(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
この発明を実施するための形態について添付の図面に従って説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には、同一の符号が付される。当該部分の重複説明は適宜に簡略化又は省略化される。
【0010】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1における環境制御システムを適用した部屋の構成図である。
【0011】
図1において、部屋1は、環境制御システムによる環境制御の対象領域である。部屋1の内部には、ベッド2が設けられる。ベッド2は、部屋1の一側の下部に設けられる。部屋1の内部には、机3が設けられる。机3は、部屋1の中央の下部に設けられる。部屋1の内部には、椅子4が設けられる。椅子4は、ベッド2と机3との間に設けられる。
【0012】
部屋1の内部には、空調装置5が設けられる。空調装置5は、部屋1の一側の上部に設けられる。空調装置5は、図示しない温度センサを内蔵する。空調装置5は、図示しない送風装置を内蔵する。空調装置5は、図示しない通信装置を内蔵する。
【0013】
部屋1の内部には、空気清浄装置6が設けられる。空気清浄装置6は、部屋1の他側の下部に設けられる。空気清浄装置6は、図示しない清浄度センサを内蔵する。空気清浄装置6は、図示しない送風装置を内蔵する。空気清浄装置6は、図示しない通信装置を内蔵する。
【0014】
部屋1の内部には、加湿装置7が設けられる。加湿装置7は、机3と空気清浄装置6との間に設けられる。加湿装置7は、図示しない湿度センサを内蔵する。加湿装置7は、図示しない送風装置を内蔵する。加湿装置7は、図示しない通信装置を内蔵する。
【0015】
部屋1の内部には、人位置検知装置8が設けられる。人位置検知装置8は、空調装置5に内蔵される。部屋1の内部には、制御装置9が設けられる。制御装置9は、部屋1の他側の中央部に設けられる。制御装置9は、空調装置5、空気清浄装置6、加湿装置7とは異なる電源を備える。制御装置9は、図示しない環境設定装置を備える。制御装置9は、図示しない通信装置を内蔵する。
【0016】
図1において、使用者10は、机3に向かって椅子4に座っている。この際、人位置検知装置8は、使用者10の位置を検知する。その後、空調装置5の通信装置は、当該検知に関する情報を制御装置9の通信装置に無線で送信する。
【0017】
その後、制御装置9の環境設定装置は、当該情報に基づいて椅子4の位置近傍の空間を環境制御の対象空間とする。その後、制御装置9の環境設定装置は、対象空間の風速及び音の少なくとも一方の変化が使用者10の覚醒度を変化させる状態となるように設定する。その結果、空調装置5の設定と空気清浄装置6の設定と加湿装置7の設定とは、予め設定された範囲内に収まる。
【0018】
この際、制御装置9の環境設定装置は、不快感が少なく目的に応じた環境を実現するように、空調装置5の設定と空気清浄装置6の設定と加湿装置7の設定とを決定する。例えば、制御装置9の環境設定装置は、予め記憶した条件に基づいて、空調装置5の設定と空気清浄装置6の設定と加湿装置7の設定とを決定する。例えば、制御装置9の環境設定装置は、プログラムによる計算結果に基づいて、空調装置5の設定と空気清浄装置6の設定と加湿装置7の設定とを決定する。
【0019】
その後、制御装置9の通信装置は、空調装置5の設定に関する情報を空調装置5の通信装置に無線で送信する。制御装置9の通信装置は、空気清浄装置6の設定に関する情報を空気清浄装置6に無線で送信する。制御装置9の通信装置は、加湿装置7の設定に関する情報を加湿装置7の通信装置に無線で送信する。
【0020】
空調装置5は、環境調整装置の一つとして機能する。具体的には、空調装置5は、制御装置9から受信した情報に基づいて空気の温度を調整する。この際、空調装置5は、制御装置9による設定から逸脱しないように動作する。空調装置5の送風装置は、制御装置9から受信した情報に基づいて風を発生させる。
【0021】
空気清浄装置6は、環境調整装置の一つとして機能する。具体的には、空気清浄装置6は、制御装置9から受信した情報に基づいて空気を浄化する。この際、空気清浄装置6は、制御装置9による設定から逸脱しないように動作する。空気清浄装置6の送風装置は、制御装置9から受信した情報に基づいて風を発生させる。
