特許第6134047号(P6134047)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6134047
(24)【登録日】2017年4月28日
(45)【発行日】2017年5月24日
(54)【発明の名称】吊り下げ型洗濯バサミ
(51)【国際特許分類】
   D06F 55/02 20060101AFI20170515BHJP
【FI】
   D06F55/02
【請求項の数】10
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2016-234243(P2016-234243)
(22)【出願日】2016年12月1日
【審査請求日】2016年12月12日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516128809
【氏名又は名称】肥田 一功
(74)【代理人】
【識別番号】100173277
【弁理士】
【氏名又は名称】紀田 馨
(72)【発明者】
【氏名】肥田 一功
【審査官】 根本 徳子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−212435(JP,A)
【文献】 特開2007−021187(JP,A)
【文献】 特開2012−125446(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第01672112(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 55/00、55/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部、回転体、吊具からなる吊り下げ型洗濯バサミであって、
本体部は略Yの字型であって内部は空洞となっており、その二股となっている両端の一端の近傍のみに本体軸孔を備え、かつ、当該軸孔近傍及びその上部が開口しており、
回転体は略扇型であってその中心部近傍に回転体軸孔及びその弧近傍に吊具接続孔を備え、
本体軸孔と回転体軸孔を軸で接続することによって本体と回転体、回転体の吊具接続孔に吊具の一端を接続することで吊具と回転体がそれぞれ接続され、かつ、吊具の二股となっていない側の先端が本体部の上記上部の開口している箇所より外部に露出しており、
吊具の上部先端を本体から遠ざける方向へ移動させた際は回転体の一部が本体の前記二股となっている両端の一端とは異なる一端付近と接触状態になり、かつ、吊具の上部先端を本体へ近づける方向へ移動させた際は回転体が回転移動して回転体と本体の前記二股となっている両端の一端とは異なる一端付近が非接触状態になり、
吊具の上部先端を以て吊り下げれば本体の重みにより、回転体の一部が本体の前記二股となっている両端の一端とは異なる一端付近と接触状態への応力になることを特徴とする吊り下げ型洗濯バサミ。
【請求項2】
本体部、左回転体、右回転体、吊具からなる吊り下げ型洗濯バサミであって、
本体部は略Yの字型であって内部は空洞となっており、その二股となっている両端のそれぞれに本体左軸孔及び本体右軸孔を備え、かつ、当該軸孔近傍及びその上部が開口しており、
左回転体は、略扇型であって中心部近傍に左回転体軸孔、回転体軸孔から見て左側に左回転体接続部を備え、
右回転体は、略扇型であって中心部近傍に右回転体軸孔、回転体軸孔から見て右側に右回転体接続部を備え、
吊具は略Yの字型の棒状であり、
本体左軸孔と左回転体軸孔を軸で接続することによって本体と左回転体、本体右軸孔と右回転体軸孔を軸で接続することによって本体と右回転体がそれぞれ接続され、
左回転体接続部と吊具の二股となっている側の一端、右回転体接続部と吊具の二股となっている側の他端がそれぞれ接続され、かつ、吊具の二股となっていない側の先端が本体部の上記上部の開口している箇所より外部に露出しており、
吊具の上部先端を本体から遠ざける方向へ移動させた際は左回転体と右回転体が接触状態となり、かつ、吊具の上部先端を本体へ近づける方向へ移動させた際は左回転体及び右回転体が回転移動によって非接触状態になり
吊具の上部先端を以て吊り下げれば本体の重みにより、回転体の一部が本体の前記二股となっている両端の一端とは異なる一端付近と接触状態への応力になることを特徴とする吊り下げ型洗濯バサミ。
【請求項3】
本体部、回転体、吊具からなる吊り下げ型洗濯バサミであって、
本体部は略Yの字型であって内部は空洞となっており、その二股となっている両端の一端の近傍のみに本体軸孔を備え、かつ、当該軸孔近傍及びその上部が開口しており、
回転体は略扇型であってその中心部近傍に回転体軸孔、回転体軸孔の近傍から扇の一端近傍へ向かって刻まれた溝である回転体スライドガイドを備え、
本体軸孔と回転体軸孔を軸で接続することによって本体と回転体、回転体スライドガイドに吊具の一端を接続することで吊具と回転体がそれぞれ接続され、かつ、吊具の二股となっていない側の先端が本体部の上記上部の開口している箇所より外部に露出しており、
吊具の先端を本体から遠ざける方向へ移動させた際は吊具が回転体スライドガイドの前記扇の一端近傍付近に位置するときに回転体の前記扇の一端とは異なる側の一端と本体の前記二股となっている両端の一端とは異なる一端付近が接触状態となり、かつ、吊具の先端を本体へ近づける方向へ移動させた際は吊具が回転体スライドガイドの回転体軸孔近傍付近に位置するときに回転体の前記扇の一端とは異なる側の一端と本体の前記二股となっている両端の一端とは異なる一端付近が非接触状態となることを特徴とする吊り下げ型洗濯バサミ。
【請求項4】
本体部、左回転体、右回転体、吊具からなる吊り下げ型洗濯バサミであって、
本体部は略Yの字型であって内部は空洞となっており、その二股となっている両端のそれぞれに本体左軸孔及び本体右軸孔を備え、かつ、当該軸孔近傍及びその上部が開口しており、
左回転体は、略扇型であって中心部近傍に左回転体軸孔、左回転体軸孔近傍から扇の左側の端部へ向かって刻まれた溝である左回転体スライドガイドを備え、
右回転体は、略扇型であって中心部近傍に右回転体軸孔、右回転体軸孔近傍から扇の右側の端部へ向かって刻まれた溝である右回転体スライドガイドを備え、
吊具は略Yの字型の棒状であり、
本体左軸孔と左回転体軸孔を軸で接続することによって本体と左回転体、本体右軸孔と右回転体軸孔を軸で接続することによって本体と右回転体がそれぞれ接続され、
左回転体スライドガイドと吊具の二股となっている側の一端、右回転体スライドガイドと吊具の二股となっている側の他端がそれぞれ接続され、かつ、吊具の二股となっていない側の先端が本体部の上記上部の開口している箇所より外部に露出しており、
吊具の上部先端を本体から遠ざける方向へ移動させた際は左回転体と右回転体が接触状態となり、
吊具の上部先端を本体へ近づける方向へ移動させた際は吊具が左回転体スライドガイドにそって左回転軸に近い領域に移動するにつれて左回転体が時計と順方向へ左回転体軸孔を中心に回転し、かつ吊具が右回転体スライドガイドにそって右回転軸に近い領域に移動するにつれて右回転体が時計と逆方向へ右回転体軸孔を中心に回転し、これらの回転運動によって左回転体及び右回転体が非接触状態となることを特徴とする吊り下げ型洗濯バサミ。
【請求項5】
本体部、回転体、吊具からなる吊り下げ型洗濯バサミであって、
本体部は略Yの字型であって内部は空洞となっており、その二股となっている両端の一端の近傍のみに本体軸孔を備え、かつ、当該軸孔近傍及びその上部が開口しており、
回転体は略扇型であってその中心部近傍に回転体軸孔及びその弧近傍に吊具接続孔を備え、かつ、その厚みが回転体軸孔から扇の弧の中央部より弧の一端に係る領域と、扇の弧の中央部より弧の他端に係る領域では厚みが異なっており、
本体軸孔と回転体軸孔を軸で接続することによって本体と回転体、回転体の吊具接続孔に吊具の一端を接続することで吊具と回転体がそれぞれ接続され、かつ、吊具の二股となっていない側の先端が本体部の上記上部の開口している箇所より外部に露出しており、
吊具の上部先端を本体から遠ざける方向へ移動させた際は回転体の一部が本体の前記二股となっている両端の一端とは異なる一端付近と接触状態になり、かつ、吊具の上部先端を本体へ近づける方向へ移動させた際は回転体が回転移動して回転体と本体の前記二股となっている両端の一端とは異なる一端付近が非接触状態となることを特徴とする吊り下げ型洗濯バサミ。
【請求項6】
本体部、左回転体、右回転体、吊具からなる吊り下げ型洗濯バサミであって、
本体部は略Yの字型であって内部は空洞となっており、その二股となっている両端のそれぞれに本体左軸孔及び本体右軸孔を備え、かつ、当該軸孔近傍及びその上部が開口しており、
左回転体は、略扇型であって中心部近傍に左回転体軸孔、回転体軸孔から見て左側に左回転体接続部を備え、かつその厚みが左回転体軸孔から扇の弧の中央部より弧の左側の一端に係る領域が扇の弧の中央部より弧の他端に係る領域よりも厚みが薄くなっており、
右回転体は、略扇型であって中心部近傍に右回転体軸孔、回転体軸孔から見て右側に右回転体接続部を備え、かつその厚みが右回転体軸孔から扇の弧の中央部より弧の右側の一端に係る領域が扇の弧の中央部より弧の他端に係る領域よりも厚みが薄くなっており、
吊具は略Yの字型の棒状であり、
