(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6133487
(24)【登録日】2017年4月28日
(45)【発行日】2017年5月24日
(54)【発明の名称】二次ベアリングを備えたエクストリームオフセットノーズアセンブリ
(51)【国際特許分類】
B25B 28/00 20060101AFI20170515BHJP
B25B 27/02 20060101ALI20170515BHJP
B21J 15/10 20060101ALI20170515BHJP
【FI】
B25B28/00
B25B27/02 Z
B21J15/10 A
【請求項の数】15
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-501971(P2016-501971)
(86)(22)【出願日】2014年3月13日
(65)【公表番号】特表2016-511163(P2016-511163A)
(43)【公表日】2016年4月14日
(86)【国際出願番号】US2014025808
(87)【国際公開番号】WO2014151471
(87)【国際公開日】20140925
【審査請求日】2015年10月19日
(31)【優先権主張番号】61/791,024
(32)【優先日】2013年3月15日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500277629
【氏名又は名称】アルコア インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001438
【氏名又は名称】特許業務法人 丸山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウィルコックス,ロバート
(72)【発明者】
【氏名】ガウガウトリス,ニコラス
【審査官】
小川 真
(56)【参考文献】
【文献】
特開2009−248301(JP,A)
【文献】
特公平06−102242(JP,B2)
【文献】
特開平05−245773(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25B 28/00
B21J 15/10
B25B 27/02
WPI
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ファスナ取付工具用のノーズアセンブリにおいて、
アンビルと、
アンビル内に配置されており、ジョーを含むコレットと、
アンビル及びコレットによって支持される牽引棒であって、第1端と、第1端の反対側の第2端と、第1端に位置する一次ベアリングとを有する牽引棒と、
コレット内に配置されており、牽引棒の一次ベアリングとコレットのジョーの間に位置する二次ベアリングと、
を含んでおり、
一次ベアリングは、ファスナ取付工具の動作中に、コレットに対して動かないように且つアンビルに対して動くように構成されており、
二次ベアリングは、ファスナ取付工具の動作中にワーク表面に支持されるように構成されている、ノーズアセンブリ。
【請求項2】
二次ベアリングは、ジョーの長手軸によって規定されるファスナの中心線から第1距離だけ偏位しており、牽引棒の長手軸によって規定される引張工具の中心線から第2距離だけ偏位している、請求項1に記載のノーズアセンブリ。
【請求項3】
第1距離は、第2距離よりも短い、請求項2に記載のノーズアセンブリ。
【請求項4】
一次ベアリングが、荷重行程中にアンビルと係合し、ファスナの中心線に対するアンビルの歪みを制限し、取付荷重を支持する一方、二次ベアリングが荷重行程中にコレットと係合し、ファスナの中心線に対するコレットの歪みを制限するように、ノーズアセンブリは、引き位置にて作動するに構成されている、請求項3に記載のノーズアセンブリ。
【請求項5】
一次ベアリングが、戻り行程中にアンビルと係合した状態を維持する一方、二次ベアリングが戻り行程中にコレットと係合した状態を維持するように、ノーズアセンブリは、戻り位置にて作動するように構成されている、請求項4に記載のノーズアセンブリ。
【請求項6】
二次ベアリングは、コレットに取り付けられて、アンビルと係合する、請求項1に記載のノーズアセンブリ。
【請求項7】
