(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数種類の粉粒体または粉体、あるいはこれらの混合物である被処理流動体を充填収容した収納容器を攪拌動作させることにより、収納容器内の被処理流動体を流動攪拌する装置であって、
垂直な回転主軸に対して水平に取り付けられて、所定の速度をもって回転駆動される回転テーブルと、
この水平な回転テーブル上に前記回転主軸と平行な垂直状態で回転可能に支持された回転支軸に取り付けられて、前記収納容器を傾斜した状態で取外し可能に固定保持する収納容器保持部とを備え、
前記回転テーブルと前記回転支軸は、遊星運動機構により単一の回転駆動源に駆動連結されてなり、
前記回転駆動源による前記回転テーブルの水平回転により、前記収納容器が、前記回転主軸まわりに所定速度をもって水平に公転されながら、この公転運動に伴う前記遊星運動機構の減速作用により、自転停止状態でまたは公転速度よりも大幅に減速されたゆっくりした速度で自転して、前記収納容器の傾斜方向が前記回転主軸に対して変動する構成とされ、
前記収納容器保持部は、前記回転支軸に所定角度だけ傾斜した状態で取り付け固定されて、前記収納容器を上下方向へ取り外し可能に嵌装保持する容器受けと、この容器受けに保持された前記収納容器を固定する容器固定手段とを備え、
前記容器固定手段は、前記容器受けの上端部位に螺合可能な締付け固定部材を備えてなり、
前記容器受けに嵌装保持された前記収納容器に対して、前記締付け固定部材を前記容器受けの上端部位に螺合させて締め付けることにより、前記収納容器が前記容器受けの底部と締付け固定部材との間に挟持状に締付け固定される構造とされている
ことを特徴とする流動体攪拌装置。
前記容器位置決め治具は、前記容器受け内面に沿った外周形状寸法を有するとともに、対象となる収納容器の外周面の沿った内周形状寸法と収納容器の高さに対応した高さ調整部とを有する内周部を備えることにより、前記容器受け内における前記収納容器の高さ方向位置の位置決めと心出しを行う構造を備える
ことを特徴とする請求項2に記載の流動体攪拌装置。
前記遊星運動機構は、前記回転主軸と同心状にかつ静止状に設けられた太陽歯車と、前記回転支軸に同心状にかつ一体的に設けられた遊星歯車と、これら太陽歯車および遊星歯車の間に噛合状態で介装されるとともに、前記回転テーブルに回転可能に支持される少なくとも一つの中間歯車とを備えてなる遊星歯車機構の形態とされ、
前記回転テーブルの水平回転により、前記収納容器は、前記回転主軸まわりに所定速度をもって水平に公転されながら、この公転運動に伴う前記遊星歯車機構の減速作用により、自転停止状態でまたは公転速度よりも大幅に減速されたゆっくりした速度で自転して、前記収納容器の傾斜方向が前記回転主軸に対して変動する構成とされている
ことを特徴とする請求項1に記載の流動体攪拌装置。
前記遊星運動機構は、前記回転主軸と同心状にかつ静止状に設けられた太陽プーリと、前記回転支軸に同心状にかつ一体的に設けられた遊星プーリと、これら太陽プーリおよび遊星プーリを駆動連結する伝動ベルトとを備えてなる遊星ベルト機構の形態とされ、
前記回転テーブルの水平回転により、前記収納容器は、前記回転主軸まわりに所定速度をもって水平に公転されながら、この公転運動に伴う前記遊星ベルト機構の減速作用により、自転停止状態でまたは公転速度よりも大幅に減速されたゆっくりした速度で自転して、前記収納容器の傾斜方向が前記回転主軸に対して変動する構成とされている
ことを特徴とする請求項1に記載の流動体攪拌装置。
前記太陽プーリおよび遊星プーリが所定の歯数比を有する歯付きプーリの形態とされるとともに、前記伝動ベルトが前記両歯付きプーリに噛合する歯付きベルトの形態とされている
ことを特徴とする請求項7に記載の流動体攪拌装置。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、図面全体にわたって同一の符号は同一の構成部材または要素を示している。
【0040】
実施形態1
本発明に係る流動体攪拌装置が
図1〜
図13に示されており、この流動体攪拌装置は、被処理流動体Fとしての複数種類の液体、ペースト、粉粒体または粉体、あるいはこれらの混合物を、充填収容した収納容器1を攪拌動作させることにより、収納容器1内の被処理流動体Fを流動攪拌する装置である。
【0041】
この流動体攪拌装置は、具体的には、
図13に模式的に示されるように、被処理流動体Fを充填収容した収納容器1が水平方向に公転されることにより、収納容器1内の被処理流動体Fに遠心力が与えられて、必要に応じて被処理流動体F中に混入する気泡を脱泡しながら、被処理流動体Fを流動攪拌するものである。
【0042】
上記流動体攪拌装置は、上記収納容器1を含む収納容器保持部10、公転部11、自転部12および制御部13を主要部として構成され、これら構成部10〜13が装置ケース14内に装置されてなる。
【0043】
公転部11は、収納容器1を水平方向へ公転させるもので、具体的には回転テーブル15および駆動源である駆動モータ16を主要部として構成されている。
【0044】
回転テーブル15は、垂直な回転主軸20に対して水平に取り付け固定されるとともに、この回転主軸20が駆動モータ16に駆動連結されている。
【0045】
図示の実施形態においては、装置ケース14内の基台フレーム21上に主軸台22が設けられるとともに、この主軸台22に、上記回転主軸20が、軸受23、23を介して垂直状態で回転可能に軸支されており、この回転主軸20の上端部に、上記回転テーブル15が水平状態で取付け支持されている。
【0046】
また、回転主軸20の下部が軸支される上記主軸台22には、上記駆動モータ16が水平状態で取り付けられており、具体的には図示しないが、この駆動モータ16の出力軸に、上記回転主軸20の下部が駆動連結されている。
【0047】
そして、駆動モータ16の回転駆動により、上記回転主軸20と共に、上記回転テーブル15が水平方向へ所定の回転速度をもって回転駆動される。この場合の回転テーブル15の回転速度つまり後述する収納容器1の公転速度は、後述するように、制御部13の工程プログラムに従って自動制御される。
【0048】
上記収納容器保持部10の収納容器1は、上記回転テーブル15上の外周位置に円周方向へ等間隔をもって複数個(図示の場合は4つ)装着されている。
【0049】
つまり、回転テーブル15の外周位置には、4本の回転支軸25、25、…が周方向へ等間隔をもって配置され、各回転支軸25は、軸受26、26により垂直状態で、つまり上記回転主軸20と平行状態で回転可能に軸支され、この回転支軸25の上端部に、上記収納容器1を取外し可能に嵌装保持する容器受け27が傾斜状態で取付け固定されている。
【0050】
この容器受け27に収納容器1が収容された状態において、収納容器1は、
図2および
図5に示すように、その軸線Xが上記回転主軸20の軸線(後述する公転軸)X0に対して所定角度αだけ傾斜するように構成されている。
【0051】
上記収納容器1の軸線Xの傾斜角度αは、具体的には10度〜60度、望ましくは15度〜30度に設定され、図示の実施形態においては、15度の傾斜角度αとされている。
【0052】
このように傾斜角度αが設定されるのは、収納容器1の内周傾斜面と後述する収納容器1の公転により生じる遠心力との協働作用が確実に得られるということと、容器受け27に対する収納容器1の挿入および取出しが円滑かつ容易で、良好な作業性を確保できるからであり、特に15度〜30度に設定されることで、上記効果がより確確実に発揮し得、さらには駆動部の構造を簡素化することができるという利点もある。
