(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
内腔に生体内へ導入される細長状の導入部材が挿通されるシースチューブと、該シースチューブの基端部に接続されるとともに前記内腔と連通しかつ前記導入部材を挿通可能な挿通通路を有する管状のハブと、前記挿通通路に設けられた止血弁とを備えるシースイントロデューサについて、そのハブを、前記導入部材を挿通可能なコネクタ内通路を備え、かつ止血機能を有する医療用器具に接続するための医療用コネクタであって、
管状をなすとともに、前記ハブの挿通通路に基端側から挿入され、その挿通通路内にある前記止血弁を貫通した状態で前記ハブに接続される第1接続部と、
前記第1接続部のハブ接続側とは反対側に設けられ、前記医療用器具に接続される第2接続部と、
前記各接続部に跨がって形成されるとともに、前記挿通通路と前記コネクタ内通路とを連通しかつ前記導入部材を挿通可能な連通通路と、
を備え、
前記ハブには、その外周面から突出して分岐管部が設けられており、
前記分岐管部に対して係合可能とされ、その係合によって前記第1接続部と前記ハブとの接続状態を保持する保持部を備えることを特徴とする医療用コネクタ。
内腔に生体内へ導入される細長状の導入部材が挿通されるシースチューブと、該シースチューブの基端部に接続されるとともに前記内腔と連通しかつ前記導入部材を挿通可能な挿通通路を有する管状のハブと、前記挿通通路に設けられた止血弁とを備えるシースイントロデューサについて、そのハブを、前記導入部材を挿通可能なコネクタ内通路を備え、かつ止血機能を有する医療用器具に接続するための医療用コネクタであって、
管状をなすとともに、前記ハブの挿通通路に基端側から挿入され、その挿通通路内にある前記止血弁を貫通した状態で前記ハブに接続される第1接続部と、
前記第1接続部のハブ接続側とは反対側に設けられ、前記医療用器具に接続される第2接続部と、
前記各接続部に跨がって形成されるとともに、前記挿通通路と前記コネクタ内通路とを連通しかつ前記導入部材を挿通可能な連通通路と、
を備え、
前記ハブには、その外周面から突出して分岐管部が設けられており、
前記第1接続部に接続された前記ハブを内部に収容する収容筒部を備え、
前記収容筒部には、前記ハブに対する前記第1接続部の接続に際し前記分岐管部を通過させる分岐管通路が形成されていることを特徴とする医療用コネクタ。
前記分岐管通路は、前記第1通路部と前記第2通路部とをそれぞれ複数ずつ有しており、前記第1通路部と前記第2通路部とが交互に設けられることで階段状の連続通路とされていることを特徴とする請求項3に記載の医療用コネクタ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、近年、シースイントロデューサによる血管への刺込部位に対して導入部材による治療対象部位が比較的近い位置にある場合に、ガイディングカテーテルを用いないで導入部材を治療対象部位まで導入することが行われている。すなわち、シースイントロデューサを血管内に挿入した後、そのシースイントロデューサ内を通じて導入部材を血管内へ導入することが行われている。この場合、ガイディングカテーテルを用いなくてよい分、導入部材の血管内への導入作業を速やかに行うことが可能となる。
【0007】
ここで、上記のように、導入部材がシースイントロデューサ内を通じて血管内へ導入される場合には、導入部材がシースイントロデューサ(ハブ)内の止血弁を貫通した状態で導入されることになる。しかしながら、シースイントロデューサ内の止血弁はその止血性能が比較的低く、そのため導入部材が当該止血弁を貫通した状態で血管内へ導入される場合には、止血が不十分となって血液漏れが生じることが懸念される。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、導入部材を血管内へ導入するに際し、シースイントロデューサとは異なる部分で止血を行うことを可能とする医療用コネクタを提供することを主たる目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決すべく、第1の発明の医療用コネクタは、内腔に生体内へ導入される細長状の導入部材が挿通されるシースチューブと、該シースチューブの基端部に接続されるとともに前記内腔と連通しかつ前記導入部材を挿通可能な挿通通路を有する管状のハブと、前記挿通通路に設けられた止血弁とを備えるシースイントロデューサについて、そのハブを、前記導入部材を挿通可能なコネクタ内通路を備え、かつ止血機能を有する医療用器具に接続するための医療用コネクタであって、管状をなすとともに、前記ハブの挿通通路に基端側から挿入され、その挿通通路内にある前記止血弁を貫通した状態で前記ハブに接続される第1接続部と、前記第1接続部のハブ接続側とは反対側に設けられ、前記医療用器具に接続される第2接続部と、前記各接続部に跨がって形成されるとともに、前記挿通通路と前記コネクタ内通路とを連通しかつ前記導入部材を挿通可能な連通通路と、を備えることを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、医療用コネクタを介してシースイントロデューサのハブと医療用器具とが接続される。医療用コネクタには、第1接続部と第2接続部とが設けられており、そのうち第1接続部がハブの挿通通路に基端側から挿入されることで、その挿通通路内の止血弁を貫通した状態でハブに接続され、第2接続部が医療用器具に対して接続される。かかる接続状態では、ハブの挿通通路と医療用器具のコネクタ内通路とが医療用コネクタの連通通路を介して連通されるため、コネクタ内通路→連通通路→挿通通路を通じて導入部材をシースチューブの内腔に挿通し、その挿通状態で導入部材を血管内へ導入することが可能となる。この場合、導入部材の血管内への導入に際し、止血機能を有する医療用器具において止血を行うことが可能となり、つまりはシースイントロデューサとは異なる部分で止血を行うことが可能となる。したがって、例えば医療用器具として止血性能に優れたものを用いれば、導入部材を血管内へ導入するに際し十分な止血を行うことが可能となる。
【0011】
第2の発明の医療用コネクタは、第1の発明において、前記ハブには、その外周面から突出して分岐管部が設けられており、前記分岐管部に対して係合可能とされ、その係合によって前記第1接続部と前記ハブとの接続状態を保持する保持部を備えることを特徴とする。
【0012】
一般に、ハブにはその外周面から突出して分岐管部が設けられている。そこで本発明では、この点に着目し、その分岐管部に対して係合可能な保持部を設け、その保持部と分岐管部との係合によって第1接続部とハブとの接続状態を保持するようにしている。これにより、それら両者の接続状態を好適に維持することが可能となる。
【0013】
第3の発明の医療用コネクタは、第2の発明において、前記ハブには、その外周面から突出して分岐管部が設けられており、前記第1接続部に接続された前記ハブを内部に収容する収容筒部を備え、前記収容筒部には、前記ハブに対する前記第1接続部の接続に際し前記分岐管部を通過させる分岐管通路が形成されていることを特徴とする。
【0014】
本発明によれば、第1接続部に接続されたハブを収容筒部に収容することができる。また、収容筒部には分岐管通路が形成されているため、ハブに第1接続部を接続してハブを収容筒部に収容する際に、ハブの分岐管部を分岐管通路に通過させることができる。この場合、ハブの大部分を収容筒部に収容することができるため、ハブに手等が接触してハブが第1接続部から外れてしまう事態を生じにくくすることができる。
