(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
充放電される電池と、前記電池の充放電電流を検出する電流検出部と、前記電池の電圧を検出する電圧検出部と、前記電流検出部で検出される電流と前記電圧検出部で検出される電池の電圧から残容量を算出する残容量演算部とを備える電源装置であって、
前記電圧検出部が、充放電される電池の電圧を検出して前記残容量演算部に出力し、
前記電流検出部が、充放電される電池の電流を検出して前記残容量演算部に出力し、
前記残容量演算部が、前記電圧検出部と前記電流検出部から入力される複数の電流値及び電圧値から第1の開放端子電圧Voc1を演算して、第1の開放端子電圧Voc1から第1の残容量を検出する第1の演算部と、
前記電圧検出部と前記電流検出部から入力される電圧値と電流値と、電池のオーミック抵抗値Roによる電圧降下Voと、分極抵抗値Rpによる電圧降下Vpから第2の開放端子電圧Voc2を演算し、演算される第2の開放端子電圧Voc2から第2の残容量を検出する第2の演算部と、
前記電流検出部から入力される電池の電流値を積算して積算値から第3の残容量を算出する第3の演算部とを備え、
前記第1の演算部で演算される第1の残容量と前記第3の演算部で算出される第3の残容量のいずれかまたは両方と、前記第2の演算部で演算される第2の残容量とから充放電される電池の実質残容量を検出する主演算部とを備えることを特徴とする電源装置。
前記主演算部が、第1の残容量[SOCv1(%)]と第3の残容量[SOCi(%)]のいずれかまたは両方と、第2の残容量[SOCv2(%)]とを加重平均して、以下の式1で、充放電される電池の実質残容量[SOC(%)]を演算する請求項1に記載される電源装置。
[式1]
実質残容量[SOC(%)]
=α×SOCi(%)+β×SOCv1(%)+γ×SOCv2(%)
ただし、以上の式において、αとβとγは、α≧0かつβ≧0かつγ>0の定数であって、αとβうちの少なくとも一方は0より大きい値であり、α+β+γ=1である。
前記残容量演算部が、α、β、γの値を記憶するメモリを備え、前記メモリに記憶されるβの値を、電池の電流の変化幅が大きくなる領域において大きくして、第1の残容量の重み付けを大きくする請求項2または3に記載される電源装置。
前記第2の演算部が、充放電される電池の電流値及び電圧値から、以下の式2で電池のオーミック抵抗値Roによる電圧降下Voと、分極抵抗値Rpによる電圧降下Vpの両方を演算して開放端子電圧Voc2を検出する請求項1ないし4のいずれかに記載される電源装置。
[式2]
開放端子電圧Voc2
=V_n−Vp−Vo−Vh
ただし、Vp=Rp[Ω]×I_n[A]×tau×a
Vo=Ro[Ω]×I_n[A]×b×c
以上の式において、
V_nはある時間における電池の電圧、
I_nは電圧を検出するタイミングにおける電池の電流であって、放電電流を−、充電電流を+とする、
tau、a、b、cは温度によって特定される定数、
Vhは電池の充放電におけるヒステリシス特性によって特定される変数である。
前記第1の演算部が、充放電される電池の電流及び電圧を検出して、電流及び電圧の検出値のみを使用して第1の開放端子電圧Voc1を演算する請求項1ないし5のいずれかに記載される電源装置。
請求項1ないし7のいずれか一に記載の電源装置を備え、該電源装置から供給される電力で駆動される走行用のモータ、または、該電源装置を充電する発電機を搭載してなる車両。
請求項1ないし7のいずれか一に記載の電源装置を備え、該電源装置が、外部接続される負荷に電力を供給し、または、外部接続される充電用電源から供給される電力で充電される蓄電装置。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための電源装置、電源装置を備える車両並びに蓄電装置、及び電池の残容量の検出方法を例示するものであって、本発明は電源装置、電源装置を備える車両並びに蓄電装置、及び電池の残容量の検出方法を以下の装置や方法には特定しない。また、特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
【0014】
本発明の実施の形態に係る電源装置は、主演算部40が、第1の残容量[SOCv1(%)]と第3の残容量[SOCi(%)]のいずれかまたは両方と、第2の残容量[SOCv2(%)]とを加重平均して、以下の式1で、充放電される電池の実質残容量[SOC(%)]を演算してもよい。
[式1]
実質残容量[SOC(%)]
=α×SOCi(%)+β×SOCv1(%)+γ×SOCv2(%)
ただし、以上の式において、αとβとγは、α≧0かつβ≧0かつγ>0の定数であって、α+β+γ=1である。
【0015】
