特許第6134060号(P6134060)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6134060
(24)【登録日】2017年4月28日
(45)【発行日】2017年5月24日
(54)【発明の名称】プレッシャーフィルター
(51)【国際特許分類】
   B01D 25/12 20060101AFI20170515BHJP
【FI】
   B01D25/12 101Z
   B01D25/12 F
【請求項の数】8
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-512196(P2016-512196)
(86)(22)【出願日】2013年11月26日
(65)【公表番号】特表2016-520421(P2016-520421A)
(43)【公表日】2016年7月14日
(86)【国際出願番号】CN2013087838
(87)【国際公開番号】WO2014190694
(87)【国際公開日】20141204
【審査請求日】2015年11月10日
(31)【優先権主張番号】201310205237.9
(32)【優先日】2013年5月28日
(33)【優先権主張国】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515309494
【氏名又は名称】佛山市金凱地過濾設備有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000198
【氏名又は名称】特許業務法人湘洋内外特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲ぱん▼ 仲達
【審査官】 中村 俊之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−167315(JP,A)
【文献】 特開昭48−083457(JP,A)
【文献】 特開昭53−145160(JP,A)
【文献】 特開昭59−073012(JP,A)
【文献】 特開2008−132429(JP,A)
【文献】 特開2000−157804(JP,A)
【文献】 実開平07−021104(JP,U)
【文献】 特開平09−164308(JP,A)
【文献】 特開平02−068103(JP,A)
【文献】 特開平08−010517(JP,A)
【文献】 実開昭59−024106(JP,U)
【文献】 特開平02−251212(JP,A)
【文献】 特開平02−251207(JP,A)
【文献】 国際公開第2005/097288(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 25/00−25/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレッシャーフィルターであって、液圧装置、プレッシング装置、少なくとも2個のフィルタープレートを有し、
前記液圧装置と前記プレッシング装置の両側には、ガイドビームを固定し、
前記液圧装置の前端には、ピストンロッドを設置し、
前記ピストンロッドは、前記ガイドビームに可動するように取り付けられ、
前記ピストンロッドの前端には、プッシュプレートを連接し、
前記フィルタープレートは、前記ガイドビームに取り付けられ、
前記プッシュプレートと前記プレッシング装置とは、前記フィルタープレートの両側にそれぞれ位置し、
前記プレッシング装置には、第一フィードインレットを設置し、前記プッシュプレートには、第二フィードインレットを設置し、前記各フィルタープレート組は、マテリアル通過孔を有し、隣り合う2個の前記フィルタープレート組は、両側の先端どうしが接続し、前記マテリアル通過孔は、マテリアル通路を形成し、前記第一フィードインレットと前記第二フィードインレットと前記マテリアル通路とは相互に連通し、
前記フィルタープレートの両面の周縁部には、閉鎖状の凸リブをそれぞれ前記周縁部から突出するように設置し、
2個の前記フィルタープレートが密着すると、前記フィルタープレートの両面の前記凸リブの間には、ギャップを形成し、
