特許第6131194号(P6131194)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6131194皮膚科学的症状を処置するためのエンプティナノ粒子組成物およびその使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6131194
(24)【登録日】2017年4月21日
(45)【発行日】2017年5月17日
(54)【発明の名称】皮膚科学的症状を処置するためのエンプティナノ粒子組成物およびその使用
(51)【国際特許分類】
   A61K 9/16 20060101AFI20170508BHJP
   A61K 47/42 20170101ALI20170508BHJP
   A61K 8/02 20060101ALI20170508BHJP
   A61K 8/64 20060101ALI20170508BHJP
   A61Q 15/00 20060101ALI20170508BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20170508BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20170508BHJP
   A61P 17/10 20060101ALI20170508BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20170508BHJP
   A61P 17/14 20060101ALI20170508BHJP
   A61P 17/08 20060101ALI20170508BHJP
   A61P 17/06 20060101ALI20170508BHJP
   A61P 31/04 20060101ALI20170508BHJP
   A61P 31/12 20060101ALI20170508BHJP
   A61P 31/10 20060101ALI20170508BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20170508BHJP
   A61P 37/08 20060101ALI20170508BHJP
   A61P 17/02 20060101ALI20170508BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20170508BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20170508BHJP
   A61P 27/02 20060101ALI20170508BHJP
   A61P 1/04 20060101ALI20170508BHJP
   A61P 25/04 20060101ALI20170508BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20170508BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20170508BHJP
   A61P 21/00 20060101ALI20170508BHJP
   A61P 25/16 20060101ALI20170508BHJP
   A61P 13/08 20060101ALI20170508BHJP
   A61P 25/06 20060101ALI20170508BHJP
   A61P 11/02 20060101ALI20170508BHJP
   A61P 25/14 20060101ALI20170508BHJP
   A61P 13/10 20060101ALI20170508BHJP
   A61P 13/02 20060101ALI20170508BHJP
   A61P 15/00 20060101ALI20170508BHJP
   A61K 47/44 20170101ALI20170508BHJP
   A61K 47/46 20060101ALI20170508BHJP
   A61K 47/10 20060101ALI20170508BHJP
   A61K 47/14 20060101ALI20170508BHJP
   A61K 47/34 20170101ALI20170508BHJP
   A61K 47/24 20060101ALI20170508BHJP
   A61K 47/18 20060101ALI20170508BHJP
   A61K 47/28 20060101ALI20170508BHJP
   A61K 47/12 20060101ALI20170508BHJP
   A61K 47/20 20060101ALI20170508BHJP
   A61K 45/06 20060101ALI20170508BHJP
【FI】
   A61K9/16
   A61K47/42
   A61K8/02
   A61K8/64
   A61Q15/00
   A61Q19/00
   A61K45/00
   A61P17/10
   A61P17/00
   A61P17/14
   A61P17/08
   A61P17/06
   A61P31/04
   A61P31/12
   A61P31/10
   A61P29/00
   A61P37/08
   A61P17/02
   A61P35/00
   A61P19/02
   A61P27/02
   A61P1/04
   A61P25/04
   A61P25/00
   A61P9/00
   A61P21/00
   A61P25/16
   A61P13/08
   A61P25/06
   A61P11/02
   A61P25/14
   A61P13/10
   A61P13/02
   A61P15/00
   A61K47/44
   A61K47/46
   A61K47/10
   A61K47/14
   A61K47/34
   A61K47/24
   A61K47/18
   A61K47/28
   A61K47/12
   A61K47/20
   A61K45/06
【請求項の数】14
【全頁数】105
(21)【出願番号】特願2013-551269(P2013-551269)
(86)(22)【出願日】2012年1月23日
(65)【公表番号】特表2014-503585(P2014-503585A)
(43)【公表日】2014年2月13日
(86)【国際出願番号】US2012022277
(87)【国際公開番号】WO2012103036
(87)【国際公開日】20120802
【審査請求日】2015年1月22日
(31)【優先権主張番号】61/435,749
(32)【優先日】2011年1月24日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510336598
【氏名又は名称】アンテリオス, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100095832
【弁理士】
【氏名又は名称】細田 芳徳
(72)【発明者】
【氏名】エデルソン, ジョナサン
(72)【発明者】
【氏名】コティラ, ティモシー
(72)【発明者】
【氏名】セオバルド, クラウス
【審査官】 近藤 政克
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2009/132342(WO,A1)
【文献】 国際公開第2010/087964(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 9/16
A61K 8/02
A61K 8/64
A61K 45/00
A61K 45/06
A61K 47/10
A61K 47/12
A61K 47/14
A61K 47/18
A61K 47/20
A61K 47/24
A61K 47/28
A61K 47/34
A61K 47/42
A61K 47/44
A61K 47/46
A61P 1/04
A61P 9/00
A61P 11/02
A61P 13/02
A61P 13/08
A61P 13/10
A61P 15/00
A61P 17/00
A61P 17/02
A61P 17/06
A61P 17/08
A61P 17/10
A61P 17/14
A61P 19/02
A61P 21/00
A61P 25/00
A61P 25/04
A61P 25/06
A61P 25/14
A61P 25/16
A61P 27/02
A61P 29/00
A61P 31/04
A61P 31/10
A61P 31/12
A61P 35/00
A61P 37/08
A61Q 15/00
A61Q 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンプティナノ粒子組成物を含んでなる、皮膚構造物と関連する状態または障害に罹患しているかまたは罹り易い対象への薬物としての投与における使用のための組成物であって、前記エンプティナノ粒子組成物が治療的有効量の任意の既知の治療薬または独立して生物学的に活性な作用物質を含有せず、前記エンプティナノ粒子組成物が、
少なくとも1つの水性分散媒、
少なくとも1つの油および
少なくとも1つの界面活性剤
を含み、
前記水性分散媒が水であり、
前記油がトリグリセリドから選択され、
前記界面活性剤が、ポリオキシエチレングリコールソルビタンアルキルエステルを基礎にした頭部基を有する両親媒性存在物(例えば、ポリソルベート)から選択され、
さらに、前記組成物中の油のパーセントは、0%〜10%の範囲であり、
前記組成物は、0.5:1〜1:1の比で、前記油および前記界面活性剤を含む、組成物。
【請求項2】
前記組成物がゼラチンを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記組成物が塩化ナトリウムを含む、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
前記組成物がリン酸ナトリウムを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記組成物が鉱油を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記組成物がミリスチン酸イソプロピルを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記組成物が白色ワセリンを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記組成物が蝋を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
前記投与ステップが、局所的に、必要に応じて対象の皮膚に適用することによって、または対象の皮膚の表面に適用することによって、投与することを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記対象がヒトである、請求項1または請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
皮膚構造物と関連する前記状態または障害が汗腺と関連する状態または障害であり、必要に応じて皮膚構造物と関連する前記状態または障害が好ましくない発汗、過剰発汗、多汗症、臭汗症または好ましくない体臭であり、あるいは、前記投与ステップが、制汗剤として、脱臭剤として、または発汗が低減されるかもしくは開始が遅延されるように、前記エンプティナノ粒子組成物を投与することを含む、請求項9または10に記載の組成物。
【請求項12】
任意の既知の治療剤を実質的に含まないナノエマルションの製造方法であって、前記ナノエマルションは、
水中油型エマルション、ここで前記水中油型エマルションにおいて油性粒子が水性分散媒内に分散される、または
油中水型エマルション、ここで前記油中水型エマルションにおいて水性粒子が油性分散媒内に分散される、
であり、前記方法が、
i.プレミックスを提供する工程、ここで前記プレミックスは、
i)少なくとも2つの不混和性物質、ここで前記不混和性物質の1つが分散媒を構成し、前記少なくとも2つの不混和性物質が水性媒質および油性媒質であり、前記水性媒質が、等張塩化ナトリウム溶液、ゼラチン、リン酸ナトリウムまたは精製水を含み、前記油性媒質が、中鎖トリグリセリドである液体トリグリセリドであるか、またはそれを含む油を含み、前記プレミックス中の油のパーセントが5%〜10%の範囲である、ならびに
ii)さらに、1つ以上の界面活性剤、ここで、前記1つ以上の界面活性剤がポリソルベートであるか、またはそれを含む、
を含む成分の組み合わせを含み、さらに、前記プレミックスが、約0.5:1〜約1:1の範囲の比で油および界面活性剤を含む、ならびに
ii.ナノエマルションを生じるように前記プレミックスを高剪断力に供する工程
を含む、方法。
【請求項13】
前記高剪断力が、約18,000psi〜26,000psiの高圧下の連続乱流への曝露により達成される、請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記高剪断力が、単回通過ミクロ流動化により達成される、請求項12記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、米国特許仮出願第61/435,749号(2011年1月24日出願)(この記載内容は参照により本明細書中で援用される)の優先権および利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
汗腺および皮脂腺と関連する症状または障害は、それらに罹患している者を、身体的および精神的に衰弱させ得る。現行の処置は非常にうまくいっているというわけではなく、しばしば、望ましくない副作用を有する。例えば、種々の研究によれば、座瘡はしばしば自尊心を減じさせて、時としては抑うつまたは自殺をさえ引き起こす(例えば、非特許文献1;非特許文献2参照;これらの記載内容はともに、参照により本明細書中で援用される)。同様の挑戦は、多汗症(過剰発汗)、臭汗症(体臭)、色汗症(有色汗)、乾癬、皮膚感染症(例えば、細菌感染症、ウイルス感染症、真菌感染症等)、抜け毛、光線性角化症、酒さ、および皮膚のその他の病気に関して観察されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】Goodman, 2006, Aust. Fam. Physician 35:503, 2006
【非特許文献2】Purvis et al., 2006, J. Paediatr. Child. Health 42:793
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態において、例えば、以下の項目が提供される。
(項目1)
エンプティナノ粒子組成物を対象に投与するステップを包含する方法であって、前記エンプティナノ粒子組成物が治療的有効量の任意の既知の治療薬または独立して活性な生物学的活性作用物質を含有しない方法。
(項目2)
前記投与ステップが局所的に投与することを包含する項目1記載の方法。
(項目3)
前記投与ステップが対象の皮膚に適用することを包含する項目2記載の方法。
(項目4)
前記投与ステップが対象の皮膚の表面に適用することを包含する項目2記載の方法。
(項目5)
前記対象が、疾患または障害または症状に罹り易いかまたは罹患している患者である項目1記載の方法。
(項目6)
前記対象が、真皮構造物と関連する症状または障害に罹り易いかまたは罹患している患者である項目1記載の方法。
(項目7)
前記対象がヒトである項目5または6記載の方法。
(項目8)
真皮構造物と関連する前記症状または障害が皮脂腺と関連する症状または障害である項目6記載の方法。
(項目9)
前記皮脂腺の症状または障害が座瘡である項目8記載の方法。
(項目10)
座瘡が低減されるかまたは開始が遅延されるように、前記投与ステップがエンプティナノ粒子組成物を投与することを包含する項目9記載の方法。
(項目11)
真皮構造物と関連する前記症状または障害が汗腺と関連する症状または障害である項目6記載の方法。
(項目12)
真皮構造物と関連する前記症状または障害が好ましくない発汗である項目11記載の方法。
(項目13)
前記投与ステップが、制汗剤としてエンプティナノ粒子組成物を投与することを包含する項目12記載の方法。
(項目14)
前記投与ステップが、脱臭剤としてエンプティナノ粒子組成物を投与することを包含する項目12記載の方法。
(項目15)
発汗が低減されるかまたは開始が遅延されるように、前記投与ステップがエンプティナノ粒子組成物を投与することを包含する項目12記載の方法。
(項目16)
真皮構造物と関連する前記症状または障害が過剰発汗である項目11記載の方法。
(項目17)
前記投与ステップが、制汗剤としてエンプティナノ粒子組成物を投与することを包含する項目16記載の方法。
(項目18)
前記投与ステップが、脱臭剤としてエンプティナノ粒子組成物を投与することを包含する項目16記載の方法。
(項目19)
発汗が低減されるかまたは開始が遅延されるように、前記投与ステップがエンプティナノ粒子組成物を投与することを包含する項目16記載の方法。
(項目20)
汗腺と関連する症状または障害が多汗症である項目11記載の方法。
(項目21)
前記投与ステップが、制汗剤としてエンプティナノ粒子組成物を投与することを包含する項目20記載の方法。
(項目22)
前記投与ステップが、脱臭剤としてエンプティナノ粒子組成物を投与することを包含する項目20記載の方法。
(項目23)
発汗が低減されるかまたは開始が遅延されるように、前記投与ステップがエンプティナノ粒子組成物を投与することを包含する項目20記載の方法。
(項目24)
汗腺と関連する症状または障害が臭汗症である項目11記載の方法。
(項目25)
前記投与ステップが、制汗剤としてエンプティナノ粒子組成物を投与することを包含する項目24記載の方法。
(項目26)
前記投与ステップが、脱臭剤としてエンプティナノ粒子組成物を投与することを包含する項目25記載の方法。
(項目27)
発汗が低減されるかまたは開始が遅延されるように、前記投与ステップがエンプティナノ粒子組成物を投与することを包含する項目25記載の方法。
(項目28)
真皮構造物と関連する前記症状または障害が好ましくない体臭である項目6記載の方法。
(項目29)
前記投与ステップが、制汗剤としてエンプティナノ粒子組成物を投与することを包含する項目28記載の方法。
(項目30)
前記投与ステップが、脱臭剤としてエンプティナノ粒子組成物を投与することを包含する項目28記載の方法。
(項目31)
真皮構造物と関連する前記症状または障害が毛包と関連する症状または障害である項目6記載の方法。
(項目32)
毛包と関連する前記症状または障害が抜け毛である項目31記載の方法。
(項目33)
抜け毛が低減されるかまたは開始が遅延されるように、前記投与ステップがエンプティナノ粒子組成物を投与することを包含する項目32記載の方法。
(項目34)
真皮構造物と関連する症状または障害が、座瘡、多汗症、好ましくない発汗、臭汗症、体臭、色汗症、過剰皮脂産生障害、脂漏症、脂漏性皮膚炎、酒さ、抜け毛、乾癬、皮膚感染症、ウイルス感染症、細菌感染症、真菌感染症、光線性角化症、湿疹性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、熱傷、レイノー現象、紅斑性狼瘡、高色素沈着障害、黒皮症、低色素沈着障害、白斑、皮膚癌、扁平細胞皮膚癌、基底細胞皮膚癌、関節炎、骨関節炎、歯ぎしり、頚部首痛、ドライアイ、胃腸障害、アカラシア、食道痙攣、胃不全麻痺、オッディ括約筋の痙攣、肛門裂傷、アニスムス、外側上顆炎、背部痛、下背部痛、上背部痛、咀嚼筋肥大、
顔面神経障害、顔の皺、額、眉間、皺皮および/または眼窩周囲領域の皺、見苦しい表情、ネックライン、機能亢進性フェイスライン、運動亢進性フェイスライン、広頸筋帯、筋肉痙攣または拘縮を伴う神経筋障害および症状、顔面麻痺、例えば片側顔面痙攣、脳性麻痺、卒中による痙縮、眼瞼痙攣、顔面拘縮、筋緊張異常(ジストニア)、頚部ジストニア、喉頭ジストニア、口下顎ジストニア、書痙、神経痛、三叉神経痛、神経障害性疼痛、パーキンソン病、足底筋膜炎痛、前立腺過形成、頭痛、片頭痛、本態性頭痛、頚原性頭痛、緊張性頭痛、前立腺障害、前立腺痛、前立腺肥大症、不穏下肢症候群、鼻炎、アレルギー性鼻炎、流涎症、皮膚掻痒症、斜視、側頭下顎骨関節(「TMJ」)症候群、ツレット病、片側顔面痙攣、振顫、本態性振顫、膀胱機能不全、排尿筋・括約筋筋失調、膀胱疼痛、膀胱痙縮、過敏性膀胱、膣痙、痙縮(例えば多発性硬化症、後眼窩筋、種々の眼科的症状に起因する痙縮)、および/またはその組合せからなる群から選択される項目5記載の方法。
(項目35)
真皮構造物と関連する前記症状または障害が、座瘡、多汗症、好ましくない発汗、臭汗症、体臭、色汗症、過剰皮脂産生障害、脂漏症、脂漏性皮膚炎、酒さ、抜け毛、乾癬、皮膚感染症、ウイルス感染症、細菌感染症、真菌感染症、光線性角化症、湿疹性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、熱傷、高色素沈着障害、黒皮症、低色素沈着障害、白斑、皮膚癌、扁平細胞皮膚癌、基底細胞皮膚癌、皮膚掻痒症、およびその任意の組合せからなる群から選択される項目6記載の方法。
(項目36)
真皮構造物と関連する前記症状または障害が、顔の皺、額、眉間、皺皮および/または眼窩周囲領域の皺、見苦しい表情、ネックライン、機能亢進性フェイスライン、運動亢進性フェイスライン、広頸筋帯、およびその任意の組合せからなる群から選択される項目6記載の方法。
(項目37)
前記エンプティナノ粒子組成物が患者の皮膚に投与される項目6記載の方法。
(項目38)
前記エンプティナノ粒子組成物が粒子の一集団を含み、粒子の大多数が約10〜約300ナノメートルの直径を有する項目1記載の方法。
(項目39)
前記エンプティナノ粒子組成物が粒子の一集団を含み、粒子の大多数が約60〜約120ナノメートルの直径を有する項目1記載の方法。
(項目40)
前記エンプティナノ粒子組成物が粒子の一集団を含み、粒子の大多数が約70〜約100ナノメートルの直径を有する項目1記載の方法。
(項目41)
前記エンプティナノ粒子組成物が少なくとも1つの水性分散媒、少なくとも1つの油および少なくとも1つの界面活性剤を含む項目1記載の方法。
(項目42)
油対界面活性剤の比が0.1:1〜2:1の範囲である項目41記載の方法。
(項目43)
油対界面活性剤の比が0.1:1〜1:1の範囲である項目41記載の方法。
(項目44)
油対界面活性剤の比が0.5:1〜1:1の範囲である項目41記載の方法。
(項目45)
前記油が、アーモンド、杏仁、アボカド、ババス、ベルガモット、クロフサスグリ種子、ルリチシャ、カデ、カミツレ、キャノーラ、キャラウェイ、カルナウバ、ヒマ、肉桂、ココアバター、ココナツ、タラ肝臓、コーヒー、トウモロコシ、綿実、エミュー、ユーカリ、月見草、魚類、亜麻仁、ゲラニオール、ヒョウタン、グレープシード、ヘーゼルナッツ、ヒソップ、ミリスチン酸イソプロピル、ホホバ、ククイナッツ、ラバンジン、ラベン
ダー、レモン、リツエアクベバ、マカダミアナッツ、アオイ、マンゴー種子、メドウフォーム種子、ミンク、ナツメグ、オリーブ、オレンジ、オレンジラフィー、ヤシ、パーム核、モモ核、落花生、芥子の実、カボチャ種子、ナタネ、米糠、ローズマリー、ベニバナ、ビャクダン、サザンカ、キダチハッカ、サジー、ゴマ、シアバター、シリコーン、ダイズ、ヒマワリ、ティーツリー、アザミ、ツバキ、ベチバー、クルミ、コムギ胚芽油、1349油およびその組合せからなる群から選択される項目41記載の方法。
(項目46)
前記油が1349油である項目41記載の方法。
(項目47)
前記油が中鎖トリグリセリドである項目41記載の方法。
(項目48)
前記中鎖トリグリセリドが6〜12個の炭素原子を含有する酸である項目47記載の方法。
(項目49)
前記酸が、カプリル酸、オクタン酸、カプリン酸、デカン酸およびラウリン酸から選択される項目48記載の方法。
(項目50)
前記界面活性剤が、ペムレン;ホスホグリセリド;ホスファチジルコリン;ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC);ジオレイルホスファチジルエタノールアミン(DOPE);ジオレイルオキシプロピルトリエチルアンモニウム(DOTMA);ジオレオイルホスファチジルコリン;コレステロール;コレステロールエステル;ジアシルグリセロール;ジアシルグリセロールスクシネート;ジホスファチジルグリセロール(DPPG);ヘキサンデカノール;脂肪アルコール、例えばポリエチレングリコール(PEG);ポリオキシエチレン−9−ラウリルエーテル;界面活性脂肪酸、例えばパルミチン酸またはオレイン酸;脂肪酸;脂肪酸モノグリセリド;脂肪酸ジグリセリド;脂肪酸アミド;ソルビタントリオレエート(SPAN(登録商標)85)グリココレート;ソルビタンモノラウレート(SPAN(登録商標)20);ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20);ポリソルベート60(TWEEN(登録商標)60);ポリソルベート65(TWEEN(登録商標)65);ポリソルベート80(TWEEN(登録商標)80);ポリソルベート85(TWEEN(登録商標)85);超精製ポリソルベート20(SR TWEEN(登録商標)20);超精製ポリソルベート60(SR TWEEN(登録商標)60);超精製ポリソルベート65(SR TWEEN(登録商標)65);超精製ポリソルベート80(SR TWEEN(登録商標)80);超精製ポリソルベート85(SR TWEEN(登録商標)85);ポリオキシエチレンモノステアレート;サーファクチン;ポロキソマー;ソルビタン脂肪酸エステル、例えばソルビタントリオレエート;レシチン;リソレシチン;ホスファチジルセリン;ホスファチジルイノシトール;スフィンゴミエリン;ホスファチジルエタノールアミン(セファリン);カルジオリピン;ホスファチジン酸;セレブロシド;ジセチルホスフェート;ジパルミトイルホスファチジルグリセロール;ステアリルアミン;ドデシルアミン;ヘキサデシル−アミン;アセチルパルミテート;グリセロールリシノリエート;ヘキサデシルステアレート;ミリスチン酸イソプロピル;チロキサポール;ポリ(エチレングリコール)5000−ホスファチジルエタノールアミン;ポリ(エチレングリコール)400−モノステアレート;リン脂質;高界面活性特性を有する合成および/または天然洗剤;デオキシコレート;シクロデキストリン;カオトロピック塩;イオン対合剤;およびその組合せからなる群から選択される項目41記載の方法。
(項目51)
前記界面活性剤がTWEEN−80である項目41記載の方法。
(項目52)
前記界面活性剤がS.R.TWEEN−80である項目41記載の方法。
(項目53)
前記投与ステップが、皮膚を変えるかまたは変化させるステップを必要としない項目1記載の方法。
(項目54)
前記投与ステップが、皮膚浸透増強剤または研磨剤の使用を必要としない項目1記載の方法。
(項目55)
前記エンプティナノ粒子組成物がクリームとして処方される項目1記載の方法。
(項目56)
前記クリーム製剤が、前記エンプティナノ粒子組成物をクリーム組成物と混ぜ合わせることにより調製される項目55記載の方法。
(項目57)
前記エンプティナノ粒子組成物がローションとして処方される項目1記載の方法。
(項目58)
前記ローション製剤が、前記エンプティナノ粒子組成物をローション組成物と混ぜ合わせることにより調製される項目57記載の方法。
(項目59)
前記エンプティナノ粒子組成物が、ゲル、粉末、軟膏、リニメント剤、ペースト、脱臭剤、日焼け止め剤、およびその組合せからなる群から選択される組成物として処方される項目1記載の方法。
(項目60)
真皮構造物と関連する症状または障害の処置のために、前記エンプティナノ粒子組成物が既知の治療薬と混ぜ合わされる項目1記載の方法。
(項目61)
以下の:
好ましくない発汗をし易いかまたは蒙っている患者を提供するステップ;
エンプティナノ粒子組成物を患者に投与するステップ
を包含する方法であって、前記エンプティナノ粒子組成物が任意の既知の治療薬または独立して活性な生物学的活性作用物質を含有しない方法。
(項目62)
前記投与ステップが、前記エンプティナノ粒子組成物を制汗剤として投与することを包含する項目61記載の方法。
(項目63)
前記投与ステップが、前記エンプティナノ粒子組成物を脱臭剤として投与することを包含する項目61記載の方法。
(項目64)
発汗が低減されるかまたは開始が遅延されるように、前記投与ステップがエンプティナノ粒子組成物を投与することを包含する項目61記載の方法。
(項目65)
以下の:
体臭を生じ易いかまたは生じている患者を提供するステップ;
エンプティナノ粒子組成物を患者に投与するステップ
を包含する方法であって、前記エンプティナノ粒子組成物が任意の既知の治療薬または独立して活性な生物学的活性作用物質を含有しない方法。
(項目66)
前記投与ステップが、前記エンプティナノ粒子組成物を制汗剤として投与することを包含する項目65記載の方法。
(項目67)
前記投与ステップが、前記エンプティナノ粒子組成物を脱臭剤として投与することを包含する項目65記載の方法。
(項目68)
体臭が低減されるかまたは開始が遅延されるように、前記投与ステップがエンプティナノ粒子組成物を投与することを包含する項目65記載の方法。
(項目69)
以下の:
発汗と関連する生物学的活性を有することが既知でないエンプティナノ粒子組成物の一構成成分を、汗発生のために、試験系に投与するステップ;
多汗症発汗のレベルが、当該構成成分が存在しない以外は同一条件下で観察されるレベルの80%以下であるよう、発汗に及ぼす作用を試験系で検出するステップ
を包含する方法。
(項目70)
多汗症のレベルが、当該構成成分が存在しない以外は同一条件下で観察されるレベルの70%以下であるよう、多汗症に及ぼす作用を試験系で検出することを前記検出ステップが包含する項目69記載の方法。
(項目71)
多汗症のレベルが、当該構成成分が存在しない以外は同一条件下で観察されるレベルの60%以下であるよう、多汗症に及ぼす作用を試験系で検出することを前記検出ステップが包含する項目69記載の方法。
(項目72)
多汗症のレベルが、当該構成成分が存在しない以外は同一条件下で観察されるレベルの50%以下であるよう、多汗症に及ぼす作用を試験系で検出することを前記検出ステップが包含する項目69記載の方法。
(項目73)
前記投与ステップが、ナノ粒子構造物を実質的に欠く組成物中の構成成分を投与することを包含する項目69記載の方法。
(項目74)
前記投与ステップが、エマルションでない組成物中の構成成分を投与することを包含する項目69記載の方法。
(項目75)
真皮構造物と関連する症状または障害の1つ以上の症候の発生率または重症度が低減されるかまたは開始が遅延されるように、以下の:
真皮構造物と関連する症状または障害に罹り易いかまたは罹患している患者を提供するステップ;
エンプティナノ粒子組成物の少なくとも1つの単離構成成分を患者に投与するステップ(この場合、前記エンプティナノ粒子組成物は任意の既知の治療薬または独立して活性な生物学的活性作用物質を含有しない)
を包含する方法。
(項目76)
真皮構造物と関連する前記症状または障害が皮脂腺と関連する症状または障害である項目75記載の方法。
(項目77)
前記皮脂腺の前記症状または障害が座瘡である項目76記載の方法。
(項目78)
座瘡が低減されるかまたは開始が遅延されるように、前記投与ステップがエンプティナノ粒子組成物の少なくとも1つの単離構成成分を投与することを包含する項目77記載の方法。
(項目79)
真皮構造物と関連する症状または障害が汗腺と関連する症状または障害である項目75記載の方法。
(項目80)
前記汗腺と関連する前記症状または障害が多汗症である項目78記載の方法。
(項目81)
前記投与ステップが、制汗剤としてエンプティナノ粒子組成物の少なくとも1つの単離構成成分を投与することを包含する項目80記載の方法。
(項目82)
前記投与ステップが、脱臭剤としてエンプティナノ粒子組成物の少なくとも1つの単離構成成分を投与することを包含する項目80記載の方法。
(項目83)
発汗が低減されるかまたは開始が遅延されるように、前記投与ステップがエンプティナノ粒子組成物の少なくとも1つの単離構成成分を投与することを包含する項目80記載の方法。
(項目84)
前記汗腺と関連する症状または障害が臭汗症である項目79記載の方法。
(項目85)
前記投与ステップが、制汗剤としてエンプティナノ粒子組成物の少なくとも1つの単離構成成分を投与することを包含する項目84記載の方法。
(項目86)
前記投与ステップが、脱臭剤としてエンプティナノ粒子組成物の少なくとも1つの単離構成成分を投与することを包含する項目84記載の方法。
(項目87)
発汗が低減されるかまたは開始が遅延されるように、前記投与ステップがエンプティナノ粒子組成物の少なくとも1つの単離構成成分を投与することを包含する項目84記載の方法。
(項目88)
真皮構造物と関連する症状または障害が毛包と関連する症状または障害である項目75記載の方法。
(項目89)
毛包と関連する前記症状または障害が抜け毛である項目88記載の方法。
(項目90)
抜け毛が低減されるかまたは開始が遅延されるように、前記投与ステップがエンプティナノ粒子組成物の少なくとも1つの単離構成成分を投与することを包含する項目89記載の方法。
(項目91)
真皮構造物と関連する症状または障害の処置のために、エンプティナノ粒子組成物の少なくとも1つの単離構成成分が既知の治療薬と混ぜ合わされる項目75記載の方法。
(項目92)
好ましくない発汗の発生率または重症度が低減されるかまたは開始が遅延されるように、以下の:
好ましくない発汗を生じやすいかまたは生じている患者を提供するステップ;
エンプティナノ粒子組成物の少なくとも1つの単離構成成分を患者に投与するステップ(この場合、前記エンプティナノ粒子組成物は任意の既知の治療薬または独立して活性な生物学的活性作用物質を含有しない)
を包含する方法。
(項目93)
前記投与ステップが、制汗剤として前記エンプティナノ粒子組成物を投与することを包含する項目92記載の方法。
(項目94)
前記投与ステップが、脱臭剤として前記エンプティナノ粒子組成物を投与することを包含する項目92記載の方法。
(項目95)
体臭の発生率または重症度が低減されるかまたは開始が遅延されるように、以下の:
体臭を生じやすいかまたは生じている患者を提供するステップ;
エンプティナノ粒子組成物の少なくとも1つの単離構成成分を患者に投与するステップ(この場合、前記エンプティナノ粒子組成物は任意の既知の治療薬または独立して活性な生物学的活性作用物質を含有しない)
を包含する方法。
(項目96)
前記投与ステップが、制汗剤として前記エンプティナノ粒子組成物を投与することを包含する項目95記載の方法。
(項目97)
前記投与ステップが、脱臭剤として前記エンプティナノ粒子組成物を投与することを包含する項目95記載の方法。
本発明は、ナノ粒子組成物(局所的に適用される)が、既知の治療薬を用いずに調製される場合でさえ、皮膚構造物に有益な作用を及ぼし得る、という意外な知見を包含する。提供組成物は、例えば、皮膚構造物と関連する疾患または障害または症状を処置するかまたは防止する(例えば、それらの1つ以上の症候または副作用の強度および/または頻度を低減し、および/またはその開始を遅延する)ために、医療において有用である。提供される組成物は、他の疾患または障害または症状を処置するかまたは防止するためにも有用であり得る。提供される新規組成物は、任意の目的のために、特に対象の皮膚への任意の局所投与のために、本発明に従って用いられ得る。
【0005】
本発明は、具体的には、例えば、米国特許第7,763,663号(2010年7月27日発行;表題「多糖含有ブロックコポリマー粒子およびその使用(POLYSACCHARIDE−CONTAINING BLOCK COPOLYMER PARTICLES AND USES THEREOF)」;PCT特許出願PCT/US06/026918(2006年7月11日出願、WO 08/010788(2008年1月24日)として公開;表題「ナノエマルションを製造しおよび使用するための組成物および方法(COMPOSITIONS AND METHODS FOR MAKING AND USING NANOEMULSIONS)」);PCT特許出願PCT/US06/46236(2006年12月1日出願、WO 08/045107(2008年4月17日)として公開;表題「ボツリヌスナノエマルション(BOTULINUM NANOEMULSIONS)」);PCT特許出願PCT/US07/86018(2007年11月30日出願、WO 08/070538(2008年6月12日)として公開;表題「両親媒性存在物ナノ粒子(AMPHIPHILIC ENTITY NANOPARTICLES)」);PCT特許出願PCT/US07/86040(2007年11月30日出願、WO 08/140594(2008年11月20日)として公開;表題「ペプチドナノ粒子およびその使用(PEPTIDE NANOPARTICLES AND USES THEREFOR)」);PCT出願PCT/US08/65329(2008年5月30日出願、WO 08/151022(2008年12月11日)として公開;表題「核酸ナノ粒子およびその使用(NUCLEIC ACID NANOPARTICLES AND USES THEREFOR)」);および/またはPCT特許出願PCT/US09/48972(2009年6月26日出願、WO 09/158687(2009年12月30日)として公開;表題「皮膚送達(DERMAL DELIVERY)」)(これらすべての記載内容は参照により本明細書中で援用される)に記載されたようなナノ粒子組成物の使用を包含する。記載されるように、このような組成物は、生物学的活性作用物質を含むことも、含まないこともある。本発明は、具体的には、生物学的活性作用物質として既知の治療薬(例えば、汗腺、皮脂腺、毛包等のような皮膚構造物に作用することが既知の治療薬)および/または独立して活性な生物学的活性作用物質(例えば、本明細書中に記載されるようなナノ粒子組成物中に当該作用物質が存在するか否かにかかわらず、生物学的活性を示す作用物質)を含まないナノ粒子の使用に取り組む。このようなナノ粒子組成物は、「エンプティナノ粒子組成物」として本明細書中で言及される。しかしながら、本発明の開示が、このようなエンプティナノ粒子組成物を用いて達成される1つ以上の生物学的作用を確立する程度に、エンプティナノ粒子組成物、それ自体は、1つ以上の生物学的活性作用物質であるか、または(例えば構成成分の組合せおよび/または構造的集合により)含有することが実証されている、と理解されるべきである。それにもかかわらず、組成物が(i)エンプティナノ粒子組成物を用いて最終的に観察される生物学的作用をそれ自体達成することが予め既知である単一の特定成分を含まずに調製され;および/または(ii)本明細書中に記載されるようなナノ粒子組成物中に当該作用物質が存在するか否かにかかわらず、生物学的活性を示す単一特定成分を含まない限り、ナノ粒子組成物は、エンプティナノ粒子組成物として本明細書中で言及される。
【0006】
したがって、本発明は、医療における、特に真皮構造物(例えば、汗腺、皮脂腺、毛包等)と関連する症状または障害の処置のための、本明細書中に記載されるような提供組成物(例えばエンプティナノ粒子組成物および/またはその個々の構成成分)の使用を提供する。本発明は、さらに、組成物の観察される活性に関与する提供組成物中に存在する単数または複数の構成成分を同定するための技法を提供する。このような技法がナノ粒子構造とは関係なく観察される結果を達成し得る構成成分(単数または複数)を同定する程度まで、本発明は、医療における、特に、真皮構造物(例えば、汗腺、皮脂腺、毛包等)と関連する症状または障害の処置における、1つ以上のエンプティナノ粒子構成成分を含有する組成物の使用も提供する。
【0007】
本発明は、特に、真皮構造物(例えば、汗腺、皮脂腺、毛包等)と関連する症状または障害に罹患しているかまたは罹り易い対象に、本明細書中に記載されるようなエンプティナノ粒子組成物(または1つ以上のその個々の構成成分)を含む組成物を局所適用(例えば皮膚表面に)することを包含する使用を提供する。いくつかの実施形態では、このような組成物の投与は、真皮構造物(例えば、汗腺、皮脂腺、毛包等)と関連する症状または障害の1つ以上の症候の開始を、部分的にまたは完全に、緩和し、改善し、軽減し、抑制し、遅延し、その重症度を低減し、および/または発生率を低減する。真皮構造物と関連する症状または障害の例としては、座瘡、多汗症、好ましくない発汗、臭汗症、体臭、色汗症、酒さ、抜け毛、乾癬、皮膚感染症(例えば、単純ヘルペスウイルス感染症、ヒトパピローマウイルス感染症、真菌感染症等)、光線性角化症、湿疹性皮膚炎(例えば、アトピー性皮膚炎等)、過剰皮脂産生障害(例えば、脂漏症、脂漏性皮膚炎等)、熱傷、レイノー現象、紅斑性狼瘡、高色素沈着障害(例えば、黒皮症等)、低色素沈着障害(例えば、白斑等)、および/または皮膚癌(例えば、扁平細胞皮膚癌、基底細胞皮膚癌等)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0008】
いくつかの実施形態では、真皮構造物(例えば、汗腺、皮脂腺、毛包等)と関連する症状または障害を処置する方法は、提供組成物(例えば、エンプティナノ粒子組成物、例えばエンプティナノエマルション、またはエンプティナノ粒子組成物の1つ以上の構成成分を含む別の組成物)を含有する組成物を皮膚表面に適用することを包含する。いくつかの実施形態では、提供される組成物(例えば、エンプティナノ粒子組成物、例えばエンプティナノエマルション、あるいはエンプティナノ粒子組成物の1つ以上の構成成分を含む別の組成物)は、それが真皮の内側および/または外側に好ましくない臨床的作用を誘導しないよう、配置され、構築される。
【0009】
いくつかの実施形態では、提供される組成物は、全身送達が達成されるように、処方され、および/または送達され得る;いくつかの実施形態では、提供される組成物は、限局性ではあるが、しかし全身性ではない送達が達成されるよう、処方され、および/または送達され得る。
【0010】
本発明によれば、提供される組成物は、種々の美容的および医療的用途において有用である。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、座瘡を処置するために利用される。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、多汗症を処置するために利用される。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、座瘡を処置するために利用される。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、好ましくない発汗を処置するために利用される。いくつかの実施形態では、臭汗症を処置するために利用される。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、座瘡を処置するために利用される。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、体臭を処置するために利用される。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、色汗症を処置するために利用される。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、汗腺と関連する障害または症状を処置するために用いられる。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、皮脂腺と関連する障害または症状、例えば過剰皮脂産生障害(例えば、脂漏症、脂漏性皮膚炎等)を処置するために用いられる。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、汗腺および皮脂腺とほぼ同レベルの深さで存在する真皮の任意の構成成分と関連する障害または症状を処置するために用いられる。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、酒さを処置するために用いられる。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、抜け毛を処置するために用いられる。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、乾癬を処置するために用いられる。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、皮膚感染症(例えば、細菌感染症、ウイルス感染症、真菌感染症等)を処置するために用いられる。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、光線性角化症を処置するために用いられる。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、湿疹性皮膚炎(例えば、アトピー性皮膚炎等)を処置するために用いられる。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、過剰皮脂産生障害(例えば、脂漏症、脂漏性皮膚炎等)を処置するために用いられる。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、熱傷を処置するために用いられる。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、レイノー現象を処置するために用いられる。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、紅斑性狼瘡を処置するために用いられる。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、高色素沈着障害(例えば、黒皮症等)を処置するために用いられる。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、低色素沈着障害(例えば、白斑等)または高色素沈着障害(例えば、黒皮症等)を処置するために用いられる。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、皮膚癌(例えば、扁平細胞皮膚癌、基底細胞皮膚癌等)を処置するために用いられる。本明細書中で用いる場合、「処置する」という用語は、真皮構造物(例えば、汗腺、皮脂腺、毛包等)と関連する症状または障害、例えば本明細書中に記載される症状または障害(これらに限定されない)の1つ以上の症候の開始を、部分的にまたは完全に、緩和し、改善し、軽減し、抑制し、遅延し、その重症度を低減し、および/または発生率を低減することを指す。
【0011】
本明細書中に記載されるように、特定の提供組成物は、意外にも、皮膚に適用される場合、ある症状の処置に有用および/または有効である、ということを本発明者等は見出した。いくつかの実施形態では、本発明により処方され、用いられる提供組成物は、局所および/または経皮(例えば、ローション、クリーム、粉末、軟膏、リニメント剤、ゲル、点滴剤等)投与により投与される。
【0012】
