(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
古紙から再生パルプを調製するパルプ調製部と、帯状の湿紙を抄紙する抄紙部と、帯状の湿紙を受け取って乾燥させる乾燥部と、乾燥した帯状紙を受け取って設定仕様に整形する仕上部を備える古紙再生処理装置において、
仕上部の空間領域における雰囲気を加湿する加湿手段を有し、加湿手段は、仕上部の空間領域に供給する蒸気量を調整する蒸気供給量調整手段を備え、
蒸気供給量調整手段は、蒸気搬送経路を通して仕上部に供給する蒸気の供給量と、蒸気搬送経路の外部へ排気する蒸気の排気量との割合を調整することを特徴とする古紙再生処理装置。
加湿手段は、蒸気を発生させる蒸気発生源と、一端が仕上部の空間領域に連通し、他端が蒸気発生源に連通する蒸気搬送経路を有することを特徴とする請求項1に記載の古紙再生処理装置。
蒸気発生源は、パルプ調製部において古紙を離解するパルパー装置と、乾燥部において湿紙を乾燥させる乾燥装置の少なくとも何れかであることを特徴とする請求項2に記載の古紙再生処理装置。
乾燥部は、乾燥部を通過した用紙の含水率が、仕上部を通過した用紙の含水率に比べて低くなるように湿紙を乾燥させることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の古紙再生処理装置。
蒸気供給量調整手段は、仕上部の空間領域における雰囲気の温度もしくは湿度または乾燥部で湿紙を乾燥させる乾燥装置の加熱温度を指標として、仕上部の空間領域に供給する蒸気量を調整することを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の古紙再生処理装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、オフィス等に設置可能なサイズの小型製紙機をなす古紙再生処理装置では、パルプ部で古紙から再生パルプを生成し、抄紙部で再生パルプから湿紙を抄紙し、仕上部で湿紙を乾燥させて枚葉の乾紙として再生紙を製造している。
【0006】
仕上部での湿紙の乾燥に際しては、乾燥ドラムによって湿紙を加熱して乾燥させるが、湿紙を十分に乾燥させるのに必要な熱量(ドラム表面温度)は湿紙の厚み等の性状によって異なり、薄紙ではドラム表面温度を低温に調整し、厚紙ではドラム表面温度を高温に調整することが求められる。あるいは薄紙では乾燥ドラムを通過する時間を短く調整し、厚紙では乾燥ドラムを通過する時間を長く調整することが求められる。
【0007】
しかしながら、紙質に応じてその都度、乾燥ドラムの温度や通過時間(搬送速度)を変更すると生産性が低下する問題がある。
このため、乾燥ドラムのドラム表面温度は湿紙を乾燥させるのに必要な熱量を与える温度以上に設定されており、乾燥完了時の乾紙は過乾燥気味な状態となる。この過乾燥な状態の紙は、印刷機、プリンター等での使用において、トラブルが生じ易いものである。一般的に、紙はその製造後に調湿作業を行なって紙質の安定化を図っている。しかしながら、限られた空間のオフィス等において再生紙を製造する場合にあって、調湿の作業は装置内において行なう必要があるが、再生紙をある程度の量に貯めて調湿作業を行なうことは空間的に困難である。
【0008】
また、乾燥ドラムより下流側の工程では紙によって持ち込まれる熱によって雰囲気が乾燥気味となり、静電気が発生し易くなり、乾燥ドラム以後の紙の搬送経路において紙詰まり等のトラブルが発生する一因となる。
【0009】
本発明は、装置から排出される時点で適切な湿度に調湿された再生紙を製造できる古紙再生処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の古紙再生処理装置は、古紙から再生パルプを調製するパルプ調製部と、帯状の湿紙を抄紙する抄紙部と、帯状の湿紙を受け取って乾燥させる乾燥部と、乾燥した帯状紙を受け取って設定仕様に整形する仕上部を備える古紙再生処理装置において、仕上部の空間領域における雰囲気を加湿する加湿手段を有
