(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6133377
(24)【登録日】2017年4月28日
(45)【発行日】2017年5月24日
(54)【発明の名称】基板回転整列装置(APPARATUSFORALIGNINGROTATIONOFSUBSTRATE)
(51)【国際特許分類】
C23C 14/04 20060101AFI20170515BHJP
C23C 14/50 20060101ALI20170515BHJP
H01L 21/68 20060101ALI20170515BHJP
【FI】
C23C14/04 A
C23C14/50 Z
H01L21/68 K
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-206489(P2015-206489)
(22)【出願日】2015年10月20日
(65)【公開番号】特開2016-84532(P2016-84532A)
(43)【公開日】2016年5月19日
【審査請求日】2015年10月20日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0147618
(32)【優先日】2014年10月28日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】515292071
【氏名又は名称】エスエヌユー プレシジョン カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SNU PRECISION CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110001494
【氏名又は名称】前田・鈴木国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】イ, ヒョン ベ
(72)【発明者】
【氏名】アン, キョン リョウル
(72)【発明者】
【氏名】パク, ヒ ジェ
【審査官】
吉野 涼
(56)【参考文献】
【文献】
特開2013−001947(JP,A)
【文献】
特開平11−063119(JP,A)
【文献】
特開平05−196096(JP,A)
【文献】
特表2014−513253(JP,A)
【文献】
特開2014−134262(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C23C 14/00−14/58
H01L 21/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
蒸着工程時、マスク上に基板を整列する装置において、
前記基板が安着される安着部と連結される連結柱と、
前記連結柱が固定されて円形で設けられ、外周面には、内側に陥没する陥没部と外側に突出する突出部が交互に形成される回転ステージと、
相互所定間隔離隔されて配置される複数のローラーピンを含み、少なくとも1つの前記ローラーピンが前記回転ステージの一領域の陥没部に加圧密着された状態で回転して、前記回転ステージに動力を伝達する動力伝達部と、
前記動力伝達部の前記回転ステージへの加圧力と反対になる力のベクトルを有するように、相互所定間隔離隔されて配置される複数の固定ピンのうちの少なくともいずれか1つが前記回転ステージの他の領域の陥没部に密着される固定部を含み、
前記動力伝達部の回転ステージへの加圧力によって前記連結柱の位置がずれることが防止されるように、前記固定部は2つの固定部が前記動力伝達部とそれぞれ120°の角度を有するように配置されることを特徴とする基板回転整列装置。
【請求項2】
前記動力伝達部は、
少なくとも2つの前記ローラーピンがそれぞれの対応する陥没部に密着されるように前記ローラーピン間の間隔が設定されることを特徴とする請求項1に記載の基板回転整列装置。
【請求項3】
前記動力伝達部は、
前記複数のローラーピンの両端部がそれぞれ挿入される固定板と、前記固定板と前記ローラーピンとの間に介在するベアリングをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の基板回転整列装置。
【請求項4】
前記固定部は、
少なくとも2つの前記固定ピンが前記陥没部に密着されるように前記固定ピン間の間隔が設定されることを特徴とする請求項1に記載の基板回転整列装置。
【請求項5】
前記動力伝達部を回動させる回転モーターと、前記動力伝達部を前記回転ステージ側に密着させる加圧モーターをさらに含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の基板回転整列装置。
