特許第6134766号(P6134766)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6134766垂直型薄膜トランジスタ及びその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6134766
(24)【登録日】2017年4月28日
(45)【発行日】2017年5月24日
(54)【発明の名称】垂直型薄膜トランジスタ及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 29/786 20060101AFI20170515BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20170515BHJP
【FI】
   H01L29/78 626A
   H01L29/78 627C
   H01L29/78 617N
   H01L29/78 618B
【請求項の数】17
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-211464(P2015-211464)
(22)【出願日】2015年10月28日
(65)【公開番号】特開2016-111344(P2016-111344A)
(43)【公開日】2016年6月20日
【審査請求日】2015年10月28日
(31)【優先権主張番号】103141866
(32)【優先日】2014年12月3日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】500080546
【氏名又は名称】鴻海精密工業股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100200528
【弁理士】
【氏名又は名称】水村 香穂里
(72)【発明者】
【氏名】林 ▲シン▼樺
(72)【発明者】
【氏名】高 逸群
(72)【発明者】
【氏名】李 誌隆
(72)【発明者】
【氏名】施 博理
(72)【発明者】
【氏名】方 國龍
【審査官】 岩本 勉
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2008/0014686(US,A1)
【文献】 特開2011−119691(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0225108(US,A1)
【文献】 特開2014−160818(JP,A)
【文献】 特開平07−094737(JP,A)
【文献】 特開2003−110110(JP,A)
【文献】 特開2005−167164(JP,A)
【文献】 特開2013−179127(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 29/786
H01L 21/336
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
垂直型薄膜トランジスタの製造方法であって、
基板を提供し、前記基板上に、第一金属層、第二金属層及び第一フォトレジスト層を順次に形成するステップと、
前記第一フォトレジスト層をパターン化して第一フォトレジストパターンを形成し、前記第一フォトレジストパターンは、中央第一フォトレジストパターン及び前記中央第一フォトレジストパターンの両側に、且つ間隔を開けて位置するエッジ第一フォトレジストパターンを備えるステップと、
前記第一金属層及び前記第二金属層をエッチングして、前記エッジ第一フォトレジストパターンに対応するエッジ第一金属層、エッジ第二金属層及び前記中央第一フォトレジストパターンに対応する中央第一金属層、中央第二金属層を形成するステップと、
前記中央第一フォトレジストパターンを除去するステップと、
前記中央第二金属層をエッチングして除去するステップと、
前記エッジ第一フォトレジストパターンを除去するステップと、
前記基板、前記エッジ第二金属層及び中央第一金属層を被覆する半導体層を形成し、前記基板を被覆する半導体層を除去して、前記エッジ第二金属層にエッジ半導体層及び前記中央第一金属層に中央半導体層を形成するステップと、
前記基板、前記エッジ半導体層及び前記中央半導体層を被覆する第三金属層を形成し、且つ前記第三金属層上の中央半導体層に対応する位置に、第二フォトレジストパターンを形成するステップと、
前記第二フォトレジストパターンによって被覆されていない前記第三金属層及び前記エッジ半導体層を除去して中央第三金属層を形成するステップと、
前記第二フォトレジストパターンを除去するステップと、を備えることを特徴とする垂直型薄膜トランジスタの製造方法。
