特許第6131870号(P6131870)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6131870コンテンツ再生装置及びコンテンツ再生プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6131870
(24)【登録日】2017年4月28日
(45)【発行日】2017年5月24日
(54)【発明の名称】コンテンツ再生装置及びコンテンツ再生プログラム
(51)【国際特許分類】
   G11B 27/02 20060101AFI20170515BHJP
   G11B 27/10 20060101ALI20170515BHJP
   G11B 20/10 20060101ALI20170515BHJP
   H04N 5/93 20060101ALI20170515BHJP
   H04N 5/91 20060101ALI20170515BHJP
【FI】
   G11B27/02 B
   G11B27/10 A
   G11B20/10 321Z
   H04N5/93 Z
   H04N5/91 Z
【請求項の数】6
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2014-15197(P2014-15197)
(22)【出願日】2014年1月30日
(65)【公開番号】特開2015-141729(P2015-141729A)
(43)【公開日】2015年8月3日
【審査請求日】2016年9月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】710014351
【氏名又は名称】オンキヨー株式会社
(72)【発明者】
【氏名】樫 俊太郎
【審査官】 堀 洋介
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−095155(JP,A)
【文献】 特開2007−102981(JP,A)
【文献】 特開2004−171096(JP,A)
【文献】 特開2006−065926(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11B 27/02
G11B 20/10
G11B 27/10
H04N 5/91
H04N 5/93
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツの選択を受け付ける受付部と、
前記受付部が選択を受け付けたコンテンツを再生し、前記受付部が選択を受け付けたコンテンツを再生した後、コンテンツの並び順、又は、プレイリストに従ってコンテンツを再生する再生部と、
前記受付部が選択を受け付けたコンテンツよりも後のコンテンツとして再生された回数である次コンテンツ再生回数と、前記受付部が選択を受け付けたコンテンツよりも後のコンテンツとして再生されたコンテンツの再生中断回数である次コンテンツ再生中断回数と、に基づいて、コンテンツの再生回数を補正した補正再生回数を算出し、算出した前記補正再生回数に基づいて、コンテンツのプレイリストを作成するプレイリスト作成部と、
を備え
前記プレイリスト作成部は、前記受付部が選択を受け付けたコンテンツから、前記受付部が選択を受け付けたコンテンツよりも後のコンテンツとして再生され、再生が中断されたコンテンツまでのコンテンツ数が少ないほど、再生が中断されたコンテンツの前記補正再生回数を少なくすることを特徴とするコンテンツ再生装置。
【請求項2】
前記プレイリスト作成部は、前記次コンテンツ再生回数に対する前記次コンテンツ再生中断回数の割合が高いほど、値が小さくなるように、前記再生回数を補正して、前記補正再生回数を算出することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項3】
前記プレイリスト作成部は、1から前記次コンテンツ再生中断回数を前記次コンテンツ再生回数で除した値を引くことにより補正係数を算出し、算出した前記補正係数を前記再生回数に掛けることにより前記補正再生回数を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項4】
前記プレイリスト作成部は、前記受付部が選択を受け付けたコンテンツの再生回数であるダイレクト再生回数と、前記補正再生回数と、に基づいて、コンテンツのプレイリストを作成することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項5】
前記プレイリスト作成部は、前記補正再生回数が多いコンテンツを降順に並べたプレイ
リストを作成することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のコンテンツ再生
装置。
【請求項6】
コンピュータを、
コンテンツの選択を受け付ける受付部と、
前記受付部が選択を受け付けたコンテンツを再生し、前記受付部が選択を受け付けたコンテンツを再生した後、コンテンツの並び順、又は、プレイリストに従ってコンテンツを再生する再生部と、
前記受付部が選択を受け付けたコンテンツよりも後のコンテンツとして再生された回数である次コンテンツ再生回数と、前記受付部が選択を受け付けたコンテンツよりも後のコンテンツとして再生されたコンテンツの再生中断回数である次コンテンツ再生中断回数と、に基づいて、コンテンツの再生回数を補正した補正再生回数を算出し、算出した前記補正再生回数に基づいて、コンテンツのプレイリストを作成するプレイリスト作成部と、
して機能させ
前記プレイリスト作成部に、前記受付部が選択を受け付けたコンテンツから、前記受付部が選択を受け付けたコンテンツよりも後のコンテンツとして再生され、再生が中断されたコンテンツまでのコンテンツ数が少ないほど、再生が中断されたコンテンツの前記補正再生回数を少なくさせることを特徴とするコンテンツ再生プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツを再生するコンテンツ再生装置及びコンテンツ再生プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