如何なる特定の理論にも縛られることなく、特に、観察される活性が少なくとも一部は、提供組成物の1つ以上の構成成分の従来理解されていない生物学的活性、および/または提供組成物の1つ以上の構造的特徴(例えば、ナノエマルション特質)に起因するという程度に、少なくともいくつかの状況において、提供される組成物は、局所的以外の経路による送達のために処方される場合、十分に有用および/または有効であり得る、と出願人は理解する。例えば、いくつかの実施形態では、提供される組成物は、経口(PO)、静脈内(IV)、筋肉内(IM)、動脈内(IA)、髄内、くも膜下腔内、皮下(SQ)、脳室内、経皮、皮膚間、皮内、直腸(PR)、膣、腹腔内(IP)、胃内(IG)、粘膜、鼻内、頬、経腸、硝子体、舌下投与を介して;気管内滴下注入、気管支滴下注入および/または吸入により;経口噴霧、鼻噴霧および/またはエアロゾルとして、および/または門脈カテーテルにより;および/またはそれらの組合せから選択される経路による送達のために処方され、および/またはそれらにより送達される。
【0013】
同程度に、提供新規組成物は、任意の目的のために、例えば任意の治療的、診断的または美容的結果を達成するために、本発明に従って用いられ得る。
【0014】
いくつかの実施形態では、提供される組成物は、皮膚の構造を変化させたり変更したりせずに、真皮構造物(例えば、汗腺、皮脂腺、毛包等)と関連する症状または障害の処置のために用いられ得る、ということを本発明者等は発見した。例えば、皮膚の表在層を侵食し、劣化させる単数または複数の剥脱剤は、提供組成物(例えば、エンプティナノ粒子組成物、例えばエンプティナノエマルション、あるいはエンプティナノ粒子組成物の1つ以上の構成成分を含む他の組成物)が有用であるために必要とされない。したがって、多くの実施形態では、提供される組成物を用いる真皮構造物(例えば、汗腺、皮脂腺、毛包等)と関連する症状または障害の処置は、皮膚の有意の刺激を伴わずに成し遂げられる。
【0015】
いくつかの実施形態では、本発明に従って用いるための提供組成物は、高剪断力への曝露により調製される;いくつかの実施形態では、提供される組成物は、ミクロ流動化により調製される;いくつかの実施形態では、提供される組成物は、高圧均質化により調製される。
【0016】
本発明によれば、提供される組成物は、種々のフォーマットのいずれかにおいて、例えば、真皮構造物(例えば、汗腺、皮脂腺、毛包等)と関連する症状または障害の処置に用いられ得る。いくつかの実施形態では、提供される組成物が皮膚への適用により対象に投与されるよう、提供組成物はクリーム、ゲル、粉末またはローション内に組入れられる。いくつかの実施形態では、提供される組成物が皮膚への適用により対象に投与されるよう、提供組成物は軟膏および/またはリニメント剤内に組み入れられる。いくつかの実施形態では、提供される組成物が皮膚への適用により対象に投与されるよう、提供される組成物は、懸濁液、マイクロエマルション、ナノエマルションおよび/またはリポソーム内に組入れられる。いくつかの実施形態では、提供される組成物がパッチから対象に投与されるよう、提供される組成物は経皮パッチ内に組み入れられる。
【0017】
いくつかの実施形態では、提供される組成物は、最大および最小直径を有する粒子の集団を含有するエマルションであるかまたはそれを含むが、この場合、最大直径と最小直径との間の差は、約600ナノメートル(nm)、約550nm、約500nm、約450nm、約400nm、約350nm、約300nm、約250nm、約200nm、約150nm、約100nm、約90nm、約80nm、約70nm、約60nm、約50nmまたは約50nm未満を超えない。
【0018】
いくつかの実施形態では、本発明に従って用いられる提供組成物内の粒子は、約600nm、約550nm、約500nm、約450nm、約400nm、約350nm、約300nm、約250nm、約200nm、約150nm、約130nm、約120nm、約115nm、約110nm、約100nm、約90nm、約80nm、約70nm、約60nm、約50nm、約40nm、約30nm、約20nm、または約20nm未満より小さい直径を有する。
【0019】
いくつかの実施形態では、提供される組成物内の粒子は、約10nmおよび約600nmの範囲内の直径を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子組成物内の粒子は、約10nmおよび約300nm、約10nmおよび約200nm、約10nmおよび約150nm、約10nmおよび約130nm、約10nmおよび約120nm、約10nmおよび約115nm、約10nmおよび約110nm、約10nmおよび約100nm、または約10nmおよび約90nmの範囲内の直径を有する。
【0020】
いくつかの実施形態では、提供される組成物内の粒子は、約600nm、約550nm、約500nm、約450nm、約400nm、約350nm、約300nm、約250nm、約200nm、約150nm、約130nm、約120nm、約115nm、約110nm、約100nmまたは約90nmより下である平均粒子サイズを有する。いくつかの実施形態では、平均粒子サイズは、約10nmおよび約300nm、約50nmおよび約250nm、約60nmおよび約200nm、約65nmおよび約150nm、または約70nmおよび約130nmの範囲内である。いくつかの実施形態では、平均粒子サイズは、約80nmおよび約110nm、約70nmおよび約90nm、約60nmおよび約80nm、約50nmおよび約70nm、または約10nmおよび約50nmである。いくつかの実施形態では、平均粒子サイズは、約90nmおよび約100nmである。
【0021】
いくつかの実施形態では、本発明に従って用いられる提供組成物内の粒子の大部分が、特定サイズより小さいか、または特定範囲内の直径を有する。いくつかの実施形態では、大多数は、組成物中の粒子の50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、99.9%またはそれ以上である。
【0022】
いくつかの実施形態では、本発明に従って用いられる提供組成物は、約600nm、約500nm、約400nm、約300nm、約200nm、約150nm、および/または約120nmより大きい直径を有する粒子を実質的に含まない。いくつかの実施形態では、提供される組成物内の粒子は、約30nmおよび約115nmの範囲内の直径を有する。いくつかの実施形態では、組成物内の粒子のほとんどが、この範囲内の直径を有する;いくつかの実施形態では、このような組成物は、約115nmより大きい直径を有する粒子を実質的に含まない。いくつかの実施形態では、提供される組成物内の粒子は、約30nm〜約70nmまたは40nm〜90nmの範囲内の直径を有する。いくつかの実施形態では、このような組成物内の粒子のほとんどが、この範囲内の直径を有する;いくつかの実施形態では、提供される組成物は、約70nmより大きい直径を有する粒子を実質的に含まない。
【0023】
いくつかの実施形態では、本発明に従って用いられる提供組成物は、少なくとも2つの別個の粒子集団を有する。例えば、いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子の大多数は、約30nmおよび約70nmの範囲内の直径を有するが、一方、第二の粒子集団は、約70nmおよび約120nmの範囲内の直径を有する。いくつかの実施形態では、組成物は、直径120nmより大きい粒子と夾雑されない。
【0024】
この出願は、種々の特許出版物に言及する(これらすべての記載内容は、参照により本明細書中で援用される)。
定義
【0025】
擦過: 「擦過」という用語は、本明細書中で用いる場合、皮膚の上部層を変質し、崩壊し、除去し、または破壊するといういずれかの意味を指す。いくつかの実施形態では、擦過は、皮膚の上部層を変質し、崩壊し、除去し、または破壊する機械的手段を指す。いくつかの実施形態では、擦過は、皮膚の上部層を変質し、崩壊し、除去し、または破壊する化学的手段を指す。2〜3の例を挙げると、剥離剤、微細粒子(例えば、マグネシウムまたはアルミニウム粒子)、酸(例えば、アルファ−ヒドロキシ酸またはベータ−ヒドロキシ酸)および/またはアルコールのような作用物質が擦過を引き起こし得る。概して、浸透増強剤、例えばDonovan(例えば、米国特許公開番号2004/009180および2005/175636;およびPCT公告WO 04/06954(これらすべての記載内容は、参照により本明細書中で援用される)参照)、ならびにGraham(例えば、米国特許第6,939,852号および米国特許公開番号2006/093624参照)(これらの記載内容はともに、参照により本明細書中で援用される)等により記載されたものは、擦過を引き起こすと予期される。もちろん、特定の作用物質は、ある濃度で存在するかまたは1つ以上の他の作用物質と関連する場合、擦過を引き起こし得るが、しかし異なる環境下では擦過を引き起こし得ない、と当業者は理解する。したがって、特定の物質が「擦過作用物質」であるか否かは、状況によって決まる。擦過は、例えば皮膚の赤さまたは刺激の観察、および/または皮膚の組織学的検査によって、角質層の変質、崩壊、除去または糜爛を示すことにより、当業者により容易に査定され得る。
【0026】
投与: 「投与」という用語は、本明細書中で用いる場合、対象への提供組成物(例えば、エンプティナノ粒子組成物、例えばエンプティナノエマルション、あるいはエンプティナノ粒子組成物の1つ以上の構成成分を含む別の組成物)の投与を指し、任意の特定の経路に限定されず、むしろ、医学界により適切であると許容される任意の経路を指す。例えば、本発明は、局所および/または経皮を含むが、これらに限定されない投与経路を意図する。いくつかの実施形態では、本発明は、経口(PO)、静脈内(IV)、筋肉内(IM)、動脈内、髄内、くも膜下腔内、皮下(SQ)、脳室内、経皮、皮膚間、皮内、直腸(PR)、膣、腹腔内(IP)、胃内(IG)、局所および/または経皮(例えば、ローション、クリーム、粉末、軟膏、リニメント剤、ゲル、点滴剤等による)、粘膜、鼻内、頬、経腸、硝子体、および/または舌下投与;気管内滴下注入、気管支滴下注入および/または吸入による;経口噴霧、鼻噴霧および/またはエアロゾルとして、および/または門脈カテーテルによる;および/または前記のいずれかの組合せ(これらに限定されない)を含めた投与の経路を意図する。
【0027】
アミノ酸: 本明細書中で用いる場合、「アミノ酸」という用語は、その最も広い意味で、ポリペプチド鎖に組み入れられ得る任意の化合物および/または物質を指す。いくつかの実施形態では、アミノ酸は、一般構造HN−C(H)(R)−COOHを有する。いくつかの実施形態では、アミノ酸は天然アミノ酸である。いくつかの実施形態では、アミノ酸は合成アミノ酸である;いくつかの実施形態では、アミノ酸はD−アミノ酸である;いくつかの実施形態では、アミノ酸はL−アミノ酸である。「標準アミノ酸」は、天然ペプチド中に一般に見出される20個の標準L−アミノ酸のうちのいずれかを指す。「非標準アミノ酸」は、それが合成的に調製されるか、天然供給源から得られるかにかかわらず、標準アミノ酸以外の任意のアミノ酸を指す。アミノ酸は、ペプチド中のカルボキシ−および/またはアミノ末端アミノ酸を含めて、メチル化、アミド化、アセチル化、および/またはその活性に悪影響を及ぼさずにペプチドの循環半減期を変え得る他の化学基による置換によって修飾され得る。アミノ酸は、ジスルフィド結合に関与し得る。「アミノ酸」という用語は「アミノ酸残基」と互換的に用いられ、遊離アミノ酸および/またはペプチドのアミノ酸残基を指す。それが遊離アミノ酸を指すか、ペプチドの残基を指すかは、当該用語が用いられる状況から明らかになる。
【0028】
動物: 本明細書中で用いる場合、「動物」という用語は、動物界の任意の成員を指す。いくつかの実施形態では、「動物」は、発生の任意の段階でのヒトを指す。いくつかの実施形態では、「動物」は、発生の任意の段階での非ヒト動物を指す。いくつかの実施形態では、非ヒト動物は哺乳動物(例えば、齧歯類、マウス、ラット、ウサギ、サル、イヌ、ネコ、ヒツジ、ウシ、霊長類および/またはブタ)である。いくつかの実施形態では、動物としては、哺乳動物、鳥類、爬虫類、両生類、魚類、および/または蠕虫が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、動物はトランスジェニック動物、遺伝子工学処理動物、および/またはクローンであり得る。
【0029】
およそ: 本明細書中で用いる場合、数に関する「およそ」または「約」という用語は、一般的に、別記しない限り、当該数のいずれかの方向(より大きいかまたはより小さい)で5%、10%、15%または20%の範囲内に入る数を含むよう解釈され、そうでない場合は、状況から明白である(但し、このような数が考え得る値の0%未満かまたは100%を超える場合は除く)。
【0030】
生物学的に活性な作用物質: 本明細書中で用いる場合、「生物学的に活性な作用物質」という語句は、生物学的系および/または生物体において活性を有する任意の物質を指す。例えば、生物体に投与される場合に、その生物体に及ぼす生物学的作用を有する物質は、生物学的に活性であると考えられる。いくつかの実施形態では、物質(例えば、ポリペプチド、核酸、抗体等)が生物学的に活性である場合、物質全体の少なくとも1つの生物学的活性を共有するその物質の部分は、典型的には「生物学的に活性な」部分として言及される。
【0031】
化粧品製剤: 「化粧品製剤」という用語は、美容特性を有する1つ以上の作用物質を含有する局所的に適用される組成物に言及するために本明細書中で用いられる。2〜3の例を挙げると、化粧品製剤は、皮膚柔軟剤、栄養ローション型乳濁液、クレンジングローション、クレンジングクリーム、スキンミルク、エモリエントローション、マッサージクリーム、エモリエントクリーム、メイクアップ基剤、口紅、顔用パックまたは顔用ゲル、清浄剤製剤、例えばシャンプー、リンス、身体用洗浄剤、ヘアトニックまたは石鹸、および/または皮膚科学的組成物、例えばローション、軟膏、ゲル、クリーム、パッチ、脱臭剤、制汗剤および/またはスプレーであり得る。
【0032】
クリーム: 「クリーム」という用語は、典型的には、皮膚への適用のために処方される展性のある組成物を指す。クリームは、典型的には、油および/または脂肪酸ベースのマトリックスを含有する。本発明により処方されるクリームは、局所投与時に皮膚を通しての浸透を増強および/または改善し得るし、および/または(例えば、提供される組成物の)実質的に完全な浸透を可能にし得る。
【0033】
分散媒: 「分散媒」という用語は、本明細書中で用いる場合、粒子(例えば、エンプティナノ粒子)が分散される液体媒質を指す。概して、分散液は、少なくとも2つの不混和性物質が組み合わされる場合に形成される。「水中油型」分散液は、油性粒子が水性分散媒内に分散されるものである。「油中水型」分散液は、水性粒子が油性分散媒内に分散されるものである。分散液は、任意の2つの不混和性媒質から形成され、水性および油性媒質の組合せに厳密に限定されない、と当業者は理解する。したがって、「分散媒」という用語は、それが「水性」および「油性」部類を指すことが一般的であるにもかかわらず、任意の分散媒に広く当てはまる。
【0034】
被包される: 「被包される」(「被包する」または「被包している」も)という用語は、被包された存在物が別の物質により完全に取り囲まれる、ということを意味するために本明細書中で用いられる。一例を挙げると、既知の治療薬および/または独立して活性な生物学的活性作用物質は、本発明による乳濁液中のエンプティナノ粒子内に被包されない。
【0035】
エンプティナノ粒子組成物: 「エンプティナノ粒子組成物」という用語は、本明細書中で用いる場合、既知の治療薬および/または独立して活性な生物学的活性作用物質を含まないナノ粒子組成物を指す。
【0036】
〜と一緒に: 本明細書中で用いる場合、「〜と一緒に投与される」という語句は、2つ以上の物質または作用物質の同時投与を指す。特に、本発明によれば、当該語句は、提供される組成物(例えば、エンプティナノ粒子組成物、例えばエンプティナノエマルション、あるいはエンプティナノ粒子組成物の1つ以上の構成成分を含む別の組成物)と、既知の治療薬および/または独立して活性な生物学的活性作用物質を含む別の組成物との同時投与に関して、本明細書中で用いられる。このような実施形態では、既知の治療薬および/または独立して活性な生物学的活性作用物質は提供される組成物の一部ではないが、その代わりに、対象に別々に投与される(例えば別個の組成物として、あるいは提供される組成物と一緒に混合されるか、および/または処方されて。いくつかの実施形態では、既知の治療薬および/または独立して活性な生物学的活性作用物質は、ナノ粒子組成物のナノ粒子内に組み入れられない;いくつかの実施形態では、既知の治療薬および/または独立して活性な生物学的活性作用物質は、ナノ粒子組成物のナノ粒子内に被包されない;いくつかの実施形態では、既知の治療薬および/または独立して活性な生物学的活性作用物質は、そうでなければ、ナノ粒子組成物のナノ粒子と会合していない)。
【0037】
独立して活性な生物学的活性作用物質: 「独立して活性な生物学的活性作用物質」という用語は、作用物質が本明細書中に記載されるようなナノ粒子組成物中に存在しても、存在しなくても、生物学的活性を示す作用物質を指す。いくつかの実施形態では、作用物質の1つ以上の特定の生物学的活性は、ナノ粒子組成物において改良される;いくつかの実施形態では、作用物質の1つ以上の生物学的活性は、ナノ粒子組成物において改良されない。
【0038】
単離された: 本明細書中で用いる場合、「単離された」という用語は、(1)最初に生成される場合(自然状態でも、および/または実験的設定でも)、それが会合される構成成分のうちの少なくともいくつかから分離されているか、および/または(2)人の手により生成され、調製され、および/または製造されている物質および/または存在物を指す。単離物質および/または存在物は、それらが最初に会合された他の構成成分の少なくとも10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%またはそれ以上から分離され得る。いくつかの実施形態では、単離物質および/または存在物は、純度が90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%より高い。
【0039】
既知の治療薬: 本明細書中で用いる場合、「既知の治療薬」という用語は、例えば皮膚構造に(例えば、汗腺、皮脂腺、毛包等に)及ぼす特定の生物学的作用を有することが、ナノ粒子組成物中にそれが組入れられる前に、既知である生物学的活性作用物質を記述する。いくつかの実施形態では、既知の治療薬は、例えば皮膚構造に(例えば、汗腺、皮脂腺、毛包等に)及ぼす特定の生物学的作用を有することが、本出願の提出前に、既知である生物学的活性作用物質を記述する。汗腺に及ぼす特定の生物学的作用を有することが知られている既知の治療薬の例としては、塩化アルミニウム、アルミニウムクロロハイドレート、アルミニウムクロロハイドレックス化合物、アルミニウムジクロロハイドレート、アルミニウムジクロロハイドレックス化合物、アルミニウムセスキクロロハイドレート、アルミニウムセスキクロロハイドレックス化合物、アルミニウム・ジルコニウムテトラクロロハイドレックスgly、アルミニウム・ジルコニウムトリクロロハイドレックスgly、アンモニウム明礬、硫酸アルミニウム化合物、アルミニウム・ジルコニウム化合物、ボツリヌス毒素、経口医薬品(例えば、塩酸ジフェンヒドラミン、ヒドロキシジン、グリコピロレート等)、抗コリン作動薬(例えば、オキシブチニン、グリコピロレート、臭化プロパンテリン、ベンズトロピン等)、ベータ遮断薬、抗うつ薬、抗不安薬、タルク、ベビーパウダー、および/またはその組合せが挙げられる。皮脂腺に及ぼす特定の生物学的作用を有することが知られている既知の治療薬の例としては、ボツリヌス毒素、清浄剤または石鹸、局所的殺細菌剤(例えば、過酸化ベンゾイル、トリクロサンおよび/またはグルコン酸クロルヘキシジン)、局所的抗生物質(例えば、外用エリスロマイシン、クリンダマイシン、テトラサイクリン等)、経口抗生物質(例えば、エリスロマイシン、テトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、ライムサイクリン、トリメトプリム等)、ホルモン療法薬(例えば、エストロゲン/プロゲステロン経口避妊薬、低用量スピロノラクトン、コルチゾン等)、角質溶解薬(すなわち、ケラチン塞栓孔を溶解する物質)、過酸化ベンゾイル、局所的レチノイド(例えば、トレチノイン[RETIN−A(登録商標)]、アダパレン[DIFFERIN(登録商標)]およびタザロテン[TAZORAC(登録商標)]、レチノール、イソトレチノイン等)、経口レチノイド(例えば、イソトレチノイン[ACCUTANE(登録商標)、AMNESTEEM(商標)、SOTRET(商標)、CLARAVIS(商標)])、レチノイン酸、抗座瘡活性を有する天然物質(例えば、アロエベラ、アルナ、ハルディ[すなわち、ターメリック]、パパイヤ等)、アゼライン酸(商標名:AZELEX(商標)、FINACEA(登録商標)、FINEVIN(登録商標)、SKINOREN等)、抗炎症薬(例えば、ナプロキセン、イブプロフェン、ロフェコキシブ等)、ニコチンアミド(すなわち、ビタミンB3)、ティーツリーオイル(メラロイカ油)、アミノレブリン酸、アジトロマイシン、メチルアミノレブリン酸塩、ナディフロキサシン、PRK124、タラロゾール、ジレウトン、ロフェコキシブ、亜鉛、Krowchuk (2000, Pediatric Dermatology, 47:841−857;この記載内容は参照により本明細書中で援用される)および/またはJohnson et al. (2000, American Family Physician, 62:1823−1830 and 1835−1836;この記載内容は参照により本明細書中で援用される)に記載されている作用物質、および/またはその組合せが挙げられる。毛包に及ぼす特定の生物学的作用を有することが知られている既知の治療薬の例としては、ミノキシジル(ROGAINE(登録商標)/REGAINE(登録商標))、フィナステリド(PROPECIA(登録商標))、デュタステリ(AVODART(登録商標))、抗アンドロゲン薬(例えば、ケトコナゾール、フルコナゾール、スピロノラクトン等)、ノコギリヤシ、カフェイン、銅ペプチド、ニトロキシドスピンラベルTEMPOおよびTEMPOL、不飽和脂肪酸(例えば、ガンマリノレン酸)、ヘッジホッグ・アゴニスト、アゼライン酸および亜鉛の組合せ、ツルドクダミ、カボチャ種子、トレチノイン、亜鉛、セイヨウイラクサ、Tempolアルコールベースのゲル(例えば、MTS−01等)、Aldara、アレファセプト、AS101、ビマトプロスト、カプサイシン、エファリズマブ、FK506、GP11046、GP11511、ヒドロキシクロロキン、ラタノプロスト、MK0906、ロキシスロマイシン、タルグレチン・ゲル 1%、テトラペプチドアルデヒドプロテアソーム阻害剤(例えば、NEOSH101等)、および/またはその組合せが挙げられる。
【0040】
ミクロ流動化される:本明細書中で用いる場合、「ミクロ流動化される」という用語は、高剪断力に曝露されることを意味する。いくつかの実施形態では、高剪断力へのこのような曝露は、高圧への曝露により成し遂げられる;いくつかの実施形態では、高圧は約15,000psi〜約26,000psiの範囲内である;いくつかの実施形態では、高剪断力へのこのような曝露は、キャビテーションにより成し遂げられる。いくつかの実施形態では、高剪断力へのこのような曝露は、例えばマイクロフルダイザー(登録商標)(Microfluidics Corporation/MFIC Corporation)または均一ナノ粒子組成物を作成するのに有用であり得るその他の同様の装置といった機器に試料を通すことにより成し遂げられる。いくつかの実施形態では、約10分未満の時間の間、高剪断力に曝露することにより、試料はミクロ流動化される。いくつかの実施形態では、その時間は、約9、約8、約7、約6、約5、約4、約3、約2または約1分未満である。いくつかの実施形態では、時間は、約1〜約2分の範囲内である。いくつかの実施形態では、時間は約30秒である。いくつかの実施形態では、高剪断力への単一回曝露により、試料は「ミクロ流動化」される;このような実施形態は、「単回通過」ミクロ流動化として言及される。
【0041】
ナノエマルション: 乳濁液は、「通常はコロイドサイズより大きい液滴で、不混和性液体中に乳化剤を伴うかまたは伴わずに分散される液体からなる系」(Medline Plus Online Medical Dictionary, Merriam Webster (2005))として当該技術分野で伝統的に定義されている。「ナノエマルション」という用語は、本明細書中で用いる場合、液滴(または粒子)のうちの少なくともいくつかがナノメートルサイズ範囲の直径を有する乳濁液を指す。当業者に理解されるように、ナノエマルションは、マイクロエマルション液滴または粒子の1000分の1の液滴または粒子を特徴とする。
【0042】
ナノ粒子: 本明細書中で用いる場合、「ナノ粒子」という用語は、1000ナノメートル(nm)未満の直径を有する任意の粒子を指す。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、米国国立科学財団により定義されるように、300nm未満の直径を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、米国国立衛生研究所により定義されるように、100nm未満の直径を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子はミセルであって、この場合、それらは、ミセル膜によりバルク溶液から分離される封入区画を含む。「ミセル膜」は、空間または区画を取り囲み、封入するために(管腔を限定するために)集合した両イオン性存在物を含む。
【0043】
ナノ粒子組成物: 本明細書中で用いる場合、「ナノ粒子組成物」という用語は、少なくとも1つのナノ粒子を含有する任意の物質を指す。いくつかの実施形態では、ナノ粒子組成物はナノ粒子の均一集合体である。いくつかの実施形態では、ナノ粒子組成物は分散液または乳濁液である。概して、分散液または乳濁液は、少なくとも2つの不混和性物質が組み合わされる場合に形成される。「水中油型」分散液は、油性(または疎水性または非極性)粒子が水性分散媒内に分散されるものである。「油中水型」分散液は、水性(または親水性または極性)粒子が油性分散媒内に分散されるものである。分散液は任意の2つの不混和性媒質から形成され、水性および油性媒質の組合せに厳密に限定されない、と当業者は理解する。したがって、「分散媒」という用語は、「水性」および「油性」部類を指すことが一般的であるにもかかわらず、任意の分散媒に広範に当てはまる。いくつかの実施形態では、ナノ粒子組成物はナノエマルションである。いくつかの実施形態では、ナノ粒子組成物はミセルを含む。いくつかの実施形態では、ナノ粒子組成物は、米国特許第7,763,663号(2010年7月27日発行;表題「多糖含有ブロックコポリマー粒子およびその使用(POLYSACCHARIDE−CONTAINING BLOCK COPOLYMER PARTICLES AND USES THEREOF)」(この記載内容は参照により本明細書中で援用される)に記載されたような粒子を含む。いくつかの実施形態では、ナノ粒子組成物は、PCT特許出願PCT/US06/026918(2006年7月11日出願、WO 08/010788(2008年1月24日)として公開;表題「ナノエマルションを製造しおよび使用するための組成物および方法(COMPOSITIONS AND METHODS FOR MAKING AND USING NANOEMULSIONS)」)(この記載内容は参照により本明細書中で援用される)に記載されたようなナノエマルションを含む。いくつかの実施形態では、ナノ粒子組成物は、PCT特許出願PCT/US06/46236(2006年12月1日出願、WO 08/045107(2008年4月17日)として公開;表題「ボツリヌスナノエマルション(BOTULINUM NANOEMULSIONS)」)(この記載内容は参照により本明細書中で援用される)に記載されたようなナノエマルションを含む。いくつかの実施形態では、ナノ粒子組成物は、PCT特許出願PCT/US07/86018(2007年11月30日出願、WO 08/070538(2008年6月12日)として公開;表題「両親媒性存在物ナノ粒子(AMPHIPHILIC ENTITY NANOPARTICLES)」)(この記載内容は参照により本明細書中で援用される)に記載されたような両親媒性存在物ナノ粒子を含む。いくつかの実施形態では、ナノ粒子組成物は、PCT出願PCT/US08/65329(2008年5月30日出願、WO 08/151022(2008年12月11日)として公開;表題「核酸ナノ粒子およびその使用(NUCLEIC ACID NANOPARTICLES AND USES THEREFOR)」)(この記載内容は参照により本明細書中で援用される)に記載されたような粒子を含む。いくつかの実施形態では、ナノ粒子組成物は、PCT特許出願PCT/US07/86040(2007年11月30日出願、WO 08/140594(2008年11月20日)として公開;表題「ペプチドナノ粒子およびその使用(PEPTIDE NANOPARTICLES AND USES THEREFOR)」)(この記載内容は参照により本明細書中で援用される)に記載されたような粒子を含む。いくつかの実施形態では、ナノ粒子組成物は、PCT特許出願PCT/US09/48972(2009年6月26日出願、WO 09/158687(2009年12月30日)として公開;表題「皮膚送達(DERMAL DELIVERY)」)(この記載内容は参照により本明細書中で援用される)に記載されたような粒子を含む。いくつかの実施形態では、ナノ粒子組成物は安定している。いくつかの実施形態では、ナノ粒子組成物は提供される組成物である。本発明によれば、ナノ粒子組成物は、いかなる既知の治療薬および/または独立して活性な生物学的活性作用物質も含有しない。
【0044】
〜を夾雑されない: 「〜を夾雑されない」という語句は、提供される組成物に言及するために本明細書中で用いられる場合、「〜を実質的に含まない」と同義であり、列挙物質の約50%以下を含有する提供組成物を記述する。例えば、提供される組成物が、その直径が記述範囲外である粒子を「実質的に含まない」といわれる場合には、その組成物中の粒子の約50%以下が範囲外の直径を有する。いくつかの実施形態では、粒子の25%以下が範囲外である。いくつかの実施形態では、粒子の20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%または0.5未満%以下が、記述範囲外の直径を有する。
【0045】
核酸: 本明細書中で用いる場合、「核酸」という用語は、その最も広い意味で、オリゴヌクレオチド鎖に組み入れられるかまたは組み入れられ得る任意の化合物および/または物質を指す。いくつかの実施形態では、核酸は、ホスホジエステル結合を介してオリゴヌクレオチド鎖中に組入れられるかまたは組み入れられ得る化合物および/または物質である。いくつかの実施形態では、「核酸」は、個々の核酸残基(例えばヌクレオチドおよび/またはヌクレオシド)を指す。いくつかの実施形態では、「核酸」は、個々の核酸残基を含むオリゴヌクレオチド鎖を指す。本明細書中で用いる場合、「オリゴヌクレオチド」および「ポリヌクレオチド」という用語は、互換的に用いられ得る。いくつかの実施形態では、「核酸」はRNA、ならびに一本鎖および/または二本鎖DNAおよび/またはcDNAを包含する。さらに、「核酸」、「DNA」、「RNA」という用語、および/または類似の用語は、核酸類似体、例えばホスホジエステル主鎖以外を有する類似体を包含する。例えば、いわゆる「ペプチド核酸」(当該技術分野で既知であり、主鎖中のホスホジエステル結合の代わりにペプチド結合を有する)は、本発明の範囲内であるとみなされる。「アミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列」という用語は、互いの変性バージョンであり、および/または同一アミノ酸配列をコードするすべてのヌクレオチド配列を包含する。タンパク質および/またはRNAをコードするヌクレオチド配列は、イントロンを含む。核酸は、天然供給源から精製され、組換え発現系を用いて産生され、そして任意に精製され、化学的に合成される。適切な場合、例えば化学的合成分子の場合、核酸は、ヌクレオシド類似体、例えば化学修飾塩基または糖、主鎖修飾等を有する類似体を含み得る。核酸配列は、別記しない限り、5’→3’方向で示される。「核酸セグメント」という用語は、長い核酸配列の一部分である核酸配列に言及するために本明細書中で用いられる。多数の実施形態において、核酸セグメントは、少なくとも3、4、5、6、7、8、9、10またはそれ以上の残基を含む。いくつかの実施形態では、核酸は、天然ヌクレオシド(例えば、アデノシン、チミジン、グアノシン、シチジン、ウリジン、デオキシアデノシン、デオキシチミジン、デオキシグアノシンおよびデオキシシチジン);ヌクレオシド類似体(例えば、2−アミノアデノシン、2−チオチミジン、イノシン、ピロロ−ピリミジン、3−メチルアデノシン、5−メチルシチジン、C−5プロピニル−シチジン、C−5プロピニル−ウリジン、2−アミノアデノシン、C5−ブロモウリジン、C5−フルオロウリジン、C5−ヨードウリジン、C5−プロピニル−ウリジン、C5−プロピニル−シチジン、C5−メチルシチジン、2−アミノアデノシン、7−デアザアデノシン、7−デアザグアノシン、8−オキソアデノシン、8−オキソグアノシン、O(6)−メチルグアニンおよび2−チオシチジン);化学的修飾塩基;生物学的修飾塩基(例えば、メチル化塩基);介在塩基;修飾糖(例えば、2’−フルオロリボース、リボース、2’−デオキシリボース、アラビノースおよびヘキソース);および/または修飾リン酸基(例えば、ホスホロチオエートおよび5’−N−ホスホルアミダイト結合)であるかまたはそれらを含む。いくつかの実施形態では、本発明は、具体的には、化学的に修飾されていない核酸(例えば、ポリヌクレオチドおよび残基、例えばヌクレオチドおよび/またはヌクレオシド)を意味する「非修飾核酸」に関する。
【0046】
患者: 本明細書中で用いる場合、「患者」または「対象」という用語は、例えば実験、診断、予防、化粧および/または治療目的のために、提供組成物が投与され得る任意の生物体を指す。典型的患者としては、動物(例えば、哺乳動物、例えばマウス、ラット、ウサギ、非ヒト霊長類およびヒト)が挙げられる。いくつかの実施形態では、患者はヒトである。
【0047】
製薬上許容可能な: 「製薬上許容可能な」という用語は、本明細書中で用いる場合、健全な医学的判断の範囲内で、合理的利益/危険比に相応する、過度の毒性、刺激、アレルギー反応、あるいはその他の問題または合併症を伴わずに、ヒトおよび動物の組織と接触して用いるのに適している作用物質を指す。
【0048】
プレミックス: 本明細書中で用いる場合、「プレミックス」という用語は、本発明によるナノ粒子組成物(例えば、エンプティナノ粒子組成物、例えばエンプティナノエマルション)を生成するためにその後用いられる構成成分の任意の組合せを指す。例えばプレミックスは、高剪断力に付されると、本発明によるナノ粒子を生成する成分の任意の集合体である。いくつかの実施形態では、プレミックスは2つ以上の不混和性溶媒を含有する。いくつかの実施形態では、プレミックスは、ナノ粒子に自己集合する構成成分を含有する。いくつかの実施形態では、プレミックスは、ミセルに自己集合する構成成分を含有する。いくつかの実施形態では、プレミックスは、同時係属中PCT出願PCT/US07/86018(2007年11月30日出願、WO 08/070538(2008年6月12日)として公開;表題:「両親媒性存在物ナノ粒子(AMPHIPHILIC ENTITY NANOPARTICLES)」に記載されたような1つ以上の両親媒性存在物を含有する。本発明に従って、プレミックスは、いかなる既知の治療薬および/または独立して活性な生物学的活性作用物質を含有しない。いくつかの実施形態では、プレミックスは、掻き混ぜられ、混合され、および/または撹拌される;いくつかの実施形態では、プレミックスは、高剪断力に付される前に、掻き混ぜられ、混合されおよび/または撹拌される。いくつかの実施形態では、プレミックスは、少なくとも1つの可溶化構成成分(すなわち、溶液中に存在する少なくとも1つの構成成分)を含む;いくつかのこのような実施形態では、プレミックスは、このような可溶化が達成された後に、高剪断力に付される。
【0049】
提供される組成物: 本明細書中で用いる場合、「提供される組成物」は、本明細書中に記載される任意の組成物、例えばエンプティナノ粒子組成物(例えばエンプティナノエマルション)および/または本明細書中に記載されるようなエンプティナノ粒子組成物の1つ以上の構成成分を含む他の組成物(これらに限定されない)を指す。
【0050】
純粋な: 本明細書中で用いる場合、物質および/または存在物は、それが他の構成成分を実質的に含まないならば、「純粋」である。例えば、約90%より多くの特定の物質および/または存在物を含有する調製物は、典型的には、純粋な調製物であるとみなされる。いくつかの実施形態では、物質および/または存在物は、純度が少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%または少なくとも99%である。
【0051】
難治性の: 「難治性の」という用語は、本明細書中で用いる場合、開業医により普通に観察されるような(例えば真皮構造物、例えば汗腺、皮脂腺、毛包等と関連する症状または障害の処置のための)提供される組成物の投与後の予期される臨床的効果に応答しない任意の対象を指す。
【0052】
自己投与: 「自己投与」という用語は、本明細書中で用いる場合、医学的指示を必要とせずに、対象が、彼または彼女自身に組成物を投与する能力を有する状況を指す。いくつかの実施形態では、自己投与は、臨床的設定外で実施され得る。一例を挙げると、いくつかの実施形態では、顔面化粧用クリームは、自宅で被験者により投与され得る。
【0053】
剪断力: 本明細書中で用いる場合、「剪断力」という用語は、物質の面に対して垂直である力とは対照的に、物質の面に対して平行または接線方向である力を指す。いくつかの実施形態では、組成物は、均一ナノ粒子組成物(例えば、均一のエンプティナノ粒子組成物、ナノエマルション等)を生成するために、高剪断力に曝露される。高剪断力を生じるために、当該技術分野で既知の任意の方法が用いられ得る。いくつかの実施形態では、高剪断力を生じるためにキャビテーションが用いられる。いくつかの実施形態では、高剪断力を生じるために高圧均質化が用いられる。代替的または付加的には、高剪断力は、高圧、例えば約15,000psiへの曝露により与えられ得る。いくつかの実施形態では、このような高圧は、約18,000psi〜約26,000psiの範囲内である;いくつかの実施形態では、それは約20,000psi〜約25,000psiの範囲内である。いくつかの実施形態では、そして一例を挙げると、高剪断力を生じるために、マイクロフルダイザー(登録商標)プロセッサー(Microfluidics Corporation/MFIC Corporation)または他の同様の装置が用いられる。マイクロフルダイザー(登録商標)プロセッサーは、ナノ規模範囲へのサイズ低減のために、高速で(典型的には50m/s〜300m/sの範囲で)、マイクロチャンネル(典型的には、75ミクロンのオーダーの寸法を有する)に通して組成物を加速することにより、高圧を、およびその結果生じる高剪断速度を提供する。流体がマイクロチャンネルを出ると、それは、反対のマイクロチャンネルからのジェットと衝突するジェットを形成する。チャンネル中で、流体は、慣用的技法のものより高い大きさのオーダーである高剪断(10l/sまで)を経験する。ジェット衝突は、サブミクロンレベルでの混合を生じる。したがって、このような装置では、高剪断および/または衝撃は、粒子サイズ低減および多相の混合を達成し得る。いくつかの実施形態では、試料は、約10分未満の時間の間、高剪断力に曝露される。いくつかの実施形態では、その時間は、約9分、約8分、約7分、約6分、約5分、約4分、約3分、約2分または約1分未満である。いくつかの実施形態では、その時間は、約1分〜約2分の範囲内である;いくつかの実施形態では、その時間は約1分未満である;いくつかの実施形態では、その時間は約30秒である。いくつかの実施形態では、試料は、高剪断力への単一回曝露により「ミクロ流動化」される;このような実施形態は、「単回通過」ミクロ流動化として本明細書中で言及される。
【0054】
小分子: 概して、「小分子」は、約5キロダルトン(kD)未満のサイズの分子である。いくつかの実施形態では、小分子は、約4kD、3kD、約2kDまたは約1kD未満である。いくつかの実施形態では、小分子は、約800ダルトン(D)未満、約600D、約500D、約400D、約300D、約200Dまたは約100D未満である。いくつかの実施形態では、小分子は、約2000g/mol未満、約1500g/mol未満、約1000g/mol未満、約800g/mol未満または約500g/mol未満である。いくつかの実施形態では、小分子は非重合体である。いくつかの実施形態では、本発明によれば、小分子は、タンパク質、ポリペプチド、オリゴペプチド、ペプチド、ポリヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、多糖、糖タンパク質、プロテオグリカン等でない。
【0055】
安定な: 「安定な」という用語は、本明細書中の提供組成物に適用される場合、組成物が、一定時間に亘ってそれらの物理的構造(例えば、サイズ範囲および/または粒子の分布)のうちの1つ以上の態様を保持する、ということを意味する。いくつかの実施形態では、安定なナノ粒子組成物(例えば、エンプティナノ粒子組成物、例えばエンプティナノエマルション)は、平均粒子サイズ、最大粒子サイズ、粒子サイズの範囲、および/または粒子サイズの分布(すなわち、意図されるサイズを上回る、および/または意図されるサイズ範囲外の粒子のパーセンテージ)が、一定時間の間、保持されるものである。いくつかの実施形態では、安定な提供組成物(例えば、エンプティナノ粒子組成物、例えばエンプティナノエマルション、あるいはエンプティナノ粒子組成物の1つ以上の構成成分を含む別の組成物)は、生物学的に関連する活性が一定時間の間保持されるものである。いくつかの実施形態では、その時間は、少なくとも約1時間である;いくつかの実施形態では、その時間は約5時間、約10時間、約1日、約1週間、約2週間、約1ヶ月、約2ヶ月、約3ヶ月、約4ヶ月、約5ヶ月、約6ヶ月、約8ヶ月、約10ヶ月、約12ヶ月、約24ヶ月、約36ヶ月またはそれ以上である。いくつかの実施形態では、その時間は、約1日〜約24ヶ月、約2週間〜約12ヶ月、約2ヶ月〜約5ヶ月等の範囲内である。例えば、エンプティナノ粒子の一集団が長期保存、温度変化および/またはpH変化に付され、そして組成物中のナノ粒子の大多数が記述範囲内の直径(例えば、約10nm〜約120nm)を保持する場合、ナノ粒子組成物は安定である。いくつかのこのような集団に関して、大多数は約50%より大きく、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、約99.5%、約99.6%、約99.7%、約99.8%、約99.9%またはそれ以上である。
【0056】
実質的に: 本明細書中で用いる場合、「実質的に」という用語は、当該特質または特性の全体的またはほぼ全体的範囲または程度を示す定性的条件を指す。生物学的および化学的現象は、たとえ完了するか、および/または完了に向けて進行するかあるいは確固たる結果を達成するかまたは回避するとしても、極めて稀である、と当業者は理解する。したがって、「実質的に」という用語は、多数の生物学的および化学的現象に固有の完全性の潜在的欠如を獲得するために本明細書中で用いられる。
【0057】
〜を実質的に含まない: 提供される組成物(例えば、エンプティナノ粒子組成物、例えばエンプティナノエマルション、あるいはエンプティナノ粒子組成物の1つ以上の構成成分を含む別の組成物)は、その組成物中の粒子の約50%以下が範囲外の直径を有する場合、その直径が記述範囲外である粒子を「実質的に含まない」といわれる。いくつかの実施形態では、粒子の25%以下は範囲外である。いくつかの実施形態では、粒子の20%以下、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%またはそれ以下が、記述範囲外の直径を有する。
【0058】
〜を蒙っている: 疾患、障害または症状(例えば、任意の疾患、障害または症状、例えば本明細書中に記載される任意の疾患、障害または症状(これらに限定されない))を「蒙っている」個体は、疾患、障害または症状を有すると診断されているかまたはその徴候を示す。いくつかの実施形態では、例示的疾患、障害または症状としては、汗腺または皮脂腺と関連する症状、例えば座瘡;多汗症;好ましくない発汗;臭汗症;体臭;色汗症;抜け毛;乾癬;光線性角化症;皮膚感染症;湿疹性皮膚炎(例えば、アトピー性皮膚炎等);過剰皮脂産生障害;熱傷;レイノー現象;紅斑性狼瘡;高色素沈着障害;低色素沈着障害;皮膚癌等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0059】
〜に罹り易い: 疾患、障害または症状(例えば任意の疾患、障害または症状、例えば本明細書中に記載される任意の疾患、障害または症状(これらに限定されない))に「罹り易い」個体は、疾患、障害または症状を発症する危険がある。いくつかの実施形態では、疾患、障害または症状に罹り易い個体は、疾患、障害または症状の任意の徴候を示さない。いくつかの実施形態では、疾患、障害または症状に罹り易い個体は、疾患、障害または症状を有すると診断されたことがない。いくつかの実施形態では、疾患、障害または症状に罹り易い個体は、疾患、障害または症状の発症に関連する条件に曝露されたことがある個体である(例えば、その個体は、感染作因に曝露されたことがある;その個体は、疾患、障害および/または症状を引き起こすと考えられる環境的危害に曝露されたことがある、等)。いくつかの実施形態では、疾患、障害および/または症状を発症する危険は、集団ベースの危険である(例えば、個体は、疾患、障害および/または症状と関連する遺伝子および/または対立遺伝子を保有する)。
【0060】
症候が低減される: 本発明によれば、特定の疾患、障害または症状の1つ以上の症候が大きさ(例えば、強さ、重症度等)または頻度を低減される場合、「症候は低減される」。分かり易くするために、特定の症候の開始の遅延は、その症候の頻度を低減する1つの形態であるとみなされる。2〜3の例を挙げると、当該症状が座瘡である場合、選定区域における1つ以上の傷のサイズ(例えば直径、容積等)および/または重症度(例えば、赤さ、炎症応答等)が低減される場合、および/または全体的傷の数が低減される場合(例えば対象の顔面、背部等における)、その症状の症候は低減される。当該症状が多汗症である場合には、対象が低発汗を生じると、症候は低減される。本発明は、症候が除去される症例のみに限定される、というものではない。本発明は、具体的には、1つ以上の症候が、完全に除去されるというわけではないが、低減される(そして対象の症状がそれにより「改善」される)ような処置を意図する。