【請求項2】
前記第二フォトレジストパターンを除去した後、前記基板、前記エッジ第二金属層及び前記中央第三金属層を被覆し、且つ前記エッジ第一金属層、前記エッジ第二金属層及び前記中央第一金属層の間、前記エッジ第一金属層、前記エッジ第二金属層及びチャンネル層の間、前記エッジ第一金属層、前記エッジ第二金属層及び前記中央第三金属層の間に充填されたゲート絶縁層を形成するステップを備えることを特徴とする請求項1に記載の垂直型薄膜トランジスタの製造方法。
【請求項3】
前記第一金属層及び前記第二金属層の材料は異なることを特徴とする請求項1に記載の垂直型薄膜トランジスタの製造方法。
【請求項4】
前記第一金属層の材料はチタンであり、前記第二金属層の材料はアルミニウムであることを特徴とする請求項3に記載の垂直型薄膜トランジスタの製造方法。
【請求項5】
グレートーンマスクにより前記第一フォトレジスト層をパターン化し、前記エッジ第一フォトレジストパターンは、前記中央第一フォトレジストパターンより厚いことを特徴とする請求項1に記載の垂直型薄膜トランジスタの製造方法。
【請求項6】
酸素プラズマアッシング処理を行い、前記中央第一フォトレジストパターン及び前記エッジ第一フォトレジストパターンを薄くし、前記中央第一フォトレジストパターンを除去することを特徴とする請求項5に記載の垂直型薄膜トランジスタの製造方法。
【請求項7】
前記半導体層を形成した後、前記エッジ第二金属層及び前記中央第一金属層をフォトマスクとして、前記基板の前記エッジ第二金属層及び前記中央第一金属層から離れた一方側から前記半導体層を露出させ、前記エッジ第二金属層及び前記中央第一金属層によって被覆されない半導体層を除去して、エッジ半導体層及び中央半導体層を形成することを特徴とする請求項1に記載の垂直型薄膜トランジスタの製造方法。
【請求項8】
前記半導体層の材料は酸化物半導体であることを特徴とする請求項1に記載の垂直型薄膜トランジスタの製造方法。
【請求項9】
前記第三金属層及び前記第二金属層の材料は異なり、第二フォトレジストパターンを形成した後、ウェットエッチングにより、第二フォトレジストパターンによって被覆されていない第三金属層及びエッジ半導体層を一斉に除去することを特徴とする請求項1に記載の垂直型薄膜トランジスタの製造方法。
【請求項10】
第三金属層の材料は銅であることを特徴とする請求項9に記載の垂直型薄膜トランジスタの製造方法。
【請求項11】
第二フォトレジストパターンを形成した後、ドライエッチングにより、第二フォトレジストパターンによって被覆されていない第三金属層を除去した後、ウェットエッチングにより、エッジ半導体層を除去することを特徴とする請求項1に記載の垂直型薄膜トランジスタの製造方法。
【請求項12】
垂直型薄膜トランジスタであって、基板、2つのゲート電極、第一電極、第二電極及びチャンネル層を備え、前記第一電極、前記第二電極及び前記チャンネル層は前記2つのゲート電極の間に設置されており、前記第一電極及び前記第二電極は、それぞれソース電極及びドレイン電極の何れかであり、前記チャンネル層は、前記第一電極及び前記第二電極の間に設置されており、前記ゲート電極は、第一金属層及び第二金属層を含み、前記第一金属層及び前記第一電極は、基板に形成されており、前記第二金属層は、前記第一金属層に形成されており、前記チャンネル層は、前記第一電極に形成されており、前記第二電極は、前記チャンネル層に形成されていることを特徴とする垂直型薄膜トランジスタ。
【請求項13】
ゲート電極絶縁層を備え、前記ゲート電極絶縁層は、前記基板、前記第二金属層及び前記第二電極を被覆し、且つ前記2つのゲート電極と前記第一電極との間、前記2つのゲート電極と前記第二電極との間及び前記2つのゲート電極と前記チャンネル層との間に充填されて、前記2つのゲート電極を前記第一電極、前記第二電極及び前記チャンネル層から隔離させることを特徴とする請求項12に記載の垂直型薄膜トランジスタ。
【請求項14】
前記第一電極はソース電極であり、前記第二電極はドレイン電極であることを特徴とする請求項12に記載の垂直型薄膜トランジスタ。
【請求項15】
前記第一金属層の材料及び前記第一電極の材料は同じであり、前記第二金属層の材料は前記第二電極の材料と異なることを特徴とする請求項12に記載の垂直型薄膜トランジスタ。
【請求項16】
前記第一金属層及び前記第一電極の材料はチタンであることを特徴とする請求項15に記載の垂直型薄膜トランジスタ。
【請求項17】
前記第二金属層の材料はアルミニウムであり、前記第二電極の材料は銅であることを特徴とする請求項15に記載の垂直型薄膜トランジスタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、垂直型薄膜トランジスタ及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