以上の電源装置は、第1の残容量SOCv1と第3の残容量SOCiのいずれかまたは両方と、第2の残容量SOCv2とを加重平均して電池の実質残容量SOCを演算するので、定数α、β、γを電池の電圧や電流から最適値に設定することで、より高い精度で残容量を検出できる。
【0016】
さらに、本発明の実施の形態に係る電源装置は、残容量演算部18が、α、β、γの値を記憶するメモリ45を備え、メモリ45に記憶されるαの値を、電池22の実質残容量が高くなる領域と低くなる領域において小さくして、第3の残容量の重み付けを小さくしてもよい。
【0017】
以上の電源装置は、電池の残容量が高くなる領域、すなわち、電池の電圧が最高電圧に接近する状態や、残容量が少なくなって最低電圧に近くなる状態で、第3の残容量SOCiの重み付けを小さくして、すなわち、この領域で第1の残容量SOCv1と第2の残容量SOCv2の重み付けを大きくして、より正確に残容量を演算できる。電池は、最高電圧や最低電圧に近くなる状態において、電圧に対する残容量をより正確に特定できるからである。
【0018】
さらに、本発明の実施の形態に係る電源装置は、残容量演算部18が、α、β、γの値を記憶するメモリ45を備え、メモリ45に記憶されるβの値を、電池22の電流の変化幅が大きくなる領域において大きくして、第1の残容量SOCv1の重み付けを大きくしてもよい。
【0019】
以上の電源装置は、電池の電流の変化幅が大きい領域でより正確に残容量を検出できる。それは、電流の変化幅の大きい状態で、重み付けを大きくする第1の残容量SOCv1の演算精度が高くなるからである。
【0020】
さらにまた、本発明の実施の形態に係る電源装置は、第2の演算部42が、充放電される電池22の電流値及び電圧値から、以下の式2で電池のオーミック抵抗値Roによる電圧降下Voと、分極抵抗値Rpによる電圧降下Vpの両方を演算して開放端子電圧Voc2を検出してもよい。
[式2]
開放端子電圧Voc2=V_n−Vp−Vo−Vh
ただし、Vp=Rp[Ω]×I_n[A]×tau×a
Vo=Ro[Ω]×I_n[A]×b×c
以上の式において、
V_nはある時間における電池の電圧、
I_nは電圧を検出するタイミングにおける電池の電流であって、放電電流を−、充電電流を+とする、
tau、a、b、cは温度によって特定される定数、
Vhは電池の充放電におけるヒステリシス特性によって特定される変数である。
【0021】
以上の電源装置は、オーミック抵抗値Roと分極抵抗値Rpを、劣化度や温度で変化する定数、さらにヒステリシスを考慮して最適値に補正するので、電池の実質残容量SOCをより高い精度で演算できる。
【0022】
さらにまた、本発明の実施の形態に係る電源装置は、第2の演算部41が、充放電される電池22の電流及び電圧を検出して、電流及び電圧の検出値のみを使用して第1の開放端子電圧Voc1を演算してもよい。
以上の検出方法は、検出する電流及び電圧から簡単に第1の開放端子電圧Voc1を演算して、第1の残容量SOCv1を検出できる。
【0023】
さらにまた、本発明の実施の形態に係る電源装置は、オーミック抵抗値Roと分極抵抗値Rpとを電池22の劣化度から特定してもよい。
【0024】
以上の電源装置は、オーミック抵抗値Roと分極抵抗値Rpとを電池22の劣化度から特定して、電池の劣化度で変化するパラメーターを考慮しながら第2の残容量SOCv2を精度よく検出できる。それは、劣化度の影響を受けるパラメーターを使用して算出することにより、より現実に近い値を得ることができるからである。
【0025】
さらにまた、本発明の実施の形態に係る電源装置を備える車両は、上記いずれかの電源装置を備え、該電源装置から供給される電力で駆動される走行用のモータ32、または、該電源装置を充電する発電機34を搭載することができる。
【0026】
さらにまた、本発明の実施の形態に係る電源装置を備える蓄電装置は、上記いずれかの電源装置を備え、該電源装置から、外部接続される負荷50に電力を供給し、または、外部接続される充電用電源51から供給される電力で該電源装置を充電することができる。
【0027】
以下、本発明の一実施の形態として、車両に搭載されて、車両に装備される負荷に電力を供給する電源として使用する電源装置について詳述する。ただ、本発明の電源装置は、車両に搭載される電源装置に限定せず、載置型の蓄電装置に使用することもできる。
【0028】
(電源装置100)
