(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記電子部品には、前記支持部材と位置合わせしたアタッチメントが含まれ、前記電子装置には、前記アタッチメントがもたらす保持力により記支持部材に前記電子部品を結合するアタッチメント部材がさらに含まれ、前記ハウジングには、前記アタッチメントと位置合わせした前記上壁、前記下壁、前記前壁、及び、前記側壁のうちの1つを貫通する第2の開口が含まれることを特徴とする、請求項1または2に記載の電子装置。
前記電子部品はプリント回路基板と、前記内部の、ハウジングの少なくとも2つの側壁に接触するよう構成された1つ以上の支持ユニットとで組み立てたものであり、該1つ以上の支持ユニットは、プリント回路基板をハウジング内に保持し前記側壁から隙間を空けるようにするために、プリント回路基板と共に組み立てられていることを特徴とする、請求項1または2に記載の電子装置。
前記支持部材は、複数の支持部材のうちの1つとすることができ、前記電子部品は前記ハウジング内の複数の電子部品のうちの1つであり、該電子部品のうちの少なくともいくつかは、少なくとも前記支持部材のうちのそれぞれと嵌合することを特徴とする、請求項1または2に記載の電子装置。
前記支持部材は、さらに、前記上壁及び前記下壁のうちの少なくとも1つに対して構造的な支持材となるよう構成され、前記壁に沿って伸びるリブの形状となっていることを特徴とする、請求項9に記載の電子装置。
前記ボスには、ねじ穴が含まれ、前記電子部品には、さらに、該ねじ穴と位置合わせした貫通穴が含まれ、電子前記装置には、さらに、前記ボスが前記電子部品を保持する力を与えるよう、前記貫通穴を通り前記ねじ穴と嵌合するネジが含まれることを特徴とする、請求項13に記載の電子装置。
前記支持部材は、前記上壁及び前記下壁のうちの少なくとも1つに沿って、隣接する側壁から離れる方向に突き出る、前記フレーム・エレメントと一体化したリブであることを特徴とする、請求項16または17に記載の電子装置。
前記フレーム・エレメントにはねじ穴が含まれ、前記電子部品には、さらに、該ねじ穴と位置合わせした貫通穴が含まれ、電子前記装置には、さらに、前記フレーム・エレメントが前記電子部品を保持する力を与えるよう、前記貫通穴を通り前記ねじ穴と嵌合するネジが含まれることを特徴とする、請求項16または17に記載の電子装置。
前記フレーム・エレメントは、前記第1のハウジング内に共に組み付けるよう構成された複数のフレーム・エレメントを含むフレーム・アセンブリーの一部であることを特徴とする、請求項16または17に記載の電子装置。
【発明の概要】
【0007】
本開示の1つの特徴は、素材を一体成形した第1のハウジングを含む電子装置に関する。第1のハウジングには、隙間を介して側方に伸びる第1の主要壁と第2の主要壁と、該主要壁の間に前記側方の方向に対して垂直に伸びる少なくとも3枚の側壁と、が含まれる。前記主要壁と側壁とで、内側空洞を画定し、第1のハウジングで、前記側壁のうちの1つの反対側に内側空洞への開口を画定する。前記装置には、少なくとも、前記主要壁のうちの1つ又はその側壁のうちの1つと隣接して、前記第1のハウジングの内側空洞内に少なくとも1つの支持部材が含まれる。少なくとも1つの電子部品は、前記第1のハウジングの内側空洞内に収納され、第1のカバーが前記第1のハウジングの開口を覆って取り外し可能に取り付けられる。少なくとも1つの前記支持部材及び前記第1のカバーは、前記第1のハウジングの内側空洞にある少なくとも1つの電子部品に保持力を加える役割を果たす。
【0008】
前記支持部材は、前記第1のハウジングの一体成形部分となることができる。さらに、前記支持部材は、前記第1の主要壁及び第2の主要壁の内側に沿って伸び、前記側壁のうちの少なくとも1つから出てゆくことができる。前記支持部材は、さらに、前記第1の主要壁及び第2の主要壁のうちの少なくとも1つに対して構造的な支持材となるよう構成され、前記主要壁に沿って伸びるリブの形状とすることができる。1つの例では、前記支持部材は、前記第1の主要壁及び第2の主要壁の両方の内側に沿って伸びてゆくことができる。加えて、前記電子部品には、リブが前記電子部品を保持する力をもたらすよう、支持部材にリブを受け入れるよう構成したスロットを含めることができる。
【0009】
前記支持部材には、前記主要壁又は前記側壁のうちの少なくとも1つから突き出るボスを含めることができる。このようなボスには、ねじ穴を含めることができ、前記電子部品には該ねじ穴と位置合わせした貫通穴を含めることができる。このような実施例において、前記装置には、ボスが電子部品を保持する力を与えるよう、前記貫通穴を通り前記ねじ穴と嵌合するネジをさらに含めることができる。固定用エレメントにより、ボスが電子部品に保持力を与えるよう、前記電子部品と前記ボスとの間での固定を行うことができる。
【0010】
別の実施例において、前記支持部材は、前記ハウジングの内側空洞内に固定したフレーム・エレメントとすることができる。前記フレーム・エレメントは、少なくとも、前記主要壁のうちの1つ又は前記側壁のうちの1つの内側に沿って固定することができる。加えて又は代替的に、フレーム・エレメントの少なくとも一部は、前記第1の主要壁の内側と第2の主要壁の内側との間に突き出るよう構成することができる。さらなる実施例では、フレーム・エレメントには、前記第1の主要壁又は前記第2の主要壁の少なくとも1つに沿って、隣接する側壁から離れる方向に突き出るリブを含めることができる。前記電子部品には、前記リブが電子部品に保持力を与えるよう、フレーム・エレメントのリブを受け入れるよう構成されたスロットを含めることができる。前記フレーム・エレメントはねじ穴を含めることができ、前記電子部品には、該ねじ穴と位置合わせした貫通穴をさらに含めることができる。従って、前記装置には、前記フレーム・エレメントが前記電子部品を保持する力を与えるよう前記、前記貫通穴を通り前記ねじ穴と嵌合するネジをさらに含めることができる。
【0011】
前記フレーム・エレメントは、組み込むことにより前記ハウジングに剛性を与えるよう構成することができる。さらに、前記フレーム・エレメントは、前記第1のハウジング内に共に組み付けるよう構成された複数のフレーム・エレメントを含むフレーム・アセンブリーの一部とすることができる。
【0012】
前記電子部品には、支持部材と位置合わせしたアタッチメントを含めることができ、前記装置には、アタッチメント部材をさらに含めることができ、アタッチメントが保持力をもたらすことにより前記支持部材と前記電子部品とを結合する。このような実施例において、前記装置には、前記アタッチメントと合致した前記主要壁又は側版のうちの1つを貫通する第2の開口を含めることができる。前記第2の開口を覆って前記第1のハウジングに第2のカバーを取り付けることができる。このようなカバーには、前記ハウジングを表面で支えるよう構成した少なくとも1つの隆起部を含めることができる。前記カバーは、取り外し可能に前記開口に取り付けたキーボード・アセンブリー部とするよう構成することができる。
【0013】
前記第1のハウジングは、ポータブル・コンピュータのベース・アセンブリーのためのベース・ハウジングとすることができ、前記第1のカバーは、ヒンジ部の第1の部分とすることができる。このような実施例において、前記電子装置には、前記ヒンジ部により、前記ベース・ハウジングと操作可能に結合した蓋部アセンブリーをさらに含めることができる。前記第1の開口は、1つの主要面に沿って広がり、前記ヒンジ部の第1の部分は、熱伝導性のある材料とすることができ、前記主要面にある開口部に伸びることができる。さらに、前記電子部品は、前記電子部品からの熱が前記ヒンジ部の第1の部分に伝わるように前記ヒンジ部の第1の部分に隣接するよう配置することができる。
【0014】
前記第1のハウジングの第1の主要壁には、そこに第2の開口を含めることができ、前記装置は、複数のキーを有するキーボード・アセンブリーをさらに含めることができ、該キーボード・アセンブリーは前記第2の開口に取り外し可能に受け入れられる。前記キーボード・アセンブリーは、スナップ式の構成により開口内に取り外し可能に取り付けるよう構成することができる。別の実施例では、前記キーボード・アセンブリーは、第1の傾斜面を画定することができ、前記装置には、第2の傾斜面を画定する第2の電子部品を含めることができる。前記第1の傾斜面及び前記第2の傾斜面は、前記キーボード・アセンブリーが前記第2の開口内に受け入れられたとき、相互に接触し、前記キーボード・アセンブリーは前記第2の電子部品が前記側壁のうちの1つに力を及ぼすように構成することができる。
