(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
少なくとも2個の、カルボキシル基および/もしくは潜在性カルボキシル基を有する付加(共)重合体(A)、少なくとも2個の、アミノ基および/またはイミノ基を有し、水酸基を有しないアミン化合物(B1)を含有する架橋剤(B)、並びに水を含有してなり、(A)中のカルボキシル基のモル数に対する、(B1)中のアミノ基およびイミノ基の合計モル数の比(γ1)が0.3〜1.5であり、(A)の重量平均分子量が5,000〜50,000である鉱物繊維用水性バインダー(X)。
架橋剤(B)が、(B1)とアルカノールアミン(B2)および/またはポリオール(B3)を組み合わせてなり、(A)中のカルボキシル基のモル数に対する、(B2)および(B3)中のアミノ基、イミノ基および水酸基の合計モル数の比(γ2)が0.05〜0.6であり、(γ1)と(γ2)の合計が0.35〜1.5である請求項1記載の水性バインダー。
【発明を実施するための形態】
【0007】
[付加(共)重合体(A)]
本発明における付加(共)重合体(A)は、少なくとも2個の、カルボキシル基および/もしくは潜在性のカルボキシル基を有する。ここにおいて、潜在性のカルボキシル基とは、例えば1個の酸無水物基が加水分解されて生じる2個のカルボキシル基を意味する。
そして、少なくとも2個の、カルボキシル基および/もしくは潜在性のカルボキシル基を有するとは、少なくとも2個のカルボキシル基、少なくとも2個の潜在性のカルボキシル基、またはカルボキシル基および潜在性のカルボキシル基の合計少なくとも2個の基を有することを意味する。
【0008】
(A)は、カルボキシル基もしくは酸無水物基を有する不飽和モノマー(a)を付加重合させるか、または(a)と、必要により(a)以外のその他の不飽和モノマー(x)を付加共重合させることにより得られる。(a)としては、下記のもの、およびこれらの混合物が挙げられる
【0009】
(a)のうち、カルボキシル基を有する不飽和モノマー(a1)としては、不飽和モノカルボン酸〔炭素数(以下Cと略記)3〜20、例えば(メタ)アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、ビニル安息香酸、3−メチル−3−ブテン酸、3−ペンテン酸、4−および5−ヘキセン酸、3−ブテン酸、不飽和ジカルボン酸のモノアルキル(C1〜8)エステル[C5〜16、例えばマレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸モノアルキルエステル、シトラコン酸モノアルキルエステル]、水酸基を有する不飽和ジカルボン酸モノエステル[C5〜20、例えばマレイン酸のエチルカルビトールモノエステル、フマル酸のエチルカルビトールモノエステル、イタコン酸グリコールモノエステル]等〕、C4〜20(好ましくはC4〜16)の不飽和ジカルボン酸[C4〜20(好ましくはC4〜16)、例えばマレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸等]等が挙げられる。
【0010】
(a)のうち、酸無水物基を有する不飽和モノマー(a2)としては、(a1)における不飽和ジカルボン酸[C4〜20(好ましくはC4〜16)]の無水物、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸が挙げられる。
上記(a1)、(a2)のうち、バインダーの硬化速度の観点から好ましいのは(a1)、さらに好ましいのはアクリル酸である。
【0011】
(a)以外のその他の不飽和モノマー(x)としては、下記のものが挙げられる。
(1)アミドモノマー
C3〜18、例えば(メタ)アクリルアミド、N−アルキル(C1〜5)(メタ)アクリルアミド、アルコキシ(C1〜4)アルキル(C1〜5)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキル(C1〜5)(メタ)アクリルアミド、アミノアルキル(C1〜5)(メタ)アクリルアミド、N−アルキル(C1〜5)アミノアルキル(C1〜5)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキル(C1〜5)アミノアルキル(C1〜5)(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン;
【0012】
(2)アクリレートモノマー
C3〜30、例えばアルキル(C1〜18)(メタ)アクリレートおよびそれらの低級アルキル(C1〜4)エーテル、ヒドロキシアルキル(C1〜5)(メタ)アクリレート、アミノアルキル(C1〜5)(メタ)アクリレート、N−アルキル(C1〜5)アミノアルキル(C1〜5)(メタ)アクリレート、N,N−ジアルキル(C1〜5)(メタ)アクリレート、N−アルキル(C1〜5)アミノアルキル(C1〜5)アミノアルキル(C1〜5)(メタ)アクリレート;
