(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そのようなはんだ付け装置の利用において、座標を数値入力し、その入力された座標に基づいてはんだ付けのポイント設定を行うシステムがある。しかし、そのようなはんだ付けのポイントの設定を数値入力のみで行うのは、直感的ではなく、入力に多くの時間を費やすこととなる。また、設定したポイントに対して繰り返し実動作を実行し、その設定を確かめる必要がある。
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであり、容易にはんだ付けの位置の設定を行うことができる位置設定装置、位置設定方法および位置設定プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、第1の発明は、はんだ付け装置によりはんだ付けがなされる基板の画像を表示部に表示させる表示制御部と、基板の画像上におけるはんだ付け位置を基板の画像上における座標に変換する座標変換部と、
連続して位置するはんだ付け位置からなる範囲または連続はんだ付け範囲を1つのグループとして設定し、グループを経由する経路を算出することで座標を通過する最適経路を算出する経路算出部と、経路算出部により求められた最適経路と、座標を前記はんだ付け装置に出力する出力部とを備える位置設定装置である。
【0007】
また、第2の発明は、
表示制御部により、はんだ付け装置によりはんだ付けがなされる基板の画像を表示部に表示させ、
座標変換部により、基板の画像上におけるはんだ付け位置を前記基板の画像上における座標に変換し、
経路算出部により、連続して位置するはんだ付け位置からなる範囲または連続はんだ付け範囲を1つのグループとして設定し、全てのグループを通過する経路の全組み合わせを求め、経路の全組み合わせを移動距離の長さに基づいて最短の経路を求めることにより座標を通過する最適経路を算出し、
出力部により、求められた前記最適経路と前記座標を前記はんだ付け装置に出力する位置設定方法である。
【0008】
また、第3の発明は、
表示制御部により、はんだ付け装置によりはんだ付けがなされる基板の画像を表示部に表示させ、
座標変換部により、基板の画像上におけるはんだ付け位置を基板の画像上における座標に変換し、
経路算出部により、連続して位置するはんだ付け位置からなる範囲または連続はんだ付け範囲を1つのグループとして設定し、全てのグループを通過する経路の全組み合わせを求め、経路の全組み合わせを移動距離の長さに基づいて最短の経路を求めることにより座標を通過する最適経路を算出し、
出力部により、求められた前記最適経路と前記座標を前記はんだ付け装置に出力する位置設定方法をコンピュータに実行させる位置設定プログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、はんだ付けの位置の設定を容易に行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
<1.実施の形態>
[1−1.位置設定装置の構成]
[1−2.位置設定装置における処理]
<2.変形例>
【0012】
<1.実施の形態>
[1−1.位置設定装置の構成]
まず、
図1を参照して、位置設定装置10の構成について説明する。
図1は、位置設定装置10の構成を示すブロック図である。位置設定装置10は、表示制御部11、座標変換部12、経路算出部13および出力部14とから構成されている。位置設定装置10は、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン、サーバなどの機器において動作するものである。ただし、位置設定装置10は、位置設定装置単体で動作する装置として構成されてもよい。
【0013】
位置設定装置10には、上述した他の機器などが備える表示部20、入力部30が接続されている。ただし、位置設定装置10自体が表示部20および入力部30を備える構成であってもよい。
【0014】
表示部20は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)、有機EL(Electro Luminescence)パネルなどにより構成された画像表示手段である。表示部20には、表示制御部11の制御のもと、はんだ付け位置設定の対象である基板の画像(以下、基板画像と称する。)、ユーザによるはんだ付け位置入力のためのUI(User Interface)である位置入力画面などが表示される。位置入力画面の構成については後述する。
