特許第6133888号(P6133888)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ソイテックの特許一覧

特許6133888その場でのメトロロジ用に構成された反応チャンバを有する堆積システムおよび関連の方法
<>
  • 特許6133888-その場でのメトロロジ用に構成された反応チャンバを有する堆積システムおよび関連の方法 図000002
  • 特許6133888-その場でのメトロロジ用に構成された反応チャンバを有する堆積システムおよび関連の方法 図000003
  • 特許6133888-その場でのメトロロジ用に構成された反応チャンバを有する堆積システムおよび関連の方法 図000004
  • 特許6133888-その場でのメトロロジ用に構成された反応チャンバを有する堆積システムおよび関連の方法 図000005
  • 特許6133888-その場でのメトロロジ用に構成された反応チャンバを有する堆積システムおよび関連の方法 図000006
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6133888
(24)【登録日】2017年4月28日
(45)【発行日】2017年5月24日
(54)【発明の名称】その場でのメトロロジ用に構成された反応チャンバを有する堆積システムおよび関連の方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/205 20060101AFI20170515BHJP
   C23C 16/46 20060101ALI20170515BHJP
【FI】
   H01L21/205
   C23C16/46
【請求項の数】12
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2014-546661(P2014-546661)
(86)(22)【出願日】2012年11月12日
(65)【公表番号】特表2015-502055(P2015-502055A)
(43)【公表日】2015年1月19日
(86)【国際出願番号】IB2012002388
(87)【国際公開番号】WO2013088213
(87)【国際公開日】20130620
【審査請求日】2015年8月21日
(31)【優先権主張番号】13/327,302
(32)【優先日】2011年12月15日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】1162463
(32)【優先日】2011年12月27日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】507088071
【氏名又は名称】ソイテック
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】エド リンドウ
(72)【発明者】
【氏名】ロナルド バートラム
(72)【発明者】
【氏名】クラウディオ カニサレス
【審査官】 河合 俊英
(56)【参考文献】
【文献】 特表2011−524648(JP,A)
【文献】 国際公開第2005/017988(WO,A1)
【文献】 特開平08−162423(JP,A)
【文献】 特開平06−002147(JP,A)
【文献】 特開平08−330318(JP,A)
【文献】 特開平03−216526(JP,A)
【文献】 特開2007−005399(JP,A)
【文献】 特開平01−268120(JP,A)
【文献】 特開平09−232297(JP,A)
【文献】 特開平07−335582(JP,A)
【文献】 特開平08−097167(JP,A)
【文献】 特開平04−056126(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/205
C23C 16/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上壁と、底壁と、前記上壁と前記底壁との間に延びる少なくとも1つの側壁とを含むチャンバ壁を有する反応チャンバと、
前記底壁に隣接して配置された少なくとも1つの熱放射エミッタであって、前記熱放射エミッタは、電磁放射スペクトルの赤外領域および可視領域のうちの少なくとも1つにおける電磁放射の波長範囲内で、前記反応チャンバの前記少なくとも1つのチャンバ壁を通して前記反応チャンバの内部に熱放射を放出するように構成されており、前記反応チャンバの前記底壁は前記波長範囲にわたって電磁放射に対して少なくとも実質的に透過性である透過性材料を含み、前記底壁は透過性の石英を含む、該熱放射エミッタと、
前記反応チャンバの外側に位置しおよび前記反応チャンバの内部から前記反応チャンバの外部へ通過する前記波長範囲内の1つまたは複数の所定の波長の電磁放射信号を受信するように配向および構成されたセンサを含む、少なくとも1つのメトロロジデバイスと、
不透過性材料の少なくとも1つの体積であって、前記不透過性材料は前記波長範囲内の電磁放射の波長に対して不透過性であり、前記不透過性材料の少なくとも1つの体積は前記少なくとも1つの熱放射エミッタによって放出される少なくとも一部の熱放射の波長に対応する漂遊電磁放射が前記少なくとも1つのメトロロジデバイスの前記センサによって検出されるのを防止するように配置され、前記上壁の少なくとも一部分は前記不透過性材料の少なくとも1つの体積を含み、前記不透過性材料は不透過性の石英を含む、該不透過性材料の少なくとも1つの体積と
を具えたことを特徴とする堆積システム。
【請求項2】
前記不透過性材料の少なくとも1つの体積は、前記1つまたは複数のチャンバ壁のうちのチャンバ壁の少なくとも一部分を含むことを特徴とする請求項1に記載の堆積システム。
【請求項3】
前記反応チャンバの前記内部に配置された物体をさらに具え、前記物体は前記不透過性材料の少なくとも1つの体積を含むことを特徴とする請求項1に記載の堆積システム。
【請求項4】
前記少なくとも1つの側壁の少なくとも一部分は前記不透過性材料の少なくとも1つの体積を含み、前記不透過性材料は不透過性の石英を含むことを特徴とする請求項1に記載の堆積システム。
【請求項5】
前記少なくとも1つのメトロロジデバイスの前記センサは前記上壁に隣接して配置され、前記上壁の少なくとも一部分は前記不透過性材料の少なくとも1つの体積を含み、前記不透過性材料は不透過性の石英を含み、前記少なくとも1つの側壁の少なくとも一部分は前記不透過性材料の少なくとも1つの体積を含み、前記不透過性材料は不透過性の石英を含むことを特徴とする請求項1に記載の堆積システム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの熱放射エミッタは前記反応チャンバの外側で前記底壁に隣接して配置され、前記底壁の少なくとも一部分は前記透過性材料を含み、前記少なくとも1つのメトロロジデバイスの前記センサは前記反応チャンバの外側で前記上壁に隣接して配置され、前記上壁および前記少なくとも1つの側壁のうちの少なくとも1つは前記不透過性材料の少なくとも1つの体積を含むことを特徴とする請求項1に記載の堆積システム。
【請求項7】
堆積システムを形成する方法であって、
少なくとも1つの熱放射エミッタを、上壁と、底壁と、前記上壁と前記底壁との間に延びる少なくとも1つの側壁とを含むチャンバ壁を有する反応チャンバの外側で前記反応チャンバに近接して配置するステップと、
前記1つまたは複数のチャンバ壁の少なくとも1つのチャンバ壁を通じて、前記反応チャンバの内部に熱放射を放出するように前記少なくとも1つの熱放射エミッタを配向するステップと、
電磁放射スペクトルの赤外領域および可視領域のうちの少なくとも1つにおける電磁放射の波長範囲内で熱放射を放出するように構成されたエミッタを含むように前記少なくとも1つの熱放射エミッタを選択するステップと、
前記波長範囲にわたって電磁放射に対して少なくとも実質的に透過性である透過性材料を含むように前記底壁を選択するステップであって、前記透過性材料は石英材料を含む、該ステップと、
少なくとも1つのメトロロジデバイスのセンサを、前記反応チャンバの外側で前記反応チャンバに近接して配置するステップと、
前記反応チャンバの内部から前記反応チャンバの外部へ通過する電磁放射信号を受信するように前記センサを配向するステップと、
