(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2トリガー部は、前記分割可能トリガーアセンブリの前記一部が前記非作動位置にあるときに、前記第1トリガー部と解放可能に係合する、請求項1に記載の外科用器具。
前記第2トリガー部は、前記分割可能トリガーアセンブリの前記一部が前記第3作動位置にあるときに、前記第1トリガー部と解放可能に係合する、請求項1に記載の外科用器具。
前記第1ジョー及び前記第2ジョーはそれぞれ、第1正温度係数(PTC)本体部分、及び第2正温度係数(PTC)本体部分をそれぞれ含む、請求項6に記載の電気外科用器具。
【発明を実施するための形態】
【0011】
様々な実施形態が、組織治療のための装置、システム及び方法を対象とする。明細書に記載され、添付の図面に示される実施形態の全体的な構造、機能、製造及び使用の完全な理解をもたらすように多数の具体的詳細が示される。しかしながら、実施形態はそのような具体的詳細なくして実施され得ることが、当業者には理解される。他の例においては、周知の作動、構成要素、及び要素は、明細書に記載される実施形態を不明瞭にしないようにするため詳細に記載されていない。当業者は、本明細書に記載及び図示される実施形態は非限定例であることを理解でき、それ故本明細書に開示される特定の構造及び機能の詳細は典型であってもよく、必ずしも実施形態の範囲を限定するものではなく、実施形態の範囲は添付の特許請求の範囲でのみ規定されることを理解できる。
【0012】
本明細書全体を通して、「様々な実施形態」、「いくつかの実施形態」、「一実施形態」、又は「実施形態」等の参照は、その実施形態との関連において記述されている特定の特徴、構造、又は特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体を通して複数の場所に出現する「様々な実施形態では」、「いくつかの実施形態では」、「一実施形態では」、又は「実施形態では」等のフレーズは、必ずしも全てが同一の実施形態を指すものではない。更に、特定の特徴、構造、又は特性は、1つ又は2つ以上の実施形態で、任意の好適なやり方で組み合わせることができる。故に、一実施形態に関して図示又は記載される特定の特徴、構造、又は特性は、1つ又は2つ以上の他の実施形態の特徴、構造、又は特性と、全体として又は部分的に、制限なしに組み合わせることができる。
【0013】
用語「近位」及び「遠位」は、明細書全体において、患者の処置に使用される器具の一末端部を操作する臨床医を基準にして使用できることが理解できる。用語「近位」は、臨床医に最も近い器具の部分を指し、用語「遠位」は、臨床医から最も遠い所に位置した部分を指す。簡潔にするため、また明確にするために、「垂直」、「水平」、「上」、「下」等、空間に関する用語は、本明細書において、図示した実施形態を基準にして使用できることが更に理解できる。しかしながら、外科用器具は、多くの向き及び位置で使用され得、これらの用語は、限定的及び絶対的であることを意図したものではない。
【0014】
本発明のシステム及び方法の各種の実施形態は、天然の組織体積体内での熱的な「融着」又は「溶着」を生じさせることに関する。組織の「融着」及び組織の「溶着」という代替的用語は、例えば、治療直後に相当な破裂強さを呈する血管の融着において、組織塊が実質的に一様に溶着されることになる標的の組織体積体の熱治療を表すために、本願では同じ意味で使用され得るものである。そのような融着の強度は、(i)血管切除手技において血管を永久的に封着し、(ii)摘出手技において器官の周縁部を融着し、(iii)永久的な閉鎖が必要な他の解剖学的導管を融着し、更にまた、(iv)血管吻合、血管閉鎖、又は、解剖学的構造若しくはその一部分を互いに接合する他の手技を実施するために特に有用となる。本明細書にて開示される組織の融着又は溶着は、「凝固」、「止血」、並びに、概して小さな血管又は血管組織内での血流の崩壊及び閉塞に関連する他の類似の説明的な用語とは区別されるものである。例えば、熱エネルギーの任意の表面印加により、凝固又は止血を発生させることができるが、これらは、本明細書で用いられる「融着」に分類されるものではない。そのような表面凝固は、治療組織に相当な強度をもたらす融着を生じさせるものではない。
【0015】
分子レベルでは、本明細書に開示される真に「融着している」組織の現象は、一過性の液状又はタンパク性アマルガムを形成するための、標的の組織体積体中のコラーゲン及び他のタンパク質分子の熱的に誘導される変性の結果生じ得る。コラーゲン及び他のタンパク質における分子内及び分子間の水素架橋の熱水分解(hydrothermal breakdown)を発生させるために、選択されたエネルギー密度が標的の組織に与えられる。変性したアマルガムは、選択された時間間隔にわたり、選択された水和レベルに(乾燥することなく)維持されるが、その時間間隔は非常に短いものとなり得る。変性したタンパク質の解けた繊維が接近して絡み合い、もつれ合うようにするために、標的の組織体積体は、選択された非常に高度な機械的圧縮下に維持される。熱緩和されると、再架橋又は復元が生じ、それによって一様に溶着した塊が発生するので、混合したアマルガムは、結果として、タンパク質のもつれ合いをもたらす。
【0016】
本明細書に開示される様々な実施形態は、ジョーの間の捕捉された組織を横切するように、またそれと同時に、RFエネルギーを制御して印加することで、捕捉された組織周縁部を融着するように適合された電気外科用ジョー構造を提供する。ジョー構造は、ジョー構造が組織を捕捉及び融着する機能とは独立に組織を切断又はスコアリングできる切断要素を備えることができる。様々な実施形態において、以下で更に詳細に記載されるように、ジョー構造は、係合する組織へのRfエネルギーを調節するための、正温度係数(PTC)本体を支持する、対向する第1及び第2ジョーを含み得る。
【0017】
いくつかの実施形態により、以下でより詳細に記載されるように、外科用器具のためのネスト状トリガーアセンブリは、一般的に、分離可能トリガーアセンブリ、及び分割可能トリガーアセンブリを含む。ネスト状トリガーアセンブリは、第1トリガー及び第2トリガーを含む場合があり、第2トリガーは、ネスト状トリガーアセンブリの第1ストロークの前に、第1トリガーの一部を形成し得る。第1トリガー及び第2トリガーは、ネスト状トリガーアセンブリの第1ストロークにより、一緒に可動であり得る。第2トリガーは、第1ストロークの後、及び第2ストロークの前に、第1トリガーから離れるように付勢されるように構成され得る。少なくとも1つのこのような実施形態において、第2トリガーは、第1ストローク後に、第1トリガーから解放されるように構成され得る。その後、第2トリガーは、第1トリガーとは別に、第2ストロークを通じて可動であり得る。第2ストロークの間、及び/又は後に、第2トリガーは、第1トリガーとのネスト状トリガーアセンブリを、変形してもよい。
【0018】
様々な実施形態において、以下で更に詳細に記載されるように、外科用器具は、シャフトの遠位端から延びるエンドエフェクタを含んでもよい。エンドエフェクタは、本明細書において記載されるように、開閉可能ジョーアセンブリ、及びナイフ縁部を含み得る。エンドエフェクタは、第1機能及び第2機能を実行するように構成され得る。第1トリガーは、第1機能を作動するように構成され得る。様々な実施形態において、第1機能は、ジョーアセンブリの開閉を含み得る。第1トリガーは、ジョーアセンブリを開閉するように構成されたクロージャトリガーを含み得る。第2トリガーは、第2機能を駆動するように構成され得る。様々な実施形態において、第2機能は、ナイフ縁部とのジョーアセンブリ内で、組織を横切することを含み得る。
