(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前面壁部と、一端側を前記前面壁部に接続して設けられた屋根部とを備え、あるいは前記前面壁部及び前記屋根部と、一側端側を前記前面壁部に、上端側を前記屋根部に接続して設けられた一対の側面壁部とを備え、前記屋根部の他端側、前記側面壁部の他側端側を建物本体の外壁に配置して構築される建物外部構築物であって、
前記前面壁部及び/又は前記側面壁部の少なくとも一部に、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の板張り壁構造を備えていることを特徴とする建物外部構築物。
【背景技術】
【0002】
住宅や店舗などの建物の多機能化を図り、利便性、快適性を向上させることができるという大きな利点を有することから、サンルームやテラス、バルコニーなどのガーデンルームタイプの建物外部構築物や、カーポート、自転車置き場、オープンテラス、物置、通路等のサイドスルータイプの建物外部構築物を住宅などの建物本体の外部に構築(設置、増築)するケースが増大している(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0003】
そして、ガーデンルームタイプの建物外部構築物Aは、住宅などの建物本体Tの外壁T1に沿って、且つ外壁T1と所定の間隔をあけて設けられる前面壁部1と、一端2aを前面壁部1の上端側に、他端を2b建物本体Tの外壁T1側にそれぞれ接続して設けられる屋根部2と、前面壁部1と屋根部2と建物本体Tの外壁T1側にそれぞれ接続して設けられる一対の側面壁部3とを備えて構成されている(
図1及び
図2参照)。
【0004】
また、この種の建物外部構築物Aには、前面壁部1を、土間コンクリートやデッキ、独立基礎等の基礎4上に、住宅などの建物本体Tの外壁T1に沿う横方向S1に且つ外壁T1と所定の間隔をあけて設置される基台5と、基台5に下端部6aを接続して立設されるとともに横方向S1に所定の間隔をあけて並設される複数の支柱6と、複数の支柱6の上端部に接続して横方向S1に架設される桁7と、下端部を基台5に、両側端部を支柱6に、上端部を桁7にそれぞれ支持させて、隣り合う支柱6の間に配設されるガラス板などの前面パネル(壁面部材)8を備えて構成したものがある。
【0005】
また、屋根部2は、建物本体Tに設置される垂木掛け10と、横方向S1に所定の間隔をあけて配設されるとともに、一端を桁7に、他端を垂木掛け10にそれぞれ接続して架設される複数の垂木11と、垂木11に支持させて屋根面を形成する例えばポリカーボネートやアクリル等の樹脂板やガラス板等の屋根材12とを備えて構成されている。
【0006】
さらに、側面壁部3は、一般に、前面壁部1と同様に、基台5、支柱6及び側面パネル(壁面部材)13を設置して構成したり、折り戸14や窓を設置して構成されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ここで、略矩形平板状の複数の板材(羽目板)15を互いの板面が面一になるように上下に積み重ねてなる横羽目の板張り壁(板張り壁構造)16を設けて、側面壁部3や前面壁部1を構成する場合もある。
【0009】
また、板材15は、基台5や支柱6、桁7、垂木11、垂木掛け10などと同様に、アルミ押出し形材を用い、その上端部(又は下端部)の幅方向中央に、上面から上方に突出し、一側端部から他側端部まで延びる係合凸部を備え、且つ、下端部(又は上端部)の厚さ方向両側にそれぞれ、上方に突出して一側端部から他側端部まで延びる突部が形成され、この一対の突部の間の厚さ方向中央に係合凹部を備えて形成されている。
【0010】
そして、板材を順次下方の板材の係合凸部に上方の板材の係合凹部に係合させながら上下に積み重ねてゆく。これにより、アルミ押出し形材を板材(横羽目)として用い、上下に隣り合う板材15同士を本実継ぎや矢筈継ぎで継ぎ合わせて互いの板面を面一にした状態で一体に保持して、板張り壁16が構築される。
【0011】
しかしながら、上記従来のサンルームなどの建物外部構築物の側面壁部(や前面壁部)に板材(羽目板)を積み重ねた板張り壁を構築する際には、長尺のアルミ押出し形材を現場の状況に合わせて現地で切断し、複数の板材を形成する場合が多々ある。
