特許第6131616号(P6131616)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ オムロン株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6131616-各台計数機 図000002
  • 特許6131616-各台計数機 図000003
  • 特許6131616-各台計数機 図000004
  • 特許6131616-各台計数機 図000005
  • 特許6131616-各台計数機 図000006
  • 特許6131616-各台計数機 図000007
  • 特許6131616-各台計数機 図000008
  • 特許6131616-各台計数機 図000009
  • 特許6131616-各台計数機 図000010
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6131616
(24)【登録日】2017年4月28日
(45)【発行日】2017年5月24日
(54)【発明の名称】各台計数機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20170515BHJP
【FI】
   A63F7/02 353
   A63F7/02 352F
   A63F7/02 352L
【請求項の数】4
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2013-17784(P2013-17784)
(22)【出願日】2013年1月31日
(65)【公開番号】特開2014-147513(P2014-147513A)
(43)【公開日】2014年8月21日
【審査請求日】2015年10月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100155712
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 尚
(72)【発明者】
【氏名】田中 淳史
(72)【発明者】
【氏名】川尻 昌輝
(72)【発明者】
【氏名】杉浦 充典
【審査官】 ▲高▼木 尚哉
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−139835(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3018596(JP,U)
【文献】 特開2001−000708(JP,A)
【文献】 特開2003−190564(JP,A)
【文献】 特開2000−061116(JP,A)
【文献】 特開平10−085442(JP,A)
【文献】 特開2011−050681(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機から排出される遊技媒体を受け止める受皿ユニットと、上記受皿ユニットから供給される遊技媒体の数を計数する計数機とを備え、上記受皿ユニットが上記計数機に対して着脱可能に連結される各台計数機であって、
上記受皿ユニットと上記計数機との連結を解除不可能な状態するロック動作と、上記受皿ユニットと上記計数機との連結を解除可能な状態にするロック解除動作とを行うロック機構を備え、
上記ロック機構は、
外部から操作可能な位置に配置された鍵穴部に鍵を挿入することにより手動にて上記ロック解除動作を行うための手動ロック解除部と、
所定の動作指示に応じて電動により上記ロック解除動作を行う電動ロック解除部とを備えていると共に、
上記電動ロック解除部は、第1規制位置と第1規制解除位置とに移動可能に備えられた規制部材と、電力により駆動されて上記規制部材を上記第1規制位置から上記第1規制解除位置に移動させる電動駆動部とを備え、
上記手動ロック解除部は、上記鍵穴部に挿入した上記鍵を回転させることにより第2規制位置と第2規制解除位置とに移動可能に備えられた手動駆動部材を備え、
上記ロック動作は、上記規制部材を上記第1規制位置に配置し、かつ上記手動駆動部材を上記第2規制位置に配置することにより、上記規制部材によって上記手動駆動部材の移動を規制することで上記受皿ユニットと上記計数機との連結を解除不可能な状態にする動作であり、
上記ロック解除動作は、上記規制部材を上記第1規制解除位置に移動させる動作、および上記手動駆動部材を上記第2規制解除位置に移動させる動作のうちの少なくとも一方により、上記規制部材による上記手動駆動部材の移動の規制を解除する動作であることを特徴とする各台計数機。
【請求項2】
上記規制部材を上記第1規制解除位置から上記第1規制位置へ向かう方向に付勢する付勢部材を備え、
上記電動駆動部による駆動力が上記規制部材に作用していない場合に上記規制部材が上記付勢部材の付勢力によって上記第1規制位置に保持されることを特徴とする請求項に記載の各台計数機。
【請求項3】
上記受皿ユニットは、当該受皿ユニットを上記計数機に対して所定方向に沿って接近させることにより上記計数機に設けられた被係合部に係合する係合部を備え、
上記規制部材は、上記第1規制解除位置から上記第1規制位置に向かう方向の端部における上記所定方向の反対方向側の面に、上記第1規制解除位置から上記第1規制位置に向かうにつれて上記所定方向側に傾斜した傾斜部を備え、
