(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6132926
(24)【登録日】2017年4月28日
(45)【発行日】2017年5月24日
(54)【発明の名称】プッシュコイルステアリング機構
(51)【国際特許分類】
A61M 25/092 20060101AFI20170515BHJP
【FI】
A61M25/092 510
A61M25/092 500
【請求項の数】22
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2015-539639(P2015-539639)
(86)(22)【出願日】2013年10月10日
(65)【公表番号】特表2015-536183(P2015-536183A)
(43)【公表日】2015年12月21日
(86)【国際出願番号】US2013064353
(87)【国際公開番号】WO2014070408
(87)【国際公開日】20140508
【審査請求日】2015年7月10日
(31)【優先権主張番号】13/663,569
(32)【優先日】2012年10月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506257180
【氏名又は名称】セント・ジュード・メディカル・エイトリアル・フィブリレーション・ディヴィジョン・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】特許業務法人快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】テッグ トロイ ティー.
【審査官】
鈴木 洋昭
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許第5626553(US,A)
【文献】
米国特許第5456664(US,A)
【文献】
特開2012−115679(JP,A)
【文献】
米国特許第6533783(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 25/092
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療装置のハンドルであって、
操作可能なアクチュエータの回転に伴って円弧状に移動可能な可撓性継手と、
前記可撓性継手を円弧状に移動可能な円弧状の経路と、前記円弧状の経路から前記医療装置のハンドルを介して長手方向に配向される第1の実質的に直線的な経路と、を備え、前記可撓性継手の第1の部分を前記円弧状の経路及び前記第1の実質的に直線的な経路を指向させるように成形される少なくとも1つの連続的な溝と、を有する角度/直線変換ガイドと、
前記可撓性継手の前記第1の部分に連結され、前記医療装置のハンドルを介して長手方向に配向され前記医療装置のハンドルの遠位端を通じて長手方向に指向される第1のステアリングワイヤと、
を備える、医療装置のハンドル。
【請求項2】
前記操作可能なアクチュエータの前記回転が、前記可撓性継手の前記円弧状の動きを生じさせ、前記可撓性継手に結合される前記ステアリングワイヤが、前記操作可能なアクチュエータの前記回転方向に応じて前記医療装置のハンドルの前記遠位端に対して伸張又は圧縮されるようにする、請求項1に記載の医療装置のハンドル。
【請求項3】
前記角度/直線変換ガイドが、その円弧状の経路から長手方向に指向される第2の実質的に直線的な経路まで、前記医療装置のハンドルを介して前記可撓性継手の第2の部分を指向させるように形成される第2の溝を含み、さらに前記可撓性継手の前記第2の部分に結合され、前記医療装置のハンドルの前記遠位端を通じて長手方向に指向される第2のステアリングワイヤを備える、請求項1又は2に記載の医療装置のハンドル。
【請求項4】
近位端及び遠位端を備え、体内において医療装置の変形可能なシャフトをナビゲーションするためのハンドルアセンブリであって、
前記近位端の近傍に配置され、第1及び第2の直線的な溝を規定する第1のガイド部材と、
前記第1のガイド部材の遠位に配置され、前記第1のガイド部材に対して回転するように構成され、前記第1及び第2の直線的な溝と連通する円形の溝を規定する第2のガイド部材と、
前記第1の直線的な溝内に配置され、第1の軸に沿って前記第1の直線的な溝内を移動可能であり、第1のステアリングワイヤに結合するように構成される第1のコネクタと、
前記第2の直線的な溝内に配置され、前記第1の軸に平行な第2の軸に沿って前記第2の直線的な溝内を移動可能であり、第2のステアリングワイヤに結合するように構成される第2のコネクタと、
前記第1のコネクタに第1の端部で結合し、第2の端部で前記第2のコネクタに結合し、前記第1の溝から前記円形の溝に延在し、前記円形の溝から前記第2の直線的な溝に延在し、前記第2のガイド部材とともに回転するように前記第2のガイド部材に結合される可撓性継手と、
を備え、
前記第2のガイド部材の回転は、前記第1の軸に沿う第1軸方向における、前記可撓性継手の前記第1の端部と前記第1のコネクタの動きと、前記第1の軸方向とは反対方向である、前記第2の軸に沿う第2軸方向における、前記可撓性継手の前記第2の端部と前記第2のコネクタの動きとを生じさせて、前記第1及び前記第2のステアリングワイヤが互いに反対方向に移動するようになっている、
ハンドルアセンブリ。
【請求項5】
前記第2のガイド部材は、前記第1及び第2の軸を含む平面に対して垂直に延在する回転軸周りに回転するようになっている、請求項4に記載のハンドルアセンブリ。
【請求項6】
前記第2のガイド部材が、前記第2のガイド部材の回転軸を中心とする突起を含み、前記第1及び第2のステアリングワイヤが前記突起の直径方向に対向する両側に配置される、請求項4又は5に記載のハンドルアセンブリ。
【請求項7】
さらに、前記円形の溝内に収容されるように構成され、前記円形の溝内に前記可撓性継手を維持するリテーナリングを備える、請求項4〜6のいずれか一項に記載のハンドルアセンブリ。
【請求項8】