【0012】
そして、このように現地で切断して複数の板材を形成することで、各板材に幅方向(長手方向)の寸法誤差が生じ、これに伴い、複数の板材を上下に重ねて板張り壁を形成した後に上下の板材に寸法差に起因した横ずれ、ガタつきが生じる場合があった。
【0013】
また、複数の板材の側端部に取り付けた断面コ字状の枠部材によって、この板材の寸法差を吸収することができず、例えば幅が異なる板材ユニットが形成され、複数の板材ユニットを上下に重ねた後に、やはり板材の寸法差に起因した板材ユニットの横ずれ、ガタつきが生じる場合があった。
【0014】
本発明は、上記事情に鑑み、上下に積み重ねて壁面を形成する板材(羽目板)の横ずれ、ガタつきを防止し、好適に壁面を形成することを可能にした横羽目の板張り壁構造及びこれを備えた建物外部構築物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記の目的を達するために、この発明は以下の手段を提供している。
【0016】
本発明の板張り壁構造は、上下方向に複数の板材を積み重ねて形成される横羽目の板張り壁構造であって、前記板材が、上下方向一端部に上下方向に突設された係合凸部と、他端部に上下方向に凹設された係合凹部とを備えて形成され、且つ、前記板材の幅方向一側端部と他側端部にそれぞれ取り付けられる一対の枠部材と、上下方向に延びる嵌合溝を備え、前記板材の一側端部と他側端部をそれぞれ互いの前記嵌合溝に嵌合させつつ、上方の板材と下方の板材の前記係合凸部と前記係合凹部を係合させ前記複数の板材を積み重ねた状態で保持する一対の保持部材とを備えており、前記枠部材が、前記板材の内面側及び外面側にそれぞれ配設されて係合する一対の第1側壁部と、前記第1側壁部に一側端を繋げ、前記各第1側壁部から前記板材の厚さ方向中央側に延設される一対の段部と、前記段部の他側端に一側端を繋げ、前記各段部から前記板材の幅方向外側に延設される一対の第2側壁部と、前記一対の第2側壁部の他側端同士を連結する底板部とを備え、前記底板部の幅を前記係合凸部の幅より大きくして形成され、前記一対の第1側壁部を前記板材に係合させるとともに、上端から上方に、下端から下方に、前記係合凸部と前記係合凹部がそれぞれ突出するように、前記板材の一側端部と他側端部に取り付けられていることを特徴とする。
【0017】
この発明においては、枠部材が一対の第1側壁部を備えていることにより、これら一対の第1側壁部で挟み込むように係合させて板材の一側端部や他側端部に枠部材を取り付けることができる。
【0018】
そして、一対の第1側壁部を板材に係合させるとともに、上端から上方に、下端から下方に、係合凸部と係合凹部がそれぞれ突出するように枠部材が取り付けられ、且つ、枠部材が一対の段部と一対の第2側壁部と底板部を備えて形成され、さらに、底板部の幅を係合凸部の幅より大きくして形成されている。
【0019】
このため、板材の一側端部と他側端部をそれぞれ互いの保持部材の嵌合溝に嵌合させつつ、上方の板材と下方の板材の係合凸部と係合凹部を係合させて複数の板材を積み重ねた状態で、上下に積み重ねた板材に相対的な横ずれが生じると、上下に積み重ねた一方の板材の係合凹部を画成し、上端あるいは下端から突出した一対の突部が、他の板材に取り付けられた枠部材の段部に当接し、さらに、一方の板材の係合凸部が他の板材に取り付けられた枠部材の底板部に当接する。
【0020】
これにより、上下の板材同士が、一方の板材の一対の突部と他方の板材に取り付けられた枠部材の段部との間の隙間寸法(板材の幅方向の離間距離)、一方の板材の係合凸部と他方の板材に取り付けられた枠部材の底板部との間の隙間寸法(板材の幅方向の離間距離)よりも大きく横ずれすることを防止できる。すなわち、複数の板材の幅寸法の誤差を前記隙間寸法で許容しつつ、この隙間寸法よりも大きく板材(羽目板)が相対的に横ずれすることを防止できる。
【0021】
また、本発明の板張り壁構造においては、前記係合凸部と前記係合凹部を係合させて上下方向に積み重ねた複数の板材に対し、該複数の板材を一体に保持するように前記一対の枠部材を取り付けて板材ユニットが形成され、前記板材ユニットを一対の保持部材に保持させて構成されていることが望ましい。