【0015】
第4の発明の医療用コネクタは、第3の発明において、前記分岐管通路は、前記ハブの止血弁に向けて前記第1接続部を押し入れる際に前記分岐管部を通過させる第1通路部と、前記第1通路部から前記収容筒部の周方向に延びているとともに、前記分岐管部を入り込ませることで当該分岐管部と係合可能とされ、その係合によって前記第1接続部と前記ハブとの接続状態を保持させる第2通路部と、を有することを特徴とする。
【0016】
本発明によれば、ハブの止血弁に向けて第1接続部を押し入れる際には分岐管部を第1通路部に通過させ、それからその分岐管部を第2通路部に入り込ませることで分岐管部を第2通路部に係合させることが可能となる。この場合、その係合によって第1接続部とハブとの接続状態が保持されるため、上記第2の発明と同様に、それら両者の接続状態を好適に維持することが可能となる。
【0017】
また、分岐管部を通過させるための分岐管通路(第2通路部)によって保持部を構成したため、かかる保持部を分岐管通路とは別で設ける場合と比べ、構成の簡素化を図ることができる。
【0018】
第5の発明の医療用コネクタは、第4の発明において、前記分岐管通路は、前記第1通路部と前記第2通路部とをそれぞれ複数ずつ有しており、前記第1通路部と前記第2通路部とが交互に設けられることで階段状の連続通路とされていることを特徴とする。
【0019】
ところで、ハブにおいて分岐管部と止血弁との間の距離は、ハブによって異なることが考えられる。そして、第2通路部にハブの分岐管部を入り込ませて係合させた状態での、止血弁に対する第1接続部の挿し込み(貫通)深さは上記の距離によって異なることが考えられる。その一方で、止血弁による止血機能を好適に発揮させる上では、止血弁に対する第1接続部の挿し込み深さを上記の距離にかかわらず均一化させることが望ましい。
【0020】
そこで本発明では、この点に鑑みて、第1通路部と第2通路部とを交互に複数ずつ設けることで分岐管通路を階段状に形成し、これによって第2通路部を止血弁に対する第1接続部の押し入れ方向において複数箇所に設けている。この場合、分岐管部の係合位置を第1接続部の押し入れ方向に調整することができるため、ハブの分岐管部と止血弁との距離にかかわらず、止血弁に対する第1接続部の挿し込み深さをある程度均一化させることができ、安定した止血機能を発揮させることができる。
【0021】
第6の発明の医療用コネクタは、第3乃至第5のいずれかの発明において、前記収容筒部の内側に設けられ、当該収容筒部に収容された前記ハブの基端面と密着される弾性シール部材を備えることを特徴とする。
【0022】
本発明によれば、収容筒部に収容されたハブの基端面が弾性シール部材と密着されるため、仮にハブの止血弁による止血が不十分でハブ内(挿通通路内)の血液が止血弁を通過してしまったとしても、その血液がハブの基端面と弾性シール部材との間を通じて外部へ漏れ出るのを防止できる。これにより、止血性能の向上を図ることができる。
【0023】
第7の発明の医療用コネクタは、第6の発明において、前記収容筒部内を移動可能であり、かつ当該収容筒部に収容された前記ハブの基端面に対向して設けられる可動部材と、前記可動部材を前記ハブの基端面側に付勢する付勢部材と、を備え、前記可動部材は、前記ハブの基端面側に前記弾性シール部材を有していることを特徴とする。
【0024】
ところで、弾性シール部材との密着面であるハブの基端面と、分岐管部との距離はハブによって異なることが考えられる。そのため、ハブの分岐管部を保持部に係合させることで第1接続部とハブとの接続状態を保持する上記第2の発明においては、その接続状態におけるハブの基端面の位置がハブによって異なることが考えられる。
【0025】
そこで本発明では、この点に鑑みて、ハブの基端面に対向して可動部材を設け、その可動部材を付勢部材によりハブの基端面側に付勢するようにし、そして可動部材のハブ基端面側に弾性シール部材を設けるようにしている。この場合、ハブの基端面の位置にかかわらず、弾性シール部材を付勢部材の付勢力によりハブの基端面に押し付けて密着させることができ、止血性能の向上を図ることができる。
【0026】
第8の発明の医療用コネクタは、第7の発明において、前記可動部材は、前記ハブの基端面に対向する平板部と、その平板部の周縁部から前記ハブ側に起立して設けられる周囲壁部とを有し、前記弾性シール部材は、前記周囲壁部の内側にはめ込まれた状態で設けられていることを特徴とする。
【0027】
本発明によれば、弾性シール部材が可動部材の周囲壁部の内側にはめ込まれた状態で設けられているため、弾性シール部材を可動部材と一体的に設ける上で好都合である。
【0028】
第9の発明の医療用コネクタは、第8の発明において、前記収容筒部内の中空部を閉塞する閉塞板部を有し、前記閉塞板部には、前記収容筒部の中央部に、当該収容筒部と同方向に延びるようにして前記第1接続部が設けられており、前記可動部材は、前記第1接続部が挿通された状態で前記収容筒部内に設けられ、前記収容筒部内において前記第1接続部の長手方向に延びるように形成された可動領域を移動可能となっていることを特徴とする。
【0029】
本発明によれば、可動部材が第1接続部を挿通させた状態で収容筒部内に設けられているため、可動部材が収容筒部内の可動領域を移動する際には第1接続部に沿って移動することとなる。この場合、ハブに対して接続される第1接続部を、可動部材を案内する案内部として機能させることができるため、ハブと可動部材との関係性を考えると好都合な構成を実現することができる。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下に、本発明を具体化した一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、シースイントロデューサを有して構成されるシースイントロデューサ組立について具体化している。
図1は、シースイントロデューサ組立の構成を示す正面図である。
図2は、(a)がシースイントロデューサ組立の構成を示す縦断面図であり、(b)がシースイントロデューサを示す縦断面図である。なお、
図2(a)と
図2(b)とはそれぞれ異なる面で切断した縦断面図となっている。
【0032】
図1及び
図2(a)に示すように、シースイントロデューサ組立10は、シースイントロデューサ11と、シースイントロデューサ11のハブ16に接続された医療用コネクタ12(以下、単にコネクタ12という)と、コネクタ12の基端側に接続されたYコネクタ13とを備える。なおここで、Yコネクタ13が医療用器具に相当する。
【0033】
シースイントロデューサ11は、血管に刺し込まれることにより血管内に挿入されるものであり、
図2(b)に示すように、シースチューブ15と、そのシースチューブ15の基端部(近位端部)に取り付けられたハブ16とを備える。シースチューブ15は、可撓性を有する樹脂材料により管状に形成されており、その内側にバルーンカテーテル等の導入部材Xが挿通される内腔15aを有している。
【0034】
ハブ16は、本体部17と、止血弁18と、キャップ部19とを有している。本体部17は、ポリエチレン等の樹脂材料により円管状(円筒状)に形成されており、その内部に軸線方向全域に亘って延びる管孔21を有している。管孔21は、その基端側が孔径の大きい大径領域21aとなっており、その先端側が孔径の小さい小径領域21bとなっており、それら各領域21a,21bの間が大径領域21aから小径領域21bに向けて縮径された縮径領域21cとなっている。