図1に、本発明の一実施の形態に係る電源装置のブロック図を示す。この図に示す電源装置100は、充放電される電池22を含む電池ユニット20と、残容量検出装置10とを備える。残容量検出装置10は、電圧検出部12と、温度検出部14と、電流検出部16と、残容量演算部18と、通信処理部19とを備えている。電圧検出部12は、電池22の電圧を検出する。温度検出部14は、電池22の温度を検出する。電流検出部16は、電池22の充放電電流を検出する。残容量演算部18は、電圧検出部12と温度検出部14と電流検出部16から入力される信号を演算して電池22の残容量を検出する。通信処理部19は、演算された残容量を接続機器に伝送する。この通信処理部19は、接続機器通信端子28に接続している。通信処理部19は、接続機器通信端子28を介して接続機器に接続されて、残容量を示す信号を接続機器に伝送する。この例では、接続機器として自動車等の車両200を用い、電源装置100を車両200に搭載している。通信処理部19は車両200に設けられた車両側制御部36と接続されて通信を行う。
【0029】
電源装置100が接続される車両200側は、電池ユニット20から供給される電力をモータ32に供給し、また発電機34の電力を電池ユニット20に供給する双方向電力変換装置30を備える。双方向電力変換装置30は、電池ユニット20の直流電力を三相の交流電力に変換してモータ32に供給し、発電機34から出力される交流を直流に変換して電池ユニット20に供給する。この双方向電力変換装置30は、車両側制御部36で制御されて、電池ユニット20からモータ32への供給電力と、発電機34から電池ユニット20への充電電力をコントロールする。以下、電源装置100側について説明する。
【0030】
電池ユニット20に内蔵される二次電池22は、本実施形態ではニッケル水素電池又はリチウムイオン電池である。ただし、電池はリチウムポリマー電池やニッケルカドミウム電池等の充電できるすべての電池とすることもできる。また、電池は、一つ又は複数を直列、または並列あるいは直列と並列を組み合わせて接続している。電池は複数の電池を連結したモジュールで構成され、複数の電池モジュールを連結して電池ユニット20を構成している。
【0031】
電圧検出部12は、電池ユニット20に内蔵される二次電池22の電圧を検出する。図の電池ユニット20は、複数の二次電池22を直列に接続しているので、電圧検出部12は直列に接続している電池のトータル電圧を検出している。ただ、電池ユニット20を構成する電池モジュール毎に電圧を検出することもできる。電圧検出部12は、充放電される電池22の電圧を所定の周期で検出して残容量演算部18に出力する。電圧検出部12は、検出した電圧をA/Dコンバータでアナログ信号に変換して残容量演算部18に出力している。電圧検出部12は、一定のサンプリング周期で電池電圧を検出して、検出した電圧をデジタル信号として残容量演算部18に出力する。サンプリング周期は、好ましくは1msec〜10msecに設定される。ただし、サンプリング周期は100μsec〜100msecに設定することもできる。サンプリング周期を短くして、変化する電圧をより正確に検出できる。ただ、サンプリング周期が短くなると、高速処理する高価なA/Dコンバータを使用する必要がある。したがって、サンプリング周期は、部品コストと要求される制度で最適値に設定される。
【0032】
温度検出部14は、電池ユニット20に内蔵される電池の温度を検出する温度センサ17を備える。温度センサ17は、電池の表面に接触し、あるいは熱伝導材を介して電池に接触し、あるいはまた電池の表面に接近して電池に熱結合されて電池温度を検出する。温度センサ17は、本実施形態ではサーミスタである。ただし、温度センサ17には、PTCやバリスタ等、温度を電気抵抗に変換できる全ての素子を使用できる。また、温度センサ17には、電池から放射される赤外線を検出して電池に非接触な状態で温度を検出できる素子も使用できる。温度検出部14も、検出した電池温度をA/Dコンバータでアナログ信号からデジタル信号に変換して残容量演算部18に出力し、あるいは、アナログ信号で残容量演算部18に出力する。温度検出部14は、一定のサンプリング周期で、あるいは連続的に電池温度を検出して、検出した電池温度を残容量演算部18に出力する。
【0033】
電流検出部16は、例えば、電池と直列に抵抗素子を接続し、この抵抗素子の両端に誘導される電圧を検出して、電池に流れる放電電流を検出する。抵抗素子は低抵抗な抵抗器である。ただ、抵抗素子には、トランジスタやFET等の半導体も使用できる。電池の充電電流と放電電流は電流が流れる方向が逆であるから、抵抗素子に誘導される正負の極性が反転する。したがって、抵抗素子の極性で放電電流と判定して、抵抗素子に誘導される電圧で電流を検出できる。電流が抵抗素子に誘導される電圧に比例するからである。この電流検出部16は電池の放電電流を正確に検出できる。ただし、電流検出部16には、リード線に流れる電流で外部に漏れる磁束を検出して電流を検出するホール素子等を使用する構造とすることもできる。
【0034】