上記手動駆動部材が上記第2規制位置に配置されている状態の上記受皿ユニットを上記第1規制位置に配置されている状態の上記規制部材の上方から上記計数機に接近させたときに、上記手動駆動部材が上記規制部材の上記傾斜部に当接することによって上記規制部材が上記付勢部材の付勢力に反して上記第1規制解除位置側に押され、上記手動駆動部材が上記規制部材よりも下側の位置に達して上記手動駆動部材と上記傾斜部との当接が解除されたときに、上記規制部材が上記付勢部材の付勢力によって上記第1規制位置に戻されることを特徴とする請求項に記載の各台計数機。
【請求項4】
上記手動駆動部材が上記規制部材によって当該手動駆動部材の移動を規制するための所定位置に配置されたことを検知する検知部と、
上記規制部材が上記第1規制解除位置に配置されている状態で上記検知部によって上記手動駆動部材が上記所定位置に配置されたことが検知されたときに、上記電動駆動部の動作を制御して上記規制部材を上記第1規制解除位置から上記第1規制位置に移動させる制御部とを備えていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の各台計数機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機の各台計数機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ機などの遊技機において顧客が獲得した遊技媒体を計数する方法としては、遊技媒体を貯留した貯留箱を遊技店の従業員等が遊技場に設置されている計数機まで運搬して計数する方法が一般的であった。
【0003】
これに対して、近年では、遊技機毎に計数機(各台計数機)を配置し、遊技機から排出される遊技媒体を各台計数機により直接計数する方法も用いられている。
【0004】
各台計数機は、一般に、遊技機の下皿に設けられた排出口から排出される遊技媒体を受け止める受皿ユニットと、受皿ユニットから供給される遊技媒体を計数する計数機とを備えている。
【0005】
なお、遊技場では、一般に、水平方向に並べて配置された遊技機同士の間に遊技媒体の貸出処理等を行うための台間機が配置されており、各台計数機に備えられる計数機は台間機の下部に備えられている。また、計数機によって計数された遊技媒体は、台間機の内部を通って各遊技機への遊技媒体の供給等を行うための遊技島へと送られる。
【0006】
また、各台計数機による遊技媒体の計数結果は電子情報として管理され、顧客の指示に応じて再び遊技媒体として発給されたり、記録媒体に記録されて景品交換に用いられたりする。
【0007】
ところで、各台計数機は受皿ユニットを計数機に対して着脱可能に連結する連結機構を備えており、例えば遊技機の入れ替え作業や台間機のメンテナンス等を行う際に受皿ユニットを計数機から分離できるようになっている。また、上記の連結機構は、遊技店の従業員等の操作権限を有する者のみが受皿ユニットを計数機から分離する操作を行えるようにするためのロック機構を備えている。
【0008】
例えば、特許文献1には、鍵を用いて手動操作することにより受皿ユニットと計数機とのロック/ロック解除を行う方式(錠前方式)のロック機構が開示されている。
【0009】
また、特許文献2には、リモコン操作等によってソレノイドを動作させることで受皿ユニットと計数機とのロック/ロック解除を行う方式(電磁ロック方式)のロック機構が開示されている。
【0010】
また、特許文献2では、上記の電磁ロック方式によるロック解除に加えて、計数機の上面に設けられたロック解除レバーを手動操作することでロック解除を行う方式(レバー解除方式)も利用可能にした構成が開示されている。なお、上記のロック解除レバーは、計数機の上方に配置された台間機の上部ユニットを取り外さないと操作できない位置に配置されており、上部ユニットを取り外すためには、遊技機の扉を開いて上部ユニットの背面に備えられた解除操作部を遊技島内側から操作して上部ユニットの施錠を解除する必要があるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2011−050485号公報(2011年3月17日公開)
【特許文献2】特開2011−139835号公報(2011年7月21日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、上記の錠前方式では、遊技機毎に1台ずつキーを用いてロック解除操作を行う必要があるので、作業時間と手間がかかるという問題がある。
【0013】
また、上記の電磁ロック方式では、作業者はリモコン等を操作するだけでロック解除を行えるので、錠前方式に比べて作業時間と手間を軽減できるものの、台間機への電力供給が遮断されている場合にロック機構を解除できなくなるという問題がある。
【0014】
また、上記のレバー解除方式では、ロック解除レバーを操作するためには、遊技機の扉を開く作業および上部ユニットの取り外し作業を行う必要があるので、作業時間と手間が非常にかかるという問題がある。また、台間機の内部にロック解除レバーを設けることにより、台間機内のスペースの利用効率が低下するという問題もある。
【0015】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、遊技機の各台計数機における受皿ユニットのロック解除操作を通電状態であるか否かにかかわらず容易に行うことのできる各台計数機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の一態様にかかる各台計数機は、遊技機から排出される遊技媒体を受け止める受皿ユニットと、上記受皿ユニットから供給される遊技媒体の数を計数する計数機とを備え、上記受皿ユニットが上記計数機に対して着脱可能に連結される各台計数機であって、上記受皿ユニットと上記計数機との連結を解除不可能な状態するロック動作と、上記受皿ユニットと上記計数機との連結を解除可能な状態にするロック解除動作とを行うロック機構を備え、上記ロック機構は、外部から操作可能な位置に露出した鍵穴部に鍵を挿入することにより手動にて上記ロック解除動作を行うための手動ロック解除部と、所定の動作指示に応じて電動により上記ロック解除動作を行う電動ロック解除部とを備えていることを特徴としている。
