(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施形態)
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、実施形態のゲーム機1の外観図である。
図1(a)は、上面図である。
図1(b)は、手前側から見た斜視図である。
図2は、実施形態のゲーム機1のブロック図である。
なお、実施形態では、
図1のプレイヤP(P1,P2)の位置を基準に、左右方向X、奥行方向Y、鉛直方向Zとして図示、説明する。また、上側Z2から見た図を適宜上面図という。上面図では、スクリーン12の上側円周を下側円周よりも大きく図示し、プレイ画面12aを図示した。
【0010】
図1に示すように、ゲーム機1は、例えば、ゲームセンタ、遊園地等のある程度大きな遊技施設に配置される装置である。
スクリーン12(周囲表示部)は、プレイ領域3(プレイヤ移動領域)を囲うように配置される。プレイ領域3は、プレイヤPがプレイ時に移動可能な、水平面(XY平面)上の円内の領域である。スクリーン12には、プレイ進行に応じて、三次元空間である仮想空間内をプレイヤPが移動するようなプレイ画面12aが表示される。
プレイヤPは、スクリーン12に表示される敵Eに照準を合わせて、コントローラ20の引金22を引いて、仮想空間内の敵Eを銃撃して敵Eにダメージを与える。敵Eにダメージを与えたプレイヤPには、得点が付与される。敵Eは、ダメージを受ける毎にライフ値が減算され、ライフ値がゼロになると倒れる。
一方、敵Eは、仮想空間内において、プレイヤPを攻撃する。プレイヤPは、敵Eから攻撃される毎にダメージを受ける。つまり、プレイヤPは、ライフ値が減算される。プレイヤPは、ライフ値がゼロになるとプレイ終了となる。
得点及びライフ値は、プレイ画面12aに表示され、加算、減算時に更新される。
【0011】
図1、
図2に示すように、ゲーム機1は、タグ検出部11(プレイヤ位置検出部)、スクリーン12、投影機13、床表示部14、発光部15、記憶部16、制御部17、コントローラ20を備える。
図1に示すように、タグ検出部11は、コントローラ20に内蔵したRFIDタグ23(後述する)を読み取ることにより、プレイ領域3内に存在するプレイヤPを検出するリーダである。
スクリーン12は、半径が例えば2m以上の円筒面を有する大型の部材である。スクリーン12は、中心軸が鉛直方向Zになるように配置される。スクリーン12は、半透明な部材であり、裏面側(プレイ領域3とは反対側)からプレイ画面12aが投影されても、プレイ領域3内のプレイヤPがプレイ画面12aを観察できるようになっている。
投影機13は、スクリーン12の裏面(プレイ領域3側とは反対側の面)に、プレイ画面12aを投影するプロジェクタである。投影機13は、複数台設けられており、スクリーン12の全体にプレイ画面12aを投影する。投影機13が投影するプレイ画面12aは、レンズを用いて、歪みを補正した形態で円筒面に導かれるようになっている。
【0012】
床表示部14は、液晶表示装置等の表示装置である。床表示部14は、プレイ領域3の床に設けられている。つまり、床表示部14の表示面上が、プレイ領域3である。床表示部14は、ダメージ領域30,40,50,60,70(後述する)を表示する。床表示部14は、プレイヤPの体重が加わっても液晶等が破損しないように、強化ガラス、強化樹脂等によって覆われている。
【0013】
発光部15は、赤外線を発光する発光ダイオード等の発光体である。発光部15は、スクリーン12の下側Z1及び上側Z2の縁部全周に渡って、等間隔に数個並べて配置されている。発光部15は、コントローラ20の照準を検出するために用いる。
【0014】
記憶部16、制御部17は、ケース等を有する本体10に収容されている。
図2に示すように、記憶部16は、ゲーム機1の動作に必要な情報や、プログラム等を記憶するためのハードディスク、半導体メモリ素子等の記憶装置である。記憶部16は、ゲームプログラム16aを備える。
ゲームプログラム16aは、ゲーム機1においてプレイ進行するコンピュータプログラムである。ゲームプログラム16aは、仮想空間情報16b等の情報を有する。
【0015】
制御部17は、ゲーム機1を統括的に制御するための制御装置であり、例えば、CPU(中央処理装置)等から構成される。制御部17は、記憶部16に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、前述したハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。
