特許第6133552号(P6133552)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6133552
(24)【登録日】2017年4月28日
(45)【発行日】2017年5月24日
(54)【発明の名称】横型ブラインド
(51)【国際特許分類】
   E06B 9/384 20060101AFI20170515BHJP
【FI】
   E06B9/384
【請求項の数】12
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2012-135762(P2012-135762)
(22)【出願日】2012年6月15日
(65)【公開番号】特開2014-1513(P2014-1513A)
(43)【公開日】2014年1月9日
【審査請求日】2015年3月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000250672
【氏名又は名称】立川ブラインド工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(72)【発明者】
【氏名】山岸 万人
(72)【発明者】
【氏名】岡村 正
(72)【発明者】
【氏名】裸野 善行
【審査官】 小野 郁磨
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第06179035(US,B1)
【文献】 実開昭62−182398(JP,U)
【文献】 実開昭61−053498(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 9/384
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドボックスから吊下支持される複数本のラダーコードに多数段のスラットを支持し、前記ヘッドボックスから前記ラダーコードの近傍にそれぞれ垂下される複数本の昇降コードを前記スラットの前方及び後方の少なくともいずれかに垂下し、スラット駆動装置の動作により前記ラダーコードを介してスラットを回動操作可能とするとともに、前記昇降コードを昇降して前記スラットを昇降操作可能とした横型ブラインドにおいて、
前記多数段のスラットは、上段のスラット群と、下段のスラット群とから構成され、
前記ラダーコードの各段の横糸を複数本ずつの横糸で形成し、前記スラットの両端部を支持するラダーコードに、前記昇降コードを上下方向に相対移動可能に保持するとともに前記スラットを支持する第一の保持手段を設け、
前記上段のスラットの中間部には、前記昇降コード若しくは前記ラダーコードの縦糸に係合する切欠きを設け、前記下段のスラット群には、前記切欠きを設けず、
前記スラットの中間部を支持するラダーコードには、前記昇降コードを上下方向に相対移動可能に保持するとともに前記昇降コードを前記ラダーコードの横糸の複数段おきに保持する第二の保持手段を設けたことを特徴とする横型ブラインド。
【請求項2】
前記第二の保持手段は、前記昇降コードを前記ラダーコードの複数段おきの横糸間に挿通したことを特徴とする請求項1記載の横型ブラインド。
【請求項3】
前記第二の保持手段は、前記昇降コードを前記ラダーコードの縦糸に設けた案内環に、前記横糸の複数段おきに挿通したことを特徴とする請求項1記載の横型ブラインド。
【請求項4】
前記第二の保持手段は、前記昇降コードを前記ラダーコードの横糸の側方を複数段おきに交互に挿通したことを特徴とする請求項1記載の横型ブラインド。
【請求項5】
前記第一の保持手段は、前記横糸に交差部を形成し、前記交差部と前記ラダーコードの一方の縦糸との間に前記スラットを挿通し、前記交差部と他方の縦糸との間で前記横糸間に前記昇降コードを挿通したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の横型ブラインド。
【請求項6】
前記横糸には、前記昇降コードの通り抜けを許容する方向に交差する交差部を備えたことを特徴とする請求項5記載の横型ブラインド。
【請求項7】
前記第一の保持手段は、前記ラダーコードの平行な横糸を上下にひっくり返して一対の交差部を形成し、一方の交差部と前記ラダーコードの縦糸との間に前記昇降コードを挿通したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の横型ブラインド。
【請求項8】
前記第一の保持手段は、前記横糸に交差部を形成し、該横糸上にスラットを支持し、前記交差部と前記縦糸との間で前記横糸間に前記昇降コードを挿通したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の横型ブラインド。
【請求項9】
前記第一の保持手段は、前記縦糸に形成した案内環に前記昇降コードを挿通し、前記横糸に交差部を形成し、前記交差部と前記ラダーコードの一方の縦糸との間に前記スラットを挿通したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の横型ブラインド。
【請求項10】
前記第一の保持手段は、前記ラダーコードの平行な横糸を上下にひっくり返して一対の交差部を形成し、前記一対の交差部間に前記スラットを挿通し、前記横糸間に前記昇降コードを挿通し、前記交差部は昇降コードの通り抜けを許容する方向に交差することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の横型ブラインド。