パーソナルコンピュータ等をコンテンツ再生装置として機能させるコンテンツ再生プログラムがある。コンテンツ再生装置においては、コンテンツの再生回数に基づいて、コンテンツのプレイリストを作成する機能を有するものがある(例えば、特許文献1参照。)。図13は、コンテンツの再生回数等を示す図である。ユーザーは、例えば、コンテンツ再生装置に記憶されているアルバムの最初のコンテンツからではなく、アルバムの3番目のコンテンツを選択してコンテンツ再生装置に再生させる場合がある。このため、図13に示すように、3番目のコンテンツの再生回数が多くなっている。また、3番目のコンテンツが多く選択されているため、次の4番目のコンテンツの再生回数も多くなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−218683号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
コンテンツの再生回数の大小でコンテンツのプレイリストを作成すると、図13に示す場合、3番目のコンテンツ、4番目のコンテンツの順にプレイリストが作成される。しかしながら、3番目のコンテンツが再生された後、4番目のコンテンツの再生開始後に、再生が中断され、他のコンテンツが再生されている可能性がある。このような場合、4番目のコンテンツは、再生が中断されているため、ユーザーに好まれていないと考えられる。従って、再生回数のみに基づいて、コンテンツのプレイリストを作成しても、ユーザーの嗜好に適したコンテンツのプレイリストにならないという問題がある。
【0005】
本発明の目的は、ユーザーの嗜好に適したコンテンツのプレイリストの作成を可能とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明のコンテンツ再生装置は、コンテンツの選択を受け付ける受付部と、前記受付部が選択を受け付けたコンテンツを再生し、前記受付部が選択を受け付けたコンテンツを再生した後、コンテンツの並び順、又は、プレイリストに従ってコンテンツを再生する再生部と、前記受付部が選択を受け付けたコンテンツよりも後のコンテンツとして再生された回数である次コンテンツ再生回数と、前記受付部が選択を受け付けたコンテンツよりも後のコンテンツとして再生されたコンテンツの再生中断回数である次コンテンツ再生中断回数と、に基づいて、コンテンツの再生回数を補正した補正再生回数を算出し、算出した前記補正再生回数に基づいて、コンテンツのプレイリストを作成するプレイリスト作成部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明では、プレイリスト作成部は、受付部が選択を受け付けたコンテンツよりも後のコンテンツとして再生された回数である次コンテンツ再生回数と、受付部が選択を受け付けたコンテンツよりも後のコンテンツとして再生されたコンテンツの再生中断回数である次コンテンツ再生中断回数と、に基づいて、コンテンツの再生回数を補正した補正再生回数を算出する。例えば、次コンテンツ再生中断回数が多いコンテンツは、ユーザーが選択したコンテンツよりも後に再生され、中断されているため、ユーザーに好まれていない傾向にある。そのため、例えば、次コンテンツ再生回数に対する次コンテンツ再生中断回数の割合が高いほど、値が小さくなるように、再生回数を補正して、補正再生回数を算出する。そして、プレイリスト作成部は、算出した補正再生回数に基づいて、コンテンツのプレイリストを作成する。例えば、補正再生回数が多いコンテンツを降順に並べたプレイリストを作成する。このように、本発明によれば、ユーザーの好みに応じて補正回数を補正した補正再生回数を用いてプレイリストを作成することによって、ユーザーの嗜好に適したコンテンツのプレイリストを作成することができる。
【0008】
第2の発明のコンテンツ再生装置は、第1の発明のコンテンツ再生装置において、前記プレイリスト作成部は、前記次コンテンツ再生回数に対する前記次コンテンツ再生中断回数の割合が高いほど、値が小さくなるように、前記再生回数を補正して、前記補正再生回数を算出することを特徴とする。
【0009】
本発明では、プレイリスト作成部は、次コンテンツ再生回数に対する次コンテンツ再生中断回数の割合が高いほど、値が小さくなるように、再生回数を補正して、補正再生回数を算出する。ここで、次コンテンツ再生中断回数が多いコンテンツは、ユーザーが選択したコンテンツよりも後に再生され、中断されているため、ユーザーに好まれていない傾向にある。このため、ユーザーに好まれていないコンテンツの補正再生回数が少なくなり、よりユーザーの嗜好に適したプレイリストを作成することができる。
【0010】
第3の発明のコンテンツ再生装置は、第1又は第2の発明のコンテンツ再生装置において、前記プレイリスト作成部は、1から前記次コンテンツ再生中断回数を前記次コンテンツ再生回数で除した値を引くことにより補正係数を算出し、算出した前記補正係数を前記再生回数に掛けることにより前記補正再生回数を算出することを特徴とする。
【0011】
本発明では、プレイリスト作成部は、1から次コンテンツ再生中断回数を次コンテンツ再生回数で除した値を引くことにより補正係数を算出し(補正係数=1−次コンテンツ再生中断回数/次コンテンツ再生回数)、算出した補正係数を再生回数に掛けることにより補正再生回数を算出する。従って、次コンテンツ再生回数に対する次コンテンツ再生中断回数の割合が高いほど、値が小さくなるように、再生回数が補正され、補正再生回数が算出される。ここで、次コンテンツ再生中断回数が多いコンテンツは、ユーザーが選択したコンテンツよりも後に再生され、中断されているため、ユーザーに好まれていない傾向にある。このため、ユーザーに好まれていないコンテンツの補正再生回数が少なくなり、よりユーザーの嗜好に適したプレイリストを作成することができる。
【0012】
