特許第6133742号(P6133742)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6133742
(24)【登録日】2017年4月28日
(45)【発行日】2017年5月24日
(54)【発明の名称】操作レバー構造及び車両用シート
(51)【国際特許分類】
   A47C 1/024 20060101AFI20170515BHJP
   B60N 2/22 20060101ALI20170515BHJP
【FI】
   A47C1/024
   B60N2/22
【請求項の数】2
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-200174(P2013-200174)
(22)【出願日】2013年9月26日
(65)【公開番号】特開2015-65990(P2015-65990A)
(43)【公開日】2015年4月13日
【審査請求日】2016年4月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004640
【氏名又は名称】日本発條株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000002082
【氏名又は名称】スズキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(74)【代理人】
【識別番号】100099025
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 浩志
(72)【発明者】
【氏名】今井 基行
(72)【発明者】
【氏名】中根 博信
(72)【発明者】
【氏名】櫻井 昭弘
(72)【発明者】
【氏名】羽場 慎
(72)【発明者】
【氏名】久保田 淳
【審査官】 山口 賢一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−040920(JP,A)
【文献】 特開2011−083349(JP,A)
【文献】 特開2011−063049(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0187424(US,A1)
【文献】 特開2010−057524(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 1/024
B60N 2/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートクッションが備えるシートクッションフレームの後端部とシートバックが備えるシートバックフレームの下端部とを回転可能に連結することで、シートバックをシートクッションに対して傾倒可能に連結すると共にシートクッションに対するシートバックの傾倒角度を調節可能なリクライニング機構と、
車両用シートの側部に設けられ、前記リクライニング機構を覆い、且つ前記リクライニング機構がロックされる初期位置とロックを解除するロック解除位置との間を相互に回転可能なカバー部材と、
を有し、
前記カバー部材は、
前記リクライニング機構に設けられ前記シートバックを前記シートクッション側へ付勢するバネ部材を覆う本体部と、
前記本体部に設けられ、前記リクライニング機構のロック解除用ロッドに連結される連結部と、
前記本体部からシート前方へ延出された把持部と、
を有するリクライニング操作レバーであり、
前記シートクッションの下部には、車両フロアに対する前記シートクッションの高さを調節可能なリフタ機構を備え、
前記カバー部材の前記本体部よりシート前方には、前記リフタ機構を作動させるリフタ操作レバーが設けられ、
前記カバー部材の前記把持部は、前記リフタ操作レバーよりシート幅方向の外側に延びており、
前記カバー部材の前記把持部の上壁部のシート幅方向の内側には、前記リフタ操作レバーとの干渉を避ける切欠部が形成されており、
前記リフタ操作レバーの可動領域と前記カバー部材の前記把持部の初期位置とが、シート側方から見て重なっており、
前記リフタ操作レバーは、本体部と把持部とを有し、初期位置において、前記リフタ操作レバーの前記把持部は、前記リフタ操作レバーの前記本体部の外周上部からシート前方側へ延出されている、
操作レバー構造。
【請求項2】
シートクッションと、
請求項1に記載のリクライニング機構を介して前記シートクッションに対して傾倒可能に連結されたシートバックと、
請求項に記載の操作レバー構造と、
を有する車両用シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作レバー構造、及び操作レバー構造を備えた車両用シートに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、シートクッションとシートバックとの間にリクライニング装置を備えた車両用シートが開示されている。また、上記特許文献1では、リクライニング装置がカバーで覆われており、このカバーにリクライニング装置を操作するための第一レバーが取り付けられている。さらに、第一レバーのシート前方にはリフタ装置を操作するための第二レバーが取り付けられてレバー装置を構成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−63049号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、リクライニング装置をカバーで覆い、このカバーにリクライニング装置を操作するための第一レバー(リクライニング操作レバー)を取り付けているので、シートの幅が広くなり、その分だけ車室内の空間を広く確保する必要がある。