前記リテーナリングが、前記第1及び第2のステアリングワイヤを通過させるように構成される直径方向に対向する第1及び第2の開口部を規定する、請求項7に記載のハンドルアセンブリ。
【請求項9】
前記可撓性継手が第1の部材と、第2の部材と、前記第1及び第2の部材の間に配置されるスペーサと、を備え、
前記スペーサは前記第2のガイド部材に固定される、請求項4〜8のいずれか一項に記載のハンドルアセンブリ。
【請求項10】
前記第1のガイド部材に結合され、前記第1及び第2の直線的な溝の少なくとも一部を被覆している第3のガイド部材をさらに備え、
前記第3のガイド部材は前記第1及び第2のステアリングワイヤを収容するように構成される第1及び第2の孔部を規定する、請求項4〜9のいずれか一項に記載のハンドルアセンブリ。
【請求項11】
前記第2のガイド部材の遠位に配置される第3のガイド部材を備え、
前記第3のガイド部材は第1及び第2のグルーブを規定し、前記第1及び第2のグルーブは、前記第3のガイド部材の近位端から遠位端まで延在し、前記第1及び第2のステアリングワイヤを収容するように構成される、請求項4〜9のいずれか一項に記載のハンドルアセンブリ。
【請求項12】
前記第1及び第2のグルーブ間の距離が、前記第3のガイド部材の前記遠位端におけるよりも前記第3のガイド部材の前記近位端においてより大きい、請求項11に記載のハンドルアセンブリ。
【請求項13】
近位端および遠位端を備え、体内において医療装置の変形可能なシャフトをナビゲーションするためのハンドルアセンブリであって、
前記近位端の近傍に配置され、第1及び第2の直線的な溝を規定する第1のガイド部材と、
前記第1のガイド部材の遠位端に配置され、前記第1のガイド部材に対して回転するように構成される第2のガイド部材と、
前記第1の直線的な溝内に配置され、第1の軸に沿って前記第1の直線的な溝内を移動可能であって、第1のステアリングワイヤに結合するように構成される第1のコネクタと、
前記第2の直線的な溝内に配置され、前記第1の軸に平行な第2の軸に沿って前記第2の直線的な溝内を移動可能であって、第2のステアリングワイヤに結合するように構成される第2のコネクタと、
前記第2のガイド部材の回転を、前記第1の軸に沿う第1の軸方向における、前記第1のコネクタの直線的な動きと、前記第1の軸方向とは反対方向である前記第2の軸に沿う第2軸方向における、前記第2のコネクタの直線的な動きとに変換して、前記第1及び第2のステアリングワイヤが互いに反対方向に動くようになっている、変換手段と、を備える、ハンドルアセンブリ。
【請求項14】
前記変換手段が、第1の端部で前記第1のコネクタに連結され、第2の端部で前記第2のコネクタに連結される可撓性継手を備え、
前記可撓性継手は前記第1の直線的な溝から前記第2のガイド部材の円形の溝に延在し、かつ前記円形の溝から前記第2の直線的な溝に延在し、前記円形の溝は前記第1及び第2の直線的な溝と連通しており、前記可撓性継手は前記第2のガイド部材とともに回転するために前記第2のガイド部材に結合する、請求項13に記載のハンドルアセンブリ。
【請求項15】
前記円形の溝内に収容されるように構成されるリテーナリングをさらに備え、前記リテーナリングは、前記第2のガイド部材の回転軸に平行な方向における前記可撓性継手の動きを抑制する、請求項14に記載のハンドルアセンブリ。
【請求項16】
前記リテーナリングが、前記第1及び第2のステアリングワイヤを通過させるように構成される直径方向に対向する第1及び第2の開口部を規定する、請求項15に記載のハンドルアセンブリ。
【請求項17】
前記第2のガイド部材は、前記第1及び第2の軸を含む平面に対して垂直に延在する回転軸周りに回転するように構成されている、請求項13〜16のいずれか一項に記載のハンドルアセンブリ。
【請求項18】
前記第2のガイド部材は、前記第2のガイド部材の回転の軸を中心とする突起を含み、前記第1及び第2のステアリングワイヤが前記突起の直径方向に対向する両側に配置される、請求項13〜17のいずれか一項に記載のハンドルアセンブリ。
【請求項19】
前記可撓性継手が、第1の部材と、第2の部材と、前記第1及び第2の部材の間に配置されるスペーサと、を備え、前記スペーサは前記第2のガイド部材に固定される、請求項14〜16のいずれか一項に記載のハンドルアセンブリ。
【請求項20】
前記第1のガイド部材に結合され、前記第1及び第2の直線的な溝の少なくとも一部を被覆している第3のガイド部材をさらに備え、
前記第3のガイド部材は、前記第1及び第2のステアリングワイヤを収容するように構成されている第1及び第2の孔部を規定する、請求項13〜19のいずれか一項に記載のハンドルアセンブリ。
【請求項21】
前記第2のガイド部材の遠位に配置される第3のガイド部材をさらに備え、
前記第3のガイド部材は、前記第3のガイド部材の近位端から遠位端まで延在し、前記第1及び第2のステアリングワイヤを収容するように構成される第1及び第2のグルーブを規定する、請求項13〜20のいずれか一項に記載のハンドルアセンブリ。
【請求項22】
前記第1及び第2のグルーブ間の距離が、前記第3のガイド部材の前記遠位端におけるよりも前記第3のガイド部材の前記近位端においてより大きい、請求項21に記載のハンドルアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2012年10月30日に出願された米国特許出願第13/663,569に対する優先権を主張するものであり、本明細書にその全内容が記載されているように、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、体内で操作されるように構成されるイントロデューサシース、カテーテル及びその他の装置に関する。特に、本発明は、体内でのそのような装置の変形可能なシャフトのナビゲーションに使用される改良されたハンドルアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