【0015】
他の実施例において、前記電子部品はプリント回路基板と前記内側空洞内のハウジングの少なくとも2つの側壁に接触するよう構成された1つ以上の支持ユニットで組み立てたものとすることができる。該1つ以上の支持ユニットは、プリント回路基板をハウジング内に保持し前記側壁から隙間を空けるようにするために、プリント回路基板と共に組み立てることができる。
【0016】
前記支持部材は、複数の支持部材のうちの1つとすることができ、前記電子部品は前記ハウジング内の複数の電子部品のうちの1つとすることができる。このような電子部品のうちの少なくともいくつかは、少なくとも前記支持部材のうちのそれぞれと嵌合することができる。
【0017】
本開示の他の特徴は、横方向に広がる空間で隔てられた第1の主要壁と第2の主要壁と該主要壁の間で、横方向とは垂直な少なくとも3枚の側壁を含む第1のハウジング・ユニットを有する電子ハウジングアセンブリーに関する。前記主要壁と前記側壁とで内側空洞を画定し、前記第1のハウジング・ユニットにより、前記側壁のうちの1つとは反対側に、前記内側空洞への開口を画定する。前記装置には、前記主要壁又はその側壁のうちの少なくとも1つに隣接する第1のハウジング・ユニットの内側空洞内に少なくとも1つ支持部材がさらに含まれる。少なくとも1つの電子部品は、前記第1のハウジング・ユニットの内側空洞内に収納され、第1のカバーが前記第1のハウジングの開口を覆って取り付け可能に取り付けられる。前記第1のハウジング・ユニットは、素材を一体成形した第1のハウジング・ユニットを射出成形することを含む工程により作られ、一体成形した素材で前記第1の主要壁及び第2の主要壁と側壁とを固く結合させ、該一体成形した素材で隣接する側壁を固く結合させる。
【0018】
この組み立て品には、さらに、前記第1のハウジング・ユニットに収容された少なくとも1つの電子部品が含まれる。このような実施例において、第1のハウジング・ユニットを作る工程には、さらに、単体素材を射出成形し、前記少なくとも1つの電子部品を収容するような形状にすることを含めることができる。
【0019】
射出成形を含む前記工程は、少なくとも1つの支持部材がそれにより形成され、隣接する前記側壁又は前記主要壁に固く結合するよう、実行される。加えて又は代替的に、前記射出成形は、金型に射出することで前記第1のハウジング・ユニットの外形を溶融したプラスチック素材に付与する金型を用いて実行することができ、前記外形には、前記第1のハウジング・ユニットの側壁のそれぞれの外表面も含まれる。前記射出成形は、前記溶融したプラスチック素材に第1のハウジング・ユニットの内側の形状を付与するコアを用いて実行することもでき、該内側の形状には、前記内側空洞を画定するそれぞれの側壁の内側面が含まれる。前記コアには、2つの側方部と1つの中央部とを含めることができ、又、前記コアは、前記第1の側方向に垂直な第2の側方向への、前記側方部の内側に向かう動きを引き起こす原因となる、前記第1の開口を通る第1の側方向への前記中央部の動きにより、壊れるよう構成することができる。前記第1のハウジング・ユニットの内側形状には、さらに、前記第2の方向に、少なくとも1つの前記側壁から離れる方向に伸びる少なくとも1つの支持部材を含めることができ、前記コアの対応する1つの側方ユニットは、前記少なくとも1つの支持部材を含む内側形状部を形作るよう構成することができる。
【0020】
本開示の他の特徴は、電子装置の組み立て方法に関する。前記装置には、第1のハウジングにその第1の開口を通って電子部品を挿入する挿入部が含まれる。前記第1のハウジングには、隙間を介して側方に伸びる第1の主要壁と第2の主要壁と、該主要壁の間に側方向とは垂直に伸びる少なくとも3枚の側壁と、が含まれる。前記主要壁と側壁とで、内側空洞を画定し、前記第1のハウジングで、1つの前記側壁の反対側に内側空洞への第1の開口を画定する。少なくとも1つの支持部材は、前記主要壁又はその側壁のうちの少なくとも1つに隣接する第1のハウジングの内側空洞内にある。前記方法にはまた、前記少なくとも1つの支持部材に前記電子部品をはめこむステップと、前記第1のハウジングの開口を覆ってカバーを取り外し可能に取り付けるステップとが含まれる。前記カバーのうちの少なくとも1つ及び前記少なくとも1つの支持部材は、前記第1のハウジングの前記電子部品に加わる保持力をもたらす。
【0021】
前記カバーは、ヒンジ部の第1の部分となることができ、前記第1のハウジングは、ポータブル・コンピュータのベース・アセンブリーのためのベース・ハウジングとなることができる。このような実施例において、前記方法は、さらに、前記ヒンジ部の第2の部分に、ディスプレイ・スクリーンを有する蓋部アセンブリーを取り付けるステップを含めることができ、前記ヒンジ部は、前記蓋部アセンブリーを前記ベース・アセンブリーに動作可能に結合するよう構成される。
【0022】
さらなる実施例において、前記第1のハウジングは、ノートブック・コンピュータのベース・アセンブリーのためのベース・ハウジングとなることができる。このような実施例において、前記方法は、さらに、前記第1のハウジングにトラックパッド・アセンブリーを挿入するステップを含めることができる。前記トラックパッド・アセンブリーは接触感応面を有することができ、前記方法には、さらに、前記接触感応面が前記第2の開口に露出し、前記第2の開口を形成する側方主要壁の外面と実質的に同一平面をなすような位置に、前記ベース・ハウジング内に前記トラックパッドを移動させるステップを含めることができる。
【0023】
前記方法には、さらに、前記第1のハウジングにその開放端を通して複数の電子部品を挿入し、該電子部品の少なくともいくつかは前記ハウジング内で相互に接触する関係になるようにするステップを含めることができる。このような実施例において、少なくとも1つの電子部品は前記カバーに接触することができ、他の電子部品は、前記カバーの反対側の側壁に接触することができる。前記電子部品同士が相互に接触する関係により、従って、前記カバーと該カバーの反対側の1つの側壁との間の長さを補うようにすることができる。
【0024】
1つの実施例において、前記方法には、射出成形により一体成形で前記第1のハウジングを形成するステップを含めることができる。前記射出成形は、金型に射出することで前記第1のハウジング・ユニットの外形を溶融したプラスチック素材に付与する金型を用いて実行することができる。前記外形には、前記第1のハウジング・ユニットの側壁のそれぞれの外表面が含まれる。前記射出成形は、前記溶融したプラスチック素材に第1のハウジング・ユニットの内側の形状を付与するコアを用いて実行することもできる。該内側の形状には、前記内側空洞を画定するそれぞれの側壁の内側面を含めることができる。
【0025】
本開示の他の特徴は、電子装置のハウジングを作る方法に関する。該方法には、単体素材で第1のハウジング・ユニットを射出成形するステップを含めることができる。該第1のハウジング・ユニットには、隙間を介して側方に伸びる第1の主要壁と第2の主要壁と、該主要壁の間に側方向とは垂直に伸びる少なくとも3枚の側壁と、が含まれる。該側壁は、前記第1の主要壁及び第2の主要壁に固く結合し、該側壁に隣接する側壁は、前記単体素材内でお互いに固く結合する。前記主要壁と前記側壁とで内側空洞を画定し、前記第1のハウジング・ユニット は、前記側壁のうちの1つの反対側に前記内側空洞への開口を画定する。前記方法には、さらに、前記第1のハウジング・ユニットの開口を覆って第1のカバーを取り外し可能に取り付けるステップが含まれる。
【0026】
本方法には、さらに、前記第1のハウジング・ユニット内で少なくとも1つの電子部品の位置決めを行うステップを含めることができ、前記射出成形を行うステップは、前記第1のハウジング・ユニットが、前記少なくとも1つの電子部品をその中に収納する構成となる形状とするようにできる。前記射出成形を行うステップは、前記第1のハウジング・ユニットに、前記側壁のうちの隣接する1つ又は前記主要壁に固く結合した少なくとも1つの支持部材が含まれるように実行することができる。
【0027】
