特許第6133491号(P6133491)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6133491
(24)【登録日】2017年4月28日
(45)【発行日】2017年5月24日
(54)【発明の名称】ジヒドロピリドピリミジン化合物
(51)【国際特許分類】
   C07D 471/04 20060101AFI20170515BHJP
   A61K 31/519 20060101ALI20170515BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20170515BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20170515BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20170515BHJP
【FI】
   C07D471/04 117N
   C07D471/04CSP
   A61K31/519
   A61P43/00 111
   A61P19/02
   A61P29/00
【請求項の数】7
【全頁数】47
(21)【出願番号】特願2016-507572(P2016-507572)
(86)(22)【出願日】2014年4月4日
(65)【公表番号】特表2016-516771(P2016-516771A)
(43)【公表日】2016年6月9日
(86)【国際出願番号】US2014032946
(87)【国際公開番号】WO2014168824
(87)【国際公開日】20141016
【審査請求日】2015年10月13日
(31)【優先権主張番号】61/811,280
(32)【優先日】2013年4月12日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/811,290
(32)【優先日】2013年4月12日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】594197872
【氏名又は名称】イーライ リリー アンド カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100147131
【弁理士】
【氏名又は名称】今里 崇之
(74)【代理人】
【識別番号】100104282
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康仁
(72)【発明者】
【氏名】ブレイシュ,トマス ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ドティ,ロバート アンソニー
(72)【発明者】
【氏名】フェイファー,ランス アレン
(72)【発明者】
【氏名】ノルマン,ブライアン ハースト
【審査官】 谷尾 忍
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2012/085167(WO,A1)
【文献】 国際公開第01/032632(WO,A2)
【文献】 国際公開第2011/103715(WO,A1)
【文献】 特表2016−512254(JP,A)
【文献】 特表2016−505010(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 471/04
A61K 31/519
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式の化合物:
【化1】

(式中、
Aは
【化2】

からなる群から選択され、
Lは結合またはC−Cアルキルであり、
Bは
【化3】

からなる群から選択される)
またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項2】
Lが結合またはCHからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物またはその塩。
【請求項3】
Bが
【化4】

からなる群から選択される、請求項1または2に記載の化合物またはその塩。
【請求項4】
Aが
【化5】

からなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
【請求項5】
Bが
【化6】

である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
【請求項6】
以下の式IIで表される請求項1に記載の化合物
【化7】

またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩、および1種以上の医薬的に許容可能な担体、希釈剤または賦形剤を含む、医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジヒドロピリドピリミジン化合物またはその医薬的に許容可能な塩およびその治療的使用に関する。本発明の化合物はオートタキシン阻害剤である。
【背景技術】
【0002】
オートタキシンは細胞外リゾホスファチジン酸(LPA)の主要源であると報告されている酵素であり、それはその同族受容体であるLPAの1つにより疼痛関連タンパク質を上方制御する。LPAは多様な生物学的および生化学的プロセスに影響を与える細胞内脂質メディエータである。オートタキシン媒介性LPA生合成の標的阻害は疼痛を防ぐための新規機構を提供し得る。オートタキシンを阻害する化合物が望まれる。
【0003】
骨関節炎(OA)に関連する疼痛は、OA患者において下肢障害を導く一次症状であると報告されている。2000万人以上の米国人は、最も一般的な関節症である、OAを有すると診断されている。OAに関連する疼痛を患っている患者のための治療選択肢が望まれる。
【0004】
特許文献1(‘852)は抗炎症剤として特定の置換された二環式ピリミジン誘導体を開示している。
【0005】
オートタキシン活性を有する特定のインドール化合物は特許文献2に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第7,524,852号明細書
【特許文献2】PCT/US2011/048477
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明はオートタキシン阻害剤である新規化合物を提供する。本発明はLPAのオートタキシン媒介性産生物を阻害する特定の新規化合物を提供する。オートタキシン阻害化合物が、OAに関連する疼痛などのオートタキシン媒介性病態のための治療を提供するために望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、式Iの化合物
【化1】

(式中、
Aは
【化2】

からなる群から選択され、
Lは、結合またはC−Cアルキルであり、
Bは、H、
【化3】

からなる群から選択される)
またはその医薬的に許容可能な塩である。
【0009】
Bは
【化4】

からなる群から選択されることが好ましい。
【0010】
Bは
【化5】

である本発明の化合物がさらに好ましい。
【0011】
本発明の好ましい態様において、Aは
【化6】

からなる群から選択される。
【0012】
Aは
【化7】

からなる群から選択されることが好ましい。
【0013】
Aは
【化8】

であることが好ましい。
【0014】
別の実施形態において、Aは
【化9】

である。
【0015】
Lは結合およびCHからなる群から選択されることが、本発明の好ましい態様である。Lは結合であることが好ましい。LはCHであることが好ましい。
【0016】
本発明は、式IIの化合物
【化10】

またはその医薬的に許容可能な塩を提供する。
【0017】
本発明は、式IIIの化合物
【化11】

またはその医薬的に許容可能な塩を提供する。
【0018】
本発明の化合物は互変異性型として存在し得ることは理解される。互変異性型が存在する場合、その各々の型および混合物は本発明に意図される。
【0019】
本発明はまた、式Iの化合物またはその医薬的に許容可能な塩の有効量を、このような治療を必要とする患者に投与することを含む、患者におけるOAに関連する疼痛を治療する方法を提供する。
【0020】
本発明は、療法に使用するための式Iの化合物またはその医薬的に許容可能な塩を提供する。
【0021】
本発明は、OAに関連する疼痛の治療のために使用するための式Iの化合物またはその医薬的に許容可能な塩を提供する。なおさらに、本発明は、OAに関連する疼痛の治療のための医薬を製造するための式Iの化合物またはその医薬的に許容可能な塩の使用を提供する。
【0022】
本発明はさらに、式Iの化合物またはその医薬的に許容可能な塩および1つ以上の医薬的に許容可能な担体、希釈剤または賦形剤を含む、医薬組成物を提供する。一実施形態において、組成物はさらに1つ以上の他の治療剤を含む。本発明はまた、式Iの化合物を合成するための新規中間体およびプロセスを包含する。
【発明を実施するための形態】
【0023】
「医薬的に許容可能な塩」という用語は、臨床および/または獣医的使用に許容可能であるとみなされる本発明の化合物の塩を指す。医薬的に許容可能な塩およびそれらを調製するための一般的方法は当該分野において周囲である。例えば、P.Stahlら、Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection and Usa、(VCHA/Wiley−VCH、2002);S.M.Bergeら、「Pharmaceutical Salts」、Journal of Pharmaceutical Sciences、Vol.66、No.1、1977年1月を参照のこと。
【0024】
本明細書において使用される場合、「治療している」(または「治療する」もしくは「治療」)という用語は、既存の症状、病態または障害の進行または重症度を抑制、遅延、停止または反転させることを指す。症状、病態または障害は「急性」または「慢性」事象として存在してもよい。急性事象において、化合物は、症状、病態または障害の発症時に投与され、事象が消失すると中断される。慢性事象は症状または事象に関連する障害または病態の過程の間に治療され、慢性治療は症状または事象の特定の兆候に依存しない。本発明は急性および慢性治療の両方を意図する。
【0025】
本発明の化合物は、オートタキシンを阻害し、オートタキシンの増加に関連する疾患または病態を治療するのに有用である。本発明の化合物は、LPAのオートタキシン媒介性産物を阻害し、LPAの増加に付随して起こる疾患または病態を治療するのに有用である。本発明の化合物は、他のLPA脂質メディエータと比べてオートタキシン媒介性LPA生合成を阻害する。本発明の化合物は、LPAの増加に関連する疾患または病態を治療するのに有用である。
【0026】
本明細書に使用される場合、「患者」とは、治療を必要とする動物を指す。好ましい実施形態は、患者が哺乳動物、好ましくはヒトである。別の好ましい実施形態は、患者が、イヌ、ネコまたは家禽などのコンパニオンアニマルである。
【0027】
本明細書に使用される場合、「有効量」という用語は、患者に単回または複数回投与すると、診断または治療下で患者に有益な効果を提供する、本発明の化合物またはその医薬的に許容可能な塩の量または用量を指す。実際に投与される活性剤の量は、治療される病態、選択される投与経路、投与される実際の活性剤、個々の患者の年齢、体重および反応ならびに患者の症状の重症度ならびに他の関連する状況を含む、関連する状況を考慮して、医師により決定されることは理解される。
【0028】
本発明の化合物は、好ましくは、化合物を生物学的に利用可能にする任意の経路により投与される医薬組成物として製剤化される。最も好ましくは、このような組成物は経口投与用である。このような医薬組成物およびそれを調製するプロセスは当該分野において周知である。例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(D.B.Troy.編、第21版、Lippincott、Williams & Wilkins、2006)を参照のこと。
【0029】
一般に、式Iの化合物は式IVの化合物から調製され得る。より具体的には、スキームAにおいて、式IVの化合物は、O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレートおよびジイソプロピルエチルアミンなどの塩基の存在下で式VIIの化合物に結合されて式Iの化合物が得られる。適切な溶媒はジメチルスルホキシドを含む。
【0030】
あるいはスキームAにおいて、式Iの化合物は式Vの化合物から調製され得る。より具体的には、式IVの化合物は、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩およびN,N−ジメチル−4−ピリジンアミンなどの塩基の存在下で式VIIIの化合物(式中、Pcは基Bに対する適切な前駆体である)に結合されて式Vの化合物が得られる。適切な溶媒はジクロロメタンを含む。式Vの化合物(式中、Pcは基Bの適切な前駆体である)は実施例および調製例に記載される条件下で反応されて式Iの化合物が得られる。当業者である医化学者は基Bへの変換に適したPcの値を選択する。式VIII(式中、Pcは基Bに対する適切な前駆体である)の化合物は実施例および調製例に記載されるように調製され得る。
【化12】
【0031】
スキームBに示されるように、式IVの化合物は式VIの化合物(式中、Pgはアミン保護基である)から調製され得る。より具体的には、式VIの化合物(式中、Pgはtert−ブトキシカルボニルである)は、テトラヒドロフランなどの溶媒中で塩酸などの酸と反応して式IVの化合物が得られる。
【化13】
【0032】
スキームCにおいて、式VIの化合物(式中、Pgはtert−ブトキシカルボニルである)は式IXの化合物から調製され得る。より具体的には、N−tert−ブトキシカルボニル−4−ピペリドンが、ジメチルホルムアミドなどの溶媒中で(CHNCH(OCHと連続して反応し、次いでエタノールなどの共溶媒中で式IXの化合物、炭酸カリウムなどの塩基と反応して式VIの化合物(式中、Pgはtert−ブトキシカルボニルである)が得られる。式IXの化合物は、アセトニトリルなどの溶媒中で2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−アミン塩酸塩および1H−ピラゾール−1−カルボキシイミドアミド塩酸塩を、ジイソプロピルエチルアミンなどの塩基と反応させることによって調製され得る。
【化14】
【実施例】
【0033】
調製例および実施例
以下の調製例および実施例は本発明をさらに例示し、本発明の化合物の典型的な合成を表す。調製例および実施例は例示として記載され、限定ではなく、種々の改変が当業者によりなされ得ることは理解されるべきである。試薬および開始物質は当業者により一般に利用可能である。他のものは、既知の構造的に類似した化合物の合成と同様である有機および複素環化学の標準的な技術ならびに以下の任意の新規手順を含む、調製例および実施例に記載される手順により調製され得る。
【0034】
反対に示されない限り、本明細書に例示される化合物はACDLABSまたはSymyx Draw3.2のいずれかを使用して命名され、番号付けされる。
【0035】
調製例1
1−インダン−2−イルグアニジン塩酸塩の合成
【化15】