電流検出部16は、充放電される電池22の電流を所定の周期で検出して残容量演算部18に出力している。電流検出部16も、検出した放電電流をA/Dコンバータでアナログ信号からデジタル信号に変換して残容量演算部18に出力する。この電流検出部16は、一定のサンプリング周期で電池の充放電電流を検出して、検出した放電電流をデジタル信号として残容量演算部18に出力する。サンプリング周期は、電圧検出部12と同じように、好ましくは1msec〜10msecに設定される。ただし、このサンプリング周期も100μsec〜100msecに設定することもできる。サンプリング周期を短くして、変化する電流をより正確に検出できる。
【0035】
電圧検出部12と温度検出部14と電流検出部16から、一定のサンプリング周期でデジタル値の信号を残容量演算部18に出力する装置は、各々の検出部から残容量演算部18にデジタル信号を出力するタイミングをずらせて順番に、すなわち時分割にデジタル信号を残容量演算部18に出力する。
【0036】
残容量演算部18は、
図2のモデル化した図に示すように、電圧検出部12と温度検出部14と電流検出部16から入力される信号を演算して電池22の残容量を検出する。図の残容量演算部18は、第1の演算部41と、第2の演算部42と、第3の演算部43と、主演算部40とを備えている。第1の演算部41は、電圧検出部12と電流検出部16から入力される複数の電流値及び電圧値から第1の開放端子電圧Voc1を演算して、第1の開放端子電圧Voc1から第1の残容量[SOCv1(%)]を検出する。第2の演算部42は、電圧検出部12と電流検出部16から入力される電圧値と電流値と、電池22のオーミック抵抗値Roによる電圧降下Voと、分極抵抗値Rpによる電圧降下Vpから第2の開放端子電圧Voc2を演算し、演算される第2の開放端子電圧Voc2から第2の残容量[SOCv2(%)]を検出する。第3の演算部43は、電流検出部16から入力される電池22の電流値を積算して、積算値から第3の残容量[SOCi(%)]を算出する。主演算部40は、第1の演算部41で演算される第1の残容量SOCv1と、第2の演算部42で演算される第2の残容量SOCv2と、第3の演算部43で算出される第3の残容量SOCiから、充放電される電池22の実質残容量[SOC(%)]を算出する。
【0037】
(第1の演算部41)
第1の演算部41は、電流検出部16で検出する電流と、電圧検出部12で検出する電圧から第1の開放端子電圧Voc1を演算する。第1の演算部41は、電流検出部16と電圧検出部12から入力される複数回の検出データを平均して、電流及び電圧の平均値を演算する。第1の演算部41は、好ましくは2sec間の電流と電圧の平均値を演算する。電流及び電圧の平均値は、必ずしも2sec間の平均値として検出する必要はなく、たとえば平均する時間幅を、0.5sec〜5secとして演算することもできる。平均値を演算する時間幅は、一定のサンプリング周期で入力されるデジタル信号を数で調整する。たとえば、10msecのサンプリング周期で電流や電圧を示すデジタル信号が入力されるとき、200回のデジタル信号を平均して、2秒間の平均値を演算できる。
【0038】
第1の演算部41は、第1の開放端子電圧Voc1を検出するために、電池の電流及び電圧を平均値として検出するが、平均値を検出する時間幅は、第2の開放端子電圧Voc2を検出する第2の演算部42が電流及び電圧を検出する時間幅よりも長くする。比較的大きな電流が流れる状態で、平均値を検出する時間幅を長くすることで、電流及び電圧をより正確に検出して、第1の開放端子電圧Voc1を正確に検出できるからである。
【0039】
第1の演算部41は、電池の電流を検出する同じタイミングで電圧を検出する。すなわち、電流と電圧は、同一のタイミングで検出される。ただし、必ずしも電流と電圧とを完全に一致するタイミングで検出する必要はなく、ほぼ同時に、たとえば、サンプリングされる1〜数周期ずれたタイミングで電流と電圧を検出することもできる。
【0040】
平均値として検出される電流及び電圧は、
図3に示すように分布する。この図は、電流を検出するタイミングにおける電圧をプロットしている。時間をずらして電流及び電圧を少なくとも2回検出して電流−電圧特性を示す一次関数を演算し、電流を0とする第1の開放端子電圧Voc1を演算する。
図3に示す電流−電圧特性を示す一次関数は、電流及び電圧の測定回数を多くし、より多数の点から演算することで、より正確に検出できる。電流−電圧特性を示す一次関数は、多数の電流及び電圧の測定点から最小自乗法等で演算して、より正確に検出できる。
【0041】
