特許第6134434号(P6134434)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6134434
(24)【登録日】2017年4月28日
(45)【発行日】2017年5月24日
(54)【発明の名称】押出成形可能な多層管材
(51)【国際特許分類】
   B29C 69/00 20060101AFI20170515BHJP
   B32B 1/08 20060101ALI20170515BHJP
   F16L 11/04 20060101ALI20170515BHJP
   F16L 9/133 20060101ALI20170515BHJP
   B29L 23/00 20060101ALN20170515BHJP
【FI】
   B29C69/00
   B32B1/08 B
   F16L11/04
   F16L9/133
   B29L23:00
【請求項の数】15
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-504332(P2016-504332)
(86)(22)【出願日】2014年3月18日
(65)【公表番号】特表2016-519622(P2016-519622A)
(43)【公表日】2016年7月7日
(86)【国際出願番号】US2014031011
(87)【国際公開番号】WO2014153334
(87)【国際公開日】20140925
【審査請求日】2015年10月14日
(31)【優先権主張番号】13/848,889
(32)【優先日】2013年3月22日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】512116000
【氏名又は名称】テクニ−プレックス,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100120754
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 豊治
(72)【発明者】
【氏名】ブルジョア,フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】シャー,ムニシュ
【審査官】 辰己 雅夫
(56)【参考文献】
【文献】 特表2007−523772(JP,A)
【文献】 特表2002−524597(JP,A)
【文献】 特表平10−512770(JP,A)
【文献】 特開平05−271626(JP,A)
【文献】 特開平02−211177(JP,A)
【文献】 特開昭55−003977(JP,A)
【文献】 (社)近畿化学協会ビニル部会編,ポリ塩化ビニル−その基礎と応用,日本,日刊工業新聞社,1988年10月25日,初版1刷,p.48〜49
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C65/00−65/82
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリカーボネート、アクリル、またはアクリロニトリル含有コポリマーの1つまたは複数から構成され、内壁によって境界を画された長手方向軸(A1)を有する中空の中央管状通路を画定する事前に製作された管状体(20)に、ポリマー管(10)を同軸に結合する方法であって、
メチルアクリレートモノマー、エチルアクリレートモノマーおよびビニルアセテートモノマーからなる群から選ばれる少なくとも1つのコモノマーで官能化されたエチレンコポリマーから構成された外側管状層(12)を、熱可塑性エラストマー材料から構成された少なくとも1つの内側管状層(14)とともに共押出成形して、前記官能化エチレンコポリマーから構成された外面(18)、長手方向軸(A1)を有する中央管状通路(22)、および両側の端部(11)を有する相手管(10)を形成するステップと、
前記両側の端部(11)の少なくとも一方の端部の選択された軸方向の長さ(AL)に沿って前記相手管(10)の前記外面(18)をアルコールもしくはケトンまたはUVもしくは可視光硬化性剤含有材料で処理して、硬化または乾燥したとき前記処理済みの外面(18)を前記管状体(20)の内壁(22a)に接着させるステップと、
前記選択された軸方向の長さ(AL)に沿って前記処理済み外面(18)が前記管状体(20)の前記内壁(22a)に嵌合するように、前記相手管(10)の前記処理済み外面(18)を前記管状体(20)の前記中央管状通路(22)内へ同軸に挿入し、嵌合接合部を形成するステップと、
処理済みの外面(18)が前記内壁(22a)に結合するように、前記嵌合接合部を硬化または乾燥させるステップとを含む方法。
【請求項2】
処理する前記ステップが、前記少なくとも一方の端部の前記外面をUVもしくは可視光硬化性剤含有材料で被覆するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
硬化させる前記ステップが、前記相手管の前記処理済み端部が挿入された後に所定の時間にわたって、前記嵌合接合部を乾燥させるステップ、または前記嵌合接合部をUVもしくは可視光にさらすステップの少なくとも1つを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記アルコールまたはケトンが、脂肪族アルコールまたはケトンを含み、前記接着材料が、メチルアクリレートモノマーおよびエチルアクリレートモノマーからなる群から選ばれる少なくとも1つのコモノマーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記熱可塑性エラストマー材料がポリオレフィンエラストマー材料から構成されることを選択するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記相手管の前記外側層が、少なくとも18重量%の前記コモノマーから構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