【0013】
(3)ビニルエーテルモノマー
C3〜30、例えばビニルアルキル(C1〜20)エーテル;
(4)アリルモノマー
C3〜10、例えばN−アリルアミン、N,N−ジアルキル(C1〜5)アリルアミン;
(5)ニトリルモノマー
C3〜10、例えば(メタ)アクリロニトリル;
【0014】
(6)脂肪族不飽和炭化水素モノマー
C2〜30、例えばエチレン、プロピレン、イソブチレン、イソプレン、ブタジエン;
(7)芳香族ビニルモノマー
C8〜30、例えばスチレン、α−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、ビニルトルエン、p−ヒドロキシスチレン、p−アセトキシスチレン;
(8)ビニルエステルモノマー
C4〜30、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル。
上記(x)は1種単独使用でも、2種以上の併用でもいずれでもよい。
【0015】
上記(x)のうちバインダーの硬化速度およびバインダー溶液の安定性の観点から好ましいのは、(2)、(3)、(6)、(7)、さらに好ましいのは(2)、とくに好ましいのはヒドロキシアルキル(C1〜5)(メタ)アクリレート、アルキル(C1〜5)(メタ)アクリレートである。
【0016】
(A)を構成するモノマーの割合(重量%)は、(a)は、通常20%以上、鉱物繊維間の接着性(以下バインダーの接着力と略記)の観点から好ましくは40〜100%、さらに好ましくは60〜100%;(x)は、通常80%以下、バインダーの接着力の観点から好ましくは60%以下、さらに好ましくは40%以下、とくに好ましくは30%以下、最も好ましくは20%以下である。
(a)としては、(a1)、(a2)の各単独でも併用してもいずれでもよい。併用する場合の重量比[(a1)/(a2)]は、硬化速度およびバインダーの接着力の観点から好ましくは50/50以上、さらに好ましくは70/30以上である。
【0017】
(A)の重量平均分子量[以下Mwと略記。測定は後述のゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)法による。]は、バインダーの接着力および後述する鉱物繊維積層体の圧縮に対する復元力の観点から好ましくは500〜100,000、さらに好ましくは1,000〜80,000、とくに好ましくは5,000〜50,000である。
本発明におけるMwのGPC測定条件は下記のとおりである。
<GPC測定条件>
[1]装置 :ゲルパーミエイションクロマトグラフ
「HLC−8120GPC」、東ソー(株)製
[2]カラム :「TSKgel G6000PWxl」、「TSKgel
G3000PWxl」[いずれも東ソー(株)製]を直列に連結。
[3]溶離液 :メタノール/水=30/70(容量比)に0.5重量%の酢酸ナト
リウムを溶解させたもの。
[4]基準物質:ポリエチレングリコール
[5]注入条件:サンプル濃度0.25重量%、カラム温度40℃
【0018】
(A)中のカルボキシル基および/もしくは潜在性カルボキシル基の数は、少なくとも2個、バインダーの接着力およびバインダーの耐水性の観点から好ましくは3〜2,000個、さらに好ましくは5〜1,000個、とくに好ましくは10〜500個である。
【0019】
付加(共)重合体(A)は、公知の溶液重合法で製造することができ、生産性の観点から好ましいのは水溶液重合法である。
有機溶剤を使用する場合は、重合後脱溶剤しても、脱溶剤せずにそのまま用いてもいずれでもよい。該有機溶剤としては、メチルエチルケトン(以下MEKと略記)、アルコール等が挙げられ、生産性の観点から好ましいのはMEKである。
該(A)は、通常溶液(工業上の観点から好ましいのは水溶液)として得られ、溶液中の(A)の含有量(重量%)は、生産性および後工程の水性バインダー製造時のハンドリング性の観点から好ましくは5〜80%、さらに好ましくは10〜70%、とくに好ましくは20〜60%である。
【0020】
(A)製造時の重合温度は、生産性および(A)の分子量制御の観点から好ましくは0〜200℃、さらに好ましくは40〜150℃である。
重合時間は、製品中の残存モノマー含量の低減および生産性の観点から好ましくは1〜10時間である。
重合反応の終点は残存モノマー量で確認できる。残存モノマー量はバインダーの鉱物繊維に対する接着力の観点から好ましくは5%以下、さらに好ましくは3%以下である。残存モノマー量はガスクロマトグラフィー法により測定できる。
【0021】
[架橋剤(B)]
本発明における架橋剤(B)は、アミン化合物(B1)を含有するものであり、バインダーの接着力を向上させる目的で、必要により、後述のアルカノールアミン(B2)および/またはポリオール(B3)を含有させてもよい。
【0022】