【0035】
管孔21の先端部(小径領域21b)には、シースチューブ15の基端部が挿入されている。シースチューブ15は、その挿入状態において熱溶着や接着等により本体部17に固定されている。これにより、シースチューブ15と本体部17(ひいてはハブ16)とが接続され、シースチューブ15の内腔15aと本体部17の管孔21とが連通されている。
【0036】
本体部17には、その外周面から突出して分岐管部23が設けられている。分岐管部23は、本体部17における軸線方向の中間部にて当該軸線方向と直交(交差)する方向へ突出している。分岐管部23は、管孔21の軸線方向において小径領域21bよりも基端側にあり、詳しくは縮径領域21cと同位置にある。また、分岐管部23には、その内部に管孔21と連通する管孔23aが形成されている。分岐管部23には、図示は省略するが造影剤等の液剤を供給するための液剤供給器が導管を介して接続され、その液剤供給器より液剤が管孔21,23aを通じて体内へ供給されるようになっている。
【0037】
本体部17の基端部は外径が小さくされた縮径部17aとなっており、その縮径部17aの基端側には止血弁18が設けられている。止血弁18は、シリコンゴム等の弾性を有する材料により円板状に形成されており、管孔21の基端開口を塞ぐようにして設けられている。止血弁18には、その厚み方向に貫通してスリット(図示略)が形成されている。スリットは、例えば十文字状をなしており、止血弁18の弾性によって常時閉鎖された状態となっている。但し、スリットは一直線状とする等、その形状は任意でよい。なお、止血弁18は分岐管部23よりも基端側に位置している。
【0038】
キャップ部19は、本体部17と同じ樹脂材料により有底の円筒状に形成されている。キャップ部19は、その内側に止血弁18を収容する収容凹部27を有している。キャップ部19は、収容凹部27に止血弁18を収容した状態で本体部17の縮径部17aに被せられて固定されている。これにより、止血弁18はキャップ部19の底部19aと縮径部17aとの間に配設されている。また、キャップ部19の底部19aには、その中央部に厚み方向に貫通する貫通孔28が形成されている。この場合、本体部17の管孔21と収容凹部27と貫通孔28とによりハブ16の内部通路29が構成され、その内部通路29に対して導入部材Xが挿通されるようになっている。なお、この内部通路29が挿通通路に相当する。
【0039】
続いて、コネクタ12の説明に先立ち、Yコネクタ13についての説明を行う。
【0040】
Yコネクタ13は、ポリカーボネート等の合成樹脂材料によりY字状に形成されたコネクタ本体31を有している。コネクタ本体31は、管状をなす第1管部32と、当該第1管部32の途中位置から分岐させて設けられ、管状をなす第2管部33とを有している。第1管部32の管孔32aと第2管部33の管孔33aとは互いに連通されている。
【0041】
第1管部32の先端部には、コネクタ12と接続されるローテータ34が取り付けられている。ローテータ34は、第1管部32と同一軸上に設けられた管部35を有している。管部35は、その内側に第1管部32の管孔32aと連通する管孔35aを有している。
【0042】
第1管部32の基端部にはスクリュ37が取り付けられている。スクリュ37は有底の円筒状に形成されており、その内側空間が先端側に向けて開口されている。スクリュ37の内側空間には第1管部32の基端部が挿入されており、その挿入された基端部がスクリュ37の内周面にねじ込まれている。また、スクリュ37の底部37aには、厚み方向に貫通する貫通孔39が形成されている。
【0043】
第1管部32の基端部とスクリュ37とにより囲まれた空間には止血弁38が収容されている。止血弁38は、比較的高い止血性能を有しており、ハブ16内の止血弁18よりも高い止血性能を有している。止血弁38は、シリコンゴム等の弾性を有する材料により円板状に形成されており、第1管部32(管孔32a)と同一軸上に配置されている。止血弁38には、その厚み方向に貫通したスリット(図示略)が形成されている。スリットは、例えば十文字状をなしており、止血弁38の弾性によって常時閉鎖された状態となっている。但し、スリットは一直線状とする等、その形状は任意でよい。また、Yコネクタ13がかかる止血弁38を有している点からすれば、Yコネクタ13を止血用コネクタということもできる。
【0044】
スクリュ37の基端側にはオープナ41が取り付けられている。オープナ41は、止血弁38を貫通するための貫通部42を有している。貫通部42は、円管状をなしており、その内側に管孔42aを有している。貫通部42は、スクリュ37の底部37aの貫通孔39に挿通させて設けられており、その管孔42aと第1管部32の管孔32aとが(詳しくはスクリュ37の内側空間を介して)連通されている。この場合、管部35の管孔35aと第1管部32の管孔32aと貫通部42の管孔42aとによりYコネクタ13の内部通路43が構成され、その内部通路43に対して導入部材Xが挿通されるようになっている。なお、この内部通路43がコネクタ内通路に相当する。
【0045】
次に、コネクタ12の構成について
図3及び
図4に基づいて詳細に説明する。なお、
図3はコネクタ12の構成を示しており、(a)が同構成を示す斜視図、(b)が正面図、(c)が縦断面図である。
図4も同じくコネクタ12の構成を示しており、(a)が同構成を示す分解正面図、(b)が分解縦断面図である。
【0046】
図3及び
図4に示すように、コネクタ12は、第1ボディ51と第2ボディ52とを備える。これら各ボディ51,52は互いに結合されており、これら各ボディ51,52によってコネクタ本体が構成されている。
【0047】
第1ボディ51は、樹脂材料により形成されており、例えばポリカーボネートにより形成されている。第1ボディ51は、有底の円筒状に形成された筒状部54と、その筒状部54の底板部54aを貫通して延びる管部55とを有する。筒状部54は、その内側に第2ボディ52を収容する収容凹部57を有している。収容凹部57は、先端側に向けて開口された凹状空間となっており、その底面が円板状の底板部54aによって規定されている。この底板部54aが閉塞板部に相当する。
【0048】
筒状部54において収容凹部57を囲む周壁部58には、その先端側に厚み方向に貫通する複数(本実施形態では4つ)の孔部59が形成されている。これら各孔部59はいずれも矩形形状をなしており、周壁部58の周方向に等間隔(詳しくは90°間隔)で配置されている。なお、本実施形態では、各孔部59のうち対向する所定の2つの孔部59が、それ以外の2つの孔部59と比べて周方向に長い長孔とされている。
【0049】
筒状部54の外周面には、軸線方向に延びる複数のリブ61が周方向に所定間隔(詳しくは等間隔)で設けられている。これらのリブ61によって筒状部54の強度が高められている。また、筒状部54の外周面はコネクタ12の外周面となるため、コネクタ12をシースイントロデューサ11及びYコネクタ13に接続する際には筒状部54を手に持って接続作業を行うことになる。この点、かかるリブ61が設けられていることで、筒状部54を持って接続作業をする際に手が滑るといった不都合が生じにくくなり、接続作業がし易くなる。