し、加湿手段は、仕上部の空間領域に供給する蒸気量を調整する蒸気供給量調整手段を備え、蒸気供給量調整手段は、蒸気搬送経路を通して仕上部に供給する蒸気の供給量と、蒸気搬送経路の外部へ排気する蒸気の排気量との割合を調整することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の古紙再生処理装置において、加湿手段は、蒸気を発生させる蒸気発生源と、一端が仕上部の空間領域に連通し、他端が蒸気発生源に連通する蒸気搬送経路を有することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の古紙再生処理装置において、蒸気発生源は、パルプ調製部において古紙を離解するパルパー装置と、乾燥部において湿紙を乾燥させる乾燥装置の少なくとも何れかであることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の古紙再生処理装置において、加湿手段は、蒸気発生源または蒸気搬送経路中に送風機を有することを特徴とする。
また、本発明の古紙再生処理装置において、乾燥部は、乾燥部を通過した用紙の含水率が、仕上部を通過した用紙の含水率に比べて低くなるように湿紙を乾燥させることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の古紙再生処理装置において、蒸気供給量調整手段は、仕上部の空間領域における雰囲気の温度もしくは湿度または乾燥部で湿紙を乾燥させる乾燥装置の加熱温度を指標として、仕上部の空間領域に供給する蒸気量を調整することを特徴とする。
また、本発明の古紙再生処理装置において、
蒸気供給量調整手段は、開度調整可能な大気開放弁からなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
以上のように、本発明によると、加湿手段により仕上部の空間領域における雰囲気を加湿することで、乾燥した用紙が仕上部を通過する過程で吸湿し、用紙を一枚ずつ適切な湿度に調湿した状態で仕上部から排出できる。
【0017】
このため、限られた空間のオフィス等において再生紙を製造する場合にあっても調湿作業を装置内で行なって紙質の安定化を行なうので、古紙再生処理装置から排出された用紙を直ちに印刷機、プリンター等で使用することができ、印刷機、プリンター等でのトラブルを未然に防止できる。
【0018】
仕上部の空間領域を加湿することで、仕上部における静電気の発生を抑制し、乾燥ドラム以後の紙の搬送経路において紙詰まり等のトラブルの発生を抑制する。
また、送風機により蒸気を積極的に仕上部に供給して仕上部の空間領域を確実に加湿することができる。
【0019】
また、仕上部において用紙が吸湿することを前提に、乾燥部での用紙の含水率を調整することで、仕上部において用紙の含水率が過剰となることを防止する。
また、蒸気供給量調整手段により必要な量だけの蒸気を供給することができ、用紙の厚さ、紙質等の応じて、あるいは用紙が含む添加薬品などの種類に応じて蒸気の供給量を調節することができる。
【0020】
また、蒸気供給量調整手段は、仕上部の空間領域における雰囲気の温度もしくは湿度または乾燥部で湿紙を乾燥させる乾燥装置の加熱温度を指標として、仕上部の空間領域に供給する蒸気量を調整するので、大気が乾燥気味となる冬期や、大気が多湿となる夏期等における季節ごとの環境条件に応じて必要な量だけの蒸気を供給することができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
実施の形態1
図1,
図2は古紙再生処理装置1の構成を示す概略図である。古紙再生処理装置1は、古紙から再生パルプを調製するパルプ調製部と、帯状の湿紙を抄紙する抄紙部と、帯状の湿紙を受け取って乾燥させる乾燥部と、乾燥した帯状紙を受け取って設定仕様に整形する仕上部を一体的に備える小型のものである。
【0023】
