特許第6132693号(P6132693)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6132693-無線通信装置及びデータ更新デバイス 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6132693
(24)【登録日】2017年4月28日
(45)【発行日】2017年5月24日
(54)【発明の名称】無線通信装置及びデータ更新デバイス
(51)【国際特許分類】
   G06F 11/00 20060101AFI20170515BHJP
   H04W 92/08 20090101ALI20170515BHJP
   H04M 1/727 20060101ALI20170515BHJP
【FI】
   G06F9/06 630A
   H04W92/08 110
   H04M1/727
【請求項の数】8
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2013-152323(P2013-152323)
(22)【出願日】2013年7月23日
(65)【公開番号】特開2015-22672(P2015-22672A)
(43)【公開日】2015年2月2日
【審査請求日】2016年6月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】000101662
【氏名又は名称】アルインコ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100081422
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 光雄
(74)【代理人】
【識別番号】100125874
【弁理士】
【氏名又は名称】川端 純市
(72)【発明者】
【氏名】楠原 和広
(72)【発明者】
【氏名】倉橋 渉
【審査官】 坂庭 剛史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−069470(JP,A)
【文献】 特開平9−134283(JP,A)
【文献】 特開2011−096285(JP,A)
【文献】 特開2012−185767(JP,A)
【文献】 特開2013−101451(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 11/00
G06F 13/00
H04M 1/727
H04W 92/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プログラムと設定データとを格納し、電気的に書き換え可能な第1の記憶装置と、
電源スイッチと、
複数の電極を有する通信用第1のコネクタと、
所定の電源電圧を有する電圧源と、
無線通信装置の動作を制御する第1の制御手段とを備えた無線通信装置であって、
上記第1の制御手段は、
(1)上記プログラム及び上記設定データのうちの少なくとも一方の更新用プログラム又は更新用設定データを格納するデータ更新デバイスの通信用第2のコネクタを、上記通信用第1のコネクタに接続し、上記電源スイッチをオンしたときに、所定の確認信号を上記通信用第1のコネクタ及び上記通信用第2のコネクタを介して上記データ更新デバイスに送信し、
(2)これに応答して、上記データ更新デバイスから所定の肯定応答信号を受信したとき、上記プログラム及び上記設定データのうちの少なくとも一方の更新を判断した後、送信指示信号を上記データ更新デバイスに送信し、
(3)これに応答して、上記データ更新デバイスから更新用プログラム又は更新用設定データを受信した後、上記第1の記憶装置に格納されたプログラム又は設定データを更新することを特徴とする無線通信装置。
【請求項2】
上記第1の制御手段は、上記電源スイッチをオンしたときに、上記電圧源から上記電源電圧を上記通信用第1のコネクタ及び上記通信用第2のコネクタを介して上記データ更新デバイスに供給した後、上記確認信号を送信することを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
【請求項3】
上記通信用第1のコネクタは、スピーカ、イヤホン及びマイクロホンのうちの少なくとも1つの音声信号を伝送する電極を含むことを特徴とする請求項1又は2記載の無線通信装置。