【0015】
入力部30は、ユーザからの操作入力を受け付ける入力手段である。入力部30は、例えば、マウス、トラックボール、キーボード、スタイラスペン、表示部20と一体に構成されたタッチパネルなどのポインティングデバイスである。タッチパネルは、例えば静電容量方式タッチパネル、感圧式タッチパネルなどである。位置設定装置10には、入力部30からユーザによる入力内容を示す入力情報が供給される。
【0016】
また、位置設定装置10は、はんだ付け装置40に接続されている。はんだ付け装置40は、位置設定装置10からはんだ付け位置を示す情報を受けて、その情報に基づいて基板に対してはんだ付けを行う。位置設定装置10とはんだ付け装置40の接続は、例えば、USB(Universal Serial Bus)、LAN(Local Area Network)ケーブル、光ファイバケーブルなどの有線接続を利用してもよいし、Wi−Fi、無線LAN、LTE(Long Term Evolution)などの無線接続を利用してもよい。
【0017】
はんだ付け装置40は、一例として、基板の移送機構、フラクサ、プリヒータ、はんだ槽、冷却機構等を備え、基板に対しはんだ付けを行う装置である。移送機構ははんだ付けの対象となる基板を移送し、フラクサは移送機構に沿って基板にフラックスを塗布する。プリヒータは、フラクサにてフラックス塗布された基板を予加熱する。はんだ槽は、プリヒータの次工程に配置され、プリヒータにより予加熱された基板を波高制御自在の噴流はんだによりはんだ付けされる。はんだ槽は、移動可能なはんだ噴流ノズルを備え、そのノズルから溶融はんだを基板に当てることにより、局所はんだ付け(ポイントディップ)を行うことが可能である、冷却機構は、はんだ槽の次工程に配置され、はんだ付け後の基板の冷却を行うものである。なお、このはんだ付け装置40の構成はあくまで一例であるため、はんだ付け装置40の構成はこれに限られるものではない。局所はんだ付けを行うことができるはんだ付け装置であればどのような構成のものであってもよい。
【0018】
位置設定装置10には、基板画像が入力される。基板画像は、位置設定装置10とは別個のスキャナなどで基板を読み取ることにより作成されたものでもよいし、デジタルカメラなどの撮像装置により基板を撮影することにより取得されたものでもよい。基板画像は、位置設定装置10が動作するパーソナルコンピュータなどの機器から位置設定装置10に供給するようにしてもよいし、直接、位置設定装置10に入力されるようにしてもよい。
【0019】
表示制御部11は、表示部20における表示を制御するものである。表示制御部11は、基板画像が入力されると、その基板画像の表示を含めた位置入力画面を表示部20に表示させる。
図2に位置入力画面の一例を示す。
【0020】
位置入力画面には、基板サイズ表示21、はんだ付け位置リスト表示22、基板画像表示23、値入力ウィンドウ24などが含まれている。基板のサイズ表示21は、例えば、基板のサイズをmm単位で表示する。基板のサイズは、ユーザが入力するようにしてもよいし、画像解析により算出されるようにしてもよい。
【0021】
はんだ付け位置リスト表示22は、ユーザにより入力されたはんだ付け位置を、そのはんだ付け位置におけるはんだ付けの詳細情報と共にリスト形式で表示するものである。これにより、ユーザは自身が入力し、基板に対して設定されたはんだ付け位置を容易に確認することができる。はんだ付けの詳細情報としては、例えば、部品名、X座標、Y座標、Z座標、はんだ付け用ノズルのX方向の移動距離、はんだ付け用ノズルのY方向の移動距離、はんだ付け用ノズルのZ方向の移動距離、はんだ付け用ノズルの停止時間、塗布の有無および種類、などがある。ただし、はんだ付けの詳細情報はこれに限られるものではない。これらの情報の一部を表示しないようにしてもよいし、さらに他の情報を表示するようにしてもよい。
【0022】
基板画像表示23において、基板画像が大きく表示されている。ユーザは、マウスなどの入力部30を用いて、表示されている基板画像上の所望の位置にカーソル31を合わせることにより、容易にはんだ付け位置の入力を行うことができる。入力部30が表示部20と一体に構成されたタッチパネルである場合には、基板画像上の所望の位置に指などを接触させることにより、容易にはんだ付け位置の入力を行うことができる。はんだ付け位置の入力が行われると、その入力情報は座標変換部12に供給される。
