【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため、車両が停止している場合に所定色数を最大色数として外部用情報を外部用情報表示手段に表示し、車両が走行している場合に所定色数よりも少ない色数を最大色数として外部用情報を外部用情報表示手段に表示する情報表示装置を構成する。すなわち、車両が走行している場合には、車両が停止している場合よりも最大色数が少なくなるように外部用情報が表示される。この構成によれば、車両が走行している場合に外部用情報を表示するために使用される色の数を抑制することができる。従って、車両が走行している場合においても停止している場合と同様の色数で外部用情報を表示する構成と比較して、誤認の発生を抑制するように外部用情報を表示することが可能である。
【0008】
ここで、停止検出手段は、車両が停止しているか否かを検出することができればよく、車両の動作(車速等)を検出する各種のセンサや、車両の停止や走行に伴って利用される装置(サイドブレーキ、シフトレバー、アクセルペダル等)の利用状況を検出する各種のセンサ等によって車両が停止しているか否かを検出することが可能である。むろん、停止検出手段は、停止していることを検出しても良いし、走行していることを検出しても良い。すなわち、前者であれば車両の車速が0km/h(あるいは0km/hと同等の小さい値)であること等を検出すれば良く、後者であれば車速が0km/hではないこと(あるいは走行中と見なせる閾値以上であること)等を検出すれば良い。
【0009】
外部用情報表示手段は、複数色での表示が可能であるとともに車両の外部に対して外部用情報を表示することができればよい。すなわち、外部用情報表示手段によって複数色での表示が可能であることにより、車両が停止している場合と走行している場合とにおいて異なる最大色数を設定できるように構成されれば良い。このように最大色数が異なると、車両が停止している場合において、外部用情報表示手段で表示可能な色の少なくとも1色は走行している場合に表示されない。従って、表示されない色に起因して誤認が誘発されることはなく、誤認が発生することを防止することができる。
【0010】
外部用情報は、車両の外部の観察者(他の車両(例えば後続車)の運転者等)に伝達すべき情報であれば良く、例えば、道路上に存在し得る観察者に伝達すべき交通情報等が外部用情報に該当する。交通情報は、交通に関連する情報であれば良く、道路に関する状況(工事、規制、渋滞、標識等)の情報であっても良いし、交通に影響する環境(天候等)の情報であっても良い。むろん、外部用情報は観察者が認識可能な情報であれば良く、文字、図形これらの組み合わせ等によって構成可能である。
【0011】
外部用情報は車両の外部に対して表示されれば良く、当該外部用情報を視認する観察者が存在する位置は限定されない。例えば、外部用情報を車両の後方に向けて表示しても良いし、側面や前方に向けて表示しても良い。
【0012】
外部用情報表示制御手段は、車両が停止している場合よりも車両が走行している場合の方が、外部用情報を表示するために使用する色の最大色数が少なくなるように制御して外部用情報を外部用情報表示手段に表示することができればよい。すなわち、車両が走行している場合に表示され得る色数を抑制することによって、誤認が発生することを防止することができればよい。
【0013】
車両が停止している場合の最大色数である所定色数は、複数色であれば良く具体的な値は限定されないが、可能な限り多数であることが好ましい。すなわち、外部用情報の少なくとも一部に現実に存在する地物を模した画像を利用する場合、車両が停止した状況下においては当該地物の現実の色と異なる色で当該画像を構成すると、当該画像を誤認しやすくなってしまう。そこで、可能な限り多数の色を所定色数とすれば、多くの外部用情報において、現実に存在する地物に即した画像で外部用情報を構成することが可能になり、誤認の発生を抑制することができる。なお、現実に存在する地物としては、標識や雨滴、雪等が挙げられる。
【0014】
なお、可能な限り多数の色を所定色数とするための構成例として、外部用情報表示手段で表示可能な色の最大数を所定色数とする構成を採用可能である。例えば、外部用情報表示手段がN色の発光素子(Nは2あるいは3以上)を備え、N色の光の組み合わせで色を表現する場合において、各発光素子の発光強度(階調)を複数段階に制御可能であれば、各発光素子の階調数(階調数は2以上の整数)の積が所定色数となる。