【請求項4】
上記通信用第1のコネクタは、スピーカ、イヤホン及びマイクロホンのうちの少なくとも1つの音声信号を伝送する電極と、上記電圧源から上記電源電圧を供給する電極とを共用し、
上記第1の制御手段は、上記電源スイッチをオンしたときに、上記電圧源から上記電源電圧を供給する電極から上記音声信号を伝送する電極を切り離すことを特徴とする請求項1又は2記載の無線通信装置。
【請求項5】
上記第1の記憶装置は、所定のバージョンを有するプログラムを格納し、
上記肯定応答信号は、更新用プログラムのバージョンを含み、
上記第1の制御手段は、上記第1の記憶装置に格納されたプログラムのバージョンが上記更新用プログラムのバージョンよりも古いときに、プログラムの送信指示信号を上記データ更新デバイスに送信することを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか1つに記載の無線通信装置。
【請求項6】
上記第1の記憶装置は、所定の更新日時を有する設定データを格納し、
上記肯定応答信号は、更新用設定データの更新日時を含み、
上記第1の制御手段は、上記第1の記憶装置に格納された設定データの更新日時が上記更新用設定データの更新日時よりも古いときに、設定データの送信指示信号を上記データ更新デバイスに送信することを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか1つに記載の無線通信装置。
【請求項7】
上記第1の制御手段は、上記データ更新デバイスの認証のために、所定の認証コードを有する確認信号を上記データ更新デバイスに送信することを特徴とする請求項1〜6のうちのいずれか1つに記載の無線通信装置。
【請求項8】
請求項1〜7のうちのいずれか1つに記載の無線通信装置のためのデータ更新デバイスであって、
上記無線通信装置の通信用第1のコネクタに接続可能な複数の電極を有する通信用第2のコネクタと、
更新用プログラム又は更新用設定データとを格納する第2の記憶装置と、
上記データ更新デバイスの動作を制御する第2の制御手段とを備え、
上記第2の制御手段は、
(1)上記無線通信装置から確認信号を受信したとき、上記肯定応答信号を上記通信用第2のコネクタ及び上記通信用第1のコネクタを介して上記無線通信装置に送信し、
(2)これに応答して、上記無線通信装置から送信指示信号に受信したとき、上記第2の記憶装置に格納された更新用プログラム又は更新用設定データを上記無線通信装置に送信することを特徴とするデータ更新デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばデジタル消防救急受令機、トランシーバーなどの無線通信装置と、そのプログラム及び/又は設定データをバージョンアップ、更新又は変更するためのデータ更新デバイスとに関する。
【背景技術】
【0002】
消防救急無線システムの基地局と移動局との間の無線通信を受信するためのデジタル消防救急受令機が開発実用化されている(例えば、非特許文献1、特許文献1及び2参照)。非特許文献1に開示されたデジタル消防救急受令機では、「チャンネルバンク」方式を採用して割り当てチャンネルや送信機IDとユーザとの関係データを自在に登録することができ、液晶表示部でも、送信者のユーザ名称を表示するとともに、着信を報知する一斉受信機能(音声、ショートメッセージ)を有することを特徴としている。ここで、送信機IDとユーザとの関係データ(例えばユーザ設定データなどの設定データ)は例えば以下の通りである。
【0003】
[表1]
―――――――――――――――――
ユーザ名 送信機ID
―――――――――――――――――
消防本部 SA001
消防自動車1 SB001
消防自動車2 SB002
消防自動車3 SB003
救急自動車1 SC001
救急自動車2 SC002
―――――――――――――――――
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−145830号公報
