特許第6134938号(P6134938)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6134938整形外科用のドリルと鋸のための手持ち式動力装置及びそれを具備した整形外科用のドリルと鋸のための動力システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6134938
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年5月31日
(54)【発明の名称】整形外科用のドリルと鋸のための手持ち式動力装置及びそれを具備した整形外科用のドリルと鋸のための動力システム
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/16 20060101AFI20170522BHJP
   B25F 5/00 20060101ALI20170522BHJP
   B25F 3/00 20060101ALI20170522BHJP
   B25F 5/02 20060101ALI20170522BHJP
   B23B 45/02 20060101ALI20170522BHJP
   B26F 1/34 20060101ALI20170522BHJP
【FI】
   A61B17/16
   B25F5/00 G
   B25F3/00
   B25F5/00 C
   B25F5/00 B
   B25F5/02
   B23B45/02
   B26F1/34
【請求項の数】9
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-543251(P2015-543251)
(86)(22)【出願日】2013年4月16日
(65)【公表番号】特表2016-500021(P2016-500021A)
(43)【公表日】2016年1月7日
(86)【国際出願番号】CN2013074243
(87)【国際公開番号】WO2014082416
(87)【国際公開日】20140605
【審査請求日】2015年10月27日
(31)【優先権主張番号】201210494930.8
(32)【優先日】2012年11月28日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515140750
【氏名又は名称】チョンチン シーシャン サイエンス アンド テクノロジー カンパニー, リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Chongqing Xishan Science & Technology Co., Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(74)【代理人】
【識別番号】100148596
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 和弘
(72)【発明者】
【氏名】グオ, イージュン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン, シンユン
(72)【発明者】
【氏名】リュウ, チャンフェン
【審査官】 近藤 利充
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第5747953(US,A)
【文献】 特開2011−78830(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/14 − 17/17
B23B 45/02
B25F 3/00
B25F 5/00
B25F 5/02
B26F 1/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドルハウジングと、カッター部品をクランプするクランプ部品と、動力を出力するとともに、ドリルと鋸を完成するようにカッター部品を駆動する動力モータと、動力モータによる動力出力を制御するスイッチ部品と、を少なくとも備え、
前記動力モータは電源に外接され