制御部17は、無線通信部17a、プレイ進行部17bを備える。
無線通信部17aは、コントローラ20との間で操作情報を無線で通信する制御部である。無線通信部17aは、アンテナ、RF基板等を備える通信装置(図示せず)を制御して、コントローラ20との間で通信する。無線通信部17aは、プレイ進行部17bとの間で、情報を適宜伝達する
【0016】
プレイ進行部17bは、ゲームプログラム16aに従って、プレイ進行を統括的に制御する制御部である。プレイ進行部17bは、プレイ画面12aをスクリーン12に表示したりする。プレイ進行部17bは、コントローラ20の操作情報に基づいてプレイ進行する。プレイ進行部17bは、プレイヤ位置判定処理、ダメージ領域表示処理を行なう。
制御部17の詳細な処理は、後述する。
【0017】
コントローラ20は、プレイヤPが操作情報を入力する入力装置である。ゲーム機1は、2人のプレイヤP1,P2がプレイするために、実際には、2つのコントローラ20を有するが、
図2は、簡略して図示した。コントローラ20は、銃を模した形状であり、プレイヤPがスクリーン12に表示される敵Eに照準に合わせて、引金22を操作するようになっている。
図2に示すように、コントローラ20は、受光部21、引金22、RFIDタグ23、コントローラ通信部24を備える。
【0018】
受光部21は、前述した発光部15の光線を受光する受光素子である。受光部21の受光情報は、制御部17に送信される。制御部17は、この受光信号に基づいて、コントローラ20の照準、つまり、スクリーン12上のどの位置にコントローラ20が向けられているかを判定する。
受光部21は、例えばCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子を用いてもよい。その場合は、制御部17は、発光部15の撮像情報に基づいて照準を判定する。
【0019】
引金22は、仮想空間内で、銃弾を発射する場合に操作する部材である。引金22は、電気的なオン、オフを検出するリミットスイッチ(図示せず)が内蔵されており、プレイヤPによって操作される(引かれる)と、このリミットスイッチがオンになる。
RFIDタグ23は、コントローラ20を識別する識別情報23aを記憶する記憶装置、RFIDタグ23の動作を制御する制御装置を有する。識別情報23aは、コントローラ20毎に、異なる識別番号等が割り当てられている。
コントローラ通信部24は、引金22が操作されると、操作情報を制御部17に送信する。操作情報には、識別情報23a、受光部21の受光情報が含まれる。
【0020】
(プレイヤ位置判定処理)
プレイ進行部17bによるプレイヤ位置判定処理について説明する。
プレイヤ位置判定処理は、プレイ領域3内のプレイヤPの位置を判定する処理である。プレイヤ位置判定処理は、以下の工程に従う。
(1)
図1に示すように、二次元のXY平面内において、プレイヤPがプレイ領域3内に存在する場合には、タグ検出部11は、プレイヤPが所持するコントローラ20のRFIDタグ23を検出する。コントローラ20は、検出情報とコントローラ20の識別情報23aとを対応付けて、制御部17に送信する。2人のプレイヤP1,P2がいる場合には、各コントローラ20の検出情報及び識別情報23aが送信される。
【0021】
(2)制御部17は、タグ検出部11の検出情報に基づいて、プレイ領域3内のプレイヤPの位置を判定する。
判定方法は、タグ検出部11を複数設け、制御部17が、各タグ検出部11とRFIDタグ23との通信感度に応じて、プレイヤPの位置を判定する方法等を用いる。つまり、制御部17は、コントローラ20が存在する位置を、プレイヤPが存在するものとして処理する。このため、制御部17は、RFIDタグ23の周囲300mm程度を、プレイヤPが存在する位置であると判定する。
なお、前述したように、各RFIDタグ23の識別情報23aは、コントローラ20毎に異なる。このため、2人のプレイヤP1,P2が存在する場合でも、制御部17は、各RFIDタグ23について上記判定を行なうことにより、個別に位置判定できる。
【0022】
このように、ゲーム機1は、プレイヤP1,P2毎にプレイヤ位置判定処理を行なうことができる。また、プレイヤPの位置検出範囲が二次元のプレイ領域3であるため、三次元での位置検出に比較すると、検出構造、方法が簡単である。
【0023】
(ダメージ領域表示処理)
プレイ進行部17bによるダメージ領域表示処理について説明する。
図3、
