特許第6133350号(P6133350)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アイチエレック株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6133350-永久磁石電動機および圧縮機 図000002
  • 特許6133350-永久磁石電動機および圧縮機 図000003
  • 特許6133350-永久磁石電動機および圧縮機 図000004
  • 特許6133350-永久磁石電動機および圧縮機 図000005
  • 特許6133350-永久磁石電動機および圧縮機 図000006
  • 特許6133350-永久磁石電動機および圧縮機 図000007
  • 特許6133350-永久磁石電動機および圧縮機 図000008
  • 特許6133350-永久磁石電動機および圧縮機 図000009
  • 特許6133350-永久磁石電動機および圧縮機 図000010
  • 特許6133350-永久磁石電動機および圧縮機 図000011
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6133350
(24)【登録日】2017年4月28日
(45)【発行日】2017年5月24日
(54)【発明の名称】永久磁石電動機および圧縮機
(51)【国際特許分類】
   H02K 1/27 20060101AFI20170515BHJP
   H02K 1/22 20060101ALI20170515BHJP
   F04B 39/00 20060101ALI20170515BHJP
【FI】
   H02K1/27 501M
   H02K1/27 501K
   H02K1/27 501A
   H02K1/22 A
   F04B39/00 106D
【請求項の数】7
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-74141(P2015-74141)
(22)【出願日】2015年3月31日
(65)【公開番号】特開2016-195490(P2016-195490A)
(43)【公開日】2016年11月17日
【審査請求日】2016年11月28日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000100872
【氏名又は名称】アイチエレック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106725
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 敏行
(74)【代理人】
【識別番号】100105120
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 哲幸
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 光彦
【審査官】 池田 貴俊
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−147151(JP,A)
【文献】 特開2015−052324(JP,A)
【文献】 特開2005−210898(JP,A)
【文献】 特開2005−086955(JP,A)
【文献】 特開2014−146627(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第104052221(CN,A)
【文献】 中国特許出願公開第102761221(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 1/27
F04B 39/00
H02K 1/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮機の圧縮機構部を駆動する永久磁石電動機であって、
固定子と、永久磁石を有する回転子を備え、
前記回転子の外周面と前記固定子の内周面との間に間隙を有し、
前記回転子は、軸方向に直角な断面で見て、周方向に沿って交互に配置されている主磁極と補助磁極を有し、各主磁極には、前記永久磁石が挿入される磁石挿入孔が形成され、
前記主磁極のd軸に沿った前記間隙が、前記補助磁極のq軸に沿った前記間隙より小さくなるように構成され、
前記回転子は、前記主磁極の数が4である4極構造であり前記磁石挿入孔には、ネオジウム、鉄およびテルビウムを含んでいるとともに、前記テルビウムの含有量が0.5重量%と2重量%の範囲内であるネオジウム磁石が挿入されていることを特徴とする永久磁石電動機。
【請求項2】
圧縮機の圧縮機構部を駆動する永久磁石電動機であって、
固定子と、永久磁石を有する回転子を備え、
前記回転子の外周面と前記固定子の内周面との間に間隙を有し、
前記回転子は、軸方向に直角な断面で見て、周方向に沿って交互に配置されている主磁極と補助磁極を有し、各主磁極には、前記永久磁石が挿入される磁石挿入孔が形成され、
前記主磁極のd軸に沿った前記間隙が、前記補助磁極のq軸に沿った前記間隙より小さくなるように構成され、
