【実施例】
【0027】
[実施例1]
高忠実度(HF)PvuIの作製
1.PvuIの発現
各々PvuIエンドヌクレアーゼ及びメチラーゼ遺伝子を含むpUC19−PvuIRとpACYC184−PvuIMで形質転換した大腸菌でPvuIを発現させた。AmpとCamを添加したLBで細胞を30℃にて一晩増殖させた。
【0028】
2.PvuI−HFの変異誘発
7位、8位、11位、12位、16位、17位、20位、21位、22位、23位、26位、28位、29位、30位、31位、34位、35位、36位、38位、40位、42位、44位、45位、46位、48位、49位、53位、55位、57位、59位、61位、63位、65位、66位、67位、69位、70位、71位、72位、73位、77位、78位、80位、81位、82位、87位、88位、90位、92位、93位、96位、97位、101位、102位、104位、106位、107位、108位、109位、110位、111位、115位、116位、119位、120位、121位、122位、126位、127位、129位、131位、132位、135位、138位、139位、144位、146位、147位、148位、150位、151位、152位、154位、155位、157位、158位、160位、161位、162位、163位、167位、169位、170位、172位、173位、174位、178位、180位、182位、183位、184位、185位、186位、187位、189位、192位、194位、195位、196位、201位、202位、203位、205位、206位、210位、211位、214位、215位、218位、219位、220位、221位、226位、230位、231位、232位、233位、235位、236位、238位、239位、240位、241位、246位、247位、248位、249位、251位、253位、254位の全残基Cys、Asp、Glu、Gly、His、Lys、Asn、Pro、Gln、Arg、Ser、ThrをAlaに置換し、18位、52位、56位、84位、91位、130位、143位、165位、204位、242位のTyrをPheに置換した。
【0029】
変異誘発法はプライマー対を使用してインバースPCR後にDpnI消化する方法とした。処理済み産物を次に大腸菌株ER2683に形質転換した。
【0030】
3.PvuI−HFの選択
pXba DNAを基質としてNEB3及びNEB4(New England Biolabs,Inc.,Ipswich,MA(NEB))中の活性の比較を使用してPvuI−HFの選択を行った。PvuI−WTはNEB3中のほうが高活性である。NEB4中のほうが高活性のものを選択した。S36A、K77A、P154A、E163A、Y165F及びK185Aの6種の変異体はNEB4中のほうが高活性であることが判明した。P154AはNEB4中でWTよりも著しく高活性であった。一般に、NEB4中で最高活性のものはスター活性が改善されたものであった。PvuI(P154A)をPvuI−HFに指定した。有効な変異がプロリン→アラニン変異であったのはこれが最初である。
【0031】
4.PvuI−HFの精製
100μg/ml Ampと33μg/mlを添加したLBでER2683細胞(pUC19−PvuI(P154A),pACYC184−PvuIM))2リットルを30℃にて一晩増殖させた。細胞を回収し、20mlの10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaCl中で超音波処理した。15,000rpmで30分間遠心後、同一バッファーで予め平衡化しておいた5ml HiTrap(登録商標)Heparin HPカラム(GE Healthcare、現Pfizer,Inc.,Piscataway,NJ)にシリンジ注入により上清をロードした。次にカラムをシステムに装着し、以下の手順:10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaClを48ml、10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM−1M NaCl直線勾配を100ml、次いで10mM Tris−HCl,pH7.5,1M NaClステップを10mlの手順で送液した。次に、溶出画分の活性を試験した。最高活性の画分をVivaspin(登録商標)15R(Vivascience,現Sartorius Vivascience GmbH,Goettingen,ドイツ)により更に濃縮し、グリセロール中で−20℃にて保存した。
【0032】
5.PvuI−HFとPvuI−WTの比較
希釈剤Bを添加した4種類のNEBバッファー中でpXba DNAを基質としてPvuI−HFとPvuI−WTのFIを別々に測定した。比較を
図1に示し、結果を(下記)表2にまとめる。
【0033】
【表2】
【0034】
PvuI−HFはNEB2及びNEB4中で最良性能であり、FIは≧16,000であり、WT PvuIはNEB3中で最良性能であり、FIは32であった。従って、総改善倍率は≧16,000/32=≧500倍であった。
【0035】
[実施例2]
HF HindIIIの作製
国際公開第WO2009/009797号の実施例21に記載されているようにHindIIIはA/AGCTTで認識・消化する。変異体HindIII(K198A)をHindIIIのHF変異体として選択した。この変異体を更に特性決定した結果、1時間規模でのHindIII(K198A)の性能は優れていたが、一晩消化すると良好に機能しないことが判明した。他の変異体について検討すると、HindIII(Q148A)も部分的に良好であることが判明した。著しく改善させる別の方法はアラニンを他の全アミノ酸残基に置換する方法であった。そのうち、HindIII(Q148I)は1時間反応と一晩反応のどちらでも優れていることが判明し、HindIII−HFに指定した(
図2)。
【0036】
HindIII−HFをER3081(pUC19−HindIIIR(Q148I)M)で発現させた。増殖法と精製法はWO/2009/009797に従って実施した。
【0037】
下表(表3)はHindIII−HFとHindIII−WTのFIを比較する。
【0038】
【表3】
【0039】
HindIII−HFはNEB4中で最良活性であり、NEB4中のHindIII−HFのFIは≧520000であり、WT HindIIIはNEB2中で最良活性であった。NEB2中のHindIII−WTのFIは250であった。従って、改善倍率は≧2,000倍であった。
【0040】
[実施例3]
HF DraIIIの作製
1.DraIIIの発現
DraIIIはCACNNN/GTGで認識・消化する。pAGR3−DraIIIR()とpACYC−DraIIIM()を導入した大腸菌ER3081でDraIIIを発現させた。AmpとCamを添加したLBで細胞を30℃にて一晩増殖させた。
【0041】
2.DraIIIの変異誘発
DraIII蛋白質の長さは227アミノ酸である。先ずDraIII蛋白質の合計132カ所のアミノ酸位置をAla(又はPhe)に変異させるように設計した。Cys、Asp、Glu、Phe、His、Lys、Met、Asn、Gln、Arg、Ser、Thr、Gly及びTrpをAlaに変異させた。TryをPheに変異させた。これらは7位、9位、10位、11位、12位、14位、15位、16位、17位、18位、20位、21位、22位、23位、28位、29位、31位、32位、34位、35位、37位、40位、42位、43位、44位、45位、47位、51位、54位、55位、57位、58位、59位、60位、64位、65位、66位、67位、68位、72位、73位、74位、76位、77位、82位、83位、84位、88位、89位、90位、91位、93位、94位、95位、96位、99位、101位、102位、104位、106位、107位、108位、111位、112位、113位、114位、115位、117位、120位、121位、123位、124位、127位、128位、130位、136位、137位、138位、139位、140位、141位、142位、144位、145位、146位、147位、150位、154位、155位、156位、157位、158位、160位、161位、165位、167位、169位、170位、171位、172位、173位、175位、176位、180位、181位、183位、184位、185位、187位、189位、190位、192位、193位、196位、198位、199位、200位、201位、202位、205位、207位、208位、209位、211位、212位、213位、214位、216位、217位、218位、219位、22位及び223位であった。
【0042】
選択した変異の点変異誘発をインバースPCRにより実施した。PCR反応は各PCRプライマー2μl、pAGR3−DraIIIR 1μl,400μM dNTP、Deep Vent(登録商標)DNAポリメラーゼ(NEB)4単位、及び10X Thermopolバッファー10μlに水を加えて反応容量100μlとした。
【0043】
PCR反応条件は94℃で5分後、94℃で30秒、55℃で60秒、72℃て4秒を25サイクル繰返した後、72℃で7分の最終伸長時間とした。PCR産物を20単位のDpnIで1時間消化した。消化産物を大腸菌ER3081(pACYC−DraIIIM)に形質転換した。
【0044】
3.DraIII−HFの選択
AmpとCamを添加したLBで各変異のコロニー4個を37℃にて一晩増殖させた。NEB4バッファー及び10%グリセロール中でpXbaを基質としてDraIIIの標準コグネイト活性アッセイとスター活性アッセイを実施した。
【0045】
変異体S15A、H20A、E34A、M58A、Q95A、R106A、K108A、T181A、R187A、R199A、N202D、T181G、T181N、T181Q、T181C、T181V、T181L、T181I、T181M、D55A、D55S、D55C、D55G、D55N、T12A、H20A、E34A、H45A、T57A、M58A、T60A、S66A、R76A、F90A、M94A、T101A、C115A、F169A、N172A、R173A、H189A、N193A及びQ95A/K104Aをスクリーニングアッセイで選別した。各種条件及び基質で数ラウンドの比較後、DraIII(T181A)が高切断効率高活性を維持しながらスター活性の実質的低下を示す好ましい変異体であることが判明した。DraIII(T181A)をDraIII−HFに指定した。
【0046】
4.DraIII−HFとDraIII−WTの比較
ヘパリン及びSource 15Sカラムを使用してDraIII−WT及びDraIII−HF(T181A)蛋白質を精製した。詳細な比較のためのアッセイ条件は、NEB4(又はNEB1、2、3)、37℃、1時間;20μl反応系で精製蛋白質2μl;基質λDNAとした。比較を
図3A及び3Bに示し、結果を表4にまとめる。
【0047】
【表4】
【0048】
DraIII−HFはNEB4中で最高活性であり、FIは少なくとも64,000であり、DraIII−WTはNEB2中で最高活性であり、FIは2である。FI総改善倍率は少なくとも32,000倍であった。
【0049】
[実施例4]
HF KpnIの作製
国際公開第WO2009/009797号の実施例26に記載されているようにKpnIはGGTAC/Cで認識・消化する。三重変異体KpnI(D16N/E132A/D148E)をKpnIの高忠実度変異体として選択した。D148EとE132Aは部位変異誘発法により導入し、D16NはPCRにより導入した。この三重変異体における変異を更に特性決定した結果、E132Aを除去すると特に酵素特異活性の面で制限酵素が更に改善されることが判明した。三重変異体KpnI(D16N/E132A/D148E)は蛋白質1mg当たり特異活性200,000単位であり、KpnI(D16N/D148E)は蛋白質1mg当たり特異活性1,800,000単位である。二重変異体のほうが当初の三重変異体よりも9倍活性が高いため、二重変異体KpnI(D16N/D148E)をKpnI−HFに指定した。
【0050】
KpnI−HFをER2523(pAGR3−KpnI(D16N/D148E),pSYX20−KpnIM)で発現させた。増殖法と精製法はWO/2009/009797に従って実施した。
【0051】
下表(表5)はKpnI−HFとKpnI−WTのFIを比較する。
【0052】
【表5】
【0053】
KpnI WTはNEB1中で最良活性であり、NEB1中のKpnI−WTのFIは16であり、KpnI−HFはNEB1、NEB2及びNEB4中で最良活性であった。これらの3種類のバッファー中のKpnI−HFのFIはいずれも≧1,000,000で最高であった。総改善倍率は≧62,500倍であった。
【0054】
[実施例5]
HF StyIの作製
1.StyIの発現
StyIはC/CWWGGで認識・消化する。pACYC−StyIM及びplaczz1−StyIRを導入した大腸菌(ER2833)でStyIを発現させた。AmpとCamを添加したLBで細胞を30℃にて一晩増殖させた。
【0055】
2.StyIの変異誘発
選択した変異の点変異誘発をインバースPCRにより実施した。StyIに以下のように237カ所のアミノ酸変異を作製した。Cys、Asp、Glu、Phe、His、Lys、Met、Asn、Gln、Arg、Ser、Thr、TrpをAlaに変異させた。TyrをPheに変異させた。これらは7位、9位、10位、11位、12位、14位、16位、22位、23位、24位、25位、26位、28位、30位、31位、32位、33位、34位、35位、36位、37位、38位、39位、40位、42位、43位、49位、51位、52位、53位、54位、57位、58位、59位、61位、62位、64位、65位、66位、69位、70位、73位、75位、76位、78位、79位、80位、81位、82位、85位、91位、92位、93位、95位、96位、97位、98位、99位、100位、102位、103位、104位、105位、106位、109位、111位、112位、114位、116位、118位、119位、122位、123位、124位、125位、126位、128位、129位、130位、131位、135位、136位、137位、139位、140位、141位、142位、143位、144位、145位、146位、147位、150位、151位、152位、153位、155位、157位、158位、159位、163位、164位、165位、166位、167位、170位、172位、173位、175位、176位、177位、178位、181位、183位、187位、188位、192位、193位、194位、195位、196位、200位、203位、204位、205位、207位、209位、211位、212位、213位、214位、216位、218位、219位、220位、221位、222位、227位、229位、230位、232位、234位、235位、236位、237位、238位、239位、241位、242位、245位、247位、248位、249位、250位、252位、253位、254位、256位、257位、258位、259位、260位、261位、263位、266位、267位、269位、272位、274位、277位、280位、282位、283位、284位、286位、288位、289位、291位、292位、293位、294位、295位、296位、297位、298位、303位、304位、305位、307位、308位、309位、313位、317位、318位、319位、320位、323位、324位、326位、327位、329位、331位、335位、336位、337位、339位、340位、343位、345位、346位、347位、349位、350位、351位、353位、355位、356位、359位、360位、361位、363位、365位、366位、368位、369位、370位、372位、373位、376位、377位、379位、381位及び382位であった。
【0056】
プライマー設計及びPCR法はPCT出願公開第WO2009/0029376号(実施例1)に記載されているように実施することができる。PCR産物をDpnIで消化し、コンピテントER2833(pACYC−StyIM)に形質転換した。
【0057】
3.StyI−HFの選択
AmpとCamを添加したLBで各変異のコロニー4個を37℃にて一晩増殖させた。夫々NEB4及びExoIバッファー+20%グリセロール中でλを使用してStyIのコグネイト活性アッセイとスター活性アッセイを実施した。
【0058】
変異体K75A、N146A及びD256Aをスクリーニングアッセイで選別した。各種条件及び基質で数ラウンドの比較後、K75Aが高切断効率高活性を維持しながらスター活性の実質的低下を示す好ましい変異体であることが判明した。StyI(K75A)をStyI−HFに指定した。
【0059】
4.StyI−HFとStyI−WTの比較
NEB4中のStyI−HFとStyI−WTの比較を
図5A及び5Bに示し、結果を表6にまとめる。
【0060】
【表6】
【0061】
StyI−WTとStyI−HFはNEB2中で最高活性であった。FIはStyI−WTが16であり、StyI−HFが2000であった。FI総改善倍率は125倍であった。
【0062】
[実施例6]
HF BsaJIの作製
1.BsaJIの発現
同一プラスミド中にBsaJIエンドヌクレアーゼ及びメチラーゼ遺伝子を含むpRRS−BsaJIR+Mで形質転換した大腸菌でBsaJIを発現させた。AmpとCamを添加したLBで細胞を37℃にて一晩増殖させた。
【0063】
2.BsaJI−HFの変異誘発
9位、10位、14位、17位、18位、19位、20位、22位、23位、24位、27位、30位、32位、35位、39位、42位、43位、48位、50位、51位、52位、53位、55位、56位、57位、60位、61位、65位、66位、67位、68位、70位、71位、72位、73位、78位、79位、81位、83位、84位、86位、87位、88位、90位、91位、92位、94位、95位、99位、101位、103位、104位、106位、110位、111位、113位、114位、117位、119位、120位、121位、123位、127位、129位、131位、132位、134位、136位、138位、140位、141位、142位、147位、152位、153位、157位、158位、159位、162位、163位、165位、166位、167位、169位、170位、175位、178位、181位、183位、184位、185位、186位、187位、188位、189位、194位、196位、197位、198位、199位、200位、202位、203位、204位、206位、211位、212位、213位、214位、215位、216位、218位、220位、222位、225位、226位、227位、228位、229位、230位、231位、233位、238位、239位、240位、241位、246位、247位、249位、250位、251位、252位、253位、254位、255位、257位、260位、262位、265位、267位、268位、269位、270位、271位、273位、274位、276位、277位、280位、281位、282位、283位、285位、287位、288位、290位、291位、293位、294位、295位、298位及び299位の全残基Cys、Asp、Glu、Gly、His、Lys、Asn、Pro、Gln、Arg、Ser、Thr、Phe、TrpをAlaに置換し、21位、59位、62位、77位、89位、105位、130位、191位、208位、272位、286位及び296位のTyrをPheに置換した。