前記波長範囲内の1つまたは複数の所定の波長の前記電磁放射信号を検出するように構成されたセンサを含むように前記センサを選択するステップと、
前記少なくとも1つの熱放射エミッタによって放出される少なくとも一部の熱放射の波長に対応する漂遊電磁放射が前記少なくとも1つのメトロロジデバイスの前記センサによって検出されるのを防止する位置に、不透過性材料の少なくとも1つの体積を設けるステップと、
前記波長範囲内の電磁放射の波長に対して不透過性の材料を含むように前記不透過性材料を選択するステップと、
前記不透過性材料の少なくとも1つの体積を含むように前記上壁を選択するステップであって、前記不透過性材料は不透過性の石英を含む、該ステップと
を具えたことを特徴とする方法。
【請求項8】
前記不透過性材料の少なくとも1つの体積を含むように前記1つまたは複数のチャンバ壁の少なくとも1つのチャンバ壁を選択するステップをさらに具えたことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
物体を前記反応チャンバの内部に配置するステップと、
前記不透過性材料の少なくとも1つの体積を含むように前記物体を選択するステップと
をさらに具えたことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記不透過性材料の少なくとも1つの体積を含むように前記少なくとも1つの側壁を選択するステップをさらに具え、前記不透過性材料は不透過性の石英を含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つのメトロロジデバイスの前記センサを前記上壁に隣接して配置するステップと、
前記不透過性材料の少なくとも1つの体積を含むように前記上壁を選択するステップであって、前記不透過性材料は不透過性の石英を含む、該ステップと、
前記不透過性材料の少なくとも1つの体積を含むように前記少なくとも1つの側壁を選択するステップであって、前記不透過性材料は不透過性の石英を含む、該ステップと
をさらに具えたことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記少なくとも1つの熱放射エミッタを前記反応チャンバの外側で前記底壁に隣接して配置するステップと、
前記透過性材料を含むように前記底壁を選択するステップと、
前記少なくとも1つのメトロロジデバイスの前記センサを前記反応チャンバの外側で前記上壁に隣接して配置するステップと、
前記不透過性材料の少なくとも1つの体積を含むように前記上壁および前記少なくとも1つの側壁のうちの少なくとも1つを選択するステップと
をさらに具えたことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願の主題は、2011年8月22日にBertramらの名義で出願された「DEPOSITION SYSTEMS HAVING ACCESS GATES AT DESIRABLE LOCATIONS,AND RELATED METHODS」という名称の米国特許仮出願第61/526,137号明細書の主題、2011年8月22日にBertramらの名義で出願された「DEPOSITION SYSTEMS INCLUDING A PRECURSOR GAS FURNACE WITHIN A REACTION CHAMBER,AND RELATED METHODS」という名称の米国特許仮出願第61/526,143号明細書の主題、および2011年8月22日にBertramの名義で出願された「DIRECT LIQUID INJECTION FOR HALIDE VAPOR PHASE EPITAXY SYSTEMS AND METHODS」という名称の米国特許仮出願第61/526,148号明細書の主題に関し、この出願のそれぞれの開示全体を参照によりその全体を本明細書に組み込む。
【0002】
本発明の実施形態は、一般に、基板上に材料を堆積するためのシステムに、またそのようなシステムを作製および使用する方法に関する。より詳細には、本発明の実施形態は、III−V族半導体材料を基板上に堆積するための気相エピタキシ(VPE)法および化学気相堆積(CVD)法に、またそのようなシステムを作製および使用する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
化学気相堆積(CVD)は、固体材料を基板上に堆積するために使用されるプロセスであり、一般に半導体デバイスの製造に使用される。化学気相堆積プロセスでは、基板が1または複数の試薬ガスにさらされ、これらの試薬ガスは、反応、分解、または反応および分解し、その結果、基板の表面上に固体材料が堆積することになる。
【0004】
1つの特定のタイプのCVDプロセスは、当技術分野では、気相エピタキシ(VPE)と呼ばれる。VPEプロセスでは、基板が反応チャンバ内で1または複数の試薬蒸気にさらされ、これらの試薬蒸気は、反応、分解、または反応および分解し、その結果、基板の表面上に固体材料がエピタキシャル堆積することになる。VPEプロセスは、III−V族半導体材料を堆積するためにしばしば使用される。VPEプロセス内の試薬蒸気の1つがハイドライド蒸気を含むとき、このプロセスは、ハイドライド気相エピタキシ(HVPE)プロセスと呼ばれる。
【0005】
HVPEプロセスは、たとえば窒化ガリウム(GaN)などIII−V族半導体材料を形成するために使用される。そのようなプロセスでは、基板上でのGaNのエピタキシャル成長は、反応チャンバ内で約500℃と約1,100℃の間の高い温度で行われる塩化ガリウム(GaCl)とアンモニア(NH)との気相反応に起因する。NHは、標準的なNHガス源から供給される。
【0006】
いくつかの方法では、GaCl蒸気は、(標準的なHClガス源から供給される)塩化水素(HCl)ガスを加熱された液体ガリウムの上に通し、GaClを反応チャンバ内でその場(in situ)で形成することによって提供される。液体ガリウムは、約750℃と約850℃の間の温度に加熱される。GaClおよびNHは、半導体材料のウェハなど加熱された基板の表面に(たとえば、その上に)導かれる。2001年1月30日にSolomonらに発行された米国特許(特許文献1参照)は、そのようなシステムおよび方法で使用するためのガス注入システムを開示しており、その特許の開示全体を参照により本明細書に組み込む。
【0007】
そのようなシステムでは、液体ガリウム源を補充するために、反応チャンバを大気に開放することが必要である。さらに、反応チャンバをそのようなシステム内で、その場で洗浄することは可能でない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第6179913号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2009/0223442号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そのような課題に対処するために、反応チャンバ内に直接注入される外部のGaCl源を使用する方法およびシステムが開発されている。そのような方法およびシステムの例が、たとえば2009年9月10日にArenaらの名義で公表された特許文献2に開示されており、その公開の開示全体を参照により本明細書に組み込む。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この概要は、概念の集まりを、簡潔な形態で紹介するために提供されており、そのような概念については、以下、本発明のいくつかの例示的な実施形態の詳細な説明でさらに述べる。この概要は、特許請求されている主題の重要な特徴または不可欠な特徴を識別することが意図されているものでも、特許請求されている主題の範囲を限定するために使用されることが意図されているものでもない。
【0011】
