【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の状況を出発点として、本発明の目的は、先行技術と関連して記載された技術的課題を緩和することである。特に、意図は、とりわけほとんどノイズなしで作動する送給装置を開示することである。
【0007】
これらの目的は、請求項1の特徴による送給装置によって達成される。送給装置のさらに有利な実施形態は、従属請求項において示される。請求項において個々に存在する特徴は、任意の技術的に意味のある方法で組み合わされることができ、そして、本発明の追加的な異型実施形態を生じさせる記載からの説明的な材料によって補充されることができる。
【0008】
したがって、提案は、還元剤タンクから内燃機関の排ガス処理デバイスまで還元剤を送給するための送給装置であって、装置は、部分的に剛性の還元剤ライン、および、還元剤ライン内に配置され、かつ還元剤タンクから排ガス処理デバイスへの送給方向を有する送給ポンプを備え、以下のグループから少なくとも1つの振動補償手段を有する送給装置に対してである:
−送給方向に関して送給ポンプの上流の流入補償手段;
−送給方向に関して送給ポンプの下流の流出補償手段;
−送給ポンプの内部のポンプ内部補償手段;および、
−送給ポンプの固定部上の構造産生ノイズ補償手段。
【0009】
用語「還元剤」はまた、還元剤が生成され得る還元剤前駆体に関連して本明細書で使われる。流入補償手段は、還元剤ラインの以下の部分の少なくとも1つに提供される:送給ポンプの上流に、流入ラインに、または送給ポンプへの供給ラインに。流出補償手段は、還元剤ラインの以下の部分の少なくとも1つに提供される:送給ポンプの下流に、ドレンラインに、または送給ポンプからの放出ラインに。ドレンラインまたは放出ラインは、流出ラインとも呼ばれる。
【0010】
還元剤ラインの場合、前記ラインが少なくとも部分的に剛性でなければならないことが分かっている。液体水性の尿素溶液は凍結し得る。そして、それを理由として、本発明による送給装置は、還元剤が送給装置を損傷させずに送給装置の中で凍結することができるというような方法で、および、送給装置内に冷凍還元剤が存在するときでも、送給装置の作動開始後に還元剤の送給が急速に再開されることができるというような方法で、設計されなければならない。少なくとも部分的に剛性の還元剤ラインは、通常、0.5mmを超える重要な壁厚を有する金属壁によって実現されることができる。この種の還元剤ラインは、そこに含まれる冷凍還元剤への急速な熱の導入に、したがって好都合な急速解凍に、特に適している。
【0011】
送給装置の送給ポンプは、好ましくはパルス的に作動する送給ポンプ、特にピストンポンプまたはダイアフラムポンプである。この種のポンプは、電磁ドライブによって駆動される作動ピストンを備えることができる。適切な場合、作動ピストンは戻しばねを備えることができる。電磁ドライブはしたがって、各作動ストロークにおいて戻しばねに対抗して作動ピストンを動かす。作動ピストンはその後、戻しばねのばね力によって元に戻される。さらに、ピストンタイプのダイアフラムポンプを使用することも可能である。ダイアフラムは、伝達流体を介して作動ピストンによって駆動される。送給装置の送給ポンプは、特にそれが剛性の還元剤ラインと相互作用するときに、送給装置によって発せられるノイズの主要なソースであることが分かっている。パルス的に作動するポンプにおいて、送給ピストンは通常、前後に動く(例えばダイアフラムタイプの送給ポンプ)。この場合、送給ピストンは、定期的に加速されなければならず、および制動されなければならない。特に加速または制動が突然である場合、送給ピストンは例えばストップにぶつかるので、ショックがある。そしてそれは、一方で、送給ポンプのボディを介して構造産生ノイズとして伝達されて、他方で、還元剤ラインにおける流れパルスとして検出されることもできて、送給ポンプから出て行くこともできる。
【0012】
