特許第6134413号(P6134413)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ランゲンスタイン アンド シェーマン ゲーエムベーハーの特許一覧

特許6134413マシンベッド、成形機の操作方法および成形装置
<>
  • 特許6134413-マシンベッド、成形機の操作方法および成形装置 図000002
  • 特許6134413-マシンベッド、成形機の操作方法および成形装置 図000003
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6134413
(24)【登録日】2017年4月28日
(45)【発行日】2017年5月24日
(54)【発明の名称】マシンベッド、成形機の操作方法および成形装置
(51)【国際特許分類】
   B30B 15/02 20060101AFI20170515BHJP
   B30B 15/28 20060101ALI20170515BHJP
【FI】
   B30B15/02 M
   B30B15/28 Z
【請求項の数】12
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-74894(P2016-74894)
(22)【出願日】2016年4月4日
(62)【分割の表示】特願2014-525379(P2014-525379)の分割
【原出願日】2012年7月24日
(65)【公開番号】特開2016-120527(P2016-120527A)
(43)【公開日】2016年7月7日
【審査請求日】2016年4月22日
(31)【優先権主張番号】102011052733.8
(32)【優先日】2011年8月16日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】504068823
【氏名又は名称】ランゲンスタイン アンド シェーマン ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】Langenstein & Schemann GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】バウアーサクス、ロタール
(72)【発明者】
【氏名】リュージャー、ハーバート
【審査官】 塩治 雅也
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第04666389(US,A)
【文献】 特開2000−192661(JP,A)
【文献】 特開2002−188164(JP,A)
【文献】 特開2007−196292(JP,A)
【文献】 特開平6−49829(JP,A)
【文献】 特開平3−165944(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第101982251(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B30B 15/00−15/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
成形機用のマシンベッド(1)であって、
前記マシンベッドは、前記成形機の少なくとも一つの成形デバイス(11)を支持する少なくとも一つの支持面を持つベッド本体(2)と、少なくとも一つのプレテンションユニットと、を備え、
前記ベッド本体(2)は、ベッドプレート(3)と、前記ベッドプレート(3)から軸方向に延びる一つまたは複数のベッド壁(4)と、を含み、
前記プレテンションユニットは、前記成形デバイスの動作中に該成形デバイスの動作によって引き起こされる前記ベッド本体(2)へ入力される力に反応して、前記ベッド本体(2)の張力である側面プレテンションが前記ベッド本体に作用するように構成され、
前記プレテンションユニットは、第1プレテンション要素(6)と、複数の第2プレテンション要素(7)と、を備え、
第1プレテンション要素(6)は、前記ベッド本体(2)の前記ベッドプレート(3)の外側で側面に沿って延び、
前記複数の第2プレテンション要素(7)は、少なくともその一部が前記ベッド本体(2)内に埋め込まれ、互いに交差するように前記ベッド本体内に配置され、
前記プレテンションユニットは、前記ベッドプレート(3)と平行な平面で前記ベッド本体(2)に作用するように側面プレテンションを発生させることを特徴とするマシンベッド(1)。