【請求項6】
前記加圧モーターが駆動した後に、前記回転モーターが駆動するように制御されることを特徴とする請求項5に記載の基板回転整列装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板回転整列装置に関する。より詳細には、基板が安着される安着部を回転させて基板をマスク上に整列時、回転ステージの回転によって回転軸がずれる現象を防止することができる基板回転整列装置に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルコンバージェンスとユビキタスに代弁される情報技術の革命に伴って、電子機器の発展が著しく早く進行している。この中で、核心をなしている技術のうちの一つがディスプレイ技術である。最近では、より優れた視認性、低費用、消費電力が低いディスプレイに対する要求が増加している。これに伴い、PDP(Plasma Display Panel)、液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)に続いて、有機発光ダイオード(OLED:Organic Light Emitting Diode)が脚光を浴びている。
【0003】
有機発光ダイオードは、電流を流すと、光を出す自発光デバイスであって、応答速度が液晶表示装置に比べて千倍以上はやくて視野角が広い。また、液晶表示装置が必要とするバックライド、カラーフィルターなどが必要なく、柔軟なディスプレイと具現が可能であり、性能だけでなく部品価格の側面でも大きな長所を有する。
【0004】
有機発光ダイオードの製作時に使用される有機薄膜は、高真空状態で真空蒸着方式を用いて、基板の表面に順次的に形成される。有機発光ダイオードのfull color displayを具現するためには、精密度の高い蒸着パターンが必須である。このような蒸着パターンを形成するために、パターンが形成されたマスクを使用する。蒸着パターンの精密度を向上させるためには、マスク自体のパターンが精密でなければならないだけでなく、基板とマスクが機構的に精密に整列(alignment)されることが重要である。これによって、まずマスクを固定した後、マスク上に基板を精密に整列する。
【0005】
固定されたマスク上に基板を整列する場合、基板が安着された安着部をマスクの長さ方向および幅方向に沿って移動させ、また、安着部を回動させることによって、最終的にマスクと整列するようにする。
【0006】
この際、回転可能に設けられるステージを介して安着部を回動させる場合、回転軸が微細に移動してずれる問題が発生する。すなわち、モーターを回転して、ステージを駆動させる場合、回転ステージと安着部を連結し、回転軸として作用する連結部の位置が微細に移動することになる。これは、マスクと基板の精密な整列が要求される蒸着装置で精密度が落ち、蒸着品質の低下などの問題点として作用する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明の目的は、このような従来の問題点を解決するためのものであって、基板が安着される安着部を回転させて基板をマスク上に整列時、加圧力などによって回転軸がずれる現象を防止して、精密に整列することができる基板回転整列装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的は、本発明により、蒸着工程時、マスク上に基板を整列する装置において、前記基板が安着される安着部と連結される連結柱と、前記連結柱が固定されて円形で設けられ、外周面には、内側に陥没する陥没部と外側に突出する突出部が交互に形成される回転ステージと、相互所定間隔離隔されて配置される複数のローラーピンを含み、少なくとも1つの前記ローラーピンが前記回転ステージの一領域の陥没部に加圧密着された状態で回転して、前記回転ステージに動力を伝達する動力伝達部と、前記動力伝達部の前記回転ステージへの加圧力と反対になる力のベクトルを有するように、相互所定間隔離隔されて配置される複数の固定ピンのうちの少なくともいずれか1つが前記回転ステージの他の領域の陥没部に密着される固定部を含む基板回転整列装置によって達成される。
【0009】
ここで、前記動力伝達部は、少なくとも2つの前記ローラーピンがそれぞれの対応する陥没部に密着されるように前記ローラーピン間の間隔が設定されることが好ましい。
【0010】
ここで、前記動力伝達部は、前記複数のローラーピンの両端部がそれぞれ挿入される固定板と、前記固定板と前記ローラーピンとの間に介在するベアリングをさらに含むことが好ましい。
【0011】
ここで、前記固定部は、少なくとも2つの前記固定ピンが前記陥没部に密着されるように前記固定ピン間の間隔が設定されることが好ましい。
