特許第6133813号(P6133813)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6133813ウェハ加熱装置用の接着剤及びこれを用いたウェハ加熱装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6133813
(24)【登録日】2017年4月28日
(45)【発行日】2017年5月24日
(54)【発明の名称】ウェハ加熱装置用の接着剤及びこれを用いたウェハ加熱装置
(51)【国際特許分類】
   C09J 201/00 20060101AFI20170515BHJP
   H01L 21/683 20060101ALI20170515BHJP
   C09J 11/04 20060101ALI20170515BHJP
   C09J 7/00 20060101ALI20170515BHJP
【FI】
   C09J201/00
   H01L21/68 R
   H01L21/68 P
   C09J11/04
   C09J7/00
【請求項の数】15
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-85539(P2014-85539)
(22)【出願日】2014年4月17日
(65)【公開番号】特開2015-205955(P2015-205955A)
(43)【公開日】2015年11月19日
【審査請求日】2016年5月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004547
【氏名又は名称】日本特殊陶業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 敦
(72)【発明者】
【氏名】森 智史
(72)【発明者】
【氏名】丹羽 倫規
【審査官】 岡山 太一郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−142347(JP,A)
【文献】 特開2007−084805(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/047838(WO,A1)
【文献】 特開2006−219606(JP,A)
【文献】 特開2010−037519(JP,A)
【文献】 特開2013−249367(JP,A)
【文献】 特開2003−273202(JP,A)
【文献】 特開2002−368069(JP,A)
【文献】 特開2011−061049(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09J 1/00−201/10
H01L 21/683
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース部材と、ヒータが設けられた吸着支持部材とを備えたウェハ加熱装置に用いられ、前記ベース部材と前記吸着支持部材とを接合するための接着剤であって、
少なくとも、マトリックス樹脂と、該マトリックス樹脂中に分散された無機充填材とを含有し、
該無機充填材の少なくとも一部は、内部が中空状の中空粒子であることを特徴とするウェハ加熱装置用の接着剤。
【請求項2】
前記中空粒子の形状は、球状であることを特徴とする請求項1に記載のウェハ加熱装置用の接着剤。
【請求項3】
前記中空粒子内の中空部の形状は、不定形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載のウェハ加熱装置用の接着剤。
【請求項4】
前記中空粒子の少なくとも一部は、粒径が5μm以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のウェハ加熱装置用の接着剤。
【請求項5】
前記無機充填材において、粒径が5μm以上の粒子の割合は、体積又は質量で積算した場合、30%以上80%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のウェハ加熱装置用の接着剤。
【請求項6】
前記無機充填材において、粒径が1μm以下の粒子の割合は、体積又は質量で積算した場合、10%以上40%以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のウェハ加熱装置用の接着剤。
【請求項7】
所定の厚みを有するシート状に形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のウェハ加熱装置用の接着剤。
【請求項8】
前記中空粒子内の中心部分に中空部を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のウェハ加熱装置用の接着剤。