【請求項2】
前記ベッド本体(2)は、円筒形のベッドであり、前記少なくとも一つの支持面は、前記ベッド本体(2)の内径面上で少なくとも部分的に実現されることを特徴とする請求項1に記載のマシンベッド(1)。
【請求項3】
前記ベッド壁(4)は、軸方向断面においてリング状であるかまたはリング状に配置されており、前記少なくとも一つの支持面は、前記ベッド壁(4)の内面上で少なくとも部分的に実現されることを特徴とする請求項1または2に記載のマシンベッド(1)。
【請求項4】
前記ベッド本体(2)は、コンクリートから実質的に製造されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のマシンベッド(1)。
【請求項5】
前記複数の第2プレテンション要素(7)は、前記ベッド本体(2)内に少なくとも部分的に埋め込まれており、前記ベッド本体(2)のほぼ中心点を通る線に沿っていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のマシンベッド(1)。
【請求項6】
前記プレテンションユニットは、第1プレテンション要素(6)または前記複数の第2プレテンション要素(7)に接続されるプレテンションデバイス(9)を備え、前記プレテンション要素(6、7)によって引き起こされる前記ベッド本体(2)の側面プレテンションの調節を変更可能とするように構成されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のマシンベッド(1)。
【請求項7】
前記プレテンションユニットは、プレテンションデバイス(9)と協働する電子制御手段を有し、該電子制御手段は、前記成形機の操作パラメータに依存して、前記ベッド本体(2)の側面プレテンションの調節を変更可能とするように構成されることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のマシンベッド(1)。
【請求項8】
前記成形機を取り付けるように構成される取付面(5)に対して凹状に構成される湾曲を前記ベッド本体が有するように、側面プレテンションが前記ベッド本体(2)に作用することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のマシンベッド(1)。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれかに記載のマシンベッド(1)上での成形機の操作方法であって、
前記成形機の操作パラメータに依存してまたは前記成形機と前記ベッド本体の間の相互作用に依存して、前記ベッド本体(2)の側面プレテンションが調節されることを特徴とする方法。
【請求項10】
前記成形機の一つまたは複数のそれぞれの操作パラメータが電子制御手段に送信され、該電子制御手段は、それぞれの操作パラメータに対して予め定められたまたは決定された前記ベッド本体(2)の側面プレテンションが設定されるように、プレテンションデバイス(9)を制御することを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
請求項1ないし8のいずれか一つに記載のマシンベッドと、前記マシンベッド上に支持されている成形機と、を備える成形装置。
【請求項12】
前記成形機の成形デバイスは、一つまたは複数の軸平面内に配置されている成形要素を備えることを特徴とする請求項11に記載の成形装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に液圧プレスである成形機用のマシンベッドに関する。
【背景技術】
【0002】
マシン用の特に強化コンクリート製のベッドおよびベッド構造が広く知られている。例えば液圧プレスである成形機などのマシンの場合、動作中に、マシンが取り付けられているベッドにかなりの力が作用する。この力は、何よりもベッドの安定性と強度を損ない、ベッドの耐用年数を低下させうる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、従来技術に係る欠点を排除することである。特に液圧プレスである成形機用のマシンベッドの寿命を改善し、長期間の安定性を提供する。同一の視点から見たとき、これに加えて、マシンベッド上に取り付けられた成形機の動作方法および成形装置が提供される。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的は、特に請求項1、9および11によって達成される。従属項からは発展形態が引き出される。