白色固体が沈殿する時間の間、62℃にて2時間、アセトニトリル(2L)中の2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−アミン塩酸塩(197g;1.08当量;1.16mole)、1H−ピラゾール−1−カルボキシイミドアミド塩酸塩(158g;1.00当量;1.08mole)およびジイソプロピルエチルアミン(400g;2.87当量;3.09mole;539.74mL)の溶液を撹拌する。混合物を25℃に冷やし、次いで濾過し、300mLのアセトニトリルおよび300mLのメチルtert−ブチルエーテルで洗浄する。生成物を空気中で25℃にて1時間乾燥させて、標題化合物(200g、87%)を白色固体として得る。MS(m/z):176(M+1)。
【0036】
調製例2
tert−ブチル2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレートの合成
【化16】

109℃にてN下で4時間、ジメチルホルムアミド(1.2L)中の1,1−ジメトキシ−N,N−ジメチル−メタンアミド(224g;2.15当量;1.88mole;250.98mL)およびN−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリドン(250g;1.44当量;1.25mole)の溶液を撹拌する。混合物を25℃に冷やし、次いでエタノール(700mL;12.02mole;553.91g)を加える。1−インダン−2−イルグアニジン塩酸塩(185g;1.00当量;873.90mmole)および炭酸カリウム(475g;3.44mole)を25℃にて一度に混合物に加えて白色懸濁液を得る。混合物を80〜90℃にて24時間撹拌し、次いで25℃に冷やし、混合物を5Lの氷/水中に注いで黄色の懸濁液を得る。酢酸エチル(3×3L)で抽出し、有機層を10%塩化リチウム溶液(3L)、水(3L)および飽和塩化ナトリウム溶液(3L)で洗浄する。無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して約300mlの赤色溶液を得る。溶液をシリカゲルプラグ(10cm高さ、5cm直径)により濾過し、次いで濃縮乾固して、標題化合物を赤色のゲル(320g、100%)として得る。MS(m/z):367(M+1)。
【0037】
調製例3
N−インダン−2−イル−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−アミンの合成
【化17】

塩酸(900mL;水中に5M;5.17当量;4.50mole;1.08kg)を、テトラヒドロフラン(1.5L)中のtert−ブチル2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレート(319g;1.00当量;870.48mmole)の溶液に少しずつ加える。添加が完了すると、溶液を50℃にて1時間撹拌する。混合物を25℃に冷やし、次いで3Lのメチルtert−ブチルエーテルおよび1Lの水を加える。溶液を20℃にて16時間静置させる。相を分離し、水相をジクロロメタン(2L)で抽出する。有機抽出物を捨て、4M水酸化ナトリウムを使用して水相をpH10に調整する。酢酸エチル(3×3L)で抽出し、合わせた有機抽出物を飽和塩化ナトリウム(2L)で洗浄する。無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮乾固して、赤色のゲルを得る。物質を酢酸エチル(300mL)および石油エーテル(200mL)中に50℃にて再溶解し、24時間にわたって沈殿させる。濾過し、乾燥させて標題化合物(85g、37%)を得る。MS(m/z):267(M+1)。
【0038】
調製例4
エチル−1−(3−トリメチルシリルプロパ−2−イニル)ピラゾール−4−カルボキシレートの合成
【化18】

エチル−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(700.7mg、5mmole)を50mLの丸底フラスコに入れ、ジメチルホルムアミド(11mL)に溶解する。反応混合物を0℃に冷やす。水素化ナトリウム(180.0mg、4.5mmole)を20分にわたって少しずつ加える。反応混合物を20分間撹拌し、次いで3−ブロモプロパ−1−イニル(トリメチル)シラン(0.92mL、6.5mmole)を加え、さらに30分間撹拌する。反応混合物を水(20mL)でクエンチし、酢酸エチルで3回抽出し、水相を捨てる。有機層を合わせ、ブラインで1回洗浄する。硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を、酢酸エチル/ヘキサンを用いたフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物(0.75g、60%)を得る。LCMS(m/z):251.0(M+1)。
【0039】
調製例5
エチル−1−(1H−トリアゾール−4−イルメチル)ピラゾール−4−カルボキシレートの合成
【化19】

マイクロ波バイアル中にエチル−1−(3−トリメチルシリルプロパ−2−イニル)ピラゾール−4−カルボキシレート(0.751g、3.00mmole)を入れ、ジメチルホルムアミド(12.00mL)および水(18mL)に溶解する。硫酸銅(II)五水和物(149.79mg、0.6mmole)およびL−アスコルビン酸ナトリウム塩(1.19g、6.00mmole)およびジメチルホルムアミド(2mL)を加える。反応混合物を3回脱気する。アジドトリメチルシラン(1.60mL、12.00mmole)を加え、90℃にて15時間加熱する。混合物を室温に冷やし、酢酸エチルで3回抽出し、水相を捨てる。有機層を合わせ、ブラインで1回洗浄する。硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を、メタノール/アセトニトリルを用いたフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物(0.5g、75%)を得る。LCMS(m/z):222.0(M+1)。
【0040】
調製例6
1−(1H−トリアゾール−4−イルメチル)ピラゾール−4−カルボン酸の合成
【化20】

100mLの丸底フラスコにエチル−1(1H−トリアゾール−4−イルメチル)ピラゾール−4−カルボキシレート(2.1g、7.16mmole)を入れ、テトラヒドロフラン(30mL)および水(15mL)に溶解する。水酸化リチウム(1.50g、35.79mmole)を加え、55℃にて18時間加熱する。反応混合物を5Nの塩酸で希釈し、pH1〜2にする。溶媒を減圧下で除去する。エタノールを加え、固体を濾過により取り去る。減圧下で濾液を濃縮して標題化合物(3.01g、105%)を得る。LCMS(m/z):194.0(M+1)。
【0041】
実施例1
[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]−[1−(1H−チアゾール−4−イルメチル)ピラゾール−4−イル]メタノンの合成
実施例1の化合物に対する代替の化合物名は、[2−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−イル][1−(1H−1,2,3−トリアゾール−4イルメチル)−1H−ピラゾール−4−イル]メタノンである。
【化21】

100mL丸底フラスコに1−(1H−トリアゾール−4−イルメチル)ピラゾール−4−カルボン酸(2.28g、5.70mmole)を入れ、ジメチルスルホキシド(28.5mL)に溶解する。ジイソプロピルエチルアミン(6.8mL、39.2mmole)およびO−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(3.5g、11.00mmole)を加え、10分間撹拌する。N−インダン−2−イル−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−アミン(1.52g、5.70mmole)を加え、反応混合物を90分間撹拌する。反応物を水(40mL)でクエンチし、10%メタノール/酢酸エチルで3回抽出し、水相を捨てる。有機層を合わせ、ブラインで1回洗浄する。硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を逆相クロマトグラフィーにより精製し、メタノール/酢酸エチル/ヘキサンで結晶化して標題化合物(0.45g、18%)を得る。LCMS(m/z):442.2(M+1)。
【0042】
調製例7
[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]−(1H−ピラゾール−4−イル)メタノンの合成
【化22】