本体左軸孔と左回転体軸孔を軸で接続することによって本体と左回転体、本体右軸孔と右回転体軸孔を軸で接続することによって本体と右回転体がそれぞれ接続され、
左回転体接続部と吊具の二股となっている側の一端、右回転体接続部と吊具の二股となっている側の他端がそれぞれ接続され、かつ、吊具の二股となっていない側の先端が本体部の上記上部の開口している箇所より外部に露出しており、
吊具の上部先端を本体から遠ざける方向へ移動させた際は左回転体と右回転体が接触状態となり、かつ、吊具の上部先端を本体へ近づける方向へ移動させた際は左回転体及び右回転体が回転移動によって非接触状態となることを特徴とする吊り下げ型洗濯バサミ。
【請求項7】
本体部、回転体、吊具からなる吊り下げ型洗濯バサミであって、
本体部は略Yの字型であってその付け根内部に厚さ方向に向かって広い幅と狭い幅の2つの幅を有する直方体であるスイッチを備え、その二股となっている両端の一端の近傍のみに本体軸孔を備え、かつ、当該軸孔近傍及びその上部が開口しており、
回転体は略扇型であってその中心部近傍に回転体軸孔及びその弧近傍に吊具接続孔を備え、
本体軸孔と回転体軸孔を軸で接続することによって本体と回転体、回転体の吊具接続孔に吊具の一端を接続することで吊具と回転体がそれぞれ接続され、
吊具は本体の二股となっていない側の先端が本体部の上記上部の開口している箇所より外部に露出しており、
吊具の上部先端を本体から遠ざける方向へ移動させた際は回転体の一部が本体の前記二股となっている両端の一端とは異なる一端付近と接触状態になり、かつ、吊具の上部先端を本体へ近づける方向へ移動させた際は回転体が回転移動して回転体と本体の前記二股となっている両端の一端とは異なる一端付近が非接触状態になり、
上記スイッチを操作することによって、スイッチの広い幅を有する箇所と狭い幅を有する箇所のいずれが吊具に干渉するかを切り替えることで、吊具を移動可能とするか移動不可能とするかを切り分け可能であることを特徴とする片手操作可能な吊り下げ型洗濯バサミ。
【請求項8】
本体部、左回転体、右回転体、吊具からなる吊り下げ型洗濯バサミであって、
本体部は略Yの字型であってその付け根内部に厚さ方向に向かって広い幅と狭い幅の2つの幅を有する直方体であるスイッチを備え、その二股となっている両端のそれぞれに本体左軸孔及び本体右軸孔を備え、かつ、当該軸孔近傍及びその上部が開口しており、
左回転体は、略扇型であって中心部近傍に左回転体軸孔、回転体軸孔から見て左側に左回転体接続部を備え、
右回転体は、略扇型であって中心部近傍に右回転体軸孔、回転体軸孔から見て右側に右回転体接続部を備え、
吊具は略Yの字型の棒状であり、
本体左軸孔と左回転体軸孔を軸で接続することによって本体と左回転体、本体右軸孔と右回転体軸孔を軸で接続することによって本体と右回転体がそれぞれ接続され、
左回転体接続部と吊具の二股となっている側の一端、右回転体接続部と吊具の二股となっている側の他端がそれぞれ接続され、かつ、吊具の二股となっていない側の先端が本体部の上記上部の開口している箇所より外部に露出しており、
吊具の上部先端を本体から遠ざける方向へ移動させた際は左回転体と右回転体が接触状態となり、かつ、吊具の上部先端を本体へ近づける方向へ移動させた際は左回転体及び右回転体が回転移動によって非接触状態になり
上記スイッチを操作することによって、スイッチの広い幅を有する箇所と狭い幅を有する箇所のいずれが吊具に干渉するかを切り替えることで、吊具を移動可能とするか移動不可能とするかを切り分け可能であることを特徴とする片手操作可能な吊り下げ型洗濯バサミ。
【請求項9】
本体部、左回転体、右回転体、2本の吊具からなる吊り下げ型洗濯バサミであって、
本体部は略Yの字型であって内部は空洞となっており、その二股となっている両端のそれぞれに本体左軸孔及び本体右軸孔を備え、かつ、当該軸孔近傍及びその上部が開口しており、
左回転体は、略扇型であって中心部近傍に左回転体軸孔、左回転体軸孔近傍から扇の左側の端部へ向かって刻まれた溝である左回転体スライドガイドを備え、かつその厚みが左回転体軸孔から扇の弧の中央部より弧の左側の一端に係る領域が扇の弧の中央部より弧の他端に係る領域よりも厚みが薄くなっており、
右回転体は、略扇型であって中心部近傍に右回転体軸孔、右回転体軸孔近傍から扇の右側の端部へ向かって刻まれた溝である右回転体スライドガイドを備え、かつその厚みが右回転体軸孔から扇の弧の中央部より弧の右側の一端に係る領域が扇の弧の中央部より弧の他端に係る領域よりも厚みが薄くなっており、
吊具は両端が折れ曲がった棒状であり、
本体左軸孔と左回転体軸孔を軸で接続することによって本体と左回転体、本体右軸孔と右回転体軸孔を軸で接続することによって本体と右回転体がそれぞれ接続され、
左回転体スライドガイドと吊具の一端の上記折れ曲がった箇所が接続され、かつ、吊具の他端が本体部の上記上部の開口している箇所より外部に露出しており、
右回転体スライドガイドと吊具の一端の上記折れ曲がった箇所が接続され、かつ、吊具の他端が本体部の上記上部の開口している箇所より外部に露出しており、
吊具の上部先端を本体から遠ざける方向へ移動させた際は左回転体と右回転体が接触状態となり、
吊具の上部先端を本体へ近づける方向へ移動させた際は吊具が左回転体スライドガイドにそって左回転軸に近い領域に移動するにつれて左回転体が時計と順方向へ左回転体軸孔を中心に回転し、かつ吊具が右回転体スライドガイドにそって右回転軸に近い領域に移動するにつれて右回転体が時計と逆方向へ右回転体軸孔を中心に回転し、これらの回転運動によって左回転体及び右回転体が非接触状態となることを特徴とする吊り下げ型洗濯バサミ。
【請求項10】
本体部、左回転体、右回転体、吊具からなる吊り下げ型洗濯バサミであって、
本体部は略Yの字型であって内部は空洞となっており、その二股となっている両端のそれぞれに本体左軸孔及び本体右軸孔を備え、かつ、上記二股となっていない側には吊具用本体孔が開口しており、
左回転体は、略扇型であって中心部近傍に左回転体軸孔、回転体軸孔から見て左側に左回転体接続部を備え、
右回転体は、略扇型であって中心部近傍に右回転体軸孔、回転体軸孔から見て右側に右回転体接続部を備え、
吊具は略Yの字型の棒状であり、
本体左軸孔と左回転体軸孔を軸で接続することによって本体部と左回転体、本体右軸孔と右回転体軸孔を軸で接続することによって本体部と右回転体がそれぞれ接続され、
左回転体接続部と吊具の二股となっている側の一端、右回転体接続部と吊具の二股となっている側の他端がそれぞれ接続され、かつ、吊具の二股となっていない側の先端が本体部の上記上部の開口している箇所より外部に露出しており、
吊具の上部先端を本体から遠ざける方向へ移動させた際は左回転体と右回転体が接触状態となり、かつ、吊具の上部先端を本体部へ近づける方向へ移動させた際は左回転体及び右回転体が回転移動によって非接触状態になり
上記吊具用本体孔は、中央部が狭く両端部が広い横長の長方形状で開口しており、
本体部と吊具が平行な状態である場合は吊具が上記吊具用本体孔の中央部と接触することによってその自由な運動が阻害され、かつ、本体部と吊具が平行ではない状態である場合は吊具が上記吊具用本体孔の両端部を経由することによって、上記接触状態がゆるやかなものとなり、吊具がスムーズに運動可能であることを特徴とする吊り下げ型洗濯バサミ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯バサミに関し、特に、竿などに吊るして使われるタイプの洗濯バサミ及び該洗濯バサミを多数吊り下げたハンガーに関する。
【背景技術】
【0002】
洗濯バサミは、靴下やハンカチといった洗濯小物を干す場合に竿等に固定する用途で用いられている。洗濯バサミが多数吊り下げられた洗濯バサミハンガーも頻繁に用いられている。従来の洗濯バサミは、レバー部と留め具部と連結支点部の機能を合わせ持つ形状にプラスチックで作成された本体部2個と金属で作成されたバネで構成されている。さらに、ものほし竿などに引っ掛けるためのプラスチックで作製された吊るし具を備えている場合も多い。本体部は、操作部、作用部、支点から構成され、支点で互いに接続され、作用部は常にバネの圧力によって接触状態となっている。この状態で操作部に圧力を加えることで作用部の接続状態が解除される。すなわち、操作部に圧力を加えている間に洗濯物を作用部間に挿入し、そののちに操作部の圧力を除去し作用部間が近接し、ついには洗濯物をはさんだ状態で固定される。
【0003】
したがって、操作部の操作及び作用部への洗濯物の挿入という2つの動作が必要となるため、洗濯バサミの操作には両腕が必要となる。これは洗濯バサミが多数吊り下げられた洗濯バサミハンガーにおいても同様である。そのため、片手が不自由な人間や、筋力が弱まる高齢者、病人にとっては使用しづらい。さらに、洗濯バサミを用いる場所は高所や狭所であることが多く、両手が自由になる健常者にとっても必ずしも使いやすいものではなかった。
【0004】
この課題を克服するため、特許文献1の0025段落乃至0028段落には、バネ14が互い当接する方向へ軽く付勢しており、狭持部材20a、20bの双方が回動して洗濯物30を受け入れるため、楽に洗濯物を進入させることができて、バネ14により狭持部材20は常に洗濯物を挟む方向に付勢されているため、洗濯物が確実に保持されて、この挟み込んだ洗濯物の解放するに、狭持部材20に設けた解放用操作部を操作する洗濯バサミ(以下、「先行技術1」という。)が記載されている。
