(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
まずは、以降で使われる、用語の定義から始めたいと思います。
◆CF(クラウドファンディング)◆
・既に、ネット空間内で実施されているビジネスモデルの事で、仕組みは、以下の通り。
1.まず、誰もが自由に企画を提案できます。
2.そして、その企画に賛同した人は、その企画を自由な価格で購入できます。
3.その結果、企画を提案した人は、企画の進行に必要な資金を集めることができます。
◆定期選挙型CF◆
・以下の特徴を持つ、ネット上での実施を前提とする、クラウドファンディングのこと。
1.会員制であり、会員なら誰でも、企画の進行役に立候補できる。
2.会員だけで定期的に選挙を行い、企画の進行役となる会員を選出する。
3.サーバには、会員情報管理用DBが配置されており、選挙を制御するために利用される。
◆ゲーム◆
・入力時には出力結果を特定できないシステム、または、不定な出力結果を産み出すシステムのこと。
◆生存ゲーム◆
・生存のために、価値の生産・採取・交換・略奪を行うことができるゲーム。
・全ての生命体が、この世に生を受けた時から死ぬまで、強制参加させられるゲーム。
(出力例) 人の場合、総資産・年間所得・身分・地位など。人以外の場合、生産物質・食べた草や肉の量など。
◆ビジネスゲーム◆
・生存のために、価値の生産・採取・交換を行うことができるゲーム。
・すべての人が、社会生活を営む上で、最低一つは参加しなければいけないゲーム。
・他人の価値の略奪は、犯罪行為なので、ビジネスゲームには含めない。
(出力例) 総資産・年間所得・身分・地位など。
◆ギャンブル(ゲーム)◆
・ゲーム参加者が、価値の生産活動を行わず、他人の価値を略奪することで、自らの価値の総量を増やすことを目的としたゲーム。
・ゲーム内では、新たな価値が生産されないため、誰かが価値を増やした分は、別の誰かが負担していることになる。ゲーム内での価値の総量は一定のため、ゼロサムゲームとなっている。
・価値は本来、人間の判定(ジャッジ)によって決まるものだが、ギャンブルでは、価値を決めるのは人間ではなく、何らかのゲームの不定な出力結果を利用して、人間の判断とは無関係に、価値が決められる。
・一般に、運任せなことをギャンブルと呼ぶことが多く、そのため、投資もギャンブルと呼ばれることがあるが、投資の場合は、価値の生産活動を目的とするものであり、正確にはギャンブルではない。
・ギャンブルは、現在の日本社会では違法であり、実施することはできない。しかし、一部のギャンブルだけは、何らかの法律の制限のもと、限定的に認められている。
(出力例) 奪い取った価値、奪われた価値。
◆コンピューターゲーム◆
・コンピューターを利用するゲームのこと。
・ルールと出力は、ゲーム制作者が、自由に決定できる。
◆ネットゲーム◆
・インターネットを利用するゲームのこと。サーバ側プログラムとクライアント側プログラムを構成要素として持つ。
・ルールと出力は、ゲーム制作者が、自由に決定できる。
◆ゲームのマージ◆
・2つのゲームがあって、一方のゲームの不定な出力結果を、他方のゲームを制御する目的で利用すると、2つのゲームはマージ(足し算合成)され、別の1つのゲームとなる。この時、表1のような「制御ルール表」が、自然と完成する。
・一方のゲームの不定出力を、他方のゲームが不定出力を導く際の入力の1つとして利用すると、最終的に得られる出力の不定度合いを、さらに高めることができる。
・何を制御するかによって、マージによって得られる効果も、さまざまに変わる。何も効果が得られないことや、不都合な効果が得られる場合もある。
◆ビジネスゲーム化◆
・ビジネス活動できないゲームと、ビジネス活動できるゲームをマージすると、足し算合成により、ビジネス活動できる、新たな一つのゲームが完成する。これは、ビジネス活動できないゲームを、ビジネス活動できるゲームに変換したことを意味する。
◆定期選挙型CFゲーム化◆
・ゲームのマージ相手として定期選挙型CFを選択すると、足し算合成により、定期選挙型CFゲームの特徴や効果を受け継いだ、新たな一つのゲームを作り出すことができる。