【請求項9】
前記中空粒子の粒径は、最大でも100μm以下であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のウェハ加熱装置用の接着剤。
【請求項10】
熱伝導率が、0.2〜1.2W/(m・K)であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のウェハ加熱装置用の接着剤。
【請求項11】
前記無機充填材は、レーザ回折による散乱式粒度分布測定法により測定される粒度分布が2つのピークを有していることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のウェハ加熱装置用の接着剤。
【請求項12】
前記接着剤における前記無機充填材の含有量は、3〜50体積%であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のウェハ加熱装置用の接着剤。
【請求項13】
ベース部材と、
ヒータが設けられた吸着支持部材とを備え、
前記ベース部材と前記吸着支持部材とは、請求項1〜12のいずれか1項に記載のウェハ加熱装置用の接着剤を用いて接合されていることを特徴とするウェハ加熱装置。
【請求項14】
前記吸着支持部材は、セラミック絶縁体を有し、前記セラミック絶縁体の内部に吸着用電極が配設されていることを特徴とする請求項13に記載のウェハ加熱装置。
【請求項15】
前記吸着支持部材は、セラミック絶縁体を有し、前記セラミック絶縁体の前記ベース部材側の表面にヒータが設けられ、
前記接着剤は、前記ヒータに対して直接に接触するように配置されていることを特徴とする請求項13又は14に記載のウェハ加熱装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、半導体ウェハを固定して加熱するウェハ加熱装置用の接着剤及びこれを用いたウェハ加熱装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体製造装置では、半導体ウェハ(例えばシリコンウェハ)に対してドライエッチング(例えばプラズマエッチング)等の処理が行われている。このドライエッチング等の加工精度を高めるためには、半導体ウェハを確実に固定しておく必要がある。そのため、半導体ウェハを固定して加熱するウェハ加熱装置として、静電引力によって半導体ウェハを固定する静電チャックや真空吸着力によって半導体ウェハを固定する真空チャックが知られている。
【0003】
静電チャックとしては、例えば、ベース部材と、吸着用電極及びヒータが設けられた吸着支持部材とを備えたものがある。ベース部材と吸着支持部材とは、接着剤を用いて接合されている。そして、静電チャックは、吸着用電極に電圧を印加させた際に生じる静電引力により、半導体ウェハを吸着支持部材の吸着面に吸着して支持できるよう構成されている。
【0004】
ところで、半導体ウェハに対してエッチング等の処理を行う際、吸着支持部材に設けたヒータによって半導体ウェハを加熱する。静電チャックには、エッチング等の加工精度を高めるうえで、吸着支持部材の吸着面の温度ばらつきが小さいこと(均熱性)が求められる。例えば、特許文献1には、吸着支持部材の均熱性を向上させることを目的として、ベース部材と吸着支持部材との間に接着層を2層設け、そのうちの1層に平板状のフィラー(充填材)を含有させる手法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2010/061740号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記特許文献1では、接着層に平板状のフィラーを含有させているため、接着層の熱伝導率が高くなり、ヒータの熱が拡散して吸着支持部材(特に吸着面)の均熱性が低下してしまう。また、フィラーの粒径が大きいことから、硬化前の接着剤中でフィラーが沈降しやすく、接着剤内(例えば上下)でフィラーの偏りが生じる。そのため、接着剤の特性が場所によって変化し、接着剤の信頼性が低下してしまう。
【0007】
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、吸着支持部材の均熱性・平面度を高めることができる、信頼性に優れたウェハ加熱装置用の接着剤及びこれを用いたウェハ加熱装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様は、ベース部材と、ヒータが設けられた吸着支持部材とを備えたウェハ加熱装置に用いられ、前記ベース部材と前記吸着支持部材とを接合するための接着剤であって、少なくとも、マトリックス樹脂と、該マトリックス樹脂中に分散された無機充填材とを含有し、該無機充填材の少なくとも一部は、内部が中空状の中空粒子であることを特徴とするウェハ加熱装置用の接着剤にある。