本発明におけるアミン化合物(B1)は、少なくとも2個(好ましくは3〜6個)のアミノ基および/またはイミノ基を有し、水酸基を有しない化合物である。なお、本発明においてアミノ基とは1級アミノ基、また、イミノ基とは2級アミノ基を意味するものとする。該アミノ基および/またはイミノ基の個数が2未満では、バインダーの接着力が低下し、水酸基を有すると鉱物繊維積層体の耐加水分解性が劣るものとなる。
【0023】
前記アミン化合物(B1)には、C2以上かつ数平均分子量(以下、Mnと略記。測定は前記Mwと同様の測定条件のGPCによる。)2,000以下の下記(B11)〜(B15)が含まれる。
(B11)脂肪族ポリアミン(C2〜18)
〔1〕脂肪族ポリアミン〔C2〜6のアルキレンジアミン(例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン)、ポリアルキレン(C2〜C6)ポリアミン[例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン]〕
〔2〕これらのアルキル(C1〜4)置換体〔例えば、ジアルキル(C1〜3)アミノプロピルアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサメチレンジアミン、メチルイミノビスプロピルアミン〕
〔3〕脂環または複素環含有脂肪族ポリアミン〔例えば、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン〕
〔4〕芳香環含有脂肪族アミン(C8〜15)(例えば、キシリレンジアミン、テトラクロル−p−キシリレンジアミン);
【0024】
(B12)脂環式ポリアミン(C4〜15)
例えば1,3−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、メンセンジアミン、4,4’−メチレンジシクロヘキサンジアミン(水添メチレンジアニリン);
(B13)複素環式ポリアミン(C4〜15)
例えばピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、1,4−ジアミノエチルピペラジン、1,4ビス(2−アミノ−2−メチルプロピル)ピペラジン;
【0025】
(B14)芳香族ポリアミン(C6〜20)
〔1〕非置換芳香族ポリアミン
例えば1,2−、1,3−および1,4−フェニレンジアミン、2,4’−および4,4’−ジフェニルメタンジアミン、クルードジフェニルメタンジアミン(ポリフェニルポリメチレンポリアミン)、ジアミノジフェニルスルホン、ベンジジン、チオジアニリン、ビス(3,4−ジアミノフェニル)スルホン、2,6−ジアミノピリジン、m−アミノベンジルアミン、トリフェニルメタン−4,4’,4’’−トリアミン、ナフチレンジアミン;
〔2〕核置換アルキル基〔メチル、エチル、n−およびi−プロピル、ブチル等のC1〜C4のアルキル基)を有する芳香族ポリアミン
例えば2,4−および2,6−トリレンジアミン、クルードトリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ビス(o−トルイジン)、ジアニシジン、ジアミノジトリルスルホン、1,3−ジメチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジメチル−2,6−ジアミノベンゼン、1,4−ジエチル−2,5−ジアミノベンゼン、1,4−ジブチル−2,5−ジアミノベンゼン、2,4−ジアミノメシチレン、1,3,5−トリエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3,5−トリイソプロピル−2,4−ジアミノベンゼン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,6−ジアミノベンゼン、2,3−ジメチル−1,4−ジアミノナフタレン、2,6−ジメチル−1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジイソプロピル−1,5−ジアミノナフタレンおよびこれらの異性体の混合物
〔3〕イミノ基を有する芳香族ポリアミン[上記〔1〕〜〔2〕の芳香族ポリアミンの−NH
2の一部または全部が−NH−R’(R’はアルキル基、例えばメチル、エチル等の低級アルキル基)で置き換ったもの]
例えば4,4’−ジ(メチルアミノ)ジフェニルメタン、1−メチル−2−メチルアミノ−4−アミノベンゼン;
【0026】
(B15)ポリアミドポリアミン(Mn100〜2,000)
例えばジカルボン酸(ダイマー酸等)と過剰(アミノ基/カルボキシル基の当量比が2以上)のポリアミン(上記アルキレンジアミン,ポリアルキレンポリアミン等)との縮合により得られる低分子量ポリアミドポリアミン。
【0027】