動力モータは、スイッチ部品により運行状態を制御する制御システムに外接されており、前記制御システムは、スイッチ部品により動力モータの正転、逆転および往復回転を駆動し、
前記スイッチ部品は、ボタン案内レバー、案内レバー制御機構及びボタン案内レバー感知部を少なくとも含み、
前記ボタン案内レバーは2つあり、かつ、それぞれがその軸線に沿って往復摺動可能に対応する案内レバーベースに設けられており、前記案内レバーベースにおけるボタン案内レバーを通過するための案内穴路側壁に径方向貫通穴が設けられ、当該径方向貫通穴内には、摺動可能なはじき玉が設けられており、前記径方向貫通穴の長さははじき玉の直径よりも小さく、ボタン案内レバーは、はじき玉と内方へ摺動することにより、軸方向にロッキングされることが可能であり、
案内レバー制御機構は、ボタン案内レバーと平行な軸線周りに回動可能なダイヤルブロックを含み、2つのボタン案内レバーに対応するはじき玉はそれぞれ、ダイヤルブロックに対向しており、ダイヤルブロックには、はじき玉に対応して、ダイヤルブロックの回動により、はじき玉を径方向貫通穴に沿って摺動させるように駆動するための2つの周方向パルセーターが設けられており、
前記2つの周方向パルセーターは、対応するボタン案内レバーを同時にロッキングしたり、対応するボタン案内レバーを同時に解放したり、そのうちの一方のボタン案内レバーをロッキングしながら、他方のボタン案内レバーを解放したり、一方のボタン案内レバーを解放しながら、他方のボタン案内レバーをロッキングしたりするために、両側のはじき玉を駆動するように構成されており、
前記ボタン案内レバー感知部は、2つのボタン案内レバーの運動信号をそれぞれ収集し、外接された制御システムに送信することを特徴とする、整形外科用のドリルと鋸のための手持ち式動力装置。
【請求項2】
記スイッチ部品のボタンには、ホールコントロールが使用されており、前記動力モータを無段変速することができることを特徴とする、請求項1に記載の整形外科用のドリルと鋸のための手持ち式動力装置。
【請求項3】
前記動力モータのロータシャフトは軸方向に中空した中空ロータシャフトであり、ロータシャフトと伝動配合して、カッター部品と伝動配合可能な伝動爪が設けられており、中空ロータシャフトと伝動爪とは軸方向に貫通していることを特徴とする、請求項1に記載の整形外科用のドリルと鋸のための手持ち式動力装置。
【請求項4】
2つのボタン案内レバーは、ダイヤルブロックの両側にそれぞれ、対称的に配列されており、前記ダイヤルブロックのうち前記2つのボタン案内レバーのそれぞれに対向する各端部には、前記2つの周方向パルセーターのうちの対応する周方向パルセーターがそれぞれ設けられており、前記2つの周方向パルセーターの各々は、第1及び第2の山並びに第1及び第2の谷を含む波状部を有しており、前記2つの周方向パルセーターの前記第1の山同士が径方向にそって対し前記2つの周方向パルセーターの前記第1の谷同士が径方向にそって相対し、一の前記周方向パルセーターの前記第2の山及び前記第2の谷が、他の前記周方向パルセーターの前記第2の谷及び前記第2の山にそれぞれ径方向にそって相対するように設けられていることを特徴とする、請求項に記載の整形外科用のドリルと鋸のための手持ち式動力装置。
【請求項5】
前記ボタン案内レバーは軸方向に案内レバースリーブが固設されており、前記案内レバーベースと案内レバースリーブの間には、案内レバーベースに戻り締付力を付加する戻りバネが設けられており、前記案内レバースリーブの側壁には軸方向溝が設けられ、案内レバーベースの案内穴路側壁には、軸方向溝に差し入れる案内ネジが径方向に沿ってねじ込まれており、前記軸方向溝の軸方向底部は、戻りバネによる締付力により案内ネジに当接する盲フランジであり、前記案内レバースリーブには、はじき玉と配合してボタン案内レバーを軸方向にロッキングするロッキング凹溝が設けられることを特徴とする、請求項に記載の整形外科用のドリルと鋸のための手持ち式動力装置。
【請求項6】
前記案内レバーベースは、スイッチベースに固設されており、前記ダイヤルブロックには、その軸線に沿ってダイヤルブロック回動軸が設けられており、ダイヤルブロック回動軸がスイッチベースに回動配合して設けられており、ダイヤルブロック回動軸と円周方向に固定配合してダイヤルブロック駆動ハンドルが設けられており、前記ダイヤルブロック駆動ハンドルの両端はダイヤルブロック回動軸の軸線に対して対称し、かつ、両端にそれぞれ、駆動端が形成されており、