【0009】
前記ウェハ加熱装置用の接着剤は、マトリックス樹脂中に分散された無機充填材を含有している。そして、無機充填材は、内部が中空状の中空粒子を少なくとも一部に含んでいる。そのため、無機充填材の低熱伝導率化、さらには無機充填材を含む接着剤全体の低熱伝導率化を図ることができる。これにより、吸着支持部材に設けたヒータの熱が接着剤を介して拡散することを抑制し、吸着支持部材(被吸着物を吸着する吸着面)の均熱性を高めることができる。
【0010】
また、無機充填材が中空粒子を含んでいることにより、無機充填材の低弾性率化、さらには無機充填材を含む接着剤全体の低弾性率化を図ることができる。これにより、ベース部材と吸着支持部材との熱膨張率差に起因する応力を接着剤によって緩和することができる。そして、吸着支持部材の反り等の変形を抑制し、吸着支持部材(被吸着物を吸着する吸着面)の平面度を高めることができる。
【0011】
また、中空粒子は、中実の粒子に比べて低密度であり、接着剤中での沈降速度が遅くなる。そのため、接着剤中での無機充填材の偏りを抑制し、接着剤内(例えば上下)で特性が変化するといったことを防止できる。これにより、接着剤の信頼性を高めることができ、吸着支持部材の均熱性・平面度を高めるという前述の効果を十分に得られる。
【0012】
本発明の第2の態様は、ベース部材と、ヒータが設けられた吸着支持部材とを備え、前記ベース部材と前記吸着支持部材とは、前記ウェハ加熱装置用の接着剤を用いて接合されていることを特徴とするウェハ加熱装置にある。
【0013】
前記ウェハ加熱装置は、ベース部材と吸着支持部材とを備えている。両者は、前述のウェハ加熱装置用の接着剤を用いて接合されている。すなわち、吸着支持部材の均熱性・平面度を高めることができる、信頼性に優れた接着剤を用いて接合されている。そのため、吸着支持部材(被吸着物を吸着する吸着面)の均熱性・平面度を高めることができる。また、接着剤の信頼性を高めることができる。
【0016】
このように、本発明によれば、吸着支持部材の均熱性・平面度を高めることができる、信頼性に優れたウェハ加熱装置用の接着剤及びこれを用いたウェハ加熱装置を提供することができる。
【0017】
また、前記ウェハ加熱装置用の接着剤は、例えば、マトリックス樹脂硬化前の状態、半硬化の状態、硬化後の状態等をすべて含む。また、前述のとおり、前記無機充填材の少なくとも一部は、内部が中空状の中空粒子である。中空粒子以外の粒子は、例えば、内部が中実状の中実粒子等である。中空粒子は、従来公知の様々な方法を用いて作製することができる。
【0018】
また、前記中空粒子の形状は、球状であることが好ましい。この場合には、中空粒子が例えば板状や繊維状であるときに比べて、ベース部材や吸着支持部材を傷つけるおそれが少ない。また、同じ含有量であれば、板状や繊維状であるときに比べて接着剤の熱伝導率が低くなるため、吸着支持部材の均熱性をさらに高めることができる。また、同じ含有量であれば、板状や繊維状であるときに比べて接着剤の弾性率が低くなるため、ベース部材と吸着支持部材との熱膨張率差に起因する応力をより緩和することができ、吸着支持部材の平面度をさらに高めることができる。
【0019】
なお、中空粒子の形状が「球状」であるとは、真球状のみならず、真球状に近似した形状を含む。すなわち、中空粒子全体の90%以上が形状因子1〜1.4の範囲内にあることをいう。ここで、形状因子とは、走査型電子顕微鏡(SEM)等で拡大観察した任意の数(例えば数百個)の粒子の長径と長径に直交する短径との比の平均値より算出することができる。したがって、完全な球形粒子のみであれば形状因子は1であり、この形状因子が1から外れるほど非球形となる。
【0020】
また、前記中空粒子内の中空部の形状は、不定形状であることが好ましい。この場合には、中空粒子の内部に密度ムラがあることにより、接着剤中において中空粒子が沈降する際に、中空粒子が回転しやすくなる。そのため、中空粒子が周辺の樹脂(マトリックス樹脂)や粒子(無機充填材を構成する粒子)と干渉しやすくなり、中空粒子の沈降速度が遅くなる。これにより、接着剤内の無機充填材の偏り、それに伴う特性の変化をより一層防止でき、接着剤の信頼性をさらに高めることができる。なお、「不定形状」とは、前述の形状因子が1.4を超えるものをいう。
【0021】
また、前記中空粒子において、中空部が中空粒子の中心部分にあることが好ましい。さらには、中空部以外の部分は緻密であることが好ましい。この場合には、マトリックス樹脂が中空部に入り込むことを防止し、中空部を有する中空粒子による効果を十分に得られる。
【0022】
