【文献】
社団法人高分子学会編,「高分子工学講座10 色材工学 塗料・顔料・印刷インキ」,初版,株式会社地人書館,昭和39年10月5日,p.184−185
【文献】
柳田博明監修,「微粒子工学大系 第II巻 応用技術」,初版第2刷,株式会社フジ・テクノシステム,2002年2月22日,p.586−594
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の塗料組成物は、塗装して得られる塗膜をハイライトからフェースにかけて色変化せしめることを目的として、マルチカラー光輝性顔料を含有する。マルチカラー光輝性顔料としては、多層構造の鱗片状光干渉性顔料、金属酸化物被覆鱗片状シリカ顔料及びコレステリック液晶ポリマーを挙げることができる。
【0011】
多層構造の鱗片状光干渉性顔料は、多層構造を構成する材料の屈折率や各層の厚さによって、反射する光の波長域が決定されるので、特定の入射・反射方向に対し決まった波長の光だけ強く反射されるため、色が観察角度によって変化する構造色を発現可能なものである。
【0012】
多層構造の鱗片状光干渉性顔料としては、例えば、マイカ、人工マイカ、ガラス、シリカ、酸化鉄、酸化アルミニウムやアルミニウム等各種金属等鱗片状基材の表面に、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、二酸化チタン、酸化鉄、硫化亜鉛、フッ化マグネシウム、フッ化アルミニウム、フッ化ナトリウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、フッ化トリウム、クロミウム等の中から屈折率の異なるものを選択して3層以上の干渉被膜を形成した顔料や、これら屈折率の異なる皮膜を3層以上積層させた顔料を挙げることができる。
【0013】
金属酸化物被覆鱗片状シリカ顔料は、表面が平滑で且つ厚さが均一な基材である鱗片状シリカを、基材とは屈折率が異なる金属酸化物で被覆したものであり、金属酸化物層の厚さが均一であることから、塗料組成物に配合した場合に、塗装して得られた塗膜が観察角度によって色変化するものである。
【0014】
コレステリック液晶ポリマーは、例えば、メタクリロイロキシ基またはアクリロイロキシ基を側鎖に有するポリオルガノシロキサン等の三次元架橋性ポリマーと液晶性物質を基材に、分子をそれぞれ平行な層に整えた後、螺旋構造とするために、電場または磁場により少しずつ異なる分子配向となるように層状に積み重ね、重合反応によって配向した分子を固定化し薄膜層を三次元架橋させた後、基材から分離し、続いて所望の粒子サイズに粉砕することにより得られたものを挙げることができる。
【0015】
コレステリック液晶ポリマーは、螺旋構造を有しているため螺旋構造のピッチ幅、液晶の屈折率によって反射する光の波長域が決定され、特定範囲の波長の反射光が、光波長に相当するピッチの螺旋構造に偏光した光線成分に分割され、螺旋の回転方向に従って反射成分と透過成分となる。観察角度によって、螺旋のピッチが異なるため、色が変化する構造色が発現する。
【0016】
本発明においては、マルチカラー光輝性顔料として特に金属酸化物被覆鱗片状シリカ顔料を使用することが、塗装して得られる塗膜が耐候性に優れること及び入手が容易な点から好ましい。
【0017】
本発明において、マルチカラー光輝性顔料は、塗膜の仕上がり性の点から、長手方向の平均粒子径(D50)が1〜50μmの範囲内のものを使用することが好ましく、3〜30μmの範囲内のものを使用することがより好ましく、5〜25μmの範囲内のものを使用することが特に好ましい。また厚さは、0.01μm〜10μmの範囲内のものを使用することが好ましく、0.1μm〜5μmの範囲内のものを使用することが特に好ましい。
【0018】
上記マルチカラー光輝性顔料の含有量は、塗装して得られる塗膜のハイライトからフェースに適度な色相変化を発現する点から、塗料組成物中の樹脂組成物の固形分100質量部に対して、0.01〜50質量部の範囲内であることが好ましく、さらに好ましくは0.05〜40質量部の範囲内、特に好ましくは0.1〜20質量部の範囲内である。