【0005】
成形機用のマシンベッド(machine bed)、特に液圧プレス用のマシンベッドが請求項1によって提供される。ベッドは、成形機の好ましくは液圧である成形デバイスを支持する支持面を持つベッド本体を備えている。加えて、マシンベッドは、少なくとも一つのプレテンションユニットを備える。少なくとも一つのプレテンションユニットは、成形デバイスの動作中に成形デバイスによって引き起こされるベッド本体への力の入力に反応する側面のプレテンションがベッド本体に作用するようにベッド本体と協働するように構成される。
【0006】
プレテンション(pretensioning)という語および関連する概念は、マシンベッドの、正確にはベッド本体の張力または歪みのことを指す。これは、まさにこの目的のために設けられたプレテンションユニットによって発生する。別の方法、例えばマシンベッド上の成形機の単なる取り付けによって生じる張力および歪みはプレテンションとはみなされない。
【0007】
提案するプレテンション、特にベッド本体の側面のプレテンション(lateral pretensioning)を用いると、ベッド本体に取り付けられた例えば液圧プレスである成形機の動作中にベッド本体に作用する力に反応することが可能になる。その結果、成形機の動作中にベッド本体に作用する力を有利なかたちで分配し追い出すことが達成される。結果として、マシンベッドの改善された寿命と長期間の安定性とを全体として達成することができる。
【0008】
この場合、好ましくは地面側のベッドプレートおよび/またはベッドプレートから延びるベッド壁内において、ベッド本体のマシンベースと平行である少なくとも一つのレイヤまたは平面内で上記側面のプレテンションが作用するように、側面のプレテンションを発生させることができる。
【0009】
この場合、マシンベースという語は、成形機がその上に配置され少なくとも部分的に支持される(特に搭載され据え付けられる)ベッド本体の側、すなわち表面、特に軸方向の表面のことを指す。例えば成形機の構造的な条件のために、ベッド本体は隣接するマシンベースを有していないが、いくつかの分離した特に軸方向の個別のベースを有しているか、および/または異なる平面に配置されたいくつかの個別のベース上に成形機が支持されている限り、マシンベースは、個別のベースを備える平面またはレイヤとして理解することができる。
【0010】
側面のプレテンション(lateral pretensioning)という語は、外側からベッド本体に作用する力によって、および/またはベッド本体内で発生しその上に作用する力によって発生するベッド本体の側面のプレテンションのことを指す。このつながりでは、「側面(lateral)」という語は、マシンベースまたはマシンベッドの地面側のベッドプレートと平行に配置されたまたはその方向を向いた表面またはレイヤに、側面のプレテンションを発生するように作用する力が作用する効果のことを指す。
【0011】
ベッド本体は、特に円筒形のベッドであってもよい。すなわち、軸方向断面において円形のベッドおよび/または円形のベッドであってもよい。円筒形ベッドであるとき、ベッド本体は、特に中実のベッドとして、または好適な態様ではカップ状のベッドまたはリング状のベッドとして構成されてもよい。カップ状のベッドは例えば地面側を有してもよく、特に、円形または楕円形であり側面に沿って(laterally)連続するベッドプレートと、そこから延びる一つまたは複数のベッド壁と、を有していてもよい。軸方向断面すなわち横断面では、ベッド壁(単数または複数)は、好ましくは円形に構成および/または配置される。この場合、ベッド壁は、ベッドプレートを完全に取り囲むことができる。しかしながら、マシンベッド上に据え付けられる成形機の取付および動作の条件および要求に応じて、いくつかのベッド壁が互いに隙間を空けて離れて配置されるようにすることも可能である。要求にしたがって、ベッド壁(単数または複数)は、成形等をすべきワークピースを例えば供給および/または除去するための凹部や通路等を有していてもよい。適用可能であれば、要求にしたがって、例えば下方に取り付けられるシステムの覆いとして、および/または追加のマシンまたは部品用のベースまたは取付面として、ベッドカバーまたはベッド部カバーをベッド壁(単数または複数)に設けてもよい。
【0012】
特にカップ状ベッドの場合、支持面は、ベッド本体の内径面上で少なくとも部分的に実現することができる。内径面は、例えばベッド壁の内面で実現することができる。