【0053】
なお、上記収納容器1を主要部として備える上記収納容器保持部10の具体的構成については、後に詳述する。
【0054】
自転部12は、上記傾斜状態にある収納容器1を垂直な回転支軸25まわりに自転させるもので、具体的には、回転テーブル15の回転速度つまり収納容器1の公転速度よりも大幅に減速されたゆっくりした自転速度で収納容器1を自転し、または自転停止する構成とされている。
【0055】
上記自転部12は、具体的には遊星運動機構17から構成されてなり、この遊星運動機構17により、上記回転テーブル15つまり回転主軸20と4つの回転支軸25、25、…は、単一の回転駆動源である上記駆動モータ16に駆動連結されている。
【0056】
図示の実施形態の遊星運動機構17は遊星歯車機構の形態とされ、この遊星歯車機構17は、
図2および
図4に示すように、上記回転主軸20と同心状にかつ静止状に設けられた太陽歯車30と、上記回転支軸25、25、…に同心状にかつ一体的にそれぞれ設けられた遊星歯車31、31、…とを含んでなり、具体的には、上記太陽歯車30、上記遊星歯車31、31、…、およびこれら太陽歯車30と各遊星歯車31との間に噛合状態でそれぞれ介装される中間歯車32、32、…とを備えてなり、これら歯車30、31、32相互は所定の歯車比をもって構成されている。
【0057】
そして、回転主軸20の回転により、回転テーブル15が一体的に水平回転すると、この回転テーブル15上に配置支持された4つの収納容器1、1、…は、上記回転主軸20まわりに所定の速度をもって水平に公転されるとともに、この公転運動に伴う遊星歯車機構17の上記歯車比による減速作用により、公転速度よりも大幅に減速された非常にゆっくりした所定の自転速度をもって自転され、または自転停止されることとなる。
【0058】
すなわち、
図3および
図4を参照して、回転テーブル15の回転(矢符A方向)により、この回転テーブル15上に配置支持された4つの収納容器1、1、…も回転(公転)するところ、これら収納容器1、1、…の回転支軸25、25、…には、上記遊星歯車機構17の遊星歯車31がそれぞれ取付け固定されている。この遊星歯車機構17において、太陽歯車30は上述のごとく静止固定されているから、これら両歯車30、31に噛合連結された中間歯車32を介して、上記遊星歯車31は太陽歯車30のまわりをA方向へ公転しながら、この公転速度よりも大幅に減速された非常にゆっくりした所定の自転速度をもって公転方向Aと逆方向へ自転し、または自転停止することになる。
【0059】
換言すれば、回転テーブル15の水平回転により、収納容器1、1、…は、上記回転主軸25まわりに所定速度をもって水平に公転されながら、この公転運動に伴う上記遊星歯車機構17の所定の減速作用により、自転停止状態でまたは公転速度よりも大幅に減速されたゆっくりした速度で自転して、上記収納容器1の軸線Xの傾斜α方向が上記回転主軸20の軸線X0に対して変動することになる。
【0060】
この場合、上記収納容器1の自転速度は、遊星歯車機構17を構成する太陽歯車30、遊星歯車31および中間歯車32相互間の歯車比により決定され、具体的には公転速度の1/20以下に設定され、望ましくは1/30の速度〜速度0に設定される。上記収納容器1の公転速度は、遠心力が有効に働くことを考慮して、100〜300回転/分に設定されており、したがって、収納容器1の自転速度は0回転〜15回転/分に設定される。
【0061】
ちなみに、収納容器1の公転速度は、300回転以上/分の方が、より高い攪拌・脱泡効果が望めるが、反面、公転速度を増加して高速回転にすると、駆動回転機構自体が複雑となり、かつ十分な強度を確保する必要性も急激に増して、装置コストの大幅上昇を招くことになる。このような相反する技術上の課題を考慮して、本実施形態においては、対象となる被処理流動体Fに求められる所期の攪拌・脱泡効果を確保し得る範囲の公転速度に設定しつつ、装置コストの上昇を抑えることに成功した。そして、このような相反する技術上の課題を解決したのが、収納容器1が水平方向に公転されながら、その傾斜方向が回転主軸20に対して変動する構成である。
【0062】
収納容器保持部10は、撹拌処理すべき被処理流動体Fを密封状態で充填収容した収納容器1を、傾斜した状態(傾斜角α)で取外し可能に固定保持するもので、その具体的構成が
図5〜
図11に示されている。
【0063】
この収納容器保持部10は、上記回転支軸25に取付け固定され、上記容器受け27、容器固定装置(容器固定手段)35および容器位置決め治具36を主要部として備え、本装置に標準装備される標準収納容器1A(
図6の二点鎖線参照)の他に、一般市販の各種容器(例えば、
図7(a)、(b)、
図9(a)、(b)および
図11(a)、(b)参照)も、本発明装置の収納容器として使用することができる構成とされている。この点については後に詳述する。
【0064】
容器受け27は、収納容器1を上下方向へ取り外し可能に嵌装保持するもので、図示の実施形態においては、
図5に示すように、アルミニウム合金製の円筒本体27aが、回転支軸25の上端部25aに所定の傾斜角度αをもって一体的に設けられたステンレス鋼製の取付底板27bに、締付ボルト27c、27c、…によって締付け固定されてなる薄肉金属容器の形態とされて、遠心力作用部位の軽量化が図られている。
【0065】
上記容器受け27は、
図6に二点鎖線で示された本装置に標準装備される収納容器(以下、標準収納容器と称する。)1Aを嵌装保持する形状寸法を有する平底円筒容器の形態とされ、標準収納容器1Aの外径寸法に対応した内径寸法dと高さ寸法hを有する容器収容空間を備える。
【0066】
また、円筒本体27aの上端部位には、一対の開口溝27d、27dが対向して設けられ、これら開口溝27d、27dは、収納容器1の容器受け27に対する着脱操作部として機能する。
【0067】
容器固定装置35は、容器受け27に保持された収納容器1を容器受け27に固定して、これら両者1、27を一体化するもので、具体的には、上記容器受け27の上端部位に螺合可能な締付け固定部材40を備えてなる。
【0068】
図示の実施形態の締付け固定部材40は、
図5、
図6、
図8および
図10に示すように、容器受け27を施蓋する円盤状の蓋体の形態とされている。この締付け固定部材40の外周には、上記容器受け27の上端内周に設けられた雌ねじ部41aに螺進退可能に螺合する雄ねじ部41bが設けられるとともに、その上面には回転操作用ハンドル42が設けられている。
【0069】
なお、この場合の締付け固定部材40の回転操作方向つまり上記雌ねじ部41aと雄ねじ部41bとの螺合方向は、容器受け27の自転方向との関係で締り勝手となるように設定されている。図示の実施形態においては、後述するように、回転支軸25つまり容器受け27の回転方向が反時計方向の一方向に回転制御される構成とされていることから(
図4参照)、締付け固定部材40の回転操作方向は、時計まわりつまり右ねじ構造による右回転となるように設定されている。
【0070】
また、締付け固定部材40の底面部には、締付け緩衝部材としての弾性板材43が嵌着されている。この弾性板材43は、締付け固定部材40による締付け時に、容器受け27内に嵌装収容された収納容器1の上面1aに密着状にかつ弾性的に当接係合して、この部位の締付け緩衝作用をなすとともに、滑り止め機能により、容器受け27内における収納容器1の回り止め作用をなす。この目的のため、図示の実施形態の弾性板材43は滑り止め機能を有する弾性ゴムから形成されている。同様の目的から、容器受け27の底面部位または後述する容器位置決め治具36の高さ調整部36aの底面部位にも、弾性板材44が敷設配置されている。