第4の発明のコンテンツ再生装置は、第1〜第3の発明のいずれかのコンテンツ再生装置において、前記プレイリスト作成部は、前記受付部が選択を受け付けたコンテンツから、前記受付部が選択を受け付けたコンテンツよりも後のコンテンツとして再生され、再生が中断されたコンテンツまでのコンテンツ数が少ないほど、再生が中断されたコンテンツの前記補正再生回数を少なくすることを特徴とする。
【0013】
例えば、ユーザーが選択したコンテンツから1番目に再生され、再生が中断されたコンテンツは、ユーザーが選択したコンテンツから2番目に再生され、再生が中断されたコンテンツよりも、ユーザーに好まれてない傾向が強い。すなわち、ユーザーが選択したコンテンツに近いコンテンツほど、再生が中断されると、ユーザーに好まれていない傾向が強くなる。このため、本発明では、プレイリスト作成部は、受付部が選択を受け付けたコンテンツから、受付部が選択を受け付けたコンテンツよりも後のコンテンツとして再生され、再生が中断されたコンテンツまでのコンテンツ数が少ないほど、再生が中断されたコンテンツの補正再生回数を少なくする。これにより、よりユーザーの嗜好に適したプレイリストを作成することができる。
【0014】
第5の発明のコンテンツ再生装置は、第1〜第4の発明のいずれかのコンテンツ再生装置において、前記プレイリスト作成部は、前記受付部が選択を受け付けたコンテンツの再生回数であるダイレクト再生回数と、前記補正再生回数と、に基づいて、コンテンツのプレイリストを作成することを特徴とする。
【0015】
本発明では、プレイリスト作成部は、受付部が選択を受け付けたコンテンツの再生回数であるダイレクト再生回数と、補正再生回数と、に基づいて、コンテンツのプレイリストを作成する。ここで、ダイレクト再生回数が多いコンテンツは、ユーザーにより選択されたコンテンツであるため、ユーザーに好まれている傾向にある。従って、例えば、補正再生回数が同じコンテンツであれば、ダイレクト再生回数が多いコンテンツを、ダイレクト再生回数が少ないコンテンツよりも優先して、プレイリストを作成する。これにより、よりユーザーの嗜好に適したプレイリストを作成することができる。
【0016】
第6の発明のコンテンツ再生装置は、第1〜第5の発明のいずれかのコンテンツ再生装置において、前記プレイリスト作成部は、前記補正再生回数が多いコンテンツを降順に並べたプレイリストを作成することを特徴とする。
【0017】
本発明では、プレイリスト作成部は、補正再生回数が多いコンテンツを降順に並べたプレイリストを作成する。補正再生回数が多いコンテンツは、ユーザーに好まれているため、ユーザーの嗜好に適したプレイリストを作成することができる。
【0018】
第7の発明のコンテンツ再生プログラムは、コンピュータを、コンテンツの選択を受け付ける受付部と、前記受付部が選択を受け付けたコンテンツを再生し、前記受付部が選択を受け付けたコンテンツを再生した後、コンテンツの並び順、又は、プレイリストに従ってコンテンツを再生する再生部と、前記受付部が選択を受け付けたコンテンツよりも後のコンテンツとして再生された回数である次コンテンツ再生回数と、前記受付部が選択を受け付けたコンテンツよりも後のコンテンツとして再生されたコンテンツの再生中断回数である次コンテンツ再生中断回数と、に基づいて、コンテンツの再生回数を補正した補正再生回数を算出し、算出した前記補正再生回数に基づいて、コンテンツのプレイリストを作成するプレイリスト作成部と、して機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ユーザーの嗜好に適したコンテンツのプレイリストを作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施形態に係るパーソナルコンピュータの構成を示すブロック図である。
図2】制御部の構成を示すブロック図である。
図3】表示部に表示されるコンテンツ再生画面の一例である。
図4】表示部に表示される通常再生モードボタン等の一例である。
図5】記憶部に記憶されているコンテンツを示す図である。
図6】コンテンツの再生回数等を管理するためのテーブルの一例を示す図である。
図7】次コンテンツ再生回数、次コンテンツ全再生回数、再生回数、ダイレクト再生回数の計数処理を示すフローチャートである。
図8】補正再生回数の算出処理を示すフローチャートである。
図9】補正再生回数を算出するための関数f(x)を示す図である。
図10】コンテンツの再生回数等を管理するためのテーブルの一例を示す図である。
図11】次コンテンツ再生回数等の計数処理を示すフローチャートである。
図12】補正再生回数の算出処理を示すフローチャートである。
図13】コンテンツの再生回数等を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るパーソナルコンピュータ(以下、「PC」という。)の構成を示すブロック図である。PC1は、記憶部3に記憶されているコンテンツ再生プログラムPが実行されることにより、コンテンツの再生を行うコンテンツ再生装置として機能する。図1に示すように、PC1は、制御部2、記憶部3、表示部4、操作部5、スピーカー6、ネットワーク通信部(以下、「NW通信部」という。)7等を備えている。なお、コンテンツ再生プログラムは、工場出荷時にPC1の記憶部3に記憶されていてもよいし、後述するNW通信部7を介して、図示しないサーバからダウンロードされ、PC1の記憶部3に記憶されていてもよい。また、本実施形態では、コンテンツが音楽である場合について説明する。
【0022】
制御部2は、OS(Operating System)プログラム、アプリケーションプログラムに従って、PC1を構成する各部を制御し、後述する受付部21(図2参照)等として機能する。なお、各機能部における演算処理に特化した電子回路等により受付部21等の各機能部が構成されていてもよいし、その他の構成であってもよい。制御部2については後述する。
【0023】
記憶部3は、制御部2の主メモリとして機能するRAM(Random Access Memory)、制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、OSプログラムやコンテンツ再生プログラムPを含むアプリケーションプログラム等のプログラム、コンテンツ等の各種データを記憶するHDD(Hard Disc Drive)から構成されている。なお、記憶部3は、例示する構成に限られず、フラッシュメモリやSSD(Solid State Drive)等を含んでいてもよい。