・本発明は、この方法を利用しています。また、さらに特別な効果を得られることから、本発明では、定期選挙型CFゲームの選挙活動と投票行為を、制御対象として選択しています。
・マージによって新たに誕生したゲームは、定期選挙型CFゲームの特徴や効果を受け継いでいますので、これもまた「定期選挙型CFゲーム」です。本発明のタイトルが「定期選挙型CF」となっているのは、このためです。マージしても、定期選挙型CFゲームであることに変わりがないからです。
【0003】
現在、CFサービスを提供しているサイトには、CAMPFIRE、READYFOR、JustGiving,Kickstarter、Indiegogoなどがあります。しかしながら、2014年7月時点において、「企画の進行役として、仲間に入れてもらう仕組み」を持つサイトは、私の調査では、一つもありませんでした。
【0004】
他人が提案した企画を見た人の中には、「先を越されてしまった。自分もその企画を提案したかった。今から同じ企画を提案しても、2番手では十分な資金が集まらないだろう。自分の方が、上手くやる自信があるのに残念だ。できたら自分も、今、立ち上がっている企画の進行役に加わりたい。」などの要望を抱く人が、当然、いるはずです。
【0005】
こうした要望に応えるため、私はまず、「会員制とし、その会員メンバーだけで定期的に選挙を行い、企画の進行役となる会員を選出するCF(定期選挙型CF)」を考案しました。
【0006】
しかし、この仕組みは、よく考えてみますと、民主主義の原理そのものであり、企業経営の仕組みとも、よく似たものであります。つまり、定期選挙型CFは、容易に思いつくレベルの考案であり、これを発明とするつもりは、ございません。
【0007】
私が発明として提案したいのは、「任意のコンピューターゲームの不定出力を利用して、選挙活動や投票行為を制御する、定期選挙型CF」になります。定期選挙型CFは、ネット上で実施されるため、ネット特有の問題(無制限なメール送信や、無制限な掲示板妨害工作など)を、そのまま引き継ぎます。本発明では、コンピューターゲームの出力を利用して、選挙活動を制御することで、この問題をクリアしています。また、実社会でのビジネスが苦手な人の中には、別のルールでビジネスができないかと考える人も、いると思います。そういう人たちの要望に応えるための手段として、本発明では、コンピューターゲームの出力を利用して、投票行為を制御することで、この問題をクリアしています。(会員制パラレルビジネスゲーム世界の創出)
【0008】
(補足1) ゲームとして、コンピューターゲームを利用する理由を説明します。
・定期選挙型CFは、コンピューターを利用して、ネット上での実施を前提とするビジネスモデルです。そのため、コンピューターゲームとの融和性が高く、ゲームとしてコンピューターゲームを利用すれば、ゲームの結果を、同一のパソコン内で、もしくはネットワークを経由して、簡単かつ確実に、定期選挙型CFに受け渡すことができます。
・本発明では、ゲームをプレイするのは、無関係の第三者ではなく、定期選挙型CFの会員を想定しています。理由は、ゲームの出力結果(ゲームの成績など)を「会員情報」とみなし、会員毎に、選挙活動や投票行為の制御を行えるようにしたいからです。ゲームがコンピューターゲームであれば、このような情報収集を、自動的かつ確実に、行うことができます。
【0009】
(補足2) 用語の定義において、「ビジネスゲーム化」について説明しましたが、実は、人間という生き物は、コミュニケーション手段さえ用意されていれば、ビジネス活動ができてしまう。なので、ゲーム内にコミュニケーション手段さえあれば、実はすべてビジネスゲームと言える。例えばチャットで「Aを○円で売ります」という発言に対し「買いたいです」という応答があれば、それだけで、ビジネスが成立します。なので実は、大掛りなネット通販システムも、大掛りなCFシステムも、ビジネス活動に必須の要件とは言えない。しかし、本発明の定期選挙型CFくらい複雑なシステムになると、さすがに、ネット上のコミュニケーション手段だけでは、マネすることはできないわけです。ゲームをマージして、ビジネスゲーム化する相手として、定期選挙型CFゲームは、他に代替できない、特別な存在であると言えます。本発明では、マージ相手として、この定期選挙型CFを選んでいるので、「ビジネスゲーム化」というよりも「定期選挙型CFゲーム化」と呼ぶ方が、より的確な表現となります。