前記射出成形は、金型に射出することで前記第1のハウジング・ユニットの外形を溶融したプラスチック素材に付与する金型を用いて実行することができる。該外形には、前記第1のハウジング・ユニットの側壁のそれぞれの外表面が含まれる。前記射出成形は、前記溶融したプラスチック素材に第1のハウジング・ユニットの内側の形状を付与するコアを用いて実行することもできる。該内側の形状には、前記内側空洞を画定するそれぞれの側壁の内側面を含めることができる。前記コアには、2つの側部と1つの中央部とを含めることができ、該コアは、第1の側方向に垂直な第2の側方向への、該側部の動きを引き起こす原因となるような、前記第1の開口を通る第1の側方向への前記中央部の動きにより、壊れるよう構成することができる。このような実施例において、前記第1のハウジング・ユニットの内側形状には、さらに、前記第2の方向に、少なくとも1つの前記側壁から離れる方向に伸びる少なくとも1つの支持部材を含めることができ、前記コアの対応する1つの側方ユニットは、前記少なくとも1つの支持部材を含む内側形状部を形作るよう構成することができる。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図に戻って、
図1は、表面に乗せ、スクリーン16を含む蓋14を支えるベース12を有する、「ノートブック」又は「クラムシェル」コンピュータである。蓋14をベース12方向に閉じ、コンピュータ10を使うときにベースから離れる方向に、ユーザが選択可能な、見る位置にまで回転させるようにすることができる、ヒンジ18により蓋14はベース12と結合されている。
【0030】
ベース12には、ユーザがコンピュータ10に入力するためのキーボード72及びトラックパッド70が含まれる。トラックパッド70はタッチパッドとも称され、静電容量、磁気、抵抗、表面弾性波、その他での、接触で感知するあらゆる接触感知入力を含むことができる。キーボード72及びトラックパッド70は両方ともベースに取り付けられ、ベース12の上壁26の外側面に露出(又はユーザとのやり取りが可能なように)している。用語「上部」、「下部」、及び、構成要素の相対位置に関する他の用語は、
図1に示したフレームに関して用いられる。このような用語は、便宜上用いるのもので、構成要素の実際の位置について、装置の配置を限定するためのものではない。
【0031】
ベース12には、上壁26と、間隔を持たせて上壁26の反対側に置かれた下壁28と、前壁30と、上壁26及び下壁28の間に概ね垂直となる側壁32及び34とを含み単一素材で構成される、ハウジング24が含まれる。単一のハウジング構造にはまた、例えば、下壁28から上方に伸びる少なくとも部分的な後壁31が含まれる。このような単一構造において、一体成形には、先に説明した 壁26、28、30、31、32、及び34が含まれ、これらの壁は、同一の材料の連続した一連の区域で隣接した壁と堅固に又は一体的に結合している。例えば、ハウジング24は、1つのプラスチック又は1つの素材で作ることができ、壁は、留め具、接着剤、溶接、又は、はんだ付け、ロウ付けその他の金属接合を用いないで、隣接壁と一体的に成形される。プラスチック素材として、ポリカーボネー(PC)、ABS、PCABS、その他を含むことができる。金属素材として、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム合金、ステンレス鋼、その他を含むことができる。このような、上述の壁同士を堅固に結合したハウジングは、以下に記載するような、金属又はプラスチックの射出成形により、ダイキャスト・メタルにより、又は金属板に適用した深絞り成形法により、作ることができる。
【0032】
さらに
図2に示すように、ハウジング24は、上壁26と下壁28に囲まれて、部分後壁31により形成される端部に沿う、前壁30の反対側の開放端36を画定する。開放端36により、コンピュータ10の様々な内部部品を収納するよう構成されたベース・ハウジング24の内部38にアクセスすることが可能となる。ベース・ハウジング24には、キーボード72及びトラックパッド70を組み込みユーザがアクセスできるような、キーボード72及びトラックパッド70の形状に従う、キーボード用開口40及びトラックパッド用開口42も含まれる。多くの周辺装置との内部38への接続開口43がハウジング24に含まれ、例えば、どちらかの側壁32又は34を通り、電源アダプタ・プラグ、USB装置、1つ以上のメモリ・カード、オーディオ装置、その他のような周辺装置を、コンピュータ10に接続することができるようにすることができる。
【0033】
ハウジング24は、上壁部26、下壁部28、前壁部30、側壁部32、及び34後壁部31を含む単体素材として構成されたとき、他のノートブック・コンピュータのハウジング構造より頑丈なものとすることができる。特に、ねじれ強さ(又は、軸方向曲げに対する抵抗力)を、複数パーツによるハウジング構造に比べて大きくすることができる。これにより、ハウジング24、従ってコンピュータ10全体的に、例えば、側端での又は角での落下に対して、耐久性が高まる。従って、このようなハウジング構造とすることで、分割線、継ぎ目、1つのハウジングに複数の部品を組み込むための留め金具を削減することで、コンピュータ10の組み立て工程を簡略化し、さらに、コンピュータ10の視覚的外観を良くすることができる。
【0034】
図1に示すように、蓋14には外側ハウジング44を含めることができる。外側ハウジング44は、スクリーン16を含むディスプレイ・アセンブリーを含めた部品を受けるよう構成されたキャビティーを画定することができる。蓋14にはまた、上側ハウジング44に取り付けられたベゼル48を含む。ベゼル48は、少なくとも部分的に、蓋14と一体化したディスプレイ・スクリーン16に囲まれる構成とすることができる。さらに
図5に示すように、ベゼル48は、蓋14内に配置するよう構成されたディスプレイ・アセンブリーの保持を手助けすることができる。このように、ベゼル48は、上側ハウジング44の反対側でディスプレイ・アセンブリー60と接することができる。ベゼル48はまた、ユーザがそこから、少なくとも、ディスプレイ・アセンブリーのスクリーン部16を見ることができるディスプレイ開口58を画定する。ベゼル48から内側への距離は、例えば、ディスプレイ・アセンブリー自身及び/又は蓋部ハウジング44を構成する素材の構成により変化させることができる。
【0035】
蓋14の上部ハウジング44は、単体素材の堅固に結合した複数の壁で構成した単一のハウジングとして、ベゼル48と一体的に形成することができる。このような例において、ベゼル48を含むハウジング44は、ハウジング44とベゼル48との間に位置する開放端を画定することもできる。このような開放端は、囲まれた壁の端部により境界を定めることができる。このような構成は、さらに、米国仮特許出願番号61/672,041(’041出願)に詳述されており、この開示内容は、参照することにより本出願にすべて組み込むものとする。
【0036】
図1に示すように、ヒンジ部18は、ベース12と蓋14とを連結することができる。(
図3に示す)ヒンジ部18には、ベース・ハウジング24に取り付け、開放端36を覆うよう構成されたベース部62を含むことができる。同様に、蓋部64のヒンジ部18を、蓋部ハウジング44に取り付けることができる。例示したように、ベゼル48と上部ハウジング48との間で画定された蓋14を通すことにより、蓋部64は蓋14と結合することができる。このような実施例において、蓋部64は、ディスプレイ・アセンブリー60を上部ハウジング44に組み付け、ベゼル48を組み立てる前に上部ハウジング44に結合することができ、又は、ベース部62は、蓋14をヒンジ部18の周りの蓋部64に組み立てる前に、ベース・ハウジング24の開放端36を覆って取り付けることができる。変化形として、上述したように、蓋14には単一要素のハウジング構造を含み、蓋部64は、ベース部62に対する場合と同様に、開放端を覆う構造とすることができる。
【0037】
複数又は1つのジョイント66は、ベース部62を蓋部64に結合することができ、ベース12と蓋14との間の好ましい回転範囲で、蓋部64に対してベース部62を回転させるよう構成することができる。図示した例示的ジョイント66は、バレル型ヒンジ、又はピアノ型ヒンジとなっているが、他の形状のノートブック・コンピュータのヒンジを、同様の構成にして用いることができる。
【0038】
図3〜