【0071】
そして、容器受け27に収納容器1が嵌装保持された状態において、締付け固定部材40を、容器受け27の上端部位に螺合させて締付け回転操作することにより、収納容器1は締付け固定部材40と容器受け27底面(または容器位置決め治具36の高さ調整部36aの底面)との間に、弾性板材43、44を介して挟持状に締付け固定され、これにより、収納容器1と容器受け27が一体化される。
【0072】
容器位置決め治具36は、上記容器受け27に保持される上記収納容器1の保持位置を位置決めするもので、前述したように、本装置に標準装備される収納容器(以下、標準収納容器と称する。)1A(
図6の二点鎖線参照)の他に、一般市販の各種容器も、本発明装置の収納容器として使用することを可能とする機能を兼備する。
【0073】
具体的には、容器位置決め治具36は、例えば、
図7(a)、(b)、
図9(a)、(b)および
図11(a)、(b)に示されるような一般市販の各種形状寸法の容器(例えばポリエチレン製容器)を、上記標準収納容器1Aと同一条件下で、容器受け27内に位置決め保持されることを可能とする構成を備える。
【0074】
すなわち、
図7(a)、(b)に示される収納容器1は、標準収納容器1Aと高さ寸法h1が同じで、外径寸法d1が異なる(小さい)円筒状の容器である。これに対応して、容器位置決め治具36は、
図7(c)、(d)に示すように、容器受け27の内面に沿った外周形状寸法(つまり標準収納容器1Aの外周形状寸法)を有するとともに、対象となる上記収納容器1の外周面に沿った内周形状寸法と収納容器1の収納高さ(つまり標準収納容器1Aの高さ寸法)に対応した高さ調整部36a(この場合は収納容器1が標準収納容器1Aと同じ高さであるため存在しない)とを有する内周部を備え、
図6に示すように、上記容器受け27内底部に嵌合配置されて、容器受け27内における上記収納容器1の高さ方向位置の位置決めと心出しを行う構造を備える。
【0075】
この場合、容器受け27に対する容器位置決め治具36の回り止めを兼ねた位置決め固定手段は、容器受け27のねじ穴37、37、…に回り止めボルト38がそれぞれ螺進退可能に螺合されるとともに、この回り止めボルト38の先端部を挿入係止させる係止穴39が上記容器位置決め治具36に上記ねじ穴37に対応した位置に同数設けられてなる。そして、少なくとも1本の回り止めボルト38を、上記ねじ穴37、37、…のいずれかに螺合させるとともに、その先端部を上記係止穴39、39、…のいずれかに挿入係止させることにより、容器位置決め治具36が容器受け27内の底部所定箇所に位置決め固定される。なお、図示の実施形態においては、1本の回り止めボルト38が使用されている。
【0076】
図9(a)、(b)に示される収納容器1は、標準収納容器1Aに対して高さ寸法h2と外径寸法d2が小さい円筒状の容器である。これに対応して、容器位置決め治具36は、
図9(c)、(d)に示すように、容器受け27の内面に沿った外周形状寸法(つまり標準収納容器1Aの外周形状寸法)を有するとともに、対象となる上記収納容器1の外周面に沿った内周形状寸法と収納容器1の収納高さ(つまり標準収納容器1Aの高さ寸法)に対応した高さ調整部36aとを有する内周部を備え、
図8に示すように、上記容器受け27内底部に嵌合配置されて、容器受け27内における上記収納容器1の高さ方向位置の位置決めと心出しを行う構造を備える。この場合の容器受け27に対する容器位置決め治具36の回り止めを兼ねた位置決め固定手段は、上述したところと同様である。
【0077】
図11(a)、(b)に示される収納容器1は、標準収納容器1Aと高さ寸法h3が異なる(小さい)とともに、幅寸法w3を有する平面正方形の立方体容器であり、これに対応して、容器位置決め治具36は、
図11(c)、(d)に示すように、容器受け27の内面に沿った外周形状寸法(つまり標準収納容器1Aの外周形状寸法)と、対象となる上記収納容器1の外周面に沿った内周形状寸法を有する4つの保持部36b、36b、…と、収納容器1の収納高さ(つまり標準収納容器1Aの高さ寸法)に対応した高さ調整部36a(この場合は収納容器1が標準収納容器1Aと同じ高さであるため存在しない)とにより形成される内周部を備え、
図10に示すように、上記容器受け27内底部に嵌合配置されて、容器受け27内における上記収納容器1の高さ方向位置の位置決めと心出しを行う構造を備える。この場合の容器受け27に対する容器位置決め治具36の回り止めを兼ねた位置決め固定手段は、上述したところと同様である。
【0078】
なお、上述した
図7(a)、(b)、
図9(a)、(b)および
図11(a)、(b)に示される容器は、あくまでも容器位置決め治具36についての構造説明のため例示したものであり、一般市販の各種形状寸法の容器としては、これら例示したもの以外にも多種多様なものが存在する。したがって、具体的に対象となる収納容器1が選定され時点で、この対象となる収納容器1に対応した形状寸法の容器位置決め治具36が製作されることにより、一般市販の多種多様な容器が、本発明装置の収納容器として使用可能となる。
【0079】
特に、
図11(a)、(b)に示される収納容器1のように、平面形状が円形でなく、正方形や多角形のような立方体あるいは直方体容器であると、これらの収納容器1を、対応する形状寸法を有する容器位置決め治具36に嵌合セットする際に、相互の回転方向の回り止めが円筒容器の場合と比較してより確実にできるという利点がある。
【0080】
制御部13は、上記公転部11を自動制御するもので、具体的には、CPU、ROM、RAMおよびI/Oポートなどからなるマイクロコンピュータで構成されている。
【0081】
この制御部13には、所定の撹拌工程を実行させるための工程プログラム等が組み込まれており、
図12に示すように、公転部11の駆動モータ16を駆動制御するモータ駆動部50に接続されるとともに、上記収納容器1の公転速度を設定する公転速度設定手段としての機能も含めて、各種運転条件の設定を行う設定部51と、運転時の状態を含めて、各種表示を行う表示部52とにそれぞれ接続されている。
【0082】
制御部13には、公転部11の駆動モータ16の駆動に必要な種々の情報、例えば、回転テーブル15の回転速度(収納容器1の公転速度)、動作時間、速度変更タイミングあるいは攪拌工程の工程時間等が、制御データとして予めまたは装置ケース14に設けられた操作部55の操作により適宜選択的に入力設定されており、これらのデータに従って上記駆動モータ16を制御する。
【0083】
上記操作部55は、具体的には図示しないが、起動および停止スイッチを備えるとともに、上記設定部51と表示部52の両機能を兼備したタッチパネルディスプレイ装置の形態とされており、このタッチパネルディスプレイ装置55は、液晶画面からなるディスプレイ部が、手指によるタッチ操作により上記設定部51と表示部52を切替え表示する構成とされている。
【0084】
そして、上記タッチパネルディスプレイ装置55のディスプレイ部が設定部51の画面を液晶表示している時は、この設定部51の操作パネルを手指によりタッチ操作することにより、上記制御データを入力設定することができ、一方、上記表示部52の画面を液晶表示している時は、装置の運転条件(回転テーブル15の回転速度や動作時間、あるいは運転経過時間等の必要情報が液晶表示される。