第1の演算部41は、演算される第1の開放端子電圧Voc1から電池の第1の残容量SOCv1を検出する。残容量演算部18は、開放端子電圧Vocから残容量を特定する電圧・残容量特性値をあらかじめ測定して、データとしてメモリ45に記憶している。メモリ45は、ルックアップテーブルとして、あるいは関数として電圧・残容量特性値を記憶している。電圧・残容量特性値は、残容量を検出する電池22と同じタイプの電池の電圧と残容量とを正確に測定して特定される。電圧・残容量特性値は、電圧が最低電圧に低下するまで、すなわち完全に放電して残容量を0%とするまで標準電池を放電した後、充電容量を検出しながら最高電圧となって残容量を100%とするまで満充電して検出できる。電圧が最低電圧となるまで完全に放電された標準電池の残容量は正確に0%として検出でき、また、電圧が最高電圧になるまで完全に出力された標準電池の残容量は100%として正確に検出でき、また完全に放電された標準電池の充電電流を積算しながら残容量を演算することで、電池の残容量は正確に検出できるので、残容量を検出しながら、そのときの電圧を検出することで、電圧・残容量特性値は正確に検出できる。
【0042】
(第2の演算部42)
第2の演算部42は、電池の電流及び電圧に加えて、劣化状態で変化するパラメーターであるオーミック抵抗値Roと分極抵抗値Rpから第2の開放端子電圧Voc2を演算して、第2の開放端子電圧Voc2と電圧・残容量特性値から第2の残容量SOCv2を検出する。第2の演算部42は、充放電される電池の電流及び電圧を検出して、検出する電流及び電圧と、電池のオーミック抵抗値Roによる電圧降下Voと、分極抵抗値Rpによる電圧降下Vpの両方を演算して、以下の式2でもって、開放端子電圧Voc2を演算する。
[式2]
開放端子電圧Voc2=V_n−Vp−Vo−Vh
ただし、Vp=Rp[Ω]×I_n[A]×tau×a
Vo=Ro[Ω]×I_n[A]×b×c
以上の式2において、
V_nはある時間における電池の電圧、
I_nは電圧を検出するタイミングにおける電池の電流であって、放電電流を−、充電電流を+とする、
tau、a、b、cは温度によって特定される定数、
Vhは電池の充放電におけるヒステリシス特性によって特定される変数である。
【0043】
このように、第2の残容量SOCv2を検出するにあたり、電池の劣化度等で変化するパラメーターであるオーミック抵抗値Roと分極抵抗値Rpを考慮して第2の開放端子電圧Voc2を演算するのは、電流及び電圧の実測値から演算される第1の開放端子電圧Voc1から特定される第1の残容量SOCv1だけではフォローできない部分、例えば、連続放電・充電時、小さい充放電電流が続くときにおいても、定数を含んだ数式から演算される第2の開放端子電圧Voc2から特定される第2の残容量SOCv2を用いることで、残容量を高精度に検出するためである。たとえば、実測値として電流及び電圧を2回検出して、検出する電流値が大きく異なる状態においては、比較的正確に開放端子電圧Vocを演算できるが、複数回電流を検出して、電流の変化幅が小さい領域においては、正確に内部抵抗Rを検出できず、内部抵抗Rから開放端子電圧Vocを少ない誤差で検出できない問題点がある。それは、電池の電流の変化幅が小さい状態では、
図3において、電流−電圧特性の電流の変化幅(Iw)が小さく、電流−電圧特性を示す一次関数が短くなって、傾きを正確に検出して、内部抵抗Rを演算できないからである。このため、従来の残容量SOCiと残容量SOCvから実質残容量SOCを演算する方法は、電池の充放電される電流が大きい状態では残容量SOCvを高精度に演算できても、電流の小さい状態においては、残容量SOCvを高い精度で演算できず、充放電される電池の実質残容量SOCを正確に演算できない欠点があった。これに対して、本発明では、電池の電流及び電圧のみでなく、電池の劣化度等で変化するパラメーターであるオーミック抵抗値Roや分極抵抗値Rpをも考慮して第2の開放端子電圧Voc2を演算し、第2の開放端子電圧Voc2から第2の第2の残容量SOCv2を検出して、この第2の残容量SOCv2を考慮して実質残容量SOCを演算することで、連続放電・充電時、あるいは小さい充放電電流が続くときにおいても残容量を高精度に検出できる。
【0044】
第2の開放端子電圧Voc2を演算するために検出する電流及び電圧の時間幅は、第1の開放端子電圧Voc1を検出する電流及び電圧を検出して平均値を演算する時間幅よりも短くする。たとえば、第2の開放端子電圧Voc2を演算するための瞬間電流及び瞬間電圧は、電圧検出部と電圧検出部から入力される1回のデジタル信号から検出され、あるいは、2ないし10回の検出データの平均値から検出される。瞬間電流と瞬間電圧を検出する時間幅を短くするのは、変動する電流及び電圧を正確に検出するためである。
【0045】