【0019】
第2トリガーは、ジョーアセンブリの間で組織を横切するために、ナイフ縁部を遠位方向に移動するように構成された、発射トリガーを含み得る。代表的な実施形態を参照し、
図1は、ハンドル105、シャフト又は導入器106、及びエフェクタ又は作業端部110を含む外科用器具100を例示する。シャフト106は、例えば、円筒形断面、及び/又は矩形断面などのいずれかの好適な断面を含み得る。少なくとも一実施形態において、シャフト106は、ハンドル105から延びる、管状スリーブを含み得る。少なくとも1つのこのような実施形態において、シャフト106の近位端は、ハンドル105に取り付けられてもよい。様々な実施形態において、ハンドル105は、把持部102、及びハンドル105から延びるネスト状トリガーアセンブリ、又はレバーアーム128を含み得る。様々な実施形態において、
図1に示されるように、ネスト状トリガーアセンブリ128は、分割可能トリガーアセンブリを含むことがあり、以下でより詳細に記載されるように、トリガーアセンブリ128は、第1トリガー130a及び第2トリガー130bを含み得る。
【0020】
上記に加え、外科用器具100のエンドエフェクタ110は、シャフト106の遠位端から延びる場合がある。様々な実施形態において、エンドエフェクタ110は、以下でより詳細に記載されるように、組織をクランピング、横切、及び/又は溶接するように構成され得るが、エンドエフェクタ110は、例えば、エンドカッター、把持具、カッター、ステープラー、クリップ適用器具、アクセス装置、薬剤/遺伝子治療装置、超音波装置、RF、並びに/又はレーザー装置などの、様々な種類の外科用装置にとって好適であり得る。上記に加え、様々な実施形態において、エンドエフェクタ110は、第1ジョー122a、第2ジョー122b、及び少なくとも1つの電極を含み得る。少なくとも1つのこのような実施形態において、第1ジョー122aは、第2ジョー122bに対し、開放位置と閉鎖位置との間で可動であり得る。使用中、少なくとも1つの電極が、エンドエフェクタ110内に捕捉された組織を溶接するために電気外科エネルギーを適用するために活性化されるように適合され得、少なくとも1つの電極は、無線周波(Rf)エネルギー源に連結されてもよい。
【0021】
図2A及びBを参照し、いくつかの実施形態において、エンドエフェクタ110は直線的、曲線的、及び/又は他の好適な構成のジョーを含む、少なくとも開閉可能ジョーアセンブリを含み得る。少なくとも1つの実施形態において、第1ジョー122aは、ジョー122aと122bとの間に位置する組織の上に閉じるか、これを捕捉する、及び/又はこれと係合するように、第2ジョー122bに対し、軸を中心に旋回してもよい。ジョー122a及び122bはまた、ここに圧迫力、又は圧力をかけることができる。様々な実施形態において、第1ジョー122a及び第2ジョー122bはそれぞれ、第1正温度係数(PTC)本体部分、及び第2正温度係数(PTC)本体部分を含む。
【0022】
上記に加え、
図2Bに示されるように、エンドエフェクタ110は、第1ジョー122aに接触し、これを第2ジョー122bに向けて下方に旋回させるように構成された並進可能部材140を含み得る。以下でより詳細に記載されるように、様々な実施形態において、トリガーアセンブリ128は、並進可能部材140を作動するように構成され得る。少なくとも1つのこのような実施形態において、ジョー122a及び122bのそれぞれは、これらの対応する中央部に沿って外側に配置される細長いチャネル142を含んでもよく、並進可能部材140はチャネル142内で摺動して、第1ジョー122a及び/又は第2ジョー122bを開閉してもよい。並進可能部材140の遠位端は、ジョー122a及び122bのチャネル142内で摺動するように構成されたフランジ付き「I」ビームを含む場合がある。Iビームは、上方フランジ、下方フランジ、及びその間の中央又は中間部を含み得る。少なくとも一実施形態において、フランジ及び中央部は、並進可能部材140の相対する側に「c」形チャネルを画定し得る。フランジは、ジョー122a及び122bの外側に面する表面162a及び162bと摺動係合するための内側カム表面を画定し得る。より具体的に第1内側カム表面は、第1ジョー122aの外側表面162aと摺動係合するように構成されたいずれかの好適な外形を含んでもよく、かつ第2内側カム表面は、第2ジョー122bの外側表面162bと摺動係合するように構成されたいずれかの好適な外形を含んでもよく、それにより、並進可能部材140が遠位方向に前進すると、カム表面が協働して第1ジョー122aを第2ジョー122bへと係合させ、エンドエフェクタ140を閉鎖構成へと構成する。
図2Bに見られるように、ジョー122a及び122bは、これらが閉鎖構成に位置付けられるときに、ジョー122aの第1電極165aと、第2ジョーの第2電極165bとの間の空隙又は寸法Dを画定してもよい。様々な実施形態において、寸法Dは、例えば、およそ0.0127mm(0.0005インチ)〜およそ0.127mm(0.005インチ)、及び少なくとも一実施形態において、例えば、およそ0.025mm(0.001インチ)〜およそ0.051mm(0.002インチ)に等しい。
【0023】
様々な実施形態において、並進可能部材140は、エンドエフェクタ110の遠位端111に向かって少なくとも部分的に前進し、第1ジョー122aを第2ジョー122bへと移動させる。したがって、並進可能部材140は、エンドエフェクタ110の遠位端111の方に更に前進し、ジョー122aと122bとの間に位置付けられた組織を横切してもよい。いくつかの実施形態において、Iビーム部分の遠位端又は先端が鋭利な又はナイフ縁部161を含み、これは組織を切開するように構成され得る。並進可能部材140が組織を通じて前進する前、間、及び/又は後に、第1電極165a及び第2電極165bに電流が供給されて、組織を溶接し得る。様々な実施形態において、トリガーアセンブリ128、例えば、第2トリガー部分130bの動作は、ナイフ縁部161をスロット又はチャネル142の遠位端へと前進させてもよい。ナイフ縁部161が十分に前進した後、トリガーアセンブリ128が開放されて、その初期の又は非作動位置に移動されて、ナイフ縁部161及び/又は並進可能部材140を後退させ、第1ジョー122aが開放位置へと再び移動することを可能にする。少なくとも一実施形態において、外科用器具は、第1ジョー122aをその開放位置へと付勢するように構成されたジョーばね(図示されない)、及び/又はトリガーアセンブリ128をその非作動位置へと付勢するように構成された例えば、トリガーばね101などの、トリガーばねを含み得る。様々な他のジョー閉鎖機構、及び電気外科用エネルギー供給表面が以下の米国特許に記載され、その全開示が本明細書において参照として組み込まれる:米国特許番号第7,220,951号、同第7,189,233号、同第7,186,253号、同第7,125,409号、同第7,112,201号、同第7,087,054号、同第7,083,619号、同第7,070,597号、同第7,041,102号、同第7,011,657号、同第6,929,644号、同第6,926,716号、同第6,905,497号、同第6,802,843号、同第6,770,072号、同第6,656,177号、同第6,533,784号、及び同第6,500,176号。
