(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記取り囲む場合は、規則幾何形状、或いは不規則凸集合形状、或いは被検体の構造特徴に応じて被検体に類似する幾何形状を採用することを特徴とする請求項1に記載の応用適応性付きPET検出構造。
前記検出器モジュールの性能レベルを等間隔で区分し、固有空間分解能の性能レベルを区分する間隔の数値範囲は、0.lmm〜l0.0mmであり、時間的特性の性能レベルを区分する間隔の数値範囲は、10ps〜50nsであり、エネルギー分解能の性能レベルを区分する間隔の数値範囲は、3%〜50%であり、検出効率の性能レベルを区分する間隔の数値範囲は、3%〜90%であり、最大計数率の性能レベルを区分する間隔の数値範囲は、10kcps〜20Mcpsであることを特徴とする請求項4に記載の応用適応性付きPET検出構造。
ある固定値により前記検出器モジュールの性能を2つのレベルに区分し、固有空間分解能の性能レベルを区分する該固定値の数値範囲は、0.lmm〜l0.0mmであり、時間的特性の性能レベルを区分する該固定値の数値範囲は、10ps〜50nsであり、エネルギー分解能の性能レベルを区分する該固定値の数値範囲は、3%〜50%であり、検出効率の性能レベルを区分する該固定値の数値範囲は、3%〜90%であり、最大計数率の性能レベルを区分する該固定値の数値範囲は、10kcps〜20Mcpsであることを特徴とする請求項4に記載の応用適応性付きPET検出構造。
前記の複数箇所集中うちの各箇所集中を1つの検出ユニットとし、前記複数の検出ユニットの間は、対称するように検出リングに分布し、或いは一部が緊密し、一部が分散するように検出リングに分布することを特徴とする請求項7に記載の応用適応性付きPET検出構造。
前記複数の検出ユニットの間は、対称するように検出リングに分布し、或いは一部緊密し、一部分散するように検出リングに分布し、或いは間隔を置いて検出リングに分布することを特徴とする請求項9に記載の応用適応性付きPET検出構造。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
これに鑑み、本発明の目的は、一部の領域で高い品質の撮影画像を確保するとともに、高い性能レベルの検出器モジュールの使用量を低下させ、システムの構成コストを低下させる応用適応性付きPET検出構造及びシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を実現するために、本発明は次の技術案を提供する。
【0009】
応用適応性付きPET検出構造であって、少なくとも2つの検出器モジュール及び検出器モジュールを放置するための検出リングを備え、該少なくとも2つの検出器モジュールは、検出リングに配列し、被検体を取り囲むように包囲し、前記各検出器モジュールの性能は、固有空間分解能、時間的特性、エネルギー分解能、検出効率及び最大計数率を備え、前記検出器モジュールの性能は複数の性能レベルに区分され、前記少なくとも2つの検出器モジュールうち少なくとも1つの検出器モジュールにおける1つの性能の性能レベルは、他の検出器モジュールの同一性能の性能レベルよりも高い。
【0010】
好ましくは、上述した応用適応性付きPET検出構造では、上記取り囲む場合は、規則の幾何形状、或いは、不規則の凸集合形状、或いは被検体の構造特徴により被検体に類似する幾何形状を採用する。
【0011】
好ましくは、上述した応用適応性付きPET検出構造では、前記検出器モジュールの性能レベルが等間隔で区分され、固有空間分解能の性能レベルを区分する間隔の数値範囲は、0.lmm〜l0.0mmであり、時間的特性の性能レベルを区分する間隔の数値範囲は、10ps〜50nsであり、エネルギー分解能の性能レベルを区分する間隔の数値範囲は、3%〜50%であり、検出效率の性能レベルを区分する間隔の数値範囲は、3%〜90%であり、最大計数率の性能レベルを区分する間隔の数値範囲は、10kcps〜20Mcpsである。
【0012】
好ましくは、上述した応用適応性付きPET検出構造では、前記検出器モジュールの性能をある固定値により2つのレベルに区分し、固有空間分解能の性能レベルを区分する該固定値の数値範囲は0.lmm〜l0.0mmであり、時間的特性の性能レベルを区分する該固定値の数値範囲は、10ps〜50nsであり、エネルギー分解能の性能レベルを区分する該固定値の数値範囲は、3%〜50%であり、検出効率の性能レベルを区分する該固定値の数値範囲は、3%〜90%であり、最大計数率の性能レベルを区分する該固定値の数値範囲は、10kcps〜20Mcpsである。