前記スイッチベースは、ハンドルハウジングに密封固定接続により装着されており、前記ボタン案内レバーは、ハンドルハウジングの内方へ延伸し、かつ、案内レバーベースから延出し、その案内レバーベースから延出している端部には感知ヘッドが設けられており、ボタン案内レバー感知部は、ハンドルハウジング内に位置し、かつ、スイッチベースに固定接続され、感知ヘッドに対応する感知回路板であることを特徴とする、請求項に記載の整形外科用のドリルと鋸のための手持ち式動力装置。
【請求項7】
前記ハンドルハウジングには手持部が設けられており、当該手持部の末端には、ケーブルを導入して拘束するケーブルベースが固定接続されており、前記ケーブルベースの先端の外面の横方向の一側にダブテールプラットフォームが設けられており、手持部の末端の内面には、ダブテールプラットフォームと互いに係合するダブテールスロットが設けられており、ケーブルベースの先端の外面の横方向の他側は、ねじにより手持部の末端に固定接続されていることを特徴とする、請求項に記載の整形外科用のドリルと鋸のための手持ち式動力装置。
【請求項8】
前記動力モータはハンドルハウジング内に装着されており、動力モータの中空軸内には、ライナーチューブが同軸に設けられており、前記伝動爪の爪指の先端は三角形歯状構造であることを特徴とする、請求項3に記載の整形外科用のドリルと鋸のための手持ち式動力装置。
【請求項9】
ホストと、前記ホストに接続される足ぶみコントローラと、前記ホストに接続される整形外科用のドリルと鋸のための手持ち式動力装置とを有する整形外科用のドリルと鋸のための動力システムであって、前記整形外科用のドリルと鋸のための手持ち式動力装置は、具体的に請求項1〜のいずれか1項に記載の整形外科用のドリルと鋸のための手持ち式動力装置であることを特徴とする、整形外科用のドリルと鋸のための動力システム。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本願は、2012年11月28日にて中国特許局に提出した、出願番号が201210494930.8であり、発明名称が「整形外科用のドリルと鋸のための手持ち式動力装置」である中国特許出願の優先権を主張しており、その優先権の全ての内容は引用により本願にまとめられている。
【技術分野】
【0002】
本発明は、医療機械に関し、特に外科手術において、整形外科用のドリルと鋸に用いられる手持ち式動力装置及びそれを具備した整形外科用のドリルと鋸のための動力システムに関する。
【背景技術】
【0003】
整形外科用のドリルと鋸は、整形外科でよく見られる外科手術方式であり、整形外科用のドリルと鋸のための設備(手持ち式機械)により完成される。従来技術では、整形外科用のドリルと鋸のための設備は、ハウジング、ハウジング内に設けられた駆動モータ、クランプ部品、操作コントロールスイッチ及び電源を提供するための蓄電池を備えた手持ち式機械の構造を有することが多く、操作がより簡単であり、必要なスイッチにより開閉を実現するだけで、ドリルと鋸に対する操作を実現できる。しかし、当該構造を有するドリルと鋸のための設備には、蓄電池が使用されるため、設備の構造による規制で、蓄電池の寿命が短く、手術中に停電または電量不足が生じやすく、手術の進展に影響を与え、甚だしきに至って安全事故が発生する場合がある。また、蓄電池が存在しているため、当該設備の発熱量が大きいし、電子回路を焼却しがちであり、かつ、質量も大きいので、操作に手間がかかり、手術の効率を間接的に低下させてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、手術中に停電または電量不足が生じやすいことを避け、手術が順調に運ぶことを保証し、ハンドルの発熱量を低下させ、設備全体の質量を減少し、柔軟的に操作可能にし、手術の効率を向上するためには、従来の整形外科用のドリルと鋸のための設備(手持ち式機械)を改良する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の内容を鑑みて、本発明は、手術中に停電または電量不足が生じやすいことを避け、手術が順調に運ぶことを保証し、ハンドルの発熱量を低下させ、設備全体の質量を減少し、柔軟的に操作可能となり、手術の効率を向上することができる整形外科用のドリルと鋸のための手持ち式動力装置を提供する。それを基に、本発明は、当該手持ち式動力装置を備えた整形外科用のドリルと鋸のための動力システムも提供する。