様々な病状を診断及び治療するために、多様な医療装置が体内に挿入される。カテーテルは、例えば、人体及びその他の生物の体内で様々なタスク、薬剤及び流体の送達、体液の除去並びに外科用器具や装置の移動などに用いられる。例えば、心房細動の診断及び治療においては、カテーテルは、とりわけ、心臓の表面の電気生理学的マッピングのために心臓に電極を送達したり心臓表面にアブレーションエネルギーを送達したりするために使われうる。カテーテルは、典型的には、体内の血管システムを通って目的とする領域に送られる。従来のアプローチでは、イントロデューサは皮膚表面を穿刺するために使われ、カテーテルの外径より大きい内径を持つシースは目的とする領域への血管系に通される。その後、カテーテルは、医師による手技により又は電気機械的駆動システムの使用により、シースを通じてその長手方向に移動される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
体内でのカテーテル又はシースの操作には、効果的な診断、治療及び患者の安全のために正確な制御を必要とする。従来のカテーテル及びシースは、変形可能なシャフト又は本体と、そのシャフトの近位端から遠位端まで伸びる1つ以上のステアリングワイヤを含んでいる。ハンドルはシャフトの近位端に連結され、シャフトの遠位チップの動き及び偏向を制御するために、圧縮又は引張下にステアリングワイヤを置くためのステアリングワイヤを引く及び/又は押すための手段を備えている。ある種の従来のハンドルでは、一対のステアリングワイヤは、医師により制御される回転可能な本体上で直径方向に対向する部位に連結されている。本体の回転は、ステアリングワイヤの動きを生じさせる。ステアリングワイヤの十分な可動範囲を確保するために、ワイヤは、回転体に対して、回転体の中心から比較的長い距離離して連結される必要がある。ワイヤはカテーテル又はシースの本体よりも実質的により直線的な配向性を有するものであるため、回転体に対して近位及び遠位で比較的鋭角に曲げられなければならない。ワイヤの屈曲は、ワイヤと、カテーテル又はシースの中でワイヤと係合する表面との間の摩擦の増大をもたらし、ステアリングワイヤが破損する可能性を増大させる。
【0005】
発明者は、体内において医療装置の変形可能なシャフトをナビゲーションするのに用いるハンドルアセンブリに関して、上記の問題の1つ以上を最小限に抑える及び/又は除去する必要性を認識した。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、体内において医療装置の変形可能なシャフトをナビゲーションするためのハンドルアセンブリに関する。特に、本開示は、ステアリングワイヤの長さ全体を通じて実質的に直線的な配向性を維持しつつ、ステアリングワイヤの回転運動を直線運動に変換できるハンドルアセンブリに関する。
【0007】
体内において医療装置の変形可能なシャフトをナビゲーションするための本発明の一実施形態に従うハンドルアセンブリは、近位端及び遠位端を備えるハンドルアセンブリであって、近位端の近傍に配置される第1のガイド部材を備えている。第1のガイド部材は第1及び第2の直線的な溝を規定する。アセンブリはさらに、第1のガイド部材の遠位に配置され、第1のガイド部材に対して回転するように構成される第2のガイド部材を備えている。第2のガイド部材は、第1及び第2の直線的な溝と連通する円形の溝を規定する。アセンブリはさらに、第1の直線的な溝内に配置され、第1の軸に沿って第1の直線的な溝内で移動可能である第1のコネクタを備えている。第1のコネクタは第1のステアリングワイヤに結合するように構成されている。アセンブリはさらに、第2の直線的な溝内に配置され、第1の軸に平行な第2の軸に沿って第2の直線的な溝内を移動可能である第2のコネクタを備えている。第2のコネクタは、第2のステアリングワイヤに結合するように構成されている。アセンブリはさらに、第1のコネクタに第1の端部で、第2のコネクタに第2の端部で結合する可撓性継手を備えている。可撓性継手は、第1の直線的な溝から円形の溝に、円形の溝から第2の直線的な溝に延在している。可撓性継手は第2のガイド部材とともに回転するよう第2のガイド部材に結合される。第2のガイド部材の回転は、第1及び第2のステアリングワイヤが互いに反対方向に移動するように、第1の軸に沿った第1の軸方向における可撓性継手の第1の端部の動き及び、第2の軸に沿った、第1の軸方向とは反対方向である第2の軸方向における可撓性継手の第2の端部の動きを生じさせる。
【0008】
本発明の別の実施形態における、体内において医療装置の変形可能なシャフトをナビゲーションするためのハンドルアセンブリは、近位端及び遠位端を備えるハンドルアセンブリであって、近位端の近傍に配置される第1のガイド部材を備えている。第1のガイド部材は第1及び第2の直線的な溝を規定する。アセンブリはさらに、第1のガイド部材の遠位に配置され、第1のガイド部材に対して回転するように構成される第2のガイド部材を備えている。アセンブリはさらに、第1の直線的な溝内に配置され、第1の軸に沿って第1の直線的な溝内で移動可能である第1のコネクタを備えている。第1のコネクタは、第1のステアリングワイヤに結合するように構成される。アセンブリはさらに、第2の直線的な溝内に配置され、第1の軸に平行な第2の軸に沿って第2の直線的な溝内を移動可能である第2のコネクタを備えている。第2のコネクタは、第2のステアリングワイヤに結合するように構成される。アセンブリはさらに、第1及び第2のステアリングワイヤが反対方向に移動するように、第2のガイド部材の回転を、第1の軸に沿う第1の軸方向での第1のコネクタの直線的な動きと第1の軸方向と反対である、第2の軸に沿う第2の軸方向での第2のコネクタの直線的な動きとに変換する手段を備えている。
【0009】