また、前記中空粒子の少なくとも一部は、粒径が5μm以上であることが好ましい。すなわち、粒径が大きい中空粒子のほうが低熱伝導率化・低弾性率化への寄与が大きく、接着剤中での沈降速度も遅くなる。よって、粒径5μm以上の中空粒子を含んでいることにより、無機充填材(接着剤)の低熱伝導率化・低弾性率化を図り、吸着支持部材の均熱性・平面度を高めることができる。また、接着剤内の無機充填材の偏り、それに伴う特性の変化を防止し、接着剤の信頼性を高めることができる。
【0023】
また、前記中空粒子の粒径は、通常、50μm以下、最大でも100μm以下とすることが好ましい。接着剤の厚み(例えば塗布厚み)に対して中空粒子の粒径が大きくなると、その分だけマトリックス樹脂の量が減少するため、接着剤の強度が低下するおそれがある。
【0024】
また、前記無機充填材において、中空粒子の割合は、粒径が5μm未満では個数で5%以下、粒径が5μm以上では個数で10%以上であることが好ましい。すなわち、粒径が5μm未満の粒子は、内部が中空状でなくても接着剤中での沈降速度が遅いため、接着剤内の無機充填材の偏り等への影響が小さい。逆に中空状であると粒子全体の形状が真球状ではなくなり、充填性が低下したり、接着剤の粘度が上昇したりするおそれがある。そのため、中空粒子の割合を前記特定の割合以下とすることが好ましい。
【0025】
一方、粒径が5μm以上の粒子は、内部が中空状であれば低熱伝導率化・低弾性率化への寄与が大きくなる。そのため、中空粒子の割合を前記特定の割合以上とすることが好ましい。なお、中空粒子の割合は、例えば硬化後の接着剤を走査型電子顕微鏡(SEM)等で拡大観察して求めることができる。
【0026】
また、前記無機充填材において、粒径が5μm以上の粒子の割合は、体積又は質量で積算した場合、30%以上80%以下であることが好ましい。この場合には、粒径が大きい(例えば粒径が5μm以上の)中空粒子が含まれていることによる前述の効果を十分に得られる。すなわち、無機充填材(接着剤)の低熱伝導率化・低弾性率化を図り、吸着支持部材の均熱性・平面度を高めることができる。また、接着剤内の無機充填材の偏り、それに伴う特性の変化を防止し、接着剤の信頼性を高めることができる。
【0027】
前記無機充填材において、粒径が5μm以上の粒子の割合が体積又は質量で積算して30%未満の場合には、無機充填材によって接着剤の強度を十分に確保することができないおそれがある。さらに、無機充填材の表面積が増加するため、大気中の水分が吸着しやすくなり、無機充填材の製造や保管環境の影響を受けやすく、接着剤の安定した生産が困難となるおそれがある。一方、粒径が5μm以上の粒子の割合が体積又は質量で積算して80%を超える場合には、マトリックス樹脂と無機充填材との混合が困難となるおそれがある。
【0028】
また、前記無機充填材において、粒径が1μm以下の粒子の割合は、体積又は質量で積算した場合、10%以上40%以下であることが好ましい。この場合には、粒径が小さい粒子を一定量含むことにより、接着剤の流動性を低下させ、粒径が大きい粒子の沈降を抑制できる。これにより、接着剤内の無機充填材の偏り、それに伴う特性の変化を防止し、接着剤の信頼性を高めることができる。
【0029】
前記無機充填材において、粒径が1μm以下の粒子の割合が体積又は質量で積算して10%未満の場合には、接着剤の流動性を低下させ、粒径が大きい粒子の沈降を抑制する効果が十分に得られないおそれがある。一方、粒径が1μm以下の粒子の割合が体積又は質量で積算して40%を超える場合には、接着剤の流動性が低下しすぎて、マトリックス樹脂と無機充填材との混練や接着剤の塗布が困難となるおそれがある。
【0030】
また、前記無機充填材は、その粒度分布において、少なくとも2つ以上のピークを持つことが好ましい。この場合には、例えば、粒径が大きい粒子(中空粒子)を含むことによる効果と粒径が小さい粒子を含むことによる効果とを両立させることができる。また、例えば2つのピークを持つように、異なる粒度分布を持つ無機充填材を混合することにより、無機充填材の粒度分布の制御、さらには接着剤の粘度調整が容易となる。
【0031】
また、前記接着剤は、所定の厚みを有するシート状に形成されていてもよい。この場合には、接着剤の取り扱いが容易となり、ベース部材と吸着支持部材との接合の際の作業性を向上させることができる。なお、ここでのシート状の接着剤は、例えば、マトリックス樹脂硬化前の状態、半硬化の状態、硬化後の状態等をすべて含む。
【0032】
また、前記接着剤の熱伝導率は、0.2〜1.2W/(m・K)とすることが好ましい。この場合には、接着剤の低熱伝導率化を実現でき、吸着支持部材に設けたヒータの熱が接着剤を介して拡散することを抑制し、吸着支持部材の均熱性を高めることができる。なお、接着剤の熱伝導率は、例えば、吸着支持部材(被吸着物を吸着する吸着面)の温度分布、昇温速度、降温速度、接着剤の厚み等を考慮して設定することができる。
【0033】