【0019】
本発明の塗料組成物は、ハイライトにおける明度を高くすることを目的として、鱗片状アルミニウム顔料を含有する。
【0020】
鱗片状アルミニウム顔料は、一般にアルミニウムをボールミルやアトライターミル中で粉砕媒液の存在下、粉砕助剤を用いて粉砕、摩砕して製造される。粉砕助剤としては、オレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸等の高級脂肪酸のほか、脂肪族アミン、脂肪族アミド、脂肪族アルコールが使用される。粉砕媒液としてはミネラルスピリットなどの脂肪族系炭化水素が使用される。
【0021】
鱗片状アルミニウム顔料は、粉砕助剤の種類によって、リーフィングタイプとノンリーフィングタイプに大別することができる。リーフィングタイプは、塗料組成物に配合すると塗装して得られた塗膜の表面に配列(リ−フィング)し、金属感の強い仕上がりが得られ、熱反射作用を有し、防錆力を発揮するものであるため、タンク・ダクト・配管類および屋上ル−フィングをはじめ各種建築材料などに利用されることが多い。本発明の塗料組成物においては塗装して得られる塗膜のハイライトの白さの点から、ノンリーフィングタイプの鱗片状アルミニウム顔料を使用することが好ましい。
【0022】
上記鱗片状アルミニウム顔料の大きさは、平均粒径が5〜40μmの範囲内のものを使用することが、塗装された塗膜の仕上がり性やハイライトの明度の点から好ましく、より好ましくは粒径が7〜30μmの範囲内もの、特に好ましくは8〜25μmの範囲内ものである。厚さは0.05〜0.5μmの範囲内のものを使用することが好ましい。ここでいう粒径及び厚さは、光学顕微鏡又は電子顕微鏡で該鱗片状アルミニウム顔料を観察して得られた数値又はレーザー回折法等のレーザーを用いた粒度分布測定装置で測定された数値を意味する。
【0023】
また、鱗片状アルミニウム顔料の含有量は、塗装して得られる塗膜の仕上がり性の点から、塗料中の樹脂固形分100質量部に対して、合計で1〜25質量部の範囲内が好ましく、より好ましくは3〜20質量部の範囲内、特に好ましくは5〜18質量部の範囲内である。
【0024】
本発明の塗料組成物は、塗装して得られる塗膜のフェース(ハイライトとシェードの中間)からシェード(斜め方向)への明度変化を抑制することを目的として、酸化チタン顔料を含有する。酸化チタン顔料としては、塗装して得られる塗膜のフェース(ハイライトとシェードの中間)からシェード(斜め方向)への明度変化を抑制する効果の点から、平均粒径10nm〜400nmの範囲内のものを使用すること好ましい。ここで、酸化チタン顔料の平均粒径は、電子顕微鏡による観察により測定される平均粒子径である。
【0025】
酸化チタン顔料としては特に限定されないが、通常の硫酸法、塩素法によって製造されるもの等を挙げることができる。さらに耐候性を向上させる点から、シリカ・アルミナ・ジルコニア等の酸化物または水酸化物で表面処理されたものでもよく、あるいはポリジメチルシロキサンに代表される様な有機珪素化合物あるいはステアリン酸に代表される高級脂肪酸あるいはイソプロピルトリイソステアロイルチタネートに代表される様な有機チタン化合物で表面処理されたものでよい。
【0026】
本発明の塗料組成物においては、酸化チタン顔料の一部又はすべてが平均粒子径が20〜80nmの微粒子酸化チタン顔料であることが、塗装して得られる塗膜の彩度を向上させる点から好ましい。微粒子酸化チタン顔料は、その粒子径が小さいことから、透明度が高く、また光を散乱させる効果によって、観察角度による微妙な色相の変化を生じさせる顔料である。
【0027】
本発明の塗料組成物において、上記酸化チタン顔料の含有量は、塗装して得られる塗膜のフェース(ハイライトとシェードの中間)からシェード(斜め方向)への明度変化を抑制する効果の点から、塗料組成物中の樹脂固形分100質量部に対し固形分として0.01〜50質量部の範囲内であり、より好ましくは0.05〜30質量部、特に好ましくは0.1〜25質量部の範囲内である。