第2の演算部42は、第2の開放端子電圧Voc2を検出するために、オーミック抵抗値Roと分極抵抗値Rpとを使用するが、これ等の値は電池の劣化度から特定される数値としてメモリ45に記憶されている。すなわち、電池の劣化度に対する電池のオーミック抵抗値Roと分極抵抗値Rpは、標準の電池を使用してあらかじめ測定されて、測定された数値をオーミック抵抗値Roと分極抵抗値Rpとして、ルックアップテーブルや関数としてメモリ45に記憶している。電池の劣化度は、内部抵抗Rから特定されるので、メモリ45は、さらに内部抵抗Rに対する劣化度を特定するデータもルックアップテーブルや関数として記憶している。第2の演算部42は、電池の劣化度を検出して、劣化度とメモリ45に記憶されるデータからオーミック抵抗値Roと分極抵抗値Rpを特定する。
【0046】
さらに、以上の式2は、定数としてtau、a、b、cを使用するが、この定数は温度によって特定される定数である。これ等の定数は、標準電池を特定の温度環境としてtau、a、b、cを検出し、温度に対するtau、a、b、cを定数としてメモリ45に記憶している。
【0047】
さらに、以上の式2は、ヒステリシス特性を補正する変数をVhとして使用する。電池のヒステリシス特性を補正するVhも、標準電池を充放電することで検出されて、検出されるデータをルックアップテーブルや関数としてメモリ45に記憶している。
【0048】
第2の演算部42は、電圧検出部12で検出される電圧と、電流検出部16で検出される電流と、電池の内部抵抗Rから検出される劣化度とメモリ45の記録データから特定されるオーミック抵抗値Ro及び分極抵抗値Rpと、温度検出部14の検出温度とメモリ45の記録データから定数のtau、a、b、cと、メモリ45の記録データから特定されるヒステリシス特性を補正するVhを特定して、以上の式2から第2の開放端子電圧Voc2を演算する。
【0049】
さらに、第2の演算部42は、演算される第2の開放端子電圧Voc2から電池の第2の残容量SOCv2を検出する。残容量演算部18は、第2の開放端子電圧Voc2から第2の残容量SOCv2を特定する電圧・残容量特性値をあらかじめ測定してメモリ45に記憶している。第2の開放端子電圧Voc2から第2の残容量SOCv2を検出する電圧・残容量特性値には、第1の開放端子電圧Voc1から第1の残容量SOCv1を検出するためにメモリ45に記憶している電圧・残容量特性値を使用することもでき、また、第2の開放端子電圧Voc2から第2の残容量SOCv2を特定するために専用の電圧・残容量特性値をメモリ45に記憶して、この記録データから第2の残容量SOCv2を検出することもできる。
【0050】
第2の開放端子電圧Voc2から第2の残容量SOCv2を特定する電圧・残容量特性値も標準電池を使用して測定され、測定結果を、ルックアップテーブルとして、あるいは関数としてメモリ45に記憶される。
【0051】
(第3の演算部43)
第3の演算部43は、充電電流と放電電流を検出して、電流検出部16で検出する電池の電流を積算して第3の残容量SOCiを演算する。第3の残容量SOCiは、充電電流の積算値から放電電流の積算値を減算して残容量(Ah)を演算し、演算される残容量(Ah)と満充電容量(Ah)から演算される。充電容量は充電電流を積算して演算される。放電容量は放電電流を積算して演算される。
【0052】
第3の演算部43は、電池が満充電された状態から放電電流の積算値を減算して残容量(Ah)を精度よく演算でき、あるいは、完全放電された状態から充電電流の積算値を加算して残容量(Ah)を精度よく演算できる。ただ、電池は必ずしも満充電状態や完全放電された状態にはない。したがって、第3の演算部43は、後述する主演算部40で演算される実質残容量SOC(%)と満充電容量(Ah)から最新の残容量(Ah)を算出し、この最新の残容量(Ah)に、充電電流を積算した充電容量(Ah)を加算し、放電電流を積算した放電容量(Ah)を減算して変動する容量(Ah)を算出し、算出される容量(Ah)と満充電容量(Ah)との比率から第3の残容量SOCi(%)を演算する。これにより、充電電流と放電電流の積算値から演算される第3の残容量SOCiを精度よく演算できる。
【0053】
(主演算部40)
主演算部40は、第1の演算部41で演算される第1の残容量SOCv1と、第2の演算部42で演算される第2の残容量SOCv2と、第3の演算部43で算出される第3の残容量SOCiを加重平均して、以下の式1で、充放電されて変化する電池の実質残容量SOCを演算する。
[式1]
実質残容量[SOC(%)]
=α×SOCi(%)+β×SOCv1(%)+γ×SOCv2(%)
ただし、以上の式において、αとβとγは、α≧0かつβ≧0かつγ>0の定数であって、α+β+γ=1である。
【0054】
主演算部40は、電池の第1の残容量SOCv1、第2の残容量SOCv2と、第3の残容量SOCiから、より正確に残容量SOCを演算できるように定数のα、β、γを特定する。
【0055】
定数α、β、γは、
図4と
