【文献】
中国総合通信局,「中国地域における大災害発生時の情報流通の確保に関する検討会」報告書案に対する意見募集結果の公表について 別添3,総務省,2011年10月20日,URL,http://www.soumu.go.jp/soutsu/chugoku/hodo_2011/2011jo052-1.html
【文献】
株式会社エフエムくらしき/本社スタジオ,緊急告知FMラジオ「こくっち」,2011年12月 9日,URL,https://web.archive.org/web/20111209215753/http://www.fmkurashiki.com/urgent/
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第二放送出力手段は、前記放送信号に含まれる放送属性が緊急告知放送である場合は、前記放送信号に含まれるアドレスと前記第二受信機の記憶手段に記憶されたアドレスとが一致しない場合であっても前記放送情報を出力することで放送を行う、
請求項7に記載の告知放送システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の告知放送システムでは、受信機が各住戸に一つしか設置されていないため、ユーザは住戸内における受信機が設置されている位置の近傍でないと告知放送を聴取することが出来ない状況にあった。ここで、緊急告知放送等の緊急性の高い告知放送等は、録音したものを再生して聴取するのではなく通常の放送出力として現行で聴取する必要があるが、例えばユーザが住戸内における受信機が設置されている部屋以外の部屋に居る際に受信機が緊急告知放送を行った場合、当該緊急告知放送を聞き逃してしまう可能性があった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ユーザが告知放送を聞き逃してしまうという可能性を低減させることを可能とする、告知放送システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の告知放送システムは、放送情報を含む放送信号を受信して少なくとも告知放送を行う第一受信機、及び第二受信機を備える告知放送システムであって、
前記第一受信機と前記第二受信機とは、相互に同一の住戸に配置されており、前記第一受信機は、放送センターから送信された前記放送信号を受信する第一下り受信手段と、前記第一下り受信手段により放送信号を受信した場合、前記放送情報を出力することで放送を行う第一放送出力手段と、前記第一下り受信手段により放送信号を受信した場合、当該放送信号を前記第二受信機に対して送信する第一送信手段と、を備え、前記第二受信機は、前記第一送信手段から送信された前記放送信号を受信する第二受信手段と、前記第二受信手段により放送信号を受信した場合、前記放送情報を出力することで放送を行う第二放送出力手段と、を備え、前記第一送信手段は、前記放送信号に含まれる放送属性が、前記第一受信機の記憶手段に記憶された送信を行うことを所望しない放送属性と同一である場合、当該放送信号を前記第二受信機に対して送信しない。
【0008】
また、請求項2に記載の告知放送システムは、請求項1に記載の告知放送システムであって、
前記第一受信機の記憶手段に記憶された送信を行うことを所望しない放送属性は、少なくとも、町内会情報又は地域イベント開催情報に対応している。
【0009】
また、請求項3に記載の告知放送システムは、
放送情報を含む放送信号を受信して少なくとも告知放送を行う第一受信機、及び第二受信機を備える告知放送システムであって、前記第一受信機は、放送センターから送信された前記放送信号を受信する第一下り受信手段と、前記第一下り受信手段により放送信号を受信した場合、前記放送情報を出力することで放送を行う第一放送出力手段と、前記第一下り受信手段により放送信号を受信した場合、当該放送信号を前記第二受信機に対して送信する第一送信手段と、
音声を入力する入力手段と、前記入力手段により入力された音声を格納する格納手段と、を備え、前記第二受信機は、前記第一送信手段から送信された前記放送信号を受信する第二受信手段と、前記第二受信手段により放送信号を受信した場合、前記放送情報を出力することで放送を行う第二放送出力手段と、前記第一受信機の格納手段に格納された音声に対応する音声を格納する格納手段と、音声の再生指示の入力を受け付ける再生指示手段と、を備え、前記再生指示手段が音声の再生指示の入力を受け付けた場合、前記第二受信機の前記第二放送出力手段は、前記第二受信機の格納手段に格納された音声を再生し、前記第二受信機は、音声が再生された旨の信号を前記第一受信機に送信し、前記第一受信機は、当該音声が再生された旨の信号を前記第二受信機から受信した場合に、音声が再生されたことに関する表示を行う。
【0010】
また、請求項4に記載の告知放送システムは、請求項
1から3のいずれか一項に記載の告知放送システムであって、
前記第一受信機と前記第二受信機とは無線接続される。
【0011】
また、請求項5に記載の告知放送システムは、請求項
1から4のいずれか一項に記載の告知放送システムであって、
一つの前記第一受信機に対して複数の前記第二受信機が接続される。
【0012】
また、請求項6に記載の告知放送システムは、請求項5に記載の告知放送システムであって、
前記第二受信機は、前記第二放送出力手段において放送を行うか否かの判断を行うためのアドレスを記憶する記憶手段を備え、前記第二放送出力手段は、前記放送信号に含まれるアドレスと前記第二受信機の記憶手段に記憶されたアドレスが一致した場合に前記放送情報を出力し、放送を行う。
【0013】
また、請求項7に記載の告知放送システムは、請求項
6に記載の告知放送システムであって、
前記第一放送出力手段及び前記第二放送出力手段は前記放送信号に含まれる放送属性に基づいて放送を行うか否かの判断を行う。
【0014】
また、請求項8に記載の告知放送システムは、請求項
7に記載の告知放送システムであって、
前記第二放送出力手段は、前記放送信号に含まれる放送属性が緊急告知放送である場合は、前記放送信号に含まれるアドレスと前記第二受信機の記憶手段に記憶されたアドレスとが一致しない場合であっても前記放送情報を出力することで放送を行う。
【0015】
また、請求項9に記載の告知放送システムは、請求項
5から8のいずれか一項に記載の告知放送システムであって、
前記第一受信機は、複数の第一受信機の相互間で複数のグループを構成するためのグループアドレスを記憶する第一記憶手段を備え、前記第一放送出力手段は、前記放送信号に含まれるアドレスと当該第一記憶手段に記憶されたグループアドレスとが一致した場合に前記放送情報を出力して放送を行い、前記第二受信機は、複数の第二受信機の相互間で複数のグループを構成するためのグループアドレスを記憶する第二記憶手段を備え、前記第二放送出力手段は、前記放送信号に含まれるアドレスと当該第二記憶手段に記憶されたグループアドレスとが一致した場合に前記放送情報を出力して放送を行い、前記第一記憶手段と第二記憶手段には、同一又は異なるグループアドレスを記憶することが可能である。
【0016】
また、請求項10に記載の告知放送システムは、請求項1から9のいずれか一項に記載の告知放送システムであって、
前記第二受信機は、前記第一受信機を介さずに前記放送センターからラジオ放送信号を受信するチューナーを備えた。
【0017】
また、請求項11に記載の告知放送システムは、請求項1から10のいずれか一項に記載の告知放送システムであって、
前記第二受信機は、信号を第一受信機に対して送信する第二送信手段を備え、前記第一受信機は、前記第二送信手段から送信された信号を受信する第一上り受信手段を備える。
【0018】
また、請求項12に記載の告知放送システムは、請求項