【0028】
本発明の塗料組成物は、塗装して得られる塗膜の色相を調整することを目的として、酸化チタン顔料以外の着色顔料も含有することができる。着色顔料としては、特に制限されるものではないが、具体的には、透明性酸化鉄顔料、チタンイエロー等の複合酸化物顔料などの無機顔料やアゾ系顔料、キナクリドン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、金属キレートアゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、アンスラキノン系顔料、ジオキサジン系顔料、スレン系顔料、インジゴ系顔料等の有機顔料等の中から任意のものを1種もしくはそれ以上を組み合わせて使用することができる。
【0029】
本発明の塗料組成物に着色顔料を配合せしめる場合その含有量は、塗装して得られる塗膜のハイライトにおける彩度及びシェードの明度の点から、塗料中の樹脂固形分100質量部に対し0.01〜30質量部の範囲内であることが好ましく、より好ましくは0.05〜25質量部、特に好ましくは0.5〜20質量部の範囲内であることが好ましい。
【0030】
本発明の塗料組成物には、通常、ビヒクルとして、樹脂成分を含有することができる。
樹脂成分としては、具体的には、水酸基などの架橋性官能基を有する、アクリル樹脂、ポ
リエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂などの基体樹脂を、メラミン樹脂、尿素樹
脂、ポリイソシアネ−ト化合物(ブロック体も含む)などの架橋剤と併用したものが挙げ
られ、これらは有機溶剤及び/又は水などの溶媒に溶解または分散して使用される。
【0031】
さらに、本発明の塗料組成物には、必要に応じて、水あるいは有機溶剤等の溶媒、顔料
分散剤、沈降防止剤、硬化触媒、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、表面調整剤、レオロジーコントロール剤等の各種添加剤、体質顔料などを適宜配合することができる。
【0032】
本発明の塗料組成物は、前述の成分を混合分散せしめることによって調製される。塗装
時の固形分含有率を、塗料組成物に基づいて、12〜60質量%、好ましくは15〜50
質量%に調整しておくことが好ましい。
【0033】
本発明の塗膜形成方法においては、上記の如き塗料組成物を基材に塗装し、さらに得られた塗膜上にクリヤー塗料を塗装する。
【0034】
基材としては、鉄、亜鉛、アルミニウム、マグネシウム等の金属やこれらを含む合金、及びこれらの金属によるメッキまたは蒸着が施された成型物、ならびに、ガラス、プラスチックや発泡体などによる成型物等を挙げることができる。これら素材に応じて適宜、脱脂処理や表面処理して基材とすることができる。さらに、上記基材に下塗り塗膜や中塗り塗膜を形成させて基材とすることもでき、これらの塗装された基材が特に好ましい。
【0035】
上記下塗り塗膜とは、素材表面を隠蔽したり、素材に防食性及び防錆性などを付与するために形成されるものであり、下塗り塗料を塗装し、乾燥、硬化することによって得ることができる。この下塗り塗料種としては特に限定されるものではなく、例えば、電着塗料、溶剤型プライマー等を挙げることができる。
【0036】
また、上記中塗り塗膜とは、素材表面や下塗り塗膜を隠蔽したり、付着性や耐チッピン
グ性などを付与するために形成されるものであり、素材表面や下塗り塗膜上に、中塗り塗
料を塗装し、乾燥、硬化することによって得ることができる。中塗り塗料種は、特に限定
されるものではなく、既知のものを使用でき、例えば、熱硬化性樹脂組成物及び着色顔料
を必須成分とする有機溶剤系又は水系の中塗り塗料を好ましく使用できる。
【0037】
特に基材として、下塗り塗膜あるいは中塗り塗膜を形成させる場合においては、下塗り
塗膜あるいは中塗り塗膜を加熱し、架橋硬化後に後述する次工程の塗料を塗装することが
できる。あるいは、下塗り塗膜及び/又は中塗り塗膜が未硬化の状態で、本発明の塗料組成物を塗装することもできる。