【0022】
加湿装置7は、環境調整装置の一つとして機能する。具体的には、加湿装置7は、制御装置9から受信した情報に基づいて空気の湿度を高める。この際、加湿装置7は、制御装置9による設定から逸脱しないように動作する。加湿装置7の送風装置は、制御装置9から受信した情報に基づいて風を発生させる。
【0023】
次に、
図2を用いて、使用者10の睡眠を維持する方法を説明する。
図2はこの発明の実施の形態1における環境制御システムを適用した部屋の構成図である。
【0024】
図2において、使用者10は、ベッド2に寝ている。この際、人位置検知装置8は、使用者10の位置を検知する。その後、空調装置5の通信装置は、当該検知に関する情報を制御装置9の通信装置に無線で送信する。
【0025】
その後、制御装置9の環境設定装置は、当該情報に基づいてベッド2の位置近傍の空間を対象空間とする。その後、制御装置9の環境設定装置は、対象空間の風速及び音の少なくとも一方の変化が使用者10の睡眠を維持する状態となるように設定する。その結果、空調装置5の設定と空気清浄装置6の設定と加湿装置7の設定とは、予め設定された範囲内に収まる。
【0026】
その後、制御装置9の通信装置は、空調装置5の設定に関する情報を空調装置5の通信装置に無線で送信する。制御装置9の通信装置は、空気清浄装置6の設定に関する情報を空気清浄装置6に無線で送信する。制御装置9の通信装置は、加湿装置7の設定に関する情報を加湿装置7の通信装置に無線で送信する。
【0027】
空調装置5は、制御装置9から受信した情報に基づいて空気の温度を調整する。この際、空調装置5は、制御装置9による設定から逸脱しないように動作する。空調装置5の送風装置は、制御装置9から受信した情報に基づいて風を発生させる。
【0028】
空気清浄装置6は、制御装置9から受信した情報に基づいて空気を浄化する。この際、空気清浄装置6は、制御装置9による設定から逸脱しないように動作する。空気清浄装置6の送風装置は、制御装置9から受信した情報に基づいて風を発生させる。
【0029】
加湿装置7は、制御装置9から受信した情報に基づいて空気の湿度を高める。この際、加湿装置7は、制御装置9による設定から逸脱しないように動作する。加湿装置7の送風装置は、制御装置9から受信した情報に基づいて風を発生させる。
【0030】
以上で説明した実施の形態1によれば、使用者10の位置での風速及び音の少なくとも一方の変化が使用者10の覚醒度を変化させる状態となるように、空調装置5等が風を発生させる。このため、使用者10を覚醒させることができる。その結果、使用者10は、仕事のパフォーマンスを維持することができる。使用者10は、勉強に集中できる。
【0031】
この際、空調装置5と空気清浄装置6と加湿装置7とのうちの少なくとも一つの送風装置の回転数を上下させることで、使用者10の位置での風速及び音の少なくとも一方の変化が使用者10の覚醒度を変化させる状態となるようにしてもよい。
【0032】
また、使用者10の位置での風速及び音の少なくとも一方の変化が使用者10の睡眠を維持する状態となるように、空調装置5等が風を発生させる。このため、使用者10の睡眠を維持することができる。
【0033】
この際、空調装置5と空気清浄装置6と加湿装置7とのうちの少なくとも一つの送風装置の回転数を上下させることで、使用者10の位置での風速及び音の少なくとも一方の変化が使用者10の睡眠を維持する状態となるようにしてもよい。
【0034】
また、制御装置9は、空調装置5等に無線で情報を送信する。このため、制御装置9のレイアウトの自由度を向上させることができる。
【0035】
なお、人位置検知装置8は、空調装置5以外の装置に設けられていてもよい。この場合も、使用者10を覚醒させることができる。
【0036】
また、空調装置5と空気清浄装置6と加湿装置7との位置に関する情報を制御装置9に送信してもよい。この場合、制御装置9は、当該情報に基づいて、空調装置5と空気清浄装置6と加湿装置7とのそれぞれに起因する風と音とのデータを加味すればよい。その結果、使用者10の位置における環境を正確に推測することができる。このため、環境制御の精度をより高めることができる。
【0037】
実施の形態2.