11に記載の告知放送システムであって、前記第二受信機は、ユーザから報知指示の入力を受け付ける報知指示手段を備え、前記第一受信機は、報知処理を行う報知手段を備え、前記報知指示手段が操作された場合、前記第二送信手段は、前記第一上り受信手段に対して報知信号を送信し、前記第一上り受信手段に対して報知信号が送信された場合、前記報知手段は、報知処理を行う。
【0019】
また、請求項13に記載の告知放送システムは、請求項1から12のいずれか一項に記載の告知放送システムであって、前記第一受信機又は前記第二受信機は、試験的稼動を指示する試験指示手段を備え、いずれかの前記試験指示手段が操作された場合、前記第一放送出力手段、前記第一送信手段、前記第二受信手段、及び前記第二放送出力手段を試験的に動作させる。
【発明の効果】
【0020】
請求項1に記載の告知放送システムによれば、第一受信機は受信した放送信号を送信することができ、第二受信機は第一受信機より送信された放送信号を受信して告知放送を行うことができるため、ユーザが第一受信機の近傍に居ない場合であっても第二受信機を介して告知放送を聴取することが可能であり、ユーザが告知放送を聞き逃してしまうという可能性を低減させることが可能である。
また、第二受信機において、出力する必要がないとユーザが判断した告知放送信号については、第一受信機から第二受信機に対して送信しないことが可能であり、第二受信機が受信する放送信号の属性を第一受信機側で制御することが可能である。
また、請求項3に記載の告知放送システムによれば、第一受信機は受信した放送信号を送信することができ、第二受信機は第一受信機より送信された放送信号を受信して告知放送を行うことができるため、ユーザが第一受信機の近傍に居ない場合であっても第二受信機を介して告知放送を聴取することが可能であり、ユーザが告知放送を聞き逃してしまうという可能性を低減させることが可能である。また、第一受信機の入力手段において入力した音声を第二受信機で再生することができるため、第一受信機近傍のユーザから第二受信機近傍の別のユーザに対してメッセージを送信することが可能である。
【0021】
また、請求項
4に記載の告知放送システムによれば、第一受信機から無線送信された放送信号に係る放送情報が第二受信機から出力されて放送されるため、ユーザが、受信機を設置した特定の位置に居ない場合であっても、当該第二受信機を携帯することで告知放送を聴取することが可能となる。また、第一受信機と第二受信機とを有線接続することが困難な場所においても告知放送を聴取することが可能である。
【0022】
また、請求項
5に記載の告知放送システムによれば、第二受信機を複数の位置に分散させて設置することが可能であり、告知放送を複数の位置において聴取することができるため、ユーザが告知放送を聞き逃してしまうという可能性をより一層低減させることが可能である。
【0023】
また、請求項
6に記載の告知放送システムによれば、第二受信機の記憶手段に記憶されたアドレスと同一のアドレスを含む放送信号に係る放送情報のみを当該第二受信機において出力することが可能であるため、放送信号に含ませるアドレスを適宜設定することによって、複数の第二受信機のうちいずれの第二受信機において告知放送を行わせるかを設定することが可能である。
【0024】
また、請求項
7に記載の告知放送システムによれば、第一受信機及び第二受信機において、ユーザが所望する放送属性に係る放送についてのみ告知放送を行うことが可能であり、また、ユーザが所望しない放送属性に係る放送信号については告知放送を行わないことが可能であるため、よりユーザの要望に適した告知放送を行うことが可能である。
【0025】
また、請求項
8に記載の告知放送システムによれば、放送属性が緊急告知放送である場合は、放送信号に含まれるアドレスに関係なく、放送信号を受信した全ての第二受信機から緊急告知放送が行われるため、ユーザが緊急告知放送を聞き逃してしまう可能性を低減することが可能である。
【0027】
また、請求項
9に記載の告知放送システムによれば、複数の第一受信機と複数の第二受信機のそれぞれにグループアドレスを設定することができるため、複数の第一受信機あるいは複数の第二受信機に対して一斉に信号を受信させることが可能である。また、第一受信機のグループアドレスと第二受信機のグループアドレスとを異なるアドレスとすることができるため、複数の第一受信機と複数の第二受信機に異なる放送信号を受信させることが可能である。
【0028】
また、請求項
10に記載の告知放送システムによれば、第二受信機にチューナーが備えつけられているため、第二受信機は、放送センターから送信されたラジオ信号を第一受信機を介さずに受信することが可能であり、第一受信機と第二受信機とが接続出来ない状態にあっても、チューナーを介してラジオ放送信号を放送センターから直接受信することが可能である。
【0029】
また、請求項
11に記載の告知放送システムによれば、第二受信機から第一受信機に対して信号を送信することができるため、第一受信機と第二受信機との相互間において信号の送受信が可能となる。
【0031】
また、請求項12に記載の告知放送システムによれば、第二受信機の報知指示手段を操作することで第一受信機が報知処理を行うことができるため、ユーザが火事等の異常を察知した際に第二受信機の報知指示手段を操作することで第一受信機近傍の別のユーザに対して迅速に異常を通知することが可能となる。
【0032】
また、請求項13に記載の告知放送システムによれば、第一受信機又は第二受信機に設けられた試験指示手段を操作することで第一受信機及び第二受信機の動作試験を行うことができるため、第一受信機及び第二受信機が適切に動作するかの確認を容易に行うことが可能である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る告知放送システムの各実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕各実施の形態に共通の基本的概念を説明した後、〔II〕各実施の形態の具体的内容について説明し、〔III〕最後に、各実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、各実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0035】
〔I〕各実施の形態に共通の基本的概念
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。本発明は、放送センターより送信された放送信号を各住戸等において受信する告知放送システムに関するものである。ここで、「告知放送システム」とは、放送センターから複数の住戸等に対して各種の告知放送(さらに場合によってはTV放送)を行うためのシステムであって、放送センター側に配置されるセンター装置と、各住戸側に配置される受信機と、センター装置から送信された放送信号を受信機に送信する伝送系統を備えて構成されている。「放送信号」とは、放送のために送信する電波信号であって、例えば告知放送信号、TV放送信号、デジタルラジオ放送信号等を含む。また、光信号と電気信号の両方を含む概念であるが、本実施の形態においては、放送信号が電気信号であるものとして説明する。「放送情報」とは、放送信号に含まれる具体的な放送の内容に係る情報であって、例えば音声情報や画像情報を含む概念であるが、本実施の形態では、放送情報が放送に係る音声情報であるものとして説明する。「放送信号を送信する」とは、放送信号を放送波として無線にて送信すること、及び、放送信号を電線路や光伝送線路を介して有線にて送信することを含む。「放送センター」とは、センター装置が備えられた発信所であって、例えば役所、消防署、CATV局などを含む。「センター装置」とは、放送信号を送信する装置である。「受信機」とは後述する親機と子機の両方を含む概念である。この内、「親機」とは、伝送系統を介して放送センターから放送信号を受信する受信機であり、「子機」とは、親機から送信された放送信号を受信する受信機であるが、特記する場合を除き、これら親機と子機を単に「受信機」と総称する。