本発明の他の実施形態に従う医療装置ハンドルは、操作可能なアクチュエータの回転に伴って円弧状に移動可能な可撓性継手を含んでいる。ハンドルは、さらに角度付きの動きから直線状の動きに変換する角度/直線変換ガイド(angular-to-linear transformation guide)を含んでおり、この変換ガイドは、医療装置ハンドルを介して、円弧状の経路から長手方向に指向する第1の実質的に直線的な経路まで、可撓性の継手の第1の部分を配向するように成形された、少なくとも1つ以上の溝を有している。ハンドルはさらに第1のステアリングワイヤを含み、第1のステアリングワイヤは、医療装置ハンドルを通って長手方向に指向する可撓性継手の第1の部分に連結され、医療装置ハンドルの遠位端を通じて長手方向に配向される。
【0010】
本教示に従うハンドルアセンブリは、従来のハンドルに対する改良を示している、なぜならば、ステアリングワイヤの実質的に直線的な配向性を維持するように作動する一方、医療装置におけるステアリングワイヤの直線的な動きを制御するために回転アクチュエータの使用を可能にするからである。その結果として、ハンドルアセンブリはステアリングワイヤと医療装置の他の表面との間の望ましくない摩擦を妨げ、ステアリングワイヤが破損するリスクを減少させる。
【0011】
本発明の、前述の及び他の態様、特徴、詳細、有用性および利点は、以下の説明および特許請求の範囲を読むことによって、また添付図面を参照することによって明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本教示の一実施形態における、体内において医療装置の変形可能なシャフトをナビゲーション操向するためのハンドルアセンブリの発明の斜視図である。
【0013】
【
図2】
図1の2−2線に沿ったハンドルアセンブリの断面図である。
【0014】
【
図3】
図1のハンドルアセンブリの一部の分解図である。
【0015】
【
図4】
図1の4−4線に沿ったハンドルアセンブリの断面図である。
【0016】
【
図5】
図1のハンドルアセンブリのガイド部材の拡大斜視図である。
【0017】
【
図6】
図1のハンドルアセンブリの一部の拡大斜視図である。
【0018】
【
図7】
図1のハンドルアセンブリのガイド部材の拡大斜視図である。
【0019】
【
図8】
図1のハンドルアセンブリの一部の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
異なる図面間において同一の部品を識別するために同様の参照番号が用いられる図面をここで参照すると、
図1〜3は体内において医療装置の変形可能なシャフト(図示せず)をナビゲーションするためのハンドルアセンブリ10の一実施形態を示す。医療装置は、例えば、(体内において心臓組織の診断又は治療に使用される電気生理学的(EP)マッピングカテーテル又はアブレーションカテーテルのような)カテーテル又はイントロデューサシースを含んでいてもよい。しかしながら、本明細書におけるハンドルアセンブリ10は、診断又は治療に本体12内で使用される、様々な医療装置に関連する用途に適用できることが理解されるべきである。通常、医療装置の変形可能なシャフトは、体内において移動するように構成される細長の、可撓性のある、管状の部材である。シャフトは、ポリウレタンのような従来の材料から製造されていてもよく、電気導体、流体又は外科用器具を収容及び/又は運搬するように構成される1つ以上のルーメンを規定する。シャフトは、電極及び位置センサ、関連する導体、並びに信号処理又は調整に用いられうる追加の電子機器を支持していてもよい。また、シャフトは流体(潅注流及び体液を含む)、薬剤及び/又は外科用の器具や装置の運搬、送達及び/又は除去を可能にするものであってもよい。アセンブリ10は近位端12及び遠位端14を有する。本明細書で使用する「近位」とは一般的に、臨床医により近く、診断及び治療が行われる体内の目的の領域(一般的に患者の体内)からより遠い、医療装置の端部に向かう方向を意味し、「遠位」は臨床医からより遠く離れた、診断及び治療が行われる目的の領域により近い、医療装置の端部を意味する。アセンブリ10においては、特に、遠位端14は医療装置の変形可能なシャフトに結合される端部を備える。アセンブリ10は、ハウジング16、ガイド部材18、コネクタ20、22、カバー24、ステアリングワイヤガイド部材26、ガイド部材28、リテーナリング30、カバー32、ステアリングワイヤガイド部材34、及び、可撓性継手36等の、ガイド部材28の回転をコネクタ20、22及び軸方向反対側においてこれらに連結されるステアリングワイヤ38、40の直線的な動きに変換するための手段を含んでいてもよい。
【0021】
図1を参照すると、ハウジング16は、アセンブリ10の他の構成要素に対する構造的な支持体、及び外部の要素や物体に対する防護を提供する。ハウジング16は、従来のプラスチックから製造されていてもよい。開示される実施形態では、ハウジング16は上部部材42及び下部部材44を含んでいてもよく、上部部材42及び下部部材44は、対応するピン(図示せず)及びレセプタクル46(
図6参照)を整列させることによって互いに位置決めされ、圧着関係(プレス・フィット・リレーションシップ)によって互いに結合されていてもよい。しかしながら、部材42、44は、ねじ、溶接又は接着剤を含む種々の従来の締結手段を使用して、結合できることが理解されるべきである。ハウジング16は、遠位端14で円形マウント48を規定し、その円形マウントには、医療装置の変形可能なシャフトが結合されていてもよいし、また、それを介してステアリングワイヤ38、40がアセンブリ10の遠位端14を通って長手方向にシャフトに対して指向されていてもよい。
図4を参照すると、アセンブリ10の端部12、14の中間にある、ハウジング16の部材44の一部は、回転軸54を軸に回転するようにガイド部材28を支持するように構成される、円筒形のセンターポスト50及び1つ以上の円形のレール52を規定していてもよい。再び
図1を参照すると、ハウジング16は、さらに、端部12、14の中間部において両側に整列する開口部56、58を規定していてもよく、これらの開口部56、58を通ってガイド部材28、リング30及びカバー32が延在していてもよい。ハウジング16は、さらに、端部12、14の中間部であって開口部56、58の近位において、手で握られるように構成される表面60を規定していてもよい。ハウジング16はさらに、近位端12においてコネクタ又はインターフェイス62を規定していてもよく、これらは例えば、潅注のための生理食塩液のような生体適合性を有する液体を備える流体源(図示せず)や、RFアブレーションエネルギーの送達のためのアブレーションジェネレーター(図示せず)から延在する導管又はケーブルとの機械的、流体的及び/又は電気的結合を提供する。