【0012】
ここで、前記動力伝達部を回動させる回転モーターと、前記動力伝達部を前記回転ステージ側に密着させる加圧モーターをさらに含むことが好ましい。
【0013】
ここで、前記加圧モーターが駆動した後に、前記回転モーターが駆動するように制御されることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、基板が安着される安着部を回転させて基板をマスク上に整列時、加圧力などによって回転軸がずれる現象を防止して、精密に整列することができる基板回転整列装置が提供される。
【0015】
また、動力伝達部のローラーピンは、回転ステージの陥没部に密着されるように設けられることによって、回転時にバックラッシュ(backlash)が防止される。
【0016】
また、動力伝達部の回転ステージへの加圧力と反対方向の力のベクトルを有する固定部を備えることによって、動力伝達部の加圧力による連結柱の位置誤差を防止することができる。
【0017】
また、ローラーピンは、常に少なくとも2つ以上が陥没部に接触するように設けられることによって、回転モーターのオン/オフ時に回転ステージが逆回転する現象を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一実施例に係る基板回転整列装置の概略的な斜視図である。
【
図2】
図1の基板回転整列装置の回転ステージの平面図である。
【
図3】
図1の基板回転整列装置の動力伝達部の斜視図である。
【
図4】
図1の基板回転整列装置の動力伝達部の分解斜視図である。
【
図5】
図1の基板回転整列装置の動力伝達部の切開斜視図である。
【
図6】
図1の基板回転整列装置の回転ステージと動力伝達部の密着状態を示す図である。
【
図7】
図1の基板回転整列装置の作動を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付した図面を参照して、本発明の一実施例に係る基板回転整列装置について詳細に説明する。
【0020】
本発明の一実施例に係る基板回転整列装置は、基板が安着される安着部を回転させて基板をマスク上に整列時、加圧力によって回転軸がずれる現象を防止し、精密に整列することができる基板回転整列装置に関するものである。
【0021】
図1は、本発明の一実施例の基板回転整列装置の概略的な斜視図である。
図1を参照すると、本発明の一実施例に係る基板回転整列装置は、連結柱110と、連結柱110が固定設置される回転ステージ120と、回転ステージ120の一領域とかみ合って動力を伝達する動力伝達部130と、回転ステージ120の他領域にかみ合う固定部140と、動力伝達部130を駆動させる回動モーター150、および動力伝達部130を回転ステージ120に密着させる加圧モーター(図示せず)を含む。
【0022】
説明に先立ち、本実施例で適用される安着部Sについて簡略に説明すると、本実施例での蒸着装置は、下方からマスクを介して蒸着ソースが蒸着されるボトムアップ式(上向式)蒸着装置であって、安着部Sの下面に基板が固定される。すなわち、マスクの上面と整列するために、基板は安着部Sの下面に固定され、安着部Sは基板を安着させるためのフィンガーが両側面に複数形成されて基板が安着される。
【0023】
連結柱110は、基板が安着される安着部Sの回動軸として作用するためのものであって、連結柱の一端は、安着部Sの上面に固定設置され、連結柱の他端は、回転ステージ120の中央部の貫通孔に挿入されて固定される。すなわち、回転ステージ120の内周面が結柱110の他端を囲むように連結柱が回転ステージ120に挿入される。この際、連結柱110と回転ステージ120間のより強固な結合のために、別途の結合部材が追加的に設置されることができる。一方、連結柱110の一端は、安着部Sに直接連結されるものとしたが、必ずしもこれに制限されるものではなく、安着部S上に他の構成が設置される場合には、他の構成に連結されて安着部Sが回動するように設けられることもできる。
【0024】
図2は、
図1の基板回転整列装置の回転ステージの平面図である。
図2を参照すると、回転ステージ120は、マスク上に基板を整列させるために連結柱110を回転させる構成である。回転ステージ120の中央部には、連結柱110の断面の直径と同じ直径を有する挿入孔が形成され、連結柱110の一端部が挿入孔に挿入固定される。
【0025】
回転ステージ120の外周面には、内側に陥没する陥没部と外側に突出する突出部が交互に形成される。すなわち、回転ステージ120の縁には、仮想の円周を基準として内側に陥没する陥没部と外側に突出する突出部が交互に形成される。陥没部に動力伝達部130のローラーピン131が加圧密着された状態で回転することによって、回転ステージ120が回転し、これにより、連結柱110が回転することによって基板がマスク上に整列する。