【0013】
好ましくは、上述した応用適応性付きPET検出構造では、上記全ての検出器モジュールの最適性能と最悪性能との差が、ある閾値よりも大きい場合、性能レベルの差異が存在していると認識し、固有空間分解能に性能レベルの差異が存在する該閾値の数値範囲は、0.lmm〜l0.0mmであり、時間的特性に性能レベルの差異が存在する該閾値の数値範囲は、10ps〜50nsであり、エネルギー分解能に性能レベルの差異が存在する該閾値の数値範囲は、3%〜50%であり、検出効率に性能レベルの差異が存在する該閾値の数値範囲は、3%〜90%であり、最大計数率に性能レベルの差異が存在する該閾値の数値範囲は10kcps〜20Mcpsである。
【0014】
好ましくは、上述した応用適応性付きPET検出構造では、前記検出器モジュールの性能レベルを等間隔で区分し、固有空間分解能の性能レベルを区分する間隔の数値範囲は、0.lmm〜l0.0mmであり、時間的特性の性能レベルを区分する間隔数値の数値範囲は、10ps〜50nsであり、エネルギー分解能の性能レベルを区分する間隔の数値範囲は、3%〜50%であり、検出效率の性能レベルを区分する間隔の数値範囲は、3%〜90%であり、最大計数率の性能レベルを区分する間隔の数値範囲は、10kcps〜20Mcpsである。
【0015】
好ましくは、上述した応用適応性付きPET検出構造では、前記検出器モジュールの性能をある固定値により2つのレベルに区分し、固有空間分解能の性能レベルを区分する該固定値の数値範囲は、0.lmm〜l0.0mmであり、時間的特性の性能レベルを区分する該固定値の数値範囲は、10ps〜50nsであり、エネルギー分解能の性能レベルを区分する該固定値の数値範囲は、3%〜50%であり、検出効率の性能レベルを区分する該固定値の数値範囲は、3%〜90%であり、最大計数率の性能レベルを区分する該固定値の数値範囲は、10kcps〜20Mcpsである。
【0016】
好ましくは、上述した応用適応性付きPET検出構造では、前記検出器モジュールを5つの性能うち1つの性能を基準として配列する方式は、
(1)同一性能レベル、或いは隣接する若干の性能レベル、或いは多種類の異なる性能レベルの検出器モジュールは、間隔をおいて分布する方式と、
(2)同一性能レベル、或いは隣接する若干の性能レベル、或いは多種類の異なる性能レベルの検出器モジュールは、1箇所集中又は複数箇所集中を含む一部集中するように分布する方式と、を備える。
【0017】
好ましくは、上述した応用適応性付きPET検出構造では、前記複数箇所集中うちの集中箇所毎を1つの検出ユニットとして、前記複数の検出ユニットの間は、対称するように検出リングに分布し、或いは、一部が緊密し、一部が分散するように検出リングに分布し、或いは、間隔を置いて検出リングに分布する。
【0018】
好ましくは、上述した応用適応性付きPET検出構造では、前記検出器モジュールは、5つの性能うち少なくとも2つの性能を基準として配列する方式は、
(1)多種類の性能うち何れか1つの性能レベル、或いは、隣接する若干の性能レベル、或いは、多種類の異なる性能レベルの検出器モジュールを、1つの検出ユニットとして集中し、前記検出ユニットは間隔を置いて分布する方式と、
(2)多種類の性能における何れか1つの性能レベル、或いは、隣接する若干の性能レベル、或いは、多種類の異なる性能レベルの検出器モジュールを、1つの検出ユニットとして集中し、前記検出ユニットを、1箇所集中又は複数箇所集中を含む一部集中を行うように分布する方式と、を備える。
【0019】
好ましくは、上述した応用適応性付きPET検出構造では、前記複数の検出ユニットの間は、対称するように検出リングに分布し、或いは、一部緊密し、一部分散するように検出リングに分布し、或いは、間隔を置いて検出リングに分布する。
【0020】
応用適応性付きPET検出システムであって、上述した何れの応用適応性付きPET検出構造を有し、前記応用適応性付きPET検出システムは、検出器制御モジュール、図像重建モジュール、検出装置計画モジュールをさらに備える。
【0021】
上述した技術案によれば、本発明の実施例に係る応用適応性付きPET検出構造及びシステムは、性能レベルの異なる検出器モジュールを組み合わせて使用し、検出器モジュールの配列方式を最適化することにより、最終に取得した画像品質が確保されるとともに、高い性能レベルの検出器モジュールの使用量が低下され、システムの構成コストが低下される。