いくつかの実施形態では、本開示は、堆積システムを含む。堆積システムは、1または複数のチャンバ壁を有する反応チャンバを含む。少なくとも1つの熱放射エミッタが、1または複数のチャンバ壁の少なくとも1つのチャンバ壁を通して反応チャンバの内部に熱放射を放出するように構成される。熱放射は、電磁放射スペクトルの赤外領域および可視領域のうちの少なくとも1つにおける波長範囲内の波長を含む。熱放射が透過される少なくとも1つのチャンバ壁は、その波長範囲にわたって電磁放射に対して少なくとも実質的に透過性である透過性材料を含む。堆積システムは、センサを含む少なくとも1つのメトロロジデバイスをさらに含む。センサは、反応チャンバの外側に位置し、反応チャンバの内部から反応チャンバの外部へ通過する電磁放射信号を受信するように配向および構成される。電磁放射信号は、熱放射が放出される波長範囲内の1または複数の波長を含む。少なくとも1つの熱放射エミッタによって放出されることになる少なくとも一部の熱放射が少なくとも1つのメトロロジデバイスのセンサによって検出されるのを防止するように、不透過性材料の少なくとも1つの体積が配置される。不透過性材料は、熱放射が放出される波長範囲内の電磁放射の波長に対して不透過性である。
【0012】
追加の実施形態では、本開示は、堆積システムを形成するための方法を含む。少なくとも1つの熱放射エミッタが、1または複数のチャンバ壁を含む反応チャンバの外側で反応チャンバに近接して配置される。少なくとも1つの熱放射エミッタは、1または複数のチャンバ壁の少なくとも1つのチャンバ壁を通じて、反応チャンバの内部に熱放射を放出するように配向される。少なくとも1つの熱放射エミッタは、電磁放射スペクトルの赤外領域および可視領域のうちの少なくとも1つにおける電磁放射の波長範囲内で熱放射を放出するように構成されたエミッタを含む。熱放射が通って放出される少なくとも1つのチャンバ壁は、熱放射が放出される波長範囲にわたって電磁放射に対して少なくとも実質的に透過性である透過性材料を含むように選択される。少なくとも1つのメトロロジデバイスのセンサは、反応チャンバの外側で反応チャンバに近接して配置される。センサは、反応チャンバの内部から反応チャンバの外部へ通過する電磁放射信号を受信するように配向される。センサは、熱放射が1または複数の熱放射エミッタによって放出される波長範囲内の1または複数の波長の電磁放射信号を検出するように構成されるセンサを含むように選択される。少なくとも1つの熱放射エミッタによって放出される少なくとも一部の熱放射が少なくとも1つのメトロロジデバイスのセンサによって検出されるのを防止する場所に、不透過性材料の少なくとも1つの体積が設けられる。不透過性材料は、熱放射が放出される波長範囲内の電磁放射の波長に対して不透過性の材料を含むように選択される。
【0013】
他の実施形態では、本開示は、堆積システムを使用してワークピース基板上に材料を堆積する方法を含む。少なくとも1つのワークピース基板が反応チャンバの内部に配置される。熱放射は、反応チャンバの外側に位置する少なくとも1つの熱放射エミッタから反応チャンバの内部に、反応チャンバの1または複数のチャンバ壁の少なくとも一部分を通じて放出される。熱放射が通って放出される1または複数のチャンバ壁は、熱放射に対して透過性である透過性材料を含む。少なくとも1つのプロセスガスが反応チャンバ内に導入される。ワークピース基板および少なくとも1つのプロセスガスのうちの少なくとも1つが熱放射によって加熱される。少なくとも1つのプロセスガスから少なくとも1つのワークピース基板上に材料が堆積される。少なくとも1つのメトロロジデバイスのセンサを使用し、ワークピース基板の少なくとも1つの特性を表す電磁放射信号を検知する。センサは、反応チャンバの外側で反応チャンバに近接して位置する。センサによって検知される電磁放射信号は、反応チャンバの内部からセンサへ、電磁放射信号に対して透過性の反応チャンバの1または複数のチャンバ壁を通じて通過する。センサは、不透過性材料の少なくとも1つの体積を使用して、熱放射エミッタによって放出される熱放射の少なくとも一部から遮蔽される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本開示は、添付の図に示されている例示的な実施形態の以下の詳細な説明を参照することによって、より十分に理解される。
図1】メトロロジデバイスのセンサを堆積システムの熱放射エミッタによって放出される熱放射から遮蔽するために使用される不透過性材料の体積を含む堆積システムの例示的な実施形態を概略的に示す切断図である。
図2図1に示されている堆積システムの部分斜視図である。
図3A図1および図2の堆積システムの熱放射エミッタによって放出される熱放射の波長と、波長の関数としての図1および図2の堆積システムの様々な構成要素の透過性材料(図3B)および不透過性材料(図3C)の透過率との関係を示すために使用される簡潔かつ概略的に示されたグラフである。
図3B図1および図2の堆積システムの熱放射エミッタによって放出される熱放射の波長と、波長の関数としての図1および図2の堆積システムの様々な構成要素の透過性材料の透過率との関係を示すために使用される簡潔かつ概略的に示されたグラフである。
図3C図1および図2の堆積システムの熱放射エミッタによって放出される熱放射の波長と、波長の関数としての図1および図2の堆積システムの様々な構成要素の不透過性材料の透過率との関係を示すために使用される簡潔かつ概略的に示されたグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本明細書に提示されている図は、何らかの特定のシステム、構成要素、またはデバイスの実際の図とすることを意図してはおらず、本発明の実施形態について述べるために使用される理想化された表現にすぎない。
【0016】
本明細書では、「III−V族半導体材料」という用語は、周期表のIIIA族(B、Al、Ga、In、およびTi)からの1または複数の元素、および周期表のVA族(N、P、As、Sb、およびBi)からの1または複数の元素から少なくとも主に構成される任意の半導体材料を意味し、それを含む。たとえば、III−V族半導体材料は、それだけには限らないがGaN、GaP、GaAs、InN、InP、InAs、AlN、AlP、AlAs、InGaN、InGaP、InGaNPなどを含む。
【0017】
本明細書では、「ガス」という用語は、ガス(独立した形状も体積ももたない流体)および蒸気(拡散された液体を含むガス、またはその中に浮遊する固体物質)を含み、「ガス」および「蒸気」という用語は、本明細書では同義に使用される。
【0018】
図1は、本開示による堆積システム100の例を示す。堆積システム100は、少なくとも実質的に囲まれた反応チャンバ102と、少なくとも1つの熱放射エミッタ104と、メトロロジデバイス106と、メトロロジデバイス106のセンサ108を熱放射エミッタ104によって放出された少なくとも一部の放射から遮蔽するように構成および配置された不透過性材料の体積(図1には図示せず)とを含む。堆積システム100のこれらの構成要素について、下記でさらに詳細に論じる。いくつかの実施形態では、堆積システム100はCVDシステムを含んでもよく、VPE堆積システム(たとえば、HVPE堆積システム)を含んでもよい。
【0019】
反応チャンバ102は、1または複数のチャンバ壁を含む。たとえば、チャンバ壁は、水平に配向された上壁124と、水平に配向された底壁126と、上壁124と底壁126との間に延びる1または複数の垂直に配向された横側壁128とを含む。
【0020】
堆積システム100は、1または複数のプロセスガスを反応チャンバ102内に注入するために使用されるガス注入デバイス130と、プロセスガスを反応チャンバ102から抜くために、および基板を反応チャンバ102内にロードし基板を反応チャンバ102からアンロードするために使用されるガス抜きおよびローディングサブアセンブリ132とをさらに含む。ガス注入デバイス130は、1または複数のプロセスガスを反応チャンバ102の横側壁128の1または複数を通じて注入するように構成される。
【0021】
いくつかの実施形態では、反応チャンバ102は、図1に示されているように細長い矩形プリズムの幾何学的形状を有する。いくつかのそのような実施形態では、ガス注入デバイス130は、反応チャンバ102の第1の端部に位置し、ガス抜きおよびローディングサブアセンブリは、反応チャンバ102の反対側の第2の端部に位置する。他の実施形態では、反応チャンバ102は、別の幾何学的形状を有してもよい。
【0022】