【0050】
管部55は、筒状部54の軸線方向に延びる円管状をなしており、底板部54aの中央部(中心部)を貫通して設けられている。管部55は、その内側に軸線方向全域に亘って延びる管孔55aを有している。この管孔55aは、軸線方向の両端において外部に開放されている。なお、この管孔55aが連通通路に相当する。
【0051】
管部55において底板部54aよりも先端側はシースイントロデューサ11のハブ16に接続される第1管部63となっている。一方、管部55において底板部54aよりも基端側はYコネクタ13のローテータ34(管部35)に接続される第2管部64となっている。この場合、第1管部63が第1接続部に相当し、第2管部64が第2接続部に相当する。
【0052】
管部55は、第1管部63の基端側から第2管部64の先端に向けて拡径されており、第1管部63よりも第2管部64の方が内径及び外径ともに大きくなっている。第1管部63は、後述するように、ハブ16の止血弁18を貫通しハブ16の内部通路29(詳しくは本体部17の管孔21)に挿し入れられる部分となっており、その外径が管孔21の大径領域21aの内径よりも小さく、かつ小径領域21bの内径よりも大きくなっている。つまり、第1管部63の外径は、縮径領域21c(の途中位置)の内径と同じとされている。また、第1管部63は、筒状部54の先端よりも先端側へ延びており、その先端部が先細りしている。
【0053】
第2管部64は、後述するように、その管孔55aにYコネクタ13のローテータ34の管部35が挿入され当該管部35と接続される部分である。第2管部64では、管孔55aが先端側から基端側に向かうにつれて滑らかに拡径されており、その内周面がテーパ面66となっている。このテーパ面66は、予め規格された形状を有しており、管孔55aに管部35が挿入されるとその管部35と液密状態で嵌合するようになっている。
【0054】
第2ボディ52は、第1ボディ51と同じ樹脂材料すなわちポリカーボネートにより円筒状に形成されている。第2ボディ52は、第1ボディ51の収容凹部57に収容された被収容部71と、その収容凹部57から先端側に延出させて設けられた延出部72とを有する。被収容部71は、その外径が収容凹部57の内径と同じか又はそれよりも若干小さくされており、第1ボディ51(筒状部54)と同一軸上に位置した状態で収容凹部57に収容されている。なお、第2ボディ52が収容筒部に相当する。
【0055】
被収容部71の外周面には、その先端側に複数(本実施形態では4つ)の突出部74が設けられている。これら各突出部74は、被収容部71の周方向に沿って等間隔で配置され、具体的には第1ボディ51の各孔部59に対応する位置にそれぞれ配置されている。被収容部71が第1ボディ51の収容凹部57に収容された状態では、各突出部74がそれぞれ第1ボディ51の各孔部59に入り込んで各々の孔部59と係合されている。これにより、被収容部71ひいては第2ボディ52が第1ボディ51と結合されている。
【0056】
被収容部71の内周面には、軸線方向全域に亘って延びる複数(本実施形態では4つ)の案内溝75が形成されている。これら各案内溝75は被収容部71の周方向に所定の間隔で配置されており、詳しくは等間隔(90°間隔)で配置されている。案内溝75の先端部には段差部77が生じており、その段差部77によって案内溝75の先端が規定されている。その一方で、案内溝75は、その基端において開放されている。
【0057】
延出部72は、基端部から先端部に向かうにつれて外径が小さくなるテーパ形状をなしており、その外周面がテーパ面76となっている。延出部72は、その基端部において外径が被収容部71よりも大きくされており、詳しくは第1ボディ51の筒状部54の外径と同じとされている。
【0058】
延出部72を構成する周壁部78には、ハブ16の分岐管部23を案内するための案内通路80が形成されている。案内通路80は、周壁部78を厚み方向に貫通して形成されており、周壁部78の先端から基端側に向けて延びる第1通路部81と、その第1通路部81の基端部から周壁部78の周方向の一方側に向けて延びる第2通路部82とを有する。なお、この場合、案内通路80が分岐管通路に相当し、第2通路部82が保持部に相当する。また、周壁部78において第2通路部82を規定する(軸線方向の)先端側の通路端面85には、その第1通路部81寄りの端部に第2通路部82に向けて突出する突出部84が設けられている。
【0059】
また、本実施形態では、通路端面85が周壁部78の軸線方向において第1管部63の先端と同位置に設定されている。
【0060】
なお、上述した第1ボディ51と第2ボディ52とは、必ずしもポリカーボネートにより形成する必要はなく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド等他の樹脂材料により形成してもよい。また、金属材料やガラス材料等、樹脂材料以外の材料により形成してもよい。さらに、第1ボディ51と第2ボディ52とを異なる材料により形成してもよい。
【0061】
第2ボディ52の内側には、可動部材86が配設されている。可動部材86は、各ボディ51,52と同じ樹脂材料により形成されている。可動部材86は、円筒状に形成された筒状部87と、筒状部87の内側に設けられた円板状の仕切板部88とを有する。仕切板部88は、筒状部87に対して同軸に配置され、筒状部87の内側空間を軸線方向に仕切るように設けられている。
【0062】
可動部材86には、仕切板部88を挟んだ両側にそれぞれ凹部94,95が形成されている。これらの凹部94,95のうち、凹部95はその内径が凹部94よりも大きくなっている。また、仕切板部88には、その中央部にこれら両凹部94,95を連通する孔部89が形成されている。なお、この場合、仕切板部88が「平板」に相当し、筒状部87において凹部95を囲む壁部が「周囲壁部」に相当する。
【0063】
筒状部87の外周面には、複数(本実施形態では4つ)の被案内部96が突出して形成されている。これら各被案内部96はそれぞれ筒状部87の軸線方向に延びており、詳しくは同方向において仕切板部88と同じ位置から筒状部87の凹部94側の一端まで延びている。各被案内部96はそれぞれ筒状部87の周方向に所定の間隔(等間隔)で配置されており、具体的には第2ボディ52の各案内溝75に対応させて配置されている。
【0064】
可動部材86は、その筒状部87を第2ボディ52と同一軸線上に位置させた状態で当該第2ボディ52の内側に配設されている。可動部材86は、その凹部94を基端側に開口させ、かつその凹部95を先端側に開口させる向きで配置され、その仕切板部88の孔部89に第1ボディ51の第1管部63を挿通させている。
【0065】
可動部材86は、第2ボディ52の内側において当該ボディ52の軸線方向に移動可能に設けられている。可動部材86は、各被案内部96をそれぞれ第2ボディ52の各案内溝75に入り込ませている。これにより、各被案内部96がそれぞれ各々の案内溝75に沿って移動することで、可動部材86が案内溝75に沿ってつまりは第2ボディ52の軸線方向に沿って案内されるようになっている。
【0066】
可動部材86の仕切板部88と第1ボディ51(筒状部54)の底板部54aとの間には、付勢部材としてのコイルばね90が圧縮した状態で配設されている。コイルばね90は、その先端側を可動部材86の凹部94に収容した状態で配設されている。この場合、コイルばね90の付勢力によって、仕切板部88ひいては可動部材86が第1ボディ51(さらには第2ボディ52)に対して基端側に向けて付勢されている。