【0024】
表示部4は、種々の画像(静止画像、動画像を含む)を表示するものであり、例えば、液晶ディスプレイである。操作部5は、キーボードやマウス等から構成されており、各種設定やコンテンツの選択等を行うためのものである。ユーザーは、操作部5を介して、コンテンツ再生プログラムPの実行、コンテンツの選択、コンテンツの再生開始や再生停止の指示を行うことが可能である。スピーカー6は、制御部2から出力される音声信号に基づいて、コンテンツ等の種々の音声を出力する。NW通信部7は、図示しないネットワークを介してインターネットに接続可能なように構成されている。PC1は、NW通信部7を介して、他の端末と通信等を行うことが可能である。
【0025】
次に、制御部2について説明する。図2に示すように、制御部2は、受付部21、再生部22、プレイリスト作成部23として機能する。受付部21は、コンテンツの選択を受け付ける。図3は、表示部4に表示されるコンテンツ再生画面の一例である。受付部21は、図3に示すように、表示部4にコンテンツをリスト形式で表示する。図3では、表示が反転している「アーティストA」、「アルバムA」、「コンテンツ番号3」のコンテンツが選択されている状態を示している。受付部21は、まず、「アーティスト」欄に、記憶部3に記憶されているアーティストの一覧を表示する。受付部21は、アーティストの選択を受け付けると、「アルバム欄」に、選択を受け付けたアーティストのアルバムの一覧を表示する。受付部21は、アルバムの選択を受け付けると、「コンテンツ欄」に選択を受け付けたアルバムのコンテンツを表示する。そして、受付部21は、コンテンツの選択を受け付ける。
【0026】
また、受付部21は、コンテンツの再生開始、及び、再生停止を受け付ける。図3に示すように、受付部21は、表示部4に再生開始ボタンB1、再生停止ボタンB2等を表示する。受付部21は、再生開始ボタンB1が押下されると、選択を受け付けているコンテンツの再生開始を受け付ける。また、受付部21は、再生停止ボタンB2が押下されると、コンテンツの再生停止を受け付ける。
【0027】
また、受付部21は、通常再生モード、プレイリスト再生モード、シャッフル再生モードの選択を受け付ける。例えば、受付部21は、図4に示すように、各モードの選択を受け付けるためのボタンB3〜B5を表示する。そして、受付部21は、通常再生モードボタンB3が押下されると、通常再生モードの選択を受け付ける。また、受付部21は、プレイリスト再生モードボタンB4が押下されると、プレイリスト再生モードの選択を受け付ける。また、受付部21は、シャッフル再生モードボタンB5が押下されると、シャッフル再生モードの選択を受け付ける。
【0028】
ここで、通常再生モードは、記憶部3に記憶されているコンテンツの並び順に従ってコンテンツを再生するモードである。例えば、記憶部3には、図5に示すように、アーティスト名が付けられたフォルダが作成される。アーティスト名のフォルダの中には、アルバム名が付けられたフォルダが作成される。アルバム名のフォルダの中には、番号順に(アルバムの1曲目から順に)コンテンツが記憶されている。通常再生モードでは、アルバムの中のコンテンツが並び順(番号順)に従って再生される。プレイリスト再生モードは、後述するプレイリスト作成部23によって作成されたコンテンツのプレイリストに従ってコンテンツを再生するモードである。シャッフル再生モードは、記憶部3に記憶されているコンテンツをランダムに再生するモードである。本実施形態では、シャッフル再生モードにおいては、プレイリスト作成部23により、ランダムに再生するコンテンツのプレイリストが作成され、作成されたプレイリストに従ってコンテンツがランダムに再生される。
【0029】
再生部22は、受付部21が選択を受け付けたコンテンツを再生する。具体的には、再生部22は、受付部21が選択を受け付けたコンテンツを記憶部3から読み出し、読み出したコンテンツを復号して再生する。再生部22によりコンテンツが再生されると、スピーカー6から音声が出力される。ここで、受付部21が通常再生モードの選択を受け付けている場合、再生部22は、受付部21が選択を受け付けたコンテンツを再生した後、コンテンツの並び順に従ってコンテンツを再生する。例えば、再生部22は、受付部21がアーティストA、アルバムA、コンテンツ番号3のコンテンツの選択を受け付けた場合、コンテンツ番号3のコンテンツを再生する。再生部22は、コンテンツ番号3のコンテンツを再生した後、コンテンツ番号4のコンテンツを再生する。
【0030】
また、受付部21がプレイリスト再生モードの選択を受け付けている場合、再生部22は、受付部21が選択を受け付けたコンテンツを再生した後、プレイリストに従ってコンテンツを再生する。また、受付部21がシャッフル再生モードの選択を受け付けている場合、再生部22は、受付部21が選択を受け付けたコンテンツを再生した後、シャッフル再生用のプレイリストに従ってコンテンツを再生する。
【0031】
プレイリスト作成部23は、コンテンツのプレイリストを作成する。詳しくは、プレイリスト作成部23は、受付部21が選択を受け付けたコンテンツよりも後のコンテンツとして再生された回数である次コンテンツ再生回数と、受付部21が選択を受け付けたコンテンツよりも後のコンテンツとして再生されたコンテンツの再生中断回数である次コンテンツ再生中断回数と、に基づいて、コンテンツの再生回数を補正した補正再生回数を算出する。さらに詳しくは、プレイリスト作成部23は、次コンテンツ再生回数に対する次コンテンツ再生中断回数の割合が高いほど、値が小さくなるように、再生回数を補正して、補正再生回数を算出する。そして、プレイリスト作成部23は、算出した補正再生回数に基づいて、コンテンツのプレイリストを作成する。
【0032】