【0022】
以下、本発明の実施例又は従来技術における技術案をさらに明瞭に説明するために、実施例又は従来技術の説明に必要な図面を簡単に説明する。明らかなように、本発明に関する図面の説明は本発明の実施例の一部に過ぎない。当業者にとって、創造性付けの労働をしなくても、これらの図面に基づいて他の図面を得られる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明は、応用適応性付きPET検出構造及びシステムを提供し、該応用適応性付きPET検出構造及びシステムは、一部の領域で高品質の撮影画像を取得することを確保するとともに、高い性能レベルの検出器モジュールの使用量を低下させ、システムの構成コストを節約した。
【0025】
本発明は、上記応用適応性付きPET検出構造を有する応用適応性付きPET検出システムをさらに提供し、前記応用適応性付きPET検出システムは、検出装置制御モジュール、画像再構成モジュール、検出装置計画モジュールをさらに備える。
【0026】
以下、本発明実施例における図面を組み合わせて、本発明実施例における技術案を詳しく説明する。明らかなように、かかる実施例は、本発明の実施例の一部に過ぎず、全ての実施例ではない。本発明における実施例によれば、当業者は、創造性付けの労働をしない前提で得られた他の全ての実施例は何れも本発明の保護範囲に属する。
【0027】
図1に示すように、
図1は、模擬の被検体である。その中では、白色領域は関心領域であり、灰色領域は関心領域の所在している器官/組織であり、黒色領域は被検体の横断面において他の器官/組織である。
【0028】
本発明に係る応用適応性付きPET検出構造は、少なくとも2つの検出器モジュール及び検出器モジュールを放置するための検出リングを備える。この少なくとも2つの検出器モジュールは、検出リングに配列する。検出リングの大きさは、被検体、検出部位及び関心領域の位置及び大きさにより調整することができる。検出リング上の検出器モジュールは、大きさが異なってもよく、その幾何形状が不規則な長方体形状、例えば、錐台形状であってもよい。
【0029】
本発明実施例に係る応用適応性付きPET検出構造は、計画、配置の場合、関心領域の位置及び大きさ、被検体の構造特徴及び撮影特徴、撮影特性の要求により、撮影システムにおいて検出器モジュールの性能及びサイズに基づき、検出器モジュールが被検体を取り囲むように包囲すると計画する。
【0030】
前記取り囲む場合は、規則の幾何形状、例えば、円形、楕円形を用いても良いし、不規則の凸集合形状を用いてもよいし、被検体の構造特徴により、被検体に類似する幾何形状、例えば、乳腺を走査するときに乳腺に類似する形状を用いてもよい。
【0031】
図2に示すように、
図2は、本発明に係る応用適応性付きPET検出構造の具体的な取り囲む方式を示す概略図である。その中では、
図2(a)は、検出器モジュールを同じ大きさ且つ等間隔で分散するように規則の円形に配列する概略図であり、
図2(b)は、検出システムの半径を変更して且つ検出器モジュールを円形に緊密に配列する概略図であり、
図2(c)は、検出器モジュールを楕円形に緊密に配列する概略図であり、
図2(d)は、検出器モジュールを両端が開放する円弧状に緊密に配列する概略図である。本発明請求項の保護範囲は、例えば、等間隔(等間隔とは、2つの検出器モジュール又は2つの検出ユニットの間の検出器モジュールの数が同じであることを指す)、緊密(緊密とは、2つの検出器モジュール又は2つの2つ検出ユニットの間に距離がないことを指す)、分散(分散とは、2つの検出器モジュール又は2つの検出ユニットの間に距離があることを指し、この距離が同じであっても異なってもよい)等の多種類の実施例に関する。よって、本発明では、
図2(a)〜
図2(d)の4つの図面を例として本発明の実施例の一部を説明しているが、図面により一々に示さない他の実施例は、依然として本発明の保護範囲に属する。
【0032】
図4に示すように、本発明の実施例では、かかる検出器モジュールは、フラットパネルモードを用いてもよい。該フラットパネルモードの検出器モジュールは、複数の検出器モジュールの組み合わせであってよいし、サイズの大きい1つの検出器モジュールであってもよい。
図4(a)は、6つの検出器モジュールの中の3つずつをフラットパネルモードで分布する概略図である。