二次ベアリングは、コレットに螺着される、請求項6に記載のノーズアセンブリ。
【請求項8】
二次ベアリングは、保持リングによってコレットに保持される、請求項6に記載のノーズアセンブリ。
【請求項9】
二次ベアリングは、保持クリップによってコレットに保持される、請求項6に記載のノーズアセンブリ。
【請求項10】
コレットは、雌ねじを有するアパーチャを含んでおり、牽引棒は、コレットのアパーチャの前ねじと螺合する雄ねじを含む、請求項1に記載のノーズアセンブリ。
【請求項11】
牽引棒は、牽引棒の第1端と第2端の間に配置された後側ベアリングを含む、請求項1に記載のノーズアセンブリ。
【請求項12】
アンビルは、スエージングアンビルである、請求項1に記載のノーズアセンブリ。
【請求項13】
アンビルは、スタンドオフアンビルである、請求項1に記載のノーズアセンブリ。
【請求項14】
牽引棒は、その第2端に位置する止め具を含む、請求項1に記載のノーズアセンブリ。
【請求項15】
コレットと連通するデフレクタをさらに含む、請求項1に記載のノーズアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、本願と同一出願人が所有しており、2013年3月15日に出願された同時係属の米国仮特許出願第61/791,024号、掲題「EXTREME OFFSET NOSE ASSEMBLY WITH SECONDARY BEARING」に関連しており、その優先権を主張し、その内容全体を本明細書の一部とする。
【0002】
本発明は、ファスナ取付工具に関しており、さらに詳しくは、エクストリームオフセットノーズアセンブリ(extreme offset nose assemblies)を有するファスナ取付工具に関する。
【背景技術】
【0003】
エクストリームオフセットノーズアセンブリを有するファスナ取付工具は、ファスナの中心線が工具から比較的大きい距離に偏位している場合に利用される。ファスナを取り付ける場合には、ノーズアセンブリの歪み(deflection)を制限する必要がある。
【発明の概要】
【0004】
ある実施形態では、ファスナ取付工具用のノーズアセンブリは、アンビルと、アンビル内に配置されており、ジョー(jaws)を含むコレットと、アンビル及びコレットによって支持される牽引棒であって、第1端と、第1端の反対側の第2端と、第1端に位置する一次ベアリングとを有する牽引棒と、コレット内に配置されており、牽引棒の一次
ベアリングとコレットのジョーの間に位置する二次
ベアリングとを含んでいる。ある実施形態では、二次
ベアリングは、ジョーの長手軸によって規定されるファスナの中心線に近接して配置されている。ある実施形態では、二次
ベアリングはファスナの中心線から第1距離だけ偏位しており、牽引棒の長手軸によって規定される引張工具の中心線軸から第2距離だけ偏位している。ある実施形態では、第1距離は、第2距離より短い。
【0005】
ある実施形態では、一次
ベアリングが、荷重行程(loaded stroke)中にアンビルと係合した状態を維持し、ファスナの中心線に対するアンビルの歪みを制限し、取付荷重を支持する一方、二次
ベアリングが、荷重行程中にコレットと係合した状態を維持し、ファスナの中心線に対するコレットの歪みを制限するように、ノーズアセンブリは、引き位置で作動するように構成されている。ある実施形態では、一次
ベアリングが戻り行程中にアンビルと係合した状態を維持する一方、二次
ベアリングが戻り行程中にコレットと係合した状態を維持するように、ノーズアセンブリは、戻り位置で作動するように構成されている。
【0006】
ある実施形態では、二次
ベアリングはコレットに取り付けられて、アンビルと係合する。ある実施形態では、二次
ベアリングはコレットと螺着する。ある実施形態では、二次
ベアリングは保持リングによってコレットに保持される。ある実施形態では、二次
ベアリングは、保持クリップによってコレットに保持される。ある実施形態では、コレットは雌ねじを有するアパーチャを含み、牽引棒は、コレットのアパーチャの雌ねじと螺合する雄ねじを含む。ある実施形態では、牽引棒は、牽引棒の第1端と第2端の間に位置する後側