図6は、コンテンツの再生回数等を管理するためのテーブルの一例を示す図である。図6に示すように、「ID」フィールドには、各レコード(行)を一意に特定するための番号(例えば、「1」、「2」等)が記憶されている。「アーティスト」フィールドには、アーティスト名(例えば、「アーティストA」)が記憶されている。「アルバム」フィールドには、アルバム名(例えば、「アルバムA」)が記憶されている。「コンテンツ番号」フィールドには、アルバム内のコンテンツ番号(例えば、「1」、「2」等)が記憶されている。「次コンテンツ再生回数」フィールドには、対応するコンテンツが、受付部21が選択を受け付けたコンテンツよりも後のコンテンツとして再生された回数である次コンテンツ再生回数(例えば、「2」、「0」等)が記憶されている。「次コンテンツ全再生回数」フィールドには、対応するコンテンツが、受付部21が選択を受け付けたコンテンツよりも後のコンテンツとして、再生が中断されずに、最後まで再生された回数である次コンテンツ全再生回数(例えば、「0」、「18」等)が記憶されている。「再生回数」フィールドには、対応するコンテンツの再生回数(例えば、「3」、「2」等)が記憶されている。「補正再生回数」フィールドには、対応するコンテンツの再生回数が補正された補正再生回数(例えば、「3」、「2」等)が記憶されている。「ダイレクト再生回数」フィールドには、対応するコンテンツのダイレクト再生回数(例えば、「1」、「2」等)が記憶されている。ここで、「ダイレクト再生」とは、受付部21が選択を受け付けて、再生部22が、受付部21が選択を受け付けたコンテンツを再生することをいう。ダイレクト再生には、コンテンツの再生停止中に、選択を受け付けたコンテンツを再生する場合のほか、コンテンツの再生中に他のコンテンツの選択を受け付けて、他のコンテンツを再生する場合も含まれる。
【0033】
プレイリスト作成部23は、テーブルを用いて、次コンテンツ再生回数等を計数する。図7は、プレイリスト作成部23による、次コンテンツ再生回数、次コンテンツ全再生回数、再生回数、ダイレクト再生回数の計数処理を示すフローチャートである。プレイリスト作成部23は、再生部22が新規コンテンツの再生を開始すると(S1)、ダイレクト再生であったか否かを判断する(S2)。プレイリスト作成部23は、ダイレクト再生であったと判断した場合(S2:Yes)、対応するコンテンツの再生回数を1増加させる(S3)。次に、プレイリスト作成部23は、再生部22が再生を中断することなく、コンテンツを最後まで再生したか否かを判断する(S4)。プレイリスト作成部23は、再生部22がコンテンツを最後まで再生したと判断した場合(S4:Yes)、ダイレクト再生回数を1増加させる(S5)。
【0034】
プレイリスト作成部23が、再生部22がコンテンツを最後まで再生しなかったと判断した場合(S4:No)、再生部22により新規コンテンツ(次のコンテンツ)の再生が開始される(S1)。ここで、ダイレクト再生は、ユーザーがコンテンツを選択して再生を開始するため、ユーザーが好むコンテンツが選択される可能性が高い。しかしながら、ダイレクト再生後、途中でコンテンツの再生が中断された場合、ユーザーが好みでないコンテンツを誤って選択等したため、途中でコンテンツの再生が中断された可能性が高い。このため、ダイレクト再生後、途中でコンテンツの再生が中断された場合は、ダイレクト再生とみなさず、ダイレクト再生回数としてもカウントしない。
【0035】
S4、又は、S5の処理の後、プレイリスト作成部23は、再生部22が新規コンテンツ(次のコンテンツ)の再生を開始すると(S1)、ダイレクト再生であったか否かを判断する(S2)。プレイリスト作成部23は、ダイレクト再生でなかったと判断した場合(S2:No)、受付部21が通常再生モードの選択を受け付けているか否かを判断する(S6)。プレイリスト作成部23は、受付部21が通常再生モードの選択を受け付けていると判断した場合(S6:Yes)、対応するコンテンツの再生回数を1増加させる(S7)。次に、プレイリスト作成部23は、対応するコンテンツの次コンテンツ再生回数を1増加させる(S8)。
【0036】
次に、プレイリスト作成部23は、再生部22が再生を中断することなく、コンテンツを最後まで再生したか否かを判断する(S9)。プレイリスト作成部23は、コンテンツを最後まで再生したと判断した場合(S9:Yes)、対応するコンテンツの次コンテンツ全再生回数を1増加させる(S9)。
【0037】
プレイリスト作成部23が、受付部21が通常再生モードの選択を受け付けていない、すなわち、プレイリスト再生モード、又は、シャッフル再生モードの選択を受け付けていると判断した場合(S6:No)、再生部22により新規コンテンツ(次のコンテンツ)の再生が開始される(S1)。従って、再生モードが、プレイリスト再生モード、又は、シャッフル再生モードである場合、ダイレクト再生後に再生されたコンテンツについては、再生回数としてカウントされない。また、プレイリスト作成部23が、コンテンツを最後まで再生しなかったと判断した場合(S9:No)、再生部22により新規コンテンツ(次のコンテンツ)の再生が開始される(S1)。従って、ダイレクト再生後に再生されたコンテンツについては、最後まで再生されなければ、次コンテンツ全再生回数としてカウントされない。
【0038】
次に、プレイリスト作成部23による、補正再生回数の算出処理について、図8に示すフローチャートに基づいて説明する。プレイリスト作成部23は、IDに対応する変数i=1とする(S21)。ここで、本実施形態では、n個のコンテンツが記憶部3に記憶されているとする。次に、プレイリスト作成部23は、IDがiであるコンテンツに対応する次コンテンツ再生回数が0であるか否かを判断する(S22)。プレイリスト作成部23は、IDがiであるコンテンツに対応する次コンテンツ再生回数が0でないと判断した場合(S22:No)、IDがiであるコンテンツに対応する次コンテンツ再生中断回数を算出する(S23)。ここで、上述のように、次コンテンツ再生中断回数は、受付部21が選択を受け付けたコンテンツよりも後のコンテンツとして再生されたコンテンツの再生中断回数である。従って、プレイリスト作成部23は、次コンテンツ再生回数から次コンテンツ全再生回数を引くことによって、次コンテンツ再生中断回数を算出する(次コンテンツ再生中断回数=次コンテンツ再生回数−次コンテンツ全再生回数)。
