(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る提供装置、提供方法、及び提供プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る提供装置、提供方法、及び提供プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(実施形態)
〔1.提供処理〕
図1を用いて、実施形態に係る提供処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る提供処理の一例を示す図である。
図1では、提供装置100は、一のユーザに関する情報を取得し、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザのうち、一のユーザに類似する類似ユーザの金融商品取引における運用状況に関する情報(以下、「運用情報」ともいう)を一のユーザに提供する。なお、以下では、提供装置100が情報提供を行う一のユーザを「対象ユーザ」とする場合がある。
【0011】
図1に示すように、提供システム1には、端末装置10と、提供装置100とが含まれる。端末装置10と、提供装置100とは図示しない所定の通信網を介して、有線または無線により通信可能に接続される。また、
図1に示した提供システム1には、複数台の端末装置10や、複数台の提供装置100が含まれてもよい。
【0012】
端末装置10は、ユーザによって利用される情報処理装置である。端末装置10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。なお、端末装置10は、ユーザが利用し、ユーザに情報提供可能であればどのような装置であってもよく、例えば所定の金融商品取引サービスの専用端末であってもよい。
図1に示す例においては、端末装置10がユーザが利用するスマートフォンである場合を示す。なお、以下では、端末装置10をユーザと表記する場合がある。すなわち、以下では、ユーザを端末装置10と読み替えることもできる。
【0013】
具体的には、
図1では、端末装置10がユーザID「U11」により識別されるユーザ(以下、「ユーザU11」とする場合がある)が利用するスマートフォンである場合を示す。
図1では、対象ユーザがユーザU11である場合を示す。なお、上記のように、「ユーザU*(*は任意の数値)」と記載した場合、そのユーザはユーザID「U*」により識別されるユーザであることを示す。例えば、「ユーザU1」と記載した場合、そのユーザはユーザID「U1」により識別されるユーザであることを示す。
【0014】
また、
図1に示す例においては、端末装置10の画面の表示に応じて、端末装置10を端末装置10−1、10−2として説明する。なお、端末装置10−1、10−2は同一の端末装置10である。また、以下では、端末装置10−1、10−2について、特に区別なく説明する場合には、端末装置10と記載する。
【0015】
提供装置100は、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザのうち、対象ユーザに類似する類似ユーザの金融商品取引における運用状況に関する情報を、対象ユーザに提供する提供装置である。なお、提供装置100は、所定の金融商品取引サービスを提供してもよい。他のサービス提供装置が所定の金融商品取引サービスを提供する場合、提供システム1には、所定の金融商品取引サービスを提供するサービス提供装置が含まれてもよい。この場合、提供装置100は、所定の金融商品取引サービスを提供するサービス提供装置から対象ユーザへの情報提供に用いる情報を取得してもよい。
【0016】
まず、対象ユーザであるユーザU11は、ユーザU11に関する情報を端末装置10−1に入力する。
図1に示す例において、ユーザU11は、端末装置10−1の画面に表示された入力ページW11中の入力欄BX11〜BX13にユーザU11に関する情報を入力する。例えば、
図1の例では、ユーザU11が「年齢」、「年収」、及び「業種」について入力する場合を示す。
図1の例では、ユーザU11と「年齢」、「年収」、「業種」のいずれかが類似するユーザを類似ユーザとする場合を示す。
【0017】
なお、以下では説明を簡単にするために、ユーザU11と「年齢」や「年収」や「業種」が類似するユーザを類似ユーザとする場合を示すが、どのような情報を用いて類似ユーザを抽出してもよい。すなわち、提供装置100は、目的に応じて種々の情報(属性)を適宜用いて、どのような属性が類似するユーザを類似ユーザとしてもよい。例えば、提供装置100は、「性別」や「居住地」や「投資歴」等が類似するユーザを類似ユーザとしてもよい。
【0018】
例えば、ユーザU11は、年齢を入力する入力欄BX11に「30」と入力する。すなわち、ユーザU11は、ユーザU11の年齢が30歳であることを示す情報を入力する。また、例えば、ユーザU11は、年収を入力する入力欄BX12に「350」と入力する。すなわち、ユーザU11は、ユーザU11の年収が350万円であることを示す情報を入力する。例えば、ユーザU11は、業種を入力する入力欄BX13に「製造業」と入力する。すなわち、ユーザU11は、ユーザU11の業種が製造業であることを示す情報を入力する。その後、ユーザU11は、端末装置10−1の画面に表示された入力ページW11中に「比べてみる」と表示されたボタンBT11を押下する。
【0019】
ユーザU11によりボタンBT11が押下された端末装置10−1は、提供装置100にユーザU11のユーザ情報を送信する(ステップS11)。
図1の例では、端末装置10−1は、提供装置100にユーザU11のユーザ情報を送信することにより、提供装置100に情報提供を要求する。これにより、提供装置100は、対象ユーザであるユーザU11に関する情報提供の要求を取得し、ユーザU11のユーザ情報を取得する。
図1の例では、提供装置100は、端末装置10−1からユーザU11の年齢が「30歳」であり、ユーザU11の年収が「350万円」であり、ユーザU11の業種が「製造業」であることを示す情報を取得する。なお、提供装置100は、ユーザU11のユーザ情報を予め取得している場合、入力欄BX11〜BX13への入力の有無に関わらず、ユーザU11がボタンBT11を押下することにより、以下の処理を行ってもよい。このように、提供装置100は、対象ユーザのユーザ情報を取得するタイミングと、対象ユーザから情報提供の要求を取得するタイミングは異なってもよい。
【0020】
対象ユーザであるユーザU11から情報提供の要求を取得した提供装置100は、ユーザU11に類似するユーザである類似ユーザを抽出する(ステップS12)。