【0024】
様々な実施形態において、外科用器具100は、第1ジョー122a内の第1電極165aと動作可能に連結され得る絶縁ワイヤなどの、第1導体と、第2ジョー122b内の第2電極165bと動作可能に連結され得る絶縁ワイヤなどの、第2導体とを示す。第1導体及び第2導体は、ハンドル105の電気コネクタと、エンドエフェクタ110内の第1電極165a及び第2電極165bとの間のシャフト106を通じて延び得る。使用中、第1導体及び第2導体は、ケーブル152内の導線によって電源145及びコントローラー150に動作可能に連結され得、第1電極165a及び第2電極165bが、例えば正極性(+)及び負極性(−)を備える、対の双極電極として機能するようにする。少なくとも一実施形態において、第1電極165a及び第2電極165bの一方が、電源145の正(+)電圧端子と動作可能に連結され、第1電極165a及び第2電極165bの他方が、電源145の負電圧(−)端子と電気的に連結され得る。電極165a及び第2電極165bの相対する極性により、第1電極165aと第2電極165bとの間に位置付けられた組織に電流が流れ、組織を所望の温度に加熱する。いくつかの実施形態において、並進可能部材140は、これが電源145の正電極、又は負電極に、及び/又は任意の好適な設置に電気的に連結する際に、電極として機能し得る。
【0025】
いくつかの実施形態により、外科用器具は、1)近位端及び遠位端を含むシャフト、2)近位端から延びるハンドルを含んでもよく、ハンドルは、把持部、及び把持部から延びる分離可能トリガーアセンブリを含む。様々な実施形態において、先に更に記載されたように、分離可能トリガーアセンブリは、第1トリガー及び第2トリガーを含んでもよい。使用中、トリガーアセンブリの第1及び第2トリガーは、把持部から分離した第1非作動位置(
図3A)と、把持部と隣接する第2の作動位置(
図3B)との間で可動であり得、外科用器具のエンドエフェクタを閉鎖する。以下でより詳細に記載されるように、第2トリガーは、トリガーアセンブリの第1作動中に第1トリガーの一部を形成してもよく、第2トリガーは、トリガーアセンブリが第2作動位置にあるときに、第1トリガーから解放されるように構成されてもよい。少なくとも1つのこのような実施形態において、第2トリガーは第1トリガーに解放可能に取り付けられてもよく、それによって、分離可能トリガーがその第2位置へと移動された後に、第2トリガー第1トリガーから外れて、その非作動状態に戻ることができる(
図3C)。第2トリガーのこのような運動は、
図3Dに例示されるように、第1トリガーと別個に生じることがある。したがって、ここで
図3Eを参照し、第2トリガー把持部に向かって再び可動であり得、エンドエフェクタ内に捕捉された組織を切断し、及び/又は組織にエネルギーを供給することができる。様々な実施形態において、第2トリガーは、
図3Fに例示されるように、トリガーアセンブリ128の第3作動位置において、取り付けられたトリガーアセンブリを再形成するために、第1トリガーに再接続され得、その非作動構成へと戻される(
図3A)。
【0026】
上記の分割可能トリガーアセンブリ128の動作は、外科用器具が、2つの別個の段階で操作されることを可能にし得る。より具体的に、非作動位置とこれらの第1作動位置との間のトリガーアセンブリ128のトリガー部130a及び130bを移動させることにより、第1段階における外科用器具を操作することができ、一方で第2トリガー部130bをその第2作動位置とその第3作動位置との間で移動させることにより、第2段階における外科用器具を操作することができる。換言すると、様々な実施形態において、トリガー部130a及び130bの第1ストロークは共に第1動作段階を作動することができ、一方で第2トリガー部130bの第2ストロークは単体で、第2動作段階を作動することができる。上記に加え、様々な状況において、外科用器具の第1動作段階は、エンドエフェクタのジョーを閉鎖構成へと移動させることができる一方で、第2動作段階はジョーに対して切断部材を前進させ、及び/又は、例えば、ジョーの間に捕捉された組織にエネルギーを伝達することができる。
図4A〜7に示される代表的な実施形態に関し、第1動作段階は、切断部材を第1又は初期距離だけ前進させることができ、これによって切断部材はエンドエフェクタのジョーに接触し、ジョーを閉鎖位置へと移動させ、一方で第2動作段階は切断部材を、例えば、ジョーの遠位端へと、第2の又は最終的な距離だけ前進させることができる。したがって、トリガーアセンブリ128の第1ストロークは、ジョーを閉じるために切断部材を第1距離だけ前進させることができ、一方でトリガーアセンブリ128の第2部分130bの第2ストロークは、例えば、組織を切断するために切断部材を第2距離だけ前進させることができる。
【0027】
上記に加え、
図4A〜4Cに示されるように、外科用器具100はトリガーアセンブリ128と動作可能に係合するギアラック104を含んでもよく、トリガーアセンブリ128の第1作動により、ギアラック104を第1距離だけ前進させることができ、トリガーアセンブリ128の第2作動により、ギアラック104を、第2又は続く距離だけ前進させることができる。様々な実施形態において、
図4Bに示されるように、ギアラック104は一連の歯車の刃103a、及び一連のラチェット歯103bを含むことがあり、トリガーアセンブリ128は、トリガーアセンブリ128の第1作動中に一連の歯車の歯103aと、トリガーアセンブリ128の第2作動中に、一連のラチェット歯103bと係合することができる。外科用器具100の並進可能部材140は、ギアラック104へと連結又は接続されてもよく、これによりギアラック104の前進が、並進可能部材140へと伝達され得る。以下でより詳細に記載されるように、ギアラック104の後退はまた、並進可能部材140を後退させることができる。様々な別の実施形態において、並進可能部材140は、一連の歯車の歯103a、及び一連のラチェット歯103bを含むことがあり、トリガーアセンブリは中間ギアラック104と係合する代わりに、並進可能部材に直接係合し得る。いずれにせよ、少なくとも一実施形態において、一連の歯車の歯103aは、一連のラチェット歯103bからオフセットされてもよい。
図4Cに示されるように、一連の歯103aは、一連のラチェット歯103bとは異なる平面にあり得る。
【0028】
図4A及び
図5に示されるように、第1トリガー部130aは、例えば、そこから延びる歯車の歯107などの、1つ又は2つ以上の駆動部材を含んでもよく、これは一連の歯車の歯103aと係合するように構成される。トリガーアセンブリ128の作動中、少なくとも1つの歯車の歯107が、歯車の歯103aの1つ又は2つ以上と係合して、ラック104を前方又は遠位方向に駆動するように構成され得る。したがって、上記のように、トリガーアセンブリ128の第1トリガー部130a及び第2トリガー部130bは両方とも、トリガーアセンブリ128の第1作動中に、把持部102に対して移動し、ラック104及び並進可能部材140は、遠位方向に前進する。上記のように、並進可能部材140は、第1トリガー部130aが第1作動位置へと移動するときに、ジョー122a及び122bを閉じることができる。トリガーアセンブリ128がその第1作動位置に到達するとき(