【0039】
次に、プレイリスト作成部23は、IDがiであるコンテンツに対応する補正係数を算出する(S24)。ここで、補正係数は、再生回数を補正するための係数であり、本実施形態では、1から次コンテンツ再生中断回数を次コンテンツ再生回数で除した値を引いた値である(補正係数=1−次コンテンツ再生中断回数/次コンテンツ再生回数)。従って、プレイリスト作成部23は、1から次コンテンツ再生中断回数を次コンテンツ再生回数で除した値を引くことにより補正係数を算出する。
【0040】
次に、プレイリスト作成部23は、IDがiであるコンテンツに対応する補正再生回数を算出する(S25)。ここで、補正再生回数は、再生回数が補正された値であり、本実施形態では、補正係数を再生回数に掛けた値である(補正再生回数=再生回数×補正係数)。従って、プレイリスト作成部23は、算出した補正係数を再生回数に掛けることにより補正再生回数を算出する。プレイリスト作成部23は、IDがiであるコンテンツに対応する補正再生回数をテーブルに記憶する(S26)
【0041】
次に、プレイリスト作成部23は、変数i=nであるか否かを判断する(S27)。n個すべてのコンテンツに対応する補正再生回数を算出したかを判断するためである。プレイリスト作成部23は、変数i=nでないと判断した場合(S27:No)、次のIDがiであるコンテンツに対応する補正再生回数を算出するため、変数i=i+1とする(S28)。S28の処理の後、プレイリスト作成部23は、S21の処理を行う。プレイリスト作成部23は、変数i=nであると判断した場合(S27:Yes)、n個すべてのコンテンツに対応する補正再生回数を算出したため、処理を終了する。
【0042】
一方、プレイリスト作成部23は、IDがiであるコンテンツに対応する次コンテンツ再生回数が0であると判断した場合(S22:Yes)、IDがiであるコンテンツに対応する補正係数を1とする(S29)。そして、プレイリスト作成部23は、IDがiであるコンテンツに対応する補正再生回数を算出する(S25)。ここで、補正再生回数は、補正係数を再生回数に掛けた値であるから、補正係数が1であれば、補正再生回数と再生回数とは同じ値である。
【0043】
例えば、図6に示す、ID「3」に対応するコンテンツの場合、次コンテンツ再生中断回数=次コンテンツ再生回数−次コンテンツ全再生回数(0=18−18)であるから、次コンテンツ再生中断回数は、0となる。また、補正係数=1−次コンテンツ再生中断回数/次コンテンツ再生回数(1=1−0/18)であるから、補正係数は、1となる。また、補正再生回数=再生回数×補正係数(42=42×1)であるから、補正再生回数は、42となる。また、例えば、ID「4」に対応するコンテンツの場合、次コンテンツ再生中断回数=次コンテンツ再生回数−次コンテンツ全再生回数(4=8−4)であるから、次コンテンツ再生中断回数は、4となる。また、補正係数=1−次コンテンツ再生中断回数/次コンテンツ再生回数(0.5=1−4/8)であるから、補正係数は、0.5となる。また、補正再生回数=再生回数×補正係数(12=24×0.5)であるから、補正再生回数は、12となる。
【0044】
プレイリスト作成部23は、算出した補正再生回数に基づいて、コンテンツのプレイリストを作成する。具体的には、プレイリスト作成部23は、補正再生回数が多いコンテンツを降順に並べたプレイリストを作成する。ここで、プレイリスト作成部23は、補正再生回数に加え、ダイレクト再生回数に基づいて、コンテンツのプレイリストを作成する。例えば、プレイリスト作成部23は、補正再生回数が同じであった場合、ダイレクト再生回数が多いコンテンツを優先させる。プレイリスト作成部23は、作成したプレイリストを記憶部3に記憶する。
【0045】
以上説明したように、本実施形態では、プレイリスト作成部23は、受付部21が選択を受け付けたコンテンツよりも後のコンテンツとして再生された回数である次コンテンツ再生回数と、受付部21が選択を受け付けたコンテンツよりも後のコンテンツとして再生されたコンテンツの再生中断回数である次コンテンツ再生中断回数と、に基づいて、コンテンツの再生回数を補正した補正再生回数を算出する。例えば、次コンテンツ再生中断回数が多いコンテンツは、ユーザーが選択したコンテンツよりも後に再生され、中断されているため、ユーザーに好まれていない傾向にある。そのため、本実施形態では、プレイリスト作成部23は、次コンテンツ再生回数に対する次コンテンツ再生中断回数の割合が高いほど、値が小さくなるように、再生回数を補正して、補正再生回数を算出する。具体的には、プレイリスト作成部23は、1から次コンテンツ再生中断回数を次コンテンツ再生回数で除した値を引くことにより補正係数を算出し(補正係数=1−次コンテンツ再生中断回数/次コンテンツ再生回数)、算出した補正係数を再生回数に掛けることにより補正再生回数を算出する。そして、プレイリスト作成部23は、算出した補正再生回数に基づいて、コンテンツのプレイリストを作成する。具体的には、プレイリスト作成部23は、補正再生回数が多いコンテンツを降順に並べたプレイリストを作成する。
【0046】
このように、本実施形態によれば、ユーザーに好まれていないコンテンツの補正再生回数が少なくなる。すなわち、ユーザーの好みに応じて補正回数を補正した補正再生回数が算出される。そして、ユーザーの好みに応じて補正回数を補正した補正再生回数を用いてプレイリストを作成することによって、ユーザーの嗜好に適したコンテンツのプレイリストを作成することができる。
【0047】
また、本実施形態では、プレイリスト作成部23は、受付部21が選択を受け付けたコンテンツの再生回数であるダイレクト再生回数と、補正再生回数と、に基づいて、コンテンツのプレイリストを作成する。ここで、ダイレクト再生回数が多いコンテンツは、ユーザーにより選択されたコンテンツであるため、ユーザーに好まれている傾向にある。従って、補正再生回数が同じコンテンツであれば、ダイレクト再生回数が多いコンテンツを、ダイレクト再生回数が少ないコンテンツよりも優先して、プレイリストを作成する。これにより、よりユーザーの嗜好に適したプレイリストを作成することができる。