図4(b)は、2つの大きいサイズの検出器モジュールを含む場合のフラットパネルモードで分布する概略図である。
図4では、フラットパネルモードで分布する検出器モジュール以外の検出器モジュールは緊密に配列している。当然ながら、他の実施例では、等間隔或いは不等間隔で分散するように配列してもよい。ここで、一々列挙しない。要するに、
図4(a)〜
図4(b)に示す実施例により、本発明の実際の保護範囲を限定することができなく、何れの取り替えられる他の実施例は何れも本発明の保護範囲内に属する。
【0033】
本発明の実施例では、各検出器モジュールの性能は、固有空間分解能、時間的特性、エネルギー分解能、検出効率、及び最大計数率を備える。ここで、検出器モジュールの時間的特性は、時間分解能に対する寄与であり、検出器モジュールにおけるシンチレーション結晶、光伝導、光電変換装置及びエレクトロニクスシステム等の部材の時間分解能に対する寄与の総和である。前記少なくとも2つの検出器モジュールにおいて少なくとも1つの検出器モジュールの1つの性能の性能レベルが他の検出器モジュールの同一性能の性能レベルよりも高い。
【0034】
PETの応用分野、被検体及び部位の異なりにより、検出器モジュールの性能レベルの区分が異なるようになるが、ここで一々に列挙することができないため、本発明は、次の幾つかの性能レベルの区分方式を簡単に説明する。但し、この幾つかの具体的な性能レベルの区分方式の説明により、本発明の保護範囲を限定することができず、他の何れの列挙されていない性能レベルの区分方式は何れも本発明の保護範囲内に属する。
【0035】
本発明では、性能レベルの区分に関して、3つの具体的な方式があり、各方式は複数の実施例を含む。以下、幾つかの具体的な実施例により3つの具体的な方式を説明する。
【0036】
性能レベルの区分方式の一
前記検出器モジュールの性能レベルは等間隔で区分され、固有空間分解能の性能レベルを区分する間隔の数値範囲は、0.lmm〜l0.0mmであり、時間的特性の性能レベルを区分する間隔の数値範囲は、10ps〜50nsであり、エネルギー分解能の性能レベルを区分する間隔の数値範囲は、3%〜50%であり、検出効率の性能レベルを区分する間隔の数値範囲は、3%〜90%であり、最大計数率の性能レベルを区分する間隔の数値範囲は、10kcps〜20Mcpsである。
【0037】
実施例1
前記固有空間分解能は、0.2mm毎を1つのレベルとして区分し、前記時間的特性は、30ps毎を1つのレベルとして区分し、前記エネルギー分解能は、5%毎を1つのレベルとして区分し、前記検出効率は、5%毎を1つのレベルとして区分し、前記最大計数率は、50kcps毎を1つのレベルとして区分する。
【0038】
実施例2
前記固有空間分解能は、0.1mm毎を1つのレベルとして区分し、前記時間的特性は、10ps毎を1つのレベルとして区分し、前記エネルギー分解能は、3%毎を1つのレベルとして区分し、前記検出効率は、3%毎を1つのレベルとして区分し、前記最大計数率は、10kcps毎を1つのレベルとして区分する。
【0039】
実施例3
前記固有空間分解能は、10.0mm毎を1つのレベルとして区分し、前記時間的特性は、50ns毎を1つのレベルとして区分し、前記エネルギー分解能は、50%毎を1つのレベルとして区分し、前記検出効率は、90%毎を1つのレベルとして区分し、前記最大計数率は、20Mcps毎を1つのレベルとして区分する。
【0040】
上記実施例は実施例の一部に過ぎず、本発明の実際の保護範囲を限定しない。
【0041】
性能レベルの区分方式の二
前記検出器モジュールの性能は、ある固定値により2つレベルに区分され、固有空間分解能の性能レベルを区分する該固定値の数値範囲は、0.lmm〜l0.0mmであり、時間的特性の性能レベルを区分する該固定値の数値範囲は、10ps〜50nsであり、エネルギー分解能の性能レベルを区分する該固定値の数値範囲は、3%〜50%であり、検出効率の性能レベルを区分する該固定値の数値範囲は、3%〜90%であり、最大計数率の性能レベルを区分する該固定値の数値範囲は10kcps〜20Mcpsである。
【0042】
該区分方式では、固定値が中間値に等しい場合、この2つのレベルは等間隔で区分されることに該当する。
【0043】
実施例1