上記(B1)のうち、バインダーの接着力の観点から好ましいのは、(B11)、(B15)、さらに好ましいのは脂肪族ポリアミン、低分子量ポリアミドアミン、とくに好ましいのはポリアルキレン(C2〜6)ポリアミン、C2〜6のアルキレンジアミンである。上記(B1)は1種単独使用でも、また2種以上の併用でもいずれでもよい。
【0028】
本発明におけるアルカノールアミン(B2)は、C2以上かつMn3,000以下のもので、少なくとも1個の水酸基を有し、さらに少なくとも1個のアミノ基および/またはイミノ基を有する化合物である。
(B2)には、C2〜20のヒドロキシルアミン、前記アミン化合物(B1)のアルキレンオキシド(以下AOと略記)付加物、およびこれらの混合物等が含まれる。
【0029】
ヒドロキシルアミンとしては、C2〜20のもの、例えば水酸基が1個のもの〔アミノ基を有するもの[例えばモノエタノールアミン、イソプロパノールアミン]、アミノ基およびイミノ基を有するもの[例えば2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール]等〕、水酸基が2個のもの[イミノ基を有するもの(例えばジイソプロパノールアミン、ジエタノールアミン)等]が挙げられる。
【0030】
アミン化合物のAO付加物としては、C3以上かつMn3,000以下のもの、例えば、脂肪族アミン[C1〜10、例えば、メチルアミン、エチルアミン、n−およびi−プロピルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン]、芳香族アミン[C6〜12、例えば、アニリン、トルイジン、キシリレンジアミン]、脂環含有アミン[C4〜10、例えば、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン]、複素環含有アミン[C4〜10、例えば、ピペラジン]および前記ヒドロキシルアミンのAO付加物が挙げられる。AO付加モル数は1〜10モルが好ましい。
【0031】
AOには、C2〜12またはそれ以上(好ましくはC2〜4)のAO、例えばエチレンオキシド、1,2−プロピレンオキシド、1,2−、2,3−およ び1,3−ブチレンオキシド、テトラヒドロフランおよび3−メチル−テトラヒドロフラン)、1,3−プロピレンオキシド、イソブチレンオキシド、C5〜12のα−オレフィンオキシド、置換AO、例えばスチレンオキシド、並びにこれらの2種以上の併用(ランダム付加および/またはブロック付加)が含まれる。
【0032】
上記(B2)のうち、バインダーの接着性およびバインダー溶液の安定性の観点から好ましいのは、C2〜20のヒドロキシルアミンのうちのアミノ基を有するもの、およびアミノ基を有するものとイミノ基を有するものとの併用、さらに好ましいのはモノエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジエタノールアミン、とくに好ましいのはイソプロパノールアミン、モノエタノールアミンである。
上記(B2)は1種単独使用でも、また2種以上の併用でもいずれでもよい。
【0033】
本発明におけるポリオール(B3)は、少なくとも2個の水酸基を有し、アミノ基および/またはイミノ基を有しない化合物である。(B3)には、C2以上かつMn2,000以下の下記(B31)〜(B37)が含まれる。
【0034】
(B31)脂肪族ポリオール(C2〜30)
アルカンポリオール、およびその分子内または分子間脱水物、例えばエチレングリコールおよびその二、三量体、プロピレングリコールおよびその二、三量体、1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−および2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,3−および1,4−ブタンジオール、2−メチル−2,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−ヒドロキシメチル−2−メチル−および2−エチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−2,3−プロパンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ポリ(2〜10)グリセリン;
【0035】
(B32)脂環式ポリオール(C5〜12)
1,3−シクロペンタンジオール、1,4‐シクロヘキサンジオール等;
(B33)トリアルカノールアミン(C6〜12)
トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等;
(B34)糖類およびその誘導体(C6〜12)
ショ糖、グルコース、フルクトース、マンニトール、ソルビトール、ソルビタン、メチルグルコシド、マルチトール等;
(B35)芳香環含有多価アルコール(C10以上かつMn1,000以下)