【特許文献2】特開平11−252603号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】アルインコ株式会社、「デジタル消防救急受令機」、[online]、2013年4月11日、[平成25年7月16日検索]、インターネット<URL:http://www.alinco.co.jp/product/prod_item.html?itemId=I20130411001>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、デジタル消防救急受令機を出荷して全国各地の消防団の車に設置した後で、プログラムのバグを解消し、もしくは機能追加のためにバージョンアップが必要になる場合がしばしば発生する。この場合において、製造会社や販売会社などの技術者は、ノートパーソナルコンピュータに新しいプログラムを格納して現場へ行き、ノートパーソナルコンピュータとデジタル消防救急受令機とを接続してバージョンアップの作業を行う必要があった。
【0007】
デジタル消防救急受令機を取り扱うユーザは消防団の人達であって、パーソナルコンピュータの操作が不慣れであるため、パーソナルコンピュータを使ったバージョンアップを現地でユーザにやってもらうことは不可能である。ここで、プログラムのバグの場合、製造会社のミスなので、製造会社が行う必要がある。この場合において、全国各地に配備されたデジタル消防救急受令機について一台一台改修して回るには、莫大な費用と時間がかかるという問題点があった。
【0008】
本発明の目的は以上の問題点を解決し、従来技術に比較して極めて簡単な操作で、例えばデジタル消防救急受令機、トランシーバーなどの無線通信装置のプログラム及び/又は設定データをバージョンアップ、更新又は変更することができる無線通信装置、及びそのためのデータ更新デバイスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の発明に係る無線通信装置は、
プログラムと設定データとを格納し、電気的に書き換え可能な第1の記憶装置と、
電源スイッチと、
複数の電極を有する通信用第1のコネクタと、
所定の電源電圧を有する電圧源と、
無線通信装置の動作を制御する第1の制御手段とを備えた無線通信装置であって、
上記第1の制御手段は、
(1)上記プログラム及び上記設定データのうちの少なくとも一方の更新用プログラム又は更新用設定データを格納するデータ更新デバイスの通信用第2のコネクタを、上記通信用第1のコネクタに接続し、上記電源スイッチをオンしたときに、所定の確認信号を上記通信用第1のコネクタ及び上記通信用第2のコネクタを介して上記データ更新デバイスに送信し、
(2)これに応答して、上記データ更新デバイスから所定の肯定応答信号を受信したとき、上記プログラム及び上記設定データのうちの少なくとも一方の更新を判断した後、送信指示信号を上記データ更新デバイスに送信し、
(3)これに応答して、上記データ更新デバイスから更新用プログラム又は更新用設定データを受信した後、上記第1の記憶装置に格納されたプログラム又は設定データを更新することを特徴とする。
【0010】
上記無線通信装置において、上記第1の制御手段は、上記電源スイッチをオンしたときに、上記電圧源から上記電源電圧を上記通信用第1のコネクタ及び上記通信用第2のコネクタを介して上記データ更新デバイスに供給した後、上記確認信号を送信することを特徴とする。
【0011】
また、上記無線通信装置において、上記通信用第1のコネクタは、スピーカ、イヤホン及びマイクロホンのうちの少なくとも1つの音声信号を伝送する電極を含むことを特徴とする。
【0012】
さらに、上記無線通信装置において、上記通信用第1のコネクタは、スピーカ、イヤホン及びマイクロホンのうちの少なくとも1つの音声信号を伝送する電極と、上記電圧源から上記電源電圧を供給する電極とを共用し、
上記第1の制御手段は、上記電源スイッチをオンしたときに、上記電圧源から上記電源電圧を供給する電極から上記音声信号を伝送する電極を切り離すことを特徴とする。
【0013】
またさらに、上記無線通信装置において、上記第1の記憶装置は、所定のバージョンを有するプログラムを格納し、
上記肯定応答信号は、更新用プログラムのバージョンを含み、
上記第1の制御手段は、上記第1の記憶装置に格納されたプログラムのバージョンが上記更新用プログラムのバージョンよりも古いときに、プログラムの送信指示信号を上記データ更新デバイスに送信することを特徴とする。
【0014】
また、上記無線通信装置において、上記第1の記憶装置は、所定の更新日時を有する設定データを格納し、
上記肯定応答信号は、更新用設定データの更新日時を含み、