【0067】
これに対して、可動部材86は、その被案内部96が案内溝75の段差部77に当接している。そのため、可動部材86は、コイルばね90によって先端側に付勢されているにもかかわらず、それ以上の先端側への移動が規制されている。この場合の可動部材86の位置が当該可動部材86の初期位置(
図3(a)〜(c)参照)となっている。なお、
図4では便宜上、コイルばね90の図示を省略している。
【0068】
可動部材86の凹部95には、円板状のシール部材98がはめ込まれている。シール部材98は、シリコンゴム等の弾性を有する材料により形成され、その厚み寸法が凹部95の深さ寸法よりも小さくされている。この場合、可動部材86(筒状部87)の一部がシール部材98よりも先端側に延出して延出部86aとなっている。シール部材98には、その中央部に厚み方向に貫通する孔部99が形成されている。この孔部99は可動部材86の仕切板部88の孔部89と連通しており、それら両孔部89,99に対して第1ボディ51の第1管部63が挿通されている。なお、この場合、シール部材98が弾性シール部材に相当する。
【0069】
次に、上記のコネクタ12を用いてシースイントロデューサ11のハブ16とYコネクタ13とを接続した場合の接続構成について
図5に基づいて説明する。
図5は、ハブ16とYコネクタ13とをコネクタ12を介して接続した接続部分の構成を示す縦断面図である。
【0070】
まず、コネクタ12とハブ16との接続構成について説明する。
【0071】
図5に示すように、コネクタ12は、第2ボディ52の内側にハブ16を収容した状態で当該ハブ16と接続されている。コネクタ12の第1管部63は、ハブ16の止血弁18のスリットを貫通した状態でハブ16と接続されており、その接続によってコネクタ12の管孔55aとハブ16の内部通路29とが連通されている。止血弁18に対する第1管部63の貫通状態において、第1管部63の外周面と止血弁18のスリットの内周面とは互いに密着しており、それによってそれら両者間を通じた血液漏れが防止されている。また、第1管部63は、その先端部がハブ16の管孔21の縮径領域21cまで達しており、止血弁18に対して十分な挿し込み深さで挿し込まれて(貫通されて)いる。そのため、止血弁18による止血機能を安定した状態で発揮させることが可能となる。
【0072】
第1管部63(コネクタ12)がハブ16に接続された状態では、ハブ16の分岐管部23がコネクタ12の第2通路部82に位置している(
図6(d)も参照)。この場合、分岐管部23が第2通路部82に係合されることで、ハブ16がコネクタ12に対して先端側へ移動することが規制されている。そのため、コネクタ12(第1管部63)とハブ16との接続状態が保持され、それら両者16,63の接続状態を好適に維持することが可能となる。また、分岐管部23は、突出部84により第2通路部82から第1通路部81へ入り込むことが抑制されているため(
図6(d)参照)、その点でも第1管部63とハブ16との接続が外れにくくなっている。
【0073】
ハブ16は、第2ボディ52の内側に収容された状態において、その基端側を可動部材86の延出部86a内側に入り込ませ、その(キャップ部19の)基端面をシール部材98に密着させている。具体的には、ハブ16が第2ボディ52内に収容された状態(換言すると分岐管部23が第2通路部82に位置した状態)では、そのハブ16の基端面によって、可動部材86がシール部材98を介して初期位置よりも基端側(第2ボディ52内の奥側)へ押し込まれた状態にある。そして、かかる可動部材86の押し込みに伴い、可動部材86(仕切板部88)にはコイルばね90による先端側へ向けた付勢力が作用しており、その付勢力によってシール部材98がハブ16の基端面に押し付けられている。これにより、ハブ16の基端面にシール部材98が密着されている。
【0074】
続いて、コネクタ12とYコネクタ13との接続構成について説明する。
【0075】
コネクタ12の第2管部64では、管孔55aにYコネクタ13のローテータ34の管部35が挿入されており、その挿入状態において管部35が管孔55aのテーパ面66と嵌合している。これにより、第2管部64とYコネクタ13とが接続されており、その接続によってコネクタ12の管孔55aとYコネクタ13の内部通路43とが連通されている。
【0076】
以上のように、ハブ16とYコネクタ13とがコネクタ12を介して接続され、その接続によってハブ16の内部通路29とYコネクタ13の内部通路43とがコネクタ12の管孔55aを介して連通されている。
【0077】
次に、コネクタ12とハブ16とを接続する際の流れについて、
図6及び
図7を用いながら説明する。
図6及び
図7はいずれもコネクタ12とハブ16とを接続する際の流れを説明するための説明図であり、
図6ではその説明図を正面図で示しており、
図7では縦断面図で示している。また、
図6(a)〜
図6(d)はそれぞれ
図7(a)〜
図7(d)に対応している。
【0078】
まず
図6(a)及び
図7(a)に示すように、ハブ16(詳しくはキャップ部19)の基端面をコネクタ12のシール部材98と向き合わせた状態で、ハブ16とコネクタ12とを軸線方向に並べる。この際、ハブ16の分岐管部23とコネクタ12の第1通路部81とを軸線周り方向にて同位置に配置する。
【0079】
次に、
図6(b)及び
図7(b)に示すように、ハブ16をコネクタ12の第2ボディ52の内側に入り込ませ、その状態でハブ16を第2ボディ52内の奥側(基端側)へ押し込む。この際、ハブ16の分岐管部23をコネクタ12の第1通路部81に通過させ、同通路部81の基端部まで導く(
図6(c)参照)。これにより、第1管部63がハブ16の止血弁18に向けて押し込まれ当該止血弁18を貫通し、その貫通状態でハブ16に接続される(
図7(c)参照)。また、第2ボディ52内へのハブ16の押し込みに伴い、同ボディ52内のシール部材98さらには可動部材86がハブ16によって第2ボディ52内の奥側へコイルばね90の付勢力に抗しながら押し込まれる。
【0080】
次に、
図6(d)に示すように、ハブ16をコネクタ12に対して軸線周り方向における一方側(
図6(d)において右側)に回転させ、ハブ16の分岐管部23を第2通路部82に入り込ませる。これにより、分岐管部23が第2通路部82に対して係合され、その係合によって、第1管部63がハブ16に接続された状態(止血弁18を貫通した状態)が保持される(
図7(d)参照)。
【0081】
次に、上述したシースイントロデューサ組立10を用いて導入部材Xを血管内に導入する場合の作業の流れについて
図2を参照しながら説明する。なおここでは、導入部材Xとしてバルーンカテーテルを想定しており、そのバルーンカテーテルを体内の狭窄箇所(治療対象箇所)まで導入する際の流れについて説明する。また、バルーンカテーテルは、その先端部に、流体を利用して膨張及び収縮が可能なバルーンを有する周知の構成のものからなる。
【0082】
導入作業を行うに際しては、シースイントロデューサ組立10を構成する各部材11〜13、すなわちシースイントロデューサ11、コネクタ12、Yコネクタ13をばらばらの状態にしておく。そしてまず、シースイントロデューサ11(詳しくはシースチューブ15)の先端を血管に刺し込むことで、シースチューブ15を血管内に挿入する。