【0005】
また同じく特許文献1の0030段落では、両側の挟持部材31a、31bの回転を連動させるリンク機構32を具え、このリンク機構32は、両側の挟持部材31a,31bに回転可能に取り付けられた対のアーム33a,33bと、アーム33同士の連結部34を所定範囲で上下摺 動可能に保持するガイド溝35とを具えている洗濯バサミ(以下、「先行技術2」という。)も開示されている。一方の挟持部材31aが回動すると、挟持部材31aに連結されたアーム33aが引っ張られ、アームの連結部34が下にスライドする。これにより他方のアーム33bも下がり、他方の挟持部材31bが回転する。このようにして両側の挟持部材31a、31bを連動させるようにすると、挟持部材31の回転がスムーズになるとともに、一方の挟持部材のみを操作して容易に洗濯物を着脱することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−21187号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
だが、先行技術1では、乾燥目的の洗濯物においては常に当接させるためのバネ復元力が与えられている当接部には湿って柔らかくなっているので進入させづらく、更に 挟み込んだ洗濯物を解放させる洗濯物開放用に設けられた狭持部材の解放操作部の操作において、分厚い洗濯物の場合は、この洗濯物の厚みにより当接部が大きく開いた分にバネの復元力が強まっているので、この復元力以上の強い力で解放操作(狭持部材を解放方向へ回転させる)しなければならなく、洗い立てで湿った洗濯物は挟み込みづらく、分厚い洗濯物には不向きであった。
【0008】
先行技術2では、アームと挟持部材とが一点で連結されている。そのため、大きな洗濯物を挟むべく挟持部材を大きく回転させる必要がある場合であっても、挟持部材の回転の中心と当該挟持部材とアームが連結している箇所との距離が変化しないため、洗濯バサミ自体を大きく動かさなければ挟持部材間の距離を十分な広さを確保できる程度にまで回転させることができなかった。また、挟持部材の厚みが一定であるため、洗濯物を挟みやすい厚さとした場合は洗濯バサミ自体を分厚く構成する必要があり、コスト増となるばかりか洗濯バサミ本体挟持部材を収容するための開口部を大きくとる必要があり、剛性を高く保つことが困難であった。さらに、挟持部材自体の厚みを吸収するようにアームも厚さ方向を考慮して設計する必要があるばかり、洗濯バサミ自体が厚さ方向にぶれてしまい、安定させた動作が困難となる場合があった。すなわち、多くの人にとって真に使いやすい吊り下げ型洗濯バサミはいまだ提供されていなかった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで本発明では、
本体部、回転体、吊具からなる吊り下げ型洗濯バサミであって、
本体部は略Yの字型であってその付け根内部に厚さ方向に向かって広い幅と狭い幅の2つの幅を有する直方体であるスイッチを備え、その二股となっている両端の一端の近傍のみに本体軸孔を備え、かつ、当該軸孔近傍及び上記二股となっていない側には吊具とほぼ同じ半径をもつ吊具用本体孔が開口しており、
回転体は略扇型であってその中心部近傍に回転体軸孔、回転体軸孔の近傍から扇の一端近傍へ向かって刻まれた溝である回転体スライドガイドを備え、かつ、その厚みが回転体軸孔から扇の弧の中央部より弧の一端に係る領域と、扇の弧の中央部より弧の他端に係る領域では厚みが異なっており、
本体軸孔と回転体軸孔を軸で接続することによって本体と回転体、回転体スライドガイドに吊具の一端を接続することで吊具と回転体がそれぞれ接続され、かつ、吊具の二股となっていない側の先端が吊具用本体孔を経由して外部に露出しており、
吊具の先端を本体から遠ざける方向へ移動させた際は吊具が回転体スライドガイドの前記扇の一端近傍付近に位置するときに回転体の前記扇の一端とは異なる側の一端と本体の前記二股となっている両端の一端とは異なる一端付近が接触状態となり、かつ、吊具の先端を本体へ近づける方向へ移動させた際は吊具が回転体スライドガイドの回転体軸孔近傍付近に位置するときに回転体の前記扇の一端とは異なる側の一端と本体の前記二股となっている両端の一端とは異なる一端付近が非接触状態となり、または、吊具ではなく上記軸孔近傍の開口している箇所から外部に露出した回転体を操作することによって、回転体の前記扇の一端とは異なる側の一端と本体の前記二股となっている両端の一端とは異なる一端付近が接触している状態、及び、回転体の前記扇の一端とは異なる側の一端と本体の前記二股となっている両端の一端とは異なる一端付近が接触していない状態のいずれの状態にも操作可能であり、かつ、上記スイッチを操作することによって、スイッチの広い幅を有する箇所と狭い幅を有する箇所のいずれが吊具に干渉するかを切り替えることで、吊具を移動可能とするか移動不可能とするかを切り分け可能であることを特徴とする片手操作可能な吊り下げ型洗濯バサミを提供する。
【発明の効果】
【0010】
本吊り下げ型洗濯バサミを吊り下げると、本体の重みが吊具の先端を本体から遠ざける方向へ移動させる力になり、常に接触状態を維持する。挟み込んだ洗濯物の解放は、洗濯バサミの下側において、本体下部の両側に突き出た部位の片側または回転体を突き上げて(押し上げて)本体を吊具上部先端に近づけることで、二つの回転体の閉じた部位が開きだして本体と吊具が止まる位置まで持ち上げれば全開になるので容易に挟み込んだ物を解放できる。挟み込んだ洗濯物を持ち上げて、上記の動作を行えば、解放時に洗濯物を落すことはなく、更に、挟み込む力になって加わっていた洗濯物の重さもほぼ解消されているので、洗濯物は容易に解放できる。更に、上部に操作部がある一般の洗濯バサミは、雨水がたまり易く、強風で上記操作部に絡まって洗濯物が折れた状態で乾燥した乾燥跡が残る場合もあったが、吊具を棒状にして本体上部に小さな吊具孔を要するが、略 Y字型本体であるので ホコリや雨水の浸入が少なく、強風等によってめくれ上がった洗濯物が引っかかって、乾燥しづらくなる不具合が防止される。
【0011】
また、本発明の洗濯バサミは、回転体スライドガイドを吊具が移動するため、回転体が開ききった際には回転体の軸の近くで吊具と回転体が連結され、回転体が閉じた際には回転体の軸から離れた箇所で吊具と回転体が連結されることとなる。そのため、吊具の本体に対する動きに比して回転体はより大きく回転運動をさせることができる。また、回転体の回転体スライドガイドが存する領域をその他の領域よりも薄くすることで、厚み方向を無視しての吊具の設計が可能となるばかりか、本体の開口部を薄くすることで高い剛性を保つことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の吊り下げ型洗濯バサミの第1の実施形態を示した図
図2】本発明の吊り下げ型洗濯バサミの第2の実施形態を示した図
図3】本発明の吊り下げ型洗濯バサミの第3の実施形態を示した図
図4】本発明の吊り下げ型洗濯バサミの第4の実施形態を示した図
図5】本発明の吊り下げ型洗濯バサミの第5の実施形態を示した図
図6】本発明の吊り下げ型洗濯バサミの第6の実施形態を示した図
図7】本発明の吊り下げ型洗濯バサミの第7の実施形態を示した図
図8】本発明の吊り下げ型洗濯バサミの第8の実施形態を示した図
図9】本発明の吊り下げ型洗濯バサミの第9の実施形態を示した図
図10】本発明の吊り下げ型洗濯バサミの第10の実施形態を示した図
図11】本発明の吊り下げ型洗濯バサミの第11の実施形態を示した図
図12】本発明の吊り下げ型洗濯バサミの第12の実施形態を示した図
図13】本発明の吊り下げ型洗濯バサミの第13の実施形態を示した図
図14】本発明の吊り下げ型洗濯バサミの第14の実施形態を示した図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら説明する。
【0014】
図1は、本発明の第1実施形態に係る吊り下げ型洗濯バサミ1の正面図及び断面図である。本体2、回転体3、吊具4から構成されている。本体2及び回転体3はABS樹脂をはじめとするプラスチックや、木材、アルミニウムなどが適しており、吊具4はアルミニウム、鉄、真鍮などが適しているがプラスチックなどでも代用可能である。
【0015】
図1に示すとおり、本体2は略Yの字型であり、以下、略Yの字型の二股となっている側を下方、1本となっている側を上方と表現して説明する。略Yの字の2本となっている側の一端の先端部には、回転体3を接続するための回転体接続用本体軸孔2cが開口しており、かつ、上記先端部の側面はほぼ全面的に開口しており、後述する回転体を内部に接続した場合に回転体の回転運動に干渉しないよう設計される。なお、上記一端ではない側は開口していない。さらに吊具4が通る程度の吊具用本体開口部2dが2つ開口している。
【0016】