図3はこの発明の実施の形態2における環境制御システムの入力装置の画面を示す図である。なお、実施の形態1と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0038】
図3において、入力装置11は、持ち運びし得るように形成される。入力装置11の上部には、タッチパネル11aが設けられる。入力装置11の下部には、決定ボタン11bが設けられる。
【0039】
図3の左側は、タッチパネル11aの表示の第1例である。
図3の左側において、タッチパネル11aの画面には、複数の指定部が表示される。指定部には、使用者10の行動に対応した文字が表示される。例えば、最上段の指定部には、「仕事・勉強」が表示される。上から2段目の指定部には、「TV・音楽」が表示される。上から3段目の指定部には、「睡眠」が表示される。最下段の指定部には、「自然風」が表示される。使用者10は、指定部に触れることで所望の動作を入力する。
【0040】
図3の右側は、タッチパネル11aの表示の第2例である。
図3の右側において、タッチパネル11aの画面には、マップが表示される。例えば、マップは、心理的な用語を用いて表示される。例えば、マップは、感覚的な用語を用いて表示される。例えば、マップは、使用者10が所望する空気環境の雰囲気に対応したわかり易い形容詞を用いて表示される。例えば、横軸の左側には、「しーん」が表示される。横軸の右側には、「ざわざわ」が表示される。縦軸の下側には、「まったり」が表示される。縦軸の上側には、「すっきり」が表示される。使用者10は、タッチパネル11aの画面上のエリアに触れることで所望の空気環境の雰囲気を入力する。
【0041】
なお、わかり易い形容詞の表示から使用者10が所望の空気環境の雰囲気を選択してもよい。また、心理的な用語の表示、感覚的な用語の表示、わかり易い形容詞の表示、横軸及び縦軸への配置は、
図3の右側に図示したものに限定されない。
【0042】
使用者10の入力後に決定ボタン11bが押されると、制御装置9の環境設定装置は、空調装置5の設定と空気清浄装置6の設定と加湿装置7の設定とを使用者10が触れた箇所に応じて決定する。
【0043】
次に、
図4を用いて、環境制御システムの設定を説明する。
図4はこの発明の実施の形態2における環境制御システムの設定を説明するための図である。
図4の横軸は風速変化(m/s
2)である。
図4の縦軸は音変化(dB/s)である。
【0044】
図4に示すように、「仕事・勉強」、「TV・音楽」、「睡眠」、「自然風」のレベルが設定される。当該レベルは、制御範囲として許容する最大レベルとして設定される。
【0045】
例えば、「仕事・勉強」の風速変化は、レベル2(Lv2)からレベル3(Lv3)に設定される。「仕事・勉強」の音変化は、レベル3(Lv3)に設定される。「TV・音楽」の風速変化は、レベル2(Lv2)に設定される。「TV・音楽」の音変化は、レベル1(Lv1)からレベル2(Lv2)に設定される。
【0046】
「睡眠」の風速変化は、レベル1(Lv1)に設定される。「睡眠」の音変化は、レベル1(Lv1)に設定される。「自然風」の風速変化は、レベル3(Lv3)に設定される。「自然風」の音変化は、レベル2(Lv2)に設定される。
【0047】
例えば、「仕事・勉強」が指定された場合、対象空間の風速変化は、レベル2(Lv2)からレベル3(Lv3)の間のレベルとなる。対象空間の音変化は、レベル3(Lv3)となる。この場合、対象空間において、風速変化と音変化とは比較的大きくなる。その結果、使用者10は、覚醒した状態を維持する。使用者10は、寝てしまうことを避けられる。使用者10は、寝た場合に起こされる。
【0048】
以上で説明した実施の形態2によれば、空調装置5等は、入力装置11による設定に応じて風を発生させる。このため、使用者10の要求に応じて、環境を制御することができる。
【0049】
この際、入力装置11による設定は、目的等の用語の指定により行われる。このため、使用者10が風速等に関する数値を直接入力することを避けることができる。その結果、入力装置11による設定を容易に行うことができる。
【0050】
なお、使用者10の目的と快適性とがバランスするように制御範囲を設定すればよい。このため、「仕事・勉強」のレベルを常に「睡眠」のレベルよりも高くする必要はない。
【0051】
また、個人の感覚に合わせて制御範囲を設定してもよい。例えば、個人が調整した設定を「仕事・勉強」の設定として制御装置9に記憶させてもよい。
【0052】
また、入力装置11は、情報を伝達し得るものであればよい。例えば、入力装置11は、空調装置5のリモコンでもよい。例えば、入力装置11は、空気清浄装置6のリモコンでもよい。例えば、入力装置11は、加湿装置7のリモコンでもよい。例えば、入力装置11は、環境制御とは無関係の機器を用いてもよい。例えば、入力装置11は、図示しないテレビ等でもよい。
【0053】
実施の形態3.