図14に示すように、ベース・ハウジング24は、ヒンジ部18のベース部62と共に、ベース12内に適切に構成した内部部品を保持するような働きをするよう構成することができる。具体的には、ベース・ハウジング24は、1以上のバッテリー68、トラックパッド・アセンブリー70、キーボード・アセンブリー72、及び基板アセンブリー74を保持するよう構成することができる。これらの部品は、部品がベース・ハウジング24内に保持され、それぞれの位置に固定されるように、相互に、そして、ベース・ハウジング24の内部38の様々な部分に、及び、開放端36を覆うヒンジのベース部62の表面部分に接触するよう構成することができる。
【0039】
図3の分解立体図に示すように、部品及びベース・ハウジング24の内部38は、開放端36からベース・ハウジング24内に部品を滑り込ませることができるように構成することができる。部品は、さらに、相互に組み合わせることができるよう構成し、ベース・ハウジング24と共に、一旦特定の方法で組み立てた後は部品の位置を維持するよう構成することができる。
図4及び
図14の断面図に示す実施例において、1以上のバッテリー68は、下壁28及び前壁30に沿って、その内側に接触するよう構成することができる。例えば、バッテリー68A及び68Cは、隣接する、側壁32及び34のそれぞれの位置に接触し、バッテリー68Bはバッテリー68Aと68Cとの間に位置しこれらのバッテリーと接触するよう構成することができる。バッテリー68は、上壁28の内面と隙間を持たせるよう構成することができる。この構成により、トラックパッド・アセンブリー70が少なくとも部分的にバッテリー68と上壁28との間に配置することができるようになる。
【0040】
トラックパッド・アセンブリー70には、トラックパッド又は他の接触感応入力装置と通常関連する種々の付属部品を含めることができる。これには、ユーザが実際に接触した面を定める接触感応基材76を含めることができる。トラックパッド・アセンブリー70にはまた、基材76を保持するためのサポート構造78を含めることができ、クリックすることができるトラックパッド面その他を提供する構造のような、付属する回路その他の機能塑含めることができる。サポート構造78は、上壁26の開口42を囲む部分に接触するサポート構造で基材76を開口42に取り付けることができるように、基材76の周囲を外側に広がるよう構成することができる。上壁26の反対側で、サポート構造78は、1以上のバッテリー68と接触することができる。このような構成において、バッテリー68及びサポート構造78は、お互いに積み重ねたとき、下壁28と上壁26との間に完全に収まるように構成することができる。これは、とりわけ、開口42内での基材76の固定、及び、バッテリー68と、トラックパッド・アセンブリー70と、上下壁26及び28との間での摩擦の組み合わせにより、トラックパッド・アセンブリー70の位置を保持することができる。
【0041】
図4に示すように、ベース・ハウジング24の内部には、ハウジング24自身を支持する構造となるよう構成することができ、及び/又は、ベース12の1つ以上の内部部品の取り付け座を設けることができる、1つ以上の機構を含めることができる。ベース・ハウジング24が(PC、ABS又はその合成物のような)プラスチック素材でできている1つの例において、このような機構は、ベース・ハウジング24に一体化して成形することのできる、リブ5050及び/又はボス5252の形状をとることができる。例えば、リブ50は、ハウジング24の1つ以上の壁の内面と結合又は壁の内面から伸びるように、ハウジング24と共に成形することができる。例えば、リブ50は、側壁32及び上壁26から、又は下壁28から、又はその両方から伸びるよう構成することができる。他のリブ50は同様に側壁34又は前壁30から伸び、上壁26、下壁28のどちらか又は両方に接続させるようにもすることができる。このような構成において、リブ50はハウジング24に強度と堅固さを付与することができ、いくつかの構成において、このようなリブ50のない場合より全体的に板厚を薄くすることができる。
【0042】
同様に、ボス52は、上壁26、下壁28、前壁30、又は側壁32及び34を含む壁の1つから伸びるようにハウジング24と一体的に成形することができる。変化形として、
図4に示したように、ボス52を対応するリブ50に隣接し又はリブ50の端部に設けることができる。ボス52には、部品中の貫通穴56を通過してねじ穴54に取り付けるようなネジ98その他を用いて、1つ以上の内部部品をハウジング24に固定することのできるようなネジ98を受けるよう構成されたねじ穴54を含めることができる。
【0043】
図4に示すように、リブ50は側壁32から内側に伸びることができ、上壁26に結合することもできる。ボス52はさらに、リブ50の端部でハウジング24と共に成形することができ、そこにねじ穴54を含めることができる。バッテリー68Aには、例えば、バッテリーをリブ50の内側のハウジング内に挿入することができるように、ボス52及びリブ50を受けるよう構成されたスロット53を含めることができる。それにより、バッテリー68Aは、(
図5に示すように)前壁30に向かい合う位置となり、スロット53はリブ50と揃うようになる。バッテリー68Aは、リブ50及びボス52がスロット53内で揃うように、外方向に滑らせることができる。ネジ98は、次に、バッテリー68A内の貫通穴56を通すようにすることができ、ハウジング24内にバッテリー68Aを固定するようねじ穴54にねじ込むことができる。同様にリブ50及びボス52は、他のバッテリー68Cがハウジング24の反対側でハウジング24に取り付けられるように構成することができるよう、反対側の壁34から伸びるよう構成することができる。一旦バッテリー68A及び68Cがそれぞれ側壁32及び34に対向して配置されると、バッテリー68Bは、ハウジング24内に滑り込ませ、バッテリー68A及び68Cの間に配置することができる。このような構成は、ネジ及びそれに合わせたボス52がない場合も含め、バッテリー68A及び68Cをリブ50だけでハウジング24内に固定することの助けとなることができる。
【0044】
いずれの例においても、バッテリー68Bは、リブ50と前壁30から一体的に伸びるボス52と協調がとれるように、バッテリー68Aに関して説明したのと同様に、スロット及び貫通穴を設けるよう構成することができる。そのような構造には、さらに、トラックパッド・アセンブリー70を同様の構造によりハウジング24に取り付けることができるように、トラックパッド・アセンブリー70に揃えて、ハウジングから突き出た部分に成形した別のボス52を含めることができる。代替的に、トラックパッド・アセンブリー70をトラックパッド用開口42内に配置した後、そして、バッテリー68A、68B、及び68Cを配置した後、挿入した単一のネジにより、バッテリー68B及びトラックパッド・アセンブリー70をハウジング24に固定することができるように、バッテリー68Bと接続されたリブ及びボス52とに揃えられるよう、トラックパッド・アセンブリー70を構成することができる。
【0045】
他の実施例において、ボスには、ねじ穴を設けないように構成することができる。そのような実施例では、ボス52を用いてハウジング24に固定するよう選定された内部部品は、超音波圧接その他でボス52に取り付けることができるプラスチック・プラグその他の構造を用いて、ハウジング24に取り付けることができる。超音波圧接に対する代案として、接着その他が含まれる。
【0046】
ハウジング24には、ボス52及びそこに設けたねじ穴54に揃えられた、下壁28を通るアクセス用開口39を含めることができる。アクセス用開口39はまた、ねじ穴54を用いてボス52に取り付けられボス52に揃えられるよう構成された部品に設けた貫通穴56に揃えることができる。このような構成により、コンピュータ10の組み立て又は修理において、穴54から、ねじの組みつけ及び取り外しを行うために直接アクセスすることができるようになる。一旦、内部部品及びネジ(又は、上述した他の構造)がハウジング内に固定されると、
図6に示すように、カバー61をアクセス用開口39にかぶせることができる。
図7に示すように、カバー61は、ベース12と表面との接続点を用意するよう構成することのできる、カバー61に一体的に形成された足63を有することができる。1つの例では、足63は、足63及びカバー61が両方とも同じ素材となるよう、カバー61に一体的に形成することができる。いくつかの例では、面との接続点を滑りにくくするために足63を摩擦の大きい素材とすることが好ましい、そのような例において、カバー61は、熱可塑性のエラストマー(TPE)、ゴム、その他のような、摩擦の大きい素材で作ることができる。1つの例において、カバー61及びそれと一体化した足63は、そのような素材で作られ、もっと固い素材の強化部材をカバーの内側に固定することができる。