【0036】
この告知放送システムの特徴の一つは、概略的に受信機として親機と複数の子機とを備えており、これら親機と複数の子機とが無線接続されていることにある。
【0037】
〔II〕各実施の形態の具体的内容
次に、本発明に係る各実施の形態の具体的内容について説明する。
【0038】
〔実施の形態1〕
最初に、実施の形態1について説明する。本実施の形態は、親機から子機に対して放送信号を無線送信することが可能である告知放送システムについての形態である。
【0039】
(構成)
まず、この実施の形態に係る告知放送システム1の構成を説明する。
図1は、本実施の形態に係る告知放送システム1を機能概念的に示したブロック図である。この
図1に示すように、告知放送システム1は、センター側に配置されたセンター装置10、センター装置10から送信された放送信号を各住戸に送信する伝送系統20、及び、各住戸に配置された受信機30(告知放送受信機)を備えて構成されている。なお、特記する構成を除き、センター装置10、伝送系統20、及び受信機30は、従来の告知放送システムと同様に構成することが出来る。
【0040】
(構成−センター装置)
このうち、センター装置10は、放送信号を送信する送信手段であり、操作部11、表示部12、マイク13、BGM源14、メモリ15、日時回路16、送信部17、及び制御部18を備えて構成されている。
【0041】
操作部11は、当該センター装置10に対する各種の操作を行うための操作手段であり、例えば、各種の図示しないスイッチを含んで構成されている。表示部12は、所要の情報を操作者に向けて表示するための表示手段であり、例えば、図示しないモニタや表示灯を含んで構成されている。マイク13は、放送用の音声を入力するための音声入力手段である。BGM源14は、放送用の背景音楽の音源になる音源手段である。メモリ15は、当該センター装置10の各種制御に必要な情報を記録する記録手段である。日時回路16は、年月日及び時分を含んだ日時情報を出力する日時手段である。送信部17は、放送信号をヘッドエンド21へ送信する送信手段である。そして、制御部18は、当該センター装置10の各部を制御する制御手段であり、例えば、図示しないCPU(Central Processing Unit)及びこのCPU上で解釈実行されるプログラムを含んで構成されている(後述する制御部52、72も同じ)。
【0042】
(構成−伝送系統)
次に、伝送系統20は、ヘッドエンド21、このヘッドエンド21から各住戸の受信機30に至る伝送線路22、さらに、この伝送線路22に配置された、アンプ23、分配増幅器24、及び分配器25を備えて構成されている。ヘッドエンド21は、センター装置10の送信部17から送信された信号を受信し、この信号をレベル増幅した上で伝送線路22に送出する増幅送信手段である。伝送線路22は、放送信号を送信する送信線路であり、例えば、CATV信号を伝送するCATV伝送線路(同軸ケーブル)が用いられる。アンプ23は、伝送線路22を流れる信号を増幅する増幅手段である。分配増幅器24は、信号を増幅した上で、各住戸に向けて分配する分配増幅手段である。分配器25は、分配増幅器24にて増幅された信号を各住戸に向けて分配する分配手段である。
【0043】
(構成−受信機)
次に、本実施の形態に係る受信機30について説明する。受信機30は、一つの親機40に対して少なくとも一つ以上の子機60が接続されていれば構わないが、本実施の形態では、親機40が各住戸に一つずつ設けられており、それぞれの親機40に対して複数の子機60が接続されているものとして説明する。
【0044】
図2は、実施の形態1に係る告知放送システム1の受信機30としての親機40及び子機60の概要図である。以下では、
図2を参照して受信機30としての親機40及び子機60の構成について説明した後、これらの親機40及び子機60が行う処理について説明するものとする。
【0045】
(構成−受信機−親機)
親機40は、放送信号を受信して少なくとも告知放送を行う第一受信機である。この親機40は、受信端子41、変復調部42、放送属性照合部43、アドレス照合部44、送信アンテナ45、音声切換え部46、音声記録部47、音量調整部48、アンプ49、スピーカ50、メモリ51、制御部52、操作部53、及び表示部54を備えて構成されている。また、親機40には図示しない電源供給部が設けられており、この電源供給部に商用電源を接続する等して、親機40に対して電源を供給することが可能である。
【0046】
受信端子41は、放送センターから送信された放送信号を受信する第一下り受信手段である。この受信端子41は親機40の筐体を外部から内部にかけて挿通する端子であり、同軸ケーブルを介して伝送系統20の分配器25と接続されている。このようにして親機40と放送センターとが接続されることにより、放送センターから送信された放送信号が伝送系統20及び受信端子41を介して親機40に送信される。
【0047】
変復調部42は、センター装置10から送信された放送信号を復調あるいは変調する放送変復調手段であり、放送信号を放送属性照合部43、送信アンテナ45、及び制御部52に出力する。
【0048】
放送属性照合部43は、放送信号に付与されている放送属性と、後述するメモリ51に格納されている放送属性とが一致するか否かを照合し、一致する場合のみ放送信号をアドレス照合部44に出力する放送属性照合手段である。ここで、「放送属性」とは、放送センターから送信される放送の内容がどのカテゴリーに分類されるかを示した情報であり、例えば町内会情報、地域イベント開催情報、緊急告知放送情報等のように、複数のカテゴリーに分けられている。そして、ユーザは、後述する操作部53を操作することで、聴取を要望する放送属性のみをメモリ51に登録しておくことが可能であり、このようにしてメモリ51に登録された放送属性に係る放送信号についてのみを親機40において放送することが可能である。なお、この放送属性照合部43が行う詳細な処理については後述する。
【0049】
アドレス照合部44は、放送信号に付与されているアドレスと、後述するメモリ51に格納されている親機40のアドレスとが一致するか否かを照合し、これらのアドレスが一致する場合のみ放送信号を音声切換え部46に出力するアドレス照合手段である。なお、このアドレス照合部44が行う詳細な処理については後述する。
【0050】
送信アンテナ45は、当該放送信号を子機60に対して送信する第一送信手段であり、変復調部42により変調された放送信号を受信し、受信した放送信号の無線送信を行う。なお、変復調部42から送信アンテナ45に放送信号を送信する際に、当該放送信号に、送信対象となる子機60のアドレスを付加することが可能であり、このようにして、特定の子機60のみがこの送信アンテナ45から送信した放送信号を受信することが可能となるように設定することができる。また、変復調部42において放送信号に含まれる放送属性を判定し、この判定結果に基づいて、変復調部42から送信アンテナ45に対しての放送信号の出力を遮断することとしても良い。なお、これらの放送信号送信時に行われる詳細な処理については後述する。
【0051】
音声切換え部46は、放送属性照合部43から出力された放送信号又はアドレス照合部44から出力された放送信号を受信して音声記録部47に音声情報を出力し、あるいは、放送属性照合部43から出力された放送信号又はアドレス照合部44から出力された放送信号を受信して音量調整部48に音声情報を出力する音声切換え手段である。音声記録部47は、センター装置から受信した音声情報を所定の複数回数録音可能な格納手段である。音量調整部48は、音声情報の音量を調整する音量調整手段であり、音声切換え部46から出力された音声情報の音量を調整してアンプ49に出力する。アンプ49は、音声情報を増幅する音声増幅手段であり、音量調整部48から出力された音声情報を増幅し、スピーカ50に出力する。このスピーカ50は、音声情報を出力することで放送を行う第一放送出力手段である。