図5)、ジョー122a及び122bは、これらの完全に閉じた構成となり得る。様々な実施形態において、1つ又は2つ以上の歯103aは、第1トリガー部130aが、その第2作動位置において把持部102に対して保持されている限りにおいて、ラック104がその非発射位置へと戻ることを防ぎ得る。以下でより詳細に記載されるように、第1トリガー部130aは、把持部102と係合し、第1トリガー部130aをその第2作動位置に解放可能に保持するように構成され得る、ロック機構を含み得る。
【0029】
様々な実施形態において、
図5を参照し、第2トリガー部130bは、例えばそこから延びる、爪108などの少なくとも1つの駆動部材を含んでもよく、これは一連のラチェット歯103bと係合するように構成されている。読者は、
図4A、
図5、及び
図6を比較した際に、トリガーアセンブリ128の第1作動の前に、一連のラチェット歯103bは、爪108と位置合わせしないことがあることに気付く。したがって、様々な実施形態において、トリガーアセンブリ128の第1作動、及びラック104の対応する初期遠位移動は、一連のラチェット歯103bと、第2トリガー部130bの爪108を動作可能に位置合わせするために、必要とされ得る。ラチェット歯103bが一度爪108と位置合わせされると、第2トリガー部130bは、ラック104及びこれに連結される並進可能部材140を再び遠位方向に前進させるために、二度目に作動され得る。上記のように、並進可能部材140は切断部材を含む場合があり、これは、第2トリガー部130bがその第2作動位置とその第3作動位置との間で移動する際に、エンドエフェクタのジョー122aと122bとの間で捕捉された組織を切開することができる。第2トリガー部130bは、その第3作動位置に達するとき、並進可能部材140は、完全に前進した位置にあり得る。読者は、上記のように、第1トリガー部130aがその第1作動位置に移動した後に、一連の歯車の歯103aが第1トリガー部130aに対して遠位方向に自由に前進することに気付く。
【0030】
とりわけ、外科用器具100は、1)ジョー122a及び122bを使用して組織を操作し、2)組織がジョー122aと122bとの間で圧迫された後に、並進可能部材140のナイフ161を使用して組織を横切し、3)ジョー122a及び122bの少なくとも一方に供給されるエネルギーを使用して組織を封止するように構成され得、これは以下でより詳細に記載される。使用中、様々な状況において、外科医は組織を横切及び/又は封止する前に、組織を操作することを所望し得る。様々な実施形態において、内部に捕捉した組織を横切することなく、及び/又は組織を加熱することなく、外科用器具100は、ジョー122a及び122bを閉じるために、トリガーアセンブリ128の第1作動が並進可能部材140を十分な距離だけ前進させ得るために、これらの目的に適していることがある。したがって、外科医がジョー122a及び122bを再開放し、ジョー122a及び122bを組織に対して再び位置付ける場合、外科医は組織の横切の前、及び/又はエネルギーを組織に適用する前に、これを行うことがある。いくつかの実施形態において、外科用器具100は、第1トリガー103aをその第1作動位置に保持し、したがって、ジョー122a及び122bをその閉鎖構成に保持する、ロック機構を含み得る。このような実施形態において、外科用器具100は更に、例えば解放ボタン176などの解放ボタンを含む場合があり、これは第1トリガー部103aをロックアウト解除し、第1トリガー部103aをその非作動位置に戻らせるように構成され得る。したがって、第1トリガー部103aのその非作動位置への復帰は、ジョー122a及び122bがその作動構成に戻ることを可能にし、ジョー122a及び122bはその後、上記のように、組織に対して再び位置付けられ得る。様々な実施形態において、外科用器具100は更に、例えば、トリガーアセンブリ128をその非作動位置に戻すように構成された、トリガーばね101などの少なくとも1つの戻りばね、及びトリガーアセンブリ128がその第2作動位置から解放された際に、ジョー122a及び122bをその開放構成に付勢するように構成された少なくとも1つのばねを含み得る。
【0031】
先に概説されたように、外科用器具100は、ジョー122aと122bとの間に捕捉された組織に、エネルギーを、又は直接電流を供給するように構成され得る。様々な実施形態において、ジョー122a及び122bはそれぞれ、1つ又は2つ以上の電極、又は導電性表面を含む場合があり、これは異なる電位を有する電源の端子に電気的に連結され得る。様々な実施形態において、外科用器具100は、電極の少なくとも1つが、トリガーアセンブリ128の第1作動の前、及び/又は間に電源から電気的に分離するように構成され得る。少なくとも1つのこのような実施形態において、外科用器具100は、例えば、トリガーアセンブリ128が第2作動位置にくる前、及び/又は第2作動位置と、第3作動位置との間で移動している間に、例えば、第1電極165a及び/又は第2電極165bなどの、電極の少なくとも一方に、電源145から電流が流れるのを防ぐように構成された、ロックアウト機構を含むことがある。少なくとも1つのこのような実施形態において、外科用器具100は、例えば、第1電極165a、組織、第2電極165b、及び電源145を含む電子回路を閉じ、組織に電流を流すことを可能にするために、取り付けられなくてはならない、複数のスイッチを含むロックアウトシステムを含み得る。例えば、第2トリガー部103bがその第2作動位置からその第3作動位置へと動くときのみ回路が閉じる実施形態において、トリガーアセンブリ128の第2作動が、組織へのエネルギーの適用を制御する。この実施形態は、以下でより詳細に記載されるが、組織へのエネルギーの適用を制御する他のスイッチ構成が想到され、本明細書において記載される外科用器具と共に使用され得る。
【0032】
図4Aを再び参照し、読者は、トリガーアセンブリ128のトリガー部103bは、ここに取り付けられた電気接触子、又はコネクタバー198を含むことに気付く。
図4Aに例示される、トリガーアセンブリ128の非作動位置において、コネクタバー198は、外科用器具ハンドルのハウジングに取り付けられた、第1三日月形接触子196と係合する。様々な実施形態において、外科用器具ハンドルは、第1三日月形接触子196、及び加えて、第2三日月形接触子197を含み、三日月形接触子196及び197は、コネクタバー198が、第1三日月形接触子196及び第2三日月形接触子197の両方と接触しているときを除いて互いに電気通信しない。様々な実施形態において、第1三日月形接触子196及び/又は第2三日月形接触子197はそれぞれ、銅、真鍮、及び/又は他の好適な金属などの、導電性材料を含み得る。いくつかの実施形態において、第1三日月形接触子196は、第2三日月形接触子197の長さと同等以上の長さを有してもよく、コネクタバー198は、トリガーアセンブリ128がそのストローク中に一定の位置にあるときに、第1三日月形接触子196とのみ接触し、第2三日月形接触子197とは接触しない。上記に加え、
図4Aを再び参照し、トリガーアセンブリ128がその非作動位置にあるとき、コネクタバー198は第1三日月形接触子196と接触し、第2三日月形接触子197とは接触しない。この位置において、供給導体189、第1電極165a、第2電極165b、及び戻り導体を含む回路は、開いた状態にあり、第1三日月形接触子196と第2三日月形接触子197との間で電流が流れることはできない。したがって、トリガーアセンブリ128がその非作動位置にあるとき、電流はジョー122aと122bとの間で捕捉される組織に流れることができない。上記のようにトリガーアセンブリ128が、上記のようにその非作動位置からその第1作動位置に向かって移動するとき、バー接続部198は、第1三日月形接触子196を第2三日月形接触子197へと電気的に接続することができる。いくつかの実施形態において、接触子196と197との間の接続は、外科用器具内の電子回路を閉じるために十分であり得るが、他の実施形態においては、以下でより詳細に記載されるように、他のスイッチは、電流が回路を通じて流れ得る前に閉じられる必要があり得る。