図4は、実施形態のダメージ領域表示処理を説明する上面図である。
ダメージ領域表示処理は、ダメージ領域を、床表示部14に表示する処理である。ダメージ領域とは、敵Eの攻撃時にプレイヤPが存在したならば、プレイヤPにダメージを与える領域をいう。
ダメージ領域表示処理では、武器毎ダメージ領域表示処理、ダメージ度合い表示処理、色彩変更処理を行う。
【0024】
(武器毎ダメージ領域表示処理)
このゲームでは、敵Eは、拳銃、ショットガン、手榴弾の3つの武器の攻撃を有する。武器毎ダメージ領域表示処理は、これら3つの武器に応じて異なる形状のダメージ領域を表示して、プレイヤPに判別可能に報知する。
図3(a)に示すように、拳銃のダメージ領域30,40は、発射位置から直線状である。
図3(b)に示すように、ショットガンのダメージ領域50は、発射位置から放射状に広がっており、命中する範囲が広くなる。
図4に示すように、手榴弾のダメージ領域60は、着弾点60aを中心とする円内である。
【0025】
このように、ゲーム機1は、敵Eの武器の性質に応じて、そのダメージ領域をそれぞれ表示して、プレイヤPに報知できる。
ここで、このタイプのゲーム機は、プレイ画面の敵が正面を向いている仕様、つまりプレイヤに対向した状態を表示する仕様が通常である。このため、プレイヤPは、プレイ画面の敵Eがどの位置を狙っているかを明確に把握できなかった。
これに対して、ゲーム機1は、ダメージ領域を表示するので、プレイヤPは、敵Eの狙いを、明確に把握できる。
また、ゲーム機1は、プレイ画面12aに複数の敵Eを表示する場合であっても、その狙いを明確に報知できる。例えば、
図3(a)に示すように、2つの敵E(E1,E2)が左側X1、右側X2にいる場合でも、ダメージ領域30,40を表示するので、それぞれの狙いを報知できる。
さらに、ゲーム機1は、従来のような敵Eの攻撃時に一律にダメージを与える形態ではなく、ダメージ領域内のプレイヤPに対してダメージを付与できる。これにより、ゲーム機1は、仮想空間を利用したプレイのリアルさを向上でき、面白さを向上できる。
なお、各図には、敵Eは、プレイヤPの正面に攻撃する状態を図示しているが、プレイヤPの背面に攻撃する場合もある。
【0026】
(ダメージ度合い表示処理)
ダメージ度合い表示処理は、ダメージ領域内におけるダメージの度合いを表示する。
ゲーム機1は、ダメージ度合いを、ダメージ領域の色彩強度を変えることにより、プレイヤPに報知する。
なお、ダメージ度合いとは、敵Eの攻撃がプレイヤPに命中した場合に、プレイヤPに与えるダメージの程度をいう。また、色彩強度とは、同一の色彩でもプレイヤPに与える色彩の印象の強度をいう。例えば、同一の色彩ではあるが、輝度が異なっていること(強い場合には、高く、一方、弱い場合には、低い)、ドットの粗さが異なっていること(強い場合には、細かく、一方、弱い場合には、粗い)、濃淡が異なっていること(強い場合には、濃く、一方、弱い場合には、薄い)等である。
図3、
図4では、色彩強度をハッチングの粗さで表す(強い場合には、密であり、一方、弱い場合には、粗い)。
【0027】
図3(a)に示すように、拳銃のダメージ領域30は、領域31〜33に示すように、発射位置である敵E1から離れる程、3段階に色彩強度が弱くなる。銃弾は、発射位置から離れる程、速度が遅くなり、プレイヤPに与えるダメージが小さくなるためである。
ダメージ領域40についても、同様である。
図3(b)に示すように、ショットガンのダメージ領域50は、領域51〜53に示すように、敵Eから離れる程、色彩強度が弱くなる。なお、色彩強度の変化は、拳銃よりも大きい。ショットガンは、弾が拡散するため、命中する範囲が広くなり、威力が低減するためである。
図4に示すように、手榴弾のダメージ領域60は、領域61〜63に示すように、着弾点60aから離れる程、色彩強度が弱くなる。手榴弾は、着弾点60aから離れる程、威力が小さくなるためである。
【0028】
このように、ゲーム機1は、敵Eの武器の性質に応じて、ダメージ領域の色彩強度の変化の仕方を変えて、与えられるダメージの強弱を詳細にプレイヤPに報知できる。
なお、色彩強度は、段階的ではなく、徐々に変化するようにしてもよい。
【0029】
(色彩変更処理)
色彩変更処理は、ダメージ領域の色彩を変えることにより、敵Eの攻撃の照準の状態、攻撃するまでの時間を、プレイヤPに報知する。なお、実施形態では、色彩を変えるとは、色彩の種類自体を変えることをいう。色彩変更処理は、原則として、以下の順序でダメージ領域の表示態様を変化させる。