前記フィルタープレートの両面は、前記凸リブの内側の領域に、柱状突起が均一にいっぱいに設置され、
同一面におけるすべての前記柱状突起の頂面を相互に連結した場合に形成される面はフラットで、
前記フィルタープレートの前記柱状突起を突出して設置されるベース面は内側よりも外側のほうが厚さが厚く、前記柱状突起は内側よりも外側に位置するほうが高さが低い
ことを特徴とするプレッシャーフィルター。
【請求項2】
前記第一フィードインレットは水平に設置され、
前記第二フィードインレットは、垂直孔から前記マテリアル通過孔へと連通することを特徴とする請求項1に記載のプレッシャーフィルター。
【請求項3】
前記第一フィードインレットと前記第二フィードインレットには、バルブを設置することを特徴とする請求項1に記載のプレッシャーフィルター。
【請求項4】
前記フィルタープレートの一面の前記凸リブの頂面は、平面状で、
前記フィルタープレートの反対面の前記凸リブは、尖頂或いは弧面頂であることを特徴とする請求項1に記載のプレッシャーフィルター。
【請求項5】
2個の前記フィルタープレートが密着すると、隣り合う2個の前記フィルタープレートの平面状の頂面を有する前記凸リブと尖頂或いは弧面頂を有する前記凸リブとの間に形成された前記ギャップは、閉鎖状で、
平面状の頂面を有する前記凸リブは、尖頂或いは弧面頂を有する前記凸リブよりも、内側に設置されることを特徴とする請求項4に記載のプレッシャーフィルター。
【請求項6】
前記ギャップの幅は3mm〜5mmで、
前記フィルタープレートの両面には、円周上に均一に分布するようにサポート柱を設置し、
2個の前記フィルタープレートが密着すると、前記フィルタープレートにおける対応する前記サポート柱が相互に緊密に接触することを特徴とする請求項1に記載のプレッシャーフィルター。
【請求項7】
前記サポート柱は、二組に分かれて内側と外側の二つの円周上に分布するように設置され、
内側に位置する一組の前記サポート柱は4個で、各々の直径は、30mm〜50mmで、
外側に位置する一組の前記サポート柱は6個で、各々の直径は、50mm〜70mmであることを特徴とする請求項6に記載のプレッシャーフィルター。
【請求項8】
前記フィルタープレートは円形で、
外側に位置する前記サポート柱は、直径が前記フィルタープレートの直径の40%〜60%である円周上に分布するように設置され、
内側に位置する前記サポート柱は、直径が前記フィルタープレートの直径の20%-30%である円周上に分布するように設置されることを特徴とする請求項に記載のプレッシャーフィルター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は圧搾機に関し、特にプレッシャーフィルターに関する。
【背景技術】
【0002】
プレッシャーフィルターは、環境保護技術領域においてしばしば用いられる工業設備である。
汚泥が混じった汚水は、プレッシャーフィルターを経た後、比較的乾燥したマテリアルと比較的きれいな水に分離される。
これにより、マテリアルの体積は大幅に縮小し、埋め立て或いは焼却等形式による処理に便利である。
水は各種固態成分を分離され、或いは直接回收利用され、或いはさらに処理を行った後、回收利用され、及び直接放出される。
【0003】
プレッシャーフィルター使用時には、フィルタープレートは、圧迫され、相互に密集し、フィルターはフィルタープレート表面に取り付けられ、隣り合うフィルタープレートのフィルターの間には、封鎖空間を形成する。
汚水は、フィルタープレートの中心孔を経由し、各フィルタープレートの間の封鎖空間内に入る。
汚水の強大な圧力により、水はフィルターを通過しフィルタープレート内部に開設される透水孔に入り、プレッシャーフィルターから排出される。
けれども、汚泥はフィルターを通過できないため、隣り合うフィルタープレートのフィルターの間の封鎖空間に累積する。
汚泥が一定量まで沈積すると、フィルタープレートを開き、塊状になった汚泥を一個ずつフィルタープレートのフィルターの間から落下させる。
【0004】
現在、省エネや環境保護は社会全体が注目するホットな話題である。
プレッシャーフィルターは体積が巨大な汚水を体積が小さな汚泥の塊に変えられ、企業の汚水処理コストを大幅に圧縮できるため、極めて高い経済効益と社会効益を備える。