【0017】
上記の構成によれば、所定の動作指示に応じて電動によりロック解除動作を行う電動ロック解除部を備えているので、電動ロック解除部への通電で確保されている場合には上記の所定の動作指示を行うだけで受皿ユニットのロック解除を容易に行うことができる。また、外部から操作可能な位置に露出した鍵穴部に鍵を挿入することにより手動にてロック解除動作を行うための手動ロック解除部を備えているので、電動ロック解除部への通電が遮断されている場合であっても、従来のレバー解除方式のように遊技機の取り外し作業や台間機の一部の取り外し作業などを行う必要がなく、受皿ユニットのロック解除を容易に行うことができる。
【0018】
また、上記電動ロック解除部は、第1規制位置と第1規制解除位置とに移動可能に備えられた規制部材と、電力により駆動されて上記規制部材を上記第1規制位置から上記第1規制解除位置に移動させる電動駆動部とを備え、上記手動ロック解除部は、上記鍵穴部に挿入した上記鍵を回転させることにより第2規制位置と第2規制解除位置とに移動可能に備えられた手動駆動部材を備え、上記ロック動作は、上記規制部材を上記第1規制位置に配置し、かつ上記手動駆動部材を上記第2規制位置に配置することにより、上記規制部材によって上記手動駆動部材の移動を規制することで上記受皿ユニットと上記計数機との連結を解除不可能な状態にする動作であり、上記ロック解除動作は、上記規制部材を上記第1規制解除位置に移動させる動作、および上記手動駆動部材を上記第2規制解除位置に移動させる動作のうちの少なくとも一方により、上記規制部材による上記手動駆動部材の移動の規制を解除する動作である構成としてもよい。
【0019】
上記の構成によれば、上記規制部材を上記第1規制解除位置に移動させる動作、および上記手動駆動部材を上記第2規制解除位置に移動させる動作のうちの少なくとも一方の動作を行うことにより、ロック解除を行うことができる。したがって、通電状態であるか否かにかかわらず受皿ユニットのロック解除を容易に行うことができる。
【0020】
また、上記規制部材を上記第1規制解除位置から上記第1規制位置へ向かう方向に付勢する付勢部材を備え、上記電動駆動部による駆動力が上記規制部材に作用していない場合に上記規制部材が上記付勢部材の付勢力によって上記第1規制位置に保持される構成としてもよい。
【0021】
上記の構成によれば、電動駆動部への通電が遮断された場合には規制部材が第1規制位置に付勢されて保持されるので、通電が遮断されることによって意に反してロックが解除されることを防止できる。また、通電が遮断された場合であっても、必要に応じて手動駆動部材を手動により操作することでロック解除を容易に行うことができる。
【0022】
また、上記受皿ユニットは、当該受皿ユニットを上記計数機に対して所定方向に沿って接近させることにより上記計数機に設けられた被係合部に係合する係合部を備え、上記規制部材は、上記第1規制解除位置から上記第1規制位置に向かう方向の端部における上記所定方向の反対方向側の面に、上記第1規制解除位置から上記第1規制位置に向かうにつれて上記所定方向側に傾斜した傾斜部を備え、上記手動駆動部材が上記第2規制位置に配置されている状態の上記受皿ユニットを上記第1規制位置に配置されている状態の上記規制部材の上方から上記計数機に接近させたときに、上記手動駆動部材が上記規制部材の上記傾斜部に当接することによって上記規制部材が上記付勢部材の付勢力に反して上記第1規制解除位置側に押され、上記手動駆動部材が上記規制部材よりも下側の位置に達して上記手動駆動部材と上記傾斜部との当接が解除されたときに、上記規制部材が上記付勢部材の付勢力によって上記第1規制位置に戻される構成としてもよい。
【0023】
上記の構成によれば、受皿ユニットを計数機に連結するための操作を、手動駆動部材が第2規制位置に配置され、かつ規制部材が第1規制位置に配置されている状態であっても実行することができる。したがって、例えば、電動駆動部によって規制部材を第1規制解除位置に移動させることでロック解除を行って受皿ユニットを取り外した後、受皿ユニットを再連結する前に電動駆動部への通電が遮断されることによって規制部材が第1規制位置に移動した場合であっても、手動駆動部材を第2規制位置から第2規制解除位置へ移動させる手動操作、あるいは規制部材を第1規制解除位置へ移動させる電動操作を行うことなく、手動駆動部材を第2規制位置に配置したままで受皿ユニットを計数機に連結することができる。これにより、受皿ユニットの連結をより容易に行うことができる。また、規制部材が第1規制位置に配置され、手動駆動部材が第2規制位置に配置された状態で受皿ユニットを計数機に連結する処理を行った場合であっても、手動駆動部材と規制部材とが干渉してこれら両部材が破損してしまうことを防止できる。
【0024】
また、上記手動駆動部材が上記規制部材によって当該手動駆動部材の移動を規制するための所定位置に配置されたことを検知する検知部と、上記規制部材が上記第1規制解除位置に配置されている状態で上記検知部によって上記手動駆動部材が上記所定位置に配置されたことが検知されたときに、上記電動駆動部の動作を制御して上記規制部材を上記第1規制解除位置から上記第1規制位置に移動させる制御部とを備えている構成としてもよい。
