオの評価2016と対策2017とを記憶する。誘導シナリオの評価2016は、誘導結果、条件評価、コンテンツ評価などを含む。
【0141】
本実施形態によれば、誘導シナリオに基づくアプリケーションにおける開始条件や提供コンテンツなどの実施結果を蓄積して、評価改善することにより、携帯端末装置がアプリケーションにより所定のサービスを提供する機会を、効率的に大きく広げることができる。
【0142】
[他の実施形態]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。また、それぞれの実施形態に含まれる別々の特徴を如何様に組み合わせたシステムまたは装置も、本発明の範疇に含まれる。
【0143】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用されてもよいし、単体の装置に適用されてもよい。さらに、本発明は、実施形態の機能を実現する情報処理プログラムが、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給される場合にも適用可能である。したがって、本発明の機能をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされるプログラム、あるいはそのプログラムを格納した媒体、そのプログラムをダウンロードさせるWWW(World Wide Web)サーバも、本発明の範疇に含まれる。特に、少なくとも、上述した実施形態に含まれる処理ステップをコンピュータに実行させるプログラムを格納した非一時的コンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)は本発明の範疇に含まれる。