【0061】
治療的有効量: 本明細書中で用いる場合、「治療的有効量」という用語は、疾患、障害および/または症状に罹患しているかまたは罹患し易い集団に投与される場合に、疾患または障害および/または症状を処置するために十分である量を意味する。いくつかの実施形態では、治療的有効量は、疾患または障害および/または症状の1つ以上の徴候の発生率および/または重症度を低減し、および/またはその開始を遅延する量である。「治療的有効量」という用語は、実際、特定の個体において達成されるべき上首尾の処置を必要とするわけではない、と当業者は理解する。むしろ、治療的有効量は、このような処置を必要とする患者に投与される場合、有意数の対象において特定の所望の薬理学的応答を提供する量であり得る。具体的には、特定の対象は、実際、「治療的有効量」に対して「難治性」であり得る、と理解される。一例を挙げると、難治性対象は、臨床的効能が得られないような低生物学的利用能を有し得る。一実施形態では、治療的有効量に言及することは、1つ以上の特定の組織で測定されるような量に言及することであり得る。一実施形態において、治療的に有効な作用物質は、単回用量で処方されるかおよび/または投与され得る、と当業者は理解する。いくつかの実施形態では、治療的に有効な作用物質は、例えば用量投与レジメンの一部として、複数回用量で処方されるかおよび/または投与され得る。
【0062】
治療薬: 本明細書中で用いる場合、「治療薬」という語句は、対象に投与される場合に、治療的作用を有するか、および/または所望の生物学的および/または薬理学的作用を引き出す任意の作用物質を指す。
【0063】
毒性溶媒: 本明細書中で用いる場合、「毒性溶媒」という用語は、動物の組織を変質し、崩壊し、除去し、または破壊し得る任意の物質を指す。当業者に理解されるように、動物の組織は、生細胞、死細胞、細胞外マトリックス、細胞接合部、生物学的分子等を包含し得る。2〜3の例を挙げると、毒性溶媒としては、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトイミド、ジメチルホルムアミド、クロロホルム、テトラメチルホルムアミド、アセトン、アセテートおよびアルカンが挙げられる。
【0064】
処置: 本明細書中で用いる場合、「処置」(「処置する」または「処置している」も)という用語は、特定の疾患または障害および/または症状の1つ以上の症候、特徴および/または原因を、部分的にまたは完全に、緩和し、改善し、軽減し、抑制し、その開始を遅延し、その重症度を低減し、および/またはその発生率を低減する物質(例えば、提供される組成物)の任意の投与を指す。このような処置は、関連疾患または障害および/または症状の徴候を示さない対象についての、および/または疾患または障害および/または症状の初期徴候のみを示す対象についてのものであり得る。代替的または付加的には、このような処置は、関連疾患または障害および/または症状の1つ以上の確立された徴候を示す対象についてのものであり得る。いくつかの実施形態では、処置は、関連疾患または障害および/または症状に罹患していると診断された対象についてのものであり得る。いくつかの実施形態では、処置は、関連疾患または障害および/または症状の発症の危険増大と統計学的に相関する1つ以上の感受性因子を有することが知られている対象についてのものであり得る。
【0065】
均一: 「均一」という用語は、ナノ粒子組成物(例えば、エンプティナノ粒子組成物、例えばエンプティナノエマルション)に関して本明細書中で用いられる場合、個々のナノ粒子が特定範囲の粒子直径サイズを有するナノ粒子組成物を指す。例えば、いくつかの実施形態では、均一ナノ粒子組成物は、最小直径と最大直径との間の差が、約600nm、約550nm、約500nm、約450nm、約400nm、約350nm、約300nm、約250nm、約200nm、約150nm、約100nm、約90nm、約80nm、約70nm、約60nm、約50nmまたはそれ以下を超えないものである。いくつかの実施形態では、本発明による均一提供組成物内の粒子は、約600nm、約550nm、約500nm、約450nm、約400nm、約350nm、約300nm、約250nm、約200nm、約150nm、約130nm、約120nm、約115nm、約110nm、約100nm、約90nm、約80nmまたはそれ以下より小さい直径を有する。いくつかの実施形態では、本発明による均一提供組成物内の粒子は、約10nmおよび約600nmの範囲内の直径を有する。いくつかの実施形態では、本発明による均一提供組成物内の粒子は、約10nmおよび約300nm、約10nmおよび約200nm、約10nmおよび約150nm、約10nmおよび約130nm、約10nmおよび約120nm、約10nmおよび約115nm、約10nmおよび約110nm、約10nmおよび約100nm、または約10nmおよび約90nmの範囲内の直径を有する。いくつかの実施形態では、本発明による提供される組成物内の粒子は、約300nm、約250nm、約200nm、約150nm、約130nm、約120nm、約115nm、約110nm、約100nmまたは約90nmより下である平均粒子サイズを有する。いくつかの実施形態では、平均粒子サイズは、約10nmおよび約300nm、約50nmおよび約250nm、約60nmおよび約200nm、約65nmおよび約150nm、約70nmおよび約130nmの範囲内である。いくつかの実施形態では、平均粒子サイズは、約80nm〜約110nmである。いくつかの実施形態では、平均粒子サイズは、約90nm〜約100nmである。いくつかの実施形態では、本発明による均一提供組成物内の粒子の大部分が、特定サイズより小さいか、または特定範囲内の直径を有する。いくつかの実施形態では、大多数は、組成物中の粒子の50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、99.9%またはそれ以上である。いくつかの実施形態では、均一ナノ粒子組成物は、試料のミクロ流動化により達成される。いくつかの実施形態では、均一ナノ粒子組成物は、試料の単回通過ミクロ流動化により達成される。いくつかの実施形態では、均一ナノ粒子組成物は、高剪断力への曝露により、例えばミクロ流動化により調製される。
【0066】
好ましくない副作用: 本明細書中で用いる場合、「好ましくない副作用」という用語は、所望のおよび/または意図された作用でない、および/または患者にとって不快である患者への物質の投与と関連する1つ以上の作用および/または症候を指す。好ましくない副作用の例としては、疼痛;挫傷;斑状出血;血腫;ボツリヌス中毒;好ましくない全身性作用;投与物質の望ましくない血中レベル;下層の神経組織への損傷(例えば、神経麻痺);筋肉に及ぼす好ましくない作用(例えば、筋肉麻痺);インフルエンザ様症候;罹患率;死亡率;体重の変化;酵素レベルの変化;顕微鏡的、肉眼的および/または生理学的レベルで検出される病理学的変化;感染症;出血;炎症;瘢痕;機能損失;局所的血流の変化;発熱;倦怠感;奇形発生;肺高血圧症;卒中;心疾患;心臓発作;神経疾患;悪心;嘔吐;眩暈;下痢;頭痛;皮膚炎;口渇;常用癖;流産;妊娠中絶;子宮出血;先天性異常;出血;心臓血管性疾患;難聴;腎損傷および/または腎不全;肝臓損傷および/または肝不全;痴呆;抑うつ;糖尿病;勃起不全;緑内障;抜け毛;貧血;不眠症;乳酸アシドーシス;黒皮症;血栓症;陰茎強直;横紋筋融解症;癲癇発作;傾眠;食欲増大;食欲減退;性欲増大;性欲減退;遅発性ジスキネシア;非腋窩発汗;注射部位疼痛および出血;咽頭炎;頚部疼痛;背部疼痛;掻痒;不安;濾胞閉塞;および/またはその組合せが挙げられる。
【発明を実施するための形態】
【0067】
本発明は、真皮構造物(例えば、汗腺、皮脂腺、毛包等)と関連する障害または症状を処置するための方法であって、対象の皮膚に提供組成物(例えば、エンプティナノエマルションのような提供組成物、あるいは本明細書中に記載されるようなエンプティナノ粒子組成物の1つ以上の構成成分を含む他の組成物)を投与することによる方法に関する。いくつかの実施形態では、本発明は、好ましくない発汗のための処置を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、過剰発汗のための処置を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、多汗症、臭汗症および/または色汗症のための処置を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、体臭のための処置を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、酒さのための処置を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、座瘡のための処置を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、抜け毛のための処置を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、乾癬のための処置を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、皮膚感染症(単純ヘルペスウイルス感染症、ヒトパピローマウイルス乾癬、真菌感染症等)のための処置を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、光線性角化症のための処置を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、湿疹性皮膚炎(例えば、アトピー性皮膚炎等)のための処置を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、過剰皮脂産生障害(例えば、脂漏症、脂漏性皮膚炎等)のための処置を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、熱傷のための処置を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、レイノー現象のための処置を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、紅斑性狼瘡のための処置を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、高色素沈着障害(例えば、黒皮症等)のための処置を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、低色素沈着障害(例えば、白斑等)のための処置を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、皮膚癌(例えば、扁平細胞皮膚癌、基底細胞皮膚癌等)のための処置を提供する。概して、このような処置は、それを必要とする対象への提供組成物(例えば、エンプティナノ粒子組成物、例えばエンプティナノエマルション、あるいはエンプティナノ粒子組成物の1つ以上の構成成分を含む他の組成物)の局所的処方および/または投与を伴う。
【0068】
本発明は、医療または美容における任意の目的のための、本発明に従って用いられ得る新規の組成物、具体的には特定のナノエマルション組成物も提供する。いくつかの実施形態では、提供されるナノ粒子組成物(特にナノエマルション)は、任意の既知の治療薬を実質的に含まない。いくつかの実施形態では、提供されるナノ粒子組成物は(特にナノエマルション)は、提供されるナノ粒子組成物が用いられるべき任意の特定の疾患または障害または症状の処置に有用であることが既知の任意の治療薬を実質的に含まない。
【0069】
多くの実施形態において、提供される組成物は、処方され、局所的経路により、特に対象の皮膚への適用により、対象に処方され、および/または投与される。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、非局所的経路により対象に処方され、および/または投与される。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、経口(PO)、静脈内(IV)、筋肉内(IM)、動脈内(IA)、髄内、くも膜下腔内、皮下(SQ)、脳室内、経皮、皮膚間、皮内、直腸(PR)、膣、腹腔内(IP)、胃内(IG)、粘膜、鼻内、頬、経腸、硝子体、および/または舌下投与を介して;気管内滴下注入、気管支滴下注入および/または吸入により;経口噴霧、鼻噴霧および/またはエアロゾルとして、および/または門脈カテーテルにより;および/または前記のいずれかの組合せからなる群から選択される経路による送達のために処方され、および/またはそれらの経路により送達される。
【0070】
ナノ粒子組成物
本明細書中に記載されるように、本発明は、特に、提供される組成物(例えば、エンプティナノ粒子組成物、例えばエンプティナノエマルション、あるいはエンプティナノ粒子組成物の1つ以上の構成成分を含む他の組成物)を伴う使用を提供する。概して、提供される組成物は、任意の既知の治療薬および/または独立して活性な生物学的活性作用物質を含有しない。本発明は、このような提供される組成物に関する新規の使用を提供する。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、エンプティナノ粒子組成物、例えばエンプティナノエマルションを含む。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、エンプティナノ粒子組成物の1つ以上の構成成分を含む他の組成物を含む。
【0071】
概して、エンプティナノ粒子組成物は、少なくとも1つのナノ粒子を含む任意の組成物であって、この場合、ナノ粒子は、既知の治療薬および/または独立して活性な生物学的活性作用物質を含有しない。いくつかの実施形態では、提供される組成物はエンプティナノ粒子組成物である。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、エンプティナノ粒子組成物ではないが、しかしエンプティナノ粒子組成物の1つ以上の構成成分を含有する。
【0072】
本明細書中に記載されるように、本発明は、特に、新規の最新の且つ改良されたナノ粒子組成物を提供する。いくつかの実施形態では、提供ナノ粒子組成物は、本明細書中に記載されるような特定の構成成分および/または相対量の構成成分を有する。いくつかの実施形態では、提供ナノ粒子組成物は、それらを区別し、および/または限定する特定の構造的および/または機能的属性を有する。いくつかの実施形態では、概してナノ粒子組成物と関連づけられてきた例示的属性(例えば物理的、構造的および/または機能的属性)は、以下の段落に記載される。いくつかの実施形態では、提供ナノ粒子組成物は、これらの属性のうちの1つ以上を有する。いくつかの実施形態では、提供ナノ粒子組成物はこれらの属性の何れも有さない。
【0073】
いくつかの実施形態では、本発明による提供組成物は安定である。いくつかの実施形態では、本発明による提供組成物は均一である。例えば、いくつかの実施形態では、提供される組成物内のナノ粒子の最小直径と最大直径の間の差は、約600nm、約550nm、約500nm、約450nm、約400nm、約350nm、約300nm、約250nm、約200nm、約150nmまたは約100nm、約90nm、約80nm、約70nm、約60nm、約50nmを超えないか、あるはそれより小さい。
【0074】
いくつかの実施形態では、提供される組成物内の粒子は、約1000nm、約600nm、約550nm、約500nm、約450nm、約400nm、約350nm、約300nm、約250nm、約200nm、約150nm、約130nm、約120nm、約115nm、約110nm、約100nm、約90nm、約80nm、約50nmよりも小さいかまたはそれ以下である直径(例えば、平均および/または中央値直径)を有する。
【0075】
いくつかの実施形態では、提供される組成物内の粒子は、約10nmおよび約600nmの範囲内の直径(例えば、平均および/または中央値直径)を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物内の粒子は、約10nm〜約300nm、約10nm〜約200nm、約10nm〜約150nm、約10nm〜約130nm、約10nm〜約120nm、約10nm〜約115nm、約10nm〜約110nm、約10nm〜約100nmまたは約10nm〜約90nmの範囲内の直径(例えば、平均および/または中央値直径)を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物内の粒子は、約1nm〜約1000nm、約1nm〜約600nm、約1nm〜約500nm、約1nm〜約400nm、約1nm〜約300nm、約1nm〜約200nm、約1nm〜約150nm、約1nm〜約120nm、約1nm〜約100nm、約1nm〜約75nm、約1nm〜約50nmまたは約1nm〜約25nmの範囲内の直径(例えば、平均および/または中央値直径)を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物内の粒子は、1nm〜15nm、15nm〜200nm、25nm〜200nm、50nm〜200nmまたは75nm〜200nmの直径(例えば、平均および/または中央値直径)を有する。
【0076】
いくつかの実施形態では、全体的粒子分布は、粒子直径サイズの特定範囲内に包含される。いくつかの実施形態では、全体的粒子分布の50%、25%、20%、15%、10%、5%、4%、3%、2%または1%未満は、粒子直径サイズの特定範囲外である。いくつかの実施形態では、全体的粒子分布の1%未満は粒子直径サイズの特定範囲外である。いくつかの実施形態では、全体的粒子分布で、特定直径サイズの特定範囲外であるものはない。いくつかの実施形態では、エンプティナノ粒子組成物は、約600nm、約550nm、約500nm、約450nm、約400nm、約350nm、約300nm、約250nm、約200nm、約150nm、約120nm、約100nm、約75nm、約50nmまたは約25nmより大きい直径を有する粒子を実質的に含まない。いくつかの実施形態では、全体的粒子分布の50%、25%、20%、15%、10%、5%、4%、3%、2%または1%未満が、約600nm、約550nm、約500nm、約450nm、約400nm、約350nm、約300nm、約250nm、約200nm、約150nm、約120nm、約100nm、約75nm、約50nmまたは約25nmより大きい直径を有する。
【0077】
いくつかの実施形態では、提供される組成物内の粒子は、約600nm、約550nm、約500nm、約450nm、約400nm、約350nm、約300nm、約250nm、約200nm、約150nm、約130nm、約120nm、約115nm、約110nm、約100nm、約90nmまたは約50nmより下である平均粒子サイズを有する。いくつかの実施形態では、平均粒子サイズは、約10nmおよび約300nm、約50nmおよび約250、約60nmおよび約200nm、約65nmおよび約150nm、または約70nmおよび約130nmの範囲内である。いくつかの実施形態では、平均粒子サイズは、約80nmおよび約110nmである。いくつかの実施形態では、平均粒子サイズは、約90nmおよび約100nmである。
【0078】
いくつかの実施形態では、提供される組成物内の粒子の大多数は、特定サイズより小さいか、または特定サイズ内の直径を有する。いくつかの実施形態では、大多数は、提供される組成物中の粒子の50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、99.9%またはそれ以上より多い。
【0079】
いくつかの実施形態では、提供される組成物は、600nmを超える直径を有する粒子を実質的に含まない。具体的には、いくつかの実施形態では、提供される組成物中のナノ粒子の50%未満が600nmを超える直径を有する。いくつかの実施形態では、粒子の25%未満が600nmを超える直径を有する。いくつかの実施形態では、粒子の20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%未満が、600nmを超える直径を有する。さらに、いくつかの実施形態では、提供される組成物中のナノ粒子は、10nmおよび600nmの範囲内の直径を有する。
【0080】
いくつかの実施形態では、提供される組成物は、500nmを超える直径を有する粒子を実質的に含まない。具体的には、いくつかの実施形態では、提供される組成物中のナノ粒子の50%未満が500nmを超える直径を有する。いくつかの実施形態では、粒子の25%未満が500nmを超える直径を有する。いくつかの実施形態では、粒子の20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%未満が、500nmを超える直径を有する。さらに、いくつかの実施形態では、提供される組成物中のナノ粒子は、10nmおよび500nmの範囲内の直径を有する。
【0081】
いくつかの実施形態では、提供される組成物は、400nmを超える直径を有する粒子を実質的に含まない。具体的には、いくつかの実施形態では、提供される組成物中のナノ粒子の50%未満が400nmを超える直径を有する。いくつかの実施形態では、粒子の25%未満が400nmを超える直径を有する。いくつかの実施形態では、粒子の20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%未満が、400nmを超える直径を有する。さらに、いくつかの実施形態では、提供される組成物中のナノ粒子は、10nmおよび400nmの範囲内の直径を有する。
【0082】
いくつかの実施形態では、提供される組成物は、300nmを超える直径を有する粒子を実質的に含まない。具体的には、いくつかの実施形態では、提供される組成物中のナノ粒子の50%未満が300nmを超える直径を有する。いくつかの実施形態では、粒子の25%未満が300nmを超える直径を有する。いくつかの実施形態では、粒子の20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%未満が、300nmを超える直径を有する。さらに、いくつかの実施形態では、提供される組成物中のナノ粒子は、10nmおよび300nmの範囲内の直径を有する。
【0083】
いくつかの実施形態では、提供される組成物は、200nmを超える直径を有する粒子を実質的に含まない。具体的には、いくつかの実施形態では、提供される組成物中のナノ粒子の50%未満が200nmを超える直径を有する。いくつかの実施形態では、粒子の25%未満が200nmを超える直径を有する。いくつかの実施形態では、粒子の20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%未満が、200nmを超える直径を有する。さらに、いくつかの実施形態では、提供される組成物中のナノ粒子は、10nmおよび200nmの範囲内の直径を有する。
【0084】
いくつかの実施形態では、提供される組成物は、150nmを超える直径を有する粒子を実質的に含まない。具体的には、いくつかの実施形態では、提供される組成物中のナノ粒子の50%未満が150nmを超える直径を有する。いくつかの実施形態では、粒子の25%未満が150nmを超える直径を有する。いくつかの実施形態では、粒子の20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%未満が、150nmを超える直径を有する。さらに、いくつかの実施形態では、提供される組成物中のナノ粒子は、10nmおよび150nmの範囲内の直径を有する。
【0085】
いくつかの実施形態では、提供される組成物は、120nmを超える直径を有する粒子を実質的に含まない。具体的には、いくつかの実施形態では、提供される組成物中のナノ粒子の50%未満が120nmを超える直径を有する。いくつかの実施形態では、粒子の25%未満が120nmを超える直径を有する。いくつかの実施形態では、粒子の20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%未満が、120nmを超える直径を有する。さらに、いくつかの実施形態では、提供される組成物中のナノ粒子は、10nmおよび120nmの範囲内の直径を有する。
【0086】
いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子の大多数は、10nm〜150nmの直径(例えば、平均および/または中央値直径)を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子の大多数は、10nm〜120nmの直径(例えば、平均および/または中央値直径)を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子の大多数は、20nm〜120nmの直径(例えば、平均および/または中央値直径)を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子の大多数は、20nm〜110nmの直径(例えば、平均および/または中央値直径)を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子の大多数は、20nm〜100nmの直径(例えば、平均および/または中央値直径)を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子の大多数は、20nm〜90nmの直径(例えば、平均および/または中央値直径)を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子の大多数は、20nm〜80nmの直径(例えば、平均および/または中央値直径)を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子の大多数は、20nm〜70nmの直径(例えば、平均および/または中央値直径)を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子の大多数は、20nm〜60nmの直径(例えば、平均および/または中央値直径)を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子の大多数は、20nm〜50nmの直径(例えば、平均および/または中央値直径)を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子の大多数は、20nm〜40nmの直径(例えば、平均および/または中央値直径)を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子の大多数は、20nm〜30nmの直径(例えば、平均および/または中央値直径)を有する。
【0087】
いくつかの実施形態では、ナノ粒子組成物中のナノ粒子の大多数は、10nm〜120nmの直径(例えば、平均および/または中央値直径)を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子組成物中のナノ粒子の大多数は、20nm〜120nmの直径(例えば、平均および/または中央値直径)を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子組成物中のナノ粒子の大多数は、20nm〜110nmの直径(例えば、平均および/または中央値直径)を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子組成物中のナノ粒子の大多数は、20nm〜100nmの直径(例えば、平均および/または中央値直径)を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子組成物中のナノ粒子の大多数は、20nm〜90nmの直径を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子組成物中のナノ粒子の大多数は、20nm〜80nmの直径(例えば、平均および/または中央値直径)を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子組成物中のナノ粒子の大多数は、20nm〜70nmの直径(例えば、平均および/または中央値直径)を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子組成物中のナノ粒子の大多数は、20nm〜60nmの直径(例えば、平均および/または中央値直径)を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子組成物中のナノ粒子の大多数は、20nm〜50nmの直径(例えば、平均および/または中央値直径)を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子組成物中のナノ粒子の大多数は、20nm〜40nmの直径(例えば、平均および/または中央値直径)を有する。いくつかの実施形態では、ナノ粒子組成物中のナノ粒子の大多数は、20nm〜30nmの直径(例えば、平均および/または中央値直径)を有する。
【0088】
いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子の約50%が、10nm〜40nmの直径(例えば、平均および/または中央値直径)を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子の約90%が、10nm〜80nmの直径(例えば、平均および/または中央値直径)を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子の約90%が、10nm〜90nmの直径(例えば、平均および/または中央値直径)を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子の約95%が、10nm〜110nmの直径(例えば、平均および/または中央値直径)を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子の約95%が、10nm〜120nmの直径(例えば、平均および/または中央値直径)を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子の約95%が、10nm〜150nmの直径(例えば、平均および/または中央値直径)を有する。
【0089】
いくつかの実施形態では、提供される組成物中のすべての粒子の集計容積の約50%が、10nm〜40nmの直径を有するナノ粒子を含むかまたはそれらからなる。いくつかの実施形態では、提供される組成物中のすべての粒子の集計容積の約90%が、10nm〜80nmの直径を有するナノ粒子を含むかまたはそれらからなる。いくつかの実施形態では、提供される組成物中のすべての粒子の集計容積の約95%が、10nm〜110nmの直径を有するナノ粒子を含むかまたはそれらからなる。いくつかの実施形態では、提供される組成物中のすべての粒子の集計容積の約95%が、10nm〜120nmの直径を有するナノ粒子を含むかまたはそれらからなる。いくつかの実施形態では、提供される組成物中のすべての粒子の集計容積の約95%が、10nm〜150nmの直径を有するナノ粒子を含むかまたはそれらからなる。
【0090】
ゼータ電位は、剪断面での電位の測定値である。剪断面は、固体表面(例えば、ナノ粒子表面)に結合される液体の薄層を分離し、正常粘性挙動を示す液体(例えば、液体分散媒)の残部からの弾性挙動を示す仮想表面である。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子は、−80mV〜+80mVの範囲のゼータ電位を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子は、−50mV〜+50mVの範囲のゼータ電位を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子は、−25mV〜+25mVの範囲のゼータ電位を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子は、−10mV〜+10mVの範囲のゼータ電位を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子は、約−80mV、約−70mV、約−60mV、約50mV、約−40mV、約−30mV、約−25mV、約−20mV、約−15mV、約−10mVまたは約−5mVのゼータ電位を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子は、約+50mV、約+40mV、約+30mV、約+25mV、約+20mV、約+15mV、約+10mVまたは約+5mVのゼータ電位を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子は、約0mVであるゼータ電位を有する。
【0091】
いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子は、約−5mV〜約−80mVであるゼータ電位を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子は、約−5mV〜約−70mVであるゼータ電位を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子は、約−5mV〜約−60mVであるゼータ電位を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子は、約−5mV〜約−50mVであるゼータ電位を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子は、約−5mV〜約−40mVであるゼータ電位を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子は、約−5mV〜約−30mVであるゼータ電位を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子は、約−5mV〜約−20mVであるゼータ電位を有する。
【0092】
いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子は、約−10mV〜約−15mVであるゼータ電位を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子は、約−10mV〜約−80mVであるゼータ電位を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子は、約−10mV〜約−70mVであるゼータ電位を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子は、約−10mV〜約−60mVであるゼータ電位を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子は、約−10mV〜約−50mVであるゼータ電位を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子は、約−10mV〜約−40mVであるゼータ電位を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子は、約−10mV〜約−30mVであるゼータ電位を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子は、約−10mV〜約−20mVであるゼータ電位を有する。
【0093】
いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子は、約−80mV〜約−70mVであるゼータ電位を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子は、約−70mV〜約−60mVであるゼータ電位を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子は、約−60mV〜約−50mVであるゼータ電位を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子は、約−50mV〜約−40mVであるゼータ電位を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子は、約−40mV〜約−30mVであるゼータ電位を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子は、約−30mV〜約−20mVであるゼータ電位を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子は、約−20mV〜約−10mVであるゼータ電位を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子は、約−10mV〜約0mVであるゼータ電位を有する。
【0094】
いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子は、約−15mV〜約−20mVであるゼータ電位を有する。いくつかの実施形態では、提供される組成物中の粒子は、約−5mV、約−6mV、約−7mV、約−8mV、約−9mV、−10mV、約−11mV、約−12mV、約−13mV、約−14mV、約−15mV、約−16mV、約−17mV、約−18mV、約−19mVまたは約−20mVであるゼータ電位を有する。
【0095】
いくつかの実施形態では、提供される組成物は、乳濁液または分散液である。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、「水中油型」分散液(すなわち、油粒子が水性分散媒内に分散される分散液)である;いくつかの実施形態では、提供される組成物は「油中水型」分散液(すなわち、水性粒子が油性分散媒内に分散される分散液)である。
【0096】
いくつかの実施形態では、提供される組成物は毒性溶媒を必要としない。それに比して、組成物中にナノ粒子の形成を誘導するための多数の慣用的戦略は、毒性(典型的には有機)溶媒を利用する。いくつかの実施形態では、提供される組成物はポリマーを必要としない。それに比して、ナノ粒子構造物を含有する組成物を調製するための多数の慣用的戦略は、ポリマーを必要とする。
【0097】
いくつかの実施形態では、提供される組成物は、他のナノ粒子組成物より良好な組織吸収および/またはより良好な生体適合性を有する。例えば、いくつかの実施形態では、提供されるナノ粒子組成物は、均一でない、1つ以上の毒性(例えば、有機)溶媒を利用する、および/または1つ以上のポリマーを利用するナノ粒子組成物より良好な組織吸収および/またはより良好な生体適合性を有する。
【0098】
いくつかの実施形態では、提供される組成物は安定している。いくつかの実施形態では、安定エンプティナノ粒子組成物は、平均粒子サイズ、最大粒子サイズ、粒子サイズの範囲、および/または粒子サイズの分布(すなわち、意図されるサイズを上回るか、および/または意図されるサイズ範囲外の粒子のパーセンテージ)が一定期間保持されるものである。いくつかの実施形態では、一定期間は、少なくとも約1時間である;いくつかの実施形態では、一定期間は、約5時間、約10時間、約1日、約1週間、約2週間、約1ヶ月、約2ヶ月、約3ヶ月、約4ヶ月、約5ヶ月、約6ヶ月、約8ヶ月、約10ヶ月、約12ヶ月、約24ヶ月またはそれ以上である。いくつかの実施形態では、一定期間は、約1日〜約24ヶ月、約2週間〜約12ヶ月、約2ヶ月〜約5ヶ月等の範囲内である。例えば、エンプティナノエマルション粒子の集団が長期貯蔵、温度変化および/またはpH変化に付され、ならびに集団中のナノ粒子の大多数が記述範囲内の直径(すなわち、例えば約10nm〜約120nm)を保持する場合、エンプティナノ粒子組成物は安定である。いくつかのこのような集団に関して、大多数は、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、約99.5%、約99.6%、約99.7%、約99.8%、約99.9%より多く、あるいは約99.9%以上純粋である。
【0099】
本明細書中に記載されるように、提供される組成物は、種々の美容および/または医療用途において有用である。このような組成物は、任意の利用可能な経路により、例えば経口(PO)、静脈内(IV)、筋肉内(IM)、動脈内、髄内、くも膜下腔内、皮下(SQ)、脳室内、経皮、皮膚間、皮内、直腸(PR)、膣、腹腔内(IP)、胃内(IG)、局所および/または経皮(例えば、ローション、クリーム、粉末、軟膏、リニメント剤、ゲル、点滴剤等による)、粘膜、鼻内、頬、経腸、硝子体、および/または舌下投与を介して;気管内滴下注入、気管支滴下注入および/または吸入により;経口噴霧、鼻噴霧および/またはエアロゾルとして、および/または門脈カテーテルにより;および/または前記のいずれかの組合せにより(これらに限定されない)、対象に投与され得る。
【0100】
ナノ粒子組成物の製造方法
概して、本発明に従って用いるための提供組成物(例えば、エンプティナノ粒子組成物、例えばエンプティナノエマルション、あるいはエンプティナノ粒子組成物の1つ以上の構成成分を含む他の組成物)は、任意の利用可能な方法により調製され得る。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、化学的手段により調製される。しかしながら、化学的手段は、しばしば、毒性(典型的には有機)溶媒を必要とする;いくつかの実施形態では、提供される組成物は、このような溶媒を利用せずに、本発明に従って調製される。
【0101】
2〜3の例を挙げると、ナノ粒子組成物を調製するために有用であることが知られている例示的方法が、以下に記載される。いくつかの実施形態では、提供されるナノ粒子組成物は、これらの方法のうちの1つ以上を用いて調製される。いくつかの実施形態では、提供されるナノ粒子組成物は、これらの方法を用いて調製されない。
【0102】
高剪断力
いくつかの実施形態では、本発明による提供組成物(例えば、エンプティナノ粒子組成物、例えばエンプティナノエマルション、あるいはエンプティナノ粒子組成物の1つ以上の構成成分を含む他の組成物)は、組合せ構成成分の集合体から自己集合する。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、構成成分の組合せ(すなわち「プレミックス」)を高剪断力に付すことにより調製される。本明細書中で用いる場合、「剪断力」という用語は、物質の面に対して垂直である力とは対照的に、物質の面に対して平行または接線方向である力を指す。いくつかの実施形態では、高剪断力は、高圧により、キャビテーションにより、均質化により、および/またはミクロ流動化により適用される。いくつかの実施形態では、組合せナノ粒子生成構成成分は、掻き混ぜられ、撹拌され、そうでなければ混合される。いくつかのこのような実施形態では、構成成分は、混合された後に、高剪断力に付される。いくつかの特定の実施形態では、混合は、一定期間、例えば約1分、約3分、約5分、約10分、約15分、約30分、約45分、約1時間、約2時間、約3時間、約4時間、約5時間、約6時間、約7時間、約8時間、約9時間、約10時間、約11時間、約12時間、約13時間、約14時間または約15時間、実施され得る。いくつかの実施形態では、混合は、一定時間、例えば15分より長く、30分より長く、45分より長く、1時間より長く、2時間より長く、3時間より長く、4時間より長く、5時間より長く、6時間より長く、7時間より長く、8時間より長く、9時間より長く、10時間より長く、11時間より長く、12時間より長く、13時間より長く、14時間より長いか、または15時間より長い間、実施され得る。いくつかの実施形態では、混合は、一定期間、例えば15分未満、30分未満、45分未満、1時間未満、2時間未満、3時間未満、4時間未満、5時間未満、6時間未満、7時間未満、8時間未満、9時間未満、10時間未満、11時間未満、12時間未満、13時間未満、14時間未満、または15時間未満の間、実施され得る。いくつかの実施形態では、可溶化が達成される。
【0103】
当該技術分野で既知の任意の方法が、高剪断力を生じるために用いられ得る。いくつかの実施形態では、キャビテーションを用いて、高剪断力を生じさせる。本発明によれば、機械的エネルギー(例えば、高剪断力)の使用は、高価なおよび/または有毒な化学溶媒を用いる任意の要件に取って代わるかまたはそれを最小限にし得る;ナノ粒子が集合する速度を増大し得るし、構成成分の特定の混合物中に生成されるナノ粒子の収率を増大し得る、および/またはナノ粒子組成物を調製する全体的経費を大いに低減し得る。
【0104】
いくつかの実施形態では、高剪断力は、高圧への曝露により、例えば高圧での、例えば訳15,000psiでの連続乱流により、達成される。いくつかの実施形態では、このような高圧は、約18,000psi〜約26,000psiの範囲内である;いくつかの実施形態では、それは、約20,000psi〜約25,000psiの範囲内である;いくつかの実施形態では、それは、約25,000psi〜約30,000psiの範囲内である;いくつかの実施形態では、それは、約30,000psi〜約35,000psiの範囲内である;いくつかの実施形態では、それは、約30,000psi〜約40,000psiの範囲内である;いくつかの実施形態では、それは、約40,000psi〜約50,000psiの範囲内である。
【0105】
いくつかの実施形態では、高剪断力または高圧は、キャビテーションにより、または高圧均質化により施され得る。
【0106】
いくつかの実施形態では、高剪断力は、例えばマイクロフルダイザー(登録商標)プロセッサー(Microfluidics Corporation/MFIC Corporation)またはその他の同様の装置のような機器に通すことにより、施され得る。マイクロフルダイザー(登録商標)プロセッサーは、ナノスケール範囲へのサイズ低減のために、マイクロチャンネルを通る生成物を高速に加速することにより、高圧を、そして結果的に生じる高剪断速度を提供する。流体は2つに分割され、高速で(50m/s〜300m/sの範囲で)、75ミクロンのオーダーで、典型的寸法を有するマイクロチャンネルを通して推し進められる。流体がマイクロチャンネルを出ると、それはジェットを生成するが、このジェットは、反対側のマイクロチャンネルからのジェットと衝突する。チャンネル中で、流体は、慣用的技法の場合より高い規模の高剪断(10l/sまで)を経験する。ジェット衝突は、サブミクロンレベルでの混合を生じる。したがって、高剪断および衝撃は、マイクロフルダイザー(登録商標)技法における粒子サイズ低減、ならびに多相流体の混合に関与する。
【0107】
さらに一般的には、マイクロフルダイザーは、単動式増圧ポンプに動力を供給する任意の装置であり得る。増圧ポンプは、水圧を選定レベルに増幅し、これが次に、生成物流にその圧力を付与する。ポンプがその圧行程により動くと、それは、相互作用小室を通して一定圧で生成物を駆動する。相互作用小室内には、特別に設計された固定形状マイクロチャンネルがあり、それにより生成物流が高速に加速して、高速生成物流が、それ自体に、そして耐磨耗面に影響を及ぼすと、均一ナノ粒子組成物(例えば、ナノエマルション)を生成し得る高剪断および衝撃力を生じる。