【請求項11】
全段の前記スラットの両端部に、さらに前記切欠きを設けることを特徴とする請求項1記載の横型ブラインド。
【請求項12】
ヘッドボックスから吊下支持される複数本のラダーコードに多数段のスラットを支持し、前記ヘッドボックスから前記ラダーコードの近傍にそれぞれ垂下される複数本の昇降コードを前記スラットの前方及び後方の少なくともいずれかに垂下し、スラット駆動装置の動作により前記ラダーコードを介してスラットを回動操作可能とするとともに、前記昇降コードを昇降して前記スラットを昇降操作可能とした横型ブラインドにおいて、
前記多数段のスラットは、上段のスラット群と、下段のスラット群とから構成され、
前記ラダーコードの各段の横糸を複数本ずつの横糸で形成し、前記スラットの両端部を支持するラダーコードに、前記昇降コードを上下方向に相対移動可能に保持するとともに前記スラットを支持する第一の保持手段を設け、
前記上段のスラット群の中間部には、前記昇降コード若しくは前記ラダーコードの縦糸
に係合する切欠きを設け、前記下段のスラット群には、前記切欠きを設けず、
前記スラットの中間部を支持するラダーコードには、前記昇降コードを上下方向に相対移動可能に保持可能な第二の保持手段を前記ラダーコードの全段の横糸に対応して設け、
前記第二の保持手段は、複数段おきに前記昇降コードを保持する
ことを特徴とする横型ブラインド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ヘッドボックスからスラットの前方及び後方の少なくともいずれかに垂下される昇降コードでスラットを昇降し、ヘッドボックスから垂下されるラダーコードを介して多数段のスラットを角度調節する横型ブラインドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
横型ブラインドは、ヘッドボックスから吊下支持される複数本のラダーコードに多数段のスラットが支持され、ヘッドボックス内に配設されるラダーコード吊下げ装置を操作装置で操作することにより、ラダーコードを介して各スラットを同位相で回動操作可能である。
【0003】
また、ラダーコードの下端にはボトムレールが取着され、そのボトムレールにはヘッドボックスから垂下される昇降コードの下端が取着されている。そして、操作装置の操作によりヘッドボックス内の昇降装置で昇降コードを昇降することにより、ボトムレールを昇降してスラットを昇降可能となっている。
【0004】
このような横型ブラインドの一種類として、複数本の昇降コードをスラットに挿通することなく、スラットの前方及び後方に吊下支持して、ボトムレールを昇降可能としたものがある。
【0005】
このような構成とすることにより、各スラットに昇降コード挿通孔を設ける必要がないので、その挿通孔からの光漏れが生じることはない。
しかし、各スラットに昇降コードが挿通されていないと、ラダーコードに対しスラットが長手方向にずれる横ずれが発生したり、スラットの引き上げ操作時にボトムレール上に積層されるスラットが横型ブラインドの前後方向に蛇行しやすくなる。そこで、昇降コードをラダーコードの縦糸に沿って保持することが必要となっている。
【0006】
特許文献1には、昇降コードをスラットに挿通しない横型ブラインドにおいて、ラダーコードの交差した横糸間にスラットを挿通し、スラットの係止凹部を横糸の交差部に係合させて、ラダーコードに対するスラットの長手方向のずれを防止するようにした横型ブラインドが開示されている。
【0007】
特許文献2には、昇降コードをスラットに挿通しない横型ブラインドにおいて、ラダーコードの縦糸に設けた案内環に昇降コードを挿通する構成とした横型ブラインドが開示されている。また、縦糸間で平行に支持された2本の横糸を上下方向にひっくり返して横糸の両側に交差部を形成し、その交差部間にスラットを挿通して、スラットの切欠きに交差部を係合させることにより、スラットの長手方向のずれを防止する構成も開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】実公平7−6477号公報
【特許文献2】実開昭62−182398号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1には、ラダーコードに対する昇降コードの位置関係が開示されていない。昇降コードがラダーコードに保持されていないと、スラットの引き上げ操作時に、スラットが左右方向すなわち長手方向に蛇行しながら積層されてしまうため、美観上好ましくない。
【0010】
特許文献2に開示されるように、ラダーコードの縦糸に多数設けた案内環に昇降コードを挿通すると、昇降コードが縦糸に緩やかに保持されるため、スラットが左右方向に蛇行しながら積層されてしまう。
【0011】
また、スラットの昇降操作時に昇降コードが案内環と摩擦するため、スラットの引き上げ操作に要する操作力が増大するとともに、ボトムレールの円滑な下降操作が妨げられる。横型ブラインドの組立作業時には、昇降コードを各案内環に挿通する必要があるため、その作業が煩雑となる。
【0012】