前記回転子は、前記主磁極の数が6である6極構造であり前記磁石挿入孔には、ネオジウム、鉄およびテルビウムを含んでいるとともに、前記テルビウムの含有量が0.4重量%と2重量%の範囲内であるネオジウム磁石が挿入されていることを特徴とする永久磁石電動機。
【請求項3】
圧縮機の圧縮機構部を駆動する永久磁石電動機であって、
固定子と、永久磁石を有する回転子を備え、
前記回転子の外周面と前記固定子の内周面との間に間隙を有し、
前記回転子は、軸方向に直角な断面で見て、周方向に沿って交互に配置されている主磁極と補助磁極を有し、各主磁極には、前記永久磁石が挿入される磁石挿入孔が形成され、
前記主磁極のd軸に沿った前記間隙が、前記補助磁極のq軸に沿った前記間隙より小さくなるように構成され、
前記回転子は、前記主磁極の数が8である8極構造であり前記磁石挿入孔には、ネオジウム、鉄およびテルビウムを含んでいるとともに、前記テルビウムの含有量が0.3重量%と2重量%の範囲内であるネオジウム磁石が挿入されていることを特徴とする永久磁石電動機。
【請求項4】
圧縮機の圧縮機構部を駆動する永久磁石電動機であって、
固定子と、永久磁石を有する回転子を備え、
前記回転子の外周面と前記固定子の内周面との間に間隙を有し、
前記回転子は、軸方向に直角な断面で見て、周方向に沿って交互に配置されている主磁極と補助磁極を有し、各主磁極には、前記永久磁石が挿入される磁石挿入孔が形成され、
前記主磁極のd軸に沿った前記間隙が、前記補助磁極のq軸に沿った前記間隙より小さくなるように構成され、
前記回転子は、前記主磁極の数が10である10極構造であり前記磁石挿入孔には、ネオジウム、鉄およびテルビウムを含んでいるとともに、前記テルビウムの含有量が0.2重量%と2重量%の範囲内であるネオジウム磁石が挿入されていることを特徴とする永久磁石電動機。
【請求項5】
請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載に永久磁石電動機であって、
前記ネオジウム磁石は、ネオジウム、プラセオジウム、鉄およびテルビウムを含んでいることを特徴とする永久磁石電動機。
【請求項6】
請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載の永久磁石電動機であって、
前記回転子の外周面は、軸方向と直交する断面で見て、前記主磁極のd軸と交差する第1の部分と、前記補助磁極のq軸と交差する第2の部分により構成され、前記第2の部分の、q軸に沿った軸中心からの長さが、前記第1の部分の、d軸に沿った軸中心からの長さより小さくなるように形成されていることを特徴とする永久磁石電動機。
【請求項7】
圧縮機構部と、前記圧縮機構部を駆動する電動機を備える圧縮機であって、
前記電動機として請求項1〜のうちのいずれか一項に記載の永久磁石電動機が用いられていることを特徴とする圧縮機。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、永久磁石電動機および永久磁石電動機を備える圧縮機に関する。
【背景技術】
【0002】
冷蔵庫や空調装置に設けられている圧縮機、車両、車両に搭載されている車載機器等を駆動する電動機として永久磁石電動機が用いられている。例えば、固定子と回転子を備え、回転子は、軸方向に直角な断面で見て、周方向に沿って交互に配置されている主磁極と補助磁極を有し、主磁極には磁石挿入孔が形成され、磁石挿入孔には永久磁石が挿入されている永久磁石電動機(「永久磁石埋込型電動機」と呼ばれている)が用いられている。このような永久磁石電動機は、永久磁石の磁束によるマグネットトルクと、回転子の突極性によるリラクタンストルクの両方を利用することができる。
永久磁石としては、フェライト磁石に較べて残留磁束密度が高い高性能な希土類磁石が使用されている。希土類磁石としては、典型的には、ネオジウム(Nd)と鉄(Fe)を含むネオジウム磁石が知られている。このようなネオジウム磁石は、保持力が周囲温度の上昇とともに低下するため、保持力の向上が要求される。従来、このようなネオジウム磁石の保持力を高める技術として、ネオジウム磁石の外周面から、ジスプロシウム(Dy)やテルビウム(Tb)を、結晶と結晶の界面(結晶粒界)に沿って拡散させる技術が知られている(特許文献1、2)。
また、特許文献3には、ジスプロシウム(Dy)あるいはテルビウム(Tb)を含むネオジウム磁石を用いた永久磁石電動機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−263179号公報
【特許文献2】特開2009−289994号公報
【特許文献3】特開2014−147151号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ジスプロシウムを含むネオジウム磁石よりテルビウムを含むネオジウム磁石の方が、残留磁束密度や保持力等の磁気特性を向上させることができる。このため、テルビウムを含むネオジウム磁石の使用が要望されている。しかしながら、テルビウムはジスプロシウムに較べて高価である。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、テルビウムを含むネオジウム磁石を使用する永久磁石電動機の効率を、テルビウムの使用量を抑制しながら向上させることができる新規な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1〜第4の発明は、圧縮機の圧縮機構部を駆動する永久磁石電動機に関する。