250mLの丸底フラスコに4−ピラゾールカルボン酸(700.7mg、5mmole)、N−インダン−2−イル−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−アミン(2.00g、7.51mmole)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(2.16g、11.26mmole)および4−ピリジンアミン,N,N−ジメチル(45.9mg、0.3mmole)を入れ、ジクロロメタン(60mL)に溶解する。反応混合物を25℃にて18時間撹拌する。反応物を飽和炭酸水素ナトリウム(50mL)でクエンチし、ジクロロメタンで2回抽出する。硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣をメタノール/酢酸エチルから再結晶化して標題化合物(0.98g、28%)を得る。LCMS(m/z):361.2(M+1)。
【0043】
調製例8
1H−イミダゾール−4−イル−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノンの合成
【化23】

丸底フラスコに1H−イミダゾール−4−カルボン酸(1.26g、11.21mmole)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(1.14g、7.45mmole)、N−インダン−2−イル−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−アミン(1.82g、6.83mmole)、トリエチルアミン(2.84mL、20.36mmole)および1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(1.43g、7.45mmole)を入れる。ジメチルホルムアミド(22mL)を加え、25℃にて一晩撹拌する。反応物を水でクエンチし、9:1のジクロロメタン/メタノールで抽出する。水で1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を、メタノール/ジクロロメタンを使用した順相クロマトグラフィーにより精製して標題化合物(1.2g、49%)を得る。LCMS(m/z):361.2(M+1)。
【0044】
調製例9
[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]−(1H−ピロール−3−イル)メタノンの合成
【化24】

丸底フラスコにN−インダン−2−イル−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−アミン(1.08g、4.05mmol)、1H−ピロール−3−カルボン酸(500.00mg、4.50mmole)を入れる。ジメチルホルムアミド(15mL)およびジイソプロピルエチルアミン(3.14mL、18.00mmole;3.14)を加える。0℃に冷やし、1−プロパンホスホン酸環状無水物(3.45mL、5.85mmole)を滴下して加える。0℃にて撹拌し、室温に加温し、25℃にて18時間撹拌する。氷水に注ぎ、15分間撹拌する。固体を濾過し、水で洗浄し、40℃にて真空オーブン中で固体を乾燥させて標題化合物(1.62g、31%)を得る。LCMZ(m/z):360.2(M+1)。
【0045】
調製例10
[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]−(1−プロパ−2−イニルピロール−3−イル)メタノンの合成
【化25】

丸底フラスコに[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]−(1H−ピロール−3−イル)メタノン(500mg、1.39mmole)およびジメチルホルムアミド(3mL)を入れ、0℃に冷やす。ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(1.81mL、1.81mmole)を加え、40分間撹拌する。3−ブロモプロパ−1−イニル(トリメチル)シラン(216.50μL、1.53mmole)を加える。反応物を水でクエンチし、酢酸エチルで3回抽出する。ブラインで1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を、メタノール/ジクロロメタンを使用した順相クロマトグラフィーにより精製して標題化合物(0.55g、25%)を得る。LCMS(m/z):398.0(M+1)。
【0046】
調製例11
メチル1−(3−トリメチルシリルプロパ−2−イニル)トリアゾール−4−カルボキシレートの合成
【化26】

丸底フラスコにメチル1H−トリアゾール−5−カルボキシレート(400.00mg、3.15mmole)およびジメチルホルムアミド(6.84mL)を入れる。混合物を0℃に冷やす。水素化ナトリウム(120.00mg、3.0mmole)を20分にわたって滴下して加え、次いで20分間撹拌する。3−ブロモプロパ−1−イニル(トリメチル)シラン(578.83μL、4.09mmole)を加える。反応物を水でクエンチし、酢酸エチルで3回抽出する。ブラインで1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を、酢酸エチル/ヘキサンを使用した順相クロマトグラフィーにより精製して標題化合物(0.25g、33%)を得る。LCMS(m/z):238.0(M+1)。
【0047】
調製例12
メチル1−[(5−トリメチルシリル−1H−トリアゾール−4−イル)メチル]トリアゾール−4−カルボキシレートの合成
【化27】

マイクロ波反応容器にメチル1−(3−トリメチルシリルプロパ−2−イニル)トリアゾール−4−カルボキシレート(240mg、1.01mmole)を入れ、ジメチルホルムアミド(6mL)および水(6mL)を加える。硫酸銅(II)五水和物(50.50mg、0.202mmole)およびL−アスコルビン酸ナトリウム塩(400.67mg、2.02mmole)を加える。系を窒素で泡立てて、3回スパージして脱気する。アジドトリメチルシラン(540.00μL、4.04mmole)を加え、90℃にて18時間加熱する。反応物を水でクエンチし、酢酸エチルで3回抽出する。ブラインで1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を、メタノール/アセトニトリルを使用した順相クロマトグラフィーにより精製して標題化合物(0.28g、39%)を得る。LCMS(m/z):281.0(M+1)。
【0048】
調製例13
1−(1H−トリアゾール−4−イルメチル)トリアゾール−4−カルボン酸の合成
【化28】

丸底フラスコにメチル1−[(5−トリメチルシリル−1H−トリアゾール−4−イル)メチル]トリアゾール−4−カルボキシレート(0.28g、1.00mmole)、テトラヒドロフラン(5.00mL)、水酸化リチウム(209.55mg、4.99mmole)および水(2.38mL)を入れ、55℃にて3時間加熱する。反応混合物を1Nの塩酸で酸性化し、乾燥するまで減圧下で濃縮して標題化合物を白色固体(0.47g、>100%)として得る。LCMS(m/z):234.0(M+40)。H NMR(400MHz,DMSO−d)ppm:5.75(s,1H),7.94(bs,1H),8.67(s,1H),15.33(bs,1H)。
【0049】
調製例14
メチル3−(3−トリメチルシリルプロパ−2−イノキシ)ベンゾエートの合成
【化29】

丸底フラスコにメチルメチル3−ヒドロキシベンゾエート(502.10mg、3.3mmole)およびジメチルホルムアミド(7.00mL)を入れる。混合物を0℃に冷やす。水素化ナトリウム(171.58mg、4.29mmole)を滴下して加え、15分間撹拌する。3−ブロモプロパ−1−イニル(トリメチル)シラン(700.34μL、4.95mmole)を加え、18時間撹拌する。反応物を水でクエンチし、酢酸エチルで3回抽出する。ブラインで1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を、酢酸エチル/ヘキサンを使用した順相クロマトグラフィーにより精製して標題化合物(0.24g、28%)を得る。LCMS(m/z):263.0(M+1)。
【0050】
調製例15
メチル3−[(5−トリメチルシリル−1H−トリアゾール−4−イル)メトキシ]ベンゾエートの合成
【化30】

丸底フラスコにメチル3−(3−トリメチルシリルプロパ−2−イノキシ)ベンゾエート(234mg、0.89mmole)を入れ、ジメチルホルムアミド(5.6mL)および水(5mL)を加える。硫酸銅(II)五水和物(44mg、0.18mole)を加え、L−アスコルビン酸ナトリウム塩(353mg、1.78mmole)を加える。系を窒素で泡立て、3回スパージして脱気する。アジドトリメチルシラン(0.475mL、3.57mmole)を加え、90℃にて18時間加熱する。反応物を水でクエンチし、酢酸エチルで3回抽出する。ブラインで1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を、メタノール/アセトニトリルを使用した順相クロマトグラフィーにより精製して標題化合物(0.27g、55%)を得る。LCMS(m/z):306.0(M+1)。
【0051】
調製例16
3−(1H−トリアゾール−4−イルメトキシ)安息香酸の合成
【化31】

丸底フラスコにメチル3−[(4−トリメチルシリル−1H−トリアゾール−5−イル)メトキシ]ベンゾエート(0.15g、0.49mmole)、テトラヒドロフラン(2mL)、水酸化リチウム(206mg、4.91momle)および水(1mL)を入れ、55℃にて3時間加熱する。反応混合物を1Nの塩酸で酸性にし、乾燥するまで減圧下で濃縮して標題化合物を白色固体(0.14g、70%)として得る。LCMS(m/z):220.0(M+40)。
【0052】
調製例17
メチル3−(2−トリメチルシリルエチニル)ベンゾエートの合成
【化32】

丸底フラスコにメチル3−ブロモベンゾエート(1.88g、8.73mmole)、トリエチルアミン(10.00mL、71.74mmole)、(トリメチルシリル)アセチレン(1.48mL、10.49mmole)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(0.146g、0.205mmole)およびヨウ化銅(I)(23mg、0.121mmole)を入れる。反応混合物を90℃にて18時間加熱する。反応混合物を脱気し、さらに(トリメチルシリル)アセチレン(1.48mL、10.49mmole)、メチル3−ブロモベンゾエート(1.88g、8.73mmole)およびヨウ化銅(I)(23mg、0.121mmole)を加え、混合物を90℃にて18時間加熱する。反応物を75mLの1N塩酸でクエンチし、酢酸エチルで3回抽出する。ブラインで1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を、酢酸エチル/ヘキサンを使用した順相クロマトグラフィーにより精製して標題化合物(1.4g、69%)を得る。LCMS(m/z):233.0(M+1)。
【0053】
調製例18
3−エチニル安息香酸の合成
【化33】