【0047】
カバー61は、アクセス用開口39を覆ってハウジング24の下壁28に取り付けるよう構成することができる。カバー61をハウジング24に固定するために多くの異なる構造を用いることができる。1つの例では、カバー61は、リブ50にスナップ嵌めする取り付け構成とすることができ、あるいは、開口39の端部にガスケット・フィットを形成する構成とすることができる。加えて、このような固定のために種々の接着剤を用いることができ、また他の構成を用いて固定を強化することができる。
【0048】
基板アセンブリー74は、バッテリー68と開放端36との間の少なくとも一部の領域で、ハウジング24内に取り付けられるよう構成することができる。
図3、
図8、及び
図9に示すように、基板アセンブリー74には、共通の構造その他で支えられる、プリント回路基板86又は相互に連結した複数のプリント回路基板を含めることができる。この基板86は、
図3に示すように、電源、メモリーのような外部部品のみならず、マザーボード上に取り付けることのできる種々の半導体チップその他の小型電子部品との間での相互接続を行うマザーボードの形式とすることができる。図中の簡略化した例示において、基板86は、基板に取り付けられたマイクロプロセッサ88を含めて示されている。このマイクロプロセッサ88は、ユーザの受け取り、直接又はグラフィック処理装置その他との通信を介しての出力、及び、モリー使用の配分とメモリーに保存されたデータの取り出しを含む、コンピュータ10の種々の機能を実行することができる。基板86はまた、ベース12内の部品を冷却するために基板上に取り付けたファン94と共に示されている。基板86は、RAM又は類似するその他の部品の形での1以上のメモリー構造を含むことができる。基板86にはまた、バッテリー68、トラックパッド・アセンブリー70、キーボード72、及びディスプレイ・アセンブリー60と通信するための接続端を含むことができる。基板アセンブリー70はまた、1以上のスピーカー又は別個のスピーカーとの接続部品を含むことができる。
【0049】
基板アセンブリー74はまた、ベース・ハウジング24の側壁32及び34に向けて配置された基板86の両端に配置することのできるエンド・ユニット90を含むことができる。付加的に又は代替的に、エンド・ユニットは、隣接する側壁の間に広がる基板86の端部に沿って配置することができる。他の実施例において、基板86は、基板86そのものを実質的に覆う単一のハウジング・ユニットにより又はその中に保持されるようにすることができる。図示の通り、エンド・ユニット90は、ベース・ハウジング24の内側面でベース・ハウジング24の下壁28と接するよう構成されている。エンド・ユニット90はまた、それぞれ側壁32及び34の内側面で接し、そのような接触が維持できるよう、基板86がエンド・ユニット90同士を引き離している。この構成において、基板86は、ベース・ハウジング24の内側に直接触れないような、そして、取り付けられた華奢な部品がベース12の他の内側にある構成要素と接触することのないような、位置に保持することができる。
【0050】
ベース・ハウジング24には、上述のように、基板アセンブリー74の配置及び取り付けを容易にするために、追加のボス52及び/又はリブ50を含めることができる。
図8に示すように、リブ50は側壁32から下壁26に沿って伸ばし、側壁32から間隔を持たせてボス52で終了することができる。ボス52には、そのなかにねじ穴54を含めることができ、
図9に示すように、隣接するエンド・ユニット90には、基板アセンブリー74をハウジング24に挿入したとき、スロット53がリブ50及びボス52を収容することができ、貫通穴56がねじ穴54と揃い、ネジ98と一緒にエンド・ユニット90を固定し、基板アセンブリー74をハウジング24に固定することができるように、マッチング・スロット53及び貫通穴56を含めることができる。加えて、ボス52及び/又はリブ50とボス52との組み合わせを同様に追加位置に用い、ハウジング24と基板アセンブリー74との間のさらなる支持点又は取り付け点とすることができる。
【0051】
エンド・ユニット90には、種々の入力ポート構造又は出力ポート構造92を含めることができる。このようなポート92には、外部電源との接続口、又は、例えばUSB、ファイアワイア、サンダーボルト、HDMI、又は他の類似する接続口として特に構成した接続口を含めることができる。ポート92にはまた、SDカードリーダースロット、又はオーディオ入出力接続口を含めることができる。ポートの導電性機能により、基板86の回路と通信を行うために接続することができる。さらに、ポート92は、部品がハウジング24を通ってポート92と接続することができるように、ベース・ハウジング24のポート開口43に揃えることができる。
【0052】
図10及び
図11に示すように、ヒンジ部18のベース部62は、ベース12の内部部品を保持するために、ベース・ハウジング24の開放端36を閉じるよう構成することができる。
図14の断面図に示すように、ベース部62は、ベース12の内部部品をそれぞれの位置に保持するのに役立つよう構成することができる。図示の例において、バッテリー68は前壁30の内面と接触し、基板アセンブリー74は前壁30の反対側でバッテリー68と接触し、ヒンジ・ベース部62の内側面96は、バッテリー68の反対側で基板アセンブリー74と接触することができる。このようにして、ベース12の内部部品は、前壁30とヒンジ・ベース部62の表面96との間で連続的に接触することができ、部品をその間のしかるべき位置に保持するのに役立たせることができる。このような内部部品の他の構成として、部品同士の連続的な接触は前壁30とヒンジ・ベース部62との間で保持し、用いられる特定の部品の一般的な形状に基づき定めるようにすることも可能である。ヒンジ・ベース部62は、ベース・ハウジング24とヒンジ・ベース部62とを結合する種々の留め具によりベース・ハウジング24に固定することができる。1つの実施例では、スナップ式構造をヒンジ・ベース部62をベース・ハウジング24に固定するために用いることができる。さらなる代替案として、圧入構造、又は接着剤を用いることができる。
ヒンジ・ベース部62は、ベース・ハウジング24の両方のカバー開放端36に可能な多くの形状をとることができ、任意的に、ベース12の内部部品を少なくとも保持する力を与えることができる。図示した実施例において、ヒンジ・ベース部62は、ベース・ハウジング24の上壁26及び下壁28の両方に沿って実質的に同一平面となって広がるように構成される。従って、ヒンジ・ベース部62は部分的に上壁26及び下壁28の両方の部分を画定する。さらに、上壁26と共に広がるヒンジ・ベース部62の一部は、キーボード・アセンブリー72ベース12に組みつけられたとき、キーボード用開口40の少なくとも側部がハウジング24の上壁26のみならずヒンジ・ベース部62とも接触するように、キーボード用開口40の少なくとも側部を画定する。他の実施例では、上壁26及び下壁28は、ヒンジ・ベース部62が開放端36のみに沿って広がることができるように、実質的にハウジング24の開放端36にまで広がることができる。
【0053】
図11に示すように、ヒンジ・ベース部62の下側拡張部65は、基板アセンブリー74の部分の下にもぐり込むよう構成することができる。このような実施例において、基板アセンブリー74の部品は熱の除去を必要とするので、さらに、下側拡張部65をベース・ハウジング24内からの熱の除去又は放散に寄与するように構成することは有益となろう。1つの実施例において、下側拡張部は、基板アセンブリー74その他に取り付けたファン94の入力又は出力領域に位置合わせすることができる通気口を取り付けるよう構成することができる。さらなる実施例において、ヒンジ・ベース部62は、拡張部65がハウジング24の内部から外部に熱を逃がすことができるよう、金属又は他の熱伝導性のある素材で作ることができる。このようなヒンジ・ベース部62の熱伝導特性は、ヒンジ・ベース部62を熱伝導性のある素材で基板アセンブリー74の一部と結合させることにより強化することができる。例えば、基板アセンブリー74には、拡張部65に隣接して配置することができるヒートシンクその他を含むことができ、ヒートシンクからの熱をヒンジ・ベース部62に導き、コンピュータ10を取り巻く周辺大気に放熱するよう、伝導ペーストをその間に配置することができる。