図1の例では、提供装置100は、ユーザ情報記憶部121からユーザU11に類似するユーザを抽出する。例えば、ユーザ情報記憶部121には、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザに関する情報が記憶されており、提供装置100は、ユーザ情報記憶部121に記憶されたユーザのうち、ユーザU11に類似するユーザを抽出する。
【0021】
例えば、
図1に示す例において、ユーザ情報記憶部121には、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザであるユーザU1〜3等の多数のユーザ(例えば100万ユーザ)に関する情報が記憶される。例えば、
図1中のユーザ情報記憶部121に示すように、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザU1は、年齢が「35(歳)」であり、性別が「男性」であり、職業が「会社員」であり、業種が「製造業」であり、年収が「400万(円)」である。また、例えば、
図1中のユーザ情報記憶部121に示すように、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザU2は、年齢が「28(歳)」であり、性別が「女性」であり、職業が「会社員」であり、業種が「IT(Information Technology)」関係であり、年収が「500万(円)」である。
【0022】
ここで、提供装置100は、ユーザU11の年齢、年収、及び業種と類似する年齢、年収、及び業種であるユーザを、ユーザU11の類似ユーザとして、ユーザ情報記憶部121から抽出する。例えば、提供装置100は、ユーザU11の年齢「30(歳)」との差が5歳以内であるか、ユーザU11の年収「350万(円)」との差が100万円以内であるか、ユーザU11の業種「製造業」と業種が同じであるユーザを、ユーザU11の類似ユーザとして抽出する。
図1の例では、提供装置100は、年齢が「35(歳)」であり、業種が「製造業」であり、年収が「400万(円)」であるユーザU1をユーザU11の類似ユーザとして抽出する。また、
図1の例では、提供装置100は、年齢が「29(歳)」であり、業種が「製造業」であり、年収が「420万(円)」であるユーザU3をユーザU11の類似ユーザとして抽出する。このように、提供装置100は、ユーザU1やユーザU3を含む複数のユーザをユーザU11の類似ユーザとして抽出する。
【0023】
その後、提供装置100は、ユーザU11の類似ユーザの運用情報を抽出する(ステップS13)。
図1の例では、提供装置100は、運用情報記憶部123からユーザU11の類似ユーザの運用情報を抽出する。例えば、運用情報記憶部123には、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザの運用状況に関する情報等が記憶されており、提供装置100は、運用情報記憶部123に記憶された運用情報のうち、ユーザU11の類似ユーザの運用情報を抽出する。
【0024】
図1の例では、提供装置100は、運用情報記憶部123からユーザU11の類似ユーザであるユーザU1やユーザU3の運用情報を抽出する。例えば、提供装置100は、ユーザU1の投資総額が「50万(円)」であることやユーザU1がこれまでの運用では所定の期間において平均で「5%」の利益を発生させたことを示す情報等を含むユーザU1の運用情報を運用情報記憶部123から抽出する。
【0025】
その後、提供装置100は、ユーザU11の類似ユーザに関する統計的情報IS11を生成する(ステップS14)。
図1の例では、提供装置100は、ユーザ情報記憶部121や運用情報記憶部123から抽出したユーザU11の類似ユーザ(ユーザU1、ユーザU3等)に関する属性情報や運用情報等に基づいて、統計的情報IS11を生成する。例えば、提供装置100は、ユーザU11の類似ユーザの運用状況の統計を含む統計的情報IS11を生成する。例えば、提供装置100は、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザのうち、ユーザU11の類似ユーザの割合に関する情報を含む統計的情報IS11を生成する。また、例えば、提供装置100は、ユーザU11の類似ユーザ全体における平均損益や最大利益や最大損失を含む統計的情報IS11を生成する。なお、提供装置100は、ユーザU11の類似ユーザの情報に限らず、ユーザ情報記憶部121や行動情報記憶部122(
図4参照)や運用情報記憶部123に記憶された情報を用いて、統計的情報IS11を生成する。
【0026】
その後、提供装置100は、ユーザU11が利用する端末装置10に統計的情報IS11を提供する(ステップS15)。提供装置100から統計的情報IS11を提供された端末装置10は、統計的情報IS11を表示する(ステップS16)。
図1の例では、端末装置10−1から端末装置10−2へ表示が遷移される。
【0027】
図1の例では、端末装置10−2に示すように、提供情報ページW12中に統計的情報IS11やユーザU11のユーザ情報IU11が表示される。
図1の例では、提供情報ページW12中の領域AR11には、ユーザU11の年齢が「30歳」であり、ユーザU11の年収が「350万円」であり、ユーザU11の業種が「製造業」であることを示すユーザ情報IU11が表示される。
【0028】
また、
図1の例では、提供情報ページW12中の領域AR12には、ユーザU11の年収に関する統計的情報IS11−1が表示される。例えば、統計的情報IS11−1には、ユーザU11の年収と、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザの全体の年収との比較に関する比較情報IM11が含まれる。なお、
図1の例では、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザの全体の年収は「400万(円)」とする。
【0029】
この場合、例えば、比較情報IM11は、ユーザU11の年収「350万(円)」が、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザの全体の年収「400万(円)」に比べて50万円低いことを5つのお札を模したアイコンにより表示する。なお、比較情報IM11は、「平均年収より−50万円」等の文字情報を含んでもよい。
【0030】
また、例えば、統計的情報IS11−1には、ユーザU11の年収が類似する類似ユーザの平均損益や最大利益や最大損失を示すグラフGR11や文字情報CH11が含まれる。グラフGR11や文字情報CH11は、ユーザU11の年収が類似する類似ユーザの平均損益は「10%」であり、ユーザU11の年収が類似する類似ユーザの最大利益は「50%」であり、ユーザU11の年収が類似する類似ユーザの最大損失は「−30%」であることを示す。