【0064】
変異誘発法はプライマー対を使用してインバースPCR後にDpnI消化する方法とした。処理済み産物を次に大腸菌株ER3081に形質転換した。
【0065】
3.BsaJI−HFの選択
pBR322 DNAを基質としてNEB3及びNEB4中の活性の比較を使用してBsaJI−HFの選択を行った。E198AとD200Aが最高活性である。D200AはNEB4中でWTよりもスター活性が著しく低い。BsaJI(D200A)をBsaJI−HFに指定する。
【0066】
4.BsaJI−HFの精製
100μg/ml Amp、33μg/ml Cam及び0.5mM IPTGを添加したLBでER3081細胞(pRRS−BsaJIR(D200A)+M)2リットルを37℃にて一晩増殖させた。細胞を回収し、50mlの10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaCl中で超音波処理した。15,000rpmで30分間遠心後、同一バッファーで予め平衡化しておいた5ml HiTrap(登録商標)Heparin HPカラム(GE Healthcare、現Pfizer,Inc.,Piscataway,NJ)にシリンジ注入により上清をロードした。次にカラムをシステムに装着し、以下の手順:10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaClを48ml、10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM−1M NaCl直線勾配を100ml、次いで10mM Tris−HCl,pH7.5,1M NaClステップを10mlの手順で送液した。次に、溶出画分の活性を試験した。最高活性の画分をAmicon(登録商標)Ultra 30KDa(Millipore,米国;現Merck,ドイツ)により更に濃縮した。濃縮したBsaJI−HFに次に同一容量のグリセロールを加え、−20℃にて保存した。
【0067】
5.BsaJI−HFとBsaJI−WTの比較
希釈剤Aを添加した4種類のNEBバッファー中でpBR322 DNAを基質としてBsaJI−HFとWT BsaJIのFIを別々に測定した。結果を表7にまとめる。
【0068】
【表7】
【0069】
BsaJI−HFはNEB2、3及び4中で最良性能であり、FIは≧4000であり、WT BsaJIはNEB1、2及び4中で最良性能であり、FIは64であった。従って、NEB4中の改善倍率は≧4000/64≧64倍であった。
【0070】
[実施例7]
HF BsaWIの作製
1.BsaWIの発現
各々BsaWIエンドヌクレアーゼ及びメチラーゼ遺伝子を含むpLacZZ1−BsaWIRとpACYC−MspIMで形質転換した大腸菌でBsaWIを発現させた。AmpとCamを添加したLBで細胞を30℃にて一晩増殖させ、30℃にて0.5mM IPTGで18時間誘導した。
【0071】
2.BsaWI−HFの変異誘発
9位、10位、13位、16位、17位、18位、20位、23位、24位、25位、26位、28位、29位、30位、31位、34位、35位、36位、39位、42位、43位、45位、46位、48位、51位、54位、58位、60位、62位、63位、64位、65位、66位、69位、70位、71位、74位、75位、78位、80位、81位、82位、84位、85位、86位、88位、89位、92位、93位、96位、99位、100位、101位、102位、104位、105位、107位、109位、113位、114位、115位、117位、121位、112位、123位、124位、127位、128位、129位、130位、131位、133位、136位、137位、138位、140位、141位、142位、145位、149位、151位、152位、153位、154位、155位、156位、160位、163位、164位、165位、166位、167位、169位、170位、171位、173位、174位、175位、176位、177位、178位、179位、181位、184位、189位、195位、196位、197位、200位、202位、203位、209位、210位、211位、212位、213位、214位、216位、218位、219位、221位、222位、228位、229位、230位、231位、233位、234位、237位、239位、241位、243位、247位、248位、250位、251位、254位、255位、258位、259位、260位、261位、264位及び266位の全残基Cys、Asp、Glu、Gly、His、Lys、Asn、Pro、Gln、Arg、Ser、ThrをAlaに置換し、11位、57位、106位、147位、157位、215位、224位、236位及び265位のTyrをPheに置換した。
【0072】
変異誘発法はプライマー対を使用してインバースPCR後にDpnI消化する方法とした。処理済み産物を次に大腸菌株ER3081に形質転換した。
【0073】
3.BsaWI−HFの選択
λDNAを基質としてNEB3及びNEB4中の活性の比較を使用してBsaWI−HFの選択を行った。以下の変異体:K229A、E025A、R034A及びQ261Aが変化を示した。WT BsaWIは小規模培養で増殖させた場合にはどちらのバッファー中でも消化を完了することができ、Q261Aは安定な部分パターンを与えるだけであることが分かった。これはこの変異体が小規模培養では増殖不良であったためであると考えられる。大規模培養で増殖させ、精製した場合には、部分パターンがなくなり、基質は完全に消化され、基質pXbaで試験した場合にも高忠実度変異体であることが結果から判明した。
【0074】
4.BsaWI−HFの精製
100μg/ml Ampと33μg/mlを添加したLBでER3081細胞(pLacZZ1−BwaWI(Q261A),pACYC−MspIM)2リットルを30℃にて一晩増殖させた。8時間後に、培養液を0.5mM IPTGで誘導した。細胞を回収し、20mlの10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaCl中で超音波処理した。15,000rpmで30分間遠心後、同一バッファーで予め平衡化しておいた5ml HiTrap(登録商標)Heparin HPカラム(GE Healthcare、現Pfizer,Inc.,Piscataway,NJ)にシリンジ注入により上清をロードした。次にカラムをシステムに装着し、以下の手順:10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaClを48ml、10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM−1M NaCl直線勾配を100ml、次いで10mM Tris−HCl,pH7.5,1M NaClステップを10mlの手順で送液した。次に、溶出画分の活性を試験した。最高活性の画分をVivaspin(登録商標)15R(Vivascience,現Sartorius Vivascience GmbH,Goettingen,ドイツ)により更に濃縮した。濃縮したBsaWI−HFに次に同一容量のグリセロールを加え、−20℃にて保存した。
【0075】
5.BsaWI−HFとBsaWI−WTの比較
希釈剤Aを添加した4種類のNEBバッファー中でpXba DNAを基質としてBsaWI−HFとBsaWI−WTのFIを別々に測定した。結果を(下記)表8にまとめる。
【0076】
【表8】
【0077】
BsaWI−HFはNEB2及びNEB4中で最高活性であり、最良FI≧4000であり、BsaWI−WTはNEB4中で最高活性であり、FIは16である。総改善倍率は≧4000/16=〜250倍である。
【0078】
[実施例8]
高忠実度BglIの作製
1.BglIの発現
各々BglIエンドヌクレアーゼ及びメチラーゼ遺伝子を含むpUC19−BglIRとpSYX20−BglIMで形質転換した大腸菌でBglIを発現させた。AmpとKanを添加したLBで細胞を37℃にて一晩増殖させた。
【0079】
2.BglI−HFの変異誘発
7位、8位、12位、14位、15位、16位、17位、18位、19位、22位、23位、24位、25位、27位、28位、29位、31位、34位、36位、39位、40位、43位、44位、45位、46 47位、48位、50位、52位、54位、5位、57位、60位、61位、65位、67位、68位、70位、71位、72位、73位、75位、76位、77位、78位、79位、81位、84位、86位、87位、88位、91位、92位、94位、95位、96位、99位、100位、101位、102位、103位、105位、107位、108位、110位、112位、113位、114位、115位、116位、117位、118位、122位、123位、124位、125位、128位、130位、131位、132位、134位、135位、136位、152位、158位、159位、160位、161位、163位、164位、165位、166位、167位、170位、172位、173位、174位、176位、177位、178位、179位、180位、181位、183位、184位、185位、186位、187位、188位、189位、193位、194位、196位、197位、202位、203位、204位、205位、208位、211位、215位、216位、221位、222位、224位、225位、226位、227位、228位、229位、230位、231位、234位、236位、239位、241位、242位、243位、245位、249位、250位、251位、255位、256位、259位、263位、264位、265位、266位、267位、268位、269位、270位、271位、272位、275位、276位、277位、279位、281位、283位、286位、287位、289位、290位及び291位の全残基Cys、Asp、Glu、Gly、His、Lys、Asn、Pro、Gln、Arg、Ser、ThrをAlaに置換し、19位、13位、33位、53位、66位、119位、127位、153位、199位、218位、233位、252位及び258位のTyrをPheに置換した。
【0080】
変異誘発法はプライマー対を使用してインバースPCR後にDpnI消化する方法とした。処理済み産物を次に大腸菌株ER2566に形質転換した。
【0081】
3.BglI−HFの選択
λDNAを基質としてNEB4中の活性の比較を使用してBglI−HFの選択を行った。BglI−WTはNEB4中で低活性であるため、NEB4中の活性がWTと同等以上の全変異体を選択した後、スター活性レベルの比較のためにグリセロールに対して試験した。ただ1種の変異体K225Aのみがグリセロール中で試験した場合にスター活性を低下しながらNEB4中でWTと同等の活性を示した。BglI(K225A)をBglI−HFに指定する。
【0082】
4.BglI−HFの精製
100μg/ml Ampと33μg/ml Kanを添加したLBでER2566細胞(pUC19−BglI(K225A),pSYX20−BglIM)2リットルを37℃にて一晩増殖させた。細胞を回収し、20mlの10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaCl中で超音波処理した。15,000rpmで30分間遠心後、同一バッファーで予め平衡化しておいた5ml HiTrap(登録商標)Heparin HPカラム(GE Healthcare、現Pfizer,Inc.,Piscataway,NJ)にシリンジ注入により上清をロードした。次にカラムをシステムに装着し、以下の手順:10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaClを48ml、10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM−1M NaCl直線勾配を100ml、次いで10mM Tris−HCl,pH7.5,1M NaClステップを10mlの手順で送液した。次に、溶出画分の活性を試験した。最高活性の画分をVivaspin(登録商標)15R(Vivascience,現Sartorius Vivascience GmbH,Goettingen,ドイツ)により更に濃縮した。濃縮したBglI−Hに次に同一容量のグリセロールを加え、−20℃にて保存した。
【0083】
5.BglI−HFとBglI−WTの比較
希釈剤Bを添加した4種類のNEBバッファー中でλDNAを基質としてBglI−HFとWT BglIのFIを別々に測定した。比較を
図6に示し、結果を(下記)表9にまとめる。
【0084】
【表9】
【0085】
BglI−HFはNEB2及びNEB4中で最高活性であり、FIは≧8000であり、BglI−WTはNEB3中で最高活性であり、FIは250であった。総改善倍率は≧8000/250=≧32倍であった。
【0086】
[実施例9]
HF BsrDIの作製
1.BsrDIの発現
BsrDI酵素はBsrDIAとBsrDIBの2個のサブユニットを含む。
【0087】
純BsrDIAサブユニットを得るために、IMPACT(Intein−Mediated Purification with an Affinity Chitin−Binding Tag)システム(NEB cat:E6901)をBsrDIAの1段階精製に使用した。要約すると、BsrDIA遺伝子をpTXB1ベクターにサブクローニング後、lacオペロン(NEB #ER2566)の制御下にT7 RNAポリメラーゼを含むコンピテント株に形質転換した。スクリーニングとシーケンシング後、補正株を選択した。アンピシリン(100μg/ml)を添加したLB培地でOD
600が0.5に達するまで細胞を37℃にて増殖させた。次に、BsrDIAの誘導のために最終濃度0.4mMとなるようにIPTGを3時間添加した。次に細胞培養液をペレット化し、氷冷カラムバッファー(20mM Tris−HCl,pH8.5,500mM NaCl)に再懸濁し、超音波により溶解させた。得られた細胞溶解液を次に遠心し、細胞破片を除去した。次に、平衡化したキチンカラムに上清をロードした。ローディングバッファーで洗浄後、カラムに切断バッファー(20mM Tris−HCl,pH8.5,500mM NaCl及び50mM DTT)を加えて4℃で一晩インキュベートした。最後に、保存バッファー(10mM Tris−HCl pH7.4,0.1mM EDTA,1mM DTT,50mM KCl及び50%グリセロール)で透析しながらBtsI.A蛋白質を溶出させた。
【0088】
各々BsrDIエンドヌクレアーゼ及びメチラーゼ遺伝子を含むpUC19−BsrDIBRとpLG−BsrDIM1M2で形質転換した大腸菌でBsrDIBサブユニットを発現させた。AmpとKamを添加したLBで細胞を37℃にて一晩増殖させた。
【0089】
2.BsrDI−HFの変異誘発
7位、11位、12位、14位、15位、17位、21位、22位、25位、28位、29位、30位、33位、34位、35位、37位、40位、45位、46位、47位、51位、52位、56位、58位、62位、64位、65位、67位、68位、71位、72位、74位、75位、81位、83位、90位、91位、92位、93位、99位、100位、101位、106位、108位、109位、112位、113位、115位、116位、120位、122位、123位、124位、132位、133位、136位、137位、138位、139位、142位、143位、144位、145位、146位、150位、155位、157位、158位、161位、162位、164位、168位、170位、171位、173位、174位、176位、177位、179位、180位、182位、185位、189位、190位、193位、197位、200位、202位、203位、206位、210位、213位、215位、217位、218位、221位、224位、225位、226位、228位、229位、230位、232位、237位、238位、241位、242位、243位、244位、245位、246位、249位、253位、258位、259位、261位、264位、265位、268位、271位、272位、273位、274位、276位、278位、279位、281位、285位、287位、288位、292位、294位、295位、299位、300位、301位、306位、307位、308位、312位、314位、315位、317位、318位、320位、321位、324位、325位、326位、327位、328位、331位、332位、335位、337位、341位、343位、345位、347位、352位、353位、354位、355位、356位、360位、361位、362位、363位、364位、370位、373位、374位、376位、380位、381位、385位、387位、389位、392位、393位、395位、396位、397位、405位、406位、408位、411位、415位、418位、420位、422位、425位、426位、430位、431位、432位、434位、437位、445位、446位、449位、450位、454位、455位、456位、457位、458位、459位、460位、463位、465位、466位、467位、469位、470位、475位、481位のCys、Asp、Glu、Gly、His、Lys、Asn、Pro、Gln、Arg、Ser、Thrを含むBsrDIBの全残基をAlaに置換し、9位、38位、63位、87位、118位、129位、169位、178位、198位、216位、251位、286位、291位、303位、357位、358位、367位、371位、402位、442位、443位、448位のTyrをPheに置換した。
【0090】
変異誘発法は変異誘発法はプライマー対を使用してインバースPCR後にDpnI消化する方法とした。処理済み産物を次に大腸菌株ER2566に形質転換した。
【0091】
3.BsrDI−HFの選択
pBR322 DNAを基質としてNEB4中でBsrDIAと混合したWT BsrDIBと、BsrDIAと混合した変異体BsrDIBのスター活性の比較を使用してBsrDI−HFの選択を行った。H137A、D177A、K363A、K408A、R411A、Q215A、Q226A、Q230Aの8種類の変異体がNEB4中でスター活性が低いことが判明した。
【0092】
スター活性を更に低下させるために、K363A/Q230A、K363A/K408A、Q230A/K408Aの二重変異を生じるように上記変異を組合せた。次に、BsrDIBにQ230A/K363Aの変更を有するBsrDIをBsrDI−HFに指定する。
【0093】
4.BsrDI−HFの精製