【0006】
本発明に係る整形外科用のドリルと鋸のための手持ち式動力装置は、ハンドルハウジングと、カッター部品をクランプするクランプ部品と、動力を出力するとともに、ドリルと鋸を完成するようにカッター部品を駆動する動力モータと、動力モータによる動力出力を制御するスイッチ部品と、を少なくとも備え、前記動力モータは電源に外接されている。
【0007】
さらに、動力モータは、スイッチ部品により運行状態を制御する制御システムに外接されており、前記制御システムは、スイッチ部品により、動力モータの正転、逆転および往復回転を駆動する。
【0008】
さらに、前記動力モータのロータシャフトは軸方向に中空した中空ロータシャフトであり、ロータシャフトと伝動配合して、カッター部品と伝動配合可能な伝動爪が設けられており、中空ロータシャフトと伝動爪とは軸方向に貫通している。
【0009】
さらに、前記スイッチ部品は、ボタン案内レバー、案内レバー制御機構及びボタン案内レバー感知部を少なくとも含み、
前記ボタン案内レバーは2つあり、かつ、それぞれがその軸線に沿って往復摺動可能に対応する案内レバーベースに設けられており、前記案内レバーベースにおけるボタン案内レバーを通過するための案内穴路側壁に径方向貫通穴が設けられ、当該径方向貫通穴内には、摺動可能なはじき玉が設けられており、前記径方向貫通穴の長さははじき玉の直径よりも小さく、ボタン案内レバーは、はじき玉と内方へ摺動することにより、軸方向にロッキングされることが可能であり、
案内レバー制御機構は、ボタン案内レバーと平行な軸線周りに回動可能なダイヤルブロックを含み、2つのボタン案内レバーに対応するはじき玉はそれぞれ、ダイヤルブロックに対向しており、ダイヤルブロックには、はじき玉に対応して、ダイヤルブロックの回動により、はじき玉を径方向貫通穴に沿って摺動させるように駆動するための2つの周方向パルセーターが設けられており、
前記2つの周方向パルセーターは、対応するボタン案内レバーを同時にロッキングしたり、対応するボタン案内レバーを同時に解放したり、そのうちの一方のボタン案内レバーをロッキングしながら、他方のボタン案内レバーを解放したりするために、両側のはじき玉を駆動するように構成されており、
前記ボタン案内レバー感知部は、2つのボタン案内レバーの運動信号をそれぞれ収集し、外接された制御システムに送信する。
【0010】
さらに、2つのボタン案内レバーは、ダイヤルブロックの両側にそれぞれ、対称的に配列されており、前記2つの周方向パルセーターには、径方向に相対する波の山、径方向に相対する波の谷及び径方向にそって相対する波の山と波と谷が設けられている。
【0011】
さらに、前記ボタン案内レバーは軸方向に案内レバースリーブが固設されており、前記案内レバーベースと案内レバースリーブの間には、案内レバーベースに戻り締付力を付加する戻りバネが設けられており、前記案内レバースリーブの側壁には軸方向溝が設けられ、案内レバーベースの案内穴路側壁には、軸方向溝に差し入れる案内ネジが径方向に沿ってねじ込まれており、前記軸方向溝の軸方向底部は、戻りバネによる締付力により案内ネジに当接する盲フランジであり、前記案内レバースリーブには、はじき玉と配合してボタン案内レバーを軸方向にロッキングするロッキング凹溝が設けられる。
【0012】
さらに、前記案内レバーベースは、スイッチベースに固設されており、前記ダイヤルブロックには、その軸線に沿ってダイヤルブロック回動軸が設けられており、ダイヤルブロック回動軸がスイッチベースに回動配合して設けられており、
前記スイッチベースは、ハンドルハウジングに密封固定接続により装着されており、前記ボタン案内レバーは、ハンドルハウジングの内方へ延伸し、かつ、案内レバーベースから延出し、その案内レバーベースから延出している端部には感知ヘッドが設けられており、ボタン案内レバー感知部は、ハンドルハウジング内に位置し、かつ、スイッチベースに固定接続され、感知ヘッドに対応する感知回路板である。
【0013】