【0048】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態においては、プレイリスト作成部23は、受付部21が選択を受け付けたコンテンツから、受付部21が選択を受け付けたコンテンツよりも後のコンテンツとして再生され、再生が中断されたコンテンツまでのコンテンツ数が少ないほど、再生が中断されたコンテンツの補正再生回数を少なくする。ここで、本実施形態では、図9に示す関数f(x)を用いて、補正再生回数を算出する。xは、受付部21が選択を受け付けたコンテンツよりも後のコンテンツとして再生され、再生が中断されたコンテンツと、受付部21が選択を受け付けたコンテンツと、の間のコンテンツ数(以下、「コンテンツ距離」ともいう。)を示している。例えば、ダイレクト再生されたコンテンツから1番目のコンテンツ(ダイレクト再生されたコンテンツの次のコンテンツ)の再生が中断された場合、再生が中断されたコンテンツに対応するコンテンツ距離は、1である。また、例えば、ダイレクト再生されたコンテンツから2番目のコンテンツの再生が中断された場合、再生が中断されたコンテンツに対応するコンテンツ距離は、2である。関数f(x)は、コンテンツ距離xが大きくなるほど、小さな値となる関数である。また、関数f(x)は、f(1)=1を上限とし、下限は、0である。
【0049】
図10は、第2実施形態における、コンテンツの再生回数等を管理するためのテーブルの一例を示す図である。第1実施形態におけるテーブルに比べて、「f(x)」フィールドが追加されている。「f(x)」フィールドには、コンテンツ距離xに応じたf(x)が記憶される。
【0050】
次に、第2実施形態における、次コンテンツ再生回数等の計数処理について、図11に示すフローチャートに基づいて説明する。プレイリスト作成部23は、再生部22が新規コンテンツの再生を開始すると(S41)、ダイレクト再生であったか否かを判断する(S42)。プレイリスト作成部23は、ダイレクト再生であったと判断した場合(S42:Yes)、対応するコンテンツの再生回数を1増加させる(S43)。次に、プレイリスト作成部23は、再生部22が再生を中断することなく、コンテンツを最後まで再生したか否かを判断する(S44)。プレイリスト作成部23は、再生部22がコンテンツを最後まで再生したと判断した場合(S44:Yes)、ダイレクト再生回数を1増加させる(S45)。次に、プレイリスト作成部23は、コンテンツ距離を0とする(S46)。
【0051】
また、プレイリスト作成部23は、再生部22がコンテンツを最後まで再生しなかったと判断した場合(S44:No)、コンテンツ距離を0とする(S46)。S46の処理の後、プレイリスト作成部23は、再生部22が新規コンテンツ(次のコンテンツ)の再生を開始すると(S41)、ダイレクト再生であったか否かを判断する(S42)。プレイリスト作成部23は、ダイレクト再生でなかったと判断した場合(S42:No)、受付部21が通常再生モードの選択を受け付けているか否かを判断する(S47)。プレイリスト作成部23は、受付部21が通常再生モードの選択を受け付けていると判断した場合(S47:Yes)、対応するコンテンツの再生回数を1増加させる(S48)。次に、プレイリスト作成部23は、対応するコンテンツの次コンテンツ再生回数を1増加させる(S49)。次に、プレイリスト作成部23は、コンテンツ距離を1増加させる(S50)。
【0052】
次に、プレイリスト作成部23は、再生部22が再生を中断することなく、コンテンツを最後まで再生したか否かを判断する(S51)。プレイリスト作成部23は、コンテンツを最後まで再生したと判断した場合(S51:Yes)、対応するコンテンツの次コンテンツ全再生回数を1増加させる(S52)。また、プレイリスト作成部23は、対応するコンテンツのf(x)として、0を記憶する(S53)。プレイリスト作成部23は、コンテンツを最後まで再生しなかったと判断した場合(S51:No)、コンテンツ距離xに基づいてf(x)を取得し、取得したf(x)を記憶する(S53)。ここで、例えば、コンテンツ距離が1である場合、f(1)=1であり、対応するコンテンツのf(x)が1となる。
【0053】
プレイリスト作成部23が、受付部21が通常再生モードの選択を受け付けていない、すなわち、プレイリスト再生モード、又は、シャッフル再生モードの選択を受け付けていると判断した場合(S47:No)、再生部22により新規コンテンツ(次のコンテンツ)の再生が開始される(S41)。
【0054】
次に、第2実施形態における、補正再生回数の算出処理について、図12に示すフローチャートに基づいて説明する。プレイリスト作成部23は、IDに対応する変数i=1とする(S61)。次に、プレイリスト作成部23は、IDがiであるコンテンツに対応するf(x)が0であるか否かを判断する(S62)。プレイリスト作成部23は、IDがiであるコンテンツに対応するf(x)が0でないと判断した場合(S62:No)、IDがiであるコンテンツに対応する次コンテンツ再生中断回数を算出する(S63)。プレイリスト作成部23は、次コンテンツ再生回数から次コンテンツ全再生回数を引くことによって、次コンテンツ再生中断回数を算出する(次コンテンツ再生中断回数=次コンテンツ再生回数−次コンテンツ全再生回数)。
【0055】
次に、プレイリスト作成部23は、IDがiであるコンテンツに対応する補正割合を算出する(S64)。ここで、補正割合は、f(x)から次コンテンツ中断再生回数を次コンテンツ再生回数で除した値を引いた値である(補正割合=f(x)−次コンテンツ再生中断回数/次コンテンツ再生回数))。従って、プレイリスト作成部23は、f(x)から次コンテンツ中断再生回数を次コンテンツ再生回数で除した値を引くことにより、補正割合を算出する。
【0056】
次に、プレイリスト作成部23は、IDがiであるコンテンツに対応する補正再生回数を算出する(S65)。本実施形態では、補正再生回数は、1から補正割合を引いた値を再生回数に掛けた値である(補正再生回数=再生回数×(1−補正割合))。従って、プレイリスト作成部23は、1から補正割合を引いた値を再生回数に掛けることによって、補正再生回数を算出する。プレイリスト作成部23は、IDがiであるコンテンツに対応する補正再生回数をテーブルに記憶する(S66)。