100μg/ml Ampと33μg/ml Kamを添加したLBでER2566細胞(pUC19−BsrDI(Q230A/K363A),pLG−BsrDIM1M2)2リットルを37℃にて一晩増殖させた。細胞を回収し、20mlの10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaCl中で超音波処理した。15,000rpmで30分間遠心後、同一バッファーで予め平衡化しておいた5ml HiTrap(登録商標)Heparin HPカラム(GE Healthcare、現Pfizer,Inc.,Piscataway,NJ)にシリンジ注入により上清をロードした。次にカラムをシステムに装着し、以下の手順:10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaClを48ml、10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM−1M NaCl直線勾配を100ml、次いで10mM Tris−HCl,pH7.5,1M NaClステップを10mlの手順で送液した。次に、溶出画分の活性を試験した。最高活性の画分をVivaspin(登録商標)15R(Vivascience,現Sartorius Vivascience GmbH,Goettingen,ドイツ)により更に濃縮した。濃縮したBsrDI−HFに次に同一容量のグリセロールを加え、−20℃条件で保存した。
【0094】
5.BsrDI−HFとBsrDI−WTの比較
(下記)希釈剤Aを添加した4種類のNEBバッファー中でpBR322 DNAを基質としてBsrDI−HFとBsrDI−WTのFIを別々に測定した。結果を
図7に示し、表10にまとめる。
【0095】
【表10】
【0096】
BsrDI−HFはNEB4中で最良性能であり、FIは≧1000であり、BsrDI−WTはNEB2及びNEB3中で最良性能であり、FIは64であった。従って、総改善倍率は≧1000/0.5=≧2000倍であった。
【0097】
[実施例10]
HF NsiIの作製
1.NsiIの発現
各々NsiIエンドヌクレアーゼ及びメチラーゼ遺伝子を含むplaczz1−NsiIRとpACYC−NsiIMで形質転換した大腸菌でNsiIを発現させた。AmpとCamを添加したLBで細胞を37℃にて一晩増殖させた。
【0098】
2.NsiI−HFの変異誘発
8位、9位、10位、11位、12位、13位、18位、21位、22位、23位、24位、26位、27位、32位、34位、35位、42位、44位、45位、46位、47位、49位、50位、52位、53位、54位、55位、57位、58位、60位、61位、69位、70位、73位、74位、79位、80位、84位、85位、87位、90位、91位、92位、93位、95位、96位、97位、98位、99位、100位、102位、103位、105位、106位、108位、109位、110位、113位、114位、115位、117位、118位、119位、120位、121位、122位、123位、124位、126位、134位、135位、137位、138位、139位、140位、142位、144位、145位、146位、149位、151位、153位、154位、155位、156位、159位、160位、161位、162位、163位、166位、167位、170位、173位、174位、175位、178位、179位、180位、181位、182位、183位、184位、186位、188位、189位、190位、191位、192位、195位、197位、198位、199位、200位、201位、202位、203位、206位、207位、209位、210位、211位、213位、215位、216位、217位、219位、221位、222位、225位、230位、231位、232位、234位、235位、236位、237位、239位、242位、243位、244位、245位、246位、249位、250位、251位、256位、257位、259位、260位、261位、263位、264位、268位、269位、271位、272位、273位、276位、277位、278位、279位、281位、282位、283位、285位、287位、288位、290位、292位、294位、295位、297位、298位、299位、302位、303位、306位、307位、308位、309位、310位、312位、315位、316位、319位、320位、323位、325位、327位、329位、333位、334位、336位、337位、338位、340位、341位、344位、347位、349位、350位、352位、353位、354位、355位、358位、359位、360位、362位、363位、365位、366位、367位、371位、372位、373位、375位、376位及び377位の全残基Cys、Asp、Glu、Gly、His、Lys、Asn、Pro、Gln、Arg、Ser、Thr、Phe、TrpをAlaに置換し、30位、40位、62位、65位、71位、76位、83位、86位、141位、226位、233位、255位、289位、311位、326位、335位、351位、357位、378位のTyrをPheに置換した。
【0099】
変異誘発法はプライマー対を使用してインバースPCR後にDpnI消化する方法とした。処理済み産物を次に大腸菌株ER3081に形質転換した。
【0100】
3.NsiI−HFの選択
pXba DNAを基質としてNEB3及びNEB4中の活性の比較を使用してNsiI−HFの選択を行った。NsiI−WTはNEB3中のほうが高活性であるので、NEB4中のほうが高活性のものを選択した。148種の変異体がNEB4中のほうが高活性であることが判明した。F376AはNEB4中でWTよりも著しく高活性である。通常では、NEB4中で最高活性のものはスター活性が改善されたものである。NsiI(F376A)をNsiI−HFに指定する。
【0101】
4.NsiI−HFの精製
100μg/ml Amp、33μg/ml Cam及び0.5mM IPTGを添加したLBでER3081細胞(placzz1−NsiI(F376A),pACYC−NsiIM)2リットルを37℃にて一晩増殖させた。細胞を回収し、50mlの10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaCl中で超音波処理した。15,000rpmで30分間遠心後、同一バッファーで予め平衡化しておいた5ml HiTrap(登録商標)Heparin HPカラム(GE Healthcare、現Pfizer,Inc.,Piscataway,NJ)にシリンジ注入により上清をロードした。次にカラムをシステムに装着し、以下の手順:10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaClを48ml、10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM−1M NaCl直線勾配を100ml、次いで10mM Tris−HCl,pH7.5,1M NaClステップを10mlの手順で送液した。次に、溶出画分の活性を試験した。最高活性の画分をAmicon Ultra 30KDa(Millipore,米国;現Merck,ドイツ)により更に濃縮した。濃縮したNsiI−HFに次に同一容量のグリセロールを加え、−20℃条件下で保存した。
【0102】
5.NsiI−HFとNsiI−WTの比較
希釈剤Aを添加した4種類のNEBバッファー中でpXba DNAを基質としてNsiI−HFとWT NsiIのFIを別々に測定した。結果を(下記)表11にまとめる。
【0103】
【表11】
【0104】
NsiI−HFはNEB4中で最良性能であり、FIは≧8000であり、WT NsiIはNEB3中で最良性能であり、FIは32であった。従って、NEB4中の改善倍率は≧8000/32=≧250倍であった。
【0105】
[実施例11]
HF DpnIIの作製
1.DpnIIの発現
pBAD241−DpnII RMで形質転換した大腸菌3081でDpnIIを発現させた。Ampを添加したLBで細胞を30℃にて一晩増殖させた。
【0106】
2.DpnIIの変異誘発
選択した変異の点変異誘発をインバースPCRにより実施した。DpnIIに以下のように189カ所のアミノ酸変異を作製した。Cys、Asp、Glu、Phe、His、Lys、Met、Asn、Gln、Arg、Ser、Thr、TrpをAlaに変異させた。TryをPheに変異させた。これらは7位、8位、9位、10位、12位、13位、14位、15位、16位、17位、19位、20位、21位、22位、23位、24位、25位、26位、27位、29位、31位、32位、33位、35位、36位、38位、40位、42位、44位、45位、46位、50位、51位、52位、54位、55位、56位、57位、59位、61位、62位、63位、64位、66位、69位、76位、77位、78位、80位、81位、82位、86位、87位、90位、91位、92位、93位、94位、95位、96位、97位、98位、99位、100位、101位、102位、104位、105位、106位、107位、108位、109位、111位、112位、113位、116位、117位、118位、120位、121位、122位、125位、126位、129位、130位、132位、135位、138位、139位、140位、141位、143位、144位、145位、146位、147位、149位、150位、151位、152位、153位、156位、157位、158位、160位、161位、162位、164位、168位、169位、171位、172位、173位、175位、176位、177位、178位、180位、181位、183位、184位、186位、188位、189位、191位、192位、193位、195位、196位、198位、199位、200位、201位、202位、205位、206位、207位、208位、211位、214位、216位、217位、218位、219位、221位、223位、224位、226位、227位、228位、229位、230位、231位、232位、233位、234位、236位、237位、238位、239位、240位、241位、244位、246位、247位、248位、249位、251位、252位、254位、256位、257位、258位、259位、260位、261位、262位、264位、265位、266位、267位、268位、272位、274位、275位、277位、278位、280位、281位及び282位であった。
【0107】
プライマー設計及びPCR法は従来記載されている方法と同様である。PCR産物をDpnIで消化し、コンピテント大腸菌3081に形質転換した。
【0108】
3.DpnII−HFの選択
Ampを添加したLBで各変異のコロニー4個を37℃で一晩増殖させた。NEB4バッファー及び5%グリセロール中でdam
−λ基質を使用してDpnIIの標準スクリーニングアッセイを実施した。
【0109】
変異体R78A、T140A、E152A、R199A及びF217Aをスクリーニングアッセイで選別した。各種条件及び基質で数ラウンドの比較後、高いカノニカル酵素活性を維持しながらスター活性の実質的低下を示す候補としてR199Aを選択した。R199AをDpnII−HFに指定した。
【0110】
4.DpnII−HFの精製
100μg/ml Ampを添加したLBで大腸菌3081細胞(pBAD241.DpnII.RM(R199A))2リットルを30℃にて一晩増殖させた。細胞を回収し、20mlの10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaCl中で超音波処理した。15,000rpmで30分間遠心後、同一バッファーで予め平衡化しておいた5ml HiTrap(登録商標)Heparin HPカラム(GE Healthcare、現Pfizer,Inc.,Piscataway,NJ)にシリンジ注入により上清をロードした。次にカラムをシステムに装着し、以下の手順:10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaClを48ml、10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM−1M NaCl直線勾配を100ml、次いで10mM Tris−HCl,pH7.5,1M NaClステップを10mlの手順で送液した。次に、溶出画分の活性を試験した。最高活性の画分を更に濃縮した。濃縮したBmt−HFに次に同一容量のグリセロールを加え、−20℃条件下で保存した。
【0111】
5.DpnII−HFとDpnII−WTの比較
DpnII−HFをBで2倍系列希釈し、4種類のNEBバッファー中で反応させ、DpnII−WTを2倍系列希釈し、4種類のNEBバッファー中で反応させた。結果を表12にまとめる。
【0112】
【表12】
【0113】
DpnII−HFはNEB4中で最良性能であり、FI=8000であり、DpnIIはNEB3中で最良性能であり、FIは32であった。FI総改善倍率は8000/32=250倍であった。
【0114】
[実施例12]
高忠実度BclIの作製
1.BclIの発現
各々BclIエンドヌクレアーゼ及びメチラーゼ遺伝子を含むpRRS−BclIRとpACYC184−BclIMで形質転換した大腸菌でBclIを発現させた。Ampを添加したLBで細胞を37℃にて一晩増殖させた。
【0115】
2.BclI−HFの変異誘発
9位、10位、11位、12位、19位、22位、23位、24位、26位、28位、29位、30位、31位、35位、37位、38位、40位、42位、44位、46位、47位、49位、51位、53位、54位、55位、58位、59位、62位、65位、67位、69位、72位、73位、74位、75位、76位、80位、82位、83位、85位、86位、89位、93位、94位、95位、96位、97位、98位、99位、101位、103位、105位、107位、108位、109位、110位、111位、112位、113位、114位、115位、120位、124位、128位、129位、130位、132位、136位、137位、位、138位、139位、143位、144位、145位、149位、150位、151位、152位、154位、156位、160位、162位、163位、164位、166位、167位、170位、171位、172位、174位、175位、178位、179位、180位、182位、183位、188位、190位、191位、195位、196位、197位、199位、200位、201位、204位、205位、208位、209位、210位、212位、213位、215位、217位、218位、220位、221位、222位、223位、224位、225位、226位、228位、229位、234位、235位、237位、238位、241位、243位、244位、245位、249位、252位、255位、257位、260位、261位、265位、266位、267位、270位、271位、273位、274位及び277位の全残基Cys、Asp、Glu、Gly、His、Lys、Asn、Pro、Gln、Arg、Ser、ThrをAlaに置換し、17位、27位、36位、63位、66位、77位、87位、100位、116位、118位、133位、142位、147位、157位、192位、193位、194位、207位、212位、231位、236位及び246位のTyrをPheに置換した。
【0116】
変異誘発法はプライマー対を使用してインバースPCR後にDpnI消化する方法とした。処理済み産物を次に大腸菌株ER2984に形質転換した。
【0117】
3.BclI−HFの選択
dam−λDNAを基質としてグリセロール及びNEB4中の活性の比較を使用してBclI−HFの選択を行った。スター活性の低下が疑われたら、変異体を同一基質で水及びNEB4中の正常活性とも比較した。NEB4中でWTと同等活性でありながら、スター活性が低い可能性のある変異体を選択した。G26A、P105A、T195A、Q210A、Y147F及びY193Fの6種の変異体がこのような特徴をもつことが判明した。数種の変異体(K114A、T197A、S245A、D252A及びY027F)は水中での活性の低下を示したが、スター活性の低下も示し、通常では高グリセロール条件下でWTよりもコグネイト活性が高かった。1種の変異体Y192FはWTよりも高活性でありながら、スター活性が低かった。BclI(Y192F)をBclI−HFに指定する。
【0118】
4.BclI−HFの精製
100μg/ml Ampを添加したLBでER2984細胞(pRRS−BclI(Y192F),pACYC184−BclIM)2リットルを37℃にて一晩増殖させた。細胞を回収し、20mlの10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaCl中で超音波処理した。15,000rpmで30分間遠心後、同一バッファーで予め平衡化しておいた5ml HiTrap(登録商標)Heparin HPカラム(GE Healthcare、現Pfizer,Inc.,Piscataway,NJ)にシリンジ注入により上清をロードした。次にカラムをシステムに装着し、以下の手順:10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaClを48ml、10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM−1M NaCl直線勾配を100ml、次いで10mM Tris−HCl,pH7.5,1M NaClステップを10mlの手順で送液した。次に、溶出画分の活性を試験した。最高活性の画分をVivaspin(登録商標)15R(Vivascience,現Sartorius Vivascience GmbH,Goettingen,ドイツ)により更に濃縮した。濃縮したBclI−HFに次に同一容量のグリセロールを加え、−20℃にて保存した。
【0119】
5.BclI−HFとBclI−WTの比較
希釈剤Aを添加した4種類のNEBバッファー中でdam−λDNAを基質としてBclI−HFとBclI−WTのFIを別々に測定した。比較を
図8に示し、結果を(下記)表13にまとめる。
【0120】
【表13】
【0121】
BclI−HFはNEB2及びNEB4中で最良性能であり、最良FIは≧2000であり、BclI−WTはNEB2及びNEB4中で最良性能であり、FIは32であった。総改善倍率は≧2000/32=≧64倍であった。
【0122】
[実施例13]
HF BglIIの作製
1.BglIIの発現
各々BglIIエンドヌクレアーゼ及びメチラーゼ遺伝子を含むpLacZZ−BglIIRとpACYC−BglIIMで形質転換した大腸菌でBglIIを発現させた。AmpとCamを添加したLBで細胞を37℃にて一晩増殖させた。
【0123】
2.BglII−HFの変異誘発
2位、4位、6位、7位、9位、10位、12位、13位、16位、18位、20位、21位、22位、24位、25位、26位、29位、30位、33位、35位、37位、38位、39位、41位、42位、45位、48位、49位、53位、54位、55位、58位、59位、60位、64位、65位、66位、67位、68位、69位、74位、75位、76位、77位、78位、81位、82位、84位、85位、87位、88位、89位、90位、93位、95位、96位、97位、98位、101位、104位、105位、106位、108位、109位、110位、112位、113位、114位、115位、116位、117位、118位、120位、121位、122位、124位、125位、131位、132位、134位、135位、136位、139位、140位、141位、142位、146位、147位、149位、150位、151位、153位、154位、157位、159位、161位、162位、166位、172位、173位、174位、175位、176位、177位、179位、182位、183位、184位、187位、188位、189位、191位、192位、193位、195位、196位、197位、198位、199位、201位、203位、206位、207位、208位、209位、211位、212位、213位、214位、215位、216位、217位、219位、222位の全残基Cys、Asp、Glu、Gly、His、Lys、Asn、Pro、Gln、Arg、Ser、ThrをAlaに置換し、8位、56位、99位、144位、145位、158位、185位及び190位のTyrをPheに置換した。