【0031】
また、
図1の例では、提供情報ページW12中の領域AR13には、ユーザU11の年齢に関する統計的情報IS11−2が表示される。例えば、統計的情報IS11−2には、ユーザU11の年齢(年代)と、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザの年齢(年代)との比較に関する比較情報IM12が含まれる。
図1の例では、統計的情報IS11−2には、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザのうち、ユーザU11の年代が類似する類似ユーザの割合に関する比較情報IM12が含まれる。具体的には、比較情報IM12は、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザのうち、ユーザU11の年代(例えば25〜35歳)であるユーザの割合が3割であることを示す。なお、比較情報IM11は、「ユーザU11の年代のユーザ割合は3割です」等の文字情報を含んでもよい。
【0032】
また、例えば、統計的情報IS11−2には、ユーザU11の年齢が類似する類似ユーザの平均損益や最大利益や最大損失を示すグラフGR12や文字情報CH12が含まれる。グラフGR12や文字情報CH12は、ユーザU11の年齢が類似する類似ユーザの平均損益は「30%」であり、ユーザU11の年齢が類似する類似ユーザの最大利益は「50%」であり、ユーザU11の年齢が類似する類似ユーザの最大損失は「−30%」であることを示す。
【0033】
なお、上記の統計的情報IS11−1、IS11−2は一例であり、統計的情報IS11には種々の情報が含まれてもよい。例えば、統計的情報IS11には、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザのうち、ユーザU11の業種が類似する類似ユーザの割合に関する情報が含まれてもよい。また、例えば、統計的情報IS11には、ユーザU11の業種が類似する類似ユーザの平均損益や最大利益や最大損失を示すグラフや文字情報が含まれてもよい。
【0034】
上述したように、提供装置100は、対象ユーザに類似するユーザに関する統計的情報を提供することにより、ユーザに応じて金融商品取引に関する情報を適切に提供することができる。また、例えば、提供装置100は、対象ユーザが所定の金融商品取引サービスにおける投資経験を有するユーザである場合、対象ユーザが投資経験に類似するユーザの運用情報を対象ユーザに提供してもよい。これにより、提供装置100は、対象ユーザに参考となる適切な情報を提供でき、対象ユーザは自身の投資経験に近いユーザの運用状況を知ることができるため、対象ユーザに所定の金融商品取引サービスの利用を促すことができる。なお、提供装置100は、対象ユーザに類似するユーザに関する統計的情報に限らず、種々の類似ユーザに関する情報を提供してもよい。例えば、提供装置100は、対象ユーザに類似するユーザ個々の運用情報を提供してもよいが、詳細は後述する。
【0035】
なお、上述した例では、提供装置100がユーザからの要求に応じて、情報を提供する場合を示したが、提供装置100は、適宜に情報提供を行ってもよい。例えば、提供装置100は、対象ユーザが所定のポータルサイト等を閲覧した際に、例えばユーザを識別する情報を取得することにより対象ユーザを特定し、対象ユーザのユーザ情報に基づいて、対象ユーザに類似するユーザ個々の運用情報を提供してもよい。例えば、提供装置100は、対象ユーザが所定のポータルサイト等を閲覧した際に、例えばCookie(クッキー)等により対象ユーザを特定し、特定した対象ユーザの購買履歴等の種々の情報に基づいて、対象ユーザに類似するユーザ個々の運用情報を提供してもよい。
【0036】
〔2.提供装置の構成〕
次に、
図2を用いて、実施形態に係る提供装置100の構成について説明する。
図2は、実施形態に係る提供装置の構成例を示す図である。
図2に示すように、提供装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、提供装置100は、提供装置100の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0037】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークと有線または無線で接続され、例えば提供システム1に含まれる端末装置10との間で情報の送受信を行う。
【0038】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。実施形態に係る記憶部120は、
図2に示すように、ユーザ情報記憶部121と、行動情報記憶部122と、運用情報記憶部123とを有する。
【0039】
(ユーザ情報記憶部121)
実施形態に係るユーザ情報記憶部121は、ユーザに関する各種情報を記憶する。例えば、ユーザ情報記憶部121は、ユーザ属性情報等の種々のユーザ情報を記憶する。
図3は、実施形態に係るユーザ情報記憶部の一例を示す図である。例えば、ユーザ情報記憶部121に記憶されるユーザは、所定の金融取引サービスを利用するユーザであってもよい。
図3に示すユーザ情報記憶部121は、「ユーザID」、「年齢」、「性別」、「職業」、「業種」、「年収」、「居住地」、「投資歴」といった項目が含まれる。
【0040】
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。「年齢」は、ユーザの年齢を示す。なお、「年齢」は、例えば30代など所定の年代を示す情報であってもよい。「性別」は、端末装置10を利用するユーザの性別を示す。「職業」は、ユーザの職業を示す。「業種」は、ユーザの職業における業種を示す。「年収」は、ユーザの年収を示す。「居住地」は、ユーザの居住地を示す。なお、
図3の例では、「居住地」には、「A地域」等の所定の地域を示す情報が記憶されるが、「居住地」には、ユーザが居住する住所が記憶されてもよい。「投資歴」は、ユーザの金融商品取引に関する経験期間を示す。例えば、「投資歴」は、ユーザが金融商品取引を開始してからの期間を示す。
【0041】
例えば、
図3に示す例において、ユーザID「U1」により識別されるユーザ(ユーザU1)の年齢は、「35(歳)」であり、ユーザの性別は、「男性」であることを示す。また、例えば、ユーザU1は、職業が「会社員」であり、業種が「製造業」であることを示す。また、例えば、ユーザU1は、年収が「400万(円)」であり、居住地が「A地域」であり、投資歴が「5年」であることを示す。