平面型薄膜トランジスタは、電気回路に整合しやすいので、電気回路に広く応用されている。しかし、平面型薄膜トランジスタは基板表面の面積を占有するため、電気回路を高密度化できない。しかも、液晶表示装置の画面の精細化に伴い、単一画素の面積は益々小さくなる傾向にある。つまり、従来技術の平面式薄膜トランジスタが画素面積に占有する割合は大きくなっている。これにより、平面型薄膜トランジスタに低開口率及び低コントラスト等の問題が発生している。
【0003】
以上の問題に対応して、垂直型薄膜トランジスタが開発された。しかし、垂直型薄膜トランジスタはその製造プロセスにおいて、製造が複雑なフォトマスクを多数使用しなければならないため、垂直型薄膜トランジスタの大量生産に不利である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、前記問題を解決し、プロセスが簡単であり、大量生産に有利な垂直型薄膜トランジスタの製造方法及びその製造方法により製造された垂直型トランジスタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明に係る垂直型薄膜トランジスタの製造方法は、
基板を提供し、該基板上に、第一金属層、第二金属層及び第一フォトレジスト層を順次に形成するステップと、
第一フォトレジスト層をパターン化して第一フォトレジストパターンを形成し、第一フォトレジストパターンは、中央第一フォトレジストパターン及び中央第一フォトレジストパターンの両側に、且つ間隔を開けて位置するエッジ第一フォトレジストパターンを備えるステップと、
第一金属層及び第二金属層をエッチングして、エッジ第一フォトレジストパターンに対応するエッジ第一金属層、エッジ第二金属層及び中央第一フォトレジストパターンに対応する中央第一金属層、中央第二金属層を形成するステップと、
中央第一フォトレジストパターンを除去するステップと、
中央第二金属層をエチッングして除去するステップと、
エッジ第一フォトレジストパターンを除去するステップと、
基板、エッジ第二金属層及び中央第一金属層を被覆する半導体層を形成し、基板を被覆する半導体層を除去して、エッジ第二金属層上にエッジ半導体層と、中央第一金属層上に中央半導体層を形成するステップと、
基板、エッジ半導体層及び中央半導体層を被覆する第三金属層を形成し、且つ第三金属層上の中央半導体層に対応する位置に、第二フォトレジストパターンを形成するステップと、
第二フォトレジストパターンによって被覆されていない第三金属層及びエッジ半導体層を除去して中央第三金属層を形成するステップと、
第二フォトレジストパターンを除去するステップと、を備える。
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る垂直型薄膜トランジスタは、基板、2つのゲート電極、第一電極、第二電極及びチャンネル層を備え、第一電極及び第二電極は、2つのゲート電極の間に設置されて、チャンネル層は、第一電極及び第二電極の間に設置されている。ゲート電極は第一金属層及び第二金属層を含む。第一金属層及び第一電極は基板上に形成されている。第二金属層は第一金属層上に形成されている。チャンネル層は第一電極上に形成されている。第二電極はチャンネル層上に形成されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る垂直型薄膜トランジスタの製造方法は、2つのフォトマスクしか利用しないので、製造コストを下げることができる。また、プロセスも簡単であるため、大量生産に最適である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本発明の実施形態に係る垂直型薄膜トランジスタを示す図である。
図2図2は、図1の垂直型薄膜トランジスタの製造プロセスのフローチャートである。
図3図3は、図2のフローチャートのステップを示す図である。
図4図4は、図2のフローチャートのステップを示す図である。
図5図5は、図2のフローチャートのステップを示す図である。
図6図6は、図2のフローチャートのステップを示す図である。
図7図7は、図2のフローチャートのステップを示す図である。
図8図8は、図2のフローチャートのステップを示す図である。
図9図9は、図2のフローチャートのステップを示す図である。
図10図10は、図2のフローチャートのステップを示す図である。
図11図11は、図2のフローチャートのステップを示す図である。
図12図12は、図2のフローチャートのステップを示す図である。