【0015】
所定色数よりも少ない色数は、(所定色数−1)以下の値であれば良く、所定色数から除外された色が表示されないことによって、車両が走行している場合において外部用情報が誤認される可能性を抑制することができればよい。従って、この限りにおいて、各種の要因によって所定色数よりも少ない色数を決定することができ、誤認を誘発しやすい色(例えば、白色、高輝度の色、高彩度の色等)を所定色数から除外するように決定しても良い。また、外部用情報表示手段の機構の特徴から所定色数よりも少ない色数を決定しても良く、例えば、N色の発光素子の少なくとも1色を使用しない構成とすることで所定色数よりも少ない色数を決定する構成としても良い。
【0016】
さらに、車両が停止している場合に所定色数を最大色数として所定の情報を示す外部用情報を外部用情報表示手段に表示し、車両が走行している場合に所定色数よりも少ない色数を最大色数として当該所定の情報を示す外部用情報を外部用情報表示手段に表示する構成としても良い。すなわち、車両が停止している場合と走行している場合とで外部用情報は変化せず同一であるが、最大色数は変化するように構成されても良い。具体的には、車両の周囲の観察者に伝達すべき情報の内容が同一であるとしても、最大色数が変化するように構成される。
【0017】
例えば、車両が停止している場合と走行している場合との双方で通行止め等の交通情報を外部用情報として表示する構成において、車両が停止している場合には白色を含む色で通行止めを示す標識の画像を構成して外部用情報とし、車両が走行している場合には白色を含まない色で通行止めを示す標識の画像を構成して外部用情報とする構成等を想定可能である。以上の構成によれば、車両が停止している場合には視認しやすい状態で外部用情報としての所定の情報を表示することができ、車両が走行している場合には誤認が発生することを防止しながら外部用情報としての所定の情報を表示することができる。
【0018】
さらに、車両が走行している場合に、赤、黄赤、黄、黄緑、緑のいずれかまたは組み合わせによって外部用情報を外部用情報表示手段に表示する構成としても良い。すなわち、赤、黄赤、黄、黄緑、緑は、車両の後部における赤色の尾灯(テールライト)、黄赤色や黄色の方向指示器の灯火、従来における作業車等の情報表示装置(交通情報等の情報表示装置)での表示等に多用されている色である。従って、車両の後方に存在する観察者が、赤、黄赤、黄、黄緑、緑を含む外部用情報が移動している状態で当該外部用情報を視認したとしても違和感を覚えない。このため、車両が走行している場合に外部用情報に使用される色が赤、黄赤、黄、黄緑、緑に限定された場合、誤認の発生を抑制することが可能である。なお、緑を出力可能であれば、作業車等の情報表示装置での表示等で多用される赤との混色で黄赤を表現可能になるため、赤とともに緑を組み合わせることで外部用情報を表示するように構成することが好ましい。むろん、各色は、赤、緑の発光素子による混色で表現されても良いし、赤、緑、青の発光素子による混色で表現されても良いし、他の色の発光素子が使用されても良い。
【0019】
なお、赤、黄赤、黄、黄緑、緑は、誤認の発生が抑制されるように決定されれば良く、例えば、JIS Z 8701によるXYZ表色系の色度座標における基本色名の色度区分に基づいて規定することができる(JIS Z 8110)。
図3は、JIS Z 8701によるXYZ表色系の色度座標で基本色名の色度区分を示した図であり、当該同
図3に示す「赤」区分に含まれる色を赤、「黄赤」区分に含まれる色を黄赤、「黄」区分に含まれる色を黄、「黄緑」区分に含まれる色を黄緑、「緑」区分に含まれる色を緑とみなす構成等を採用可能である(JIS Z 8110)。むろん、各区分においてうすい色は含まれ、例えば、「緑」区分に「うすい緑」は含まれる。また、赤は色度x=0.697、y=0.303、黄赤は色度x=0.614、y=0.385、緑は色度x=0.320、y=0.590のように規定しても良いし(JIS Z8110,Z8703,Z8701)、他の表記、3刺激値やドミナント波長を利用して規定されていても良い。むろん、車両が停止している場合は車両が走行している場合よりも最大色数が多ければ良く、赤、黄赤、黄、黄緑、緑に対して少なくとも1色(青や白等)が加えられた色数を最大色数とすれば良い。