丸底フラスコにメチル3−(2−トリメチルシリルエチニル)ベンゾエート(0.399g、1.55mmole)およびテトラヒドロフラン(3.68mL)を入れる。水酸化リチウム(0.162g、3.86mmole)および水(3.68mL)を加え、50℃にて加熱する。反応物を1.3mLの5N塩酸でクエンチし、酢酸エチルで3回抽出する。ブラインで1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して標題化合物(0.26g、>100%)を得る。H NMR(400MHz,DMSO−d)ppm:4.39(s,3H),7.50(m,2H),7.70(m,1H),7.94(m,1H)13.22(s,1H)。
【0054】
調製例19
(3−エチニルフェニル)−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノンの合成
【化34】

丸底フラスコに3−エチニル安息香酸(259mg、1.78mmole)、N−インダン−2−イル−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−アミン(430mg、1.78mole)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(464mg、2.42mmole)および4−ピリジンアミン,N,N−ジメチル(9.86mg、0.080mmole)を入れ、ジクロロメタン(13mL)に溶解する。反応混合物を25℃にて1時間撹拌する。減圧下で濃縮する。残渣を、メタノール/ジクロロメタンを使用した順相クロマトグラフィーにより精製して標題化合物(0.64g、91%)を得る。LCMS(m/z):395.2(M+1)。
【0055】
実施例2
[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]−[1−(3−メチルイミダゾール−4−イル)ピラゾール−4−イル]メタノンの合成
【化35】

マイクロ波反応容器に[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]−(1H−ピラゾール−4−イル)メタノン(0.142g、0.40mmole)、5−ブロモ−1−メチル−イミダゾール(89mg、0.55mmole)、炭酸セシウム(257mg、0.79mmole)、(1R,2R)−ジアミノメチルシクロヘキサン(16mg、0.12mmole)およびヨウ化銅(I)(7.50mg、0.039mmole)を入れる。トルエン(2mL)およびジメチルホルムアミド(2mL)を加える。容器を密閉し、3回パージし、110℃にて48時間加熱する。反応物を室温に冷やし、水(2mL)でクエンチする。酢酸エチルで3回抽出する。硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を逆相クロマトグラフィーにより精製して標題化合物(0.078g、0.42%)を得る。LCMS(m/z):441.2(M+1)。
【0056】
実施例3
[1−(3−イミダゾール−1−イルプロピル)ピラゾール−4−イル]−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノンの合成
【化36】

丸底フラスコに[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]−(1H−ピラゾール−4−イル)メタノン(180mg、0.50mmole)、炭酸セシウム(507mg、1.56mmole)およびヨウ化ナトリウム(12.5mg、0.083mmole)を入れる。ジメチルホルムアミド(2.5mL)を加え、20分間撹拌する。2mLのジメチルホルムアミドに溶解した1−(3−ブロモプロピル)イミダゾールヒドロブロミド(150.00mg、0.56mmole)を加える。反応物を水でクエンチし、酢酸エチルで3回抽出する。硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を、メタノール/ジクロロメタンを使用した順相クロマトグラフィーにより精製して標題化合物(0.073g、28%)を得る。LCMS(m/z):469.0(M+1)。
【0057】
実施例4
[1−(2−イミダゾール−1−イルエチル)イミダゾール−4−イル]−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノンの合成
【化37】

丸底フラスコに1H−イミダゾール−4−イル−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノン(200mg、0.55mmole)および炭酸セシウム(506mg、1.55mmole)を入れる。ジメチルホルムアミド(2.5mL)を加え、20分間撹拌する。(2−ブロモエチル)−1H−イミダゾール−1−イウムブロミド(ium bromide)(156mg、0.61mmole)を加え、20分間撹拌する。反応物を水でクエンチし、9:1のジクロロメタン/メタノールで3回抽出する。ブラインで1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を逆相クロマトグラフィーにより精製して標題化合物(0.058g、23%)を得る。LCMS(m/z):455.2(M+1)。
【0058】
実施例5
[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]−[1−(1H−トリアゾール−4−イルメチル)ピロール−3−イル]メタノンの合成
【化38】

マイクロ波反応容器に[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]−(1−プロパ−2−イニルピロール−3−イル)メタノン(140mg、0.35mmole)を入れ、ジメチルホルムアミド(3mL)および水(4mL)を加える。硫酸銅(II)五水和物(35mg、0.141mmole)およびL−アスコルビン酸ナトリウム塩(279mg、1.41mmole)を加える。系を窒素で泡立て、3回スパージして脱気する。アジドトリメチルシラン(0.188mL、1.41mmole)を加え、90℃にて一晩加熱する。反応物を水でクエンチし、酢酸エチルで3回抽出する。ブラインで1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を、メタノール/ジクロロメタンを使用した順相クロマトグラフィーにより精製して標題化合物(0.083g、53%)を得る。LCMS(m/z):441.2(M+1)。
【0059】
実施例6
[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]−[1−(1H−トリアゾール−4−イルメチル)トリアゾール−4−イル]メタノンの合成
【化39】

丸底フラスコに1−(1H−トリアゾール−4−イルメチル)トリアゾール−4−カルボン酸(97mg、375mmole)およびジメチルスルホキシド(2mL)を入れる。o−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(240mg、0.725mmole)およびジイソプロピルエチルアミン(450μL、2.58mmole)を加え、15分間撹拌する。N−インダン−2−イル−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−アミン(0.100g、0.375mmole)を加え、25℃にて18時間撹拌する。反応物を水でクエンチし、酢酸エチルで3回抽出する。ブラインで1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を逆相により精製して標題化合物(0.014g、8.4%)を得る。LCMS(m/z):443.2(M+1)。
【0060】
実施例7
[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]−[3−(1H−トリアゾール−5−イル)フェニル]メタノンの合成
【化40】

マイクロ波反応容器に(3−エチニルフェニル)−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノン(243mg、0.616mmole)を入れ、ジメチルホルムアミド(1.2mL)および水(3.7mL)を加える。硫酸銅(II)五水和物(31mg、0.123mmole)およびL−アスコルビン酸ナトリウム塩(244mg、1.23mmole)を加える。系を窒素で泡立て、3回スパージして脱気する。アジドトリメチルシラン(0.33mL、2.46mmole)を加え、90℃にて2時間加熱する。反応物を水でクエンチし、9:1の酢酸エチル/メタノールで3回抽出する。硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を、メタノール/酢酸エチル/ヘキサンを使用した順相クロマトグラフィーおよび次いで逆相クロマトグラフィーにより精製して標題化合物(0.27g、33.0%)を得る。LCMS(m/z):438.2(M+1)。
【0061】
調製例20
1−(1H−トリアゾール−4−イルメチル)ピラゾール−4−カルボン酸の合成
【化41】

100mL丸底フラスコにエチル1−(1H−トリアゾール−4−イルメチル)ピラゾール−4−カルボキシレート(2.1g、7.16mmole)を入れ、テトラヒドロフラン(30mL)および水(15mL)に溶解する。水酸化リチウム(1.50g、35.79mmole)を加え、55℃にて18時間加熱する。反応混合物を5N塩酸で希釈してpH1〜2にする。溶媒を減圧下で除去する。エタノールを加え、固体を濾過して取り去る。濾液を減圧下で濃縮して標題化合物(3.01g、>100%)を得る。LCMS(m/z):194.0(M+1)。
【0062】
調製例21
エチル1−(1H−トリアゾール−4−イルメチル)ピラゾール−4−カルボキシレートの合成
【化42】

マイクロ波容器にエチル1−(3−トリメチルシリルプロパ−2−イニル)ピラゾール−4−カルボキシレート(0.751g、3.00mmole)を入れ、ジメチルホルムアミド(12.00mL)および水(18mL)に溶解する。硫酸銅(II)五水和物(150mg、0.6mmole)およびL−アスコルビン酸ナトリウム塩(1.19g、6.00mmole)およびジメチルホルムアミド(2mL)を加える。反応混合物を3回脱気する。アジドトリメチルシラン(1.60mL、12.00mmole)を加え、90℃にて15時間加熱する。混合物を室温に冷やし、酢酸エチルで3回抽出し、水相を捨てる。有機層を合わせ、ブラインで1回洗浄する。硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を、メタノール/アセトニトリルを用いたフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して標題化合物(0.5g、75%)を得る。LCMS(m/z):222.0(M+1)。
【0063】
調製例22
エチル1−(3−トリメチルシリルプロパ−2−イニル)ピラゾール−4−カルボキシレートの合成
【化43】

50mL丸底フラスコにエチル1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(700.7mg、5mmole)を入れジメチルホルムアミド(11mL)に溶解する。反応混合物を0℃に冷やす。水素化ナトリウム(180mg、4.5mmol)を20分にわたって滴下して加える。反応混合物を20分間撹拌し、次いで3−ブロモプロパ−1−イニル(トリメチル)シラン(0.92mL、6.5mmole)を加え、さらに30分間撹拌する。反応混合物を水(20mL)でクエンチし、酢酸エチルで3回抽出し、水相を捨てる。有機層を合わせ、ブラインで1回洗浄する。硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を、酢酸エチル/ヘキサンを用いたフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して標題化合物(0.75g、60%)を得る。LCMS(m/z):251.0(M+1)。
【0064】
実施例8
[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]−[1−(1H−トリアゾール−4−イルメチル)ピラゾール−4−イル]メタノンの合成
実施例8の化合物の代替の化合物名は、[2−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−イル][1−(1H−1,2,3−トリアゾール−4イルメチル)−1H−ピラゾール−4−イル]メタノンである。
【化44】