また、前記接着剤における前記無機充填材の含有量は、例えば、3〜50体積%とすることができる。無機充填材の含有量は、例えば、接着剤が所望の熱伝導率となるように設定すればよい。
【0034】
また、前記接着剤において、前記マトリックス樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂等を用いることができる。
【0035】
また、前記無機充填材としては、例えば、アルミナ、シリカ、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、アルミノシリケート、ジルコニア、チタニア、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、マイカ、カーボンブラック等を用いることができる。この中でも特に安価で耐久性のあるアルミナやシリカが好ましい。また、これらを単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0036】
また、前記ウェハ加熱装置において、前記吸着支持部材は、セラミック絶縁体を有し、そのセラミック絶縁体にヒータを設けた構成とすることができる。セラミック絶縁体を構成する材料としては、例えば、アルミナ、窒化アルミニウム、イットリア等が挙げられる。このうち、アルミナは、強度、耐摩耗性の点で優れている。窒化アルミニウムは、熱伝導率の面で優れている。イットリアは、耐プラズマ性に優れている。
【0037】
また、ベース部材を構成する材料としては、例えば、アルミニウム、チタン、これらの合金等の金属材料が挙げられる。このうち、アルミニウム及びその合金は、加工性、コスト面で優れている。また、チタン及びその合金は、熱膨張係数が小さく、吸着支持部材を構成するセラミックとの熱膨張率差に起因する応力を抑えることができる。
【0038】
なお、接着剤中での無機充填材(中空粒子)の沈降速度については、粒子が流体中を沈降する際の沈降速度を表したストークスの式を用いて考えることができる。ストークスの式は、v=((ρs−ρw)・g/18η)・d2で表される。ただし、式中において、v:粒子の沈降速度(m/s)、ρs:粒子の密度(kg/m3)、d:粒子径(m)、ρw:流体(マトリックス樹脂)の密度(kg/m3)、η:流体(マトリックス樹脂)の粘度(Pa・s)、g:重力加速度(m/s2)である。
【0039】
前記ストークスの式から、中空粒子は、中実粒子に比べて粒子の密度ρsが低いため、粒子の沈降速度vが遅くなる。また、粒子径dが大きいほど粒子の沈降速度vが速くなるため、粒子径dが大きい粒子を中空とするほうが、粒子の沈降速度vを遅くする(沈降を抑制する)効果が大きくなる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1】ウェハ加熱装置(静電チャック)の構造を示す斜視図である。
図2】ウェハ加熱装置(静電チャック)の構造を示す断面図である。
図3】接着剤の断面をSEMで観察した写真である。
図4】無機充填材の粒度分布を示すグラフである。
図5】アルミナ添加量と熱伝導率との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
(実施形態1)
まず、本実施形態のウェハ加熱装置について説明する。
【0042】
図1図2に示すように、ウェハ加熱装置(静電チャック)1は、ベース部材3と、ヒータ22が設けられた吸着支持部材2とを備えている。ベース部材3と吸着支持部材2とは、接着剤(接着層4)を用いて接合されている。以下、これを詳説する。
【0043】
同図に示すように、静電チャック1は、被吸着物8である半導体ウェハを吸着支持するためのものであり、金属製のベース部材3と、ベース部材3上に配置された吸着支持部材2とを備えている。ベース部材3と吸着支持部材2とは、両者の間に配設された接着層4により接合されている。接着層4は、後述する接着剤により構成されている。以下、本実施形態では、吸着支持部材2側を上側、ベース部材3側を下側として説明する。
【0044】
静電チャック1の内部には、被吸着物(半導体ウェハ)8を冷却するヘリウム等の冷却用ガスの供給通路となる冷却用ガス供給路51が設けられている。吸着支持部材2の後述する吸着面201には、冷却用ガス供給路51が開口してなる複数の冷却用開口部52や、その冷却用開口部52から供給された冷却用ガスが吸着面201全体に広がるように形成された環状の冷却用溝53が設けられている。
【0045】
同図に示すように、吸着支持部材2は、円形板状を呈している。吸着支持部材2の上面は、被吸着物(半導体ウェハ)8を吸着する吸着面201である。また、吸着支持部材2は、電気絶縁性のセラミック絶縁体20を有している。セラミック絶縁体20は、複数のセラミック層(図示略)を積層して構成されている。各セラミック層は、アルミナを主成分とするアルミナ質焼結体からなる。