結合された管状アセンブリであって、
ポリカーボネート、アクリル、またはアクリロニトリル含有コポリマーの1つまたは複数から構成され、内壁(22a)によって境界を画された長手方向軸(A2)を有する中空の中央管状通路(22)を画定する事前に製作された管状体(20)と、
メチルアクリレートモノマー、エチルアクリレートモノマーおよびビニルアセテートモノマーからなる群から選ばれる少なくとも1つのコモノマーで官能化されたエチレンコポリマーから構成された外側管状層(12)及び熱可塑性エラストマー材料から構成された少なくとも1つの内側管状層(14)の共押出成形された層から構成され、前記官能化エチレンコポリマーから構成された外面(18)、長手方向軸(A1)を有する中央管状通路、および両側の端部を有する多層相手管(10)とを備え、
前記相手管(10)の前記端部の一方(11)の外面(18)がアルコールもしくはケトンまたはUVもしくは可視光硬化性剤含有材料で処理され、硬化または乾燥したとき前記処理済みの外面(18)を前記管状体(20)の前記内壁(22a)に接着させ、
前記相手管(10)の前記端部の一方(11)が、前記相手管(10)の選択された軸方向の長さ(AL)に沿って前記相手管(10)の前記一方の端部(11)の前記外面(18)が前記管状体(20)の前記内壁(22a)に嵌合するように、前記事前に製作された管状体(20)の前記中央管状通路(22)内へ同軸に挿入され、
前記内壁(22a)と嵌合するときに前記処理済みの外面(18)の硬化または乾燥の際に前記嵌合された外面(18)および内壁(22a)が互いに結合される、管状アセンブリ。
【請求項8】
前記熱可塑性エラストマー材料が、ポリオレフィンエラストマー材料から構成される、請求項に記載の管状アセンブリ。
【請求項9】
前記相手管の前記外側層が、少なくとも18重量%の前記コモノマーから構成される、請求項に記載の管状アセンブリ。
【請求項10】
事前に製作された管状ポリマー体(20)に取り付けるためのポリマー管(10)を製作する方法であって、
メチルアクリレートモノマー、エチルアクリレートモノマーおよびビニルアセテートモノマーからなる群から選ばれる少なくとも1つのコモノマーで官能化されたエチレンコポリマーを選択するステップと、
前記選択されたエチレンコポリマーから構成された外側管状層(12)を、熱可塑性エラストマー材料から構成された少なくとも1つの内側管状層(14)とともに共押出成形して、前記官能化エチレンコポリマーから構成された外面(18)、長手方向軸(A1)を有する中央管状通路(22)、および両側の端部を有する相手管を形成し、少なくとも一方の端部(11)を前記事前に製作された管状ポリマー体(20)の中央通路(22)内へ挿入するステップとを含み、
前記外側管状層(12)の外面(18)の端部の一方(11)がアルコールもしくはケトンまたはUVもしくは可視光硬化性剤含有材料で処理されて、前記外側管状層(12)の一方の端部(11)を前記管状ポリマー体(20)の選択された軸方向の長さ(AL)に沿って前記管状ポリマー体(20)へ挿入する際に、そして、前記管状ポリマー体(20)の内壁(22a)と嵌合するときに前記外面(18)を処理した材料の硬化または乾燥の際に、前記処理済みの外面を前記内壁(22a)に接着させる、
方法。
【請求項11】
前記熱可塑性エラストマー材料がポリオレフィンエラストマー材料から構成されることを選択するステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記官能化エチレンコポリマーが少なくとも18重量%の前記コモノマーから構成されることを選択するステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
事前に製作された管状ポリマー体(20)に取り付けるためのポリマー管(10)であって、
メチルアクリレートモノマー、エチルアクリレートモノマーおよびビニルアセテートモノマーからなる群から選ばれる少なくとも1つのコモノマーで官能化された選択されたエチレンコポリマーから構成された外側管状層(12)を備え、
前記外側層(12)が、熱可塑性エラストマー材料から構成された少なくとも1つの内側管状層(14)とともに共押出成形され、
前記外側(12)および内側(14)の共押出成形層が互いに接着されて、前記官能化エチレンコポリマーから構成された外面(18)、長手方向軸(A1)を有する中央管状通路、および両側の端部を有する相手管(10)を形成し、少なくとも一方の端部(11)を前記事前に製作された管状ポリマー体(20)の中央通路(22)内へ挿入する、
少なくとも前記外側管状層(12)の外面(18)がアルコールもしくはケトンまたはUVもしくは可視光硬化性剤含有材料で処理されて、前記管状ポリマー体(20)の内壁(22a)と嵌合するときに前記外面(18)を処理した材料の硬化または乾燥の際に、前記外側管状層(12)の一方の端部(11)の前記管状ポリマー体(20)の選択された軸方向の長さ(AL)に沿った挿入の際に前記処理済みの外面(18)を前記内壁(22a)に接着させる、
ポリマー管。
【請求項14】
前記熱可塑性エラストマー材料が、ポリオレフィンエラストマー材料から構成される、請求項13に記載のポリマー管。
【請求項15】