【0124】
変異誘発法はプライマー対を使用してインバースPCR後にDpnI消化する方法とした。処理済み産物を次に大腸菌株ER3081に形質転換した。
【0125】
3.BglII−HFの選択
pXba DNAを基質としてNEB3及びNEB4中の活性の比較を使用してBglII−HFの選択を行った。BglII−WTはNEB3中のほうが高活性であるため、NEB4中のほうが高活性の変異体を選択した。次に、高活性の全変異体をグリセロール中でWT活性と比較し、スター活性を試験した。通常では、NEB4中で最高活性の変異体はスター活性が改善された変異体である。BglI−WTでスター活性を促進し得る条件である水中ExoIバッファーを使用して最も有望な変異体(H10A、N208A、K48A、K74A、R75A、Y56F、K58A、M117A)を最終的に試験した。1種の変異体N208AはNEB4中のスター活性の低下と総活性の増加を示した。本発明者らは忠実度が変化したことを示す別の指標である部分活性を測定した処、小規模培養において、この変異体は安定な部分活性をもつようである。BglII(N208A)をBglII−HFに指定する。
【0126】
4.BglII−HFの精製
100μg/ml Ampと33μg/mlを添加したLBでER3081細胞(pLacZZ−BglII(N208A),pACYC−BglIIM)2リットルを30℃にて一晩増殖させた。細胞を回収し、20mlの10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaCl中で超音波処理した。15,000rpmで30分間遠心後、同一バッファーで予め平衡化しておいた5ml HiTrap(登録商標)Heparin HPカラム(GE Healthcare、現Pfizer,Inc.,Piscataway,NJ)にシリンジ注入により上清をロードした。次にカラムをシステムに装着し、以下の手順:10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaClを48ml、10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM−1M NaCl直線勾配を100ml、次いで10mM Tris−HCl,pH7.5,1M NaClステップを10mlの手順で送液した。次に、溶出画分の活性を試験した。最高活性の画分をVivaspin(登録商標)15R(Vivascience,現Sartorius Vivascience GmbH,Goettingen,ドイツ)により更に濃縮した。濃縮したBglII−HFに次に同一容量のグリセロールを加え、−20℃にて保存した。
【0127】
5.BglII−HFとBglII−WTの比較
希釈剤Bを添加した4種類のNEBバッファー中でpXba DNAを基質としてBglII−HF及びBglII−WTのFIを別々に測定した。比較を
図9に示し、結果を(下記)表14にまとめる。
【0128】
【表14】
【0129】
BglII−HFはNEB2中で最良性能であり、FIは≧128000であり、BglII−WTはNEB3中で最良性能であり、FIは120であった。総改善倍率は≧128000/120=≧1000倍であった。
【0130】
[実施例14]
HF BstEIIの作製
1.BstEIIの発現
各々BstEIIエンドヌクレアーゼ及びメチラーゼ遺伝子を含むpUC19−BstEIIRとpACYC−BstEIIMで形質転換した大腸菌でBstEIIを発現させた。AmpとCamを添加したLBで細胞を37℃にて一晩増殖させた。
【0131】
2.BstEII−HFの変異誘発
7位、9位、10位、14位、17位、20位、21位、22位、25位、26位、29位、30位、32位、36位、37位、40位、41位、44位、47位、48位、49位、50位、51位、52位、54位、57位、58位、60位、61位、62位、63位、64位、65位、67位、68位、69位、72位、75位、76位、79位、80位、81位、82位、83位、85位、88位、89位、90位、91位、92位、94位、95位、98位、99位、101位、102位、103位、105位、106位、111位、112位、113位、116位、117位、118位、119位、120位、121位、122位、123位、130位、132位、133位、134位、135位、136位、137位、138位、140位、142位、143位、147位、150位、151位、152位、154位、155位、157位、160位、161位、162位、163位、165位、166位、167位、171位、172位、175位、176位、178位、179位、180位、182位、184位、189位、190位、191位、192位、193位、194位、195位、199位、202位、204位、205位、206位、207位、208位、209位、211位、212位、213位、214位、215位、216位、217位、218位、219位、220位、221位、222位、224位、225位、227位、228位、232位、233位、234位、236位、238位、243位、244位、245位、246位、247位、251位、252位、255位、256位、258位、261位、262位、264位、265位、266位、272位、274位、277位、278位、279位、281位の全残基Cys、Asp、Glu、Gly、His、Lys、Asn、Pro、Gln、Arg、Ser、ThrをAlaに置換し、8位、15位、24位、27位、35位、43位、77位、129位、131位、139位、156位、188位、203位、229位、257位及び263位のTyrをPheに置換した。
【0132】
変異誘発法はプライマー対を使用してインバースPCR後にDpnI消化する方法とした。処理済み産物を次に大腸菌株ER2683に形質転換した。
【0133】
3.BstEII−HFの選択
λDNAを基質としてNEB3及びNEB4中の活性の比較を使用してBstEII−HFの選択を行った。WT BstEIIはNEB3中のほうが高活性であるため、NEB4中のほうが高活性の変異体を選択した。K014A、Q069A、E099A、R105A、R117A、G135A及びY035Fの7種の変異体はNEB4中の活性が改善されていることが判明した。R105AはNEB4及び水中のWTに比較して活性差が最大であり、WTでスター活性を示す条件であるグリセロール+ExoIバッファー中で試験した場合にスター活性の低下も示した。BstEII(R105A)をBstEII−HFに指定する。
【0134】
4.BstEII−HFの精製
100μg/ml Ampと33μg/mlを添加したLBでER2683細胞(pUC19−BstEII(R105A),pACYC−BstEIIM)2リットルを30℃にて一晩増殖させた。細胞を回収し、20mlの10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaCl中で超音波処理した。15,000rpmで30分間遠心後、同一バッファーで予め平衡化しておいた5ml HiTrap(登録商標)Heparin HPカラム(GE Healthcare、現Pfizer,Inc.,Piscataway,NJ)にシリンジ注入により上清をロードした。次にカラムをシステムに装着し、以下の手順:10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaClを48ml、10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM−1M NaCl直線勾配を100ml、次いで10mM Tris−HCl,pH7.5,1M NaClステップを10mlの手順で送液した。次に、溶出画分の活性を試験した。最高活性の画分をVivaspin(登録商標)15R(Vivascience,現Sartorius Vivascience GmbH,Goettingen,ドイツ)により更に濃縮した。濃縮したBstEII−HFに次に同一容量のグリセロールを加え、−20℃にて保存した。
【0135】
5.BstEII−HFとWT BstEIIの比較
希釈剤Aを添加した4種類のNEBバッファー中でλDNAを基質としてBstEII−HFとWT BstEIIのFIを別々に測定した。比較を
図10に示し、結果を(下記)表15にまとめる。
【0136】
【表15】
【0137】
BstEII−HFはNEB4中で最良性能であり、FIは≧2000であり、BstEII−WTはNEB2及びNEB4中で最良性能であり、FIは4であった。総改善倍率は≧2000/4=≧500倍である。
【0138】
[実施例15]
HF BanIIの作製
1.BanIIの発現
各々BanIIエンドヌクレアーゼ及びメチラーゼ遺伝子を含むpUC19−BanIIRとpACYCl−BanIIMで形質転換した大腸菌でBanIIを発現させた。AmpとCamを添加したLBで細胞を37℃にて一晩増殖させた。
【0139】
2.BanII−HFの変異誘発
7位、8位、9位、10位、12位、16位、17位、20位、21位、23位、24位、25位、26位、28位、29位、24位、31位、32位、35位、38位、39位、43位、44位、45位、47位、49位、54位、59位、61位、63位、64位、66位、67位、71位、72位、73位、74位、75位、77位、78位、81位、83位、84位、87位、88位、92位、94位、95位、96位、97位、99位、100位、103位、104位、105位、106位、107位、108位、111位、112位、113位、115位、117位、118位、120位、121位、122位、123位、126位、127位、128位、129位、130位、131位、135位、139位、142位、143位、145位、146位、147位、148位、149位、152位、153位、155位、156位、163位、166位、167位、168位、169位、170位、171位、173位、175位、176位、178位、179位、180位、181位、183位、184位、186位、190位、191位、194位、195位、196位、198位、199位、200位、207位、208位、211位、213位、214位、215位、216位、219位、220位、221位、222位、224位、226位、229位、230位、231位、232位、234位、235位、236位、237位、239位、240位、242位、245位、246位、247位、248位、252位、254位、256位、257位、258位、259位、261位、262位、263位、264位、266位、267位、270位、271位、272位、274位、276位、278位、279位、281 284位、285位、286位、287位、289位、291位、292位、293位、294位、295位、296位、300位、302位、303位、305位、309位、311位、312位、314位、317位、318位、319位、322位、326位、327位、328位、330位、331位、334位、338位、339位、341位、342位、344位、346位、347位、348位、349位、351位、352位、355位、356位及び358位のTyr(及び元々Alaの残基)以外の全残基をAlaに置換し、27位、50位、80位、160位、182位、197位、244位、251位、260位、307位及び313位のTyrをPheに置換した。
【0140】
変異誘発法はプライマー対を使用してインバースPCR後にDpnI消化する方法とした。処理済み産物を次に大腸菌株ER2566に形質転換した。
【0141】
3.BanII−HFの選択
λDNAを基質として、NEB4+水中の活性と、グリセロール+ExoIバッファー中のスター活性の比較を使用してBanII−HFの選択を行った。スター活性の改善を示しながら水及びNEB4中でWTと同等以上の活性を示した変異体を後続試験に選択した。これらの変異体はN106A、Q169A及びE314Aを含む。本発明者らは部分パターンも高忠実度の指標としたが、R126Aは安定した部分パターンを示したため、この変異体も選択した。精製後、R126Aはスター活性の最良の低下を示した。BanII(R126A)をBanII−HFに指定する。
【0142】
4.BanII−HFの精製
100μg/ml Ampと33μg/mlを添加したLBでER2566細胞(pUC19−BanII(R126A),pACYC−BanIIM)2リットルを30℃にて一晩増殖させた。細胞を回収し、20mlの10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaCl中で超音波処理した。15,000rpmで30分間遠心後、同一バッファーで予め平衡化しておいた5ml HiTrap(登録商標)Heparin HPカラム(GE Healthcare、現Pfizer,Inc.,Piscataway,NJ)にシリンジ注入により上清をロードした。次にカラムをシステムに装着し、以下の手順:10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaClを48ml、10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM−1M NaCl直線勾配を100ml、次いで10mM Tris−HCl,pH7.5,1M NaClステップを10mlの手順で送液した。次に、溶出画分の活性を試験した。最高活性の画分をVivaspin(登録商標)15R(Vivascience,現Sartorius Vivascience GmbH,Goettingen,ドイツ)により更に濃縮した。濃縮したBanII−HFに次に同一容量のグリセロールを加え、−20℃にて保存した。
【0143】
5.BanII−HFとBanII−WTの比較
希釈剤Aを添加した4種類のNEBバッファー中でdam−λDNAを基質としてBanII−HFとBanII−WTのFIを別々に測定した。結果を(下記)表16にまとめる。
【0144】
【表16】
【0145】
BanII−HFはNEB1中で最良性能であり、FIは≧4000であり、BanII−WTはNEB1、NEB2及びNEB4中で最良性能であり、最良FIは64であった。従って、NEB1中の総改善倍率は≧4000/64=≧64倍である。
【0146】
[実施例16]
HF PspGIの作製
1.PspGIの発現
PspGIエンドヌクレアーゼ及びメチラーゼ遺伝子を含むpRRS−PspGIRMで形質転換した大腸菌でPspGIをを発現させた。Ampを添加したLBで細胞を30℃にて一晩増殖させた。
【0147】
2.PspGI−HFの変異誘発
PspGI蛋白質の長さは272アミノ酸である。先ずPspGI蛋白質の合計166カ所のAA位置をAla(又はPhe)に変異させるように設計した。Cys、Asp、Glu、Phe、His、Lys、Met、Asn、Gln、Arg、Ser、Thr、TrpをAlaに変異させた。TryをPheに変異させた。これらは8位、10位、11位、12位、13位、14位、15位、16位、18位、19位、20位、21位、22位、25位、26位、29位、30位、32位、34位、35位、38位、39位、42位、43位、44位、45位、46位、47位、48位、51位、52位、53位、54位、57位、60位、61位、62位、65位、68位、69位、71位、72位、73位、75位、76位、80位、82位、84位、85位、86位、87位、89位、90位、91位、93位、94位、96位、98位、99位、100位、101位、102位、105位、109位、110位、113位、134位、135位、136位、137位、138位、142位、143位、145位、149位、150位、151位、152位、153位、158位、160位、161位、162位、164位及び165位であった。変異誘発法はプライマー対を使用してインバースPCR後にDpnI消化する方法とした。処理済み産物を次に大腸菌株2984に形質転換した。
【0148】
3.PspGI−HFの選択
pBC4 DNAを基質としてNEB4中の変異体とWTの活性の比較を使用してPspGI−HFの選択を行った。PspGIの選択アッセイはNEB4中でpBC4を基質として実施した(69℃で2時間消化)。T20A、P52A、Y67F、K68A、R75A、E86A、Q90A、S91A、Q93A、H121A及びG172Aの11種の変異体はNEB4中の活性がWTよりも高いことが判明した。PspGI(R75A)はNEB4中の活性がWTよりも著しく高い。通常では、NEB4中で最高活性のものはスター活性が改善されたものである。各種条件及び基質で数ラウンドの比較後、PspGI(R75A)が高切断効率高活性を維持しながらスター活性の実質的低下を示す好ましい変異体であることが判明した。PspGI(R75A)をPspGI−HFに指定する。
【0149】
4.PspGI−HFの精製
100μg/ml Ampを添加したLBで大腸菌2984細胞(pRRS−PspGIRM(R75A))2リットルを30℃にて一晩増殖させた。細胞を回収し、20mlの10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaCl中で超音波処理した。15,000rpmで30分間遠心後、同一バッファーで予め平衡化しておいた5ml HiTrap(登録商標)Heparin HPカラム(GE Healthcare、現Pfizer,Inc.,Piscataway,NJ)にシリンジ注入により上清をロードした。次にカラムをシステムに装着し、以下の手順:10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaClを48ml、10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM−1M NaCl直線勾配を100ml、次いで10mM Tris−HCl,pH7.5,1M NaClステップを10mlの手順で送液した。次に、溶出画分の活性を試験した。最高活性の画分を更に濃縮した。濃縮したPspGI−HFに次に同一容量のグリセロールを加え、−20℃条件下で保存した。
【0150】
5.PspG−HFとPspGI−WTの比較
希釈剤Aを添加した4種類のNEBバッファー中でpBC4 DNAを基質としてPspG−HF及びPspGI−WTのFIを別々に測定した。結果を(下記)表17にまとめる。
【0151】
【表17】
【0152】
PspGI−HFはNEB2、NEB3及びNEB4中で最良性能であり、好ましいFIは≧4000であり、PspGI−WTはNEB2、NEB3及びNEB4中で最良性能であった。NEB3中のPspGI−WTの好ましいFIは8であった。FI総改善倍率は≧4000/8=≧500倍であった。