【0022】
ここで
図3を参照すると、ガイド部材18はコネクタ20、22に作用する外力に応じて、規定された経路に沿ってコネクタ20、22の動きをナビゲートする。部材18は、従来のプラスチックから製造されてもよく、アセンブリ10の近位端12の近傍で、ハウジング16の部材44内に収容されるように構成される。
図5を参照すると、部材18は、部材18の近位端から遠位端まで延在し、開示される実施形態では、ガイド部材18の長さの一部にわたって互いに平行である、1対の直線的な溝64、66を規定する。本明細書で使用する「直線的」とは、各溝64、66の少なくとも一部分が、コネクタ20、22が各溝64、66の一部分の中で真っ直ぐな線として動くことができるように実質的に直線であることを示す。例示的な実施形態に示されるように、溝64、66は、後述の目的のため、ガイド部材18の遠位端の近傍で互いに離間するように湾曲していてもよい。
図6を参照すると、溝64、66は、コネクタ20、22を軸68、70に沿って前後に案内する。軸68、70は、互いに平行であってもよく、回転軸54に垂直であってもよい共通の平面に含まれていてもよい。開示される実施形態では、それぞれの溝64、66は、コネクタ20、22に相補的に成形され、底壁、及び底壁に対し垂直に延在する1対の側壁を含む。しかしながら、溝64、66の形状は、コネクタ20、22の所望の形状に応じて変化してもよいことが理解されるべきである。
【0023】
コネクタ20、22は、後述の目的のため、ステアリングワイヤ38,40がアセンブリ10を介して長手方向に配向されるように、ステアリングワイヤ38,40を可撓性継手36の一部に連結するように供給される。コネクタ20、22は、ガイド部材18の溝64、66内に配置され、軸68、70に沿って溝64、66内で移動するように構成される。各コネクタ20、22は、対応する溝64、66内に収容されるような大きさで、かつ、継手36の一端に結合するように構成される部分72を含んでいる。継手36は、部分72の遠位端でコネクタ20、22に連結されていてもよいし、継手36の端部がコネクタ20、22に対して移動不可能に固定されているのであれば部分72内を部分的に又は全体的に延在していてもよい。継手36は、接着剤のような従来の締結手段を使用して又は圧着関係(プレス・フィット・リレーションシップ)によってコネクタ20、22に固定されていてもよい。各コネクタ20、22はさらに、対応する溝62、64の外部に配置されていてもよい別の部分74を含み、ステアリングワイヤ38、40のうちの1つに結合するように構成される。ワイヤ38、40は、はんだキャップ76、圧着スリーブ又は他のワイヤロック機構に結合するように部分74内を延在していてもよい。コネクタ20、22の特別な構造が例示的な実施形態に示されているが、コネクタが、継手36の一方の端部と、対応するステアリングワイヤ38又は40との両方に連結しているという条件で、コネクタ20、22の構成、形状及び大きさが変化してよいことが理解されるべきである。
【0024】
図3を再び参照すると、カバー24は溝64、66の少なくとも一部を取り囲み、ワイヤ38、40が圧縮又は引張下に置かれるとき、溝64、66の外へコネクタ20、22又は継手36が移動してしまうのを防止する。カバー24は、例えば、ねじ、接着剤、スナップフィットピン(snap-fit pins)及びその他のプラスチック製のピン等のような、従来の締結手段を使用してガイド部材18に結合されていてもよい。カバー24は、流体及び/又は導体の経路を構成する、カバー24の近位端から遠位端まで延在する溝78も規定していてもよい。
【0025】
ステアリングワイヤガイド部材26はコネクタ20、22からガイド部材28のほうへワイヤ38、40を案内する。カバー24と同様に、部材26も溝64、66の一部を取り囲んでいてもよく、それによって、ワイヤ38、40が圧縮又は引張下に置かれるとき、溝64、66の外へコネクタ20、22又は継手36が移動するのを防止する。部材26は、例えば、ねじ、接着剤、スナップフィットピン(snap-fit pins)及びその他のプラスチック製のピン等のような従来の締結手段を使用してガイド部材18に結合されていてもよい。部材26は、ステアリングワイヤ38、40が延在して通る、部材26の近位端から部材26の遠位端まで延在する1対の孔部80、82を規定する。部材26はまた、流体及び/又はコネクタの経路を構成する、部材26の近位端から部材26の遠位端まで孔部80、82の間に延在する溝84を規定していてもよい。溝84はカバー24上の溝78と整列されていてもよく、連通していてもよい。ガイド部材26の遠位端は円弧状のレッジ86を規定し、その上にリテーナリング30の一部を収容するように構成される。
【0026】
ガイド部材28は、継手部材36の動きを制御し、並びに、その結果として、コネクタ20、22及びステアリングワイヤ38、40の動きを制御するための医師が用いる手段を提供する操作可能な(及び、特に、回転可能な)アクチュエータを含む。部材28はガイド部材18の遠位に配置される。
図4を再び参照すると、部材28は、ガイド部材18に対して回転するためのポスト50及びレール52に接してハウジング16内に支持される。特に、部材28はポスト50を収容するような大きさの中央開口部を含む。円形の壁又は突起88は部材28の片側から軸方向に延在し、中央開口部の一部を規定する。ステアリングワイヤ38、40は部材28を通り、突起88の直径方向に対向する両側に配置される。部材28は、部材28の対向する側に、レール52を収容するように構成される1つ以上の円形のグルーブ90を規定する。
図1を参照すると、部材28はハウジング16の開口部56,58を通じて、外側に突出する。