【0085】
上記制御部13には、ユーザが上記設定部51の操作パネルから任意に組み込む個別工程プログラムの他に、種々の処理条件を考慮して、複数の攪拌工程を実行させるための基本工程プログラムが予め組み込まれており、これらの工程プログラムの選択は、上記タッチパネルディスプレイ装置(操作盤)の設定部51の操作パネルで所望のプログラム番号をタッチ指定することにより行われる。
【0086】
具体的な基本工程プログラムとしては、標準的な工程パターン、つまり、収納容器1、1、…の公転速度が攪拌工程の開始から完了まで所定の一定値になるように、上記公転部11の駆動モータ16が駆動制御される定速工程パターンと、収納容器1、1、…の公転速度が攪拌工程の初期から仕上期に向けて低速から高速に変更し、あるいは公転方向が変わるように、上記公転部11の駆動モータ16が駆動制御される変速工程パターンとが含まれている。
【0087】
また、後者の変速工程パターンとしては、例えば以下に列挙するようなパターンが好適に採用され得る。
【0088】
(a)収納容器1の公転速度が、攪拌工程の初期から仕上期に向けて段階的に低速から高速に変更するパターン
【0089】
(b)収納容器1の公転速度が、攪拌工程の初期から仕上期に向けて連続的に低速から高速に変更するパターン
【0090】
(c)攪拌工程の工程時間が回転テーブル15の動作時間の合計の2倍の時間に設定されて、上記(a)の工程パターンの攪拌工程の完了後、これに続く残りの動作時間が仕上期の高速と同じ高速で逆回転する逆転仕上期とされるパターン
【0091】
しかして、以上のように構成された流動体攪拌装置において、回転テーブル15上に自転可能に設けられた容器受け27、27、…に、被処理流動体Fが充填収容された収納容器1がそれぞれ嵌装保持されて、容器固定装置35により容器受け27、27、…とそれぞれ一体固定される。この状態で、上記操作部で所望の工程プログラムが選択された後、起動スイッチが起動操作されると、制御部13により、公転部11の駆動モータ16が自動制御されて、回転テーブル15が、選択された所定の工程パターンをもって回転駆動される。
【0092】
本実施形態においては、定速工程パターンが選択設定されて、収納容器1、1、…の公転速度が攪拌工程の開始から完了まで所定の一定値(同一方向・同一速度)になるように制御される。
【0093】
すなわち、上記制御部13による公転部11の駆動モータ16の駆動により、上記回転テーブル15が水平回転するとともに、この回転テーブル15の回転に上記遊星歯車機構17が連動して、上記収納容器1は、垂直な回転主軸20まわりに水平方向に上記公転速度をもって、つまり、攪拌工程の初期から仕上期までの全工程を通じて所定の一定速度(同一方向・同一速度)で公転されながら、この公転運動に伴う遊星歯車機構17の減速作用により、自転停止状態でまたは公転速度よりも大幅に減速されたゆっくりした速度で自転して(図示の実施形態においては、公転速度の1/36の自転速度をもって反時計方向へ自転する)、回転主軸20に対して所定角度αだけ傾斜した状態で回転支軸25にそれぞれ取付けられている収納容器1、1、…の傾斜方向が上記回転主軸20に対して変動する。これにより、収納容器1内の被処理流動体Fに遠心力が与えられて、必要に応じて被処理流動体F中に混入する気泡が脱泡されながら、被処理流動体Fが攪拌される。
【0094】
ここに、「必要に応じて被処理流動体F中に混入する気泡が脱泡される」とは、粉粒体や粉体(粉(粒)の集合体)のように、粉(粒)の間に空間(空隙)が存在する流動体においては、脱泡効果は望めずかつ不要であるため、これらの流動体を除外する意味である。
【0095】
この結果、各収納容器1内に充填収容された被処理流動体Fの挙動は、
図13(a)に示すように、収納容器1の傾斜内面に当たってランダムに跳ね返り立体的に動き、被処理流動体Fは、矢符図示のごとく中央部へ向けて中へ中へと練り込まれるように流動する。
【0096】
換言すれば、収納容器1は、
図13(b)→
図13(c)→
図13(b)のように、ゆっくりと揺動しながら公転するため、収納容器1の傾斜方向は上記収納容器1内の被処理流動体Fに与える遠心力の作用方向に対して変動することになり、これにより、収納容器1内では被処理流動体Fがランダムに立体的な動きとなって、収納容器1の中央へ練り込まれるような状態となる。
【0097】
このような挙動は、収納容器1の公転により生じる遠心力が、被処理流動体Fに対して単なる水平方向の動きに止まらず、さらに収納容器1の傾斜内面の傾斜方向の変動との協働作用による上下方向の動きも誘発し、その結果、被処理流動体Fが収納容器1内を上下左右方向へ流動(3次元相対運動)して、必要に応じて被処理流動体F中に混入している気泡が被処理流動体Fと有効に分離されながら(脱泡作用)、被処理流動体Fの撹拌が有効に行われる(攪拌作用)。
【0098】
以上の制御部13による所定の攪拌工程が完了すると、締付け固定部材40による各収納容器1の容器受け27に対する固定状態が解除されて容器受け27から取り外され、これら収納容器1、1、…から攪拌処理を完了した被処理流動体Fが取り出され、代わりに、新たに攪拌処理されるべき被処理流動体Fが収納容器1、1、…に充填収容された後、再び上記締付け固定部材40により容器受け27に一体的に嵌装保持された状態で、新たな攪拌工程が実行される。以下、同様の工程が繰り返される。
【0099】
以上のように、本実施形態の流動体攪拌装置によれば、垂直な回転主軸20に対して水平に取り付けられて、所定の速度をもって回転駆動される回転テーブル15と、この水平な回転テーブル15上に上記回転主軸20と平行な垂直状態で回転可能に支持された回転支軸25、25、…に取り付けられて、被処理流動体Fを充填収容した収納容器1、1、…を傾斜した状態で取外し可能に固定保持する収納容器保持部10、10、…とを備え、上記回転テーブル15と上記回転支軸25、25、…は、遊星歯車機構17により単一の回転駆動源としての駆動モータ16に駆動連結されてなり、この駆動モータ16による上記回転テーブル15の水平回転により、上記収納容器1、1、…が、上記回転主軸20まわりに所定速度をもって水平に公転されながら、この公転運動に伴う上記遊星歯車機構17の減速作用により、自転停止状態でまたは公転速度よりも大幅に減速されたゆっくりした速度で自転して、上記収納容器1、1、…の傾斜方向が上記回転主軸20に対して変動する構成とされているから、以下に列挙されるような特有の効果が有効に発揮されて、従来の流動体の攪拌・脱泡技術と遜色のない優れた撹拌脱泡効果を発揮するばかりか、従来不可能とされていた異種の粉粒体や粉体同士についての攪拌処理も効率よくかつ所期の効果が得られる、構造が簡単かつコンパクトで、取扱いが安全かつ容易で、しかも装置コスト、ランニングコストの低減化を図ることができる構成を備える。
【0100】
(1)処理流動体Fを充填収容した収納容器1が水平方向に公転されることにより、収納容器1内の被処理流動体Fに遠心力が与えられるとともに、上記収納容器1の傾斜方向が上記回転主軸20に対して変動する、つまり上記遠心力の作用方向に対して変動する構成とされているから、収納容器1の公転により生じる遠心力が、被処理流動体Fに対して単なる水平方向の動きに止まらず、さらに収納容器1の傾斜内面の傾斜方向の変動との協働作用による上下方向の動きも誘発する。
【0101】