堆積システム100は、1または複数のワークピース基板136を支持するように構成された基板支持構造134(たとえば、サセプタ)を含み、ワークピース基板136上には、堆積システム100内で半導体材料を堆積し、または他の方法で設けることが望ましい。たとえば、1または複数のワークピース基板136は、ダイまたはウェハを含む。図1に示されているように、基板支持構造134は、スピンドル139、したがって反応チャンバ102内の基板支持構造134の回転を駆動するように構成される電気モータなど駆動デバイス(図示せず)に結合される(たとえば、直接構造的に結合される、磁気結合される、など)スピンドル139に結合される。
【0023】
堆積システム100は、反応チャンバ102にプロセスガスを流通させるために使用されるガスフローシステムをさらに含む。たとえば、堆積システム100は、第1の場所103Aで1または複数のプロセスガスを反応チャンバ102内に注入するための少なくとも1つのガス注入デバイス130と、1または複数のプロセスガスを反応チャンバ102を通じて第1の場所103Aから第2の場所103Bに引き込むための、および第2の場所103Bで1または複数のプロセスガスを反応チャンバ102から排出するための真空デバイス133とを備える。ガス注入デバイス130は、たとえば、1または複数のプロセスガスをプロセスガス源から搬送する導管と結合するように構成されたコネクタを含むガス注入マニフォルドを備える。
【0024】
引き続き図1を参照すると、堆積システム100は、それぞれのプロセスガス源142A〜142Eからガス注入デバイス130にガスを搬送する5つのガス流入導管140A〜140Eを含む。任意選択で、ガス弁(141A〜141E)は、ガス流入導管140A〜140Eを通るガスの流れをそれぞれ選択的に制御するように使用してもよい。
【0025】
いくつかの実施形態では、特許文献2に記載されているように、ガス源142A〜142Eの少なくとも1つが、GaCl、InCl、またはAlClのうちの少なくとも1つの外部ソースを含む。GaCl、InCl、またはAlClは、たとえば、それぞれGaCl、InCl、およびAlClなどダイマーの形態で存在する。したがって、ガス源142A〜142Eは、GaCl、InCl、またはAlClなどダイマーを含む。
【0026】
ガス源142A〜142Eの1または複数がGaCl源である、またはそれを含む実施形態では、GaCl源は、少なくとも100℃(たとえば、約130℃)の温度で維持された液体GaClのリザーバを含み、液体GaClの蒸発速度を高めるための物理的な手段を含む。そのような物理的な手段は、たとえば、液体GaClを攪拌するように構成されたデバイス、液体GaClを噴霧するように構成されたデバイス、液体GaClの上にキャリアガスを流すように構成されたデバイス、液体GaClを通じてキャリアガスを泡立てるように構成されたデバイス、圧電デバイスなど、液体GaClを超音波分散するように構成されたデバイスなどを含む。非限定的な例として、He、N、H、またはArなどキャリアガスが液体GaClを通じて泡立てられ、一方、液体GaClは、少なくとも100℃の温度で維持され、その結果、ソースガスは、前駆体ガス(precursor gas)が搬送される1または複数のキャリアガスを含む。
【0027】
いくつかの実施形態では、ガス流入導管140A〜140Eの温度は、ガス源142A〜142Eと反応チャンバ102との間で制御される。ガス流入導管140A〜140E、および関連のマスフローセンサ、コントローラなどの温度は、ガス流入導管140A〜140E内でのガス(たとえば、GaCl蒸気)の凝縮を防止するために、それぞれのガス源142A〜142Eからの出口での第1の温度(たとえば、約100℃以上)から反応チャンバ102内への入口点での第2の温度(約150℃以下)まで徐々に上昇する。任意選択で、それぞれのガス源142A〜142Eと反応チャンバ102との間のガス流入導管140A〜140Eの長さは、約3フィート(91.4cm)以下、約2フィート(61cm)以下、または約1フィート(30.5cm)以下でもよい。ソースガスの圧力は、1または複数の圧力制御システムを使用して制御される。
【0028】
追加の実施形態では、堆積システム100は、5つ未満(たとえば、1つ〜4つ)のガス流入導管、およびそれぞれのガス源を含み、または堆積システム100は、5つを超える(たとえば、6つ、7つなどの)ガス流入導管、およびそれぞれのガス源を含む。
【0029】
ガス流入導管140Aないし140Eの1または複数は、ガス注入デバイス130に延びる。ガス注入デバイス130は、プロセスガスが通って反応チャンバ102内に搬送される材料の1または複数のブロックを備える。1または複数の冷却導管131は材料のブロックを通じて延びる。ガス流入導管140A〜140Eによってガス注入デバイス130を通じて流れる1または複数のガスを堆積システム100の動作中、望ましい温度範囲内で維持するように、冷却流体が1または複数の冷却導管131を通じて流される。たとえば、ガス流入導管140A〜140Eによってガス注入デバイス130を通じて流れる1または複数のガスを堆積システム100の動作中、約200℃未満(たとえば、約150℃)の温度で維持することが望ましい。
【0030】
任意選択で、堆積システム100は、2011年8月22日にBertramらの名義で出願された「DEPOSITION SYSTEMS INCLUDING A PRECURSOR GAS FURNACE WITHIN A REACTION CHAMBER,AND RELATED METHODS」という名称の米国特許仮出願第61/526,143号明細書に記載の内部前駆体ガス炉138を含んでもよい。
【0031】
引き続き図1を参照すると、ガス抜きおよびローディングサブアセンブリ132は、反応チャンバ102を通じて流れるガスが真空によって引き込まれ、および反応チャンバ102から抜かれる真空チャンバ194を備える。真空チャンバ194内の真空は、真空デバイス133によって生成される。図1に示されているように、真空チャンバ194は、反応チャンバ102の下方に位置する。
【0032】
ガス抜きおよびローディングサブアセンブリ132は流れるパージガスの概して平坦なカーテンを提供するように構成および配向されるパージガスカーテンデバイス196をさらに備え、パージガスはパージガスカーテンデバイス196から流出し、真空チャンバ194に入る。また、ガス抜きおよびローディングサブアセンブリ132は、ワークピース基板136をロードする、および/またはワークピース基板136を基板支持構造134からアンロードするために選択的に開かれ、および堆積システム100を使用してワークピース基板136を処理するために選択的に閉じられるアクセスゲート188を含む。いくつかの実施形態では、アクセスゲート188は、閉じられた第1の位置と開いた第2の位置との間で移動するように構成された少なくとも1つのプレートを備える。アクセスゲート188は、いくつかの実施形態では、反応チャンバ102の側壁を通じて延びる。
【0033】
反応チャンバ102は、少なくとも実質的に囲まれており、アクセスゲート188のプレートが閉じられた第1の位置にあるとき、アクセスゲート188を通じての基板支持構造134へのアクセスは妨げられる。基板支持構造134へのアクセスは、アクセスゲート188のプレートが開いた第2の位置にあるとき、アクセスゲート188を通じて可能にされる。
【0034】
パージガスカーテンデバイス196によって放出されるパージガスカーテンは、ワークピース基板136のロードおよび/またはアンロード中、反応チャンバ102から出るガスの流れを低減または防止する。
【0035】
ガス状の副産物、キャリアガス、および任意の過剰な前駆体ガスが、ガス抜きおよびローディングサブアセンブリ132を通じて反応チャンバ102から排気される。
【0036】
堆積システム100は、図1に示されているように、複数の熱放射エミッタ104を備える。熱放射エミッタ104は、電磁放射スペクトルの赤外領域および可視領域のうちの少なくとも1つにおける電磁放射の波長範囲内で熱放射を放出するように構成される。たとえば、熱放射エミッタ104は、熱エネルギーを電磁放射の形態で放出するように構成された熱ランプ(図示せず)を含む。
【0037】