【0052】
メモリ51は、当該親機40の各種制御に必要な情報を記録する記録手段であり、また、複数の親機40の相互間で複数のグループを構成するためのグループアドレスを記憶する第一記憶手段である。なお、グループアドレス以外に、親機40固有のアドレスを記憶することとしても良い。また、メモリ51には子機60のアドレスが登録されている。そして、ユーザはこの子機60のアドレスの中から、放送信号の送信対象とする子機60のアドレスを選択することが可能である。また、親機40に属する子機60の全てで一斉放送するための住戸内グループアドレスを記憶して、住戸内グループアドレスを指定して送信することで住戸内に設置された特定の複数の子機あるいは全ての子機に対する一斉放送を行うこともできる。なお、これらの処理については後述する。
【0053】
そして、制御部52は、当該親機40の各部を制御する制御手段である。この制御部52は、機能概念的に、録音制御部52a及び再生制御部52bを備える。録音制御部52aは、放送信号に含まれる音声情報の音声記録部47による録音を制御する録音制御手段である。再生制御部52bは、音声記録部47にて録音された音声情報のスピーカ50による再生を制御する再生制御手段である。
【0054】
操作部53は、当該受信機30に対する各種の操作を行うための操作手段である。具体的には、FM放送の聴取を選択するためのFM放送選択スイッチ、録音された告知放送の再生を指示するための告知再生スイッチ、放送音量を調節するためのボリュームスイッチなどが設けられている。表示部54は、受信した放送信号に含まれる情報を視覚より認識できる態様で表示するものであり、例えば受信機30の筐体の外面に配置された表示灯として構成される。
【0055】
(構成−受信機−子機)
続いて、子機60の構成について説明する。子機60は、放送信号を受信して少なくとも告知放送を行う第二受信機である。この子機60は、受信アンテナ61、チューナー62、変復調部63、放送属性照合部64、アドレス照合部65、音声切換え部66、音声記録部67、音量調整部68、アンプ69、スピーカ70、メモリ71、制御部72、操作部73、及び表示部74を備えて構成されている。なお、子機60の構成は、親機40と略同一の構成を採っているため、親機40と相違する構成要素についてのみ説明し、親機40と同一の構成要素についてはその詳細な説明を省略する。また、子機60には図示しない電池式の電源供給部が設けられており、この電源供給部から子機60の各部に対して電源を供給することが可能である。
【0056】
受信アンテナ61は、親機40の送信アンテナ45から送信された放送信号を受信する第二受信手段であり、受信した放送信号を子機60の変復調部63に出力する。このように、親機40の送信アンテナ45と子機60の受信アンテナ61が無線接続されていることにより、親機40から子機60に対して放送信号を送信することが可能となる。
【0057】
チューナー62は、親機40を介さずに放送センターからラジオ放送信号を受信するチューナー62である。このように、子機60にチューナー62を設けることによって、例えば親機40と子機60とが所定距離以上離れることにより親機40と子機60との無線接続が出来ない状態にあっても、チューナー62を介してラジオ放送信号を放送センターから直接受信することが可能である。なお、このチューナー62の構成については公知であるため、詳細な説明については省略する。また、このチューナーは親機側に設けても良く、親機側でもラジオ放送信号を聴取することも可能である。
【0058】
メモリ71は、子機60のスピーカ70において放送を行うか否かの判断を行うためのアドレスを記憶する記憶手段であり、また、複数の子機60の相互間で複数のグループを構成するためのグループアドレスを記憶する第二記憶手段である。すなわち、子機60のメモリ71には、各子機60固有のアドレス又はグループアドレスの少なくとも一方を記憶させておくことが可能であり、このメモリ71に記憶されているアドレスに基づいて、放送信号を出力して放送を行うか否かを判断する。なお、この処理については後述する。
【0059】
(処理)
次に、このように構成された受信機30を用いて行われる処理について説明する。まずは告知放送システム1全体の処理について説明し、その後各詳細な処理について説明する。
【0060】
(処理−告知放送システム全体の処理)
まず、放送センターは、伝送系統20を介して各住戸の親機40に対して放送信号を送信する。そして、親機40の受信端子41は、この放送信号を受信し、親機40の変復調部42に対して放送信号を出力する。そして親機40の変復調部42は入力された放送信号を変調し、放送属性照合部43、アドレス照合部44を介して音声切換え部46に出力し、この放送信号を受信した音声切換え部46は、音声情報を音量調整部48に出力する。この音声情報は、音量調整部48によって音量調整され、さらにアンプ49によって増幅された上で、スピーカ50から出力される。ここで、放送センターから送信されるこの放送信号には、放送属性に係る情報とアドレスに係る情報とが含まれている。そして、放送属性に係る情報に基づいて放送属性照合部43は放送属性照合処理を行い、また、アドレスに係る情報に基づいてアドレス照合部44はアドレス照合処理を行う。なお、これらの放送属性照合処理及びアドレス照合処理において、当該親機40において音声情報を出力して告知放送を行うか否の判断、及び音声出力する際の音量等の制御が行われる。
【0061】
なお、このようにしてスピーカ50から出力が行われると共に、音声情報を録音するための録音処理が録音制御部52aにより実行されることで、音声情報が音声記録部47によって記録される。その後、ユーザの再生指示を受けて、再生制御部52bの制御により、音声記録部47にて記録された音声情報が、音声切換え部46を介して音量調整部48に出力され、スピーカ50から出力されるが、このような処理は公知の処理を採用することが可能であるため、その詳細な説明を省略する。
【0062】
また、親機40の変復調部42は、受信端子41から出力された放送信号を送信アンテナ45に出力し、そして送信アンテナ45は、この放送信号を子機60に対して無線送信する(以下、放送信号送信処理)。こうして親機40の送信アンテナ45から送信された放送信号を、子機60の受信アンテナ61が受信し、子機60の受信アンテナ61は受信した放送信号を子機60の変復調部63に出力する。そして、子機60は、親機40と同様に、放送属性に係る情報に基づいて放送属性照合部64によって放送属性照合処理を行い、また、親機40から送信する際に付加した子機のアドレスに係る情報に基づいてアドレス照合部65によってアドレス照合処理を行い、当該子機60において音声情報を出力して告知放送を行うか否かを判断する。
【0063】
以下では、親機40の行う放送属性照合処理、アドレス照合処理、及び、放送信号送信処理について詳細に説明する。なお、上述したように、本実施の形態では子機60も放送属性照合処理、及びアドレス照合処理を行うが、これらの処理は、親機40の行う放送属性照合処理、及び、アドレス照合処理と同様の処理であるため、その詳細な説明を省略する。
【0064】
(処理−放送属性照合処理)