【0005】
本発明は、上記事実を考慮し、シートの幅を縮小化できる操作レバー構造及び車両用シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の操作レバー構造は、シートクッションが備えるシートクッションフレームの後端部とシートバックが備えるシートバックフレームの下端部とを回転可能に連結することで、シートバックをシートクッションに対して傾倒可能に連結すると共にシートクッションに対するシートバックの傾倒角度を調節可能なリクライニング機構と、車両用シートの側部に設けられ、前記リクライニング機構を覆い、且つ前記リクライニング機構がロックされる初期位置とロックを解除するロック解除位置との間を相互に回転可能なカバー部材と、を有し、前記カバー部材は、前記リクライニング機構に設けられ前記シートバックを前記シートクッション側へ付勢するバネ部材を覆う本体部と、前記本体部に設けられ、前記リクライニング機構のロック解除用ロッドに連結される連結部と、前記本体部からシート前方へ延出された把持部と、を有するリクライニング操作レバーであり、前記シートクッションの下部には、車両フロアに対する前記シートクッションの高さを調節可能なリフタ機構を備え、前記カバー部材の前記本体部よりシート前方には、前記リフタ機構を作動させるリフタ操作レバーが設けられ、前記カバー部材の前記把持部は、前記リフタ操作レバーよりシート幅方向の外側に延びており、前記カバー部材の前記把持部の上壁部のシート幅方向の内側には、前記リフタ操作レバーとの干渉を避ける切欠部が形成されており、前記リフタ操作レバーの可動領域と前記カバー部材の前記把持部の初期位置とが、シート側方から見て重なっており、前記リフタ操作レバーは、本体部と把持部とを有し、初期位置において、前記リフタ操作レバーの前記把持部は、前記リフタ操作レバーの前記本体部の外周上部からシート前方側へ延出されている
【0007】
請求項1に記載の操作レバー構造によれば、車両用シートの側部にカバー部材が設けられており、このカバー部材がリクライニング機構を覆っている。また、カバー部材は、リクライニング機構がロックされる初期位置と、リクライニング機構のロックを解除するロック解除位置との間を相互に回転可能とされている。このように、カバー部材を操作してリクライニング機構のロック又はロック解除を行うため、リクライニング機構を覆うカバーと操作レバーとを別体に設ける場合と比べて、部品数を削減できる。また、シートの幅を縮小化することができる。
また、リクライニング操作レバーの本体部から延出された把持部を把持して本体部を初期位置からロック解除位置へ回転させると、ロック解除用ロッドが回転してリクライニング機構のロックを解除できる。ロックが解除されると、バネ部材の付勢力でシートバックがシートクッション側へ前傾する。また、ロックが解除された状態でバネ部材の付勢力に抗してシート後方側へ荷重をかけると、シートバックを後傾させることができる。ここで、本体部は、リクライニング機構のバネ部材を直接覆っているので、リクライニング機構のカバーとリクライニング操作レバーとを別に設けた場合と比べて、シートの幅を縮小化することができる。
さらに、リフタ操作レバーを操作することでシートクッションの高さを調節できる。また、リクライニング操作レバーの把持部がリフタ操作レバーよりシート幅方向の外側に延びているので、リクライニング操作レバーを操作する際にリフタ操作レバーが邪魔にならず、操作性が向上する。
さらに、リクライニング操作レバーとリフタ操作レバーとの干渉を抑制しつつ、シートの幅を縮小化することができる。
【0014】
請求項に記載の車両用シートは、シートクッションと、請求項1に記載のリクライニング機構を介して前記シートクッションに対して傾倒可能に連結されたシートバックと、請求項に記載の操作レバー構造と、
を有する。
【0015】
請求項に記載の車両用シートによれば、請求項に記載の操作レバー構造の効果を得ることができる。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように、本発明の操作レバー構造及び車両用シートによれば、シートの幅を縮小化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施形態に係る操作レバー構造を備えた車両用シートの側面図である。
図2】本発明の実施形態に係る操作レバー構造を示す斜視図であり、リクライニング操作レバーが取り外された状態を示す図である。
図3】本発明の実施形態に係るリクライニング操作レバーの裏面を示す図である。
図4】本発明の実施形態に係る操作レバー構造を示す平面図である。
図5】本発明の実施形態に係るリクライニング操作レバー及びリフタ操作レバーが共に初期位置にある状態を示す斜視図である。