ベアリングを含む。ある実施形態では、アンビルはスエージングアンビル(swaging anvil)である。ある実施形態では、アンビルはスタンドオフアンビル(stand-off anvil)である。ある実施形態では、牽引棒は、その第2端に配置された止め具を含む。実施形態では、ノーズアセンブリは、コレットと連通するデフレクタを含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、実施形態に従って構成されたファスナ取付工具用のノーズアセンブリの正面側斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1に示したノーズアセンブリの背面側斜視図である。
【
図3】
図3は、
図1に示したノーズアセンブリの正面図である。
【
図4】
図4は、
図3に示したノーズアセンブリの破断線A−Aに沿って破断して、矢印の方向に見た断面図である。
【
図5】
図5は、取付工具に取り付けられている、
図1に示したノーズアセンブリの正面側斜視図である。
【
図6】
図6は、
図5に示したノーズアセンブリの部分断面図である。
【
図7】
図7は、
図1に示したノーズアセンブリの断面図であって、ノーズアセンブリは引き位置に作動している。
【
図8】
図8は、
図7に示したノーズアセンブリの断面図であって、ノーズアセンブリは戻り位置に作動している。
【発明を実施するための形態】
【0008】
2009年12月15日に発行された米国特許第7,631,534号、掲題Extreme Offset Nose Assembly(「’534特許」)は、その内容全体を参照によって本明細書の一部となる。2008年12月2日に発行された米国特許第7,458,245号、掲題Extreme Offset Nose Assembly(「‘245特許」)は、その内容全体を参照によって本明細書の一部となる。
【0009】
図1乃至
図4を参照すると、ある実施形態では、ファスナ取付工具用のノーズアセンブリ10は、第1端3と、第1端3の反対側にある第2端5と、上端7と、上端7の反対側にある底端9とを含む。ある実施形態では、ノーズアセンブリ10は、アンビル12と、アンビル12内に配置されており、ユニット化されたジョー16を有するコレット14と、コレット14と連通する付随のデフレクタ18とを含む(
図4参照)。ある実施形態では、コレット14は、雌ねじ17を有するアパーチャ15を含む(
図4参照)。ある実施形態では、アンビル12はスエージングアンビルである。別の実施形態にて、アンビル12は、引込用途の場合では、スタンドオフアンビルである。ある実施形態では、コレット14は、アンビル12内に摺動自在に配置される。ある実施形態では、ノーズアセンブリ10は、牽引棒20を含んでおり、牽引棒20は、牽引棒の第1端にて一次
ベアリング22を、第1端の反対側の第2端にて止め具24を有する。ある実施形態では、牽引棒20の一次
ベアリング22は、内側六角凹部21を含んでおり、内側六角凹部21は、牽引棒20の第1端に位置し、六角キー(図示せず)を受容する大きさ及び形状に作られている。ある実施形態では、牽引棒20の止め具24は、六角キーを受容する大きさ及び形状の内側六角凹部23を含む。ある実施形態では、一次
ベアリング22に近接して位置する牽引棒20の一部分は、雄ねじ25を含む。ある実施形態では、雄ねじ25は、コレット14の雌ねじ17と螺合する。ある実施形態では、牽引棒20は、バックガード26及びラップアラウンドガード(wrap-around guard)28によって部分的に覆われる。ある実施形態では、牽引棒20は、アンビル12及びコレット14によって支持され、アンビル12及びコレット14内に形成された複数のアパーチャ及びボアを貫通して延びる。そのようなアパーチャは、
図4に示されているが、簡潔を期すために本明細書では説明しない。ある実施形態では、牽引棒20は、一次
ベアリング22と止め具24の間に配置された後側
ベアリング27を含む。ある実施形態では、アンビル12、コレット14、及び牽引棒20は、後述する特定の相違を除いて、‘534特許及び‘245特許に開示された対応構成部品と同様の構造及び機能を有する。
【0010】
ある実施形態では、ノーズアセンブリ10は、二次
ベアリング30を含んでおり、二次
ベアリング30は、ジョー16の長手軸によって規定されるファスナの中心線X−Xに近接して配置されており、ファスナの中心線X−Xと一次
ベアリング22との間に位置する(
図4参照)。ある実施形態では、二次