【0038】
本発明の塗料組成物は、静電塗装、エアスプレー、エアレススプレーなどの方法で塗装することができ、その膜厚は硬化塗膜に基づいて5〜30μmの範囲内とするのが、塗膜の平滑性の点から好ましい。通常、所定の膜厚となるように塗装した後に、加熱し、乾燥硬化せしめることができるが、未硬化の状態で後述するクリヤー塗料を塗装することができる。本発明の塗料組成物の塗膜それ自体は、焼き付け乾燥型の場合、通常、約50〜約150℃の温度で架橋硬化させることができ、常温乾燥型又は強制乾燥型の場合には、常温乾燥〜約80℃の温度で架橋硬化させることができる。
【0039】
本発明方法におけるクリヤー塗料は、前述の塗料組成物の未硬化もしくは硬化させてな
る塗面に塗装する塗料であり、樹脂成分および溶剤を主成分とし、さらに必要に応じてそ
の他の塗料用添加剤などを配合してなる無色もしくは有色の透明塗膜を形成する液状塗料
である。
【0040】
本発明方法におけるクリヤー塗料としては、従来公知のものが制限なく使用できる。例
えば、基体樹脂及び架橋剤を含有する液状もしくは粉体状の塗料組成物が適用できる。基
体樹脂の例としては、水酸基、カルボキシル基、シラノール基、エポキシ基などの架橋性
官能基を含有する、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、フッ素樹脂、ウレ
タン樹脂、シリコン含有樹脂などが挙げられる。架橋剤としては、前記基体樹脂の官能基
と反応しうるメラミン樹脂、尿素樹脂、ポリイソシアネート化合物、ブロックポリイソシ
アネート化合物、エポキシ化合物又は樹脂、カルボキシル基含有化合物又は樹脂、酸無水
物、アルコキシシラン基含有化合物又は樹脂等が挙げられる。また、必要に応じて、水や
有機溶剤等の溶媒、硬化触媒、消泡剤、紫外線吸収剤、レオロジーコントロール剤、酸化
防止剤、表面調整剤等の添加剤を適宜配合することができる。
【0041】
本発明方法におけるクリヤー塗料には、透明性を損なわない範囲内において、着色顔料
を適時配合することができる。着色顔料としては、インク用、塗料用として従来公知の顔
料を1種あるいは2種以上を組み合わせて配合することができる。その添加量は、適宜決
定されて良いが、クリヤー塗膜中の樹脂固形分100質量部に対して、固形分として30
質量部以下、好ましくは0.01〜15質量部、特に好ましくは0.01〜10質量部の範囲内である。
【0042】
本発明におけるクリヤー塗料は、静電塗装、エアスプレー、エアレススプレーなどの
方法で塗装することができ、その膜厚は硬化塗膜に基づいて15〜70μmの範囲内とす
るのが好ましい。クリヤー塗料の塗膜それ自体は、焼き付け乾燥型の場合、通常、約50〜約150℃の温度で架橋硬化させることができ、常温乾燥型又は強制乾燥型の場合には、常温乾燥〜約80℃の温度で架橋硬化させることができる。
【0043】
本発明の塗膜形成方法においては、前記の如き本発明の塗料組成物を塗装後、加熱し、
乾燥硬化後に、その塗膜上に上記クリヤー塗料を塗装して加熱し、乾燥硬化させる工程であっても良いが、該塗料組成物を塗装後にその未硬化の状態で上記クリヤー塗料を塗装して、その後に加熱し、これらを同時に乾燥硬化せしめる工程で、複層塗膜を得ることもできる。
【実施例】
【0044】
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、「部」及び「%」はいずれも質量基準によるものである。
次に、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。
実施例1〜7,比較例1〜6
(製造例1)水酸基含有アクリル樹脂の製造