上記第1の制御手段は、上記第1の記憶装置に格納された設定データの更新日時が上記更新用設定データの更新日時よりも古いときに、設定データの送信指示信号を上記データ更新デバイスに送信することを特徴とする。
【0015】
さらに、上記無線通信装置において、上記第1の制御手段は、上記データ更新デバイスの認証のために、所定の認証コードを有する確認信号を上記データ更新デバイスに送信することを特徴とする。
【0016】
第2の発明に係るデータ更新デバイスは、上記無線通信装置のためのデータ更新デバイスであって、
上記無線通信装置の通信用第1のコネクタに接続可能な複数の電極を有する通信用第2のコネクタと、
更新用プログラム又は更新用設定データとを格納する第2の記憶装置と、
上記データ更新デバイスの動作を制御する第2の制御手段とを備え、
上記第2の制御手段は、
(1)上記無線通信装置から確認信号を受信したとき、上記肯定応答信号を上記通信用第2のコネクタ及び上記通信用第1のコネクタを介して上記無線通信装置に送信し、
(2)これに応答して、上記無線通信装置から送信指示信号に受信したとき、上記第2の記憶装置に格納された更新用プログラム又は更新用設定データを上記無線通信装置に送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る無線通信装置及びデータ更新デバイスによれば、パーソナルコンピュータを使わず、誰でも簡単に間違いなく、プログラム及び/又は設定データをバージョンアップ、更新又は変更することができる。この方法であれば、パーソナルコンピュータの知識のない一般ユーザでもできるので製造会社などが改修に行かなくてもデータ更新デバイスを郵送するだけでユーザが行うことができる。これにより、莫大な費用と時間を節約できるという多大のメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施形態にかかる無線通信装置1及びデータ更新デバイス2の構成を示すブロック図である。
図2図1のデータ更新デバイス2から無線通信装置1に対して送信される肯定応答信号のデータフォーマットを示す図である。
図3図1の無線通信装置1のCPU10により実行されるデータ更新処理を示すフローチャートである。
図4図1の無線通信装置1の第1の実施例にかかる車載用デジタル消防救急受令機の正面図である。
図5図1の無線通信装置1の第2の実施例にかかる携帯用デジタル消防救急受令機の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態において、同様の構成要素については同一の符号を付している。
【0020】
図1は本発明の一実施形態にかかる無線通信装置1及びデータ更新デバイス2の構成を示すブロック図である。図1において、無線通信装置1は、CPU10と、フラッシュメモリ11と、データインターフェース12と、表示部インターフェース13と、表示部14と、低周波増幅器15と、操作部16と、電源スイッチ20と、アンテナ21と、デュプレクサ22と、無線受信回路23と、デコーダ24と、エンコーダ25と、無線送信回路26と、スイッチSW1,SW2と、抵抗R1と、電極31〜34を有する通信用ジャックJ1とを備えて構成される。また、データ更新デバイス2は、ICチップ及び4極プラグを内蔵し本体サイズが例えば15mm×40mm×5mm程度のチップデバイスであって、CPU50と、フラッシュメモリ51と、データインターフェース52と、抵抗R2と、電解コンデンサC1と、電極41〜44を有するプラグP1とを備えて構成される。
【0021】
なお、表示部14は、受信信号レベル、現在時刻、受信された送信機IDに対応するユーザ名称、使用チャンネルなどを表示する(図4図5参照)例えば液晶ディスプレイであって、操作部16は、バンド切り替え、機能切り替え、チャンネル切り替えなどの操作部(図4図5参照)を含む。さらに、データインターフェース12とデータインターフェース52とは互いに対向してデータ通信を行うことにより、所定の制御信号(確認信号、肯定応答信号、プログラム送信指示信号、設定データ送信指示信号など)並びにプログラム又は設定データのデータを送受信する。
【0022】