【0054】
ヒンジ部18の例として、例えば、基板アセンブリー74と蓋のディスプレイ・アセンブリーとの間に、電源及びビデオ信号を送るために接続した電線を含めることができる。加えて、電線部は、それぞれ基板アセンブリー74及びディスプレイ・アセンブリー60に接続する電線とつながるベース部62及び蓋部64から伸びるヒンジ部18に含めることができる。同様の配線を、例えば、トラックパッド・アセンブリー70及び/又はキーボード・アセンブリー72と共に基板アセンブリー74と接続するためにベース・ハウジング24内の部品間で行うことができる。付加的に又は代替的に、ベース・ハウジング24に組み付けたとき、例えばバッテリー68と基板アセンブリー74との間のような部品間での電気接続を行うように、電導性の接続を隣接する部品に配置することができる。ヒンジ・ベース部62には、空気を通すために、ファン94の出口に合わせた開口を含めることができる。
【0055】
図12及び
図13に示すように、ベース・ハウジング24のキーボード用開口40内でキー84にアクセスすることができるよう、基板アセンブリーの上にキーボード・アセンブリー72を配置するよう構成することができる。このような構成において、キーボードの下側面82を基板アセンブリー74のエンド・ユニット90上に乗せることができる。エンド・ユニット90は、さらに、キーボード・アセンブリー72を好ましい位置に保持するために必要なスペースを用意するよう構成することができる。例えば、エンド・ユニット90を、下壁28の内側又は下壁28から突き出たボス52に接触するようベース・ハウジング24内に配置したとき、エンド・ユニット90は、キー84の周囲のキーボード・アセンブリー72の盛り上がった部分80が開口40に適合するようにキーボード・アセンブリー72を支えることができる。このような構成により、ハウジング24の対応する機構にはめこむためにキーボード・アセンブリー72のアタッチメント機構を適切な位置に配置することで、キーボード・アセンブリー72をハウジング24に取り付け又は固定することがさらに容易になる。
【0056】
1つの実施例において、キーボード・アセンブリー72には、開口40がスナップ式機構を有することができるように、外周に配置した圧縮性リングその他の機構を含めることができる。このような構成において、ハウジング24及び/又は基板アセンブリー74は、リングその他のスナップ式機構が開口40に隣接する上壁26の内側に配置されるよう、開口40に関連してハウジング24内にキーボード・アセンブリーを配置するよう構成することができる。この構成を、さらに、キーボード・アセンブリー72を好ましい位置に保持するために上壁26とリングその他のスナップ式機構との間に力を働かせるような構成とすることができる。このような構成は、キーボード・アセンブリー72と基板アセンブリー74との間、及び、基板アセンブリー74とハウジング24との間に押しつけ力を生じさせる。変化形として、ハウジング24及び基板アセンブリー74は、キーボード・アセンブリー72の下側面82が基板アセンブリー74のエンド・ユニット90ではなく、しかるべく構成されたリブ50又はボス52に密着するように、構成することができる。
【0057】
別の変化形として、キーボード・アセンブリー72には、トラックパッド・アセンブリー70がトラックパッド用開口42にはめこまれるのと同様にして、キーボード・アセンブリー72をキーボード用開口40にはめこむことができように、トラックパッド・アセンブリー70と同様に外側に広がるフランジに囲まれた盛り上がった部分を有するサポート構造を含めることができる。このような構成は、先に参照した、’041出願にさらに詳細が示され記載されている。
【0058】
基板アセンブリー74及びキーボード・アセンブリー72について上述したどのような構成でも、修理、(メモリーの交換や追加のような)アップグレード、又は、既存の基板アセンブリーの同じような構成の基板アセンブリー74との交換のために、基板アセンブリー74を簡単に取り外すことができる。これは、壊れた基板アセンブリー74を取換えるためのような、又は、基板アセンブリー74を例えば、速度の速い処理装置その他を有する新しい基板アセンブリー74に取り換えアップグレードするためのような、修理の目的で行うことができる。このような構成により、顧客仕様のノートブック・コンピュータの製造を合理化することができ、異なる処理装置、メモリー構成、等を有する、多数の既に組み立て済みの基板アセンブリー74を用意し、コンピュータ10を組み立てるときに、顧客仕様に合わせて準備し選択することができるようにできる。加えて、他の内部部品を上述のような構成とすることで、同様に、簡単に修理/交換することができる。
【0059】
ベース・ハウジング24の内部構造の代替的実施例を
図16及び
図17に示す。このような構造において、ベース・ハウジング424の内部部品用支持材及び/又はアタッチメントは、ハウジング424の内側面に組み立て、取り付けができるフレーム448上に含むことができる。フレーム448には、上述のリブ50又はボス52に類似する種々の部品又は部分450及び452を含めることができ、ハウジング424の全体的な剛性を上げることができ、種々の壁に支持材を設け不必要な曲げや破損に対して抵抗力を持たせることができる。フレーム448にはまた、バッテリー、トラックパッド・アセンブリー、キーボード・アセンブリー、或いは、基板アセンブリーのような部品をフレームに取り付けるために用いることのできるねじ穴を含めることができる。フレーム448は、金属、種々のプラスチック、又は他の固い材料で作ることができる。フレーム448は、接着剤その他を用いてハウジング424内に取り付ける構造とすることができ、或いは、ハウジング424内の特定の位置に固定するために圧入を用いる構造とすることができる。別の実施例では、ネジその他でフレーム448に機械的に取り付ける点を用意するために、特別な構成のボス及び/又はリブ(不図示)をハウジング424内に含めることができる。ハウジング424に必要な補強構造を提供するために、フレーム448と組み合わせてハウジング424内にリブとボスの組み合わせを用いることもできる。そのような構造において、用いられるフレーム448には、
図16に示したフレームより小さく、ハウジング24内の適切な位置に配置することが可能な、複数のフレームを含めることができる。
【0060】
図17の実施例において、フレーム448は、ハウジング424で単一の構造に組み立てることができる、複数の部品448A、448B、及び448Cで作ることができる。これにより、例えば、ハウジング424上の後壁部分431で形成された切り欠き部の内側にフレーム448を配置できるようにする。
図17の実施例において、フレーム部分448A及び448Cは、開放端438を通過させ、それぞれの壁434及び432に隣接して配置することによりハウジング内に組み込むことができる。その後、フレーム部分448Bを、フレーム部分448A及び448Cの間に組み込み、組み立てたフレーム448を少なくとも部分的にそこに固定することができる。
【0061】
図14の断面図に示す通り、コンプライアント・インサート100をベース12の種々の内部部品の間に配置することができる。これらのインサート100は、圧縮性を持たせることができ、種々の発砲体、ゴム、エラストマー、その他で作ることができる。部品と部品との間、又は部品とハウジング24の壁の1つとの間にインサート100が存在することにより、製造時の許容誤差により生じた部品と部品との間又は部品と壁との間の余計にスペースを塞ぐことができる。このことは、部品又はハウジング24に特別に厳しい許容誤差を必要とせずにハウジング24内で部品の動きを最小にすることができる。インサート100は、構成上重要に位置に種々の部品と共に取り付け又は組み立てることができる。例えば、
図6に示すようにインサート100は、前壁30とバッテリー68との間にインサート100が配置されるような位置にバッテリー68が来るよう、取り付けることができる。図示の通り、他のインサート100を、ヒンジ・ベース部62の表面96に接するようにしてキーボード・アセンブリー72に取り付けることができる。追加のインサート100を、トラックパッド・アセンブリー70又は基板アセンブリー72のどちらかに、他方と接触するようにして取り付けることができる。さらに別のインサート100を、バッテリー68とトラックパッド70との間、基板アセンブリー74とキーボード・アセンブリー72との間、或いは、任意の部品と上壁26、下壁28、又は側壁32及び34との間に配置することができる。