さらに、前記ハンドルハウジングには手持部が設けられており、当該手持部の末端には、ケーブルを導入して拘束するケーブルベースが固定接続されており、前記ケーブルベースの先端の外面の横方向の一側にダブテールプラットフォームが設けられており、手持部の末端の内面には、ダブテールプラットフォームと互いに係合するダブテールスロットが設けられており、ケーブルベースの先端の外面の横方向の他側は、ねじにより手持部の末端に固定接続されている。
【0014】
さらに、前記動力モータはハンドルハウジング内に装着されており、動力モータの中空軸内には、ライナーチューブが同軸に設けられており、前記伝動爪の爪指の先端は三角形歯状構造である。
【0015】
本発明が提供する整形外科用のドリルと鋸のための動力システムは、ホストと、前記ホストに接続される足ぶみコントローラと、前記ホストに接続される整形外科用のドリルと鋸のための手持ち式動力装置とを有し、前記整形外科用のドリルと鋸のための手持ち式動力装置は具体的に、上述した通りである。
【0016】
本発明による有益な効果:本発明に係る整形外科用のドリルと鋸のための手持ち式動力装置において、動力モータは、外接電源を使用し、その外接電源として、大型蓄電池または住宅用の電気を用いてもよい。それにより、手術中に停電または電量不足が生じやすいことを避け、手術が順調に運ぶことを保証し、ハンドルの発熱量を低下させ、設備全体の質量を減少し、柔軟的に操作可能となっており、手術の効率を向上することができる。
【0017】
以下は、添付図面及び実施形態を結び付けながら、本発明をさらに記述する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明に係る整形外科用のドリルと鋸のための手持ち式動力装置の構造概略図である。
図2】本発明に係るスイッチ部品の構造概略図である。
図3図2に示すA部の拡大図である。
図4】本発明に係るスイッチ部品の斜視構造図である。
図5】本発明に係る整形外科用のドリルと鋸のための動力システムの構造全体概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下は、本発明の実施形態の添付図面を結び付けながら、本発明の実施形態の技術案を明確かつ完全に説明する。明らかに、記載された実施形態はただ本発明の一部の例に過ぎず、全部の例ではない。当業者が本発明の実施形態を基に、創造的な労力を払わないことを前提として得られる全ての他の実施形態は、いずれも、本発明の保護範囲に属する。
【0020】
以下は、添付図面を結び付けながら、本発明の具体的な実施の形態を詳しく説明する。
【0021】
図1は、本発明の構造概略図であり、図2は、本発明に係るスイッチ部品の構造概略図であり、図3は、図2に示すA部の拡大図であり、図4は、本発明に係るスイッチ部品の斜視構造図である。
【0022】
図示されたように、本実施形態における整形外科用のドリルと鋸のための手持ち式動力装置は、ハンドルハウジング1と、カッター部品をクランプするクランプ部品4と、動力を出力するとともに、ドリルと鋸を完成するようにカッター部品を駆動する動力モータ2と、動力モータ2による動力出力を制御するスイッチ部品5と、を少なくとも備え、前記動力モータ2は電源に外接されている。カッター部品は、カッター、カッター伝動部材及び取付デッキを含むことが一般的である。クランプ部品4は、即ち、カッター部品を取り付けるための部品の総称であり、従来技術における実現可能な任意の機械構造を採用してもよい。カッターは、いずれも、通用のクランプ構造を有するため、図示された弾性的クランプ構造を採用することが多い。先端はじき玉ロック機構は、各種類の機能ヘッドがしっかりと接続されているように固定するものであり、従来技術に属し、ここでは省略されたい。
【0023】
本実施形態において、動力モータ2は、スイッチ部品5により運行状態を制御する制御システムに外接されており、前記制御システムは、スイッチ部品により、動力モータ2の正転、逆転および往復回転を駆動する。外接電源及び外接の制御システムにより、既定のプログラムを設定し、制御システムは、スイッチ部品による指令に基づき、動力モータに上記動作を完成させ、整形外科手術の動作に適応する。従来技術における機能が単一で、動作が簡単であるという現状を変えた。制御システムは、即ち、CPUを有する制御手段であり、従来技術における電気自動制御構造によれば、全部実現可能となっている。