その結果、被処理流動体Fは、上記収納容器内を上下左右方向へ流動(3次元運動)して、必要に応じて被処理流動体F中に混入している気泡が流動体と有効に分離されながら(脱泡作用)、流動体の撹拌が有効に行われ(攪拌作用)、これにより、従来不可能とされていた粉粒体や粉体同士についての攪拌処理も可能となった。
【0102】
この場合、上記収納容器1の回転速度は、上記公転速度よりも大幅に減速されたゆっくりした低速(例えば、公転速度の−1/20〜1/20)または自転速度ゼロに設定されていることにより、収納容器1の自転により生じる遠心力が、収納容器1の公転により生じる遠心力を相殺することなく最大限度有効に発揮させて、円滑な3次元運動を確保することができる。
【0103】
(2)上記回転テーブル15と上記回転支軸25が、遊星歯車機構17により単一の駆動モータ16に駆動連結されてなることにより、駆動源の小型化・省力化を図り、ひいては、装置構造の小型化、簡素化を促進して、装置コスト、ランニングコストの低減化を実現することができるとともに、メンテナンスも容易に行うことができる。
【0104】
(3)上記効果に加えて、上記単一の駆動モータ16を自動制御する制御部13を備えることにより、収納容器1の公転速度の制御をプログラム運転により自動で行うことができ、この点でも、装置構造が簡単かつコンパクトで、メンテナンスも容易に行うことができる。
【0105】
(4)上記収納容器1は、上記回転支軸25に取り付けられた収納容器保持部10に、取外し可能に固定保持されることにより、収納容器1に対する被処理流動体Fの取入れ取出し作業が容易であるとともに、収納容器1の洗浄作業も容易であり、延いては収納容器保持部10周辺のクリーニング等が不要となるなど、装置のメンテナンスが容易である。
【0106】
(5)上記収納容器保持部10が、上記容器受け27に保持される収納容器1の保持位置を位置決めする容器位置決め治具36を備えることにより、本実施形態の流動体攪拌装置に標準装備される収納容器1Aの他に、一般市販の各種容器(被処理流動体Fの販売時に充填使用される容器を含む。)も、本実施形態装置の収納容器1として使用することができ、これにより、収納容器1に対する被処理流動体Fの取入れ取出し作業が不要となるとともに、収納容器1の洗浄作業も不要となる効果も発揮され得る。
【0107】
実施形態2
本実施形態は
図14および
図15に示されており、実施形態1における自転部12の構成が改変されたものである。
【0108】
すなわち、本実施形態の自転部12を構成する遊星運動機構117は、具体的には遊星ベルト機構の形態とされ、この遊星ベルト機構117により、上記回転テーブル15つまり回転主軸20と4つの回転支軸25、25、…は、単一の回転駆動源である上記駆動モータ16に駆動連結されている。
【0109】
この遊星ベルト機構117は、
図14および
図15に示すように、上記回転主軸20と同心状にかつ静止状に設けられた太陽プーリ60と、2つの回転支軸25、25にそれぞれ同心状にかつ一体的に設けられた2つの遊星プーリ61、61と、これら太陽プーリ60および遊星プーリ61、61を駆動連結する伝動ベルト62とを備えてなる。
【0110】
具体的には、上記太陽プーリ60および遊星プーリ61、61は所定の歯数比を有する歯付きプーリの形態とされるとともに、上記伝動ベルト62は上記歯付きプーリ60、61、61に噛合する歯付きベルトの形態とされている。
【0111】
図示の実施形態においては、2組の遊星ベルト機構117、117が採用されており、各遊星ベルト機構117が、2つの回転支軸25、25つまり収納容器1、1に駆動連結されている。2つの遊星ベルト機構117、117の採用により、1つの回転主軸20に2つの太陽プーリ60、60が設けられることから、両太陽プーリ60、60さらには遊星ベルト機構117、117が互いに動作干渉しないように、
図14に示すように、回転主軸20に軸方向へ二つの太陽プーリ60、60がずらせて支持されており、これにより、2つの遊星ベルト機構117、117が上下2層状に配置構成されている。ちなみに、図示の実施形態の太陽プーリ60、60は図示のごとく一体形成されてなる単体部品とされて、組込み構造の簡素化が図られている。
【0112】
そして、回転主軸20の回転により、回転テーブル15が一体的に水平回転すると、この回転テーブル15上に配置支持された4つの収納容器1、1、…は、上記回転主軸20まわりに所定の速度をもって水平に公転されるとともに、この公転運動に伴う上記遊星ベルト機構117、117の上記歯数比による減速作用により、自転停止状態でまたは公転速度よりも大幅に減速されたゆっくりした速度で自転して、上記収納容器1、1、…の傾斜α方向が上記回転主軸20に対して変動することとなる。
【0113】
すなわち、実施形態1と同様に、
図3および
図16を参照して、回転テーブル15の回転(矢符A方向)により、この回転テーブル15上に配置支持された4つの収納容器1、1、…も回転(公転)するところ、これら収納容器1、1、…の回転支軸25、25、…には、上記遊星ベルト機構117の遊星プーリ61がそれぞれ取付け固定されている。この遊星ベルト機構117において、太陽プーリ60は上述のごとく静止固定されているから、これら両プーリ60、61に噛合連結された伝動ベルト62を介して、上記遊星プーリ61は太陽プーリ60のまわりをA方向へ公転しながら、自転停止状態を維持しまたは公転速度よりも大幅に減速されたゆっくりした速度で自転非常にゆっくりした自転速度をもって公転方向Aと逆方向へ自転することになる。
その他の構成および作用は実施形態1と同様である。
【0114】
実施形態3
本実施形態は
図16〜
図20に示されており、実施形態1における制御部13の制御構成および容器固定装置35の構造が改変されたものである。
【0115】
本実施形態の収納容器保持部10の具体的構成が
図16〜
図20に示されている。
【0116】
この収納容器保持部10は、容器受け27、容器固定装置(容器固定手段)70および容器位置決め治具36を主要部として構成されている。
【0117】
容器固定装置70は、押え金具71および係合固定部(係合固定手段)73を主要部として構成されている。
【0118】
容器受け27は、上記収納容器1を軸線方向へ取り外し可能に嵌装保持するもので、図示の実施形態においては、薄肉鋼板が
図16および
図17に示すような形状に板金加工等により折曲形成されてなる薄肉容器の形態とされている。
【0119】
この容器受け27は、具体的には、収納容器1の下部全体を嵌合保持する下部本体部27aと、収納容器1の上半部外周を支持する一対の起立保持部27b、27bとを主要部として構成されている。
【0120】
上記下部本体部27aは、収納容器1の下部全体を嵌合保持する形状寸法を有する平底円筒容器の形態とされ、標準収納容器1A(
図6の二点鎖線参照)の外径寸法に対応した内径寸法を有する。また、下部本体部27aの底部には、回転支軸25(図示省略)が所定の傾斜角度αをもって一体的に設けられている。
【0121】
上記一対の起立保持部27b、27bは、上記下部本体部27aの上端縁から上方へ起立状に立ち上がって形成されてなり、これら起立保持部27b、27bの内側面が上記下部本体部27aの円筒内径面と面一の円筒湾曲面とされて、上記標準収納容器1Aの上半部外周面の一部を摺動案内可能に支持する構成とされている。
【0122】
このように、容器受け27の上半部が一対の起立保持部27b、27bにより構成されることにより、収納容器1の容器受け27に対する着脱時の軸線X(