(1)サーチ色 緑色:サーチとは、敵Eが武器を構えて、仮想空間内のプレイヤPを、左右方向等にサーチしている状態をいう。ダメージ領域の色彩は、緑色である。サーチしている間は、サーチ範囲に応じてダメージ領域が移動する。
(2)照準色 黄色:敵EがプレイヤPを見つけて、武器の照準をプレイヤPに定めた状態の色彩である。ダメージ領域の色彩は、黄色である。これ以降、ダメージ領域は、固定される。
(3)攻撃色 赤:攻撃実行とは、敵Eが武器による攻撃を実行した状態をいう。ダメージ領域の色彩は、赤色である。攻撃実行は、照準が定まってから5秒経過後に行う。
【0030】
このように、ゲーム機1は、色彩変更処理をすることにより、敵Eの攻撃の状態、攻撃までの時間を報知できる。
なお、プレイヤPがダメージ領域から退避した場合には、ダメージ領域の色彩は、サーチ色に戻る。この処理の詳細は、後述する。
【0031】
図5は、実施形態のゲーム機1の動作を示すフローチャートである。
図6は、実施形態のダメージ領域70の色彩を、サーチ色に戻す場面を示す上面図である。なお、
図6は、ダメージ度合い表示処理による色彩強度の変化の図示を省略した。
以下、主に1人のプレイヤPの処理を説明するが、2人の場合には、それぞれに処理を行えばよい。また、武器は、1つ武器の処理について説明するが、3つの武器に関する処理が並行して行われる。
最初に、ステップS(以下「S」という)1において、プレイヤPがコイン投入口(図示せず)にコイン投入し、スタートボタン等(図示せず)を操作することにより、制御部17が一連の処理を開始する。
S2において、プレイ進行部17bは、上記プレイヤ位置判定処理を開始する。プレイヤ位置判定処理は、プレイ終了まで継続される。
【0032】
S3〜S11は、敵Eがプレイヤを攻撃する場合の処理である。
S3において、プレイ進行部17bは、仮想空間内の敵Eをスクリーン12のプレイ画面12aに表示して、サーチ処理を開始する。サーチ処理では、ダメージ領域を表示する。ダメージ領域は、サーチ色(緑)である。
前述したように、例えば、武器が拳銃の場合には、
図3(a)のように表示する。
S4において、プレイ進行部17bは、サーチしているダメージ領域内に、プレイヤPが存在するか否かを判定する。プレイ進行部17bは、この判定を、仮想空間内のXY平面内において、プレイヤPの位置及びダメージ領域が重複するか否かによって行なう。プレイ進行部17bは、プレイヤ位置として、サーチ処理時のプレイヤ位置判定処理の判定結果を用いる。
プレイ進行部17bは、ダメージ領域内にプレイヤPが存在すると判定した場合には(S4:YES)、S5に進み、一方、存在しないと判定した場合には(S4:NO)、S11に進んだ後、S3からの処理を繰り返す(S14:NO)。
【0033】
S5において、プレイ進行部17bは、照準が定まったと判定し、照準設定処理を行う。プレイ進行部17bは、ダメージ領域を照準色(黄色)に変更する。
プレイヤPは、ダメージ領域が照準色(黄色)に変化したことにより、敵Eの照準が自分に定まったと認識できる。
図6に示すように、プレイヤPは、敵Eの攻撃をかわすために、ダメージ領域70内部(
図6(a))から、ダメージ領域70外側に退避することができる(
図6(b))。
図6に示す態様で、S11に進んだ後S3からの処理を繰り返す処理では(S14:NO)、プレイ進行部17bは、その武器のダメージ領域70の表示を、照準色(黄)からサーチ色(緑)に戻す。
図6(b)の場面で、敵Eに攻撃させてもプレイヤPに命中しないので、ゲーム機1は、S3からの処理を繰り返して、サーチ色(緑)に戻して、再度サーチ処理をするわけである。
これにより、プレイヤPは、複数のダメージ領域が床表示部14に表示されていても、ダメージ領域が表示されていない領域を選んで移動することにより、敵Eからの攻撃を受けずプレイできる。
【0034】
S6において、プレイ進行部17bは、固定したダメージ領域内に、プレイヤPが存在するか否かを判定する。判定方法は、S4と同様である。プレイ進行部17bは、プレイヤ位置として、照準設定処理時のプレイヤ位置判定処理の判定結果を用いる。
プレイ進行部17bは、ダメージ領域内にプレイヤPが存在すると判定した場合には(S6:YES)、S7に進み、一方、存在しないと判定した場合には(S6:NO)、S11に進む。
【0035】
S7において、プレイ進行部17bは、照準設定後5秒経過したか否かを判定する。プレイ進行部17bは、照準設定後5秒経過したと判定した場合には(S7:YES)、S8に進み、一方、経過していないと判定した場合には(S7:NO)、S6からの処理を繰り返す。