いくつかの実施形態では、熱放射エミッタ104は、反応チャンバ102の外側で反応チャンバ102の下方に、底壁126に隣接して位置する。追加の実施形態では、熱放射エミッタ104は、反応チャンバ102の上方に、上壁124に隣接して位置するか、反応チャンバ102の横に1または複数の横側壁128に隣接して位置するか、またはそのような場所の組み合わせに位置してもよい。
【0038】
熱放射エミッタ104は、互いに独立して制御される熱放射エミッタ104の複数の列で配置される。換言すれば、熱放射エミッタ104の各列によって放出される熱エネルギーは、独立して制御可能である。これらの列は、図1の斜視図の左から右に延びる方向である、反応チャンバ102を通るガスの正味の流れの方向に対して横断方向に配向される。したがって、熱放射エミッタ104の独立して制御される列は、そのように望む場合、反応チャンバ102の内部にわたって選択された熱勾配をもたらすために使用される。
【0039】
熱放射エミッタ104は、反応チャンバ102の外側に位置し、反応チャンバ102の少なくとも1つのチャンバ壁を通して反応チャンバ102の内部に熱放射を放出するように構成される。したがって、熱放射が反応チャンバ102内に通過することになるチャンバ壁の少なくとも一部分は、反応チャンバ102の内部に熱放射を効率的に透過することを可能にするように透過性材料を含む。透過性材料は、その材料が、熱放射エミッタ104によって放出される熱放射に対応する波長における電磁放射に対して少なくとも実質的に透過性であるという意味で透過性である。たとえば、透過性材料に入射する熱放射エミッタ104によって放出される熱放射の波長の少なくともある範囲の少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%が透過性材料を通過し、反応チャンバ102の内部に入る。
【0040】
非限定的な例として、透過性材料は、透過性の石英(すなわち、二酸化ケイ素(SiO))など透過性の耐火セラミック材料を含む。透過性の石英は、溶融石英であってもよく、非晶質顕微鏡組織を有してもよい。これらの温度で、また堆積システム100を使用して堆積プロセス中に材料がさらされる環境において物理的にも化学的にも安定であり、熱放射エミッタ104によって放出される熱放射に対して十分に透過性である任意の他の耐火材料を使用し、本開示の他の実施形態において堆積システム100のチャンバ壁の1または複数を形成してもよい。
【0041】
図1に示されているように、いくつかの実施形態では、熱放射エミッタ104は、反応チャンバ102の外側で反応チャンバ102の下方に、反応チャンバ102の底壁126に隣接して配置される。そのような実施形態では、底壁126は、上述のように、熱放射エミッタ104によって放出される熱放射を反応チャンバ102の内部に透過することを可能にするように、透過性の石英など透過性材料を含む。当然ながら、熱放射エミッタ104は、反応チャンバ102の他のチャンバ壁に隣接して設けられてもよく、そのようなチャンバ壁の少なくとも一部分もまた、本明細書において上述した透過性材料を含んでもよい。
【0042】
前述のように、堆積システム100は、ワークピース基板136、またはワークピース基板136上に堆積された材料の1または複数の特性を、反応チャンバ102の内部でその場で検出および/または測定するために1または複数のメトロロジデバイス106を備える。1または複数のメトロロジデバイス106は、たとえば反射率計、たわみ計、および高温計のうちの1または複数を含む。反射率計は、当技術分野では、たとえば反応チャンバ102内でワークピース基板136上に堆積される材料の成長速度および/または起伏形状を測定するためにしばしば使用される。たわみ計は、当技術分野では、ワークピース基板136(および/またはそこに堆積される材料)の平坦度または非平坦度(たとえば、反り)を測定するためにしばしば使用される。高温計は、当技術分野では、反応チャンバ102内のワークピース基板136の温度を測定するためにしばしば使用される。そのようなメトロロジデバイス106は、1または複数の所定の波長における電磁放射を検出および/または測定するために1または複数のセンサ108を含み、それらのそれぞれの測定を行う。いくつかのそのようなメトロロジデバイス106では、受信および検出される電磁放射は、メトロロジデバイス106によっても放出される。換言すれば、メトロロジデバイス106は、ワークピース基板136に向かって電磁放射を放出し、次いで放出された電磁放射を、ワークピース基板136によって反射され、偏向され、または他の形で影響を受けた後で検出する。
【0043】
1または複数のメトロロジデバイス106、および関連のセンサ108は、反応チャンバ102の外側に位置する。センサ108は、反応チャンバ102の内部から反応チャンバ102の外部へ通過する電磁放射信号を受信するように配向および構成される。たとえば、図1に示されているように、1または複数のメトロロジデバイス106、および関連のセンサ108は、反応チャンバ102の上に、上壁124に隣接して位置する。そのような構成では、センサ108は、上壁124を通じて反応チャンバ102の内部から反応チャンバ102の外部へ通過する電磁放射信号を受信するように配向および構成される。したがって、電磁放射信号が通ってセンサ108に到達するチャンバ壁(たとえば、上壁124)の少なくともその部分は、センサ108によって受信されることになる電磁放射信号に対応する電磁放射の1または複数の波長に対して少なくとも実質的に透過性である。電磁放射信号が通ってセンサ108に到達するチャンバ壁の少なくともその部分は、透過性の石英など、本明細書において上述した透過性材料を含む。
【0044】
センサ108によって受信されることになる電磁放射信号に対応する電磁放射の1または複数の波長は、電磁放射スペクトルの赤外領域および可視領域のうちの少なくとも1つの中にあり、熱放射エミッタ104によって放出される熱放射に対応する電磁放射の波長範囲内である。その結果、熱放射エミッタ104によって放出される漂遊電磁放射が1または複数のメトロロジデバイス106のセンサ108によって受信および検出され、このことが該検出された電磁放射信号内でノイズを引き起こし、このノイズが1または複数のメトロロジデバイス106を使用して正確な測定値を得るための能力に悪影響を及ぼす可能性がある。さらに、状況によっては、反応チャンバ102のチャンバ壁は、熱放射エミッタ104によって放出される熱放射を1または複数のメトロロジデバイス106のセンサ108に向かって反射および案内するように働く。
【0045】
したがって、本開示の実施形態によれば、堆積システム100は、熱放射エミッタ104によって放出される熱放射の少なくとも一部が1または複数のメトロロジデバイス106のセンサ108によって検出されるのを防止するように選択的に配置された不透過性材料の1または複数の体積をさらに含む。不透過性材料は、熱放射エミッタ104によって放出される熱放射の波長に対応する波長範囲内の電磁放射の波長に対して不透過性である。換言すれば、不透過性材料は、熱放射エミッタ104によって放出される熱放射の少なくとも一部分に対して不透過性である。たとえば、不透過性材料の1ミリメートル厚の試料上に入射する熱放射エミッタ104によって放出される熱放射の波長の少なくともある範囲の約25%以下、約15%以下、または約5%以下が、不透過性材料の試料を通過する。
【0046】
非限定的な例として、不透過性材料は、不透過性の石英(すなわち、二酸化ケイ素(SiO))など不透過性の耐火セラミック材料を含む。不透過性の石英は、溶融石英であってもよく、非晶質顕微鏡組織を有してもよい。いくつかの実施形態では、石英は、マイクロボイド(すなわち、気泡)、または石英を不透過性にする他の混在物を含む。堆積システム100を使用して堆積プロセス中に材料がさらされる温度および環境において物理的にも化学的にも安定であり、および熱放射エミッタ104によって放出される熱放射に対して十分に不透過性である、任意の他の耐火材料を本開示の他の実施形態による不透過性材料として使用してもよい。
【0047】