【0024】
本実施形態において、前記動力モータ2のロータシャフトは軸方向に中空した中空ロータシャフトであり、ロータシャフトと伝動配合して、カッター部品と伝動配合可能な伝動爪3が設けられており、中空ロータシャフトと伝動爪3とは軸方向に貫通している。中空ロータシャフトの構造により、本発明はより強い通用性を有するようになり、キルシュナー(kirschner wire)のような比較的に長いカッター部品を駆動することができる。勿論、本方案に記載の手持ち式動力装置は、他の異なる形式の機械ヘッド40を駆動することができる。具体的には、スウィング鋸ヘッド、往復鋸ヘッド、胸骨鋸ヘッド、ドリルチャック、ヒンジファイル機械ヘッド、及びキルシュナーチャック等が含まれ、術者は手術進行の必要に応じて選択することに利便性を図り、「一台の機械に複数のヘッドが用いられる」ことが実現され、端末カッターに配合することで、大体の整形外科手術の要求を満足できる。
【0025】
本実施形態において、前記スイッチ部品5は、ボタン案内レバー508、案内レバー制御機構及びボタン案内レバー感知部509を少なくとも含む。
【0026】
そのうち、ボタン案内レバー508は2つあり、かつ、それぞれがその軸線に沿って往復摺動可能に対応する案内レバーベース507に設けられており、前記案内レバーベース507におけるボタン案内レバー508を通過するための案内穴路側壁に径方向貫通穴507aが設けられ、当該径方向貫通穴内には、摺動可能なはじき玉506が設けられており、前記径方向貫通穴507aの長さははじき玉506の直径よりも小さく、ボタン案内レバー508は、はじき玉506と内方へ摺動することにより、軸方向にロッキングされることが可能である。スイッチ部品の2つのボタン案内レバー508及びそれに対応する部材は構造的に同じであるため、同一の添付図面符号が使用される。
【0027】
そのうち、案内レバー制御機構は、ボタン案内レバー508と平行な軸線周りに回動可能なダイヤルブロック513を含み、2つのボタン案内レバー508に対応するはじき玉506はそれぞれ、ダイヤルブロック513に対向しており、ダイヤルブロック513には、はじき玉506に対応して、ダイヤルブロック513の回動により、はじき玉506を径方向貫通穴507aに沿って摺動させるように駆動するための2つの周方向パルセーター513a、513bが設けられている。
【0028】
そのうち、前記2つの周方向パルセーター513aは、対応するボタン案内レバー508を同時にロッキングしたり、対応するボタン案内レバー508を同時に解放したり、そのうちの一方のボタン案内レバー508をロッキングしながら、他方のボタン案内レバーを解放したりするために、両側のはじき玉506を駆動するように構成されている。前記ボタン案内レバー508感知部は、2つのボタン案内レバー508の運動信号をそれぞれ収集し、外接された制御システムに送信する。制御システムが収集した2つのボタン案内レバー508の運動信号に基づいて、回動指令を動力モータに送信し、かつ、ボタン案内レバー508の運動信号に基づいて、動力モータに、全ロック、正転、逆転および往復回転という4つの作動状態を備えさせて、発明の目的に達成する。しかも、2つの周方向パルセーター513aと2つのボタン案内レバーのはじき玉との配合により、2つのボタン案内レバーの往復運動に対する制御を実現し、即ち、2つの周方向パルセーター513a、513bの波の山が2つのボタン案内レバーのはじき玉に同時に作用すると、全ロック状態となり、2つのボタン案内レバー508は動くことができなくなる。1つの周方向パルセーター513aまたは513bの波の山はそのうちの一方のボタン案内レバーのはじき玉に作用すると、それがロックされて動くことができなくなり、他方の周方向パルセーター513bまたは513aの波の谷は別のボタン案内レバーのはじき玉に合わせて、それが動けるようにさせる。即ち、運動制御システムから信号が発せられ、動力モータが正転または逆転させられる。逆もまた同様である。2つの周方向パルセーターの波の谷は2つのボタン案内レバーのはじき玉に同時に作用すると、全解放状態となり、2つのボタン案内レバーを同時に押して作動させることができ、運動制御システムから信号が発せられ、動力モータが往復回転される。勿論、制御システムに設定されたプログラムにより実現させる必要がある。