100mL丸底フラスコに1−(1H−トリアゾール−4−イルメチル)ピラゾール−4−カルボン酸(2.28g、5.70mmole)を入れ、ジメチルスルホキシド(28.5mL)に溶解する。ジイソプロピルエチルアミン(6.8mL、39.2mmole)、O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(3.5g、11.00mmole)を加え、10分間撹拌する。N−インダン−2−イル−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−アミン(1.52g、5.70mmole)を加え、反応混合物を90分間撹拌する。反応物を水(40mL)でクエンチし、10%メタノール/酢酸エチルで3回抽出し、水相を捨てる。有機層を合わせ、ブラインで1回洗浄する。硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を逆相クロマトグラフィーにより精製し、メタノール/酢酸エチル/ヘキサンを用いて結晶化して、標題化合物(0.45g、18%)を得る。LCMS(m/z):442.2(M+1)。
【0065】
調製例23
(4−ブロモ−2−ピリジル)−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノンの合成
【化45】

100mL丸底フラスコにN−インダン−2−イル−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−アミン(2.66g、10mmole)、4−ブロモピリジン−2−カルボン酸(2.24g、11.0mmole)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(2.88g、15.0mmole)および4−ピリジンアミン,N,N−ジメチル−(61mg、0.50mmole)を入れる。ジクロロメタン(40mL)に溶解し、室温にて18時間撹拌する。濃縮し、残渣を、アセトニトリル/ジクロロメタンを用いたフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して標題化合物(2.9g、64%)を得る。LCMS(m/z):452.0(M+2)。
【0066】
調製例24
[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]−[4−(2−トリメチルシリルエチニル)−2−ピリジル]メタノンの合成
【化46】

50mL丸底フラスコに(4−ブロモ−2−ピリジル)−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノン(2.9g、6.44mmole)、トリメチルシリル−アセチレン(1.1mL、7.73mmole)、トリエチルアミン(16mL、116mmole)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(219mg、0.31mole)およびヨウ化銅(I)(32mg、0.2mmole)を入れる。ジメチルホルムアミド(32mL)に溶解し、反応混合物を3回脱気する。反応混合物を65℃にて18時間加熱する。混合物を室温に冷やし、水で希釈し、酢酸エチルで3回抽出し、水相を捨てる。有機層を合わせ、ブラインで1回洗浄する。硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を、酢酸エチル/ヘキサンを用いたフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して標題化合物(1.3g、43%)を得る。LCMS(m/z):468.2(M+1)。
【0067】
調製例25
(4−エチニル−2−ピリジル)−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノンの合成
【化47】

50mL丸底フラスコに[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]−[4−(2−トリメチルシリルエチニル)−2−ピリジル]メタノン(1.3g、2.78mmole)を入れる。テトラヒドロフラン(18mL)に溶解し、反応混合物を0℃に冷やす。1Nのテトラブチルアンモニウムフルオリド(3.06mL;3.06mmole)を加え、30分間撹拌する。反応物を水(40mL)でクエンチし、酢酸エチルで3回抽出し、水相を捨てる。有機層を合わせ、ブラインで1回洗浄する。硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を、メタノール/酢酸エチルを用いたフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して標題化合物(0.89g、81%)を得る。LCMS(m/z):396.0(M+1)。
【0068】
実施例9
[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]−[4−(1H−トリアゾール−5−イル)−2−ピリジル]メタノンの合成
実施例9の化合物の代替の化合物名は、[2−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−イル][4−(1H−1,2,3−トリアゾール−5イル)ピリジン−2−イル]メタノンである。
【化48】

マイクロ波バイアルに(4−エチニル−2−ピリジル)−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノン(2.3g、4.92mmole)を入れ、ジメチルホルムアミド(29mL)および(29mL)に溶解する。硫酸銅(II)五水和物(246mg、1mmol)およびL−アスコルビン酸ナトリウム塩(1.9g、9.8mmole)およびジメチルホルムアミド(15mL)を加える。反応混合物を3回脱気する。アジドトリメチルシラン(2.3mL、20mmole)を20分にわたって滴下して加える。90℃にて15時間加熱する。混合物を室温に冷やし、酢酸エチルで3回抽出し、水相を捨てる。有機層を合わせ、ブラインで1回洗浄する。硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を逆相クロマトグラフィーにより精製して標題化合物(0.47g、22%)を得る。LCMS(m/z):439.0(M+1)。
【0069】
調製例26
(6−クロロピリダジン−3−イル)−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノンの合成
【化49】

ジクロロメタン(25mL)中の6−クロロピリダジン−3−カルボン酸(1.93g;1.20当量;12.17mmole)、N−インダン−2−イル−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−アミン(2.70g;1.00当量;10.14mmole)および1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(2.14g;1.10当量;11.16mmole)の懸濁液を30分間撹拌する。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(0〜5%メタノール/塩化メチレン)により精製して標題化合物(3.70g;90%)を得る。MS(m/z):407(M+1)。
【0070】
調製例27
tert−ブチル2−シアノ−2−[6−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−カルボニル]ピリダジン−3−イル]アセテートの合成
【化50】

t−ブチルシアノアセテート(0.27mL;1.52当量;1.83mmole)を、室温にて1,4−ジオキサン(6.5mL)中の水素化ナトリウム(0.12g;2.50当量;3.00mmole)の撹拌溶液に加える。1時間後、(6−クロロピリダジン−3−イル)−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノン(0.49g;1.00当量;1.20mmole)を加え、得られた反応混合物を100℃にて16時間加熱する。反応混合物を室温に冷やし、酢酸エチルと0.5M塩酸との間に分け、層を分離する。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して標題化合物(0.61g;99%)を得る。MS(m/z):512(M+H)。
【0071】
調製例28
2−[6−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−カルボニル]ピリダジン−3−イル]アセトニトリルの合成
【化51】

p−トルエンスルホン酸一水和物(0.025g;0.11当量;0.13mmole)を、トルエン(8mL)中のtert−ブチル2−シアノ−2−[6−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−カルボニル]ピリダジン−3−イル]アセテート(0.61g;1.00当量;1.19mmole)の撹拌溶液に加え、3時間加熱還流し、次いで室温に冷やし、濾過する。固体残渣を塩化メチレン(30mL)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮する。残渣をカラムクロマトグラフィー(50〜75%アセトン/ヘキサン)により精製して標題化合物(0.255g;52%)を得る。MS(m/z):412(M+H)。
【0072】
実施例10
[2−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−イル][6−(1H−テトラゾール−5−イルメチル)ピリダジン−3−イル]メタノンの合成
【化52】

アジドトリメチルシラン(0.81mL;10当量;6.08mmole)およびジブチルオキソスタンナン(0.042g;0.28当量;0.17mmole)を、トルエン(6mL)中の2−[6−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−カルボニル]ピリダジン−3−イル]アセトニトリル(0.25g;1.00当量;0.61mmole)の撹拌溶液に加え、得られた反応混合物を110℃にて16時間加熱し、次いで室温に冷やし、減圧下で濃縮する。得られた残渣を逆相カラムクロマトグラフィーにより精製して標題化合物(0.074g;27%)を得る。MS(m/z):455(M+H)。
【0073】
調製例29
[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]−[6−(2−トリメチルシリルエチニル)ピラジン−3−イル]メタノンの合成
【化53】

140℃にて30分間、ジメチルホルムアミド(0.9mL)およびトリエチルアミン(10mL)中の(6−クロロピリダジン−3−イル)−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノン(0.505g;1.00当量;1.24mmole)、ヨウ化銅(I)(0.014g;0.06当量;0.073mmole)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(0.043g;0.05当量;0.061mmole)およびトリメチルシリルアセチレン(0.69mL;3.94当量;4.90mmole)の懸濁液を充填したマイクロ波バイアルに放射線を照射する。反応混合物を酢酸エチルと0.1Nの塩酸との間に分け、分離する。有機層をSiliCycle(SiliaMetSチオール)で30分間撹拌し、濾過し、濃縮する。残渣を50%アセトン/ヘキサンに溶解し、シリカゲルプラグを使用して精製する。濾液を減圧下で濃縮して標題化合物(0.44g;76%)を得る:MS(m/z):469(M+H)。
【0074】
調製例30
[6−(2,2−ジメトキシエチル)ピリダジン−3−イル]−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノンの合成
調製例30の化合物の代替の化合物名は、(6−エチニルピリダジン−3−イル)−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノンである。
【化54】

メタノール(10mL)中の[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]−[6−(2−トリメチルシリルエチニル)ピリダジン−3−イル]メタノン(0.50g;1.00当量;1.07mole)および炭酸カリウム(0.42g;2.8当量;3.01mmole)の懸濁液を15分間撹拌する。反応物を濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を水と塩化メチレンとの間に分け、層を分離し、次いで水層を塩化メチレン(150mL)でさらに抽出する。合わせた有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(50%アセトン/ヘキサン)により精製して標題化合物(0.082g;16%)を得る:MS(m/z):397(M+H)。
【0075】
実施例11
[2−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−イル][6−(1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)ピリダジン−3−イル]メタノンの合成
【化55】