図1に示されているように、いくつかの実施形態では、そのような不透過性材料の体積をそれぞれが含む1または複数の不透過性体148が、反応チャンバ102の内部に配置される。1または複数の不透過性体148は、いくつかの実施形態では、概して平坦な板状の構造を含む。そのような実施形態では、概して平坦な板状の構造は、図1に示されているように上壁124および底壁126に対して概して平行に延びるように水平に配向される。1または複数の不透過性体148は、上壁124と底壁126の間に配置され、1または複数のセンサ108を熱放射エミッタ104によって放出される熱放射の少なくとも一部から遮蔽するように配置および配向される。たとえば、図1に示されているように、概して平坦な板状の不透過性体148は内部前駆体ガス炉138の上でガス注入デバイス130に近接して配置され、追加の概して平坦な板状の不透過性体148はガス抜きおよびローディングサブアセンブリ132に近接して配置される。
【0048】
さらに、チャンバ壁のうちの1または複数の少なくとも一部分が、不透過性材料の体積を含む。たとえば、図2は、図1に示されている堆積システム100の簡易斜視図である。図2では、チャンバ壁の不透過性領域の例示を容易にするために、不透過性材料が点描で陰影付けられている。
【0049】
図2に示されているように、また引き続き図1を参照すると、横側壁128のうちの1または複数の少なくとも一部分が、不透過性材料を含む。そのような横側壁128は、ガス注入デバイス130とガス抜きおよびローディングサブアセンブリ132との間で反応チャンバ102に沿って長手方向に延びる横側壁128を含む。図2に示されている実施形態では、反応チャンバ102に沿って長手方向に延びる横側壁128は、全体的に不透過性材料で形成される。追加の実施形態では、横側壁128の一部分だけが不透過性材料を含んでもよい。
【0050】
前述のように、1または複数のメトロロジデバイス106のセンサ108は、反応チャンバ102の外側に、反応チャンバ102のチャンバ壁に隣接して配置される。センサ108に隣接するチャンバ壁は、電磁放射信号がセンサ108に入射する前に通過する窓を画定する1または複数の透過性部分と、センサ108を熱放射エミッタ104によって放出される漂遊電磁放射から遮蔽する1または複数の不透過性部分とを含む。たとえば、図2の実施形態では、1または複数のメトロロジデバイス106のセンサ108(図1)は、上壁124に隣接して配置される。上壁124は、不透過性材料の体積150と、不透過性材料の体積150を通じて延びる透過性の窓152とを含む。したがって、電磁放射信号は透過性の窓152を通過してセンサ108上に入射し、不透過性材料の体積150はセンサ108を熱放射エミッタ104(図1)によって放出される電磁放射から遮蔽する。
【0051】
チャンバ壁の不透過性材料の体積は、チャンバ壁の一体部分であってもよく、または、たとえばそれぞれのチャンバ壁に隣接して単純に配置され、任意選択でそれらに接着される不透過性材料のプレートもしくは他の物体を含んでもよい。非限定的な例として、上壁124の不透過性材料の体積150は、窓152を画定する開口が延在する不透過性材料で形成された概して平坦な板状の構造を含む。板状の不透過性の構造は、上壁124の残りの部分を形成する、透過性材料で形成された別の概して平坦な板状の透過性の構造上に配置され、および任意選択でそれらに接着される。
【0052】
図3A図3Cは、本開示の実施形態についてさらに述べるために使用されるグラフである。図3Aは、熱放射エミッタ104(図1)によって放出される熱放射について発光スペクトルの例を示す簡潔かつ概略的に示されたグラフである。換言すれば、図3Aは、放出される熱放射の波長の関数としての放出される熱放射の強度のグラフである。図3A(ならびに図3Bおよび図3C)に表されている波長は、電磁放射スペクトルの可視領域(たとえば、約380nmから約760nm)から赤外領域(たとえば、約750nmから約1.0mm)内に延びる。図3Bは、図3Aに表されている同じ波長範囲にわたる波長の関数としての、本明細書において上述したチャンバ壁のうちの1または複数の透過性材料の1ミリメートル厚の試料を通じて透過される電磁放射の割合のグラフである。同様に、図3Cは、図3Aおよび図3Bに表されている同じ波長範囲にわたる波長の関数としての、本明細書において上述した不透過性材料の1ミリメートル厚の試料を通じて透過される電磁放射の割合のグラフである。
【0053】
図3Aを参照して、本開示の実施形態によれば、第1の波長λから第2の波長λに延びる範囲など、その中で熱放射エミッタ104(図1)が熱放射を放出するように構成される波長範囲が定義される。熱放射エミッタ104は、第1の波長λと第2の波長λとの間の波長範囲の外側の波長でも熱放射を放出するが、熱放射は、第1の波長λと第2の波長λとの間の波長を含む波長にわたって放出される。1または複数のメトロロジデバイス106のセンサ108(図1)は、第1の波長λと第2の波長λの間で延びる波長範囲内にある、図3Aに示されている信号波長λなど1または複数の所定の信号波長で電磁放射信号を受信するように配向および構成される。
【0054】
前述のように、熱放射エミッタ104(図1)は、少なくとも1つのチャンバ壁を通して反応チャンバ102の内部領域に熱放射を放出するように構成される。熱放射が透過される少なくとも1つのチャンバ壁は、第1の波長λから第2の波長λに延びる範囲内の放射の少なくともそれらの波長に対して、電磁放射に対して少なくとも実質的に透過性である透過性材料を含む。たとえば、図3Bは、波長の関数としての、熱放射が透過される1または複数のチャンバ壁の透過性材料の1ミリメートル厚の試料を通じて透過される電磁放射の割合のグラフを示す。図3Bに示されているように、透過性材料の平均透過率は、第1の波長λから第2の波長λに延びる波長の範囲にわたって少なくとも約80%である。追加の実施形態では、透過性材料の平均透過率は、第1の波長λから第2の波長λに延びる波長の範囲にわたって少なくとも約90%、または少なくとも約95%である。
【0055】
さらに、前述のように、1または複数のメトロロジデバイス106の1または複数のセンサ108を熱放射エミッタ104(図1)によって放出される熱放射の少なくとも一部分から遮蔽するために使用される堆積システム100の不透過性材料の少なくとも1つの体積は、第1の波長λから第2の波長λに延びる波長範囲内の電磁放射の波長に対して不透過性である。たとえば、図3Cは、波長の関数としての、熱放射が透過される1または複数のチャンバ壁の不透過性材料の1ミリメートル厚の試料を通じて透過される電磁放射の割合のグラフを示す。図3Cに示されているように、不透過性材料の平均透過率は、第1の波長λから第2の波長λに延びる波長の範囲にわたって約25%以下である。追加の実施形態では、不透過性材料の平均透過率は、第1の波長λから第2の波長λに延びる波長の範囲にわたって約15%以下、または約5%以下である。
【0056】
いくつかの実施形態では、上述の条件は、熱放射エミッタ104によって放出される熱放射についての発光スペクトル曲線下のエリア(図3Aに示されているものなど)が電磁放射スペクトルの可視領域および赤外領域内(すなわち、380nmから1.0mm)の発光スペクトル曲線の区間下の全エリアの少なくとも約50%、少なくとも約60%、または少なくとも約70%を包含するように、第1の波長λおよび第2の波長λが定義されているときに満たされる。
【0057】
本開示の追加の実施形態は、本明細書に記載の堆積システムを作製および使用する方法を含む。
【0058】
たとえば、図1および図2を再び参照すると、堆積システム100は、1または複数の熱放射エミッタ104を、1または複数のチャンバ壁を含む反応チャンバ102の外側で反応チャンバ102に近接して配置することによって形成される。熱放射エミッタ104は、少なくとも1つのチャンバ壁を通して反応チャンバ102の内部に熱放射を放出するように配向される。熱放射エミッタ104は、電磁放射スペクトルの赤外領域および可視領域のうちの少なくとも1つにおける電磁放射の波長範囲内で熱放射を放出するように構成されたエミッタを含むように選択される。波長範囲は、図3A図3Cを参照して上述したように、第1の波長λから第2の波長λに延びる。
【0059】
チャンバ壁の少なくとも1つは、図3Bを参照して上述したように、その波長範囲にわたって電磁放射に対して少なくとも実質的に透過性である透過性材料を含むように選択される。
【0060】