【0022】
この発明においては、複数の板材を予め枠部材でユニット化した板材ユニットを上下に積み重ねてゆくことで、すなわち、下方の板材ユニットの最上方の板材と上方の板材ユニットの最下方の板材の互いの係合凸部、係合凹部を係合させながら複数の板材ユニットを積み重ねてゆくことで、効率よく壁を構築することができる。
【0023】
また、上下に積み重ねた板材ユニット同士が、一方の板材ユニットの板材の一対の突部と他方の板材ユニットの枠部材の段部との間の隙間寸法、一方の板材ユニットの板材の係合凸部と他方の板材ユニットに取り付けられた枠部材の底板部との間の隙間寸法よりも大きく横ずれすることを防止できる。これにより、複数の板材の幅寸法の誤差を前記隙間寸法で許容しつつ、複数の板材を一体にしたユニット単位で、前記隙間寸法よりも大きく板材(板材ユニット)が相対的に横ずれすることを防止できる。
【0024】
さらに、本発明の板張り壁構造においては、前記係合凸部の突出長を前記係合凹部の凹み長よりも大きくして前記係合凸部と前記係合凹部が形成されており、前記係合凸部と前記係合凹部を係合させた状態で、前記係合凸部の軸部の基端が繋がる一方の板材の一端部と、前記係合凹部を形成する一対の突部の先端の他方の板材の他端部との上下方向の間に隙間が形成されるように構成されていることがより望ましい。
【0025】
この発明においては、係合凸部の突出長を係合凹部の凹み長よりも大きくして係合凸部と係合凹部を形成することにより、係合凸部と係合凹部を係合させた状態で、係合凸部の軸部の基端が繋がる一方の板材の一端部と、係合凹部を形成する一対の突部の先端の他方の板材の他端部との上下方向の間に隙間を形成することができる。
そして、この隙間に、例えば、棚板の端部を差し込み、板張り壁構造に容易に棚板を設置することができる。これにより、隙間を設けることで板張り壁構造に他の機能を付与することができ、板張り壁構造をさらに有効活用することができる。
【0026】
また、本発明の板張り壁構造においては、前記係合凸部が、前記板材の一端部に基端を繋げて上下方向に突出する軸部と、前記軸部の先端から前記板材の厚さ方向に突出し、前記係合凹部の内面に当接して係合する係合当接部とを備えて断面T字状に形成され、前記枠部材は、前記底板部の幅を前記係合凸部の係合当接部の幅より大にして形成されていることがさらに望ましい。
【0027】
この発明においては、係合凹部を画成する突部と係合凸部の軸部の間にも隙間を形成することができる。
これにより、例えば、棚板の端部に設けた金具などを突部と軸部の間の隙間に差し込み、係合凸部の軸部の基端が繋がる一方の板材の一端部と、係合凹部を形成する一対の突部の先端の他方の板材の他端部との上下方向の間に隙間に棚板の端部を差し込んで、板張り壁構造に容易に且つしっかりと固定して棚板を設置することが可能になる。
【0028】
本発明の建物外部構築物は、前面壁部と、一端側を前記前面壁部に接続して設けられた屋根部とを備え、あるいは前記前面壁部及び前記屋根部と、一側端側を前記前面壁部に、上端側を前記屋根部に接続して設けられた一対の側面壁部とを備え、前記屋根部の他端側、前記側面壁部の他側端側を建物本体の外壁に配置して構築される建物外部構築物であって、前記前面壁部及び/又は前記側面壁部の少なくとも一部に、上記のいずれかの板張り壁構造を備えていることを特徴とする。
【0029】
この発明においては、上記の板張り壁構造による作用効果を得ることができ、信頼性、利便性や快適性に優れたサンルームやテラス、バルコニーなどのガーデンルームタイプの建物外部構築物や、カーポート、オープンテラス、自転車置き場、物置、通路等のサイドスルータイプの建物外部構築物を実現することが可能になる。
【発明の効果】
【0030】
本発明の板張り壁構造及びこれを備えた建物外部構築物においては、板張り壁構造の上下の板材同士が、一方の板材の一対の突部と他方の板材に取り付けられた枠部材の段部との間の隙間寸法、一方の板材の係合凸部と他方の板材に取り付けられた枠部材の底板部との間の隙間寸法よりも大きく横ずれすることを防止できる。すなわち、複数の板材の幅寸法の誤差を前記隙間寸法で許容しつつ、この隙間寸法よりも大きく板材(羽目板)が相対的に横ずれすることを防止できる。