【0010】
本発明の「新規性」について、分かり易く、まとめてみました。
◆定期選挙型CF◆
1.既存のCFにはない、「企画の進行役として、仲間に入れてもらう仕組み」がある。
2.定期選挙型CFの類似例として、リアル空間での「議会選挙」がある。
しかし、以下の点で、ネット上で展開されているCFビジネスモデルとは、異質の物である。
・支援者が自由に購入価格を決定できない。
・購入価格は、支援者の納税額に依存し、支援者の意思で決定できない。
・支援者が引っ越しをしなければ、支援したい企画(議会)を、自由に選択できない。
・支援したい企画(議会)がない場合、住所不定の自給自足生活者(浮浪者)になるしかない。
3.実施例はまだない(2014年7月時点)が、容易に思いつくアイデアのため、進歩性はないと思う。
◆コンピューターゲームの出力を利用して、<選挙活動>を制御する定期選挙型CF◆
1.定期選挙型CF自体が、まだ実施例がない。その特殊な制御法なので、新規性があると考える。
2.類似例は、見当たらない。
3.選挙活動(メッセージ送信、コミュニケーションなどの広報活動)を制限・制御する方法として、
課金やゲーム性のない規則の設置などが考えられるが、この方法は、そのどちらでもない。
4.ゲームのマージ(足し算合成)によって、利用したコンピューターゲームを、定期選挙型CFゲームに、変換できる点。
◆コンピューターゲームの出力を利用して、<投票行為>を制御する定期選挙型CF◆
1.定期選挙型CF自体が、まだ実施例がない。その特殊な制御法なので、新規性があると考える。
2.類似例として、リアル空間での「貴族だけに選挙権・被選挙権が付与された選挙制度」がある。
これは、リアル空間における生存ゲームの出力(身分)を、投票行為に反映させた例である。
ところがこれは、リアルなビジネスゲーム世界のルールそのものであって、新たな会員制ビジネスゲーム世界を、パラレルに作り出したことには、なっていない。なぜこうなるかと言うと、生存ゲームは、この世に生を受けた人が、全員強制参加させられるゲームだからである。
一方、定期選挙型CFは、ネット上で会員を募り、その会員だけで行う自由参加型ビジネスゲームなので、会員にコンピューターゲームをして頂いて得られた出力を投票行為の制御に使うと、リアル世界とは異なる、新たなルールのビジネスゲーム世界を、パラレルに作り出すことが、可能となる。
定期選挙型CFが、全員強制参加型ゲームではなく、自由参加型ゲームであることが、ポイントになっている。
3.投票行為(投票可能票数、投票可能対象など)を制限・制御する方法として、
課金やゲーム性のない規則の設置などが考えられるが、この方法は、そのどちらでもない。
4.ゲームのマージ(足し算合成)によって、利用したコンピューターゲームを、定期選挙型CFゲームに、変換できる点。
【0011】
本発明の「進歩性」について、分かり易く、まとめてみました。
◆コンピューターゲームの出力を利用して、<選挙活動>を制御する定期選挙型CF◆
1.定期選挙型CF自体が、まだこの世で実施されていないため、選挙活動の制御までは、容易に思いつかないはずです。
2.無制限な選挙活動(迷惑メール、掲示板妨害工作など)を防ぐための方法として、課金・ゲーム性のない規制などは、容易に思いつく。
(例)課金〜1回10円など。ゲーム性のない規制〜1日5通まで、1日5投稿まで、など。
しかし、規制をかけるために、わざわざ会員にネットゲームをしてもらい、その不定出力を利用するというアイデアは、容易に思いつかないはずです。
(例)前日のコンピューターゲームの結果で、翌日のメール送信可能回数が決定される、など。
3.ゲームのマージによって、利用したコンピューターゲームに、定期選挙型CFゲームの持つ「価値の生産活動能」を、付加できる。
ゲームの利用者に、懸賞やギャンブルではない方法で、お金を稼いで頂く方法として、容易に思いつく方法ではないはずです。
◆コンピューターゲームの出力を利用して、<投票行為>を制御する定期選挙型CF◆
1.定期選挙型CF自体が、まだこの世で実施されていないため、投票行為の制御までは、容易に思いつかないはずです。
2.コンピューターゲームの不定出力を利用して投票行為を制御するとは、どういう事かと言うと、