少なくとも1つのメトロロジデバイス106のセンサ108は反応チャンバ102の外側で反応チャンバ102に近接して配置され、センサ108は反応チャンバ102の内部から反応チャンバ102の外部へ通過する電磁放射信号を受信するように配向される。さらに、センサ108は、本明細書で図3A図3Cを参照して述べた信号波長λなど、センサ108が波長範囲内の1または複数の波長の電磁放射信号を検出するように構成されるように、選択される。
【0061】
1または複数の熱放射エミッタ104によって放出されることになる少なくとも一部の熱放射が1または複数のメトロロジデバイス106のセンサ108によって検出されるのを防止する場所に、不透過性材料の少なくとも1つの体積が設けられる。不透過性材料は、図3Cを参照して前述したように、第1の波長λから第2の波長λに延びる波長範囲内の電磁放射の波長に対して不透過性の材料を含むように選択される。いくつかの実施形態では、チャンバ壁の1または複数が、不透過性材料の少なくとも1つの体積を含むように選択される。それに加えて、または代替として、不透過性材料を含む不透過性体が選択されてもよく、不透過性体は反応チャンバ102の内部に配置されてもよい。不透過性体は概して平坦な板状の構造を含むように選択される。
【0062】
任意選択で、反応チャンバ102は、上壁124と、底壁126と、上壁124と底壁126との間に延びる少なくとも1つの横側壁128とを含んでもよい。そのような実施形態では、1または複数の熱放射エミッタ104は、任意選択で、いくつかの実施形態では、反応チャンバ102の外側で反応チャンバ102の下方に底壁126に隣接して配置されてもよく、1または複数のメトロロジデバイス106のセンサ108は、反応チャンバ102の外側で反応チャンバ102の上方に上壁124に隣接して配置されてもよい。そのような実施形態では、底壁126は、透過性材料を含むように選択される。さらに、上壁124および少なくとも1つの横側壁128のうちの少なくとも1つは、不透過性材料の少なくとも1つの体積を含むように選択される。それに加えて、または代替として、図1を参照して先に論じたように、不透過性体148が選択され、反応チャンバ102の内部に配置されてもよい。
【0063】
非限定的な例として、先に論じたように、透過性材料は透過性の石英材料を含み、不透過性材料は不透過性の石英材料を含む。
【0064】
堆積システム100を使用する方法が、本開示の他の実施形態に従って実施される。少なくとも1つのワークピース基板136が反応チャンバ102内に配置される。熱放射が反応チャンバ102の外側の少なくとも1つの熱放射エミッタ104から反応チャンバ102の内部に、その熱放射に対して透過性である透過性材料を含む反応チャンバ102の1または複数のチャンバ壁を通じて放出される。少なくとも1つの前駆体ガスが反応チャンバ102内に導入され、ワークピース基板136の少なくとも1つおよび少なくとも1つの前駆体ガスが熱放射を使用して加熱される。材料は、少なくとも1つの前駆体ガスから反応チャンバ102内のワークピース基板136上に堆積される。少なくとも1つのメトロロジデバイス106のセンサ108を使用し、ワークピース基板136の少なくとも1つの特性(たとえば、ワークピース基板136上に堆積される材料の特性など)を表す電磁放射信号を検知する。センサ108は、反応チャンバの外側で反応チャンバ102に近接して配置される。センサ108によって検知される電磁放射信号は、反応チャンバ102の内部からセンサ108へ、その電磁放射信号に対して透過性である反応チャンバ102の1または複数のチャンバ壁の少なくとも一部分を通じて通過する。センサ108は、本明細書において上述したように、不透過性材料の少なくとも1つの体積を使用して、少なくとも1つの熱放射エミッタ104によって放出される熱放射の少なくとも一部から遮蔽される。たとえば、センサ108は、不透過性材料の少なくとも1つの体積を含む反応チャンバ102の少なくとも1つのチャンバ壁を使用して、熱放射の少なくとも一部から遮蔽される。それに加えて、または代替として、センサ108は、前述のように、反応チャンバ102の内部に配置された少なくとも1つの不透過性体148を使用して、熱放射の少なくとも一部から遮蔽されてもよい。
【0065】
本開示の追加の非限定の例示的な実施形態について下記に明記する。
【0066】
実施形態1:1または複数のチャンバ壁を含む反応チャンバと、電磁放射スペクトルの赤外領域および可視領域のうちの少なくとも1つにおける電磁放射の波長範囲内で、前記1または複数のチャンバ壁の少なくとも1つのチャンバ壁を通して前記反応チャンバの内部に熱放射を放出するように構成された少なくとも1つの熱放射エミッタであって、前記少なくとも1つのチャンバ壁は前記波長範囲にわたって電磁放射に対して少なくとも実質的に透過性である透過性材料を含む、熱放射エミッタと、前記反応チャンバの外側に位置し、前記反応チャンバの内部から前記反応チャンバの外部へ通過する、前記波長範囲内の1または複数の波長の電磁放射信号を受信するように配向および構成されたセンサを含む少なくとも1つのメトロロジデバイスと、前記波長範囲内の電磁放射の波長に対して不透過性である不透過性材料の少なくとも1つの体積であって、前記少なくとも1つの熱放射エミッタによって放出されることになる少なくとも一部の熱放射が前記少なくとも1つのメトロロジデバイスの前記センサによって検出されるのを防止するように配置された不透過性材料の少なくとも1つの体積とを備えることを特徴とする堆積システム。
【0067】
実施形態2:不透過性材料の前記少なくとも1つの体積は前記1または複数のチャンバ壁のうちのチャンバ壁の少なくとも一部分を含むことを特徴とする実施形態1に記載の堆積システム。
【0068】
実施形態3:前記反応チャンバの内部に配置された物体をさらに備え、前記物体は不透過性材料の前記少なくとも1つの体積を含むことを特徴とする実施形態1に記載の堆積システム。
【0069】
実施形態4:前記反応チャンバの内部に配置された前記物体は概して平坦な板状の構造を含むことを特徴とする実施形態3に記載の堆積システム。
【0070】
実施形態5:前記反応チャンバの前記1または複数のチャンバ壁は、上壁と、底壁と、前記上壁と前記底壁の間に延びる少なくとも1つの側壁とを含むことを特徴とする実施形態1ないし3のいずれか1つに記載の堆積システム。
【0071】
実施形態6:前記少なくとも1つの熱放射エミッタは、前記底壁に隣接して配置されることを特徴とする実施形態5に記載の堆積システム。
【0072】
実施形態7:前記底壁は、前記透過性材料を含むことを特徴とする実施形態5または実施形態6に記載の堆積システム。
【0073】
実施形態8:前記底壁は、透過性の石英を含むことを特徴とする実施形態7に記載の堆積システム。
【0074】
実施形態9:前記上壁の少なくとも一部分は、不透過性の石英など不透過性材料の体積を含むことを特徴とする実施形態5ないし8のいずれか1つに記載の堆積システム。
【0075】
実施形態10:前記少なくとも1つの側壁の少なくとも一部分は、不透過性の石英など不透過性材料の体積を含むことを特徴とする実施形態5〜9のいずれか1つに記載の堆積システム。
【0076】
実施形態11:前記少なくとも1つのメトロロジデバイスの前記センサは、前記上壁に隣接して配置されることを特徴とする実施形態5〜10のいずれか1つに記載の堆積システム。
【0077】
実施形態12:前記少なくとも1つの熱放射エミッタは前記反応チャンバの外側で前記底壁に隣接して配置され、前記底壁の少なくとも一部分は前記透過性材料を含み、前記少なくとも1つのメトロロジデバイスの前記センサは前記反応チャンバの外側で前記上壁に隣接して配置されることを特徴とする実施形態5ないし11のいずれか1つに記載の堆積システム。
【0078】
実施形態13:前記上壁および前記少なくとも1つの側壁のうちの少なくとも1つは、不透過性材料の前記少なくとも1つの体積を含むことを特徴とする実施形態12に記載の堆積システム。
【0079】
実施形態14:前記上壁と前記底壁の間で前記反応チャンバの内部に配置された不透過性材料の別の体積をさらに備えたことを特徴とする実施形態13に記載の堆積システム。
【0080】
実施形態15:不透過性材料の前記少なくとも1つの体積は、前記上壁と前記底壁の間で前記反応チャンバの内部に配置されることを特徴とする実施形態12に記載の堆積システム。
【0081】