【0033】
ここで
図5を参照し、トリガーアセンブリ128がその第1作動位置に移動されるとき、第1トリガー部130aは、第1スイッチ199aと接触し、これを閉じることができる。少なくとも1つのこのような実施形態において、第1トリガー130aは、第1スイッチ199aと接触し得るタブ190aを含み得る。読者が想起するように、トリガーアセンブリ128の第1作動位置において、ジョー122a及び122bは、閉鎖構成へ移動されている。いくつかの実施形態において、第1スイッチ199aの閉鎖は、外科用器具100内の電子回路を閉じることができ、よって閉じたジョー122a及び122bの間に捕捉された組織を通じて電気を流す。このような実施形態において、トリガーアセンブリ128の第2ストロークの前、及び並進可能部材140の遠位方向の前進の前に、組織に電流が流れ得る。このような他の実施形態において、外科用器具100内で電子回路を閉じるために、第1スイッチ190aを閉じた後に、スイッチが閉じられる必要があり得る。
図6を参照し、第1トリガー部130aは、第2トリガー部130bがその第2作動位置に移動する際に、第1スイッチ199aと接触したままであり得る。第2トリガー部140bがその第2作動位置に到達するとき、第2トリガー部130bから延びるタブ190bは、第2スイッチ199bと接触し、これを閉じることができる。この点において、外科用器具の動作において、ジョー122a及び122bは、閉鎖構成にあり、第1スイッチ199a及び第2スイッチ199bは閉じた状態にあるが、コネクタバー198第1三日月形接触子196及び第2三日月形接触子197の両方と接触しておらず、よって回路を通じてエンドエフェクタに電流が流れ得ない。上記のように、一度第2トリガー部130bがその第2作動位置からその第3作動位置へと前進すると、コネクタバー198が、第1三日月形接触子196及び第2三日月形接触子197を電気的に連結することができ、外科用器具100内の電子回路全体が、閉じた構成にあり、よって組織に電流を流す。
【0034】
上記のように、
図4Aを再び参照し、外科用器具100内に画定された電子回路は、第1ジョー122a及び/又は第2ジョー122b内の電極と電気的に連結され得る、供給導体198を含み得る。上記のように、複数のスイッチが、供給導体189内に存在することがあり、これは、電流が供給導体189を流れるように、閉じる必要があり得る。したがって、供給導体189は、スイッチに電気的に接続する、複数の導体区分を含み得る。例えば、供給導体189は、カットオフスイッチ194を上記の供給電源と電気的に連結する、第1区分189aを含み得る。使用中、外科医は、スイッチ194が開いた状態で外科用器具100を患者内に挿入し、上記の外科用器具100の操作の前にスイッチ194を閉じることができる。このようなカットオフスイッチは、エネルギーをエンドエフェクタに不意にエネルギーが供給される可動性を低減し得る。いずれにせよ、供給導体189は更に、カットオフスイッチ194及び第1スイッチ199aを電気的に連結し得る第2区分189bと、加えて、第1スイッチ199a及び第1三日月形接触子196を電気的に連結し得る第3区分189cとを更に含み得る。供給導体189は更に、第2三日月形接触子197及び第2スイッチ199bを電気的に連結し得る第4供給導体区分189dと、加えて、第2スイッチ199b及び少なくともエンドエフェクタ内の少なくとも1つの電極を電気的に連結し得る第5導体区分189eを含み得る。したがって、カットオフスイッチ194、第1スイッチ199a、及び第2スイッチ199bが閉鎖構成にあり、コネクタバー198が、三日月形接触子196と、三日月形接触子197との間の接続を閉じた際に、電流が、上記のようにエンドエフェクタに流れることができる。いくつかの実施形態において、カットオフスイッチ194、第1スイッチ199a、第2スイッチ199b、及び三日月形接触子196及び197は、互いに直列であり得る。
【0035】
上記に加え、並進可能部材140は、エンドエフェクタ内に捕捉された組織にエネルギーが供給されるのと同時に(すなわち、トリガーアセンブリ128の第2ストローク中に)遠位方向に前進させられ得る。第2トリガー部130bがその第3作動位置に到達したとき、回路は、閉じたままであり得、よって所望により、外科医が組織に追加的なエネルギーを適用することを可能にする。トリガーアセンブリ128をその非作動位置に戻す、第1スイッチ199aが開いてもよく、よって供給導体189を通じた電流の流れを中断する。更に、一度トリガーアセンブリ128がその非作動位置に戻ると、コネクタバー198は第1三日月形接触子196を第2三日月形接触子197にもはや接続しないことがあり、これはまた、供給導体189を通じた電流の流れを中断する。いくつかの実施形態において、外科用器具100は更に、第1トリガー部130a、及び/又は第2トリガー部130bと動作可能に連結されたトリガー戻りばねを含み、これは第1トリガー部130a及び/又は第2トリガー部130bをこれらの非作動位置に戻すように構成され得る。少なくとも1つのこのような実施形態において、外科用器具100は、第1トリガー部130aと動作可能に連結した第1トリガーばねと、第2トリガー部130bと動作可能に連結する第2トリガーばねとを含んでもよく、第1及び第2トリガーばねは、第1トリガー部130a及び第2トリガー部130bを互いに別個に、及び/又は同時に戻すように構成され得る。様々な実施形態において、外科用器具100は、例えば、ハンドルハウジングに取り付けられた第1端部と、ギアラック104をその非発射位置にむかって近位方向に引くように構成され得る、ギアラック104に取り付けられた第2端部とを有する、ばね109などの、少なくとも1つの付勢ばねを含み得る。
【0036】
上記に加え、第1トリガー部130a及び第2トリガー部130bは、ギアラック104を遠位方向に前進させ、かつトリガー部130a及び130bがその非作動位置に戻るに伴ってばね109は、ラック104をその非作動位置へと付勢することができる。少なくとも1つのこのような実施形態において、爪108は、ラチェット歯103bに対して摺動する場合があり、歯車の歯103aは、第1トリガー部130aから延びる歯車の歯107に対して再係合及びリセットし得る。このような点において、外科用器具100は、上記のように、ジョー122aと122bとの間に組織を捕捉し、組織にエネルギーを供給し、及び/又は組織を横切するために、再び使用され得る。
【0037】