特に、ヘッドボックスの長手方向中央から垂下される昇降コードには、ボトムレール及びスラットによる荷重が、ヘッドボックスの両端部から垂下される昇降コードより大きくなる。従って、ヘッドボックスの長手方向中央から垂下される昇降コードとラダーコードの摩擦が増大すると、スラットの引き上げ操作に要する操作力が増大するとともに、スラットの下降操作を円滑に行うことができない。
【0013】
この発明の目的は、スラットの前後の少なくともいずれかに垂下した昇降コードを操作してスラットを昇降操作可能とした横型ブラインドにおいて、スラットの横ずれを防止しながら、スラットの引き上げ操作に要する操作力を軽減し、かつスラットを円滑に昇降可能とした横型ブラインドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
請求項1では、ヘッドボックスから吊下支持される複数本のラダーコードに多数段のスラットを支持し、前記ヘッドボックスから前記ラダーコードの近傍にそれぞれ垂下される複数本の昇降コードを前記スラットの前方及び後方の少なくともいずれかに垂下し、スラット駆動装置の動作により前記ラダーコードを介してスラットを回動操作可能とするとともに、前記昇降コードを昇降して前記スラットを昇降操作可能とした横型ブラインドにおいて、前記多数段のスラットは、上段のスラット群と、下段のスラット群とから構成され、前記ラダーコードの各段の横糸を複数本ずつの横糸で形成し、前記スラットの両端部を支持するラダーコードに、前記昇降コードを上下方向に相対移動可能に保持するとともに前記スラットを支持する第一の保持手段を設け、前記上段のスラットの中間部には、前記昇降コード若しくは前記ラダーコードの縦糸に係合する切欠きを設け、前記下段のスラット群には、前記切欠きを設けず、前記スラットの中間部を支持するラダーコードには、前記昇降コードを上下方向に相対移動可能に保持するとともに前記昇降コードを前記ラダーコードの横糸の複数段おきに保持する第二の保持手段を設けた。
【0015】
請求項2では、前記第二の保持手段は、前記昇降コードを前記ラダーコードの複数段おきの横糸間に挿通した。
請求項3では、前記第二の保持手段は、前記昇降コードを前記ラダーコードの縦糸に設けた案内環に、前記横糸の複数段おきに挿通した。
【0016】
請求項4では、前記第二の保持手段は、前記昇降コードを前記ラダーコードの横糸の側方を複数段おきに交互に挿通した。
請求項5では、前記第一の保持手段は、前記横糸に交差部を形成し、前記交差部と前記ラダーコードの一方の縦糸との間に前記スラットを挿通し、前記交差部と他方の縦糸との間で前記横糸間に前記昇降コードを挿通した。
【0017】
請求項6では、前記横糸には、前記昇降コードの通り抜けを許容する方向に交差する交差部を備えた。
請求項7では、前記第一の保持手段は、前記ラダーコードの平行な横糸を上下にひっくり返して一対の交差部を形成し、一方の交差部と前記ラダーコードの縦糸との間に前記昇降コードを挿通した。
【0018】
請求項8では、前記第一の保持手段は、前記横糸に交差部を形成し、該横糸上にスラットを支持し、前記交差部と前記縦糸との間で前記横糸間に前記昇降コードを挿通した。
請求項9では、前記第一の保持手段は、前記縦糸に形成した案内環に前記昇降コードを挿通し、前記横糸に交差部を形成し、前記交差部と前記ラダーコードの一方の縦糸との間に前記スラットを挿通した。
【0019】
請求項10では、前記第一の保持手段は、前記ラダーコードの平行な横糸を上下にひっくり返して一対の交差部を形成し、前記一対の交差部間に前記スラットを挿通し、前記横糸間に前記昇降コードを挿通し、前記交差部は昇降コードの通り抜けを許容する方向に交差する。
請求項11では、全段の前記スラットの両端部に、さらに前記切欠きを設ける。
請求項12では、ヘッドボックスから吊下支持される複数本のラダーコードに多数段のスラットを支持し、前記ヘッドボックスから前記ラダーコードの近傍にそれぞれ垂下される複数本の昇降コードを前記スラットの前方及び後方の少なくともいずれかに垂下し、スラット駆動装置の動作により前記ラダーコードを介してスラットを回動操作可能とするとともに、前記昇降コードを昇降して前記スラットを昇降操作可能とした横型ブラインドにおいて、前記多数段のスラットは、上段のスラット群と、下段のスラット群とから構成され、前記ラダーコードの各段の横糸を複数本ずつの横糸で形成し、前記スラットの両端部を支持するラダーコードに、前記昇降コードを上下方向に相対移動可能に保持するとともに前記スラットを支持する第一の保持手段を設け、前記上段のスラット群の中間部には、前記昇降コード若しくは前記ラダーコードの縦糸に係合する切欠きを設け、前記下段のスラット群には、前記切欠きを設けず、前記スラットの中間部を支持するラダーコードには、前記昇降コードを上下方向に相対移動可能に保持可能な第二の保持手段を前記ラダーコードの全段の横糸に対応して設け、前記第二の保持手段は、複数段おきに前記昇降コードを保持する。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、スラットの前後の少なくともいずれかに垂下した昇降コードを操作してスラットを昇降操作可能とした横型ブラインドにおいて、スラットの横ずれを防止しながら、スラットの引き上げ操作に要する操作力を軽減し、かつスラットを円滑に昇降可能とした横型ブラインドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】横型ブラインドを示す正面図である。