トリスフェノール化合物〔商品名「トリスフェノールPA」[本州化学工業(株)製]等〕等;
(B36)(B31)〜(B35)のAO付加物(付加モル数2〜20)
(B37)前記アミン化合物(B1)のAO付加物(付加モル数2〜20)。
上記(B3)のうち、バインダーの接着性の観点から、好ましいのは(B31)、(B33)、(B34)、さらに好ましいのは、グリセリン、トリメチロールプロパン、ソルビトールである。
上記(B3)は1種単独使用でも、また2種以上の併用でもいずれでもよい。
【0036】
架橋剤(B)中の含有量(重量%)は、アミン化合物(B1)はバインダーの耐水性、耐加水分解性の観点から好ましくは40%以上、さらに好ましくは50%以上、とくに好ましくは60〜100%;アルカノールアミン(B2)とポリオール(B3)の合計は通常60%以下、バインダーの耐加水分解性の観点から好ましくは50%以下、さらに好ましくは40%以下である。
【0037】
[鉱物繊維用水性バインダー(X)]
本発明の鉱物繊維用水性バインダー(X)は、前記付加(共)重合体(A)、アミン化合物(B1)を含有する架橋剤(B)、並びに水を含有してなり、(A)中のカルボキシル基のモル数に対する、(B1)中のアミノ基およびイミノ基の合計モル数の比(γ1)が0.3〜1.5、好ましくは0.4〜1.4、さらに好ましくは0.5〜1.3である。該比(γ1)が0.3未満または1.5を超える場合には、バインダーの接着力、鉱物繊維積層体の耐水性、耐加水分解性が悪化する。
【0038】
架橋剤(B)には、バインダーの接着力を向上させる目的で、前記のとおり必要により、(B1)の他にアルカノールアミン(B2)および/またはポリオール(B3)を含有させてもよい。架橋剤(B)が(B1)と、(B2)および/または(B3)を組み合わせてなる場合には、(A)中のカルボキシル基のモル数に対する、(B2)および(B3)中のアミノ基、イミノ基および水酸基の合計モル数の比(γ2)は好ましくは0.05〜0.6、さらに好ましくは0.1〜0.5、とくに好ましくは0.15〜0.4である。また、(γ1)と(γ2)の合計は好ましくは0.35〜1.5、さらに好ましくは0.4〜1.4、とくに好ましくは0.45〜1.3である。
さらに、(γ1)/[(γ1)+(γ2)]は鉱物繊維積層体の耐加水分解性の観点から、好ましくは0.4以上、さらに好ましくは0.5以上、とくに好ましくは0.6以上である。
【0039】
前記比(γ1)および比(γ2)は、(B1)、(B2)の1、2級アミン価を後述の測定方法で、また、(B2)、(B3)の水酸基価および(A)の酸価をJIS K−0070「化学製品の酸価、水酸基の試験方法」に準拠して測定した結果から下記の計算式を用いて求めることができる。
なお、以下において、各アミン価、水酸基価および酸価の単位はいずれもmgKOH/gで表される。
比(γ1)=[(B1)の1、2級アミン価]×[(B1)の重量]
/〔[(A)の酸価]×[(A)の重量]〕
比(γ2)=〔[(B2)の1、2級アミン価+(B2)の水酸基価]×[(B2)の
重量]+[(B3)の水酸基価]×[(B3)の重量]〕
/〔[(A)の酸価]×[(A)の重量]〕
【0040】
<(B1)、(B2)の1、2級アミン価測定方法>
(B1)、(B2)の[1]全アミン価(全A)、[2]3級アミン価(3A)を後述の方法で測定し、下記の計算式より、1、2級アミン価(12A)を求める。
(12A)=(全A)−(3A)
但し、(12A):1、2級アミン価を表す。
(全A) :全アミン価を表す。
(3A) :3級アミン価を表す。
【0041】
[1]全アミン価(全A)測定方法
全アミン価とは、試料1g中に含まれる1級、2級および3級アミンを中和するのに要する塩酸と当量の水酸化カリウムのmg数をいう。ASTM D2074に準じ下記方法で測定する。
(1)試料を精秤する。(試料量:S
1g)
(2)中性エタノール[ブロムクレゾールグリーン(BCG)中性]30mLを加え溶解
する。
(3)0.2モル/Lエタノール性塩酸溶液(力価:f
1)で滴定し、緑色から黄色に変
わった点を終点とする。(滴定量:A
1mL)
(4)次式から全アミン価(全A)を算出する。
全アミン価 (全A)=A
1×f
1×0.2×56.108/S
1
【0042】
[2]3級アミン価(3A)測定方法
3級アミン価(3A)とは、試料1g中に含まれる3級アミンを中和するのに要する過塩素酸と当量の水酸化カリウムのmg数をいう。ASTM D2073に準じ下記方法で測定する。
(1)試料を精秤する。(試料量:S
2g)
(2)無水酢酸/酢酸混合溶液(9/1)20mLを加えて溶解し、室温で3時間静置する。
(3)酢酸30mLを加えて、電位差滴定装置にて0.1モル/L過塩素酸/酢酸溶液(力価:f
2)で滴定する。(滴定量:A
2mL)
(4)上記と同様にして空試験を行う。(滴定量:B
1mL)