本体2は3Dプリンタ等で一体成型してもよいが、好適には本体片2a及び本体片2bを本体接続部2eを通じて一体化することによって構成することである。本体接続部2eの接続方法には公知のあらゆる方法を採用することができ、例えばツメとツメ受け部を構成することとしてもよいし、接着剤を用いてもよいし、軸を貫くことで接続してもよい。本体接続部2eは数を増やせば増やすほど本体片2a及び2bを強固に接続できるが、コスト増となるため、本発明の洗濯バサミ1では2か所程度で十分である。図1では、上記略Yの字の2本となっている側の一端でない方の先端付近には軸で貫き、かつYの字の付け根となる部分にツメとツメ受け部を設けることで一体化している。更に、本体に突出部2hが設けられている。この突出部は本体軸孔2bの下部近傍から外側へ延びるなだらかな底面を有する。回転体3の回転範囲においては回転体3の外輪は側面側へ露出するのであるが、回転体3と吊具の接続部4bが覆い 隠れて露出しなく、なおかつ本体を押し上げる操作部となる形状を有する。
【0017】
回転体3は略扇やイチョウのごとき形態である。そのサイズは本体2のYの字の2本となっている側の一端に取り付けた際に、Yの字の2本となっている側の多端の側面と接触する、またはほぼ接触する程度であり、その弧の長さは回転体3の回転体運動によって弧が上記側面から距離を保つことが可能となるよう設計される。また、扇の要の部分に回転体軸孔3aが開口しており、かつ、回転体軸孔3aの近辺から円弧の一端近辺へ扇の表面にそって吊具接続用回転体スライドガイド3bが刻まれている。回転体スライドガイド3bは回転体軸孔3aからの距離が可変となっていればどのような軌跡を描いていてもかまわず、直線状であっても、ゆるやかなカーブ状であってもよい。回転体3は回転体軸孔3aと本体軸孔2cを軸で貫くことによって本体2と回転自由な状態で接続されている。回転体3は一体成型で製造可能であるが、内部を空洞にしたい場合は本体と同様に複数の部品の組み合わせにより製造してもよい。
【0018】
吊具4は図1に示すとおり棒状であり、かつ中央部がループ状となるよう折り曲げられている。その一端は上記吊具接続用回転体スライドガイドにひっかける為に少し折り曲げられている。吊具と本体は、その一端を上記吊具接続用回転体スライドガイドへ接続し、吊具用本体開口部2dを通じて本体の外部を経由したのちに、再び吊具用本体開口部2dのもう一つの孔を通じて本体のYの字型の多端へおしこむことで一体化される。本体2の本体軸孔2cの付近は回転体3の移動と干渉しないよう開口している。
【0019】
このような構成を採用した第1の実施形態に係る吊り下げ型洗濯バサミ1は、吊具4に紐や洗濯竿を通じて吊り下げた状態で用いられる。洗濯物等をはさむ際は、吊具4を本体2へ押し込む(本洗濯バサミは吊り下げた状態にされた場合は、本体、本体突出部2h又は回転体の何れかの底面を下側から押し上げてもよく、本体を持ち上げてもよい。)。突出部2hを押し上げる際は吊り下げられた吊具上部が支点となり、またこの突出部2hは吊具4より外側に位置しているので、下から押し上げると突出部は側面側に逃げる挙動をするので、押し上げた位置には洗濯物を挟み込む隙間(回転体3と本体2の隙間) が誘い込まれるように近づく。つまり、突出部の底面2hは洗濯物の挟み込み部の入り口を広げる効果及びその挟み込む隙間に誘い込む挙動をするので、薄暗い場所や見えづらい高さに位置していても、作業性に優れた有用な機能を有するのである。
【0020】
上述のとおり、吊具用本体開口部2dは吊具4が通る程度の大きさしかないため、吊具4が左右や厚み方向に移動することを抑制し、スムーズな押し込み動作を可能としている。すると吊具からの力が吊具接続用回転体スライドガイド3bにそって回転体3に働き、回転体3は回転体軸孔3aを中心に時計の順方向へ回転動作を行う。吊具4は回転体スライドガイド3bに沿って移動するため、時計の順方向へ回転動作を行えば行うほど回転体軸孔3aから離れた箇所で吊具4と回転体3は接続されることとなる。この本発明に特徴的な動きによって、吊具4と回転体3が一点で接続されている場合と比して、吊具4の上下方向の移動距離に比して回転体3は大きな回転運動を回転体3が行うことが可能となる。その結果、回転体3と本体2の間の隙間が大きくなりだして、本体2に吊具4が完全に押し込まれて止まれば最大に開く、この隙間に挟みたい洗濯物の部位を配置する。その後に吊具4を本体2から引き出す(吊具が紐などで固定されている場合は、本体を下方へ引き下げてもよく、各部品の接触抵抗が小さくスムーズな作動状態であれば本体2の自重で下方へ下がる。)と、先ほどとは逆向きに力がはたらき、回転体3は本体2との距離が短くなり、洗濯物が回転体3と本体2の間に挟まった状態となり、洗濯バサミとしての機能が発揮される。すなわち、本体の重みにより、回転体の一部が本体の前記二股となっている両端の一端とは異なる一端付近と接触状態への応力として機能している。
【0021】
洗濯物を挟んでいる状態では、洗濯物自体の質量が本体2に加わることになるため、何も挟んでいない状態よりも大きな力が下方向へと加わることとなる。そのため、吊具4を経由して回転体3に持続的に力がはたらき続け、強い力で洗濯物を保持し続けることが可能となる。すなわち、洗濯物自体の質量によって、洗濯物を挟む力が増大することとなるため、外部から大きな力が加わった場合であっても洗濯物を保持し続けることが可能となる。さらに洗濯物を挟む力を増大させるために、回転体の表面にシリコンゴム材を用いることや、シボ加工や凹凸形状に加工することで、表面摩擦力を増大させてもよい。また、本体2の空洞部に錘を内蔵させてもよい。錘の質量によって本体の質量が増大し、洗濯物を保持する力が増大する。この錘は本体の外部に錘を脱着自在とする構成としてもよい。この場合、操作の容易性と洗濯物の保持力のバランスを考え、錘を装着の有無をコントロール可能となる。
【0022】
吊り下げ型洗濯バサミ1のもう一つの操作方法として、吊具4ではなく回転体3を操作してもよい。すなわち、洗濯物等をはさむ際には、回転体3の本体2の外に露出している部分を押し込めば、回転体3は回転体軸孔3aを中心に時計の順方向へ回転動作を行い、本体2と回転体3の間の隙間が大きくなる。その後に、本体2の外側へ露出した回転体3を本体2へ押し込めば、回転体3は回転体軸孔3aを中心に時計の逆方向へ回転動作を行い、本体2と回転体3の間の隙間が小さくなり、洗濯物を回転体3と本体2の間で挟むことができる。
【0023】
図2は、本発明の第2の実施形態を示した図であり、以下、第1の実施形態と異なる点のみ説明する。以下、同様に第2以下の実施形態ではそれ以前の実施形態と異なる点のみ説明する。
【0024】
第2の実施形態の吊り下げ型洗濯バサミ1では、吊具4を1本ではなく2本の棒の組み合わせにより実現している。すなわち、その一端が上記吊具接続用回転体スライドガイドにひっかける為に少し折り曲げられている回転体接続用吊具と、その一端が紐などにひっかけるために円状に折り曲げられている吊り下げ用吊具であり、これらの吊具をねじり合わせることで一体化したものである。また、第1の実施形態では吊具4が吊具用本体開口部2dを通じて本体の外部を経由したのちに再び本体内部へ押し込まれていたが、第2の実施形態では吊り下げ用吊具が吊具用本体開口部2dを通じて本体の外部に円状となった部分を露出されている。
【0025】
第2の実施形態では、吊具接続用回転体スライドガイド3bと回転体接続用吊具の接触する箇所が変化するとともに、回転体接続用吊具と吊り下げ用吊具の接続する角度が変化する。いわば吊具4全体として横方向の力を吸収できる構造となっている。そのため、吊り下げ用吊具には横方向に力がかかりづらくなり、吊具用本体開口部2dに不要な負荷をかけることがない。換言すると、吊り下げ型洗濯バサミ1全体として上下運動によってその中心軸がぶれることがない。そのため、非常に重たい洗濯物をはさんだ場合であっても、吊り下げ型洗濯バサミ1が左右方向に移動することがなく、多数の洗濯バサミを同時に運用する際に便利である。また、吊具4をシンプルな2つの棒の組み合わせにより構成することで、大量生産時のコストを削減することが可能となる。
【0026】
第3の実施形態では、図3に示すとおり本体2の略Yの字の2本となっている側の双方の先端部に、回転体3を接続するための回転体接続用本体軸孔2cが開口しており、かつ、上記先端部の側部が開口しており、後述する回転体を内部に接続した場合に回転体の回転運動に干渉しないよう設計されている。さらに吊具4が通る程度の吊具用本体開口部2dが2つ開口している。回転体3のサイズは2つの回転体接続用本体軸孔2cのそれぞれに回転体3を取り付けた際に、回転体3同士が接触する、またはほぼ接触する程度であり、その弧の長さは回転体3の回転体運動によって互いの弧が接触しなくなる程度に設計される。吊具4は、その中央が円状となるよう折り曲げられているが、図3の下段に示すとおりCの字型や第1の実施形態と同様の折り曲げ型でもよい。第3の実施形態では回転体3を2つ備えるため、より大きな隙間を生じさせることが可能となるため、大きな洗濯物を挟みやすい効果がある。なお、第1の実施形態と同様に本体の突出部2hは双方の先端部に設けられている。
【0027】
第4の実施形態では、図4に示すとおり、吊具4を2本そなえ、本体2の左側に接続された回転体3Lと左吊具4L、本体2の右側に接続された回転体3Rと右吊具4Rがそれぞれ接続される。左吊具4Lと右吊具4Rは、その一端が吊具接続用回転体スライドガイド3bにひっかける為に少し折り曲げられ、かつ、その他端が円状に折り曲げられた棒であって、第3の実施形態や第1の実施形態における吊具4と異なりその中央付近において曲げられることがないシンプルな形状となっている。また、左吊具4Lと右吊具4Rは同じ形態の裏表となっている。したがって大量生産を行う際のコストを削減することが可能である。