前記固有空間分解能は、2.0mmを境界として2つのレベルに区分され、前記時間的特性は、600psを境界として2つのレベルに区分され、前記的エネルギー分解能は、15%を境界として2つのレベルに区分され、前記検出効率は、50%を境界として2つのレベルに区分され、前記最大計数率は、200kcpsを境界として2つのレベルに区分される。
【0044】
実施例2
前記固有空間分解能は、0.1mmを境界として2つのレベルに区分され、前記時間的特性は、10psを境界として2つのレベルに区分され、前記エネルギー分解能の場合は、3%を境界として2つのレベルに区分され、前記検出効率は、3%を境界として2つのレベルに区分され、前記最大計数率は、10kcpsを境界として2つのレベルに区分される。
【0045】
実施例3
前記固有空間分解能は、10.0mmを境界として2つのレベルに区分され、前記時間的特性は、50nsを境界として2つのレベルに区分され、前記エネルギー分解能は、50%を境界として2つのレベルに区分され、前記検出效率は、90%を境界として2つのレベルに区分され、前記最大計数率は、20Mcpsにより2つのレベルに区分される。
【0046】
上記実施例は、実施例の一部に過ぎず、本発明の実際の保護範囲を限定しない。
【0047】
性能レベルの区分方式の三
前記検出器モジュールの性能については、検出リングにおける全ての検出器モジュールの最適性能と最悪性能との差がある閾値よりも大きい場合、性能のレベルが存在すると認識する。
【0048】
性能レベルの区分は、性能レベルの区分方式の一又は二により行われてもよい。具体的には、
上記全ての検出器モジュールの最適性能と最悪性能との差がある閾値よりも大きい場合、性能差異が存在していると認識する。ここで、固有空間分解能に性能レベルの差異が存在する該閾値の数値範囲は、0.lmm〜l0.0mmであり、時間的特性に性能レベルの差異が存在する該閾値の数値範囲は、10ps〜50nsであり、エネルギー分解能に性能レベルの差異が存在する該閾値の数値範囲は、3%〜50%であり、検出効率に性能レベルの差異が存在する該閾値の数値範囲は、3%〜90%であり、最大計数率に性能レベルの差異が存在する該閾値の数値範囲は、10kcps〜20Mcpsである。
【0049】
実施例1
前記固有空間分解能に性能レベルの差異が存在する閾値は2.0mmであり、前記時間的特性に性能レベルの差異が存在する閾値は200psであり、前記エネルギー分解能の場合に性能レベルの差異が存在する閾値が15%であり、前記検出効率に性能レベルの差異が存在する閾値は30%であり、前記最大計数率に性能レベルの差異が存在する閾値は200kcpsである。
【0050】
実施例2
前記固有空間分解能に性能レベルの差異が存在する閾値は0.1mmであり、前記時間的特性に性能レベルの差異が存在する閾値はl0psであり、前記エネルギー分解能に性能レベルの差異が存在する閾値は3%であり、前記検出効率に性能レベルの差異が存在する閾値は3%であり、前記最大計数率に性能レベルの差異が存在する閾値は10kcpsである。
【0051】
実施例3
前記固有空間分解能に性能レベルの差異が存在する閾値は10.0mmであり、前記時間的特性に性能レベルの差異が存在する閾値は20nsであり、前記エネルギー分解能に性能レベルの差異が存在する閾値は50%であり、前記検出効率に性能レベルの差異が存在する閾値は90%であり、前記最大計数率に性能レベルの差異が存在する閾値は20Mcpsである。
【0052】
この性能レベルの区分方式では、性能レベルの差異が存在する閾値は、レベルを区分する具体的な閾値と異なってもよい。以下、このレベルを区分するための2種類の閾値の範囲をさらに限定する。
【0053】
前記検出器モジュールの性能レベルは等間隔で区分される。ここで、固有空間分解能の性能レベルを区分する間隔の数値範囲は、0.lmm〜l0.0mmであり、時間的特性の性能レベルを区分する間隔の数値範囲は、10ps〜50nsであり、エネルギー分解能の性能レベルを区分する間隔の数値範囲は、3%〜50%であり、検出効率の性能レベルを区分する間隔の数値範囲は、3%〜90%であり、最大計数率の性能レベルを区分する間隔の数値範囲は、10kcps〜20Mcpsである。
【0054】
前記検出器モジュールの性能はある固定値により2つのレベルに区分される。ここで、固有空間分解能の性能レベルを区分する該固定値の数値範囲は、0.lmm〜l0.0mmであり、時間的特性の性能レベルを区分する該固定値の数値範囲は、10ps〜50nsであり、エネルギー分解能の性能レベルを区分する該固定値の数値範囲は、3%〜50%であり、検出効率の性能レベルを区分する該固定値の数値範囲は、3%〜90%であり、最大計数率の性能レベルを区分する該固定値の数値範囲は、10kcps〜20Mcpsである。