(5)次式から3級アミン価(3A)を算出する。
3級アミン価(3A)=(A
2−B
1)×f
2×0.1×56.108/S
2
【0043】
本発明の水性バインダー(X)中の(A)と(B)の合計含有量は、後述する鉱物繊維積層体の生産性および水性バインダー(X)の均一散布性の観点から、好ましくは2〜80重量%、さらに好ましくは2〜70重量%、とくに好ましくは3〜60重量%である。
【0044】
本発明の水性バインダー(X)には、前記(A)、(B)および水の他に、さらに後述する鉱物繊維積層体製造時のバインダーの硬化速度をより促進する目的で、必要により種々の硬化促進剤(C)を含有させてもよい。
【0045】
硬化促進剤(C)は、バインダーの硬化性の観点から、周期律表第1族、2族および3族の金属群より選ばれる少なくとも1種の金属を含むことが好ましく、カリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、イッテルビウムの群より選ばれる少なくとも1種の金属を含むことがさらに好ましく、マグネシウムまたはカルシウムを含むことがとくに好ましい。
【0046】
上記周期律表第1族金属を含む(C)としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウムもしくはセシウムの、有機酸塩、金属アルコキシドもしくは金属錯体(例えばアセチルアセトナート)等の有機金属化合物;金属酸化物、金属水酸化物、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、塩化物もしくはフッ化物等の無機金属化合物が含まれ、また上記周期律表第2族金属を含む(C)としては、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムもしくはバリウムの、有機酸塩、金属アルコキシドもしくは金属錯体(例えばアセチルアセトナート)等の有機金属化合物;金属酸化物、金属水酸化物、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、塩化物もしくはフッ化物等の無機金属化合物が挙げられる。 上記周期律表第3族金属を含む(C)としては、スカンジウム、イッテルビウム、イットリウムもしくは他の希土類の、有機酸塩、金属アルコキシドもしくは金属錯体(例えばアセチルアセトナート)等の有機金属化合物;金属酸化物、金属水酸化物、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、塩化物もしくはフッ化物等の無機金属化合物が挙げられる。これらは単独で使用しても、また併用してもいずれでもよい。
【0047】
上記(C)のうち、バインダーの硬化性の観点から好ましいのはビス(アセチルアセトナート)マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、塩化マグネシウム、ビス(アセチルアセトナート)バリウム、イッテルビウムトリフラート、さらに好ましいのはマグネシウム化合物、とくに好ましいのは、ビス(アセチルアセトナート)マグネシウム、ステアリン酸マグネシウムである。
(C)の含有量は、(A)と(B)の合計重量に基づいて、バインダーの硬化性とバインダーの接着性の観点から好ましくは0.1〜30%、さらに好ましくは0.3〜10%、とくに好ましくは0.5〜5%である。
【0048】
本発明の鉱物繊維用水性バインダー(X)は、本発明の効果を阻害しない範囲で必要により、密着性向上剤、粘度調整剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、安定剤、可塑剤、ワックス、顔料もしくは染料、帯電防止剤、抗菌剤、防かび剤、香料、難燃剤、分散剤、造膜助剤および湿潤剤からなる群から選ばれる1種または2種以上のその他の添加剤(D)を併用してもよい。
【0049】
添加剤(D)全体の使用量は、(A)と(B)の合計重量に基づいて、通常50%以下、各添加剤の添加効果および鉱物繊維に対するバインダーの接着力の観点から好ましくは0.5〜20%である。
また、(A)と(B)の合計重量に基づく各添加剤の使用量は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、安定剤、抗菌剤、防かび剤および香料は、それぞれ通常10%以下、上記と同様の観点から好ましくは0.5〜5%;可塑剤、ワックス、顔料もしくは染料、帯電防止剤、難燃剤、分散剤、造膜助剤および湿潤剤は、それぞれ通常10%以下、上記と同様の観点から好ましくは1〜5%である。
【0050】
本発明の水性バインダー(X)の製造方法としては、付加(共)重合体(A)、アミン化合物(B1)、水、および必要により加えられるアルカノールアミン(B2)、ポリオール(B3)、硬化促進剤(C)、添加剤(D)を混合、分散できる方法であれば特に限定されることはない。混合時間は通常30分〜3時間であり、水性バインダー(X)の均一混合は目視で確認することができる。