【0046】
セラミック絶縁体20の内部には、吸着用電極21が配設されている。吸着用電極21は、電極用接続端子(図示略)を介して電極用電源(図示略)に接続されている。吸着用電極21は、直流高電圧が印加されることで静電引力を発生し、この静電引力によって被吸着物(半導体ウェハ)8を吸着支持部材2の吸着面201に吸着して支持・固定する。吸着用電極21は、タングステンやモリブデンからなる。
【0047】
また、セラミック絶縁体20の内部には、ヒータ(発熱体)22が配設されている。ヒータ22は、吸着用電極21よりもベース部材3側において、略同一平面上に渦巻き状に配置されている。ヒータ22は、ヒータ用接続端子(図示略)を介してヒータ用電源(図示略)に接続されている。
【0048】
同図に示すように、ベース部材3は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる。ベース部材3の内部には、例えばフッ素化液、純水等の冷媒を流通させる空間となる冷媒流路31が設けられている。冷媒流路31は、冷媒を導入及び排出できるよう構成されている。ベース部材3の上面301には、接着層4を介して、吸着支持部材2が配置されている。
【0049】
次に、本実施形態の接着剤について説明する。
図3(a)、(b)に示すように、接着剤40は、少なくとも、マトリックス樹脂41と、マトリックス樹脂41中に分散された無機充填材42とを含有している。無機充填材42の少なくとも一部は、内部が中空状の中空粒子421である。なお、図3(a)、(b)は、硬化後の接着剤40断面のSEM写真であり、それぞれ同一試料の別部分の写真である。以下、これを詳説する。
【0050】
同図に示すように、接着剤40は、マトリックス樹脂41中に無機充填材42を分散してなる。マトリックス樹脂41としては、エポキシ樹脂を用いている。本実施形態では、熱硬化性硬化剤を配合した熱硬化性エポキシ樹脂を用いている。また、無機充填材42としては、アルミナ粒子を用いている。
【0051】
接着剤40における無機充填材42の含有量は、3〜50体積%である。また、接着剤40の熱伝導率は、0.2〜1.2W/(m・K)である。なお、接着剤40における無機充填材42の含有量は、接着剤40が所望の熱伝導率となるように設定することができる。
【0052】
無機充填材42は、その一部に中空粒子421を含んでいる。中空粒子421は、内部が中空状の粒子であり、中空部422を有している。無機充填材42において、中空粒子421以外の粒子は、内部が中実状の中実粒子である。また、無機充填材42において、中空粒子421の割合は、粒径が5μm未満では個数で5%以下、粒径が5μm以上では個数で10%以上である。
【0053】
中空粒子421の形状は、球状である。一方、中空粒子421内の中空部422の形状は、球状ではなく、不定形状である。また、中空粒子421は、1つの中空部422を有するものもあれば、複数の中空部422を有するものもある。また、中空部422は、中空粒子421の中心部分にあるものもあれば、そうでないものもある。また、中空粒子421において、中空部422以外の部分は緻密である。
【0054】
また、無機充填材42において、粒径(粒子径)が5μm以上の粒子の割合は、体積(又は質量)で積算した場合、30〜80%である。なお、中空粒子421の一部は、粒径が5μm以上である。また、粒径が1μm以下の粒子の割合は、体積(又は質量)で積算した場合、10〜40%である。
【0055】
ここで、図4に無機充填材42の粒度分布を示す。粒度分布は、レーザ回折による散乱式粒度分布測定法により測定した。同図において、横軸は粒子径、縦軸は割合(体積%)である。同図に示すように、無機充填材42は、その粒度分布において、粒子径1μm付近のピークと粒子径10μmを少し超えたあたりピークとの2つのピークを持っている。すなわち、粒径の小さな粒子と粒径の大きな粒子とが混在している。
【0056】
なお、中空粒子421は、次のようにして作製することができる。すなわち、アルミニウムの微粉末を酸素の気流中に分散させ、着火することで酸化させる。このとき、反応熱で金属及び酸化物が液体になるため、表面張力で球状になる。これを冷却することにより、微細な真球粒子が得られる。アルミニウムからはアルミナの真球粒子が得られる。粒子(特に粒子径が5μm以上の大きい粒子)の一部は、球状になるときに外気を取り込むため、内部に空孔が形成される。圧力、温度、粉末の量等を種々制御することで粒子径や空孔の形状を変更でき、球状でない空孔(中空部422)を有する中空粒子421が得られる。
【0057】
次に、吸着支持部材2とベース部材3との接合方法について説明する。