【0029】
本実施形態において、2つのボタン案内レバー508は、ダイヤルブロックの両側にそれぞれ、対称的に配列されており、前記2つの周方向パルセーター513a、513bには、径方向に相対する波の山、径方向に相対する波の谷及び径方向に沿って相対する波の山と波と谷が設けられている。対称的に設置された構造により、本発明に係るスイッチ部品の構造はコンパクトされ、ダイヤルブロックの周方向パルセーターは加工されやすくなり、4つの作動状態の実現にも利便性を図る。
【0030】
本実施形態において、前記ボタン案内レバー508は軸方向に案内レバースリーブ503が固設されており、図に示されたように、二者は、径方向に通過した軸ピン516を介して接続されている。前記案内レバーベース507と案内レバースリーブ503の間には、案内レバーベースに戻り締付力を付加する戻りバネ504が設けられており、図に示されたように、戻りバネ504は、ボタン案内レバー508の案内レバースリーブに外挿され、両端がそれぞれ、案内レバーベース507の底部と案内レバースリーブ503の内穴に形成された階段とに押し当てられる。案内レバースリーブ503は、ボタン案内レバーのバネベースを兼ねる。前記案内レバースリーブ503の側壁には軸方向溝517が設けられ、案内レバーベース507の案内穴路側壁には、軸方向溝517に差し入れる案内ネジ505が径方向に沿ってねじ込まれており、前記軸方向溝517の軸方向底部は、戻りバネ504による締付力により案内ネジ505に当接する盲フランジであり、前記案内レバースリーブ503には、はじき玉506と配合してボタン案内レバー508を軸方向にロッキングするロッキング凹溝503aが設けられる。即ち、はじき玉506が径方向移動し、且つ対応する案内レバースリーブ503のロッキング凹溝503aに嵌められることにより、ボタン案内レバー508を軸方向にロッキングするという目的を達成する。図示されたように、案内レバースリーブ503と配合してボタン501が設けられており、ボタン501には、案内レバースリーブ503に外挿された穴路が設けられており、二者は径方向に通過した軸ピン502を介して接続されている。
【0031】
本実施形態において、前記案内レバーベース507は、スイッチベース511に固設されており、図示されたように、案内ネジ505はスイッチベース511及び案内レバーベース507を通過して軸方向に固定され、かつ、バッキン抑515によりしっかりと押さえられ、必要な固定を形成した。勿論、固定方式として、従来の機械的固定方式を採用してもよい。それらはいずれも、固定の目的を実現できる。前記ダイヤルブロック513には、その軸線に沿ってダイヤルブロック回動軸512が設けられており、本実施形態では、一体成型の方式が使用される。ダイヤルブロック回動軸512がスイッチベース511に回動配合して設けられており、図示されたように、ダイヤルブロック回動軸512は、スイッチベース511に形成された軸穴内に入れて回動配合する。ダイヤルブロック513には、必要な駆動ハンドルを設けることが求められている。図に示されたように、ダイヤルブロック回動軸512と円周方向に固定配合してダイヤルブロック駆動ハンドル514が設けられており、前記ダイヤルブロック駆動ハンドル514はダイヤルブロック回動軸512の軸線に対して対称し、ダイヤルブロック駆動ハンドル514の両端にそれぞれ駆動端が形成されている。操作時、2つの指により同時に駆動することができ、ダイヤルブロックを安定的に駆動することに有利である。勿論、駆動時のメリハリ感を増加し、操作者の感じを強くさせるために、ダイヤルブロックに対して、ギアポジション構造を設置し、バネも付けることは、従来技術に属する。ここでは省略されたい。
【0032】