図17参照)方向への案内作用が安定して確保されるとともに、上記両起立保持部27b、27b間の開口部27c、27cが、収納容器1の容器受け27に対する着脱操作部として機能する。
【0123】
また、この容器受け27の着脱操作部27c、27cとの関係で、収納容器1の高さ方向中央部には、全周にわたって環状凹部1bが設けられて、収納容器1の手持ち作業時の操作部を形成しており、この操作部1bと上記着脱操作部27c、27cとの協働作用により、収納容器1の容器受け27に対する着脱操作の容易性が確保されている。
【0124】
押圧部材71は、上記容器受け27に嵌装保持された収納容器1の蓋体1aを押圧固定するもので、具体的には、
図17および
図18に示すように、上記容器受け27に橋絡状に位置決め係合する長尺な棒状体の形態とされるとともに、その長手方向中央部に締付けボルト部材74を備えてなる。
【0125】
上記棒状体の構成材料としては、ステンレス鋼、アルミニウム合金等の金属材料が好適に使用され、したがって図示の実施形態の押圧部材71は、ステンレス鋼製の直線棒状体からなる押え金具の形態とされている。
【0126】
この押え金具71は矩形の断面形状を有し、その長手方向中央部に上記締付けボルト部材74が螺進退可能に設けられるとともに、両端部位が係合端部75、75とされている。
【0127】
上記締付けボルト部材74は、
図16および
図17に示すように、ボルト本体76とこのボルト本体76の基端に一体的に設けられた操作ノブ77からなり、上記ボルト本体76は、押え金具71に設けられたボルト孔78に上下方向へ螺進退可能に取付けられるとともに、その先端の押圧パッド79が収納容器1の蓋体1a上面に当接係合可能とされている。
【0128】
係合端部75は、後述する係合固定部73の係合孔80、81に挿通係合する係合突部75aと、この係合突部75aの基部に設けられた位置決め部75bとからなる。
【0129】
係合突部75aは、上記係合孔80、81の輪郭形状に対応した断面形状とされ、図示の実施形態においては、押え金具71の矩形の断面形状と同一の形状寸法とされている。
【0130】
また位置決め部75bは、上記容器受け27の内側面に当接係合可能とされて、押え金具71の容器受け27に対する長手方向位置を位置決めするように配置設定されている。
【0131】
図示の実施形態の位置決め部75bは、
図17および
図18に示すように、六角穴付きボルトが押え金具71上面に螺合植設されて、その円筒形頭部の円筒外周面が上記位置決め部75bを形成している。両端部の位置決め部75b、75b間の距離寸法Dは、
図17および
図18に示すように、上記容器受け27の内側面の径寸法、具体的には、一対の起立保持部27b、27bの内側面間距離D0に対応して設定されている。
【0132】
これにより、上記押え金具71の両係合端部75、75の係合突部75a、75aが上記係合固定部73の係合孔80、81にそれぞれ挿通係合する際に、両端部の位置決め部75b、75bが上記容器受け27の内側面に当接係合可能な状態となって、押え金具71の容器受け27に対する長手方向位置が位置決めされる。
【0133】
係合固定部73は、上記押え金具71の押圧固定動作により、この押え金具71を上記容器受け27に一体的に係合固定するもので、上記容器受け27に設けられている。
【0134】
上記係合固定部73は、具体的には、容器受け27の筒状開放縁部に対向して設けられた一対の係合孔80、81を備えてなり、これら係合孔80、81に、上記押え金具71の係合端部75、75がそれぞれ挿通係合する構成とされている。
【0135】
また、これら係合孔80、81の少なくとも一方の係合孔(図示の実施形態においては係合孔81)が、上記容器受け27に設けられた係合凹部82と、上記容器受け27の外側部に弾発的に揺動可能に設けられた仮止め部材85の係合孔部83とから構成されている。このような構成とされることにより、後述する収納容器1の固定時における上記押え金具71の係合固定部73に対する挿通係合操作が担保されるとともに、上記蓋体1aが流動体攪拌装置の撹拌動作中に上記収納容器1から外れてしまう危険が有効に防止される。
【0136】
図示の実施形態の係合固定部73は、上記容器受け27の筒状開放縁部、具体的には、上記起立保持部27b、27bの上端縁に、一対の係合支持部90、91が対向してそれぞれ一体的に設けられ、これら両係合支持部90、91の一方の係合支持部90に、上記押え金具71の一方の係合端部75を挿通係合する係合孔80が設けられるとともに、他方の係合支持部91に、上記押え金具71の他方の係合端部75を挿通係合する係合孔81が設けられている。
【0137】
そして、この係合孔81は、上述したように、上記係合支持部91に設けられた係合凹部82と、上記係合支持部91の外側部に設けられた仮止め部材85の係合孔部83とからなり、後述する収納容器1の固定時における上記押え金具71の係合固定部73に対する挿通係合操作を担保しつつ、収納容器1が流動体攪拌装置の撹拌動作中に容器受け27から外れて離脱してしまう危険を有効に防止する構成とされている。
【0138】
上記弾発部材95としては、ねじりコイルばねが好適に使用され、このねじりコイルばね95は、
図9(a)に示すように、そのコイル部95aが上記支軸94に挿通支持されるとともに、その腕部95b、95cが上記取付基板92および仮止め片93にそれぞれ当接係止されている。そして、上記弾発部材95の弾発力は、上記仮止め片93を上記係合支持部91の外側面に向けて内方へ常時弾発付勢し、これにより、上記仮止め片93が係合支持部91の外側面に当接係合した状態(閉止状態)を保持する。この仮止め片93の先端部つまり仮止め部材85の先端部85aは、
図19(b)に示すように、外方へ所定の角度をもって傾斜されて、揺動操作部が形成されている。
【0139】
また、上記仮止め片93の係合孔部83は、上記閉止状態において、上記係合支持部91の係合凹部82と重合一致するように位置決め設定され、これにより上記係合孔81が重合形成されている(
図19(a)参照)。
【0140】
しかして、以上のように構成された容器固定装置70により、収納容器1を容器受け27に固定し、また固定解除する方法は以下のとおりである(
図20参照)。
【0141】
(1)被処理流動体Fが充填収容された収納容器1を上記容器受け27に嵌装保持した状態において、押え金具71の両係合端部75、75の一方を、容器受け27に設けられた係合固定部73の一方の係合孔80に挿通係止させる(
図20(a))。
【0142】
(2)続いて、この係合孔80に挿通係止させた押え金具71の係合端部75の部位(挿通係止部位)を揺動支点として、上記押え金具71を揺動させ(
図20(b)→(c))、押え金具71の他方の係合端部75を、上記係合固定部73の他方の係合孔81に挿通係止させる。
【0143】
この場合、この他方の係合孔81は、上述したように、上記容器受け27の係合支持部91に設けられた係合凹部82と、上記係合支持部91の外側部に設けられた仮止め部材85の係合孔部83とから構成されている。
【0144】
よって、この係合孔81に上記押え金具71の他方の係合端部75を挿通係止するに際しては、まず、上記仮止め部材85の仮止め片93を、弾発部材95(
図19(a)参照)の弾発付勢力に抗して、係合支持部91の外方へ弾発的に揺動させながら、上記押え金具71を上記収納容器1の蓋体1a上面に沿って揺動させ、より具体的には起立保持部27bの上端縁により摺動案内させながら揺動させ(