【0013】
上述した形状および形態を持つベッド本体は、比較的費用効率の高い方法で製造することができ、安定性に関して成形機に特に適している。ベッド本体に作用する力を、上述したベッド形態に対して特に均等に分配することができ、この結果、ベッド本体の内部応力が減少する。結果として、特に有利な耐用年数と長期間の安定性とを達成することができる。
【0014】
既に述べたように、ベッド本体は、コンクリート、特に強化コンクリートで製造することが好ましい。このつながりにおいて、コンクリートベッドの幾何形状の利点は、(コンクリートが固まるときに発生する)水和熱によって生じるベッド本体の内部応力が、他の形態および幾何形状と比較して小さくなることであることに言及すべきである。
【0015】
一つの発展形態によると、プレテンションユニットは、ベッド本体の外側に、特にベッド本体の側面に沿って、特にベッド本体を側面で包囲するように延びる第1プレテンション要素を備える。ベッド本体が円形の構成である場合、第1プレテンション要素は、例えば一つまたは複数の巻線で、ベッド本体の外面に沿って径方向に延びてもよい。第1プレテンション要素は、リング、ベルトおよび/またはケーブルであってもよい。プレテンション要素は、好ましくは鋼鉄で製造されるか、および/または、特に同様の強度、特に同様の引張強度がある他の材料で製造されると好ましい。
【0016】
さらなる発展形態によると、テンションユニットは、内側の第2プレテンション要素を備える。第2プレテンション要素は、少なくとも一部がベッド本体内に埋め込まれている。第2プレテンション要素は、例えば鋼製のケーブルまたはベルトであってもよく、少なくとも部分的にベッド本体内に埋め込まれるように延びる。第2プレテンション要素がベッド本体のベッドプレート内に延びると特に有利である。
【0017】
第2プレテンション要素は、ベッド本体内に結合されるかまたは結合されないで埋め込まれる。結合しない形態の場合、第2プレテンション要素はベッド本体内に緩く延びる。緩く埋め込まれる第2プレテンション要素の場合、対応するアンカーを用いて、端部または端部領域がベッド本体上にまたはベッド本体内に固定される。第2テンション要素の領域は、パイプ、波形パイプ、スリーブ等の中に案内されるアンカーから離れて延びる。その結果、ベッド本体の製造時に、アンカーおよびアンカー領域を除き、例えばコンクリートとの結合を発生させないようにすることができる。
【0018】
好適な態様では、第2プレテンション要素はベッド本体のベッドプレート内に延びる。第2プレテンション要素が、ベッド本体、特にベッドプレートのほぼ中心を通る線に沿って延びると、特に有利である。円筒形のベッド本体の場合、第2プレテンション要素は、ほぼ径方向に、特に直径に沿って延びてもよい。中心を通る線と平行に走る線に沿って第2プレテンション要素が延びることも可能である。円形のベッド本体の場合、上記の線は、ベッド本体の中線と平行に走る割線(secant)である。第2プレテンション要素は、ベッド本体内で、別の任意の態様で(例えば円、楕円等にほぼ沿って)延びてもよい。
【0019】
二つまたは複数の第2プレテンション要素を、互いに平行になるようにおよび/または互いに交差するように、ベッド本体内に導いてもよい。円形のベッド本体の場合、第2プレテンション要素の第1グループが平行な第1割線に沿って延びてもよい。第2プレテンション要素の第2グループが、第1割線に対して横断方向に(特に直交して)延びる平行な第2割線に沿って延びてもよい。
【0020】
いわゆる「ポストテンション(post-tensioning)」は、特に有利となりうる。すなわち、コンクリートベッドの場合、一度コンクリートが固まると、ベッド本体の完成後にプレテンションを発生および/または調節できるように第1および/または第2プレテンション要素が構成される。この場合、それぞれの条件および境界条件に対応して仕上げられると、ベッド本体のプレテンションを調節、特に動的に変更することが可能になる。
【0021】
例えば、ポストテンションを用いて、ベッド本体に取り付けられた成形機のそれぞれの操作パラメータに対応しておよびこれに依存して、ベッド本体のプレテンションを調節することが可能になる。この目的のために、プレテンションユニットは、特に液圧のプレテンションデバイスを備えてもよい。プレテンションデバイスは、第1および/または第2プレテンション要素と協働し、プレテンション要素によって引き起こされるベッド本体のプレテンションの調節を特に動的に変更できるように構成される。有利な態様では、成形機、特に成形デバイスの一つまたは複数の動作サイクルの実行の直前におよび/または実行中でさえ、それぞれの要求に対応してプレテンションを調節することができるように、プレテンションユニットが構成される。