【0153】
[実施例17]
HF SpeIの作製
1.SpeIの発現
各々SpeIエンドヌクレアーゼ及びメチラーゼ遺伝子を含むpRRS−SpeIとpASYX20−SpeIM9で形質転換した大腸菌でSpeIを発現させた。AmpとKanを添加したLBで細胞を30℃にて一晩増殖させた。
【0154】
2.SpeI−HFの変異誘発
7位、9位、10位、17位、18位、20位、21位、22位、24位、25位、26位、29位、30位、31位、32位、33位、34位、36位、40位、43位、45位、46位、49位、50位、51位、52位、53位、54位、57位、58位、59位、61位、65位、66位、70位、73位、74位、75位、76位、77位、78位、80位、81位、84位、86位、87位、88位、89位、90位、92位、96位、97位、101位、102位、103位、105位、107位、108位、109位、110位、112位、113位、115位、116位、118位、121位、122位、125位、126位、128位、130位、131位、137位、138位、139位、140位、142位、146位、149位、151位、152位、154位、157位、158位、159位、160位、161位、163位、166位、167位、169位、170位、172位、174位、175位、179位、180位及び182位の全残基Cys、Asp、Glu、Gly、His、Lys、Asn、Pro、Gln、Arg、Ser、ThrをAlaに置換し、13位、19位、28位、55位、104位、120位、129位及び164位のTyrをPheに置換した。
【0155】
変異誘発法はプライマー対を使用してインバースPCR後にDpnI消化する方法とした。処理済み産物を次に大腸菌株ER1038に形質転換した。
【0156】
3.SpeI−HFの選択
SacI−HFで予め消化したpXBA DNAを基質としてNEB4+水中の各変異体の活性の比較と共に、ExoI及び正常pXbaとのグリセロール反応を使用してSpeI−HFの選択を行った。SacI−HFで消化したpXBAを使用することにより、変異体の活性をWTと比較試験する場合により明瞭にした。グリセロール反応はスター活性結果を比較するために使用した。数種の変異体E059A、P065A、S108A、N172A、K174A、Q179A、G182A及びY055Fは高いコグネイト活性と同時にスター活性の低下を示した。精製サンプルの比較後、SpeI(P065A)をSpeI−HFに指定した。
【0157】
4.SpeI−HFの精製
100μg/ml Ampと33μg/mlを添加したLBでER3081細胞(pRRS−SpeIM7(P065A),pSYX20−SpeIM9)2リットルを30℃にて一晩増殖させた。細胞を回収し、20mlの10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaCl中で超音波処理した。15,000rpmで30分間遠心後、同一バッファーで予め平衡化しておいた5ml HiTrap(登録商標)Heparin HPカラム(GE Healthcare、現Pfizer,Inc.,Piscataway,NJ)にシリンジ注入により上清をロードした。次にカラムをシステムに装着し、以下の手順:10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaClを48ml、10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM−1M NaCl直線勾配を100ml、次いで10mM Tris−HCl,pH7.5,1M NaClステップを10mlの手順で送液した。次に、溶出画分の活性を試験した。最高活性の画分をVivaspin(登録商標)15R(Vivascience,現Sartorius Vivascience GmbH,Goettingen,ドイツ)により更に濃縮した。濃縮したSpeI−HFに次に同一容量のグリセロールを加え、−20℃にて保存した。
【0158】
5.SpeI−HFとSpeI−WTの比較
希釈剤Cを添加した4種類のNEBバッファー中でpXba DNAを基質としてSpeI−HFとSpeI−WTのFIを別々に測定し、結果を(下記)表18にまとめる。
【0159】
【表18】
【0160】
SpeI−HFはNEB4中で最高活性であり、FIは≧8000であり、SpeI−WTはNEB1中で最高活性であり、FIは1000である。従って、総改善倍率は≧8倍である。
【0161】
[実施例18]
HF BsmAIの作製
1. BsmAIの発現
各々BsmAIエンドヌクレアーゼ及びメチラーゼ遺伝子を含むpBAD241−BsmAIRとpACYC−BsmAIMで形質転換した大腸菌でBsmAIを発現させた。AmpとCamを添加したLBで細胞を37℃にて一晩増殖後、アラビノースにより4時間誘導した。
【0162】
2.BsmAI−HFの変異誘発
BsaI、BsmBI及びBsmAI間には相同性があり、BsmAIの210−227領域にBsaI及びBsmBIの高忠実度変異体が検出されたため、この領域のアミノ酸を全てAlaに変異させることにした。
【0163】
変異誘発法はプライマー対を使用してインバースPCR後にDpnI消化する方法とした。処理済み産物を次に大腸菌株ER3081に形質転換した。
【0164】
3.BsmAI−HFの選択
FX174 DNAを基質としてNEB4中の変異体BsmAIとWT BsmAIのスター活性の比較を使用してBsmAI−HFの選択を行った。N212A及びL213Aの2種の変異体はWT BsmAIよりもスター活性が低かった。変異体BsmAI(N212A)をBsmAI−HFに指定する。
【0165】
4.BsmAI−HFの精製
100μg/ml Ampと33μg/ml Camを添加したLBでER2566細胞(pBAD241−BsmAI(N212A),pACYC184−BsmAIM)2リットルを37℃にて一晩増殖させた。次に最終濃度0.2%となるようにアラビノースにより細胞を4時間誘導した。細胞を回収し、20mlの10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaCl中で超音波処理した。15,000rpmで30分間遠心後、同一バッファーで予め平衡化しておいた5ml HiTrap(登録商標)Heparin HPカラム(GE Healthcare、現Pfizer,Inc.,Piscataway,NJ)にシリンジ注入により上清をロードした。次にカラムをシステムに装着し、以下の手順:10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaClを48ml、10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM−1M NaCl直線勾配を100ml、次いで10mM Tris−HCl,pH7.5,1M NaClステップを10mlの手順で送液した。次に、溶出画分の活性を試験した。最高活性の画分をVivaspin(登録商標)15R(Vivascience,現Sartorius Vivascience GmbH,Goettingen,ドイツ)により更に濃縮した。濃縮したBsmAI−HFに次に同一容量のグリセロールを加え、−20℃にて保存した。
【0166】
5.BsmAI−HFとBsmAI−WTの比較
希釈剤Bを添加した4種類のNEBバッファー中でFX174 DNAを基質としてBsmAI−HFとBsmAI−WTのFIを別々に測定した。結果を(下記)表19にまとめる。
【0167】
【表19】
【0168】
BsmAI−HFはNEB1及びNEB4中で最良性能であり、FIは≧4000であり、BsmAI−WTはNEB4中で最良性能であり、FIは250であった。従って、FI総改善倍率は≧4000/250=≧16倍であった。
【0169】
[実施例19]
HF BstXIの作製
国際公開第WO2009/009797号の実施例19に記載されているようにBstXIはCCANNNNN/NTGGで認識・消化する。変異体BstXI(N65A)をBstXIの高忠実度変異体として選択した。スター活性の低い良好なBstXIを探し出す別の方法はN65を他の全アミノ酸残基に変異させる方法である。そのうち、BstXI(N65T)はスター活性が低いことが判明したので、BstXI−HFに指定した。
【0170】
BstXI−HFをER2833(pBAD241−BstXI(N65T),pACYC−BstXIM)で発現させた。増殖及び精製法はWO/2009/009797号に従って実施した。
【0171】
下表(表20)はBstXI−HFとBstXI WTのFIを比較する。
【0172】
【表20】
【0173】
BstXI−HFはNEB2、NEB3及びNEB4中で最良活性であり、BstXI−HFの最良FIは≧1000であり、WT BstXIはNEB2、NEB3及びNEB4中で最良活性であった。NEB2及びNEB4中のWT BstXIのFIは32であった。従って、総改善倍率は≧32倍であった。
【0174】
[実施例20]
HF SfiIの作製
1.SfiIの発現
各々SfiIエンドヌクレアーゼ及びメチラーゼ遺伝子を含むpRRS−SfiIRとpSX33−SfiIMで形質転換した大腸菌でSfiIを発現させた。AmpとKanを添加したLBで細胞を30℃にて一晩増殖させた。
【0175】
2.SfiI−HFの変異誘発
7位、9位、11位、12位、14位、15位、17位、18位、19位、20位、22位、23位、26位、29位、30位、32位、33位、34位、36位、37位、40位、41位、42位、45位、46位、47位、48位、49位、55位、56位、58位、59位、63位、66位、67位、69位、71位、72位、73位、76位、79位、81位、82位、84位、87位、88位、89位、90位、91位、94位、95位、100位、102位、104位、105位、106位、107位、108位、109位、110位、111位、113位、114位、115位、116位、118位、120位、122位、124位、125位、126位、127位、128位、129位、130位、133位、135位、137位、140位、141位、145位、146位、148位、149位、150位、153位、156位、157位、158位、162位、166位、167位、169位、170位、172位、173位、174位、176位、177位、179位、180位、185位、187位、188位、190位、192位、193位、194位、196位、197位、198位、199位、200位、201位、202位、205位、207位、208位、209位、210位、211位、213位、214位、215位、218位、220位、224位、225位、227位、228位、231位、233位、235位、236位、238位、240位、242位、243位、244位、246位、247位、248位、249位、251位、252位、254位、255位、257位、258位、259位、261位、262位、263位の全残基Cys、Asp、Glu、Gly、His、Lys、Asn、Pro、Gln、Arg、Ser、ThrをAlaに置換し、31位、60位、68位、80位、164位、165位、175位、182位、195位、222位、239位及び245位のTyrをPheに置換した。
【0176】
変異誘発法はプライマー対を使用してインバースPCR後にDpnI消化する方法とした。処理済み産物を次に大腸菌株ER2169に形質転換した。
【0177】
3.SfiI−HFの選択
EcoRI−HFで予め消化したpXba DNAを基質としてNEB ExoIバッファーとBSAを添加した水中の変異体とWTの活性の比較を使用してSfiI−HFの選択を行った。指定バッファー中でWTに比較してスター活性の変化を示しながら野生型と同等以上の活性を示す変異体を選択した。数種の変異体E007A、D011A、E049A、R073A、R0114A、G137A、S210A及びR213AはNEB4中で高活性であることが判明した。精製後、P114Aはスター活性が最も顕著に低下していることが判明した。SfiI(R114A)をSfiI−HFに指定する。
【0178】
変異体N071A、D079A、H162A、R225A、K227A、Y068F及びY182Fではスター活性が増加したことも注目すべきである。Y068FはWTと切断パターンが異なることが従来から認められている。
【0179】
4.SfiI−HFの精製
100μg/ml Ampと33μg/ml Kanを添加したLBでER2169細胞(pRRS−SfiI(R114A),pSX33−SfiIM)2リットルを30℃にて一晩増殖させた。細胞を回収し、20mlの10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaCl中で超音波処理した。15,000rpmで30分間遠心後、同一バッファーで予め平衡化しておいた5ml HiTrap(登録商標)Heparin HPカラム(GE Healthcare、現Pfizer,Inc.,Piscataway,NJ)にシリンジ注入により上清をロードした。次にカラムをシステムに装着し、以下の手順:10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaClを48ml、10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM−1M NaCl直線勾配を100ml、次いで10mM Tris−HCl,pH7.5,1M NaClステップを10mlの手順で送液した。次に、溶出画分の活性を試験した。最高活性の画分をVivaspin(登録商標)15R(Vivascience,現Sartorius Vivascience GmbH,Goettingen,ドイツ)により更に濃縮した。濃縮したSfiI−HFに次に同一容量のグリセロールを加え−20℃にて保存した。
【0180】
5.SfiI−HFとSfiI−WTの比較
希釈剤Cを添加した4種類のNEBバッファー中でpBC4 DNAを基質としてSfiI−HFとSfiI−WTのFIを別々に測定した。比較を
図11に示し、結果を(下記)表21にまとめる。
【0181】
【表21】
【0182】
SfiI−HFはNEB4中で最良性能であり、FIは≧8000であり、WT SfiIはNEB3中で最良性能であり、FIは2000であった。総改善倍率は≧8000/2000=≧4倍である。
【0183】
[実施例21]
HF PmeIの作製
1.PmeIの発現
各々PmeIエンドヌクレアーゼ及びメチラーゼ遺伝子を含むpRRS−PmeIRとpACYC184−EsaS9IMで形質転換した大腸菌でPmeIを発現させた。AmpとCamを添加したLBで細胞を37℃にて一晩増殖させた。
【0184】
2.PmeI−HFの変異誘発
7位、8位、10位、13位、14位、17位、20位、21位、22位、25位、28位、29位、30位、32位、33位、35位、37位、39位、41位、42位、43位、46位、47位、49位、50位、51位、54位、55位、60位、62位、63位、64位、66位、67位、68位、69位、71位、72位、73位、77位、79位、80位、81位、82位、83位、86位、87位、91位、94位、95位、96位、97位、98位、100位、104位、106位、107位、108位、109位、110位、112位、113位、114位、115位、116位、117位、118位、121位、123位、124位、127位、130位、131位、132位、133位、134位、135位、137位、138位、145位、147位、148位、149位、151位、152位、153位、154位、155位、157位、160位、162位、165位、166位、167位、169位、170位、171位、172位、177位、180位、181位、182位、183位、185位、186位、188位、190位、191位、192位、193位、194位、199位、200位、201位、202位、204位、207位、208位、209位、210位、211位、212位、215位、218位、219位、221位、222位、223位、225位の全残基Cys、Asp、Glu、Gly、His、Lys、Asn、Pro、Gln、Arg、Ser、ThrをAlaに置換し、111位、129位、146位及び161位のTyrをPheに置換した。
【0185】
変異誘発法はプライマー対を使用してインバースPCR後にDpnI消化する方法とした。処理済み産物を次に大腸菌株ER2426に形質転換した。
【0186】
3.PmeI−HFの選択
水+NEB4中でλDNAを基質とした場合と、グリセロール+NEB Thermopolバッファー中でpXbaを基質とした場合のWTと変異体の活性の比較を使用してPmeI−HFの選択を行った。λDNAを基質として水中で変異体とWT PmeIを試験することによりコグネイト活性を参照し、NEB4中の活性がWTと同等以上のものを選択した。次に、活性が許容可能な変異体でも、ThermopolバッファーとpXbaを使用するグリセロール条件下で試験した場合にスター活性の変化を示さなかった場合には排除した。数種の変異体P079A、E086A、H096A及びE218Aはスター活性が変化することが判明した。PmeI(E086A)をPmeI−HFに指定する。
【0187】
4.PmeI−HFの精製
100μg/ml Ampと33μg/ml Camを添加したLBでER2426細胞(pRRS−PmeI(P154A),pACYC184−EsaS9IM)2リットルを37℃にて一晩増殖させた。細胞を回収し、20mlの10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaCl中で超音波処理した。15,000rpmで30分間遠心後、同一バッファーで予め平衡化しておいた5ml HiTrap(登録商標)Heparin HPカラム(GE Healthcare、現Pfizer,Inc.,Piscataway,NJ)にシリンジ注入により上清をロードした。次にカラムをシステムに装着し、以下の手順:10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaClを48ml、10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM−1M NaCl直線勾配を100ml、次いで10mM Tris−HCl,pH7.5,1M NaClステップを10mlの手順で送液した。次に、溶出画分の活性を試験した。最高活性の画分をVivaspin(登録商標)15R(Vivascience,現Sartorius Vivascience GmbH,Goettingen,ドイツ)により更に濃縮した。濃縮したPmeI−HFに次に同一容量のグリセロールを加え、−20℃にて保存した。
【0188】
5.PmeI−HFとPmeI−WTの比較
希釈剤Aを添加した4種類のNEBバッファー中でpXba DNAを基質としてPmeI−HFとPmeI−WTのFIを別々に測定した。結果を(下記)表22にまとめる。
【0189】
【表22】
【0190】
PmeI−HFはNEB4中で最良性能であり、FIは≧8000であり、PmeI−WTはNEB1及びNEB2中で最良性能であり、FIは250であった。総改善倍率は≧8000/250=≧16倍である。