前記官能化エチレンコポリマーが、少なくとも18重量%の前記コモノマーから構成される、請求項13に記載のポリマー管。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[001]本発明は、ポリマー管を別のポリマー管状構成要素と同軸の配置でともに作製し、接合し、接着する組成、構造、および方法に関し、ポリマー管の外面は、他方の構成要素の中央通路の内壁面内に挿入、嵌合、および接着される。
【背景技術】
【0002】
[002]可塑化PVC管材は、医療分野で何十年にもわたって利用されてきた。この期間中、人間の健康維持または手術処置中に有用な流体を患者へ送達するための追加の構成要素と相互作用するのに有用な様々な医療用アセンブリ内へ管を組み込むために、管の端部に追加の付属物を追加するための多くの管製造後操作が行われてきた。典型的には、これらの様々な付属物は、管が付属物アセンブリ内へ嵌め込まれ、次いで付属物に溶剤結合または接着固定される領域を含む。付属物は、機械特性、熱安定性のために、および非常に狭い寸法公差の範囲内で精密に成形することができるように選択されたABSコポリマー、ポリカーボネート、および他の熱可塑性材料を含めて、様々な材料から作製することができる。管と付属物を組み合わせる組立てプロセス中には、溶剤(典型的には、シクロヘキサノールまたはシクロヘキサノン)が塗布器によって管の外面に塗布されて、管が付属物内へ物理的に係合される段階がある。このステップが完了した後、溶剤は、管の外面と付属物の内面の両方と相互作用しながら、最終的に蒸発する。溶剤には、管と付属物の両方の表面と相互作用するという性質があり、管部分を付属物から物理的に取り外すのにある量の力を要するような一種の物理的または化学的結合手段が生じることがある。この力は、一般に、表面に溶剤を塗布した後には、溶剤がない状態で管を付属物内へ単に物理的に挿入した場合に比べて、はるかに大きくなる。同様に、利用されている他の接着技術は、UV硬化性接着剤を含み、溶剤の代わりに、管の表面に液体の接着剤が塗布されて、管が付属物内へ挿入される。管を付属物内へ嵌め込み終わった後、アセンブリのこの部分はUV(紫外)光にさらされ、UV光は一般に接着剤を活性化し、最終的な固体の形状に硬化させ、管は付属物に接着結合される。組立て中、場合によっては、付属物が管の一方の端部上に溶剤結合され、管の他方の端部ではUV硬化性接着剤を使用して付属物が管に嵌め込まれる状況があり得る。PVC管材は、上記に参照した異なる材料タイプから作製された様々な付属物を用いるこれらの操作のすべてにとって最も有用であることが実証されている。少なくとも環境上、規制上、および/または立法上の理由で、医療用管材を作製する材料として可塑化PVCを使用することは回避することが必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
[003]本発明は、好ましくはPVCを含有しない共押出成形された少なくとも2つのポリマー材料から構成された多層管の製造を企図し、それによって、2つの材料は互いに確実に結合され、したがって、2つの材料の外側管材層は露出した外面上で、ルアーまたは医療用途で使用される他の付属物、特に医療用の流体送達および治療用途で一般に使用される市販のポリカーボネートまたはABS材料から構成されたルアーなど、従来の管状構成要素の中央チャネルの内面に容易かつ確実に結合される。
【0004】
[004]本発明によれば、ポリカーボネート、アクリル、あるいはアクリロニトリル部分含有コポリマーまたはアクリロニトリルもしくはアクリル部分含有コポリマーの1つまたは複数から構成され、内壁によって境界を画された長手方向軸を有する中空の中央管状通路を画定する事前に製作された管状体に、ポリマー管を同軸に結合する方法が提供され、この方法は、
共役ビニル部分で官能化されたエチレンコポリマーから構成された外側管状層を、熱可塑性エラストマー材料から構成された少なくとも1つの内側管状層とともに共押出成形して、官能化エチレンコポリマーから構成された外面、長手方向軸を有する中央管状通路、および両側の端部を有する相手管を形成する図3のステップ300と、
これらの端部の少なくとも一方の端部の選択された軸方向の長さに沿って相手管の外面を、硬化または乾燥したとき処理済みの外面を管状体の内壁に接着する材料で処理する図3のステップ310と、
選択された軸方向の長さに沿って処理済み端部の外面が管状体の内壁に嵌合するように、相手管の処理済み端部を管状体の中央管状通路内へ同軸に挿入し、嵌合接合部を形成する図3のステップ320と、
処理済みの外面が内壁に結合するように、嵌合接合部を硬化または乾燥させる図3のステップ330とを含む。
【0005】
[005]そのような方法では、処理するステップは、少なくとも一方の端部の外面をアルコールもしくはケトンまたはUVもしくは可視光硬化性剤含有材料で被覆するステップを含むことができる。
【0006】
[006]そのような方法では、硬化させるステップは、相手管の処理済み端部が挿入された後に所定の時間にわたって、嵌合接合部を乾燥させるステップ、または嵌合接合部をUVもしくは可視光にさらすステップの少なくとも1つを含むことができる。
【0007】
[007]そのような方法では、アルコールまたはケトンは、典型的には、脂肪族アルコールまたはケトンを含み、接着材料は、アクリレート含有部分を含む。
【0008】
[008]そのような方法は、エチレンコポリマーがメチルアクリレート含有部分、エチルアクリレート含有部分、またはビニルアセテート含有部分で官能化されることを選択する図4のステップ340をさらに含むことができる。
【0009】