【0022】
さらなる発展形態によると、プレテンションユニットは、プレテンションデバイスと協働する制御手段をさらに備えてもよい。制御手段は、ベッド本体のプレテンションの調節を特に動的に変更できるように構成されてもよい。この場合、ベッド本体に取り付けられたマシンの操作パラメータ、特にマシンプログラムに対するアクセスを制御手段が有することが可能である。また、制御手段は、成形機の少なくとも一つの操作パラメータに応じてプレテンションを調節することができる。このタイプの動的な調節を用いて、個別の動作段階に対して最適なまたは最も好ましい側面のプレテンションをベッド本体に対して設定することができる。
【0023】
特に好適な発展形態によると、ベッド本体には、ベッド本体が湾曲(curvature)を有するようなかたちで側面のプレテンションが作用する。好適な態様では、成形デバイスを取り付けるように構成された取付面に関して、すなわちマシンベース(単数または複数)の領域または側で凹状の湾曲が生じるように、湾曲が構成される。プレテンションを動的に調整する場合には、要求に応じてベッド本体の湾曲を調節または変更することができる。特に、成形機のそれぞれの動作状態または動作段階に応じて湾曲を調節してもよい。このようにして、ベッド本体の無用な応力を避けることができ、少なくとも減じることができる。
【0024】
上述の湾曲は、全ての第1および/または第2プレテンション要素によって実現することができる。しかしながら、好適な態様では、取付面(特にマシンベース(単数または複数))とベッド本体の弾性曲線(elastic line)との間に配置された第2プレテンション要素によって実現することができる。これは、マシンベースと弾性曲線の間を走るベッド本体のレイヤ内に、第1および/または第2プレテンション要素が延びることを意味するべきである。好適な態様では、第1および/または第2プレテンション要素は、特にベッド本体のベッドプレートの上部1/3または上部1/4(例えば、下から測定したときにベッド本体のベッドプレートの高さの約75%、上から測定したときに約25%)において、マシンベースに対して比較的近くで、すなわち比較的小さい間隔で延びる。
【0025】
請求項10によると、上述したようなマシンベッド上の特に液圧プレスである成形機の操作方法が、同様の全ての発展形態を含めて提供される。この方法の場合、ベッド本体の側面のプレテンションが、成形機の操作パラメータに依存して調節または変更される。特に成形機の動作前に、例えば動作の直前に、および/または成形機の動作中に、側面のプレテンションの調節または変更を実行することができる。好適な態様では、側面のプレテンションの調整が動的に、すなわち成形機の動的に変化する操作パラメータに応じておよび/または成形機とベッド本体の間の相互作用に応じて、実行される。それぞれの動作状態および動作段階に適合された側面のプレテンションを用いて、成形機の動作により生じベッド本体の安定性および寿命にとって有害である応力を、少なくとも低下させることができる。
【0026】
上記の方法の場合、一つの発展形態では、プレテンションの最適な調節に関連して、成形機の操作パラメータを電子制御手段に送信することが可能である。これは、成形機自体、好ましくはマシン制御手段が電子制御手段に操作パラメータを提供および/または送信することで実現することができる。電子制御手段が、成形機(例えばマシン制御手段)から操作パラメータを要求することも可能である。操作パラメータおよび/または成形機とベッド本体の間の相互作用を、例えばまたは代替的にセンサを用いて決定してもよいし、電気的に記録されたテーブル内に保持しておいてもよい。
【0027】
別の方法で送信されるか既知にされる操作パラメータを用いて、それぞれの操作パラメータおよび/または相互作用に対応する方法で(特に所定の方法で)ベッド本体のプレテンションが調節されるように、電子制御手段がプレテンションデバイスを制御する。この場合、操作パラメータおよび/または相互作用に対して設定すべきプレテンションは、予め定められていてもよい。しかしながら、いずれの場合も、操作パラメータおよび/または相互作用が知られるまで、必要なプレテンションを決定しない(特に、計算しない)ことも可能である。この場合、決定または計算は、プレテンションユニットの電子制御手段によって実行することができる。上述したように、成形機の操作パラメータまたは動作状態変数(例えば力および/または加速度)および/または相互作用を、センサによって、特にベッド本体などに埋め込まれたセンサを用いて検出するかおよび/または要求してもよい。