【0025】
上記の構成によれば、手動駆動部材を第2規制位置に配置するだけで規制部材を自動的に第1規制位置に移動させてロック動作を完了させることができるので、ロック動作をより容易に行うことができる。
【発明の効果】
【0026】
以上のように、本発明の一態様にかかる各台計数機によれば、遊技機の各台計数機における受皿ユニットのロック解除操作を通電状態にかかわらず容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の一実施形態にかかる遊技機ユニットの概略構成を示す説明図である。
図2図1の遊技機ユニットに備えられる台間機の概略構成を示す説明図である。
図3図1の遊技機ユニットに備えられる台間機の制御部の構成を示す説明図である。
図4図1の遊技機ユニットに備えられる受皿ユニットにおける計数機との接続部の構成を示す説明図である。
図5図1の遊技機ユニットに備えられる計数機における受皿ユニットとの接続部の構成を示す説明図である。
図6図1の遊技機ユニットに備えられる計数機における受皿ユニットとの接続部の構成を示す説明図である。
図7図1の遊技機ユニットに備えられる計数機における受皿ユニットとの接続部の構成を示す説明図である。
図8図1の遊技機ユニットに備えられる計数機における受皿ユニットとの接続部の構成を示す説明図である。
図9図1の遊技機ユニットに備えられる計数機における受皿ユニットとの接続部の構成を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の一実施形態について説明する。
【0029】
(1−1.遊技機ユニット10の全体構成)
図1は、本実施形態にかかる遊技機ユニット10の概略構成を示す説明図である。この図に示すように、遊技機ユニット10は、遊技機20、台間機30、および各台計数機40を備えている。
【0030】
遊技機20は、遊技領域21、ハンドル22、上皿23、下皿24などを備えている。遊技領域21は、ハンドル22によって打ち出された遊技媒体(遊技球)が移動する領域である。ハンドル22は、遊技媒体の発射操作を行うための装置であり、利用者がハンドル22を捻った状態で保持すると、遊技媒体が連続発射されて遊技領域21に打ち出される。上皿23には、遊技によって獲得した遊技媒体が貯留され、下皿24には上皿23から溢れた遊技媒体が貯留される。また、下皿24には遊技媒体を排出する排出口と排出口の開閉を行う排出シャッターとが設けられており(いずれも図示せず)、ユーザが排出シャッターを開く操作を行うことにより、下皿24に貯留された遊技媒体が下皿24から当該下皿24の下方に排出される。
【0031】
図2は台間機30の外観構成を示す説明図であり、図3は台間機30の機能構成を説明するための説明図である。
【0032】
図2に示すように、台間機30は、貸出処理ユニット31と計数機44とを備えている。
【0033】
貸出処理ユニット31の前面には、ユーザが遊技媒体を遊技店から借りるための料金を投入する紙幣投入部32、ユーザの保有している遊技媒体数に関する情報等を記録したメモリカード等の記録媒体を挿入するための記録媒体挿入部33、残高情報やユーザが保有している遊技媒体数などの情報を表示したり、ユーザからの指示入力(例えば遊技媒体の貸し出し要求など)を受け付けたりするためのタッチパネル34、およびリモコン36から送信される赤外線信号を受光するためのリモコン受光部35などが備えられている。
【0034】
なお、上記のリモコン36は、遊技店の従業員等によって操作されるものであり、例えば、後述する受皿ユニット43と計数機44とのロックを解除するための命令を送信したりするためのものである。本実施形態では、リモコン36には一斉解除ボタン37と個別解除ボタン38とが備えられており、一斉解除ボタン37を操作すると予め関連付けられた複数台の遊技機(例えば同一の遊技島に属する各遊技機)における受皿ユニット43と計数機44とのロックが一斉に解除され、個別解除ボタン38を操作するとリモコン36からの信号を受信した台間機30に対応する受皿ユニット43と計数機44とのロックが遊技機毎に個別に解除されるようになっている。
【0035】
また、台間機30の内部には、図3に示すように、タッチパネル34を介して入力されるユーザからの指示や、リモコン受光部35を介して入力される遊技店の従業員等からの指示等に応じて台間機30の各部の動作を制御するための制御部70、制御部70によって利用される各種データを記憶する記憶部80、および制御部70の指示に応じて遊技媒体の貸出処理(上皿23への遊技媒体の供給)を行う貸出処理部39が備えられている。
【0036】
各台計数機40は、図1に示したように、受皿41と遊技媒体通路42とからなる受皿ユニット43と、計数機44とを備えている。
【0037】
受皿41は、遊技機20の下皿24から排出される遊技媒体を受け止める。遊技媒体通路42は、遊技機20から受皿41に排出された遊技媒体を計数機44に供給するための通路である。なお、受皿41の一部には、当該受皿41の設置高さを調整するための調整ネジ49が備えられており、遊技店の従業員等がこの調整ネジ49を操作することにより、受皿41に排出された遊技媒体が遊技媒体通路42を介して計数機44へと自重によって自動的に移動するように受皿41の設置高さが調整される。
【0038】