【0108】
増圧ポンプはその圧行程を完了すると、それは方向を逆にして、新たな容量の生成物を吸い込む。吸込み行程終了時に、それは再び方向を逆にして、一定圧で生成物を追い出して、それにより当該プロセスを繰り返す。
【0109】
相互作用小室を出ると、生成物は、所望の温度に生成物を調節する機内熱交換器を通って流れる。この時点で、生成物はさらなる加工処理のためにシステムを通して再循環され得るし、あるいはプロセスの次のステップへと外側に向けられる(米国特許第4,533,254号;および第4,908,154号;これらはともに、参照により本明細書中で援用される)。
【0110】
いくつかの実施形態では、試料は、約10分未満の間、高剪断力への曝露により「ミクロ流動化」される。いくつかの実施形態では、当該時間は、約9、約8、約7、約6、約5、約4、約3、約2または約1分未満である。いくつかの実施形態では、当該時間は、約1〜約2分の範囲内またはそれ未満である;いくつかの実施形態では、当該時間は、約30秒である。
【0111】
いくつかの実施形態では、試料は高剪断力への単回曝露により「ミクロ流動化」される;このような実施形態は、「単回通過」ミクロ流動化として本明細書中で言及される。
【0112】
プレミックス組成物
本発明は、プレミックスを高剪断力に付すと、エンプティナノ粒子組成物を生成し得るし、特に均一エンプティナノ粒子組成物を生成し得るという認識を包含する。
【0113】
いくつかの実施形態では、提供されるナノ粒子組成物は、プレミックスを高剪断力に付すことにより調製される。いくつかの実施形態では、提供されるナノ粒子組成物は、プレミックスを高剪断力に付すことにより調製されない。
【0114】
概して、提供される組成物が高剪断力の適用により調製されるプレミックスは、少なくとも2つの不混和性物質を含有すると予測され、そのうちの1つが、分散媒を構成する(すなわち、粒子(例えば、エンプティナノ粒子)が最終的ナノ粒子組成物中に分散される液体媒質)。「水中油型」分散液は、油性粒子が水性分散媒内に分散されるものである。「油中水型」分散液は、水性粒子が油性分散媒内に分散されるものである。分散液は、任意の2つの不混和性媒質から形成され、水性および油性媒質の組合せに厳密に限定されない、と当業者は理解する。したがって、「分散媒」という用語は、それが「水性」および「油性」部類を指すことが一般的であるにもかかわらず、任意の分散媒に広く当てはまる。
【0115】
したがって、いくつかの実施形態では、プレミックスは、水性分散媒と、当該分散媒中にナノ粒子形態で分散されるようになる油性媒質を含有する;いくつかの実施形態では、プレミックスは、油性分散媒と、当該油性分散媒中にナノ粒子形態で分散されるようになる水性媒質を含有する。
【0116】
本発明に従って、分散媒としてまたは分散されるべき媒質として用いられ得る適切な水性媒質を、当業者は十分に承知している。代表的なこのような水性媒質としては、例えば水、生理食塩溶液(例えばリン酸塩緩衝生理食塩水)、注射用の水、短鎖アルコール、5%デキストロース、リンガー溶液(乳酸化リンガー注射液、乳酸化リンガー溶液+5%デキストロース注射液、アシル化リンガー注射液)、ノルモソール−M、イソライトE等、ならびにその組合せが挙げられる。
【0117】
いくつかの実施形態では、プレミックスは、等張塩化ナトリウム溶液を含む水性分散媒を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、本質的に等張塩化ナトリウム溶液からなる水性分散媒を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、等張塩化ナトリウム溶液からなる水性分散媒を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、ゼラチンを含む水性分散媒を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、リン酸ナトリウムを含む水性分散媒を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、精製水を含む水性分散媒を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、塩酸を含む水性分散媒を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、ゼラチン、リン酸ナトリウム、精製水および塩酸を含む水性分散媒を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、本質的にゼラチン、リン酸ナトリウム、精製水および塩酸からなる水性分散媒を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、ゼラチン、リン酸ナトリウム、精製水および塩酸からなる水性分散媒を含む。
【0118】
本発明に従って、分散媒としてまたは分散されるべき媒質として用いられ得る適切な油性媒質を、当業者は十分に承知している。いくつかの実施形態では、油は、1つ以上の脂肪酸基またはその塩を含み得る。いくつかの実施形態では、脂肪酸基は、可消化性の置換または非置換炭化水素を含み得る。いくつかの実施形態では、脂肪酸基は、C〜C50脂肪酸またはその塩である。いくつかの実施形態では、脂肪酸基は、C〜C20脂肪酸またはその塩である。いくつかの実施形態では、脂肪酸基は、C〜C16脂肪酸またはその塩である。いくつかの実施形態では、脂肪酸基は、C〜C12脂肪酸またはその塩である。いくつかの実施形態では、脂肪酸基は、C脂肪酸またはその塩である。いくつかの実施形態では、脂肪酸基は、C脂肪酸またはその塩である。いくつかの実施形態では、脂肪酸基は、C10脂肪酸またはその塩である。いくつかの実施形態では、脂肪酸基は、C12脂肪酸またはその塩である。いくつかの実施形態では、脂肪酸基は不飽和であり得る。いくつかの実施形態では、脂肪酸基は一価不飽和であり得る。いくつかの実施形態では、脂肪酸基は多価不飽和であり得る。いくつかの実施形態では、不飽和脂肪酸基の二重結合はシス立体配座であり得る。いくつかの実施形態では、不飽和脂肪酸の二重結合はトランス立体配座であり得る。いくつかの実施形態では、脂肪酸基は、酪酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸および/またはその組合せのうちの1つ以上であり得る。いくつかの実施形態では、脂肪酸基は、パルミトレイン酸、オレイン酸、バクセン酸、リノール酸、アルファリノレン酸、ガンマリノレン酸、アラキドン酸、ガドレイン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサン酸、エルカ酸および/またはその組合せのうちの1つ以上であり得る。
【0119】
いくつかの実施形態では、油は液体トリグリセリドである。いくつかの実施形態では、油は、中鎖トリグリセリドである。概して、中鎖トリグリセリドは、6〜12個の炭素原子を含有する脂肪酸(例えばカプリル酸、カプロン酸、オクタン酸、カプリン酸、デカン酸、ラウリン酸等)であり得るし、ヤシ油またはパーム核油あるいは楠木の実抽出物から得られる。いくつかの実施形態では、1349油は、本発明に従って利用され得る中鎖トリグリセリドである。いくつかの実施形態では、中鎖トリグリセリドの例としては、飽和、一価不飽和および/または多価不飽和のダイズ油、ヤシ油、キャノーラ油、ベニバナ油、オリーブ油、コーン油、綿実油、亜麻仁油、ベニバナ油、ヤシ油、落花生油、亜麻仁油、ヒマワリ油、米糠油、ゴマ油、ナタネ油、ココアバター、アーモンド油、カシュー油、ヘーゼルナッツ油、モンゴンゴナッツ油、アサイ油、ルリジサ種子油、月見草油、イナゴマメ莢油、アマランス油、アップルシード油、アーティチョーク油、アボカド油、ババス油、ベン油、ボルネオ脂、ココアバター、オナモミ油、コーフン油、ディカ油、グレープシード油、大麻油、カポック種子油、ケナフ種子油、ラッレマンチア油、マルラ油、メドウフォーム種子油、カラシ油、パパイヤ種子油、エゴマ種子油、ペキ油、芥子油、プルーン核油、キノア油、茶実油、シッスル油、ショクヨウカヤツリ油、トマト種子油、コムギ胚芽油、ラブラファック(商標)親油性WL 1349油、シリコーン油、鉱油、ラウロイルマクロゴール−6グリセリド、ラウロイルポリオキシル−6グリセリド、オレオイルマクロゴール−6グリセリド、オレオイルポリオキシル−6グリセリド、リノレオイルマクロゴール−6グリセリド、リノレオイルポリオキシル−6グリセリド、プロピレングリコールモノカプリレート、プロピレングリコールモノラウレート、プロピレングリコールモノラウレート、ポリグリセリル−3ジオレアート、プロピレングリコールジカプリロカプレート、ジエチレングリコールモネチルエーテル、カプリロカプロイルマクロゴール−8グリセリド、カプリロカプロイルポリオキシル−8グリセリドおよび/またはその組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0120】
いくつかの実施形態では、油は、飽和、一価不飽和および/または多価不飽和の短鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸、超長鎖脂肪酸および/またはその組合せであるか、またはそれらを含む。いくつかの実施形態では、超長鎖脂肪酸の例としては、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、サピエン酸、オレイン酸、リノール酸、アルファリノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、エルカ酸、ドコサヘキサン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸および/またはその組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0121】
いくつかの実施形態では、油は、短鎖トリグリセリド、中鎖トリグリセリド、長鎖トリグリセリドおよび/またはその組合せからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、短鎖トリグリセリド、中鎖トリグリセリドおよび/または長鎖トリグリセリドは、飽和、一価不飽和および/または多価不飽和ダイズ油、ヤシ油、キャノーラ油、ベニバナ油、オリーブ油、コーン油、綿実油、亜麻仁油、ベニバナ油、ヤシ油、落花生油、亜麻仁油、ヒマワリ油、米糠油、ゴマ油、ナタネ油、ココアバター、アーモンド油、カシュー油、ヘーゼルナッツ油、マカデミア油、モンゴンゴナッツ油、ペカン油、松実油、ピスタチオ油、サチャインチ油、クルミ油、ヒョウタン油、バッファローカボチャ油、バターナットカボチャ種子油、カボチャ種子油、スイカ種子油、アサイ油、ブラックカラント種子油、ルリジサ種子油、月見草油、イナゴマメ莢油、アマランス油、アンズ油、杏仁油、アップルシード油、アルガン油、アーティチョーク油、アボカド油、ババス油、ベン油、ボルネオ脂、ケープチェストナット油、カッシア油、ココアバター、オナモミ油、コーフン油、コリアンダー種子油、ディカ油、グレープシード油、大麻油、カポック種子油、ケナフ種子油、ラッレマンチア油、マルラ油、メドウフォーム種子油、カラシ油、ナツメグバター、オクラ種子油、パパイヤ種子油、エゴマ種子油、ペキ油、芥子油、プルーン核油、キノア油、ラムティル油、ロイレ油、茶実油、シッスル油、ショクヨウカヤツリ油、トマト種子油、コムギ胚芽油、ラディッシュ油、アツケシソウ油、アブラギリ油、藻類油、コパイバ油、honge油、ジャトロファ油、petroleum nut油、WL 1349油、シリコーン油、鉱油、ラウロイルマクロゴール−6グリセリド、ラウロイルポリオキシル−6グリセリド、オレオイルマクロゴール−6グリセリド、オレオイルポリオキシル−6グリセリド、リノレオイルマクロゴール−6グリセリド、リノレオイルポリオキシル−6グリセリド、プロピレングリコールモノカプリレート、プロピレングリコールモノラウレート、プロピレングリコールモノラウレート、ポリグリセリル−3ジオレアート、プロピレングリコールジカプリロカプレート、ジエチレングリコールモネチルエーテル、カプリロカプロイルマクロゴール−8グリセリド、カプリロカプロイルポリオキシル−8グリセリドおよび/またはその組合せからなる群から選択される。
【0122】
いくつかの実施形態では、油剤は、飽和、一価不飽和および/または多価不飽和ダイズ油、ヤシ油、キャノーラ油、ベニバナ油、オリーブ油、コーン油、綿実油、亜麻仁油、ベニバナ油、ヤシ油、落花生油、亜麻仁油、ヒマワリ油、米糠油、ゴマ油、ナタネ油、ココアバター、アーモンド油、カシュー油、ヘーゼルナッツ油、マカデミア油、モンゴンゴナッツ油、ペカン油、松実油、ピスタチオ油、サチャインチ油、クルミ油、ヒョウタン油、バッファローカボチャ油、バターナットカボチャ種子油、カボチャ種子油、スイカ種子油、アサイ油、ブラックカラント種子油、ルリジサ種子油、月見草油、イナゴマメ莢油、アマランス油、アンズ油、杏仁油、アップルシード油、アルガン油、アーティチョーク油、アボカド油、ババス油、ベン油、ボルネオ脂、ケープチェストナット油、カッシア油、ココアバター、オナモミ油、コーフン油、コリアンダー種子油、ディカ油、グレープシード油、大麻油、カポック種子油、ケナフ種子油、ラッレマンチア油、マルラ油、メドウフォーム種子油、カラシ油、ナツメグバター、オクラ種子油、パパイヤ種子油、エゴマ種子油、ペキ油、芥子油、プルーン核油、キノア油、ラムティル油、ロイレ油、茶実油、シッスル油、ショクヨウカヤツリ油、トマト種子油、コムギ胚芽油、ラディッシュ油、アツケシソウ油、アブラギリ油、藻類油、コパイバ油、honge油、ジャトロファ油、petroleum nut油、WL 1349油、シリコーン油、鉱油、ラウロイルマクロゴール−6グリセリド、ラウロイルポリオキシル−6グリセリド、オレオイルマクロゴール−6グリセリド、オレオイルポリオキシル−6グリセリド、リノレオイルマクロゴール−6グリセリド、リノレオイルポリオキシル−6グリセリド、プロピレングリコールモノカプリレート、プロピレングリコールモノラウレート、プロピレングリコールモノラウレート、ポリグリセリル−3ジオレアート、プロピレングリコールジカプリロカプレート、ジエチレングリコールモネチルエーテル、カプリロカプロイルマクロゴール−8グリセリド、カプリロカプロイルポリオキシル−8グリセリド、ベルガモット、カデ、カミツレ、キャラウェイ、カルナウバ、ヒマ、肉桂、タラ肝臓、コーヒー、エミュー、ユーカリ、魚類、ゲラニオール、ヒソップ、ホホバ、ククイナッツ、ラバンジン、ラベンダー、レモン、リツエアクベバ、アオイ、マンゴー種子、ミンク、オレンジ、オレンジラフィー、パーム核、モモ核、ローズマリー、ビャクダン、サザンカ、キダチハッカ、サジー、シアバター、ティーツリー、ツバキ、ベチバー、ステアリン酸ブチル、カプリル酸トリグリセリド、カプリン酸トリグリセリド、シクロメチコン、ジエチルセバケート、ジメチコン360、ミリスチン酸イソプロピル、オクチルドデカノール、オレイルアルコール、および/またはその組合せであるか、またはそれらを含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、1349油を含む油性分散媒を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、本質的に1349油からなる油性分散媒を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、1349油からなる油性分散媒を含む。
【0123】
いくつかの実施形態では、プレミックスは、ダイズ油を含む油性分散媒を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、本質的にダイズ油からなる油性分散媒を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスはダイズ油からなる油性分散媒を含む。
【0124】
2つの不混和性媒質のほかに、本発明によるプレミックスは、例えば1つ以上の界面活性剤または乳化剤を含み得る。いくつかの実施形態では、界面活性剤は、両親媒性存在物であるかまたはそれを含み、この場合、典型的には存在物の対置する末端に親水性部分と疎水性部分を含有する。いくつかの実施形態では、両親媒性存在物は、親水性頭部と疎水性尾部を有するといわれている。いくつかの実施形態では、両親媒性存在物は、荷電(陰イオン性、陽イオン性または両イオン性)頭部基を有する;いくつかの実施形態では、両親媒性存在物は非荷電頭部基を有する。
【0125】
適切なこのような界面活性剤または乳化剤としては、ペムレン;ホスホグリセリド;ホスファチジルコリン;ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC);ジオレイルホスファチジルエタノールアミン(DOPE);ジオレイルオキシプロピルトリエチルアンモニウム(DOTMA);ジオレオイルホスファチジルコリン;コレステロール;コレステロールエステル;ジアシルグリセロール;ジアシルグリセロールスクシネート;ジホスファチジルグリセロール(DPPG);ヘキサンデカノール;脂肪アルコール、例えばポリエチレングリコール(PEG);ポリオキシエチレン−9−ラウリルエーテル;界面活性脂肪酸、例えばパルミチン酸またはオレイン酸;脂肪酸;脂肪酸モノグリセリド;脂肪酸ジグリセリド;脂肪酸アミド;ソルビタントリオレエート(SPAN(登録商標)85)グリココレート;ソルビタンモノラウレート(SPAN(登録商標)20);ポリオキシエチレンモノステアレート;サーファクチン;ポロキソマー;ソルビタン脂肪酸エステル、例えばソルビタントリオレエート;レシチン;リソレシチン;ホスファチジルセリン;ホスファチジルイノシトール;スフィンゴミエリン;ホスファチジルエタノールアミン(セファリン);カルジオリピン;ホスファチジン酸;セレブロシド;ジセチルホスフェート;ジパルミトイルホスファチジルグリセロール;ステアリルアミン;ドデシルアミン;ヘキサデシル−アミン;アセチルパルミテート;グリセロールリシノリエート;ヘキサデシルステアレート;ミリスチン酸イソプロピル;チロキサポール;ポリ(エチレングリコール)5000−ホスファチジルエタノールアミン;ポリ(エチレングリコール)400−モノステアレート;リン脂質;高界面活性特性を有する合成および/または天然洗剤;デオキシコレート;シクロデキストリン;カオトロピック塩;イオン対合剤;ドデシル硫酸ナトリウム;ペムレン;ポリオキシエチレングリコールソルビタンアルキルエステルを基礎にした頭部基を有する両親媒性存在物(例えば、ポリソルベート(TWEEN(登録商標))、超精製ポリソルベート(TWEEN(登録商標))および/またはその組合せ;例えば、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20);ポリソルベート60(TWEEN(登録商標)60);ポリソルベート65(TWEEN(登録商標)65);ポリソルベート80(TWEEN(登録商標)80);ポリソルベート85(TWEEN(登録商標)85);超精製ポリソルベート20(SR TWEEN(登録商標)20);超精製ポリソルベート60(SR TWEEN(登録商標)60);超精製ポリソルベート65(SR TWEEN(登録商標)65);超精製ポリソルベート80(SR TWEEN(登録商標)80);超精製ポリソルベート85(SR TWEEN(登録商標)85);および/またはその組合せが挙げられるが、これらに限定されない);硫酸塩ベースの頭部基を有する両親媒性存在物(例えば、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ミレス硫酸ナトリウム等の場合);スルホン酸塩ベースの頭部基を有する両親媒性存在物(例えば、ジオクチルナトリウムスルホスクシネート、ペルフルオロオクタンスルホネート[PFOS]、ペルフルオロブタンスルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、CHAPS(3−[(3−コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホネート、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン等の場合);リン酸塩ベースの頭部基を有する両親媒性存在物(例えば、アルキルアリールエーテルホスホネート、アルキルエーテルホスホネート、レシチン等の場合);カルボン酸塩ベースの頭部基を有する両親媒性存在物(例えば、脂肪酸、ステアリン酸ナトリウム、ナトリウムラウロイルサルコシネート、カルボキシレートフルオロ界面活性剤、ペルフルオロノナノエート、ペルフルオロオクタノエート[PFOAまたはPFO]、アミノ酸、イミノ酸、コカミドプロピルベタイン等の場合);アミンベースの頭部基を有する両親媒性存在物(例えば、第一級、第二級または第三級アミン(オクテニデイン二塩酸塩の場合));第四級アンモニウムイオンを含む頭部基を有する両親媒性存在物(例えば、セチルトリメチルアンモニウムブロミド[CTAB] a.k.a.ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド[CTAC]、セチルピリジニウムクロリド[CPC]、ポリエトキシル化獣脂アミン[POEA]、ベンズアルコニウムクロリド[BAC]、ベンズエトニウムクロリド[BZT]、5−ブロモ−5−ニトロ−1,3−ジオキサン、ジメチルジオクタデシルアンモニウムクロリド、ジオクタデシルジメチルアンモニウムブロミド[DODAB]の場合);脂肪アルコールを基礎にした頭部基を有する両親媒性存在物(例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、オレイルアルコール等の場合);ポリオキシエチレングリコールアルキルエーテルを基礎にした頭部基を有する両親媒性存在物(例えば、オクタエチレングリコールモノドデシルエーテル、ペンタエチレングリコールモノドデシルエーテルの場合);ポリオキシプロピレングリコールアルキルエーテルを基礎にした頭部基を有する両親媒性存在物;グルコシドアルキルエーテルを基礎とした頭部基を有する両親媒性存在(例えば、デシルグルコシド、ラウリルグルコシド、オクチルグルコシド等の場合);ポリオキシエチレングリコールオクチルフェノールエーテルを基礎にした頭部基を有する両親媒性存在物(例えば、トリトンX−100の場合);ポリオキシエチレングリコールアルキルフェノールエーテルを基礎にした頭部基を有する両親媒性存在物(例えば、ノノシノール−9);グリセロールアルキルエステルを基礎にした頭部基を有する両親媒性存在物(例えば、グリセリルラウレートの場合);ソルビタンアルキルエステルを基礎にした頭部基を有する両親媒性存在物(例えば、スパンス(spans));コカミドMEA、コカミドDEA<ドデシルジメチルアミンオキシドであるかまたはそれを含む両親媒性存在物;ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールのブロックコポリマー(すなわち、ポロキサマー);炭化水素鎖を基礎にした尾部基を有するか、またはそれを含有する両親媒性存在物;アルキルエーテル鎖を基礎にした尾部基を有するか、またはそれを含有する両親媒性存在物;ポリエチレンを基礎にした尾部基を有するか、またはそれを含有する両親媒性存在物;ポリプロピレンオキシドを基礎にした尾部基を有するかまたはそれを含有する両親媒性存在物;フルオロカーボン鎖を基礎にした尾部基を有するか、またはそれを含有する両親媒性存在物;シロキサン鎖を基礎にした尾部基を有するか、またはそれを含有する両親媒性存在物;および/またはその組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0126】
いくつかの実施形態では、プレミックスは、ポリソルベート(TWEEN(登録商標))物質を含む界面活性剤を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、超精製ポリソルベート(SR TWEEN(登録商標))を含む界面活性剤を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20);ポリソルベート60(TWEEN(登録商標)60);ポリソルベート65(TWEEN(登録商標)65);ポリソルベート80(TWEEN(登録商標)80);ポリソルベート85(TWEEN(登録商標)85);超精製ポリソルベート20(SR TWEEN(登録商標)20);超精製ポリソルベート60(SR TWEEN(登録商標)60);超精製ポリソルベート65(SR TWEEN(登録商標)65);超精製ポリソルベート80(SR TWEEN(登録商標)80);超精製ポリソルベート85(SR TWEEN(登録商標)85);およびその組合せからなる群から選択されるポリソルベートを含む界面活性剤を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、ポリソルベート80(TWEEN(登録商標)80)を含む界面活性剤を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、超精製ポリソルベート80(SR TWEEN(登録商標)80)を含む界面活性剤を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、本質的にポリソルベート(TWEEN(登録商標))物質からなる界面活性剤を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、本質的に超精製ポリソルベート(SR TWEEN(登録商標))物質からなる界面活性剤を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、本質的にポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20);ポリソルベート60(TWEEN(登録商標)60);ポリソルベート65(TWEEN(登録商標)65);ポリソルベート80(TWEEN(登録商標)80);ポリソルベート85(TWEEN(登録商標)85);超精製ポリソルベート20(SR TWEEN(登録商標)20);超精製ポリソルベート60(SR TWEEN(登録商標)60);超精製ポリソルベート65(SR TWEEN(登録商標)65);超精製ポリソルベート80(SR TWEEN(登録商標)80);超精製ポリソルベート85(SR TWEEN(登録商標)85);およびその組合せからなる群から選択されるポリソルベートからなる界面活性剤を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、本質的にポリソルベート80(TWEEN(登録商標)80)からなる界面活性剤を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、本質的に超精製ポリソルベート80(SR TWEEN(登録商標)80)からなる界面活性剤を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、ポリソルベート(TWEEN(登録商標))物質からなる界面活性剤を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、超精製ポリソルベート(SR TWEEN(登録商標))物質からなる界面活性剤を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20);ポリソルベート60(TWEEN(登録商標)60);ポリソルベート65(TWEEN(登録商標)65);ポリソルベート80(TWEEN(登録商標)80);ポリソルベート85(TWEEN(登録商標)85);超精製ポリソルベート20(SR TWEEN(登録商標)20);超精製ポリソルベート60(SR TWEEN(登録商標)60);超精製ポリソルベート65(SR TWEEN(登録商標)65);超精製ポリソルベート80(SR TWEEN(登録商標)80);超精製ポリソルベート85(SR TWEEN(登録商標)85);およびその組合せからなる群から選択されるポリソルベートからなる界面活性剤を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、ポリソルベート80(TWEEN(登録商標)80)からなる界面活性剤を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、超精製ポリソルベート80(SR TWEEN(登録商標)80)からなる界面活性剤を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、ペムレンを含む界面活性剤を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、本質的にペムレンからなる界面活性剤を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、ペムレンからなる界面活性剤を含む。
【0127】
いくつかの実施形態では、界面活性剤は異なる界面活性剤の混合物である。界面活性剤は、天然供給源から抽出され、精製され得るか、あるいは実験室で合成的に調製され得る。いくつかの実施形態では、界面活性剤は市販されている。
【0128】
いくつかの実施形態では、プレミックスは、加水分解コラーゲンタンパク質からなる群から選択されるゼラチン剤、例えば、ゲラタイン(Gelatine)、ゲルフォーム(Gelfoam)、プラゲル(Puragel)、ガルフォーム(Galfoam)、CAS番号 9000−70−8に対応する物質、他の形態のゼラチン、および/またはその組合せからなる群から選択されるゼラチン剤(これらに限定されない)を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは実質的にまたは完全にゼラチン化剤(gelating agent)を含まない。
【0129】
本明細書中で提供される教示にかんがみて、当業者は、代替的または付加的ゼラチン剤を容易に同定し得る。概して、当該技術分野で既知であるように、ゼラチンは、家畜のウシ、ブタおよびウマのような動物の煮沸骨、結合組織、臓器および多少の腸から抽出されるコラーゲンの部分的、典型的には不可逆的な加水分解により産生されるタンパク質物質である。
【0130】
ゼラチンそれ自体は、本明細書中に記載される属性のような望ましい属性を有する唯一の作用物質であるというわけではない、と当業者は容易に理解し、同様の属性および/または機能を有する付加的作用物質を同定するために、種々の作用物質、特にペプチド剤を容易に試験し得る。ゼラチンにより示されるものと同様の属性および/または機能に関して試験され得るペプチド物質の例としては、血液および/または血漿由来のタンパク質、例えばアルブミン、フィブリン、トロンビン、プロトロンビンおよび/またはその組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0131】
2つの不混和性媒質、および任意に界面活性剤のほかに、本発明によるプレミックスは、例えば1つ以上の賦形剤を含み得る。いくつかの実施形態では、プレミックスは、メチルパラベンを含む賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、本質的にメチルパラベンからなる賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、メチルパラベンからなる賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、プロピルパラベンを含む賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、本質的にプロピルパラベンからなる賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、プロピルパラベンからなる賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、プロピルパラベンおよびメチルパラベンを含む賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、本質的にプロピルパラベンおよびメチルパラベンからなる賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、プロピルパラベンおよびメチルパラベンからなる賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、実質的にまたは完全にパラベンを含まない。
【0132】
いくつかの実施形態では、最終エンプティナノ粒子組成物中に存在する全構成成分がプレミックス中に存在し、エンプティナノ粒子組成物を生成するために高剪断力に付される。いくつかの実施形態では、最終エンプティナノ粒子組成物中に存在する1つ以上の構成成分がプレミックス中には欠けているか、および/または最終エンプティナノ粒子組成物中よりも少量でプレミックス中に存在する。すなわち、いくつかの実施形態では、プレミックスが高剪断力に付された後、1つ以上の物質がエンプティナノ粒子組成物に付加される。
【0133】
いくつかの実施形態では、高剪断力の適用前に、プレミックスは溶液として調製される。
【0134】
いくつかの実施形態では、プレミックス構成成分は、高剪断力の適用前に粒子に集合し得る。このような粒子の少なくともいくつかは、ミクロ粒子であり、あるいはナノ粒子でさえある。いくつかの実施形態では、エンプティナノ粒子組成物はプレミックスから調製されるが、この場合、プレミックスは、懸濁液またはマイクロエマルションを含む群から選択される。しかしながら、いくつかの実施形態では、粒子構造は、高剪断力の適用前にはプレミックス中に生じない。
【0135】
いくつかの実施形態では、所望の特質を有するナノ粒子を生成するために、相対量のプレミックス構成成分が選択されるかまたは調製される。
【0136】
いくつかの実施形態では、プレミックスは、油および界面活性剤を0.5〜10の範囲の比で含む。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は、約0.5:1、約1:1、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約6:1、約7:1、約8:1、約9:1または約10:1である。いくつかの実施形態では、界面活性剤対油の比は、約0.5:1、約1:1、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約6:1、約7:1、約8:1、約9:1または約10:1である。
【0137】
いくつかの実施形態では、油および界面活性剤は、0.1〜2の範囲の比で利用される。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約0.1:1である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は0.15:1である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約0.2:1である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約0.25:1である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約0.3:1である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約0.35:1である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約0.4:1である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約0.45:1である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約0.5:1である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約0.55:1である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約0.6:1である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約0.65:1である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約0.7:1である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約0.75:1である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約0.8:1である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約0.85:1である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約0.9:1である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約0.95:1である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約1:1である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約1:1.05である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約1:1.1である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約1:1.15である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約1:1.2である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約1:1.25である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約1:1.3である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約1:1.35である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約1:1.4である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約1:1.45である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約1:1.5である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約1:1.55である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約1:1.6である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約1:1.65である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約1:1.7である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約1:1.75である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約1:1.8である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約1:1.85である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約1:1.9である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約1:1.95である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約1:2である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約1:2.5である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約1:3である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約1:3.5である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約1:4である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約1:4.5である。いくつかの実施形態では、油対界面活性剤の比は約1:5である。
【0138】
いくつかの実施形態では、プレミックスは、油および界面活性剤を約0.1:1〜約2:1の範囲の比で含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、油および界面活性剤を約0.1:1〜約1:1の比で含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、油および界面活性剤を約0.5:1〜約1:1の比で含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、油および界面活性剤を、約0.1:1、約0.15:1、約0.2:1、約0.25:1、約0.3:1、約0.35:1、約0.4:1、約0.45:1、約0.5:1、約0.5:1、約0.55:1、約0.6:1、約0.65:1、約0.7:1、約0.75:1、約0.8:1、約0.85:1、約0.9:1、約0.95:1または約1:1の比で含む。いくつかの実施形態では、プレミックスは、油および界面活性剤を約0.67:1の比で含む。
【0139】
いくつかの実施形態では、水性分散媒(例えば、水、緩衝液、塩溶液等)および界面活性剤は、0.01および20の間の範囲の比で利用される。いくつかの実施形態では、水性分散媒(例えば、水、緩衝液、塩溶液等)および界面活性剤は、0.1および20の間の範囲の比で利用される。いくつかの実施形態では、水性分散媒(例えば、水、緩衝液、塩溶液等)および界面活性剤は、0.5および10の間の範囲の比で利用される。いくつかの実施形態では、水性分散媒(例えば、水、緩衝液、塩溶液等)および界面活性剤は、0.5および1の間の範囲の比で利用される。いくつかの実施形態では、水性分散媒(例えば、水、緩衝液、塩溶液等)対界面活性剤の比は、約0.01:1、約0.02:1、約0.03:1、約0.04:1、約0.05:1、約0.06:1、約0.07:1、約0.08:1、約0.0:1、約0.1:1、約0.2:1、約0.3:1、約0.4:1、約0.5:1、約1:1、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約6:1、約7:1、約8:1、約9:1または約10:1である。いくつかの実施形態では、界面活性剤対水の比は、約0.5:1、約1:1、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約6:1、約7:1、約8:1、約9:1、約10:1、約11:1、約12:1、約13:1、約14:1、約15:1、約16:1、約17:1、約18:1、約19:1または約20:1である。いくつかの実施形態では、水性分散媒(例えば、水、緩衝液、塩溶液等)および界面活性剤は、0.5および2の間の範囲の比で利用される。いくつかの実施形態では、水性分散媒(例えば、水、緩衝液、塩溶液等)対界面活性剤の比は、約0.5:1、約1:1または約2:1である。いくつかの実施形態では、界面活性剤対水性分散媒(例えば、水、緩衝液、塩溶液等)の比は、約0.5:1、約1:1または約2:1である。いくつかの実施形態では、水性分散媒(例えば、水、緩衝液、塩溶液等)対界面活性剤の比は約1:1である。いくつかの実施形態では、このような比率の水性分散媒(例えば、水、緩衝液、塩溶液等)対界面活性剤の比を利用する組成物は、油中水型エマルションを含む。
【0140】
いくつかの実施形態では、水性分散媒および界面活性剤は、約8:1〜約9:1の範囲の比で利用される。いくつかの実施形態では、水性分散媒および界面活性剤は、約8:1、約8.1:1、約8.2:1、約8.3:1、約8.4:1、約8.5:1、約8.6:1、約8.7:1、約8.8:1、約8.9:1、約9:1等の比で利用される。いくつかの実施形態では、水性分散媒および界面活性剤は、約8.7:1の比で利用される。いくつかの実施形態では、水性分散媒および界面活性剤は、約8.8:1の比で利用される。
【0141】
いくつかの実施形態では、水性分散媒および界面活性剤は、約12:1〜約14:1の範囲の比で利用される。いくつかの実施形態では、水性分散媒および界面活性剤は、約12:1、約12.1:1、約12.2:1、約12.3:1、約12.4:1、約12.5:1、約12.6:1、約12.7:1、約12.8:1、約12.9:1、約13:1、約13.1:1、約13.2:1、約13.3:1、約13.4:1、約13.5:1、約13.6:1、約13.7:1、約13.8:1、約13.9:1、約14:1等の比で利用される。いくつかの実施形態では、水性分散媒および界面活性剤は、約13.1:1の比で利用される。
【0142】
いくつかの実施形態では、プレミックス中の油のパーセントは、0%〜50%の範囲である。いくつかの実施形態では、プレミックス中の油のパーセントは、0%〜40%の範囲である。いくつかの実施形態では、プレミックス中の油のパーセントは、0%〜30%の範囲である。いくつかの実施形態では、プレミックス中の油のパーセントは、0%〜20%の範囲である。いくつかの実施形態では、プレミックス中の油のパーセントは、0%〜10%の範囲である。いくつかの実施形態では、プレミックス中の油のパーセントは、0%〜5%の範囲である。いくつかの実施形態では、プレミックス中の油のパーセントは、5%〜10%、10%〜15%、15%〜20%、20%〜25%、25%〜30%、35%〜40%または45%〜50%の範囲である。いくつかの実施形態では、プレミックス中の油のパーセントは、10%〜20%、10%〜30%、10%〜40%または10%〜50%の範囲である。いくつかの実施形態では、プレミックス中の油のパーセントは、20%〜30%、20%〜40%、20%〜50%の範囲である。いくつかの実施形態では、プレミックス中の油のパーセントは、30%〜40%または30%〜50%の範囲である。いくつかの実施形態では、プレミックス中の油の%は、40%〜50%の範囲である。
【0143】