実施形態16:前記少なくとも1つの熱放射エミッタは、複数のランプを含むことを特徴とする実施形態1ないし15のいずれか1つに記載の堆積システム。
【0082】
実施形態17:前記透過性材料は、透過性の石英を含むことを特徴とする実施形態1に記載の堆積システム。
【0083】
実施形態18:前記不透過性材料は、不透過性の石英を含むことを特徴とする実施形態1ないし17のいずれか一項に記載の堆積システム。
【0084】
実施形態19:堆積システムを形成する方法であって、
少なくとも1つの熱放射エミッタを1または複数のチャンバ壁を含む反応チャンバの外側で前記反応チャンバに近接して配置するステップと、前記1または複数のチャンバ壁の少なくとも1つのチャンバ壁を通じて前記反応チャンバの内部に熱放射を放出するように前記少なくとも1つの熱放射エミッタを配向するステップと、電磁放射スペクトルの赤外領域および可視領域のうちの少なくとも1つにおける電磁放射の波長範囲内で熱放射を放出するように構成されたエミッタを含むように前記少なくとも1つの熱放射エミッタを選択するステップと、前記波長範囲にわたって電磁放射に対して少なくとも実質的に透過性である透過性材料を含むように前記少なくとも1つのチャンバ壁を選択するステップと、少なくとも1つのメトロロジデバイスのセンサを、前記反応チャンバの外側で前記反応チャンバに近接して配置するステップと、前記反応チャンバの内部から前記反応チャンバの外部へ通過する電磁放射信号を受信するように前記センサを配向するステップと、センサは、前記波長範囲内の1または複数の波長の前記電磁放射信号を検出するように構成されたセンサを含むように前記センサを選択するステップと、前記少なくとも1つの熱放射エミッタによって放出されることになる少なくとも一部の熱放射が前記少なくとも1つのメトロロジデバイスの前記センサによって検出されるのを防止する場所に、不透過性材料の少なくとも1つの体積を設けるステップと、前記波長範囲内の電磁放射の波長に対して不透過性の材料を含むように前記不透過性材料を選択するステップとを含むことを特徴とする方法。
【0085】
実施形態20:不透過性材料の前記少なくとも1つの体積を含むように前記1または複数のチャンバ壁の少なくとも1つのチャンバ壁を選択するステップをさらに備えたことを特徴とする実施形態19に記載の方法。
【0086】
実施形態21:物体を前記反応チャンバの内部に配置するステップと、不透過性材料の別の体積を含むように前記物体を選択するステップとをさらに備えたことを特徴とする実施形態20に記載の方法。
【0087】
実施形態22:物体を前記反応チャンバの内部に配置するステップと、不透過性材料の前記少なくとも1つの体積を含むように前記物体を選択するステップとをさらに備えたことを特徴とする実施形態19に記載の方法。
【0088】
実施形態23:概して平坦な板状の構造を含むように前記物体を選択するステップをさらに備えたことを特徴とする実施形態22に記載の方法。
【0089】
実施形態24:上壁と、底壁と、前記上壁と前記底壁の間に延びる少なくとも1つの側壁とを含むように前記反応チャンバの前記1または複数のチャンバ壁を選択するステップをさらに備えたことを特徴とする実施形態19ないし23のいずれか1つに記載の方法。
【0090】
実施形態25:前記少なくとも1つの熱放射エミッタを前記底壁に隣接して配置するステップをさらに備えたことを特徴とする実施形態24に記載の方法。
【0091】
実施形態26:前記透過性材料を含むように前記底壁を選択するステップをさらに備えたことを特徴とする実施形態24または実施形態25に記載の方法。
【0092】
実施形態27:透過性の石英を含むように前記底壁を選択するステップをさらに備えたことを特徴とする実施形態24ないし26のいずれか1つに記載の方法。
【0093】
実施形態28:不透過性材料の前記少なくとも1つの体積を含むように前記上壁を選択するステップをさらに備えたことを特徴とする実施形態24ないし27のいずれか1つに記載の方法。
【0094】
実施形態29:不透過性材料の前記少なくとも1つの体積を含むように前記少なくとも1つの側壁を選択するステップをさらに備えたことを特徴とする実施形態24ないし28のいずれか1つに記載の方法。
【0095】
実施形態30:前記少なくとも1つのメトロロジデバイスの前記センサを前記上壁に隣接して配置するステップをさらに備えたことを特徴とする実施形態24ないし29のいずれか1つに記載の方法。
【0096】
実施形態31:前記透過性材料を含む少なくとも一部分を含むように前記上壁を選択するステップをさらに備えたことを特徴とする実施形態30に記載の方法。
【0097】
実施形態32:前記少なくとも1つの熱放射エミッタを前記反応チャンバの外側で前記底壁に隣接して配置するステップと、前記透過性材料を含むように前記底壁を選択するステップと、前記少なくとも1つのメトロロジデバイスの前記センサを前記反応チャンバの外側で前記上壁に隣接して配置するステップとをさらに備えたことを特徴とする実施形態24ないし31のいずれか1つに記載の方法。
【0098】
実施形態33:不透過性材料の前記少なくとも1つの体積を含むように前記上壁および前記少なくとも1つの側壁のうちの少なくとも1つを選択するステップをさらに備えたことを特徴とする実施形態32に記載の方法。
【0099】
実施形態34:物体を前記反応チャンバの内部に配置するステップと、不透過性材料の前記少なくとも1つの体積を含むように前記物体を選択するステップとをさらに備えたことを特徴とする実施形態32または実施形態33に記載の方法。
【0100】
実施形態35:堆積システムを使用してワークピース基板上に材料を堆積する方法であって、少なくとも1つのワークピース基板を反応チャンバの内部に配置するステップと、前記反応チャンバの外側の少なくとも1つの熱放射エミッタから前記反応チャンバの内部に、熱放射に対して透過性である透過性材料を含む前記反応チャンバの1または複数のチャンバ壁の少なくとも一部分を通じて熱放射を放出するステップと、少なくとも1つのプロセスガスを前記反応チャンバ内に導入するステップと、前記熱放射を使用して前記ワークピース基板および前記少なくとも1つのプロセスガスのうちの少なくとも1つを加熱するステップと、前記少なくとも1つのプロセスガスから前記少なくとも1つのワークピース基板上に材料を堆積するステップと、前記反応チャンバの外側で前記反応チャンバに近接して位置する少なくとも1つのメトロロジデバイスのセンサを使用して、前記少なくとも1つのワークピース基板の少なくとも1つの特性を表す電磁放射信号を検知するステップであって、前記電磁放射信号は前記反応チャンバの内部から前記センサへ、前記電磁放射信号に対して透過性の前記反応チャンバの1または複数のチャンバ壁を通じて通過する、ステップと、前記センサを不透過性材料の少なくとも1つの体積を使用して前記熱放射の少なくとも一部から遮蔽するステップとを備えたことを特徴とする方法。
【0101】
実施形態36:不透過性材料の少なくとも1つの体積を使用して前記熱放射の少なくとも一部から前記センサを遮蔽するステップは、前記1または複数のチャンバ壁の少なくとも1つのチャンバ壁を使用して前記熱放射の少なくとも一部から前記センサを遮蔽するステップを含み、前記少なくとも1つのチャンバ壁は不透過性材料の前記少なくとも1つの体積を含むことを特徴とする実施形態35に記載の方法。
【0102】
不透過性材料の少なくとも1つの体積を使用して前記熱放射の少なくとも一部から前記センサを遮蔽するステップは、前記反応チャンバの内部に配置された少なくとも1つの物体を使用して前記熱放射の少なくとも一部から前記センサを遮蔽するステップを含み、前記少なくとも1つの物体は不透過性材料の前記少なくとも1つの体積を含むことを特徴とする実施形態35に記載の方法。
【0103】
上記の本発明の実施形態は、添付の特許請求の範囲、およびそれらの合法的な均等物によって定義される本発明の実施形態の例にすぎないので、これらの実施形態は、本発明の範囲を限定しない。どの均等な実施形態も、この発明の範囲内にあるものとする。実際、本明細書に示され記載されているものに加えて、記載の要素の代替の有用な組合せなど、本発明の様々な修正形態が、本説明から当業者には明らかになろう。そのような修正形態もまた、添付の特許請求の範囲内に入るものとする。
図1
図2
図3A
図3B
図3C