[009]そのような方法は、熱可塑性エラストマー材料がポリオレフィンエラストマー材料から構成されることを選択するステップをさらに含むことができる。
【0010】
[0010]相手管の外側層は、少なくとも約18重量%の共役ビニル部分から構成されることができる。
【0011】
[0011]本発明の別の態様では、結合された管状アセンブリが提供され、このアセンブリは、
ポリカーボネート、アクリル、またはアクリロニトリル部分含有コポリマーの1つまたは複数から構成され、内壁によって境界を画された長手方向軸を有する中空の中央管状通路を画定する事前に製作された管状体と、
共役ビニル部分で官能化されたエチレンコポリマーから構成された外側管状層が、熱可塑性エラストマー材料から構成された少なくとも1つの内側管状層に接着されることから構成され、官能化エチレンコポリマーから構成された外面、長手方向軸を有する中央管状通路、および両側の端部を有する多層相手管とを備え、
相手管の選択された軸方向の長さに沿って相手管の一方の端部の外面が管状体の内壁に嵌合するように、相手管の端部の一方が、事前に製作された管状体の中央管状通路内へ同軸に挿入され、
嵌合された外面および内壁が互いに結合される。
【0012】
[0012]そのようなアセンブリでは、エチレンコポリマーは、好ましくは、メチルアクリレート含有部分、エチルアクリレート含有部分、またはビニルアセテート含有部分で官能化される。
【0013】
[0013]そのようなアセンブリでは、熱可塑性エラストマー材料は、好ましくは、ポリオレフィンエラストマー材料から構成される。
【0014】
[0014]そのようなアセンブリでは、相手管の外側層は、少なくとも約18重量%の共役ビニル部分から構成されることができる。
【0015】
[0015]本発明の別の態様では、事前に製作された管状ポリマー体に取り付けるためのポリマー管を製作する方法が提供され、この方法は、
共役ビニル部分で官能化されたエチレンコポリマーを選択する図4のステップ340と、
選択されたエチレンコポリマーから構成された外側管状層を、熱可塑性エラストマー材料から構成された少なくとも1つの内側管状層とともに共押出成形して、官能化エチレンコポリマーから構成された外面、長手方向軸を有する中央管状通路、および両側の端部を有する相手管を形成し、少なくとも一方の端部を事前に製作された管状ポリマー体の中央通路内へ挿入する図4のステップ350とを含む。
【0016】
[0016]そのような方法は、官能化エチレンコポリマーがメチルアクリレート含有部分、エチルアクリレート含有部分、またはビニルアセテート含有部分で官能化されることを選択するステップをさらに含むことができる。
【0017】
[0017]そのような方法は、熱可塑性エラストマー材料がポリオレフィンエラストマー材料から構成されることを選択するステップをさらに含むことができる。
【0018】
[0018]そのような方法は、官能化エチレンコポリマーが少なくとも約18重量%の共役ビニル部分から構成されることを選択するステップをさらに含むことができる。
【0019】
[0019]本発明の別の態様では、事前に製作された管状ポリマー体に取り付けるためのポリマー管が提供され、ポリマー管は、
選択されたエチレンコポリマーから構成された外側管状層を備え、
外側層が、熱可塑性エラストマー材料から構成された少なくとも1つの内側管状層とともに共押出成形され、
外側および内側の共押出成形層が互いに接着されて、官能化エチレンコポリマーから構成された外面、長手方向軸を有する中央管状通路、および両側の端部を有する相手管を形成し、少なくとも一方の端部を事前に製作された管状ポリマー体の中央通路内へ挿入する。
【0020】
[0020]そのような管では、官能化エチレンコポリマーは、好ましくは、メチルアクリレート含有部分、エチルアクリレート含有部分、またはビニルアセテート含有部分で官能化される。
【0021】
[0021]そのような管では、熱可塑性エラストマー材料は、好ましくは、ポリオレフィンエラストマー材料を含む。
【0022】
[0022]そのような管では、官能化エチレンコポリマーは、少なくとも約18重量%の共役ビニル部分から構成されることができる。
【0023】
[0023]添付の図面は、本発明の1つまたは複数の非限定的な例を示す。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】[0024]選択された軸方向の長さALを有する終端部部分を有する本発明による多層管の概略斜視図である。
図2】[0025]終端部部分が事前に製作された管状体の中央の流体流れチャネル端部内へ同軸に挿入されている、図1の管の側面横断面図である。
図3】[0026]本発明による1つのプロセスまたは方法の概略流れ図である。
図4】[0027]本発明による別のプロセスまたは方法の概略流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
[0028]これらの図を参照しながら、本発明の例示的な実施形態を参照する。可能な場合は常に、図面全体にわたって同じ参照番号を使用して、同じまたは同様の部分を指す。
【0026】
[0029]図1図2を参照すると、本発明による相手管10は、官能化エチレンコポリマーから構成された第1の外側層12を、押出成形可能な熱可塑性エラストマー材料から構成された第1の内側層14の外面14aと共押出成形して結合係合させることによって製作される。任意選択で所望される場合、押出成形可能なポリマー材料の1つまたは複数の追加の層19を層12、14の材料とともに共押出成形して、層12、14と連続して結合係合させ、3層以上の管10を形成することもできる。