いくつかの実施形態では、プレミックス中の油のパーセントは、約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約21%、約22%、約23%、約24%、約25%、約26%、約27%、約28%、約29%、約30%、約31%、約32%、約33%、約34%、約35%、約36%、約37%、約38%、約39%、約40%、約41%、約42%、約43%、約44%、約45%、約46%、約47%、約48%、約49%または約50%である。いくつかの実施形態では、油のパーセントは約10%である。いくつかの実施形態では、油のパーセントは約9%である。いくつかの実施形態では、油のパーセントは約8%である。いくつかの実施形態では、油のパーセントは約7%である。いくつかの実施形態では、油のパーセントは約6%である。いくつかの実施形態では、油のパーセントは約5%である。いくつかの実施形態では、油のパーセントは約4%である。いくつかの実施形態では、油のパーセントは約3%である。いくつかの実施形態では、油のパーセントは約2%である。いくつかの実施形態では、油のパーセントは約1%である。
【0144】
いくつかの実施形態では、プレミックス中の油のパーセントは、約5%〜約8%の範囲である。いくつかの実施形態では、プレミックス中の油のパーセントは、約5%、約5.1%、約5.2%、約5.3%、約5.4%、約5.5%、約5.6%、約5.7%、約5.8%、約5.9%、約6%、約6.1%、約6.2%、約6.3%、約6.4%、約6.5%、約6.6%、約6.7%、約6.8%、約6.9%、約7%、約7.1%、約7.2%、約7.3%、約7.4%、約7.5%、約7.6%、約7.7%、約7.8%、約7.9%または約8%である。いくつかの実施形態では、プレミックス中の油のパーセントは約6.3%である。いくつかの実施形態では、プレミックス中の油のパーセントは約6.4%である。プレミックス中の水性分散媒(例えば、水、緩衝液、塩溶液等)のパーセントは、0%〜99%、10%〜99%、25%〜99%、50%〜99%または75%〜99%の範囲であり得る。いくつかの実施形態では、プレミックス中の水性分散媒(例えば、水、緩衝液、塩溶液等)のパーセントは、0%〜75%、0%〜50%、0%〜25%または0%〜10%の範囲であり得る。いくつかの実施形態では、プレミックス中の水性分散媒(例えば、水、緩衝液、塩溶液等)のパーセントは、0%〜30%の範囲である。いくつかの実施形態では、水性分散媒(例えば、水、緩衝液、塩溶液等)のパーセントは、約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約21%、約22%、約23%、約24%、約25%、約26%、約27%、約28%、約29%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約71%、約72%、約73%、約74%、約75%、約76%、約77%、約78%、約79%、約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%または約99%である。いくつかの実施形態では、水のパーセントは約83%である。いくつかの実施形態では、水のパーセントは約9%である。いくつかの実施形態では、水のパーセントは約5%である。
【0145】
いくつかの実施形態では、プレミックス中の水性分散媒のパーセントは、約80%〜約85%の範囲である。いくつかの実施形態では、プレミックス中の水性分散媒のパーセントは、約80、約80.5%、約81%、約81.5%、約82%、約82.5%、約83%、約83.5%、約84%、約84.5%または約85%である。いくつかの実施形態では、プレミックス中の水性分散媒のパーセントは約83.5%である。いくつかの実施形態では、プレミックス中の油のパーセントは約84%である。
【0146】
いくつかの実施形態では、プレミックス中の界面活性剤のパーセントは0%〜30%の範囲である。いくつかの実施形態では、プレミックス中の界面活性剤のパーセントは、約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約21%、約22%、約23%、約24%、約25%、約26%、約27%、約28%、約29%、約30%、約31%、約32%、約33%、約34%、約35%、約36%、約37%、約38%、約39%、約40%、約41%、約42%、約43%、約44%、約45%、約46%、約47%、約48%、約49%または約50%である。いくつかの実施形態では、界面活性剤のパーセントは約10%である。いくつかの実施形態では、界面活性剤のパーセントは約9%である。いくつかの実施形態では、界面活性剤のパーセントは約8%である。いくつかの実施形態では、界面活性剤のパーセントは約7%である。いくつかの実施形態では、界面活性剤のパーセントは約6%である。いくつかの実施形態では、界面活性剤のパーセントは約5%である。
【0147】
いくつかの実施形態では、プレミックス中の界面活性剤のパーセントは約8%〜約11%の範囲である。いくつかの実施形態では、プレミックス中の界面活性剤のパーセントは、約8%、約8.1%、約8.2%、約8.3%、約8.4%、約8.5%、約8.6%、約8.7%、約8.8%、約8.9%、約9%、約9.1%、約9.2%、約9.3%、約9.4%、約9.5%、約9.6%、約9.7%、約9.8%、約9.9%、約10%、約10.1%、約10.2%、約10.3%、約10.4%、約10.5%、約10.6%、約10.7%、約10.8%、約10.9%または約11%である。いくつかの実施形態では、プレミックス中の界面活性剤のパーセントは約9.5%である。いくつかの実施形態では、プレミックス中の界面活性剤のパーセントは約9.6%である。
【0148】
いくつかの実施形態では、プレミックス中の賦形剤のパーセントは、約0.1%〜約1%の範囲である。いくつかの実施形態では、プレミックス中の賦形剤のパーセントは、約0.1%、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%、約0.9%または約1%である。いくつかの実施形態では、プレミックス中の賦形剤のパーセントは約0.4%である。
【0149】
いくつかの実施形態では、プレミックスは、本質的に以下の割合の成分からなる:
【表4A】
【0150】
いくつかの実施形態では、提供される組成物は、1つより多い油を含有しない。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、2つ以上の油(例えば、2、3、4、5またはそれ以上の油)を含み得る。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、1つより多い界面活性剤を含有しない。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、2つ以上の界面活性剤(例えば、2、3、4、5またはそれ以上の界面活性剤)を含み得る。
【0151】
いくつかの実施形態では、提供される組成物は、本質的に、水性分散媒(例えば、水、緩衝液、塩溶液等)、油および界面活性剤からなる。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、本質的に、水性分散媒(例えば、水、緩衝液、塩溶液等)、油および界面活性剤、ならびに組成物を生成し、および/または保存するために用いられる少なくとも1つの物質(例えば、タンパク質、塩等)からなる。
【0152】
いくつかの実施形態では、提供される組成物は、水性分散媒(例えば、水、緩衝液、塩溶液等)、油および界面活性剤からなる。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、水性分散媒(例えば、水、緩衝液、塩溶液等)、油および界面活性剤、ならびに組成物を生成し、および/または保存するために用いられる少なくとも1つの物質(例えば、タンパク質、塩等)からなる。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、水性分散媒(例えば、水、緩衝液、塩溶液等)、1つ以上の油および1つ以上の界面活性剤からなる。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、水性分散媒(例えば、水、緩衝液、塩溶液等)、1つ以上の油、1つ以上の界面活性剤、ならびに組成物を生成し、および/または保存するために用いられる少なくとも1つの物質(例えば、タンパク質、塩等)からなる。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、付加防腐剤を含有しない。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、パラベン、例えばメチルパラベンおよびプロピルパラベンを含有しない。
【0153】
生物学的活性構成成分の同定および/または特性化
本明細書中に記載されるように、本発明は、関連生物学的活性を有することが従来既知である任意の作用物質を含有しないあるナノ粒子組成物は、それにもかかわらず、生物学的作用を達成し得る、という知見を包含する。このような作用は、ナノ粒子構造に起因し得るし、および/またはそれを必要とし、そして特に、本明細書中に記載されるナノ粒子構造のうちのある実施形態に起因し、および/または必要とし得るという認識を、本発明はさらに包含する。代替的または付加的に、記載ナノ粒子組成物の1つ以上の構成成分が、部分的にまたは全体的にナノ粒子構造とは関係なく、エンプティナノ粒子組成物で観察される生物学的作用に関与するかまたはそれを提供し得る、という認識を本発明は包含する。
【0154】
したがって、本発明は、本明細書中に記載されるような提供組成物の個々の構成成分または構成成分の組合せを検定することにより、生物学的活性作用物質を同定し、および/または特性化するための系を提供する。本発明のある実施形態によれば、1つ以上のこのような構成成分は、単独で、または他のものと組合せ手、ナノ粒子構造とは関係のない生物学的活性を有し得る(例えば、本明細書中に記載されるような、ナノ粒子組成物でない、特にナノエマルションでない組成物、ある胃は均一ナノ粒子組成物の状況において)。本発明のこのような実施形態は、例えば本明細書中に記載されるような用量投与レジメンの一部として投与される場合、関連生物学的作用を達成するために適切な量で、(i)このような構成成分の同定/特性化、ならびに(ii)このような構成成分を含有する組成物の両方を提供する。このような構成成分含有組成物は、それらがナノ粒子構造を含有しても、しなくても、本明細書中の「提供される組成物」である。本発明は、本明細書中に記載されるような、このような提供組成物のための使用も提供する。
【0155】
皮膚科学的症状
本発明は、種々の皮膚科学的症状のいずれかの治療および/または予防のための方法および組成物を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、汗腺および/または皮脂腺の活動に関連した疾患または障害または症状の治療および/または予防のための方法および組成物を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、上皮および/または真皮レベルの皮膚に関連した疾患または障害または症状の治療および/または予防のための方法および組成物を提供する。
【0156】
いくつかの実施形態では、本発明は、座瘡、好ましくない発汗、体臭、多汗症、臭汗症、色汗症、酒さ、抜け毛、乾癬、光線性角化症、湿疹性皮膚炎(例えば、アトピー性皮膚炎等)、過剰皮脂産生障害(例えば、脂漏症、脂漏性皮膚炎等)、熱傷、レイノー現象、紅斑性狼瘡、高色素沈着障害(例えば、黒皮症等)、低色素沈着障害(例えば、白斑等)、皮膚癌(例えば、扁平細胞皮膚癌、基底細胞皮膚癌等)、皮膚感染症(例えば、細菌感染症、ウイルス感染症、真菌感染症等)、顔の皺(例えば、額、眉間、皺皮および/または眼窩周囲領域の皺)、頭痛、見苦しい表情(例えば、下層の顔面筋肉系の過剰活動のため)、ネックライン、機能亢進性フェイスライン、運動亢進性フェイスライン、広頸筋帯、筋肉痙攣または拘縮を伴う神経筋障害および症状(例えば、種々の型の顔面麻痺、脳性麻痺、眼瞼痙攣、顔面拘縮)、筋緊張異常(ジストニア)、前立腺肥大、斜視,片側顔面痙攣、振顫、多発性硬化症、後眼窩筋、種々の眼科的症状に起因する痙縮、および/またはその組合せのうちの1つ以上の治療および/または予防のための方法および組成物を提供する。
【0157】
いくつかの実施形態では、本発明は、少なくとも約20%の関連皮膚科学的症状の程度および/または有病率における低減を達成するのに十分な用量投与レジメンによる;いくつかの実施形態では、少なくとも約25%の低減を達成するのに十分な用量投与レジメンによる;いくつかの実施形態では、少なくとも約30%の低減を達成するのに十分な用量投与レジメンによる;いくつかの実施形態では、少なくとも約31%、約32%、約33%、約34%、約35%、約36%、約37%、約38%、約39%、約40%、約41%、約42%、約43%、約44%、約45%、約46%、約47%、約48%、約49%、約50%、約51%、約52%、約53%、約54%、約55%、約56%、約57%、約58%、約59%、約60%、約61%、約62%、約63%、約64%、約65%、約66%、約67%、約68%、約69%、約70%、約71%、約72%、約73%、約74%、約75%、約76%、約77%、約78%、約79%、約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%またはそれ以上の低減を達成するのに十分な用量投与レジメンによる、少なくとも1つの提供組成物の投与を包含する。
【0158】
いくつかの実施形態では、本発明は、組成物が投与される患者の一集団の特定パーセンテージにおける少なくとも約20%の関連皮膚科学的症状の程度および/または有病率における低減を達成するのに十分な用量投与レジメンによる;いくつかの実施形態では、組成物が投与される患者の一集団の特定パーセンテージにおける少なくとも約25%の低減を達成するのに十分な用量投与レジメンによる;いくつかの実施形態では、組成物が投与される患者の一集団の特定パーセンテージにおける少なくとも約30%の低減を達成するのに十分な用量投与レジメンによる;いくつかの実施形態では、組成物が投与される患者の一集団の特定パーセンテージにおける少なくとも約31%、約32%、約33%、約34%、約35%、約36%、約37%、約38%、約39%、約40%、約41%、約42%、約43%、約44%、約45%、約46%、約47%、約48%、約49%、約50%、約51%、約52%、約53%、約54%、約55%、約56%、約57%、約58%、約59%、約60%、約61%、約62%、約63%、約64%、約65%、約66%、約67%、約68%、約69%、約70%、約71%、約72%、約73%、約74%、約75%、約76%、約77%、約78%、約79%、約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%またはそれ以上の低減を達成するのに十分な用量投与レジメンによる、少なくとも1つの提供組成物の投与を包含する。いくつかの実施形態では、組成物が投与される患者の一集団の特定パーセンテージは、少なくとも約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%または約100%である。2〜3の例を挙げると、いくつかの実施形態では、本発明は、組成物が投与される患者の一集団の少なくとも約50%における少なくとも約20%の関連皮膚科学的症状の程度および/または有病率における低減を達成するのに十分な用量投与レジメンによる少なくとも1つの提供組成物の投与を包含する。いくつかの実施形態では、本発明は、組成物が投与される患者の一集団の少なくとも約50%における少なくとも約30%の関連皮膚科学的症状の程度および/または有病率における低減を達成するのに十分な用量投与レジメンによる少なくとも1つの提供組成物の投与を包含する。
【0159】
本発明は、皮膚科学的症状を処置するかおよび/または防止する方法であって、皮膚科学的症状に罹患しているか、罹り易いか、および/またはその症候を示している対象への提供組成物の投与を包含する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本明細書中に記載されるような皮膚科学的症状の処置のための提供組成物は、本明細書中に記載される投与のいずれかの経路のために処方される。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、局所投与のために処方される。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、処置されている症状に適切である場合、クリーム、リニメント剤、ローション、ゲル、シャンプー、コンディショナー、日焼け止め剤、脱臭剤および/または制汗剤(例えば、ロールオン、固体スティック、ゲル、クリーム、エアロゾル等)等に製剤化される。
【0160】
いくつかの実施形態では、提供される組成物は、例えば罹患部位(処置されている特定症状に適切である場合、例えば、腋窩、手、足、頭皮、毛包、顔、首、背中、腕、胸等)への注射用に、処方される。いくつかの実施形態では、限局的投与は、局所投与により、および/または注射により達成される。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、全身的に(例えば、経口的、局所的、注射による等)投与される。
【0161】
処方および投与に関するさらなる考察は、表題「組成物および製剤」および「投与」の節でさらに詳細に記載される。
【0162】
本発明に従ったこれらの症状ならびにその治療および/または予防のうちのあるものについてのさらに詳細な考察は、以下で提供される。
【0163】
好ましくない発汗
いくつかの実施形態では、提供される組成物は、好ましくない発汗(または発汗作用)を処置し、および/または防止するために有用である。いくつかの実施形態では、好ましくない発汗は、多汗症のような臨床的に診断される症状の一症候である。いくつかの実施形態では、好ましくない発汗は、多汗症のような臨床的診断と関連せず、しかし患者に好ましくない単なる任意の発汗(発汗作用)である。いくつかの実施形態では、患者に好ましくない発汗は、すべての発汗を包含する。
【0164】
いくつかの実施形態では、臨床的発汗症状に罹患していないが、しかしそれにもかかわらず発汗低減を望む個体への提供組成物の投与時に汗低減を達成するのに十分な用量投与レジメンによる提供組成物の投与。さらなる一発見として、いくつかの実施形態では、本発明は、汗関連臨床障害、例えば多汗症、色汗症、臭汗症等を蒙る個体へのこのようなレベルを達成する。
【0165】
いくつかの実施形態では、好ましくない発汗の治療および/または予防のための提供組成物は、クリーム、リニメント剤、ローション、ゲル、日焼け止め剤、脱臭剤および/または制汗剤(例えば、ロールオン、固体スティック、ゲル、クリーム、エアロゾル等)等に製剤化される。
【0166】
いくつかの実施形態では、好ましくない発汗を治療および/または予防するための提供組成物は、罹患部位(例えば、腋窩、手、足等)に限局的に投与される。
【0167】
好ましくない発汗の処置に有用な一般的療法としては、ボツリヌス毒素;制汗剤(例えば、塩化アルミニウム、アルミニウムクロロハイドレート、アルミニウム−ジルコニウム化合物、アルミニウム・ジルコニウムテトラクロロハイドレックスgly、アンモニウム明礬等);アルミニウムクロロハイドレックス化合物;アルミニウムジクロロハイドレート;アルミニウムジクロロハイドレックス化合物;アルミニウムセスキクロロハイドレート;アルミニウムセスキクロロハイドレックス化合物;経口医薬品(例えば、塩酸ジフェンヒドラミン、ヒドロキシジン、グリコピロレート等)、抗コリン作動薬(例えば、オキシブチニン、グリコピロレート、臭化プロパンテリン、ベンズトロピン等)、ベータ遮断薬;抗うつ薬;抗不安薬;タルクおよび/またはベビーパウダー、および/またはその組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0168】
好ましくない発汗のための代替的または付加的な一般処置としては、外科手術(例えば、内視鏡的胸部交感神経切除術、腰部交感神経切除術、汗腺吸引、経皮的交感神経切除術等);イオン泳動;体重減少;休養および/または瞑想;催眠;靴インサートの使用;および/またはその組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0169】
多汗症
いくつかの実施形態では、提供される組成物は多汗症を処置するために有用である。多汗症は、人が過剰に且つ予測不可能的に発汗する医学的症状である。多汗症を有する人々は、温度が涼しい場合でも、そして彼等が休息中であっても、発汗し得る。発汗は、身体を冷ました状態に保つのを手助けし、そして全く自然である。人々は、暖かい温度で、運動する場合、あるいは神経質になったり、怒ったり、狼狽したり、または怖がったりする状況に応答して、より多く発汗する。制御不可能な発汗は、身体的および情緒的の両方で、有意の不快をもたらし得る。
【0170】
多汗症は、正常な発汗の誘因を伴わずに起こり、体温の調節のために必要とされるものを上回る発汗により特性化される症状を指す。多汗症を有する者は、過活動汗腺を有すると思われる。多汗症は、全身化され得るし、あるいは身体の特定部分に限局され得る。手、足、腋窩、額および鼠径部域は、汗腺の相対的高集中のため、中でも発汗が最も活発な領域である;しかしながら、身体の任意の部分が影響を及ぼされ得る。手、足および腋の下に影響を及ぼし、そして他の確認可能な原因を有さない過剰発汗は、「原発性」または「病巣性」多汗症として言及される。原発性多汗症は、集団の2%〜3%を冒し、さらに、この症状を有する患者の40%未満が医学的助言を求めている。原発性多汗症に関与する遺伝的構成成分が存在し得る。一理論は、多汗症が過活動交感神経系に起因する、というものである。原発性多汗症は、青年期の間に開始することが判明しており、あるいはそれ以前のことさえある。
【0171】
発汗が別の医学的症状の結果として起こる場合、それは、続発性多汗症と呼ばれる。発汗は、ヒトの身体の全面に亘って存在し、あるいはそれは、一区域に限局され得る。続発性多汗症は、人生の任意の時点で開始し得る。何人かに関しては、それは予期せず始まると思われる。続発性多汗症を引き起こす症状としては、末端肥大症、甲状腺機能亢進症、グルコース制御障害(例えば糖尿病)、クローム親和性細胞腫、カルチノイド症候群、癌、結核、感染症、閉経、脊髄損傷、卒中、甲状腺障害、脳下垂体障害、痛風、水銀中毒、パーキンソン病、心疾患、肺疾患、ある種の薬物治療、物質乱用または不安症状が挙げられるが、これらに限定されない。
【0172】
多汗症は、「手掌」(すなわち、手の過剰発汗)、「腋窩」(すなわち、腋の下の過剰発汗)、「足底」(すなわち、足の過剰発汗)、「顔面」(すなわち、顔の過剰発汗)、「頭蓋」(すなわち、頭部の過剰発汗、特に頭髪の生え際周囲に顕著)または「全身」(すなわち、全体的過剰発汗)として分類され得る。
【0173】
いくつかの実施形態では、多汗症の治療および/または予防のための提供組成物は、クリーム、リニメント剤、ローション、ゲル、日焼止め剤、脱臭剤および/または制汗剤(例えば、ロールオン、固体スティック、ゲル、クリーム、エアロゾル等)等に製剤化される。
【0174】
いくつかの実施形態では、多汗症の治療および/または予防のための提供組成物は、罹患部位(例えば、腋窩、手、足等)に限局的に投与される。
【0175】
多汗症の処置のための一般療法としては、ボツリヌス毒素、制汗剤(例えば、塩化アルミニウム、アルミニウムクロロハイドレート、アルミニウム−ジルコニウム化合物、アルミニウム・ジルコニウムテトラクロロハイドレックスgly、アルミニウム・ジルコニウムトリクロロハイドレックスgly、アンモニウム明礬等);経口医薬品(例えば、塩酸ジフェンヒドラミン、ヒドロキシジン、グリコピロレート等);抗コリン作動薬(例えば、オキシブチニン、グリコピロレート、臭化プロパンテリン、ベンズトロピン等);ベータ遮断薬;抗うつ薬;抗不安薬;タルクおよび/またはベビーパウダー;および/またはその組合せが挙げられる、これらに限定されない。
【0176】
多汗症の処置のための代替的または付加的な一般療法としては、外科手術(例えば、内視鏡的胸部交感神経切除術[ETS]、腰部交感神経切除術、汗腺吸引、経皮的交感神経切除術等);イオン泳動;体重減少;休養および/または瞑想;催眠;靴インサートの使用;および/またはその組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0177】
ETS手法では、胸部における選択交感神経または神経節を、切り出すか、焼き切るか、または固定する。当該手順は、患者の約85%〜95%で過剰な手の発汗の低減を生じる。しかしながら、患者の約20%〜80%で、代償性発汗が観察される。ETSは腋窩多汗症を処置するのに役立ち得るが、手掌多汗症患者がしばしば、より良好な結果を示す。
【0178】
腰部交感神経切除術は、内視鏡的胸部交感神経切除がその過剰足底発汗を軽減しなかった患者に有用であり得る。この手順を用いて、重度のまたは過度の足発汗を軽減するために、腰部領域における交感神経鎖が切り取られているか、または分割されている。成功率は約90%である。
【0179】
汗腺吸引は、脂肪吸引から適合され、修正された技法である(Bieniek et al., 2005, Acta dermatovenerologica Croatica: ADC / Hrvatsko dermatolosko drustvo, 13:212−8;これらの記載内容は参照により本明細書中で援用される)。汗腺の約30%が、汗の比例的低減に伴って除去される。
【0180】
イオン泳動法は、1950年代に最初に記載されたが、その精確な作動方式は現在まで依然として分かり難い(Kreyden, 2004, J. Cosmetic Dermatol., 3:211−4;この記載内容は参照により本明細書中で援用される)。罹患区域は、各々に1つの導線を備えた水の2つの円筒容器を有する装置に入れられる。手または足は、正および負荷電円筒容器間で導線と同様に作用する。低電流が当該区域を通過すると、水中の無機物が汗腺を塞ぎ、放出される汗の量を制限する。当該装置は、通常は手および足のために用いられるが、しかし腋窩区域のために、そして肢切断患者の断端領域のために作成された装置も存在している。
【0181】
経皮交感神経切除術は、神経がフェノールの注入により遮断される最小限に侵襲的な手法である(Wang et al., 2001, Neurosurgery, 49:628−34;この記載内容は参照により本明細書中で援用される)。
【0182】
多汗症は肥満により悪化され得るので、何人かの対象では、体重減少が多汗症の1つ以上の症候を緩和するのに役立ち得る。
【0183】
休養、薬剤療法および/または催眠療法は、時として、多汗症の処置に利用される。例えば、催眠は、多汗症の処置のための注射を施す過程を改良するのに用いられてきて、かなりの成功を収めている(Maillard et al., 2007, Annales de dermatologie et de venereologie, 134:653−4;この記載内容は参照により本明細書中で援用される)。
【0184】
体臭
いくつかの実施形態では、提供される組成物は、体臭を処置しおよび/または防止するために有用である。いくつかの実施形態では、体臭は、臨床的診断症状、例えば臭汗症の一症候である。いくつかの実施形態では、体臭は臭汗症のような臨床的診断と関連せず、しかし対象の単なる任意の体臭(例えば、好ましくない体臭)である。いくつかの実施形態では、好ましくない発汗および/または多汗症を処置するために有効な療法は、体臭を処置するためにも有効である。
【0185】
いくつかの実施形態では、体臭の治療および/または予防のための提供組成物は、クリーム、リニメント剤、ローション、ゲル、日焼止め剤、脱臭剤および/または制汗剤(例えば、ロールオン、固体スティック、ゲル、クリーム、エアロゾル等)等に製剤化される。
【0186】
いくつかの実施形態では、体臭の治療および/または予防のための提供組成物は、罹患部位(例えば、腋窩、手、足等)に限局的に投与される。
【0187】
臭汗症
いくつかの実施形態では、提供される組成物は、身体上に増殖している細菌の臭いである臭汗症(osmidrosis、ozochrotia、体臭およびB.O.とも呼ばれる)を処置するために有用であり得る。細菌は、汗の存在下で急速に数を増すが、しかし汗それ自体はほぼ完全に無臭である。体臭は、毛髪、肢、鼠径部、肛門、全身の皮膚、腋の下、性器、陰毛および口腔と関連する。
【0188】
アポクリン臭汗症は最も一般的な型であるが、一方、エクリン臭汗症は余り一般的でない。いくつかの因子がアポクリン臭汗症の病因に関与している。アポクリン分泌物の細菌分解は、アンモニアおよび短鎖脂肪酸を産生し、それらの特徴的な強い臭いを伴う。最も多量のこれらの酸は、(E)−3−メチル−2−ヘキサン酸(E−3M2H)であって、これは、2つのアポクリン分泌物臭結合タンパク質(ASOB1およびASOB2)により表面分子と結合される。これらの結合タンパク質のうちの1つであるASOB2は、リポカリン型の担体タンパク質の既知の一成員であるアポリポタンパク質D(アポD)として同定されている。
【0189】
腋窩細菌叢は、汗の中の非臭気性前駆体をより臭気性の揮発性酸に転換することにより、弁別的な腋窩臭を生じることが示されている。これらのうちで最も一般的なのはE−3M2Hおよび(RS)−3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸(HMHA)であって、これらは、特定の亜鉛依存性N−アルファ−アシル−グルタミンアミノアシラーゼ(N−AGA)の作用により、コリネバクテリウム種から放出される。このアミノアシラーゼは、個々の体臭の基礎であり得る汗中のグルタミン共役体から他の臭気性酸を放出する、ということも近年実証されている。
【0190】
ある環境では、エクリン分泌物(典型的には無臭である)は、不快な臭いを呈し、エクリン臭汗症を引き起こす。エクリン汗がケラチンを軟化すると、ケラチンの細菌分解が悪臭を産生する。いくつかの食物、例えばニンニク、タマネギ、カレー料理、アルコール、ある種の薬剤(例えば、ペニシリン、臭化物)および毒素の摂取は、エクリン臭汗症を引き起こし得る。エクリン臭汗症は、根元的代謝性または内因性原因に起因し得る。
【0191】
臭汗症の病因における過剰エクリン分泌または多汗症の役割は、不明である。多汗症は、アポクリン汗の拡張を促し、そしてさらに、細菌の過剰増殖に絶好の環境である湿潤環境を作り出すことにより、臭汗症に関与し得る。逆に、エクリン多汗症は、エクリン汗がより臭気性のアポクリン汗を押し流すため、臭いの低減を生じ得る。
【0192】
いくつかの実施形態では、好ましくない発汗および/または多汗症を処置するために有効な療法は、臭汗症を処置するためにも有効である。
【0193】
いくつかの実施形態では、臭汗症を治療および/または予防するための提供組成物は、クリーム、リニメント剤、ローション、ゲル、日焼止め剤、脱臭剤および/または制汗剤(例えば、ロールオン、固体スティック、ゲル、クリーム、エアロゾル等)等に製剤化される。
【0194】
いくつかの実施形態では、臭汗症の治療および/または予防のための提供組成物は、罹患部位(例えば、腋窩、手、足等)に限局的に投与される。
【0195】
色汗症
いくつかの実施形態では、提供される組成物は、着色汗の分泌により特性化される稀な症状である色汗症を治療および/または予防するために有用である。色汗症は、汗腺中のリポフスチンの沈着により引き起こされる。当該疾患を有さない人々のおよそ10%が、許容可能と、そして正常範囲内とみなされる着色汗を有する。通常は、色汗症は、主に顔面および腋の下の、アポクリン腺に影響を及ぼす。リポフスチン色素はアポクリン腺で産生され、その種々の酸化状態が、アポクリン色汗症で観察される特徴的な黄色、緑色、青色または黒色分泌物の原因である。エクリン腺の色汗症は稀で、主にある種の色素または薬剤の摂取後に起きる。偽性色汗症は、外因性染料、塗料または色原性細菌の結果として、皮膚の表面で透明エクリン汗が着色されるようになる場合に生じる。
【0196】
いくつかの実施形態では、好ましくない発汗および/または多汗症を処置するために有効な療法は、色汗症を処置するためにも有効である。
【0197】
いくつかの実施形態では、色汗症を治療および/または予防するための提供組成物は、クリーム、リニメント剤、ローション、ゲル、日焼止め剤、脱臭剤および/または制汗剤(例えば、ロールオン、固体スティック、ゲル、クリーム、エアロゾル等)等に製剤化される。
【0198】
いくつかの実施形態では、色汗症の治療および/または予防のための提供組成物は、罹患部位(例えば、腋窩、手、足等)に限局的に投与される。
【0199】
酒さ
いくつかの実施形態では、提供される組成物は、世界中の4500万人を上回る人々に影響を及ぼすと概算される症状である酒さを治療および/または予防するために有用であり得る。酒さは男女両性に影響を及ぼすが、しかし女性ではほぼ3倍多く起こり、開始年齢のピークは30〜60歳である。それは、顔面中央の、そして頬、鼻および/または額を横断する紅斑(すなわち、潮紅および赤さ)として始まるが、しかし首および胸部には一般的に余り影響を及ぼさない。酒さが進行すると、他の症候、例えば半永久的紅斑、毛細血管拡張(すなわち、顔面の浅在血管の拡張)、赤色ドーム形丘疹および膿疱、充血した眼のざらつき、灼熱性のおよび刺すような感覚、および/または酒さ鼻(すなわち、赤色小葉化鼻)のうちの1つ以上が発症し得る。
【0200】
酒さには4つの主な亜型がある。「紅斑毛細血管拡張型酒さ」は、容易に紅潮し、赤面させる傾向を有する永久的赤さにより特性化される。皮膚の表面近くに見える小血管(すなわち、毛細血管拡張)、および/または灼熱感または掻痒感を有することも一般的である。「丘疹膿疱性酒さ」は、典型的には1〜4日継続する丘疹および/または膿疱を伴う多少永久的な酒さにより特性化される。この亜型は、一般に座瘡と混同される。「瘤腫型酒さ」は、酒さ鼻、鼻の腫脹と最も一般的に関連する。症候としては、肥厚した皮膚、不規則表面結節形成および腫脹が挙げられる。瘤腫型酒さは、下顎(顎瘤腫)、額(前額瘤腫)、頬、瞼(眼瞼瘤腫)および/または耳(耳瘤腫)にも影響を及ぼす(例えば、Jansen and Plewig, 1998, Facial Plast. Surg., 14:241(この記載内容は参照により本明細書中で援用される)参照)。皮膚の表面近くに見える小血管(すなわち、毛細血管拡張)が、存在し得る。「眼酒さ」は、赤く、乾いた、炎症を起こした眼および/または眼瞼により特性化される。他の症候としては、異物感覚、掻痒および/または灼熱感が挙げられ得る。
【0201】
酒さは、種々の刺激により誘発され得る。紅潮および赤面という症状出現を引き起こす誘因、例えば、温度両極端への曝露、激しい運動、日光からの熱、重度の日焼、ストレス、不安、冷風、および/または寒冷環境から暖かいまたは暑い環境への移動は、酒さの発症における一部として働く。いくつかの食物および飲料、例えばアルコール、カフェインを含有する食物および飲料(例えば、熱いお茶、コーヒー)、高ヒスタミン含量の食物および薬味の利いた食物は、紅潮の引き金となり得る。ある種の医薬品および局所的刺激物(例えば、ステロイド、過酸化ベンゾイル、イソトレチノイン等)は、酒さを急速に進行し得る。
【0202】
本発明のいくつかの実施形態では、異なる亜型の酒さは、他の亜型の酒さとは別様に処置される(Cohen and Tiemstra, 2002, J. Am. Board Fam. Pract., 15:214;この記載内容は参照により本明細書中で援用される)。いくつかの実施形態では、異なる亜型の酒さは、他の亜型の酒さとは別様に処置されない。
【0203】
酒さの処置に利用される一般的療法としては、例えばボツリヌス毒素、経口抗生物質(例えば、テトラサイクリン、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、メトロニダゾール、マクロライド抗生物質等)および/またはその組合せが挙げられる。いくつかの実施形態では、経口抗生物質は、抗炎症用量(例えば、約40mg/日)で、あるいはそれより高い用量で投与され得る。いくつかの実施形態では、このような作用物質としては、経口イソトレチノインが挙げられる。いくつかの実施形態では、このような作用物質としては、局所抗生物質(例えば、メトロニダゾール、クリンダマイシン、エリスロマイシン等);局所アゼライン酸(例えば、フィナセア(FINACEA(商標))、アゼレックス(AZELEX(商標))、ファインビン(FINEVIN(登録商標))、スキノレン(SKINOREN)等);局所スルファセタミド;局所イオウ;局所カルシニューリン阻害剤(例えば、タクロリムス、ピメクロリムス等);局所過酸化ベンゾイル;局所ペルメトリン;植物起源のメチルスルホニルメタン(MSM)とシリマリンの組合せ;および/またはそれらの組合せが挙げられる。
【0204】
酒さの処置のための代替的または付加的な一般療法としては、非刺激性の洗浄剤を用いる低刺激性の皮膚洗浄レジメンの使用;衣類で皮膚を被覆することによる日光化らの皮膚の保護;曝露皮膚への日焼止め剤の適用;皮膚科学的血管レーザー(単一波長);インテンスパルスライト(広スペクトル);炭酸ガスレーザー;低レベル光療法;および/またはその組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0205】
酒さは、皮膚科学的血管レーザー(単一波長)および/またはインテンスパルスライト(広スペクトル)により処置され得る(Angermeier, 1999, J. Cutan. Laser Ther., 1:95;この記載内容は参照により本明細書中で援用される)。これらの方法は、真皮中の毛管を標的にするために光を用いて表皮を透過する。光は、オキシ・ヘモグロビンにより吸収されて、それにより、毛管壁を70℃まで加熱させて、それらを損傷し、これによりそれらが身体の自然の防御機序によって吸収されるようになる。これらの方法は、赤味を完全に排除するために首尾よくなされ得るが、しかし新規に形成される毛細管を除去するためには付加的な周期的処置が必要とされる。代替的または付加的に、595nm長パルス持続時間パルス色素レーザーが、酒さの処置のために有用であり得る(Kligman and Bernstein, 2008, Lasers Surg. Med., 40:233;この記載内容は参照により本明細書中で援用される)。
【0206】
代替的または付加的に、炭酸ガスレーザーを用いて、例えば瘤腫型酒さにより生じる過剰組織を除去し得る。炭酸ガスレーザーは、皮膚により直接吸収される波長を放射する。レーザー光線は、細い光線に集中されて、外科用メスとして用いられ、焦点をぼかされて、組織を蒸発させるために用いられる。
【0207】
いくつかの実施形態では、酒さは、低レベル光療法を用いて処置され得る。
【0208】
いくつかの実施形態では、酒さの治療および/または予防のための提供組成物は、クリーム、リニメント剤、ローション、ゲル、日焼止め剤、脱臭剤および/または制汗剤(例えば、ロールオン、固体スティック、ゲル、クリーム、エアロゾル等)等に製剤化される。
【0209】
いくつかの実施形態では、酒さの治療および/または予防のための提供組成物は、罹患部位(例えば、腋窩、手、足、頭皮、顔面、首、背中、腕、胸部等)に限局的に投与される。
【0210】
抜け毛
いくつかの実施形態では、提供される組成物は、抜け毛を治療および/または予防するために有用である。脱毛症は、毛を欠く状態を包含するが、この場合、それはしばしば、特に頭部に成育している。脱毛症の最も一般的な型は、成人男性または他の種の成体雄に生じるアンドロゲン性脱毛または「男性型禿頭」と呼ばれる進行性薄毛症状である。脱毛の量およびパターンは、大きく変わり得る;それは男性および女性の「パターン脱毛」(アンドロゲン性脱毛症(androgenic alopecia)(androgenetic alopeciaまたはalopecia androgeneticaとも呼ばれる);「円形脱毛症」(頭部化らの毛の多少の損失を伴う);「全脱毛症」(すべての毛髪の損失を伴う)から;最も極端な型である「全身性脱毛症」(頭部および身体化らのすべての毛の損失を伴う)までの範囲である。
【0211】
抜け毛の処置に用いられる一般療法としては、ボツリヌス毒素;アザ・ステロイド、例えばフィナステリド(プロペシア(PROPECIA(登録商標));プロスカル(PROSCAR(登録商標))等)またはデュタステリド(アボダート(AVODART(登録商標)));局所適用ミノキシジル;血管拡張剤(ロゲイン(ROGAINE(登録商標)));抗アンドロゲン剤(例えば、ケトコナゾール、フルコナゾール、スピロノラクトン等);ノコギリヤシ;カフェイン;銅ペプチド;ニトロキシドスピンラベル TEMPOおよびTEMPOL;不飽和脂肪酸(例えば、ガンマリノレン酸);ヘッジホッグ・アゴニスト;アゼライン酸と亜鉛の組合せ;ツルドクダミ;カボチャ種子;スピロノラクトン;トレチノイン;亜鉛;セイヨウイラクサ;および/またはその組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0212】
いくつかの実施形態では、抜け毛の治療および/または予防のための提供組成物は、クリーム、リニメント剤、ローション、ゲル、シャンプー、コンディショナー等に製剤化される。
【0213】
いくつかの実施形態では、抜け毛の治療および/または予防のための提供組成物は、罹患部位(例えば、頭皮、毛包、顔面、首、背中、腕、胸部等)に限局的に投与される。
【0214】
座瘡
いくつかの実施形態では、提供される組成物は、毛包脂腺単位(すなわち、毛包およびその関連皮脂腺を含む皮膚構造)の変化により引き起こされる皮膚疾患である尋常性座瘡(一般に「座瘡」と呼ばれる)を治療および/または予防するために有用である。いくつかの実施形態では、座瘡は炎症性である。いくつかの実施形態では、座瘡は非炎症性である。致命的ではないが、尋常性座瘡は罹患個体に関する有意の問題を引き起こし得る。その重症度および他の因子によって、根絶が難しい座瘡は精神的に衰弱させ、それに冒された者に有意の金銭的および情緒的犠牲を負わせ得る。座瘡療法におけるいくつかの近年の成功にもかかわらず、特に成年女性において、処置の失敗が依然として一般的である。多数の成人がこの疾患から「脱却」するが、医学的進歩が継続しているにもかかわらず、成人期の長い間、悩み続けている人もいる。残念ながら、一般に用いられる最も強力な座瘡医薬品は、催奇性である(これは多くの女性にとって重要な問題である)処置により全身投与される。座瘡のためのより限局的で且つ有効な、そして副作用が最小である処置が依然として求められている。
【0215】
概して、座瘡は、毛包における遮断の結果として発症する。病態は、皮脂腺、毛包(すなわち孔)および産毛を含む毛包脂腺単位に集中する。座瘡を引き起こす最初の事象の1つが、過角化、ならびにケラチンおよび皮脂の栓の形成(「微小コメド」)で、毛包の上部領域を塞ぐ。皮脂腺の拡張および皮脂産生の増大は、副腎皮質徴候発現時のアンドロゲン産生増大に伴って生じる。微小コメドは、拡大して、開放コメド(「黒頭」)または閉鎖コメド(「白頭」)を形成し得る。これらの状態において、天然大型共生細菌アクネ桿菌(Propionibacterium acnes)は炎症を引き起こして、微小コメドまたはコメド周囲の真皮における炎症性病変(丘疹、感染性膿疱または小結節)をもたらし、これが赤味を生じて、瘢痕または色素沈着過剰を生じ得る。
【0216】
青年期は、循環アンドロゲン、特にデヒドロエピアンドロステロン硫酸塩(DHEAS)のレベル増大により特徴づけられる。アンドロゲンレベル増大は、皮脂腺を拡張させ、皮脂産生を増大すると考えられる。ほとんどの座瘡患者は正常ホルモンレベルを有するが、皮脂産生増大が座瘡においてある役割を果たすと結論づける理由がある。例えば、皮脂産生速度と座瘡の重症度との間に相関が存在し得る。さらに、座瘡患者は、典型的には、リノール酸を欠く皮脂を産生し、これが、異常角質化および毛包閉塞の潜在的原因である。
【0217】
皮脂レベル増大に応答して、アクネ桿菌(相対的に増殖するのが遅く、典型的には、耐気性嫌気性グラム陽性類ジフテリア細菌である)は、しばしば、皮脂性毛包をコロニー化する。アクネ桿菌は、好中球に関する化学誘因物質として作用することにより、座瘡を悪化させる。好中球はアクネ桿菌を摂取し、そうしながら、炎症反応を引き起こす種々の加水分解酵素を放出して、丘疹、紅斑性膿疱または小結節を症状発現する。別個の経路で、アクネ桿菌は、トリグリセリドを遊離脂肪酸に加水分解し、これも、炎症および毛包閉塞を増大し得る。アクネ桿菌は、免疫系の補体構成成分も活性化し得るが、これも毛包閉塞をもたらし得る。
【0218】
毛包は、皮膚表面と連続している一層の細胞である扁平上皮に沿って並べられる。座瘡傾向のある個体では、この裏張りからの細胞の脱粒は、おそらくは、細胞の停留を促す細胞間接着のレベル増大のため、しばしば妨げられる。保持細胞は毛包を閉塞し、コメドを生じる。このような脱粒阻害は、表皮分化における異常および/または異常皮脂組成(例えば、リノール酸不足)に関連づけられ得る。皮脂レベル増大がケラチノサイトを刺激して、インターロイキン−1の放出を引き起こし、これが次に、毛包過角化を引き起こし得る、ということも実証されている。概して、これらの座瘡を引き起こす経路(相互に排他的でない)の各々が、毛包閉塞と関連する。
【0219】
いくつかの因子が、座瘡と関連することが知られており、例としては、家族歴および/または遺伝歴(例えば、Ballanger et al., 2006, Dermatology, 212:145−149(この記載内容は参照により本明細書中で援用される)参照);ホルモン活性(例えば、月経周期、思春期等);ストレス(例えば、副腎からのホルモンの産出による);機能亢進性皮脂腺;死皮膚細胞の蓄積;孔中の細菌(例えば、アクネ桿菌);皮膚刺激または引掻き;同化ステロイドの使用;ハロゲン(例えば、ヨウ化物、塩化物、臭化物)、リチウム、バルビツール酸塩またはアンドロゲンを含有する医薬品の使用;ある化学的化合物(例えば、ジオキシン、例えば塩素化ジオキシン)への曝露;テストステロン、ジヒドロテストステロン(DHT)、デヒドロエピアンドロステロン硫酸塩(DHEAS)および/またはインスリン様成長因子1(IGF−I)への曝露;ミルクおよび/または高レベルの炭水化物を含む食餌;低レベルのビタミンAおよび/またはE;不良衛生状態;あるいはその任意の組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0220】
いくつかの実施形態では、座瘡処置は、以下の機序のうちの1つ以上により働く:(1)遮断を防止するために孔への脱粒を常態に復する;(2)アクネ桿菌を殺害する;(3)抗炎症活性を有する;および/または(4)ホルモンレベルを操作する。
【0221】
本発明は、座瘡を治療および/または予防する方法であって、座瘡に罹患しているか、罹り易いか、および/またはその症候を示している対象に提供組成物を投与することを包含する方法を提供する。いくつかの実施形態では、このような提供組成物は、罹患部位(例えば、顔面、首、背中、腕、胸部等)に限局的に投与される。
【0222】
いくつかの実施形態では、座瘡の処置のための提供組成物は、クリーム、リニメント剤、ローション、ゲル、日焼止め剤等に製剤化される。
【0223】