図5はこの発明の実施の形態3における環境制御システムを適用した部屋の構成図である。なお、実施の形態1と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0054】
実施の形態3の環境制御システムは、実施の形態1の環境システムに環境検知装置12を付加したものである。環境検知装置12は、持ち運びし得るように形成される。環境検知装置12は、風速及び音の少なくとも一方を検知する。
【0055】
図5においては、環境検知装置12は、机3の上に置かれている。このため、環境検知装置12は、使用者10の位置において風速及び音の少なくとも一方を検知する。制御装置9の環境設定装置は、人位置検知装置8の検知結果と環境検知装置12の検知結果とに基づいて、空調装置5の設定と空気清浄装置6の設定と加湿装置7の設定を決定する。
【0056】
以上で説明した実施の形態3によれば、人位置検知装置8による検知結果と環境検知装置12による検知結果とに基づいて、対象空間の環境が制御される。このため、環境制御の精度をより高めることができる。
【0057】
なお、使用者10の位置において風速及び音の少なくとも一方を検知できる場合、人位置検知装置8はなくてもよい。この場合でも、使用者10の位置での環境をある程度の精度で制御することができる。
【0058】
また、環境検知装置12は、使用者10の位置において風速及び音の少なくとも一方を非接触で遠隔から検知するものであればよい。例えば、環境検知装置12は、空調装置5に内蔵されていてもよい。例えば、環境検知装置12は、空気清浄装置6に内蔵されていてもよい。例えば、環境検知装置12は、加湿装置7に内蔵されていてもよい。例えば、環境検知装置12は、人位置検知装置8に内蔵されていてもよい。例えば、環境検知装置12は、制御装置9に内蔵されていてもよい。この場合、環境検知装置12の紛失を防止することができる。
【0059】
実施の形態4.
図6はこの発明の実施の形態4における環境制御システムを適用した部屋の構成図である。なお、実施の形態3と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0060】
実施の形態4の環境制御システムは、実施の形態3の環境システムに覚醒検知装置13を付加したものである。例えば、覚醒検知装置13は、空調装置5に内蔵される。覚醒検知装置13は、使用者10の覚醒のレベルを検知する。制御装置9の環境設定装置は、人位置検知装置8の検知結果と環境検知装置12の検知結果と覚醒検知装置13の検知結果とに基づいて、空調装置5の設定と空気清浄装置6の設定と加湿装置7の設定を決定する。
【0061】
次に、
図7を用いて、環境制御システムの動作の一例を説明する。
図7はこの発明の実施の形態4における環境制御システムの動作を説明するためのタイミングチャートである。
図7の横軸は時間である。
図7の最上段の縦軸は、覚醒検知装置13が検知した使用者10の覚醒のレベルである。
図7の上から2段目の縦軸は、制御装置9が設定した使用者10の位置での風速変化のレベルである。
図7の最下段の縦軸は、制御装置9が設定した使用者10の位置での音変化のレベルである。
【0062】
図7においては、「仕事・勉強」が設定されている。初期状態において、使用者10の覚醒のレベルは、レベル3(Lv3)である。この際、制御装置9は、風速変化と音変化とを最も刺激が少ない状態に維持する。具体的には、制御装置9は、風速変化と音変化とをレベル1(Lv1)に設定する。その後、時間T1において、使用者10の覚醒のレベルがレベル2(Lv2)に下がると、制御装置9は、使用者10の覚醒のレベルが下がることを抑制する。具体的には、制御装置9は、風速変化のレベルのみをレベル2(Lv2)に引き上げる。
【0063】