図6図5の状態からリフタ操作レバーを上方へ回転させた状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る操作レバー構造12を備えた車両用シート10について説明する。なお、図中の矢印FRはシート前方を示し、矢印UPはシート上方を示し、矢印RHはシート右方を示している。また、以下の説明では、車両右側の座席に設けた車両用シート10について説明するが、車両左側の座席についても同様である。
【0019】
(車両用シート10の全体構成)
図1に示すように、車両用シート10は、主として、乗員が着座するシートクッション14と、乗員の背中を支持するシートバック16と、リクライニング機構18と、リフタ機構20と、シートスライド機構22と、操作レバー構造12とを含んで構成されている。
【0020】
シートクッション14は、骨格となるシートクッションフレーム14Aを備えており、このシートクッションフレーム14Aにパッド24を取り付け、その上から表皮26で覆って形成されている。シートバック16は、シートクッション14のシート後端部にシートクッション14に対して傾倒可能に連結されており、図示しないシートバックフレームを備えている。また、シートバック16は、シートバックフレームにパッド30を取り付け、その上から表皮32で覆って形成されている。
【0021】
シートクッション14とシートバック16との間には、リクライニング機構18が設けられている。リクライニング機構18は、シートクッションフレーム14Aの後端部とシートバックフレームの下端部とを連結しており、シートクッション14に対するシートバック16の傾倒角度を多段階に調節可能としている。また、リクライニング機構18は、図示しないロック部材を備えており、このロック部材によってシートクッション14に対するシートバック16の傾倒がロックされている。ロック部材は、後述する操作レバー構造12のリクライニング操作レバー48を操作することでロック解除されるようになっている。
【0022】
シートクッション14の下方にはシートスライド機構22が設けられている。シートスライド機構22は、図示しない車両フロアに対する車両用シート10の位置をシート前後方向に調節可能とする機構であり、車両フロアに固定されたロアレール34と、ロアレール34に対してシート前後方向にスライド可能に取り付けられたアッパーレール36とを含んで構成されている。なお、ロアレール34のシート前後方向の両端部にレッグブラケットを取り付け、このレッグブラケットを介してロアレール34と車両フロアとを連結してもよい。
【0023】
シートスライド機構22には、図示しないスライドロック機構が設けられており、ロアレール34に対してアッパーレール36がスライド不能にロックされている。また、ロアレール34の前端部には、スライド解除レバー38が設けられており、このスライド解除レバー38を操作することで、アッパーレール36をスライド可能な状態にできる。アッパーレール36をロアレール34に対してシート前方又はシート後方へスライドさせると、所定の位置までスライドしてロックされる。
【0024】
シートスライド機構22とシートクッション14との間には、リフタ機構が設けられており、このリフタ機構20は、前側リンク40と後側リンク42とを備えている。前側リンク40は、シート幅方向に間隔を開けて一対設けられており、一端がアッパーレール36の前端部に取り付けられた前側ブラケット41に回転可能に連結されており、他端がシートクッションフレーム14Aの前端部に回転可能に連結されている。
【0025】
後側リンク42は、シート幅方向に間隔を開けて一対設けられており、一端がアッパーレール36の後端部に取り付けられた後側ブラケット43に回転可能に連結されており、他端がシートクッションフレーム14Aの後端部に回転可能に連結されている。また、一対の後側リンク42のシート幅方向外側(シート右方側)には、図示しないセクターギアとリフターブレーキとが連結されている。
【0026】
ここで、後述する操作レバー構造12のリフタ操作レバー46を操作すると、リフターブレーキ及びセクターギアを介して後側リンク42へ回転力が伝達される。そして、4節リンクを構成する後側リンク42と前側リンク40とが回転して、車両フロアに対するシートクッション14の高さを調節できるようになっている。
【0027】
(操作レバー構造12の構成)
次に、操作レバー構造12について説明する。本実施形態の操作レバー構造12は、車両用シート10の側部に設けられており、シートクッション14とシートバック16との連結部に位置している。また、操作レバー構造12は、連結カバー44と、リフタ操作レバー46と、カバー部材としてのリクライニング操作レバー48とを備えている。
【0028】
図2に示すように、シートクッション14とシートバック16との連結部には、連結カバー44が取り付けられており、この連結カバー44で車両用シート10の側部の一部が覆われている。連結カバー44は、側面視で略三角形状の樹脂部材であり、連結カバー44のシート前方側には、シート幅方向内側(シート左方側)へ凹んだ第1凹部44Aが形成されている。第1凹部44Aは、シートクッション14に接しており、この第1凹部44Aには、リフタ機構20を作動させるリフタ操作レバー46が取り付けられている。