本発明による送給装置の文脈の範囲内で、送給ポンプによって伝達されるノイズは、4つの異なる方法のうちの少なくとも1つにおいて補償されることができる。還元剤ラインの流入補償手段および/または流出補償手段は、(剛性の)還元剤ラインにおける流れパルスを緩和することができるかまたは補償することができると同時に、還元剤ラインの壁を介した構造産生ノイズの伝達を防止することができるかまたは減らすことができる。ポンプの固定部を介した構造産生ノイズの伝達は、送給ポンプの固定部上の適切な構造産生ノイズ補償手段によって、さらに防止されることができるかまたは減らされることができる。さらに、送給ポンプの内部にポンプ内部補償手段を提供することも可能である。前記補償手段は、ポンプ内に生じるノイズを初めから低レベルに保つ。この種の「サイレンサ」は、例えば、流れが通るオリフィスプレート等の形態でおよび/またはラインの流れ断面の変化の形態で、設けられることもできる。そして、これらのエレメントは、適切な場合、組み合わされることもできておよび/またはいくつかのエレメントが設けられることもできる。
【0013】
流入補償手段および/または流出補償手段の場合、流れパルスに起因するノイズ伝達の非常に多くの補償が、還元剤ラインにおいて、送給方向に関して送給ポンプの上流よりも送給ポンプの下流で必要とされることは、考慮されなければならない。これは、送給ポンプの流れパルスが送給方向に関してのみ重要であることの理由である。対応する圧力サージが流れ方向に関して送給ポンプの上流の吸入側に起こることが可能でもあるにもかかわらず、これは送給ポンプによる圧力サージ出力よりも通常かなり小さい。
【0014】
本発明の文脈の範囲内で、したがって、提供される流出補償手段を、それらが任意の流入補償手段が提示するボリュームの少なくとも2倍大きい、好ましくは2倍大きい、とりわけ少なくとも10倍大きいボリュームを有するというような方法で寸法取りすることは、特に有利である。多くの用途において、流入補償手段を完全に省くことおよび/または流出補償手段を、それらが対応する流入補償手段の少なくとも20倍、好ましくは少なくとも50倍大きいというような方法で寸法取りすることは、価値があってもよい。
【0015】
送給方向が以下のグループから少なくとも1つのエレメントを有する場合、本発明による送給装置は特に有利である:
−還元剤ラインが少なくとも部分的に形成され、そして送給ポンプが固定される金属ベースプレート;および、
−金属ハウジング。
【0016】
一般に、送給装置の内部の金属コンポーネントは、熱を伝導することに特に適している。金属コンポーネントはしたがって、送給装置が凍結状態において作動されるときに、解凍挙動における相当な改良を達成することを可能にする。しかしながら、金属コンポーネントは、特に良好なノイズ伝達器でもある。これは、この種の金属コンポーネントの高い弾性係数に特に起因する。このために、対応する金属コンポーネントを有する送給装置における適切な補償手段の提供は、特に有利である。
【0017】
少なくとも1つの流入補償手段が以下のグループから少なくとも1つのエレメントを含む場合、本発明による送給装置はまた特に有利である:
−還元剤ラインにおけるOリングシール、
−還元剤で満たされるベローズ、
−空気で満たされるベローズ、および、
−剛性の還元剤ラインにおけるフレキシブル還元剤ライン部。
【0018】
特に剛性の金属還元剤ラインの場合、還元剤ラインのOリングシールによって、還元剤ラインにおける流体のタイトな中断(interruption)を達成することは、可能である。変形例として、またはOリングシールに加えて、流入補償手段として軟質材料(例えばゴム)でできたスリーブを提供することも、可能である。このスリーブは、剛性の還元剤ラインにおける中断としておよび/または連続する剛性の還元剤ラインの中の挿入エレメントとして提供されることができる。剛性の還元剤ラインは、補償エレメントとして内部ゴムコート面(断面において)を有することも、可能である。