【0023】
また、ユーザは、基板画像上において、はんだ付けを行う範囲を入力することも可能である。例えば、入力部30がマウスである場合には、ユーザがマウスをクリックした位置がはんだ付け範囲の始点となり、一旦クリック状態を解除してマウスを移動させ、ユーザが再度クリックした位置がはんだ付け範囲の終点となる。入力部30がタッチパネルである場合には、ユーザが指などをタッチパネルに接触させた位置がはんだ付け範囲の始点となり、一旦指をタッチパネルから離間させ、再び指などをタッチパネルに接触させた位置がはんだ付け範囲の終点となる。
【0024】
なお、入力部30がマウスである場合、ユーザがマウスをクリックした位置がはんだ付け範囲の始点となり、そのままクリック状態を維持してマウスを移動させた軌跡がはんだ付け範囲となるようにしてもよい。そして、ユーザがクリックを解除した位置がはんだ付け範囲の終点となるようにしてもよい。また、入力部30がタッチパネルである場合には、ユーザが指などをタッチパネルに接触させた位置がはんだ付け範囲の始点となり、ユーザが指などをタッチパネルに接触させた状態でなぞった軌跡がはんだ付け範囲となるようにしてもよい。そして、ユーザが指などをタッチパネルから離間させた位置がはんだ付け範囲の終点となるようにしてもよい。
【0025】
値入力ウィンドウ24は、ユーザによるはんだ付け位置の入力が行われた後に、そのはんだ付け位置におけるはんだ付けの詳細なパラメータを入力するためのものである。なお、値入力ウィンドウの表示は必須のものではなく、はんだ付け位置以外のパラメータがデフォルト設定である場合には表示させなくともよい。
【0026】
座標変換部12は、ユーザにより入力された入力情報を基板画像に対応させた座標情報に変換するものである。この点について
図3を参照して説明する。
図3は、はんだ付けの対象となる基板の画像である基板画像とその基板画像上に対応付けられた座標である。座標は、X軸とY軸とからなるものである。なお、
図3における基板画像はあくまで基板の一例であり、基板の構成はそれに限れられるものではない。
【0027】
座標変換部12はまず、基板画像が供給されると、その基板画像上にX軸とY軸からなる座標軸を対応付ける。そして、供給されたユーザの入力情報を座標情報に変換する。
図3は、基板画像と対応付けられた座標を示す図である。例えば、
図3に示されるように、ユーザによる入力位置が位置Aである場合、座標変換部12は、その位置Aを(X、Y)=(3、2)という座標情報に変換する。また、ユーザによる入力位置が位置Bである場合、座標変換部12は、その位置Bを(X、Y)=(4、2)という座標情報に変換する。また、また、ユーザによる入力位置が位置Cである場合、座標変換部12は、その位置Bを(X、Y)=(9、15)情報という座標に変換する。そして、座標変換部12は変換することにより得られた座標情報を経路算出部13および出力部14に供給する。
【0028】
また、座標変換部12は、ユーザにより連続はんだ付け範囲の入力が行われた場合、その連続はんだ付け範囲、連続はんだ付け範囲の始点および終点を示す入力情報を座標情報に変換する。
【0029】
経路算出部13は、はんだ付け装置のノズルが基板上の全てのはんだ付け位置を通過するのに最適な経路を算出するものである。最適な経路とは、例えば、最短距離で全てのはんだ付け位置を通過する経路である。経路算出部13の動作について
図4を参照して説明する。
図4は、基板画像上におけるはんだ付け位置の例を示したものである。
【0030】
まず、経路算出部13は、
図4に示されるように、連続して位置するはんだ付け位置からなる範囲または連続はんだ付け範囲を一つのグループとして設定する。
図4においては、(1)、(2)、(3)、(4)という4つのグループ(斜線で示される範囲)が設定されている。このグループとして設定された範囲は、連続するはんだ付け位置からなるものであるため、連続するはんだ付け動作ではんだ付けを行うことができる。なお、連続しておらず、単独で存在する位置はその位置のみで1つのグループとして扱われる。
【0031】
次に経路算出部13は、設定されたグループを経由する経路を算出する。