ジメチルホルムアミド(1mL)および水(1mL)中の(6−エチニルピリダジン−3−イル)−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノン(0.082g;1.00当量;0.21mmole)、硫酸銅(II)五水和物(0.005g;0.1当量;0.020mmole)およびL−アスコルビン酸ナトリウム塩(0.012g;0.3当量;0.061mmole)の撹拌溶液を脱気し、埋め戻す(2×)。アジドトリメチルシラン(0.05mL;1.8当量;0.375mmole)を加え、得られた反応混合物を90℃にて1時間加熱する。反応混合物を周囲温度に冷やし、0.1Nの塩酸と酢酸エチルとの間に分け、分離する。水層を酢酸エチル(2×50mL)でさらに抽出する。合わせた有機抽出物をブライン(2×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を逆相カラムクロマトグラフィーにより精製して標題化合物(0.031g;35%)を得る。MS(m/z):440(M+H)。
【0076】
調製例31
(5−ブロモ−3−ピリジル)−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノンの合成
【化56】

ジクロロメタン(9mL)中の5−ブロモニコチン酸(0.91g;1.20当量;4.51mmole)、N−インダン−2−イル−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−アミン(1.00g;1.00当量;3.75mmole)および1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.791g;1.1当量;4.13mmole)の懸濁液を30分間撹拌し、次いで反応混合物を減圧下で濃縮する。粗残渣をカラムクロマトグラフィー(0〜5%メタノール/ジクロロメタン)により精製して標題化合物(1.145g;68%)を白色固体として得る。MS(m/z):450,452(M,M+2H)。
【0077】
調製例32
[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]−[5−(2−トリメチルシリルエチニル)−3−ピリジル]メタノンの合成
【化57】

(5−ブロモ−3−ピリジル)−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノン(1.47g;1.00当量;2.45mmole)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(0.086g;0.05当量;0.12mmole)、ヨウ化銅(I)(0.024g;0.05当量;0.12mmole)、トリエチルアミン(1.42mL;4.15当量;10.16mmole)、(トリメチルシリル)アセチレン(2.42mL;7.0当量;17.1mmole)およびジメチルホルムアミド(2.45mL)を含有する20mLマイクロ波バイアルに120℃にて50分間、放射線を照射する。反応混合物を酢酸エチル(75mL)に溶解し、SiliaMetsチオール(1.381g)を加え、次いで反応混合物を周囲温度にて16時間撹拌する。混合物を濾過し、次いで有機物を塩化リチウム溶液(5%、2×)およびブラインで洗浄する。有機物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮する。残渣をカラムクロマトグラフィー(30%アセトン/ヘキサン)により精製して標題化合物(0.852g;74%)を橙褐色の泡状物として得る。MS(m/z):468(M+H)。
【0078】
調製例33
(5−エチニル−3−ピリジル)−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノンの合成
【化58】

メタノール(5mL)およびジクロロメタン(10mL)中の[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]−[5−(2−トリメチルシリルエチニル)−3−ピリジル]メタノン(0.852g;1.00当量;1.82mmole)および炭酸カリウム(0.76g;3.0当量;5.47mmole)の溶液を周囲温度にて15分間撹拌し、次いで反応混合物を減圧下で濃縮する。残渣を酢酸エチルに溶解し、水で洗浄する。有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して標題化合物(0.753g;>95%)を固体として得る。その物質をさらに精製せずに次の工程に使用する。MS(m/z):396(M+H)。
【0079】
実施例12
[2−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−イル][5−(1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)ピリジン−3−イル]メタノンの合成
【化59】

ジメチルホルムアミド(1.8mL)および水(1.8mL)中に(5−エチニル−3−ピリジル)−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノン(0.72g;1.00当量;1.82mmole)、硫酸銅(II)五水和物(0.023g;0.05当量;0.091mmole)およびL−アスコルビン酸ナトリウム塩(0.072g;0.2当量;0.36mmole)を含有する溶液を脱気し、2回埋め戻す(窒素)。アジドトリメチルシラン(0.36mL;1.5当量;2.73mmole)を加え、反応混合物を90℃で2時間加熱する。反応混合物を室温に冷やし、酢酸エチルおよび50%飽和塩化ナトリウムで希釈する。水層を3:1のクロロホルム:イソプロパノールで抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮する。残渣をメタノールおよび酢酸エチルで粉砕して標題化合物(0.173g;22%)をオフホワイトの固体として得る。MS(m/z):439(M+H)。
【0080】
調製例34
1H−イミダゾール−4−イル−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノンの合成
【化60】

ジメチルホルムアミド(12.5mL)中のN−インダン−2−イル−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−アミン(1.00g;1.00当量;3.75mmole)、1H−イミダゾール−4−カルボン酸(0.46g;1.10当量;4.10mmole)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.79g;1.10当量;4.12mmole)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(0.63g;1.10当量;4.11mmole)およびトリエチルアミン(1.6mL;3.1当量;11.48mmole)の混合物を室温にて一晩撹拌する。溶液を酢酸エチルと5%塩化リチウム溶液との間に分け、層を分離し、次いで水層を酢酸エチルでさらに抽出する。合わせた有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。粗残渣をカラムクロマトグラフィー(0〜20%メタノール/ジクロロメタン)により精製して標題化合物(0.842g;62%)をオフホワイトの固体として得る。MS(m/z):361(M+H)。
【0081】
実施例13
[2−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−イル][1−(1H−1,2,3−トリアゾール−5−イルメチル)−1H−イミダゾール−4−イル]メタノンの合成
【化61】

水素化ナトリウム(0.22g;2.00当量;5.55mmole)を、テトラヒドロフラン(10mL)中の1H−イミダゾール−4−イル−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノン(1.00g;1.00当量;2.77mmole)の0℃の溶液に5分にわたって少しずつ加え、15分間撹拌する。混合物を周囲温度に加温し、臭化プロパルギル(0.46mL;1.5当量;4.16mmole)を加える。混合物を周囲温度にて16時間撹拌する。メタノール(1mL)を加え、混合物を濃縮する。残渣をカラムクロマトグラフィー(0〜5%メタノール/ジクロロメタン)により精製して、中間体N−アルキルイミダゾールをN−プロパルギル(0.697g、63%)およびN−アレン異性体(0.123g、11%)の混合物として得る。
【0082】
これらの生成物を合わせ、ジメチルホルムアミド(16.4mL)および水(4mL)中の硫酸銅(II)五水和物(0.024g;0.05当量;0.096mmole)の溶液に加える。この系を脱気し、窒素で3回埋め戻し、次いでL−アルコルビン酸ナトリウム塩(0.090mg;0.23当量;0.45mmole)を加える。アジドトリメチルシラン(0.40mL;1.50当量;3.00mmole)を加え、反応混合物を90℃にて16時間加熱する。混合物を水と3:1のクロロホルム:イソプロピルアルコールとの間に分け、分離する。水層を3:1のクロロホルム:イソプロピルアルコールで3回さらに抽出する。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮する。生成物を逆相クロマトグラフィーにより精製して標題化合物(0.035g;5%)を白色固体として得る。MS(m/z):442(M+H)。
【0083】
調製例35
(4−ブロモ−2−ピリジル)−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノンの合成
【化62】

100mL丸底フラスコにN−インダン−2−イル−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−アミン(2.66g、10mmole)、4−ブロモピリジン−2−カルボン酸(2.24g、11.00mmole)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(2.88g、15.00mmole)および4−ピリジンアミン,N,N−ジメチル−(61.08mg、0.500mmole)を入れる。ジクロロメタン(40.0mL)に溶解し、室温にて18時間撹拌する。濃縮し、残渣を、アセトニトリル/ジクロロメタンを用いたフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して標題化合物(2.9g、64%)を得る。LCMS(m/z):452.0(M+2)。
【0084】
調製例36
[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]−[4−(2−トリメチルシリルエチニル)−2−ピリジル]メタノンの合成
【化63】

50mL丸底フラスコに(4−ブロモ−2−ピリジル)−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノン(2.9g、6.44mmole)、トリメチルシリル−アセチレン(1.1mL、7.73mmole)、トリエチルアミン(16mL、115.5mmole)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(219.15mg、0.31mmole)およびヨウ化銅(I)(32mg、0.2mmole)を入れる。ジメチルホルムアミド(32mL)に溶解し、反応混合物を3回脱気する。反応混合物を65℃にて18時間加熱する。混合物を室温に冷やし、水で希釈し、酢酸エチルで3回抽出し、水相を捨てる。有機層を合わせ、ブラインで1回洗浄する。硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を、酢酸エチル/ヘキサンを用いたフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して標題化合物(1.3g、43%)を得る。LCMS(m/z):468.2(M+1)。
【0085】
調製例37
(4−エチニル−2−ピリジル)−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノンの合成
【化64】

50mL丸底フラスコに[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]−[4−(2−トリメチルシリルエチニル)−2−ピリジル]メタノン(1.3g、2.78mmole)を入れる。テトラヒドロフラン(18mL;15.89)に溶解し、反応混合物を0℃に冷やす。1Mのテトラブチルアンモニウムフルオリド(3.06mL;3.06mmole)を加え、30分間撹拌する。反応物を水(40mL)でクエンチし、酢酸エチルで3回抽出し、水相を捨てる。有機層を合わせ、ブラインで1回洗浄する。硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を、メタノール/酢酸エチルを用いたフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して標題化合物(0.89g、81%)を得る。LCMS(m/z):396.0(M+1)。
【0086】
実施例14
[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]−[4−(1H−トリアゾール−5−イル)−2−ピリジル]メタノンの合成
実施例14の化合物の代替の化合物名は、[2−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−イル][4−(1H−1,2,3−トリアゾール−5イル)ピリジン−2−イル]メタノンである。
【化65】