【0026】
すなわち、回転ステージ120は、ピニオンギア(pinion gear)形状に設けられてローラーピン131とかみ合うことによって、連結柱110を回転させる構成である。
【0027】
図3は
図1の基板回転整列装置の動力伝達部の斜視図であり、
図4は
図1の基板回転整列装置の動力伝達部の分解斜視図であり、
図5は
図1の基板回転整列装置の動力伝達部の切開斜視図であり、
図6は
図1の基板回転整列装置の回転ステージと動力伝達部の密着状態を示す図面である。
図3〜
図6を参照すると、動力伝達部130は、回転ステージ120に動力を伝達するための構成であって、回転ステージ120とかみ合うように設けられる。動力伝達部は、ローラーピン131と固定板132およびベアリング133を含む。
【0028】
ローラーピン131は、陥没部に加圧密着されて回転ステージ120とかみ合うことによって、回転ステージ120を回動させるための構成である。
【0029】
ローラーピン131は複数が設けられ、本実施例でローラーピン131は、仮想の円周に沿って相互所定間隔離隔されるように配置される。この際、ローラーピン131間の間隔およびローラーピン131の直径は、少なくとも2つのローラーピン131がそれぞれの対応する陥没部に密着されるように設定される。
【0030】
具体的には、複数のローラーピン131は、仮想の円を描いて相互所定間隔離隔されて配置され、この際、ローラーピン131は、少なくとも2つ以上が陥没部の変曲地点に密着されるように配置される。陥没部の変曲地点に密着されることによって、バックラッシュ(backlash)が発生しないため、回転の精密度が非常に向上する。また、ローラーピン131は、常に2つ以上が陥没部に密着されることによって、回転モーター150のオン/オフ時に逆回転が防止されて精密度がより向上する。
【0031】
すなわち、ローラーピン131は、陥没部の変曲地点に密着できるように所定の直径を有するように設けられ、常に2つ以上がそれぞれの陥没部に密着されるように所定間隔離隔される。この際、ローラーピン131は、仮想の円に沿って配置されるものとしたが、その個数に応じて異なって設定されることができ、必ずしもこれに制限されるものではない。
【0032】
固定板132は、複数のローラーピン131を固定するとともに、ローラーピン131を回転させるための構成である。固定板132には、ローラーピン131が挿入されるようにローラーピン131の個数に対応する貫通孔が形成され、固定板132は、一対で設けられてそれぞれローラーピン131の両端部にそれぞれ結合される。一方、固定板132と回転モーター150が相互連結されることにより、固定板132の回転に応じて複数のローラーピン132が仮想の回転軸を中心に回転する。すなわち、ローラーピン131の両端部が固定板132にそれぞれ挿入されて固定され、固定板132の回転に応じて複数のローラーピン131が仮想の円に沿って回転して回転ステージ120に動力を伝達する。
【0033】
ベアリング133は、ローラーピン131が回転ステージ120に円滑に動力を伝達できるようにするためのものであって、ローラーピン131と固定板132との間に介在する。ベアリング133によって、低摩耗、低振動、低騒音などの効果がある。
【0034】
一方、ローラーピン131の両端部は、固定板132に挿入される領域の外面に突出形成される突出ピンが形成され、ベアリング133には、これに対応する陥没領域が形成される。突出ピンと陥没領域によってローラーピン131とベアリング133との間の強固な結合が可能であり、これによって、より円滑に動力伝達が可能である。
【0035】
固定部140は、回転ステージ120の回転軸または連結柱110の位置誤差を防止するための構成である。動力伝達部130は、回転ステージ120に動力を伝達するために回転ステージ120側に密着される。すなわち、動力伝達部130は、別途の加圧モーター(図示せず)によってローラーピン131が回転ステージ120に密着した状態で回転モーター150によって回転する。すなわち、ローラーピン131が回転ステージ120に持続的に密着されるため、バックラッシュがなく、より精密な制御が可能である。この際、動力伝達部130の回転ステージ120への加圧力によって回転軸、すなわち、連結柱110の位置がずれる問題が発生する。精密な整列のために動力伝達部130を加圧しているが、この加圧力によって誤差が生じることになる問題が発生する。これにより、固定部140は、動力伝達部130の加圧力と反対方向の力のベクトルを有するように設けられることによって、加圧力を相殺させて精密な整列が可能となるようにする。