図2】横型ブラインドを示す側面図である。
図3】ラダーコードを示す側面図である。
図4】スラット及び昇降コードを組み付けたラダーコードを示す斜視図である。
図5】スラット及び昇降コードを挿通したラダーコードを示す斜視図である。
図6】スラット及び昇降コードを挿通したラダーコードを示す平面図である。
図7】第二の実施形態のスラット及び昇降コードを組み付けたラダーコードを示す斜視図である。
図8】第二の実施形態を示す側面図である。
図9】第二の実施形態を示す側面図である。
図10】第二の実施形態を示す側面図である。
図11】ラダーコードを示す側面図である。
図12】ラダーコードを示す側面図である。
図13】ラダーコードを示す側面図である。
図14】第三の実施形態のスラット及び昇降コードを組み付けたラダーコードを示す斜視図である。
図15】第三の実施形態を示す側面図である。
図16】第三の実施形態を示す側面図である。
図17】第三の実施形態を示す側面図である。
図18】第四の実施形態のスラット及び昇降コードを組み付けたラダーコードを示す斜視図である。
図19】第四の実施形態を示す側面図である。
図20】第四の実施形態を示す側面図である。
図21】第四の実施形態を示す側面図である。
図22】第五の実施形態のスラット及び昇降コードを組み付けたラダーコードを示す斜視図である。
図23】第六の実施形態のスラット及び昇降コードを組み付けたラダーコードを示す斜視図である。
図24】第七の実施形態のスラット及び昇降コードを組み付けたラダーコードを示す斜視図である。
図25】第七の実施形態のスラット及び昇降コードを組み付けたラダーコードを示す斜視図である。
図26】第九の実施形態の横型ブラインドを示す正面図である。
図27】第九の実施形態のラダーコードと昇降コードとスラットの関係を示す平面図である。
図28】第九の実施形態のラダーコードと昇降コードとスラットの関係を示す平面図である。
図29】第九の実施形態のラダーコードと昇降コードとスラットの関係を示す平面図である。
図30】第九の実施形態のラダーコードと昇降コードとスラットの関係を示す斜視図である。
図31】第九の実施形態のラダーコードと昇降コードとスラットの関係を示す斜視図である。
図32】第九の実施形態のラダーコードと昇降コードとスラットの関係を示す側面図である。
図33】第九の実施形態のラダーコードと昇降コードとスラットの関係を示す斜視図である。
図34】第九の実施形態のラダーコードと昇降コードとスラットの関係を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
(第一の実施形態)
以下、この発明を具体化した第一の実施形態を図面に従って説明する。図1及び図2に示す横型ブラインドは、ヘッドボックス1から複数本(この実施形態では図4に示すように5本のラダーコード)のラダーコード2a〜2eが等間隔を隔てて垂下され、そのラダーコード2a〜2eに多数段のスラット3が支持されている。
【0023】
前記各ラダーコード2a〜2eの上方において、前記ヘッドボックス1内には支持部材4が配設され、その支持部材4にラダーコード吊下軸5が回転可能に支持され、そのラダーコード吊下軸5にラダーコード2a〜2eの上端が取着されている。そして、ラダーコード吊下軸5が回転されると、ラダーコード2a〜2eを介して各スラット3が同位相で回動される。
【0024】
前記ラダーコード吊下軸5には六角棒状の角度調節軸6が相対回転不能に挿通され、その角度調節軸6の一端は前記ヘッドボックス1の右端部に設けられる操作装置7の出力軸に嵌合されている。
【0025】
前記操作装置7内にはギヤ機構が配設され、そのギヤ機構の入力軸8はヘッドボックス1から室内側に向かって斜め下方に突出されている。そして、入力軸8の先端にユニバーサルジョイント9を介して操作棒10が吊下支持されている。
【0026】
このような構成により、操作棒10の回転操作により操作装置7を介して角度調節軸6が回転され、ラダーコード吊下軸5が角度調節軸6と一体に回転される。
前記ラダーコード2a〜2eのうち、ヘッドボックス1の長手方向両側部及び中間部に吊下げされたラダーコード2a,2c,2eの吊下げ位置近傍において、前記ヘッドボックス1から3本の昇降コード11が垂下されている。3本の昇降コード11は、ヘッドボックス1の両側部から垂下される昇降コード11が、スラット3の室外側で前記ラダーコード2a,2eの縦糸に沿って垂下され、ヘッドボックス1の中間部から垂下される昇降コード11が、スラット3の室内側で前記ラダーコード2cの縦糸に沿って垂下される。
【0027】
前記ラダーコード2a〜2e及び昇降コード11の下端にはボトムレール12が取着されている。そして、昇降コード11が引き上げられると、ボトムレール12が引き上げられてスラット3が引き上げられる。
【0028】
前記昇降コード11の上端部は、前記ヘッドボックス1内に案内されるとともに、図1においてヘッドボックス1の右端側に案内される。そして、ヘッドボックス1内に配設されるストッパー装置13及び前記操作装置7の入力軸8を経て、前記操作棒10内に挿通され、操作棒10の下端に取着される把持部の下方でコードイコライザー14に取着されている。
【0029】