マイクロ波バイアルに[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]−[4−(2−トリメチルシリルエチニル)−2−ピリジル]メタノン(2.3g、4.92mmole)を入れ、ジメチルホルムアミド(29mL)および水(29mL)に溶解する。硫酸銅(II)五水和物(246mg、1.0mmol)およびL−アスコルビン酸ナトリウム塩(1.9g、9.8mmole)およびジメチルホルムアミド(15mL)を加える。反応混合物を3回脱気する。アジドトリメチルシラン(2.3mL、20mmole)を20分にわたって滴下して加える。混合物を90℃にて15時間加熱する。混合物を室温に冷やし、酢酸エチルで3回抽出し、水相を捨てる。有機層を合わせ、ブラインで1回洗浄する。硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を逆相クロマトグラフィーにより精製して標題化合物(0.47g、22%)を得る。LCMS(m/z):439.0(M+1)。
【0087】
調製例38
6−イミダゾール−1−イルピリジン−3−カルボン酸の合成
【化66】

丸底フラスコにメチル6−イミダゾール−1−イルピリジン−3−カルボキシレート(535mg、2.50mmole)、テトラヒドロフラン(12mL)、水酸化ナトリウム(780mg、3.75mmole)およびメタノール(10mL)を入れ、50℃にて3時間加熱する。反応混合物を1Nの塩酸で酸性にし、乾燥するまで減圧下で濃縮する。メタノール/ジクロロメタンに懸濁し、濾過し、濃縮して標題化合物を白色固体(0.47g、68%)として得る。LCMS(m/z):190.0(M+1)。
【0088】
実施例15
(6−イミダゾール−1−イル−3−ピリジル)−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノンの合成
【化67】

丸底フラスコに6−イミダゾール−1−イルピリジン−3−カルボン酸(125mg、0.66mmole)、N−インダン−2−イル−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−アミン(160mg、0.60mmole)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(173mg、0.90mmole)および4−ピリジンアミン,N,N−ジメチル(3.7mg、0.03mmole)を入れ、ジクロロメタン(5mL)に溶解する。反応混合物を25℃にて18時間撹拌する。減圧下で濃縮乾固する。残渣を逆相クロマトグラフィーにより精製して標題化合物(0.049g、19%)を得る。LCMS(m/z):438.0(M+1)。
【0089】
実施例16
[4−(1H−イミダゾール−4−イル)フェニル]−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノンの合成
【化68】

丸底フラスコに4−(1H−イミダゾール−4−イル)安息香酸(124mg、0.66mmole)、N−インダン−2−イル−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−アミン(160mg、0.60mmole)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(173mg、0.90mmole)および4−ピリジンアミン,N,N−ジメチル(3.7mg、0.03mmole)を入れ、ジクロロメタン(5mL)に溶解する。反応混合物を25℃にて18時間撹拌する。減圧下で濃縮乾固する。残渣を逆相クロマトグラフィーにより精製して標題化合物(0.106g、40%)を得る。LCMS(m/z):437.2(M+1)。
【0090】
調製例39
(6−ブロモ−3−ピリジル)−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノンの合成
【化69】

丸底フラスコに6−ブロモピリジン−3−カルボン酸(224mg、1.10mmole)、N−インダン−2−イル−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−アミン(266mg、1.00mmole)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(288mg、1.50mmole)および4−ピリジンアミン,N,N−ジメチル(6.1mg、0.05mmole)を入れ、ジクロロメタン(4mL)に溶解する。反応混合物を25℃にて18時間撹拌する。減圧下で濃縮する。残渣を、アセトニトリル/ジクロロメタンを使用した順相クロマトグラフィーにより精製して標題化合物(0.25g、55%)を得る。LCMS(m/z):452.2(M+1)。
【0091】
調製例40
[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]−[6−(2−トリメチルシリルエチニル)−3−ピリジル]メタノンの合成
【化70】

丸底フラスコにジメチルホルムアミド(1.44mL)中の(6−ブロモ−3−ピリジル)−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノン(260mg、0.57mmole)、トリエチルアミン(1.44mL、10.36mmole)、(トリメチルシリル)アセチレン(0.098mL、0.69mmole)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(9.8mg、0.014mmole)およびヨウ化銅(I)(1.4mg、0.008mmole)を入れ、65℃にて加熱する。反応物を水でクエンチし、酢酸エチルで3回抽出する。ブラインで1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を、メタノール/アセトニトリルを使用した順相クロマトグラフィーにより精製して標題化合物(0.17g、63%)を得る。LCMS(m/z):468.2(M+1)。
【0092】
調製例41
(6−エチニル−3−ピリジル)−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノンの合成
【化71】

丸底フラスコに[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]−[6−(2−トリメチルシリルエチニル)−3−ピリジル]メタノン(170mg、0.36mmole)を入れる。テトラヒドロフラン(1mL)を加え、0℃に冷やす。1Mのテトラ−N−ブチルアンモニウムフルオリド(0.40mL、0.40mmole)を加え、30分間撹拌する。反応物を水でクエンチし、酢酸エチルで3回抽出する。ブラインで1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を、メタノール/酢酸エチル/ヘキサンを使用した順相クロマトグラフィーにより精製して標題化合物(0.087g、61%)を得る。LCMS(m/z):396.2(M+1)。
【0093】
実施例17
[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]−[6−(1H−トリアゾール−4−イル)−3−ピリジル]メタノンの合成
【化72】

マイクロ波反応容器に(6−エチニル−3−ピリジル)−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノン(87mg、0.22mmole)を入れ、ジメチルホルムアミド(1.7mL)および水(1.3mL)を加える。硫酸銅(II)五水和物(11mg、0.044mmole)およびL−アスコルビン酸ナトリウム塩(87mg、0.44mmole)を加える。系を窒素で泡立てて、3回スパージして脱気する。アジドトリメチルシラン(0.117mL、0.88mmole)を加え、90℃にて2時間加熱する。反応物を水でクエンチし、9:1の酢酸エチル/メタノールで3回抽出する。硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を、酢酸エチル/ヘキサンを使用した順相クロマトグラフィーにより精製して標題化合物(0.043g、44%)を得る。LCMS(m/z):439.2(M+1)。
【0094】
調製例42
(5−ブロモ−2−ピリジル)−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノンの合成
【化73】

丸底フラスコに5−ブロモピリジン−2−カルボン酸(224mg、1.10mmole)、N−インダン−2−イル−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−アミン(266mg、1.0mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(288mg、1.50mmole)および4−ピリジンアミン,N,N−ジメチル(6.1mg、0.050mmole)を入れ、ジクロロメタン(4mL)に溶解する。反応混合物を25℃にて18時間撹拌する。減圧下で濃縮する。残渣を、アセトニトリル/ジクロロメタンを使用した順相クロマトグラフィーにより精製して標題化合物(0.34g、75%)を得る。LCMS(m/z):452.2(M+1)。
【0095】
調製例43
[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]−[5−(2−トリメチルシリルエチニル)−2−ピリジル]メタノンの合成
【化74】

丸底フラスコにジメチルホルムアミド(2mL)中の(5−ブロモ−2−ピリジル)−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノン(0.34g、0.75mmole)、トリエチルアミン(1.89mL、13.54mmole)、(トリメチルシリル)アセチレン(0.128mL、0.91mmole)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(13mg、0.018mmole)およびヨウ化銅(I)(1.9mg、0.010mmole)を入れ、90℃にて加熱する。反応物を水でクエンチし、酢酸エチルで3回抽出する。ブラインで1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を、酢酸エチル/ヘキサンを使用した順相クロマトグラフィーにより精製して標題化合物(0.25g、71%)を得る。LCMS(m/z):468.2(M+1)。
【0096】
調製例44
(5−エチニル−2−ピリジル)−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノンの合成
【化75】

丸底フラスコに[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]−[5−(2−トリメチルシリルエチニル)−2−ピリジル]メタノン(300mg、642mmole)を入れる。テトラヒドロフラン(1.5mL)を加え、0℃に冷やす。1Mのテトラ−N−ブチルアンモニウムフルオリド(0.71mL、0.71mmole)を加え、30分間撹拌する。反応物を水でクエンチし、酢酸エチルで3回抽出する。ブラインで1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を、メタノール/酢酸エチル/ヘキサンを使用した順相クロマトグラフィーにより精製して標題化合物(0.18g、71%)を得る。LCMS(m/z):396.2(M+1)。
【0097】
実施例18
[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]−[5−(1H−トリアゾール−4−イル)−2−ピリジル]メタノンの合成
【化76】