図5に示すように、残容量SOCや電池の電流値により最適値に設定される。開放端子電圧Vocから検出される第1のSOCv1と第2の残容量SOCv2は、開放端子電圧Vocが電池の最低電圧や最高電圧の近傍で精度が高くなる。開放端子電圧Vocが最低電圧となり、あるいは最高電圧となる領域は、残容量が最小又は最大となる。したがって、
図4に示すように、第1の残容量SOCv1を重み付けするβと、第2の残容量SOCv2を重み付けするγとの和β+γは、残容量SOCが最低となりあるいは最高となる領域で大きく、第3の残容量SOCiを重み付けするαは、この領域で小さく設定される。また、電流及び電圧のみから特定される第1の残容量SOCv1は、電池の電流が大きい領域で第2の残容量SOCv2よりも高精度となるので、
図5に示すように、第1の残容量SOCv1を重み付けするβは、電池の電流の変化幅が大きくなるにしたがって大きく、第2の残容量SOCv2を重み付けするγは電流の変化幅が小さくなるにしたがって大きく設定される。
【0056】
主演算部40は、以上のようにして第1の残容量SOCv1と、第2の残容量SOCv2と、第3の残容量SOCiとを検出した後、これ等を加重平均して充放電される電池の実質残容量SOCを演算する。主演算部40は、加重平均に使用するα、β、γを、電池の残容量SOC、電圧、電流から最適値に設定して、実質残容量SOCを演算する。たとえば、電池の残容量が50%の近傍にあると、β+γを0〜0.4と小さくし、αを0.6〜1と大きく設定して、実質残容量SOCを検出する。電池の残容量が0〜20%あるいは80%〜100%の領域においては、αを0〜0.2と小さくし、β+γを0.8〜1とすることができる。ここで、電池の残容量が0%または100%に近い状態においては、α=0として、第1の残容量SOCv1と第2の残容量SOCv2から実質残容量SOCを演算することもできる。電池の残容量が0%または100%に近い状態では、開放端子電圧Vocから電池の残容量を高精度に検出できるからである。
【0057】
また、第1の残容量SOCv1を重み付けするβと第2の残容量SOCv2を重み付けするγの値は、電流の変化幅が0.5C以上の領域においては、βをγよりも大きくし、電流の変化幅が0.5C以下の領域においては、βをγより小さくする。ここで、電流の変化幅が0に近い領域においては、β=0として、第2の残容量SOCv2と第3の残容量SOCiから実質残容量SOCを演算することもできる。
【0058】
主演算部40は、以上のようにして第1の残容量SOCv1と、第2の残容量SOCv2と第3の残容量SOCiとを検出した後、これ等を加重平均して充放電される電池の実質残容量SOCを演算する。主演算部40は、加重平均に使用するα、β、γを、電池の残容量SOC、電圧、電流から最適値に設定して、実質残容量SOCを演算する。たとえば、電池の残容量が50%の近傍にあると、β+γを例えば0〜0.4と小さくし、αを0.6〜1と大きく設定して、実質残容量SOCを検出する。電池の残容量が0〜20%あるいは80%〜100%の領域であって、電流の変化幅が0.5C以上の領域においては、αを0〜0.2と小さくし、βをγよりも大きくしてβ+γを0.8〜1とし、また、電流の変化幅が0.5C以下の領域においては、βをγより小さくしてβ+γを0.8〜1として、実質残容量SOCを演算する。ただ、主演算部40は、βの値を0として使用することも可能である。
【0059】
主演算部40で演算された実質残容量SOCは、通信処理部19を介して接続機器通信端子28から車両側制御部36に送信される。さらに、主演算部40で演算された実質残容量SOCは、第3の演算部43にも入力される。第3の演算部43は、主演算部40から入力された実質残容量SOC(%)と満充電容量(Ah)から最新の残容量(Ah)を算出し、この最新の残容量(Ah)に、電流検出部16で検出される電池の充放電の電流を積算して得られる充電容量(Ah)を加算し、放電容量(Ah)を減算して算出される容量(Ah)と満充電容量(Ah)とから第3の残容量SOCi(%)を演算する。
【0060】
以上のようにして電池の残容量を正確に検出することで、充放電中の各時点において利用可能な電力量が正確に予測でき、車両は、的確に電力量を制御して電池を安全にかつ効率的に利用することができる。
【0061】
以上の電源装置は、車載用の電源として利用できる。電源装置を搭載する車両としては、エンジンとモータの両方で走行するハイブリッド車やプラグインハイブリッド車、あるいはモータのみで走行する電気自動車などの電動車両が利用でき、これらの車両の電源として使用される。
【0062】
(ハイブリッド車用電源装置)