上記した全過程から分かるように、プレッシャーフィルターの作動効率と作動効果は、最も重要な二つの要素である。
前者は、一定時間内にどれだけの汚水をろ過できるかであり、後者は、最終的にろ過された汚泥の含水率がどれだけ低いかである。
つまり、プレッシャーフィルターの改良は上記した問題の集合なのである。
【0005】
既存の技術中のプレッシャーフィルターが備えるフィードインレットは1個だけであるため、フィード速度を向上させられず、作動効率に深刻な制限を加えている。
且つ大型プレッシャーフィルターの市販に従い、圧迫ろ過エリアの長さも大きく拡大し、汚泥の注入時、重量の影響を受け、フィードインレットに近いフィルタープレート中の汚泥はすでにろ過され、且つ含水率が大幅に低下しているのに、フィードインレットから離れたフィルタープレートはまだ汚泥を受け取っていないという状況が起きている。
これにより、圧搾が不均一となり、構成部材の損耗を拡大してしまう。
【0006】
フィルタープレート直径はすべて0.6m以下である。
仮により大きなサイズのフィルタープレートを製造すれば、一回により多くの汚泥をろ過することができ、作動効率を向上させることができる。
しかし、フィルタープレート直径が大きくなるに従い、二つの問題が現れてくる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記先行技術には、以下のような二つの欠点がある。
一つ目は、直径が大きくなれば、フィルタープレートの円周もそれに従い長くなり、圧迫ろ過の状態時、隣り合うフィルタープレートの間の密封はより困難になる点である。
特に汚泥の塊が脱落する時、隣り合うフィルタープレートの密封位置に落下してしまう汚泥の塊もやはりある。
各プレッシャーフィルターは、十数個のフィルタープレートを有し、サイズも非常に大きいため、人手により汚泥の塊を一回一回清掃することは不可能である。
次に圧迫ろ過する時、隣り合うフィルタープレートをしっかりと密封することは恐らく無理である。
これにより、汚水は汚泥を含んだままで、非密封位置から流れ出るため、フィルターにろ過されることはない。
【0008】
二つ目は、フィルタープレートが受ける圧力は、汚水の圧力にフィルタープレートの面積を掛けたものであるため、フィルタープレートの直径が大きくなれば、フィルタープレートが受ける汚水圧力も大きくなる点である。
よって、圧迫ろ過の過程において、フィルタープレートは隣り合う両側の汚水の衝撃により左右に揺れ動き、フィルタープレートの強度が不十分なら、容易に破損し、フィルタープレートの使用寿命を短くしてしまう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明はプレッシャーフィルターの汚水圧迫ろ過の作動効率と圧迫ろ過効果を高めることができるプレッシャーフィルターに関する。
【0010】
本発明によるプレッシャーフィルターは、液圧装置、プレッシング装置、少なくとも2個のフィルタープレートを有する。
該液圧装置とプレッシング装置の両側には、ガイドビームを固定する。
該液圧装置の前端には、ピストンロッドを設置する。
該ピストンロッドは、該ガイドビームに可動するように取り付けられる。
該ピストンロッドの前端には、プッシュプレートを連接する。
該フィルタープレートは、ガイドビームに取り付けられる。
該プッシュプレートと該プレッシング装置とは、該フィルタープレートの両側にそれぞれ位置する。
該プレッシング装置には、第一フィードインレットを設置する。
該プッシュプレートには、第二フィードインレットを設置する。
該各フィルタープレート組は、マテリアル通過孔を有し、隣り合う該2個のフィルタープレート組は、両側の先端どうしが接続し、該マテリアル通過孔は、マテリアル通路を形成する。
該第一フィードインレットと該第二フィードインレットと該マテリアル通路とは相互に連通する。
該第一フィードインレットは水平に設置され、該第二フィードインレットは、垂直孔からマテリアル通過孔へと連通する。
該第一フィードインレットと該第二フィードインレットには、バルブを設置する。
該フィルタープレートの両面の外圈位置には、封鎖された凸リブをそれぞれ設置する。