【0028】
請求項12によると、上述したようなマシンベッドを有し、マシンベッド上に成形機が支持(特に搭載)される成形装置が提供される。利点および有利な効果のために、上記の設計が参照される。
【0029】
成形装置の一つの発展形態では、成形機は、一つまたは複数の側面(すなわち軸平面)に配置されたいくつかの成形要素(特に液圧シリンダ)を持つ成形デバイスを備えてもよい。成形要素は、互いに反対向きのまたは平行の有効方向を持つ組として配置されてもよい。例えば、形成すべき部品の軸方向の伸張および/または据え込み(upsetting)のために、第1成形要素が設けられてもよい。その軸方向に対して直交するように形成すべき部品またはワークピースを変形するように、第2成形要素が構成されてもよい。
【0030】
成形機の一つの発展形態では、成形要素は、互いに反対向きであるかおよび/または横方向に延びる有効な方向を有し、好ましくは互いに対して90度の角度だけオフセットしている。特に、成形要素は、組が交差するように延びる配置で設けられてもよい。
【0031】
マシンベッド、方法および成形装置は、船舶用のエンジンのクランクシャフトを製造するために構成され設定される成形機に特に適している。
【0032】
本発明の例示的な実施形態について、添付の図面を用いて以下で説明する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】マシンベッドの上面図である。
図2】マシンベッドの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1は、液圧プレス用のマシンベッド1の上面図である。マシンベッド(以下では短くベッド1と呼ぶ)はベッド本体2を備える。図2は、マシンベッド1の断面図である。
【0035】
今回のケースではコンクリートまたは強化コンクリートで製造されるベッド本体2は、カップ状の円筒形ベッドのかたちをしており、図2に特に表れているように、カップ状壁4が接続しているベースプレート3(すなわちベッドプレート)を備えている。
【0036】
図2のカップ状壁4は、ベースプレート3のマシンベース5から上向きに延びる。今回のケースでは、カップ状壁4がリング状に構成されている。
【0037】
マシンベッド1は、プレテンションユニットをさらに備える。プレテンションユニットは、ベッド本体2の外側に延びこれを包囲する鋼製のケーブル、ベルトまたはリングとして実現される第1プレテンション要素6を備える。図2は、第1プレテンション要素6の一つの巻線を示しているに過ぎない。しかしながら、第1プレテンション要素6の複数の巻線が存在してもよい。ベッド本体2には、第1プレテンション要素6によって側面のプレテンションが作用する。正確に述べると、第1プレテンション要素6の対応する張力が、側面方向を向く力をベッド本体2上に発生させる。
【0038】
プレテンションユニットは、ベッド本体2内に案内される複数の第2プレテンション要素7をさらに備える。今回のケースでは、全部で四つの第2プレテンション要素7が二つ一組で配置され、互いに交差する方向に延びている。今回のケースでは、第2プレテンション要素7はベッド1の割線に沿って延びる。
【0039】
第2プレテンション要素7は、ベッド本体2内に、より正確にはベースプレート3内に、対応する締結アンカー8を用いてその両端で固定される。この場合は鋼製ケーブルである第2プレテンション要素7は、緩く埋め込まれている。すなわち、ベースプレート3への固定結合はなく、締結アンカー8から離れて延びる。正確に述べると、第2プレテンション要素7は、金属、特に鋼鉄の波形パイプ内に延びている。波形パイプは、鋼製ケーブルとベースプレート3のコンクリートとの接着を防止する。
【0040】
第2プレテンション要素7は、プレテンションユニットのプレテンションデバイス9にそれぞれ二つ一組で接続される。今回のケースでは、プレテンションデバイス9は締結アンカー8の領域内に配置されており、特にベッド1の完成後に、第2プレテンション要素7によってベッド本体2に引き起こされる側面のプレテンションをプレテンションデバイスが動的に変更することができるように、プレテンションデバイス9が構成され設定される。必要である限り、残りの締結アンカー8の領域内にさらなるプレテンションデバイスを設けてもよい。