初めに、放送属性照合処理について説明する。まず、放送属性照合部43は親機40の変復調部42から出力された放送信号に含まれる放送属性を解析する。そして放送属性照合部43は、この放送信号に含まれる放送属性と親機40のメモリ51に記憶された放送属性とを照合し、これらが一致するか否かを判定し、これらが一致しないと判定した場合は、放送すべきではないと判断し、放送信号を遮断する。一方、これらが一致すると判定した場合は、放送すべきであると判断し、親機40のアドレス照合部44に放送信号を出力する。なお、ユーザは、親機40の操作部53を用いて、放送属性をメモリ51に追加あるいは削除することが可能であり、このようにして放送を行う必要の有る放送属性のみをメモリ51に記憶しておくことが可能である。また、親機40のメモリ51と、子機60のメモリ71とには異なる放送属性を記憶しておくことが可能である。例えば、放送信号に含まれる放送属性が「町内会情報」であり、親機40をリビングに設置し、子機60を子供部屋に設置する場合を想定したとき、この場合、子供部屋で町内会情報を放送する必要がないと考えられるので、子機60のメモリ71には町内会情報を記憶せず、親機40のメモリ51にのみ町内会情報を記憶することで、リビングでのみ町内会情報の放送が行われるようにすることが可能である。
【0065】
なお、放送属性照合部43が、放送信号に含まれる放送属性を「緊急告知放送情報」であると判定した場合、放送属性照合部43は、アドレス照合部44を介さずに放送信号を音声切換え部46に出力し、通常の告知放送とは異なる音量を高くする制御、あるいは緊急警報音を付加する制御を行うことも可能である。このようにすることで、緊急告知放送情報といった緊急性の高い放送については後述するアドレス照合処理を行わずに直ちに放送を行うことが可能である。
【0066】
(処理−アドレス照合処理)
次に、アドレス照合処理について説明する。放送属性照合部43から放送信号を受信したアドレス照合部44は、放送信号に含まれるアドレスを解析する。そして放送属性照合部43は、この放送信号に含まれるアドレスと親機40のメモリ51に記憶されたアドレスとを照合し、これらが一致するか否かを判定し、これらが一致しないと判定した場合は、放送すべきではないと判断し、放送信号を遮断する。一方、これらが一致すると判定した場合は、放送すべき放送信号であると判断し、音声切換え部46に放送信号を出力する。そして放送信号を受信した音声切換え部46は、音声情報を音量調整部48及びアンプ49を介してスピーカ50に出力し、音声情報を受信したスピーカ50が音声情報を出力して放送を行う。
【0067】
なお、メモリ51に記憶されるアドレスとしては、親機40固有のアドレスの他に、複数の親機40の相互間で複数のグループを構成するためのグループアドレスとしても良い。この場合は、放送センターから当該グループアドレスを含む放送信号を送信することで、当該グループアドレスがメモリ51に記録されている全ての親機40がこの放送信号を受信して放送を行う。
【0068】
(処理−放送信号送信処理)
続いて、放送信号送信処理について説明する。まず、親機40の変復調部42が受信端子41から出力された放送信号を受信した際に、親機40の制御部52は、親機40のメモリ51に「送信対象とする子機60のアドレス」が記憶されているかを判断する。この「送信対象とする子機60のアドレス」は、例えばユーザが、親機40の操作部53を操作することにより、予め親機40のメモリ51に記憶させておくことが可能である。そして、親機40のメモリ51にこの「送信対象とする子機60のアドレス」が記憶されている場合、放送信号に含まれているアドレスに係る情報をこの「送信対象とする子機60のアドレス」に書き換え、送信アンテナ45に対して出力する。なお、メモリ51に「送信対象とする子機60のアドレス」が記憶されていない場合は、放送信号に含まれているアドレスに係る情報の書き換えを行わずに、送信アンテナ45に出力する。このようにして、親機40側を操作することで、特定の子機60に対してのみ放送信号が受信されるように設定することが可能である。そして送信アンテナ45は放送信号の無線送信を行う。
【0069】
また、放送信号に含まれる放送属性によっては変復調部42は送信アンテナ45に対して放送信号を出力しなくても良い。この場合は、例えば、親機40の送信アンテナ45から送信を行うことを所望しない放送属性をユーザが予め親機40のメモリ51に記憶しておく。そして制御部52は、親機40の変復調部42において受信した放送信号に含まれる放送属性と、当該ユーザが予め親機40のメモリ51に記憶した放送属性とが同一である場合は、変復調部42から送信アンテナ45への出力を停止する。このようにすることで、放送属性に基づいて、子機60が受信する放送信号の属性を親機40側で制御することが可能である。
【0070】
なお、本実施の形態に係る受信機30は、放送信号としてラジオ放送信号を受信することもあるが、その場合には上述した放送属性照合処理及びアドレス照合処理を行うことなく直ちに放送を行っても良い。なお、その場合であっても親機40は放送信号送信処理を行い、ラジオ放送信号を子機60に対して送信する。
【0071】
(実施の形態1の効果)
このように実施の形態1によれば、親機40は受信した放送信号を送信することができ、子機60は親機40より送信された放送信号を受信して告知放送を行うことができるため、ユーザが親機40の近傍に居ない場合であっても子機60を介して告知放送を聴取することが可能であり、ユーザが告知放送を聞き逃してしまうという可能性を低減させることが可能である。
【0072】
また、親機40から無線送信された放送信号が子機60から出力されて放送されるため、ユーザが、受信機30を設置した特定の位置に居ない場合であっても、当該子機60を携帯することで告知放送を聴取することが可能となる。また、親機40と子機60とを有線接続することが困難な場所においても告知放送を聴取することが可能である。
【0073】
また、一つの親機40に対して複数の子機60が接続されるため、子機60を複数の位置に分散させて設置することが可能であり、告知放送を複数の位置において聴取することが可能である。
【0074】
また、子機60の記憶手段に記憶されたアドレスと同一のアドレスを含む放送信号のみを当該子機60において出力することが可能であるため、放送信号に含ませるアドレスを適宜設定することによって、複数の子機60のうちいずれの子機60において告知放送を行わせるかを設定することが可能である。
【0075】
また、親機40及び子機60において、ユーザが所望する放送属性に係る放送信号についてのみ告知放送を行うことが可能であり、ユーザが所望しない放送属性に係る放送信号については告知放送を行わないことが可能であるため、よりユーザの要望に適した告知放送を行うことが可能である。
【0076】
また、放送属性が緊急告知放送である場合は、放送信号に含まれるアドレスに関係なく、放送信号を受信した全ての子機60から緊急告知放送が行われるため、ユーザが緊急告知放送を聞き逃してしまう可能性を低減することが可能である。
【0077】
また、子機60において、出力する必要がないとユーザが判断した告知放送信号については、親機40から子機60に対して送信しないことが可能であり、子機60が受信する放送信号の属性を親機40側で制御することが可能である。
【0078】
また、複数の親機40と複数の子機60のそれぞれにグループアドレスを設定することが可能であるため、複数の親機40あるいは複数の子機60に対して一斉に信号を受信させることが可能である。また、親機40のグループアドレスと子機60のグループアドレスとを異なるアドレスとすることが可能であるため、複数の親機40と複数の子機60に異なる放送信号を受信させることが可能である。
【0079】
また、子機60にチューナー62が備えつけられているため、子機60は、放送センターから送信されたラジオ信号を親機40を介さずに直接受信することが可能であり、親機40と子機60とが接続出来ない状態にあっても、チューナー62を介してラジオ放送信号(一般ラジオ放送、防災無線放送など)を放送センターから直接受信することが可能である。
【0080】
〔実施の形態2〕