この種の中断は、構造産生ノイズが還元剤ラインの壁によって伝達されることをより困難にする。還元剤で満たされるベローズは、還元剤ラインの実装部品として実現されることができる。例えば、還元剤ラインの壁は、対応する外向きの変形を有することを通じてこの種の統合されたベローズを含むことができる。この種のベローズの場合における本質的ポイントは、還元剤で満たされるボリュームが可撓性であるということである。還元剤ラインの残りの部分に対して還元剤ラインの壁を薄くすることは、したがって1つの可能性である。他の可能性は、他の領域におけるよりもベローズの領域において、還元剤ラインをより可撓性のある材料から作ることである。空気で満たされるベローズの使用も、可能である。この種のベローズは、還元剤ラインに隣接して直接形成されなければならなくて、圧力サージが還元剤ラインの範囲内にあるときに、圧力サージの効果を吸収するために、それが圧縮されることができなければならない。還元剤で満たされるベローズおよび空気で満たされるベローズの両方の場合において、伝達される構造産生ノイズの補償はまた、ベローズの領域では壁が特に薄くて、したがって、構造産生ノイズが減少した大きさだけ確実に伝達され得るという事実に起因する。空気で満たされるかまたは若干の他の圧縮性の媒体で満たされるベローズの場合、ベローズ内の気体圧力によって正確にベローズの減衰効果を設定することは、可能である。例えば、ノイズ補償が特定の騒音レベルより下で起こるように、減衰効果は設定されることができる。ベローズは、例えば、それを剛性面に対して支持するばねを備えることもできる。このようにして、ベローズの挙動に影響を及ぼすことは、可能である。
【0019】
さらに、部分的に剛性の還元剤ラインの範囲内でフレキシブル還元剤ライン部を提供することも、可能である。明らかに、この種のフレキシブル還元剤ライン部は、剛性の還元剤ラインを有する本発明による送給装置の一般的設計概念と少なくとも部分的に矛盾する。しかしながら、送給ポンプの若干の領域におけるこの種の(小さい)フレキシブル還元剤ライン部は、送給ポンプから残りの送給装置への構造産生ノイズの伝達の特に有効な補償を達成することを可能にする。一般に、送給ポンプと残りの送給装置との間の解放可能な接続がいずれにせよ意味されるので、フレキシブル還元剤ライン部の使用が特に実施しやすいのは、正確にこの領域内である。フレキシブル還元剤ライン部を、それが金属壁(特に金属ハウジングの壁)と直接接触していて、したがってフレキシブル還元剤ライン部の内部への熱の有効な導入を許容するというような方法で配置することも、可能である。
【0020】
少なくとも1つの流出補償手段が以下のグループから少なくとも1つのエレメントを含む場合、送給装置はまた本発明に対応する:
−還元剤ラインにおけるOリングシール、
−還元剤で満たされるベローズ、
−空気で満たされるベローズ、
−流れ狭窄部、
−流れ偏向部、
−干渉生成面、および、
−剛性の還元剤ラインにおけるフレキシブル還元剤ライン部。
【0021】
送給装置からの流出において、送給方向に関して送給ポンプの下流での、還元剤における流れパルスの補償は、特に、送給ポンプから残りの送給装置へのノイズの伝達を補償するために通常とりわけ重要である。
【0022】
還元剤ラインにおけるOリングシールの、還元剤で満たされるベローズの、空気で満たされるベローズの、および部分的に剛性の還元剤ラインにおけるフレキシブル還元剤ライン部の、一般動作モードは、流入補償手段に関する説明の文脈においてすでに説明された。これらの説明は、ここに参照により完全に組み込まれる。流入補償手段の実施形態および提示されたこの手段の修正はまた、ここにも参照により完全に組み込まれて、流出補償手段に適用されることもできて移転されることもできる。
【0023】