座瘡のための一般的処置の例としては、ボツリヌス毒素、清浄剤または石鹸;局所的殺細菌剤(例えば、過酸化ベンゾイル、トリクロサン、グルコン酸クロルヘキシジン等);局所的抗生物質(例えば、外用エリスロマイシン、クリンダマイシン、テトラサイクリン等);経口抗生物質(例えば、エリスロマイシン、テトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、ライムサイクリン、トリメトプリム等);ホルモン療法薬(例えば、エストロゲン/プロゲステロン経口避妊薬、低用量スピロノラクトン、コルチゾン等);局所的レチノイド(例えば、トレチノイン[RETIN−A(登録商標)]、アダパレン[DIFFERIN(登録商標)]、タザロテン[TAZORAC(登録商標)]、レチノール、イソトレチノイン等);経口レチノイド(例えば、イソトレチノイン[ACCUTANE(登録商標)、AMNESTEEM(商標)、SOTRET(商標)、CLARAVIS(商標)]);ハーブ(例えば、アロエベラ、アルナ、ハルディ[すなわち、ターメリック]、パパイヤ等);アゼライン酸;抗炎症薬(例えば、ナプロキセン、イブプロフェン、ロフェコキシブ[Tehrani and Dharmalingam, 2004, Indian J. Dermatol. Venereol. Leprol., 70: 345−348;この記載内容は参照により本明細書中で援用される]等)、ニコチンアミド[ビタミンB3];ティーツリーオイル[メラロイカ油];ロフェコキシブ、亜鉛(Dreno et al., 1989, Acta Derm. Venereol., 69: 541−3;およびDreno et al., 2001, Dermatology, 203: 135−40;これらの記載内容はともに、参照により本明細書中で援用される);および/またはその組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0224】
座瘡の治療および/または予防のための代替的または付加的な一般療法としては、光線療法(例えば、青色光と赤色光を交互に);光線力学的療法(例えば強烈な青色/紫色光);レーザー治療(例えば、毛が成長するも毛嚢を焼き取るため;油を産生する皮脂腺を焼き取るため;および/または細菌における酸素の生成を誘導し、それらを殺害するため);局所加熱;および/またはその組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0225】
日光で座瘡の短期改善が達成され得ることが、当該技術分野で既知であるが、しかし、日光は長期的には座瘡を悪化させる、ということをいくつかの研究が示している。さらに細菌では、可視光線、特にある目的のための特別な蛍光照明、二色性電球、LEDおよび/またはレーザーにより発生される強烈な紫色光線(405nm〜420nm)が、座瘡を処置するために首尾よく用いられている(すなわち「光線療法」)。週2回用いる場合、これは、座瘡病変の数を約64%低減することが示されており(Kawada et al., 2002, J. Dermatol. Sci., 30:129−35;この記載内容は参照により本明細書中で援用される)、そして毎日適用される場合はより有効である。如何なる理論にも縛られずに考えると、アクネ桿菌内で産生されるポルフィリン(コプロポルフィリンIII)は、420nmおよびそれより短い波長の光によって刺激されると、フリーラジカルを生じる(Kjeldstad, 1984, Z. Naturforsch [C], 39:300−2;この記載内容は参照により本明細書中で援用される)。特に、数日間に亘って適用される場合、これらのフリーラジカルが最終的に細菌を殺害する(Ashkenazi et al., 2003, FEMS Immunol. Med. Microbiol., 35:17−24;この記載内容は参照により本明細書中で援用される)。ポルフィリンは他の状況では皮膚に存在しないため、そして紫外線(UV)は用いられないため、それは安全であると思われるし、米国食品医薬品局により認可されている。処置は、赤色可視光線(約660nm)とともに用いられる場合、明らかにより良好に働き、患者の80%に関して、毎日処置の3ヵ月後には、病変の76%低減を生じる(Papageorgiou et al., 2000, Br. J. Dermatol., 142:973−8;この記載内容は参照により本明細書中で援用される)。他の処置の大半とは異なり、負の副作用が典型的にほとんどなく、処置に対する細菌耐性の発生は非常に起こりそうにないと思われる。処置後、局所または経口抗生物質処置を用いて典型的であるより、長くクリアランスが存続する(例えば、数ヶ月までということもある)。
【0226】
光線力学的療法(強烈な青色/紫色光線(405nm〜425nm))は、特にアクネ桿菌が、ポルフィリンの産生を増大するデルタ−アミノレブリン酸(ALA)で前処置される場合、4週間の治療で、炎症座瘡病変の数を60%〜70%低減し得る、といういくつかの証拠がある。
【0227】
レーザー手術は、座瘡により跡に残される瘢痕を低減するためにしばらくの間使われていたが、座瘡形成それ自体の防止のためのレーザーに関して研究がなされてきた。概して、レーザーは、毛が成長するも毛嚢を焼き取るため、油を産生する皮脂腺を焼き取るため、および/または細菌における酸素の生成を誘導し、それによりそれらを殺害するために用いられる。
【0228】
局所加熱療法は、例えば、発達中の小膿疱における細菌を殺害し、それにより治癒を早めるために、時々用いられる。
【0229】
いくつかの実施形態では、座瘡の治療および/または予防のための提供組成物は、クリーム、リニメント剤、ローション、ゲル、日焼止め剤等に製剤化される。
【0230】
いくつかの実施形態では、座瘡の治療および/または予防のための提供組成物は、罹患部位(例えば、腋窩、手、足、顔面、首、背中、腕、胸部等)に限局的に投与される。
【0231】
乾癬
いくつかの実施形態では、提供される組成物は、皮膚および関節に影響を及ぼす障害である乾癬を治療および/または予防するために有用である。乾癬は、一般に、赤色の鱗状のパッチを皮膚上に出現させる。乾癬により引き起こされる鱗状斑(「乾癬性プラーク」と呼ばれる)は、炎症および過剰皮膚産生の区域である。皮膚はこの部位で急速に蓄積し、銀色がかった白色の外観を呈する。プラークは、しばしば、肘および膝の皮膚上に生じるが、しかし頭皮および性器を含めた任意の区域に影響を及ぼし得る。乾癬は、免疫媒介性であるとの仮説を立てられており、接触伝染性ではない。
【0232】
乾癬は、小限局化斑から完全身体適用範囲まで、重症度が様々な慢性再発性症状である。手指の爪および足指の爪は、しばしば影響を及ぼされる(「乾癬性爪ジストロフィー」)。乾癬は関節の炎症も引き起こし得るが、これは、「乾癬性関節炎」として既知である。乾癬を有する人々の10〜15%が、乾癬性関節炎を有する。
【0233】
乾癬の原因は分かっていないが、しかし遺伝的構成成分を有すると考えられる。いくつかの因子、例えばストレス、過剰アルコール消費および喫煙が、乾癬を悪化させると考えられる。乾癬を有する個体は、抑うつおよび自尊心喪失を蒙り得る。このようなものとして、当該疾患の重症度を評価するに際しては、生活の質が重要因子である。
【0234】
乾癬の治療および/または予防で現在用いられている治療法としては、特に限定されないが、ボツリヌス毒素;コールタール;ジトラノール(アントラリン);デスオキシメタゾン(TOPICORT(登録商標))などの副腎皮質ステロイド剤;ビタミンD3類似体(例えば、カルシポトリオール);レチノイド;アルガン油;ソラレンの局所投与と紫外線A光への曝露(PUVA);オオアザミ;メトトレキサート;シクロスポリン;代謝拮抗剤チオグアニン;ヒドロキシウレア;スルファサラジン;ミコフェノール酸モフェチル;アザチオプリン;タクロリムス;および/または抗体ベースの治療薬(例えば、アレファセプト[AMEVIEVE(登録商標)]、エタネルセプト[EMBREL(登録商標)]、インフリキシマブ[REMICADE(登録商標)]、エファリズマブ[RAPTIVA(登録商標)]など)が挙げられる。
【0235】
いくつかの実施形態では、乾癬を治療および/または予防する本発明の組成物をクリーム、リニメント、ローション、ゲル、日焼け止めなどに製剤化する。
【0236】
いくつかの実施形態では、乾癬を治療および/または予防する本発明の組成物を局所的に患部(例えば、腋窩、手、足、頭皮、顔面、首、背中、腕、胸など)に投与する。
【0237】
皮膚感染症
いくつかの実施形態では、本発明の組成物は皮膚感染症(例えば、細菌、ウイルスおよび/または真菌感染症)の治療および/または予防に有用である。
【0238】
いくつかの実施形態では、皮膚の感染症に関連する疾患、障害または状態は、例えば、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、ストレプトコッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogenes)、B群およびC群連鎖球菌、嫌気性菌(例えば、クロストリジウム(Clostridium)種)、コリネバクテリウム(Corynebacterium)種(例えば、コリネバクテリウム・ミヌチシマム(Corynebacterium minutissimum)、コリネバクテリウム テナース(Corynebacterium tenuis)など)、デルマトフィルス・コンゴレンシス(Dermatophilus congolensis)および/またはその組合せのうちの1つ以上による感染を原因とする、またはこれと関連のある細菌感染症に関連するものである。皮膚の細菌感染症に関連する疾患、障害または状態としては、特に限定されないが、膿痂疹、毛包炎、せつ腫症、カルブンケル症、化膿性汗腺炎(すなわち、汗腺および/または毛包の細菌感染症)、皮膚膿瘍、猫ひっかき病、蜂巣炎、丹毒、膿瘡、壊死性筋膜炎、紅色陰癬、点状角質融解症、黄菌毛症、ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群、急性爪囲炎および/またはその組合せが挙げられる。
【0239】
いくつかの実施形態では、皮膚の感染症に関連する疾患、障害または状態は、例えば、単純ヘルペスウイルス(例えば、1型および/または2型)、水痘帯状疱疹ウイルス、ヒトパピローマウイルス、ポックスウイルスなどのうちの1つ以上による感染を原因とする、またはこれと関連のあるウイルス感染症に関連するものである。皮膚のウイルス感染症に関連する疾患、障害または状態としては、特に限定されないが、口唇ヘルペス、陰部ヘルペス、帯状疱疹、伝染性軟属腫、疣贅および/またはその組合せが挙げられる。
【0240】
いくつかの実施形態では、皮膚の感染症に関連する疾患、障害または状態は、例えば、白癬菌(Trichophyton)種(例えば、紅色白癬菌(Trichophyton rubrum))、小胞子菌(Microsporum)種、表皮菌(Epidermophyton)種、カンジダ(Candida)種(例えば、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans))、ピチロスポルム・オバーレ(Pityrosporum ovale)および/またはその組合せのうちの1つ以上による感染を原因とする、またはこれと関連のある真菌感染症に関連するものである。皮膚の真菌感染症に関連する疾患、障害または状態としては、特に限定されないが、皮膚糸状菌症、足白癬(「水虫」)、カンジダ性間擦疹、鵞口瘡、爪囲炎、口角炎、カンジダ外陰膣炎、亀頭炎、癜風、慢性爪囲炎および/またはその組合せが挙げられる。
【0241】
皮膚の細菌感染を治療および/または予防するために現在用いられている治療法としては、特に限定されないが、ボツリヌス毒素、抗生物質(例えば、ペニシリン、ジクロキサシリン、セファレキシン、エリスロマイシン、クリンダマイシン、ゲンタマイシンなど)、局所抗生物質(例えば、クリンダマイシン、エリスロマイシン、ムピロシンなど)、バシトラシンとポリミキシンの局所混合物(例えば、NEOSPORIN(登録商標)、POLYSPORIN(登録商標))、局所フシジン酸クリームおよびその組合せが挙げられる。
【0242】
皮膚のウイルス感染症に関連する疾患、障害または状態を治療および/または予防するために現在用いられている治療法としては、特に限定されないが、ボツリヌス毒素、抗ウイルス治療薬(例えば、アシクロビル、ファムシクロビル、バラシクロビルなど)、局所治療薬(例えば、トリクロロ酢酸、サリチル酸、ポドフィリン、カンタクル(canthacur)、イミキモドクリームなど)および/またはその組合せが挙げられる。
【0243】
皮膚の真菌感染症に関連する疾患、障害または状態を治療および/または予防するために現在用いられている治療法としては、特に限定されないが、ボツリヌス毒素、局所治療薬(例えば、テルビナフィン[LAMISIL(登録商標)]、クロトリマゾール[LOTRIMIN(登録商標)、MYCELEX(登録商標)]またはエコナゾール[SPECTAZOLE(登録商標)]、硫化セレンシャンプー、ケトコナゾールシャンプーなど)、経口治療薬(例えば、イトラコナゾール[SPORANOX(登録商標)]、テルビナフィンなど)および/またはその組合せが挙げられる。
【0244】
皮膚感染症の1つ以上の症状および/または原因の治療および/または予防で現在用いられている別のまたは追加の治療法としては、特に限定されないが、罹患皮膚の外科的除去、切断などが挙げられる。
【0245】
いくつかの実施形態では、皮膚感染症を治療および/または予防する本発明の組成物をクリーム、リニメント、ローション、ゲル、シャンプー、コンディショナー、日焼け止め、脱臭剤および/または制汗剤(例えば、ロールオン、固形スティック、ゲル、クリーム、エアゾールなどとして)などに製剤化する。
【0246】
いくつかの実施形態では、皮膚感染症を治療および/または予防する本発明の組成物を局所的に患部(例えば、腋窩、手、足、頭皮、毛包、顔面、首、背中、腕、胸など)に投与する。
【0247】
光線角化症
いくつかの実施形態では、本発明の組成物は光線角化症の治療および/または予防に有効であり得る。光線角化症(「日光角化症」または「AK」とも呼ばれる)は、前癌状態の分厚い、鱗状のまたは表面が固くなった皮膚斑である。光線角化症は頻繁に日光に曝される色白な者にもっともよくみられる。皮膚が常に日光に曝されると、分厚い、鱗状のまたは表面が固くなった隆起が現れる。隆起の鱗状のまたは表面が固くなった領域は、乾燥してざらざらしている。平坦な鱗状の部位として成長が始まり、後に固い疣贅状の領域となる。
【0248】
光線角化症の部位は通常、2mm〜6mmの範囲の大きさであり、濃いまたは淡い黄褐色、桃色、赤色、これらすべてを組み合わせた色を呈するか、周囲の皮膚と同じ色素を有する。顔面、耳、首、頭皮、胸部、手の甲、前腕または唇などの日光に曝されるあらゆる部位に出現し得る。
【0249】
光線角化症に関連する疾患、障害または状態を治療および/または予防するために現在用いられている治療法としては、特に限定されないが、ボツリヌス毒素、5‐フルオロウラシル、イミキモド、ジクロフェナク、ワニ油および/またはその組合せが挙げられる。
【0250】
光線角化症の1つ以上の症状および/または原因を治療および/または予防するために現在用いられている別のまたは追加の治療法としては、特に限定されないが、凍結手術、光線力学療法、レーザー治療、電気焼灼術、外科手術などが挙げられる。
【0251】
いくつかの実施形態では、光線角化症を治療および/または予防する本発明の組成物をクリーム、リニメント、ローション、ゲル、シャンプー、コンディショナー、日焼け止め、脱臭剤および/または制汗剤(例えば、ロールオン、固形スティック、ゲル、クリーム、エアゾールなどとして)などに製剤化する。
【0252】
いくつかの実施形態では、光線角化症を治療および/または予防する本発明の組成物を局所的に患部(例えば、腋窩、手、足、頭皮、毛包、顔面、首、背中、腕、胸など)に投与する。
【0253】
湿疹性皮膚炎
いくつかの実施形態では、本発明の組成物は、縁が不明瞭な紅斑性の局所的炎症性反応を特徴とする皮膚状態である湿疹性皮膚炎の治療および/または予防に有用である。急性期には、病変が浮腫、小胞形成、毛細血管性出血および場合によっては水疱を呈し得る。慢性病変のほとんどが乾燥して鱗状であり、二次的に苔癬化を呈することもある。これらの病変は二次的に細菌感染を来たすことが多く、これが痂皮形成も引き起こし得る。これらの病変は多くの場合、そう痒性である。場合によっては、この状態はアレルゲンへの曝露に続発するものであり得る。
【0254】
アトピー性皮膚炎は、皮膚の多くの領域で激しい掻痒を伴うより全身性の形態の湿疹性皮膚炎である。この状態は喘息、枯草熱、またはその他のアレルギーの個人歴または家族歴に関連する場合が多い。病変は多くの場合、肘前窩および膝窩ならびに手首および首に分布する。湿疹性皮膚炎およびアトピー性皮膚炎は当該技術分野で「湿疹」としても知られている。
【0255】
湿疹性皮膚炎の1つ以上の症状および/または原因を治療および/または予防するために現在用いられている治療法としては、ボツリヌス毒素、糖質コルチコステロイド、コールタール、カルシニューリン阻害薬(例えば、タクロリムス、ピメクロリムスなど)、抗ヒスタミン薬(例えば、ジフェンヒドラミンなど)、シクロスポリン、インターフェロン、オマリズマブ、リツキシマブ、ミコフェノール酸モフェチル、AMG157、JNJ−26113100、CD2027、SUN13834、S−777469、GW842470X、TS022、ロフルミラスト、カルシポトリオール、ピトラキンラおよび/またはその組合せが挙げられる。
【0256】
いくつかの実施形態では、湿疹性皮膚炎を治療および/または予防する本発明の組成物をクリーム、リニメント、ローション、ゲル、シャンプー、コンディショナー、日焼け止め、脱臭剤および/または制汗剤(例えば、ロールオン、固形スティック、ゲル、クリーム、エアゾールなどとして)などに製剤化する。
【0257】
いくつかの実施形態では、湿疹性皮膚炎を治療および/または予防する本発明の組成物を局所的に患部(例えば、腋窩、手、足、頭皮、顔面、首、背中、腕、胸など)に投与する。
【0258】
皮脂が過剰に産生される障害
いくつかの実施形態では、本発明の組成物は、皮脂が過剰に産生される障害(例えば、脂漏症、脂漏性皮膚炎など)の治療および/または予防に有用であり、この障害は、通常は頭皮、顔面および/または胴を含めた皮脂腺の多い皮膚の領域を冒す障害である。通常、この状態を有する患者には、鱗状、片状、紅斑性および多くの場合、そう痒性の皮膚がみられる。頭皮が冒されると脱毛を来たすこともある。場合によっては、皮膚が脂性になることもある。
【0259】
皮脂が過剰に産生される障害の1つ以上の症状および/または原因を治療および/または予防するために現在用いられている治療法としては、ボツリヌス毒素、サリチル酸、アゼライン酸、硫化セレン、イミダゾール(例えば、ケトコナゾール、ミコナゾール、フルコナゾール、エコナゾール、ビホナゾール、クリマゾール、シクロピロクス、シクロピロクスオラミンなど)、イトラコナゾール、テルビナフィン、ピリチオン亜鉛、過酸化ベンゾイル、コールタール、杜松タール、糖質コルチコステロイド(例えば、ヒドロコルチゾンなど)、メトロニダゾール、リチウム、カルシニューリン阻害薬(例えば、タクロリムス、ピメクロリムスなど)、ビタミンD3、イソトレチノインおよび/またはその組合せが挙げられる。
【0260】
いくつかの実施形態では、皮脂が過剰に産生される障害の1つ以上を治療および/または予防する本発明の組成物をクリーム、リニメント、ローション、ゲル、日焼け止め、脱臭剤および/または制汗剤(例えば、ロールオン、固形スティック、ゲル、クリーム、エアゾールなどとして)などに製剤化する。
【0261】
いくつかの実施形態では、皮脂が過剰に産生される障害の1つ以上を治療および/または予防する本発明の組成物を局所的に患部(例えば、腋窩、手、足、頭皮、顔面、首、背中、腕、胸など)に投与する。
【0262】
熱傷
いくつかの実施形態において、提供される組成物は、熱、電気、化学物質、光、放射線または摩擦に起因する肉体に至る損傷タイプの熱傷の治療に有用である。多くの熱傷は皮膚のみに影響を及ぼすが、時折、熱傷は、深組織(筋肉、骨、および血管等)を損傷し得る場合がある。熱傷は、第1度、第2度、第3度、または第4度のいずれかとして分類することができる。
【0263】
第1度の熱傷は、通常、損傷部位の発赤(紅斑)、白色プラークおよび軽度の疼痛に限定される。これらの熱傷は、一般に表皮のみに関与する。ほとんどの日焼けは、第1度の熱傷として含み得る。
【0264】
第2度の熱傷は、皮膚の表在性水疱を伴う紅斑として現れ、神経関与レベルに応じて多少の疼痛に関与し得る。第2度の熱傷は、典型的には表在性(乳頭状)真皮に関与し、深(細網状)真皮層にも関与し得る。治癒に3週間超を必要とする熱傷は、皮膚を切り取り、最適結果のため皮膚移植することが多い。
【0265】
第3度の熱傷は、皮下組織への損傷を伴い表皮が欠失している場合に発現する。熱傷被害者は、典型的に表皮の炭化および極度の損傷を示し、硬い乾燥痂皮が存在する場合がある。第3度の熱傷は瘢痕化に至り、被害者は、さらに毛幹およびケラチン損失を示す。これらの熱傷は、移植を必要とし得る。すべての神経は、やけどによって損傷しており疼痛シグナルを送らないため、これらの熱傷は無痛性である;しかしながら、第3度の熱傷はすべて有痛性である第1および第2度の熱傷に囲まれている。
【0266】
第4度の熱傷は、筋肉、腱、および骨に関与する。四肢に関与する場合、切断術または有意な機能不全に至ることが多い。
【0267】
熱傷の1つまたは複数の症状および/または原因を処置および/または予防するために使用されている現行療法としては、ボツリヌス毒素、抗生物質、鎮痛薬および/またはそれらの組み合わせが挙げられる。
【0268】
いくつかの実施形態において、熱傷の治療および/または予防のために提供される組成物は、クリーム、リニメント剤、ローション、ゲル、日焼け止め剤等に製剤化される。
【0269】
いくつかの実施形態において、熱傷の治療のために提供される組成物は、罹患部位(例えば、腋窩、手、足、頭皮、顔面、頸部、背部、腕、胸部等)に局所投与する。
【0270】
レイノー現象
いくつかの実施形態において、提供される組成物は、レイノー現象、手指および足指の血管攣縮性状態の治療および/または予防のためである。典型的に、低温または情動ストレスに応答して、手指の皮膚が、変色し(白色、青色および/または赤色、この順序であることが多い)、有痛性になる。重度のレイノー現象は、皮膚、最終的には手指および/または足指が壊死し得、「自己切断」をもたらす。レイノー現象の患者の爪は、脆くなる場合がある。この状態は、強皮症および/または関節リウマチ等の結合組織疾患に関連することが多い。
【0271】
レイノー現象の1つまたは複数の症状および/または原因を処置および/または予防するための現行療法としては、ボツリヌス毒素、カルシウムチャネル遮断薬(例えば、ニフェジピン等)、アルファ遮断薬(例えば、ヒドララジン等)、ニトログリセリン、アンギオテンシンII受容体アンタゴニスト(例えば、ロサルタン等)、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(例えば、フルオキセチン等)、トリニトログリセリン、タダラフィル、イチョウ(Ginkgo biloba)抽出物、SLx−2101、セイヨウオトギリソウ、ファスジル、シロスタゾール、イロプロスト、レラキシン、トレプロスチニルジエタノールアミン、シルデナフィル、アトルバスタチン、メシル酸イマチニブ、トレプロスチニルジエタノールアミンおよび/またはそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0272】
いくつかの実施形態において、レイノー現象の処置および/または予防のために提供される組成物は、クリーム、リニメント剤、ローション、ゲル、日焼け止め剤等に製剤化される。
【0273】
いくつかの実施形態において、レイノー現象の処置および/または予防のために提供される組成物は、罹患部位(例えば、腋窩、手、足等)に局所投与する。
【0274】
エリテマトーデス
いくつかの実施形態において、提供される組成物は、エリテマトーデス、皮膚、そして脳および神経系、腎臓、肝臓ならびに/または血管を含む複数の器官系の疾患に関与し得る自己免疫性の状態の処置および/または予防に有用である。ループス皮疹は、顔面の頬の領域に関与することが多く、「蝶型紅斑」と記載される。一部の患者は、円板状紅斑性ループスと称される皮膚の厚く赤い鱗状の斑を示す。抜け毛も、この疾患の徴候であり得る。口、鼻および膣の潰瘍もまた、起こり得る。
【0275】
エリテマトーデスの1つまたは複数の症状および/または原因を処置および/または予防する現行療法としては、ボツリヌス毒素、非ステロイド性抗炎症薬(例えば、イブプロフェン等)、アスピリン、抗マラリア薬(例えば、クロロキン、ヒドロキシクロロキン等)、コルチコステロイド(例えば、ヒドロキシコルチゾン等)、免疫抑制薬(例えば、アザチオプリン、シクロホスファミド、シクロスポリン、ミコフェノール酸モフェチル、メトトレキサート、治療抗体等)および/またはそれらの組み合わせが挙げられる。
【0276】
いくつかの実施形態において、エリテマトーデスの処置および/または予防のために提供される組成物は、クリーム、リニメント剤、ローション、ゲル、日焼け止め剤等に製剤化される。
【0277】
いくつかの実施形態において、エリテマトーデスの処置および/または予防のために提供される組成物は、罹患部位(例えば、腋窩、手、足、頭皮、顔面、頸部、背部、腕、胸部等)に局所投与する。
【0278】
高色素沈着障害
いくつかの実施形態において、提供される組成物は、局所性または全身性の異常な皮膚の暗色化をもたらす1つまたは複数の高色素沈着障害(例えば、黒皮症等)の処置および/または予防に有用である。高色素沈着は、日光曝露、薬剤および/または炎症(尋常性座瘡に起因する炎症を含む)に起因する皮膚の損傷に起因することが多い。黒皮症は、上頬、鼻、両唇、上唇および/または額に最もよく見られる皮膚の黒い不揃いな斑の状態である。黒皮症は、妊娠に関連することが多い。
【0279】
高色素沈着障害の1つまたは複数の症状および/または原因を処置および/または予防するために使用されている現行療法としては、ボツリヌス毒素、フェノール(例えば、ヒドロキシキノン、メキノール等)、レチノイド(例えば、トレチノイン、イソトレチノイン等)、アルファ−ヒドロキシ酸(例えば、グリコール酸、サリチル酸、アゼライン酸等)および/またはそれらの組み合わせが挙げられる。
【0280】
いくつかの実施形態において、1つまたは複数の高色素沈着障害の処置および/または予防のために提供される組成物は、クリーム、リニメント剤、ローション、ゲル、日焼け止め剤等に製剤化される。
【0281】
いくつかの実施形態において、1つまたは複数の高色素沈着障害の処置および/または予防のために提供される組成物は、罹患部位(例えば、腋窩、手、足、頭皮、毛包、顔面、頸部、背部、腕、胸部等)に局所投与する。
【0282】
低色素沈着障害
いくつかの実施形態において、提供される組成物は、局所性および/または全身性の異常な皮膚の薄色化を特徴とする1つまたは複数の低色素沈着障害(例えば、白斑等)を処置および/または予防のためであり得る。白斑は、皮膚色素の慢性で局所性の喪失、ゆえに皮膚の薄色化を特徴とする。皮膚病変が生じる場合、それらは、顔面、手および手首において最も著明である。色素脱失は、身体開口部(口、眼、鼻腔、生殖器および/または臍等)の周囲において特に顕著である。
【0283】
低色素沈着障害の1つまたは複数の症状および/または原因を処置および/または予防するために使用されている現行療法としては、ボツリヌス毒素、コルチコステロイド、カルシニューリン阻害剤(例えば、タクロリムス、ピメクロリムス等)、カルシポトリオール、ソラレンおよび/またはそれらの組み合わせが挙げられる。
【0284】
いくつかの実施形態において、1つまたは複数の低色素沈着障害の処置および/または予防のために提供される組成物は、クリーム、リニメント剤、ローション、ゲル、日焼け止め剤等に製剤化される。
【0285】
いくつかの実施形態において、1つまたは複数の低色素沈着障害の処置および/または予防のために提供される組成物は、罹患部位(例えば、腋窩、手、足、頭皮、顔面、頸部、背部、腕、胸部等)に局所投与する。
【0286】
皮膚癌
いくつかの実施形態において、提供される組成物は、皮膚癌(例えば、皮膚扁平上皮細胞癌、皮膚基底細胞癌等)、皮膚組織の悪性増殖(可視の腫瘍をもたらすことが多い)の処置および/または予防に有用である。皮膚癌は、皮膚の成長、治癒しない皮膚の変化、皮膚の潰瘍化、皮膚の変色および/または既存の母斑に対する変化(母斑に対する不揃いな縁の出現および/または母斑の拡大等)を示し得る。基底細胞癌は、通常、頭部、頸部および/または肩の日光に曝された皮膚における、ふくらんだ滑らかな真珠光沢の隆起のように見える。時折、小血管が、これらの腫瘍内に見られる場合がある。これらの腫瘍の中央において痂皮形成および出血が頻繁に示される。扁平上皮癌は、通常、日光に曝された皮膚における赤いうろこ模様の肥厚した斑である。潰瘍化および出血を示すことがあり、この形態の皮膚癌は、処置されないと、大きい腫瘤に成長し得る。
【0287】
皮膚扁平上皮細胞癌の処置および/または予防のために使用されている現行療法としては、ボツリヌス毒素、5−アミノレブリン酸、5−フルオロウラシル、アシトレチン、アファメラノタイド、API31510、API31510、セツキシマブ、ダサチニブ、エフロルニチン、エルロチニブ、GDC−0449、ゲフィチニブ、HPPH、イミキモド、アミノレブリン酸メチル、PEG−インターフェロンアルファ−2a、PEP005、シリコンフタロシアニン4、タザロテン、トレチノイン、ベルテポルフィンおよび/またはそれらの組み合わせが挙げられる。
【0288】
皮膚基底細胞癌の処置および/または予防のために使用されている現行療法としては、ボツリヌス毒素、5−アミノレブリン酸、5−フルオロウラシル、アシトレチン、アファメラノタイド、API31510、API31510、セツキシマブ、ダサチニブ、エフロルニチン、エルロチニブ、GDC−0449、ゲフィチニブ、HPPH、イミキモド、アミノレブリン酸メチル、PEG−インターフェロンアルファ−2a、PEP005、シリコンフタロシアニン4、タザロテン、トレチノイン、ベルテポルフィンおよび/またはそれらの組み合わせが挙げられる。
【0289】
いくつかの実施形態において、皮膚癌の処置および/または予防のために提供される組成物は、クリーム、リニメント剤、ローション、ゲル、日焼け止め剤、脱臭剤および/または制汗薬に(例えば、ロールオン、固体スティック、ゲル、クリーム、エアロゾル等として)製剤化される。
【0290】
いくつかの実施形態において、皮膚癌の処置および/または予防のために提供される組成物は、罹患部位(例えば、腋窩、手、足、頭皮、顔面、頸部、背部、腕、胸部等)に局所投与する。
【0291】
しわの処置
いくつかの実施形態において、提供される組成物は、しわ(例えば、顔面のしわ)の処置および/または予防に有用である。額、眉間、顔面および/もしくは眼窩周囲領域に関与する顔面のしわは、共通の審美的問題であり、基礎的な顔面の筋肉組織の過活動に関すると考えられる。例えば、眉間のしわの発現は、少なくとも部分的に基礎的な鼻根筋、皺眉筋、および眼輪筋の動力に関与する。顔面のしわは、老いた外見となるため問題であるとみなされる。場合によって、それらは負の感情(例えば、怒り、不安、悲しみ等)、疲労、またはストレスの徴候として誤解され得る。
【0292】
しわを処置および/または予防するために使用されている現行療法としては、ボツリヌス毒素;トレチノイン(RETIN−A(登録商標));表皮成長因子;および/またはグリコサミノグリカンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0293】
近年、ボツリヌス毒素溶液の注射は、過機能性の顔面のしわ処置のための最も人気療法の1つとなっている。注射後、毒素は、顔面の擬態筋肉を麻痺させるかまたは弱めるように作用する。これは明らかにしわの外観を減少させるかまたは除去する。Sadick, 2004, Clin. Dermatol. 22:29−33(参照により本明細書に組み込まれる)。
【0294】
ボツリヌス毒素溶液の初回美容的使用は、額の眉間のしわライン処置のためであった(Carruthers et al., 1992, J. Dermatol. SurgのOncol., 18:17;参照により本明細書に組み込まれる)。また、広頚筋内へのボツリヌス毒素溶液の注射は口隆起を生じることが記されている(Brandt et al., 1998, Dermatol. Surg., 24:1232;参照により本明細書に組み込まれる)。顎先へのボツリヌス毒素溶液の注射もまた、顕著な精神的なしわ治療のために行われている(Carruthers et al., “Cosmetic Uses of Botulinum A Exotoxin,” pp. 325−48, Advances in Dermatology, James, et al., eds., Mosby−Yearbook, Chicago, 1997;参照により本明細書に組み込まれる)。
【0295】
最近、顔面のしわおよび/またはラインの発現は、反復注射を介したA型ボツリヌス毒素処置の長期使用によって遅延化できることが示唆されている(Binder, 2006, Arch. Facial Plast. Surg., 8:426)。しかしながら、反復注射は患者にとって有痛性であり、意図しない筋肉群に注射して、有害な副作用(例えば下垂症)を潜在的に引き起こすリスクがある。
【0296】
ボツリヌス毒素を含むナノ粒子(例えばナノエマルション)組成物の近年の開発(例えば、PCT特許出願PCT/US06/46236(2006年12月1日出願、WO 08/045107(2008年4月17日)として公開;表題「ボツリヌスナノエマルション(BOTULINUM NANOEMULSIONS)」)(この記載内容は参照により本明細書中で援用される)に記載)は、皺の処置への有望な治療アプローチを提供する。いくつかの実施形態では、ボツリヌスナノエマルションは、フェイス(首)ラインまたは皺の開始を遅延するために、長期間に亘って顔面および/または首に適用される。いくつかの実施形態では、ボツリヌスナノエマルションは、フェイス(首)ラインまたは皺の開始を遅延するために、長期間に亘って顔面および/または首に、一定間隔で、適用される。いくつかの実施形態では、ボツリヌス毒素は、フェイス(首)ラインまたは皺の開始を遅延するために、6ヶ月より長い期間に亘って顔面および/または首に、一定間隔で、適用される。いくつかの実施形態では、ボツリヌス毒素は、フェイス(首)ラインまたは皺の開始を遅延するために、1年より長い期間に亘って顔面および/または首に、一定間隔で、適用される。いくつかの実施形態では、ボツリヌス毒素は、フェイス(首)ラインまたは皺の開始を遅延するために、5年より長い期間に亘って顔面および/または首に、一定間隔で、適用される。いくつかの実施形態では、ボツリヌス毒素は、フェイス(首)ラインまたは皺の開始を遅延するために、10より長い期間に亘って顔面および/または首に、一定間隔で、適用される。
【0297】
いくつかの実施形態において、しわの処置および/または予防のために提供される組成物は、クリーム、リニメント剤、ローション、ゲル、日焼け止め剤等に製剤化される。
【0298】
いくつかの実施形態において、しわの処置および/または予防のために提供される組成物は、罹患部位(例えば、顔面、頸部等)に局所投与する。
【0299】
頭痛
いくつかの実施形態において、提供される組成物は、頭痛の処置および/または予防に有用である。いくつかの実施形態において、頭痛としては、片頭痛、本態性頭痛、頸椎性頭痛および/または緊張性頭痛が挙げられるが、これらに限定されない。
【0300】
頭痛の処置および/または予防のために使用されている現行療法としては、ボツリヌス毒素、鎮痛薬(例えば、パラセタモール、アセトアミノフェン、非ステロイド性抗炎症薬、例えば、アスピリン、イブプロフェン、ジクロフェナク、ナプロキセン)、アミトリプチリン、フルオキセチン、ガバペンチン、チザニジン、トピラメート、抗てんかん剤(例えば、バルプロエート)、筋肉弛緩剤(本明細書に記載の任意のもの)、アヘン剤(例えば、モルヒネ、コデイン、テバイン、パパベリン、オキシコドン、ヒドロコドン等)および/またはそれらの組み合わせが挙げられる。
【0301】
いくつかの実施形態において、頭痛の処置および/または予防のために提供される組成物は、クリーム、リニメント剤、ローション、ゲル、日焼け止め剤等に製剤化される。
【0302】
いくつかの実施形態において、頭痛の処置および/または予防のために提供される組成物は、罹患部位(例えば、顔面、頸部等)に局所投与する。
【0303】
その他の用途
提供される新規の組成物は、任意の目的のために、例えば医療における任意の使用、または任意の美容的使用のために、本発明に従って利用され得る、と当業者は理解する。概して、提供される新規の組成物は、任意の経路により、特に局所経路、例えば対象の皮膚への適用により、対象に投与され得る。
【0304】
いくつかの実施形態では、対象は、本発明に従って提供組成物を用いる療法のための志願者であって、この場合、対象は、本明細書中に記載されるような皮膚構造物に関連した疾患または障害および/または状態のほかに、またはそれに代わるものとして、種々の疾患または障害および/または症状のうちのいずれかに罹患しているか、または発症しやすい。このようなその他の疾患または障害および/または状態の例としては、以下の:レイノー現象、紅斑性狼瘡、関節炎、骨関節炎、歯ぎしり、頚部首痛、ドライアイ、胃腸障害、アカラシア、食道痙攣、胃不全麻痺、オッディ括約筋の痙攣、肛門裂傷、アニスムス、外側上顆炎、背部痛、下背部痛、上背部痛、咀嚼筋肥大、顔面神経障害、筋肉痙攣または拘縮を伴う神経筋障害および症状、顔面麻痺、例えば片側顔面痙攣、脳性麻痺、卒中による痙縮、眼瞼痙攣、顔面拘縮、筋緊張異常(ジストニア)、頚部ジストニア、喉頭ジストニア、口下顎ジストニア、書痙、神経痛、三叉神経痛、神経障害性疼痛、パーキンソン病、足底筋膜炎痛、前立腺過形成、頭痛、片頭痛、本態性頭痛、頚原性頭痛、緊張性頭痛、前立腺障害、前立腺痛、前立腺肥大症、不穏下肢症候群、鼻炎、アレルギー性鼻炎、流涎症、斜視、側頭下顎骨関節(「TMJ」)症候群、チック、ツレット病、片側顔面痙攣、振顫、本態性振顫、膀胱機能不全、排尿筋・括約筋筋失調、膀胱疼痛、膀胱痙縮、過敏性膀胱、膣痙、痙縮(例えば多発性硬化症、後眼窩筋、種々の眼科的症状に起因する痙縮)、および/またはその組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0305】
組成物および製剤
本明細書に上記したように、本発明は、1つ以上のエンプティナノ粒子組成物および/またはその個々の成分を含む組成物を提供する。提供される組成物は、適切な送達経路用に製剤化され得る。
【0306】
いくつかの実施形態において、本発明は、少なくとも1つの提供される組成物を含む医薬品および/または組成物を提供する。かかる組成物は、経口(PO)、静注(IV)、筋肉内(IM)、動脈内(IA)、髄内、髄腔内、皮下(SQ)、心室内、経皮、真皮内、皮内、直腸内(PR)、膣内、腹腔内(IP)、胃内(IG)、局所および/もしくは経皮(例えば、ローション、クリーム、リニメント剤、軟膏、散剤、ゲル、点滴薬等によって)、粘膜内、鼻腔内、口腔内、腸内、硝子体内、舌下;気管内点滴注入法、気管支点滴注入法、および/もしくは吸入によって;経口スプレー、経鼻スプレー、および/もしくはエアロゾルとして、および/もしくは門脈カテーテルを介して;ならびに/またはそれらの組み合わせ(これらに限定されない)による任意の送達経路用に製剤化され得る。
【0307】
提供される組成物の製剤は、例えば、薬理学の分野において既知であるかまたは今後開発される任意の適切な方法によって調製され得る。一般に、かかる調製方法は、提供される組成物を1つまたは複数の賦形剤と混合し、次いで、必要であればおよび/または望ましくは、適切な投与形態、例えば単回もしくは複数回用量の単位に生成物を成形および/または包装するステップを包含する。
【0308】
いくつかの実施形態において、組成物は、バルクで、単一単位用量および/または複数の単一単位用量として、調製され得、包装され得、および/または販売され得る。本明細書で使用する「単位用量」は、所定量の提供される組成物を含む医薬組成物の別々の量である。提供される組成物の量は、一般に、対象に投与する提供組成物の投薬量および/またはかかる投薬量の好都合な分割量、例えば、かかる投薬量の2分の1もしくは3分の1と等しい。
【0309】
組成物(例えば、薬学的および/または美容的に許容可能な組成物)における使用に適した賦形剤は、例えば、1つまたは複数の賦形剤(所望の特定の投与形態に適するような、溶媒、分散媒、造粒媒、希釈剤または他の液体ビヒクル、分散補助剤または懸濁補助剤、界面活性剤および/または乳化剤、等張剤、増粘剤または乳化剤、保存剤、固体結合剤、潤滑剤、崩壊剤、結合剤、保存剤、緩衝剤等)を含み得る。代替的または追加的に、賦形剤(カカオ脂および/または坐剤ワックス、染色剤、コーティング剤、甘味料、香味料および/または香薬等)を使用することができる。RemingtonのThe Science and Practice of Pharmacy,21st Edition,A.R.Gennaro(Lippincott,Williams & Wilkins,Baltimore,MD,2005;参照により本明細書に組み込まれる)では、医薬組成物を製剤化する際に使用される様々な賦形剤およびその調製のための既知の技術が開示されている。
【0310】
いくつかの実施形態において、適切な賦形剤(例えば、薬学的および/または美容的に許容可能な賦形剤)は、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%純粋である。いくつかの実施形態において、賦形剤は、米国食品医薬品局によって承認されている。いくつかの実施形態において、賦形剤は、薬学的グレードである。いくつかの実施形態において、賦形剤は、米国薬局方(USP)、欧州薬局方(EP)、英国薬局方および/または他の国際薬局方の規格を満たす。
【0311】
いくつかの実施形態において、提供される組成物は、クリーム、リニメント剤、軟膏、油、発泡体、スプレー、ローション、液体、散剤、増粘ローション、またはゲル(例えば、本明細書に記載のように経皮送達用に製剤化される)に製剤化される。特定の例示的なかかる製剤は、例えば、美容用製剤(皮膚軟化剤、栄養ローションタイプエマルション、クレンジングローション、クレンジングクリーム、乳液、軟化ローション、マッサージクリーム、軟化クリーム、化粧下地、リップスティック、フェイシャルパックもしくはフェイシャルジェル等)、洗浄製剤(シャンプー、リンス、ボディクレンザー、ヘアトニックまたは石鹸等)、または皮膚科学的組成物(ローション、軟膏、ゲル、クリーム、リニメント剤、パッチ、脱臭剤またはスプレー等)として調製され得る。
【0312】
いくつかの実施形態において、提供される組成物(例えば、局所用、特に真皮/経皮投与用に製剤化される提供される組成物)は、美容的に許容可能な成分で製剤化される。例えば、いくつかの実施形態において、提供される組成物は、水および任意の美容的に許容可能な溶媒、特に、モノアルコール(例えば、1〜8個の炭素原子を有するアルカノール(エタノール、イソプロパノール、ベンジルアルコールおよびフェニルエチルアルコール等)、アルキレングリコール等の多価アルコール(グリセリン、エチレングリコールおよびプロピレングリコール等)およびグリコールエーテル(モノ−、ジ−およびトリ−エチレングリコールモノアルキルエーテル、例えば、単独でまたは混合物中で使用される、エチレングリコールモノメチルエーテルおよびジエチレングリコールモノメチルエーテル等)で製剤化される。かかる構成要素は、例えば、組成物全体の重量に対して最大60重量%、70重量%、80重量%、または90重量%の割合で存在し得る。
【0313】
いくつかの実施形態において、局所投与用に提供される組成物は、組成物を適用すべき対象に望ましいかまたは適している外観属性を付与する1つまたは複数の美容的に許容可能な成分を含む(例えば、無光沢外観であり、これは脂ぎった皮膚を有する対象への投与に特に望ましいかまたは適し得る)。
【0314】
いくつかの実施形態において、提供される組成物は、例えば、無光沢の生成物(脂ぎった皮膚を有する個体に対して特に望ましい場合がある)を得るために、少なくとも1つの美容的に許容可能な充填剤で製剤化される。
【0315】
提供される組成物は、例えば、パッチ等の機器に組み込まれ得ることを当業者は認識するであろう。様々な経皮パッチ構造物が、当該技術分野で既知であり;提供される組成物は、様々なかかる構造物のいずれかに容易に組み込まれ得ることを当業者は認識するであろう。いくつかの実施形態において、経皮パッチは、皮膚に適用されるパッチの片側から伸びる複数の針をさらに備え得、ここで、針は、そのパッチから伸びて皮膚の角質層まで突出している。いくつかの実施形態において、針は、血管を破らない。
【0316】
いくつかの実施形態において、経皮パッチは、接着剤を含む。粘着性パッチのいくつかの例が周知である(例えば、米国意匠特許第296,006号;ならびに米国特許第6,010,715号;同第5,591,767号;同第5,008,110号;同第5,683,712号;同第5,948,433号;および同第5,965,154号を参照されたい;これらはすべて、参照により本明細書に組み込まれる)。粘着性パッチは、一般に、接着剤の層(患者の皮膚に適用される層)、提供される組成物を保持するためのデポーまたは容器、およびそのデポーからの提供される組成物の漏出を防ぐ外面を有することを特徴とする。パッチの外面は、典型的には、接着性ではない。
【0317】
本発明によれば、提供される組成物は、それが長時間にわたって安定なままであるようにパッチに組み込まれる。例えば、提供される組成物は、その薬剤を安定化し、その薬剤がマトリックスおよびパッチから拡散するのを可能にする、ポリマーマトリックスに組み込まれ得る。また、パッチが皮膚に適用されると、提供される組成物が皮膚を通過して拡散し得るように、提供される組成物は、パッチの接着剤の層に組み込まれ得る。いくつかの実施形態において、接着剤の層は、加熱によって活性化され得、約37℃の温度によって接着剤がゆっくり液化し、薬剤が皮膚を通過して拡散する。その接着剤は、37℃未満で保存されている場合、粘着性のままであり得、その接着剤は、いったん皮膚に適用されると、液化するにつれて粘着性を失う。
【0318】
いくつかの実施形態において、提供される組成物は、パッチに加えられる圧力によって提供される組成物がパッチから(必要に応じて針を通じて)角質層に向かうようになる、パッチにおけるデポーとして提供できる。
【0319】