第1〜第4の発明の永久磁石電動機は、固定子と、永久磁石を有する回転子を備え、回転子の外周面と固定子の内周面との間に間隙(エアギャップ)を有し、回転子は、軸方向に直角な断面で見て、周方向に沿って交互に配置されている主磁極と補助磁極を有し、主磁極には磁石挿入孔が形成され、磁石挿入孔には永久磁石が挿入されている。磁石挿入孔の形状や数、磁石挿入孔に挿入される永久磁石の形状や数は、適宜選択される。永久磁石としては、ネオジウム、鉄およびテルビウムを含むネオジウム磁石が用いられる。ネオジウム磁石は、ネオジウム、鉄およびテルビウム以外の材料を含んでいてもよい。また、主磁極のd軸に沿った間隙が、補助磁極のq軸に沿った間隙より小さくなるように構成されている。
第1の発明の永久磁石電動機は、回転子が、主磁極の数が4である4極構造であり、テルビウムの含有量が0.5重量%と2重量%の範囲内に設定されているネオジウム磁石が用いられている。
また、第2の発明の永久磁石電動機は、回転子が、主磁極の数が6である6極構造であり、テルビウムの含有量が0.4重量%と2重量%の範囲内に設定されているネオジウム磁石が用いられている。
また、第3の発明の永久磁石電動機は、回転子が、主磁極の数が8である8極構造であり、テルビウムの含有量が0.3重量%と2重量%の範囲内に設定されているネオジウム磁石が用いられている。
また、第4の発明の永久磁石電動機は、回転子が、主磁極の数が10である10極構造であり、テルビウムの含有量が0.2重量%と2重量%の範囲内に設定されているネオジウム磁石が用いられている。
第1〜第4の発明の永久磁石電動機では、テルビウムの使用量を抑制しながら効率を向上させることができる。
補助磁極には、固定子から回転子への磁束や回転子から固定子への磁束が流れるため、補助磁極の磁束密度は主磁極の磁束密度に較べて非常に高い。このため、補助磁極を流れる磁束によって永久磁石が減磁される。
第1〜第4発明では、主磁極のd軸に沿った間隙が、補助磁極のq軸に沿った間隙より小さく、すなわち、補助磁極のq軸に沿った間隙が、主磁極のd軸に沿った間隙より大きく設定されているため、補助磁極を流れる磁束の量を減少させることができ、補助磁極を流れる磁束による永久磁石の減磁を抑制することができる。これにより、軸中心から回転子の外周面までの距離が等しい、断面が円形形状の回転子に較べて、テルビウムの含有量が少ないネオジウム磁石を使用することができる。
第1〜第4の発明の異なる形態では、ネオジウム磁石は、さらにプラセオジウム(Pr)を含んでいる。
ネオジウムの原料(鉱石)には、ネオジウム磁石を構成するネオジウムや鉄等の金属以外に、プラセオジウム等の他の金属も含まれており、通常、プラセオジウムは、ネオジウム磁石を構成する金属から分離されている。本形態では、ネオジウム、プラセオジウム、鉄およびテルビウムを含むネオジウム磁石を用いているため、プラセオジウムを分離する工程が不要となり、コストを低減しながら所望の特性を有する永久磁石電動機を提供することができる。
第1〜第4の発明の他の異なる形態では、回転子の外周面は、軸方向と直交する断面で見て、主磁極のd軸と交差する第1の部分と、補助磁極のq軸と交差する第2の部分により構成され、第2の部分の、q軸に沿った軸中心からの長さが、第1の部分の、d軸に沿った軸中心からの長さより小さくなるように形成されている。
第1の部分と第2の部分は、曲線形状、典型的には、曲率半径が異なる円弧形状に形成される。
本形態では、簡単に、主磁極のd軸に沿った間隙が補助磁極のq軸に沿った間隙より小さくなるように構成することができる。
第5の発明は、圧縮機に関する。
本発明は、熱エネルギーを移動させる作動媒体(一般的には、「冷媒」と呼ばれている)を圧縮する圧縮機構部と、圧縮機構部を駆動する電動機を備えている。そして、電動機として前述した永久磁石電動機のいずれかが用いられている。
本発明は、前述した各永久磁石電動機と同様の効果を有している。
【発明の効果】
【0006】
本発明の永久磁石電動機および圧縮機を用いることにより、テルビウムの使用量を抑制しながら効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の圧縮機の一実施形態の概略構成を示す図である。
図2】本発明の永久磁石電動機の第1の実施形態の概略構成を示す図である。
図3】本発明の永久磁石電動機の第2の実施形態の概略構成を示す図である。
図4】本発明の永久磁石電動機の第3の実施形態の概略構成を示す図である。
図5】本発明の永久磁石電動機の第4の実施形態の概略構成を示す図である。
図6】本発明の永久磁石電動機の第5の実施形態の概略構成を示す図である。
図7】本発明の永久磁石電動機の第6の実施形態の概略構成を示す図である。
図8】本発明の永久磁石電動機の第7の実施形態の概略構成を示す図である。
図9】テルビウム(Tb)を含むネオジウム磁石におけるテルビウム(Tb)含有量と減磁開始電流および回転子の主磁極の極数との関係を示すグラフである。
図10】テルビウム(Tb)を含むネオジウム磁石におけるテルビウム(Tb)含有量と残留磁束密度との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