【0083】
次に、コネクタ12をYコネクタ13に接続して当該Yコネクタ13と一体化させ、その後コネクタ12をシースイントロデューサ11のハブ16に対して接続する。これにより、シースイントロデューサ11とコネクタ12とYコネクタ13とが一体化されシースイントロデューサ組立10が形成される。なお、かかる手順に代えて、まずシースイントロデューサ11のハブ16にコネクタ12を接続し、それからコネクタ12にYコネクタ13を接続するようにしてもよい。
【0084】
シースチューブ15を血管内に挿入した状態を保持するにあたっては、例えばコネクタ12の外周面を肢体に密着させた状態で保持することが考えられる。ここで本コネクタ12では、その外周面にテーパ面76が形成されているため、そのテーパ面76を肢体に密着させた状態でシースチューブ15の挿入状態を保持することができる。この場合、コネクタ12内のハブ16から先端側に向けて延びるシースチューブ15をテーパ面76のテーパ角に応じて肢体側に向けることができるため、シースチューブ15を肢体側に無理に屈曲させる等してシースチューブ15をキンクさせてしまう不都合を抑制することができる。
【0085】
シースイントロデューサ組立10を形成後、そのシースイントロデューサ組立10内にガイドワイヤGを挿通する。このとき、ガイドワイヤGは、Yコネクタ13の内部通路43→コネクタ12の管孔55a→ハブ16の内部通路29を通じてシースチューブ15の内腔15aへ挿通される。そして、その挿通状態でガイドワイヤGを血管内に挿入し、血管内における狭窄箇所を越える位置まで導入する。
【0086】
次に、バルーンカテーテルをシースイントロデューサ組立10内に挿通し、その挿通状態で押引操作を加えながら血管内の狭窄箇所まで導入する。この際、バルーンカテーテルは、バルーンを収縮させた状態でガイドワイヤGに沿って狭窄箇所まで導入される。したがって、バルーンカテーテルは、上記ガイドワイヤGと同様、Yコネクタ13の内部通路43→コネクタ12の管孔55a→ハブ16の内部通路29→シースチューブ15の内腔15aを通じて血管内へ導入される。
【0087】
この導入に際して、バルーンカテーテルはYコネクタ13の止血弁38のスリットを貫通(挿通)した状態で血管内へ導入され、その止血弁38によって止血が行われる。つまり、この場合、バルーンカテーテルの血管内への導入に際し、シースイントロデューサ11(詳しくはハブ16内の止血弁18)とは異なる部分で止血を行うことが可能となる。そして、Yコネクタ13の止血弁38は、上述したようにハブ16の止血弁18よりも高い止血性能を有しているため、この場合バルーンカテーテルの血管内への導入に際し、十分な止血を行うことが可能となる。
【0088】
バルーンカテーテル(バルーン)を狭窄箇所まで導入した後、バルーンを膨張させて狭窄箇所を拡張させる。その後、バルーンを収縮状態として、バルーンカテーテルをシースイントロデューサ組立10内を通じて血管内から抜き取る。
【0089】
以上、詳述した本実施形態の構成によれば、以下の優れた効果が得られる。
【0090】
第1管部63に接続したハブ16を第2ボディ52(周壁部78)の内部に収容可能とし、その第2ボディ52に、ハブ16に対する第1管部63の接続に際しハブ16の分岐管部23を通過させる案内通路80を形成した。この場合、ハブ16の大部分を第2ボディ52に収容することができるため、ハブ16に手等が接触してハブ16が第1管部63から外れてしまう事態を生じにくくすることができる。
【0091】
周壁部78を、第1管部63の軸線方向に延びる筒状に形成し、案内通路80を、同方向における周壁部78の先端から基端側に向けて延びる第1通路部81と、その第1通路部81から周壁部78の周方向に延びる第2通路部82とを有して構成した。この場合、第1管部63をハブ16の止血弁18に向けて押し入れる際には分岐管部23を第1通路部81に通過させ、それから分岐管部23を第2通路部82に入り込ませることで分岐管部23を第2通路部82に係合させることが可能となる。この場合、その係合によって第1管部63とハブ16との接続状態を保持することができるため、それら両者16,63の接続状態を好適に維持することが可能となる。
【0092】
また、第1管部63とハブ16との接続状態を保持すべく分岐管部23に係合可能な部分(保持部)を、分岐管部23を通過させるための案内通路80(詳しくは第2通路部82)を用いて構成したため、かかる保持部を案内通路80とは別で設ける場合と比べ、構成の簡素化を図ることができる。
【0093】
第2ボディ52の内側に、当該第2ボディ52に収容されたハブ16の基端面と密着されるシール部材98を設けたため、仮にハブ16の止血弁18による止血が不十分でハブ16内(詳しくは管孔21内)の血液が止血弁18を通過してしまったとしても、その血液がハブ16の基端面とシール部材98との間を通じて外部へ漏れ出るのを防止できる。これにより、止血性能の向上を図ることができる。
【0094】
ここで、シール部材98との密着面であるハブ16の基端面と、分岐管部23との間の距離はハブ16によって異なることが考えられる。そのため、分岐管部23を第2通路部82に入り込ませて(係合させて)第1管部63とハブ16との接続状態を保持した状態におけるハブ16の基端面の位置はハブ16によって異なることが考えられる。そこで、上記の実施形態では、この点に鑑みて、第2ボディ52の内側に、当該ボディ52に収容されるハブ16の基端面に対向する可動部材86と、その可動部材86をハブ16の基端面側に付勢するコイルばね90とを設け、可動部材86のハブ16基端面側にシール部材98を設けるようにした。この場合、ハブ16の基端面の位置にかかわらず、コイルばね90の付勢力によりシール部材98をハブ16の基端面に押し付けて密着させることができ、止血性能の向上を図ることができる。
【0095】
可動部材86に、ハブ16の基端面側に開放された凹部95を設け、その凹部95にシール部材98をはめ込んだ。この場合、シール部材98を可動部材86と一体的に設けるにあたり都合がよい。
【0096】
第1ボディ51の底板部54aにより第2ボディ52の内側空間を基端側から閉塞し、その底板部54aの中央部に、第2ボディ52の軸線方向に延びるようにして第1管部63を設けた。そして、可動部材86を、その孔部89に第1管部63を挿通させた状態で第2ボディ52の内側空間に設け、同空間において第1管部63の長手方向に延びるように形成された可動領域で移動可能とした。この場合、ハブ16に対して接続される第1管部63を、可動部材86を案内する案内部として機能させることができるため、ハブ16と可動部材86との関係性を考えると好都合な構成を実現することができる。
【0097】
〔第2の実施形態〕
本実施形態では、医療用コネクタの構成が上記第1の実施形態とは異なっている。以下、かかる本実施形態のコネクタの構成について
図8に基づいて説明する。なお、
図8は、(a)がコネクタの構成を示す正面図であり、(b)が同構成を示す側面図である。
【0098】
図8(a)及び(b)に示すように、本実施形態の医療用コネクタ100(以下、単にコネクタ100という)は、第1ボディ101と、第1ボディ101の基端側に固定された第2ボディ102とを備える。これら各ボディ101,102によってコネクタ本体が構成されている。
【0099】