【0055】
上記レベルを区分する2種類の閾値/固定値の範囲が同じであり、それらの実施例が重なり合ってもよいため、以下、それらに共通する実施例を説明する。
【0056】
実施例1
前記固有空間分解能のレベルを区分する閾値/固定値は2.0mmであり、前記時間的特性のレベルを区分する閾値/固定値は200psであり、前記エネルギー分解能のレベルを区分する閾値/固定値は15%であり、前記検出効率のレベルを区分する閾値/固定値は30%であり、前記最大計数率のレベルを区分する閾値/固定値は200kcpsである。
【0057】
実施例2
前記固有空間分解能のレベルを区分する閾値/固定値は0.1mmであり、前記時間的特性のレベルを区分する閾値/固定値は10psであり、前記エネルギー分解能のレベルを区分する閾値/固定値は3%であり、前記検出効率のレベルを区分する閾値/固定値は3%であり、前記最大計数率のレベルを区分する閾値/固定値は10kcpsである。
【0058】
実施例3
前記固有空間分解能のレベルを区分する閾値/固定値は10.0mmであり、前記時間的特性のレベルを区分する閾値/固定値は20nsであり、前記エネルギー分解能のレベルを区分する閾値/固定値は50%であり、前記検出効率のレベルを区分する閾値/固定値は90%であり、前記最大計数率のレベルを区分する閾値/固定値は20Mcpsである。
【0059】
以下、前記検出器モジュールは5つの性能のうち1つの性能を基準として配列する方式を説明する。
【0060】
(1)同一の性能レベル、又は隣接する若干の性能レベル、又は多種類の異なる性能レベルを有する検出器モジュールは、間隔をおいて配列する。ここで、間隔をおいて配列することは、等間隔であっても不等間隔であってもよい。
【0061】
具体的に、検出器モジュールの固有空間分解能という性能を例として説明する。
図3に示すように、
図3は本発明に係る応用適応性付きPET検出構造は5つの性能の中の1つの性能を基準として検出器モジュールを配列する概略図である。検出リングにおいて合計で12個の検出器モジュールを有し、性能レベルの区分方式の一によれば、その固有空間分解能性能は、白色のブロックで表される最適性能であるレベル1と、灰色のブロックで表されるレベル1に次ぐレベル2と、黒色のブロックで表される最も普通な性能であるレベル3とに区分され、12個の検出器モジュールにおいて、3つのレベル1の検出器モジュール、3つのレベル2の検出器モジュール、6つのレベル3の検出器モジュールを有する。
図3(a)は、検出器モジュールを検出リングにおいて性能レベル3により等間隔に分布させる概略図である。
図3(b)は、検出器モジュールを検出リングにおいて性能レベル1及び性能レベル2により等間隔に分布させる概略図である。
図3(c)は、検出器モジュールを検出リングにおいて性能レベル1及び性能レベル2により不等間隔で分布させる概略図である。
図3(d)は、検出器モジュールを検出リングにおいて性能レベル1及び性能レベル3により不等間隔で分布させる概略図である。
図3(e)は、検出器モジュールを検出リングにおいて性能レベル1、性能レベル2及び性能レベル3により循環的に分布させる概略図である。
【0062】
(2)同一の性能レベル、又は隣接する若干の性能レベル、或いは多種類の異なる性能レベルの検出器モジュールは、一部集中するように分布し、前記一部集中は、1箇所で集中すること、或いは複数箇所で集中することを備える。複数箇所で集中する検出器モジュールは、それらの数が同じであっても異なってもよい。
【0063】
具体的に、
図3(f)〜
図3(g)に示すように、
図3(f)は、検出器モジュールを性能レベル1、性能レベル2、性能レベル3により、検出リングに1箇所又は複数箇所に集中するように分布させる概略図である。
図3(f)に示すように、レベル1により、1箇所に集中するように配列してもよく、その集中個数は、全てのレベル1の検出器モジュールであり、レベル2により1箇所に集中するように分布してもよく、その集中個数が2つであり、残りの1つのレベル2の検出器モジュールが検出リングにおいて任意に分布され、レベル3によりともに3つの検出器モジュールを有する2箇所に集中するように分布してもよく、2種類(レベル1及びレベル2、或いはレベル1及びレベル3、或いはレベル2及びレベル3)または3種類の異なる性能レベルから形成される複数箇所集中であってもよい。