【0027】
[0030]エチレンコポリマー層12は、典型的には、アクリレートまたはビニルアセテート部分などのポリマーの構造内で共役されたビニル部分で官能化されたエラストマーまたは熱可塑性化合物の1つまたは複数を含むように選択される。エチレンコポリマーは、好ましくは、メチルアクリレート、エチルアクリレート、またはビニルアセテート部分の1つまたは複数から選択された官能基で官能化される。官能基は、典型的には、エチレンコポリマーの少なくとも約18重量%を構成する。
【0028】
[0031]エチレンコポリマー層材料12は、所望される場合、染料、着色剤、難燃剤、酸化防止剤、耐熱剤、可塑剤、耐衝撃性改質剤、定着剤、安定剤などを含む1つまたは複数の添加剤を含むことができる。
【0029】
[0032]層12の厚さは、典型的には、約0.00635mm(0.00025”)〜約0.254mm(0.010”)の範囲である。市販のエチレンコポリマーの例には、Westlake EMAC(登録商標)SP2268という24重量%のメチルアクリレートコモノマーを有するエチレン−メチル−アクリレートコポリマー、Westlake Chemical、Westlake Center、2801 Post Oak Boulevard、Houston、Texasから入手可能なWestlake Tymax GA7001という無水物改質エチレンメチルアクリレートコポリマー、Dow EA 103という19.5重量%のエチルアクリレートコモノマーを有するエチレン−エチルアクリレートコポリマー、DuPont Elvax 260という28重量%のビニルアセテートコモノマーを有するエチレン−ビニルアセテートコポリマー、およびCelanese Ateva 1821Aという18重量%のビニルアセテートコモノマーを有するエチレン−ビニルアセテートコポリマーがある。
【0030】
[0033]第1の内側層14が構成される熱可塑性エラストマー材料(TPE)は、好ましくは、ポリオレフィンエラストマー材料であり、好ましくは、押出成形可能であり、高温で溶融物として処理可能であり、著しいクリープがなく、概して弾性率が低く、室温で繰り返し伸ばすことができるが応力が解放されるとほぼ元の長さに戻る能力を有する可撓性材料である1つまたは複数のポリマーである。概して認識されているタイプのTPEの中でも、以下の従来のタイプ、すなわち、硬質の熱可塑性相が軟質のエラストマー相に機械的または化学的に結合された結果、2つの相を組み合わせた特性を有するTPEから構成される2相システム、ならびにより新しいタイプのTPE、すなわち、メタロセン触媒ポリオレフィンプラストマおよびエラストマー、ならびに反応器で作製された熱可塑性ポリオレフィンエラストマーが、層14内での使用に適している。従来のTPEの中には、a)硬質のポリスチレン相およびエチレン、ブタジエン、イソプレン、または水素化ブタジエンをベースとするエラストマーポリオレフィン相を含むスチレンジブロックおよびトリブロックコポリマー、b)ポリエチレンまたはポリプロピレン材料にエチレンおよびプロピレンゴムを混ぜ合わせたものを含むポリオレフィンベースの混合物、ならびにc)ポリエチレンまたはポリプロピレン材料に加硫ゴム成分を混ぜ合わせたものを含むポリオレフィンベースの合金がある。新しいタイプのTPEの中には、a)ブタジエン、ヘキセン、またはオクテンなどのコモノマーとしての様々な直鎖状短鎖αオレフィンのアルケンを含むメタロセン触媒ポリエチレンコポリマー、b)ポリプロピレンなどの硬質相を1つの反応器内で作製し、別の反応器へ移送し、硬質相内でポリエチレン−プロピレンゴムなどのエラストマー材料をその場で重合させる、デュアル反応器に基づくポリオレフィン、c)ポリエチレンブロックおよびポリエチレン−オクテンブロックをベースとする様々なポリエチレンブロックコポリマーを含むポリオレフィンエラストマー、ならびにd)分子量が非常に低い直鎖状の低密度ポリエチレンがある。
【0031】
[0034]Exxon 4049は、適した市販のTPEの一例であり、層14内では前述のTPEのどれを利用してもよい。
【0032】
[0035]層14のTPE材料は、所望される場合、染料、着色剤、難燃剤、酸化防止剤、耐熱剤、可塑剤、耐衝撃性改質剤、定着剤、安定剤などを含む1つまたは複数の添加剤を含むことができる。
【0033】
[0036]管状体20は、典型的には、流体源から患者もしくはレセプタクルへ医療用流体を無菌状態で送達するための管の接続などの医療用途で使用されるルアー、プラスチック管コネクタ、または他の付属物の形状に形成される。流体は、閉鎖したシステム内に封止され、管材およびコネクタは、封止システム内に収容された流体を維持する。管状体20は、最も好ましくは、事前に製作された安定したポリマー材料から構成される。管状体20が構成されるポリマー材料は、典型的には、ポリカーボネートまたはABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー)材料であるが、ナイロンなど、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリアセタール、またはポリアミドとすることもできる。
【0034】
[0037]管状体20が構成されるポリマー材料は、所望される場合、染料、着色剤、難燃剤、酸化防止剤、耐熱剤、耐衝撃性改質剤、安定剤などを含む1つまたは複数の添加剤を含むことができる。
【0035】