なお、本明細書中では、「軸中心」という記載は、回転子が固定子に対して回転可能に配置されている状態において、回転子(回転軸)の回転中心を示す。「軸方向」という記載は、回転子が固定子に対して回転可能に配置されている状態において、軸中心を通る回転中心線の延在方向を示す。「周方向」という記載は、回転子が固定子に対して回転可能に配置されている状態において、軸方向に直交する方向から見て、軸中心を中心とする円周方向を示す。「径方向」という記載は、回転子が固定子に対して回転可能に配置されている状態において、軸方向に直交する方向から見て、軸中心を通る方向を示す。
【0009】
本発明の圧縮機の一実施形態が、図1および図2に示されている。図1は、一実施形態の圧縮機10の概略構成を示す断面図であり、図2は、図1のII−II線矢視図である。なお、図2は、本発明の永久磁石電動機の第1の実施形態100の概略構成を示している。
本実施形態の圧縮機10は、密閉容器内にロータリー型の圧縮機構部が配置されているロータリー型圧縮機として構成されている。
圧縮機10は、密閉容器20、密閉容器20内に収容されている圧縮機構部30および永久磁石電動機100、アキュムレータ40等により構成されている。本実施形態では、永久磁石電動機100は、鉛直方向に沿って、圧縮機構部30の上方に配置されている。
密閉容器20には、永久磁石電動機100の下方に吸入口22が設けられ、永久磁石電動機100の上方に吐出口21が設けられている。また、密閉容器20の底部(圧縮機構部30の下方)には、回転軸130の軸受部34および35や圧縮機構部30の摺動部等に供給する潤滑油が貯留される油溜め36が設けられている。
密閉容器20が、本発明の「容器」に対応する。
【0010】
圧縮機構部30は、熱エネルギーを移動させる作動媒体(一般的には、「冷媒」と呼ばれている)を圧縮する。作動媒体としては、オゾン層破壊係数(ODP)がゼロであるHFC(ハイドロフルオロカーボン)冷媒、例えば、HFC−R410aが用いられている。なお、近年、地球温暖化係数(GWP)がHFC−R410aより小さい(約1/3)HFC−R32が用いられるようになっている。
圧縮機構部30は、シリンダ31、回転軸130により回転される偏心ロータ32、圧縮室33により構成されている。回転軸130は、軸受部34と35により回転可能に支持されている。回転軸130の回転によって圧縮機構部30の偏心ロータ32が回転すると、吸入口22から吸入された作動媒体が圧縮室33内で圧縮される。
なお、回転軸130の回転によって、油溜め36に貯留されている潤滑油が軸受部34と35、圧縮機構部30の摺動部等に供給される。軸受部34と35や摺動部等を潤滑した潤滑油は、油溜め36に戻される。
【0011】
永久磁石電動機100は、固定子110と、固定子110に対して回転可能に支持されている回転子120により構成されている。
固定子110は、板状の電磁鋼板を複数枚積層して形成された固定子コアにより構成されている。固定子110(固定子コア)は、図2に示されているように、軸方向に直角な断面で見て、周方向に沿って延在するヨーク111と、ヨーク111から径方向に沿って軸中心P側に延在するティース112を有している。ティース112は、径方向に沿って延在するティース基部113と、ティース基部113の軸中心P側に連設され、周方向に沿って延在するティース先端部114により形成されている。ティース先端部114の軸中心P側には、ティース先端面114aが形成されている。ティース先端面114aは、固定子110の内周面に対応する。本実施形態では、ティース先端面114aは、軸中心を中心とする円弧形状を有している。
周方向に隣接するティース112によりスロット115が形成され、スロット115内に固定子巻線116が配設されている。
なお、本実施形態の永久磁石電動機100では、ティース112(スロット115)が6個設けられ、固定子巻線116は集中巻き方式によりティース112に巻き付けられている。
固定子110は、密閉容器20の内側に、圧入や焼嵌め等により締り嵌めされる。密閉容器20の内周形状および固定子コア110の外周形状は、円形を含む適宜の形状に形成される。
【0012】
回転子120は、板状の電磁鋼板を複数枚積層して形成された回転子コアにより構成されている。回転子コアの軸方向両端部には、端板123とバランスウェイト124が配設される。そして、カシメピン挿入孔に挿入されたカシメピン125によって、回転子コア、端板123とバランスウェイト124が一体化される。回転子120(回転子コア)は、回転軸挿入孔に回転軸130が挿入され、固定子110の内周側に回転可能に配置されている。本実施形態では、回転子120(回転子コア)の外周面120aは、軸中心Pを中心とする円形形状を有している。そして、固定子110の内周面(ティース先端面114a)と回転子120の外周面120aとの間に空隙(エアギャップ)Gが保持されるように配置されている。
回転子120(回転子コア)は、軸方向に直角な断面で見て、周方向に沿って主磁極と補助磁極が交互に配置されている。本実施形態では、回転子120の主磁極の数が4に設定されている。すなわち、4極構造(4P)の回転子120を有している。