提供される組成物を皮内投与する際の使用に適した機器としては、米国特許第4,886,499号;同第5,190,521号;同第5,328,483号;同第5,527,288号;同第4,270,537号;同第5,015,235号;同第5,141,496号;および同第5,417,662号に記載されている機器等の短い針の機器が挙げられる。皮内用組成物は、皮膚を穿通する針の有効な長さを制限する機器(例えば、国際公開第99/34850号およびその機能的均等物に記載されている機器)によって投与し得る。液体ジェット式注射器を介しておよび/または角質層を貫通し、真皮に達する噴流をもたらす針を介して真皮に提供される組成物を送達するジェット式注射機器が、好適である。ジェット式注射機器については、例えば、米国特許第5,480,381号;同第5,599,302号;同第5,334,144号;同第5,993,412号;同第5,649,912号;同第5,569,189号;同第5,704,911号;同第5,383,851号;同第5,893,397号;同第5,466,220号;同第5,339,163号;同第5,312,335号;同第5,503,627号;同第5,064,413号;同第5,520,639号;同第4,596,556号;同第4,790,824号;同第4,941,880号;同第4,940,460号;ならびに国際公開第97/37705号および国際公開第97/13537号に記載されている。圧縮ガスを使用することにより粉末形態の提供される組成物を皮膚の外層から真皮まで加速する弾道的(Ballistic)粉末/粒子送達機器が、好適である。代替的または追加的に、従来の注射器が、皮内投与の従来のマントー法において使用され得る。
【0320】
経口および/または非経口投与用の液体投与形態としては、エマルション、マイクロエマルション、溶液、懸濁液、シロップおよび/またはエリキシル剤が挙げられるが、これらに限定されない。提供される組成物の他に、液体投与形態は、当該技術分野において一般的に使用される不活性希釈剤、例えば、水または他の溶媒、可溶化剤および乳化剤(エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド等)、油(特に、綿実油、落花生油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタン脂肪酸エステル、およびそれらの混合物を含み得る。不活性希釈剤の他に、経口組成物は、アジュバント(湿潤剤、乳化および懸濁化剤、甘味料、香味料および/または香薬等)を含むことができる。非経口投与のためのある実施形態において、組成物はCREMOPHOR(登録商標)、アルコール、油、変性油、グリコール、ポリソルベート、シクロデキストリン、ポリマーおよび/またはそれらの組み合わせ等の可溶化剤と混合する。
【0321】
注入可能な調製物、例えば、滅菌注入可能な水性または油性懸濁液は、適切な分散剤、湿潤剤および/または懸濁化剤を用いる既知の技術に応じて製剤化され得る。滅菌注入可能な調製物は、非毒性、非経口で許容可能な希釈剤および/または溶媒(例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液として)中の滅菌注射液、懸濁液および/またはエマルションであり得る。とりわけ適用し得る許容可能なビヒクルおよび溶媒は、水、リンガー溶液、U.S.P.、および等張塩化ナトリウム溶液である。滅菌した不揮発性油は、溶媒または懸濁化媒体として従来的に使用される。この目的において、合成のモノまたはジグリセリドを含む任意の無菌性不揮発性油を使用することができる。脂肪酸(オレイン酸等)を注入可能な調製物において使用することができる。
【0322】
注入可能な製剤は、例えば、細菌保持フィルターを介したろ過によっておよび/または使用前、滅菌水または他の滅菌された注入可能な媒体中に溶解または分散させることができる滅菌固体組成物状の滅菌薬を挿入することによって滅菌することができる。
【0323】
提供される組成物の効果を伸ばすため、皮下または筋肉内注射から提供される組成物の吸収を遅くすることが望まれ得る。これは、不良な水可溶性の結晶または非結晶物質の液体懸濁液の使用によって成し遂げ得る。提供される組成物の吸収率は次いで、その溶解率に基づき、これは順に、結晶サイズおよび結晶形態に依存し得る。あるいは、非経口投与した提供される組成物形態の遅延化された吸収は、提供される組成物を油ビヒクル中に溶解または懸濁化することによって成し遂げる。注入可能なデポー型は、生体分解性ポリマー(ポリラクチド−ポリグリコリド等)中に提供される組成物のマイクロカプセル化マトリックスを形成することによって作製する。ポリマーに対する提供される組成物の比率および使用される特定のポリマーの性質に依存し、提供される組成物の放出率を制御できる。他の生体分解性ポリマーの例としては、ポリ(オルトエステル)およびポリ(無水物)が挙げられる。デポーの注入可能な製剤は、提供される組成物を体組織と適合するリポソームまたはマイクロエマルション中に封入することによって調製する。
【0324】
直腸内または膣投与用の組成物は、典型的には、組成物を適切な刺激性の少ない賦形剤(環境温度で固体であるが、体温で液体であり、したがって直腸または膣内で融解し、提供される組成物を放出するカカオ脂、ポリエチレングリコールまたは坐剤ワックス等)と混合することによって調製できる坐剤である。
【0325】
経口投与用の固体投与形態としては、カプセル、錠剤、ピル、散剤、および顆粒剤が挙げられる。かかる固体投与形態において、提供される組成物は、少なくとも1つの不活性、薬学的に許容可能な賦形剤(クエン酸ナトリウムまたは第二リン酸カルシウム等)および/または充填剤もしくは増量剤(例えば、デンプン、ラクトース、ショ糖、グルコース、マンニトール、およびケイ酸)、結合剤(例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、ショ糖、およびアカシア)、保湿剤(例えば、グリセロール)、崩壊剤(例えば、寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモデンプン、タピオカデンプン、アルギン酸、あるケイ酸塩、および炭酸ナトリウム)、溶解遅延剤(例えば、パラフィン)、吸収促進剤(例えば、第4級アンモニウム化合物)、湿潤剤(例えば、セチルアルコールおよびグリセロールモノステアレート)、吸収剤(例えば、カオリンおよびベントナイト粘土)、および潤滑剤(例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム)、およびそれらの混合物と混合する。カプセル、錠剤およびピルの場合、投与形態は、緩衝剤を含み得る。
【0326】
類似タイプの固体組成物を、ラクトース、すなわち乳糖ならびに高分子量ポリエチレングリコール等の賦形剤を用いて軟および/または硬質ゼラチンカプセル中の充填剤として適用し得る。錠剤、糖衣錠、カプセル、ピル、および顆粒剤の固体投与形態は、コーティングおよび外郭(腸溶コーティングおよび医薬製剤技術において公知の他のコーティング等)を用いて調製することができる。それらは、必要に応じて不透明薬を含み得、提供される組成物(1つまたは複数)のみ、または選択的に、腸管の特定部分において、必要に応じて、遅延化された形で放出する組成物であることができる。使用することができる包埋組成物の例としては、ポリマー性物質およびワックスが挙げられる。類似タイプの固体組成物を、ラクトース、すなわち乳糖ならびに高分子量ポリエチレングリコール等の賦形剤を用いて軟および硬質ゼラチンカプセル中の充填剤として適用し得る。
【0327】
いくつかの実施形態において、組成物(例えば、医薬組成物)は、口腔内空洞を介した肺投与に適した製剤中に調製され得、包装され得、および/または販売され得る。かかる製剤は、約0.5nm〜約7nmまたは約1nm〜約6nmの範囲の直径を有する提供される組成物を含む乾燥粒子を含み得る。かかる組成物は好都合に、散剤を分配させるために推進剤ストリームが向かい得る乾燥散剤容器を含む機器を用いて、および/または自力推進溶媒/散剤分配容器(密封容器内で低沸点の推進剤中に溶解および/または懸濁した提供される組成物を含む機器等)を用いて投与するための乾燥散剤状である。かかる散剤は、少なくとも98%の粒子重量が0.5nm超の直径を有し、少なくとも95%の粒子数が7nm未満の直径を有する粒子を含む。あるいは、少なくとも95%の粒子重量が1nm超の直径を有し、少なくとも90%の粒子数が6nm未満を有する。乾燥散剤組成物は、固体微粉希釈剤(糖類等)を含み得、単位用量形態で好都合に提供される。
【0328】
低沸点の推進剤としては一般に、大気圧で65°F未満の沸点を有する液体推進剤が挙げられる。一般に推進剤は、50%〜99.9%(w/w)組成物を構成し得、提供される組成物は、0.1%〜20%(w/w)組成物を構成し得る。推進剤は、さらに追加成分(液体非イオン性および/または固体アニオン性界面活性物質および/または(提供される組成物を含む粒子と同位の粒径を有し得る)固体希釈剤等)を含み得る。
【0329】
いくつかの実施形態において、肺送達用に製剤化される組成物(例えば、医薬組成物)は、溶液および/または懸濁液の液滴状の提供される組成物を提供し得る。かかる製剤は、提供される組成物を含み、水性および/または希釈アルコール溶液および/または懸濁液として調製され得、包装され得、および/または販売され得、必要に応じて滅菌され、任意の噴霧および/または霧化機器を用いて好都合に投与し得る。かかる製剤は、さらに、着香料(サッカリンナトリウム等)、揮発性油、緩衝剤、界面活性剤および/または保存剤(メチルヒドロキシベンゾエート等)が挙げられるが、これらに限定されない1つまたは複数の追加成分を含み得る。この投与経路によって提供される液滴は、約0.1nm〜約200nmの範囲の平均直径を有し得る。
【0330】
肺送達に有用な本明細書に記載の製剤は、医薬組成物の鼻腔内送達に有用であり得る。鼻腔内投与に適した別の製剤は、提供される組成物を含む粗散剤であり、約0.2μm〜500μmの平均粒子を有する。かかる製剤は、鼻から吸い込む形態で、すなわち、鼻近くに保持した散剤容器から鼻腔を通った急速な吸入によって投与することができる。
【0331】
経鼻投与に適した製剤は、例えば、提供される組成物を最小約0.1%(w/w)から最大100%(w/w)まで含み得、本明細書に記載の1つまたは複数の追加成分を含み得る。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、口腔内投与に適した製剤中に調製され得、包装され得、および/または販売され得る。かかる製剤は、例えば、従来の方法を用いて作製された錠剤および/またはトローチ剤状であり得、例えば、0.1%〜20%(w/w)の提供される組成物であり得、経口的に溶解性および/もしくは分解性組成物、ならびに、必要に応じて、本明細書に記載の1つもしくは複数の追加成分を含む均衡であり得る。あるいは、口腔内投与に適した製剤は、提供される組成物を含む散剤および/またはエアロゾル化および/または霧化溶液および/または懸濁液を含み得る。かかる散剤化、エアロゾル化および/またはエアロゾル化製剤は、分散する場合、約0.1nm〜約200nmの範囲の平均粒子および/または液滴サイズを有し得、さらに本明細書に記載の1つまたは複数の追加成分を含み得る。
【0332】
いくつかの実施形態において、提供される組成物は、眼投与に適した製剤中に調製され得、包装され得、および/または販売され得る。かかる製剤は、例えば、点眼状であり得、例えば、水性または油性液体賦形剤中に提供される組成物の0.1/1.0%(w/w)溶液および/または懸濁液を含む。かかる点滴薬は、さらに緩衝剤、塩ならびに/または1つもしくは複数の本明細書に記載の他の追加成分を含み得る。他の有用である経眼投与用製剤としては、微結晶形態および/またはリポソーム調製物中の提供される組成物を含むものが挙げられる。点耳および/または点眼法は、本発明の範囲内として企図される。
【0333】
投与
本明細書に記載のように、本発明は、様々な応用、例えば、美容的および/または医学的応用にむけた、対象への提供される組成物の投与方法を提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、表皮および/または真皮構造(例えば、汗腺、皮脂腺、毛包等)活性に関連する疾患、障害および/または状態の処置および/または予防方法であって、提供される組成物をその必要がある対象に投与することによる方法を提供する。
【0334】
いくつかの実施形態において、本発明は、経口(PO)、静注(IV)、筋肉内(IM)、動脈内、髄内、髄腔内、皮下(SQ)、心室内、経皮、真皮内、皮内、直腸内(PR)、膣内、腹腔内(IP)、胃内(IG)、局所および/または経皮(例えば、ローション、クリーム、リニメント剤、軟膏、散剤、ゲル、点滴薬等によって)、粘膜内、鼻腔内、口腔内、腸内、硝子体内および/または舌下投与;気管内点滴注入法、気管支点滴注入法および/または吸入によって;経口スプレー、経鼻スプレーおよび/またはエアロゾルとしておよび/または門脈カテーテルを介して;ならびに/またはそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない任意の送達経路を通じて提供される組成物の投与方法を提供する。
【0335】
いくつかの実施形態において、提供される方法は、提供される組成物の対象の皮膚への局所、経皮、または皮内投与に関与する。いくつかの実施形態において、かかる経路は局所送達を達成する。
【0336】
経皮投与
ヒトの皮膚は、真皮および表皮を含む。表皮は、いくつかの組織の層、すなわち、角質層、透明層、顆粒層、有棘層および基底層(皮膚の外面から内部の順で特定される)を有する。
【0337】
角質層は、従来の薬剤の経皮送達方法において最も著しい障害物を示す。角質層は、典型的には約10μm〜15μmの厚さであり、数層で配置される扁平な角質化した細胞(角質細胞)を含む。角質細胞間の細胞間隙は、脂質構造物で満たされており、皮膚を通過する物質の浸透において役割を果たし得る(Bauerova et al., 2001, Eur. J. DrugのMetabolism Pharmacokinetics, 26:85;参照により本明細書に組み込まれる)。
【0338】
角質層より下の残りの表皮は、約150μmの厚さである。真皮は、約1mm〜2mmの厚さであり、表皮より下に位置する。真皮は、様々な組織(結合組織、毛細管ニューロンプロセス等)によって支持されている。
【0339】
医薬品の経皮投与は、一般に、注射および経口送達に関連する望ましくない結果を伴わない、代替の医薬品投与経路を提供する試みにおける研究対象である。例えば、針は、局所的な疼痛、出血およびあざを引き起こすことが多く、潜在的に患者を伝染性疾患に曝す;経口投与は、患者の胃の極度の酸性環境に起因する、薬剤の不良なバイオアベイラビリティに悩まされることが多い。いくつかの実施形態において、経皮送達は、他の投与経路と比べて、よりさらに、標準であり、および/または一貫した薬物動態プロファイルを有する。
【0340】
ある医薬品のための経皮投与送達系を開発する努力がなされている。患者の皮膚への損傷を最小限にする経皮投与を用いることが、一般に望ましい。とりわけ有益な特性は、薬剤の経皮投与は、注射に関連する疼痛を減少させ得るか、もしくは除去し得、ならびに/または感染の可能性を低下させ得る。
【0341】
従来、薬剤の経皮投与における試みは、角質層の透過性を高めることに焦点が当てられてきた。いくつかの試みは、皮膚を通過する分子の透過性を高める化学的な浸透促進剤の使用を含む。いくつかの試みは、角質層の一部にバイパスを形成するか、または剥離する機械的な装置の使用を含む。さらに、ある試みは、皮膚を通過する医薬品の透過を容易にする超音波またはイオン導入の使用を含む。場合によっては、その目標は、例えば、薬剤が真皮内の毛細管床を通過し得るように、医薬剤、典型的には、低分子を、皮膚を通過して送達することであり、ここで、その薬剤は、全身的に対象に取り込まれることにより、治療効果を達成し得る。場合によっては、その目標は、局所および/または非全身性効果を達成する。
【0342】
いくつかの実施形態において、本発明は、剥脱剤または他の破壊剤(化学的、機械的、電気的、磁性等に関係なく)を使用せずに提供される組成物の経皮送達を達する。いくつかの実施形態において、本発明は、角質層に透過するかまたは角質層を中断する積極的工程なしで提供される組成物の経皮送達を達する。
【0343】
いくつかの実施形態において、本発明は、全身送達および/または効果を達成する提供組成物の経皮送達を企図する。いくつかの実施形態において、本発明は、例えば、全身送達および/または効果を達成せずに、局所送達および/または効果を達成する提供組成物の経皮送達を企図する。
【0344】
いくつかの実施形態において、提供される組成物は、皮膚に直接適用する。いくつかの実施形態において、適用する組成物は、表皮層を通過して吸収される。いくつかの実施形態において、提供される組成物は、化学的もしくは機械的皮膚透過促進剤またはアブレージョンを引き起こす他の薬剤を使用せずに角質層、真皮孔および/もしくは真皮腺を含む皮膚上層に浸透可能である。
【0345】
いくつかの実施形態において、本発明は、提供される組成物を表皮および/または真皮構造に特異的に送達する方法および組成物を提供する。いくつかの実施形態において、提供される組成物は、皮下構造へ有意に送達せずに表皮および/または真皮構造に特異的に送達される。いくつかの実施形態において、対象の皮膚に投与する提供される組成物の約50%超、約60%超、約70%超、約80%超、約85%超、約90%超、約95%超、約96%超、約97%超、約98%超、約99%超、約99.5%超、または約100%が表皮および/または真皮に特異的に送達される。いくつかの実施形態において、対象の皮膚に投与する提供される組成物の約50%未満、約40%未満、約30%未満、約20%未満、約10%未満、約5%未満、約4%未満、約3%未満、約2%未満、約1%未満、約0.5%未満、または約0.1%未満が皮下構造に送達される。
【0346】
いくつかの実施形態において、表皮および/または真皮構造への特異的な送達は、皮下構造への送達を達するために使用される領域あたり用量より低い用量の提供組成物の適用により達成される。例えば、いくつかの実施形態において、提供される組成物容量は、より広域表面積に適用する;いくつかの実施形態において、皮下構造への送達を達成するために使用されるものよりも、組成物の単位容量当たりで低減された量の提供組成物を含有する提供組成物が使用される;いくつかの実施形態において、提供される組成物の皮膚内透過は、低下する(例えば、透過阻害剤ならびに/または成分比率、成分識別等、およびそれらの組み合わせ等の提供される組成物の特徴の調節との組み合わせを介して)。いくつかの実施形態において、かかる低用量は、皮下構造への送達を達成するために用いられる領域当たりの用量より、少なくとも約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約10倍、約20倍、約30倍、約40倍、約50倍、約100倍、または約100倍以上低い。
【0347】
併用療法
いくつかの実施形態では、提供組成物が対象に投与される場合、既知の治療薬および/または独立して活性な生物学的活性作用物質を含む組成物も当該対象に投与され、したがって、対象は、提供組成物と、既知の治療薬および/または独立して活性な生物学的活性作用物質の両方に同時に曝露される。
【0348】
いくつかの実施形態において、提供される組成物は、治療薬および/または独立して活性な生物学的活性作用物質を含有する医薬製剤とは別個であり且つ異なる医薬製剤中に見出される。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、治療薬および/または独立して活性な生物学的活性作用物質を含む組成物と混合される。言い換えれば、提供組成物は独立して製造され、最終提供組成物製品は、治療薬および/または独立して活性な生物学的活性作用物質を含む別の組成物と簡単に混合される。いくつかの実施形態では、提供される組成物がナノエマルション組成物である場合、ナノ粒子組成物それ自体は、実際、エンプティナノ粒子組成物である、と理解される;それは、治療薬および/または独立して活性な生物学的活性作用物質を含有しない。実際、いくつかの実施形態では、結果的にエンプティナノ粒子組成物を生成するために用いられるプレミックス中に、治療薬および/または独立して活性な生物学的活性作用物質は全く含まれない。
【0349】
併用レジメンに用いるための療法(物質および/または手法)の特定の組合せは、所望の物質および/または手法の両立の可能性、ならびに達成されるべき所望の治療効果を考慮する。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、1つ以上の他の所望の治療薬および/または独立して活性な生物学的活性作用物質と共存的に、その前に、または後に投与され得る。
【0350】
用いられる療法は、同一障害に関して所望の効果を達成し得る(例えば、座瘡を処置するために有用なエンプティナノ粒子組成物は、治療薬および/または独立して活性な生物学的活性作用物質(これも座瘡を処置するために有用である)と共存的に投与され得る)、あるいはそれらは、異なる効果を達成し得る(例えば、座瘡を処置するために有用であるエンプティナノ粒子組成物は、副作用、例えば腫脹を緩和するために有用である治療薬および/または独立して活性な生物学的活性作用物質と共存的に投与され得る)、と理解される。いくつかの実施形態では、本発明による提供組成物は、米国食品医薬品局(FDA)に認可されている第二の治療薬とともに投与される。
【0351】
「〜と組合せて」または「〜と一緒に」とは、物質および/または手法が同時に施されなければならない、および/または一緒に投与のために処方されなければならない、ということを意味するよう意図されないが、しかしこれらの投与方法は、本発明の範囲内である。提供される組成物は、1つ以上の他の所望の治療薬および/または独立して活性な生物学的活性作用物質および/または手法と共存的に、その前に、またはその後に施され得る。概して、各物質は、その作用物質に関して決定された用量で、および/または時間予定表で投与される。
【0352】
いくつかの実施形態では、提供される組成物は、例えば関連の疾患または障害および/または状態の状況で本明細書中で考察されるような関連の皮膚科学的またはその他の疾患または障害および/または状態の処置のために有用な1つ以上の他の活性作用物質を含むか、またはそれと組合せて投与される。いくつかの実施形態では、本発明に従って提供組成物と組合せて投与され得る例示的生物学的活性作用物質としては、核酸(例えば、DNA、RNA、DNA−RNAハイブリッド、siRNA、shRNA、miRNA、RNAi誘導性存在物、アプタマー等)、ポリペプチド、タンパク質、ペプチド、抗体、糖タンパク質、小分子、炭水化物、脂質、その断片、および/またはその組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0353】
キット
いくつかの実施形態において、本発明は、本発明による治療方法に用いられるべき提供組成物を含む薬学的パックまたはキットを提供する。いくつかの実施形態において、薬学的パックまたはキットは、本発明による医薬組成物の1つまたは複数の追加成分で任意に満たされた1つまたは複数の容器内に提供組成物(例えば、エンプティナノ粒子組成物、例えばエンプティナノエマルション、あるいはエンプティナノ粒子組成物の1つ以上の構成成分を含む別の組成物)を含む、調製物または医薬組成物を包含する。いくつかの実施形態において、薬学的パックまたはキットは、本明細書中に記載されるように、併用療法において使用するための追加の承認治療薬(例えば、座瘡を処置するための過酸化ベンゾイル;多汗症を処置するためのアルミニウム化合物;等)を包含する。任意に、医薬製品の製造、使用または販売を規制している行政機関によって定められた形式の警告が、かかる容器(1つまたは複数)に添付され得るが、その警告は、製造、使用または販売に関する機関による、ヒトへの投与に対する承認を反映するものである。
【0354】
提供される組成物および使用説明書を含むキットが提供される。皮膚の真皮レベルに関連する状態または障害、例えば座瘡、多汗症、好ましくない発汗、臭汗症、体臭、色汗症、酒さ、抜け毛、光線性角化症、乾癬、湿疹性皮膚炎(例えば、アトピー性皮膚炎等)、過剰皮脂産生障害(例えば、脂漏症、脂漏性皮膚炎等)、熱傷、レイノー現象、紅斑性狼瘡、高色素沈着障害(例えば、黒皮症等)、低色素沈着障害(例えば、白斑等)、皮膚癌(例えば、扁平細胞皮膚癌、基底細胞皮膚癌等)、および/または皮膚感染症(例えば、細菌感染症、単純ヘルペスウイルス感染症、ヒトパピローマウイルス感染症等)(これらに限定されない)を蒙っているか、またはその危険がある個体に投与するために、薬学的用量またはそれについての私用説明書が、キットの中に提供され得る。
【0355】
いくつかの実施形態において、キットは、(i)エンプティナノ粒子組成物;および(ii)少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤;および任意に(iii)皮膚に投与するための少なくとも1つの注射器、スパーテル、スワブ;ならびに(iv)使用説明書を備え得る。
【実施例】
【0356】
以下の代表的実施例は、本発明を例証するのに役立つよう意図されたものであって、本発明の範囲を限定するものではないし、そのように解釈されるべきでもない。実際、本明細書中に示され、記載されるものに加えて、本発明の種々の修正ならびにその多数のさらなる実施形態が、以下の実施例ならびに本明細書中で引用される科学および特許文献への言及を含めて、この文書の全内容から当業者に明らかになる。以下の実施例は、その種々の実施形態およびその等価物における本発明の実行に適合され得る情報、例示および死新を含有する。
【0357】
実施例1〜3は、米国特許第7,763,663号(2010年7月27日発行;表題「多糖含有ブロックコポリマー粒子およびその使用(POLYSACCHARIDE−CONTAINING BLOCK COPOLYMER PARTICLES AND USES THEREOF)」;PCT特許出願PCT/US06/026918(2006年7月11日出願、WO 08/010788(2008年1月24日)として公開;表題「ナノエマルションを製造しおよび使用するための組成物および方法(COMPOSITIONS AND METHODS FOR MAKING AND USING NANOEMULSIONS)」);PCT特許出願PCT/US06/46236(2006年12月1日出願、WO 08/045107(2008年4月17日)として公開;表題「ボツリヌスナノエマルション(BOTULINUM NANOEMULSIONS)」);PCT特許出願PCT/US07/86018(2007年11月30日出願、WO 08/070538(2008年6月12日)として公開;表題「両親媒性存在物ナノ粒子(AMPHIPHILIC ENTITY NANOPARTICLES)」);PCT特許出願PCT/US07/86040(2007年11月30日出願、WO 08/140594(2008年11月20日)として公開;表題「ペプチドナノ粒子およびその使用(PEPTIDE NANOPARTICLES AND USES THEREFOR)」);PCT出願PCT/US08/65329(2008年5月30日出願、WO 08/151022(2008年12月11日)として公開;表題「核酸ナノ粒子およびその使用(NUCLEIC ACID NANOPARTICLES AND USES THEREFOR)」);および/またはPCT特許出願PCT/US09/48972(2009年6月26日出願、WO 09/158687(2009年12月30日)として公開;表題「皮膚送達(DERMAL DELIVERY)」)(これらすべての記載内容は参照により本明細書中で援用される)に記載されたような提供組成物の使用を包含する。
実施例1:多汗症の処置のための例示的提供組成物
【0358】
本試験の主な目的は、発汗重量測定(GSP)により測定した場合の、対象の腋窩発汗のベースラインレベルと処置後4週間目の発汗のレベルとの間に如何なる差があるかを確定することであった。
【0359】
方法および材料
処置組成物
処置は、表1に記載される新規の組成物で構成された。
【表1】
【0360】
この組成物の構成成分のうちのいくつか(例えば、1394油、Tween−80、メチルパラベン、プロピルパラベン、塩化ナトリウム、二塩基性リン酸ナトリウム、ゼラチンおよび水)を、22,000PSIで一端マイクロフルダイザーに通すことにより、「エンプティナノ粒子組成物」を作製した。エンプティナノ粒子組成物は、サイズが約80nmであった。次に、エンプティ組成物を、表1に列挙した残りの成分と組合せて、処置組成物を処方した。
【0361】
投与
皮膚上の処置組成物が見えなくなるまで、対象の各腋窩円蓋に、0.3ccの処置組成物を擦り付けた。各腋窩円蓋への処置は、1回だけ対象に適用した。
【0362】
第二の目的
当該試験の第二の目的は、以下の:
・ 4週目の多汗症疾患重症度尺度(HDSS)におけるベースラインからの変化;すべての他の観察時点でのHDSSにおけるベースラインからの変化
・ 全来院時の重量的に測定された汗産生におけるベースラインからの変化
・ 処置に潜在的に関連する副作用の発生率
を確定することであった。
【0363】
試験計画
試験は、多施設外来患者臨床試験であったが、その間、12週間に亘って客観的(GSP)および主観的(HDSS)測定により、発汗レベルに関して対象を査定し、その間、ベースラインで、そして処置後2、4および12週目で再び、対象を観察した。
【0364】
試験対象
試験は、以下の対象登録基準を使用した。
登録基準
・書面によるインフォームドコンセントを理解して提出することができる
・年齢18〜70歳
・HDSSスコア≧3
・重量によって測定時の5分間における1腋窩あたり≧50mgの汗産生
・試験経過中、市販の脱臭剤のみ使用するという意欲がある
・各試験来院前に脇の下をそるという意欲がある
・患者は、治験責任医師によって全身健康良好と判断されており、試験評価または試験用医薬品を妨げ得るいずれの疾患も呈すべきでない
除外基準
・続発性多汗症(すなわち、甲状腺機能亢進症、癌、結核、マラリア、または他の感染等の別の病状による多汗症)と診断される
・腋窩における感染徴候
・医療処置を必要とする腋窩の皮膚病
・処置前14日間以内における処置領域に対する局所用薬剤適応
・ベースラインの2日前における制汗薬、脱臭剤、散剤またはローションの使用
・腋窩多汗症の外科治療歴
・ベースライン30日間以内に別の調査薬試験に参加しているかまたは任意の調査的処置(1つまたは複数)を受けている
【0365】
結果
12名の対象が試験に登録された。4週目に、試験対象は、GSPでの平均62%低減;GSPでの平均97.9mg低減;およびHDSSでの平均1.9ポイント低減を有した。4週目に、絶対重量によるGSPでの低減(p<.001)およびHDSSでの低減(p<.02)と同様に、GSPにおける低減パーセントは統計学的に有意であった(p<.0001)。12週目、試験対象は、GSPでの平均64%低減;GSPでの平均73.5mg低減;およびHDSSで平均1.8ポイント低減を有した。
【0366】
処置に対する副作用を有した対象はいなかった。
【0367】
結論
処置は、臨床的および統計学的に有意の方法で、汗産生ならびに過剰発汗の主観的見込みを低減する。
実施例2:座瘡の処置のための例示的提供組成物
【0368】
材料および方法
対象の選択
登録基準は、座瘡の診断を含む。
【0369】
実験計画
予定数の対象(例えば、2、4、8、10、12、14、16、18、20またはそれ以上)が、「エンプティナノエマルション」(例えば、実施例1に記載されたナノエマルション)を含有する単回0.3cc局所処置を受けた。予定終点(例えば、処置後4、6、8、10、12または12週以上)での単回処置で有意の副作用が観察されない場合、第一群と同様のサイズの異なる対象の第二群が、実施例1に記載したようなエンプティナノエマルションの2回0.3cc局所処置を受ける。第二処置は、第一処置の2週間後に施される。対象の第二群で有意の副作用が観察されない場合、同様サイズの対象の第三群が、各々2週間の間隔を置いて、0.3ccのエンプティナノエマルションの3回連続処置で処置される。
【0370】
処置手順
臨床研究者は、アルコールワイプで座瘡に冒された領域を拭い、次いで、綿ガーゼで拭き取り乾かす。ラテックス製手袋を装着した指で、研究者はマッサージして皮膚への局所処置を施す。皮膚の表面に局所処置剤が見えなくなったら、この手順は完了する。処置前(0週目)、ならびに最初の処置後2、4、8、12および16週目に、対象を評価する。
【0371】
試験来院
初回来院および追跡調査来院中、試験研究者は、開放型コメド、閉鎖型コメド、隆起病変、丘疹、嚢疱、紅斑を伴う病変および嚢胞の数に関して処置領域を評価する。
【0372】
結果
試験のために選択された用量レベルのうちの少なくとも1つでの処置に関して、開放型コメド、閉鎖型コメド、隆起病変、丘疹、嚢疱、紅斑を伴う病変および嚢胞の数のうちのいくつかに関して前処置レベルと比較した場合、追跡観察来院のうちの少なくとも1つにおいて処置区域は有意に改善される、ということを試験は示している。
【0373】
これらの結果に基づいて、本発明に従ってエンプティナノエマルションを用いる局所的処置は座瘡を処置するのに有効である、と研究者は結論する。
実施例3:酒さの処置のための例示的提供組成物
【0374】
材料および方法
対象の選択
含入判定基準は、酒さの診断を含む。
【0375】
実験計画
予定数の対象(例えば、2、4、8、10、12、14、16、18、20またはそれ以上)が、「エンプティナノエマルション」(すなわち、実施例1に記載されたナノエマルション)を含有する単回0.3cc局所処置を受けた。予定終点(例えば、処置後4、6、8、10、12または12週以上)での単回処置で有意の副作用が観察されない場合、第一群と同様のサイズの異なる対象の第二群が、実施例1に記載したようなエンプティナノエマルションの2回0.3cc局所処置を受ける。第二処置は、第一処置の2週間後に施される。対象の第二群で有意の副作用が観察されない場合、同様サイズの対象の第三群が、各々2週間の間隔を置いて、0.3ccのエンプティナノエマルションの3回連続処置で処置される。
【0376】
処置手順
臨床研究者は、アルコールワイプで罹患皮膚領域の表面を拭い、次いで、綿ガーゼで拭き取り乾かす。ラテックス製手袋を装着した指で、研究者はマッサージして皮膚への局所処置を施す。皮膚の表面に局所処置剤が見えなくなったら、この手順は完了する。処置前(0週目)、ならびに最初の処置後2、4、8、12および16週目に、対象を評価する。
【0377】
試験来院
初回来院および4週間追跡調査来院中、試験研究者は、研究者総合評価(例えば7点尺度を用いる:0=クリア、1=最小、2=軽度〜中等度、4=中等度、5=中等度〜重度、および6=重度);対象総合自己評価(例えば9点尺度を用いる:25%増分で測定した場合の100%悪化から変化なし〜100%改善まで);ならびに紅斑強度および末梢血管拡張強度(各々、例えば、4点尺度を用いる:1=なし、2=軽度、3=中等度、および4=重度)に関して、処置領域を評価する。
【0378】
結果
エンプティナノエマルションの1回以上の適用での処置に関する研究者総合評価、対象総合自己評価、紅斑強度または末梢血管拡張強度の数のうちの少なくともいくつかに関する前処置レベルと比較した場合、追跡観察来院のうちの少なくとも1つにおいて処置区域は有意に改善される、ということを試験は示している。
【0379】
これらの結果に基づいて、本発明に従ってエンプティナノエマルションを用いる局所的処置は酒さを処置するのに有効である、と研究者は結論する。
実施例4:腋窩発汗を低減し得る化学化合物の潜在的作用を検査するための臨床試験
【0380】
本試験の主な目的は、発汗重量測定(GSP)により測定した場合の、特定の個々の化合物が、対象の腋窩に適用されると、対象の腋窩発汗のベースラインレベルと処置後2および4週間目の発汗のレベルとの間に低減を生じ得るか否かを確定することであった。これらの個々の構成成分は、以前に一緒に組み合わされ、同様に試験されたことがあり、臨床的および統計学的に有意の方法で、汗産生ならびに過剰発汗の主観的見込みを低減することが見出されていた(例えば、実施例3参照)。
【0381】
方法および材料
処置組成物
試験されるべき各化合物を、表2に列挙する。
【表2】
【0382】
化合物が表2に列挙された最終処置組成物のパーセントを含み、処置組成物の残りは水で構成されるように、各処置は、水ならびに水中に混合されるこれらの化合物で構成される溶液からなる。腋窩当たりの処置組成物の容量は、0.3ccである。
【0383】
投与
皮膚上の処置組成物が見えなくなるまで、対象の各腋窩円蓋に、0.3ccの処置組成物を擦り付ける。各腋窩円蓋への処置は、1回だけ対象に適用する。
【0384】
第二の目的
当該試験の第二の目的は、以下の:
・ 2および4週目の多汗症疾患重症度尺度(HDSS)におけるベースラインからの変化;
・ 全来院時の重量的に測定された汗産生におけるベースラインからの変化
を確定することである。
【0385】
試験計画
試験は、多施設外来患者臨床試験であったが、その間、客観的(GSP)および主観的(HDSS)測定により、発汗レベルに関して対象を査定し、その間、ベースラインで、そして処置後2および4週目で再び、対象を観察する。各処置に関して、5名以上の対象が登録されるべきである。各処置群に関してデータを分析して、発汗のベースラインレベルと2および4週目での発汗との間の統計学的および/または臨床的有意差が認められるか否かを確定する。各処置群に関してデータを分析して、HDSSのベースラインレベルと2および4週目でのHDSSとの間に統計学的および/または臨床的有意差が認められるか否かを確定する。
【0386】
試験対象
試験対象は、以下の登録基準を満たす。
登録基準
・書面によるインフォームドコンセントを理解して提出することができる
・年齢18〜70歳
・HDSSスコア≧3
・重量によって測定時の5分間における1腋窩あたり≧50mgの汗産生
・試験経過中、市販の脱臭剤のみ使用するという意欲がある
・患者は、治験責任医師によって全身健康良好と判断されており、試験評価を妨げ得るいずれの疾患も呈すべきでない
除外基準
・続発性多汗症(すなわち、甲状腺機能亢進症、癌、結核、マラリア、または他の感染等の別の病状による多汗症)と診断される
・腋窩における感染徴候
・医療処置を必要とする腋窩の皮膚病
・処置前14日間以内における処置領域に対する局所用薬剤適応
・ベースラインの2日前における制汗薬、脱臭剤、散剤またはローションの使用
・腋窩多汗症の外科治療歴
・ベースライン30日間以内に別の調査薬試験に参加しているかまたは任意の調査的処置(1つまたは複数)を受けている
実施例5:エンプティナノエマルション製剤(「組成物H」)の腋窩の発汗に対する効果を評価する臨床試験
【0387】
試験設計概要
試験目的は、エマルションHが発汗減少において生物学的に活性であるかどうかを決定することであった。発汗過多であると確信しており、汗重量測定によって発汗過多が示された対象を選択した。一部の対象は潜在的に生物学的活性である製剤による処置を受け、一部の対象はプラセボ、すなわち水による処置を受けた。対象または治験責任医師のいずれも、対象の受ける処置を知らされなかった。
【0388】
単処置から2週間後、対象を汗重量測定によって再評価し、汗減少度を決定した。処置群間の処置後汗産生を比べ、潜在的に生物学的活性である製剤による汗減少度を決定した。
【0389】
試験対象登録/除外基準
試験は、以下の対象登録基準を使用した。
登録基準
・書面によるインフォームドコンセントを理解して提出することができる
・年齢18〜70歳
・中等度〜重度の原発性腋窩多汗症と診断される
・多汗症の疾患重症度スケールスコア≧3(HDSSスケールは、以下に記載する)
・重量によって測定時の5分間における1腋窩あたり≧50mgの汗産生
・試験経過中、市販の脱臭剤のみ使用するという意欲がある
・各試験来院前に脇の下をそるという意欲がある
・女性対象は、初回(「ベースライン」)試験施設来院時に尿妊娠試験陰性であり、泌乳期ではない必要がある
・患者は、治験責任医師によって全身健康良好と判断されており、試験評価を妨げ得るいずれの疾患も呈すべきでない
除外基準
・続発性多汗症(すなわち、甲状腺機能亢進症、癌、結核、マラリア、または他の感染等の別の病状による多汗症)と診断される
・腋窩における感染徴候
・医療処置を必要とする腋窩の皮膚病
・処置前14日間以内における処置領域に対する局所用薬剤適応
・ベースライン2週間前における20%塩酸アルミニウム、例えばDrysol(登録商標)
・先の2週間における経口抗コリン作動薬処置(例えば、Benadryl、Atarax、Chlortrimeton、およびRobinul)
・ベースラインの2日前における制汗薬、脱臭剤、散剤またはローションの使用
・先の9ヶ月間におけるボツリヌス毒素処置
・腋窩多汗症の外科治療歴
・ベースライン30日間以内に別の調査薬試験に参加しているかまたは任意の調査的処置(1つまたは複数)を受けている
・過去3年以内におけるアルコールまたは薬物乱用
・妊娠中または小児に授乳中の女性対象
・患者のインフォームドコンセント提出能を妨げる精神疾患
・腋窩脱毛剤、例えばNair(登録商標)、Veet(登録商標)の使用
・ベースライン1週間以内における腋窩脱毛(ワックスがけ、レーザー、電気分解治療)の使用
・何らかの理由により、プロトコルの必要条件を拒否するかまたは満たすことができない
【0390】
処置および評価方法
臨床的来院
治験責任医師の試験施設への初回来院日を決める前、腋窩における制汗薬、局所用薬剤、または脱毛用製品の使用に関して潜在的参加者に質問した。除外基準を満たす対象は日程を組まなかった。潜在的参加者には、かかる製品を使用せず、ベースライン試験来院前に脇の下をそるよう指示した。
【0391】
ベースライン試験来院時、試験の任意の態様に参加する前、各対象に口頭および書面の両方で試験の実施および結果について詳細に説明した。各対象は、対象が潜在的に試験に適任であるかどうかを決定するスクリーニング評価の実施前に書面によるインフォームドコンセント用紙に署名した。口頭スクリーニング評価および汗重量測定を実施して対象が登録基準を満たして、除外基準を満たさないかどうかを決定した。
【0392】
多汗症の疾患重症度スケール
対象の生活を妨げる脇の下の発汗の現状レベルに関する説明に最適な1文を選択することによって対象の疾患重症度を明らかにする評価を行うように対象に求めた:
【0393】
0=脇の下の発汗は目立たず、日常活動は一度も妨げられたことがない。
【0394】
1=脇の下の発汗は目立つが、日常活動はめったに妨げられない。
【0395】
2=脇の下の発汗には耐えられるが、日常活動が妨げられる場合がある。
【0396】
3=脇の下の発汗にはほとんど耐えられず、日常活動が頻繁に妨げられる。
【0397】
4=脇の下の発汗にはほとんど耐えられず、日常活動は常に妨げられる。
【0398】
5=脇の下の発汗には耐えられず、日常活動は常に妨げられる。
【0399】
汗重量測定方法
対象の汗産生は、以下の手順にて重量によって測定した。
・対象を比較的一定の温度および湿度である部屋に少なくとも30分間入れた。
・対象に腋窩を完全に露出させ、腕を頭の上に楽においた状態で、半分横たわった位置で座らせた。
・綿ガーゼを用いて対象の腋窩を穏やかに乾燥させた。
・治験責任医師は、鉗子を用いて、1枚の濾紙(直径90mm)を0.1mg感度の天秤の上に置き、その重量を記録した。
・治験責任医師は、鉗子を用いて、測定した濾紙を腋窩の上に置き、それをポリ袋で覆い、そのポリ袋の縁を、低刺激性テープを用いて対象の皮膚に対して留め、そのポリ袋の周囲を密封した。
・5分後、治験責任医師は、対象の腋窩からテープとポリ袋をやさしく取り除き、次いで、鉗子を用いてすぐに濾紙を秤の上に置いて、その重量を記録した。次いで、秤を乾燥させ、ゼロで均衡化した。
・次いで、この測定を他方の腋窩で上記のように反復した。
【0400】
処置適用
これを基準にして対象が処置に適任であった場合、対象を処置した。処置において、治験責任医師が手袋をはめた指で試験調製物の1つ(0.3mL/腋窩)を対象の腋窩の皮膚に局所適用した。エマルションHには、0.9%塩化ナトリウム洗浄液、USP、およびゼラチンリン酸緩衝液の他に19.2mgのLabrafac Lipophile WL1349および28.8mgのポリソルベート80、NFが含まれた。エマルションHエンプティナノ粒子組成物に含まれるナノ粒子の平均直径(例えば、粒径)は、約80.1nmであった。調製物は流出を避けるために漸増投与した。液体は消えるまですり込んだ。
【0401】
処置後、処置当日の就寝直前にシャワーを浴びて、浴びながら腋窩を石鹸および水で洗浄するよう対象に指示した。対象に、以下の薬剤はいずれも使用しないよう指示した。
・試験経過における、腋窩に適用するボツリヌス毒素を含む製品
・試験経過における、局所塩酸アルミニウム、例えばDrysol(登録商標)
・試験経過における、経口抗コリン作動薬処置(例えば、Benadryl、Atarax、Chlortrimeton、およびRobinul)
・ベースライン来院の2日前および診療室来室の2日前、汗重量測定を実行時に処置から2週間後の制汗薬、脱臭剤、散剤、またはローションの使用。
・処置後1日間の制汗薬、脱臭剤、散剤またはローションの使用
・処置後5日間の処置領域に対する局所用薬剤の適用
・ベースライン30日間以内および試験経過中の調査薬または治療。
【0402】
対象のフォローアップ診療室来室日を処置の2週間後に決めた。フォローアップ診療室来室時、処置と2週間フォローアップ診療室来室の間における使用すべきではない薬剤に関する説明を用いてコンプライアンスについて対象に質問した。対象がコンプライアンス不良の場合、対象を試験不適格とした。対象がコンプライアンス良好の場合、汗重量測定手順を用いて対象を再評価した。
【0403】
処置結果および結論
試験は複数の試験施設で実施し、臨床試験の実施に関する基準に従って実行した。対象10例をエマルションHで処置した。処置の2週間後、各対象を汗重量測定によって再評価した。
【0404】
平均して、エマルションH群の対象の汗産生は、処置の2週間後に汗重量測定によって測定したところ151mg低下していた。対して、プラセボ処置対象の汗産生は、汗重量測定によって測定したところ53mg低下していた。すなわち、エマルションH処置対象の汗産生低下率は、対照群の対象より286%高かった。
【0405】
また、実験したエマルションHまたはプラセボのいずれかを投与した試験対象の何%の汗産生がベースライン来院時に測定したレベルと比較した場合に少なくとも30%低下するかも決定した。60%のエマルションH処置対象の汗産生が、ベースライン来院時レベルと比較して少なくとも30%低下したことが見出された。これは、ベースライン来院時レベルと比較した場合に汗産生が少なくとも30%低下した対照群の対象は29%のみであることと対照的である。したがって、この評価によれば、エマルションH処置対象は、プラセボ処置対象より210%高い汗産生の低下効果を有していた。
【0406】
これらのデータを考慮して、エマルションHは、(i)汗産生の低下において生物学的に活性である、(ii)制汗製剤である、および(iii)多汗症処置において効果的に使用し得ると結論される。
実施例6:「エマルションV」ナノ粒子組成物の腋窩の発汗に対する効果を評価する臨床試験
【0407】
試験設計概要
試験目的は、エマルションVが発汗減少において生物学的に活性であるかどうかを決定することであった。発汗過多であると確信しており、汗重量測定によって発汗過多が示された対象を選択した。一部の対象は潜在的に生物学的活性である製剤による処置を受け、一部の対象はプラセボ、すなわち水による処置を受けた。対象または治験責任医師のいずれも、対象の受ける処置を知らされなかった。