このような構成により、コードイコライザー14を下方へ引くと、ヘッドボックス1から各昇降コード11が同一長さで引き出され、ボトムレール12が水平方向を維持した状態で引き上げられる。
【0030】
前記ストッパー装置13は、昇降コード11の引き出し操作の後にボトムレール12及びスラット3の重量による昇降コード11の移動を阻止して、ボトムレール12及びスラット3の自重降下を阻止する機能を備えている。従って、ボトムレール12及びスラット3が所望高さまで引き上げられた状態で保持される。
【0031】
また、ボトムレール12及びスラット3の自重降下が阻止されている状態から、昇降コード11を引き出すと、ストッパー装置13の作動が解除されて、ボトムレール12及びスラット3の自重降下を許容するようになっている。従って、ボトムレール12及びスラット3を下限位置まで下降操作可能となっている。
【0032】
前記ラダーコード2a〜2eはほぼ同一構成であるのでラダーコード2aについて説明すると、図3に示すように、一対の縦糸15a,15b間にそれぞれ一枚のスラットを支持するための2本ずつの横糸16a,16bが上下方向に多数段設けられている。
【0033】
前記横糸16a,16bは一方の縦糸15aに横糸16aの端部が横糸16bの端部より上方に位置するように取着されるとともに、他方の縦糸15bには横糸16bの端部が横糸16aの端部より上方に位置するように取着されている。従って、横糸16a,16bの中間部には互いに交差する交差部17が形成され、その交差部17と一方の縦糸15aとの間に昇降コード挿通空間A1が形成されるとともに、交差部17と他方の縦糸15bとの間にスラット挿通空間A2が形成されている。
【0034】
図4に示すように、前記ラダーコード2a,2eには、全段の横糸16a,16b間のスラット挿通空間A2にスラット3が挿通され、図5に示すように、各段の横糸16a,16bの交差部17が前記スラット3の幅方向端縁に形成された切欠き18に係合するようになっている。従って、各スラット3はラダーコード2a,2eに対しその長手方向への横ずれが防止される。
【0035】
図4に示すように、ラダーコード2a,2eの縦糸15aの近傍には前記昇降コード11が垂下され、最上段のスラット3aを含む上部5段のスラット3が支持される横糸16a,16bの昇降コード挿通空間A1には昇降コード11が挿通されていない。6段目より下方のスラット3が支持される横糸16a,16bの昇降コード挿通空間A1には昇降コード11が挿通されている。
【0036】
そして、図6に示すように、昇降コード挿通空間A1に挿通された昇降コード11と切欠き18との間に交差部17が介在されるように昇降コード11が昇降コード挿通空間A1に挿通されている。
【0037】
なお、昇降コード11を昇降コード挿通空間A1に対し左右方向において逆方向から挿入すると、昇降コード挿通空間A1とスラット挿通空間A2が昇降コード11に対し交差部17で区画されない状態となり、昇降コード11は昇降コード挿通空間A1から交差部17を通り抜けてスラット挿通空間A2に移動可能となる。
【0038】
上部5段のスラット3a,3を支持する範囲の縦糸15aには上下2箇所に案内リング19a,19bが取着され、その案内リング19a,19bに前記昇降コード11が挿通されている。
【0039】
ヘッドボックス1の長手方向中間部に吊下支持されるラダーコード2cは、前記ラダーコード2a,2eとは前後方向に逆となるように吊下支持され、室内側に縦糸15aが垂下され、室外側に縦糸15bが垂下されている。
【0040】
そして、最上段のスラット3aを含む上部6段のスラット3が横糸16a,16bの交差部17の後方に位置するスラット挿通空間A2に挿通されて、交差部17がスラット3,3aの切欠き18に係合している。また、7段目より下方のスラット3はスラット挿通空間A2に挿通されず、横糸16a,16b上に載せられている。
【0041】
ラダーコード2cの室内側の縦糸15a近傍には昇降コード11が垂下され、ラダーコード2a,2eと同様に、上部6段のスラット3a,3を支持する範囲の縦糸15aには上下2箇所に案内リング19a,19bが形成され、その案内リング19a,19bに前記昇降コード11が挿通されている。
【0042】
また、ラダーコード2cに対し、7段目より下方の横糸16a,16bの昇降コード挿通空間A1には、2段おき、すなわち3段につき1段の横糸16a,16bの昇降コード挿通空間A1に昇降コード11が挿通されている。
【0043】
前記ラダーコード2b,2dでは、全段の横糸16a,16bにスラット3,3aが挿通されず、横糸16a,16b上に載せられている。
図1及び図2に示すように、前記最上段のスラット3aには前記昇降コード11が垂下される位置にスラット押さえ20が取着され、ラダーコード2a,2c,2eの縦糸15a,15b及び昇降コード11に係合して、スラット3aの横ずれを防止するようになっている。なお、図4以降では、説明の都合上スラット押さえ20を図示していない。
【0044】
次に、上記のように構成された横型ブラインドの作用を説明する。
コードイコライザー14を掴んで下方へ引くと、ヘッドボックス1内から操作装置7及び操作棒10を経て昇降コード11が引き出される。すると、ボトムレール12が引き上げられ、下段のスラット3から順次ボトムレール12上に積層された状態で引き上げられる。
【0045】