【0028】
第5の実施形態では、図5に示すとおり、回転体3の回転体軸孔3aを中心とした領域以外、特に吊具接続用回転体スライドガイド3bの周辺の厚みが、当該領域よりも著しく薄く作られたことを特徴とする。そのため、略Yの字の2本となっている側の側部の開口部について、外側については薄くなった回転体3と干渉しない程度にまで薄くすることが可能となる。開口部を薄くすることで本体2の剛性を高くすることが可能となるため、本体自体の材質をより剛性の低いものへ変更することや、本体2の厚みを薄くすることも可能となる。また、吊具4を設計する際に、回転体3の厚みに応じて厚さ方向への折り曲げを考える必要性が低下するため、吊具4の加工が容易となり製造コストを削減できる。
【0029】
この他に特筆すべき効果として、吊具4と吊具接続用回転体スライドガイド3bの厚さ方向における距離を縮めることで、吊具4へ厚さ方向の余分な力がかからなくなり、吊具4のスムーズな運動が可能となることがあげられる。また、回転体3を直接操作する際に、その薄ささから摘まんで操作しやすい。
【0030】
第6の実施形態は、第5の実施形態の変形例であり、図6に示すとおり、本体2の略Yの字型の付け根の部分に、吊具固定スイッチ2fを設けたことを特徴とする。吊具固定スイッチ2fは厚み方向へ向かって幅の薄い箇所と厚い箇所の2つの幅を有している略直方体であって、本体2内部の吊具4が通る領域近辺において本体2に挿入される。幅の薄い箇所が吊具4の近傍に位置する場合は、吊具4は自由に上下方向に運動可能であるが、幅の厚い箇所が吊具4の近傍に位置する場合は吊具固定スイッチ2fが吊具4を圧迫し、摩擦力によって吊具4の自由な運動が阻害される。この摩擦力が一定以上となるように吊具固定スイッチ2fの幅の厚みや材質、表面のざらつき方などを設計することで、吊具4の可動非可動を切り替える動作スイッチとして機能する。
【0031】
吊具固定スイッチ2fを操作して、吊り下げ型洗濯バサミ1に洗濯物を挟んだ状態で非可動とすれば、より強い力で洗濯物を担持し続けることが可能となり、風が強い日でも安心して利用することが可能となる。また柔らかい洗濯物は挟んだ状態であっても洗濯物自体の元に戻ろうとする復元力が働いて回転体を回転させようとする力が働くが、このような力に対しても抵抗することができる。さらに、吊具4の上下に動かした場合であっても吊具固定スイッチ2fと接触させることが可能であるため、回転体3の任意の回転状態で固定化することができる。したがって、厚みの大きい洗濯物であっても適切な回転体間の幅が適切となるように吊具4を調整した状態で固定化することで、安定して洗濯物を担持し続けることができる。
【0032】
第7の実施形態は、第1の実施形態の変形例であって、図7に示すとおり回転体3の回転体軸孔3aを中心とした領域以外(特に回転体スライドガイド3bの存する領域)の厚みが、当該領域よりも著しく薄く作られ、かつ、吊具固定スイッチ2fを備えていることを特徴とする。なお吊具4の形態は第2の実施形態と同様にループ状となっていない形状である。回転体3が1つに減少しているため第5の実施形態及び第6の実施形態と同様の効果をより低コストで得ることができる。
【0033】
第8の実施形態は、第7の実施形態の変形例であって、図8に示すとおり、吊具4の形状が棒状であり、かつ中央部がループ状となるよう折り曲げられている。その一端は上記吊具接続用回転体スライドガイドにひっかける為に少し折り曲げられている。第7の実施形態とは異なり回転体3は左右両側に備えられている。吊具4と本体2は、その一端を上記吊具接続用回転体スライドガイドへ接続し、吊具用本体開口部2dを通じて本体の外部を経由したのちに、再び吊具用本体開口部2dのもう一つの孔を通じて本体のYの字型の多端へおしこむことで一体化される。第1の実施形態の吊具4と異なり、回転体3の厚みが薄くなっているため厚み方向への変形を考える必要がなく、加工が容易である。
【0034】
第9の実施形態は、第8の実施形態の変形例であって、図9に示すとおり回転体3が片側にのみ備えられている。吊具4の一端は回転体3に接続されているが、回転体3の存在しない他端側も本体2内部へ深く挿入されることによって、安定した上下への移動が可能となっている。
【0035】
第10の実施形態は、図10に示すとおり、本体2は略Yの字型であり、内部は空洞となっている。また略Yの字の2本となっている側の先端部の側部は開口しており、後述する回転体を内部に接続した場合に自由に動作可能としている。本体2のYの字型の1本となっている箇所には本体スライドガイド2gが、上下方向にむかって開けられており、また、スライドガイドの上方向にも後述する吊具4が通る程度の吊具用本体開口部2dが設けられている。本体2のYの字型の2本となっている箇所の先端部には本体軸孔2cが設けられている。回転体3は略扇型、イチョウ型の回転体片を2つ連結することにより構成されている。第10の実施形態に係る吊り下げ型洗濯バサミを横方向から眺めた場合に左側に連結する回転体を回転体3L、右側に連結する回転体を回転体3Rとして説明する。
【0036】
回転体の扇の要の部分に回転体軸孔3a、その近辺に吊具接続部3cがそれぞれ設けられている。また回転体の側面には回転体内部から連動棒4cを通すための孔がそれぞれ開けられている。回転体は回転体軸孔3aと本体軸孔2cを軸で貫くことによって本体2と回転自由な状態でそれぞれ接続されている。回転体のサイズは、回転体3L及び3RがそれぞれYの字型の2本となっている側の先端部に接続された時であって、回転体3Lが最も時計の順方向に回転し、かつ、回転体3Rが最も時計と逆方向に回転した際に、回転体3Lと回転体3Rが接触し、回転体3L及び回転体3Rがそれ以外の位置にある場合は非接触となる程度の大きさとなるよう設計している。また、回転体3の厚さが第5の実施形態と同様に、回転体3の回転体軸孔3aを中心とした領域以外(回転体スライドガイド3bの存する領域)の厚みが、当該領域よりも著しく薄く作られたことを特徴とする。
【0037】
吊具4は略直方体であり、その一端には吊り孔が開けられており、他端には吊具軸4aが開けられている。吊具軸4aの近傍には吊具接続部4bが設けられている。なお、吊り孔周辺部を吊り孔と中心を共有する半円柱状と加工することで、デザイン上の美観を増すことができるばかりか、手でつかむ等の動作を行う際に角があたることがなくなる。吊具4は本体スライドガイド2gと吊具軸4aを軸で貫くことで本体と一体化されており、本体スライドガイド2gにそって上下方向へ移動可能となっている。
【0038】
吊具接続部4bと回転体接続部3cには、連動棒4cがそれぞれ接続されている。連動棒4cは鉄、アルミニウム、プラスチックなどの材質で構成されることが好ましい。連動棒4cは回転体接続部3a、回転体スリット、本体2の内部を経由して吊具接続部4bという経路で回転体3と吊具4を接続している。なお、連動棒4cと吊具接続部4b及び回転体接続部3cの接続方法は、連動棒4cの先端部をそれぞれの接続部に巻きつける、または引っ掛けることなど、公知の様々な方法を採用することができる。
【0039】
このような構成を採用した第10の実施形態に係る吊り下げ型洗濯バサミは、吊り孔に紐や洗濯竿を通じて吊り下げた状態で用いられる。吊具4を本体スライドガイド2gの上方へ移動させると、吊具4が連動棒4cを上方へ引っ張ることにより回転体接続部3cも上方向へ力を受ける。図10に示すおとおり回転体3Lの回転体接続部3cは回転体軸よりも左側にあるため、回転体3Lは時計と順方向へ回転することとなる。回転体3Rについても同様に、回転体3Rの回転体接続部3cは回転体軸よりも右側にあるため、回転体3Rは時計と逆方向へ回転することとなる。吊具4が本体スライドガイド2gのもっとも上方に位置した際に、回転体3Lと回転体3Rが互いに接触し、本体スライドガイド2gのもっとも下方に位置した際には互いにもっとも距離が離れるように連動棒4cの長さは調整される。
【0040】
本発明の特徴として、回転体接続部3cと回転体軸孔の距離が回転体の側面と回転体の軸孔の距離よりも小さくなるため、テコの原理により回転体接続部3cの回転距離、すなわち連動棒4cを介しての吊具4の移動距離よりも回転体の回転する距離は大きくなる。すなわち、本体をコンパクトに保ちながら、開閉部の動きを大きくとることができる。さらに、回転体3は回転体軸孔3aを中心とした領域の厚みに比べて当該領域以外の領域(回転体の回転運動にともなって本体の外側の開口部から本体外部へ露出する領域)の厚みが薄く作られているため、本体2の略Yの字の2本となっている側の先端部の側部の開口部のうち外側部分の開口度合いを薄くすることができる。そのため、本体の剛性を保ちやすい。
【0041】
第11の実施形態は、第10の実施形態の変形例であって、図11に示すとおり連動棒4cの代わりにバネ4dを備えたものである。第10の実施形態と同様に吊具接続部4bと回転体接続部3cにバネ4dが接続される。バネ4dは回転体接続部3a、回転体スリット、本体2の内部を経由して吊具接続部4bという経路で回転体3と吊具4を接続している。なお、バネ4dと吊具接続部4b及び回転体接続部3cの接続方法は、バネ4dの先端部をそれぞれの接続部に巻きつける、またはひっかけることなど、公知の様々な方法を採用することができる。