コンピューターゲームの結果(成績)次第で、投票可能票数を決定したり、投票可能対象を制限したりすることである。
現代社会を生きる我々にとって、選挙とは、公平であるべきもの、という考え方が常識だろう。
投票行為の制御は、その常識とは逆の事態を招く、アンビリーバブルな制御であり、容易に思いつくアイデアではない。
3.リアル世界のビジネスルール下で負け組の人たちの中には、別のビジネスルール下で勝負したいと考えている人もいるでしょう。
そういった人たちの潜在ニーズに応えるための、新しい会員制のビジネスゲーム世界を作り出す手法としても、容易に思いつく方法ではないと思います。(大抵の人は、このようなニーズにすら、気が付かないと思う)
4.ゲームのマージによって、利用したコンピューターゲームに、定期選挙型CFゲームの持つ「価値の生産活動能」を、付加できる。
ゲームの利用者に、懸賞やギャンブルではない方法で、お金を稼いで頂く方法として、容易に思いつく方法ではないはずです。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
1.既存のクラウドファンディング(CF)には、企画の進行役として、仲間に入れてもらう仕組みがない。
2.価値の生産活動ができないゲームを、価値の生産活動ができるゲームに、変換する。
3.ネット上で定期選挙型CFを実施すると、無制限な選挙活動(迷惑メール、掲示板妨害工作など)の問題が発生する。
4.実社会のビジネスルールとは異なるルールを持つ、会員制の新しいビジネスゲーム世界を、パラレルに作り出す。
【課題を解決するための手段】
【0014】
1−2.定期選挙型CFの会員にコンピューターゲームをさせて、その不定出力を、選挙活動制御や投票行為制御に利用する。
3.定期選挙型CFの会員にコンピューターゲームをさせて、その不定出力を、選挙活動制御に利用する。
4.定期選挙型CFの会員にコンピューターゲームをさせて、その不定出力を、投票行為制御に利用する。
【発明の効果】
【0015】
順を追って、説明します。
◆定期選挙型CFを、単独でサイト内に配置した場合◆
(悪い点)
・寄付者やスポンサーが現れるのを、ただ待つしかない。(ゲームの客寄せ効果によるスポンサーが、つかない。)
・選挙活動を目的とする、無制限なメッセージ送信や、無制限なコミュニケーション妨害行為などが発生する。(ネット特有の問題)
◆コンピューターゲームと定期選挙型CFを、マージせずに、独立にサイト内に配置した場合◆
(良い点)
・「ゲームが面白ければ、サイト訪問者が増える」→「スポンサーが増える」→「定期選挙型CFの参加者も増える」→「価値の生産量が増える」、という流れが産まれる。
(悪い点)
・ただし、ゲームで遊んだ人が、同時に必ず、定期選挙型CFに参加してくれるとは限らない。(つまり、価値の生産者が増えるとは、限らない)
・選挙活動を目的とする、無制限なメッセージ送信や、無制限なコミュニケーション妨害行為などが発生する。(ネット特有の問題)
◆コンピューターゲームと定期選挙型CFを、選挙活動を制御対象とし、投票行為を制御対象とせずに、マージした場合◆
(良い点)
・「ゲームが面白ければ、ゲーム参加者(マージされた定期選挙型CFの参加者)が増える。」→「スポンサーが増える」→「さらに参加者が増える」→「価値の生産量が増える」、という流れが産まれる。
・マージされて一体となっているため、ゲーム参加者は、同時に必ず、定期選挙型CFにも参加することとなる。つまり、ゲーム参加者の増加は、価値の生産者(生産量)の増加に、必ず結びつく。
・ネット特有の、無制限な選挙活動問題(無制限なメッセージ送信や、無制限なコミュニケーション妨害行為など)を、解決できる。
(悪い点)