計数機44は、遊技機20から受皿41および遊技媒体通路42を介して供給された遊技媒体の数を計数する計数センサ77(後述する図3参照)を備えている。計数機44(計数センサ77)による遊技媒体の計数結果は制御部70へと伝達されて電子情報として管理され、ユーザの指示に応じて再び遊技媒体として上皿23に発給されたり、記録媒体に記録されて景品交換に用いられたりする。また、計数機44による計数が行われた後の遊技媒体は、計数機44を通過して遊技機20の背面側の遊技島内へと送られる。なお、計数センサ77の構成は特に限定されるものではなく、従来から公知の各種センサを用いることができる。
【0039】
また、受皿ユニット43(遊技媒体通路42)は計数機44に対して着脱可能に連結されるようになっており、連結中はこれら両部材に備えられたロック機構により所定のロック解除動作を行わなければ連結を解除できないようにロックされている。ロック機構およびロック解除動作の詳細については後述する。
【0040】
制御部70は、台間機30および各台計数機40の各部の動作を制御する制御装置(制御手段)であり、図3に示すように、タッチパネル制御部71、残高管理部72、遊技媒体数管理部73、記録媒体管理部74、貸出制御部75、および受皿ロック制御部76を備えている。また、記憶部80は、残高情報記憶部81および保有媒体数記憶部82を備えている。なお、制御部70は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等からなり、タッチパネル34を介して入力される情報、リモコン受光部35を介して受信する情報、各種センサの検知結果、台間機30に挿入された記録媒体あるいは記憶部80から読み出した情報、ROM等の記憶手段(図示せず)に格納されたプログラムや各種データなどに基づいて台間機30および各台計数機40の各部の動作を制御する。
【0041】
タッチパネル制御部71は、タッチパネル34の動作を制御し、ユーザに提示する各種情報を表示させる処理、およびユーザからタッチパネル34を介して入力される指示入力を受け付ける処理を行う。
【0042】
残高管理部72は、紙幣投入部32を介して投入された金額および/または記録媒体挿入部33に挿入された記録媒体に記録されている残高情報と、実行した遊技媒体の貸出処理の料金とに基づいて残高を算出し、残高情報記憶部81に記憶させる。また、残高管理部72によって算出された残高はタッチパネル制御部71によってタッチパネル34に表示される。
【0043】
遊技媒体数管理部73は、計数機44によって計数された遊技媒体数および/または記録媒体挿入部33に挿入された記録媒体に記録されている遊技媒体数に基づいてユーザの保有している遊技媒体数を算出し、保有媒体数記憶部82に記憶させる。また、遊技媒体数管理部73によって算出された遊技媒体数はタッチパネル制御部71によってタッチパネル34に表示される。
【0044】
記録媒体管理部74は、記録媒体挿入部33に挿入された記録媒体への各種情報(例えば、残高の情報、保有している遊技媒体数の情報、ユーザ認証情報など)の書き込みおよび上記記録媒体からの各種情報の読み出しを制御する。
【0045】
貸出制御部75は、タッチパネル34に対するユーザからの指示入力と、残高情報および/またはユーザの保有している遊技媒体数の情報とに基づいて遊技媒体の貸し出しの可否を判断し、貸し出し可能と判断した場合に貸出処理部39を制御して遊技媒体の貸し出し(上皿23または受皿ユニット43への遊技媒体の供給)を行わせる。貸し出された遊技媒体数に関する情報は残高管理部72および/または遊技媒体数管理部73に伝達され、残高情報および/またはユーザの保有している遊技媒体数の情報の更新処理が行われる。
【0046】
受皿ロック制御部76は、リモコン受光部35を介して入力されるロック解除指示や受皿ユニット検知センサ(検知部)61の検知結果などに基づいて各台計数機40に備えられる計数機44と受皿ユニット43とのロック機構の動作を制御する。計数機44と受皿ユニット43とのロック機構の詳細、およびロック機構の制御方法については後述する。
【0047】
(1−2.受皿ユニット43と計数機44とのロック機構の構成)
図4は、受皿ユニット43における計数機44とのロック機構の構成を示す説明図である。この図に示すように、受皿ユニット43における計数機44との対向部には、シリンダー錠45、係止部材(手動駆動部材)46、および係合部材(係合部)47が設けられている。
【0048】
シリンダー錠45は、当該シリンダー錠45の鍵穴部45a(遊技機20の扉を開いたり遊技機20あるいは台間機30を取り外したりしなくても外部から操作可能な位置に配置された鍵穴部45a)に当該シリンダー錠45に対応する鍵を差し込むことにより手動にて回転可能であり、シリンダー錠45を回転させると係止部材46もそれに応じて回転する。これにより、係止部材46は、図3の(a)に示すように受皿ユニット43から計数機44側に突出する位置(第2規制位置)と、図3の(b)に示すように遊技媒体通路42側(受皿ユニット43における計数機44との対向面よりも計数機44から遠い側の位置)へ収容された位置(第2規制解除位置)とに移動可能になっている。
【0049】
係合部材47は、板面が鉛直方向に平行、かつ受皿ユニット43と計数機44との対向方向に平行になるように配置された、受皿ユニット43から計数機44側に突出する板状部材であり、係合部材47の下部には上方に向けて所定の幅で切り欠かれた切欠部48が設けられている。なお、切欠部48における上記幅は、計数機44に備えられる係合バー57(後述する図5参照)の径に応じた幅になっている。
【0050】