【0062】
また、
図14に示すように、1つ以上のV字型構成要素102を上述の1つ以上の内部部品に隣接してベース・ハウジング24内に組み込むこともできる。このようなV字型構成要素102を使用することにより、内部部品をベース・ハウジング24内の好ましい位置に固定することができる。
図14に示す実施例において、V字型構成要素102は、片方がバッテリー86と接し、他方が下壁28の内側面に接するようバッテリー68の下に配置されている。また図示の通り、V字型構成要素102が接するバッテリー68の部分は、領域全体にわたってV字型構成要素102と相互に接するよう構成された傾斜面104を含めることができる。これにより、V字型構成要素102の反対側の面でバッテリー68と、例えば、トラックパッド・アセンブリー70とが均一に接するようにすることができる。図示のV字型構成要素102を用いることで、V字型構成要素102によりベース・ハウジング24の上面26に向けてバッテリー68が押されることになり、トラックパッド・アセンブリー70の上壁の内側に向かう圧力、トラックパッド・アセンブリー70とバッテリー68との間の圧力、その他の圧力を生じさせる。このような圧力の増加により、部品と部品との間、及び、部品と上壁26及び下壁28との間での摩擦力を生じさせ、部品の配置を保持する役割を果たすこととなる。
【0063】
追加のV字型構成要素102を、例えば、基板アセンブリー74と下壁28との間、バッテリー68とトラックパッド・アセンブリー70との間、基板アセンブリー74とキーボード・アセンブリー72との間、又は、任意の隣接する部品同士の間に配置することができる。従って、基板アセンブリー74、トラックパッド・アセンブリー70、キーボード・アセンブリー72、及び他の部品には、バッテリー68の表面104に類似する傾斜面を含めることもできる。さらに、V字型構成要素102を、例えば、基板アセンブリー74又はヒンジ・ベース部62に取り付け又は一体に成形することにより、それぞれバッテリー68及び基板アセンブリー74と適切な位置でかみ合うようにすることができる。他の例では、基板アセンブリー74そのものが、楔のような役割を果たす面を有することができ、キーボード・アセンブリー72の適切に構成した傾いた面と接するよう構成することができる。
【0064】
図15に示すように、別の変化形として、キーボード・アセンブリー272そのものを楔型とし、幅の広い突き出た部分280から、幅の狭い下面282に向けて傾斜させ、楔面302をその間に形成することができる。このような構成において、少なくともキーボード・アセンブリー272に隣接する部品は、キーボード・アセンブリー272に隣接する傾きと概ね合致するように作られた傾いた面304を含むことができる。このような構成により、上述のように、キーボードをハウジング224の外から開口240へ動かして取り付けるとき、キーボードがハウジング224に対して取り付け位置に動くことにより、キーボードが隣接する部品に力を加えることができるようになる。加えて、基板アセンブリー274を同様な楔形状にして、底面228への方向に力を加えると同様の楔動作により基板アセンブリー274が隣接する部品に力を加えるようにすることができる。
【0065】
これにより、ベース212内の内部部品同士の力及び内部部品と前壁230との間の力を増やすような構成とすることができ、他の例では、この構成はハウジング224にヒンジ部218を組み立てることにより広く行うことができる。ハウジング224とスナップ式結合を行うキーボード・アセンブリー272を採用することにより、キーボード・アセンブリー272をベース212に取り付けるとき、ベース212の内部部品同士相互に加わる力を保持することができる。加えて、他の内部部品にはキーボード・アセンブリー272と隣接しない傾斜した面を含めることができ、このような力で上壁226及び/又は下壁28に向けてこの部品を動かそうとすることで、この部品をハウジング224内の好ましい位置に保持する役割を果たす。
【0066】
上述の通り、素材を一体成形してここに記載した形式の壁同士を堅固に結合するベース・ハウジング24は、種々の製造方法を用いて金属又はプラスチックを含む種々の素材で作ることができる。
図18〜
図21は、プラスチック素材でハウジング24を射出成形することを含む、コンピュータ10のベース・ハウジング24を作る1つの製造方法の種々の段階を示す。上述したように、蓋14もまた、同様の処理により作ることができる実質的に一体成形のハウジングを有することができる。これらのステップは、上述したように、内部部品をハウジング24に組み込むステップと同様に、
図22に示したフローチャートに示されている。
【0067】
射出成形処理において、ベース・ハウジング24を成形するのに用いる金型には、
図18の断面図に示したような3つの金型を含めることができる。これらのユニットには、下部ユニット108B、上部ユニット108A、及びコア106を含めることができる。上部及び下部ユニット108A及び108Bは、あわせて、ベース・ハウジング24の外側の概略形状及び構造を定めるよう構成し、コア106は、ベース・ハウジング24の内部の概略形状及び構造を定めるよう構成することができる。この構成において、上部及び下部ユニット108A及び108Bは、ベース・ハウジング24の全体的な大きさを定めるキャビティー110を画定することができ、コア108は、ベース・ハウジング24の板24、26、30、31、32、及び34の概略必要な厚みで、キャビティーをキャビティーの一部で間隔を持たせることができるよう、このようなキャビティー内に置くことができる。ベース・ハウジング24又は蓋部ハウジング44を種々のプラスチックで製造する他の実施例において、そのための製造処理は、最終的な材料の厚みを約1.5mmと2mmとの間(±5%)で達成できるよう構成することができる。
【0068】
図18及び
図19に示すように、キャビティー110の開放端36に対して好ましい位置にコア108を置くことができる。さらに、上部及び下部ユニット108A及び108Bは、キーボード用開口40、トラックパッド用開口42、及びアクセス用開口39を含む、ベース・ハウジング24内の開口のために必要な場所でコアと接触する突起112を含めることができる。このような突起は、アクセス用開口39のための突起も含めて、射出成形処理において、キャビティー内に溶融したプラスチックを射出するときに生じる、たるみその他の動きに対して及び振動に対して、コア106を安定に保つ役割を果たすことができる。
【0069】
図19〜
図21にさらに示すようにコア106には複数のパーツを含めることができる。特に、コア106には、中央ユニット106B、及び2つの側方ユニット106A及び106Cを含めることができる。これらの3つのパーツは、一緒にし、楔形状の中央ユニット106Bがそこから離れ前壁30(又は意図する位置)へ向かう動きにより、側方ユニット106A及び106Bの内側及び外側への動きをもたらすようにすることができる。このような構成により、
図19〜
図21に示すように、ベース・ハウジング24の全体的な外形より、開放端36を小さくすることができる。これにより、ベース・ハウジング24を、ハウジング24の開放端36に隣接する後壁部31と共にベース・ハウジング24を成形することができる。このようなハウジングは、
図18に示した金型構成を用いて成形することができ、ベース・ハウジング24を成形した後、中央ユニット106Bをベース・ハウジング24の内部38から引き出すことができ、それにより、後壁部31を避けるために側方ユニット106A及び106Cを内側に動かし、そこから全コア・アセンブリー106をハウジング24の内部から除去することができ、次いで金型108A及び108Bからハウジング24を取り外すことができる。
【0070】