スラット3及びボトムレール12を所望高さまで引き上げた状態でコードイコライザー14を手放すと、ストッパー装置13が作動して操作装置7からヘッドボックス1内への昇降コード11の引き込みが阻止され、ボトムレール12の自重降下が阻止されて、スラット3が所望高さに吊下支持される。
【0046】
また、この状態から昇降コード11をヘッドボックス1から僅かに引き出すと、ストッパー装置13の作動が解除される。この状態で昇降コード11をヘッドボックス1に引き込ませれば、ボトムレール12及びスラット3の下降操作が可能である。
【0047】
操作棒10を回転操作すると、操作装置7を介して角度調節軸6が回転され、ラダーコード吊下軸5及びラダーコード2a〜2eを介して各スラット3,3aが同位相で回動される。
【0048】
上記のようなスラット3の昇降操作時及び回動操作時において、各スラット3,3aはその切欠き18が両側のラダーコード2a,2eの交差部17に係合している。また、上部6段のスラット3,3aでは中央のラダーコード2cの交差部17に切欠き18が係合している。従って、各スラット3,3aの長手方向への横ずれが防止される。
【0049】
各昇降コード11は両側のラダーコード2a,2eに対し、上から5段目までの間で2つの案内リング19a,19bに挿通されるとともに、上から6段目より下方の横糸16a,16bの昇降コード挿通空間A1に挿通されている。中央部のラダーコード2cに対し、昇降コード11は上から6段目までの間で2つの案内リング19a,19bに挿通されるとともに、上から7段目より下方では、3段につき1段の横糸16a,16bの昇降コード挿通空間A1に挿通されている。従って、ラダーコード2cで昇降コード11と横糸16a,16bとの摩擦が軽減される。
【0050】
上記のように構成された横型ブラインドでは、次に示す効果を得ることができる。
(1)全段のスラット3,3aの両側を支持するラダーコード2a,2eにおいて、横糸16a,16bの交差部17がスラット3,3aの切欠き18に係合しているので、スラット3,3aの横ずれを阻止することができる。特に、切欠き18がスラット3の上縁となるように回動した場合にも、交差部17は切欠き18に係合し易いので、位置ずれが生じない。
(2)ラダーコード2a,2eで、ボトムレール12の両端部を吊下支持する昇降コード11を6段目より下方のスラット3を支持する横糸16a,16bの昇降コード挿通空間A1に挿通したので、ボトムレール12の重量で緊張される昇降コード11が縦糸15aの近傍に保持される。従って、スラット3の引き上げ操作時にボトムレール12上に積層されるスラット3の前後方向の蛇行を防止することができる。
(3)ボトムレール12の両端部を吊下支持する昇降コード11をラダーコード2a,2eの6段目より下方の横糸16a,16bの昇降コード挿通空間A1に挿通したので、スラット3,3aの回動操作時に、上部6段のスラット3,3aに対する昇降コード11の干渉を抑制することができる。従って、上部6段のスラット3,3aをほぼ垂直方向まで回動させて遮光性を確保することができる。
(4)スラット3,3a及びボトムレール12の長手方向中央部を支持するラダーコード2cの上から7段目より下方では、昇降コード11が3段につき1段の横糸16a,16bの昇降コード挿通空間A1に挿通されている。従って、昇降コード11と横糸16a,16bとの摩擦を軽減することができるので、スラット3,3aの引上げ操作に要する操作力を軽減することができるとともに、スラット3の引き上げ操作時にボトムレール12上に積層されるスラット3の前後方向の蛇行を防止することができる。
【0051】
特に、ヘッドボックス1の長手方向中央からラダーコード2c近傍に垂下される昇降コード11には、ボトムレール12及びスラット3による荷重が、ラダーコード2a,2e近傍に垂下される昇降コード11より大きくなる。従って、ラダーコード2cの横糸16a,16bと昇降コード11との摩擦を軽減することは、操作力の軽減に寄与すること大である。
(5)昇降コード11とラダーコード2cの横糸16a,16bとの摩擦を軽減することができるので、ボトムレール12及びスラット3の引き上げ操作及び下降操作を円滑に行うことができる。
(6)ラダーコード2cでの昇降コード11の横糸16a,16b間への挿通箇所を少なくすることができるので、ラダーコード2cに昇降コード11を挿通するための工数を削減することができる。従って、ラダーコード2cに対する昇降コード11の組み立て作業を簡略化することができる。
(第二の実施形態)
図7図13は、第二の実施形態を示す。この実施形態は、前記第一の実施形態のラダーコード2a,2c,2eと、そのラダーコード2a,2c,2eに挿通する昇降コード11の構成を変更したものである。
【0052】
図7に示すように、ラダーコード2a,2c,2eの縦糸15aには各段の横糸16a,16bの近傍に昇降コード11を挿通するための案内環21がそれぞれ形成されている。
【0053】
この案内環21は、図11に示すように、縦糸15a,15bに編み込まれた横糸16a,16bとは別の第三の横糸22を縦糸15aから環状に露出させたものである。また、図12に示すように、一方の横糸16aを縦糸15aに貫通させて環状に露出させた後、縦糸15aに編み込んだり、図13に示すように、縦糸15aに編み込まれている他方の横糸16bを環状に露出させた後、縦糸15aを経て縦糸15bに編みこむようにして形成してもよい。