図13図13は、図2のフローチャートのステップを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1に示したように、本発明に係る垂直型薄膜トランジスタ200は、透明基板210上に設置されており、2つのゲート電極220、第一電極230、第二電極240、チャンネル層250及びゲート電極絶縁層270を備える。第一電極230及び第二電極240は、それぞれソース電極或いはドレイン電極の何れかである。本実施形態において、第一電極230はソース電極であり、第二電極240はドレイン電極である。
【0010】
ソース電極230、ドレイン電極240及びチャンネル層250は、2つのゲート電極220の間に設置されており、チャンネル層250は、ソース電極230とドレイン電極240との間に設置されている。2つのゲート電極220は、それぞれエッジ第一金属層2611及びエッジ第二金属層2621を含む。各エッジ第一金属層2611及びソース電極230は、透明基板210上に形成されている。各エッジ第二金属層2621は、エッジ第一金属層2611上に設置されている。チャンネル層250は、ソース電極230上に設置されている。ドレイン電極240は、チャンネル層250上に形成されている。ゲート電極絶縁層270は、透明基板210、2つのゲート電極220及びドレイン電極240を被覆する。つまりゲート電極絶縁層270は、2つのゲート電極220とソース電極230との間、2つのゲート電極220とドレイン電極240との間及び2つのゲート電極220とチャンネル層250との間に充填されて、2つのゲート電極220をソース電極230、ドレイン電極240及びチャンネル層250から隔離させる。
【0011】
本実施形態において、エッジ第一金属層2611及びソース電極230の材料は同じである。また、エッジ第二金属層2621、エッジ第一金属層2611及びドレイン電極240の材料は異なる。具体的には、エッジ第一金属層2611及びソース電極230の材料はチタンであり、エッジ第二金属層2621材料はアルミニウムである。ドレイン電極240の材料は銅である。また、ソース電極230及びドレイン電極240は、チャンネル層250に隣接する導電体である。他の実施形態において、ソース電極230をドレイン電極として、ドレイン電極240をソース電極としてもよい。
【0012】
図2に示したように、垂直型薄膜トランジスタ200の製造方法は、以下のS201ステップ〜S211ステップを備える。
【0013】
S201ステップにおいて、図3に示すように、透明基板210を提供し、この透明基板210上に、第一金属層261、第二金属層262及び第一フォトレジスト層263を順次に形成する。第一金属層261及び第二金属層262の材料は異なる。本実施形態において、第一金属層の材料はチタンであり、第二金属層262の材料はアルミニウムである。
【0014】
S202ステップにおいて、図4に示すように、グレートーンマスクにより第一フォトレジスト層263をパターン化して第一フォトレジストパターンを形成する。第一フォトレジストパターンは、エッジ第一フォトレジストパターン2631及び中央第一フォトレジストパターン2632を備え、エッジ第一フォトレジストパターン2631は、中央第一フォトレジストパターン2632の両側に、且つ間隔を開けてそれぞれ位置する。また、エッジ第一フォトレジストパターン2631の厚さは、中央第一フォトレジストパターン2632より厚い。
【0015】
S203ステップにおいて、図5に示すように、第一金属層261及び第二金属層262をエッチングする。エッチングされた第一金属層261は、エッジ第一フォトレジストパターン2631に対応するエッジ第一金属層2611及び中央第一フォトレジストパターン2632に対応する中央第一金属層2612を含む。エッチングされた第二金属層262は、エッジ第一フォトレジストパターン2631に対応するエッジ第二金属層2621及び中央第一フォトレジストパターン2632に対応する中央第二金属層2622を含む。各エッジ第一金属層2611及びエッジ第二金属層2621は、垂直型薄膜トランジスタ200のゲート電極として機能する。中央第一金属層2612は、垂直型薄膜トランジスタ200のソース電極又はドレイン電極として機能する。
【0016】
S204ステップにおいて、図6に示すように、中央第一フォトレジストパターン2632を除去する。具体的には、酸素プラズマアッシング処理を行い、第一フォトレジストパターンを薄くする。この際、中央第一フォトレジストパターン2632は、エッジ第一フォトレジストパターン2631より薄いので、中央第一フォトレジストパターン2632をアッシングして除去した際、一部のエッジ第一フォトレジストパターン2631は残っている。