【0031】
よって、本発明の板張り壁構造及びこれを備えた建物外部構築物によれば、上下に積み重ねて壁面を形成する板材の横ずれ、ガタつきを防止し、好適に壁面を形成することが可能になり、信頼性、利便性や快適性に優れたサンルームやテラス、バルコニーなどのガーデンルームタイプの建物外部構築物や、カーポート、オープンテラス、自転車置き場、物置、通路等のサイドスルータイプの建物外部構築物を実現することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】本発明の一実施形態に係る建物外部構築物を示す斜視図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る建物外部構築物の側面壁部、板張り壁構造を示す図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る板張り壁構造の板材を積み重ねた状態を示す図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る板張り壁構造の板材を示す斜視図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る板張り壁構造の板材に枠部材を取り付けた状態を示す上面視図(a)、下面視図(b)である。
【
図6】本発明の一実施形態に係る板材を保持部材に保持させた状態を示す図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係る板材ユニットを示す斜視図である。
【
図8】本発明の一実施形態に係る板張り壁構造の板材の係合凸部と係合凹部を係合した部分を拡大した斜視図である。
【
図9】本発明の一実施形態に係る板張り壁構造の上方の板材と下方の板材の間の隙間に棚板を設置した状態を示す図である。
【
図10】本発明の一実施形態に係る板張り壁構造の上方の板材と下方の板材の間の隙間に棚板を設置した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、
図1から
図10を参照し、本発明の一実施形態に係る建物外部構築物について説明する。ここで、本実施形態では、本発明に係る建物外部構築物が、住宅や店舗などの建物本体に繋げて構築されるガーデンルームタイプの建物外部構築物であるものとして説明を行う。
【0034】
本実施形態の建物外部構築物Bは、サンルーム(ガーデンルーム)であり、例えば
図1及び
図2に示すように、前面壁部1と、一対の側面壁部3と、屋根部2とを備えて構成されている。
【0035】
前面壁部1は、建物本体Tのサッシ窓等の開口部を備えた外壁T1から所定の間隔で離間し、且つ外壁T1に略平行に対向して配設されている。そして、本実施形態の前面壁部1は、土間コンクリートやデッキ、独立基礎等の基礎4上に載置して固設されるとともに、建物本体Tの外壁T1に沿う横方向S1に延設された基台5と、基台5に下端部6aを接続して立設されるとともに、横方向S1に所定の間隔をあけて並設された複数の支柱6と、複数の支柱6の上端部に接続して横方向S1に架設された桁7と、下端部を基台5に、両側端部を隣り合う支柱6に、上端部を桁7にそれぞれ支持させて壁面を形成するガラス板などの前面パネル(壁面部材)8とを備えて構成されている。
【0036】
屋根部2は、桁7よりも上方位置の建物本体Tの外壁T1に、横方向S1に沿って固設された垂木掛け10と、一端を垂木掛け10に、他端を桁7に接続して斜設されるとともに、横方向S1に所定の間隔をあけて配設された複数の垂木11と、隣り合う垂木11に固定して支持され、屋根面を形成する例えばポリカーボネートやアクリル等の樹脂板、ガラス板の屋根材12とを備えて構成されている。
【0037】
また、桁7と垂木掛け10の間に配設され、横方向S1に延設された中骨材(連結材)17によって隣り合う垂木11が連結されている。
なお、基台5、支柱6、垂木掛け10、垂木11、中骨材17はアルミ押出し形材を用いて形成されている。
【0038】