パルプ調製部は、細断された古紙である紙材2を貯留する貯留部3と、貯留部3に古紙4を供給する給紙装置5と、貯留部3に貯留されている紙材2を計量部6に排出する排出用サイクロン7と、貯留部3の紙材2を排出用サイクロン7へ搬送する紙材搬送ダクト16と、紙材搬送ダクト16に搬送用空気を供給して貯留部3から排出用サイクロン7へ向って流れる送気流17を発生させる送風装置18と、計量部6において計量された紙材2を離解してパルプ懸濁液8を製造するパルパー装置9と、パルパー装置9で得られたパルプ懸濁液8を貯留する貯留槽10と、貯留槽10において貯留されたパルプ懸濁液8を脱墨する脱墨装置11を備える。
【0024】
抄紙部は、脱墨されたパルプ懸濁液8を抄紙して湿紙12を製造する抄紙装置13と、湿紙12を脱水する脱水装置20を有している。
乾燥部は、脱水された湿紙12を乾燥する乾燥装置14からなる。
【0025】
仕上部15は、湿紙12を乾燥して得られる乾紙に対して仕上工程を行い、乾紙を枚葉の用紙61となす。
貯留部3、給紙装置5、排出用サイクロン7、紙材搬送ダクト16、送風装置18、パルパー装置9、貯留槽10、脱墨装置11等一式は古紙再生処理装置1の前部に設置された第1のケーシング19に収納されており、抄紙装置13、脱水装置20、乾燥装置14、仕上部15等一式は古紙再生処理装置1の後部に設置された第2のケーシング41に収納されている。
【0026】
貯留部3は、給紙装置5から供給される古紙4を細断する用紙細断機21と、細断された古紙4からなる紙材2を貯留する貯留容器22と、貯留容器22内の紙材2を下方へ送り出す送出装置23と、送り出された紙材2を分散させる分散用サイクロン24とを有している。紙材搬送ダクト16の一端は分散用サイクロン24に形成された排出口26に接続され、紙材搬送ダクト16の他端は排出用サイクロン7に形成された流入口27に接続されている。
【0027】
送風装置18は吐出口28と吸込口29とを有し、送気ダクト31の一端が吐出口28に接続されており、送気ダクト31の他端が分散用サイクロン24に形成された送気流入口32に接続されている。これにより、送風装置18の吐出口28が送気ダクト31と分散用サイクロン24とを介して紙材搬送ダクト16に連通する。
【0028】
排出用サイクロン7には、流入口27から流入した送気流17を排出する送気流排出口34が形成され、送気流排出口34に送気戻りダクト35(送気戻り経路)の一端が接続され、送気戻りダクト35の他端が送風装置18の吸込口29に接続されている。
【0029】
パルパー装置9は、パルパー槽37と、パルパー槽37内に設けられた攪拌装置38とを有する。
貯留槽10は、内部に攪拌装置39を有している。脱墨装置11は、蛇行した流路を形成した脱墨槽40と、脱墨槽40の下部から多数の気泡を放出する散気装置(図示省略)とを有している。
【0030】
抄紙装置13は、複数のローラ42に掛け渡して巻回されたメッシュ状のベルトからなる抄紙ワイヤー43と、脱墨されたパルプ懸濁液8を抄紙ワイヤー43上に供給するヘッドボックス44を有している。
【0031】
脱水装置20は、複数のローラ46、46aと、これらローラ46、46aに掛け渡して巻回されたフェルトからなる吸水ベルト47を有する。抄紙装置13でパルプ懸濁液8から抄紙された湿紙12は、抄紙ワイヤー43から吸水ベルト47に転移し、吸水ベルト47において吸水、脱水される。
【0032】
乾燥装置14は、加熱装置48(ヒーター)を内蔵した乾燥ドラム49からなり、乾燥ドラム49と複数のローラ50,50aとに掛け渡してスチール製の第1搬送ベルト51が巻回されている。また、複数のローラ52に掛け渡して網状で樹脂製の第2搬送ベルト53が巻回されており、乾燥途中の湿紙12の表面に所定の圧力で転接し、用紙61の表面を平滑化するためのカレンダローラ54が設けられている。第1搬送ベルト51と第2搬送ベルト53とが乾燥ドラム49の外周面上で重なり、双方の間に湿紙12を挟んで状態で乾燥ドラム49に圧接して湿紙12を乾燥させる。
【0033】
一対のローラ46a、50aがプレス用のローラとして互いに対向する位置に設けられており、吸水ベルト47と第1搬送ベルト51とを介して湿紙12を圧搾脱水するとともに、湿紙12を吸水ベルト47から第1搬送ベルト51に転移させる機能を備えている。