上記のように、ハンドル105は、第1作動位置に第1トリガー部130aを保持するように構成された、ロック機構を含み得る。例えば、第1トリガー部130aは、そこから延びるロック170を含んでもよく、これはカンチレバーアーム171、及び第1トリガー部103aが、その第1作動位置に移動された際に、把持部102内に画定されたロック空洞174に入るように構成され得る、ラッチ又はロック表面172を含み得る。少なくとも1つの実施形態において、ロック表面172は、ロック空洞174内に画定されるロック表面173の後ろで移動し得る。第1トリガー部130aをロック解除するため、外科用器具100は更に、ロック170をロック空洞174から押し出すために押圧され得る、作動装置176を含み得る。より具体的に、作動装置176は、作動装置176が押圧される際に、回転又は旋回してロック170と接触し得る、レバーアーム175と動作可能に接続し得る。作動装置176が、外科医により解放されると、戻りばね177は、作動装置176及びレバーアーム175を再配置及び再設定し得る。
【0038】
様々な実施形態において、トリガーアセンブリ128は、第2トリガー部130bと係合する第1位置と、第2トリガー部130bから係合離脱する第2位置との間で可動である解放機構を含み得る。解放機構は、トリガーアセンブリ128の部分が非作動位置にあるとき、及びトリガーアセンブリ128が非作動位置とその第1作動位置との間で移動するときに、第1位置にある場合がある。解放機構は、第2トリガー部130bを第1トリガー部130aから分離するために、その第1位置からその第2位置へと移動し得る。したがって、様々な実施形態において、解放機構は、トリガーアセンブリの第1作動中において、第1トリガー部130a及び第2トリガー部130bを一緒に保持することができ、第1作動後に第2トリガー部130bを解放し、よって第2トリガー部130bは、上記のように再び作動され得る。
【0039】
いくつかの実施形態により、
図8A及び
図8Bを参照し、外科用器具のための分離可能トリガーアセンブリ228は一般的に第1トリガー230a及び第2トリガー230bを含み得る。第1トリガー230a及び第2トリガー230bは、分離可能トリガーアセンブリの第1ストロークにおいて、例えば、非作動位置から第1作動位置へと移動可能であり得る。第2トリガー230bは、第1ストロークの前に第1トリガー230aの位置を形成し得る。第2トリガー230bは、第1ストロークの前又は間に第1トリガー230aの位置を形成し得る。少なくとも一実施形態において、第2トリガー230bは、第1ストローク後に第1トリガー230aに解放可能に取り付けられてもよい。第2トリガー230bは、第1ストロークの後に第1トリガー230aの部分を形成してもよい。第2トリガーは230bは、第1ストロークの後、及び第2ストロークの前に、第1トリガー230aから付勢して離されるように構成され得る。第2トリガー230bは、第2ストローク中に、第1トリガー230aに向かって、例えば、第2作動位置から第3作動位置へと、移動するように構成され得る。第2トリガー230bは、第2ストロークの後に第1トリガー230aの部分を形成してもよい。
【0040】
様々な実施形態において、分離可能トリガーアセンブリ228は、第2トリガー230bと接触する係合位置と、第2トリガー230bと接触していない係合離脱位置との間に可動である、解放機構を含み得る。解放機構は、第1ストロークの前及び間、並びに第2ストロークの後に係合位置にあり得る。
【0041】
様々な実施形態において、外科用器具は、エンドエフェクタ内に位置付けられた電極に電流を供給するために、作動され得るスイッチを含んでもよい。外科用器具は、トリガーアセンブリが第3作動位置に移動する際に、エンドエフェクタ内に位置付けられた、電極に電流を供給するために、始動され得るスイッチを含み得る。少なくとも一実施形態において、スイッチは、トリガーアセンブリが非作動位置から第3作動位置へと動作範囲を通じて移動する際に開放構成にあってもよく、一度トリガーアセンブリによって始動されると(例えば、第2トリガーが第3位置にあるとき)、スイッチは、トリガーアセンブリが第3作動位置から非作動位置へと移動する際に、閉鎖構成にあってもよい。様々な実施形態において、トリガーアセンブリが非作動位置から第1作動位置へと移動し、第1ジョーがその閉鎖位置へと移動する際に、エンドエフェクタ内の電極に電流が流れないことがある。
【0042】
様々な実施形態において、トリガーアセンブリが、第1作動位置から第3作動位置へと移動する際に、電極に電流が流れてもよい。様々な実施形態において、トリガーアセンブリが第2作動位置から第3作動位置へと移動し、ナイフ縁部が上記のようにトリガーアセンブリによって、遠位方向に前進する際に、電極を通じて電流が流れてもよい。様々な実施形態において、スイッチは、ハンドル内に位置付けられてもよく、よってトリガーアセンブリが第3作動位置にあるときに、トリガーアセンブリと位置合わせしてもよい。
【0043】
図1を参照し、電源145及びコントローラー150を含む外科用器具100は、いくつかの実施形態において、ジョー閉鎖の度合い、又は程度に依存し得る、異なる電気外科用エネルギー供給動作モードを提供するように構成され得る。いずれにせよ、上記に加え、様々な状況において、ジョー閉鎖の度合いは、トリガーアセンブリ128、例えば第1トリガー部130aの把持部102への、及び/又は並進可能部材140の軸方向並進の度合いによって表されることがある。様々な状況において、外科用器具100のエンドエフェクタ110内に捕捉される組織の体積、及び組織に適用される圧迫の度合いにより、異なる電気外科用エネルギー供給動作モードの間で変換することが有用であり得る。例えば、外科用器具100は、組織の初期脱水を生じるために、大体積の捕捉された組織に第1モードでRfエネルギーを供給してもよく、外科用器具100はその後、第2動作モードへと変換するか、コントローラー150によって変換され、より効果的な組織溶接を可能にする。様々な状況において、第2動作モードは、組織に対してより大きな、又はより少ないエネルギーを供給し、及び/又はエネルギーが組織に供給される方法又は位置を調節してもよい。あるいは、例えば、より小さい体積の組織と係合する際、外科用器具100、及び/又は関連するシステムは、例えば、組織溶接に最も好適であり得る1つの動作モードのみにおいて、Rfエネルギーを供給してもよい。
【0044】
様々な実施形態において、外科用器具100、及び/又は関連するシステムは、ジョー122a及び122bが所定量だけ閉じた後に、1つの動作モードから別の動作モードへと外科用器具100を変換するコントロールシステム及び/又はコントローラー150を含んでもよい。様々な実施形態において、変換は、例えば、ジョー閉鎖の10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、及び/又は80%において生じ得る。いくつかの実施形態において、外科用器具100は、ジョー122a及び122bが閉鎖した度合いを検出するように構成されたセンサー(図示されない)を含む場合がある。様々な実施形態において、電気外科用モードの間の変換は、(i)上記のジョー閉鎖の度合い、(ii)係合した組織のインピーダンス、及び/若しくは(iii)インピーダンスの変化速度、又はこれらの組み合わせなどの、1つ又は2つ以上の動作パラメーターによって起動され得る。更に、電極の極性は、外科用器具の動作の間に、3回以上変換されてもよい。他の動作モードは、2008年3月18日に出願された、米国特許出願番号第12/050,462号、表題「ELECTROSURGICAL INSTRUMENT AND METHOD」に開示され、その開示全体が本明細書において参照として組み込まれる。
【0045】