[0038]管10は、通路22内へ挿入して管状体20(典型的には、ルアーの形状)の中央流体通路22の内壁面22aに結合する目的で、外面18と、選択された軸方向の長さALとを有する終端部11を有する。図1図2に示すように、管の端部11は、軸A1が管状体20の軸A2と概して同軸に位置合わせされるように、管状体20の通路22内へ挿入される。通路22の横断面直径D2は、好ましくは、管10の端部11の横断面直径D1に相補型である。直径D2は、通路22内の端部11の滑合を確実にするために、D1よりわずかに小さく(0.01〜約0.5ミクロン小さく)することができる。通路22内へ端部11を挿入すると、外面18は通路22の内面22aに係合し、挿入前に表面18に塗布されていた溶剤または接着剤が、選択された軸方向の長さAL全体に沿って両方の表面18および22aの上に確実に分散される。
【0036】
[0039]管状体20は、典型的には、同軸A1−A2に位置合わせされた別個の中空の中央通路部分22、24を有し、中央通路部分22、24は、異なる横断面直径D2およびD3を有し、D3は、典型的にはD2より大きく、したがって当たり面25を形成し、端部11を軸方向に通路22内へ通路22を通って強制的に手動で挿入しようとすると、管10の終端部11の広い方のD1の終端面17(D2とほぼ同じまたはわずかに大きい)は、当たり面25で止まって当接する。
【0037】
[0040]表面18の処理に溶剤が選択される場合、溶剤は、典型的には、シクロヘキサノール、シクロヘキサノン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、およびメチルエチルケトンの1つまたは複数から選択される。溶剤処理は、典型的には、管状体20の軸方向の通路22内へ端部11を挿入する前に、管10の端部11の表面18に溶剤を塗布することを含む。表面18の処理に接着剤が選択される場合、接着剤は、最も好ましくは、UVまたは可視光硬化性液である。接着剤は、好ましくは、シアノアクリレート、エポキシ、シリコーン、またはポリウレタンなどのアクリレート化合物を含む。
【0038】
[0041]試験結果:様々な管材試験片が、フロリダ州クリアウォーターのGeneral Cable CompanyのGenca Division製の「Tri Die」という押出成形装置などの押出成形工具を使用して、以下の表Iに指定の材料を使用して、押出成形によって単層の形状で製作され、また共押出成形によって多層の形状で製作された。管材試験片は、外径4.75mm(0.187”)×内径3.175mm(0.125”)の寸法および全体的な壁の厚さ=0.8001mm(0.0315”)で押出成形され、結合のための外面層は、5.5ミル±1.5ミルであった。当技術分野では知られているように、押出成形または共押出成形プロセスは、ポリマー材料(複数可)を溶融させ、溶融された材料(複数可)を圧力下で適切なダイヘッドに通して、管状の押出成形物または共押出成形物を形成し、次いで従来の水槽または水真空タンクによって冷却して、最終生成物を形成することによって実施される。そのように製作された管材試験片は、次いで、以下に指定の市販のルアーに結合され、次いで引っ張り試験で結合強度が調べられた。試験サンプルが準備され、利用された試験機器およびパラメータは次のとおりである。
【0039】
[040]UV硬化接着剤を使用して準備されたサンプル
1.管サンプルが20.32cm(8インチ)に切断され、管の端部は70%のイソプロピルアルコールで洗浄され、空気乾燥させられた。
【0040】
2.小型の塗布器によって管の洗浄済み端部の1.27cm(1/2インチ)の長さにUV接着剤が塗布され、ルアー内へ挿入された。使用されたUV接着剤は、MD Medical Device、UV Light Curing Adhesive and Coatings、Ultra Light−Weld(登録商標)1191−M、Dymax Corporation、Adhesives & Adhesive Equipment、318 Industrial Lane、Torrington、CT 06790である。
【0041】
3.次いで、管は、Loctite、Zeta 7411、Model 98027、UV Flood Curing System、Rocky Hill、CT 06067、SN0603A23というUVランプを使用して、45秒間硬化された。
【0042】
4.その後、管は24時間試験された(22.22℃(72F)/相対湿度50%)。
【0043】
[0042]溶剤(シクロヘキサノン)結合を使用して準備されたサンプル
1.管サンプルが20.32cm(8インチ)に切断され、管の端部は70%のイソプロピルアルコールで洗浄され、空気乾燥させられた。
【0044】
2.小型の塗布器によって管の洗浄済み端部の1.27cm(1/2インチ)にシクロヘキサノン(100%純粋)が塗布され、ルアー内へ挿入された。
【0045】
3.管は、24時間乾燥させられた後、機械試験にかけられた(22.22℃(72F)/相対湿度50%)。
【0046】
[0043]市販のABSおよびポリカーボネートルアーに結合された管材アセンブリの試験で使用された機械試験機器およびパラメータは、以下に指定のとおりである。張力に関してサンプルを試験してサンプルにかかる力を記録することができる機械試験機器は、当技術分野ではよく知られており、Instron(826 University Avenue、Norwood、MA、米国)またはLloyd Instruments Ltd(West Sussex、英国)製などの機器が、試験に有用である。そのような計器は、可動のクランプに取り付けられた荷重計を含み、不動のクランプまたは掴み具を含む。通常、サンプルは、上部クランプと下部クランプとの間で締め付けられ、一方のクランプは、制御速度で動かされて、クランプが動いている間にサンプルが受ける力を記録する。下記の試験では、管およびルアーアセンブリは機器クランプ内に固定され、管をルアーから取り外すための最大の力が、ポンド単位で測定される。そのような試験は、引っ張り試験と呼ばれる。