図3(g)は、検出器モジュールを検出リングにおいて性能レベル1及び性能レベル2の組み合わせ、或いは性能レベル2及び性能レベル3の組み合わせにより1箇所に集中するように分布させる概略図である。
図3(g)に示すように、レベル1及び2により1箇所に集中するように分布し、全てのレベル1の検出器モジュール及び2つのレベル2の検出器モジュールを集中していると理解してもよいし、レベル2及び3により1箇所に集中するように分布していると理解してもよい。
【0064】
上述した
図3(a)〜
図3(g)において、各検出器モジュールの間は緊密に配列しているが、当然ながら、他の実施例において、各検出器モジュールの間は緊密に分布しても分散に分布してもよく、それは、主に、検出システムの半径の大きさ及び形状、検出器モジュールの大きさ及び形状に決定される。
【0065】
上述した
図3(a)〜
図3(g)において、各検出器モジュールの間は緊密に配列しているが、当然ながら、他の実施例において、各検出器モジュールの間は緊密に配列しても分散に配列してもよく、それは、主に、検出システムの半径の大きさ及び形状、検出器モジュールの大きさ及び形状に決定される。本発明では、
図3(a)〜
図3(e)に示す各検出器モジュールの間の配列方式により発明全体の保護範囲を限定することがなく、各検出器モジュールの間の他の全ての配列方式の実施例は何れも本発明の保護範囲内に属する。
【0066】
上述した
図3(a)〜
図3(g)に示す検出リングにおいて合計で12個の検出器モジュールを有することは1つの実施例に過ぎない。本発明の保護範囲は、検出器モジュールの具体的な個数に限定されず、2つ以上の検出器モジュールの他の何れの配列方式は何れも本発明の保護範囲内にある。
【0067】
本発明では、前記複数箇所集中における各箇所を1つの検出ユニットとする。前記複数の検出ユニットの間は、検出リングに、対称するように分布されてもよいし、一部が緊密に分布されて一部が分散に分布されてもよいし、間隔を置いて分布されてもよい。これについて、本発明は具体的に図示しないが、検出ユニットの間の何れの配列方式も本発明の保護範囲内にある。
図3(f)に示すように、レベル3により2つ箇所で集中するように配列しており、この2つの検出ユニットは検出リングに不等間隔で分布されているが、検出リングの中心を通過する直線に対して対称していると理解してもよい。
【0068】
上述の
図3(a)〜
図3(g)の配列方式は、本発明に記載の方式以外に、様々なように理解してもよい。本実施例では、その配列方式を1つの理解方式のみに限定することがない。
【0069】
図5に示すように、
図5は、本発明に係る応用適応性付きPET検出構造は5つの性能の中の少なくとも2つの性能を基準として検出器モジュールを配列する概略図である。
図5では、検出器モジュールの固有空間分解能及び時間的特性という2つの性能を例として、12個の検出器モジュールが検出リングに分布しており、その固有空間分解能という性能は、性能レベルの区分方式の一により、白色のブロックで表される最適性能であるレベル1、灰色のブロックで表されるレベル1に次ぐレベル2、黒色のブロックで表される最も普通な性能であるレベル3に区分される。その時間的特性性能は、性能レベルの区分方式の二により、斜線で充填される高性能であるレベル1、十字線で充填される低性能であるレベル2に区分される。2つの検出器モジュールは、固有空間分解能の性能がレベル1であり、時間的特性がレベル1であり、4つの検出器モジュールは、固有空間分解能の性能がレベル2であり、その時間的特性がレベル2であり、残りの6つの検出器モジュールは、固有空間分解能の性能がレベル3であり、時間的特性がレベル1である。
【0070】
図5に示すように、前記検出器モジュールは、5つの性能の中の少なくとも2つの性能を基準として、以下のように配列する。
【0071】
(1)複数の性能における何れか1つの性能レベル、或いは隣接する若干の性能レベル、或いは多種類の異なる性能レベルの検出器モジュールは、1つの検出ユニットとして集中し、前記検出ユニットは間隔をおいて分布されている。ここで、間隔は、等間隔であっても不等間隔であってもよい。
【0072】
具体的に、
図5(a)に示すように、