様々な実施形態において、上記のように、電流が一方の電極から他方へと流れ、その間、外科用器具のエンドエフェクタによって捕捉された組織を通じて流れる。また上記のように、組織に流れる電流は、組織を加熱し得る。しかしながら、様々な状況において、組織は過熱し得る。このような過熱を避けるため、様々な外科用器具の電極は、電極材料が一定の温度に到達するか、又は超えたときに、電極をそれ以上伝達しないか、実質的により少ない電流を伝達し得る材料を含み得る。換言すると、少なくとも一実施形態において、電極材料の電気抵抗は、材料の温度と共に増加してもよく、いくつかの実施形態において、材料の電気抵抗は、材料が一定の遷移又は変換温度に達するか、又はこれを超えた際に顕著に増加し得る。様々な状況において、このような材料は、正温度係数、又はPTC材料と称され得る。少なくともいくつかのこのようなPTC材料において、PTC材料は、高い電気抵抗を含む第1非導電性材料又は基材と、基材材料に散在する低い電気抵抗を有する第2の導電材料又は粒子を含み得る。少なくとも一実施形態において、基材材料は、ポリエチレン及び/又は高密度ポリエチレン(HDPE)を含んでもよく、導電性材料は、例えば、炭素粒子を含んでもよい。いずれにせよ、PTC材料の温度が、その遷移温度を下回る時、導電性材料は、導電性粒子を介してPTC材料に電流が流れ得るように、十分な体積密度で非導電性材料中に存在し得る。PTC材料の温度がその遷移温度を超えると、基材又は非導電性材料は、十分に膨張し及び/又は変化した状態になり、これにより、導電性粒子は、互いに十分に接触しない状態になり、もはや適切に電流を流すのに十分な経路を提供しない。換言すると、基材材料の膨張及び/又は状態変化により、導電性粒子の体積密度が、電流を流す又は少なくとも実質的に流すのに十分な体積密度を下回ることがある。様々な状況において、上記の結果のように、PTC材料は、すなわち少なくともPTC材料が十分に冷却され、かつ遷移又は変換温度を下回る材料まで十分に冷却されるかこれに達するまで、追加的なエネルギーが処理される組織に到達するのを防ぐか、又は少なくとも阻害する、回路遮断器として機能し得る。このような点において、PTC材料は、電流を再び伝達し始めることができる。
【0046】
上記に加え、(PTC)を有している材料について記載されている場合、それは材料の温度が増加するに伴って材料の抵抗が増加することを意味し得る。多くの金属様材料は、抵抗の僅かな正温度係数を有する導電性を呈する。このような金属様材料において、PTCの様々な抵抗効果は、温度と正比例する抵抗の段階的増加(すなわち、線形PTC効果)によって特徴付けられることがあり得る。「非線形」PTC効果は、導電性粒子がドープされた、特定の種類のポリマー材料又は基材により示され得る。これらのポリマーPTC組成物は、相変化を生じるベースポリマーを含み得るか、又はPTC組成物が狭い温度範囲において急激に増加する抵抗を有し得るようなガラス転移温度T
gを含み得る。
【0047】
ポリマーPTC材料は、例えば内部にカーボン粉末、又はニッケル粒子などの、導電性粒子の分散充填剤を内部に担持する結晶性又は半結晶性ポリマー(例えば、ポリエチレン)からなる場合がある。使用中、ポリマーPTC材料は、ポリマー粒子混合物の電気抵抗を変更するために、ベースポリマーにおいて、温度によって誘発された変化を呈する場合がある。低温状態では、ベースポリマーの結晶構造により、導電性粒子(すなわち、炭素)は結晶粒界に向かって高密度で集まり、よって粒子が近接し、これらの炭素「鎖」を介してPTC材料に電流が流れるようになり得る。PTC材料が低温にあるとき、多くの炭素鎖は、材料を通じて導電性経路を形成し得る。PTC材料が、選択されるレベルまで過熱されるか、又は過電流によりPTC材料内でI
2R熱(ジュール熱)を生じる場合、ポリマーベース材料は、これが相転換温度を超えるまで温度が上昇し得る。ポリマーがこの相転換温度を経ると、結晶構造は非晶質状態へと変化してもよい。非晶質状態により、導電性粒子は、炭素鎖が開裂するまでは互いに離れていき、もはや電流を流さないようになる。したがって、PTC材料の抵抗は、急激に増加する。一般的に、ベースポリマーがその非晶質状態へと遷移し、導電性に影響する温度は、その変換温度T
sと称される。少なくとも一実施形態において、遷移又は変換温度T
sは、例えば、およそ120℃であってもよい。外部熱又は渦電流のいずれかにより、PTC材料のベースポリマーがその変換温度Tsを上回る限り、高抵抗状態が続く。相転換の逆転により、ポリマーが再結晶化すると共に導電性粒子鎖が再形成し、よってPTC材料にわたって、多数の電流経路及び低抵抗を復活する。導電性ポリマーPTC組成物、及びこれらの使用は、米国特許番号第4,237,441号、同第4,304,987号、同第4,545,926号、同第4,849,133号、同第4,910,389号、同第5,106,538号、及び同第5,880,668号に開示される。
【0048】
本明細書に開示された装置は、1回使用後に破棄されるように設計されてもよく、又は数回使用されるように設計されてもよい。ただし、いずれの場合にも、デバイスは、少なくとも1回使用後に再使用されるように再調整することができる。再調整には、装置を分解する工程、その後の特定の部品を洗浄又は交換する工程、及びその後の再組み立ての工程の組み合わせが含まれてもよい。詳細には、装置は、分解されてもよく、また装置の任意数の特定の部分又は部品が、任意の組み合わせで選択的に交換又は除去されてもよい。特定の部品の洗浄及び/又は交換の際、装置は、再調整施設において又は外科的処置の直前に外科チームによってのいずれかで後で使用するために再組み立てされてもよい。当業者は、装置の再調整が、分解、洗浄/交換及び再組み立てのための種々様々な技術を利用してもよいことを理解するであろう。そのような技術の使用及びその結果再調整された装置は全て、本出願の範囲内にある。
【0049】
好ましくは、本明細書に記載される装置の様々な実施形態は、外科処置の前に処理される。まず、新しい又は使用済みの器具を得て、必要に応じて洗浄する。次に、器具を滅菌することができる。1つの滅菌法では、プラスチック又はTYVEK(登録商標)バッグなどの、閉鎖かつ密閉された容器に器具を入れる。次いで容器及び器具を、ガンマ線、x線又は高エネルギー電子線などの、容器を貫通することができる放射線野の中に置く。この放射線によって器具上及び容器内の細菌が殺菌される。滅菌された器具は、その後、無菌容器内で保管することができる。密封容器は医療施設において開封されるまで器具を無菌状態に保つ。β線若しくはγ線、エチレンオキシド、及び/又は蒸気を含む他の滅菌技術を、当業者に既知の任意の数の方法によって実施することができる。
【0050】
特定の開示された実施形態と結びつけて本明細書で装置の様々な実施形態について説明したが、それらの実施形態に対して多数の修正及び変更が実施可能である。例えば、異なるタイプのエンドエフェクタが採用され得る。また、特定のコンポーネントについて材料が開示されたが、他の材料が使用され得る。更に、様々な実施形態により、所定の機能又は複数の機能を実行するために、単一の構成要素を複数の構成要素によって置き換えてもよく、また複数の構成要素を単一の構成要素によって置き換えてもよい。以上の説明及び以下の「特許請求の範囲」は、このような改変及び変形を全て有効範囲とするものである。
【0051】