【0041】
この場合、プレテンションデバイス9は液圧プレテンションデバイス9であり、側面のプレテンションを調節するための電子制御手段(図示せず)を備えている。この場合、ベッド本体2に取り付けられる液圧プレスの操作パラメータまたは動作状態に特に依存して、側面のプレテンションの調節を行ってもよい。プレテンションデバイス9を使用すると、プレテンションを動的に変更することができる。すなわち、変化する動作状態または操作パラメータ等に準連続的にプレテンションが適合するように、特に液圧プレスの動作中でさえもプレテンションを変更することができる。
【0042】
液圧プレスは、液圧シリンダ11に結合された成形工具を有する成形領域10を備えている。図2は支持柱を示しており(例示に過ぎず、さらなる詳細な説明はない)、これを用いて、液圧シリンダ11、および適用可能であれば成形領域10の別の部品がマシンベース5上に支持される。図2で見ることができるように、液圧シリンダ11は、カップ状壁4の内面の径方向支持面に支持されている。液圧シリンダ11の動作中に生じる力は、支持面1を用いてマシンベッド1に導入される。
【0043】
図示の液圧プレスの場合では、二つの液圧シリンダ11が、反対向きの実効方向を有して互いに対して同一直線状に配置されている。液圧シリンダのこのような二つの組は、いずれも互いに平行に配置される。液圧シリンダの組は、互いに対して全体的に交差するように配置されている。より正確には、90度オフセットしている。すなわち、二つの液圧シリンダの組が、別の二つの液圧シリンダの組に対して、交差するように配置されている。液圧シリンダ11は、成形されるワークピース12がその軸方向に据え込み(upset)および/または伸張することができるように、また、ワークピース12が特にプレス工具の貫通するその軸方向と直交する方向に変形することができるように、成形工具と協働するように配置され構成される。ワークピース12は、例えば、船舶用エンジンのクランクシャフト用の棒状のワークピースであってもよい。
【0044】
成形領域10にワークピース12を供給するために、マシンベッド1、特にカップ状壁4(単数または複数)が適切な凹みまたは切り欠きを有していてもよい。図2に示すマシンベッド1に関して、マシンベッドはカップ状壁4に接続するベッド部カバー13を有しており、これを用いて成形領域10を少なくとも部分的に収容できることに再び言及しなくてはならない。今回のケースでは、実質的に径方向内向きを指すベッド部カバー13は突起または突出部のかたちで実現され、さらなる部品を収容し支持するために使用することができる。
【0045】
図1および2に示すベッド1は、ベッド本体2(特にベースプレート3)がマシンベース5の側に関して凹状の湾曲を有するように、プレテンションを受ける。これを実現するために、第2プレテンション要素7および第1プレテンション要素6が、弾性曲線14の上方に配置されている。特に有利な力の分配およびベッド1への力の導入を、凹状の湾曲で実現することができる。具体的には、ワークピース12の形成中に液圧シリンダ11によって生じ支持面を用いてマシンベッド1に導入される力を、最適に分配することができ、少なくとも適切な程度に相殺することができる。
【0046】
例として、ベッド1は以下の寸法を有していてもよい。ベッド1(特にベースプレート3)の全体の直径は25mであってもよい。ベッド1のカップ状部の内径は約12mであってもよい。ベッド全体の高さは最大9mであってもよく、ベースプレート3の高さは最大5m、カップ状部の高さは最大4mにすることが可能である。
【0047】
C40/50圧縮強度クラスのコンクリートを、例えばベッド1用に使用することができる。第1プレテンション要素6および/または第2プレテンション要素7は、最大発生圧力の領域で、またはそのわずかに上方でさえ、プレテンションを発生することができる。
【0048】
特にベース本体2をプレテンションする能力のために、提案されたベッド1はとりわけ長寿命であり長期間安定している。
【符号の説明】
【0049】
1 マシンベッド
2 ベッド本体
3 ベースプレート
4 カップ状壁
5 マシンベース
6 第1プレテンション要素
7 第2プレテンション要素
8 締結アンカー
9 プレテンションデバイス
10 成形領域
11 液圧シリンダ
12 ワークピース
13 ベッド部カバー
14 弾性曲線
図1
図2