【0036】
固定部140は、動力伝達部130と類似した構成で設けられる。すなわち、仮想の円周に沿って相互所定間隔離隔されて配置される複数の固定ピンを含み、固定ピンはローラーピン131と同じく回転ステージ120の陥没部に密着されて、バックラッシュがなくなるように設けられる。また、固定ピンの両端部を囲んでプレート上に固定される板によって、回転ステージ120の回転による固定ピンのずれが防止される。
【0037】
固定部140は、動力伝達部130の回転ステージ120への加圧力と反対方向の力のベクトルを有するように配置される。本実施例では、固定部140は2つが設けられて動力伝達部130とそれぞれ約120°の角度を有するように配置されるが、その個数と配置などは異なって設定されることができる。
【0038】
回転モーター150は、動力伝達部130に動力を印加して、最終的に連結柱110が回転するようにするための構成である。回転モーター150は、固定板132に連結されて固定板132に動力を印加し、固定板132の回転によってローラーピン131および回転ステージ120が回転する。
【0039】
加圧モーター(図示せず)は、動力伝達部130を回転ステージ120側に加圧するための構成である。加圧モーターは、サーボモーターなどの構成で設けられることができる。動力伝達部130は、回転ステージ120に密着された状態で回転することによって、バックラッシュなどの発生がないようにするため、回転モーター150は、加圧モーター(図示せず)が駆動された後に駆動されるように制御されることが好ましい。
【0040】
ただし、加圧モーター(図示せず)は、必ず設置されなければならないものではなく、動力伝達部130が回転ステージ120に密着されるように固定設置することによって、バックラッシュなどの発生を防止することもできる。
【0041】
ここからは、本発明の一実施例に係る基板回転整列装置の作動について説明する。
【0042】
別途のステージを介して安着部Sがマスクの長さ方向、幅方向などに沿って移動した後、回転ステージ120を介して回転することによって、最終的にマスクと基板が整列される。
【0043】
まず、バックラッシュなどの防止によって、精密な整列になるように加圧モーター(図示せず)などによって動力伝達部130を回転ステージ120側に密着させる。この際、ローラーピン131は、回転ステージ120の陥没部の変曲地点に密着され、少なくとも2つ以上のローラーピン131がそれぞれの陥没部に密着される。
【0044】
以後、回転モーター150を駆動して動力伝達部130を回転させる。回転モーター150の回転に応じて回転モーター150と連結された固定板132が回転し、またローラーピン131が回動する。動力伝達部130の回転によって回転ステージ120が回転する場合にも、常にローラーピン131は、少なくとも2つ以上が陥没部に密着されて回転する。
【0045】
一方、動力伝達部130が回転ステージ120側に加圧されて回転する場合にも、動力伝達部130が接触された回転ステージ120の他の領域に固定部140が密着して配置され、これにより、加圧力と反対方向の力のベクトルが加えられることによって、加圧力が相殺されて連結柱110のずれが防止 される。
【0046】
すなわち、動力伝達部130が回転ステージ120に密着されることによってバックラッシュがなく、また、固定部140によって回転軸のずれが防止されることによって、基板とマスク間の精密な整列が可能である。
【0047】
基板の整列が完了すると、回転モーター150の駆動を停止させる。この際、常に2つ以上のローラーピン131が回転ステージの陥没部に密着されるため、回転モーター150の駆動が停止しても逆回転が発生せず、整列状態に影響を及ぼさないようになる。
【0048】
したがって、本発明によれば、基板が安着される安着部を回転させて基板をマスク上に整列時、回転力によって回転軸がずれる現象を防止し、精密に整列することができる基板回転整列装置が提供される。
【0049】
本発明の権利範囲は、前述した実施形態に限定されるものではなく、添付した特許請求の範囲内で様々な形態の実施形態で具現することができる。特許請求の範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなく、当該発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば誰でも変形可能な多様な範囲まで本発明の請求範囲の記載の範囲内にあるものとみなす。
【符号の説明】
【0050】
100:基板回転整列装置
110:連結柱
120:回転ステージ
130:動力伝達部
140:固定部
150:回転モーター
S:安着部