図6に、エンジンとモータの両方で走行するハイブリッド車に電源装置を搭載する例を示す。この図に示す電源装置を搭載した車両HVは、車両HVを走行させるエンジン35及び走行用のモータ32と、モータ32に電力を供給する電源装置100と、電源装置100の電池を充電する発電機34とを備えている。電源装置100は、双方向電力変換装置30であるDC/ACインバータ31を介してモータ32と発電機34に接続している。車両HVは、電源装置100の電池を充放電しながらモータ32とエンジン35の両方で走行する。モータ32は、エンジン効率の悪い領域、例えば加速時や低速走行時に駆動されて車両を走行させる。モータ32は、電源装置100から電力が供給されて駆動する。発電機34は、エンジン35で駆動され、あるいは車両にブレーキをかけるときの回生制動で駆動されて、電源装置100の電池を充電する。
【0063】
(電気自動車用電源装置)
また、
図7に、モータのみで走行する電気自動車に電源装置を搭載する例を示す。この図に示す電源装置を搭載した車両EVは、車両EVを走行させる走行用のモータ32と、このモータ32に電力を供給する電源装置100と、この電源装置100の電池を充電する発電機34とを備えている。電源装置100は、双方向電力変換装置30であるDC/ACインバータ31を介してモータ32と発電機34に接続している。モータ32は、電源装置100から電力が供給されて駆動する。発電機34は、車両EVを回生制動する時のエネルギーで駆動されて、電源装置100の電池を充電する。
【0064】
なお、上記の車両においては、モータ32と発電機34の両方を搭載する例を示したが、車両は、モータと発電機のいずれか一方を搭載することもできる。また、車両は、モータと発電機を同一機として搭載してもよい。このような車両として、例えば、発電機に兼用されるモータを搭載することができる。この車両は、電源装置の電力でモータを駆動して走行し、また、このモータを回生制動させて電源装置の電池を充電できる。
【0065】
(蓄電用電源装置)
さらに、この電源装置は、移動体用の動力源としてのみならず、載置型の蓄電用設備としても利用できる。例えば家庭用、工場用の電源として、太陽光や深夜電力などで充電し、必要時に放電する電源システム、あるいは日中の太陽光を充電して夜間に放電する街路灯用の電源や、停電時に駆動する信号機用のバックアップ電源などにも利用できる。このような例を
図8に示す。この図に示す電源装置100は、商用電源の深夜電力や太陽電池等の充電用電源51から供給される電力をDC/DCコンバータ56で所定の電圧に調整して電源ユニット20の電池22を充電し、電源ユニット20から双方向電力変換装置30であるDC/ACインバータ31を介して負荷50に電力を供給する。このため電源装置100は、充電モードと放電モードを備える。DC/ACインバータ31と充電用電源51は、それぞれ、放電スイッチ52及び充電スイッチ53を介して電源装置100と接続されている。放電スイッチ52及び充電スイッチ53のON/OFFは、電源装置100の制御回路46によって切り替えられる。充電モードにおいては、制御回路46は充電スイッチ53をONに、放電スイッチ52をOFFに切り替えて、充電用電源51から電源装置100への充電を許可する。また、充電が完了して満充電になると、あるいは所定値以上の容量が充電された状態で負荷側からの要求に応じて、制御回路46は充電スイッチ53をOFFに、放電スイッチ52をONにして放電モードに切り替え、電源装置100からDC/ACインバータ31への放電を許可する。また、必要に応じて、充電スイッチ53をONに、放電スイッチ52をONにして、DC/ACインバータ31への電力供給と、電源装置100への充電を同時に行うこともできる。
【0066】
電源装置100から電力が供給されるDC/ACインバータ31は、放電スイッチ52を介して電源装置100と接続されている。電源装置100の放電モードにおいては、制御回路46が放電スイッチ52をONに切り替えて、DC/ACインバータ31に接続し、DC/ACインバータ31を介して電源装置100からの電力を負荷50である電気機器54に供給する。放電スイッチ52のON/OFFは、電源装置100の制御回路46によって制御される。また、制御回路46は、外部機器と通信するための通信インターフェース(図示せず)を備えている。制御回路46は、図示しないが、UARTやRS−232C等の既存の通信プロトコルに従い、ホスト機器と接続することができる。また、必要に応じて、電源装置に対してユーザが操作を行うためのユーザインターフェースを設けることもできる。
【0067】
なお、上記の蓄電装置においては、これに使用される電源装置として、外部接続される充電用電源から供給される電力で充電され、かつ、外部接続される負荷に電力を供給する例を示したが、蓄電装置に使用される電源装置は、外部接続される負荷に電力を供給する電源装置とし、あるいは、外部接続される充電用電源から供給される電力で充電される電源装置とすることもできる。