図5および図6は、計数機44における受皿ユニット43とのロック機構の構成を示す説明図であり、図5は計数機44に備えられる規制部材52を受皿ユニット43のロックを行うための位置(第1規制位置)に配置したときの状態、図6は後述する規制部材52を受皿ユニット43のロックが解除される位置(第1規制解除位置)に配置したときの状態を示している。なお、図5の(a)および図6の(a)は計数機44の斜視図であり、図5の(b)および図6の(b)は計数機44における受皿ユニット43との対向部の断面図である。また、図5および図6では受け皿ユニット43の記載を省略している。また、図6では計数機44の筐体の一部を省略している。
【0051】
図5の(a)および図6の(a)に示したように、計数機44は、ソレノイド(電動駆動部)51、規制部材52、バネ(付勢部材)56、係合バー(被係合部)57、係合フック(第2係合部)58、検知レバー59、検知レバー復帰バネ60、および受皿ユニット検知センサ61を備えている。なお、上記ロック機構は、受皿ユニット43のシリンダー錠45および係止部材46からなる手動ロック解除部と、計数機44のソレノイド51、規制部材52、バネ56、検知レバー59、検知レバー復帰バネ60、および受皿ユニット検知センサ61からなる電動ロック解除部とによって構成されている。
【0052】
規制部材52は、受皿ユニット43との対向面に垂直な方向に延伸する延伸部53と、延伸部53における受皿ユニット43側の端部に備えられ、受皿ユニット43側に向かうほど下方に傾斜した形状を有する傾斜部54と、傾斜部54の下端から受皿ユニット43から遠ざかる方向に延伸する規制部55とを備えている。なお、規制部55の下面は、水平方向に略平行になっている。
【0053】
係合フック(第2係合部)58は、受皿ユニット43側の端部を上方に折り曲げた形状を有する板状部材である。なお、受皿ユニット43における係合フック58に対応する位置には係合フック58が係合される係合穴部または結合バー(第2被係合部。図示せず。)が設けられており、係合フック58を係合穴部または結合バーに係合させることにより、受皿ユニット43の一部が係合フック58に引掛けられる。
【0054】
バネ56は、ソレノイド51と規制部材52との間に配置されており、規制部材52を受皿ユニット43側に向かう方向、すなわち第1規制解除位置から第1規制位置に向かう方向に向けて付勢している。
【0055】
ソレノイド51は、貸出処理ユニット31に備えられる制御部の指示に応じて、規制部材52をバネ56の付勢力に打ち勝って受皿ユニット43から遠ざかる方向に引き込む。これにより、規制部材52は、ソレノイド51によって引き込まれていない場合(例えばソレノイド51に通電していない場合等)にはバネ56の付勢力によって図5に示した位置(第1規制位置)に配置され、ソレノイド51によって引き込まれているときには図6に示した位置(第1規制解除位置)に配置される。
【0056】
図7は、計数機44を受皿ユニット43側から見た平面図である。検知レバー59は、水平方向に回転可能に軸支されており、検知レバー復帰バネ60によって水平方向かつ規制部材52が配置されている側に付勢されている。また、図7に示したように、検知レバー59における係止部材46と当接する面は、規制部材52側(計数機44における係止部材46が挿入される側)に向かうほど下方に傾斜した形状を有している。
【0057】
これにより、受皿ユニット43の係止部材46が計数機44に挿入されていないときには、図5の(a)に示したように、検知レバー59は、先端が受皿ユニット43側を向く所定の位置で保持される。一方、受皿ユニット43の係止部材46が計数機44に挿入されている時には、検知レバー59は、図8の(a)に示したように、係止部材46と当接することによって検知レバー復帰バネ60の付勢力に反して水平方向(規制部材52から遠ざかる方向)に回転する。図8は、受皿ユニット43を計数機44にロックしたときの状態を説明する説明図であり、(a)は計数機44の斜視図、(b)は計数機44における受皿ユニット43との対向部の断面図である。
【0058】
受皿ユニット検知センサ61は、係止部材46が計数機44に挿入されたか否かを検知するためのものであり、本実施形態では検知レバー59の位置を検知することによって上記の検知を行うようになっている。また、受皿ユニット検知センサ61の検知結果は受皿ロック制御部76に伝達される。なお、受皿ユニット検知センサ61の構成はこれに限るものではなく、係止部材46が計数機44に挿入されているか否かを検知可能な構成であればよい。
【0059】
(1−3.ロック動作)
本実施形態では、計数機44に対する受皿ユニット43のロック方法として、(i)係止部材46を第2規制解除位置に配置した状態の受皿ユニット43を、当該受皿ユニット43を計数機44に連結するための所定位置(係合部材47が係合バー57に係合し、係合フック58が係合穴部または係合バーに係合する位置)に配置してからシリンダー錠45の鍵穴部45aに鍵を差し込んで回転させることにより係止部材46を第2規制位置に配置してロックする第1のロック方法、および(ii)係止部材46を第2規制位置に配置した状態の受皿ユニット43を計数機44に対して上方から押し下げることにより係止部材46を上記所定位置に配置に挿入してロックする第2のロック方法の2通りの方法を利用可能になっている。
【0060】
(1−3−1.第1のロック方法)