第1ボディ101は、ポリカーボネート等の樹脂材料により円筒状に形成されている。なお、この場合、第1ボディ101が収容筒部に相当する。第1ボディ101を構成する周壁部104には、ハブ16の分岐管部23を案内するための案内通路105が形成されている。本実施形態では、この案内通路105の形態が上記第1の実施形態と相違しており、以下この案内通路105について
図8に加え
図9を参照しながら説明する。
図9は、第1ボディ101(周壁部104)を展開した状態で示す展開図である。
【0100】
図8及び
図9に示すように、案内通路105は、周壁部104を厚み方向に貫通して形成されており、周壁部104の先端側から基端側に向けて延びる第1通路部106と、その第1通路部106から周壁部104の周方向の一方側に向けて延びる第2通路部107とをそれぞれ複数(本実施形態では4つ)ずつ備える。第1通路部106と第2通路部107とは交互に設けられており、これによって案内通路105が階段状の連続通路として形成されている。なお、この場合、案内通路105が分岐管通路に相当し、各第2通路部107がそれぞれ保持部に相当する。
【0101】
第1通路部106には、周壁部104の先端にて開放されるとともに案内通路105への入口部分を構成する第1通路部106aと、隣り合う第2通路部107同士を繋ぐ複数(具体的には3つ)の第1通路部106bとが設けられている。このうち、第1通路部106aは周壁部104の軸線方向に延びているのに対して、第1通路部106bは周壁部104の軸線方向に対して傾斜する方向に延びており、より詳しくは隣り合う第2通路部107とそれぞれ鈍角をなす方向に延びている。
【0102】
また、周壁部104において第2通路部107に面した(軸線方向における)先端側の端面には、第2通路部107側に突出する突出部109が設けられている。突出部109は、各第2通路部107ごとにそれぞれ設けられ、各々の第2通路部107における案内通路105入口側の第1通路部106a寄りの端部に配置されている。
【0103】
第2ボディ102は、第1ボディ101と同じ樹脂材料により形成されている。第2ボディ102は、全体として円柱状に形成されており、外径の異なる2つの部分、すなわち大径部111及び小径部112を有している。大径部111は、その先端部に第1ボディ101と同じ外径からなる円板状のフランジ部113を有している。フランジ部113は、第1ボディ101と同一軸上に配置された状態で、当該第1ボディ101の基端部に溶着又は接着により固定されている。これにより、第2ボディ102が第1ボディ101と一体化されている。また、小径部112は大径部111に対して基端側に設けられており、大径部111と同一軸上に配置されている。なお、この小径部112が第2接続部に相当する。
【0104】
第2ボディ102には、当該ボディ102を軸線方向に貫通して延びる内部通路115が形成されている。小径部112では、この内部通路115が先端側から基端側に向かうにつれて滑らかに拡径されており、その内周面がテーパ面116となっている。このテーパ面116は予め規格された形状を有しており、内部通路115に基端側からYコネクタ13のローテータ34の管部35が挿入されるとその管部35と液密状態で嵌合されるようになっている。
【0105】
内部通路115の先端部には管部118の基端部が挿入されている。管部118は、各ボディ101,102と同じ樹脂材料により円管状に形成されており、各ボディ101,102の軸線方向に延びている。なお、この管部118が第1接続部に相当する。管部118は、その内部に軸線方向全域に亘って延びる管孔118aを有している。管部118は、内部通路115に挿入された状態で第2ボディ102に溶着又は接着により固定されている。この場合、管部118の管孔118aと第2ボディ102の内部通路115とは互いに連通しており、これら管孔118aと内部通路115とによりコネクタ100の内部通路119が構成されている。なお、内部通路119が連通通路に相当する。
【0106】
また、管部118は、その先端部が第1ボディ101の先端部よりも基端側に位置しており、具体的には、軸線方向において案内通路105における最も先端側の第2通路部107と同じ位置に位置している。
【0107】
次に、上記のコネクタ100を用いてシースイントロデューサ11のハブ16とYコネクタ13とを接続した場合の接続構成について
図10に基づいて説明する。
図10は、ハブ16とYコネクタ13とをコネクタ100を介して接続した接続部分の構成を示す正面図である。
【0108】
まず、コネクタ100とハブ16との接続構成について説明すると、
図10に示すように、コネクタ100は、第1ボディ101の内側にハブ16を収容した状態で当該ハブ16と接続されている。コネクタ100の管部118は、ハブ16の止血弁18のスリットを貫通した状態でハブ16と接続されており、この接続によってコネクタ100の内部通路119とハブ16の内部通路29とが連通されている。
【0109】
管部118(コネクタ100)がハブ16に接続された状態において、ハブ16の分岐管部23はコネクタ100の第2通路部107に位置している。詳しくは、分岐管部23は、各第2通路部107のうちで、最も軸線方向における先端側に位置する第2通路部107、換言すると最も案内通路105入口側に位置する第2通路部107に位置している。この場合、分岐管部23がこの第2通路部107に係合されることで、ハブ16がコネクタ100に対して先端側へ移動することが規制されている。そのため、コネクタ100(管部118)とハブ16との接続状態が保持され、それら両者16,118の接続状態を好適に維持することが可能となる。また、分岐管部23は、突出部109により第2通路部107から第1通路部106aへ入り込むことが抑制されており、その点でも管部118とハブ16との接続が外れにくくなっている。
【0110】
続いて、コネクタ100とYコネクタ13との接続構成について説明すると、コネクタ100の第2ボディ102の小径部112では、その内部通路119(115)にYコネクタ13のローテータ34の管部35が挿入されており、その挿入状態において管部35が内部通路115のテーパ面116と嵌合している。これにより、小径部112がYコネクタ13と接続されており、その接続によってコネクタ100の内部通路119とYコネクタ13の内部通路43とが連通されている。
【0111】
以上のように、ハブ16とYコネクタ13とがコネクタ100を介して接続され、その接続によってハブ16の内部通路29とYコネクタ13の内部通路43とがコネクタ100の内部通路119を介して連通されている。したがって、この場合にも、上記第1の実施形態と同様に、導入部材Xを血管内へ導入するに際し、導入部材XをYコネクタ13の内部通路43→コネクタ100の内部通路119→ハブ16の内部通路29→シースチューブ15の内腔15aを通じて血管内へ導入することができ、その導入時における止血をYコネクタ13により行うことができる。よって、この場合にも、ガイディングカテーテルを用いずに導入部材Xを血管内に導入するに際し、十分な止血を行うことが可能となる。
【0112】
続いて、案内通路105の作用について説明する。
【0113】
上述したように、本実施形態では案内通路105が階段状に形成されているため、第2通路部107が周壁部104の軸線方向、換言すると管部118の軸線方向において複数箇所(4箇所)に設けられている。この場合、ハブ16の分岐管部23をこれら第2通路部107のうちいずれに入り込ませるかで、分岐管部23の係合位置(換言するとハブ16の保持位置)を管部118の軸線方向(すなわち止血弁38に対する管部118の押し入れ方向)に段階的に変える(調整する)ことが可能となっている。