【0051】
本発明の水性バインダー(X)は、従来の、フェノール化合物とホルムアルデヒドとの縮合物であるフェノール樹脂からなるものではないことから、ホルムアルデヒドは含有しない。また、該水性バインダー(X)は、後述の方法で評価される耐水性、耐加水分解性において極めて優れている。
【0052】
本発明の水性バインダー(X)は、耐熱性積層体材料である鉱物繊維用のバインダーとして好適に用いられる。鉱物繊維としては、ガラス繊維、スラグ繊維、岩綿、石綿、金属繊維等が挙げられる。
【0053】
[鉱物繊維積層体]
本発明の鉱物繊維積層体は、前記水性バインダーを付着させた鉱物繊維の積層物を加熱、成形して得られる。ここにおいて積層体の厚みは、用途によって異なるが、通常1〜1,000mm、積層体の生産性および取り扱いのし易さの観点から好ましくは3〜500mm、さらに好ましくは5〜300mmである。
【0054】
鉱物繊維積層体を構成する鉱物繊維(鉱物繊維積層物)の重量に基づく水性バインダー(X)の付着量(固形分)は、バインダーの接着力、積層体表面の平滑性および積層体の柔軟性、圧縮に対する復元性の観点から好ましくは0.4〜40%、さらに好ましくは0.5〜30%、とくに好ましくは1〜25%、最も好ましくは2〜20%である。
【0055】
本発明の鉱物繊維積層体の製造に際して、水性バインダー(X)は、通常、鉱物繊維に適当量付着させた後、加熱、乾燥して硬化させる。
加熱温度は、該積層体の復元性および該積層体の着色抑制、工業上の観点から好ましくは100〜400℃、さらに好ましくは200〜350℃である。
加熱時間は、反応率および該積層体の着色抑制の観点から好ましくは10秒〜60分、さらに好ましくは30秒〜30分である。
本発明の水性バインダー(X)は、付加(共)重合体(A)中のカルボキシル基および酸無水物基に由来するカルボキシル基が(B)中のアミノ基および/またはイミノ基、必要により水酸基と反応することで硬化して強固な樹脂になると共に、鉱物繊維間を接着する優れたバインダーの機能を発揮することができる。
【0056】
本発明の鉱物繊維積層体は、具体的には以下の方法および手順で製造される。これらの方法のうち生産性の観点から好ましいのは[1]の方法である。
[1]鉱物繊維に水性バインダー(X)を噴霧して加熱、成形する方法
(1)鉱物組成物を炉内で溶融し、繊維化した直後にエアスプレーまたはエアレススプレー装置等を用いて該繊維に水性バインダー(X)を噴霧する。
(2)水性バインダー(X)が付着した鉱物繊維を積層して積層物とし、加熱して成形する。
[2]鉱物繊維またはそのストランド(繊維束)を積層して積層物とし、これに水性バインダー(X)を散布して加熱、成形する方法
(1)鉱物繊維または鉱物繊維のストランド(繊維束)を積層して積層物とする。
(2)該積層物の上から水性バインダー(X)を散布する。
(3)水性バインダーが付着した鉱物繊維積層物を加熱、成形する。
【0057】
本発明の鉱物繊維積層体は、耐水性および耐加水分解性に優れる。該耐水性は、バインダーの吸水による接着性および復元性への影響を評価するもので、後述の耐水性試験により評価できる。
一方、該耐加水分解性は、バインダーの加水分解性による接着性および復元性への影響を評価するもので、後述の耐加水分解性試験によって評価できる。
【0058】
本発明の鉱物繊維積層体は、圧縮に対する復元性に優れる。該復元性は後述の復元性試験で評価することができ、本発明の鉱物繊維積層体の復元性試験における復元割合は、該積層体の機能(断熱性、保温性、吸音性等)維持の観点から好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上である。
【実施例】
【0059】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下において部および%はそれぞれ重量部および重量%を示す。
【0060】
実施例および比較例で用いた付加(共)重合体(A)、アミン化合物(B1)、アルカノールアミン(B2)、ポリオール(B3)および硬化促進剤(C)は次のとおりである。
(A−1):ポリアクリル酸(Mw11,000、酸価740)水溶液、不揮発分50%(A−2):アクリル酸/ヒドロキシエチルメタクリレート(重量比=90/6)共重合
体(Mw14,000、酸価660)水溶液、不揮発分50%
(A−3):ポリアクリル酸(Mw27,000、酸価750)水溶液、不揮発分50%
(A−4):スチレン/マレイン酸(重量比=47/53)共重合体(Mw9,000、 酸価510)水溶液、不揮発分40%
(A−5):ポリアクリル酸(Mw35,000、酸価745)水溶液、不揮発分70%
(B1−1):ペンタエチレンヘキサミン
(B1−2):テトラエチレンペンタミン