【0042】
例えば、
図3に示す例において、ユーザID「U2」により識別されるユーザ(ユーザU2)の年齢は、「28(歳)」であり、ユーザの性別は、「女性」であることを示す。また、例えば、ユーザU2は、職業が「会社員」であり、業種が「IT」であることを示す。また、例えば、ユーザU2は、年収が「500万(円)」であり、居住地が「B地域」であり、投資歴が「3年」であることを示す。
【0043】
なお、ユーザ情報記憶部121は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報記憶部121は、ユーザのデモグラフィック属性に関する情報やサイコグラフィック属性に関する情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報記憶部121は、氏名、家族構成、興味、ライフスタイル等の情報を記憶してもよい。
【0044】
(行動情報記憶部122)
実施形態に係る行動情報記憶部122は、ユーザの行動に関する各種情報を記憶する。
図4は、実施形態に係る行動情報記憶部の一例を示す図である。
図4に示す行動情報記憶部122には、「ユーザID」、「行動ID」、「種別」、「内容」、「日時」といった項目が含まれる。
【0045】
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。また、「行動ID」は、ユーザの行動を識別する情報を示す。また、「種別」は、対応するユーザの行動の種別に関する情報を示す。また、「内容」は、対応するユーザの行動において対象となった内容を示す。「日時」は、対応するユーザの行動が行われた日時を示す。なお、
図4の例では、「日時」に記憶される情報を「dt10」等の符号で図示するが、「日時」には、「2016年9月12日23時01分43秒」等の具体的な日時が記憶されるものとする。
【0046】
例えば、
図4に示す例において、ユーザID「U1」により識別されるユーザ(ユーザU1)は、行動ID「AC10」により識別される行動や、行動ID「AC11」により識別される行動や、行動ID「AC12」により識別される行動等を行ったことを示す。
図4に示す例においてユーザU1は、日時dt10にページAのコンテンツ閲覧(行動AC10)を行ったことを示す。また、
図4に示す例においてユーザU1は、日時dt11にクエリ「お酒A」を用いた検索(行動AC11)を行ったことを示す。また、
図4に示す例においてユーザU1は、日時dt12に金融商品Aの購入(行動AC12)を行ったことを示す。なお、金融商品Aは、金融に関する商品であれば、有価証券に関する商品や通貨に関する商品等どのような金融商品であってもよい。
【0047】
なお、行動情報記憶部122は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。また、
図4では、ユーザIDごとに行動情報が行動情報記憶部122に記憶される場合を示したが、行動情報は、ユーザIDごとに限らず、例えば時刻順に記憶されてもよい。例えば、行動情報記憶部122は、行動情報として各ユーザの運用に関する行動履歴に関する情報を記憶してもよい。例えば、行動情報記憶部122は、各ユーザの運用に関する行動履歴に関する情報として、各ユーザが金融商品を取引した日時や内容に関する情報を記憶してもよい。例えば、行動情報記憶部122は、各ユーザの運用に関する行動履歴に関する情報として、各ユーザが保有する金融商品により発生した損益に関する情報やその日時に関する情報を記憶してもよい。
【0048】
(運用情報記憶部123)
実施形態に係る運用情報記憶部123は、各ユーザの金融商品取引における運用に関する各種情報を記憶する。
図5は、実施形態に係る運用情報記憶部の一例を示す図である。
図5に示す運用情報記憶部123は、「ユーザID」、「運用情報」といった項目が含まれる。「運用情報」には、「投資総額」、「損益(平均)」、「損益(直近)」、「損益(最大利益)」、「損益(最大損失)」、「方法」、「金額」、「割合」といった項目が含まれる。
【0049】
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。「運用情報」は、各ユーザの金融商品取引における運用情報を示す。「投資総額」は、ユーザが運用している総額を示す。例えば、「投資総額」は、その時点における運用総額でもよい。「損益(平均)」は、ユーザの投資履歴における所定の期間(例えば1週間や3ヶ月等)の運用においてユーザに発生した損益の平均に関する情報を示す。「損益(直近)」は、直近(例えば直前の1週間や直前の1ヶ月等)の運用においてユーザに発生した損益に関する情報を示す。「損益(最大利益)」は、ユーザの投資履歴中の所定の期間(例えば2週間や2ヶ月等)の運用においてユーザに発生した最大の利益に関する情報を示す。「損益(最大損失)」は、ユーザの投資履歴中の所定の期間(例えば1ヶ月間や1年等)の運用においてユーザに発生した最大の損失に関する情報を示す。
【0050】
また、「方法」は、ユーザの運用方法を示す。また、「金額」は、運用方法においてユーザが投資している金額を示す。また、「割合」は、各運用方法においてユーザが投資している金額の割合を示す。
【0051】
例えば、
図5に示す例において、ユーザID「U1」により識別されるユーザ(ユーザU1)の投資総額は、「50万(円)」であることを示す。例えば、ユーザU1は、現時点において「50万(円)」を運用していることを示す。また、例えば、ユーザU1は、これまでの運用では所定の期間において平均で「5%」の利益を発生させたことを示す。また、例えば、ユーザU1は、直近の運用において「10%」の利益を発生させたことを示す。例えば、ユーザU1は、直近の運用において投資総額が「50万(円)」の「10%」である「5万(円)」を利益として発生させたことを示す。
【0052】
また、例えば、ユーザU1は、過去の運用において最大「20%」の利益を発生させたことを示す。例えば、最大利益発生時の投資総額「50万(円)」である場合、ユーザU1は、投資総額「50万(円)」の「20%」である「10万(円)」を利益として発生させたことを示す。
【0053】
また、例えば、ユーザU1は、過去の運用において最大「−10%」の損失を発生させたことを示す。例えば、最大損失発生時の投資総額が「50万(円)」である場合、ユーザU1は、投資総額「50万(円)」の「−10%」である「−5万(円)」を損失として発生させたことを示す。
【0054】