図3を参照すると、部材28は、(例えば、親指又は他の指を使って)部材28を回転するために医師によって使用されてもよい直径方向に対向するフランジ92、94を規定する。
図4を再び参照すると、部材28はさらに、その半径方向外周まわりに、カバー32を収容するように構成されるレッジ96を規定する。部材28は、さらにリング30及び継手36を収容するように構成される円形の溝98を規定する。溝98は、円形の溝98が直線的な溝64、66に連通するように、ガイド部材18内の直線的な溝64、66に整列される。したがって、部材18、28は溝98の円弧状の経路から、ハンドルアセンブリ10を通して長手方向に配向される溝64、66の実質的に直線的な経路まで、継手36の一部を指向させるように成形される連続的な溝64、98、66を有する角度/直線変換ガイド(an angular-to-linear transformation guide)を形成するために結合する。例示的な実施形態に示されるように、溝98の深さは肩部100を規定するように変化してもよい。
【0027】
リテーナリング30は、ステアリングワイヤガイド部材26から医療装置の変形可能なシャフトまで、ステアリングワイヤ38、40がガイド部材28を通過することを可能とする一方で、溝98内の所定の位置に継手36を保持するために供給される。リング30は溝98内に収容されるように構成される。
図4を参照すると、リング30は継手36を収容するように構成される半径方向内表面に湾曲した凹部を形成していてもよい。したがって、リング30は、軸54に平行な一方向における継手36の動きを抑制し(溝98の底部が軸54に平行であるが前記一方向とは反対方向において継手36の動きを抑制し)、半径方向外側への動きも抑制する(溝98の半径方向内側の壁が半径方向内側方向への継手36の動きを抑制する)。リング30の半径方向外側部分は、溝98内にリング30を配置するため、溝98の半径方向外側の壁と肩部100との間に配置されていてもよい。
図3を参照すると、リング30は、ステアリングワイヤ38、40が通過できるように構成される直径方向に対向する開口部102、104をさらに規定する。開口部102は、リング30が部材26のレッジ86で支持されるように、ステアリングワイヤガイド部材26の遠位端を収容できるような大きさで作られる。同様に、開口部104はステアリングワイヤガイド部材34の近位端を収容できるような大きさで作られる。
【0028】
図1〜2を再び参照すると、カバー32は異物及び外的要素が、継手36及びステアリングワイヤ38、40の操作を妨害することを防止する。カバー32は部材44のポスト50を収容するように構成される中央開口部を規定する。また、カバー32は部材28のレッジ96上に収容されるような大きさであり、部材28とともに回転するように構成される。カバー32は、ハウジング16の開口部56、58を通じて外側に突出し、また、ハウジング16の部材42によって、カバー32の回転軸54に沿った軸方向の動きが抑制される。
【0029】
ステアリングワイヤガイド部材34は、マウント48内の開口部へ、したがって、医療装置の変形可能なシャフトへ、ワイヤ38、40を案内する。部材34は、アセンブリ10の遠位端14の近傍にある、ガイド部材28の遠位に配置される。
図7を参照すると、ハウジング16に対する部材34の動きを制限するために、部材34は両側にハウジング16の部材44の対応する突起を収容するように構成される切り欠き部106、108を規定していてもよく、また、1対の下方に突出するフランジ110、112を規定してもよく、フランジ110、112はハウジング16において対応する表面を嵌合するように構成される。部材34はさらに、部材34の近位端から遠位端まで延在し、ステアリングワイヤ38、40を収容するように構成されるグルーブ114、116を規定する。医療装置の変形可能なシャフト内への挿入前にワイヤ38、40を互いにより接近させるために、グルーブ114、116間の距離は、部材34の近位端で、部材34の遠位端より大きくなっている。
【0030】
図8を参照すると、可撓性継手36は、ガイド部材28の回転を、対向する軸方向におけるコネクタ20、22及びステアリングワイヤ38、40の直線的な動きに変換する手段を供給する。継手36は、ステアリングワイヤ38、40のうち1つを押すことができるように、一方向において圧縮に対して抵抗力のあるばね又はコイルを含んでいてもよい。他の代表的な実施例では、継手36は強い圧縮に抵抗力のあるばね又はコイルを備え、同時にそれによって張力のある伸張を可能とすることが、医療装置の先端が偏向するときに、アセンブリ10が(もしあれば)たるみを取ることを可能にする。継手36は第1の端部でコネクタ20に、第2の端部でコネクタ22に結合される。継手36は、ガイド部材18における直線的な溝64からガイド部材28における円形の溝98に、また、円形の溝98からガイド部材18の直線的な溝66に延在する。継手36は、それとともに回転するようにガイド部材28に結合され、したがって、ガイド部材28の回転とともに円弧状に移動可能である。開示される実施形態では、継手36は、ケーブル116、118のような、2つの可撓性部材を含んでおり、これらの各部材は、その一方の端部で対応するコネクタ20、22に連結し、他方の端部で、共通スペーサ120に連結されるようになっている。スペーサ120は、ガイド部材28の回転がスペーサ120及びケーブル116、118の対応する動きを生じさせるように、ガイド部材28に固定される。しかしながら、代替的に、ケーブルのような1つの可撓性部材であって、一方の端部がコネクタ20、22のうちの1つに連結され、及び他方の端部がコネクタ20、22のうちの他方に連結される、対向する端部を有する1つの可撓性部材が使用されてもよいことが理解されるべきである。該ケーブルは、ガイド部材28の回転がケーブルの対応した動きを生じさせるように1つ以上の点(例えば、接着剤又は圧着の使用によって)でガイド部材28と固定されるだろう。ガイド部材28の回転は、軸68に沿って1つの軸方向において継手36の一端の動き、したがってコネクタ20の動きを生じさせる。