【0057】
次に、プレイリスト作成部23は、変数i=nであるか否かを判断する(S67)。プレイリスト作成部23は、変数i=nでないと判断した場合(S67:No)、次のIDがiであるコンテンツに対応する補正再生回数を算出するため、変数i=i+1とする(S68)。S68の処理の後、プレイリスト作成部23は、S61の処理を行う。プレイリスト作成部23は、変数i=nであると判断した場合(S67:Yes)、n個すべてのコンテンツに対応する補正再生回数を算出したため、処理を終了する。
【0058】
一方、プレイリスト作成部23は、IDがiであるコンテンツに対応するf(x)が0であると判断した場合(S62:Yes)、IDがiであるコンテンツに対応する補正割合を0とする(S69)。そして、プレイリスト作成部23は、IDがiであるコンテンツに対応する補正再生回数を算出する(S65)。ここで、補正再生回数は、1から補正割合を引いた値を再生回数に掛けた値であるから、補正割合が0であれば、補正再生回数と再生回数とは同じ値である。
【0059】
例えば、図10に示す、ID「3」に対応するコンテンツの場合、f(x)=0であるから、補正割合は、0となる。また、補正再生回数=再生回数×(1−補正割合)(42=42×(1−0))であるから、補正再生回数は、42となる。また、例えば、ID「4」に対応するコンテンツの場合、次コンテンツ再生中断回数=次コンテンツ再生回数−次コンテンツ全再生回数(4=8−4)であるから、次コンテンツ再生中断回数は、4となる。また、補正割合=f(x)−次コンテンツ再生中断回数/次コンテンツ再生回数(0.5=1−4/8であるから、補正割合は、0.5となる。また、補正再生回数=再生回数×(1−補正割合)(12=24×(1−0.5))であるから、補正再生回数は、12となる。
【0060】
ここで、例えば、ユーザーが選択したコンテンツから1番目に再生され、再生が中断されたコンテンツは、ユーザーが選択したコンテンツから2番目に再生され、再生が中断されたコンテンツよりも、ユーザーに好まれてない傾向が強い。すなわち、ユーザーが選択したコンテンツに近いコンテンツほど、再生が中断されると、ユーザーに好まれていない傾向が強くなる。このため、本実施形態では、プレイリスト作成部23は、受付部21が選択を受け付けたコンテンツから、受付部21が選択を受け付けたコンテンツよりも後のコンテンツとして再生され、再生が中断されたコンテンツまでのコンテンツ数が少ないほど、再生が中断されたコンテンツの補正再生回数を少なくする。これにより、よりユーザーの嗜好に適したプレイリストを作成することができる。
【0061】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明を適用可能な形態は、上述の実施形態には限られるものではなく、以下に例示するように、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることが可能である。
【0062】
上述の第1実施形態では、プレイリスト作成部23は、1から次コンテンツ再生中断回数を次コンテンツ再生回数で除した値を引くことにより補正係数を算出し、算出した補正係数を再生回数に掛けることにより補正再生回数を算出するようになっている。これに限らず、次コンテンツ再生回数に対する次コンテンツ再生中断回数の割合が高いほど、値が小さくなるように、再生回数を補正して、補正再生回数を算出するようになっていれば、上記以外の計算により、補正再生回数が算出されてもよい。
【0063】
上述の第2実施形態においては、プレイリスト作成部23は、補正割合(=f(x)−次コンテンツ再生中断回数/次コンテンツ再生回数))を算出した後、補正再生回数(=再生回数×(1−補正割合))を算出している。これに限らず、受付部21が選択を受け付けたコンテンツから、受付部21が選択を受け付けたコンテンツよりも後のコンテンツとして再生され、再生が中断されたコンテンツまでのコンテンツ数が少ない(コンテンツ距離が小さい)ほど、再生が中断されたコンテンツの補正再生回数が少なくなるようになっていればよい。例えば、第1実施形態で算出している補正再生回数に、1からf(x)を引いた値を掛けて、補正再生回数を算出してもよい。このようにしても、受付部21が選択を受け付けたコンテンツから、受付部21が選択を受け付けたコンテンツよりも後のコンテンツとして再生され、再生が中断されたコンテンツまでのコンテンツ数が少ない(コンテンツ距離が小さい)ほど、再生が中断されたコンテンツの補正再生回数が少なくなる。
【0064】
上述の実施形態においては、プレイリスト作成部23は、補正再生回数の他、ダイレクト再生回数を加味して、プレイリストを作成するようになっている。これに限らず、プレイリスト作成部23は、ダイレクト再生回数を加味せず、補正再生回数のみに基づいて、プレイリストを作成するようになっていてもよい。
【0065】
上述の実施形態においては、コンテンツとして音楽を例示した。これに限らず、コンテンツはミュージックビデオ等の動画等であってもよい。
【0066】
上述の実施形態においては、PC1にコンテンツ再生プログラムPがインストールされており、PC1をコンテンツ再生装置として機能させる場合について説明した。これに限らず、コンテンツ再生装置として機能させる機器として、タブレットPC、スマートフォン等であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明は、コンテンツを再生するコンテンツ再生装置及びコンテンツ再生プログラムに好適に採用され得る。
【符号の説明】
【0068】
1 パーソナルコンピュータ(コンテンツ再生装置)
2 制御部
21 受付部
22 再生部
23 プレイリスト作成部
3 記憶部
4 表示部
5 操作部
6 スピーカー
P コンテンツ再生プログラム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13