【0029】
リフタ操作レバー46は、図示しないリフターブレーキと連結された略円形状の本体部46Aと、本体部46Aからシート前方へ延びる把持部46Bとを備えており、シート前後方向に取り付けられている。なお、本実施形態では、無負荷の状態で把持部46Bがシート前後方向に延びるように取り付けられているが、これに限らず、把持部46Bを斜め上向き又は斜め下向きに延ばしてもよい。
【0030】
把持部46Bの前端部には、把持部46Bの下部をシート幅方向内側(シート左方側)へ凹ませた指掛け部46Cが形成されており、乗員が指掛け部46Cに指を掛けて操作できるようになっている。これにより、リフタ操作レバー46の操作性を向上させている。ここで、リフタ操作レバー46を引き上げると、本体部46Aが側面視で反時計回りに回転し、後側リンク42が起き上がる方向へ回転する。これに伴い、前側リンク40が起き上がり、シートクッション14の高さを高くすることができる。また逆に、リフタ操作レバー46を押し下げると、本体部46Aが側面視で時計回りに回転し、後側リンク42を寝かせてシートクッション14の高さを低くすることができる。
【0031】
リフタ操作レバー46が取り付けられた第1凹部44Aよりシート後方側には、連結カバー44をシート幅方向内側(シート左方側)へ凹ませて第2凹部44Bが形成されている。この第2凹部44Bは、シートバック16の側部に位置しており、リクライニング機構18の一部を覆っている。また、第2凹部44Bの中央部には、開口50が形成されており、この開口50からリクライニング機構18を構成するバネ部材としての渦巻きバネ52が露出している。さらに、開口50の口縁にはシート幅方向外側(シート右方側)へリブ54が形成されている。
【0032】
渦巻きバネ52は、側面視で渦巻状に巻き付けられたバネ部材であり、渦巻きバネ52の外周側の一端部は、シートバック16と一体に回転するブラケット56に掛けられている。また、渦巻きバネ52の内周側の他端部は、円弧状の引掛部材58に掛けられている。
【0033】
ここで、渦巻きバネ52は、側面視でブラケット56を時計回りに付勢している。このため、リクライニング機構18のロックが解除された状態では、渦巻きバネ52の付勢力でシートバック16がシートクッション14に対して所定位置まで前傾するようになっている。また、リクライニング機構18のロックが解除された状態で、シート後方側へシートバック16に渦巻きバネ52の付勢力より大きい荷重を作用させると、シートバック16がシートクッション14に対して後傾するようになっている。
【0034】
連結カバー44の開口50には、シート幅方向に延びるロック解除用ロッド60が突出している。ロック解除用ロッド60は、側面視で略矩形状の断面を有する角筒形状の軸体であり、渦巻きバネ52よりシート幅方向内側(シート左方側)の図示しないロック部材に連結されている。
【0035】
ここで、ロック解除用ロッド60は、リクライニング機構18がロックされる初期位置と、ロックを解除するロック解除位置との間を相互に回転可能とされており、ロック解除用ロッド60を図中矢印の方向(側面視で反時計回り)へロック解除位置まで回転させると、ロック部材に回転力が伝達され、リクライニング機構18のロックが解除される。また、ロック解除用ロッド60は、図示しない付勢手段により矢印とは反対方向(側面視で時計回り)へ付勢されている。このため、ロック解除用ロッド60に外力が作用していない状態では、ロック解除用ロッド60は初期位置に位置している。
【0036】
ロック解除用ロッド60の端部には、カバー部材としてのリクライニング操作レバー48が取り付けられる。リクライニング操作レバー48は、本体部62と、本体部62からシート前方へ延びる把持部64とを備えた樹脂製の部材であり、リクライニング操作レバー48の意匠面を表面とすると、リクライニング操作レバー48の周縁から裏面側へ周壁部48Aが形成されている。さらに、把持部64の下端部には、把持部64をシート幅方向内側(シート左方側)へ凹ませて指掛け部66が形成されており、乗員が指掛け部66に指を掛けてリクライニング操作レバー48を操作できるようになっている。これにより、リクライニング操作レバー48の操作性を向上させている。
【0037】
本体部62は、連結カバー44の開口50より一回り大きい略円筒状の部材であり、連結カバー44のリブ54に被せられてリクライニング機構18を覆う。本実施形態では、一例として、本体部62がリクライニング機構18を構成する渦巻きバネ52を覆っているが、これに限らず、本体部62でリクライニング機構18を全て覆うようにしてもよい。ここで、本体部62とリブ54との間には隙間が設けられて非接触状態となっている。また、渦巻きバネ52と本体部62の裏面との間にも隙間が設けられて非接触状態となっている。これにより、本体部62は、他の部材に接触せずスムーズに回転できる。
【0038】
図3に示すように、リクライニング操作レバー48の裏面には、ロック解除用ロッド60が連結される連結部68が形成されている。連結部68は、本体部62の裏面に立設された略角筒形状の部材であり、裏面側に開口した略矩形状の取付孔68Aを備えている。取付孔68Aは、ロック解除用ロッド60より僅かに大きく形成されており、この取付孔68Aにロック解除用ロッド60が回転不能に取り付けられる。