・コンピューターゲームの結果は不定なものです。しかし、その結果で選挙活動を制御しても、定期選挙型CFゲームでの結果は、実社会とほぼ同じで、実力通りとなってしまいます。(不定性の消失) 実社会で負け組の人は、定期選挙型CFゲームでも負け組となり、二重苦となり、希望を持てないでしょう。コンピューターゲームをやる人の目的は、大半が、「現実逃避」だと思います。現実社会とは異なるルールの、非現実な仮想世界を楽しみ、息抜きや、気休めにしたいのです。いくらコンピューターゲーム自体が面白いものであっても、定期選挙型CFでの結果が実社会とほぼ同じになってしまうのでは、実社会で負け組の人にとっては、全体として、面白くないゲームと感じるはずです。すると、「ゲームが面白くない(時間の無駄)」→「退会する」→「スポンサーが減る」→「定期選挙型CFの参加者も減る」→「価値の生産量が減る」、という逆効果が生じてしまいます。なので、定期選挙型CFゲームにも、ある程度は、実社会の実力とは異なる結果が出るような仕組みがあったほうが、面白いと感じる人を増やし、その結果、価値の生産量の増加につながるはずです。それを実現するのが、次に説明する、「投票行為の制御」になります。
◆コンピューターゲームと定期選挙型CFを、選挙活動と投票行為、両方を制御対象として、マージした場合◆
(良い点)
・「ゲームが面白ければ、ゲーム参加者(マージされた定期選挙型CFの参加者)が増える。」→「スポンサーが増える」→「さらに参加者が増える」→「価値の生産量が増える」、という流れが産まれる。
・マージされて一体となっているため、ゲーム参加者は、同時に必ず、定期選挙型CFにも参加することとなる。つまり、ゲーム参加者の増加は、価値の生産者(生産量)の増加に、必ず結びつく。
・ネット特有の、無制限な選挙活動問題(無制限なメッセージ送信や、無制限なコミュニケーション妨害行為など)を、解決できる。
・投票行為の制御は、定期選挙型CFゲームにおいて、実社会の実力とは異なる結果を導き出せるようにするための「仕組み」そのものです。ビジネスの評価に、コンピューターゲームの結果が加味されます。
【0016】
(その他の効果)
◆コンピューターゲームの出力を利用して、<選挙活動や投票行為>を制御する定期選挙型CF◆(共通項)
1.ゲームのマージ(足し算合成)により、利用したコンピューターゲームを、定期選挙型CFゲームに、変換できる。これにより、ゲーム参加者は、「価値の生産活動」に従事できるようになり、懸賞やギャンブルではない、正当なビジネス手段で、お金を稼げるようになる。
2.ゲームの出力として、例えば、年間所得・総資産などは、プライバシー情報のため、行政機関以外は収集できない場合がある。しかし、定期選挙型CFは、強制参加制ではない、会員制のゲームなので、会員は情報が収集されることを承知の上で参加しており、会員がコンピューターゲームで遊んだ結果は、必ず収集できる。つまり、この組み合わせのビジネスゲーム化であれば、確実に実施可能である。
3.利用するコンピューターゲームの設計次第で、独創的なビジネスゲーム世界を、いくらでも創作可能である。つまり、定期選挙型CFを、バラエティ豊かなものにする効果がある。
4.マージされたゲームは、定期選挙型CFゲームの特徴や効果を、継承したビジネスゲームとなります。具体的には、会員になれば誰でも自由に、「企画の提案」、「自由な価格での企画の購入」、「企画の進行役への立候補」、「企画の進行役への参加(選挙で当選した場合)」、以上4つのことができる、ビジネスゲームとなります。現時点において、ネット上で、これら4つ機能を保有するビジネスゲームは、定期選挙型CFゲーム以外に存在しません。つまり、現時点では、コンピューターゲームをビジネスゲーム化するに当たり、定期選挙型CFゲームをマージ相手に選ばない限り、ネット上で同等の機能を実現(コンピューターゲームに付加)することはできません。
5.本発明は、選挙を前提としていますので、もともと選挙自体に備わっている効果も、当然、継承します。例えば、選挙では、選挙で当選するための努力や、再選するための努力が、自然発生します。その努力は、人に評価してもらうための努力ですから、価値の生産能力を高める効果があります。また、選挙では、必ず人間の判断によって評価が決まるため、何を制御対象として選んでも、ギャンブル性の問題をクリアできます。
6.コンピューターゲームの結果は、会員の喜怒哀楽の感情を変えることが可能で、定期選挙型CFを、より面白いものにすることができます。単なる「ゲーム性のない規則」を設けて制御した場合には、このような効果は得られません。
◆コンピューターゲームの出力を利用して、<選挙活動>を制御する定期選挙型CF◆