該2個のフィルタープレートが密着すると、該板体の両面の凸リブの間には、ギャップを形成する。
該板体1の一面の凸リブの頂面は平面で、該板体の反対面の凸リブは尖頂或いは弧面頂である。
該2個のフィルタープレートが密着すると、隣り合う2個のフィルタープレートの該頂面と該尖頂或いは弧面頂との間に形成されたギャップは、封鎖状である。
該頂面は、内圈に設置され、該尖頂或いは弧面頂は、外圈に設置される。
該ギャップの幅は3mm〜5mmで、該板体の両面には、円周に均一に分布するサポート柱を設置する。
該2個のフィルタープレートが密着すると、該板体が対応するサポート柱15は相互に緊密に接触する。
該板体の両面は、凸リブ内の範圍に、柱状突起が均一にいっぱいに充填され、該すべての柱状突起の頂面は相互にフラットで、該板体の出っ張る柱状突起のベース面は外圈で比較的厚く、内圈で比較的薄い。
外圈に位置する該柱状突起は比較的低く、内圈に位置する該柱状突起は比較的高い。
該サポート柱は、円周に従い、内圈か外圈かに位置し、二組に分かれる。
内圈に位置する一組は4個で、各サポート柱の直径は30mm〜50mmで、外圈に位置する一組は6個で、各サポート柱の直径は50mm〜70mmである。
外圈に位置する該サポート柱の分布円周の直径は該フィルタープレートの直径の40-60%で、内圈に位置する該サポート柱の分布円周の直径は該フィルタープレートの直径の20-30%である。
【0011】
本発明は、2個のフィードインレットがフィルタープレートの両側にそれぞれ位置するため、マテリアルが進入する時、両端が同時に行われ、これによりフィード速度を大幅に向上させられ、圧迫ろ過が均一になる。
さらに、フィルタープレートの正面と裏面には、封鎖された凸リブの構造をそれぞれ設置し、且つ隣り合うフィルタープレートがプレッシングすると、正面と裏面の凸リブの間には、一定サイズのギャップが形成されるため、マテリアルがフィルタープレートの密封位置に残留しており、フィルタープレートが相互にプレッシングする時、ギャップは一定の残留マテリアルを収容でき、こうして残留マテリアルのフィルタープレート密封への影響を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態によるプレッシャーフィルターの立体図である。
図2】本発明の一実施形態によるフィルタープレートが多数密着する時の構造模式図である。
図3】本発明の一実施形態によるフィルタープレートのギャップ付近の構造を示す図2のa位置の局部拡大構造模式図である。
図4】本発明の一実施形態によるフィルタープレートのベース面と柱状突起の構造を示す図2のb位置の局部拡大構造模式図である。
図5】本発明の一実施形態によるフィルタープレートの正面の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(一実施形態)
以下に図及び具体的実施形態を用いて、本発明の技術について説明する。
本実施形態のプレッシャーフィルターは図1に示す通り、液圧装置1、プレッシング装置2、少なくとも2個のフィルタープレート3を有する。
液圧装置1とプレッシング装置2の両側には、ガイドビーム4を固定する。
液圧装置の前端には、ピストンロッド5を設置する。
ピストンロッド5は、ガイドビーム4に可動するように取り付けられる。
ピストンロッド5の前端には、プッシュプレート6を連接する。
フィルタープレート3は、ガイドビーム4に取り付けられる。
プッシュプレート6とプレッシング装置2とは、フィルタープレート3の両側にそれぞれ位置する。
プレッシング装置2には、第一フィードインレット71を設置する。
プッシュプレート6には、第二フィードインレット72を設置する。
該各フィルタープレート3組は、マテリアル通過孔31を有し、隣り合う2個のフィルタープレート3組は、両側の先端どうしが接続し、マテリアル通過孔31は、マテリアル通路8を形成する。
第一フィードインレット71と第二フィードインレット72とマテリアル通路8とは相互に対応する。
【0014】
好ましくは、第一フィードインレット71は水平に設置され、第二フィードインレット72は、垂直孔からマテリアル通過孔31へと連通する。