【0020】
さらに、外部用情報表示手段を視認することなく表示中の外部用情報を確認できるように構成しても良い。例えば、複数色での表示が可能であるとともに操作者に対して操作者用情報を表示する操作者用情報表示手段と、外部用情報と同一の情報を示す操作者用情報を外部用情報と同一の色で操作者用情報表示手段に表示する操作者用情報表示制御手段と、をさらに備える構成としても良い。すなわち、操作者用情報表示手段に外部用情報と同一の情報を示す操作者用情報を表示することで、操作者が外部用情報を認識できる構成において、外部用情報と同一の色で操作者用情報が表示される構成とする。
【0021】
この構成によれば、操作者は、外部用情報表示手段を実際に視認することなく表示中の外部用情報およびその色を確認することができ、外部用情報の確認作業の作業負担が低減される。なお、操作者用情報表示手段は、操作者が視認できる位置に配置されていれば良いが、外部用情報表示手段の表示部を視認できない位置に配置されることが好ましい。例えば、車室内の運転席や助手席から視認可能な位置等に配置する構成を採用可能である。
【0022】
さらに、操作者が外部用情報を変更する際の作業容易性を向上させる構成を採用しても良い。例えば、操作者による外部用情報の変更指示および変更後の外部用情報の選択を受け付ける入力手段をさらに備える構成とし、車両が走行している状態で変更指示が受け付けられた場合、所定色数よりも少ない色数を最大色数として外部用情報表示手段に外部用情報を表示する際の色とともに外部用情報を選択するための選択肢を示す操作者用情報を操作者用情報表示手段に表示し、入力手段が、選択肢の選択によって変更後の外部用情報および色を受け付け、外部用情報表示制御手段が、変更後の外部用情報を入力手段によって受け付けた色で外部用情報表示手段に表示する構成としても良い。
【0023】
すなわち、入力手段によって操作者による外部用情報の変更指示と変更後の外部用情報の選択とを受け付ける構成において、操作者用情報表示手段に操作者用情報を表示することにより外部用情報を選択するための選択肢を提示する。この構成において、車両が走行している状態で変更指示が受け付けられた場合、所定色数よりも少ない色数を最大色数として外部用情報表示手段に外部用情報を表示する際の色とともに外部用情報を選択するための選択肢となるように、操作者用情報を表示する。この結果、操作者が、操作者用情報表示手段に表示された操作者用情報を視認して選択肢を選択すれば、変更後の外部用情報および色を選択することになる。そこで、この選択に応じて外部用情報を外部用情報表示手段に表示すれば、所定色数よりも少ない色数を最大色数とした状態で、選択された外部用情報を表示することが可能になる。
【0024】
ここで、操作者用情報は、所定色数よりも少ない色数を最大色数として外部用情報表示手段に外部用情報を表示する際の色を選択するように構成されており、所定色数を最大色数として外部用情報表示手段に外部用情報を表示する際の色を選択するようには構成されていない。すなわち、走行している場合に表示される外部用情報の色を選択するように構成されており、停止している場合に表示される外部用情報の色を選択するようには構成されていない。従って、操作者が、操作者用情報に基づいて外部用情報を選択することにより、外部用情報の選択とともに、走行している場合に表示されるべき色を設定することができる。むろん、車両が停止している場合において、車両が停止している場合に表示されるべき色とともに外部用情報を選択するように操作者用情報を表示する構成としても良い。
【0025】
以上は、本発明が装置として実現される場合について説明したが、かかる装置を実現する方法やプログラム、当該プログラムを記録した媒体としても発明は実現可能である。また、以上のような情報表示装置は単独で実現される場合もあるし、ある方法に適用され、あるいは同方法が他の機器に組み込まれた状態で利用されることもあるなど、発明の思想としてはこれに限らず、各種の態様を含むものである。また、ソフトウェアであったりハードウェアであったりするなど、実現態様は適宜、変更可能である。また、ソフトウェアの記録媒体は、磁気記録媒体であっても良いし光磁気記録媒体であっても良いし、今後開発されるいかなる記録媒体においても同様である。