マイクロ波反応容器に(5−エチニル−2−ピリジル)−[2−(インダン−2−イルアミノ)−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−イル]メタノン(162mg、0.41mmole)を入れ、ジメチルホルムアミド(0.7mL)および水(2.4mL)を加える。硫酸銅(II)五水和物(20mg、0.082mmole)およびL−アスコルビン酸ナトリウム塩(162mg、0.82mmole)を加える。系を窒素で泡立て、3回スパージして脱気する。アジドトリメチルシラン(0.218mL、1.64mmole)を加え、90℃にて2時間加熱する。反応物を水でクエンチし、9:1の酢酸エチル/メタノールで3回抽出する。硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を、メタノール/酢酸エチル/ヘキサンを使用した順相クロマトグラフィーおよび次いで逆相クロマトグラフィーにより精製して標題化合物(0.014g、8.0%)を得る。LCMS(m/z):439.2(M+1)。
【0098】
コリン遊離により測定されるオートタキシンの阻害
このアッセイの目的はコリン遊離アッセイを使用してオートタキシン阻害を検出することである。
【0099】
試験化合物(100%DMSO中の10mMストック)を100%DMSO中で連続希釈し、半分の領域の96ウェルプレート(Corning3992)中に10の濃度の100倍阻害剤を得る。100%DMSO中のこれらの10個のウェルの各々を、丸底96ウェルプレート(Fisher 12565502)中のアッセイ緩衝液中で1:33.33に希釈し、3%DMSOを含有するウェル中に3倍濃度を得る。アッセイ緩衝液は、50mM Tris pH8.0、5mM KCl、1mM CaCl、1mM MgCl、0.01% TRITON(商標)X−100(Sigma T9284)および0.01%脂肪酸フリーウシ血清アルブミン(Sigma A8806)である。次いで各3倍試験化合物の20μlアリコートをシングリケート(singlicate)で黒色の平底96ウェルプレート(Corning 3991)に加える。3倍組換えヒトオートタキシン(Echelon、E−4000)(293E細胞中にトランスフェクトされ、ニッケルキレートおよびサイズ排除クロマトグラフィーにより精製されたC末端Hisタグを有する完全長ヒトオートタキシン)のウェル当たり20μlアリコートを次いで、酵素を含まない対照ウェルを除いて全てのウェルに加える。アッセイ緩衝液のウェル当たり20μlアリコートを、酵素を含まない対照ウェルに加える。コリンオキシダーゼ(Sigma C5896)、西洋ワサビペルオキシダーゼ(Sigma P8125)、アンプレックスウルトラレッド(amplex ultrared)(Invitrogen A36006)およびオートタキシン基質リゾホスファチジルコリン(LPC)16:0(Avanti Polar Lipids 855675P)を含有する3倍カクテルの20μlアリコートを、光への露出を回避しながら、各ウェルに加える。コリンオキシダーゼ、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アンプレックスウルトラレッドおよびLPC16:0のウェル中の最終濃度はそれぞれ、0.4単位/ml、4単位/ml、40μMおよび30μMである。次いでプレートをアルミニウム箔シールで密閉し、Labline Imperial IIIインキュベータにおいて37℃にて1時間インキュベートする。このインキュベーションの間、LPCをオートタキシンにより切断し、リゾホスファチジン酸(LPA)16:0およびコリンを得る。遊離されるコリンはコリンオキシダーゼにより酸化され、ベタインおよび過酸化水素を生じる。過酸化水素は西洋ワサビペルオキシダーゼおよびアンプレックスウルトラレッドと反応して蛍光分子レソルフィンを形成する。プレート上のレソルフィンは、SoftMax Pro 4.8ソフトウェアを使用して530〜590nmの励起−発光波長にてSpectraMax Gemini EM蛍光光度計により測定される。4パラメータ曲線適合を使用してIC50を算出する。本明細書における実施例1の化合物を実質的に上記のように試験した。IC50を表1に示す。例示した化合物は30nM未満のIC50を有する。
【0100】
【表1】
【0101】
表1におけるデータは、インビトロコリン遊離アッセイを使用して実施例1の化合物がオートタキシンを阻害することを示す。
【0102】
ヒト血漿の存在下でのLPAのオートタキシン媒介性阻害
以下のアッセイはLPAのオートタキシン媒介性阻害を測定することを意図する。このアッセイは、それがオートタキシン阻害剤と同定されている試験化合物に使用される場合、オートタキシン媒介性LPA阻害化合物を同定するために使用され得る手段である。オートタキシンによるLPA生合成は、LPA媒介性神経因性疼痛についてのLPAの供給源であると考えられる。Makoto Inoueら、「Autotaxin, a synthetic enzyme of lysophosphatidic acid (LPA), mediates the induction of nerve−injured neuropathic pain」、Molecular Pain、2008、4:6。オートタキシン媒介性LPA生合成の阻害はこのアッセイの結果により支持される。
【0103】
ヘパリンナトリウム(Lampire Biologicals)中で回収した健常なヒトの女性のドナー由来の血漿単位をプールし、アリコートし、−80℃に保存する。アッセイの日に、血漿のアリコートを解凍し、遠心分離機において3000RPM、4℃にて10分間回転させて残渣を除去する。血漿の90μlアリコートを96ウェル丸底ポリプロピレンプレートの各ウェルに加える。アッセイ緩衝液(50mM Tris pH8.0、5mM KCl、1mM CaCl、1mM MgCl)中の10%DMSOを含有する10倍試験化合物の10μLアリコートを、試験化合物を含有しない対照ウェルを除いて各ウェルに加える。これにより、90%血漿中の1%DMSOの最終濃度でシングリケートにおいて試験化合物の10の1倍濃度が得られる。試験化合物を含まないアッセイ緩衝液中の10%DMSOの10μlアリコートを、0時間(n=8)および3時間に試験化合物を含まない対照(n=8)ウェルに加える。500mMエチレンジアミン四酢酸(EDTA)の10μlアリコートを、0時間の試験化合物を含まない対照ウェルの各々に加えて内因性オートタキシンをキレートする。0時間の試験化合物を含まない対照ウェルの全内容物を新たな96ウェル丸底ポリプロピレンプレートに移し、−80℃にて凍結する。次いで血漿+/−試験化合物を含有するプレート(0時間の阻害剤を含まない対照ウェルを除いた)を、14,000RPMにて振盪しながら、Robbins Scientific(商標)モデル400ハイブリダイゼーションインキュベーターにおいて37℃にて3時間インキュベートする。この3時間のインキュベーションの間、血漿中に存在するレシチンコレステロールアクリルトランスフェラーゼはホスファチジルコリンを切断し、より高い血漿レベルのオートタキシン基質リゾホスファチジルコリン(LPC)を生じる。増加した内因性LPCレベルは内因性オートタキシンによって切断され、より高い血漿濃度の内因性リゾホスファチジン酸(LPA)が生じる(Nakamuraら、Clinical Biochemistry 40 (2007)、274−277)。3時間のインキュベーションにおけるLPAのこの増加はオートタキシン阻害剤によって阻害され得る。3時間のインキュベーション後、10μlの500mM EDTAを、残りのウェルの全て(試験化合物を含有するウェルおよび3時間の試験化合物を含まない対照ウェル)に加えて内因性オートタキシンをキレートする。次いでこれらのウェルの全内容物を、以前に−80℃に保存した0時間の試験化合物を含まない対照血漿を含有するプレートに加える(0時間の血漿を解凍せず)。次いでプレートをアルミニウム箔シールで再び覆い、質量分析のために抽出するまで−80℃に戻して置く。抽出の日に、プレートを氷上で解凍し、各ウェルからの25μlの血漿を2mlのTrueTaper(商標)正方形96ディープウェルプレート(Analytical Sales and Products#968820)に移す。LPA内部標準(50ng/ml D5重水素LPA16:0および50ng/ml D5重水素LPA18:0)を含有する抽出緩衝液(50%メタノール、49.9%アセトニトリル、0.1%酢酸)の400μlアリコートを各ウェルに加え、各試料中の全LPAを質量分析により測定する。LPAの阻害パーセントを以下の式に従って算出する:
100−(3時間の血漿+試験化合物−0時間の血漿の試験化合物を含まない対照)/(3時間の血漿の試験化合物を含まない対照−0時間の血漿の試験化合物を含まない対照)×100
【数1】

4パラメータ曲線適合を使用してIC50値を算出する。結果を算術平均+/−標準偏差;n=xとして表す。本発明の化合物を使用したこのアッセイの結果は、LPA阻害が用量依存的であり、統計的に有意であることを示し得る。このアッセイの結果は、試験化合物がオートタキシン媒介性LPA生合成を阻害することを支持し得る。
【0104】
4パラメータ曲線適合を使用してIC50値を算出する。本発明の化合物を使用したこのアッセイの結果は、オートタキシン媒介性LPA阻害が用量依存的であることを示す。
【0105】
【表2】
【0106】
表2のデータは、実施例1の化合物がヒト血漿の存在下でオートタキシン媒介性LPAの阻害剤であることを実証する。
本発明は以下を提供する。
[1]
以下の式の化合物:
【化1】

(式中、
Aは
【化2】

からなる群から選択され、
Lは結合またはC−Cアルキルであり、
Bは
【化3】

からなる群から選択される)
またはその医薬的に許容可能な塩。
[2]
Lが結合またはCHからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物またはその塩。
[3]
Bが
【化4】

からなる群から選択される、請求項1または2に記載の化合物またはその塩。
[4]
Aが
【化5】

からなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
[5]
Aが
【化6】

からなる群から選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
[6]
Bが
【化7】

である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
[7]
Aが
【化8】

である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
[8]
LがCHである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
[9]
Aが
【化9】

である、請求項1〜6または8のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
[10]
Lが結合である、請求項1〜7または9のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
[11]
請求項1〜8のいずれか一項に記載の式IIの化合物
【化10】

またはその医薬的に許容可能な塩。
[12]
請求項1〜6、9または10のいずれか一項に記載の式IIIの化合物
【化11】

またはその医薬的に許容可能な塩。
[13]
請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩、および1種以上の医薬的に許容可能な担体、希釈剤または賦形剤を含む、医薬組成物。
[14]
患者における骨関節炎に関連する疼痛を治療する方法であって、請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩の有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む、方法。
[15]
療法に使用するための請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
[16]
骨関節炎に関連する疼痛の治療に使用するための請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。