各主磁極には磁石挿入孔121が形成され、磁石挿入孔121には永久磁石122が挿入されている。本実施形態では、磁石挿入孔121は、主磁極のd軸(軸中心Pと主磁極の外周面の周方向中心を結ぶ線)と直交(「略直交」を含む)する方向に直線状に延在するように形成されている。また、磁石挿入孔121には、軸方向に直交する断面の形状が四角形を有する永久磁石122が挿入されている。なお、好適には、磁石挿入孔121内における永久磁石122の位置を規定するための位置決め部が設けられる。例えば、磁石挿入孔121を形成する内周壁と外周壁の少なくとも一方に、内側に突出するように位置決め部が形成される。
また、本実施形態では、永久磁石122として、ネオジウム(Nd)、鉄(Fe)およびテルビウム(Tb)を含むネオジウム磁石が用いられている。ネオジウム、鉄およびテルビウムを含むネオジウム磁石としては、例えば、特許文献1〜3に開示されているネオジウム磁石を用いることができる。
【0013】
本実施形態の圧縮機10は、以下のように動作する。
なお、図示は省略しているが、永久磁石電動機100には、圧縮機構部30側と吐出口21側とを連通する通路が設けられている。例えば、固定子110の外周面と密閉容器20の内周面との間、固定子110、回転子120に軸方向に連通している通路が形成され、また、回転子120の外周面120aと固定子110の内周面(ティース先端面114a)との間の間隙が通路として用いられる。
固定子巻線116への電流の供給により固定子巻線116から磁界が発生して回転子120(回転軸130)が回転すると、アキュムレータ40から吸入管41および吸入口22を介して吸入された作動媒体は、圧縮機構部30で圧縮される。
圧縮機構部30で圧縮された作動媒体は、永久磁石電動機100の通路を通って永久磁石電動機100の下方(圧縮機構部30側)から上方(圧縮機構部30と反対側)に流れ、吐出口21から吐出される。
【0014】
第1の実施形態の永久磁石電動機100では、4極構造の回転子120を用いたが、回転子の主磁極の数(極数)を第1の実施形態の永久磁石電動機100の主磁極の数と異なる値に設定した第2の実施形態の永久磁石電動機200を、図3を参照して説明する。なお、以下で説明する他の実施形態では、圧縮機10の構成は図1の実施形態と同じであるため、永久磁石電動機の構成のみを説明する。
図3に示されている第2の実施形態の永久磁石電動機200は、固定子210と回転子220を備えている。
本実施形態では、固定子210は、ティース212(スロット215)が9個設けられ、固定子巻線は集中巻き方式によりティース212に巻き付けられている。
また、回転子220の主磁極の数が6に設定されている。すなわち、6極構造(6P)の回転子220を有している。各主磁極の磁石挿入孔221は、主磁極のd軸と直交(「略直交」を含む)する方向に直線状に延在するように形成されている。また、磁石挿入孔221には、軸方向に直交する断面の形状が四角形を有する永久磁石222が挿入されている。
【0015】
回転子の主磁極の数(極数)を、第1および第2の実施形態の回転子の主磁極の数(極数)と異なる値に設定した第3の実施形態の永久磁石電動機300を、図4を参照して説明する。
図4に示されている第3の実施形態の永久磁石電動機300は、固定子310と回転子320を備えている。
本実施形態では、固定子310は、ティース312(スロット315)が12個設けられ、固定子巻線は集中巻き方式によりティース312に巻き付けられている。
また、回転子320の主磁極の数が8に設定されている。すなわち、8極構造(8P)の回転子320を有している。各主磁極の磁石挿入孔321は、主磁極のd軸と直交(「略直交」を含む)する方向に直線状に延在するように形成されている。また、磁石挿入孔321には、軸方向に直交する断面の形状が四角形を有する永久磁石322が挿入されている。
【0016】
回転子の主磁極の数(極数)を、第1〜第3の実施形態の回転子の主磁極の数(極数)と異なる値に設定した第4の実施形態の永久磁石電動機400を、図5を参照して説明する。
図5に示されている第4の実施形態の永久磁石電動機400は、固定子410と回転子420を備えている。
本実施形態では、固定子410は、ティース412(スロット415)が15個設けられ、固定子巻線は集中巻き方式によりティース412に巻き付けられている。
また、回転子420の主磁極の数が10に設定されている。すなわち、10極構造(10P)の回転子420を有している。各主磁極の磁石挿入孔421は、主磁極のd軸と直交(「略直交」を含む)する方向に直線状に延在するように形成されている。また、磁石挿入孔421には、軸方向に直交する断面の形状が四角形を有する永久磁石422が挿入されている。
【0017】
次に、永久磁石電動機の回転子の主磁極の極数が4(4極:4P)、6(6極:6P)、8(8極:8P)、10(10極:10P)の場合における、ネオジウム磁石中のテルビウム(Tb)の含有量と減磁開始電流との関係を、図9に示す。図9では、横軸はテルビウム(Tb)の含有量(重量%:wt%)を示し、縦軸は減磁開始電流(A)を示している。また、実線は回転子の主磁極の極数が4(4P)の場合のグラフを示し、破線は回転子の主磁極の極数が6(6P)の場合のグラフを示し、一点鎖線は回転子の主磁極の極数が8(8P)の場合のグラフを示し、2点鎖線は回転子の主磁極の極数が10(10P)の場合のグラフを示している。