【0039】
図5に示すように、ロック解除用ロッド60に取り付けられた本体部62は、外力が作用していない無負荷の状態で初期位置に付勢されており、この初期位置では、把持部64は、本体部62からシート前方へ向かって斜め下へ延びている。このように、初期位置で把持部64が斜め下を向くように配置することで、乗員が乗降する際に把持部46Bが邪魔にならない。
【0040】
ここで、図4に示すように、リクライニング操作レバー48の把持部64は、シート前方へ向かって、シート幅方向外側(シート右方側)へ斜めに延びている。本実施形態では、把持部64の先端部がリフタ操作レバー46よりもシート右方側へ延びているので、乗員が把持部64を把持し易くなっており、操作性を向上できるが、これに限らず、把持部64を本体部62からシート前方へ真直ぐ延ばしてもよい。
【0041】
また、リクライニング操作レバー48の把持部64には、シート幅方向内側(シート左方側)に切欠部が形成されている。さらに、リフタ操作レバー46の把持部46Bは、リクライニング操作レバー48の把持部64と同様に、シート前方へ向かって、シート幅方向外側(シート右方側)へ斜めに延びている。
【0042】
ここで、図5に示すように、車両用シート10に着座した乗員がリクライニング操作レバー48の把持部64を引き上げると、本体部62が側面視で反時計回りに回転し、ロック解除用ロッド60を反時計回りに回転させる。これにより、図示しないロック部材が作動してリクライニング機構18のロックを解除できる。
【0043】
また、把持部64から手を離すと、ロック解除用ロッド60が付勢手段によって時計回りに回転し、リクライニング操作レバー48が初期位置まで戻る。これにより、リクライニング機構18がロックされ、シートバック16がシートクッション14に対して傾倒不能となる。
【0044】
(作用及び効果)
次に、本実施形態に係る操作レバー構造12の作用について説明する。本実施形態のリクライニング操作レバー48は、車両用シート10から露出したリクライニング機構18を本体部62で直接覆っているので、リクライニング機構18を覆う部材を別途用意する必要がない。これにより、部品点数を削減できる。また、リクライニング機構18を別の部材で覆う場合と比べて、リクライニング操作レバー48のシート幅方向の突出量を減らすことができる。これにより、車両用シート10の幅を縮小化することができ、幅の狭い車室内でも搭載することができる。
【0045】
さらに、リクライニング操作レバー48の把持部64及びリフタ操作レバー46の把持部46Bをシート幅方向外側(シート右方側)へ斜めに延ばしているので、車両用シート10の幅を縮めた場合であっても操作性を確保できる。
【0046】
また、リクライニング操作レバー48の把持部64には、切欠部48Bが形成されているので、リフタ操作レバー46の本体部46Aとの干渉を避けることができる。すなわち、図1及び図5に示すように、リクライニング操作レバー48の把持部64は、側面視でリフタ操作レバー46の本体部46Aとオーバーラップしているが、把持部64に切欠部48Bを形成することで、把持部64と本体部46Aとの接触を避けている。
【0047】
さらに、図5の状態から乗員がリフタ操作レバー46の把持部46Bを引き上げると、図6に示すように、リフタ操作レバー46の把持部46Bが本体部46Aを中心に側面視で反時計回りに回転するが、この把持部46Bの回転軌道上にリクライニング操作レバー48の把持部46Bが交わっていないため、リクライニング操作レバー48及びリフタ操作レバー46を操作しても、互いに干渉することがない。
【0048】
なお、本実施形態では、連結カバー44を取り付けていたが、これに限らず、連結カバー44を介さずにリクライニング操作レバー48及びリフタ操作レバー46を取り付けてもよい。また、リフタ機構20及びリフタ操作レバー46を設けずに、リクライニング操作レバー48だけを備えた操作レバー構造12であってもよい。
【0049】
さらに、本実施形態では、操作レバー構造12を車両用シート10のシート右方側に設けたが、これに限らず、反対側(シート左方側)に設けてもよい。また、リクライニング操作レバー48に把持部64を形成しなくてもよい。この場合、本体部62の周壁部48Aを凹凸状にすることで、指を引掛けや易くすることができる。
【0050】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。例えば、リクライニング操作レバー48とリフタ操作レバー46とが側面視でオーバーラップしない構成でもよい。また、リクライニング機構18の操作とリフタ機構20の操作を1つの操作レバーで行う構成でもよい。この場合、操作レバーでリクライニング機構18を覆うことで、カバーを別途用意する必要がない。なお、各機構の操作を切替える切替手段が別途必要となる。
【符号の説明】
【0051】
10 シートスライド装置。
12 操作レバー構造
18 リクライニング機構
20 リフタ機構
46 リフタ操作レバー
48 リクライニング操作レバー(カバー部材)
48B 切欠部
52 渦巻きバネ(バネ部材)
62 本体部
64 把持部
図1
図2
図3
図4
図5
図6