加えて、流れ狭窄部が流出補償手段として設けられることも、可能である。この種の流れ狭窄部は、液動抵抗を表す。そして、それによって、還元剤ラインにおける流れパルスは少なくとも部分的に補償される。還元剤の限られた量だけが適切な流れ狭窄部を通って流れることができるので、そしてその結果、送給ポンプの送給量は減少するので、流れ狭窄部もまた送給ポンプの送給ピストンの減衰を生じる。流れ偏向部もまた類似の方法で作用する。これにより、還元剤の流れの内部で渦巻きを達成することも、加えて可能である。そしてそれは、圧力サージの減少を少なくとも部分的に導くことができる。干渉を生成する表面を提供することも、さらに可能である。そして、それによって、還元剤の対応する偏向および渦巻く流れは生じる。これらは同様に圧力サージの減少をもたらす。干渉を生成するために、流出ラインは、ねじのように形づくられることもできる。ねじは、送給ポンプから現れる還元剤の流れにおける干渉の生成に特に適している。ねじは、音波がそこで消滅するというような方法で形づくられることができる。
【0024】
還元剤ラインにおいて、流れパルスはまた、壁で構造産生ノイズに少なくとも部分的に変換される。この変換のせいで、流出補償手段として流れパルスを補償するために特に適した補償手段、および構造産生ノイズを補償するために特に適した補償手段を提供することは、特に有利である。還元剤および/または空気で満たされるベローズあるいは流れ狭窄部または流れ偏向部は、流れパルスを補償するために特に適している。還元剤ラインを介する構造産生ノイズの伝達は、還元剤ラインの機械的分割による特に有効な方法において達成されることができる。Oリングシールは、ここで特に適切である。流出補償手段としての空気または還元剤で満たされるベローズあるいは流れ狭窄部または流れ偏向部と組み合わせてOリングシールを提供することは、したがって特に有利である。この場合、流れパルスを補償するための補償手段は、流れパルスとしてノイズの制御されない伝達を防止するために、流れ方向に関して最初に設けられなければならない。構造産生ノイズを補償するための補償手段は、その後、同様に有効な方法において構造産生ノイズの伝達を防止するために、設けられなければならない。
【0025】
流入補償手段または流出補償手段を得るために、流入ラインまたは流出ラインは、プラスチックから製造されることができる。例えば、ゴムホースが、流入ラインとしておよび/または流出ラインとして用いられることができる。多層の流入ラインおよび流出ラインもまた、特に有利である。この種のラインの特性、特にその柔軟性および熱伝導率は、多層ラインの場合に特に目標を絞り込んだ方法で調整されることができる。流入ラインおよび/または流出ラインがプラスチックから製造される場合、金属織物または金属細長片は、このプラスチックの内部に組み込まれることができる。相変化物質を有する流入ラインおよび/または流出ラインを実現することもまた、可能である。
【0026】
送給装置が金属ベースプレートを備えている場合、流入ラインおよび/または流出ラインを金属ベースプレートに(取り外し可能に/永久に)取り付けることは、必要でもよい。この取り付けは、金属ベースプレートと流入ラインおよび/または流出ラインとの間の十分な圧力タイト流体接続を確立しなければならない。
【0027】
送給装置のベースプレートに対する流入ラインのおよび/または流出ラインの取り付けは、柔軟な接着剤を用いて達成されることができる。取り付けは、物質的な結合によって、例えば溶接によって、さらに達成されることができる。ホースクランプを用いて固定部を実現することもまた、可能である。これは、流入ラインおよび/または流出ラインがゴムホースからなる場合、特に有利である。流入ラインおよび/または流出ラインを取り付けるために、(円筒状の)プラスチックスリーブまたはゴムスリーブを使用することもまた、可能である。そしてそれは、流入ラインおよび/または流出ラインとベースプレートとの間のシールのための中間部品として挿入される。プラスチックスリーブは、それがベースプレートおよび/または流入ラインまたは流出ラインを有する複数の環状シール面を形成するというような方法で、設計されることができる。プラスチックスリーブは、その外部表面上および/またはその内部表面上に、シール面を形成する複数の囲んでいるビードタイプの隆起を有することが好ましい。プラスチックスリーブが、少なくともいくつかの領域において平らな表面を有すること、および、その平らな表面と共にシール面を形成する環状の囲んでいる隆起が、プラスチックスリーブと共にシールするために流入ライン、流出ラインまたはベースプレート上に設けられることはまた、さらに可能である。