減磁開始電流は、永久磁石の減磁が開始される電流であり、減磁開始電流が小さいほど減磁し易いことを表している。
図9から、テルビウム(Tb)の含有量が多い領域では、含有量が増減しても減磁開始電流は大きく変化しないが、テルビウム(Tb)の含有量が少ない領域では、含有量が減少するにしたがって減磁開始電流が小さくなることが理解できる。
さらに、テルビウムの含有量が減少するにしたがって減磁開始電流が小さくなる領域は、回転子の主磁極の極数によって異なることが理解できる。すなわち、主磁極の極数が4(4P)の場合には含有量が0.5wt%より小さい領域において、主磁極の極数が6(6P)の場合には含有量が0.4wt%より小さい領域で、主磁極の極数が8(8P)の場合には含有量が0.3wt%より小さい領域で、主磁極の極数が10(10P)の場合には含有量が0.2wt%より小さい領域で、含有量が減少するにしたがって減磁開始電流が小さくなることが理解できる。
したがって、減磁を防止するためには、すなわち、減磁開始電流が小さくなるのを防止するためには、回転子の主磁極の極数が4(4P)の場合には、テルビウム(Tb)の含有量が0.5wt%以上であるネオジウム磁石を用いるのが好ましく、回転子の主磁極の極数が6(6P)の場合には、テルビウム(Tb)の含有量が0.4wt%以上であるネオジウム磁石を用いるのが好ましく、回転子の主磁極の極数が8(8P)の場合には、テルビウム(Tb)の含有量が0.3wt%以上であるネオジウム磁石を用いるのが好ましく、回転子の主磁極の極数が10(10P)の場合には、テルビウム(Tb)の含有量が0.2wt%以上であるネオジウム磁石を用いるのが好ましいことが理解できる。
【0018】
次に、ネオジウム磁石中のテルビウム(Tb)の含有量と残留磁束密度との関係を図10に示す。図10では、横軸はテルビウム(Tb)の含有量(重量%:wt%)を示し、縦軸は残留磁束密度(T)を示している。
図10から、テルビウム(Tb)の含有量が増加するにしたがって残留磁束密度が低下していることが理解でき、特に、テルビウムの含有量が2.0wt%より多い領域では、テルビウムの含有量の増加に対する残留磁束密度の低下の割合が小さいことが理解できる。
したがって、テルビウム(Tb)の含有量が2.0wt%以下のネオジウム磁石を用いることにより、テルビウムの使用量を抑制しながら残留磁束密度を高めることができることが理解できる。
【0019】
以上のように、図9および図10に示すグラフから、永久磁石電動機の回転子の永久磁石としてネオジウム(Nd)、鉄(Fe)およびテルビウム(Tb)を含むネオジウム磁石を使用する場合には、テルビウム(Tb)の含有量を、回転子が4極構造の場合には0.5重量%と2重量%の範囲内に設定し、回転子が6極構造の場合には0.4重量%と2重量%の範囲内に設定し、回転子が8極構造の場合には0.3重量%と2重量%の範囲内に設定し、回転子が10極構造の場合には0.2重量%と2重量%の範囲内に設定するのが好ましいことが理解できる。
【0020】
第1〜第4の実施形態の永久磁石電動機100〜400では、回転子の主磁極に直線状の1つの磁石挿入孔を形成するとともに、磁石挿入孔に1つの永久磁石を挿入したが、主磁極に形成する磁石挿入孔の数や形状および磁石挿入孔に挿入する永久磁石の数や形状は、これに限定されない。
本発明の永久磁石電動機の第5の実施形態が図6に示されている。
図6に示されている第5の実施形態の永久磁石電動機500は、固定子510と回転子520を備えている。
本実施形態では、固定子510は、ティース512(スロット515)が9個設けられ、固定子巻線は集中巻き方式によりティース512に巻き付けられている。
また、回転子520の主磁極の極数が6に設定されている。すなわち、6極構造(6P)の回転子520を有している。
さらに、各主磁極には、第1の磁石挿入孔521aと第2の磁石挿入孔521bが形成されている。第1の磁石挿入孔521aと第2の磁石挿入孔521bは、主磁極の周方向中央(d軸と交差する箇所)に中央ブリッジ部が形成されるように、軸中心P側に飛び出ている(外周側に窪んでいる)V字状に配置されている。また、第1の磁石挿入孔521aと第2の磁石挿入孔521bには、軸方向に直交する断面の形状が四角形を有する第1の永久磁石322aと第2の永久磁石322bが挿入されている。
【0021】
本発明の永久磁石電動機の第6の実施形態が図7に示されている。
図7に示されている第6の実施形態の永久磁石電動機600は、固定子610と回転子620を備えている。
本実施形態では、固定子610は、ティース612(スロット615)が24個設けられ、固定子巻線は分布巻き方式によりティース612に巻き付けられている。
また、回転子620の主磁極の極数が4に設定されている。すなわち、4極構造(4P)の回転子620を有している。
さらに、各主磁極には、第1の挿入部621a、第2の挿入部621bと第3の挿入部621cを有する磁石挿入孔621が、軸中心P側に飛び出ている(外周側に窪んでいる)台形状に形成されている。すなわち、第2の挿入部621bは、主磁極の周方向中央(d軸と交差する箇所)に、d軸と直交する方向に直線状に延在するように配置され、第1の挿入部621aと第3の挿入部621cは、第2の挿入部621bの両端部に連結され、隣接する補助磁極のq軸(軸中心Pと補助磁極の外周面の周方向中心を結ぶ線)に沿って延在するように配置されている。また、第1の挿入部621a〜第3の挿入部621cには、軸方向に直交する断面の形状が四角形を有する第1の永久磁石622a〜第3の永久磁石622cが挿入されている。