まず、マトリックス樹脂41としての熱硬化性エポキシ樹脂に、無機充填材42としてのアルミナ粒子を所定量添加し、ペースト状の接着剤40を作製する。そして、接着剤40をベース部材3の上面301(吸着支持部材2との接合面)に塗布する。
【0058】
次いで、ベース部材3の上面301に塗布した接着剤40上に吸着支持部材2を載せる。そして、吸着支持部材2上に重りを載せて上方から押圧した状態とする。その後、大気雰囲気中にて所定の温度で加熱し、接着剤40を硬化させ、硬化後の接着剤40からなる接着層4を形成する。これにより、吸着支持部材2とベース部材3とを接合する。
【0059】
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態の接着剤40は、マトリックス樹脂41中に分散された無機充填材42を含有している。そして、無機充填材42は、内部が中空状の中空粒子421を少なくとも一部に含んでいる。そのため、無機充填材42の低熱伝導率化、さらには無機充填材を含む接着剤40全体の低熱伝導率化を図ることができる。これにより、吸着支持部材2に設けたヒータ22の熱が接着剤40(接着層4)を介して拡散することを抑制し、吸着支持部材2(被吸着物8を吸着する吸着面201)の均熱性を高めることができる。
【0060】
また、無機充填材42が中空粒子421を含んでいることにより、無機充填材42の低弾性率化、さらには無機充填材42を含む接着剤40全体の低弾性率化を図ることができる。これにより、ベース部材3と吸着支持部材2との熱膨張率差に起因する応力を接着剤40(接着層4)によって緩和することができる。そして、吸着支持部材2の反り等の変形を抑制し、吸着支持部材2(被吸着物8を吸着する吸着面201)の平面度を高めることができる。
【0061】
また、中空粒子421は、中実の粒子に比べて低密度であり、接着剤40中での沈降速度が遅くなる。そのため、接着剤40中での無機充填材42の偏りを抑制し、接着剤40内(例えば上下)で特性が変化するといったことを防止できる。これにより、接着剤40の信頼性を高めることができ、吸着支持部材2の均熱性・平面度を高めるという前述の効果を十分に得られる。
【0062】
また、本実施形態の接着剤40において、中空粒子421の形状は、球状である。そのため、中空粒子421が例えば板状や繊維状であるときに比べて、ベース部材3や吸着支持部材2を傷つけるおそれが少ない。また、同じ含有量であれば、板状や繊維状であるときに比べて接着剤40の熱伝導率が低くなるため、吸着支持部材2の均熱性をさらに高めることができる。また、同じ含有量であれば、板状や繊維状であるときに比べて接着剤40の弾性率が低くなるため、ベース部材3と吸着支持部材2との熱膨張率差に起因する応力をより緩和することができ、吸着支持部材2の平面度をさらに高めることができる。
【0063】
また、中空粒子421内の中空部422の形状は、不定形状である。中空粒子421の内部に密度ムラがあることにより、接着剤40中において中空粒子421が沈降する際に、中空粒子421が回転しやすくなる。そのため、中空粒子421が周辺の樹脂(マトリックス樹脂41)や粒子(無機充填材42を構成する粒子)と干渉しやすくなり、中空粒子421の沈降速度が遅くなる。これにより、接着剤40内の無機充填材42の偏り、それに伴う特性の変化をより一層防止でき、接着剤40の信頼性をさらに高めることができる。
【0064】
また、中空粒子421には、中空部422が中空粒子421の中心部分にあるものが含まれている。また、中空粒子421において、中空部422以外の部分は緻密である。そのため、マトリックス樹脂41が中空部422に入り込むことを防止し、中空部422を有する中空粒子421による効果を十分に得られる。
【0065】
また、中空粒子421の一部は、粒径が5μm以上である。すなわち、粒径が大きい中空粒子421のほうが低熱伝導率化・低弾性率化への寄与が大きく、接着剤40中での沈降速度も遅くなる。よって、粒径5μm以上の中空粒子421を含んでいることにより、無機充填材42(接着剤40)の低熱伝導率化・低弾性率化を図り、吸着支持部材2の均熱性・平面度を高めることができる。また、接着剤40内の無機充填材42の偏り、それに伴う特性の変化を防止し、接着剤40の信頼性を高めることができる。
【0066】
また、無機充填材42において、中空粒子421の割合は、粒径が5μm未満では個数で5%以下、粒径が5μm以上では個数で10%以上である。そのため、中空粒子421が含まれていることによる前述の効果を十分に得られる。
【0067】
また、無機充填材42において、粒径が5μm以上の粒子の割合は、体積(又は質量)で積算した場合、30%以上80%以下である。そのため、粒径が大きい(例えば粒径が5μm以上の)中空粒子421が含まれていることによる前述の効果を十分に得られる。
【0068】