図4の例においては、ユーザにより入力された複数のグループ(1)、(2)、(3)、(4)がある。この場合、基準点(0、0)を経路の開始地点および終了地点とし、全てのグループを通過する動作経路の全組み合わせを求め、その動作経路の全組み合わせを移動距離の長さに基づいて比較する。そして、経路算出部13は、移動距離が最も短い経路をはんだ付けに最適な経路として決定する。なお、最適経路は、基準点(0、0)に最も近いグループをはんだ付けの順序の先頭となるように設定するとよい。この決定された最短経路に沿ってはんだ付け装置40ははんだ付けを行うことにより、はんだ付けを効率よく行うことができる。
【0032】
例えば、
図4のように4つのグループが設定されている場合、最適経路は
図5に示されるように算出される。この最適経路は、
図6に示される別の動作経路例と比較してはんだ付けのためのノズルの移動距離が短くなっている。はんだ付けのためのノズルの動作経路を短くすることにより、はんだ付けの効率化、はんだ付け作業時間の短縮を図ることができる。
【0033】
経路算出部13は、求めた最適経路を示す情報を出力部14に供給する。出力部14は、座標変換部12から供給された座標情報、経路算出部13から供給された最適経路情報と基板画像に対応付けて外部のはんだ付け装置40に出力する。そして、はんだ付け装置40により、座標情報および最適経路情報に基づいてはんだ付けが行われる。はんだ付け装置40は、はんだ槽において、最適経路情報に基づいてノズルを移動させて、座標情報に示される位置でノズルから溶融はんだ波を基板に噴流することによりはんだ付けを行う。
【0034】
以上のようにして、位置設定装置10が構成されている。なお、位置設定装置10の処理機能はコンピュータなどの各種機器によって実現することができる。その場合、位置設定装置10が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そして、そのプログラムを機器で実行することにより、上述の処理機能が機器上で実現される。
【0035】
処理内容を記述したプログラムは、光ディスク、半導体メモリなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。このような記録媒体は、パッケージソフトウェアとして販売/提供することができる。また、プログラムをサーバに格納しておき、アプリケーションとしてネットワークを介して販売/提供することもできる。
【0036】
プログラムを実行する各種機器は、例えば、記録媒体に記録されたプログラムまたはサーバから転送されたプログラムを自己の記憶装置に格納する。そして、機器は、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。また、プログラムを、機器の制御部のメモリにインストールして実行させることもできる。
【0037】
また、機器は、記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。さらに、機器は、サーバからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
【0038】
ただし、位置設定装置10は、プログラムによって実現されるのみでなく、それぞれの機能を有するハードウェアによる専用の装置を組み合わせて実現してもよい。
【0039】
また、位置設定装置10は、はんだ付け装置40とは別個のパーソナルコンピュータなどの機器において動作するだけでなく、はんだ付け装置40が位置設定装置10の機能を備えるようにしてもよい。
【0040】
[1−2.位置設定装置における処理]
次に、位置設定装置10において行われる処理の流れについて説明する。
図7は、位置設定装置10による処理の流れを示すフローチャートである。
【0041】
まずステップS1で、位置設定装置10は基板画像の入力を受け付ける。次にステップS2で、表示制御部11は、表示部20において位置入力画面の表示がなされるよう表示制御処理を行う。位置入力画面は、
図2を参照して説明したものである。
【0042】
次にステップS3で、位置設定装置10はユーザからのはんだ付け位置の入力を受け付ける。この入力は、表示部20に表示された位置入力画面を見ながらユーザが行ったものである。入力情報は座標変換部12に供給される。次にステップS4で、経路算出部13により、入力されたはんだ付け位置のグループ化が行われる。
【0043】