図1の無線通信装置1において、CPU10は、電源スイッチ20及び操作部16からの指示データに基づいて、フラッシュメモリ11内のプログラム(無線送受信処理のプログラム(例えばバージョン番号などのバージョンを含む)、及び図3のデータ更新処理のプログラム(更新日時を含む)など)を実行することにより各部を制御する。フラッシュメモリ11は、無線送受信処理のプログラム(ファームウエア)、及び図3のデータ更新処理のプログラムなどの動作プログラムに加えて、例えば表1に示す送信機IDとユーザとの関係データなどの例えばテーブル形式の設定データを格納する。CPU10は、電源スイッチ20がオンされたとき、図3を参照して詳細後述するように、データ更新デバイス2がジャックJ1に接続されていないときは所定の無線送受信処理のプログラムを実行する一方、データ更新デバイス2のプラグP1がジャックJ1に接続されていてプログラムのバージョンアップ又は設定データの変更を行うときは図3のデータ更新処理(S4A〜S12)を実行する。
【0023】
無線送受信処理のプログラムを実行するとき、アンテナ21で受信された無線信号はデュプレクサ22を介して無線受信回路23に入力され、無線受信回路23は受信された無線信号に対して、低雑音増幅、周波数変換、復調などの受信処理を行って、復調後のベースバンド信号をデコーダ24に出力する。デコーダ24は入力されるベースバンド信号を所定のフォーマットのデジタルデータに変換してCPU10に出力する。デジタルデータが音声データのときは、A/D変換した後、低周波増幅器15、スイッチSW2及びジャックJ1の電極31を介して、ジャックJ1に接続されたスピーカマイクロホン(図示せず)のスピーカ部(又はイヤホン、ヘッドホン)、もしくは内蔵のスピーカ(図示せず)に出力する。また、デジタルデータが例えば表1の送信機IDのときは、フラッシュメモリ11内の設定データを参照してユーザ名称を読み出して、表示部インターフェース13を介して表示部14に表示する。さらに、無線送受信処理の送信時は、ジャックJ1に接続されたスピーカマイクロホン(図示せず)のマイクロホン部、もしくは内蔵のマイクロホン(図示せず)からの音声信号がジャックJ1の電極33を介してエンコーダ25に入力され、A/D変換及び符号化されてデジタルデータに変換された後、無線送信回路26に入力される。無線送信回路26は入力されるデジタルデータに従って搬送波を所定のデジタル変調方式で変調しかつ電力増幅した後、デュプレクサ22及びアンテナ21を介して送信される。
【0024】
図1の無線通信装置1では、無線送信回路26及びエンコーダ25を備えているが、本発明はこれに限らず、デジタル消防救急受令機など受信機能のみを備えるときは備えなくてもよい。
【0025】
図1のデータ更新デバイス2において、プラグP1はジャックJ1に接続可能であって、プラグP1がジャックJ1に挿入接続されたとき、プラグP1の電極41〜44がそれぞれジャックJ1の電極31〜34に接続される。このとき、電源電圧VDD(例えば3V)がスイッチSW1、抵抗R1、ジャックJ1の電極31、プラグP1の電極41、抵抗R2を介して電解コンデンサC1に充電された後、CPU50、フラッシュメモリ51及びデータインターフェース52に電源供給される。このとき、CPU50は起動して無線通信装置1からデータインターフェース52を介して認証コードを含む確認信号を受信したとき、認証コードが自己が保有する認証コード(例えばフラッシュメモリ51に格納される)と一致しているとき、図2及び表2に示すデータフォーマットを有する肯定応答信号をデータインターフェース52を介して無線通信装置1に送信する。次いで、CPU50は、無線通信装置1からプログラム送信指示信号を受信したとき、フラッシュメモリ51内のバージョンアップ後のプログラムデータを無線通信装置1に送信し、無線通信装置1から設定データ送信指示信号を受信したとき、フラッシュメモリ51内の設定データを無線通信装置1に送信する。
【0026】
[表2]
肯定応答信号のデータフォーマット
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
(101)プログラムのバージョンアップ、もしくは、設定データの更新の別
(102)プログラムのバージョン(バージョンアップ時)
(103)設定データの更新日時(更新時)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0027】
図3図1の無線通信装置1のCPU10により実行されるデータ更新処理を示すフローチャートである。
【0028】