【0054】
図12及び図13に示す案内環21は、縦糸15a,15b間で交差する横糸16a,16bより若干下方若しくは上方に位置している。
図7に示すように、ラダーコード2a,2eでは昇降コード11が全段の横糸16a,16bの近傍で各案内環21に挿通されるとともに、全段の横糸16a,16b間にスラット3が挿通されている。
【0055】
ラダーコード2cでは最上段のスラット3aを含む上部6段のスラット3の側方で、図8に示すように、昇降コード11が案内環21に挿通され、図10に示すように、その下方では昇降コード11が3段につき1段の横糸16a,16bの近傍の案内環21に挿通されている。
【0056】
ラダーコード2cで支持されるスラットは、スラット3aを含む上部6段のスラット3が図8に示すように横糸16a,16bに挿通され、その下方の各段では図9及び図10に示すように、スラット3が横糸16a,16bに載せられている。その他の構成は前記第一の実施形態と同様である。
【0057】
このような構成により、第一の実施形態と同様な効果を得ることができる。
(第三の実施形態)
図14図17は、第三の実施形態を示す。この実施形態は、第二の実施形態に対し、中央部のラダーコード2cに挿通する昇降コード11の構成を変更したものである。ラダーコード2a,2eに挿通する昇降コード11の構成は、第二の実施形態と同様である。
【0058】
ラダーコード2cでは最上段のスラット3aを含む上部6段のスラット3の側方で、図15に示すように、昇降コード11が案内環21に挿通されている。7段目から下方のスラット3の側方では、図17に示すように、昇降コード11が3段につき1段の横糸16a,16bの昇降コード挿通空間A1に挿通され、その間の2段のスラット3の側方では、図16に示すように、昇降コード挿通空間A1及び案内環21のいずれにも挿通されていない。
【0059】
このような構成により、第一の実施形態と同様な効果を得ることができる。
(第四の実施形態)
図18図21は、第四の実施形態を示す。この実施形態は、第一の実施形態に対し、ラダーコード2cに挿通する昇降コード11の構成を変更したものであり、それ以外の構成は、第一の実施形態と同様である。
【0060】
ラダーコード2cの6段目より下方の各段の横糸16a,16bに対し、昇降コード11が2段おきに各横糸16a,16bの側方を交互に通過するように、ラダーコード2cに対し左右方向にジグザグ状に挿通されている。
【0061】
すると、ラダーコード2cでは上部6段のスラット3の側方で、図19に示すように、昇降コード11が縦糸15aの側方に位置し、7段目から下方のスラット3の側方では、図21に示すように、昇降コード11が3段につき1段の横糸16a,16bの右側あるいは左側を左右方向に交互に通過する。そして、その間の2段のスラット3の側方では、図20に示すように、昇降コード11が縦糸15aの近傍に位置している。
【0062】
このような構成により、第一の実施形態と同様な効果を得ることができる。
(第五の実施形態)
図22は、第五の実施形態を示す。この実施形態は、ラダーコード2a,2eの横糸16a,16b間への昇降コード11の挿通方向が第一の実施形態と異なるものである。その他の構成は第一の実施形態と同様である。
【0063】
図22に示すように、ラダーコード2aの上から6段目より下方の横糸16a,16bの昇降コード挿通空間A1に昇降コード11が挿通されている。同図に示す挿通方向では、昇降コード11は交差部17で横糸16a,16b間をすり抜けてスラット挿通空間A2内に移動可能であり、実質的に昇降コード挿通空間A1とスラット挿通空間A2とは区画されない状態となる。
【0064】
このような構成でも、ラダーコード2a,2eの横糸16a,16bでスラット3,3aの横ずれを防止することができる。
(第六の実施形態)
図23は、第六の実施形態を示す。この実施形態では、スラット3の両端部を支持するラダーコード2a,2eの各段の横糸31a,31bを平行な横糸として形成し、各横糸31a,31bを上下方向にひっくり返して交差部32a,32bを形成し、その交差部32a,32b間で横糸31a,31b間にスラット3が挿通されている。そして、一方の交差部32aがスラット3の切欠き18に係合して、スラット3の横ずれが防止される。
【0065】
一方の縦糸15aと前記各段の横糸31a,31bの交差部32aとの間に昇降コード挿通空間A1が形成され、ラダーコード2aの上から6段目より下方の昇降コード挿通空間A1に昇降コード11が挿通されている。
【0066】
このような構成により、ラダーコード2a,2eの横糸31a,31bでスラット3,3aの横ずれを防止することができる。
(第七の実施形態)
図24及び図25は、第七の実施形態を示す。この実施形態は、ラダーコード2a,2eの上から6段目より下方の横糸に支持されるスラットの構成を示す。
【0067】
ラダーコード2a,2eは、第一の実施形態と同様に、縦糸15a,15b間に交差部17を備えた2本ずつの横糸16a,16bが形成されている。ラダーコード2a,2eの上から6段目より下方では、スラット3が横糸16a,16b上に載せられ、切欠き18が横糸16a,16bに係合可能となっている。
【0068】
また、横糸16a,16b間の昇降コード挿通空間A1には昇降コード11が挿通されている。