第二フィードインレット72は、プッシュプレート6中に設置されるため、プッシュプレート6の反対端はピストンロッド5と液圧装置1で、第二フィードインレット72は垂直孔よりマテリアル通過孔31へと連接する。
これにより、フィードパイプラインに残す必要がある空間を節約でき、設備の全体的長さを大幅に減らすことができ、これにより空間を節減できる他、材料を節約することもできる。
第一フィードインレット71の反対端には他の装置を設置しないため、シンプルに水平に設置され、これによって製造コストを削減することができる。
【0015】
好ましくは、第一フィードインレット71と第二フィードインレット72には、バルブを設置する。
バルブの設置により、フィード完成後にバルブを閉じ、プレッシャーフィルターとフィードパイプラインとの間の連通を遮断することができ、プレッシャーフィルターの圧力を高め、圧迫ろ過効果をより良好にすることができる。
【0016】
作動時には、先ず液圧装置1を起動する。
ピストンロッド5を通してプッシュプレート6を連動し、フィルタープレート3端部を封鎖して圧力を保つ。
続いて、汚泥は第一フィードインレット71と第二フィードインレット72を通り、マテリアル通過孔31により形成されるマテリアル通路8に同時に進入し、各フィルタープレート3中に進入する。
次に、第一フィードインレット71と第二フィードインレット72のバルブを閉鎖する。
【0017】
液圧装置1を起動すると、液圧装置1はピストンロッド5を駆動し、プッシュプレート6にフィルタープレート3を圧迫させる。
こうして、マテリアルは脱水され、圧搾完成後、液圧装置1はピストンロッド5を駆動し、プッシュプレート6を連動して元に戻らせる。
フィルタープレート3が復位すると、マテリアルキャビティ内のマテリアルを取り出すことができる。
2個のフィードインレットは、フィルタープレート3の両側にそれぞれ位置するため、マテリアルが進入する時には、両端が同時に行われ、フィードの速度を二倍にすることができる。
フィードの速度が高まれば、汚泥をフィルタープレート3全体に充填する時間を減らせ、汚泥の沈殿により、圧迫ろ過が不均一になるという問題を除去することができる。
【0018】
本実施形態のフィルタープレート3は、図2図4に示す通り、板体32の両面の外圈位置には、封鎖された凸リブをそれぞれ設置する。
2個のフィルタープレート3が密着すると、板体32の両面の凸リブの間には、ギャップ33を形成する。
板体32は、円形、或いは方形で、円形であれば、凸リブは円環状の凸台で、方板であれば、凸リブは方形の凸台である。
凸リブの封鎖とは、凸リブは、両側の先端どうしが接続し、フィルタープレート3の板体32の外圈を一周する環台を取り囲む。
【0019】
既存の技術中では、隣り合うフィルタープレート3は両面の外圈位置に、密封に用いるエプロンを設置し、或いは正面が環状突起で、裏面は位置が対応する環状凹ピットの構造を採用する。
これら構造は、緊密に密封されるようであるが、実際の作動状況には適していない。
なぜなら、ろ過後の汚泥塊が脱落する時、一部のマテリアルはフィルタープレート3の密封位置に残留し、これによりフィルタープレート3が次にプレッシングする時、残留していたマテリアルも2個のフィルタープレート3の間をプレッシングするため、密封が失効してしまうからである。
【0020】
よって、本発明は、板体32の正面と裏面に、それぞれ1個の封鎖した凸リブを設置する構造を設計した。
且つ隣り合うフィルタープレート3がプレッシングすると、正面と裏面の凸リブの間には、一定サイズのギャップ33を形成する(図3参照)。
よって、マテリアルがフィルタープレート3の密封位置に残留しており、フィルタープレート3が相互にプレッシングする時、ギャップ33は一定の残留マテリアルを収容でき、こうして残留マテリアルのフィルタープレート3密封への影響を回避することができる。
【0021】
さらに、板体32の一面の凸リブの頂面321は平面で、板体32の反対面の凸リブは尖頂或いは弧面頂322である。
頂面321は平面で、より強力な封鎖作用を備え、向かい側のフィルタープレート3の板面との接触は面接触である。
尖頂或いは弧面頂322の構造は、マテリアルを、隣り合う板体32の接触位置から押して離れさせ、マテリアルを挟んで漏れが起きることを防止可能である。
【0022】