同時に、継手36の他端、したがってコネクタ22が、軸70に沿って、反対の軸方向に移動させられる。コネクタ20、22が移動することにより、ステアリングワイヤ38、40は、ハンドルアセンブリ10の遠位端14に対してワイヤ38、40を伸張又は圧縮させるように対向する軸方向に動く。このように、継手36はガイド部材28の回転する動き又は角度のある動きをステアリングワイヤ38、40の直線的な動きに変換し、それによって、医療装置の遠位先端の偏向を可能にしている。さらに、アセンブリ10はステアリングワイヤ38、40がハウジング16内で実質的に直線的な配向性を留めうるような方法でこの動きを変換し、それによって、ハウジング16内での表面に対するワイヤ38、40の摩擦及びワイヤ38、40が破損する可能性を減少させている。可撓性継手36は1つ以上のケーブルを含むものとして本明細書に記載されているが、他のタイプの可撓性の継手が替わりに利用されてよいことが理解されるべきである。
【0031】
本教示によるハンドルアセンブリ10は従来のハンドルに対して改良を示す、なぜなら、とりわけ、ステアリングワイヤ38、40の実質的に直線的な配向性を維持しつつ、医療装置においてステアリングワイヤ38、40の直線的な動きを制御するためにガイド部材28のような回転アクチュエータの使用を許容するからである。その結果として、ハンドルアセンブリ10はステアリングワイヤ38、40と医療装置における他の表面との間の望ましくない摩擦を防止し、ステアリングワイヤが破損するリスクを減少させる。
【0032】
本明細書に記載される医療装置のステアリング技術は、種々の装置、システム及び/又は方法で実行されてもよい。例えば、1つの代表的な方法は、結合されたハンドルによって少なくとも一部分において操作される可撓性医療装置の遠位部分の偏向を促進する。ハンドルにおける少なくとも1つの可撓性部材の角度のある変位が、少なくとも1つの直線的に作動する部材の直線的変位に変換されてもよく、また、直線的に作動する部材にそれぞれ結合されるステアリングワイヤは、角度のある変位に応じて実質的に長手方向にハンドル内を通して移動してもよい。このように、偏向アクチュエータの角度操作によって、ステアリングワイヤの構造的な一体性を不必要に損なうことなく、医療装置の遠位部分の偏向を生じさせることができる。
【0033】
この発明のいくつかの代表的な実施形態をある程度の特殊性とともに上述してきたが、当業者であれば本開示の範囲から逸脱することなく開示された実施形態に対して多くの変更を行うことができる。全ての方向に関する参照(例えば、上部、下部、上向き、下向き、左、右、左向き、右向き、最上部、底部、上方、下方、垂直、水平、時計回り、反時計回り)は、読者の本発明についての理解を助けるべく、方向を識別する目的で使用されているに過ぎず、特に本発明の位置、方向又は使用に関して制限を与えるものではない。結合に関する参照(例えば、取り付けられる、結合される、接続されるなど)は、広義に解釈されるべきであり、要素間の接続部の中間部材や、要素間の相対運動を包含している。このように、結合に関する参照は、2つの要素が直接接続されていること、及び互いに固定されていることを必ずしも推論させるものではない。上記の説明に含まれるまたは添付図面に示されるすべての事項は例示としてのみ解釈されるべきであり、限定的事項として解釈されるべきでないことが意図される。細部又は構造の変更は、添付の特許請求の範囲に規定される本発明から逸脱することなく行うことができる。
以下の項目は、国際出願時の特許請求の範囲に記載の要素である。
(項目1)近位端及び遠位端を備え、体内において医療装置の変形可能なシャフトをナビゲーションするためのハンドルアセンブリであって、
前記近位端の近傍に配置され、第1及び第2の直線的な溝を規定する第1のガイド部材と、
前記第1のガイド部材の遠位に配置され、前記第1のガイド部材に対して回転するように構成され、前記第1及び第2の直線的な溝と連通する円形の溝を規定する第2のガイド部材と、
前記第1の直線的な溝内に配置され、第1の軸に沿って前記第1の直線的な溝内を移動可能であり、第1のステアリングワイヤに結合するように構成される第1のコネクタと、
前記第2の直線的な溝内に配置され、前記第1の軸に平行な第2の軸に沿って前記第2の直線的な溝内を移動可能であり、第2のステアリングワイヤに結合するように構成される第2のコネクタと、
前記第1のコネクタに第1の端部で結合し、第2の端部で前記第2のコネクタに結合し、前記第1の溝から前記円形の溝に延在し、前記円形の溝から前記第2の直線的な溝に延在し、前記第2のガイド部材とともに回転するように前記第2のガイド部材に結合される可撓性継手と、
を備え、
前記第2のガイド部材の回転は、前記第1の軸に沿う第1軸方向における、前記可撓性継手の前記第1の端部と前記第1のコネクタの動きと、前記第1の軸方向とは反対方向である、前記第2の軸に沿う第2軸方向における、前記可撓性継手の前記第2の端部と前記第2のコネクタの動きとを生じさせて、前記第1及び前記第2のステアリングワイヤが互いに反対方向に移動するようになっている、
ハンドルアセンブリ。
(項目2)さらに、前記円形の溝内に収容されるように構成され、前記円形の溝内に前記可撓性継手を維持するリテーナリングを備える、項目1に記載のハンドルアセンブリ。
(項目3)前記リテーナリングが、前記第1及び第2のステアリングワイヤを通過させるように構成される直径方向に対向する第1及び第2の開口部を規定する、項目2に記載のハンドルアセンブリ。
(項目4)前記可撓性継手が第1の部材と、第2の部材と、前記第1及び第2の部材の間に配置されるスペーサと、を備え、
前記スペーサは前記第2のガイド部材に固定される、項目1に記載のハンドルアセンブリ。
(項目5)前記第1のガイド部材に結合され、前記第1及び第2の直線的な溝の少なくとも一部を被覆している第3のガイド部材をさらに備え、
前記第3のガイド部材は前記第1及び第2のステアリングワイヤを収容するように構成される第1及び第2の孔部を規定する、項目1に記載のハンドルアセンブリ。