第1のロック方法では、まず、係止部材46が第2規制解除位置に配置された状態(係止部材46が受皿ユニット43における計数機44との対向面よりも遊技媒体通路42側に収容された状態。すなわち係止部材46が計数機44側に突出していない状態)の受皿ユニット43の切欠部48を計数機44の係合バー57に上側から引掛けて係合させるとともに、受皿ユニット43における計数機44との対向面に設けられた係合穴部または係合バーに計数機44の係合フック58を引掛けて係合させる。これにより、受皿ユニット43の水平方向(計数機44から遠ざかる方向)への移動が規制される。なお、第1のロック方法では、受皿ユニット43の計数機44への連結操作の開始時点において、規制部材52は第1規制位置に配置されていてもよく、第1規制解除位置に配置されていてもよい。
【0061】
その後、受皿ユニット43のシリンダー錠45の鍵穴部45aに鍵を差し込んで回すことにより、係止部材46を回転させて係止部材46を第2規制位置に移動させ、受皿ユニット43を計数機44に連結するための上記所定位置(計数機44の規制部材52が第1規制位置に配置されたときに規制部材52の下面(規制部55)に対向する位置)に配置する。この際、検知レバー59が係止部材46と当接して回転することにより、受皿ユニット検知センサ61によって係止部材46が上記所定位置に配置されたことが検知され、その検知信号が受皿ロック制御部76に伝達される。上記の検知信号を受け取った受皿ロック制御部76は、規制部材52が第1規制位置に配置されているか第1規制解除位置に配置されているか(あるいはソレノイド51による規制部材52の引き込みが行われているか否か)を判断し、第1規制解除位置に配置されている場合には、ソレノイド51による規制部材52の引き込みを解除させ、バネ56の付勢力によって可動部材を第1規制解除位置から第1規制位置に移動させる。
【0062】
これにより、規制部材52によって係止部材46の上方への移動が規制され、切欠部48から係合バー57を抜くこと、および係合フック58を係合穴部または係合バーから抜くことができなくなって受皿ユニット43が計数機44にロックされる。
【0063】
(1−3−2.第2のロック方法)
第2のロック方法では、まず、係止部材46を第2規制位置に配置した状態(係止部材46を計数機44側に突出させた状態)の受皿ユニット43を計数機44に対して上方から押し下げる。なお、第1のロック方法の場合と同様、第2のロック方法では、受皿ユニット43の計数機44への連結操作の開始時点において、規制部材52は第1規制位置に配置されていてもよく、第1規制解除位置に配置されていてもよい。
【0064】
規制部材52が第1規制位置に配置されている場合、上記のように受皿ユニット43を計数機44に対して上方から押し下げると、係止部材46が規制部材52における傾斜部54に当接する。そして、係止部材46を傾斜部54に接触させながらさらに押し下げると、係止部材46が下方へ移動するにつれて傾斜部54の傾斜により規制部材52がソレノイド51側に押し込まれる。また、係止部材46は検知レバー59にも当接し、係止部材46をさらに下方へ移動させると、検知レバー59における係止部材46との当接面が傾斜していることにより、検知レバー59が係止部材46から遠ざかる方向に移動(回転)する。そして、係止部材46が規制部材52の傾斜部54を乗り越えて係止部材46が受皿ユニット43を計数機44に連結するための上記所定位置に到達し、係止部材46と傾斜部54との当接が解除されると、図8に示したように、規制部材52はバネ56の付勢力によって第1規制位置に押し戻され。また、係止部材46が上記所定位置に配置された状態では、切欠部48が計数機44の係合バー57に引掛けられ、受皿ユニット43における計数機44との対向面に設けられた係合穴部または係合バーに計数機44の係合フック58が引掛けられる。
【0065】
一方、規制部材52が第1規制解除位置に配置されている場合、上記のように受皿ユニット43を計数機44に対して上方から押し下げると、係止部材46が検知レバー59に当接し、係止部材46をさらに下方へ移動させると、検知レバー59における係止部材46との当接面が傾斜していることにより、検知レバー59が係止部材46から遠ざかる方向に移動(回転)する。これにより、係止部材46が受皿ユニット43を計数機44に連結するための上記所定位置に配置されるとともに、切欠部48が計数機44の係合バー57に引掛けられ、受皿ユニット43における計数機44との対向面に設けられた係合穴部または係合バーに計数機44の係合フック58が引掛けられる。
【0066】
なお、上記のように検知レバー59が係止部材46と当接して回転することにより、受皿ユニット検知センサ61によって係止部材46が計数機44に挿入されたことが検知され、その検知信号が受皿ロック制御部76に伝達される。受皿ロック制御部76は、上記の検知信号を受け取ると、規制部材52が第1規制位置に配置されているか第1規制解除位置に配置されているか(あるいはソレノイド51による規制部材52の引き込みが行われているか否か)を判断し、第1規制解除位置に配置されている場合には、ソレノイド51による規制部材52の引き込みを解除させ、バネ56の付勢力によって可動部材を第1規制解除位置から第1規制位置に移動させる。
【0067】
これにより、第1のロック方法の場合と同様、規制部材52によって係止部材46の上方への移動が規制され、切欠部48に挿入された係合バー57を抜くこと、および係合フック58を係合穴部または係合バーから抜くことができなくなって受皿ユニット43が計数機44にロックされる。
【0068】
(1−4.ロック解除動作)
本実施形態では、計数機44に対する受皿ユニット43のロックを解除する方法として、(i)シリンダー錠45に鍵を差し込んで手動で回すことにより係止部材46を第2規制位置から第2規制解除位置に回転させてロックを解除する手動ロック解除方法、および(ii)ソレノイド51を電動で動作させることにより規制部材52を第1規制位置から第1規制解除位置に移動させてロックを解除する自動ロック解除方法の2通りの方法を利用可能になっている。