図20(b)参照)、これにより、上記押え金具71の他方の係合端部75を上記係合凹部82に係合させる。
【0145】
この後、上記仮止め部材85を容器受け27の外側面に向け内方へ揺動して弾性復帰させることで、この仮止め部材85の係合孔部83に上記押え金具71の他方の係合端部75が挿通係止されて、係合孔81(82、83)に対する挿通係止が完了する(
図20(c)参照)。
【0146】
これにより、上記収納容器1の上記容器受け27に対する嵌装保持状態が仮止め保持される。
【0147】
(3)続いて、この仮止め状態において、上記押え金具71の締付けボルト部材74を、操作ノブ77により締付け回転操作する、これにより、締付けボルト部材74のボルト本体76が上記押え金具71を螺進して、その先端の押圧パッド79が上記蓋体1a上面に当接係合し、さらなる螺進により蓋体1aを介して収納容器1を下方へ押圧する。
【0148】
この結果、上記押え金具71と収納容器1は、上記締付けボルト部材74により、互いに離れる方向へ押されて容器受け27に対して共締め固定状態となり、この結果、収納容器1が容器受け27に締付け固定されることになる。
【0149】
(4)逆に、上記(1)〜(3)とまったく逆の操作を行うことにより、収納容器1は上記容器受け27から取り外し可能となる。
【0150】
なお、これら一連の固定および固定解除作業は、上記(1)〜(4)の手順を踏むことで、熟練を要することなく容易迅速に行うことができる。
【0151】
前述したように、制御部13には、種々の処理条件を考慮して、複数の攪拌工程を実行させるための工程プログラムが組み込まれており、本実施形態の流動体攪拌装置においては、例えば前記(a)〜(c)に示すような所定の工程パターンをもって回転駆動される。
【0152】
すなわち、上記制御部13による公転部11の駆動モータ16の駆動により、上記回転テーブル15が水平回転するとともに、この回転テーブル15の回転に上記遊星ベルト機構117が連動して、上記収納容器1は、垂直な回転主軸(公転軸)20まわりに水平方向に上記公転速度をもって、つまり、攪拌工程の初期から仕上期に向けて低速から高速に変更するように公転する。
【0153】
これにより、収納容器1は垂直な回転主軸20まわりに水平方向へ公転されて、収納容器1内の被処理流動体Fに遠心力が与えられて、必要に応じて被処理流動体F中に混入する気泡が脱泡されながら、被処理流動体Fが攪拌される。
【0154】
ここに、「必要に応じて被処理流動体F中に混入する気泡が脱泡される」とは、実施形態1において説明したように、粉粒体や粉体(粉(粒)の集合体)のように、粉(粒)の間に空間(空隙)が存在する流動体においては、脱泡効果は望めずかつ不要であるため、これらの流動体を除外する意味である。
【0155】
この場合、収納容器1、1、…は、その軸線Xを上記回転主軸20に対して所定角度αだけ傾斜した状態で回転支軸25にそれぞれ取付けられるとともに、上記公転運動に伴う遊星歯車機構17の減速自転作用により、非常にゆっくりした自転速度(図示の実施形態においては、公転速度の1/36)をもって公転方向Aと逆方向へ揺動自転される。
【0156】
この結果、各収納容器1内に充填収容された被処理流動体Fの挙動は、
図12(a)に示すように、収納容器1の傾斜内面に当たってランダムに跳ね返り立体的に動き、被処理流動体Fは、矢符図示のごとく中央部へ向けて中へ中へと練り込まれるように流動する。
【0157】
換言すれば、収納容器1は、
図12(b)→
図12(c)→
図12(b)のように、ゆっくりと揺動しながら公転するため、収納容器1の傾斜方向は上記収納容器1内の被処理流動体Fに与える遠心力の作用方向に対して変動することになり、これにより、収納容器1内では被処理流動体Fがランダムに立体的な動きとなって、収納容器1の中央へ練り込まれるような状態となる。
【0158】
このような挙動は、収納容器1の公転により生じる遠心力が、被処理流動体Fに対して単なる水平方向の動きに止まらず、さらに収納容器1の傾斜内面の傾斜方向の変動との協働作用による上下方向の動きも誘発し、その結果、被処理流動体Fが収納容器1内を上下左右方向へ流動(3次元相対運動)して、必要に応じて被処理流動体F中に混入している気泡が被処理流動体Fと有効に分離されながら(脱泡作用)、被処理流動体Fの撹拌が有効に行われる(攪拌作用)。
【0159】
以上の制御部13による所定の攪拌工程が完了すると、容器固定装置70による各収納容器1の容器受け1に対する固定状態が、上述した要領で解除されると同時に、各収納容器1が容器受け27から取り外されて、攪拌処理を完了した被処理流動体Fが収納容器1、1、…から取り出され、代わりに、新たに攪拌処理されるべき被処理流動体Fが収納容器1、1、…に充填収容された後、再び上記容器固定装置70により容器受け27に嵌装保持されて固定された状態で、新たな攪拌工程が実行される。以下、同様の工程が繰り返される。
【0160】
上記収納容器1は、上記回転テーブル15上に上記回転主軸20と平行な垂直状態で回転可能に支持された回転支軸25に、上記回転主軸20に対して軸線Xを所定角度αだけ傾斜した状態で取り付け保持されて、上記のようにゆっくりと揺動しながら公転するという複雑な動きをするにもかかわらず、容器固定装置70により、収納容器1の容器受け27に対する一体固定性が確保されるとともに、収納容器1の開閉着脱作業が熟練を要することなく容易迅速に行うことができる。
【0161】
また、本実施形態の容器固定装置70によれば、収納容器1は、上記回転支軸25に所定角度αだけ傾斜した状態で取り付け固定された容器受け27に、上下方向へ取り外し可能に嵌装保持され、上記容器固定装置70は、上記容器受け27に嵌装保持された上記収納容器1を押圧固定する押え金具71と、上記容器受け27に設けられ、上記押え金具71の押圧固定動作によりこの押え金具71を上記容器受け27に一体的に係合固定する係合固定部73とを備えてなり、上記押え金具71は、上記容器受け27に橋絡状に位置決め係合する長尺な棒状体の形態とされるとともに、その長手方向中央部に螺進退可能に設けられ、上記収納容器1の蓋体1aに当接係合可能な締付けボルト部材74を備えてなり、上記係合固定部73は、上記容器受け27の筒状開放縁部に対向して設けられて、上記押え金具71の係合端部75、75がそれぞれ挿通係合する一対の係合孔80、81を備えるとともに、これら係合孔80、81の少なくとも一方の係合孔81が、上記容器受け27に設けられた係合凹部82と、上記容器受け27の外側部に弾発的に揺動可能に設けられた仮止め部材85の係合孔部83とから構成されているから、収納容器1の容器受け27に対する固定性を確保するとともに、収納容器1の固定および固定解除作業を容易迅速に行うことができる。
【0162】
さらに、上記押え金具71の一対の係合孔80、81の一方の係合孔81が、上記容器受け27に設けられた係合凹部82と、上記容器受け27の外側部に弾発的に揺動可能に設けられた仮止め部材85の係合孔部83とから構成されていることにより、上記蓋体1aが流動体攪拌装置の撹拌動作中に上記収納容器1から外れてしまう危険が有効に防止される。
【0163】
すなわち、本実施形態のように、上記収納容器1を押圧固定する押圧部材が、上記容器受け27に橋絡状に位置決め係合する長尺な棒状体である押え金具71の形態とされるとともに、この押え金具71を上記容器受け27に係合固定する係合固定部73が、押え金具71の係合端部75、75をそれぞれ挿通係合する一対の係合部を備えてなる場合に、上述した方法での押え金具71の上記係合部に対する挿通係合操作が担保されるためには、構造上、少なくとも一方の上記係合部は、係合孔の形態ではなく、一部が切開された係合凹部の形態とされる必要がある。