【0191】
[実施例22]
HF SmaIの作製
1.SmaIの発現
各々SmaIエンドヌクレアーゼ及びメチラーゼ遺伝子を含むpRRS−SmaIRとpSYX20−SmaIMで形質転換した大腸菌でSmaIを発現させた。AmpとKanを添加したLBで細胞を37℃にて一晩増殖させた。
【0192】
2.SmaI−HFの変異誘発
全残基Cys、Asp、Glu、Gly、His、Lys、Asn、Pro、Gln、Arg、Ser、ThrをAlaに置換し、全てのTyrをPheに置換した。
【0193】
変異誘発法はプライマー対を使用してインバースPCR後にDpnI消化する方法とした。処理済み産物を次に大腸菌株ER2428に形質転換した。
【0194】
3.SmaI−HFの選択
pXba DNAを基質として、水+NEB4中と、NEB標準Taqバッファーを加えたスター活性誘導グリセロール条件下における活性の比較を使用してSmaI−HFの選択を行った。WTと同等以上のコグネイト活性を維持しながら指定バッファー中でスター活性の変化を示した変異体を選択した。数種の変異体E32R、S081A、G132A及び二重変異体F60L/S61Rが検出された。SmaI(F60L/S61R)をSmaI−HFに指定する。
【0195】
4.SmaI−HFの精製
100μg/ml Ampと33μg/ml Kanを添加したLBでER2428細胞(pRRS−SmaI(F60L/S61R),pSYX20−SmaIM)2リットルを37℃にて一晩増殖させた。細胞を回収し、20mlの10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaCl中で超音波処理した。15,000rpmで30分間遠心後、同一バッファーで予め平衡化しておいた5ml HiTrap(登録商標)Heparin HPカラム(GE Healthcare、現Pfizer,Inc.,Piscataway,NJ)にシリンジ注入により上清をロードした。次にカラムをシステムに装着し、以下の手順:10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaClを48ml、10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM−1M NaCl直線勾配を100ml、次いで10mM Tris−HCl,pH7.5,1M NaClステップを10mlの手順で送液した。次に、溶出画分の活性を試験した。最高活性の画分をVivaspin(登録商標)15R(Vivascience,現Sartorius Vivascience GmbH,Goettingen,ドイツ)により更に濃縮した。濃縮したSmaI−HFに次に同一容量のグリセロールを加え、−20℃にて保存した。
【0196】
5.SmaI−HFとSmaI−WTの比較
希釈剤Aを添加した4種類のNEBバッファー中でpXba DNAを基質としてSmaI−HFとWT SmaIのFIを別々に測定した。比較を
図12に示し、結果を(下記)表23にまとめる。
【0197】
【表23】
【0198】
SmaI−HFはNEB4中で最良性能であり、FIは≧256000であり、SmaI−WTはNEB2及びNEB4中で最良性能であり、FIは64であった。総改善倍率は≧256000/64=≧4000倍である。
【0199】
[実施例23]
高忠実度AatIIの作製
1.AatIIの発現
各々AatIIエンドヌクレアーゼ及びメチラーゼ遺伝子を含むpRRS−AatIIRとpACYC184−AatIIMで形質転換した大腸菌でAatIIを発現させた。AmpとCamを添加したLBで細胞を37℃にて一晩増殖させた。
【0200】
2.AatII−HFの変異誘発
8位、9位、11位、12位、13位、16位、17位、18位、20位、22位、26位、29位、32位、33位、35位、36位、37位、38位、40位、43位、45位、46位、49位、52位、53位、54位、56位、57位、58位、60位、61位、62位、64位、65位、69位、70位、71位、72位、73位、74位、75位、77位、79位、80位、83位、84位、86位、87位、90位、92位、93位、94位、95位、97位、99位、100位、103位、104位、106位、107位、111位、113位、114位、117位、121位、123位、124位、125位、126位、128位、129位、131位、132位、133位、135位、136位、140位、141位、143位、144位、145位、146位、148位、149位、150位、151位、153位、155位、156位、157位、160位、164位、165位、167位、169位、171位、172位、173位、174位、175位、176位、177位、179位、181位、182位、186位、189位、191位、192位、193位、194位、196位、198位、200位、201位、203位、204位、205位、206位、207位、208位、210位、211位、213位、214位、216位、217位、219位、220位、221位、222位、226位、228位、230位、231位、233位、235位、236位、237位、238位、240位、241位、244位、247位、248位、249位、250位、251位、252位、253位、256位、262位、264位、265位、266位、268位、269位、272位、273位、275位、280位、281位、282位、283位、286位、298位、292位、293位、295位、296位、297位、298位、301位、302位、308位、309位、311位、312位、313位、314位、315位、317位、319位、321位、325位、327位、329位、330位、333位、334位、335位、336位の全残基Cys、Asp、Glu、Gly、His、Lys、Asn、Pro、Gln、Arg、Ser、ThrをAlaに置換し、82位、89位、98位、112位、232位、305位及び306位のTyrをPheに置換した。
【0201】
変異誘発法はプライマー対を使用してインバースPCR後にDpnI消化する方法とした。処理済み産物を次に大腸菌株ER2426に形質転換した。
【0202】
3.AatII−HFの選択
pXba DNAを基質として水中NEB4とグリセロール中NEB ExoIバッファーにおける活性の比較を使用してAatII−HFの選択を行った。水中正常条件下でWTと同等以上の活性を維持しながらグリセロール条件下でスター活性の変化を示した変異体を後続試験に選択した。数種の変異体G013A、G016A、K018A、P052A、R053A、K070A、E071A、D072A、G073A、S84A、E086A、R090A、K094A、R095A、P099A、P103A、K113A、N135A、S151A、P157A、G173A、T204A、S206A、K207A、E233A、N235A、E237A、S238A、D241A、K295A、S301A及びS302Aを初期スクリーニング後の後続試験に選択した。AatII(N235A)をAatII−HFに指定する。
【0203】
4.AatII−HFの精製
100μg/ml Ampと33μg/ml Camを添加したLBでER2426細胞(pRRS−AatII(N235A),pACYC184−AatIIM)2リットルを37℃にて一晩増殖させた。細胞を回収し、20mlの10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaCl中で超音波処理した。15,000rpmで30分間遠心後、同一バッファーで予め平衡化しておいた5ml HiTrap(登録商標)Heparin HPカラム(GE Healthcare、現Pfizer,Inc.,Piscataway,NJ)にシリンジ注入により上清をロードした。次にカラムをシステムに装着し、以下の手順:10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaClを48ml、10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM−1M NaCl直線勾配を100ml、次いで10mM Tris−HCl,pH7.5,1M NaClステップを10mlの手順で送液した。次に、溶出画分の活性を試験した。最高活性の画分をVivaspin(登録商標)15R(Vivascience,現Sartorius Vivascience GmbH,Goettingen,ドイツ)により更に濃縮した。濃縮したAatII−HFに次に同一容量のグリセロールを加え、−20℃にて保存した。
【0204】
5.AatII−HFとAatII−WTの比較
希釈剤Aを添加した4種類のNEBバッファー中でpBR322 DNAを基質としてAatII−HFとWT AatIIのFIを別々に測定した。結果を(下記)表24にまとめる。
【0205】
【表24】
【0206】
AatII−HFはNEB4中で最良性能であり、FIは≧1000であり、WT AatIIはNEB2中で最良性能であり、FIは1/4であった。総改善倍率は≧1000/1/4=≧4000倍である。
【0207】
[実施例24]
HF ApoIの作製
1.ApoIの発現
各々ApoIエンドヌクレアーゼ及びメチラーゼ遺伝子を含むpRRS−ApoIRとpACYC184−ApoIMで形質転換した大腸菌でApoIを発現させた。AmpとCamを添加したLBで細胞を37℃にて一晩増殖させた。
【0208】
2.ApoI−HFの変異誘発
8位、9位、10位、11位、13位、14位、17位、18位、19位、20位、21位、22位、23位、24位、26位、28位、29位、33位、35位、36位、37位、39位、41位、43位、47位、48位、49位、50位、51位、56位、57位、60位、62位、63位、64位、66位、67位、69位、71位、72位、73位、75位、76位、77位、80位、81位、82位、83位、84位、87位、92位、93位、94位、95位、96位、97位、102位、103位、105位、106位、107位、108位、109位、110位、111位、113位、115位、116位、117位、119位、120位、121位、124位、125位、128位、129位、131位、132位、133位、136位、137位、143位、144位、145位、148位、153位、155位、157位、159位、160位、161位、162位、163位、166位、167位、169位、170位、175位、176位、178位、179位、181位、184位、185位、186位、187位、188位、189位、192位、193位、194位、195位、199位、201位、202位、204位、206位、207位、209位、210位、214位、216位、217位、218位、221位、226位、227位、229位及び230位の全残基Cys、Asp、Glu、Gly、His、Lys、Asn、Pro、Gln及びArgをAlaに置換した。
【0209】
変異誘発法はプライマー対を使用してインバースPCR後にDpnI消化する方法とした。処理済み産物を次に大腸菌株ER2426に形質転換した。
【0210】
3.ApoI−HFの選択
λDNAを基質としてNEB3及びNEB4中の活性の比較を使用してApoI−HFの選択を行った。NEB4中の活性増加は忠実度改善の指標であるので、NEB4中の活性がWTよりも高い変異体を選択した。以下の変異体:S64A、S80A、S162A、T77A/T96A及びN178AはNEB4中で高活性であることが判明した。ApoI(T77A/T96A)をApoI−HFに指定する。
【0211】
4.ApoI−HFの精製
100μg/ml Ampと33μg/ml Camを添加したLBでER2426細胞(pRRS−ApoI(T77A/T96A),pACYC184−ApoIM)2リットルを37℃にて一晩増殖させ、8時間増殖後に0.5mM ITPGで誘導した。細胞を回収し、20mlの10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaCl中で超音波処理した。15,000rpmで30分間遠心後、同一バッファーで予め平衡化しておいた5ml HiTrap(登録商標)Heparin HPカラム(GE Healthcare、現Pfizer,Inc.,Piscataway,NJ)にシリンジ注入により上清をロードした。次にカラムをシステムに装着し、以下の手順:10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaClを48ml、10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM−1M NaCl直線勾配を100ml、次いで10mM Tris−HCl,pH7.5,1M NaClステップを10mlの手順で送液した。次に、溶出画分の活性を試験した。最高活性の画分をVivaspin(登録商標)15R(Vivascience,現Sartorius Vivascience GmbH,Goettingen,ドイツ)により更に濃縮した。濃縮したApoI−HFに次に同一容量のグリセロールを加え、−20℃にて保存した。
【0212】
5.ApoI−HFとApoI−WTの比較
希釈剤Aを添加した4種類のNEBバッファー中でpXba DNAを基質としてApoI−HFとApoI−WTのFIを別々に測定した。結果を(下記)表24にまとめる。
【0213】
【表25】
【0214】
ApoI−HFはNEB2中で最良性能であり、FIは≧4000であり、WT ApoIはNEB2及びNEB3中で最良性能であり、最良FIは64であった。総改善倍率は≧4000/64=≧64倍である。
【0215】
[実施例25]
高忠実度BsmBIの作製
国際公開第WO2009/009797号の実施例23に記載されているようにBsmBIはCGTCTCN1/N5で認識・消化する。変異体BsmBI(R232A)をBsmBIの高忠実度変異体として選択した。この変異体を更に特性決定した結果、1時間規模でのBsmBI(R232A)の性能は優れているが、一晩消化すると性能は良好でなくなった。他の変異体を探すと、BsmBI(W238A)は1時間と一晩のどちらの反応でも優れていることが判明したので、BsmBI−HFに指定した(
図13)。
【0216】
BsmBI−HFをER3081(pBAD241−BsmBIR(W238A)/pACYC−BsmAIM)で発現させた。増殖法と精製法はWO/2009/009797に従って実施した。
【0217】
下表(表26)はBsmBI−HFとBsmBI−WTのFIを比較する。
【0218】
【表26】
【0219】
BsmBI−HFはNEB4中で最良活性であり、NEB4中のBsmBI−HFのFIは250であり、BsmBI−WTはNEB3中で最良活性であった。NEB2中のBsmBIのFIは120であった。従って、総改善倍率は2倍であった。
【0220】
[実施例26]
HF BmtIの作製
1.BmtIの発現
pACYC−BmtIMとplaczz1−BmtIRで形質転換した大腸菌でBmtIを発現させた。pACYCは低コピー対応プラスミドである。AmpとCamを添加したLBで細胞を37℃にて一晩増殖させた。
【0221】
2.BmtI−HFの変異誘発
選択した変異の点変異誘発をインバースPCRにより実施した。BmtIに以下のように150カ所のアミノ酸変異を作製した。Cys、Asp、Glu、Phe、His、Lys、Met、Asn、Gln、Arg、Ser、Thr、TrpをAlaに変異させた。TryをPheに変異させた。これらは5位、9位、11位、12位、16位、19位、20位、23位、24位、25位、26位、27位、30位、32位、33位、34位、35位、36位、39位、45位、46位、49位、50位、51位、53位、56位、58位、59位、60位、63位、65位、69位、71位、72位、73位、74位、75位、76位、78位、79位、80位、81位、83位、85位、86位、88位、89位、90位、92位、93位、94位、95位、97位、98位、99位、101位、104位、105位、106位、108位、110位、111位、112位、113位、116位、118位、119位、120位、121位、122位、124位、128位、129位、131位、132位、133位、134位、136位、138位、139位、140位、141位、142位、144位、145位、146位、147位、148位、150位、151位、152位、154位、156位、157位、161位、162位、163位、165位、166位、167位、168位、169位、171位、172位、173位、175位、178位、179位、180位、181位、185位、186位、189位、190位、191位、193位、194位、195位、196位、199位、200位、201位、202位、203位、204位、205位、206位、207位、208位、210位、211位、213位、214位、216位、217位、218位、219位、220位、221位、222位、226位、228位、229位、230位、231位、234位、236位、237位、238位、239位及び241位であった。変異誘発法はプライマー対を使用してインバースPCR後にDpnI消化する方法とした。処理済み産物を次に大腸菌株3081に形質転換した。
【0222】
3.BmtI−HFの選択
AmpとCamを添加したLBで各変異のコロニー4個を37℃で一晩増殖させた。ExoIバッファー及び10% DMSO中でpBC4を使用してBmtIの標準コグネイトアッセイとスター活性アッセイを実施した。
【0223】
変異体S50A、Y81F、N93A及びW207Aをスクリーニングアッセイで選別した。各種条件及び基質で数ラウンドの比較後、S50Aは高カノニカル酵素活性を維持しながらスター活性の実質的低下を示す好ましい変異体であることが判明した。BmtI(S50A)をBmtI−HFに指定した。
【0224】
4.BmtI−HFの精製
100μg/ml Ampと33μg/ml Camを添加したLBで大腸菌3081細胞(placzz1−BmtIR(S50A),pACYC−BmtIM)2リットルを37℃にて一晩増殖させた。細胞を回収し、20mlの10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaCl中で超音波処理した。15,000rpmで30分間遠心後、同一バッファーで予め平衡化しておいた5ml HiTrap(登録商標)Heparin HPカラム(GE Healthcare、現Pfizer,Inc.,Piscataway,NJ)にシリンジ注入により上清をロードした。次にカラムをシステムに装着し、以下の手順:10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaClを48ml、10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM−1M NaCl直線勾配を100ml、次いで10mM Tris−HCl,pH7.5,1M NaClステップを10mlの手順で送液した。次に、溶出画分の活性を試験した。最高活性の画分を更に濃縮した。濃縮したBmtI−HFに次に同一容量のグリセロールを加え、−20℃にて保存した。
【0225】
5.BmtI−HFとBmtI−WTの比較