1.定期選挙型CFに、無制限な選挙活動(自分を当選させるための広報活動や、他人を当選または落選させるために行う広報活動)を、防ぐ効果を追加できる。具体的には、ネット上で問題になっている、無制限なメッセージ送信や、無制限なコミュニケーション妨害行為による選挙活動を、防ぐ効果を追加できる。
2.選挙活動を制御した場合も、投票行為を制御した場合ほどではありませんが、若干の、「会員制パラレルビジネスゲーム世界の創出効果」があります。特に、会員が、宣伝広告を目的とするCM(コマーシャル)プロジェクトに立候補し、活動していた場合には、その効果が、より高いものとなります。理由は、選挙活動そのものが、宣伝広告のための手段だからです。選挙活動を制御することは、CMプロジェクトの評価対象である「宣伝広告の量」を制御しているのと同じ事になるからです。投票行為を制御した場合のように、直接、ビジネスの評価(選挙での当落)に影響を及ぼす訳ではありませんが、間接的に、ビジネスの評価(選挙での当落)に影響を及ぼすことになります。
3.選挙活動を制御対象として選択すると、表1に示すように、制御ルールの設計次第で、「会員の喜怒哀楽の感情」と「選挙活動」を細やかに制御することが可能です。
◆コンピューターゲームの出力を利用して、<投票行為>を制御する定期選挙型CF◆
1.定期選挙型CFでは、選挙で当選すると、資金を得ることができる仕組みとなっている。そのため、投票行為を制御すると、コンピューターゲームの結果次第で、資金の分配のされ方が、変化することになる。これは、定期選挙型CFゲームの中のビジネスルールが、実社会のビジネスルールとは、違ったものに変化したことを意味する。(ルールが異なるから結果が異なる、と考える。)つまり、この発明を実施すると、定期選挙型CFゲームの中のビジネスルールを、実社会のビジネスルールとは、違ったものに変化させる効果がある。これを別の表現で言い表すと、「実社会のビジネスルールとは異なるルールを持った、新しい会員制ビジネスゲーム世界を、パラレルに作り出す効果」とも言える。ビジネスの評価にコンピューターゲームの結果が加味されるため、リアル世界のルールでのビジネスが苦手な人に、希望を与えることができる。
2.投票行為を制御対象として選択すると、表1に示すように、制御ルールの設計次第で、「会員の喜怒哀楽の感情」と「投票行為」を細やかに制御することが可能です。そのため、「実社会のビジネスルールとは異なるルールを持つ、新しい会員制ビジネスゲーム世界(会員制パラレルビジネスゲーム世界)」を作り出すに当たり、細やかな調整が可能です。
3.コンピューターゲームの結果が不定でも、定期選挙型CFの結果が実社会と同じものでは、マージしたコンピューターゲームの面白さを殺してしまっている。コンピューターゲームが面白くないと、スポンサーも集まらず、その結果、価値の生産者(生産量)は、減ってしまう。投票行為の制御は、ゲームをより面白くし、より会員が集まるようにするための、バランス調整に使えます。
【0017】
選挙活動の際、企画を購入してくれた人の広告を出す仕組みが用意されていれば、スポンサー(広告主・寄付者)をさらに増やすことができ、その結果、「会員(価値の生産者候補)の増加」→「生産される価値の増加」という流れを、作り出すことができます。
例えば、「選挙活動のために行うメッセージ送信において、必ず、企画購入者の広告を表示する」「企画進行のために設置された掲示板に、必ず、企画購入者の広告を表示する」など。
【0018】
効果をより大きくするためには、会員が価値を生産するための「機会を阻害しないこと」が、大切です。
1.入口を広げること。(入会条件を緩めること)
本発明は、できるだけ多くの人が参加できるよう、できる限り参加条件(入会条件)を緩め、ネット上で、オープンに実施されるべきです。なぜなら、「自分も企画の進行役として参加したい、仲間に加わりたい」という要望に応えることが、定期選挙型CFゲームの本来の目的だからです。誰でも自由に参加できて、企画の進行役として仲間になれる仕組みが用意されているからこそ、今まで活かされていなかった人材の活用、ならびに埋もれていた才能の活用につながり、結果として、価値の生産者(生産量)の増加につなげることができます。
2.制御対象として、会員が価値を生産するための「機会を阻害する」ようなものを、できる限り同時選択しないこと。