その後、時間T2において、使用者10の覚醒のレベルがレベル1(Lv1)に下がると、制御装置9は、使用者10の覚醒のレベルが下がることを抑制する。具体的には、制御装置9は、風速変化のレベル又は音変化のレベルを上げる。例えば、制御装置9は、音変化のレベルをレベル2(Lv2)に引き上げる。
【0064】
その後、予め設定された時間が経過しても使用者10の覚醒のレベルが上がらない場合、制御装置9は、使用者10の覚醒のレベルを上げる制御を行う。具体的には、時間T3において、制御装置9は、風速変化のレベルをレベル3(Lv3)に引き上げる。
【0065】
その後、使用者10の覚醒のレベルが上がると、制御装置9は、風速変化のレベルと音変化のレベルとを下げる。具体的には、時間T4において、制御装置9は、風速変化のレベルをレベル2(Lv2)に引き下げる。制御装置9は、音変化のレベルをレベル1(Lv1)に引き下げる。その後、使用者10の覚醒のレベルが予め設定された時間だけレベル3(Lv3)に維持されると、制御装置9は、風速変化のレベルをレベル1(Lv1)に引き下げる。
【0066】
以上で説明した実施の形態4によれば、「仕事・勉強」が指定されている際、使用者10が十分に覚醒した状態であれば、風速変化は吹かれ感の無いレベルを維持する。音変化は煩くないレベルを維持する。このため、使用者10の目的と快適性を両立させることができる。
【0067】
なお、目標とする覚醒のレベルを維持できるのであれば、風速変化と音変化とに関し、様々な組み合せを用いてよい。
【0068】
また、使用者10の体温の検知結果に基づいて使用者10の動きを検知する装置を用いてよい。この場合、当該装置は、人位置検知装置8と覚醒検知装置13との機能を併せ持つことができる。
【0069】
また、空気清浄装置6、加湿装置7、人位置検知装置8、制御装置9、入力装置11、環境検知装置12に覚醒検知装置13を内蔵してもよい。この場合、覚醒検知装置13の紛失を防止することができる。
【0070】
また、環境検知装置12と入力装置11とリモコンと一体に覚醒検知装置13を形成してもよい。環境検知装置12と入力装置11とリモコンと覚醒検知装置13とを携帯電話又は情報端末に統合してもよい。この場合、使用者10の利便性を向上させることができる。
【0071】
実施の形態5.
図8はこの発明の実施の形態5における環境制御システムの設定を説明するための図である。
図8の横軸は音の周波数である。
図8の縦軸は音響パワーである。なお、実施の形態1と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0072】
図8に示すように、空調装置5のスペクトルと加湿装置7のスペクトルとは互いに異なる。この場合、制御装置9は、空調装置5等の音の周波数を考慮して、使用者10の位置における環境を制御する。例えば、当該制御の設定は、予め制御装置9に記憶される。例えば、当該制御の設定は、リアルタイムによる計算結果に基づいて生成される。
【0073】
図8において、空調装置5と加湿装置7とがレベル1(Lv1)の設定で動作しても、使用者10の覚醒のレベルを上げるパワースペクトルを得ることができない。一方、空調装置5の音変化のレベルを引き上げると、空調装置5の送風装置の風量が大きくなり過ぎる。この場合、制御装置9は、加湿装置7の送風装置の風量を上げる。その結果、使用者10の覚醒に必要な特定の周波数帯における音響パワーを得ることができる。
【0074】
以上で説明した実施の形態5によれば、制御装置9は、空調装置5等が発生させる音の周波数を考慮して、使用者10の位置における環境を制御する。このため、騒音値のオーバーオールをやみくもに増やすことなく、使用者10の目的と快適性とを両立させることができる。
【0075】
例えば、ある環境調整装置を動作させると消費電力が大きくなり過ぎる場合、他の環境調整装置の送風装置の回転数を上げることで、使用者10の目的と快適性とを両立することができる。