次に、実施の形態2について説明する。本実施の形態は、子機から親機に対して信号を送信可能とした形態である。なお、実施の形態2の構成や手順は、特記する場合を除いて実施の形態1の構成や手順と略同一であり、実施の形態1の構成や手順と略同一の構成や手順についてはこの実施の形態1で用いたのと同一の符号を必要に応じて付して、その説明を省略する。
【0081】
(構成)
図3は、実施の形態2に係る告知放送システム2の受信機80としての親機90及び子機100の概要図である。以下では、まず
図3を参照にしつつ実施の形態2に係る告知放送システム2の受信機80としての親機90及び子機100の構成について説明し、その後各構成要素が行う処理について説明する。
【0082】
(構成−受信機−親機)
まずは告知放送システム2の受信機80としての親機90について説明する。この親機90は、概略的に、送受信アンテナ91、報知器92、試験指示スイッチ93、マイク94、及びメモリ95を備えて構成されている。
【0083】
送受信アンテナ91は、後述する子機100の送受信アンテナ91から送信された信号を受信する第一上り受信手段であり、親機90の変復調部42と電気的に接続されており、受信した信号を変復調部42に出力する。なお、送受信アンテナ91のこのような処理については後述する。
【0084】
また、送受信アンテナ91は、後述する子機100の送受信アンテナ101に対して信号を送信する第一送信手段である。なお、このような送受信アンテナ91の第一送信手段としての構成及び処理については、実施の形態1における送信アンテナ45と同様の構成及び処理を採用することが可能であるため、その詳細な説明を省略する。
【0085】
報知器92は、報知処理を行う報知手段であり、例えば親機90の筐体の外部等に設けられる。この報知器92は、ユーザに対して後述する子機100の報知指示スイッチ102が押圧されたことを報知するものであればどのような構成としても良く、例えば、報知音によりユーザに対して報知を行っても良いし、報知指示スイッチ102が押圧された旨を親機90に表示することによりユーザに対して報知を行っても良い。
【0086】
試験指示スイッチ93は親機90及び子機100の試験的稼動を指示する試験指示手段であり、親機90の筐体の外部又は子機100の筐体の外部に設けられるが、本実施の形態においては、親機90の筐体の外部に設けられるものとして説明する。この試験指示スイッチ93を押圧することで、親機90と子機100との間で適切な信号の送受信が行われるか否かを確認する試験処理を開始することが出来る。なお、この試験処理については後述する。
【0087】
マイク94は音声を入力する入力手段であり、ユーザがこのマイク94を通して入力した音声をメモリに格納することが可能である。メモリは、当該親機90の各種制御に必要な情報を記録する記録手段であり、また、マイク94により入力された音声を格納する格納手段である。この親機90のメモリに格納された音声情報を後述する子機100のスピーカ70から出力することが可能であるため、親機90から子機100に対してメッセージを送ることが可能となる。
【0088】
(構成−受信機−子機)
続いて、告知放送システム2の受信機80における子機100について説明する。この子機100は、概略的に、送受信アンテナ101、報知指示スイッチ102、及び再生指示スイッチ103を備えて構成されている。
【0089】
送受信アンテナ101は、信号を親機90に対して送信する第二送信手段であり、子機100の変復調部63から出力された信号の無線送信を行う。このようにして無線送信した信号を親機90の送受信アンテナ101が受信することで、子機100から親機90に対しての信号の送信が可能となる。
【0090】
また、送受信アンテナ101は、親機90の送受信アンテナ91から送信された放送信号を受信する第二受信手段である。なお、このような送受信アンテナ101の第二受信手段としての構成及び処理については、実施の形態1における受信アンテナ61と同様の構成及び処理を採用することが可能であるため、その詳細な説明を省略する。
【0091】
報知指示スイッチ102は、ユーザから報知指示の入力を受け付ける報知指示手段であり、子機100の筐体の外部に設けられる。そして、ユーザがこの報知指示スイッチ102が押圧することにより、親機90に設置された報知器92が作動し、親機90の近傍に居るユーザに対して、子機100に設置された報知指示スイッチ102が押圧された旨を報知することが可能である。なお、この報知処理については後述する。
【0092】
再生指示スイッチ103は、親機90のメモリ95に格納された音声の再生指示の入力を受け付ける再生指示手段であり、子機100の筐体の外部に設けられる。そして、ユーザがこの再生指示スイッチ103を押圧することにより、子機100の音声記録部67に格納された音声を子機100のスピーカ70から再生することが可能である。なお、この録音再生処理については後述する。
【0093】
(処理)
次に、このように構成された受信機80を用いて行われる処理について説明する。
【0094】
(処理−録音再生処理)
初めに、録音再生処理について説明する。まず、ユーザは親機90のマイク94に向けて任意の音声を吹き込むことで親機90のメモリ95に対して音声を録音する。この録音方法としては公知の方法を採用することが可能であり、例えば、親機90の外面に録音開始スイッチを設け、ユーザが当該録音開始スイッチを押圧してから再度当該録音開始スイッチを押圧するまでの間にマイク94に吹き込まれた音声を録音することとしても良い。そして、ユーザが親機90の操作部53に設けた送信スイッチを操作することにより、親機90の制御部52は、親機90のメモリ95に音声が録音されているか否かを判定し、音声が録音されていると判定した場合には、その音声情報を親機90の変復調部42に出力し、これを受けた親機90の変復調部42は当該音声情報を送信用の音声信号に変調して親機90の送受信アンテナ91に対して出力する。そして親機90の送受信アンテナ91は、子機100の送受信アンテナ101に対して音声信号を無線送信する。このようにして音声信号を受信した子機100の送受信アンテナ101は、子機100の変復調部63に音声信号を出力し、これを受けた子機100の変復調部63は、この音声信号を復調して子機100の制御部72に送信する。そして子機100の制御部72は、音声情報を、音声切換え部66、音量調整部68、及びアンプ69を介して子機100のスピーカ70に出力し、この音声情報を受信した子機100のスピーカ70が音声情報を出力する。同時に音声記録部67に記録し、表示部74で音声放送を受信した旨の表示を行う。
【0095】
ここで、ユーザが子機100の再生指示スイッチ103を押圧することにより、子機100の制御部72は、音声記録部67に記録された音声情報を、音声切換え部66、音量調整部68、及びアンプ69を介して子機100のスピーカ70に出力し、この音声情報を受信した子機100のスピーカ70が音声情報を出力する。このようにして、ユーザが子機100の再生指示スイッチ103を押圧することで親機90から送信された音声を子機100のスピーカ70から聴取することが可能となる。なお、子機100は親機で記録された音声だけでなく、センター装置から送信された告知放送を記録し、再生指示スイッチ103の操作で再生することも可能である。一度再生された告知放送は、ユーザが確認できたので、記録は削除される。また、再生指示スイッチ103を操作したときは、子機100から親機90へ再生された旨の信号を送信し、親機90の表示部54で子機再生済みの表示を行うことで、子機側のユーザが放送を聴取したことを親機側ユーザが認識することができる。
【0096】
(処理−報知処理)