次にステップS5で、経路算出部13により動作経路の最適化が行われる。動作経路の最適化は、
図4乃至
図6を参照して上述したように、グループ化されたはんだ付け位置間を移動するのに最短距離となる移動経路を求める処理である。
【0044】
次にステップS6で、求められた最適経路を実際に採用する動作経路として登録する。そして、ステップS7で、出力部14により、その最適経路およびはんだ付け位置を示す座標情報がはんだ付け位置に出力される。
【0045】
以上のようにして位置設定装置10による処理が行われる。なお、ステップS3におけるはんだ付け位置の入力の際に、
図2を参照して説明した値入力ウィンドウを表示し、詳細な設定を行うことを可能にしてもよい。詳細設定が入力された場合、その入力内容は出力部14に供給され、出力部14により、はんだ付け位置、動作経路とともにはんだ付け位置装置に出力される。
【0046】
本発明によれば、ユーザは基板画像において、所望の位置に対してマウスなどによる入力を行うだけではんだ付け位置を設定することができる。これにより、はんだ付け位置の設定作業が簡略化されるため、基板を用いた製品の製造時間の大幅な短縮を図ることができる。また、位置設定装置10をはんだ付け装置40とは別個のパーソナルコンピュータなどにおいて実行させることにより、はんだ付け装置40が稼働中であっても新たなはんだ付け位置の設定が可能となる。これにより、はんだ付け作業の効率化を図ることができる。
【0047】
なお、本発明は、実施の形態で上述した局所はんだ付け以外にも、スプレーノズルが移動可能で、局所的にフラックスを塗布することができるフラクサを搭載しているはんだ付け装置におけるフラックス塗布に関する位置設定、パラメータ設定にも適用することが可能である。
【0048】
また、本発明は、レーザー光によるはんだ付け装置にも適用可能である。いわゆるレーザーはんだ付け装置には、はんだ付け部分にレーザー光を照射し、その部分に糸はんだを供給することによりはんだ付けを行う装置がある。また、事前にはんだ付けを行う電極に印刷工法や、ディスペンサーなどでペースト状のはんだ材料を供給しておき、その部分にレーザー光を照射させはんだ付けを行う装置もある。本発明はいずれにも適用可能である。
【0049】
さらに、本発明は、ハロゲンランプなどを光源とするいわゆる光ビームはんだ付け装置にも適用可能である。
【0050】
<2.変形例>
以上、本発明の実施の形態について具体的に説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
【0051】
図8は、本発明の変形例に係る位置設定装置100の構成を示すブロック図である。変形例に係る位置設定装置100は、管理部101を備える点で実施の形態と異なっている。その他の構成については実施の形態と同様であるため、その説明を省略する。
【0052】
管理部101は、例えば、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、記憶媒体と、記憶媒体に記憶されたデータの管理処理を行うCPUなどにより構成されている。管理部101は、出力部14から、はんだ付け位置と最適経路、さらに詳細設定情報の供給を受け、それら情報を記憶管理するものである。管理部101においてはんだ付け位置と動作経路などを管理しておき、表示制御部11の制御のもとそれら情報を表示してユーザに提示することを可能とするとよい。これにより、ユーザは、常に過去のはんだ付けの履歴などを確認することができ、はんだ付け作業の効率化などに利用することができる。
【0053】
また、位置設定装置100からの情報に基づいてはんだ付け装置40においてはんだ付けが行われる場合、ユーザからの入力によりはんだ付け装置40側ではんだ付け位置の修正が行われる場合がある。これは、例えば、設定されたはんだ付け位置と基板との間に誤差があった場合、直前にはんだ付け位置の変更があった場合などである。
【0054】
この場合、管理部101は、はんだ付け装置40から実際に行われたはんだ付けの内容を示す情報をフィードバックとして受け、それをはんだ付け装置40に出力した情報と対応付けて保存するようにしてもよい。これらの情報を用いて、例えば、位置設定装置100がはんだ付け装置40に出力した情報と、実際のはんだ付けの内容の比較などを行うことにより、将来のはんだ付け位置設定の精度の向上などを図ることができる。