図3において、まず、ステップS1において、電源スイッチ20がオンされたか否かが判断され、YESのときはステップS2に進む一方、NOのときはステップS1に戻る。ステップS2において、スイッチSW1をオンし、スイッチSW2をオフし、所定の認証コード(データ更新デバイス2に格納されている認証コードと同じ認証コード)を含む確認信号をデータ更新デバイス2に送信する。ここで、スイッチSW1をオンすることにより、無線通信装置1の電圧源から3Vの電源電圧VDDをデータ更新デバイス2に供給する。また、スイッチSW2をオフすることにより、低周波増幅器15をジャックJ1の電極31から切り離す。すなわち、電極31では電源電圧VDDの供給と音声信号の伝送とを共用しているが、電源電圧VDDを供給する電極31から、スピーカ又はイヤホンのための音声信号を伝送する低周波増幅器15の電極を切り離す。そして、ステップS3において、データ更新デバイス2から肯定応答信号を所定時間(例えば3秒)以内に受信したか否かが判断され、YESのときはステップS4Aに進む一方、NOのときはステップS13に進む。ステップS13では、データ更新処理を行わず、通常の送受信処理のために、スイッチSW1をオフし、スイッチSW2をオンして当該データ更新処理を終了する。これにより、無線通信装置1からデータ更新デバイス2への電源電圧VDDの供給を停止し、低周波増幅器15をジャックJ1の電極31に接続して受信音声出力を可能にする。
【0029】
ステップS4Aでは、受信された肯定応答信号(図2)に基づいてプログラムのバージョンアップか否かが判断される。肯定応答信号がプログラムのバージョンアップを示すものであり、かつ肯定応答信号が示すプログラムのバージョンがフラッシュメモリ11で格納する現在のプログラムのバージョンよりも新しいときは、プログラムのバージョンアップをすべきと判断し、ステップS5に進み、それ以外はステップS4Bに進む。これにより、新しいプログラムが古いプログラムにより更新されることを防止できる。ステップS5においてプログラム送信指示信号をデータ更新デバイス2に送信し、ステップS6でバージョンアップされたプログラムのデータを、データ更新デバイス2のフラッシュメモリ51からCPU50、データインターフェース52、プラグP1、ジャックJ1及びデータインターフェース12を介してCPU10に受信してフラッシュメモリ11に格納して更新する。ステップS7では、プログラムのデータの読み込みが完了したか否かが判断され、YESのときはステップS11に進む一方、NOのときはステップS6に戻る。
【0030】
ステップS4Bでは、受信された肯定応答信号(図2)に基づいて設定データの更新か否かが判断される。肯定応答信号が設定データの更新を示すものであり、かつ肯定応答信号が示す設定データの更新日時がフラッシュメモリ11で格納する現在の設定データの更新日時よりも新しいときは、設定データの更新をすべきと判断し、ステップS8に進み、それ以外はステップS13に進む。これにより、新しい設定データが古い設定データにより更新されることを防止できる。ステップS8において設定データ送信指示信号をデータ更新デバイス2に送信し、ステップS9で更新後の設定データを、データ更新デバイス2のフラッシュメモリ51からCPU50、データインターフェース52、プラグP1、ジャックJ1及びデータインターフェース12を介してCPU10に受信してフラッシュメモリ11に格納して更新する。ステップS10では、設定データの読み込みが完了したか否かが判断され、YESのときはステップS11に進む一方、NOのときはステップS9に戻る。
【0031】
ステップS11において、「電源オフし、データ更新デバイスをジャックから抜いて下さい」と表示部14に表示し、ステップS12において電源スイッチ20がオフされたか否かが判断され、YESのときは当該データ更新処理を終了する一方、NOのときはステップS12に戻る。
【0032】
以上の実施形態においては、送受信機能を有する無線通信装置1について説明しているが、本発明はこれに限らず、デジタル消防救急受令機などの無線受信装置であってもよい。
【0033】
図4図1の無線通信装置1の第1の実施例にかかる車載用デジタル消防救急受令機の正面図である。図4に示すように、車載用デジタル消防救急受令機の前面パネルには、表示部14と、操作部16と、電源スイッチ20と、ジャックJ1とが配置されている。ジャックJ1が前面パネルに配置されているので、一般ユーザでもジャックJ1を容易に発見して、データ更新デバイス2のプラグP1をジャックJ1に容易に挿入することができる。