【0028】
少なくとも1つのポンプ内部補償手段が送給ポンプの内部に設けられて、以下のグループから少なくとも1つのエレメントを有する場合、送給装置はまた好ましい:
−フレキシブルストップ、
−絞られたストップ、および、
−弾性の伝達流体。
【0029】
このようにしてノイズが最小化されることができるかまたはそのソースで直接防止されることができるので、送給ポンプの内部にポンプ内部補償手段を設けることは、特に効果的である。送給ポンプによって生起される流れパルスを減らすことによって、送給装置の他の領域において流れパルスが構造産生ノイズを生成するのを防止することも、可能である。
【0030】
すでに説明されたように、パルス的に作動する送給ポンプは、一般に往復動式送給ピストンを備える。この送給ピストンは、送給される流体に直接作用するか、またはダイアフラムによって前記流体から分離されるか、いずれかである。ほとんどの場合、伝達流体はその後設けられる。そしてそれは、送給ピストンの力を特に穏やかな方法においてダイアフラムに伝達する。このようにして、送給される流体(この場合は還元剤)と送給ポンプのメカニズムとの間の接触を防止することは、可能である。一般に、還元剤は特に腐食性の効果を有するので、そして、送給ポンプのメカニズムは還元剤との接触によって損傷を受け得るので、これは特に有利である。外部のばねエレメントおよび/またはダンパエレメントは、設けられることもできる。前記エレメントは、ラインと関連するポンプ(全体)の運動/振動等を特に減少させるかまたは防止することにさえ影響を及ぼす。
【0031】
送給運動を実行後の送給ピストンの突然の制動は、構造産生ノイズおよび圧力サージの生成にとって特に問題を含む。送給ピストンが打つときにへこむ(yield)例えばフレキシブルストップによって、これは、少なくとも部分的に防止されることができる。絞られたストップを提供することも、さらに可能である。そして、そこにおいて、流体の量は、送給ストロークの終了前に狭くなる短い通路を通過しなければならなくて、送給ピストンを制動する重要な流動抵抗を与える。さらに、弾性の送給流体を提供することも、可能である。送給ピストンの制動は、その後、急に確かに起こる。しかし、伝達流体は、送給ピストンの移動によって圧縮されて、遅延をともなって拡大して、したがって、送給される還元剤において特定の圧力サージが生じないことを確実にする。
【0032】
ここで提案される対策(measures)は、送給装置の個々のポンプの開発を形成することもできる。
【0033】
少なくとも1つの構造産生ノイズ補償手段が送給ポンプの固定部上に存在して、以下のグループから少なくとも1つのエレメントを含む場合、送給装置はまた本発明によるものである:
−送給ポンプのフレキシブル固定部、
−送給ポンプの固定部上の断面積減少部、および、
−送給ポンプが固定されるベースプレートの防振支持。
【0034】
送給ポンプのフレキシブル固定部によって、送給ポンプから送給ポンプが固定されるコンポーネント(概して送給装置のベースプレート)への構造産生ノイズの伝達は、減らされることができるかまたは防止されることができる。送給ポンプおよびベースプレートよりも異なる材質から送給ポンプのこの種のフレキシブル固定部を実現することは、有利である。例えば、フレキシブル固定部は、プラスチックのブロックによって形成されることができる。その場合、送給ポンプから金属ベースプレートへの適切な熱ブリッジは、その後さらに設けられることができる。送給ポンプの固定部上の断面積減少部は、送給ポンプから送給ポンプが固定される対応するコンポーネントへの構造産生ノイズの伝達にとって利用できる断面積を減らす。これも、構造産生ノイズの伝達を防止するかまたは減らす。