(B1−3):1,6−ヘキサンジアミン
(B1−4):イソホロンジアミン
(B1−5):1,2−フェニレンジアミン
(比B1−1):ペンチルアミン
(B2−1):イソプロパノールアミン
(B2−2):モノエタノールアミン
(B2−3):ジエタノールアミン
(B3−1):ソルビトール
(B3−2):グリセリン
(C−1) :ステアリン酸マグネシウム
(C−2) :塩化マグネシウム
(C−3) :ビス(アセチルアセトナート)バリウム
【0061】
実施例1〜32、比較例1〜6
表1〜3に示した配合組成(部)に従って水性バインダーを調製した。該水性バインダーを用いて下記の要領でバインダー硬化物および鉱物繊維積層体の試験片を作成し、それぞれ後述の方法で評価した。
【0062】
[1]バインダー硬化物の性能評価
<バインダー硬化物試験片の作成>
平均粒径1mmのガラスビーズに対して、バインダー固形分が2.5%となるように水性バインダーを添加し、十分に混合した。これを離型処理した80mm×15mm×6mmの型枠に押し入れて成型し、250℃の循風乾燥機で20分間熱処理を行い、試験片を得た。この試験片を10枚作成した。
【0063】
<バインダー硬化物の性能評価方法>
前記得られた試験片について、下記の方法に従って性能評価した。結果を表1〜3に示す。
(1)機械的強度
JIS K7171に準じ、50mm/minの試験速度で曲げ強さを測定した。試験片5枚の曲げ強さを測定し、平均値を算出した。
(2)耐加水分解性
試験片5枚を、85℃、95%RHの恒温恒湿機内に2日間静置した。その後取り出し、30℃、50%RHで7日間乾燥した。乾燥後の試験片について前記(1)と同様に曲げ強さを測定し、バインダー硬化物の耐加水分解性を評価した。
【0064】
[2]鉱物繊維積層体の性能評価
<鉱物繊維積層体試験片の作成>
タテ×ヨコ×厚みが30cm×30cm×1cm、密度が0.025g/cm
3のガラス繊維積層物を、離型処理したタテ×ヨコ×深さが30cm×30cm×5cmの平板金型内に載置した。次に、該積層物の重量に対して乾燥後の固形分付着量が所定量となるように水性バインダーをエアスプレーを使用して該積層物に均一噴霧した。その後、250℃の循風乾燥機内で20分間熱処理を行い、厚み約1cm、密度0.030g/cm
3の積層体試験片を得た。
【0065】
<鉱物繊維積層体の評価方法>
前記得られた試験片について、下記の方法に従って性能評価した。結果を表1〜3に示す。
(1)鉱物繊維積層体の接着性
試験片から、長さ×幅が10cm×1.5cmの試験片5枚を切り出し、これらをオートグラフを用いてJIS R3420「ガラス繊維一般試験方法」の「7.4引張強さ」に準拠して引張強さを測定して、試験片5枚の平均値を算出し、積層体の接着性として下記の基準で評価した。
<評価基準>
◎:500N/m
2以上
○:400N/m
2以上500N/m
2未満
△:300N/m
2以上400N/m
2未満
×:300N/m
2未満
【0066】
(2)鉱物繊維積層体の圧縮後の復元性試験
試験片から、長さ×幅が10cm×1.5cmの試験片5枚を切り出し、該試験片の厚みをノギスを用いて0.1mmの単位まで測定した。該試験片をステンレス板(10cm×2cm×0.1cm)の上に載置し、さらに試験片の上から同じ寸法のステンレス板(重量約95g)を載置して圧縮した。試験片をステンレス板の重量で圧縮した状態で30℃、50%RHの雰囲気下で5日間静置後に、試験片から上部のステンレス板を取り除き、取り除いた直後の試験片の厚み(圧縮後の試験片の厚み)を測定した。下記の式から復元割合(%)を求め、試験片5枚の平均値を下記の基準で評価した。
復元割合(%)=(圧縮後の試験片の厚み/圧縮前の試験片の厚み)×100
<評価基準>
◎:復元割合が90%以上
○:復元割合が85%以上90%未満
△:復元割合が75%以上85%未満
×:復元割合が75%未満
【0067】
(3)耐水性試験
試験片から、長さ×幅が10cm×1.5cmの試験片10枚を切り出し、それらを30℃ の水道水に1日間浸漬した。その後取り出し、30℃、50%RHで1日間乾燥した。乾燥後の試験片について前記(1)、(2)と同様に接着性および復元性の評価を行った。
【0068】
(4)耐加水分解性試験
前記試験片から、長さ×幅が10cm×1.5cmの試験片10枚を切り出し、それらを85℃、95%RHの恒温恒湿機内に7日間静置した。その後取り出し、30℃、50%RHで7日間乾燥した。乾燥後の試験片について前記(1)、(2)と同様に接着性および復元性の評価を行った。
【0069】
【表1】
【0070】
【表2】
【0071】
【表3】
【0072】
表1〜3から、本発明の鉱物繊維用水性バインダーを用いて成形した鉱物繊維積層体は、比較例に比べて、鉱物繊維の接着性、該積層体の圧縮後の復元性に優れ、さらに耐水性、耐加水分解性試験後の接着性、圧縮後の復元性にも優れていることがわかる。