次に、報知処理について説明する。まず、子機100の制御部72は報知指示スイッチ102が押圧されたか否かを所定間隔で監視する。そしてユーザがこの報知指示スイッチ102を押圧した場合、子機100の制御部72は報知指示スイッチ102が押圧された旨の信号を子機100の変復調部63に出力する。そして変復調部63はこの信号を送信用の報知信号に変調し、子機100の送受信アンテナ101に出力する。そしてこれを受けた子機100の送受信アンテナ101は、親機90の送受信アンテナ91に対してこの報知信号を無線送信する。このようにして報知信号を受信した親機90の送受信アンテナ91は親機90の変復調部42に報知信号を出力し、変復調部42はこの報知信号を復調して親機90の制御部52に出力する。ここで親機90の制御部52は、報知信号の受信を確認した場合、報知器92を作動させる。このように、子機100の報知指示スイッチ102を操作することで親機90の報知器92から報知音が出力されるため、ユーザが火事等の異常を察知した際に子機100の報知指示スイッチ102を操作することで親機90近傍の別のユーザに対して迅速に異常を通知することが可能となる。
【0097】
(処理−試験処理)
最後に、試験処理について説明する。まず、親機90の制御部52は試験指示スイッチ93が押圧されたか否かを常に監視する。そしてユーザがこの試験指示スイッチ93を押圧した場合、親機90の制御部52は、親機90のメモリ95に記憶された子機100のアドレスの中からいずれのアドレスに対して試験信号を送信するかの指示をユーザに対して促す。続いてユーザはこれらのアドレスの中から少なくとも一つ以上のアドレスを選択し、動作試験を所望する子機100を選択する。そして親機90の制御部52は、このようにしてユーザに選択されたアドレスを付与した試験信号情報を親機90の変復調部42に出力する。そして親機90の変復調部42はこの信号を送信用の試験信号に変調して親機90の送受信アンテナ91に出力し、これを受けた親機90の送受信アンテナ91は、子機100の送受信アンテナ101に対して当該試験信号を無線送信する。このようにして試験信号を受信した子機100の送受信アンテナ101は子機100の変復調部63に試験信号を出力し、変復調部63はこの試験信号を復調して子機100の制御部72に出力する。ここで子機100の制御部72は、試験信号の受信を確認した場合、試験信号を受信した旨を子機100の表示部74に表示する。
【0098】
そして、各子機100の制御部72は、試験信号の受信を確認した場合、同様の方法で子機100から親機90に対して試験信号を送り返す。この際に各子機100は試験信号に自己のアドレスを付与する。そして、親機90の制御部52は、親機90において試験信号の送信対象としてユーザが選択した子機100のアドレスと、親機90に対して送り返された試験信号のアドレスとを比較し、親機90又は子機100の通信機能に異常が無いかを判断する。例えば、試験信号を親機90に対して送り返していない子機100がある場合は、その子機100に何らかの不備があるものと判断し、その旨を親機90の表示部54に表示する。また、親機90が子機100に対して試験信号を送信することが出来ない場合は、親機90に何らかの不備があるものと判断し、その旨を親機90の表示部54に表示する。このようにして、親機90及び子機100が適切に動作するかの確認を容易に行うことが可能である。
【0099】
(実施の形態2の効果)
このように実施の形態2によれば、子機100から親機90に対して信号を送信することが可能であり、親機90と子機100との相互間において信号の送受信が可能となる。
【0100】
また、親機90のマイク94において入力した音声を子機100で再生することが可能であるため、親機90近傍のユーザから子機100近傍の別のユーザに対してメッセージを送信することが可能である。
【0101】
また、子機100の報知指示スイッチ102を操作することで親機90の報知器92から報知処理が行われるため、ユーザが火事等の異常を察知した際に子機100の報知指示スイッチ102を操作することで親機90近傍の別のユーザに対して迅速に異常を通知することが可能となる。
【0102】
また、親機90又は子機100に設けられた試験指示スイッチ93を操作することで親機90及び子機100の動作試験を行うことが可能であるため、親機90及び子機100が適切に動作するかの確認を容易に行うことが可能である。
【0103】
〔III〕各実施の形態に対する変形例
以上、本発明に係る各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0104】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。例えば、ユーザが告知放送を聞き逃してしまうという可能性を低減させることが可能となっていない場合であっても、従来と異なる手段にて告知放送を聴取させることが可能となっている場合には、本願発明の課題が達成されている。
【0105】
(放送情報について)
放送情報は音声情報ではなく、例えば、画像情報や映像情報であっても良い。この場合は、親機40や子機60に対して画像又は映像を表示する表示手段を設けることとしても良い。
【0106】
(親機と子機の接続について)
親機40と各子機60は有線接続しても良い。この場合、親機40は送信アンテナ45の代わりに送信端子を備えており、子機60は受信アンテナ61の代わりに受信端子を備えており、これらの送信端子及び受信端子を同軸ケーブル等によって接続する構成とすることが可能である。
【0107】
(子機について)
子機60、100は壁面等に固定するタイプでも良いし、ユーザが携帯可能なタイプであってもよい。携帯可能な場合は、所持者が突然の大音量を聞いてパニックになることを防ぐために、緊急放送であっても最大音量とせずに一般の告知放送と同等にする等の切換え設定可能としてもよい。子機の筐体には防水加工を施しても良い。このようにすることで、子機を風呂場等にも携帯することが可能であり、通常は告知放送の聴取が出来ない場所であっても告知放送を聴取することが可能である。子機側に親機若しくは他の子機へ放送するマイクを備えても良い。
【0108】
(試験指示スイッチについて)
本実施の形態では、試験指示スイッチ93を親機90に設けることとして説明したが、試験指示スイッチ93は子機100に設けることとしても良い。この場合は、子機100に設置された試験指示スイッチ93を押圧することで子機100の送受信アンテナ101から親機90の送受信アンテナ91に対して試験信号が送信され、親機90及び子機100が適切に動作するかの確認を容易に行うことが可能である。
【0109】
(放送属性照合処理及びアドレス照合処理について)
本実施の形態では放送属性照合処理、アドレス照合処理の順に処理を行うこととして説明したが、これに限らず、任意の順に処理を行うことが出来る。例えば、アドレス照合処理を行った後に放送属性照合処理を行う事としても良い。
(付記)
付記1に記載の告知放送システムは、放送情報を含む放送信号を受信して少なくとも告知放送を行う第一受信機、及び第二受信機を備える告知放送システムであって、前記第一受信機は、放送センターから送信された前記放送信号を受信する第一下り受信手段と、前記第一下り受信手段により放送信号を受信した場合、前記放送情報を出力することで放送を行う第一放送出力手段と、前記第一下り受信手段により放送信号を受信した場合、当該放送信号を前記第二受信機に対して送信する第一送信手段と、を備え、前記第二受信機は、前記第一送信手段から送信された前記放送信号を受信する第二受信手段と、前記第二受信手段により放送信号を受信した場合、前記放送情報を出力することで放送を行う第二放送出力手段と、を備えた。
付記2の告知放送システムは、付記1に記載の告知放送システムであって、前記第一受信機と前記第二受信機とは無線接続される。
付記3の告知放送システムは、付記1又は2に記載の告知放送システムであって、一つの前記第一受信機に対して複数の前記第二受信機が接続される。