【0034】
仕上部15には、乾燥装置14で乾燥された帯状の用紙61を所定のサイズに切断して枚葉の用紙61とする金属製のカッター60等が設けられている。仕上部15の下流側で且つ第2のケーシング41の後端部には、乾燥後、仕上部15において仕上げられた用紙61を排出する用紙排出口62が形成されている。
【0035】
図2に示すように、古紙再生処理装置1には、本実施の形態において蒸気発生源をなす乾燥装置14において発生した蒸気を仕上部15の空間領域に供給してその雰囲気を加湿する加湿手段をなす蒸気供給装置66が備えられている。
【0036】
蒸気供給装置66は、一端が乾燥装置14の上方に接続されるとともに他端が仕上部15の空間領域に接続された蒸気供給経路をなす蒸気供給ダクト67と、乾燥装置14において発生した蒸気を吸い込んで蒸気供給ダクト67内へ送り出す蒸気送風機68とを有している。蒸気送風機68は、第2のケーシング41の天井部分に設けられており、乾燥装置14の上方に対向している。蒸気供給ダクト67の途中には蒸気供給量調整手段69を設けている。
【0037】
仕上部15の空間領域は、乾燥装置14で乾燥した後の用紙61を用紙排出口62へ搬送する用紙搬送経路70をなし、蒸気供給ダクト67はカッター60等を配置した用紙搬送経路70の後半部に連通しており、用紙61の表面に対向している。
【0038】
以下、上記構成における作用を説明する。供給装置5から供給される古紙4は用紙細断機21によって細断されて紙材2となり、紙材2は貯留容器22内に貯留される。
送風装置18を作動することにより、送風装置18の吐出口28から吐出された送気流17が、送気ダクト31を流れて送気流入口32から分散用サイクロン24内に流入する。送気流17は、分散用サイクロン24の排出口26から排出されて後に、紙材搬送ダクト16内を流れて流入口27から排出用サイクロン7内に流入し、排出用サイクロン7の送気流排出口34から排出されて後に、送気戻りダクト35内を流れて送風装置18の吸込口29に戻る。
【0039】
これにより、送気流17が送風装置18の吐出口28から送気ダクト31と紙材搬送ダクト16と送気戻りダクト35を流れて吸込口29に戻り、再び吐出口28から流れ出る循環経路が形成される。
【0040】
この状態で、送出装置23を作動することにより、貯留容器22内の紙材2が、分散用サイクロン24へ送り出されて分散用サイクロン24内で分散され、さらに送気流17で運ばれて紙材搬送ダクト16内を通り、排出用サイクロン7の紙材排出口33から計量部6へ排出される。
【0041】
計量部6において所定量の紙材2が計量されると、計量部6の紙材2はパルパー装置9のパルパー槽37に投入される。紙材2はパルパー槽37内で離解されてパルプ懸濁液8となる。このパルプ懸濁液8は貯留槽10に貯留され、脱墨装置11で脱墨された後に、抄紙装置13のヘッドボックス44に供給される。
【0042】
ヘッドボックス44内のパルプ懸濁液8は、抄紙ワイヤー43の上に供給して抄紙することで湿紙12となる。このようにして得られた湿紙12は、抄紙ワイヤー43から吸水ベルト47に転移し、吸水ベルト47において吸水、脱水される。
【0043】
このようにして脱水された湿紙12は、吸水ベルト47から第1搬送ベルト51に転移した後、カレンダローラ54により表面が平滑化され、第1搬送ベルト51と第2搬送ベルト53とに挟まれて搬送され、乾燥ドラム49の熱により乾燥されて帯状の用紙61となる。帯状の用紙61は、用紙搬送経路70を搬送され、仕上部15においてカッター60で所定のサイズの枚葉の用紙61に切断されて後に、用紙排出口62から排出される。
【0044】
上記のような一連の再生紙製造工程において、乾燥装置14において湿紙12を乾燥する際、湿紙12の水分が蒸発して蒸気が発生する。この蒸気が蒸気送風機68により蒸気供給ダクト67に送り出され、蒸気供給ダクト67を流れて仕上部15の空間領域に供給される。これにより、仕上部15の空間領域内の湿度が上昇する。
【0045】