また、無機充填材42において、粒径が1μm以下の粒子の割合は、体積(又は質量)で積算した場合、10%以上40%以下である。粒径が小さい粒子を一定量含むことにより、接着剤40の流動性を低下させ、粒径が大きい粒子の沈降を抑制できる。これにより、接着剤40内の無機充填材42の偏り、それに伴う特性の変化を防止し、接着剤40の信頼性を高めることができる。
【0069】
また、無機充填材42は、その粒度分布において、2つのピークを持つ。そのため、粒径が大きい粒子(中空粒子421)を含むことによる効果と粒径が小さい粒子を含むことによる効果とを両立させることができる。また、異なる粒度分布を持つ無機充填材42を混合することにより、無機充填材42の粒度分布の制御、さらには接着剤40の粘度調整が容易となる。
【0070】
また、接着剤40の熱伝導率は、0.2〜1.2W/(m・K)である。そのため、接着剤40の低熱伝導率化を実現でき、吸着支持部材2に設けたヒータ22の熱が接着剤40(接着層4)を介して拡散することを抑制し、吸着支持部材2の均熱性を高めることができる。
【0071】
また、本実施形態のウェハ加熱装置(静電チャック)1は、ベース部材3と吸着支持部材2とを備えている。両者は、前述の接着剤40を用いて接合されている。すなわち、吸着支持部材2の均熱性・平面度を高めることができる、信頼性に優れた接着剤40を用いて接合されている。そのため、吸着支持部材2(被吸着物8を吸着する吸着面201)の均熱性・平面度を高めることができる。また、接着剤40の信頼性を高めることができる。
【0072】
このように、本実施形態によれば、吸着支持部材2(吸着面201)の均熱性・平面度を高めることができる、信頼性に優れた接着剤40及びこれを用いたウェハ加熱装置(静電チャック)1を提供することができる。
【0073】
(実験例)
本実験例では、図4に示す粒度分布を持つアルミナ粒子(無機充填材)をエポキシ樹脂(マトリックス樹脂)に添加した場合の接着剤の熱伝導率を測定した。熱伝導率は、熱線法で測定した。その結果を図5に示す。同図からわかるように、アルミナの添加量が50体積%以下で熱伝導率1.2W/(m・K)を実現している。
【0074】
(その他の実施形態)
なお、本発明は、前述の実施形態、実験例等に何ら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
【0075】
(1)前記実施形態では、ペースト状の接着剤を用いたが、例えば、接着剤は、所定の厚みを有するシート状に形成されていてもよい。この場合には、接着剤の取り扱いが容易となり、ベース部材と吸着支持部材との接合の際の作業性を向上させることができる。なお、ここでのシート状の接着剤は、硬化前の状態、半硬化の状態、硬化後の状態等をすべて含む。
【0076】
(2)前記実施形態では、接着剤(接着層)は、吸着支持部材とベース部材との間において、吸着支持部材及びベース部材に対して直接接触するように配置されているが、接着剤(接着層)と吸着支持部材との間、接着剤(接着層)とベース部材との間に、アルミニウム板やステンレス板等の金属板、炭素繊維基板、グラファイト基板、石英基板等のガラス板等からなる熱拡散層等のその他の層が配置されていてもよい。そして、吸着支持部材と熱拡散層等のその他の層との間、ベース部材と熱拡散層等のその他の層との間に、接着剤(接着層)を配置してもよい。
【0077】
(3)前記実施形態では、接着剤(接着層)は、吸着支持部材のセラミック絶縁体に対して直接接触するように配置されているが、例えば、セラミック絶縁体の表面(ベース部材側の表面)にヒータを設け、そのヒータに対して接着剤(接着層)が直接接触するように配置されていてもよい。
【0078】
(4)前記実施形態では、接着剤を静電チャックに用いた。具体的には、静電チャックのベース部材と吸着支持部材との接合に用いたが、例えば、接着剤を真空チャックのような他のウェハ加熱装置に用いることもできる。真空チャックは、静電チャックと同様に、ベース部材と吸着支持部材とを備え、吸着支持部材に真空引きを可能にする吸着孔を有している。
【0079】
(5)前記実施形態では、吸着支持部材において、吸着用電極及びヒータをセラミック絶縁体の内部に設けたが、吸着用電極やヒータをセラミック絶縁体の表面に設けてもよい。この場合、例えばヒータとしては、ポリイミド等からなる絶縁フィルムにヒータを設けたフィルムヒータ等を用いることができる。
【0080】
(6)前記実施形態では、無機充填材としてアルミナ粒子を用いたが、例えばシリカ粒子等を用いてもよい。また、前述したアルミナ粒子の製法と同様の方法により、シリコンからシリカ粒子が得られる。
【符号の説明】
【0081】
1…ウェハ加熱装置(静電チャック)
2…吸着支持部材
21…吸着用電極
22…ヒータ
3…ベース部材
40…接着剤
41…マトリックス樹脂
42…無機充填材
421…中空粒子
図1
図2
図3
図4
図5