【0042】
吊具4はバネ4dを通じて回転体3と一体化されている。そのため、吊具4が本体スライドガイド2gの最も下方にあるときにはバネが弛緩することから回転体には何ら力が働かず、容易に回転動作を行うことができる。一方、吊具4が本体スライドガイド2gの上方へ移動すればするほど、バネ4dを通じて回転体接続部3cに上方向への力がかかる。図11に示すとおり回転体3Lの回転体接続部3cは回転体軸よりも左側にあるため、回転体3Lは時計と順方向へ回転する方向に力を受ける。回転体3Rにつても同様に、回転体3Rの回転体接続部3cは回転体軸よりも右側にあるため、回転体3Rは時計と逆方向へ回転する方向に力を受ける。この力は、吊具4がスライドガイド2gの最も上方にきた際に最大となる。
【0043】
バネ4dのバネ定数は、想定する洗濯物の最大質量によって設計される。すなわち、最大質量と想定する洗濯物を担持した状態において、バネ4dが伸びることによって本体2のスライドガイド2gの最も上方となる箇所に吊具4が位置するようなバネの長さ及びバネ定数のバネを選択する。このようなバネの長さ、バネ定数のバネを選択することで、最大質量を超える洗濯物を担持した場合は、バネや回転体にその質量の全てが作用するのではなく、本体のスライドガイド2gにも作用するため、バネや回転体の故障を防止することができる。
【0044】
本発明の特徴として、回転体接続部3cと回転体軸孔3aの距離が回転体の側面と回転体の軸孔の距離よりも小さくなるため、テコの原理により回転体接続部の回転する距離、すなわちバネ4dを介しての吊具4の移動距離よりも回転体の側面の回転距離は大きくなる。したがって本体をコンパクトに保ちながら、開閉部の動きを大きくとることができる。
【0045】
このような構成を採用した第11の実施形態に係る吊り下げ型洗濯バサミは、吊り孔に紐や洗濯竿を通じて吊り下げた状態で用いられる。このとき、本体2及び回転体3の質量とバネ4dの釣り合いによって、吊具4は本体スライドガイド2gの中央部周辺となる位置で安定状態となっている。洗濯物等をはさむ際は、指等で回転体3L、3Rの双方、あるいはいずれか一方を押し上げることで回転体が回転し、回転体3Lと回転体3Rの間に隙間が発生する。その隙間に洗濯物等を挿入した後に回転体3を押し上げる動作を終了すると、回転体3はバネの力によって再び元の安定状態へと回帰するため、隙間は閉じる。この時、回転体3Lと回転体3Rの間の隙間が最小状態、このましくはゼロとなることから、洗濯物は回転体3Lと回転体3Rの間に挟まった状態となり、洗濯バサミとしての機能が発揮される。なお、回転体はそれぞれ回転することによって、回転体3L及び回転体3Rの間の隙間は拡大するため、厚みの大きい洗濯物も挟むことが可能である。なお、回転体3の厚みが洗濯物にあたる領域では分厚く、回転移動にともなって本体側面の開口部から本体内部に格納されうる領域の厚みは薄く設計されているため、洗濯物の挟みやすさと本体のコンパクトさを両立している。
【0046】
洗濯物を挟んでいる状態では、洗濯物自体の質量が本体2に加わることになるため、何も挟んでいない状態よりも大きな力が下方向へと加わることとなる。そのため、バネ4dと吊り合っていた本体2は、洗濯物をはさむことによって下方向へ移動、すなわち本体スライドガイド2gのより上方が新しい安定状態となる。新しい安定状態では、以前よりもバネ2dにかかる力が増大することから、回転体3を内側方向へ回転させる力、より詳細には回転体3Lを時計と順方向に回転させる力、回転体3Rを時計と逆方向に回転させる力が増大することとなる。すなわち、洗濯物自体の質量によって、洗濯物を挟む力が増大することとなるため、外部から大きな力が加わった場合であっても洗濯物を保持し続けることが可能となる。
【0047】
第12の実施形態は、第10の実施形態の変形例であって、図12に示すとおり、吊具4を廃して連動棒4cの一端を円状に折り曲げることによって吊具4の機能をももたせたことを特徴とする。吊具4との接続などが不要となるため、大量生産時のコスト削減が可能となる。
【0048】
第13の実施形態は第12の実施形態の変形例であって、図13に示すとおり、本体2の形状を略Uの字型とし、その一端にのみ回転体を備えたことを特徴とする。回転体の数の削減や取り付け工程を省くことが可能となるため、大量生産時のコスト削減が可能となる。
【0049】
第14の実施形態は、第10の実施形態の変形例であって、図14に示すとおり、本体2の吊具用本体開口部に吊具抑制装置の機能を与え、2本の吊具が当該吊具抑制装置を経由して本体2より露出していることを特徴とする。吊具抑制装置は、中央部が狭く両端部が広く開口した横長の長方形状の孔の形態をとっている。
【0050】
吊具抑制装置は、本体と吊具が平行になっている場合は二つの吊具孔長手方向の中央部に吊具が来て、本体と吊具が傾いた場合は吊具孔の長手方向の両側のいずれかに近寄るのであるが、二つの吊具孔の開口している距離が異なるため、本体と吊具が平行の場合は、吊具の2本平行部を圧迫する、または、その圧迫で吊具の2本平行部が吊具孔に挟まって内側に変形によって吊具4の自由な運動が阻害される。本体と吊具が傾いた場合は、この吊具孔と吊具の接触が弱まって、本体と吊具がスムーズに上下動する。これにより、洗濯物を挿入する場合は本体を傾ける必要があるが、手を放すと挿入した洗濯物の重みが本体と吊具を平行にする力になるので、自動的に吊具の運動が阻害する装置になる本体の吊具孔として機能する。
【0051】
したがって、水平な状態では吊り具4が吊具抑制装置の中央部を通ることから動かしにくく、換言すれば、洗濯物を担持した状態を強い力で維持することが可能である。水平ではない状態、好適には本体を厚さ方向へ向かって少し傾けることで小さな力で吊具4を運動させることが可能となる。すなわち、本体2を傾けるか否かで操作感及び担持力が変化する。本実施形態の吊り下げ型洗濯バサミ1において洗濯物を挟んだ状態では洗濯物自体の重さも本体2に加わることから、吊具4は最も安定する中央部を経由することが多く、この場合に最も担持力が強くなるため、利用しやすい。
【0052】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の実施形態の一部または全部は、以下の付記のように記載される。
[付記1]
本体部、回転体、吊具からなる吊り下げ型洗濯バサミであって、
本体部は略Yの字型であって内部は空洞となっており、その二股となっている両端の一端の近傍のみに本体軸孔を備え、かつ、当該軸孔近傍及びその上部が開口しており、
回転体は略扇型であってその中心部近傍に回転体軸孔及びその弧近傍に吊具接続孔を備え、
本体軸孔と回転体軸孔を軸で接続することによって本体と回転体、回転体の吊具接続孔に吊具の一端を接続することで吊具と回転体がそれぞれ接続され、かつ、吊具の二股となっていない側の先端が本体部の上記上部の開口している箇所より外部に露出しており、
吊具の上部先端を本体から遠ざける方向へ移動させた際は回転体の一部が本体の前記二股となっている両端の一端とは異なる一端付近と接触状態になり、かつ、吊具の上部先端を本体へ近づける方向へ移動させた際は回転体が回転移動して回転体と本体の前記二股となっている両端の一端とは異なる一端付近が非接触状態になり、
吊具の上部先端を以て吊り下げれば本体の重みにより、回転体の一部が本体の前記二股となっている両端の一端とは異なる一端付近と接触状態への応力になることを特徴とする吊り下げ型洗濯バサミ。
[付記2]
本体部、左回転体、右回転体、吊具からなる吊り下げ型洗濯バサミであって、
本体部は略Yの字型であって内部は空洞となっており、その二股となっている両端のそれぞれに本体左軸孔及び本体右軸孔を備え、かつ、当該軸孔近傍及びその上部が開口しており、
左回転体は、略扇型であって中心部近傍に左回転体軸孔、回転体軸孔から見て左側に左回転体接続部を備え、
右回転体は、略扇型であって中心部近傍に右回転体軸孔、回転体軸孔から見て右側に右回転体接続部を備え、
吊具は略Yの字型の棒状であり、
本体左軸孔と左回転体軸孔を軸で接続することによって本体と左回転体、本体右軸孔と右回転体軸孔を軸で接続することによって本体と右回転体がそれぞれ接続され、
左回転体接続部と吊具の二股となっている側の一端、右回転体接続部と吊具の二股となっている側の他端がそれぞれ接続され、かつ、吊具の二股となっていない側の先端が本体部の上記上部の開口している箇所より外部に露出しており、
吊具の上部先端を本体から遠ざける方向へ移動させた際は左回転体と右回転体が接触状態となり、かつ、吊具の上部先端を本体へ近づける方向へ移動させた際は左回転体及び右回転体が回転移動によって非接触状態になり
吊具の上部先端を以て吊り下げれば本体の重みにより、回転体の一部が本体の前記二股となっている両端の一端とは異なる一端付近と接触状態への応力になることを特徴とする吊り下げ型洗濯バサミ。
[付記3]
本体部、回転体、吊具からなる吊り下げ型洗濯バサミであって、
本体部は略Yの字型であって内部は空洞となっており、その二股となっている両端の一端の近傍のみに本体軸孔を備え、かつ、当該軸孔近傍及びその上部が開口しており、