【0034】
図5図1の無線通信装置1の第2の実施例にかかる携帯用デジタル消防救急受令機の正面図である。図5において、携帯用デジタル消防救急受令機の前面パネルには、スピーカ17と、表示部14と、操作部16とが配置されている。また、その上部には、電源スイッチ20付きボリューム18と、チャンネル切り替えスイッチ19と、アンテナ21と、ジャックJ1とが配置されている。ジャックJ1が装置上部に配置されているので、一般ユーザでもジャックJ1を容易に発見して、データ更新デバイス2のプラグP1をジャックJ1に容易に挿入することができる。
【0035】
以上説明したように本実施形態によれば、従来の方法なら、もしプログラムのバグが発生したら日本全国各地に配備された例えばデジタル消防救急受令機などの無線通信装置の設置場所にメーカの技術者が行って、バージョンアップなどの処理を行う必要があり、消防団などのユーザとの時間合わせも非常に困難となる。従って、巨額の費用と時間のロスが発生していた。本実施形態に係るデータ更新デバイス2を使うと、当該データ更新デバイス2を郵送して使い終わったら例えば廃棄してもらうことができる。また、プログラムのバージョンアップ等もデータ更新デバイス2のプラグを無線通信装置1のジャックJ1に差し込んで電源スイッチ20をオンするだけなのでわざわざ、メーカの技術者が行かなくてもユーザにバージョンアップ等をお願いすることができ、発生する巨額のロスを防止することができる。
【0036】
また、認証コードを用いて無線通信装置1とデータ更新デバイス2との間の認証を行っているので、誤って更新することを防止、また、セキュリティを強化することができる。
【0037】
以上の本実施形態においては、フラッシュメモリ11,51を用いているが、本発明はこれに限らず、フラッシュメモリ以外のEEPROMなどの電気的に書き換え可能な記憶装置(メモリ)を用いてもよい。ここで、好ましくは、電気的に書き換え可能な不揮発性記憶装置(メモリ)を用いる。
【0038】
以上の実施形態においては、プラグP1をジャックJ1に挿入接続しているが、これらプラグP1及びジャックJ1は通信用コネクタ又は通信用端子であって、本発明はこれに限らず、通信用コネクタ又は通信用端子を用いてもよい。
【0039】
以上の実施形態においては、4極プラグP1を用いているが、本発明はこれに限らず、必要な複数の極数のプラグを用いてもよい。
【0040】
以上の実施形態においては、プログラムのバージョンの確認を肯定応答信号に含まれるバージョンで行っているが、本発明はこれに限らず、ステップS6で更新用プログラムを受信したときにそのバージョンを確認して更新するか否かを判断してもよい。
【0041】
以上の実施形態においては、設定データの更新日時の確認を肯定応答信号に含まれる更新日時で行っているが、本発明はこれに限らず、ステップS9で更新用設定データを受信したときにその更新日時を確認して更新するか否かを判断してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0042】
以上詳述したように、本発明に係る無線通信装置及びデータ更新デバイスによれば、パーソナルコンピュータを使わず、誰でも簡単に間違いなく、プログラム及び/又は設定データをバージョンアップ、更新又は変更することができる。この方法であれば、パーソナルコンピュータの知識のない一般ユーザでもできるので製造会社などが改修に行かなくてもデータ更新デバイスを郵送するだけでユーザが行うことができる。これにより、莫大な費用と時間を節約できるという多大のメリットがある。
【符号の説明】
【0043】
1…無線通信装置、
2…データ更新デバイス、
10…CPU、
11…フラッシュメモリ、
12,13…インターフェース、
14…表示部、
15…低周波増幅器、
16…操作部、
17…スピーカ、
18…電源スイッチ付きボリューム、
20…電源スイッチ、
21…アンテナ、
22…デュプレクサ、
23…無線受信回路、
24…デコーダ、
25…エンコーダ、
26…無線送信回路、
31〜34,41〜44…電極、
50…CPU、
51…フラッシュメモリ、
52…インターフェース、
C1…電解コンデンサ、
J1…ジャック、
P1…プラグ、
R1,R2…抵抗、
SW1,SW2…スイッチ。
図1
図2
図3
図4
図5