また、例えば、ユーザU1は、運用方法として、「外貨預金」や「投信積立」を利用していることを示す。また、例えば、ユーザU1は、「外貨預金」に「40万(円)」投資しており、投資総額「50万(円)」のうち「80(%)」を割り当てていることを示す。また、例えば、ユーザU1は、「投信積立」に「5万(円)」投資しており、投資総額「50万(円)」のうち「10(%)」を割り当てていることを示す。
【0055】
なお、運用情報記憶部123は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、運用情報記憶部123は、上述した各ユーザの運用に関する行動履歴に関する情報を記憶してもよい。
【0056】
(制御部130)
図2の説明に戻って、制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、提供装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(生成プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0057】
図2に示すように、制御部130は、取得部131と、抽出部132と、生成部133と、提供部134とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
【0058】
(取得部131)
例えば、取得部131は、各種情報を取得する。例えば、取得部131は、ユーザ情報記憶部121や行動情報記憶部122や運用情報記憶部123から各種情報を取得する。
【0059】
また、取得部131は、各種情報を外部の情報処理装置から取得してもよい。例えば、取得部131は、一のユーザに関する情報を取得する。例えば、取得部131は、一のユーザの属性情報を取得する。例えば、取得部131は、一のユーザの行動情報を取得する。例えば、取得部131は、一のユーザの金融商品取引に関する経験期間に関する情報を取得する。
【0060】
また、取得部131は、所定の金融商品取引サービスを利用していない一のユーザに関する情報を取得する。
図1の例では、取得部131は、所定の金融商品取引サービスを利用していないユーザU11に関する情報を取得する。
図1の例では、取得部131は、ユーザU11の年齢や年収や業種に関する情報を取得する。
【0061】
図1の例では、取得部131は、対象ユーザであるユーザU11に関する情報提供の要求を取得し、ユーザU11のユーザ情報を取得する。
図1の例では、取得部131は、端末装置10−1からユーザU11の年齢が「30歳」であり、ユーザU11の年収が「350万円」であり、ユーザU11の業種が「製造業」であることを示す情報を取得する。
【0062】
(抽出部132)
抽出部132は、種々の情報を抽出する。例えば、抽出部132は、ユーザ情報記憶部121から類似ユーザに関する情報を抽出する。例えば、抽出部132は、行動情報記憶部122から類似ユーザに関する行動情報を抽出する。例えば、抽出部132は、運用情報記憶部123から類似ユーザに関する運用情報を抽出する。
【0063】
例えば、抽出部132は、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザのうち、一のユーザに類似する類似ユーザを抽出する。
図1の例では、例えば、抽出部132は、ユーザU11のユーザ情報を取得した場合、ユーザ情報記憶部121からユーザU11に類似するユーザ(ユーザU1、ユーザU3等)を類似ユーザとして抽出する。例えば、抽出部132は、運用情報記憶部123からユーザU11の類似ユーザ(ユーザU1、ユーザU3等)に関する運用情報を抽出する。
【0064】
図1の例では、例えば、抽出部132は、取得部131により対象ユーザであるユーザU11から情報提供の要求を取得された場合、ユーザU11に類似するユーザである類似ユーザを抽出する。
図1の例では、抽出部132は、ユーザ情報記憶部121からユーザU11に類似するユーザを抽出する。例えば、ユーザ情報記憶部121には、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザに関する情報が記憶されており、抽出部132は、ユーザ情報記憶部121に記憶されたユーザのうち、ユーザU11に類似するユーザを抽出する。
【0065】
(生成部133)
生成部133は、種々の情報を生成する。例えば、生成部133は、統計的情報を生成する。例えば、生成部133は、類似ユーザの各々の運用情報に基づいて統計的情報を生成する。
図1の例では、生成部133は、抽出部132によりユーザ情報記憶部121や運用情報記憶部123から抽出されたユーザU11の類似ユーザ(ユーザU1、ユーザU3等)に関する属性情報や運用情報等に基づいて、統計的情報IS11を生成する。
【0066】
図1の例では、生成部133は、ユーザU11の類似ユーザに関する統計的情報IS11を生成する。
図1の例では、生成部133は、ユーザ情報記憶部121や運用情報記憶部123から抽出したユーザU11の類似ユーザ(ユーザU1、ユーザU3等)に関する属性情報や運用情報等に基づいて、統計的情報IS11を生成する。例えば、生成部133は、ユーザU11の類似ユーザの運用状況の統計を含む統計的情報IS11を生成する。例えば、生成部133は、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザのうち、ユーザU11の類似ユーザの割合に関する情報を含む統計的情報IS11を生成する。また、例えば、生成部133は、ユーザU11の類似ユーザ全体における平均損益や最大利益や最大損失を含む統計的情報IS11を生成する。なお、生成部133は、ユーザU11の類似ユーザの情報に限らず、ユーザ情報記憶部121や行動情報記憶部122や運用情報記憶部123に記憶された情報を用いて、統計的情報IS11を生成する。
【0067】
(提供部134)
提供部134は、外部の情報処理装置へ各種情報を提供する。例えば、提供部134は、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザのうち、一のユーザに類似する類似ユーザの金融商品取引における運用状況に関する情報を、一のユーザに提供する。
【0068】
例えば、提供部134は、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザのうち、一のユーザに属性が類似する類似ユーザの運用状況に関する情報を提供する。例えば、提供部134は、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザのうち、一のユーザに行動が類似する類似ユーザの運用状況に関する情報を提供する。例えば、提供部134は、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザのうち、一のユーザに経験期間が類似する類似ユーザの運用状況に関する情報を提供する。