回転体は略扇型であってその中心部近傍に回転体軸孔、回転体軸孔の近傍から扇の一端近傍へ向かって刻まれた溝である回転体スライドガイドを備え、
本体軸孔と回転体軸孔を軸で接続することによって本体と回転体、回転体スライドガイドに吊具の一端を接続することで吊具と回転体がそれぞれ接続され、かつ、吊具の二股となっていない側の先端が本体部の上記上部の開口している箇所より外部に露出しており、
吊具の先端を本体から遠ざける方向へ移動させた際は吊具が回転体スライドガイドの前記扇の一端近傍付近に位置するときに回転体の前記扇の一端とは異なる側の一端と本体の前記二股となっている両端の一端とは異なる一端付近が接触状態となり、かつ、吊具の先端を本体へ近づける方向へ移動させた際は吊具が回転体スライドガイドの回転体軸孔近傍付近に位置するときに回転体の前記扇の一端とは異なる側の一端と本体の前記二股となっている両端の一端とは異なる一端付近が非接触状態となることを特徴とする吊り下げ型洗濯バサミ。
[付記4]
本体部、左回転体、右回転体、吊具からなる吊り下げ型洗濯バサミであって、
本体部は略Yの字型であって内部は空洞となっており、その二股となっている両端のそれぞれに本体左軸孔及び本体右軸孔を備え、かつ、当該軸孔近傍及びその上部が開口しており、
左回転体は、略扇型であって中心部近傍に左回転体軸孔、左回転体軸孔近傍から扇の左側の端部へ向かって刻まれた溝である左回転体スライドガイドを備え、
右回転体は、略扇型であって中心部近傍に右回転体軸孔、右回転体軸孔近傍から扇の右側の端部へ向かって刻まれた溝である右回転体スライドガイドを備え、
吊具は略Yの字型の棒状であり、
本体左軸孔と左回転体軸孔を軸で接続することによって本体と左回転体、本体右軸孔と右回転体軸孔を軸で接続することによって本体と右回転体がそれぞれ接続され、
左回転体スライドガイドと吊具の二股となっている側の一端、右回転体スライドガイドと吊具の二股となっている側の他端がそれぞれ接続され、かつ、吊具の二股となっていない側の先端が本体部の上記上部の開口している箇所より外部に露出しており、
吊具の上部先端を本体から遠ざける方向へ移動させた際は左回転体と右回転体が接触状態となり、
吊具の上部先端を本体へ近づける方向へ移動させた際は吊具が左回転体スライドガイドにそって左回転軸に近い領域に移動するにつれて左回転体が時計と順方向へ左回転体軸孔を中心に回転し、かつ吊具が右回転体スライドガイドにそって右回転軸に近い領域に移動するにつれて右回転体が時計と逆方向へ右回転体軸孔を中心に回転し、これらの回転運動によって左回転体及び右回転体が非接触状態となることを特徴とする吊り下げ型洗濯バサミ。
[付記5]
本体部、回転体、吊具からなる吊り下げ型洗濯バサミであって、
本体部は略Yの字型であって内部は空洞となっており、その二股となっている両端の一端の近傍のみに本体軸孔を備え、かつ、当該軸孔近傍及びその上部が開口しており、
回転体は略扇型であってその中心部近傍に回転体軸孔及びその弧近傍に吊具接続孔を備え、かつ、その厚みが回転体軸孔から扇の弧の中央部より弧の一端に係る領域と、扇の弧の中央部より弧の他端に係る領域では厚みが異なっており、
本体軸孔と回転体軸孔を軸で接続することによって本体と回転体、回転体の吊具接続孔に吊具の一端を接続することで吊具と回転体がそれぞれ接続され、かつ、吊具の二股となっていない側の先端が本体部の上記上部の開口している箇所より外部に露出しており、
吊具の上部先端を本体から遠ざける方向へ移動させた際は回転体の一部が本体の前記二股となっている両端の一端とは異なる一端付近と接触状態になり、かつ、吊具の上部先端を本体へ近づける方向へ移動させた際は回転体が回転移動して回転体と本体の前記二股となっている両端の一端とは異なる一端付近が非接触状態となることを特徴とする吊り下げ型洗濯バサミ。
[付記6]
本体部、左回転体、右回転体、吊具からなる吊り下げ型洗濯バサミであって、
本体部は略Yの字型であって内部は空洞となっており、その二股となっている両端のそれぞれに本体左軸孔及び本体右軸孔を備え、かつ、当該軸孔近傍及びその上部が開口しており、
左回転体は、略扇型であって中心部近傍に左回転体軸孔、回転体軸孔から見て左側に左回転体接続部を備え、かつその厚みが左回転体軸孔から扇の弧の中央部より弧の左側の一端に係る領域が扇の弧の中央部より弧の他端に係る領域よりも厚みが薄くなっており、
右回転体は、略扇型であって中心部近傍に右回転体軸孔、回転体軸孔から見て右側に右回転体接続部を備え、かつその厚みが右回転体軸孔から扇の弧の中央部より弧の右側の一端に係る領域が扇の弧の中央部より弧の他端に係る領域よりも厚みが薄くなっており、
吊具は略Yの字型の棒状であり、
本体左軸孔と左回転体軸孔を軸で接続することによって本体と左回転体、本体右軸孔と右回転体軸孔を軸で接続することによって本体と右回転体がそれぞれ接続され、
左回転体接続部と吊具の二股となっている側の一端、右回転体接続部と吊具の二股となっている側の他端がそれぞれ接続され、かつ、吊具の二股となっていない側の先端が本体部の上記上部の開口している箇所より外部に露出しており、
吊具の上部先端を本体から遠ざける方向へ移動させた際は左回転体と右回転体が接触状態となり、かつ、吊具の上部先端を本体へ近づける方向へ移動させた際は左回転体及び右回転体が回転移動によって非接触状態となることを特徴とする吊り下げ型洗濯バサミ。
[付記7]
本体部、回転体、吊具からなる吊り下げ型洗濯バサミであって、
本体部は略Yの字型であって内部は空洞となっており、その二股となっている両端の一端の近傍のみに本体軸孔を備え、かつ、当該軸孔近傍及び上記二股となっていない側には吊具用本体孔が開口しており、
回転体は略扇型であってその中心部近傍に回転体軸孔及びその弧近傍に吊具接続孔を備え、
本体軸孔と回転体軸孔を軸で接続することによって本体と回転体、回転体の吊具接続孔に吊具の一端を接続することで吊具と回転体がそれぞれ接続され、かつ、吊具の二股となっていない側の先端が本体部の上記上部の開口している箇所より外部に露出しており、
吊具の上部先端を本体から遠ざける方向へ移動させた際は回転体の一部が本体の前記二股となっている両端の一端とは異なる一端付近と接触状態になり、かつ、吊具の上部先端を本体へ近づける方向へ移動させた際は回転体が回転移動して回転体と本体の前記二股となっている両端の一端とは異なる一端付近が非接触状態になり、
上記吊具用本体孔の大きさは吊具とほぼ同等であることを特徴とする吊り下げ型洗濯バサミ。
[付記8]
本体部、左回転体、右回転体、吊具からなる吊り下げ型洗濯バサミであって、
本体部は略Yの字型であって内部は空洞となっており、その二股となっている両端のそれぞれに本体左軸孔及び本体右軸孔を備え、かつ、当該軸孔近傍及び上記二股となっていない側には吊具用本体孔が開口しており、
左回転体は、略扇型であって中心部近傍に左回転体軸孔、回転体軸孔から見て左側に左回転体接続部を備え、
右回転体は、略扇型であって中心部近傍に右回転体軸孔、回転体軸孔から見て右側に右回転体接続部を備え、
吊具は略Yの字型の棒状であり、
本体左軸孔と左回転体軸孔を軸で接続することによって本体と左回転体、本体右軸孔と右回転体軸孔を軸で接続することによって本体と右回転体がそれぞれ接続され、
左回転体接続部と吊具の二股となっている側の一端、右回転体接続部と吊具の二股となっている側の他端がそれぞれ接続され、かつ、吊具の二股となっていない側の先端が本体部の上記上部の開口している箇所より外部に露出しており、
吊具の上部先端を本体から遠ざける方向へ移動させた際は左回転体と右回転体が接触状態となり、かつ、吊具の上部先端を本体へ近づける方向へ移動させた際は左回転体及び右回転体が回転移動によって非接触状態になり
上記吊具用本体孔の大きさは吊具とほぼ同等であることを特徴とする吊り下げ型洗濯バサミ。
[付記9]
本体部、回転体、吊具からなる吊り下げ型洗濯バサミであって、
本体部は略Yの字型であって内部は空洞となっており、その二股となっている両端の一端の近傍のみに本体軸孔を備え、かつ、当該軸孔近傍及びその上部が開口しており、
回転体は略扇型であってその中心部近傍に回転体軸孔及びその弧近傍に吊具接続孔を備え、
本体軸孔と回転体軸孔を軸で接続することによって本体と回転体、回転体の吊具接続孔に吊具の一端を接続することで吊具と回転体がそれぞれ接続され、かつ、吊具の二股となっていない側の先端が本体部の上記上部の開口している箇所より外部に露出しており、
吊具の上部先端を本体から遠ざける方向へ移動させた際は回転体の一部が本体の前記二股となっている両端の一端とは異なる一端付近と接触状態になり、かつ、吊具の上部先端を本体へ近づける方向へ移動させた際は回転体が回転移動して回転体と本体の前記二股となっている両端の一端とは異なる一端付近が非接触状態になり、
上記略Yの字型の本体の付け根の部分に、厚さ方向に向かって広い幅と狭い幅の2つの幅を有する直方体であるスイッチが備えられており、
吊具は当該スイッチの広い幅の部分については接触し、かつ、当該スイッチの狭い幅については接触しない程度の幅を持っていることを特徴とする片手操作可能な吊り下げ型洗濯バサミ。
[付記10]
本体部、左回転体、右回転体、吊具からなる吊り下げ型洗濯バサミであって、
本体部は略Yの字型であって内部は空洞となっており、その二股となっている両端のそれぞれに本体左軸孔及び本体右軸孔を備え、かつ、当該軸孔近傍及びその上部が開口しており、