このような構成により、図24に示すようにスラット3を水平方向としたとき及び図25に示すようにスラット3を全閉状態としたとき、ラダーコード2a,2eの横糸16a,16bが切欠き18に係合するので、スラット3の横ずれを防止することができる。
(第八の実施形態)
図11図13に示すように、各段の横糸16a,16bの近傍の縦糸15aに案内環21を形成したラダーコードをスラット両端部を支持するラダーコード2a,2eとして使用する。そして、ラダーコード2a,2eの上から6段目より下方では、スラット挿通空間A2にスラット3を挿通し、縦糸15aの近傍で交差部17にスラット3の切欠き18を係合させる。そして、案内環21に昇降コード11を挿通する。
【0069】
このような構成とすることにより、ラダーコード2a,2eの横糸16a,16b及び昇降コード11を切欠き18に係合させて、スラット3の横ずれを防止することができる。
(第九の実施形態)
図26図34は、第九の実施形態を示す。この実施形態は、各段に平行な横糸を備えたラダーコードを使用しながら、スラットの両端部を支持するラダーコードによりスラットの横ずれを防止するようにしたものである。
【0070】
この実施形態のラダーコード2a〜2eは、図23に示すように、縦糸15a,15b間に2本の横糸31a,31bが平行に形成され、各段に案内環21が形成されたものを使用する。そして、ラダーコード2b,2dでは、全段で横糸31a,31b上にスラット3が載せられている。
【0071】
ラダーコード2a,2c,2eの最上部の3段の第一の範囲R1では、図27及び図30に示すように、横糸31a,31bが上下方向にひっくり返されて交差部32a,32bが形成され、その交差部32a,32b間にスラット3が挿通されている。
【0072】
また、各横糸31a,31bの近傍において、縦糸15aには案内環21が形成され、ラダーコード2a,2c,2eの最上部の3段では、その案内環21に昇降コード11が挿通されている。
【0073】
ラダーコード2a,2eの4段目から下方の第二の範囲R2では、図29及び図31に示すように、横糸31a,31b間にスラット3が挿通されるとともに、昇降コード11はスラット3の切欠き18内で横糸31a,31b間に挿通されている。
【0074】
なお、昇降コード11は、図32において前記交差部32aを通過して縦糸15a側に移動し得る方向で横糸31a,31b間に挿通されている。すなわち、図22に示す昇降コード11と交差部17との関係と同様である。従って、スラット3を垂直方向に回動させるとき、昇降コード11がスラット3の切欠き18に係合し易くなっている。
【0075】
このような構成により、昇降コード11はラダーコード2a,2eの横糸31a,31b位置で切欠き18に係合する位置に保持される。
ラダーコード2cの4段目以降では、図29及び図33に示すように、まず1段の第三の範囲R3で、昇降コード11が案内環21に挿通されるとともに、スラット3が平行な横糸31a,31b上に載せられている。
【0076】
第三の範囲R3の下方に位置する4段の第四の範囲R4では、図28及び図34に示すように、スラット3が平行な横糸31a,31b上に載せられ、昇降コード11は案内環21に挿通されない。そして、上記のような第三の範囲R3と第四の範囲R4が交互に形成される。
【0077】
上記のように構成された横型ブラインドでは、スラット3の両端部を支持するラダーコード2a,2eの第二の範囲R2で昇降コード11をラダーコード2a,2eの縦糸15aの近傍に保持しながら切欠き18に係合させているので、スラット3の横ずれを防止することができる。
【0078】
また、スラット3の中間部を支持するラダーコード2cでは、第一の範囲R1の下方では5段につき1段の第三の範囲R3でのみ昇降コード11が案内環21に挿通される。従って、昇降コード11をラダーコード2cの縦糸15a近傍に保持しながら、スラット3の昇降操作時の昇降コードと案内環21との摩擦を軽減して、スラットの引き上げ操作に要する操作力を軽減し、かつスラット3の下降操作を円滑に行うことができる。
【0079】
上記実施形態は、以下の態様で実施してもよい。
・上記各実施形態のスラット中央部のラダーコード2cにスラット3及び昇降コード11を挿通する構成と、スラット両端部でスラット3の横ずれを防止するようにラダーコード2a,2eにスラット3及び昇降コード11を挿通する構成とを適宜組み合わせて実施してもよい。
・昇降コードは、スラットの前方又は後方のいずれかのみに垂下され、その昇降コードの下端にボトムレールを取着してもよい。
【符号の説明】
【0080】
1…ヘッドボックス、2a〜2e…ラダーコード、3…スラット、7…スラット駆動装置(操作装置)、11…昇降コード、15a,15b…縦糸、16a,16b,31a,31b…横糸、17,32a,32b…交差部、18…切欠き、21…第一の保持手段・第二の保持手段(案内環)、A1…第一の保持手段・第二の保持手段(昇降コード挿通空間)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
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図20
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図34