ベアリング30は、ファスナの中心線X−Xから第1距離D1だけ偏位しており、牽引棒20の長手軸によって規定される引張工具の中心線軸Y−Yから第2距離D2だけ偏位している(
図4参照)。ある実施形態では、二次
ベアリング30は、ねじ部32によってコレット14に螺着される。別の実施形態では、引張工具の中心線軸Y−Yに沿って摩擦力を支持するような、他のタイプの接続によって、二次
ベアリング30は、コレット14に固定される。他の実施形態では、二次
ベアリング30は、保持リング又は保持クリップ(図示せず)によってコレット14に保持される。ある実施形態では、二次
ベアリング30は、アンビル12と密に嵌合し、アンビル12は、二次
ベアリング30の外径を受容し、それと緊密に繋がるボアを有する。ある実施形態では、上記の構成は、アンビル12とコレット14との間の相対歪みを限定する。実施形態では、二次
ベアリング30は、ファスナを取り付けるときに掛かる曲げモーメントを支持する。ある実施形態では、ノーズアセンブリ10の構成部品における応力は、二重
ベアリング手法によって、つまり、一次
ベアリング22がアンビル12に支持され、二次
ベアリング30がワーク表面(図示せず)支持されるので、軽減される。
【0011】
図5及び
図6を参照すると、ある実施形態では、ノーズアセンブリ10は、ファスナ取付工具50に取り付けられる。ある実施形態では、ノーズアセンブリ10を工具50に組み込むために、牽引棒20は、コレット14に設置されて、1回転後退させられる。そして、ノーズアセンブリ10全体は、定位置に着くまで回転されて工具50に装着される。そして、それは、工具50のロックディスクによってロックされる(図示せず)。六角凹部21にあるキーを用いて牽引棒20を回転させることによって、コレット14は、前方へと十分に調整される。次いで、それは、工具50の後ろから止め具22を締め付けることによって、所定の位置にロックされる。
【0012】
図6に示す通り、ファスナ52が、コレット14に装着される。ある実施形態では、ファスナは、ピン部材54及びスエージカラー56を有する。ノーズアセンブリ10は、ワークピースWを固締するためにファスナ52を係合する。
【0013】
図7は、引き位置で作動されているノーズアセンブリ10を示す。ある実施形態では、(引張工具の中心線Y−Yと揃っている)一次
ベアリング22は、荷重行程中にアンビル12と係合された状態を維持し、(i)ファスナの中心線X−Xに対するアンビル12の歪みを制限し、且つ、(ii)取付荷重を支持する。ある実施形態では、二次
ベアリング30(引張工具の中心線Y−Yから偏位している)は、荷重行程中にコレット14と係合された状態を維持し、且つファスナの中心線X−Xに対するコレット14の歪みを制限する。ある実施形態では、ファスナの中心線X−Xに対するコレット14の最大歪みは、約0.005”である。
【0014】
図8は、戻り位置におけるノーズアセンブリ10を示す。(引張工具の中心線Y−Yと揃っている)一次
ベアリング22は戻り行程中に、アンビル12と係合された状態を維持する。(引張工具の中心線Y−Yから偏位している)二次
ベアリング30は戻り行程中に、コレット14と係合された状態を維持する。
【0015】
動作中に、牽引棒20、続いてコレット14が戻り位置に配置される(即ち、アンビル12から最も遠くに向けられる)と、ファスナは、コレット14のジョー16に装着される(即ちファスナの中心線X−Xに沿って向けられる)。荷重行程が、工具によって牽引棒20に適用されて、一次
ベアリング22がアンビル12に支持され、二次
ベアリング30がワーク表面に支持され、そして、ファスナが完全に装着される。戻り行程が、工具によって牽引棒20に適用されて、一次
ベアリング22及び二次
ベアリング30は、戻り位置に配置される。戻り行程中に、ファスナのシャンクから切れ出るピンテールの飛行の方向は、デフレクタ18によって安全に偏向され、エネルギーが低減される。
【0016】
本明細書に記載した実施形態は単なる例示であって、当業者は、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、多くの変形及び改良を施すことができることを理解されたい。そのような変形及び改良は、添付する特許請求の範囲に記載する発明の範囲内に含まれるものである。