【0047】
1.試験機器クランプが7.62cm(3インチ)離して設定される。
【0048】
2.管のルアー端部が上部クランプの中心で締め付けられる。
【0049】
3.管の留められていない端部が、下部クランプの中心で締め付けられる。
【0050】
4.引っ張り試験が開始され、1分当たり12.7cm(5インチ)の速度で管がルアーから引き出されるまで循環させられる。
【0051】
5.管をルアーから引っ張り出すための重量ポンド(lbs)が記録され、管がクランプから取り外される。
【0052】
6.各タイプのルアー/管の組合せに対して、サンプルごとにステップ1〜5を繰り返す(10回)。
【0053】
アセンブリおよび引っ張り試験で使用された市販のルアー試験片は、以下の識別情報および仕様でQosin.comから購入された。
【0054】
1.部分番号11150、めすルアーロックコネクタ、内径4.877mm(0.192インチ)〜4.648mm(0.183インチ)/外径6.452mm(0.254インチ)〜6.604mm(0.260インチ)、材料:ポリカーボネート
2.部分番号65252、めすルアーコネクタ、透明、内径5.004mm(0.197インチ)〜4.699mm(0.185インチ)、材料:ABS。
【0055】
[0042]引っ張り試験の目的で製作された試験片管は、単層形式と多層形式の両方で製作され、以下の表IでそれぞれMまたはMLXと呼ぶ。試験された試験片管は、表Iのすぐ下に指定する市販のTPEおよび官能化エチレンコポリマー材料から製作された。多層(MLX)の試験片が製作された場合はそれぞれ、MLX試験片の外側層は、官能化エチレンコポリマーから構成された。
【0056】
[0043]
【0057】
【表1】
【0058】
[0044]表I、サンプル管−押出成形または共押出成形された材料
単層−ルアーに溶剤結合される
[1]100%のExxon EXACT 4049
[2](混合物)70重量%のExxon EXACT 4049/30重量%のDow Amplify 1052H
[3](混合物)50重量%のExxon EXACT 4049/50重量%のDow Amplify 1052H
[4]100%のDow Amplify 1052H、Dowから入手可能な高濃度の無水マレイン酸改質ポリオレフィン
[5]100%のDow EA 103
[6]100%のDuPont Elvax 260
[7]100%のWestlake 2268
[8]100%のWestlake GA 7001(EMA/無水マレイン酸コポリマー)
二重層−外側層がルアーに溶剤結合される
[9]外側−100%のDow EA 103/内側−100%のExxon EXACT 4049
[10]外側−100%のDuPont Elvax 260/内側−100%のExxon EXACT 4049
[11]外側−100%のCelanese Ateva EVA 1821A/内側−100%のExxon 4049
単層−ルアーに接着結合される
[12]100%のExxon EXACT 4049
[13](混合物)70重量%のExxon EXACT 4049/30重量%のDow Amplify 1052H
[14](混合物)50重量%のExxon EXACT 4049/50重量%のDow Amplify 1052H
二重層−外側層がルアーに接着結合される
[15]外側−100%のDow EA 103/内側−100%のExxon EXACT 4049
[16]外側−100%のDuPont Elvax 260/内側−100%のExxon EXACT 4049
[17]外側−100%のCelanese EVA 1821A/内側−100%のExxon EXACT 4049
[0045]表Iのデータが示すように、効果の最も低い官能化ポリマー組成物(18重量%のEVA/TPE)から構成された外面層を有する多層管10は(多層または単層の形状にかかわらない)、典型的な無極性ポリマー材料(TPE)に対して結合強度の著しい改善を提供する。データが示すように、ABSルアーに結合されたときの約0.5897kg(1.3ポンド)未満(溶剤方法)および約1.905kg(4.2ポンド)未満(UV硬化性接着剤)という非官能化ポリマー(TPE)の結合強度と比較すると、効果の最も低い官能化ポリマー材料(18重量%のEVA/TPE)の結合強度は、溶剤を使用した場合は少なくとも約1.361kg(3ポンド)であり、UV硬化性接着剤を使用した場合は少なくとも約2.041kg(4.5ポンド)であった(ABSルアーに結合)。
【0059】
[0046]データがやはり示すように、溶剤を使用して約1.633kg(3.60ポンド)および接着剤を使用して約2.218kg(4.89ポンド)という非官能化ポリマー(TPE)の結合強度と比較すると、ポリカーボネートルアーに結合されたときの効果の最も低い官能化ポリマー材料の1つ(18重量%のEVA/TPE)の結合強度は、溶剤を使用した場合は少なくとも約2.477kg(5.46ポンド)であり、接着剤を使用した場合は少なくとも約2.44kg(5.38ポンド)であった。
本発明は以下の態様を含む。
[1]
ポリカーボネート、アクリル、またはアクリロニトリル含有コポリマーの1つまたは複数から構成され、内壁によって境界を画された長手方向軸を有する中空の中央管状通路を画定する事前に製作された管状体に、ポリマー管を同軸に結合する方法であって、