【0035】
送給ポンプが固定されるコンポーネント(特にベースプレート)を、防振支持に固定することも、可能である。送給ポンプおよび/または対応する断面積減少部のフレキシブル固定部が、送給ポンプの固定部上に追加的に設けられる場合、金属ベースプレートは、送給ポンプの振動と反対の振動が与えられて、したがって送給ポンプの運動にとって有効な方法で補償する追加の減衰エレメントのような働きをする。このようにして、ベースプレートを越えて有効な方法で構造産生ノイズの伝達を防止することは、可能である。
【0036】
記載されている補償対策に加えておよび/または代わるものとして、フィードバック制御または方法論的アプローチに基づく補償対策を用いて、送給装置からの構造産生ノイズおよびノイズの伝達を実施することも、可能である。特に、意図は、還元剤タンクから内燃機関の排ガス処理デバイス(部分的に剛性の還元剤ラインおよび、還元剤ライン内に配置されて送給方向を有する送給ポンプを有する)へ還元剤を送給するための送給装置を作動する方法であって、以下のステップのうちの少なくとも1つを含む方法を本明細書に示すことである:
−圧力ピークの吸収、
−送給ポンプの送給ピストンの穏やかな制動、および、
−送給ポンプの送給ピストンの穏やかな加速。
【0037】
本発明による送給装置と関連してすでに説明されたように、送給デバイスによって生成されるノイズは、送給運動に起因する流れパルスと、および付随する圧力ピークと基本的に関係がある。
【0038】
記載された方法の文脈の範囲内で、これらの圧力ピークを正確に制限することは、可能である。還元剤のための送給装置は、一般に戻し弁を有する。そして、それによって、送給される還元剤は、送給装置から還元剤タンク内へと戻ることができる。この目的のために、この種の戻し弁は、通常、送給方向に関して送給ポンプの下流に配置されて、そして、圧力ピークが制限されるという点でそれらが8バールより上の、特に10バールより上の、特に好ましくは12バールより上の特定の閾値で開くというような方法で設定されることができる。
【0039】
送給ポンプの送給ピストンの穏やかな(減らされた)制動または送給ポンプの送給ピストンの穏やかな(減らされた)加速も、さらに起こることができる。これは、特に、フィードバック制御に基づく対策によって達成されることができる。例えば、送給ピストンの電磁ドライブを作動するための電流は、送給ピストンがいずれの場合にも穏やかに制動されるかまたは加速されるように、送給ピストンを制動するおよび加速するために(連続的に)それぞれ増加されるおよび減少されることができる。送給ピストンに対する急速効果を達成するために、(電磁)ドライブの極性が(局所的におよび/または限られた時間)逆にされることは、同様に可能である。送給ピストンを制動することができる追加コイルを提供することも可能である。
【0040】
ノイズのアクティブ補償もまた可能である。例えば、送給装置においてノイズをキャンセルする拡声器を提供することは、可能である。この目的のために、超音波範囲において作動する拡声器を使用することも、可能である。
【0041】
本発明は、内燃機関および、選択的な触媒還元のために設定される少なくとも1つの排ガス処理デバイスを有する排気システム、および本発明による送給装置を備える自動車両に特に有利である。
【0042】
本発明による方法を実施するために設定される送給装置を有する自動車両もまた、本発明によるものである。
【0043】
本発明による送給装置と関連して説明された効果および特別な実施形態は、本明細書に記載される方法に対して類似して適用されることができて移転されることができる。方法の効果および特別な特徴および実施形態は、同様に本発明による送給装置に転送されることができる。