全体又は部分において、本明細書に参照により組み込まれると称されるいずれの特許公報又は他の開示物も、組み込まれた事物が現行の定義、記載、又は本開示に記載されている他の開示物と矛盾しない範囲でのみ本明細書に組み込まれる。このように及び必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載されている開示は、参照により本明細書に組み込んだ任意の矛盾する事物に取って代わるものとする。本明細書に参照により組み込むと称されているが現行の定義、記載、又は本明細書に記載されている他の開示物と矛盾するいずれの事物、又はそれらの部分は、組み込まれた事物と現行の開示事物との間に矛盾が生じない範囲でのみ組み込まれるものとする。
【0052】
〔実施の態様〕
(1) 外科用器具であって、
近位端及び遠位端を含むシャフトと、
前記近位端から延びるハンドルであって、前記ハンドルは、把持部を含む、ハンドルと、
前記ハンドルから延びる分割可能トリガーアセンブリであって、前記分割可能トリガーアセンブリの一部が前記把持部に対し、非作動位置と、第1作動位置と、第2作動位置と、第3作動位置との間で可動であり、前記分割可能トリガーアセンブリは、
第1トリガー部、及び、
第2トリガー部を含み、前記第1トリガー部及び前記第2トリガー部は、前記分割可能トリガーアセンブリの前記一部が前記非作動位置にあるときに、単一の構成要素を形成し、前記第2トリガー部は前記分割可能トリガーアセンブリの前記一部が前記第1作動位置にあるときに前記第1トリガー部から解放され、前記第2トリガー部は、前記分割トリガーアセンブリの前記一部が前記第2作動位置にあるときに前記第1トリガー部から遠位方向に離間し、前記第2トリガー部及び前記第1トリガー部は、前記分割可能トリガーアセンブリの前記一部が前記第3作動位置にあるときに、前記単一の構成要素を再び形成する、分割可能トリガーアセンブリとを含む、外科用器具。
(2) 前記第2トリガー部は、前記分割可能トリガーアセンブリの前記一部が前記非作動位置にあるときに、前記第1トリガー部と解放可能に係合する、実施態様1に記載の外科用器具。
(3) 前記第2トリガー部は、前記分割可能トリガーアセンブリの前記一部が前記第3作動位置にあるときに、前記第1トリガー部と解放可能に係合する、実施態様1に記載の外科用器具。
(4) 前記第2トリガー部と係合する第1位置と、前記第2トリガー部から係合離脱する第2位置との間で可動である解放機構を有し、前記解放機構は、前記分割可能トリガーアセンブリの前記一部が前記非作動位置にあるときに、前記第1位置にある、実施態様1に記載の外科用器具。
(5) 前記第2トリガー部と係合する第1位置と、前記第2トリガー部から係合離脱する第2位置との間で可動である解放機構を有し、前記解放機構は、前記分割可能トリガーアセンブリの前記一部が前記第3作動位置にあるときに、前記第1位置にある、実施態様1に記載の外科用器具。
【0053】
(6) 前記シャフトの前記遠位端から延びるエンドエフェクタを含み、前記エンドエフェクタは、
第1ジョーと、
第2ジョーであって、前記第1ジョーは前記第2ジョーに対して開放位置と閉鎖位置との間で可動である、第2ジョーと、
少なくとも1つの電極とを含む、実施態様1に記載の外科用器具。
(7) 前記少なくとも1つの電極は、組織を溶接するために電気外科エネルギーを適用するために活性化されるように適合された、実施態様6に記載の外科用器具。
(8) 前記少なくとも1つの電極は、無線周波(Rf)エネルギー源に連結されている、実施態様6に記載の電気外科用器具。
(9) 前記第1ジョー及び前記第2ジョーはそれぞれ、第1正温度係数(PTC)本体部分、及び第2正温度係数(PTC)本体部分をそれぞれ含む、実施態様6に記載の電気外科用器具。
(10) 前記分割可能トリガーアセンブリが前記第2作動位置にある場合を除いて、前記エネルギー源から前記少なくとも1つの電極に電流が流れないようにする、ロックアウト機構を含む、実施態様6に記載の外科用器具。
【0054】
(11) 前記シャフトの前記遠位端から延びるエンドエフェクタを含み、前記エンドエフェクタは、
第1ジョーと、
第2ジョーであって、前記第1ジョーは前記第2ジョーに対して開放位置と閉鎖位置との間で可動である、第2ジョーと、
第1位置と第2位置との間で可動のナイフバーであって、前記第2トリガー部は、前記ナイフバーと動作可能に係合可能であり、前記第2トリガー部は前記ナイフバーを前記第1位置と前記第2位置との間で動かすように構成される、ナイフバーとを含む、実施態様1に記載の外科用器具。
(12) 前記ナイフバーは、前記分割可能トリガーアセンブリが前記第2作動位置にあるときに、組織を横切するように作動されるように構成されている、実施態様11に記載の外科用器具。
(13) 外科用器具の分離可能トリガーアセンブリであって、前記分離可能トリガーアセンブリは、
第1トリガーと、
第2トリガーとを含み、前記第1トリガー及び前記第2トリガーは、前記分離可能トリガーアセンブリの第1ストロークにおいて一緒に可動であり、前記第2トリガーは、前記第1ストロークの後かつ第2ストロークの前に前記第1トリガーから離れるように付勢されるように構成され、前記第2トリガーは、前記第2ストローク中に、前記第1トリガーに向かって動くように構成されている、分離可能トリガーアセンブリ。
(14) 前記第2トリガーと接触する係合位置と、前記第2トリガーと接触していない係合離脱位置との間で可動である、解放機構を含み、前記解放機構は、前記第1ストロークの前及びその間、並びに前記第2ストロークの後に、前記係合位置にある、実施態様13に記載の分離可能トリガーアセンブリ。
(15) 前記第2トリガーは、前記第1ストロークの前、及び前記第2ストロークの後に、前記第1トリガーの一部を形成する、実施態様13に記載の分離可能トリガーアセンブリ。
【0055】
(16) 前記第2トリガーは、前記第1ストロークの前及びその間、並びに前記第2ストロークの後に、前記第1トリガーの一部を形成する、実施態様13に記載の分離可能トリガーアセンブリ。
(17) 外科用器具であって、
近位端及び遠位端を含むシャフトと、
前記近位端から延びるハンドルであって、前記ハンドルは把持部を含む、ハンドルと、
前記ハンドルから延びる分離可能トリガーアセンブリであって、前記分離可能トリガーアセンブリは、
前記把持部の遠位にある第1位置と、前記把持部の近位にある第2位置との間で可動である第1トリガー、及び、
第2トリガーを含み、前記第2トリガーは、前記第1トリガーが前記第1位置にあるときに、前記第1トリガーの一部を形成し、前記第2トリガーは前記第1トリガーが前記第2位置にあるときに、前記第1トリガーから解放されるように構成され、前記第2トリガーは、前記第2トリガーが前記第1トリガーから解放された後に、前記把持部に向かって再び可動となる、分離可能トリガーアセンブリとを含む、外科用器具。
(18) 前記第2トリガーは、前記分離可能トリガーが前記第1位置にあるときに、前記第1トリガーに解放可能に取り付けられる、実施態様17に記載の外科用器具。
(19) 前記シャフトの前記遠位端から延びるエンドエフェクタを含み、前記エンドエフェクタは、第1機能及び第2機能を実行するように構成され、前記第1トリガーは、前記第1機能を作動するように構成され、前記第2トリガーは、前記第2機能を作動するように構成される、実施態様17に記載の外科用器具。
(20) 前記第2トリガーと接触する係合位置と、前記第2トリガーと接触していない係合離脱位置との間で可動である、解放機構を含み、前記解放機構は、前記分離可能トリガーアセンブリが前記第1位置にあるときに、前記係合位置にあり、前記解放機構は、前記第2トリガーが前記第1トリガーの遠位に位置付けられるときに、前記係合離脱位置にある、実施態様17に記載の外科用器具。