【0164】
ところが、このように係合凹部の形態とされた係合部においては、以下のような問題が生じてしまう。
【0165】
つまり、収納容器1内に充填収納される被処理流動体Fが重量物である場合、流動体攪拌装置の撹拌動作中は、上記収納容器1内で重量物である被処理流動体Fが激しく流動して踊ることになる(踊躍動作)。そして、この被処理流動体Fの踊躍動作により、収納容器1が振動すると、上記締付けボルト部材74の締付け状態が緩んで、押え金具71の係合端部75が係合固定部73の係合凹部から外れてしまう傾向があり、これにより、収納容器1の固定状態が解除されてしまい、最悪の場合には、収納容器1が容器受け27から外れてしまう危険がある。
【0166】
しかしながら、本実施形態においては、上記押え金具71の一対の係合孔80、81の一方の係合孔81が、上述のごとく係合凹部82と仮止め部材85の係合孔部83とから構成されていることにより、上記締付けボルト部材74の締付け状態が緩むような事態が生じても、上述したように、上記押え金具71の係合端部75が係合固定部73の係合凹部82から外れることはなく、上記収納容器1の上記容器受け27に対する嵌装保持および蓋体1aによる収納容器1の閉止は依然として仮止め状態にあり、蓋体1aが収納容器1から外れてしまう不測の危険状態は有効かつ確実に防止される。
その他の構成および作用は実施形態1と同様である。
【0167】
実施形態4
本実施形態は
図21および
図22に示されており、実施形態3における容器固定装置70の係合固定部73の構造が若干改変されたものである。
【0168】
すなわち、本実施形態の係合固定部73において、仮止め部材85の揺動操作部55aにおける内側面100が、押え金具71の係合端部75の操作案内面として作用するように構成されている。
【0169】
具体的には、
図21に示すように、仮止め部材85における仮止め片93の先端部分が折曲げ形成されてなる揺動操作部85aは、実施形態3に比較して長さが延長されるとともに、その外方への傾斜角度θも大きく設定されている。
【0170】
換言すれば、押え金具71の両係合端部75、75の一方を、容器受け27に設けられた係合固定部73の一方の係合孔80に挿通係止させた状態で、この係合孔80に挿通係止させた係合端部75の部位(挿通係止部位)を揺動支点として、上記押え金具71の他方の係合端部75を、上記係合固定部73の他方の係合孔81の係合凹部82に向けて揺動させる場合に、この他方の係合端部75が上記仮止め部材85の揺動操作部85aの操作案内面100に摺接可能に当接する構成とされている(
図21(a)の二点鎖線および
図21(b)参照)。
【0171】
しかして、このような構成とされた容器固定装置70においては、収納容器1を蓋体1aにより密閉状に閉止するに際して、上記係合固定部73の係合孔80に押え金具71の一方の係合端部75を挿通係止させた後、押え金具71をこの係合端部75の部位を揺動支点として揺動して、他方の係合端部75が上記他方の係合孔81の係合凹部82に向けて移動接近すると、まず、上記仮止め部材85の揺動操作部55aの操作案内面100に当接する(
図21(a)参照)。
【0172】
さらに他方の係合端部75が上記他方の係合孔81の係合凹部82に移動接近すると、この他方の係合端部75が上記揺動操作部85aの操作案内面100に摺接しながら、仮止め部材85の仮止め片93を、ねじりコイルばね95(
図19(a)参照)の弾発付勢力に抗して外方へ揺動させて押し広げる。
【0173】
さらに続いて、他方の係合端部75が上記係合凹部82に移動接近していき、この他方の係合端部75が上記仮止め部材85における係合孔81の係合孔部83に突入すると(
図22(b)参照)、仮止め部材85は、ねじりコイルばね95の弾発付勢力により、容器受け27の外側面に向け内方へ揺動して弾性復帰しはじめる。
【0174】
そして、上記他方の係合端部75が係合凹部82に係合するまで押え金具71が揺動すると、これと同時に、上記仮止め片93も容器受け27の外側面に当接係合するまで内方へ弾性復帰し、これにより、この仮止め片93の係合孔部83に上記他方の係合端部75が挿通係止されて、係合孔81(82、83)に対する挿通係止が完了する(
図22(c)参照)。
【0175】
その結果、上記収納容器1の上記容器受け27に対する嵌装保持状態および蓋体1aによる収納容器1の閉止状態が仮止めされる。
【0176】
逆に、この仮止め状態から、上記他方の係合端部75の係合孔81(82、83)に対する挿通係止状態を解除するには、実施形態3の場合と同様に、上記仮止め部材85の仮止め片93を、手指により、係合支持部91の外方へ弾発的に揺動させて行う。
その他の構成および作用は実施形態3と同様である。
【0177】
なお、上述した実施形態1〜4はあくまでも本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれに限定されることなく、その範囲内で種々の設計変更が可能である。
【0178】
例えば、実施形態1において、容器固定装置35の締付け固定部材40と容器受け27との螺合構造は、締付け固定部材40の雄ねじ部40bが容器受け27の雌ねじ部40aに螺合する構造とされているが、これと逆の構造、つまり具体的には図示しないが、締付け固定部材40が内周雌ねじ部を有し、この内周雌ねじ部が容器受け27の上端外周に設けられた雄ねじ部に螺進退可能に螺合する構造も採用可能である。
【0179】
また、実施形態3および4においては、押え金具71の係合端部75、75を挿通係合する係合固定部73の一対の係合孔80、81のうち、一方の係合孔81のみが、容器受け27に設けられた係合凹部82と、容器受け27の外側部に弾発的に揺動可能に設けられた仮止め部材85の係合孔部83とから構成される構成とされているが、他方の係合孔80についても同様の構成とすることが可能である。このような構成とすることにより、収納容器1の固定時における押え金具71の係合固定部73に対する挿通係合操作が、押え金具71の両係合端部75、75のいずれからでも行うことができる。
【0180】
また、実施形態3および4において、係合端部75の位置決め部75bは、押え金具71に螺合植設された六角穴付きボルトの円筒形頭部により形成されているが、このような構造に限定されず、例えば、押え金具71に機械加工等により一体形成された位置決め突部や位置決め肩部等、同様の作用効果を奏する他の構造も採用可能である。
【0181】
また、収納容器1、1、…の公転速度が攪拌工程の初期から仕上期に向けて低速から高速に変更するように上記公転手段2の駆動モータ11が駆動制御される変速工程パターンとしては、実施形態1において例示した工程パターン(a)〜(c)のほか、同様な効果を発揮し得る範囲で、種々の工程パターンが適宜採用され得る。
【0182】
また、実施形態1の遊星歯車機構17においては、太陽歯車30と遊星歯車31とが単一の中間歯車32を介して駆動連結されて、収納容器1が公転方向(回転テーブル15の回転方向)Aと逆方向へ自転する構成とされているところ、具体的には図示しないが、前述した公転速度と自転速度との関係を保持しつつ、上記太陽歯車30と上記遊星歯車31とが、二つの中間歯車32、32を介して駆動連結される構成とすることにより、収納容器1が上記公転方向Aと同一方向へ自転するようにしてもよい。