本実施形態の側面壁部3は、前面壁部1と同様、基台5と支柱6と側面パネル(壁面部材)13を備えて形成したり、折り戸14や窓を設置して形成されている。そして、前面壁部1の妻支柱6の上端部側に一端を接続し、建物本体Tの外壁T1側の側面壁部3の妻支柱6に他端を接続して妻梁18が横方向の奥行き方向S2に沿って水平に設置されている。これにより、妻梁18と前面壁部1の妻支柱6と側面壁部3の妻支柱6で囲まれて方形状の枠部20が形成され、この方形状の枠部20内に支柱6と側面パネル13、窓、折り戸14などが設置される。
【0039】
さらに、側面壁部3の上部には、妻梁18と妻垂木11と側面壁部3の妻支柱6で囲まれて略三角形状の枠部21が形成されている。この略三角形状の枠部21内に、FIX窓22や開閉可能な換気窓などが設置されている。
【0040】
一方、本実施形態の側面壁部3は、方形状の枠部20内に、横羽目の板張り壁(板張り壁構造)Cが設けられている。
【0041】
この板張り壁Cは、
図1、
図2、
図3、
図4に示すように、幅方向(長手方向/横方向S1)L1、高さ方向L2(短手方向/上下方向S3)、厚さ方向L3(奥行き方向S2)の寸法が同じ、同形同大の略矩形平板状の複数の板材(羽目板)15を互いの板面が面一になるように上下に積み重ねて形成されている。
【0042】
また、板張り壁Cの板材15は、例えば長尺のアルミ押出し形材を所定の幅寸法で切断して形成されている。さらに、この板材15は、
図3及び
図4に示すように、上端部(上下方向S3一端部)15aに上方に突出し、厚さ方向L3中央に設けられ、板材15の幅方向L1一側端部15cから他側端部15dまで延設された係合凸部25と、下端部(上下方向S3他端部)15bの厚さ方向L3両側にそれぞれ設けられて下方に突出した一対の突部26aによって画成され、板材15の厚さ方向L3中央に凹設されるとともに幅方向L1一側端部15cから他側端部15dまで延設された係合凹部26とを備えて形成されている。
【0043】
また、本実施形態の板材15は、係合凸部25が、板材15の上端部15aに基端を繋げて上下方向S3に突出する軸部25aと、軸部25aの先端から板材15の厚さ方向L3に突出し、係合凹部26の内面に当接して係合する係合当接部25bとを備えて断面T字状に形成されている。
【0044】
さらに、本実施形態の板材15は、
図3(及び
図9、
図10)に示すように、係合凸部25の突出長t1を係合凹部26の凹み長t2よりも大きくして係合凸部25と係合凹部26が形成されている。
【0045】
これにより、本実施形態の板張り壁Cでは、係合凸部25と係合凹部26を係合させた状態で、隣り合う一方の板材15の上端部15a(係合凸部25の基端)と、他方の板材15の下端部15b(係合凹部26を形成する一対の突部26aの先端)との上下方向S3の間に隙間h1が形成される。また、係合凹部26を形成する突部26aと係合凸部25の軸部25aとの間にも隙間h2が形成される。
【0046】
また、本実施形態の板張り壁Cにおいては、
図5、
図6に示すように、板材15の幅方向L1一側端部15cと他側端部15dにそれぞれ取り付けられる一対の枠部材27と、上下方向S3に延びる嵌合溝28aを備え、板材15の一側端部15cと他側端部15dをそれぞれ互いの嵌合溝28aに嵌合させつつ、上方の板材15と下方の板材15の係合凸部25と係合凹部26を係合させて複数の板材15を積み重ねた状態で保持する一対の保持部材28とを備えている。
【0047】
一対の保持部材28はそれぞれ、断面略コ字状に形成され、互いの嵌合溝28aを対向させ、側面壁部3の方形状の枠部20に板材15の幅L1寸法に応じた所定の間隔をあけて立設されている。
【0048】
一対の枠部材27はそれぞれ、板材15の内面側及び外面側にそれぞれ配設されて係合する一対の第1側壁部27aと、第1側壁部27aに一側端を繋げ、各第1側壁部27aから板材15の厚さ方向L3中央側に延設される一対の段部27bと、段部27bの他側端に一側端を繋げ、各段部27bから板材15の幅方向L1外側に延設される一対の第2側壁部27cと、一対の第2側壁部27cの他側端同士を連結する底板部27dとを備えて形成されている。
【0049】