【0408】
単処置から2週間後、対象を汗重量測定によって再評価し、汗減少度を決定した。処置群間の処置後汗産生を比べ、潜在的に生物学的活性である製剤による汗減少度を決定した。
【0409】
試験対象登録/除外基準
試験は、以下の対象登録基準を使用した。
登録基準
・書面によるインフォームドコンセントを理解して提出することができる
・年齢18〜70歳
・中等度〜重度の原発性腋窩多汗症と診断される
・多汗症の疾患重症度スケールスコア≧3(HDSSスケールは、以下に記載する)
・重量によって測定時の5分間における1腋窩あたり≧50mgの汗産生
・試験経過中、市販の脱臭剤のみ使用するという意欲がある
・各試験来院前に脇の下をそるという意欲がある
・女性対象は、初回(「ベースライン」)試験施設来院時に尿妊娠試験陰性であり、泌乳期ではない必要がある
・患者は、治験責任医師によって全身健康良好と判断されており、試験評価を妨げ得るいずれの疾患も呈すべきでない
除外基準
・続発性多汗症(すなわち、甲状腺機能亢進症、癌、結核、マラリア、または他の感染等の別の病状による多汗症)と診断される
・腋窩における感染徴候
・医療処置を必要とする腋窩の皮膚病
・処置前14日間以内における処置領域に対する局所用薬剤適用
・ベースライン2週間前における20%塩酸アルミニウム、例えばDrysol(登録商標)
・先の2週間における経口抗コリン作動薬処置(例えば、Benadryl、Atarax、Chlortrimeton、およびRobinul)
・ベースラインの2日前における制汗薬、脱臭剤、散剤またはローションの使用
・先の9ヶ月間におけるボツリヌス毒素処置
・腋窩多汗症の外科治療歴
・ベースライン30日間以内に別の調査薬試験に参加しているかまたは任意の調査的処置(1つまたは複数)を受けている
・過去3年以内におけるアルコールまたは薬物乱用
・妊娠中または小児に授乳中の女性対象
・患者のインフォームドコンセント提出能を妨げる精神疾患
・腋窩脱毛剤、例えばNair(登録商標)、Veet(登録商標)の使用
・ベースライン1週間以内における腋窩脱毛(ワックスがけ、レーザー、電気分解治療)の使用
・何らかの理由により、プロトコルの必要条件を拒否するかまたは満たすことができない
【0410】
処置および評価方法
臨床的来院
治験責任医師の試験施設への初回来院日を決める前、腋窩における制汗薬、局所用薬剤、または脱毛用製品の使用に関して潜在的参加者に質問した。除外基準を満たす対象は日程を組まなかった。潜在的参加者には、かかる製品を使用せず、ベースライン試験来院前に脇の下をそるよう指示した。
【0411】
ベースライン試験来院時、試験の任意の態様に参加する前、各対象に口頭および書面の両方で試験の実施および結果について詳細に説明した。各対象は、対象が潜在的に試験に適任であるかどうかを決定するスクリーニング評価の実施前に書面によるインフォームドコンセント用紙に署名した。口頭スクリーニング評価および汗重量測定を実施して対象が登録基準を満たして、除外基準を満たさないかどうかを決定した。
【0412】
多汗症の疾患重症度スケール
対象の生活を妨げる脇の下の発汗の現状レベルに関する説明に最適な1文を選択することによって対象の疾患重症度を明らかにする評価を行うように対象に求めた:
0=脇の下の発汗は目立たず、日常活動は一度も妨げられたことがない。
1=脇の下の発汗は目立つが、日常活動はめったに妨げられない。
2=脇の下の発汗には耐えられるが、日常活動が妨げられる場合がある。
3=脇の下の発汗にはほとんど耐えられず、日常活動が頻繁に妨げられる。
4=脇の下の発汗にはほとんど耐えられず、日常活動は常に妨げられる。
5=脇の下の発汗には耐えられず、日常活動は常に妨げられる。
【0413】
汗重量測定方法
対象の汗産生は、以下の手順にて重量によって測定した:
・対象を比較的一定の温度および湿度である部屋に少なくとも30分間入れた。
・対象に腋窩を完全に露出させ、腕を頭の上に楽においた状態で、半分横たわった位置でらせた。
・綿ガーゼを用いて対象の腋窩を穏やかに乾燥させた。
・治験責任医師は、鉗子を用いて、1枚の濾紙(直径90mm)を0.1mg感度の天秤の上に置き、その重量を記録した。
・治験責任医師は、鉗子を用いて、測定した濾紙を腋窩の上に置き、それをポリ袋で覆い、そのポリ袋の縁を、低刺激性テープを用いて対象の皮膚に対して留め、そのポリ袋の周囲を密封した。
・5分後、治験責任医師は、対象の腋窩からテープとポリ袋をやさしく取り除き、次いで、鉗子を用いてすぐに濾紙を秤の上に置いて、その重量を記録した。次いで、秤を乾燥させ、ゼロで均衡化した。
・次いで、この測定を他方の腋窩で上記のように反復した。
【0414】
処置適用
これを基準にして対象が処置に適任であった場合、対象を処置した。処置において、治験責任医師が手袋をはめた指で試験調製物の1つ(0.3mL/腋窩)を対象の腋窩の皮膚に局所適用した。エマルションVには、乳化ワックス、ゼラチンリン酸緩衝液、ミリスチン酸イソプロピル、Labrafac Lipophile、メチルパラベン、鉱油重粘度範囲、ポリソルベート80、プロピルパラベン、精製水、塩化ナトリウム注射液、および白色ワセリンが含まれた。すべての成分は、NFまたはUSPグレードのいずれかである。エマルションVエンプティナノ粒子組成物に含まれるナノ粒子の平均直径(例えば、粒径)は、約77.1nmであった。調製物は流出を避けるために漸増投与した。液体は消えるまですり込んだ。
【0415】
処置後、処置当日の就寝直前にシャワーを浴びて、浴びながら腋窩を石鹸および水で洗浄するよう対象に指示した。対象に、以下の薬剤はいずれも使用しないよう指示した:
・試験経過における、腋窩に適用したボツリヌス毒素を含む製品
・試験経過における、局所塩酸アルミニウム、例えばDrysol(登録商標)
・試験経過における、経口抗コリン作動薬処置(例えば、Benadryl、Atarax、Chlortrimeton、およびRobinul)
・ベースライン来院の2日前および診療室来室の2日前、汗重量測定を実行時に処置から2週間後の制汗薬、脱臭剤、散剤、またはローションの使用。
・処置後1日間の制汗薬、脱臭剤、散剤またはローションの使用
・処置から5日後、処置領域に対する局所用薬剤の適用
・ベースライン30日間以内および試験経過中の調査薬または治療。
【0416】
対象のフォローアップ診療室来室日を処置の2週間後に決めた。フォローアップ診療室来室時、処置と2週間フォローアップ診療室来室の間における使用すべきではない薬剤に関する説明を用いてコンプライアンスについて対象に質問した。対象がコンプライアンス不良の場合、対象を試験不適格とした。対象がコンプライアンス良好の場合、汗重量測定手順を用いて対象を再評価した。
【0417】
処置結果および結論
試験は複数の試験施設で実施し、臨床試験の実施に関する基準に従って実行した。対象10例をエマルションVで処置した。処置の2週間後、各対象を汗重量測定によって再評価した。
【0418】
平均して、エマルションV群の対象の汗産生は、処置の2週間後に汗重量測定によって測定したところ151mg低下していた。対して、プラセボ処置対象の汗産生は、汗重量測定によって測定したところ53mg低下していた。すなわち、エマルションV処置対象の汗産生低下率は、対照群の対象より286%高かった。
【0419】
また、実験したエマルションVまたはプラセボのいずれかを投与した試験対象の何%の汗産生がベースライン来院時に測定したレベルと比較した場合に少なくとも30%低下するかも決定した。60%のエマルションV処置対象の汗産生が、ベースライン来院時レベルと比較した場合に少なくとも30%低下したことが見出された。これは、ベースライン来院時レベルと比較した場合に汗産生が少なくとも30%低下した対照群の対象は29%のみであることと対照的である。したがって、この評価によれば、エマルションV処置対象は、プラセボ処置対象より210%高い汗産生の低下効果を有していた。
【0420】
これらのデータを考慮して、エマルションVは、(i)汗産生の低下において生物学的に活性である、(ii)制汗製剤である、および(iii)多汗症処置において効果的に使用し得ると結論される。
実施例7: ポリソルベート80の腋窩の発汗に対する効果を評価する臨床試験
【0421】
試験設計概要
試験目的は、ポリソルベート80が発汗減少において生物学的に活性であるかどうかを決定することであった。発汗過多であると確信しており、汗重量測定によって発汗過多が示された対象を選択した。一部の対象は潜在的に生物学的活性である物質による処置を受け、一部の対象はプラセボ、すなわち水による処置を受けた。対象または治験責任医師のいずれも、対象の受ける処置を知らされなかった。
【0422】
単処置から2週間後、対象を汗重量測定によって再評価し、汗減少度を決定した。処置群間の処置後汗産生を比べ、潜在的に生物学的活性である物質による汗減少度を決定した。
【0423】
試験対象登録/除外基準
試験は、以下の対象登録基準を使用した:
登録基準
・書面によるインフォームドコンセントを理解して提出することができる
・年齢18〜70歳
・中等度〜重度の原発性腋窩多汗症と診断される
・多汗症の疾患重症度スケールスコア≧3(HDSSスケールは、以下に記載する)
・重量によって測定時の5分間における1腋窩あたり≧50mgの汗産生
・試験経過中、市販の脱臭剤のみ使用するという意欲がある
・各試験来院前に脇の下をそるという意欲がある
・女性対象は、初回(「ベースライン」)試験施設来院時に尿妊娠試験陰性であり、泌乳期ではない必要がある
・患者は、治験責任医師によって全身健康良好と判断されており、試験評価を妨げ得るいずれの疾患も呈すべきでない
除外基準
・続発性多汗症(すなわち、甲状腺機能亢進症、癌、結核、マラリア、または他の感染等の別の病状による多汗症)と診断される
・腋窩における感染徴候
・医療処置を必要とする腋窩の皮膚病
・処置前14日間以内における処置領域に対する局所用薬剤適応
・ベースライン2週間前における20%塩酸アルミニウム、例えばDrysol(登録商標)
・先の2週間における経口抗コリン作動薬処置(例えば、Benadryl、Atarax、Chlortrimeton、およびRobinul)
・ベースラインの2日前における制汗薬、脱臭剤、散剤またはローションの使用
・先の9ヶ月間におけるボツリヌス毒素処置
・腋窩多汗症の外科治療歴
・ベースライン30日間以内に別の調査薬試験に参加しているかまたは任意の調査的処置(1つまたは複数)を受けている
・過去3年以内におけるアルコールまたは薬物乱用
・妊娠中または小児に授乳中の女性対象
・患者のインフォームドコンセント提出能を妨げる精神疾患
・腋窩脱毛剤、例えばNair(登録商標)、Veet(登録商標)の使用
・ベースライン1週間以内における腋窩脱毛(ワックスがけ、レーザー、電気分解治療)の使用
・何らかの理由により、プロトコルの必要条件を拒否するかまたは満たすことができない
【0424】
処置および評価方法
臨床的来院
治験責任医師の試験施設への初回来院日を決める前、腋窩における制汗薬、局所用薬剤、または脱毛用製品の使用に関して潜在的参加者に質問した。除外基準を満たす対象は日程を組まなかった。潜在的参加者には、かかる製品を使用せず、ベースライン試験来院前に脇の下をそるよう指示した。
【0425】
ベースライン試験来院時、試験の任意の態様に参加する前、各対象に口頭および書面の両方で試験の実施および結果について詳細に説明した。各対象は、対象が潜在的に試験に適任であるかどうかを決定するスクリーニング評価の実施前に書面によるインフォームドコンセント用紙に署名した。口頭スクリーニング評価および汗重量測定を実施して対象が登録基準を満たして、除外基準を満たさないかどうかを決定した。
【0426】
多汗症の疾患重症度スケール
対象の生活を妨げる脇の下の発汗の現状レベルに関する説明に最適な1文を選択することによって対象の疾患重症度を明らかにする評価を行うように対象に求めた:
0=脇の下の発汗は目立たず、日常活動は一度も妨げられたことがない。
1=脇の下の発汗は目立つが、日常活動はめったに妨げられない。
2=脇の下の発汗には耐えられるが、日常活動が妨げられる場合がある。
3=脇の下の発汗にはほとんど耐えられず、日常活動が頻繁に妨げられる。
4=脇の下の発汗にはほとんど耐えられず、日常活動は常に妨げられる。
5=脇の下の発汗には耐えられず、日常活動は常に妨げられる。
【0427】
汗重量測定方法
対象の汗産生は、以下の手順にて重量によって測定した:
・対象を比較的一定の温度および湿度である部屋に少なくとも30分間入れた。
・対象に腋窩を完全に露出させ、腕を頭の上に楽においた状態で、半分横たわった位置で座らせた。
・綿ガーゼを用いて対象の腋窩を穏やかに乾燥させた。
・治験責任医師は、鉗子を用いて、1枚の濾紙(直径90mm)を0.1mg感度の天秤の上に置き、その重量を記録した。
・治験責任医師は、鉗子を用いて、測定した濾紙を腋窩の上に置き、それをポリ袋で覆い、そのポリ袋の縁を、低刺激性テープを用いて対象の皮膚に対して留め、そのポリ袋の周囲を密封した。
・5分後、治験責任医師は、対象の腋窩からテープとポリ袋をやさしく取り除き、次いで、鉗子を用いてすぐに濾紙を秤の上に置いて、その重量を記録した。次いで、秤を乾燥させ、ゼロで均衡化した。
・次いで、この測定を他方の腋窩で上記のように反復した。
【0428】
処置適応
これを基準にして対象が処置に適任であった場合、対象を処置した。処置において、治験責任医師が手袋をはめた指で試験調製物の1つ(0.3mL/腋窩)を対象の腋窩の皮膚に局所適用した。調製物は流出を避けるために漸増投与した。液体は消えるまですり込んだ。潜在的に生物学的に活性な物質による処置を有することを選択した各対象は、14.34mgのポリソルベート80を各腋窩に適用した。
【0429】
処置後、処置当日の就寝直前にシャワーを浴びて、浴びながら腋窩を石鹸および水で洗浄するよう対象に指示した。対象に、以下の薬剤はいずれも使用しないよう指示した:
・試験経過における、腋窩に適用したボツリヌス毒素を含む製品
・試験経過における、局所塩酸アルミニウム、例えばDrysol(登録商標)
・試験経過における、経口抗コリン作動薬処置(例えば、Benadryl、Atarax、Chlortrimeton、およびRobinul)
・ベースライン来院の2日前および診療室来室の2日前、汗重量測定を実行時に処置から2週間後の制汗薬、脱臭剤、散剤、またはローションの使用。
・処置後1日間の制汗薬、脱臭剤、散剤またはローションの使用
・処置後5日間の処置領域に対する局所用薬剤の適用
・ベースライン30日間以内および試験経過中の調査薬または治療。
【0430】
対象のフォローアップ診療室来室日を処置の2週間後に決めた。フォローアップ診療室来室時、処置と2週間フォローアップ診療室来室の間における使用すべきではない薬剤に関する説明を用いてコンプライアンスについて対象に質問した。対象がコンプライアンス不良の場合、対象を試験不適格とした。対象がコンプライアンス良好の場合、汗重量測定手順を用いて対象を再評価した。
【0431】
処置結果および結論
試験は複数の試験施設で実施し、臨床試験の実施に関する基準に従って実行した。対象10例をポリソルベート80で処置した。処置の2週間後、各対象を汗重量測定によって再評価した。
【0432】
平均して、ポリソルベート80群の対象の汗産生は、処置の2週間後に汗重量測定によって測定したところ159mg低下していた。対して、プラセボ処置対象の汗産生は、汗重量測定によって測定したところ53mg低下していた。すなわち、ポリソルベート80処置対象の汗産生低下率は、対照群の対象より300%高かった。
【0433】
また、実験したポリソルベート80またはプラセボのいずれかを投与した試験対象の何%の汗産生がベースライン来院時に測定したレベルと比較した場合に少なくとも30%低下するかも決定した。80%のポリソルベート80処置対象の汗産生が、ベースライン来院時レベルと比較した場合に少なくとも30%低下したことが見出された。これは、ベースライン来院時レベルと比較した場合に汗産生が少なくとも30%低下した対照群の対象は29%のみであることと対照的である。したがって、この評価によれば、ポリソルベート80処置対象は、プラセボ処置対象より280%高い汗産生の低下効果を有していた。
【0434】
これらのデータを考慮して、ポリソルベート80は、(i)汗産生の低下において生物学的に活性である、(ii)制汗物質である、および(iii)多汗症処置において効果的に使用し得ると結論される。
実施例8: Labrafac(登録商標)脂溶性WL1349の腋窩の発汗に対する効果を評価する臨床試験
【0435】
試験設計概要
試験目的は、Labrafac Lipophile WL1349が発汗減少において生物学的に活性であるかどうかを決定することであった。発汗過多であると確信しており、汗重量測定によって発汗過多が示された対象を選択した。一部の対象は潜在的に生物学的活性である物質による処置を受け、一部の対象はプラセボ、すなわち水による処置を受けた。対象または治験責任医師のいずれも、対象の受ける処置を知らされなかった。
【0436】
単処置から2週間後、対象を汗重量測定によって再評価し、汗減少度を決定した。処置群間の処置後汗産生を比べ、潜在的に生物学的活性である物質による汗減少度を決定した。
【0437】
試験対象登録/除外基準
以下の基準を使用して、対象を登録した:
登録基準
・書面によるインフォームドコンセントを理解して提出することができる
・年齢18〜70歳
・中等度〜重度の原発性腋窩多汗症と診断される
・多汗症の疾患重症度スケールスコア≧3(HDSSスケールは、以下に記載する)
・重量によって測定時の5分間における1腋窩あたり≧50mgの汗産生
・試験経過中、市販の脱臭剤のみ使用するという意欲がある
・各試験来院前に脇の下をそるという意欲がある
・女性対象は、初回(「ベースライン」)試験施設来院時に尿妊娠試験陰性であり、泌乳期ではない必要がある
・患者は、治験責任医師によって全身健康良好と判断されており、試験評価を妨げ得るいずれの疾患も呈すべきでない
除外基準
・続発性多汗症(すなわち、甲状腺機能亢進症、癌、結核、マラリア、または他の感染等の別の病状による多汗症)と診断される
・腋窩における感染徴候
・医療処置を必要とする腋窩の皮膚病
・処置前14日間以内における処置領域に対する局所用薬剤適応
・ベースライン2週間前における20%塩酸アルミニウム、例えばDrysol(登録商標)
・先の2週間における経口抗コリン作動薬処置(例えば、Benadryl、Atarax、Chlortrimeton、およびRobinul)
・ベースラインの2日前における制汗薬、脱臭剤、散剤またはローションの使用
・先の9ヶ月間におけるボツリヌス毒素処置
・腋窩多汗症の外科治療歴
・ベースライン30日間以内に別の調査薬試験に参加しているかまたは任意の調査的処置(1つまたは複数)を受けている
・過去3年以内におけるアルコールまたは薬物乱用
・妊娠中または小児に授乳中の女性対象
・患者のインフォームドコンセント提出能を妨げる精神疾患
・腋窩脱毛剤、例えばNair(登録商標)、Veet(登録商標)の使用
・ベースライン1週間以内における腋窩脱毛(ワックスがけ、レーザー、電気分解治療)の使用
・何らかの理由により、プロトコルの必要条件を拒否するかまたは満たすことができない
【0438】
処置および評価方法
臨床的来院
治験責任医師の試験施設への初回来院日を決める前、腋窩における制汗薬、局所用薬剤、または脱毛用製品の使用に関して潜在的参加者に質問した。除外基準を満たす対象は日程を組まなかった。潜在的参加者には、かかる製品を使用せず、ベースライン試験来院前に脇の下を剃るよう指示した。
【0439】
ベースライン試験来院時、試験の任意の態様に参加する前、各対象に口頭および書面の両方で試験の実施および結果について詳細に説明した。各対象は、対象が潜在的に試験に適任であるかどうかを決定するスクリーニング評価の実施前に書面によるインフォームドコンセント用紙に署名した。口頭スクリーニング評価および汗重量測定を実施して対象が登録基準を満たして、除外基準を満たさないかどうかを決定した。
【0440】
多汗症の疾患重症度スケール
対象の生活を妨げる脇の下の発汗の現状レベルに関する説明に最適な1文を選択することによって対象の疾患重症度を明らかにする評価を行うように対象に求めた:
0=脇の下の発汗は目立たず、日常活動は一度も妨げられたことがない。
1=脇の下の発汗は目立つが、日常活動はめったに妨げられない。
2=脇の下の発汗には耐えられるが、日常活動が妨げられる場合がある。
3=脇の下の発汗にはほとんど耐えられず、日常活動が頻繁に妨げられる。
4=脇の下の発汗にはほとんど耐えられず、日常活動は常に妨げられる。
5=脇の下の発汗には耐えられず、日常活動は常に妨げられる。
【0441】
汗重量測定方法
対象の汗産生は、以下の手順にて重量によって測定した:
・対象を比較的一定の温度および湿度である部屋に少なくとも30分間入れた。
・対象に腋窩を完全に露出させ、腕を頭の上に楽においた状態で、半分横たわった位置で座らせた。
・綿ガーゼを用いて対象の腋窩を穏やかに乾燥させた。
・治験責任医師は、鉗子を用いて、1枚の濾紙(直径90mm)を0.1mg感度の天秤の上に置き、その重量を記録した。
・治験責任医師は、鉗子を用いて、測定した濾紙を腋窩の上に置き、それをポリ袋で覆い、そのポリ袋の縁を、低刺激性テープを用いて対象の皮膚に対して留め、そのポリ袋の周囲を密封した。
・5分後、治験責任医師は、対象の腋窩からテープとポリ袋をやさしく取り除き、次いで、鉗子を用いてすぐに濾紙を秤の上に置いて、その重量を記録した。次いで、秤を乾燥させ、ゼロで均衡化した。
・次いで、この測定を他方の腋窩で上記のように反復した。
【0442】
処置適用
これを基準にして対象が処置に適任であった場合、対象を処置した。処置において、治験責任医師が手袋をはめた指で試験調製物の1つ(0.3mL/腋窩)を対象の腋窩の皮膚に局所適用した。調製物は流出を避けるために漸増投与した。液体は消えるまですり込んだ。潜在的に生物学的に活性な物質による処置を有することを選択した各対象は、9.57mgのLabrafac Lipophile WL1349を各腋窩に適用した。
【0443】
処置後、処置当日の就寝直前にシャワーを浴びて、浴びながら腋窩を石鹸および水で洗浄するよう対象に指示した。対象に、以下の薬剤はいずれも使用しないよう指示した:
・試験経過における、腋窩に適用したボツリヌス毒素を含む製品
・試験経過における、局所塩酸アルミニウム、例えばDrysol(登録商標)
・試験経過における、経口抗コリン作動薬処置(例えば、Benadryl、Atarax、Chlortrimeton、およびRobinul)
・ベースライン来院の2日前および診療室来室の2日前、汗重量測定を実行時に処置から2週間後の制汗薬、脱臭剤、散剤、またはローションの使用。
・処置後1日間の制汗薬、脱臭剤、散剤またはローションの使用
・処置後5日間の処置領域に対する局所用薬剤の適用
・ベースライン30日間以内および試験経過中の調査薬または治療。
【0444】
対象のフォローアップ診療室来室日を処置の2週間後に決めた。フォローアップ診療室来室時、処置と2週間フォローアップ診療室来室の間における使用すべきではない薬剤に関する説明を用いてコンプライアンスについて対象に質問した。対象がコンプライアンス不良の場合、対象を試験不適格とした。対象がコンプライアンス良好の場合、汗重量測定手順を用いて対象を再評価した。
【0445】
処置結果および結論
試験は複数の試験施設で実施し、臨床試験の実施に関する基準に従って実行した。対象10例をLabrafac Lipophile WL1349で処置した。処置の2週間後、各対象を汗重量測定によって再評価した。
【0446】
平均して、Labrafac Lipophile WL1349群の対象の汗産生は、処置の2週間後に汗重量測定によって測定したところ165mg低下していた。対して、プラセボ処置対象の汗産生は、汗重量測定によって測定したところ53mg低下していた。すなわち、Labrafac Lipophile WL1349処置対象の汗産生低下率は、対照群の対象より313%高かった。
【0447】
また、実験したLabrafac Lipophile WL1349またはプラセボのいずれかを投与した試験対象の何%の汗産生がベースライン来院時に測定したレベルと比較した場合に少なくとも30%低下するかも決定した。80%のLabrafac Lipophile WL1349処置対象の汗産生が、ベースライン来院時レベルと比較した場合に少なくとも30%低下したことが見出された。これは、ベースライン来院時レベルと比較した場合に汗産生が少なくとも30%低下した対照群の対象は29%のみであることと対照的である。したがって、この評価によれば、Labrafac Lipophile WL1349処置対象は、プラセボ処置対象より280%高い汗産生の低下効果を有していた。
【0448】
これらのデータを考慮して、Labrafac Lipophile WL1349は、(i)汗産生の低下において生物学的に活性である、(ii)制汗物質である、および(iii)多汗症処置において効果的に使用し得ると結論される。
実施例9: ミリスチン酸イソプロピルの腋窩の発汗に対する効果を評価する臨床試験
【0449】
試験設計概要
試験目的は、ミリスチン酸イソプロピルが発汗減少において生物学的に活性であるかどうかを決定することであった。発汗過多であると確信しており、汗重量測定によって発汗過多が示された対象を選択した。一部の対象は潜在的に生物学的活性である物質による処置を受け、一部の対象はプラセボ、すなわち水による処置を受けた。対象または治験責任医師のいずれも、対象の受ける処置を知らされなかった。
【0450】
単処置から2週間後、対象を汗重量測定によって再評価し、汗減少度を決定した。処置群間の処置後汗産生を比べ、潜在的に生物学的活性である物質による汗減少度を決定した。
【0451】
試験対象登録/除外基準
以下の基準を使用して、対象を登録した:
登録基準
・書面によるインフォームドコンセントを理解して提出することができる
・年齢18〜70歳
・中等度〜重度の原発性腋窩多汗症と診断される
・多汗症の疾患重症度スケールスコア≧3(HDSSスケールは、以下に記載する)
・重量によって測定時の5分間における1腋窩あたり≧50mgの汗産生
・試験経過中、市販の脱臭剤のみ使用するという意欲がある
・各試験来院前に脇の下をそるという意欲がある
・女性対象は、初回(「ベースライン」)試験施設来院時に尿妊娠試験陰性であり、泌乳期ではない必要がある
・患者は、治験責任医師によって全身健康良好と判断されており、試験評価を妨げ得るいずれの疾患も呈すべきでない
除外基準
・続発性多汗症(すなわち、甲状腺機能亢進症、癌、結核、マラリア、または他の感染等の別の病状による多汗症)と診断される
・腋窩における感染徴候
・医療処置を必要とする腋窩の皮膚病
・処置前14日間以内における処置領域に対する局所用薬剤適応
・ベースライン2週間前における20%塩酸アルミニウム、例えばDrysol(登録商標)
・先の2週間における経口抗コリン作動薬処置(例えば、Benadryl、Atarax、Chlortrimeton、およびRobinul)
・ベースラインの2日前における制汗薬、脱臭剤、散剤またはローションの使用
・先の9ヶ月間におけるボツリヌス毒素処置
・腋窩多汗症の外科治療歴
・ベースライン30日間以内に別の調査薬試験に参加しているかまたは任意の調査的処置(1つまたは複数)を受けている
・過去3年以内におけるアルコールまたは薬物乱用
・妊娠中または小児に授乳中の女性対象
・患者のインフォームドコンセント提出能を妨げる精神疾患
・腋窩脱毛剤、例えばNair(登録商標)、Veet(登録商標)の使用
・ベースライン1週間以内における腋窩脱毛(ワックスがけ、レーザー、電気分解治療)の使用
・何らかの理由により、プロトコルの必要条件を拒否するかまたは満たすことができない。
【0452】
処置および評価方法
臨床的来院
治験責任医師の試験施設への初回来院日を決める前、腋窩における制汗薬、局所用薬剤、または脱毛用製品の使用に関して潜在的参加者に質問した。除外基準を満たす対象は日程を組まなかった。潜在的参加者には、かかる製品を使用せず、ベースライン試験来院前に脇の下をそるよう指示した。
【0453】
ベースライン試験来院時、試験の任意の態様に参加する前、各対象に口頭および書面の両方で試験の実施および結果について詳細に説明した。各対象は、対象が潜在的に試験に適任であるかどうかを決定するスクリーニング評価の実施前に書面によるインフォームドコンセント用紙に署名した。口頭スクリーニング評価および汗重量測定を実施して対象が登録基準を満たして、除外基準を満たさないかどうかを決定した。
【0454】
多汗症の疾患重症度スケール
対象の生活を妨げる脇の下の発汗の現状レベルに関する説明に最適な1文を選択することによって対象の疾患重症度を明らかにする評価を行うように対象に求めた:
0=脇の下の発汗は目立たず、日常活動は一度も妨げられたことがない。
1=脇の下の発汗は目立つが、日常活動はめったに妨げられない。
2=脇の下の発汗には耐えられるが、日常活動が妨げられる場合がある。
3=脇の下の発汗にはほとんど耐えられず、日常活動が頻繁に妨げられる。
4=脇の下の発汗にはほとんど耐えられず、日常活動は常に妨げられる。
5=脇の下の発汗には耐えられず、日常活動は常に妨げられる。
【0455】
汗重量測定方法
対象の汗産生は、以下の手順にて重量によって測定した:
・対象を比較的一定の温度および湿度である部屋に少なくとも30分間入れた。
・対象に腋窩を完全に露出させ、腕を頭の上に楽においた状態で、半分横たわった位置で座らせた。
・綿ガーゼを用いて対象の腋窩を穏やかに乾燥させた。
・治験責任医師は、鉗子を用いて、1枚の濾紙(直径90mm)を0.1mg感度の天秤の上に置き、その重量を記録した。
・治験責任医師は、鉗子を用いて、測定した濾紙を腋窩の上に置き、それをポリ袋で覆い、そのポリ袋の縁を、低刺激性テープを用いて対象の皮膚に対して留め、そのポリ袋の周囲を密封した。
・5分後、治験責任医師は、対象の腋窩からテープとポリ袋をやさしく取り除き、次いで、鉗子を用いてすぐに濾紙を秤の上に置いて、その重量を記録した。次いで、秤を乾燥させ、ゼロで均衡化した。
・次いで、この測定を他方の腋窩で上記のように反復した。
【0456】
処置適用
これを基準にして対象が処置に適任であった場合、対象を処置した。処置において、治験責任医師が手袋をはめた指で試験調製物の1つ(0.3mL/腋窩)を対象の腋窩の皮膚に局所適用した。調製物は流出を避けるために漸増投与した。液体は消えるまですり込んだ。潜在的に生物学的に活性な物質による処置を有することを選択した各対象は、1.89mgのミリスチン酸イソプロピルを各腋窩に適用した。
【0457】
処置後、処置当日の就寝直前にシャワーを浴びて、浴びながら腋窩を石鹸および水で洗浄するよう対象に指示した。対象に、以下の薬剤はいずれも使用しないよう指示した:
・試験経過における、腋窩に適用したボツリヌス毒素を含む製品
・試験経過における、局所塩酸アルミニウム、例えばDrysol(登録商標)
・試験経過における、経口抗コリン作動薬処置(例えば、Benadryl、Atarax、Chlortrimeton、およびRobinul)
・ベースライン来院の2日前および診療室来室の2日前、汗重量測定を実行時に処置から2週間後の制汗薬、脱臭剤、散剤、またはローションの使用。
・処置後1日間の制汗薬、脱臭剤、散剤またはローションの使用
・処置後5日間の処置領域に対する局所用薬剤の適用
・ベースライン30日間以内および試験経過中の調査薬または治療。
【0458】
対象のフォローアップ診療室来室日を処置の2週間後に決めた。フォローアップ診療室来室時、処置と2週間フォローアップ診療室来室の間における使用すべきではない薬剤に関する説明を用いてコンプライアンスについて対象に質問した。対象がコンプライアンス不良の場合、対象を試験不適格とした。対象がコンプライアンス良好の場合、汗重量測定手順を用いて対象を再評価した。
【0459】
処置結果および結論
試験は複数の試験施設で実施し、臨床試験の実施に関する基準に従って実行した。対象10例をミリスチン酸イソプロピルで処置した。処置の2週間後、各対象を汗重量測定によって再評価した。
【0460】
平均して、ミリスチン酸イソプロピル群の対象の汗産生は、処置の2週間後に汗重量測定によって測定したところ103mg低下していた。対して、プラセボ処置対象の汗産生は、汗重量測定によって測定したところ53mg低下していた。すなわち、ミリスチン酸イソプロピル処置対象は、汗産生の低下が対照群の対象より195%高かった。
【0461】
また、実験したミリスチン酸イソプロピルまたはプラセボのいずれかを投与した試験対象の何%の汗産生がベースライン来院時に測定したレベルと比較した場合に少なくとも30%低下するかも決定した。55%のミリスチン酸イソプロピル処置対象の汗産生が、ベースライン来院時レベルと比較した場合に少なくとも30%低下したことが見出された。これは、ベースライン来院時レベルと比較した場合に汗産生が少なくとも30%低下した対照群の対象は29%のみであることと対照的である。したがって、この評価によれば、ミリスチン酸イソプロピル処置対象の汗産生の低下効果は、プラセボ処置対象のそれより191%高い。
【0462】
これらのデータを考慮して、ミリスチン酸イソプロピルは、(i)汗産生の低下において生物学的に活性である、(ii)制汗物質である、および(iii)多汗症処置において効果的に使用し得ると結論される。
実施例10: プロピルパラベンの腋窩の発汗に対する効果を評価する臨床試験
【0463】
試験設計概要
試験目的は、プロピルパラベンが発汗減少において生物学的に活性であるかどうかを決定することであった。発汗過多であると確信しており、汗重量測定によって発汗過多が示された対象を選択した。一部の対象は潜在的に生物学的活性である物質による処置を受け、一部の対象はプラセボ、すなわち水による処置を受けた。対象または治験責任医師のいずれも、対象の受ける処置を知らされなかった。
【0464】
単処置から2週間後、対象を汗重量測定によって再評価し、汗減少度を決定した。処置群間の処置後汗産生を比べ、潜在的に生物学的活性である物質による汗減少度を決定した。
【0465】
試験対象登録/除外基準
以下の基準に基づき、対象を試験に登録した:
登録基準
・書面によるインフォームドコンセントを理解して提出することができる
・年齢18〜70歳
・中等度〜重度の原発性腋窩多汗症と診断される
・多汗症の疾患重症度スケールスコア≧3(HDSSスケールは、以下に記載する)
・重量によって測定時の5分間における1腋窩あたり≧50mgの汗産生
・試験経過中、市販の脱臭剤のみ使用するという意欲がある
・各試験来院前に脇の下をそるという意欲がある
・女性対象は、初回(「ベースライン」)試験施設来院時に尿妊娠試験陰性であり、泌乳期ではない必要がある
・患者は、治験責任医師によって全身健康良好と判断されており、試験評価を妨げ得るいずれの疾患も呈すべきでない
除外基準
・続発性多汗症(すなわち、甲状腺機能亢進症、癌、結核、マラリア、または他の感染等の別の病状による多汗症)と診断される
・腋窩における感染徴候
・医療処置を必要とする腋窩の皮膚病
・処置前14日間以内における処置領域に対する局所用薬剤適応
・ベースライン2週間前における20%塩酸アルミニウム、例えばDrysol(登録商標)
・2週間前における経口抗コリン作動薬処置(例えば、Benadryl、Atarax、Chlortrimeton、およびRobinul)
・ベースラインの2日前における制汗薬、脱臭剤、散剤またはローションの使用
・9ヶ月前におけるボツリヌス毒素処置
・腋窩多汗症の外科治療歴
・ベースライン30日間以内に別の調査薬試験に参加しているかまたは任意の調査的処置(1つまたは複数)を受けている
・過去3年以内におけるアルコールまたは薬物乱用
・妊娠中または小児に授乳中の女性対象
・患者のインフォームドコンセント提出能を妨げる精神疾患
・腋窩脱毛剤、例えばNair(登録商標)、Veet(登録商標)の使用
・ベースライン1週間以内における腋窩脱毛(ワックスがけ、レーザー、電気分解治療)の使用
・何らかの理由により、プロトコルの必要条件を拒否するかまたは満たすことができない
【0466】
処置および評価方法
臨床的来院
治験責任医師の試験施設への初回来院日を決める前、腋窩における制汗薬、局所用薬剤、または脱毛用製品の使用に関して潜在的参加者に質問した。除外基準を満たす対象は日程を組まなかった。潜在的参加者には、かかる製品を使用せず、ベースライン試験来院前に脇の下をそるよう指示した。
【0467】
ベースライン試験来院時、試験の任意の態様に参加する前、各対象に口頭および書面の両方で試験の実施および結果について詳細に説明した。各対象は、対象が潜在的に試験に適任であるかどうかを決定するスクリーニング評価の実施前に書面によるインフォームドコンセント用紙に署名した。口頭スクリーニング評価および汗重量測定を実施して対象が登録基準を満たして、除外基準を満たさないかどうかを決定した。
【0468】
多汗症の疾患重症度スケール
対象の生活を妨げる脇の下の発汗の現状レベルに関する説明に最適な1文を選択することによって対象の疾患重症度を明らかにする評価を行うように対象に求めた:
0=脇の下の発汗は目立たず、日常活動は一度も妨げられたことがない。
1=脇の下の発汗は目立つが、日常活動はめったに妨げられない。
2=脇の下の発汗には耐えられるが、日常活動が妨げられる場合がある。
3=脇の下の発汗にはほとんど耐えられず、日常活動が頻繁に妨げられる。
4=脇の下の発汗にはほとんど耐えられず、日常活動は常に妨げられる。
5=脇の下の発汗には耐えられず、日常活動は常に妨げられる。
【0469】
汗重量測定方法
対象の汗産生は、以下の手順にて重量によって測定した:
・対象を比較的一定の温度および湿度である部屋に少なくとも30分間入れた。
・対象に腋窩を完全に露出させ、腕を頭の上に楽においた状態で、半分横たわった位置で座らせた。
・綿ガーゼを用いて対象の腋窩を穏やかに乾燥させた。
・治験責任医師は、鉗子を用いて、1枚の濾紙(直径90mm)を0.1mg感度の天秤の上に置き、その重量を記録した。
・治験責任医師は、鉗子を用いて、測定した濾紙を腋窩の上に置き、それをポリ袋で覆い、そのポリ袋の縁を、低刺激性テープを用いて対象の皮膚に対して留め、そのポリ袋の周囲を密封した。
・5分後、治験責任医師は、対象の腋窩からテープとポリ袋をやさしく取り除き、次いで、鉗子を用いてすぐに濾紙を秤の上に置いて、その重量を記録した。次いで、秤を乾燥させ、ゼロで均衡化した。
・次いで、この測定を他方の腋窩で上記のように反復した。
【0470】
処置適用
これを基準にして対象が処置に適任であった場合、対象を処置した。処置において、治験責任医師が手袋をはめた指で試験調製物の1つ(0.3mL/腋窩)を対象の腋窩の皮膚に局所適用した。調製物は流出を避けるために漸増投与した。液体は消えるまですり込んだ。潜在的に生物学的に活性な物質による処置を有することを選択した各対象は、0.20mgプロピルパラベンを各腋窩に適用した。
【0471】
処置後、処置当日の就寝直前にシャワーを浴びて、浴びながら腋窩を石鹸および水で洗浄するよう対象に指示した。対象に、以下の薬剤はいずれも使用しないよう指示した:
・試験経過における、腋窩に適用したボツリヌス毒素を含む製品
・試験経過における、局所塩酸アルミニウム、例えばDrysol(登録商標)
・試験経過における、経口抗コリン作動薬処置(例えば、Benadryl、Atarax、Chlortrimeton、およびRobinul)
・ベースライン来院の2日前および診療室来室の2日前、汗重量測定を実行時に処置から2週間後の制汗薬、脱臭剤、散剤、またはローションの使用。
・処置後1日間の制汗薬、脱臭剤、散剤またはローションの使用
・処置後5日間の処置領域に対する局所用薬剤の適用
・ベースライン30日間以内および試験経過中の調査薬または治療。
【0472】
対象のフォローアップ診療室来室日を処置の2週間後に決めた。フォローアップ診療室来室時、処置と2週間フォローアップ診療室来室の間における使用すべきではない薬剤に関する説明を用いてコンプライアンスについて対象に質問した。対象がコンプライアンス不良の場合、対象を試験不適格とした。対象がコンプライアンス良好の場合、汗重量測定手順を用いて対象を再評価した。
【0473】
処置結果および結論
試験は複数の試験施設で実施し、臨床試験の実施に関する基準に従って実行した。対象10例をプロピルパラベンで処置した。処置の2週間後、各対象を汗重量測定によって再評価した。
【0474】
平均して、プロピルパラベン群の対象の汗産生は、処置の2週間後に汗重量測定によって測定したところ177mg低下していた。対して、プラセボ処置対象の汗産生は、汗重量測定によって測定したところ53mg低下していた。すなわち、プロピルパラベン処置対象は、汗産生の低下が対照群の対象より337%高かった。
【0475】
また、実験したプロピルパラベンまたはプラセボのいずれかを投与した試験対象の何%の汗産生がベースライン来院時に測定したレベルと比較した場合に少なくとも30%低下するかも決定した。70%のプロピルパラベン処置対象の汗産生が、ベースライン来院時レベルと比較した場合に少なくとも30%低下したことが見出された。これは、ベースライン来院時レベルと比較した場合に汗産生が少なくとも30%低下した対照群の対象は29%のみであることと対照的である。したがって、この評価によれば、プロピルパラベン処置対象の汗産生の低下効果は、プラセボ処置対象のそれより245%高い。
【0476】
これらのデータを考慮して、プロピルパラベンは、(i)汗産生の低下において生物学的に活性である、(ii)制汗物質である、および(iii)多汗症処置において効果的に使用し得ると結論される。
実施例11: 「エマルションV」ナノ粒子組成物の抗しわ効果
【0477】
試験設計概要
試験目的は、エマルションVは、外側眼角のしわ(目尻のしわ)低下において生物学的に活性であるかどうかを決定することであった。治験責任医師が評価して中等度〜重度の外側眼角しわ収縮時(すなわち、微笑中)を示した対象を選択した。すべての対象は、潜在的に生物学的活性である製剤による処置を受けた。
【0478】
ベースラインの単処置後、それぞれ1、2、4、8、および12週目、対象の目尻のしわの重症度を決定する治験責任医師のグローバル評価(「IGA」)スコアを用いて治験責任医師によって対象を再評価した。処置後しわ重症度とベースラインスコアを比べて、潜在的に生物学的活性である製剤によるしわ減少度を決定した。
【0479】
試験対象登録/除外基準
以下の基準に基づき、収縮時の目尻のしわが中等度〜重度であると診断された成人男性および女性対象を試験に登録した:
登録基準
・書面によるインフォームドコンセントを理解して提出することができる
・年齢30〜70歳
・軽度〜中等度の弛緩時の目尻のしわ(IGA2〜3)
・中等度〜重度の収縮時の目尻のしわ(IGA3〜4)
・試験経過中、顔面の注入剤、レチノイド、注入可能なボツリヌス製品、レーザー治療、または皮膚改造に影響を及ぼすかもしくは活性真皮反応を引き起こし得る任意の製品の使用を控えるという意欲がある
・対象は、治験責任医師によって全身健康良好と判断されており、試験評価または調査的製品を妨げ得るいずれの疾患も呈すべきでない
除外基準
・先の6ヶ月間におけるボツリヌス毒素処置
・眼周囲の外科治療歴、睫毛挙上または関連手順
・先の12ヶ月間における軟組織増強または外側眼角領域に影響を及ぼす任意の手順
・過去6ヶ月間における眼周囲領域の皮膚剥離術またはレーザー処置
・先の3ヶ月間における局所処方用量のレチノイド
・処置前14日間以内の処置領域内に対する任意の局所処方薬の適用
・臨床的に有意な、併用薬剤療法を受けている対象
・神経筋疾患、眼瞼下垂症、筋肉衰弱または麻痺の存在または既往歴
・処置適応前の週における全身性アミノグリコシドの使用
・ベースライン30日間以内に別の調査薬試験に参加しているかまたは任意の調査的処置(1つまたは複数)を受けている
・過去3年以内におけるアルコールまたは薬物乱用
・妊娠中または小児に授乳中の女性対象
・対象のインフォームドコンセント提出能を妨げる精神疾患
・何らかの理由により、プロトコルの必要条件を拒否するかまたは満たすことができない
【0480】
処置および評価方法
臨床的来院
試験の任意の態様に参加する前、各対象に口頭および書面の両方で試験の実施および結果について詳細に説明した。各対象は、対象が潜在的に試験に適任であるかどうかを決定するスクリーニング評価の実施前に書面によるインフォームドコンセント用紙に署名した。治験責任医師は、「弛緩時」と「収縮時」の両方の左右の目尻のしわの治験責任医師のグローバル評価スコアを記録した。治験責任医師の試験施設への初回来院日を決める前、処置領域に対する局所用薬剤または前美容手順の使用に関して潜在的参加者に質問した。除外基準を満たす対象は登録しなかった。
治験責任医師のグローバル評価スコア
【0481】
「弛緩時」評価のために無表情な顔をするように対象に求めた。
【0482】
「収縮時」評価のために最大限に誇張した笑顔を作るように対象に求めた。
【表3】
【0483】
処置適用
これを基準にして対象が処置に適任であった場合、対象を処置した。エマルションVには、乳化ワックス、ゼラチンリン酸緩衝液、ミリスチン酸イソプロピル、Labrafac Lipophile、メチルパラベン、鉱油重粘度範囲、ポリソルベート80、プロピルパラベン、精製水、塩化ナトリウム注射液、および白色ワセリンが含まれた。すべての成分は、NFまたはUSPグレードのいずれかである。エマルションVエンプティナノ粒子組成物に含まれるナノ粒子の平均直径(例えば、粒径)は、約77.1nmであった。
【0484】
処置において、対象に、眼を閉じ、次いで、眼を吸収紙または布で覆うよう指示した。次いで、臨床治験責任医師は、ラテックス手袋をはめた指を用いて目尻のしわに関与する筋肉分布内の眼窩周囲領域の皮膚に試験薬を適用した。調製物は流出を避けるために漸増投与した。液体は消えるまですり込んだ。
【0485】
処置後1、2、4、8、および12週目に対象のフォローアップ診療室来室日を決めた。フォローアップ診療室来室時、処置後に使用すべきではない、しわ評価を妨げ得る薬剤および手順に関する指示書を用いてコンプライアンスについて対象に質問した。対象がコンプライアンス不良の場合、対象を試験不適格とした。対象がコンプライアンス良好の場合、対象を治験担当医のグローバル評価スコアを用いて再評価した。
【0486】
処置結果および結論
試験は複数の試験施設で実施し、臨床試験の実施に関する基準に従って実行した。対象31例をエマルションVで処置した。処置後1、2、4、8、および12週目、治験担当医のグローバル評価スコアによって各対象を再評価した。
【0487】
下表に示すように、平均して、エマルションV処置対象のしわスコアは低下していた。
【表4】
【0488】
表に見ることができるように、エマルションVで処置した患者は、「弛緩時」評価時に最大15%の改善を経験した。改善は早くも2週目に明らかであった。さらに、参加者は、「収縮時」しわ評価においてさらに高い最大25%の改善を示した。
【0489】
これらのデータを考慮して、エマルションVは、(i)外側眼角のしわ減少において生物学的に活性である、(ii)抗しわ製剤である、および(iii)目尻のしわの処置において効果的に使用し得ると結論される。
【0490】
均等物
当業者は、通例の実験のみを使用して、本明細書に記載の本発明の具体的な実施形態の均等物の多くを認識するかまたは確認可能であろう。本発明の範囲が上記の発明を実施するための形態に限定されることは意図されず、本発明の範囲は以下の特許請求の範囲に記載される。