左回転体は、略扇型であって中心部近傍に左回転体軸孔、回転体軸孔から見て左側に左回転体接続部を備え、
右回転体は、略扇型であって中心部近傍に右回転体軸孔、回転体軸孔から見て右側に右回転体接続部を備え、
吊具は略Yの字型の棒状であり、
本体左軸孔と左回転体軸孔を軸で接続することによって本体と左回転体、本体右軸孔と右回転体軸孔を軸で接続することによって本体と右回転体がそれぞれ接続され、
左回転体接続部と吊具の二股となっている側の一端、右回転体接続部と吊具の二股となっている側の他端がそれぞれ接続され、かつ、吊具の二股となっていない側の先端が本体部の上記上部の開口している箇所より外部に露出しており、
吊具の上部先端を本体から遠ざける方向へ移動させた際は左回転体と右回転体が接触状態となり、かつ、吊具の上部先端を本体へ近づける方向へ移動させた際は左回転体及び右回転体が回転移動によって非接触状態になり
上記略Yの字型の本体の付け根の部分に、厚さ方向に向かって広い幅と狭い幅の2つの幅を有する直方体であるスイッチが備えられており、
吊具は当該スイッチの広い幅の部分については接触し、かつ、当該スイッチの狭い幅については接触しない程度の幅を持っていることを特徴とする片手操作可能な吊り下げ型洗濯バサミ。
[付記11]
本体部、回転体、吊具からなる吊り下げ型洗濯バサミであって、
本体部は略Yの字型であって内部は空洞となっており、その二股となっている両端の一端の近傍のみに本体軸孔、当該軸孔の下部近傍から外側へ延びるなだらかな底面を有する突出部を備え、かつ、当該軸孔近傍及びその上部が開口しており、
回転体は略扇型であってその中心部近傍に回転体軸孔及びその弧近傍に吊具接続孔を備え、
本体軸孔と回転体軸孔を軸で接続することによって本体と回転体、回転体の吊具接続孔に吊具の一端を接続することで吊具と回転体がそれぞれ接続されることにより、本体部の上記軸孔近傍の開口している箇所より回転体が外部に露出しているが、吊具接続孔近辺は上記突出部により覆い隠され露出しておらず、
吊具の二股となっていない側の先端が本体部の上記上部の開口している箇所より外部に露出しており、
回転体の前記扇の一端とは異なる側の一端と本体の前記二股となっている両端の一端とは異なる一端付近が接触している状態、及び、回転体の前記扇の一端とは異なる側の一端と本体の前記二股となっている両端の一端とは異なる一端付近が接触していない状態を切り替えることを特徴とする片手操作可能な吊り下げ型洗濯バサミ。
[付記12]
本体部、左回転体、右回転体、吊具からなる吊り下げ型洗濯バサミであって、
本体部は略Yの字型であって内部は空洞となっており、その二股となっている両端のそれぞれに本体左軸孔及び本体右軸孔、当該左軸孔及び右軸孔の下部近傍から外側へ延びるなだらかな底面を有する突出部を備え、かつ、本体左軸孔及び本体右軸孔近傍及びその上部が開口しており、
左回転体は、略扇型であって中心部近傍に左回転体軸孔、回転体軸孔から見て左側に左回転体接続部を備え、
右回転体は、略扇型であって中心部近傍に右回転体軸孔、回転体軸孔から見て右側に右回転体接続部を備え、
吊具は略Yの字型の棒状であり、
本体左軸孔と左回転体軸孔を軸で接続することによって本体と左回転体、本体右軸孔と右回転体軸孔を軸で接続することによって本体と右回転体がそれぞれ接続され、かつ、本体部の上記本体左軸孔近傍及び本体右軸孔近傍の開口している箇所より左回転体及び右回転体がそれぞれ外部に露出している突出部を備えており、
左回転体接続部と吊具の二股となっている側の一端、右回転体接続部と吊具の二股となっている側の他端がそれぞれ接続され、かつ、吊具の二股となっていない側の先端が本体部の上記上部の開口している箇所より外部に露出しているが、左回転体接続孔及び右回転体接続孔近辺は上記突出部により覆い隠され露出しておらず、
左回転体と右回転体が接触している状態及び接触していない状態を切り替えることを特徴とする片手操作可能な吊り下げ型洗濯バサミ。
[付記13]
本体部、左回転体、右回転体、2本の吊具からなる吊り下げ型洗濯バサミであって、
本体部は略Yの字型であって内部は空洞となっており、その二股となっている両端のそれぞれに本体左軸孔及び本体右軸孔を備え、かつ、当該軸孔近傍及びその上部が開口しており、
左回転体は、略扇型であって中心部近傍に左回転体軸孔、左回転体軸孔近傍から扇の左側の端部へ向かって刻まれた溝である左回転体スライドガイドを備え、かつその厚みが左回転体軸孔から扇の弧の中央部より弧の左側の一端に係る領域が扇の弧の中央部より弧の他端に係る領域よりも厚みが薄くなっており、
右回転体は、略扇型であって中心部近傍に右回転体軸孔、右回転体軸孔近傍から扇の右側の端部へ向かって刻まれた溝である右回転体スライドガイドを備え、かつその厚みが右回転体軸孔から扇の弧の中央部より弧の右側の一端に係る領域が扇の弧の中央部より弧の他端に係る領域よりも厚みが薄くなっており、
吊具は両端が折れ曲がった棒状であり、
本体左軸孔と左回転体軸孔を軸で接続することによって本体と左回転体、本体右軸孔と右回転体軸孔を軸で接続することによって本体と右回転体がそれぞれ接続され、
左回転体スライドガイドと吊具の一端の上記折れ曲がった箇所が接続され、かつ、吊具の他端が本体部の上記上部の開口している箇所より外部に露出しており、
右回転体スライドガイドと吊具の一端の上記折れ曲がった箇所が接続され、かつ、吊具の他端が本体部の上記上部の開口している箇所より外部に露出しており、
吊具の上部先端を本体から遠ざける方向へ移動させた際は左回転体と右回転体が接触状態となり、
吊具の上部先端を本体へ近づける方向へ移動させた際は吊具が左回転体スライドガイドにそって左回転軸に近い領域に移動するにつれて左回転体が時計と順方向へ左回転体軸孔を中心に回転し、かつ吊具が右回転体スライドガイドにそって右回転軸に近い領域に移動するにつれて右回転体が時計と逆方向へ右回転体軸孔を中心に回転し、これらの回転運動によって左回転体及び右回転体が非接触状態となることを特徴とする吊り下げ型洗濯バサミ。
[付記14]
本体部、左回転体、右回転体、吊具からなる吊り下げ型洗濯バサミであって、
本体部は略Yの字型であって内部は空洞となっており、その二股となっている両端のそれぞれに本体左軸孔及び本体右軸孔を備え、かつ、上記二股となっていない側には吊具用本体孔が開口しており、
左回転体は、略扇型であって中心部近傍に左回転体軸孔、回転体軸孔から見て左側に左回転体接続部を備え、
右回転体は、略扇型であって中心部近傍に右回転体軸孔、回転体軸孔から見て右側に右回転体接続部を備え、
吊具は略Yの字型の棒状であり、
本体左軸孔と左回転体軸孔を軸で接続することによって本体部と左回転体、本体右軸孔と右回転体軸孔を軸で接続することによって本体部と右回転体がそれぞれ接続され、
左回転体接続部と吊具の二股となっている側の一端、右回転体接続部と吊具の二股となっている側の他端がそれぞれ接続され、かつ、吊具の二股となっていない側の先端が本体部の上記上部の開口している箇所より外部に露出しており、
吊具の上部先端を本体から遠ざける方向へ移動させた際は左回転体と右回転体が接触状態となり、かつ、吊具の上部先端を本体部へ近づける方向へ移動させた際は左回転体及び右回転体が回転移動によって非接触状態になり
上記吊具用本体孔は、中央部が狭く両端部が広い横長の長方形状で開口しており、
本体部と吊具が平行な状態である場合は吊具が上記吊具用本体孔の中央部と接触することによってその自由な運動が阻害され、かつ、本体部と吊具が平行ではない状態である場合は吊具が上記吊具用本体孔の両端部を経由することによって、上記接触状態がゆるやかなものとなり、吊具がスムーズに運動可能であることを特徴とする吊り下げ型洗濯バサミ。

【符号の説明】
【0053】
1 本発明の吊り下げ型洗濯バサミ
2 本体
2a 本体を構成する片
2b 本体を構成するもう一つの片
2c 本体軸孔
2d 吊具用本体開口部
2e 本体接続部
2f 吊具固定スイッチ
2g 本体スライドガイド
2h 突出部
3 回転体
3a 回転体軸孔
3b 吊具接続用回転体スライドガイド
3c 回転体接続部
3d 回転体ばね受け
3L 本体の左側に備えた回転体
3R 本体の右側に備えた回転体
3T 薄くなっている箇所
4 吊具
4L 本体の左側の回転体との接続に用いられる吊具
4R 本体の右側の回転体との接続に用いられる吊具
4a 吊具軸
4b 吊具接続部
4c 連動棒
4d バネ

【要約】      (修正有)
【課題】コンパクトでかつ片手でも容易に操作可能で大きな担持力を有した洗濯バサミを提供する。
【解決手段】本体部2、回転体3、吊具4からなる吊り下げ型洗濯バサミ1であって、本体部2は略Yの字型であって内部は空洞となっており、その二股となっている両端の一端の近傍のみが開口し、かつ、本体軸孔2cを備え、回転体3は略扇型であってその中心部近傍に回転体軸孔3aを備え、かつ、回転体軸孔3aの近傍から扇の一端近傍へ向かってゆるやかなカーブを描く刻まれた溝である回転体スライドガイド3bを備え、本体軸孔2cと回転体軸孔3aを軸で接続することによって本体2と回転体3が接続され、かつ、回転体軸孔3aの回転体スライドガイド3bに吊具4の一端を接続することで吊具4と回転体3を接続する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図14