【0017】
S205ステップ5において、図7に示すように、中央第二金属層2622をエッチングして除去する。
【0018】
S206ステップにおいて、図8に示したように、エッジ第一フォトレジストパターン2631を除去する。
【0019】
S207ステップにおいて、図9に示したように、透明基板210、エッジ第二金属層2621及び中央第一金属層2612を被覆する半導体層を形成した後、透明基板210を被覆する半導体層を除去して、エッジ第二金属層2621上にエッジ半導体層2641を形成し、中央第一金属層2612上に中央半導体層2642を形成する。具体的には、半導体層を形成した後、エッジ第二金属層2621及び中央第一金属層2612をフォトマスクとして、透明基板210のエッジ第二金属層2621及び中央第一金属層2612から離れた一方側から、該半導体層を露出させて、エッジ第二金属層2621及び中央第一金属層2612によって被覆されない半導体層を除去して、エッジ半導体層2641及び中央半導体層2642を形成する。本実施形態において、エッジ半導体層2641及び中央半導体層2642は、酸化物半導体である。
【0020】
S208ステップにおいて、図10に示すように、透明基板210、エッジ半導体層2641及び中央半導体層2642を被覆する第三金属層265を形成し、且つ第三金属層265上の中央半導体層2642に対応する位置に、第二フォトレジストパターン266を形成する。また、第三金属層265と第二金属層262の材料及びエッチング速度は、それぞれ異なる。本実施形態において、第三金属層265の材料は銅である。第三金属層265上に第二フォトレジスト層が形成された後、フォトマスクを介して、第二フォトレジストパターン266が形成される。
【0021】
S209ステップ9において、図11に示すように、第二フォトレジストパターン266によって被覆されていない第三金属層265及びエッジ半導体層2641を除去して中央第三金属層2651を形成する。本実施形態において、ウェットエッチングにより、第二フォトレジストパターン266によって被覆されていない第三金属層265及びエッジ半導体層2641を一斉に除去する。また、他の実施形態において、先ずドライエッチングにより、第二フォトレジストパターン266によって被覆されていない第三金属層265を除去した後、ウェットエッチングにより、エッジ半導体層2641を除去してもよい。この際、第三金属層265及び第二金属層262の材料は同じである。
【0022】
S210ステップにおいて、図12に示すように、第二フォトレジストパターン266を除去する。
【0023】
S211ステップにおいて、図13に示すように、透明基板210、エッジ第二金属層2621及び中央第三金属層2651を被覆し、且つエッジ第一金属層2611、エッジ第二金属層2621、中央第一金属層2612、チャンネル層250及び中央第三金属層2651との間に充填されたゲート電極絶縁層270を形成する。この際、エッジ第一金属層2611及びエッジ第二金属層2621は、協同で垂直型薄膜トランジスタ200のゲート電極220として機能する。中央第一金属層2612及び中央第三金属層2651は、それぞれ垂直型薄膜トランジスタ200のソース電極230及びドレイン電極240として機能する。中央半導体層2642は、垂直型薄膜トランジスタ200のチャンネル層250として機能する。
【0024】
又、他の実施形態において、エッジ第一金属層2611或いはエッジ第二金属層2621は、垂直型薄膜トランジスタ200のゲート電極220として単独で機能してもよい。
【0025】
本発明に係る垂直型薄膜トランジスタ200の製造方法は、2つのフォトマスクしか利用しないので、製造コストを下げることができる。また、プロセスも簡単であるため、大量生産に最適である。
【符号の説明】
【0026】
200 垂直型薄膜トランジスタ
210 透明基板
220 ゲート電極
230 第一電極
240 第二電極
250 チャンネル層
261 第一金属層
2611 エッジ第一金属層
2612 中央第一金属層
262 第二金属層
2621 エッジ第二金属層
2622 中央第二金属層
263 第一フォトレジスト層
2631 エッジ第一フォトレジストパターン
2632 中央第一フォトレジストパターン
264 半導体層
2641 エッジ半導体層
2642 中央半導体層
265 第三金属層
2651 中央第三金属層
266 第二フォトレジストパターン
270 ゲート電極絶縁層


































図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13