会員が価値を生産するための「機会を阻害する」制御対象としては、「会員が企画を提案できるかどうか」「会員が企画の進行役に立候補できるかどうか」などが挙げられます。
選挙では、必ず当落が決定され、落選した人は、生産する機会を奪われるとも、考えられます。この点は、選挙システム自体の弱点と言えるかもしれません。しかし、立候補さえできれば、その後、当選するための「努力」が発生し、その過程で、何らかの成果(実績)が生まれる可能性があります。一方、立候補の機会さえも奪ってしまうと、当選するための「努力」が発生しないため、何も成果を期待できません。
「選挙活動」や「投票行為」を制御する際、「会員が企画を提案できるかどうか」「会員が企画の進行役に立候補できるかどうか」などを同時に制御対象として組み込むと、定期選挙型CFゲームは面白いものになるかもしれませんが、以上のような、マイナス効果もあることを、頭に入れておく必要があります。
【0019】
本発明で、最大限の効果を出すためには、「定期選挙型CFとうまく融合する、面白くて、客寄せ効果のあるゲームを用意すること」が、重要な条件となります。一番、難しい点かもしれませんが、ここさえクリアできれば、「会員(価値の生産者候補)の増加」→「スポンサー(広告主・寄付者)の増加」→「生産される価値の増加」という流れを、強固にすることができます。
【発明を実施するための形態】
【0021】
◆共通事項◆
1.コンピューターゲーム(ネットゲームを含む)の内容は、自由です。本発明の運営者が、自由に設計できます。
2.選挙活動を制御する場合には、定期選挙型CF内に、制御可能なコミュニケーション手段を、あらかじめ準備しておくこと。
◆コンピューターゲームが、ネットゲームでない場合◆
1.
図1のように、定期選挙型CFサーバ側ソフト、会員情報管理用DB、インターネット、定期選挙型CFクライアント側ソフト、コンピューターゲーム、以上5つの構成要素が必要となる。
2.本発明の実施により、定期選挙型CFとコンピューターゲームはマージされ、一体となります。そのため、あらかじめ、コンピューターゲームと定期選挙型CFクライアント側ソフトのプログラムを合体させて、1つの単体プログラムとして作成することも可能です。
3.表1のような、制御ルール表の実装は、「定期選挙型CFサーバ側ソフト」「定期選挙型CFクライアント側ソフト」「コンピューターゲーム」のうち、どこで行っても構いません。(マージによって一体化しているため)
◆コンピューターゲームが、ネットゲームの場合◆
1.
図2のように、定期選挙型CFサーバ側ソフト、ネットゲームサーバ側ソフト、会員情報管理用DB、インターネット、定期選挙型CFクライアント側ソフト、ネットゲームクライアント側ソフト、以上6つの構成要素が必要となる。
2.会員情報管理用DBは、定期選挙型CFサーバ側ソフトとネットゲームサーバ側ソフトとの間で、共用されます。
3.本発明の実施により、定期選挙型CFとネットゲームはマージされ、一体となります。そのため、あらかじめ、ネットゲームと定期選挙型CFのプログラムを合体させて、1つの単体プログラムとして作成することも可能です。組み合わせとしては、(サーバ側ソフト、クライアント側ソフト)=(分離、分離)(分離、合体)(合体、分離)(合体、合体)、以上4通りの組み合わせが可能です。
4.表1のような、制御ルール表の実装は、「定期選挙型CFサーバ側ソフト」「定期選挙型CFクライアント側ソフト」「ネットゲームサーバ側ソフト」「ネットゲームクライアント側ソフト」のうち、どこで行っても構いません。(マージによって一体化しているため)
【実施例1】
【0022】
・実施例1は、コンピュータゲームと定期選挙型CFクライアント側ソフトのプログラムが、合体していない場合の例になります。
・実施例1は、コンピュータゲームと定期選挙型CFクライアント側ソフトのプログラムが、同一パソコン内にあると仮定しています。
・実施例1は、制御ルール表を、定期選挙型CFクライアント側ソフトに実装した場合の例になります。
・どんな手段でも構わないので、とにかく、コンピューターゲームの不定な出力結果が、制御ルール表を実装しているプログラムモジュールまで届けられたら、「制御ルール表に従った制御」が可能になりますので、目的達成となります。
【0023】
<制御情報の仕込み>