共役ビニル部分で官能化されたエチレンコポリマーから構成された外側管状層を、熱可塑性エラストマー材料から構成された少なくとも1つの内側管状層とともに共押出成形して、前記官能化エチレンコポリマーから構成された外面、長手方向軸を有する中央管状通路、および両側の端部を有する相手管を形成するステップと、
前記端部の少なくとも一方の端部の選択された軸方向の長さに沿って前記相手管の前記外面を、硬化または乾燥したとき前記処理済みの外面を前記管状体の前記内壁に接着する材料で処理するステップと、
前記選択された軸方向の長さに沿って前記処理済み端部の前記外面が前記管状体の前記内壁に嵌合するように、前記相手管の前記処理済み端部を前記管状体の前記中央管状通路内へ同軸に挿入し、嵌合接合部を形成するステップと、
処理済みの外面が前記内壁に結合するように、前記嵌合接合部を硬化または乾燥させるステップとを含む方法。
[2]
処理する前記ステップが、前記少なくとも一方の端部の前記外面をアルコールもしくはケトンまたはUVもしくは可視光硬化性剤含有材料で被覆するステップを含む、[1]に記載の方法。
[3]
硬化させる前記ステップが、前記相手管の前記処理済み端部が挿入された後に所定の時間にわたって、前記嵌合接合部を乾燥させるステップ、または前記嵌合接合部をUVもしくは可視光にさらすステップの少なくとも1つを含む、[2]に記載の方法。
[4]
前記アルコールまたはケトンが、脂肪族アルコールまたはケトンを含み、前記接着材料が、アクリレート含有部分を含む、[2]に記載の方法。
[5]
前記エチレンコポリマーがメチルアクリレート含有部分、エチルアクリレート含有部分、またはビニルアセテート含有部分で官能化されることを選択するステップをさらに含む、[1]に記載の方法。
[6]
前記熱可塑性エラストマー材料がポリオレフィンエラストマー材料から構成されることを選択するステップをさらに含む、[1]に記載の方法。
[7]
前記相手管の前記外側層が、少なくとも約18重量%の前記共役ビニル部分から構成される、[1]に記載の方法。
[8]
結合された管状アセンブリであって、
ポリカーボネート、アクリル、またはアクリロニトリル含有コポリマーの1つまたは複数から構成され、内壁によって境界を画された長手方向軸を有する中空の中央管状通路を画定する事前に製作された管状体と、
共役ビニル部分で官能化されたエチレンコポリマーから構成された外側管状層が、熱可塑性エラストマー材料から構成された少なくとも1つの内側管状層に接着されることから構成され、前記官能化エチレンコポリマーから構成された外面、長手方向軸を有する中央管状通路、および両側の端部を有する多層相手管とを備え、
前記相手管の前記端部の一方が、前記相手管の選択された軸方向の長さに沿って前記相手管の前記一方の端部の前記外面が前記管状体の前記内壁に嵌合するように、前記事前に製作された管状体の前記中央管状通路内へ同軸に挿入され、
前記嵌合された外面および内壁が互いに結合される、管状アセンブリ。
[9]
前記エチレンコポリマーが、メチルアクリレート含有部分、エチルアクリレート含有部分、またはビニルアセテート含有部分で官能化される、[8]に記載の管状アセンブリ。
[10]
前記熱可塑性エラストマー材料が、ポリオレフィンエラストマー材料から構成される、[8]に記載の管状アセンブリ。
[11]
前記相手管の前記外側層が、少なくとも約18重量%の前記共役ビニル部分から構成される、[8]に記載の管状アセンブリ。
[12]
事前に製作された管状ポリマー体に取り付けるためのポリマー管を製作する方法であって、
共役ビニル部分で官能化されたエチレンコポリマーを選択するステップと、
前記選択されたエチレンコポリマーから構成された外側管状層を、熱可塑性エラストマー材料から構成された少なくとも1つの内側管状層とともに共押出成形して、前記官能化エチレンコポリマーから構成された外面、長手方向軸を有する中央管状通路、および両側の端部を有する相手管を形成し、少なくとも一方の端部を前記事前に製作された管状ポリマー体の中央通路内へ挿入するステップとを含む方法。
[13]
前記官能化エチレンコポリマーがメチルアクリレート含有部分、エチルアクリレート含有部分、またはビニルアセテート含有部分で官能化されることを選択するステップをさらに含む、[12]に記載の方法。
[14]
前記熱可塑性エラストマー材料がポリオレフィンエラストマー材料から構成されることを選択するステップをさらに含む、[12]に記載の方法。
[15]
前記官能化エチレンコポリマーが少なくとも約18重量%の前記共役ビニル部分から構成されることを選択するステップをさらに含む、[12]に記載の方法。
[16]
事前に製作された管状ポリマー体に取り付けるためのポリマー管であって、
選択されたエチレンコポリマーから構成された外側管状層を備え、
前記外側層が、熱可塑性エラストマー材料から構成された少なくとも1つの内側管状層とともに共押出成形され、
前記外側および内側の共押出成形層が互いに接着されて、前記官能化エチレンコポリマーから構成された外面、長手方向軸を有する中央管状通路、および両側の端部を有する相手管を形成し、少なくとも一方の端部を前記事前に製作された管状ポリマー体の中央通路内へ挿入する、ポリマー管。
[17]
前記官能化エチレンコポリマーが、メチルアクリレート含有部分、エチルアクリレート含有部分、またはビニルアセテート含有部分で官能化される、[16]に記載のポリマー管。
[18]
前記熱可塑性エラストマー材料が、ポリオレフィンエラストマー材料から構成される、[16]に記載のポリマー管。
[19]
前記官能化エチレンコポリマーが、少なくとも約18重量%の前記共役ビニル部分から構成される、[16]に記載のポリマー管。

図1
図2
図3
図4