【0069】
(1−4−1.手動ロック解除方法)
手動ロック解除方法では、図8に示したロック状態(規制部材52が第1規制位置に配置され、係止部材46が第2規制位置かつ受皿ユニット43を計数機44に連結するための上記所定位置に配置された状態)において、受皿ユニット43のシリンダー錠45に鍵を差し込んで回す。これにより、係止部材46が回転して第2規制解除位置に移動することで計数機44から抜き出され、受皿ユニット43における計数機44との対向面よりも遊技媒体通路42側の位置(第2規制解除位置)に収容される。その結果、受皿ユニット43の上方への移動規制(ロック)が解除される。したがって、切欠部48から係合バー57を抜き、係合フック58を係合穴部または係合バーから抜いて受皿ユニット43を計数機44から取り外すことが可能になる。
【0070】
(1−4−2.自動ロック解除方法)
自動ロック解除方法では、図8に示したロック状態において、遊技場の従業員等がリモコン36の一斉解除ボタン37または個別解除ボタン38を操作すると、操作されたボタンに応じたロック解除信号がリモコン受光部35によって受信され、受皿ロック制御部76に伝達される。
【0071】
受皿ロック制御部76は、ロック解除信号をリモコン受光部35から受け取ると、ソレノイド51を動作させ、規制部材52を当該ソレノイド51側(受皿ユニット43から遠ざかる方向)に引き込ませる。これにより、図8に示すように、規制部材52が第1規制位置から第1規制解除位置に移動し、係止部材46の上方が解放されて係止部材46の上方への移動規制(ロック)が解除される。したがって、切欠部48から係合バー57を抜き、係合フック58を係合穴部または係合バーから抜いて受皿ユニット43を計数機44から取り外すことが可能になる。
【0072】
なお、受皿ユニット43を計数機44から取り外した後、ソレノイド51による規制部材52の引き込みを継続して規制部材52を第1規制解除位置に保持するようにしてもよく、係止部材46が計数機44から抜き出されたこと(係止部材46が上記所定位置から抜き出されたこと)を受皿ユニット検知センサ61が検知したときに受皿ロック制御部76がソレノイド51による規制部材52の引き込みを停止させて規制部材52を第1規制位置に移動させるようにしてもよい。
【0073】
〔まとめ〕
以上のように、本実施形態にかかる各台計数機40は、外部から操作可能な位置に配置された鍵穴部45aに鍵を挿入することにより手動にて受皿ユニット43と計数機44とのロック解除動作を行うための手動ロック解除部(シリンダ錠45、係止部材46)と、所定の動作指示に応じて電動により受皿ユニット43と計数機44とのロック解除動作を行う電動ロック解除部(ソレノイド51、規制部材52、バネ56)とを備えている。
【0074】
これにより、電動ロック解除部への通電が確保されている場合には上記の所定の動作指示を行うだけで受皿ユニットのロック解除を容易に行うことができる。また、外部から操作可能な位置に配置された鍵穴部に鍵を挿入することにより手動にてロック解除動作を行うこともできるので、電動ロック解除部への通電が遮断されている場合であっても、従来のレバー解除方式のように遊技機の取り外し作業や台間機の一部の取り外し作業などを行う必要がなく、受皿ユニットのロック解除を容易に行うことができる。
【0075】
なお、本実施形態では、ソレノイド51および規制部材52を有する電動ロック解除部電動が計数機44に配置され、シリンダー錠45および係止部材46を有する手動ロック解除部が受皿ユニット43に配置されている構成について説明したが、これに限るものではない。例えば、電動ロック解除部および手動ロック解除部の両方を計数機44あるいは受皿ユニット43のいずれか一方に設けてもよく、手動ロック解除部を計数機44に設け、電動ロック解除部を受皿ユニット43に設けてもよい。
【0076】
また、手動ロック解除部の構成は上述した構成に限るものではなく、手動により受皿ユニット43と計数機44とのロックおよびロック解除を実行可能な構成であればよい。同様に、電動ロック解除部の構成についても上述した構成に限るものではなく、ソレノイド、モータ、アクチュエータ等の電動手段を利用して受皿ユニット43と計数機44とのロックおよびロック解除を実行可能な構成であればよい。
【0077】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本発明は、パチンコ機等の遊技機の各台計数機に適用できる。
【符号の説明】
【0079】
10 遊技機ユニット
20 遊技機
30 台間機
35 リモコン受光部
36 リモコン
40 台計数機
41 受皿
42 遊技媒体通路
43 受皿ユニット
44 計数機
45 シリンダー錠(手動ロック解除部)
45a 鍵穴部(手動ロック解除部)
46 係止部材(手動ロック解除部)
47 係合部材
48 切欠部
51 ソレノイド(電動ロック解除部)
52 規制部材(電動ロック解除部)
53 延伸部
54 傾斜部
55 規制部
56 バネ(電動ロック解除部)
57 係合バー
58 係合フック
59 検知レバー(検知部)
60 検知レバー復帰バネ(検知部)
61 受皿ユニット検知センサ(検知部)
70 制御部
76 受皿ロック制御部(制御部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9