このように、仕上部15の空間領域における雰囲気を加湿することで、乾燥した用紙61が仕上部15を通過する過程で吸湿し、用紙61を一枚ずつ適切な湿度に調湿した状態で仕上部15から排出できる。
【0046】
このため、限られた空間のオフィス等において再生紙を製造する場合にあっても調湿作業を装置内で行なって紙質の安定化を行なうので、古紙再生処理装置1から排出された用紙61を直ちに印刷機、プリンター等で使用することができ、印刷機、プリンター等でのトラブルを未然に防止できる。
【0047】
また、蒸気送風機68により蒸気を積極的に仕上部15に供給することで、仕上部15の空間領域を確実に加湿することができる。
また、蒸気供給ダクト67が用紙61の表面に対向しており、蒸気送風機68により積極的に蒸気を用紙表面に向けて吹き付けるように供給することで、用紙61が確実に吸湿することができる。
【0048】
乾燥装置14は、仕上部15において用紙61が吸湿することを前提にして乾燥ドラム49による加熱を調整し、乾燥装置14から排出する用紙61の含水率を調整する。このため、仕上部15において用紙61の含水率が過剰となることを防止できる。
【0049】
蒸気供給量調整手段69は開度調整可能な大気開放弁、三方弁装置等からなり、手動操作、自動操作が可能であり、蒸気供給ダクト67を流れる蒸気の一部を大気へ放出し、その放出量を加減することで、仕上部15に供給する蒸気の供給量を調節することができる。
【0050】
この蒸気供給量調整手段69による蒸気の供給量の調整は、用紙61の厚さ、紙質等に応じて、あるいは用紙61が含む添加薬品などの種類に応じて、さらには、仕上部15の空間領域における雰囲気の温度もしくは湿度または湿紙12を乾燥させる乾燥装置14の加熱温度を指標として行ない、大気が乾燥気味となる冬期や、大気が多湿となる夏期等における季節ごとの環境条件に応じて必要な量だけの蒸気を供給することができる。
【0051】
また、仕上部15の空間領域を加湿することで、仕上部15における静電気の発生を抑制し、乾燥ドラム48より下流側の紙の搬送経路において紙詰まり等のトラブルの発生を抑制できる。
【0052】
また、乾燥装置14において発生する蒸気を利用することで、別途、古紙再生処理装置1に蒸気発生源を設ける必要がなく、コスト低減および古紙再生処理装置1の小型化を図ることができる。
実施の形態2
次に、第2の実施の形態について説明する。
図3、4に示すように、古紙再生処理装置1には、本実施の形態において蒸気発生源をなすパルパー装置9のパルパー槽37において発生した蒸気を仕上部15の空間領域に供給してその雰囲気を加湿する加湿手段をなす蒸気供給装置66が備えられている。
【0053】
蒸気供給装置66は、一端がパルパー槽37の上方に接続されるとともに他端が仕上部15の空間領域に接続された蒸気供給経路をなす蒸気供給ダクト67と、パルパー槽37において発生した蒸気を吸い込んで蒸気供給ダクト67内へ送り出す蒸気送風機63とを有している。蒸気送風機63は、パルパー槽37の天井部分に設けられており、蒸気供給ダクト67の途中には蒸気供給量調整手段69を設けている。
【0054】
通常、再生紙製造工程において、パルパー槽37内は、離解動作に伴って発生する摩擦熱により、温度が約40℃程度に上昇している。このため、パルパー槽37内のパルプ懸濁液8の水分が蒸発して蒸気が発生する。パルパー槽37内に発生した蒸気は、蒸気送風機63により吸い込まれて蒸気供給ダクト67に送り出され、蒸気供給ダクト67を流れて仕上部15の空間領域に供給される。これにより、仕上部15の空間領域内の湿度が上昇する。
【0055】
このように、仕上部15の空間領域における雰囲気を加湿することで、乾燥した用紙61が仕上部15を通過する過程で吸湿し、用紙61を一枚ずつ適切な湿度に調湿した状態で仕上部15から排出できる。他の作用効果は先の実施の形態と同様であり、その説明を省略する。
【0056】
上記の実施の形態では、蒸気供給装置が乾燥装置、またはパルパー槽に接続されていたが、蒸気供給装置が乾燥装置、およびパルパー槽の両方に接続されていてもよい。