BmtI−HFをAで2倍系列希釈し、pXbaと反応させた。結果を表27に示す。
【0226】
【表27】
【0227】
BmtI−HFはNEB4中で最良性能であり、好ましいFIは≧1000000であり、BmtI−WTはNEB2及びNEB4中で最良性能であり、FIは16であった。FI総改善倍率は≧1000000/16=≧62500倍であった。
【0228】
[実施例27]
HF BstNIの作製
1.BstNIの発現
各々BstNIエンドヌクレアーゼ及びメチラーゼ遺伝子を含むpBAD241−BstNIRとpACYC184−BstNIMで形質転換した大腸菌でBstNIを発現させた。AmpとCamを添加したLBで細胞を37℃にて一晩増殖させ、LBで10倍に希釈後、アラビノースにより4時間誘導した。
【0229】
2.BstNI−HFの変異誘発と選択
BstNIの一連の変異を作製する実験中に、BstNI(G26N)はWT BstNIよりもスター活性が低いことが判明した。スター活性が更に低く、より良好なBstNI変異体を探し出すために、G26を他の全アミノ酸に変異させた。これらの全変異体のうちで、BstNI(G26T)はスター活性が最低であるので、BstNI−HFに指定する。
【0230】
3.BstNI−HFの精製
100μg/ml Ampと33μg/ml Camを添加したLBでER2833細胞(pBAD241−BstNI(G26T),pACYC184−BstNIM)2リットルを37℃にて一晩増殖させた。次に細胞をLBで10倍に希釈後、最終濃度が0.2%となるようにアラビノースにより4時間誘導した。細胞を回収し、20mlの10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaCl中で超音波処理した。15,000rpmで30分間遠心後、同一バッファーで予め平衡化しておいた5ml HiTrap(登録商標)Heparin HPカラム(GE Healthcare、現Pfizer,Inc.,Piscataway,NJ)にシリンジ注入により上清をロードした。次にカラムをシステムに装着し、以下の手順:10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaClを48ml、10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM−1M NaCl直線勾配を100ml、次いで10mM Tris−HCl,pH7.5,1M NaClステップを10mlの手順で送液した。次に、溶出画分の活性を試験した。最高活性の画分をVivaspin(登録商標)15R(Vivascience,現Sartorius Vivascience GmbH,Goettingen,ドイツ)により更に濃縮した。濃縮したBstNI−HFに次に同一容量のグリセロールを加え、−20℃にて保存した。
【0231】
4.BstNI−HFとWT BstNIの比較
希釈剤Aを添加した4種類のNEBバッファー中でpBR322 DNAを基質としてBstNI−HFとWT BstNIのFIを別々に測定した。比較を
図14に示し、結果を(下記)表28にまとめる。
【0232】
【表28】
【0233】
BstNI−HFはNEB2及びNEB4中で最良性能であり、最良FIは≧500であり、BstNI−WTはNEB2及びNEB3中で最良性能であり、最良FIは250であった。従って、総改善倍率は≧500/250=≧2倍であった。
【0234】
[実施例28]
HF MluIの作製
1.MluIの発現
各々MluIエンドヌクレアーゼ及びメチラーゼ遺伝子を含むpUC19−MluIRとpACYC184−MluIMで形質転換した大腸菌でMluIを発現させた。AmpとCamを添加したLBで細胞を30℃にて一晩増殖させた。
【0235】
2.MluI−HFの変異誘発
7位、8位、10位、11位、13位、16位、21位、23位、24位、26位、27位、30位、31位、33位、34位、35位、36位、37位、39位、42位、44位、48位、50位、51位、54位、57位、59位、60位、61位、67位、68位、71位、72位、74位、75位、78位、79位、81位、83位、84位、85位、86位、89位、90位、93位、94位、95位、97位、99位、101位、102位、104位、106位、108位、111位、112位、114位、116位、117位、119位、120位、121位、123位、125位、128位、130位、131位、132位、134位、136位、137位、139位、140位、141位、142位、144位、145位、146位、148位、152位、154位、155位、156位、157位、159位、161位、163位、165位、166位、170位、172位、173位、174位、176位、177位、179位、180位、181位、182位、183位、184位、186位、189位、192位、195位、196位、197位、200位、206位、207位、208位、210位、211位、214位、216位、218位、219位、220位、221位、223位、227位、228位、230位、232位、233位、234位、236位、237位、238位、240位、243位、244位、247位、249位、255位、256位、257位、258位、261位、263位、264位、265位、266位、269位の全残基Cys、Asp、Glu、Gly、His、Lys、Asn、Pro、Gln、Arg、Ser、ThrをAlaに置換し、14位、28位、47位、53位、77位、107位、175位、198位、217位、239位及び248位のTyrをPheに置換した。
【0236】
変異誘発法はプライマー対を使用してインバースPCR後にDpnI消化する方法とした。処理済み産物を次に大腸菌株ER1582に形質転換した。
【0237】
3.MluI−HFの選択
λDNAを基質としてNEB3及びNEB4中の活性の比較を使用してMluI−HFの選択を行った。NEB4中の活性増加は忠実度改善の指標であるので、NEB4中の活性がWTよりも高い変異体を選択した。この条件を満たすことが判明した唯一の変異体はE112A/R132Aであり、MluI(E112A/R132A)をMluI−HFに指定する。
【0238】
4.MluI−HFの精製
100μg/ml Ampと33μg/ml Camを添加したLBでER1582細胞(pUC19−MluI(E112A/R132A),pACYC184−MluIM)2リットルを30℃にて一晩増殖させた。細胞を回収し、20mlの10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaCl中で超音波処理した。15,000rpmで30分間遠心後、同一バッファーで予め平衡化しておいた5ml HiTrap(登録商標)Heparin HPカラム(GE Healthcare、現Pfizer,Inc.,Piscataway,NJ)にシリンジ注入により上清をロードした。次にカラムをシステムに装着し、以下の手順:10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaClを48ml、10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM−1M NaCl直線勾配を100ml、次いで10mM Tris−HCl,pH7.5,1M NaClステップを10mlの手順で送液した。次に、溶出画分の活性を試験した。最高活性の画分をVivaspin(登録商標)15R(Vivascience,現Sartorius Vivascience GmbH,Goettingen,ドイツ)により更に濃縮した。濃縮したMluI−HFに次に同一容量のグリセロールを加え、−20℃にて保存した。
【0239】
5.MluI−HFとMluI−WTの比較
希釈剤Aを添加した4種類のNEBバッファー中でλDNAを基質としてMluI−HFとWT MluIのFIを別々に測定した。比較を
図15に示し、結果を(下記)表29にまとめる。
【0240】
【表29】
【0241】
MluI−HFはNEB2及びNEB4中で最良性能であり、FIは≧32000であり、MluI−WTはNEB3中で最良性能であり、FIは2000であった。総改善倍率は≧32000/2000=≧16倍であった。
【0242】
[実施例29]
HF BanIの作製
1.BanIの発現
各々BanIエンドヌクレアーゼ及びメチラーゼ遺伝子を含むpUC19−BanIRとpACYC184−BanIMで形質転換した大腸菌でBanIを発現させた。AmpとCamを添加したLBで細胞を37℃にて一晩増殖させた。
【0243】
2.BanI−HFの変異誘発
7位、8位、9位、11位、12位、14位、15位、16位、19位、22位、23位、27位、28位、29位、30位、31位、32位、33位、36位、37位、40位、41位、42位、43位、47位、50位、52位、53位、54位、55位、56位、58位、61位、64位、66位、67位、69位、70位、71位、75位、76位、81位、82位、84位、85位、86位、87位、89位、90位、92位、93位、94位、96位、97位、100位、103位、105位、106位、107位、109位、110位、111位、112位、114位、115位、117位、121位、122位、123位、124位、126位、130位、131位、133位、135位、136位、138位、139位、140位、141位、143位、145位、146位、148位、150位、151位、152位、154位、156位、157位、160位、161位、169位、171位、174位、175位、176位、178位、179位、182位、183位、185位、187位、188位、191位、192位、193位、194位、195位、197位、198位、201位、202位、203位、208位、209位、211位、212位、213位、215位、217位、218位、220位、221位、224位、225位、226位、229位、232位、233位、234位、236位、237位、238位、240位、242位、243位、244位、245位、246位、248位、249位、251位、252位、253位、254位、255位、256位、257位、259位、260位、262位、266位、267位、268位、269位、270位、271位、275位、277位、279位、281位、282位、283位、284位、285位、287位、288位、289位、291位、292位、294位、296位、298位、301位、302位、303位、304位、305位、312位、313位、315位、316位、318位、319位、320位、321位、324位、325位、328位、329位、330位、331位、333位、337位、338位、339位、340位、342位、346位の全残基Cys、Asp、Glu、Gly、His、Lys、Asn、Pro、Gln、Arg、Ser、ThrをAlaに置換し、104位、125位、127位、156位、159位、204位、239位、297位、306位及び336位のTyrをPheに置換した。
【0244】
変異誘発法はプライマー対を使用してインバースPCR後にDpnI消化する方法とした。処理済み産物を次に大腸菌株ER2683に形質転換した。
【0245】
3.BanI−HFの選択
λDNAを基質として、水+NEB4中と、グリセロール+NEB ExoIバッファー中の活性の比較を使用してBanI−HFの選択を行った。NEB4中の活性がWTと同等以上であると共に、グリセロール条件下で試験した場合にスター活性の変化を示した変異体を選択した。これらの変異体の選択に使用した別の指標として、スター活性の除去によりコグネイト切断に遅延部位が生じるという事実も使用した。多数の変異体:N016A、S33A、P36A、H76A、P87A、N89A、R90A、T138A、K141A、K143A、Q221A、Q224A、N253A、Q292A、R296A、T152I、G326A及びT324Aはスター活性が変化し、その結果として遅延部位が生じることが判明した。BanI(Q292A)をBanI−HFに指定する。
【0246】
4.BanI−HFの精製
100μg/ml Ampと33μg/ml Camを添加したLBでER2683細胞(pUC19−BanI(P154A),pACYC184−BanIM)2リットルを37℃にて一晩増殖させた。細胞を回収し、20mlの10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaCl中で超音波処理した。15,000rpmで30分間遠心後、同一バッファーで予め平衡化しておいた5ml HiTrap(登録商標)Heparin HPカラム(GE Healthcare、現Pfizer,Inc.,Piscataway,NJ)にシリンジ注入により上清をロードした。次にカラムをシステムに装着し、以下の手順:10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaClを48ml、10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM−1M NaCl直線勾配を100ml、次いで10mM Tris−HCl,pH7.5,1M NaClステップを10mlの手順で送液した。次に、溶出画分の活性を試験した。最高活性の画分をVivaspin(登録商標)15R(Vivascience,現Sartorius Vivascience GmbH,Goettingen,ドイツ)により更に濃縮した。濃縮したBanI−HFに次に同一容量のグリセロールを加え、−20℃にて保存した。
【0247】
5.BanI−HFとBanI−WTの比較
希釈剤Aを添加した4種類のNEBバッファー中でλDNAを基質としてBanI−HFとWT BanIのFIを別々に測定した。結果を(下記)表30にまとめる。
【0248】
【表30】
【0249】
BanI−HFはNEB4中で最良性能であり、FIは≧2000であり、WT BanIもNEB4中で最良性能であったが、FIは16に過ぎなかった。総改善倍率は≧2000/16=≧125倍である。
【0250】
[実施例30]
HF KasIの作製
1.KasIの発現
各々KasIエンドヌクレアーゼ及びメチラーゼ遺伝子を含むplacZZ−KasIRとpACY−SfoIMで形質転換した大腸菌でKasIを発現させた。AmpとCamを添加したLBで細胞を30℃にて一晩増殖させた。
【0251】
2.KasI−HFの変異誘発
7位、8位、9位、11位、13位、14位、17位、18位、21位、24位、26位、28位、29位、31位、32位、33位、34位、36位、37位、39位、42位、43位、44位、47位、48位、51位、52位、54位、55位、56位、58位、60位、62位、63位、64位、65位、66位、69位、70位、73位、76位、77位、78位、79位、83位、85位、86位、88位、89位、90位、91位、92位、93位、94位、98位、100位、101位、102位、103位、104位、108位、110位、111位、114位、115位、116位、117位、118位、119位、122位、123位、124位、125位、126位、128位、129位、134位、137位、138位、139位、140位、142位、143位、144位、145位、146位、149位、150位、152位、153位、154位、156位、158位、161位、162位、163位、164位、165位、167位、168位、173位、177位、178位、180位、181位、182位、184位、185位、188位、189位、190位、191位、192位、195位、197位、198位、200位、202位、203位、204位、210位、211位、212位、214位、215位、216位、217位、218位、219位、220位、221位、222位、223位、225位、226位、228位、229位、231位、234位、237位、238位、241位、243位、244位、245位、246位、248位、251位、253位、255位、257位、258位、259位、260位、261位、263位、264位、265位、266位、269位、270位、271位、274位、275位、276位、277位及び278位の全残基Cys、Asp、Glu、Gly、His、Lys、Asn、Pro、Gln、Arg、Ser、ThrをAlaに置換し、19位、41位、74位、80位、95位、207位及び256位のTyrをPheに置換した。
【0252】
変異誘発法はプライマー対を使用してインバースPCR後にDpnI消化する方法とした。処理済み産物を次に大腸菌株ER2683に形質転換した。
【0253】
3.KasI−HFの選択
pBR322 DNAを基質としてNEB3及びNEB4中の活性の比較を使用してKasI−HFの選択を行った。NEB4中の活性増加は忠実度改善の指標であるので、NEB4中の活性がWTよりも高い変異体を選択した。以下の変異体:K024A、P214A、E146A、N251A及びY095FはNEB4中の活性が高いことが判明した。KasI(N251A)をKasI−HFに指定する。
【0254】
4.KasI−HFの精製
100μg/ml Ampと33μg/ml Camを添加したLBでER2683細胞(pLacZZ−KasI(M251A),pACYC−SfoIM)2リットルを30℃にて一晩増殖させた。細胞を回収し、20mlの10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaCl中で超音波処理した。15,000rpmで30分間遠心後、同一バッファーで予め平衡化しておいた5ml HiTrap(登録商標)Heparin HPカラム(GE Healthcare、現Pfizer,Inc.,Piscataway,NJ)にシリンジ注入により上清をロードした。次にカラムをシステムに装着し、以下の手順:10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaClを48ml、10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM−1M NaCl直線勾配を100ml、次いで10mM Tris−HCl,pH7.5,1M NaClステップを10mlの手順で送液した。次に、溶出画分の活性を試験した。最高活性の画分をVivaspin(登録商標)15R(Vivascience,現Sartorius Vivascience GmbH,Goettingen,ドイツ)により更に濃縮した。濃縮したKasI−HFに次に同一容量のグリセロールを加え、−20℃にて保存した。
【0255】
5.KasI−HFとKasI−WTの比較
希釈剤Bを添加した4種類のNEBバッファー中でpBR322 DNAを基質としてKasI−HF及びKasI−WTのFIを別々に測定した。結果を(下記)表31にまとめる。
【0256】
【表31】
【0257】
KasI−HFはNEB2及びNEB4中で最良性能であり、FIは≧16000であり、KasI−WTは全バッファー中で同一性能であり、最良FIは8である。総改善倍率は≧16000/8=≧2000倍である。
【0258】
[実施例31]
HF NruIの作製
1.NruIの発現
各々NruIエンドヌクレアーゼ及びメチラーゼ遺伝子を含むpUC19−NruIRとpACYC−Sbo13IMで形質転換した大腸菌でNruIを発現させた。AmpとCamを添加したLBで細胞を37℃にて一晩増殖させた。