温度計、サーモスタット、撹拌器、還流冷却器及び滴下装置を備えた反応容器にエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート50部を仕込み、撹拌混合し、135℃に昇温した。次いで下記のモノマー/重合開始剤の混合物を3時間かけて、同温度に保持した反応容器内に滴下し、滴下終了後1時間熟成を行なった。その後、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート10部、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)0.6部からなる混合物を同温度に保持した1時間30分かけて滴下し、さらに2時間熟成した。次にエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートを減圧下で留去し、水酸基価54mgKOH/g、数平均分子量20,000、樹脂固形分65%の水酸基含有アクリル樹脂を得た。ここで数平均分子量とは、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって標準ポリスチレンの検量線を用いて測定したものを意味する。
モノマー/重合開始剤の混合物:
メチルメタクリレ−ト38部、エチルアクリレート17部、n−ブチルアクリレート17部、ヒドロキシエチルメタクリレート7部、ラウリルメタクリレート20部及びアクリル酸1部及び2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)2部からなる混合物。
【0045】
(塗料組成物の調製)
製造例1で得られた水酸基含有アクリル樹脂75部、ユーバン28−60(商品名、ブチルエーテル化メラミン樹脂、三井化学社製)25部からなる樹脂成分100部(固形分)あたり、光輝性顔料及び着色顔料を表1に示す比率で配合して攪拌混合し、塗装に適正な粘度に希釈して、固形分約25%の有機溶剤型塗料を調製し、実施例及び比較例に使用する塗料組成物を調製した。
【0046】
【表1】
【0047】
(試験板の作成)
基材の調整
脱脂及びりん酸亜鉛処理した鋼板(JISG3141、大きさ400×300×0.8mm)にカチオン電着塗料「エレクロン9400HB」(商品名:関西ペイント株式会社製、エポキシ樹脂ポリアミン系カチオン樹脂に硬化剤としてブロックポリイソシアネート化合物を使用したもの)を硬化塗膜に基づいて膜厚20μmになるように電着塗装し、170℃で20分加熱して架橋硬化させて電着塗膜を得た。
【0048】
得られた電着塗面に、中塗り塗料「ル−ガベ−ク中塗りグレー」(商品名:関西ペイント株式会社製、ポリエステル樹脂・メラミン樹脂系、有機溶剤型)をエアスプレーにて硬化塗膜に基づいて膜厚30μmになるように塗装し、140℃で30分加熱して架橋硬化させて、中塗り塗膜を形成した塗板を基材とした。
塗装
上記基材に実施例1〜7及び比較例1〜6にて調製した塗料組成物をエアスプレーを用いて、硬化塗膜として20μmとなるように塗装し、塗装後、室温約20℃の実験室に約15分静置し、その後にクリヤー塗料(ル−ガベ−ククリヤ−、関西ペイント製、商品名、アクリル樹脂・アミノ樹脂系、有機溶剤型)を硬化塗膜として、30μmとなるように塗装した。塗装後、室温にて15分間放置した後に、熱風循環式乾燥炉内を使用して、140℃で30分間加熱し、複層塗膜を同時に乾燥硬化せしめて試験板を得た。
(評価)
上記試験板の意匠性を以下の要領にて評価し、結果を表1に示した。
作成した塗板を、人工太陽灯(セリック社製、色温度6500K)で照明し、試験板の照明に対する角度を変えて観察して、ハイライト(正反射光近傍)からシェード(斜め方向)への明度変化及び色相変化を以下の基準に沿って目視にて評価した。評価は、色彩開発に3年以上従事するデザイナー2名と技術者3名の計5名が行ない、平均点を採用した。
明度変化:
3:ハイライトで高明度且つハイライトからシェードに明度が緩やかに変化する。
2:ハイライトで高明度且つハイライトからシェードに明度が急激に変化する。
1:ハイライトで低明度且つハイライトからシェードに明度が変化しない。
色相変化:
3:ハイライトからフェースまで大きく色相変化する。
2:ハイライトからフェースに僅かに色相変化する。
1:ハイライトからフェースへの色相変化がほとんどない。