【0069】
例えば、提供部134は、類似ユーザである複数のユーザの各々の運用状況に関する統計的情報を提供する。提供部は、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザのうち類似ユーザの割合に関する情報を含む統計的情報を提供する。例えば、提供部134は、類似ユーザ全体における平均損益に関する情報、類似ユーザにおける最大利益に関する情報、または類似ユーザにおける最大損失に関する情報のうち、少なくとも1つを含む統計的情報を提供する。
【0070】
例えば、提供部134は、所定の金融商品取引サービスを利用しているユーザに対して提供される運用状況に関する情報のうち一部を非表示状態にして、一のユーザに提供する。例えば、提供部134は、一のユーザが所定の金融商品取引サービスを利用することにより、一部の非表示状態を解除することを示す通知を、一のユーザに提供する。
【0071】
例えば、提供部134は、抽出部132により抽出された情報を外部の情報処理装置へ提供する。例えば、提供部134は、抽出部132によりユーザ情報記憶部121から抽出された類似ユーザに関する属性情報を外部の情報処理装置へ提供する。例えば、提供部134は、抽出部132により行動情報記憶部122から抽出された類似ユーザに関する行動情報を外部の情報処理装置へ提供する。例えば、提供部134は、抽出部132により運用情報記憶部123から抽出された類似ユーザに関する運用情報を外部の情報処理装置へ提供する。
【0072】
例えば、提供部134は、生成部133により生成された統計的情報を外部の情報処理装置へ提供する。
図1の例では、提供部134は、生成部133により生成された統計的情報IS11をユーザU11が利用する端末装置10へ提供する。なお、提供部134は、上記に限らず、目的等に応じて種々の情報を提供してもよい。例えば、提供部134は、年収に占める投資額の割合に関する情報を端末装置10へ提供してもよい。例えば、提供部134は、端末装置10を利用するユーザ自身の年収に占める投資額の割合に関する情報を端末装置10へ提供してもよい。また、例えば、提供部134は、端末装置10を利用するユーザの年収に近似する他のユーザの年収に占める投資額の割合に関する情報を端末装置10へ提供してもよい。この場合、端末装置10を利用するユーザは、自身と同程度の年収のユーザがどの程度投資に資金を投入しているかを把握することができる。また、例えば、提供部134は、投資経験と回収率との関係を示す情報を端末装置10へ提供してもよい。例えば、提供部134は、各投資経験年数(例えば1、5、10年等)とその年数における平均の損益率等の対応を示す情報を端末装置10へ提供してもよい。例えば、提供部134は、投資経験1年の場合は損益率5%であることを示す情報や、投資経験5年の場合は損益率20%であることを示す情報等を端末装置10へ提供してもよい。この場合、端末装置10を利用するユーザは、自身の投資経験年数と同程度の経験を有するユーザがどの程度の損益であるかを把握することができる。
【0073】
〔3.提供処理のフロー〕
ここで、
図6を用いて、実施形態に係る提供装置100による提供処理の手順について説明する。
図6は、実施形態に係る提供処理の一例を示すフローチャートである。
【0074】
図6に示すように、提供装置100は、一のユーザのユーザ情報を取得したかどうかを判定する(ステップS101)。提供装置100は、一のユーザのユーザ情報を取得していない場合(ステップS101:NO)、ステップS101の処理を繰り返す。
【0075】
提供装置100は、一のユーザのユーザ情報を取得した場合(ステップS101:YES)、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザのうち、一のユーザに類似する類似ユーザを抽出する(ステップS102)。
図1の例では、提供装置100は、ユーザU11のユーザ情報を取得した場合、ユーザ情報記憶部121からユーザU11に類似するユーザ(ユーザU1、ユーザU3等)を類似ユーザとして抽出する。
【0076】
その後、提供装置100は、類似ユーザの各々の運用情報に基づいて統計的情報を生成する(ステップS103)。
図1の例では、提供装置100は、運用情報記憶部123からユーザU11の類似ユーザ(ユーザU1、ユーザU3等)に関する運用情報を抽出し、類似ユーザの属性情報や類似ユーザ(ユーザU1、ユーザU3等)に関する運用情報に基づいて、統計的情報IS11を生成する。
【0077】
その後、提供装置100は、生成した統計的情報を一のユーザに提供する(ステップS104)。
図1の例では、提供装置100は、統計的情報IS11をユーザU11が利用する端末装置10へ提供する。
【0078】
〔4.他の表示例〕
図1の例では、提供装置100は、対象ユーザに類似するユーザに関する統計的情報を提供する場合を示したが、提供装置100は、種々の類似ユーザに関する情報を提供してもよい。例えば、提供装置100は、対象ユーザに類似するユーザ個々の運用情報を提供してもよい。この点について、
図7及び
図8を用いて説明する。
図7は、実施形態に係る運用情報の表示の一例を示す図である。具体的には、
図7は、所定の金融商品取引サービスを利用しているユーザが対象ユーザである場合に、対象ユーザが利用する端末装置10に提供され表示される情報の一例を示す。
図8は、実施形態に係る運用情報の表示の一例を示す図である。具体的には、
図8は、所定の金融商品取引サービスを利用していないユーザが対象ユーザである場合に、対象ユーザが利用する端末装置10に提供され表示される情報の一例を示す。
【0079】
〔4−1.利用中のユーザへの情報提供例〕
まず、
図7を用いて、所定の金融商品取引サービスを利用しているユーザが対象ユーザである場合について説明する。
図7中の端末装置10−21は、所定の金融商品取引サービスを利用しているユーザ(以下、「利用中ユーザX」ともいう)が利用する端末装置10に提供装置100から提供された情報を表示した例を示す。
【0080】
図7に示す例では、利用中ユーザXは、金融商品Aを購入した履歴があり、金融商品Aを購入した他のユーザを利用中ユーザXの類似ユーザとする場合を示す。例えば、提供装置100は、行動情報記憶部122に記憶された行動情報に金融商品Aの購入が含まれるユーザを利用中ユーザXの類似ユーザとして、類似ユーザの運用情報を利用中ユーザXが利用する端末装置10−21に提供する。そして、端末装置10−21は、一覧ページW21に示すように、領域AR21に類似ユーザのうち利益が高い方から順に並べて表示する。