2個のフィルタープレート3が密着すると、隣り合う2個のフィルタープレート3の頂面321と尖頂或いは弧面頂322との間に形成されたギャップ33は、封鎖状である。
本構造は実際には、二重密封構造を形成し、密封性能を増強する。
正面の凸リブと裏面の凸リブとは、内圈と外圈の2本の密封のディフェンスを形成し、2本のディフェンスの間は、残留マテリアルを収容するギャップ33である。
【0023】
頂面321は、内圈に設置され、尖頂或いは弧面頂322は、外圈に設置される。
頂面321と隣り合う板面32の接触は、面接触で、封鎖能力が強いため、内圈において、先ず汚水の圧力を受ける。
尖頂或いは弧面頂322は、外圈に位置し、さらに密封の作用を備え、受ける汚水の圧力は比較的小さく、二次的な密封作用を担当する。
【0024】
ギャップ33の幅yは3mm-5mmである。
この幅は大き過ぎると強度が不足し、密封性能が低下するため、この幅は大き過ぎてはならない。
一方、小さ過ぎると、マテリアルがすぐにたまって詰まってしまい、密封性能を低下させてしまう。
ギャップ33の幅yとは、ギャップ33の最内半径と最外半径の差である(図3参照)。
【0025】
板体32の両面は、凸リブ内の範圍に、柱状突起323が均一にいっぱいに充填される(見易くするため、図5では柱状突起323をいっぱいに描いていない)。
図4に示すように、すべての柱状突起323の頂面は相互にフラットで、板体32の出っ張る柱状突起323のベース面324は外圈で比較的厚く、内圈で比較的薄い。
外圈に位置する柱状突起323は比較的低く、内圈に位置する柱状突起323は比較的高い。
柱状突起323の頂面は相互にフラットであるため、フィルタープレート3の間のマテリアルを、相同の厚さの乾燥マテリアルに圧搾でき、且つこのような構造は、圧搾後のマテリアルの脱落を容易とする。
【0026】
板体32の両面には、円周に均一に分布するサポート柱325を設置する。
2個のフィルタープレート3が密着すると、板体32が対応するサポート柱325は相互に緊密に接触する。
ポート柱325は、汚水の強大な圧力を受けた時、大サイズのフィルタープレートを保護することができ、これによりフィルタープレート3は左右に揺れ動かない。
【0027】
サポート柱325は、円周に従い、内圈か外圈かに位置し、二組に分かれる。
内圈に位置する一組は4個で、各サポート柱325の直径は30mm〜50mmで、外圈に位置する一組は6個で、各サポート柱325の直径は50mm〜70mmである。
【0028】
外圈に位置するサポート柱325の分布円周の直径はフィルタープレート3の直径の40-60%で、内圈に位置するサポート柱325の分布円周の直径はフィルタープレート3の直径の20-30%である。
サポート柱325は、マテリアルの圧力が過大な時、フィルタープレート3の振動も過大にならないよう防止する作用を備える。
最も容易に振動する位置は、フィルタープレート3の中部位置であるため、内圈と外圈に各一組のサポート柱325をそれぞれ設置し、フィルタープレート3の圧迫ろ過過程における振動を、これにより効果的に減らすことができる。
【0029】
フィルタープレート3は円形で、直径mは0.6m-1.2mで、フィルタープレート3のベース面の厚さnは30mm-40mmで、フィルタープレート3の最大厚さxは50mm-70mmである。
板体32の最大厚さxとは、板体32の正面と裏面の凸リブの頂面の最大距離である。
【0030】
前述した本発明の実施形態は本発明を限定するものではなく、よって、本発明により保護される範囲は後述される特許請求の範囲を基準とする。
【符号の説明】
【0031】
1 液圧装置、
2 プレッシング装置、
3 フィルタープレート、
31 マテリアル通過孔、
32 板体、
321 頂面、
322 尖頂或いは弧面頂、
33 ギャップ、
323 柱状突起、
324 ベース面、
325 サポート柱、
4 ガイドビーム、
5 ピストンロッド
6 プッシュプレート、
71 第一フィードインレット、
72 第二フィードインレット、
8 テリアル通路、
m フィルタープレートの直径、
n フィルタープレートのベース面の厚さ、
x フィルタープレートの最大厚さ、
y ギャップの幅。
図1
図2
図3
図4
図5