【0114】
ここで、ハブ16の分岐管部23と止血弁18との離間距離はハブ16によって異なることが考えられるが、上記の構成によればハブ16の分岐管部23と止血弁18との離間距離に応じて、分岐管部23の係合位置を調整することで、上記離間距離にかかわらず、止血弁18に対する管部118の挿し込み深さ(詳しくは管部118において止血弁18よりも先端側に挿し込まれた部位の長さ)をある程度均一化させることができ、安定した止血機能を発揮させることができる。また、止血弁18に対する管部118の挿し込み深さを均一化させることで、管部118の先端がハブ16(本体部17)の管孔21の小径領域21bに干渉してしまう不都合を回避することもできる。
【0115】
なお、案内通路105における各第2通路部107の数は必ずしも4つである必要はなく、2つ又は3つであってもよいし、5つ以上であってもよい。また、本実施形態では、管部118の軸線方向における第2通路部107の間隔(ピッチ)を不均等としたが、均等としてもよい。この間隔は、本コネクタ100に接続されるハブ16のサイズ等に応じて適宜設定すればよい。
【0116】
〔他の実施形態〕
本発明は上記実施形態に限らず、例えば次のように実施されてもよい。
【0117】
(1)上記各実施形態では、案内通路80,105の第2通路部82,107にハブ16の分岐管部23を入り込ませることで、分岐管部23を第2通路部82,107(保持部に相当)に係合させ、その係合によって第1管部63(管部118)とハブ16との接続状態を保持するようにしたが、かかる保持部の構成は必ずしもこれに限らない。例えば、上記第1の実施形態において、コネクタ12に、案内通路80として第1通路部81のみを設け、その第1通路部81に分岐管部23を位置させた状態で、当該分岐管部23に係合可能な係合部材を保持部として設けてもよい。かかる係合部材としては、例えば鉤状のフック部材が考えられる。具体的には、フック部材をコネクタ12の外周面等に取り付けて、分岐管部23に係合可能な係合位置と、その係合が解除される解除位置との間で動作可能とすることが考えられる。この場合にも、分岐管部23と係合部材との係合によって第1管部63とハブ16との接続状態が保持されるため、それら両者16,63の接続状態を好適に維持することが可能となる。
【0118】
また、コネクタ12に保持部を設けないようにしてもよい。つまり、第1管部63をハブ16の止血弁18(スリット)に貫通させて接続するだけにしてもよい。第1管部63が止血弁18を貫通した状態では、第1管部63の外周面に止血弁18のスリット内周面が密着されるため、この場合でも止血弁18からの第1管部63の抜けをある程度抑制することができ、第1管部63とハブ16との接続状態を維持することが期待できる。
【0119】
(2)上記第1の実施形態では、第1通路部81から周方向における一方側に延びる第2通路部82を設けたが、これに加えて、第1通路部81から周方向における他方側に延びる第2通路部82をさらに設けてもよい。また、この場合、各第2通路部82の軸線方向の位置を異ならせてもよい。そうすれば、上記第2の実施形態と同様に、ハブ16の分岐管部23の係合位置を第1管部63の軸線方向に段階的に変えることが可能となる。したがって、ハブ16の分岐管部23と止血弁18との距離にかかわらず、止血弁18に対する管部118の挿し込み深さをある程度均一化させることができ、安定した止血機能を発揮させることができる。
【0120】
(3)上記各実施形態では、コネクタ12,100にハブ16を収容する収容筒部(具体的には第2ボディ52,第1ボディ101)を設けたが、収容筒部を設けない構成としてもよい。例えば、上記第1の実施形態におけるコネクタが、管部55のみを備えた構成としてもよい。その場合でも、その管部55の両端側をそれぞれ第1接続部及び第2接続部とすることで、それら各接続部にそれぞれハブ16及びYコネクタ13を接続することができる。
【0121】
(4)上記第2の実施形態において、第1ボディ101の内部に、当該第1ボディ101内に収容したハブ16の基端面に密着されるシール部材(弾性シール部材に相当)を配設してもよい。シール部材は、弾性材料により円板状に形成され、例えば第2ボディ102のフランジ部113に当接させた状態で配設される。この場合にも、ハブ16の止血弁18に加えてシール部材による止血が行われるため、止血性能の向上を図ることができる。
【0122】
また、上述したように、第2の実施形態では、ハブ16の分岐管部23の係合位置を第1ボディ101の軸線方向に段階的に調整することが可能となっている。このため、ハブ16の基端面と分岐管部23との距離にかかわらず、分岐管部23の係合位置を調整することでハブ16の基端面をシール部材に密着させることができ、止血性能の向上を図れる。
【0123】
(5)上記実施形態では、コネクタ12に対してYコネクタ13を止血用コネクタ(医療用器具)として接続したが、Yコネクタ13以外の止血用コネクタを接続してもよい。例えば、第2管部33を具備しない止血用コネクタや、第1管部32や第2管部33を複数具備する止血用コネクタを接続することが考えられる。また、コネクタ12には必ずしも(止血用)コネクタを接続する必要はなく、例えば導入部材Xを挿通可能な内腔(コネクタ内通路に相当)を有しかつ止血機能を有した長尺状の医療用管部(医療用器具に相当)等、他の医療用器具を接続するようにしてもよい。その場合であっても、導入部材Xを血管内へ導入するに際し、シースイントロデューサ11のハブ16とは異なる部分で止血を行うことが可能となる。
【0124】
(6)上記実施形態では、コネクタ12の基端側に一のコネクタ(Yコネクタ13)だけを接続した場合について説明したが、コネクタ12の基端側に複数のコネクタを接続してもよい。例えば、コネクタ12の基端側に導入部材Xを挿通可能な内部通路を有する第1コネクタを接続し、その第1コネクタの基端側に同じく導入部材Xを挿通可能な内部通路を有する第2コネクタを接続することが考えられる。この場合にも、第1コネクタ及び第2コネクタの各内部通路→コネクタ12の管孔55a→ハブ16の内部通路29を通じて、導入部材Xを血管内に導入することができる。そして、第1コネクタ及び第2コネクタのうち少なくともいずれかが止血機能を有していれば、導入部材Xの導入に際してシースイントロデューサ11のハブ16とは異なる部分で止血を行うことが可能となる。
【0125】
なお、この場合には、第1コネクタと第2コネクタとにより「止血機能を有する医療用器具」が構成され、第1コネクタ及び第2コネクタの各内部通路により「コネクタ内通路」が構成される。また、上記例において、第1コネクタの基端側に、第2コネクタに代えて、医療用管部を接続してもよい。
【0126】
(7)上記各実施形態では、第2接続部(具体的には第2管部64,小径部112)とYコネクタ13(医療用器具に相当)との接続を、第2接続部内にYコネクタ13(詳しくは管部35)を挿入することにより、すなわち第2接続部を被挿入側、Yコネクタ13を挿入側として行ったが、医療用器具としてYコネクタ13以外のものを用いる場合には、その医療用器具を被挿入側、第2接続部を挿入側としてそれら両者の接続を行ってもよい。