【0081】
図7に示す例では、利用中ユーザXの類似ユーザのうち、最も大きい15万円の利益を発生させているユーザAさんの運用情報AM21を最上位に表示する。また、
図7に示す例では、利用中ユーザXの類似ユーザのうち、ユーザAさんの次に大きい12万円の利益を発生させているユーザBさんの運用情報AM22を、ユーザAさんの運用情報AM21の下に連続させて表示する。また、
図7に示す例では、利用中ユーザXの類似ユーザのうち、ユーザBさんの次に大きい10万円の利益を発生させているユーザCさんの運用情報AM23及びユーザDさんの運用情報AM24を、ユーザBさんの運用情報AM22の下に連続させて表示する。また、
図7に示す例では、利用中ユーザXの類似ユーザのうち、ユーザCさんやユーザDさんの次に大きい9万円の利益を発生させているユーザEさんの運用情報AM25を、ユーザDさんの運用情報AM24の下に連続させて表示する。このように、端末装置10−21は、利用中ユーザXの類似ユーザのうち利益を上げているユーザの情報を優先して表示させることにより、利用中ユーザXにさらに運用を促進させることができる。
【0082】
〔4−2.非利用のユーザへの情報提供例〕
次に、
図8を用いて、所定の金融商品取引サービスを利用していないユーザが対象ユーザである場合について説明する。
図8中の端末装置10−31は、所定の金融商品取引サービスを利用していないユーザ(以下、「非利用ユーザY」ともいう)が利用する端末装置10に提供装置100から提供された情報を表示した例を示す。
【0083】
図8に示す例では、非利用ユーザYは、金融商品Aを購入した履歴があり、金融商品Aを購入した他のユーザを非利用ユーザYの類似ユーザとする場合を示す。例えば、提供装置100は、行動情報記憶部122に記憶された行動情報に金融商品Aの購入が含まれるユーザを非利用ユーザYの類似ユーザとして、類似ユーザの運用情報を非利用ユーザYが利用する端末装置10−31に提供する。そして、端末装置10−31は、一覧ページW31に示すように、領域AR31に類似ユーザのうち利益が高い方から順に並べて表示する。
【0084】
図8に示す例では、非利用ユーザYの類似ユーザのうち、最も大きい15万円の利益を発生させているユーザAさんの運用情報AM21を最上位に表示する。また、
図8に示す例では、非利用ユーザYの類似ユーザのうち、ユーザAさんの次に大きい12万円の利益を発生させているユーザBさんの運用情報AM22を、ユーザAさんの運用情報AM21の下に連続させて表示する。また、
図8に示す例では、非利用ユーザYの類似ユーザのうち、ユーザBさんの次に大きい10万円の利益を発生させているユーザCさんの運用情報AM23を、ユーザBさんの運用情報AM22の下に連続させて表示する。
【0085】
ここで、
図8の例では、非利用ユーザYに対する情報提供であるため、提供装置100は、所定の金融商品取引サービスを利用しているユーザに対して提供される運用情報のうち一部を非表示状態にして、非利用ユーザYに提供する。
図8の例では、
図7の例において利用中ユーザXに提供された運用情報と異なり、ユーザDさんの運用情報AM24やユーザEさんの運用情報AM25を非表示にする。
【0086】
また、提供装置100は、非利用ユーザYが所定の金融商品取引サービスを利用することにより、一部の非表示状態を解除することを示す通知を、非利用ユーザYに提供する。
図8の例では、領域AR31の下部に位置する領域AR32に、非利用ユーザYが所定の金融商品取引サービスを利用することにより、一部の非表示状態を解除することを示す通知EN31を表示する。具体的には、「口座開設した後に詳細比較を閲覧できます」との文字情報である通知EN31を、領域AR32に表示する。また、通知EN31が表示された領域AR32の下部に、「口座開設」と表示されたボタンBT31が配置される。非利用ユーザYがボタンBT31を押下した場合、所定の金融商品取引サービスを利用するために用いられる口座を開設するためのページが表示されたり、案内メールが送信されたりする。これにより、提供装置100は、非利用ユーザYに口座を開設し所定の金融商品取引サービスの利用を促すことができる。
【0087】
〔5.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る提供装置100は、取得部131と、提供部134とを有する。取得部131は、一のユーザに関する情報を取得する。提供部134は、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザのうち、一のユーザに類似する類似ユーザの金融商品取引における運用状況に関する情報を、一のユーザに提供する。
【0088】
これにより、実施形態に係る提供装置100は、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザのうち、一のユーザに類似する類似ユーザの金融商品取引における運用状況に関する情報を、一のユーザに提供することにより、ユーザに応じて金融商品取引に関する情報を適切に提供することができる。
【0089】
また、実施形態に係る提供装置100において、取得部131は、一のユーザの属性情報を取得する。また、提供部134は、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザのうち、一のユーザに属性が類似する類似ユーザの運用状況に関する情報を提供する。
【0090】
これにより、実施形態に係る提供装置100は、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザのうち、一のユーザに属性が類似する類似ユーザの運用状況に関する情報を提供することにより、ユーザに応じて金融商品取引に関する情報を適切に提供することができる。
【0091】
また、実施形態に係る提供装置100において、取得部131は、一のユーザの行動情報を取得する。また、提供部134は、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザのうち、一のユーザに行動が類似する類似ユーザの運用状況に関する情報を提供する。
【0092】
これにより、実施形態に係る提供装置100は、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザのうち、一のユーザに行動が類似する類似ユーザの運用状況に関する情報を提供することにより、ユーザに応じて金融商品取引に関する情報を適切に提供することができる。