また、枠部材27は、底板部27dの幅t4を係合凸部25の係合当接部25bの幅t5より大きくして形成されている。
【0050】
このように形成された枠部材27は、
図5及び
図7、
図8に示すように、一対の第1側壁部27aを板材15に係合させるとともに、上端27eから上方に係合凸部25の一部が、下端27fから下方に係合凹部26を画成する一対の突部26aの一部がそれぞれ突出するように、板材15の一側端部15cと他側端部15dに取り付けられている。
【0051】
また、本実施形態の板張り壁Cでは、係合凸部25と係合凹部26を係合させて上下方向S3に積み重ねた複数の板材15に対し、これら複数の板材15を一体に保持するように一対の枠部材27を取り付けて板材ユニット30が形成されており、この板材ユニット30を上下方向S3に積み重ね、一対の保持部材28に保持させて構成されている。さらに、板材ユニット30の各板材15と枠部材27は、ビス止めして一体に固定されている。
【0052】
そして、上記のように構成した本実施形態の横羽目の板張り壁構造(板張り壁)C及びこれを備えた建物外部構築物Bにおいては、板張り壁構造Cの枠部材27が一対の第1側壁部27aを備えていることにより、これら一対の第1側壁部27aで挟み込むように係合させて板材15の一側端部15cや他側端部15dに枠部材27を取り付けることができる。
【0053】
また、このとき、一対の第1側壁部27aを板材15に係合させるとともに、上端27eから上方に、下端27fから下方に、係合凸部25と係合凹部26がそれぞれ突出するように枠部材27が取り付けられている。且つ、枠部材27が一対の段部27bと一対の第2側壁部27cと底板部27dを備えて形成されている。さらに、底板部27dの幅t4を係合凸部25の係合当接部25bの幅t5より大きくして形成されている。
【0054】
このため、板材15の一側端部15cと他側端部15dをそれぞれ互いの保持部材28の嵌合溝28aに嵌合させつつ、上方の板材15と下方の板材15の係合凸部25と係合凹部26を係合させて複数の板材15を積み重ねた状態で、上下に積み重ねた板材15に相対的な横ずれが生じると、上下に積み重ねた一方の板材15の係合凹部26を画成し、下端27fから突出した一対の突部26aが、他の板材15に取り付けられた枠部材27の段部27bに当接し、さらに、一方の板材15の係合凸部25が他の板材15に取り付けられた枠部材27の底板部27dに当接する。
【0055】
これにより、上下の板材15同士が、一方の板材15の一対の突部26aと他方の板材15に取り付けられた枠部材27の段部27bとの間の隙間寸法(板材15の幅方向L1の離間距離)、一方の板材15の係合凸部25と他方の板材15に取り付けられた枠部材27の底板部27dとの間の隙間寸法(板材15の幅方向L1の離間距離)よりも大きく横ずれすることを防止できる。すなわち、複数の板材15の幅寸法L1の誤差を前記隙間寸法で許容しつつ、この隙間寸法よりも大きく板材15が相対的に横ずれすることを防止できる。
【0056】
よって、本実施形態の板張り壁構造C及びこれを備えた建物外部構築物Bによれば、上下に積み重ねて壁面を形成する板材15の横ずれ、ガタつきを防止し、好適に壁面を形成することが可能になり、信頼性、利便性や快適性に優れたサンルームやテラス、バルコニーなどのガーデンルームタイプの建物外部構築物Bを実現することが可能になる。
【0057】
また、本実施形態の板張り壁構造C及びこれを備えた建物外部構築物Bにおいては、複数の板材15を予め枠部材27でユニット化した板材ユニット30を上下に積み重ねてゆくことで、すなわち、下方の板材ユニット30の最上方の板材15と上方の板材ユニット30の最下方の板材15の互いの係合凸部25、係合凹部26を係合させながら複数の板材ユニット30を積み重ねてゆくことで、効率よく壁を構築することができる。
【0058】
また、上下に積み重ねた板材ユニット30同士が、一方の板材ユニット30の板材15の一対の突部26aと他方の板材ユニット30の枠部材27の段部27bとの間の隙間寸法、一方の板材ユニット30の板材15の係合凸部25と他方の板材ユニット30に取り付けられた枠部材27の底板部27dとの間の隙間寸法よりも大きく横ずれすることを防止できる。これにより、複数の板材15の幅L1寸法の誤差を前記隙間寸法で許容しつつ、複数の板材15を一体にしたユニット単位で、前記隙間寸法よりも大きく板材15(板材ユニット30)が相対的に横ずれすることを防止できる。