前記スイッチベース511は、ハンドルハウジング1に密封固定接続により装着されている。装着時、必要なO型リング等のシール部材を設置することは、図にも示されたように、従来技術のシール構造に属するため、ここでは省略されたい。また、固定接続には、簡単なピンコネクタ構造を採用すればよい。図に示されたピン穴516は即ち、ピンコネクタの接続を満足するために加工されたものである。前記ボタン案内レバー508は、ハンドルハウジング1の内方へ延伸し、かつ、案内レバーベース507から延出し、その案内レバーベース507から延出している端部には感知ヘッド510が設けられており、ボタン案内レバー感知部509は、ハンドルハウジング2内に位置し、かつ、スイッチベース511に固定接続され、感知ヘッド510に対応する感知回路板である。感知ヘッド510と感知回路板の構造として、従来での普通の接近スイッチシステム(磁気誘導等)、ホールセンサシステム等を採用することができ、従来技術に属し、ここでは省略されたい。それらはいずれも、目的を実現できる。つまり、スイッチ部品のボタンはホールにより制御されることが可能であり、当該制御システムは、スイッチ部品により動力モータの正転、逆転および往復回転の無段変速を駆動することができる。
【0033】
本実施形態において、前記ハンドルハウジング1には手持部7が設けられており、当該手持部7の末端には、ケーブルを導入して拘束するケーブルベース6が固定接続されており、前記ケーブルベース6の先端の外面の横方向の一側にダブテールプラットフォームが設けられており、手持部の末端の内面には、ダブテールプラットフォームと互いに係合するダブテールスロットが設けられており、ケーブルベースの先端の外面の横方向の他側は、ねじ8により手持部の末端に固定接続されている。互いに係合されたダブテールペア構造を採用すると、装着時、一側で配合し、他側で1つのねじ8を介して締め付ければよいこととなり、簡単的かつ利便的である。
【0034】
本実施形態において、前記動力モータ2はハンドルハウジング1内に装着されており、動力モータ2の中空軸内には、ライナーチューブ11が同軸に設けられており、キルシュナー等の内部に入れたカッターと中空モータ軸の内孔との高速な摩擦を防止する。前記伝動爪3の爪指の先端は三角形歯状構造である。装着時、カッターの末端スプラインとは良い適応性を有し、位置合わせすることなく、装着伝動を実現することができる。
【0035】
上記の構造及び制御原理の記載からわかるように、本発明は、外接電源及び外接制御システムによる制御をもとに、ダブルボタンスイッチ構造を結び付けると、全ロック、正転、逆転および往復回転という4つの作動状態を実現することが可能となる。従来技術と比べて、体積が小さく、重量が軽く、発熱量が小さく、手術が順調に運ぶことを保証できるだけではなく、異なる必要に応じて異なる作動状態を調整することができ、手術の進行に利便性を図り、治療効果を保証する。
【0036】
上記の整形外科用のドリルと鋸のための手持ち式動力装置以外、本実施の形態には、当該手持ち式動力装置を備えた整形外科用のドリルと鋸のための動力システムも提供する。具体的には、図5に合わせて参照されたい。当該図は、本発明に係る整形外科用のドリルと鋸のための動力システムの構造全体概略図である。
【0037】
当該整形外科用のドリルと鋸のための動力システムは、ホスト10と、ホスト10に接続される足ぶみコントローラ20と、ホスト10に接続される整形外科用のドリルと鋸のための手持ち式動力装置30と、異なる機能の必要に応じた機械ヘッド40とを有し、当該整形外科用のドリルと鋸のための手持ち式動力装置30は、具体的には上述した通りとなる。作動過程において、術者は整形外科用のドリルと鋸のための手持ち式動力装置におけるスイッチ部品5により、関連した操作指令を出力することができるし、足ぶみコントローラ20における足ぶみスイッチにより、同じ操作指令の出力を完成することもでき、かつ、ホスト10に設けられた制御システムにより、動力モータ2の運行状態を制御することができる。
【0038】
ここで説明しておきたいのは、足ぶみコントローラ20及びホスト10の具体的な配置は、従来技術に基づいて実現されるため、本文では省略されたい。理解すべきことに、当該システムには、本発明が提供する整形外科用のドリルと鋸のための手持ち式動力装置が用いられる限り、いずれも、本願の特許請求する範囲内にある。
【0039】
以上は、本発明の好ましい実施の形態がまとめられている。ここで指摘すべきことは、当業者にとって、本発明の原理を逸らさないことを前提に、若干の改良や修飾を行うことができるが、それらの改良や修飾も本発明の保護範囲に入っていると見なされる。
図1
図2
図3
図4
図5