【0093】
また、実施形態に係る提供装置100において、取得部131は、一のユーザの金融商品取引に関する経験期間に関する情報を取得する。また、提供部134は、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザのうち、一のユーザに経験期間が類似する類似ユーザの運用状況に関する情報を提供する。
【0094】
これにより、実施形態に係る提供装置100は、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザのうち、一のユーザに経験期間が類似する類似ユーザの運用状況に関する情報を提供することにより、ユーザに応じて金融商品取引に関する情報を適切に提供することができる。
【0095】
また、実施形態に係る提供装置100において、提供部134は、類似ユーザである複数のユーザの各々の運用状況に関する統計的情報を提供する。
【0096】
これにより、実施形態に係る提供装置100は、類似ユーザである複数のユーザの各々の運用状況に関する統計的情報を提供することにより、ユーザに応じて金融商品取引に関する情報を適切に提供することができる。
【0097】
また、実施形態に係る提供装置100において、提供部134は、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザのうち類似ユーザの割合に関する情報を含む統計的情報を提供する。
【0098】
これにより、実施形態に係る提供装置100は、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザのうち類似ユーザの割合に関する情報を含む統計的情報を提供することにより、ユーザに応じて金融商品取引に関する情報を適切に提供することができる。
【0099】
また、実施形態に係る提供装置100において、提供部134は、類似ユーザ全体における平均損益に関する情報、類似ユーザにおける最大利益に関する情報、または類似ユーザにおける最大損失に関する情報のうち、少なくとも1つを含む統計的情報を提供する。
【0100】
これにより、実施形態に係る提供装置100は、類似ユーザ全体における平均損益に関する情報、類似ユーザにおける最大利益に関する情報、または類似ユーザにおける最大損失に関する情報のうち、少なくとも1つを含む統計的情報を提供することにより、ユーザに応じて金融商品取引に関する情報を適切に提供することができる。
【0101】
また、実施形態に係る提供装置100において、取得部131は、所定の金融商品取引サービスを利用していない一のユーザに関する情報を取得する。提供部134は、所定の金融商品取引サービスを利用しているユーザに対して提供される運用状況に関する情報のうち一部を非表示状態にして、一のユーザに提供する。
【0102】
これにより、実施形態に係る提供装置100は、所定の金融商品取引サービスを利用しているユーザに対して提供される運用状況に関する情報のうち一部を非表示状態にして、一のユーザに提供することにより、所定の金融商品取引サービスの利用有無に応じて、提供する情報を変動させることができる。したがって、提供装置100は、ユーザに応じて金融商品取引に関する情報を適切に提供することができる。
【0103】
また、実施形態に係る提供装置100において、提供部134は、一のユーザが所定の金融商品取引サービスを利用することにより、一部の非表示状態を解除することを示す通知を、一のユーザに提供する。
【0104】
これにより、実施形態に係る提供装置100は、一のユーザが所定の金融商品取引サービスを利用することにより、一部の非表示状態を解除することを示す通知を、一のユーザに提供することにより、所定の金融商品取引サービスを利用していないユーザに所定の金融商品取引サービスの利用を促すことができる。したがって、提供装置100は、ユーザに応じて金融商品取引に関する情報を適切に提供することができる。
【0105】
〔6.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る提供装置100は、例えば
図9に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図9は、提供装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD(Hard Disk Drive)1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0106】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0107】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータをネットワークNを介して他の機器へ提供する。
【0108】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0109】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0110】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る提供装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0111】
以上、本願の実施形態及び変形例を図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の行に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0112】
〔7.その他〕
また、上記実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に生成することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0113】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0114】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0115】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【解決手段】本願に係る提供装置は、取得部と、提供部とを有する。取得部は、一のユーザに関する情報を取得する。提供部は、所定の金融商品取引サービスを利用するユーザのうち、一のユーザに類似する類似ユーザの金融商品取引における運用状況に関する情報を、一のユーザに提供する。