【0022】
第1〜第6の実施形態では、固定子の内周面(ティース先端面)および回転子の外周面が軸中心Pを中心とする円形形状あるいは円弧形状に形成されている場合について説明したが、固定子の内周面および回転子の外周面の形状はこれに限定されない。
回転子の外周面の形状を変更した、本発明の永久磁石電動機の第6の実施形態が図8に示されている。
【0023】
図8に示されている第6の実施形態の永久磁石電動機700は、固定子710と回転子720を備えている。
回転子720の外周面720aは、軸方向に直角な断面でみて、主磁極A、B、C、Dに対応する第1の部分720A、720B、720C、720Dと、補助磁極AB、BC、CD、DAに対応する第2の部分720AB、720BC、720CD、720DAが交互に配置されて構成されている。
第1の部分720A〜720Dは、主磁極A〜Dのd軸と交差し、回転子720の外周側に突出している第1の曲線形状を有している。また、第2の部分720AB〜720DAは、補助磁極AB〜DAのq軸と交差し、回転子720の外周側に突出している第2の曲線形状を有している。第1の曲線形状は、d軸上の軸中心Pを曲率中心とする半径Rdの円弧形状である。また、第2の曲線形状は、q軸上の、軸中心Pより第2の部分と反対方向に離れた点Sを曲率中心とする半径Rqの円弧形状である。第1の部分720A〜720Dと第2の部分720AB〜720DAは、接続点720a1、720a2〜720d1、720d2で接続されている。第1の部分720A〜720Dの開角は、例えば、効率等を考慮して設定される。
なお、第2の部分720AB〜720DAの半径Rqは、第1の部分720A〜720Dの半径Rdより大きい(Rq>Rd)。これにより、補助磁極AB〜DAのq軸に沿った、回転子720の外周面720a(第2の部分720AB〜720DA)と固定子710の内周面(ティース先端面714a)との間の空隙G2は、主磁極A〜Dのd軸に沿った、回転子720の外周面720a(第1の部分720A〜720D)と固定子710の内周面(ティース先端面714a)との間の空隙G1より大きくなる(G2>G1)。
【0024】
主磁極の間の補助磁極には、固定子から回転子への磁束や回転子から固定子への磁束が流れる。回転子の外周面が、軸中心からの距離が等しい円形形状である場合には、補助磁極を流れる磁束の磁束密度が非常に高くなり、永久磁石が減磁し易い。
本形態では、q軸に沿った空隙G2がd軸に沿った空隙G1より大きくなるように、回転子720の外周面が形成されている。これにより、回転子の外周面が円形形状に形成されている場合に較べて、補助磁極に流れる磁束が少なくなり、磁束密度が低くなる。
したがって、本形態の構成を備える永久磁石電動機では、回転子の外周面を、軸中心からの距離が等しい円形形状に形成した場合に較べて、テルビウムの含有量が少ないネオジウム磁石を用いることができる。言い換えれば、テルビウムの含有量が同じネオジウム磁石を用いる場合には、薄いネオジウム磁石を用いることができる。
例えば、前述したネオジウム(Nd)、鉄(Fe)およびテルビウム(Tb)を含むネオジウム磁石を使用する際には、テルビウム(Tb)の含有量を、回転子が4極構造の場合には0.45重量%と2重量%の範囲内、回転子が6極構造の場合には0.36重量%と2重量%の範囲内、回転子が8極構造の場合には0.27重量%と2重量%の範囲内、回転子が10極構造の場合には0.18重量%と2重量%の範囲内に設定することにより、減磁を防止しながら残留磁束密度を高めることができる。
【0025】
ネオジウムの原料(鉱石)には、ネオジウム磁石を構成するネオジウム(Nd)や鉄(Fe)等の金属以外に、プラセオジウム(Pr)等の他の金属も含まれている。従来、ネオジウムの原料から、ネオジウム磁石を構成するネオジウムや鉄等の金属を、プラセオジウムを含む他の金属から分離していた。
一方、近年、ネオジウム磁石にプラセオジウムが含まれていても、ネオジウムの成分比率がほぼ同じであれば、ネオジウム磁石の磁気特性が大きく変化しないことがわかった。
したがって、第1〜第7の実施形態の永久磁石電動機では、ネオジウム(Nd)、鉄(Fe)およびテルビウム(Tb)を含むネオジウム磁石を用いることもできるし、ネオジウム(Nd)、プラセオジウム(Pr)、鉄(Fe)およびテルビウム(Tb)を含むネオジウム磁石を用いることもできる。
ネオジウム(Nd)、プラセオジウム(Pr)、鉄(Fe)およびテルビウム(Tb)を含むネオジウム磁石を用いる場合には、ネオジウムの原料からプラセオジウムを分離する工程が不要となるため、ネオジウム磁石を安価に製造することができ、ネオジウム磁石を有する永久磁石電動機を安価に製造することができる。
【0026】
本発明は、実施形態で説明した構成に限定されず、種々の変更、追加、削除が可能である。
回転子の主磁極に形成する磁石挿入孔の形状や数は、適宜設定することができる。
回転子の主磁極の磁石挿入孔に挿入する永久磁石の形状や数は、磁石挿入孔の形状等に応じて適宜設定される。
永久磁石電動機の固定子のティースの数(スロット数)は、適宜設定される。