図5は、固有空間分解能の性能がレベル3で時間的特性の性能がレベル1である2つの検出器モジュールと、固有空間分解能の性能がレベル1で時間的特性の性能がレベル1である1つの検出器モジュールとを、1つの検出ユニットとして集中して、検出リングに等間隔で分布させる概略図である。
図5(b)は、
図5(a)における検出ユニットは検出リングに不等間隔で分布する概略図である。
【0073】
(2)多種類の性能の中の何れか1つの性能レベル、或いは隣接する若干の性能レベル、或いは多種類の異なる性能レベルの検出器モジュールは、1つの検出ユニットとして集中し、前記検出ユニットは、一部集中するように分布され、前記一部集中は1箇所で集中すること、或いは複数箇所で集中することを備える。複数箇所で集中する検出器モジュールは、それらの個数が同じであっても異なってもよい。
【0074】
具体的に、
図5(a)及び
図5(b)に示すように、
図5(a)及び
図5(b)では、検出ユニットが2箇所で集中しており、且つ2箇所で集中している検出器モジュールは、それらの個数も同じである。
【0075】
上述した
図5(a)〜
図5(b)において、各検出器モジュールは、緊密に配列しているが、他の実施例において各検出器モジュールは、分散するように配列してもよく、或いは、緊密や分散等のように配列してもよい。具体的な配列方式は、主に検出システムの半径の大きさ及び形状、検出器モジュールの大きさ及び形状に決定される。本発明は、
図5(a)〜
図5(b)に示す各検出器モジュールの間の配列方式により発明全体の保護範囲を限定せず、各検出器モジュールの間の他の全ての配列方式は何れの本発明の保護範囲内に属する。
【0076】
上述
図5(a)及び
図5(b)の配列方式について、様々なように理解してもよく、1つの理解方式のみに限定されるものではない。
【0077】
上述した
図5(a)〜
図5(b)に示す検出リングに合計で12個の検出器モジュールを有することは、1つの実施例に過ぎず、本発明の保護範囲は検出器モジュールの具体的な個数に限定されず、2つ以上の検出器モジュールの他の何れの配列方式も本発明の保護範囲内に属する。
【0078】
前記複数の検出ユニットは、検出リングに、対称するように分布され、或いは一部緊密で一部分散するように分布する。
【0079】
前記複数箇所で集中する検出器モジュールの間は、多種類の対称方式により検出リングに分布され、前記対称に集中する検出器モジュールは、個数の同じまたは異なる検出器モジュールを有し、対称する場合、横断面において集中する検出器モジュールの中心を基準点とする。以下の対称方式を有する。
【0081】
2、ある中心を通過する直線に対して対称する。その対称軸は、
(a)ある集中又は集中しない検出器モジュールの参考点と該中心を通過する直線、
(b)ある2つの中心を通過する直線であってもよい。
【0082】
ここで、該中心は検出リングの中心、或いは関心領域の中心、或いは関心領域においてある一部領域の中心、或いは検出対象の中心である。該中心は、幾何中心或いは重心であってもよい。
【0083】
3、2つの集中する検出器モジュール、或いは2つの集中しない検出器モジュール、或いは1つの集中する検出器モジュール、1つの集中しない検出器モジュールの参考点を通過する直線に対して対称する。
【0084】
本発明の実施例に係る応用適応性付きPET検出構造及びシステムは、異なる性能レベルを有する検出器モジュールを組み合わせ用いて、検出器モジュールの配列方式を優れることにより、最終の画像品質が確保されるとともに、高性能レベルの検出器モジュールの使用量が低下され、システムの構成コストが低下される。
【0085】
当業者にとって、本発明は、明らかなように、上述した例示的な実施例の内容に限らない。本発明の精神又は趣旨から逸脱しない場合、他の具体的な形式により本発明を実現することができる。要するに、実施例が例示的なものであり、限定的なものではない。本発明の範囲は、上記説明ではなく、特許請求の範囲に限定されるので、請求項に同一視する要件の意味及び範囲内における全ての変化は何れも本発明内に含まれる。請求項における何れの符号はかかる請求項を限定するものではない。
【0086】
また、本明細書は、実施形態により説明されたが、各実施形態は1つの独立技術案のみを含むというわけではない。この明細書の記載方式は、明瞭のために過ぎない。当業者は、明細書を1つの全体とするべきである。各実施例における技術案を適切に組み合わせることにより、当業者が理解可能な他の実施例を構成することができる。