【0036】
S8において、プレイ進行部17bは、敵Eの攻撃を実行する。プレイ進行部17bは、ダメージ領域を攻撃色(赤色)に変更し、1秒程度後に、ダメージ領域を消滅させる。
S9おいて、プレイ進行部17bは、S8の攻撃実行時において、その武器のダメージ領域内に、プレイヤPが存在したか否かを判定する。プレイ進行部17bは、プレイヤ位置として、攻撃実行時のプレイヤ位置判定処理の判定結果を用いる。
プレイ進行部17bは、ダメージ領域内にプレイヤPが存在したと判定した場合には(S9:YES)、S10に進み、一方、存在しないと判定した場合には(S9:NO)、S11に進む。
【0037】
S10において、プレイ進行部17bは、プレイヤPにダメージを与え、ライフ値を減算する。プレイヤPに与えるダメージは、上記ダメージ度合い表示処理で説明した通り、ダメージ領域内の位置に応じて異なる。
【0038】
なお、複数のプレイヤP1,P2が同時にプレイする場合には、プレイ進行部17bは、ダメージの付与を以下のように処理してもよい。
図3(a)に示す場面では、敵E1のダメージ領域30上に2人のプレイヤP1,P2が存在する。この場合、敵E1側に存在するプレイヤP1には、ダメージ度合い表示処理に対応したダメージを与える。一方、敵E1から遠くに存在するプレイヤP2には、ダメージ度合い表示処理に対応するダメージよりも少ないダメージを与える。
これにより、ゲーム機1は、敵E1の銃弾がプレイヤP1に命中することにより、銃弾が止まったり、銃弾が弱まったように演出できる。
【0039】
S11〜S13は、プレイヤが敵Eを攻撃する場合の処理である。
S11において、プレイ進行部17bは、コントローラ20の操作情報に基づいて、プレイヤPが引金22を操作したか否かを判定する。プレイ進行部17bは、引金22を操作したと判定した場合には(S11:YES)、S12に進み、一方、操作していないと判定した場合には(S11:NO)、S14に進む。
【0040】
S12において、プレイ進行部17bは、仮想空間内において、銃弾が敵Eに命中したか否かを判定する。この判定は、コントローラ20の照準と、敵Eの表示位置とが一致するか否かによって判定する。
なお、コントローラ20が操作情報と識別情報23aとを対応付けて送信しているので、S12では、プレイ進行部17bは、プレイヤP1,P2のうちどのプレイヤが敵Eに命中させたかを判定できる。
プレイ進行部17bは、敵Eに命中したと判定した場合には(S12:YES)、S13に進み、一方、命中していないと判定した場合には(S12:NO)、S14に進む。
S13において、プレイ進行部17bは、敵Eにダメージを与えてライフ値を減算し、また、その識別情報23aに対応したプレイヤPの得点を加算する。
【0041】
S14において、プレイ進行部17bは、プレイ時間が終了したこと等によって、プレイ終了するか否かを判定する。プレイ進行部17bは、プレイ終了すると判定した場合には(S14:YES)、S15に進み、一方、プレイ終了しないと判定した場合には(S14:NO)、つまりプレイを継続すると判定した場合には、S3からの処理を繰り返す。
S15において、制御部17は、一連の処理を終了する。
【0042】
以上説明したように、ゲーム機1は、ダメージ領域を床表示部14に表示することにより、敵Eの照準を明確に表示し、プレイヤPに報知できる。
また、ゲーム機1は、複数の情報(ダメージの領域、武器の種類、ダメージ度合い、敵Eの攻撃の照準の状態、攻撃するまでの時間)の情報を含ませて、ダメージ領域を表示できる。
【0043】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、後述する変形形態のように種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。なお、前述した実施形態及び後述する変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
【0044】
(変形形態)
(1)本実施形態において、RFIDタグは、コントローラに設けられている例を示したが、これに限定されない。例えば、RFIDタグは、プレイヤが所持してもよい。この場合には、タグ検出部は、プレイヤの位置をより正確に検出できる。
【0045】
(2)実施形態において、スクリーンは、円筒状である例を示したが、これに限定されない。例えば、スクリーンは、半円筒状にして、プレイヤの一部を囲うようにしてもよい。この場合には、装置構成を簡単にできる。