【0059】
さらに、本実施形態の板張り壁構造C及びこれを備えた建物外部構築物Bにおいては、係合凸部25の突出長t1を係合凹部26の凹み長t2よりも大きくして係合凸部25と係合凹部26を形成することにより、係合凸部25と係合凹部26を係合させた状態で、係合凸部25の軸部25aの基端が繋がる一方の板材15の上端部15aと、係合凹部26を形成する一対の突部26aの先端の他方の板材15の下端部15bとの上下方向S3の間に隙間h1を形成することができる。
【0060】
そして、この隙間h1に、例えば、
図9に示すように、棚板31の端部を差し込み、板張り壁構造Cに容易に棚板31を設置することができる。これにより、隙間h1を設けることで板張り壁構造Cに他の機能を付与することができ、板張り壁構造Cをさらに有効活用することができる。
【0061】
また、このとき、板張り壁構造Cの係合凸部25が、板材15の上端部15aに基端を繋げて上下方向S3に突出する軸部25aと、軸部25aの先端から板材15の厚さ方向L3に突出し、係合凹部26の内面に当接して係合する係合当接部25bとを備えて断面T字状に形成され、枠部材27が、底板部27dの幅t3を係合凸部25の係合当接部25bの幅t4より大にして形成されていることにより、係合凹部26を画成する突部26aと係合凸部25の軸部25aの間にも隙間h2を形成することができる。
【0062】
これにより、例えば、
図10に示すように、棚板31の端部に設けた金具などを突部26aと軸部25aの間の隙間h2に差し込み、一方の板材15と他方の板材15の上下方向S3の隙間h1に棚板31の端部を差し込んで、板張り壁構造Cに容易に且つしっかりと安定的に固定して棚板31を設置することが可能になる。
【0063】
以上、本発明に係る板張り壁構造及びこれを備えた建物外部構築物の一実施形態について説明したが、本発明は上記の一実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0064】
例えば、本実施形態では、板張り壁構造Cがサンルームなどの建物外部構築物Bの側面壁部3を構成するものとして説明を行ったが、本発明に係る板張り壁構造は、必ずしも建物外部構築物Bの壁構造に用いることに限定しなくてもよく、他のあらゆる壁構造に適用可能である。
【0065】
また、本実施形態では、建物外部構築物Bがガーデンルームタイプの建物外部構築物であるものとして説明を行ったが、本発明に係る建物外部構築物はサイドスルータイプの建物外部構築物であってもよい。また、板張り壁構造Cが建物外部構築物Bの側面壁部3を構成するものとして説明を行ったが、前面壁部1に適用してもよく、さらに、エクステリア構築物などの単体構築物に適用してもよい。そして、このような場合であっても、本実施形態と同様の作用効果を得ることが可能である。
【0066】
さらに、本実施形態では、板張り壁構造Cの板材15が、その上端部(一端部)15aに係合凸部25を備え、下端部(他端部)15bに係合凹部26を備えて形成されているものとしたが、上端部(一端部)15aに係合凹部26を、下端部(他端部)15bに係合凸部25を設けてもよい。この場合においても、勿論、本実施形態と同様の作用効果を得ることが可能である。
【0067】
また、本実施形態では、複数の板材15を積み重ね、一対の枠部材27を取り付けて板材ユニット30を形成し、この板材ユニット30を上下方向S3に積み重ねることで、板張り壁構造Cが構成されるように説明を行ったが、ユニット化せずに、各板材15に一対の枠部材27を取り付け、複数の板材15を上下に積み重ねて板張り壁構造Cを構成するようにしてもよい。この場合においても、本実施形態と同様の作用効果を得ることが可能である。
【0068】
また、本実施形態では、板材15がアルミ押出し形材であるものとしたが、板材15は、木材、他の鋼材などであってもよく、特にその材質を限定する必要はない。