1.本発明の利用者(会員)は、まず最初に、コンピューターゲームを行います。すると、不定な出力結果を得ることができますが、今回は、その出力データを、外部ファイルに保存すると仮定して、話を進めます。(この他、プロセス間通信などの手段も可能です。)
【0024】
<制御情報の利用>
2.本発明の利用者(会員)が、企画の進行役を選出するための、選挙活動行為(ここではメッセージ送信とします)を行いたい場合、定期選挙型CFクライアント側ソフトを利用します。
3.定期選挙型CFクライアント側ソフトは、段落23で保存した外部ファイルのデータを読みに行きます。そして、その会員のコンピューターゲームの出力結果を調べ、あらかじめ決めておいた制御ルール(下記の表1の例を参照のこと)に従って、メッセージ送信を許可するか否かを決定します。
【0025】
下記の表1は、「コンピューターゲームの不定な出力結果に対し、どのような制御(処理)を行うかの対応表(制御ルール表)」の例です。
【0026】
【表1】
【0027】
この実施例1では、コンピュータゲームと定期選挙型CFクライアント側ソフトのプログラムが、合体していない場合の例でした。もしあらかじめ、これら2つのプログラムを合体させ、1つの単体プログラムとして作成しておけば、制御ルール表が、コンピューターゲームにも実装されているのと、同じことになります。この場合、コンピューターゲームだけで制御方法を決定できますので、外部ファイルを利用したデータ交換は不要となります。コンピューターゲームの出力結果が得られた時点ですぐに、メッセージ送信を行うことも可能となります。
【0028】
上記の表1では、「メッセージ送信」と「投票可能票数」の2点についての例を挙げましたが、この他にも、「掲示板への投稿可能回数」や「投票可能対象者」などの、選挙活動や投票行為に関する制御が可能です。また、容易に想像がつくかと思いますが、「投票行為」を制御すると、コンピューターゲームの出力結果次第で、貴族のような気分を味わえたり、あるいは抑圧された奴隷のような気分を味わえたりといった、実社会のビジネスルールとは異なるルールを持つ、会員制の新しいビジネスゲーム世界を、パラレルに創出する効果があります。
【実施例2】
【0029】
・実施例2は、ネットゲームと定期選挙型CFのプログラムが、サーバ側とクライアント側で共に、合体していない場合の例になります。
・実施例2は、制御ルール表を、定期選挙型CFサーバ側ソフトに実装した場合の例になります。
・どんな手段でも構わないので、とにかく、ネットゲームの不定な出力結果が、制御ルール表を実装しているプログラムモジュールまで届けられたら、「制御ルール表に従った制御」が可能になりますので、目的達成となります。
【0030】
<制御情報の仕込み>
1.本発明の利用者(会員)は、まず最初に、ネットゲームクライアント側ソフトを利用してゲームを行います。すると自動的に、不定な出力結果が、ネットゲームサーバ側ソフトに届れらます。
2.その不定な出力結果は、必要に応じて、会員情報管理用DBに記録された後、最終的には、定期選挙型CFサーバ側ソフトへと届けられます。
【0031】
<制御情報の利用>
3.本発明の利用者(会員)が、企画の進行役を選出するための、選挙活動行為(ここではメッセージ送信とします)を行う場合、まず最初に、定期選挙型CFクライアント側ソフトを利用して、定期選挙型CFサーバ側ソフトへ、メッセージ送信の依頼要求を出します。
4.定期選挙型CFサーバ側ソフトは、その会員のネットゲームの出力結果を調べ、あらかじめ決めておいた制御ルール(表1の例を参照のこと)に従って、メッセージ送信を許可するか否かを決定し、その処理結果を、定期選挙型CFクライアント側ソフトに返します。
【0032】
この実施例2では、対応表を参照して制御方法を決定する処理は、定期選挙型CFサーバ側ソフトの担当としました。しかし、ゲームのマージ(足し算合成)によって、定期選挙型CFゲームとネットゲームは、一体となっていますので、この「対応表を参照して制御方法を決定する処理」を、ネットゲーム側に移すことも可能です。すると、ネットゲーム側だけで制御方法を決定することが可能となり、ネットゲームの出力結果が得られた時点ですぐに、メッセージ送信できるようにすることも可能です。