付記4の告知放送システムは、付記3に記載の告知放送システムであって、前記第二受信機は、前記第二放送出力手段において放送を行うか否かの判断を行うためのアドレスを記憶する記憶手段を備え、前記第二放送出力手段は、前記放送信号に含まれるアドレスと前記記憶手段に記憶されたアドレスが一致した場合のみ前記放送情報を出力し、放送を行う。
付記5の告知放送システムは、付記4に記載の告知放送システムであって、前記第一放送出力手段及び前記第二放送出力手段は放送信号に含まれる放送属性に基づいて告知放送を行うか否かの判断を行う。
付記6告知放送システムは、付記5に記載の告知放送システムであって、前記第二放送出力手段は、前記放送属性が緊急告知放送である場合は、前記放送信号に含まれるアドレスと前記記憶手段に記憶されたアドレスとが一致しない場合であっても前記放送情報を出力することで放送を行う。
付記7の告知放送システムは、付記1から6のいずれか一項に記載の告知放送システムであって、前記第一送信手段は、前記放送信号に含まれる前記放送属性に基づいて当該放送信号を送信するか否かの判断を行う。
付記8の告知放送システムは、付記3から7のいずれか一項に記載の告知放送システムであって、前記第一受信機は、複数の第一受信機の相互間で複数のグループを構成するためのグループアドレスを記憶する第一記憶手段を備え、前記第一放送出力手段は、前記放送信号に含まれるアドレスと当該第一記憶手段に記憶されたグループアドレスとが一致した場合のみ前記放送情報を出力して放送を行い、前記第二受信機は、複数の第二受信機の相互間で複数のグループを構成するためのグループアドレスを記憶する第二記憶手段を備え、前記第二放送出力手段は、前記放送信号に含まれるアドレスと当該第二記憶手段に記憶されたグループアドレスとが一致した場合のみ前記放送情報を出力して放送を行い、前記第一記憶手段と第二記憶手段には、同一又は異なるグループアドレスを記憶することが可能である。
付記9の告知放送システムは、付記1から8のいずれか一項に記載の告知放送システムであって、前記第二受信機は、前記第一受信機を介さずに前記放送センターからラジオ放送信号を受信するチューナーを備えた。
付記10の告知放送システムは、付記1から9のいずれか一項に記載の告知放送システムであって、前記第二受信機は、信号を第一受信機に対して送信する第二送信手段を備え、前記第一受信機は、前記第二送信手段から送信された信号を受信する第一上り受信手段を備える。
付記11の告知放送システムは、付記1から10のいずれか一項に記載の告知放送システムであって、前記第一受信機は、音声を入力する入力手段と、前記入力手段により入力された音声を格納する格納手段とを備え、前記第二受信機は、前記格納手段に格納された音声の再生指示の入力を受け付ける再生指示手段を備えた。
付記12の告知放送システムは、付記10又は11に記載の告知放送システムであって、前記第二受信機は、ユーザから報知指示の入力を受け付ける報知指示手段を備え、前記第一受信機は、報知処理を行う報知手段を備え、前記報知指示手段が操作された場合、前記第二送信手段は、前記第一上り受信手段に対して報知信号を送信し、前記第一上り受信手段に対して報知信号が送信された場合、前記報知手段は、報知処理を行う。
付記13の告知放送システムは、付記1から12のいずれか一項に記載の告知放送システムであって、前記第一受信機又は前記第二受信機は、試験的稼動を指示する試験指示手段を備え、いずれかの前記試験指示手段が操作された場合、前記第一放送出力手段、前記第一送信手段、前記第二受信手段、及び前記第二放送出力手段を試験的に動作させる。
(付記の効果)
付記1に記載の告知放送システムによれば、第一受信機は受信した放送信号を送信することができ、第二受信機は第一受信機より送信された放送信号を受信して告知放送を行うことができるため、ユーザが第一受信機の近傍に居ない場合であっても第二受信機を介して告知放送を聴取することが可能であり、ユーザが告知放送を聞き逃してしまうという可能性を低減させることが可能である。
付記2に記載の告知放送システムによれば、第一受信機から無線送信された放送信号に係る放送情報が第二受信機から出力されて放送されるため、ユーザが、受信機を設置した特定の位置に居ない場合であっても、当該第二受信機を携帯することで告知放送を聴取することが可能となる。また、第一受信機と第二受信機とを有線接続することが困難な場所においても告知放送を聴取することが可能である。
付記3に記載の告知放送システムによれば、第二受信機を複数の位置に分散させて設置することが可能であり、告知放送を複数の位置において聴取することができるため、ユーザが告知放送を聞き逃してしまうという可能性をより一層低減させることが可能である。
付記4に記載の告知放送システムによれば、第二受信機の記憶手段に記憶されたアドレスと同一のアドレスを含む放送信号に係る放送情報のみを当該第二受信機において出力することが可能であるため、放送信号に含ませるアドレスを適宜設定することによって、複数の第二受信機のうちいずれの第二受信機において告知放送を行わせるかを設定することが可能である。
付記5に記載の告知放送システムによれば、第一受信機及び第二受信機において、ユーザが所望する放送属性に係る放送についてのみ告知放送を行うことが可能であり、また、ユーザが所望しない放送属性に係る放送信号については告知放送を行わないことが可能であるため、よりユーザの要望に適した告知放送を行うことが可能である。
付記6に記載の告知放送システムによれば、放送属性が緊急告知放送である場合は、放送信号に含まれるアドレスに関係なく、放送信号を受信した全ての第二受信機から緊急告知放送が行われるため、ユーザが緊急告知放送を聞き逃してしまう可能性を低減することが可能である。
付記7に記載の告知放送システムによれば、第二受信機において、出力する必要がないとユーザが判断した告知放送信号については、第一受信機から第二受信機に対して送信しないことが可能であり、第二受信機が受信する放送信号の属性を第一受信機側で制御することが可能である。
付記8に記載の告知放送システムによれば、複数の第一受信機と複数の第二受信機のそれぞれにグループアドレスを設定することができるため、複数の第一受信機あるいは複数の第二受信機に対して一斉に信号を受信させることが可能である。また、第一受信機のグループアドレスと第二受信機のグループアドレスとを異なるアドレスとすることができるため、複数の第一受信機と複数の第二受信機に異なる放送信号を受信させることが可能である。
付記9に記載の告知放送システムによれば、第二受信機にチューナーが備えつけられているため、第二受信機は、放送センターから送信されたラジオ信号を第一受信機を介さずに受信することが可能であり、第一受信機と第二受信機とが接続出来ない状態にあっても、チューナーを介してラジオ放送信号を放送センターから直接受信することが可能である。
付記10に記載の告知放送システムによれば、第二受信機から第一受信機に対して信号を送信することができるため、第一受信機と第二受信機との相互間において信号の送受信が可能となる。
付記11に記載の告知放送システムによれば、第一受信機の入力手段において入力した音声を第二受信機で再生することができるため、第一受信機近傍のユーザから第二受信機近傍の別のユーザに対してメッセージを送信することが可能である。
付記12に記載の告知放送システムによれば、第二受信機の報知指示手段を操作することで第一受信機が報知処理を行うことができるため、ユーザが火事等の異常を察知した際に第二受信機の報知指示手段を操作することで第一受信機近傍の別のユーザに対して迅速に異常を通知することが可能となる。
付記13に記載の告知放送システムによれば、第一受信機又は第二受信機に設けられた試験指示手段を操作することで第一受信機及び第二受信機の動作試験を行うことができるため、第一受信機及び第二受信機が適切に動作するかの確認を容易に行うことが可能である。