固定子巻線をティースに巻き付ける方式としては、集中巻き方式や分布巻き方式等の種々の方式を用いることができる。なお、集中巻き方式を用いる場合には、固定子のティース(スロット)は、回転子の主磁極の数の1.5倍設けられ、分布巻き方式を用いる場合には、固定子のティース(スロット)は、典型的には、回転子の主磁極の数Pの6倍設けられる。
実施形態では、回転子の外周面を、d軸と交差する第1の部分とq軸と交差する第2の部分により形成し、第1の部分および第2の部分を半径が異なる円弧形状に形成したが、第1の部分および第2の部分は、円弧形状以外の形状に形成することもできる。また、軸中心から回転子の外周面までの距離が等しい、円形形状の回転子を用いた場合に比べて補助磁極を流れる磁束の量を低減する方法としては、q軸に沿った空隙がd軸に沿った空隙より大きくなる方法であればよく、回転子の外周面を第1の部分と第2の部分により形成する方法に限定されない。
本発明の圧縮機は、ロータリー型の圧縮機構部を有するロータリー圧縮機に限定されず、スクロール型の圧縮機構部を有するスクロール圧縮機等の種々の構成の圧縮機として構成することができる。
本発明の永久磁石電動機は、圧縮機以外の種々の装置の駆動電動機として用いることができる。
実施形態で説明した各構成は、単独で用いることもできるし、適宜選択した複数の構成を組み合わせて用いることもできる。
【0027】
本発明は、以下のように構成することもできる。
(態様1)固定子と、永久磁石を有する回転子を備え、前記回転子の外周面と前記固定子の内周面との間に間隙を有している永久磁石電動機であって、前記回転子は、4極構造であるとともに、各極に、ネオジウム、鉄およびテルビウムを含むネオジウム磁石が配置されており、前記テルビウムの含有量が0.5重量%と2重量%の範囲内であることを特徴とする永久磁石電動機。
(態様2)固定子と、永久磁石を有する回転子を備える永久磁石電動機であって、前記回転子は、6極構造であるとともに、各極に、ネオジウム、鉄およびテルビウムを含むネオジウム磁石が配置されており、前記テルビウムの含有量が0.4重量%と2重量%の範囲内であることを特徴とする永久磁石電動機。
(態様3)固定子と、永久磁石を有する回転子を備える永久磁石電動機であって、前記回転子は、8極構造であるとともに、各極に、ネオジウム、鉄およびテルビウムを含むネオジウム磁石が配置されており、前記テルビウムの含有量が0.3重量%と2重量%の範囲内であることを特徴とする永久磁石電動機。
(態様4)固定子と、永久磁石を有する回転子を備える永久磁石電動機であって、前記回転子は、10極構造であるとともに、各極に、ネオジウム、鉄およびテルビウムを含むネオジウム磁石が配置されており、前記テルビウムの含有量が0.2重量%と2重量%の範囲内であることを特徴とする永久磁石電動機。
(態様5)態様1〜4のうちのいずれかの永久磁石電動機であって、前記ネオジウム磁石は、ネオジウム、プラセオジウム、鉄およびテルビウムを含んでいることを特徴とする永久磁石電動機。
(態様6)態様1〜5のうちのいずれの永久磁石電動機であって、主磁極のd軸に沿った前記間隙が、補助磁極のq軸に沿った前記間隙より小さくなるように構成されていることを特徴とする永久磁石電動機。
(態様7)態様6の永久磁石電動機であって、前記回転子の外周面は、軸方向と直交する断面で見て、主磁極のd軸と交差する第1の部分と、補助磁極のq軸と交差する第2の部分により構成され、前記第2の部分の、q軸に沿った軸中心からの長さが、前記第1の部分の、d軸に沿った軸中心からの長さより小さくなるように形成されていることを特徴とする永久磁石電動機。
(態様8)圧縮機構部と、前記圧縮機構部を駆動する電動機を備える圧縮機であって、前記電動機として請求項1〜7のうちのいずれか一項に記載の永久磁石電動機が用いられていることを特徴とする圧縮機。
【符号の説明】
【0028】
10 圧縮機
20 密閉容器
21 吸入口
22 吐出口
30 圧縮機構部
31 シリンダ
32 偏心ロータ
33 圧縮室
34、35 軸受部
36 油溜め
40 アキュムレータ
41 吸入管
100、200、300、400、500、600、700 永久磁石電動機
110、210、310、410、510、610、710 固定子
111、211、311、411、511、611、711 ヨーク
112、212、312、412、512、612、712 ティース
113、213、313、413、513、613、713 ティース基部
114、214、314、414、514、614、714 ティース先端部
114a、214a、314a、414a、514a、614a、714a ティース先端面
116 固定子巻線
120、220、320、420、520、620、720 回転子
120a、220a、320a、420a、520a、620a、720a 外周面
121、221、321、421、521a、521b、621、721 磁石挿入孔
122、222、322、422、522a、522b、622a、622b、622c、722 永久磁石
130、230、330、430、530、630、730 回転軸
621a、621b、621c 挿入部
720A〜720D 第1の部分
720AB〜720DA 第2の部分
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10