(項目6)前記第2のガイド部材の遠位に配置される第3のガイド部材を備え、
前記第3のガイド部材は第1及び第2のグルーブを規定し、前記第1及び第2のグルーブは、前記第3のガイド部材の近位端から遠位端まで延在し、前記第1及び第2のステアリングワイヤを収容するように構成される、項目1に記載のハンドルアセンブリ。
(項目7)前記第1及び第2のグルーブ間の距離が、前記第3のガイド部材の前記遠位端におけるよりも前記第3のガイド部材の前記近位端においてより大きい、項目6に記載のハンドルアセンブリ。
(項目8)前記第2のガイド部材は、前記第1及び第2の軸を含む平面に対して垂直に延在する回転軸周りに回転するようになっている、項目1に記載のハンドルアセンブリ。
(項目9)前記第2のガイド部材が、前記第2のガイド部材の回転軸を中心とする突起を含み、前記第1及び第2のステアリングワイヤが前記突起の直径方向に対向する両側に配置される、項目1に記載のハンドルアセンブリ。
(項目10)近位端および遠位端を備え、体内において医療装置の変形可能なシャフトをナビゲーションするためのハンドルアセンブリであって、
前記近位端の近傍に配置され、第1及び第2の直線的な溝を規定する第1のガイド部材と、
前記第1のガイド部材の遠位端に配置され、前記第1のガイド部材に対して回転するように構成される第2のガイド部材と、
前記第1の直線的な溝内に配置され、第1の軸に沿って前記第1の直線的な溝内を移動可能であって、第1のステアリングワイヤに結合するように構成される第1のコネクタと、
前記第2の直線的な溝内に配置され、前記第1の軸に平行な第2の軸に沿って前記第2の直線的な溝内を移動可能であって、第2のステアリングワイヤに結合するように構成される第2のコネクタと、
前記第2のガイド部材の回転を、前記第1の軸に沿う第1の軸方向における、前記第1のコネクタの直線的な動きと、前記第1の軸方向とは反対方向である前記第2の軸に沿う第2軸方向における、前記第2のコネクタの直線的な動きとに変換して、前記第1及び第2のステアリングワイヤが互いに反対方向に動くようになっている、変換手段と、を備える、ハンドルアセンブリ。
(項目11)前記変換手段が、第1の端部で前記第1のコネクタに連結され、第2の端部で前記第2のコネクタに連結される可撓性継手を備え、
前記可撓性継手は前記第1の直線的な溝から前記第2のガイド部材の円形の溝に延在し、かつ前記円形の溝から前記第2の直線的な溝に延在し、前記円形の溝は前記第1及び第2の直線的な溝と連通しており、前記可撓性継手は前記第2のガイド部材とともに回転するために前記第2のガイド部材に結合する、項目10に記載のハンドルアセンブリ。
(項目12)前記円形の溝内に収容されるように構成されるリテーナリングをさらに備え、前記リテーナリングは、前記第2のガイド部材の回転軸に平行な方向における前記可撓性継手の動きを抑制する、項目11に記載のハンドルアセンブリ。
(項目13)前記リテーナリングが、前記第1及び第2のステアリングワイヤを通過させるように構成される直径方向に対向する第1及び第2の開口部を規定する、項目12に記載のハンドルアセンブリ。
(項目14)前記可撓性継手が、第1の部材と、第2の部材と、前記第1及び第2の部材の間に配置されるスペーサと、を備え、前記スペーサは前記第2のガイド部材に固定される、項目11に記載のハンドルアセンブリ。
(項目15)前記第1のガイド部材に結合され、前記第1及び第2の直線的な溝の少なくとも一部を被覆している第3のガイド部材をさらに備え、
前記第3のガイド部材は、前記第1及び第2のステアリングワイヤを収容するように構成されている第1及び第2の孔部を規定する、項目10に記載のハンドルアセンブリ。
(項目16)前記第2のガイド部材の遠位に配置される第3のガイド部材をさらに備え、
前記第3のガイド部材は、前記第3のガイド部材の近位端から遠位端まで延在し、前記第1及び第2のステアリングワイヤを収容するように構成される第1及び第2のグルーブを規定する、項目10に記載のハンドルアセンブリ。
(項目17)前記第1及び第2のグルーブ間の距離が、前記第3のガイド部材の前記遠位端におけるよりも前記第3のガイド部材の前記近位端においてより大きい、項目16に記載のハンドルアセンブリ。
(項目18)前記第2のガイド部材は、前記第1及び第2の軸を含む平面に対して垂直に延在する回転軸周りに回転するように構成されている、項目10に記載のハンドルアセンブリ。
(項目19)前記第2のガイド部材は、前記第2のガイド部材の回転の軸を中心とする突起を含み、前記第1及び第2のステアリングワイヤが前記突起の直径方向に対向する両側に配置される、項目10に記載のハンドルアセンブリ。
(項目20)医療装置のハンドルであって、
操作可能なアクチュエータの回転に伴って円弧状に移動可能な可撓性継手と、
前記可撓性継手の円弧状の経路から、前記医療装置のハンドルを介して長手方向に配向される第1の実質的に直線的な経路まで、前記可撓性継手の第1の部分を指向させるように成形される少なくとも1つの溝を有する角度/直線変換ガイドと、
前記可撓性継手の前記第1の部分に連結され、前記医療装置のハンドルを介して長手方向に配向され前記医療装置のハンドルの遠位端を通じて長手方向に指向される第1のステアリングワイヤと、
を備える、医療装置のハンドル。
(項目21)前記操作可能なアクチュエータの前記回転が、前記可撓性継手の前記円弧状の動きを生じさせ、前記可撓性継手に結合される前記ステアリングワイヤが、前記操作可能なアクチュエータの前記回転方向に応じて前記医療装置のハンドルの前記遠位端に対して伸張又は圧縮されるようにする、項目20に記載の医療装置のハンドル。
(項目22)前記角度/直線変換ガイドが、その円弧状の経路から長手方向に指向される第2の実質的に直線的な経路まで、前記医療装置のハンドルを介して前記可撓性継手の第2の部分を指向させるように形成される第2の溝を含み、さらに前記可撓性継手の前記第2の部分に結合され、前記医療装置のハンドルの前記遠位端を通じて長手方向に指向される第2のステアリングワイヤを備える、項目20に記載の医療装置のハンドル。