【0259】
2.NruI−HFの変異誘発
8位、10位、12位、13位、15位、16位、19位、20位、21位、22位、23位、25位、26位、30位、34位、36位、38位、39位、44位、45位、46位、47位、49位、50位、53位、54位、55位、56位、57位、58位、59位、60位、61位、62位、63位、64位、68位、70位、71位、72位、73位、75位、77位、79位、80位、82位、83位、84位、85位、87位、89位、90位、91位、92位、93位、95位、96位、97位、99位、101位、103位、104位、106位、107位、112位、113位、114位、115位、117位、118位、119位、124位、125位、127位、132位、134位、137位、138位、139位、141位、146位、147位、148位、149位、152位、154位、155位、157位、158位、159位、162位、163位、165位、166位、168位、169位、170位、171位、174位、175位、177位、178位、180位、182位、184位、186位、188位、189位、190位、191位、193位、196位、197位、200位、201位、202位、204位、205位、206位、207位、208位、209位、211位及び213位の全残基Cys、Asp、Glu、Gly、His、Lys、Asn、Pro、Gln、Arg、Ser、ThrをAlaに置換し、11位、31位、52位、69位、98位、64位及び187位のTyrをPheに置換した。
【0260】
変異誘発法はプライマー対を使用してインバースPCR後にDpnI消化する方法とした。処理済み産物を次に大腸菌株ER2683に形質転換した。
【0261】
3.NruI−HFの選択
dam−λDNAを基質としてNEB3及びNEB4中の活性の比較を使用してNruI−HFの選択を行った。NEB4中の活性増加は忠実度改善の指標であるので、NEB4中の活性がWTよりも高い変異体を選択した。以下の変異体:G075A、Q099A、G155A及びP022A/R90AはNEB4中の活性が高いことが判明した。P154A NruI(P022A/R90A)をNruI−HFに指定する。
【0262】
4.NruI−HFの精製
100μg/ml Ampと33μg/ml Camを添加したLBでER2683細胞(pUC19−NruI(P022AR90A),pACYC184−Sbo13IM)2リットルを37℃にて一晩増殖させた。細胞を回収し、20mlの10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaCl中で超音波処理した。15,000rpmで30分間遠心後、同一バッファーで予め平衡化しておいた5ml HiTrap(登録商標)Heparin HPカラム(GE Healthcare、現Pfizer,Inc.,Piscataway,NJ)にシリンジ注入により上清をロードした。次にカラムをシステムに装着し、以下の手順:10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaClを48ml、10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM−1M NaCl直線勾配を100ml、次いで10mM Tris−HCl,pH7.5,1M NaClステップを10mlの手順で送液した。次に、溶出画分の活性を試験した。最高活性の画分をVivaspin(登録商標)15R(Vivascience,現Sartorius Vivascience GmbH,Goettingen,ドイツ)により更に濃縮した。濃縮したNruI−HFに次に同一容量のグリセロールを加え、−20℃にて保存した。
【0263】
5.NruI−HFとNruI−WTの比較
希釈剤Aを添加した4種類のNEBバッファー中でdam−λDNAを基質としてNruI−HFとNruI−WTのFIを別々に測定した。結果を(下記)表32にまとめる。
【0264】
【表32】
【0265】
NruI−HFはNEB4中で最良性能であり、FIは≧16000であり、NruI−WTはNEB3中で最良性能であり、FIは500であった。総改善倍率は≧16000/500=≧32倍であった。
【0266】
[実施例32]
高忠実度NspIの作製
1.NspIの発現
各々NspIエンドヌクレアーゼ及びメチラーゼ遺伝子を含むpUC19−NspIRとpACYC−FatIMで形質転換した大腸菌でNspIを発現させた。AmpとCamを添加したLBで細胞を37℃にて一晩増殖させた。
【0267】
2.NspI−HFの変異誘発
9位、10位、12位、13位、14位、16位、17位、18位、19位、20位、21位、23位、26位、29位、30位、31位、32位、34位、36位、37位、39位、40位、41位、42位、44位、45位、46位、47位、50位、51位、52位、53位、55位、56位、58位、59位、60位、61位、62位、63位、64位、65位、66位、70位、71位、72位、73位、74位、77位、78位、80位、81位、82位、83位、85位、86位、87位、89位、90位、91位、93位、94位、96位、97位、99位、100位、102位、104位、107位、108位、111位、114位、116位、117位、120位、121位、122位、123位、124位、125位、126位、127位、128位、132位、133位、134位、136位、138位、139位、141位、143位、144位、145位、146位、147位、149位、150位、152位、153位、154位、155位、157位、158位、159位、161位、164位、165位、166位、167位、168位、169位、170位、171位、172位、175位、176位、177位、178位、180位、181位、184位、185位、186位、187位、188位、189位、191位、193位、195位、199位、200位、201位、202位、203位、205位、206位、208位、209位、210位、211位、212位、213位、215位、216位、217位、220位、222位、225位、227位、230位、231位、234位、235位、236位及び238位の全残基Cys、Asp、Glu、Gly、His、Lys、Asn、Pro、Gln、Arg、Ser、ThrをAlaに置換し、48位、75位、113位、115位、198位及び224位のTyrをPheに置換した。
【0268】
変異誘発法はプライマー対を使用してインバースPCR後にDpnI消化する方法とした。処理済み産物を次に大腸菌株ER2566に形質転換した。
【0269】
3.NspI−HFの選択
pBR322 DNAを基質としてNEB3及びNEB4中の活性の比較を使用してNspI−HFの選択を行った。NEB4中の活性増加は忠実度改善の指標であるので、NEB4中の活性がWTよりも高い変異体を選択した。以下の変異体:S097A及びE125AはNEB4中の活性が高いことが判明した。NspI(S097A)をNspI−HFに指定する。
【0270】
4.NspI−HFの精製
100μg/ml Ampと33μg/ml Camを添加したLBでER2566細胞(pUC19−NspI(S097A),pACYC−FatIM)2リットルを37℃にて一晩増殖させた。細胞を回収し、20mlの10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaCl中で超音波処理した。15,000rpmで30分間遠心後、同一バッファーで予め平衡化しておいた5ml HiTrap(登録商標)Heparin HPカラム(GE Healthcare、現Pfizer,Inc.,Piscataway,NJ)にシリンジ注入により上清をロードした。次にカラムをシステムに装着し、以下の手順:10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaClを48ml、10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM−1M NaCl直線勾配を100ml、次いで10mM Tris−HCl,pH7.5,1M NaClステップを10mlの手順で送液した。次に、溶出画分の活性を試験した。最高活性の画分をVivaspin(登録商標)15R(Vivascience,現Sartorius Vivascience GmbH,Goettingen,ドイツ)により更に濃縮した。濃縮したNspI−HFに次に同一容量のグリセロールを加え、−20℃にて保存した。
【0271】
5.NspI−HFとNspI−WTの比較
希釈剤AとBSAを添加した4種類のNEBバッファー中でpUC19 DNAを基質としてNspI−HFとNspI−WTのFIを別々に測定した。比較を
図16に示し、結果を(下記)表33にまとめる。
【0272】
【表33】
【0273】
NspI−HFはNEB1及びNEB4中で最良性能であり、最良FIは≧4000であり、WT NspIはNEB1及びNEB2中で最良性能であり、最良FIは250であった。総改善倍率は≧4000/250=≧16倍である。
【0274】
[実施例33]
HF BsrFIの作製
1.BsrFIの発現
各々BsrFIエンドヌクレアーゼ及びメチラーゼ遺伝子を含むpBAD−BsrFIRとpSYX33−HpaIIMで形質転換した大腸菌でBsrFIを発現させた。AmpとKanを添加したLBでアラビノース誘導下に細胞を37℃にて一晩増殖させた。
【0275】
2.BsrFI−HFの変異誘発
7位、8位、9位、12位、13位、15位、16位、17位、18位、19位、20位、21位、23位、25位、26位、28位、32位、35位、36位、37位、39位、40位、41位、42位、44位、45位、46位、48位、49位、51位、52位、56位、59位、61位、62位、64位、65位、66位、68位、72位、73位、74位、75位、76位、77位、80位、86位、87位、89位、91位、93位、94位、95位、97位、98位、103位、105位、106位、108位、109位、111位、113位、114位、117位、118位、119位、120位、121位、122位、123位、126位、128位、129位、130位、133位、134位、135位、136位、137位、139位、142位、143位、144位、145位、146位、151位、152位、153位、154位、157位、158位、159位、161位、162位、163位、165位、166位、168位、169位、170位、171位、173位、174位、177位、180位、181位、183位、184位、185位、187位、189位、190位、194位、196位、198位、199位、200位、202位、203位、204位、205位、206位、208位、211位、212位、213位、214位、217位、218位、222位、224位、226位、229位、230位、231位、233位、235位、238位、240位、241位、242位、243位、245位、246位、248位、249位、250位、253位、254位、257位、258位、259位、262位、264位、265位、266位、267位、268位、269位、272位、273位、276位、278位、279位、281位、282位、284位及び285位の全残基Cys、Asp、Glu、Gly、His、Lys、Asn、Pro、Gln、Arg、Ser、ThrをAlaに置換し、14位、34位、53位、90位、96位、99位、125位、160位、227位、236位、237位のTyrをPheに置換した。
【0276】
変異誘発法はプライマー対を使用してインバースPCR後にDpnI消化する方法とした。処理済み産物を次に大腸菌株ER2566に形質転換した。
【0277】
3.BsrFI−HFの選択
pBR322 DNAを基質としてNEB3及びNEB4中の活性の比較を使用してBsrFI−HFの選択を行った。NEB4中の活性増加は忠実度改善の指標であるので、NEB4中の活性がWTよりも高い変異体を選択した。以下の変異体:K021A/I031R及びT120AはNEB4中の活性が高いことが判明した。BsrFI(K021A/I031R)をBsrFI−HFに指定する。
【0278】
4.BsrFI−HFの精製
100μg/ml Ampと33μg/ml Kanを添加したLBでER2566細胞(pBAD−BsrFI(K021A/I031R),pSYX33−HpaIIM)2リットルを37℃にて一晩増殖させ、8時間後に0.2%アラビノースで誘導した。細胞を回収し、20mlの10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaCl中で超音波処理した。15,000rpmで30分間遠心後、同一バッファーで予め平衡化しておいた5ml HiTrap(登録商標)Heparin HPカラム(GE Healthcare、現Pfizer,Inc.,Piscataway,NJ)にシリンジ注入により上清をロードした。次にカラムをシステムに装着し、以下の手順:10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM NaClを48ml、10mM Tris−HCl,pH7.5,50mM−1M NaCl直線勾配を100ml、次いで10mM Tris−HCl,pH7.5,1M NaClステップを10mlの手順で送液した。次に、溶出画分の活性を試験した。最高活性の画分をVivaspin(登録商標)15R(Vivascience,現Sartorius Vivascience GmbH,Goettingen,ドイツ)により更に濃縮した。濃縮したBsrFI−HFに次に同一容量のグリセロールを加え、−20℃にて保存した。
【0279】
5.BsrFI−HFとWT BsrFIの比較
希釈剤Aを添加した4種類のNEBバッファー中でpBR322 DNAを基質としてBsrFI−HFとBsrFI−WTのFIを別々に測定した。比較を
図17に示し、結果を(下記)表35にまとめる。
【0280】
【表34】
【0281】
BsrFI−HFはNEB1及びNEB4中で最良性能であり、FIは≧500であり、BsrFI−WTはNEB2中で最良性能であり、FIは4であった。総改善倍率は≧500/4=≧120倍である。
【0282】
[実施例34]
HF BspEIの作製
1.BspEI(配列番号34)の発現
各々BspEIエンドヌクレアーゼ及びメチラーゼ遺伝子を含むpLazz1−BspEIRとpACYC184−BspEIMで形質転換した大腸菌でBspEIを発現させた。AmpとCamを添加したLBで細胞を37℃にて一晩増殖させた。
【0283】
2.BspEI−HFの変異誘発
7位、8位、10位、11位、12位、13位、14位、17位、19位、20位、21位、22位、23位、27位、30位、31位、33位、34位、35位、36位、37位、39位、42位、43位、44位、45位、46位、48位、49位、51位、52位、53位、54位、55位、56位、58位、59位、60位、62位、63位、64位、66位、67位、68位、71位、72位、73位、74位、75位、78位、79位、81位、82位、84位、85位、88位、89位、91位、92位、93位、94位、95位、96位、98位、101位、102位、103位、106位、107位、108位、110位、111位、113位、114位、115位、117位、121位、122位、124位、126位、127位、128位、129位、132位、133位、135位、136位、137位、138位、140位、141位、148位、149位、151位、153位、155位、156位、157位、160位、162位、164位、166位、167位、168位、169位、172位、174位、175位、176位、177位、178位、182位、183位、184位、185位、186位、187位、189位、192位、193位、195位、196位、197位、198位、199位、200位、201位、203位、204位、208位、209位、212位、213位、214位、216位、217位、218位、219位、221位、222位、228位、229位、231位、232位、233位、234位、235位、236位、237位、238位、239位、240位、242位、244位、245位、246位、250位、251位、253位、254位、255位、256位、258位、260位、261位、263位、264位、266位、267位、269位、270位、271位、272位、273位、275位、276位、277位、281位、282位、283位、285位、286位、288位、289位、293位、294位の全残基Cys、Asp、Glu、Gly、His、Lys、Asn、Pro、Gln、Arg、Ser、ThrをAlaに置換した。
【0284】
変異誘発法はプライマー対を使用してインバースPCR後にDpnI消化する方法とした。処理済み産物を次に大腸菌株ER3081に形質転換した。
【0285】
3.BspEI−HFの選択
非メチル化λ(λ
−)DNAを基質としてNEB3及びNEB4中の活性の比較を使用してBspEI−HFの選択を行った。WT BspEIはNEB3中の活性が高いので、NEB4中の活性が高いものを選択した。K7A、T10A、N11A、N14A、Q232A及びT199Aの6種の変異体はNEB4中の活性が高いことが判明した。T199AはNEB4中の活性がWTよりも著しく高い。BspEI(T199A)をBspEI−HFに指定する。
【0286】
[実施例35]
高忠実度BamHI(他の変異体)の作製
国際公開第WO2009/009797号の実施例1に記載されているようにBamHI(配列番号35)はG/GATCCで認識・消化する。変異体BamHI(E163A/E167T)をBamHIの高忠実度変異体として選択した。
【0287】
BamHIで完全な範囲の変異を行った。従来の特許及び出願に報告されている残基以外に、3位、7位、8位、15位、16位、21位、22位、23位、24位、27位、29位、31位、33位、34位、35位、37位、38位、39位、45位、47位、48位、49位、53位、54位、55位、56位、57位、58位、59位、60位、63位、64位、67位、68位、73位、74位、79位、80位、82位、83位、85位、90位、91位、92位、93位、95位、99位、100位、102位、105位、108位、109位、110位、112位、115位、116位、117位、124位、125位、127位、128位、129位、130位、131位、134位、136位、138位、140位、141位、142位、143位、144位、145位、147位、148位、151位、152位、156位、158位、159位、162位、164位、166位、168位、171位、172位、173位、174位、175位、176位、177位、178位、179位、180位、185位、187位、188位、189位、190位、191位、192位、194位、197位、198位、203位、206位、210位及び212位の他の残基もAlaに変異させた。
【0288】
これらの変異体のうち、P92A、P144A、G197A及びM198Aは野生型BamHIよりも忠実度が高い。P92Aを代替高忠実度BamHIとすることができる。