このような構成により、上壁26又は下壁28の内側に沿って側壁32又は34のうちの1つから伸びるリブ50及び/又はボス52も容易に成形することができる。これは、側方ユニット106A又は106Cの1つ又は両方の好ましい位置にチャンネル114を、側方ユニット106A及び106Bを、コア・アセンブリー106を除去するときに、側方ユニット106A及び106Bがそこに成形されたリブ50又はボス52を避けることができるような望ましいリブ50の形で、リブ50又はボス52の位置及び形で含めることにより行うことができる。1つの実施例では、リブ50又はボス52は、対応する側壁32又は34から、ハウジング24の同じ側の後壁部31の幅より大きくない長さだけ突き出るよう構成することができる。ボス52内に成形される穴54は、上部108A又は下部108Bの金型ユニットのカム部分を用いて、又は、ハウジング24を成形した後、ドリルその他により作ることができる。ハウジング24を成形した後、ハウジングに追加のステップを実行することができる。そのようなステップには、例えば、成形処理で生じたバリを除去することを含めることができる。付加的に又は代替的に、手触り又は外観を向上させるために、研磨その他の表面処理をハウジング24に施すことができる。
【0071】
上述の通り、同様の金型構成を単体素材の蓋部ハウジング・ユニットを成形するために用いることができる。他の実施例において、
図1に示したように、蓋部には、上述したような、射出成型その他により成形され、ディスプレイ・アセンブリー及びヒンジ部18に関連する部分と共に組み立てられた外側ハウジング44及びベゼル48を含む、複数部分のハウジング構造を含めることができる。
【0072】
ベース・ハウジング24及び(外側ハウジング44及びベゼル48のような)望ましい蓋部ハウジング部を成形した後、コンピュータ10の種々の内部部品をそれぞれのハウジングに組み込むことができる(
図22のステップ502〜524)。このようなステップは、上述の射出成形処理で作られたものであろうと、又は先に説明した深絞り又はダイキャスト法により作られたものであろうと、上述の構成のハウジング24及び44を用いて実行することができる。さらに、このようなハウジングは、種々の形状のプラスチックを用いたフィラメント体積モデリング、又は、レーザー焼結、アブレーション、その他プラスチック又は金属を用いて行う種々の立体リソグラフ法を含む、種々の形式の3Dプリントその他を用いて作ることができる。
図4〜
図12に示すように、ベース・ハウジング24に関する種々の部品は、開放端36及び開口40を通して挿入することができる。部品を各段階で挿入し好ましい場所に配置した後、次の部品をハウジング24に配置することができる。1つの実施例では、トラックパッド・アセンブリー70をまずハウジング24に置き、開口42内に配置することができ、その後、バッテリー68を前壁30に隣接させて、トラックパッド・アセンブリー70の下に配置することができる(
図19のステップ214)。バッテリー68A及び68Cの配置として、リブ50又はボス52とハウジング24内でかみ合わせてバッテリー68A及び68Cを配置することもあり、必要に応じて、上述したように、ネジ又は他の留め具を用いてボス52に留めることもある。組み立て時に、互いに嵌合するプラグ又はアウトレットその他を取り付けるなどして、部品間の電気接続を行うことができる。
【0073】
図示の実施例において、基板アセンブリー72は、次に、エンド・ユニット90がハウジング24内で、対応するリブ50及びボス52と位置合わせして配置する。エンド・ユニット90内の対応するスロット又は貫通穴は、リブ50又はボス52と嵌合、さもなくば、揃えることができ、次いで、基板アセンブリー74を上述のようにネジ又は他の留め具を用いてボス52によりハウジング24に取り付けることができる。
【0074】
ヒンジ部18は、次に、
図10に示すように、ヒンジ・ベース部62をベース・ハウジング24の開放端36に取り付けることにより、ベース・アセンブリー12に固着することができる。上述したように、ヒンジ・ベース部62は、ベース12の内部部品が好ましい位置に保持されるように、基板アセンブリー74の一部に接触するよう構成することができる。当然のことながら、ヒンジ部18を通す配線が含まれる実施の形態において、そのような配線は、例えば、ヒンジ部18をベース・ハウジング24に取り付ける前に、基板アセンブリー74から伸ばすことが可能な他の配線に接続することができる。上述のように、ヒンジ・ベース部62は、ネジ、スナップ式取り付け構造又は圧入構造、接着、その他により、ベース・ハウジング24に取り付けることができる。
【0075】
キーボード・アセンブリー72は、次に、上述したように、ハウジング24の一部及びヒンジ・ベース部62の一部により画定することができる、キーボード用開口40内に配置することにより、ハウジング24に組み込むことができる(ステップ520)。キーボード・アセンブリー72が、開口40と嵌合するよう構成されたスナップ式アタッチメントを含む例では、キーボードは、キーボード・アセンブリー72をこのようなアタッチメントが嵌合するまで押しこむことにより、ハウジング24に取り付けることができる。他の変化形として、ネジのような留め具をキーボード・アセンブリー72をハウジング24に取り付けるために用いることができる。さらに、上述したように、キーボード・アセンブリー72は、変化形として、トラックパッド・アセンブリー70をベース・ハウジング24への組み込む場合と同様の構成とすることができる。このような変化形において、キーボード・アセンブリー72を、基板アセンブリー74又はヒンジ部18の組み込みに先立ち、ベース・ハウジング24に組み込むことができる。
【0076】
上述の通り、蓋部ハウジング44はベース・ハウジング24と同様の方法で作ることができ、又は、ディスプレイ・アセンブリー60及び他の追加部品を収納するために、望ましい順序で組み立てることのできる複数のパーツで作ることができる。この組立は、蓋部64にヒンジを適切な方法で取り付けることにより行うことができ、蓋14の特定の構成により決めることができる。バス3のハウジング24を作るのと同様の方法でハウジングに射出成形を用いて一体成形とする実施例において、蓋部ハウジング44は、将来開放端56になるところから離れる方向に広げたコアの周りを囲む2つの外側部を含む金型に、溶融したプラスチックを注入することにより作ることができる。このような金型は、ベゼル板内にディスプレイ開口58を形成するために組み立てることができる。次に、ディスプレイ・アセンブリー60を一体成形の蓋部ハウジングと一緒に組み立て、蓋部ハウジング44の開放端56にヒンジ蓋部64を取り付けることにより、ヒンジ部18と一緒に組み立てることができる蓋部アセンブリーとすることができ、これは、ヒンジ・ベース部62をベース・ハウジング24の開放端36に取り付けるのと同様にして組み立てられる。ディスプレイ・アセンブリーとヒンジ部18との間を接続するのに必要な配線は、ヒンジ蓋部64を蓋部アセンブリー14に取り付ける前に接続しておくことができる。ベース・アセンブリー12、蓋部アセンブリー14、及びヒンジ部18は、並行して、又は取り付ける前に必要な順序で導入することができることが知られている。さらに、蓋部アセンブリー14は、必要に応じて、ベース12に組み付ける前にヒンジ18を取り付けることができる。付加的な、洗浄、塗装、研磨、包装、バッテリーの充電、等を含む、仕上げステップを、コンピュータを組み立てた後実行することもできる(
図22のステップ524)。
【0077】
ノートブック・コンピュータに関して上述したものと同様の構成のハウジングは、他の電子装置にも用いることができる。例えば、上述の一般的な形状の一体成形したハウジングであってハウジングの開放端を覆うヒンジと接続されたハウジングを含む、同様な構成の2つの組み立て品は、携帯電話に組み込むことができる。他の実施例において、装置の内部部品を様々な位置に保持する役割を果たす、ハウジングの開放端を覆うカバーを有する、上述した形式の単一のハウジングを有する単一の組み立て品は、スマート・フォン、タブレット・コンピュータ、電子書籍リーダー、その他に用いることができる。さらに、このようなハウジング構成を、キーボード、その他を含む、周辺電子装置で実施することができる。
【0078】
本発明は特定の実施の形態を参照して記載したが、当然のことながらこれらの実施の形態は、本願に開示した原理及び応用例を単に示しただけのものである。従って、当然のことながら、添付特許請求の範囲で定義した本願に開示した精神及び技術的範囲から離れることなく、図示した実施の形態その他の構成に対して多くの変更を加えることができ、他の構成を修正することもできる。